JP2016043516A - Method for manufacturing liquid discharge head - Google Patents
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Abstract
Description
本技術は、液体吐出ヘッドの製造方法に関する。 The present technology relates to a method for manufacturing a liquid discharge head.
従来、液体吐出ヘッドの製造方法としては、ドライフィルムを用いて形成する方法が知られている。例えば、特許文献1に記載の方法では、まず、第1面に液体吐出エネルギー発生素子と配線とを有する基板の上に、感光性樹脂を含有する流路側壁形成層を形成し露光する。流路側壁形成層の上に感光性樹脂を含有する吐出口形成層を形成し、露光、現像することで、流路や吐出口を形成する。最後に第1面と反対の第2面から基板に液体供給路を形成している。各層を形成する際に、ドライフィルムを用いて積層している。
Conventionally, as a method of manufacturing a liquid discharge head, a method of forming using a dry film is known. For example, in the method described in
また、特許文献2には、液体流路と吐出口とをそれぞれ異なるフィルムを用いて形成する方法が記載されている。まず、基板上に流路を規定する感光性材料の層と別の感光性材料の接着層とを有する第1フィルム部材を積層し、フォトリソグラフィー技術により一括して流路パターンを形成する。次に第1フィルム部材上に、感光性材料の吐出口を規定する層と感光性かつ撥水性の撥水層を含む第2フィルム部材を積層し、フォトリソグラフィー技術により一括して吐出口パターンを形成している。
しかしながら、通常、ドライフィルムは、ベースフィルム上に感光性樹脂(フォトレジスト)層が形成されており、フォトレジスト層を基板に貼り付けた後、ベースフィルムを剥離する必要がある。特許文献1の方法では、基板を貫通する液体供給路を最後に形成するため、ドライフィルムからベースフィルムを剥離する際には何ら問題はない。但し、特許文献1の方法では、基板を貫通する液体供給路は第2面側から形成する必要がある。そのため、多数個取りを行うウエハプロセスにおいては、液体供給路の第1面側開口面積が変動し、オーバーエッチングにより第1面側の液体流路を含む構造にまでエッチングの影響を及ぼす可能性があり、更なる改良が求められる。他方、特許文献2に開示されたように予め液体供給路等を形成した穴あき基板にドライフィルムを貼り付けた後、ベースフィルムを剥離すると、剥離時に、ノズルクラックなどの不良が発生し歩留まりが低下する懸念がある。具体的には、図5(a)及び(b)に示すように、第1レジスト52の単層ドライフィルムまたは第1レジスト52および第2レジスト53を有する複層ドライフィルムを液体供給路11の形成された基板1上に貼り付け、ベースフィルム51を剥離すると、接着面のない液体供給路11の部分のレジスト材料がベースフィルム側に付着したまま引き剥がされ、フィルム面の平滑性が損なわれる。また、プロセスによる対応をしても、密着不足等による歩留まり低下が懸念される。さらに特許文献2のように接着層と流路規定層の積層からなる第1フィルム部材を流路パターンにパターニングした後、残存する流路規定層上に吐出口を形成する第2フィルム部材を橋渡しするように貼り合わせるプロセスは、気泡や割れなどが発生しやすいため、歩留りが低下する可能性がある。
However, in general, a dry film has a photosensitive resin (photoresist) layer formed on a base film, and it is necessary to peel off the base film after the photoresist layer is attached to a substrate. In the method of
そこで、本発明は、歩留り良く液体吐出ヘッドを製造する方法を提供することを目的とする。 SUMMARY An advantage of some aspects of the invention is to provide a method of manufacturing a liquid discharge head with high yield.
本発明によれば、液体吐出ヘッドの製造方法であって、
(1)第1面に液体吐出エネルギー発生素子を有し、第1面から反対の第2面に貫通する液体供給路を有する基板を準備する工程と、
(2)第一の感光性樹脂層と、前記第一の感光性樹脂層よりも軟化点の低い最外層を含む第二の感光性樹脂層を備える2層以上の積層構造体を形成する工程と、
(3)前記基板の第1面上に、前記積層構造体を、前記積層構造体の前記第二の感光性樹脂層の最外層を接触させて接合する工程と、
(4)前記積層構造体を露光し、前記第二の感光性樹脂層に液体流路を規定する第二の層を、前記第一の感光性樹脂層に吐出口を規定する第一の層を、それぞれ形成する工程と、
を含むことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法、が提供される。
According to the present invention, there is provided a method for manufacturing a liquid discharge head,
(1) preparing a substrate having a liquid discharge energy generating element on the first surface and having a liquid supply path penetrating from the first surface to the opposite second surface;
(2) A step of forming a laminated structure of two or more layers including a first photosensitive resin layer and a second photosensitive resin layer including an outermost layer having a softening point lower than that of the first photosensitive resin layer. When,
(3) bonding the laminated structure on the first surface of the substrate by bringing the outermost layer of the second photosensitive resin layer of the laminated structure into contact with each other;
(4) Exposing the laminated structure, the second layer defining a liquid flow path in the second photosensitive resin layer, and the first layer defining an ejection port in the first photosensitive resin layer Forming each of the above,
A method for manufacturing a liquid discharge head is provided.
本発明によれば、歩留まり良く液体吐出ヘッドを製造することが可能となる。 According to the present invention, it is possible to manufacture a liquid discharge head with high yield.
図1は、本発明の実施形態に係る液体吐出ヘッドの一例を示す斜視模式図である。図1に示す液体吐出ヘッドは、第1面1A上に液体吐出エネルギー発生素子2が所定のピッチで2列並んで配置されている基板1を有する。液体吐出エネルギー発生素子2の列間には、基板1を第1面1Aから第2面1Bに貫通する液体供給路11が形成されている。基板1の第1面1A上には、不図示のポリエーテルアミド層等の密着層を介して吐出口形成部材3が形成されている。吐出口形成部材3は、液体流路12を規定する第二の層15と、吐出口13を規定する第一の層14とを含んで構成されている。液体流路12は、液体供給路11から各吐出口13に連通し、液体供給路11から液体流路12内に充填された液体に、液体吐出エネルギー発生素子2によって液体を吐出するエネルギーが与えられると、吐出口13から液滴を吐出する。この液滴を記録媒体に被着させることによって、記録を行う。
FIG. 1 is a schematic perspective view illustrating an example of a liquid discharge head according to an embodiment of the present invention. The liquid discharge head shown in FIG. 1 has a
液体を吐出するエネルギーを発生する液体吐出エネルギー発生素子2としては、例えば電気−熱変換体により液体に膜沸騰を生じさせ気泡を形成することで液滴を吐出する形態、電気−機械変換体によって液滴を吐出する形態、静電気を利用して液滴を吐出する形態等がある。液体吐出技術で提案される各種記録方式をいずれも用いることができる。中でも特に高速で高密度の記録の観点からは、液体吐出エネルギー発生素子2として電気−熱変換体を利用したものが好適に用いられる。液体吐出エネルギー発生素子2は、通常、不図示の絶縁膜で保護されている。また、基板1の第一の面1A上には、液体吐出エネルギー発生素子2への電力を供給する配線(不図示)が形成され、さらに、各種回路が形成されていてもよい。
As the liquid discharge
次に、図2、図3を用いて、図1に示す液体吐出ヘッドの製造方法について説明する。図2は本発明に用いることができる積層構造体の製造方法の一例を説明するための図である。図3は本実施形態の液体吐出ヘッドの製造方法の一例を説明するための図であり、図1のA−A’における断面を示す図である。 Next, a method for manufacturing the liquid discharge head shown in FIG. 1 will be described with reference to FIGS. FIG. 2 is a diagram for explaining an example of a method for manufacturing a laminated structure that can be used in the present invention. FIG. 3 is a view for explaining an example of the manufacturing method of the liquid discharge head of the present embodiment, and is a view showing a cross section taken along line A-A ′ of FIG. 1.
まず、図2(a)に示すように、ベースとなるフィルム21上に吐出口を規定する第一の層14となる第一の感光性樹脂層14Aをスピンコート、スリット塗布等により形成する。ベースとなるフィルム21は、ポリイミド、PET、ETFE、PVA等が挙げられる。第一の感光性樹脂層14Aに用いる第一の感光性樹脂としては、ネガ型感光性樹脂が好ましく、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。これらの1種または2種以上の組合せを用いることができる。なお、第一の感光性樹脂層14Aに用いるネガ型感光性樹脂は、流路を規定する第二の層15となる第二の感光性樹脂層15Aを硬化させずに選択的に吐出口13を形成できる感光感度、感光波長等を持つ材料を用いることが好ましい。第一の感光性樹脂層14Aの厚みは、第二の感光性樹脂層15Aの厚み以下の、1μm〜50μmであることが好ましい。また、第一の感光性樹脂層14Aは、第二の感光性樹脂層15Aよりも厚く形成し、積層構造体22の剛性を維持しながら基板1に貼り付けた後、所望の厚みに研磨することで歩留りを向上させる効果が得られる。この場合は研磨後の所望膜厚に1μm〜100μmを足した厚みが好ましく、研磨プロセスの時間短縮によるコストダウンを考慮すると研磨後の所望膜厚に1μm〜30μmを足した厚みを研磨前の厚みとすることがさらに好ましい。
First, as shown in FIG. 2A, a first
次に、図2(b)に示すように、第二の感光性樹脂層15Aをスピンコート、スリット塗布等により形成する。第二の感光性樹脂層15Aの厚みは5μm〜200μmが好ましい。第二の感光性樹脂層15Aに用いる第二の感光性樹脂としては、ネガ型感光性樹脂が好ましく、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。これらの1種または2種以上の組合せを用いることができる。第一の感光性樹脂層14Aに用いる第一の感光性樹脂に対し、第二の感光性樹脂には軟化点が低い感光性樹脂を使用する。接合時の加熱の際に、第一の感光性樹脂層14Aを維持し、第二の感光性樹脂層15Aを軟化させ、密着性を良化させるために、第一の感光性樹脂と、第二の感光性樹脂の軟化点は10℃以上離れていることが好ましい。第一の感光性樹脂は軟化点40℃〜90℃、第二の感光性樹脂層は軟化点30℃〜80℃であることが好ましい。流路を形成する際、第二の感光性樹脂層15Aは、第一の感光性樹脂層14Aを硬化させずに選択的に流路を形成できる感光感度、感光波長等を持つ材料を用いることが好ましい。第二の感光性樹脂の軟化点を低くすることで、接合の際に、第一の感光性樹脂層14Aを維持し、基板1との密着性等を維持することが可能となる。
Next, as shown in FIG. 2B, a second
それぞれの層を形成する感光性組成物には、上記の感光性樹脂以外に光重合開始剤等を含むことができる。本明細書において、光重合開始剤は、重合反応を促進する材料のみならず、架橋反応を促進する材料も含む概念である。光重合開始剤としては、例えば、オニウム塩やジアゾニウム塩などの光酸発生剤、またはチタノセン化合物やp−ニトロベンジル芳香族スルホネート等のラジカル重合開始剤等を挙げることができる。第一および第二の感光性樹脂層の感光感度、感光波長等の調整は、それぞれの層を形成する感光性組成物中の成分、例えば、感光波長の異なる感光性樹脂の選択、光重合開始剤の種類や添加量により適宜実施できる。これにより、第一および第二の感光性樹脂層は、樹脂の軟化点以外にも、感光感度および感光波長の少なくとも一方が異なる感光性を有する材料で形成されることとなる。第一の感光性樹脂層14Aは焦点深度の浅い短波長の露光光(例えば、i線:365nm)で硬化できる材料を、第二の感光性樹脂層15Aは焦点深度の深い長波長の露光光(例えば、gh線:405、436nm)で硬化できる材料を選択することが好ましい。また、それぞれの露光量は、例えば、第一の感光性樹脂層14Aには500J/m2〜2000J/m2、第二の感光性樹脂層15Aには5000J/m2〜10000J/m2とすることができる。したがって、第一の感光性樹脂層14Aの感光感度は、第二の感光性樹脂層15Aの感光感度よりも高いことが好ましい。
The photosensitive composition forming each layer can contain a photopolymerization initiator and the like in addition to the photosensitive resin. In the present specification, the photopolymerization initiator is a concept including not only a material that promotes a polymerization reaction but also a material that promotes a crosslinking reaction. Examples of the photopolymerization initiator include photoacid generators such as onium salts and diazonium salts, and radical polymerization initiators such as titanocene compounds and p-nitrobenzyl aromatic sulfonates. Adjustment of the photosensitive sensitivity, photosensitive wavelength, etc. of the first and second photosensitive resin layers is made by selecting components in the photosensitive composition forming the respective layers, for example, photosensitive resins having different photosensitive wavelengths, and starting photopolymerization. It can be carried out as appropriate depending on the type of agent and the amount added. As a result, the first and second photosensitive resin layers are formed of materials having photosensitivities that differ in at least one of photosensitivity and photosensitive wavelength, in addition to the softening point of the resin. The first
次に図2(c)に示すように、形成した第一の感光性樹脂層14A、第二の感光性樹脂層15A等の積層膜から、ベースとなるフィルム21を除去し積層構造体22を形成する。フィルム21と積層構造体22を機械的に剥がすことも可能である。また、フィルム21にPVA等を用いることで、積層構造体22を溶解させない純水でフィルム21を溶解除去することも可能である。この場合は機械的に剥がす場合に比べて容易に歩留まりが向上する効果がある。
Next, as shown in FIG. 2C, the
積層構造体22の製造方法は図2に示したものに限定されず、フィルム21を除去することなく、吐出口形成部材の材料の一部として用いることもできる。また、積層構造体22は、溶融押出成型法、共押出法、カレンダー法、ラミネート法、延伸等の公知のフィルム形成方法を組み合わせて製造しても良い。この場合は、ベースとなるフィルム21を用いずに第一および第二の感光性樹脂の積層構造体を形成することが可能であり、ベースとなるフィルム21を除去する工程が削減され更に歩留まりが向上する効果が得られる。さらに、積層構造体22には第二の感光性樹脂層15Aの基板1との密着性を良化する密着層が部分的に形成されてもよく、また、第一の感光性樹脂層14Aの上に撥水層が形成されていても良い。積層構造体22の一部に無機材料を用いることもできる。
The manufacturing method of the
次に図3(a)に示される基板1の第1面上には、液体吐出エネルギー発生素子(不図示)が複数配置され、第1面から反対の第2面に貫通する液体供給路11が形成されている。なお、基板1は、基材としてシリコンウエハを用いて、1枚のシリコンウエハ上に多数の液体吐出ヘッドを同時に形成する。予め基板1を貫通する液体供給路11を形成するため、オーバーエッチングが可能となり、ウエハ面内での開口不良等を抑制することができる。
Next, a plurality of liquid ejection energy generating elements (not shown) are arranged on the first surface of the
次に図3(b)に示すように、積層構造体22を基板1の第1面上に第二の感光性樹脂層15が接触するようにローラー方式のラミネート装置により接合していく。この時、操作方向32に向かってローラー31を第一の感光性樹脂層14A上に押し当てていく。接合の条件としてはローラー31と接する第一の感光性樹脂層14Aの軟化点より低い温度を上限とし、90℃未満が好ましく、下限として、第二の感光性樹脂層15Aの軟化点以上の30℃以上の温度が好ましい。特に、30℃〜70℃の温度範囲が好ましい。また、第一の感光性樹脂層14Aを第二の感光性樹脂層15Aよりも厚く形成する際、貼り合わせた後、所望の厚さまで機械的な研磨(CMP)やドライエッチング等により薄くすることもできる。また、基板温度を第二の感光性樹脂層15Aの軟化点より高く設定し、ローラー温度を、第二の感光性樹脂層15Aの軟化点よりも低くすることで、基板外の余分な領域に膜が形成されることを防ぐ効果がある。
Next, as shown in FIG. 3B, the
次に図3(c)に示すように、流路12のパターンを有する第一のマスク33を用いて、第一の露光光34にて露光する第1露光工程を実施する。第1露光工程では、第一の感光性樹脂層14Aを硬化させずに、第二の感光性樹脂層15Aを選択的に露光して第二の層15を形成する。なお、第1露光工程では、第一の感光性樹脂層14Aが硬化しても、その部分は、液体流路12の壁部を構成する第二の層15と第一の層14との接合部となるため、特に問題はない。
Next, as shown in FIG. 3C, a first exposure process is performed in which exposure is performed with the
次に図3(d)に示すように、吐出口13のパターンを有する第二のマスク35を用いて、第二の露光光36にて露光する第2露光工程を実施する。この時、未硬化の第二の感光性樹脂層15Aを硬化させず、第一の感光性樹脂層14Aを選択的に露光して第一の層14を形成する。このようにして、第二の感光性樹脂層15Aを第二の層15に、第一の感光性樹脂層14Aを第一の層14に、それぞれ形成する。
Next, as shown in FIG. 3D, a second exposure process is performed in which exposure is performed with the
次に図3(e)に示すように、各層の未硬化領域を現像することで流路12と吐出口13が形成され、液体吐出ヘッド構造が形成される。なお、各層を一括で現像することが好ましい。さらに、現像後に、第一の層14および第二の層15をさらに硬化させるための熱処理を施しても良い。
Next, as shown in FIG. 3E, the uncured region of each layer is developed to form the
以上の工程を経た後、ウエハをダイシングソー等によって、切断分離して個々の液体吐出ヘッドにチップ化する。液体吐出エネルギー発生素子2を駆動させる電気配線を行った後、液体供給用のチップタンク部材を接合することで、液体吐出ヘッドが完成する。
After passing through the above steps, the wafer is cut and separated by a dicing saw or the like to form chips in individual liquid discharge heads. After the electrical wiring for driving the liquid discharge
積層構造体は、第一の感光性樹脂層と、前記第一の感光性樹脂層よりも軟化点の低い最外層を含む第二の感光性樹脂層を備える2層以上の構成である。図4に示すように、積層構造体は、第一の感光性樹脂層14A側に軟化点の高い第二の感光性樹脂層(第1層)16と、基板1と接触させる接触層となる軟化点の低い第二の感光性樹脂層(第2層)17との複数の層を含む第二の感光性樹脂層15Aを有しても良い。この場合、第2層17が最外層となる。第1層16は、第一の感光性樹脂層14Aの軟化点以上の軟化点を有しても良い。第一の感光性樹脂層14Aと、第1層16で、剛性を維持することが可能となり、同時に第2層17と、基板1との密着等も維持することが出来る。この場合、剛性を高めることで歩留りが向上する効果が得られる。また、吐出口13を規定する第一の層14を薄く形成することが容易となり、液体吐出特性が向上する効果が得られる。また、第1層16と第2層17は、1回の露光で第二の層15に硬化させても良く、複数回の露光で硬化させても良い。1回の露光で第二の層15に硬化させる場合、第1層16と第2層17は同等の感光感度を有するか、同等の感光波長を有する材料で構成されることが好ましい。例えば同種の感光性樹脂で形成した2つの層は、同等の感光感度を有する。また、同等の感光波長を有する。また、複数回の露光では、異なる液体流路パターン、例えば、第2層17に第一の液体流路パターンを形成し、第1層16に第一の液体流路パターンより幅を狭くした第二の液体流路パターンを形成しても良い。また、複数回の露光では、それぞれ異なる波長、露光量にて露光することが可能であり、それに適した材料を適宜選択して用いれば良い。したがって、リソグラフィー工程を2回以上の異なるパターンと露光条件で行うことができるが、現像はこの場合も一括して行うことが好ましい。
The laminated structure has a configuration of two or more layers including a first photosensitive resin layer and a second photosensitive resin layer including an outermost layer having a softening point lower than that of the first photosensitive resin layer. As shown in FIG. 4, the laminated structure becomes a second photosensitive resin layer (first layer) 16 having a high softening point on the first
上述のように、本発明では、(1)基板を準備する工程と、(2)積層構造体を形成する工程と、(3)積層構造体を接合する工程と、(4)積層構造体を露光し、第二層と第一の層とを形成する工程と、を有する。この(1)から(4)の工程は、この順番で行うことが好ましい。 As described above, in the present invention, (1) a step of preparing a substrate, (2) a step of forming a laminated structure, (3) a step of joining the laminated structure, and (4) a laminated structure Exposing to form a second layer and a first layer. The steps (1) to (4) are preferably performed in this order.
実施例1
図2、図3を用いて本実施例に係る液体吐出ヘッドの製造方法について説明する。図2は本発明の積層構造体の製造方法の一例を説明するための図であり、図3は本発明の液体吐出ヘッド用の製造方法の一例を説明するための図であり、図1のA−A’における断面を示す図である。
Example 1
A method of manufacturing the liquid discharge head according to the present embodiment will be described with reference to FIGS. 2 is a diagram for explaining an example of the manufacturing method of the laminated structure of the present invention, and FIG. 3 is a diagram for explaining an example of the manufacturing method for the liquid discharge head of the present invention. It is a figure which shows the cross section in AA '.
まず、図2(a)に示すように、ベースとなるフィルム21上に第一の感光性樹脂層14Aをスピンコート塗布により形成した。第一の感光性樹脂層14Aの厚みは20μmにて形成した。第一の感光性樹脂層14Aに用いる第一の感光性樹脂としては、感光波長(365nm)のクレゾール型エポキシ樹脂を使用した。また、軟化点は70℃であった。
First, as shown in FIG. 2A, a first
次に、図2(b)に示すように、第二の感光性樹脂層15をスピンコート塗布により形成した。第二の感光性樹脂層15の厚みは40μmで形成した。第二の感光性樹脂としては、感光波長(405、436nm)で、第一の感光性樹脂よりも軟化点の低いビスフェノールA型エポキシ樹脂(軟化点:40℃)を使用した。
Next, as shown in FIG. 2B, a second
次に図2(c)に示すように、形成した第一の感光性樹脂層14A、第二の感光性樹脂層15Aの積層膜から、ベースとなるフィルム21を剥離テープにより剥離し、積層構造体22を形成した。
Next, as shown in FIG. 2C, the
次に図3(a)に示される基板1上には、液体吐出エネルギー発生素子(不図示)が複数配置され、液体供給路11が形成されている基板を準備した。
Next, a substrate on which a plurality of liquid discharge energy generating elements (not shown) are arranged and the
次に図3(b)に示すように、積層構造体22を基板1上に流路を形成する感光性樹脂からなる層15が接するように真空接合装置により50℃にて貼付けを行った。
Next, as shown in FIG. 3B, the
次に図3(c)に示すように、第一の感光性樹脂層14Aを硬化させずに選択的に第二の感光性樹脂層15Aを硬化できる第一の露光光34として、波長(405、436nm)の光を6000J/m2にて照射し、第二の層15を形成した。
Next, as shown in FIG. 3C, as the
次に図3(d)に示すように、未露光の第二の感光性樹脂層15Aを硬化させずに選択的に吐出口13となる部分を除く第一の感光性樹脂層14Aを硬化できる第二の露光光36として、波長(365nm)の光を1000J/m2にて照射し、第一の層14を形成した。
Next, as shown in FIG. 3D, the first
次に図3(e)に示すように、各層を枚葉式現像装置にて一括現像することで流路12と吐出口13を形成した。
Next, as shown in FIG. 3E, the
その他、チップ化、配線等の所要の工程を経て、液体吐出ヘッドが完成する。この液体吐出ヘッドを観察し、図5に示すようなベースフィルム剥離時に発生していたノズルクラックなどの不良がないことを確認した。 In addition, the liquid discharge head is completed through necessary steps such as chip formation and wiring. This liquid discharge head was observed and it was confirmed that there were no defects such as nozzle cracks that occurred when the base film was peeled off as shown in FIG.
比較として、積層構造体22を軟化点が同じで感光波長のみが異なる2種類の感光性樹脂で形成すると、基板1上に貼付けの際に密着不足により、歩留まりが低下した。
As a comparison, when the
更に、積層構造体22の軟化点を逆にし、軟化点の低い感光性樹脂で第一の感光性樹脂層を形成し、軟化点の高い感光性樹脂で第二の感光性樹脂層の形成を行うと、基板1上に積層構造体を貼りつける際に密着不足により、歩留まりが低下した。また、接合時の温度を上げると装置内のローラー等に貼付き不良となり歩留まりが低下した。
Further, the softening point of the
1:基板
2:液体吐出エネルギー発生素子
3:吐出口形成部材
11:液体供給路
12:液体流路
13:液体吐出口
14:第一の層
14A:第一の感光性樹脂層
15:第二の層
15A:第二の感光性樹脂層
16:軟化点の高い第二の感光性樹脂層
17:軟化点の低い第二の感光性樹脂層
21:ベースフィルム
22:積層構造体
31:ローラー
32:ローラー操作方向
33:第一のマスク
34:第一の露光光
35:第二のマスク
36:第二の露光光
1: substrate 2: liquid discharge energy generating element 3: discharge port forming member 11: liquid supply path 12: liquid flow path 13: liquid discharge port 14:
Claims (16)
(1)第1面に液体吐出エネルギー発生素子を有し、第1面から反対の第2面に貫通する液体供給路を有する基板を準備する工程と、
(2)第一の感光性樹脂層と、前記第一の感光性樹脂層よりも軟化点の低い最外層を含む第二の感光性樹脂層を備える2層以上の積層構造体を形成する工程と、
(3)前記基板の第1面上に、前記積層構造体を、前記積層構造体の前記第二の感光性樹脂層の最外層を接触させて接合する工程と、
(4)前記積層構造体を露光し、前記第二の感光性樹脂層に液体流路を規定する第二の層を、前記第一の感光性樹脂層に吐出口を規定する第一の層を、それぞれ形成する工程と、
を含むことを特徴とする液体吐出ヘッドの製造方法。 A method for manufacturing a liquid ejection head, comprising:
(1) preparing a substrate having a liquid discharge energy generating element on the first surface and having a liquid supply path penetrating from the first surface to the opposite second surface;
(2) A step of forming a laminated structure of two or more layers including a first photosensitive resin layer and a second photosensitive resin layer including an outermost layer having a softening point lower than that of the first photosensitive resin layer. When,
(3) bonding the laminated structure on the first surface of the substrate by bringing the outermost layer of the second photosensitive resin layer of the laminated structure into contact with each other;
(4) Exposing the laminated structure, the second layer defining a liquid flow path in the second photosensitive resin layer, and the first layer defining an ejection port in the first photosensitive resin layer Forming each of the above,
A method for manufacturing a liquid discharge head, comprising:
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