JP2015231262A - 回転電機用のロータ - Google Patents
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Abstract
Description
A1.構成
[A1−1.全体構成]
図1は、本発明の一実施形態に係るロータ14を含むモータ10の斜視図である。図1における破線は、透視した構成要素を示している。モータ10は、ロータ14に加え、冷媒供給部12と、ステータ16(図4)とを有する。
冷媒供給部12(冷媒供給手段)は、ロータ14に冷媒300(例えば、冷却油)を供給(噴射又は放出)するものであり、図示しないポンプ、ノズル等を備える。前記ポンプは、電動式又は機械式のいずれでもよい。図1等では、冷媒供給部12を簡易的に描いている。また、図1等では、冷媒300の流れを矢印として示している。
(A1−3−1.ロータ14の概要)
図1に示すように、ロータ14は、ロータシャフト20と、ロータコア22と、手前側端板24(以下「第1端板24」又は「端板24」ともいう。)と、奥側端板26(以下「第2端板26」又は「端板26」ともいう。)とを有する。リラクタンスモータ型のロータのように、永久磁石52を含まずにロータコア22を構成してもよい。
ロータシャフト20は、ロータコア22のシャフト挿入孔30(図2)に挿入されてロータコア22と固定される(図1及び図2参照)。ロータシャフト20は、中空形状であり、冷媒300がその内部を通過することを許容する。
図2は、ロータコア22の正面図である。図3は、ロータ14の断面の一部を拡大して示す拡大断面斜視図である。図4は、モータ10の断面の一部を拡大して示す拡大断面側面図である。図4では、ステータ16を二点鎖線で示している。
(A1−3−4−1.手前側端板24の概要)
図5は、手前側端板24の一部を拡大して示す背面図である。図6は、ロータ14の一部を拡大及び省略して示す拡大正面図である。図1、図3及び図4に示すように、端板24は、冷媒供給部12及び第1コア端面60の間において第1コア端面60と接するように配置される環状板(コアカバー又はサイドカバー)である。端板24は、円環状を基調とする非磁性体の金属製であり、ロータコア22に供給する冷媒300の通路302(図4)の一部を形成する。
図3等に示すように、開口部76は、内周側環状部70、隣り合う第1端板リブ72及び外周側環状部74により形成される。
図5等に示すように、第1溝部78は、開口部76の位置に対応して円周方向C1、C2に形成される。本実施形態の第1溝部78は円環状であり、円周方向C1、C2全体に亘って第1端板24に形成される。第1溝部78は、外周側環状部74のうち開口部76の周囲並びに第1端板リブ72の内側に形成される。換言すると、第1端板リブ72は、第1溝部78が形成される分、薄くなっている。
第1排出路80は、冷媒300をロータ14の内部から外部に排出するための通路である。図1に示すように、第1排出路80は、円周方向C1、C2に所定の間隔(ここでは等間隔)に複数形成される。
(A1−3−5−1.奥側端板26の概要)
図3及び図4に示すように、奥側端板26は、第2コア端面62と接するように配置される環状板(コアカバー又はサイドカバー)である。第2端板26は、円環状を基調とする非磁性体の金属製であり、ロータコア22に供給する冷媒300の通路302の一部を形成する。
図3、図6等に示すように、第2溝部96は、ロータコア22の貫通孔40の位置に対応して円周方向C1、C2に形成される。図6に示すように、本実施形態の第2溝部96は、内周側環状部90及び外周側環状部94によって囲まれた円環状であり、円周方向C1、C2全体に亘って第2端板26に形成される。また、図3、図4に示すように、第2溝部96は、ロータコア22の貫通孔40よりも径方向外側(R2方向)に長くなっている。
第2排出路98は、冷媒300をロータ14の内部から外部に排出するための通路である。軸方向X1、X2に見たとき、奥側排出路98は、手前側排出路80と重なる位置(すなわち、円周方向C1、C2に所定の間隔(ここでは等間隔))に複数形成される。
次に、ロータ14における冷媒300の流れについて説明する。
以上のような本実施形態によれば、冷媒300の通路302の複雑化の抑制、冷媒300の供給に伴う圧力損失の増加の抑制及び冷却効率の向上の少なくとも1つが可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態に限らず、本明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下の構成を採用することができる。
上記実施形態では、モータ10を車両に搭載する例として説明したが、これに限らず、モータ10を用いる別の用途に適用することができる。例えば、モータ10を、産業機械、家電製品等の機器に用いることもできる。
上記実施形態では、冷媒300として冷却油を用いたが、例えば、冷却機能の観点からすれば、冷却油以外の冷却流体(例えば、水等)であってもよい。
[B3−1.モータ10全般]
上記実施形態では、モータ10は、3相交流方式としたが、例えば、冷媒300による冷却又はモータ10の小型化の観点からすれば、その他の交流方式又は直流方式であってもよい。上記実施形態では、モータ10をブラシレス式としたが、ブラシ式としてもよい。
上記実施形態では、ロータコア22の形状を図2等に示すものとした。しかしながら、例えば、ロータコア22の冷却の観点からすれば、これに限らない。例えば、ロータコア22の形状として、特開平11−098739号公報の図1又は特開2004−194419号公報の図1等に示すものを用いることも可能である。
(B3−3−1.端板24、26全体)
上記実施形態では、端板24、26を円環状とした(図1等参照)。しかしながら、例えば、溝部78、96の機能に着目すれば、端板24、26は、四角環状としてもよい。或いは、端板24、26は、環状ではない円弧状にすること(換言すると、円周方向C1、C2の一部にのみ端板24、26を形成すること)も可能である。
上記実施形態では、開口部76の形状、数、配置等を図1等に示すものとした。しかしながら、例えば、ロータコア22の冷却の観点からすれば、これに限らない。例えば、開口部76の形状を変更することも可能である。また、上記実施形態では開口部76の数が4であったが(図1)、1〜3又は5以上としてもよい。
上記実施形態では、第1端板24の内周側環状部70、第1端板リブ72及び外周側環状部74に亘って手前側溝部78を形成した(図5等)。しかしながら、例えば、開口部76を介して第1端板24とロータコア22の間に導入された冷媒300を円周方向C1、C2に移動させる観点からすれば、内周側環状部70、リブ72及び外周側環状部74のいずれか1つ又は2つのみに対して手前側溝部78を形成することも可能である。奥側溝部96も同様である。
上記実施形態では、ロータ14の外周面周辺において、第1排出路80を軸方向X1に折り曲げ、第2排出路98を軸方向X2に折り曲げた(図4)。しかしながら、例えば、開口部76等の機能に着目すれば、そのような折曲げを行わないことも可能である。
14、14a、14b…ロータ 22…ロータコア
24、24a、24b…手前側端板(端板)
32…磁極部 40…貫通孔(孔)
52…永久磁石 60…第1コア端面
62…第2コア端面 72、72a…第1端板リブ(リブ)
76、76a、76b…開口部 78…第1溝部(凹部)
80…第1排出路 82…コア対向面
300…冷媒 C1、C2…円周方向
X1、X2…軸方向
Claims (3)
- 軸方向の一方側における端面である第1コア端面及び前記軸方向の他方側の端面である第2コア端面を有するロータコアと、
前記ロータコアに固定された永久磁石と、
前記第1コア端面に対して前記軸方向に冷媒を供給する冷媒供給手段及び前記第1コア端面の間において前記第1コア端面と接する端板と
を備える回転電機用のロータであって、
前記ロータコアには、前記第1コア端面から前記第2コア端面に向かって前記冷媒を案内する複数の孔が形成され、前記複数の孔は、前記ロータコアの円周方向に沿って等間隔又は異なる間隔で形成され、
前記端板には、前記複数の孔の一部又は全部と連通し、前記冷媒供給手段から供給された前記冷媒を通過させる少なくとも1つの開口部が形成され、前記軸方向に見たとき、前記開口部の外周縁は、前記複数の孔の外周縁よりも径方向内側に位置し、
前記端板のうち前記第1コア端面と対向する面であるコア対向面には、少なくとも前記開口部よりも径方向外側において前記円周方向に沿って延在する凹部が形成される
ことを特徴とするロータ。 - 請求項1記載のロータにおいて、
前記ロータコアは、所定の数の前記永久磁石によって磁極が構成され、
前記端板において、前記円周方向に隣接する前記開口部の間にはリブが形成され、
前記リブは、前記軸方向に見たとき、前記円周方向に隣接する前記磁極間の内周側に位置する
ことを特徴とするロータ。 - 請求項1又は2記載のロータにおいて、
前記端板の前記コア対向面には、前記凹部に連通すると共に径方向外側に向かって延びて外周に開口する排出路が形成され、
前記軸方向から見たとき、前記排出路は少なくとも一部が前記永久磁石に重なる
ことを特徴とするロータ。
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