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JP2015228760A - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】通常のPWM制御によってZVS動作を実現することで1次側回路での損失を低減し部品の小形化を図る。
【解決手段】フルブリッジ方式のスイッチング電源装置において、スイッチング素子151、161の接続点13とスイッチング素子171、181の接続点14との間に、補助スイッチ19とスナバキャパシタとして機能するコンデンサ20の直列回路を接続する。PWM制御においてスイッチング素子151、181をターンオフしたあと補助スイッチ19をターンオンしコンデンサ20を接続点13、14間に接続する。すると、コンデンサ20の両端電圧の極性とは逆に電流が流れて該コンデンサ20は充電され、それによってスイッチング素子151、181の電圧はゼロから徐々に増加し、ZVS動作が達成される。
【選択図】図1

Description

本発明はDC−DCコンバータなどに用いられるスイッチング電源装置に関し、さらに詳しくは、トランスによって1次側回路と2次側回路とが電気的に絶縁された絶縁型のスイッチング電源装置に関する。
DC−DCコンバータなどのスイッチング電源装置は、小型・軽量でありながら高効率であるという特徴を有しており、近年、様々な電子機器や装置の電源として広く利用されている。こうしたスイッチング電源装置としては、トランスを用いて1次側回路と2次側回路とが電気的に絶縁された構成が一般的である。
図10は、従来一般的であるフルブリッジ方式のスイッチング電源装置の概略回路構成図である(特許文献1、2など参照)。
図示するように、このスイッチング電源装置においては、トランス21により、1次巻線211側の回路(1次側回路)と2次巻線212側の回路(2次側回路)とが絶縁されている。1次側回路には、直流電源10に接続された正極性電源ライン11と負極性電源ライン12との間に、2個のスイッチング素子151、161が直列に接続された第1アームと、別の2個のスイッチング素子171、181が直列に接続された第2アームとが設けられており、第1アーム上の2個のスイッチング素子151、161の接続点13と、第2アーム上の2個のスイッチング素子171、181の接続点14との間に、トランス21の1次巻線211が接続されている。各スイッチング素子151、161、171、181にはそれぞれ、逆導通用のダイオード152、162、172、182が逆並列に接続され、さらにスナバキャパシタとして機能するコンデンサ60、61、62、63も並列に接続されている。なお、逆導通用のダイオード152、162、172、182、及び、コンデンサ60〜63としては、スイッチング素子151〜181自体の寄生ダイオード(スイッチング素子がMOS−FETである場合)及び寄生容量を用いることができる。
一方、2次側回路は、2個のダイオード22、23の直列回路と別の2個のダイオード24、25の直列回路とからなる整流用のダイオードブリッジ回路と、インダクタ(リアクトル)26とコンデンサ27とからなるLCフィルタ回路と、を含む。トランス21の2次巻線212は、2個のダイオード22、23の接続点と別の2個のダイオード24、25の接続点との間に接続され、LCフィルタ回路の後段には直流電力を供給する対象物である負荷28が接続されている。
このスイッチング電源装置において、図示しない制御部は、負荷28に出力される電圧を検出し、検出された電圧が設定された目標電圧になるように、4個のスイッチング素子151〜181のオン・オフをそれぞれ制御する。このスイッチング素子151〜181のオン・オフ制御によって、直流電源10からトランス21の1次巻線211に供給される直流電流は断続的に且つその方向が交互に反転するように制御される。この1次巻線211に流れる交流電流によって2次巻線212には交流電圧が誘起され、その電圧により流れる電流がダイオードブリッジ回路及びLCフィルタ回路で整流及び平滑化、つまりは直流化されて負荷28に供給される。
スイッチング素子151〜181としてはパワーMOSFETや絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)などが用いられるが、一般に、これらスイッチング素子がターンオンする際及びターンオフする際にはサージ電圧が発生するおそれがある。これに対し、図10に示した回路では、各スイッチング素子151〜181にスナバキャパシタとしてのコンデンサ60〜63が並列接続されているので、このコンデンサ60〜63によりサージ電圧やサージ電流が低減される。また、上述したスイッチング電源装置では、フルブリッジ構成のスイッチング素子をソフトスイッチングのために位相シフト制御することによって、それらスイッチング素子がターンオフする際にゼロ電圧スイッチング(以下、慣用に従って「ZVS」と称す)動作を実現することができる。こうしたZVS動作では、スイッチング素子のオン・オフ間の過渡的な状態での実質的な電力の消費が抑えられるので、スイッチング損失が低減され、電力が有効に利用されるとともに損失に伴う発熱も抑制される。
しかしながら、上述したような位相シフト制御によるZVS動作は、フルブリッジ構成のスイッチング素子を用いた回路に限定され、小規模なスイッチング電源装置に常用されるハーフブリッジ構成やプッシュプル構成の回路には適用することができない。
また、特許文献3や非特許文献1でも指摘されているように、こうしたフルブリッジ構成のスイッチング素子を位相シフト制御した場合、図11に示すような波形形状の電流が1次側回路に流れる。図12は、同じ回路構成であるスイッチング電源装置をPWM制御した場合に1次側回路に流れる電流の波形である。図11と図12を比較すれば分かるように、位相シフト制御ではPWM制御に比べて、図11中に斜線の範囲で示す循環電流が流れる分だけスイッチング素子の導通損失が大きくなる。この損失によってスイッチング素子や1次巻線は発熱するため、これら部品を小形化するのが困難である。なお、こうした問題は、電圧や電流の可変範囲が広く負荷が広範囲に変化するために、スイッチング素子を駆動するパルス信号の通常時のデューティ比が小さくなるように設計されているスイッチング電源装置においてより顕著である。
さらにまた、上記従来のスイッチング電源装置では、循環電流のエネルギを利用してZVS動作を実現しているので、負荷電流が少ないために循環電流も少ない場合には、スイッチング素子151〜181に並列接続されたコンデンサ60〜63の充放電が不完全となり、適切なZVS動作が行えなくなるおそれがある。それどころか、循環電流が少ないと、スイッチング素子151〜181を介してコンデンサ60〜63の短絡サージ電流が発生してしまい、スイッチング損失が却って増加してしまうおそれがある。また、こうした短絡サージ電流の発生は、スイッチング動作の安定性を損なうとともにノイズを発生させることにもなる。
米国特許第4864479号公報 特開2004−56971号公報 特開2009−118648号公報
松下ほか、「2次側位相シフトPWM制御を行う高周波ACリンクDC−DCコンバータの特性解析および試作実験 2.原理 2−1 位相シフトPWM制御の特徴と問題点」、神戸高専、[2014年5月14日検索]、インターネット<URL : http://www.kobe-kosen.ac.jp/~michi/matsushita/1/2-1_feature_and_problem.html>
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その主な目的は、フルブリッジ方式に限らず、ハーフブリッジ方式やプシュプル方式においても、位相シフト制御を行うことなくZVS動作を実現することができ、それによって電力損失を低減することができるスイッチング電源装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、負荷電流が少ない場合であってもサージ電流の発生を回避することができ、スイッチング動作の安定性とノイズ発生の抑制を図ることができるスイッチング電源装置を提供することにある。
上記課題を解決するためになされた本発明の第1の態様によるスイッチング電源装置は、偶数個の主スイッチング素子を直列に接続したアームを二つ有し、該二つのアームのそれぞれの両端を正極性及び負極性の直流電源ラインに接続したフルブリッジ回路と、前記二つのアームの中点の間に1次巻線が接続されたトランスと、を具備し、前記フルブリッジ回路の主スイッチング素子を動作させることにより前記トランスの1次巻線に供給する電流をオン・オフ制御し、それによって該トランスの2次巻線に誘起された電圧に基づく電力を負荷に供給するフルブリッジ方式のスイッチング電源装置であって、
a)前記二つのアームの中点の間に接続された、補助スイッチとコンデンサとが直列に接続されてなるスナバ回路と、
b)前記フルブリッジ回路の主スイッチング素子を駆動する主スイッチング素子駆動部、及び前記スナバ回路の補助スイッチを駆動するスナバ用スイッチ駆動部と、
c)前記主スイッチング素子駆動部と前記スナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御するスイッチング制御部と、
を備え、
前記スイッチング制御部は、前記二つのアームのうちの異なるアームに含まれる一対の主スイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り換えることで全ての主スイッチング素子がオフ状態になったときに、前記補助スイッチを所定期間オン状態にし、該補助スイッチをオン状態からオフ状態に切り換えると共に、前記二つのアームのうちの異なるアームに含まれる他の一対の主スイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り換えるように、前記主スイッチング素子駆動部及び前記スナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御することを特徴としている。
また上記課題を解決するためになされた本発明の第2の態様によるスイッチング電源装置は、偶数個の主スイッチング素子が直列に接続され、両端が正極性及び負極性の直流電源ラインに接続されたハーフブリッジ回路と、偶数個のコンデンサが直列に接続され、両端が正極性及び負極性の直流電源ラインに接続されたコンデンサ直列回路と、前記ハーフブリッジ回路の中点と前記コンデンサ直列回路の中点との間に1次巻線が接続されたトランスとを具備し、前記ハーフブリッジ回路の主スイッチング素子を動作させることにより前記トランスの1次巻線に供給する電流をオン・オフ制御し、それによって該トランスの2次巻線に誘起された電圧に基づく電力を負荷に供給するハーフブリッジ方式のスイッチング電源装置であって、
a)前記ハーフブリッジ回路の中点と前記コンデンサ直列回路の中点との間に接続された、補助スイッチとコンデンサとが直列に接続されてなるスナバ回路と、
b)前記ハーフブリッジ回路の主スイッチング素子を駆動する主スイッチング素子駆動部、及び前記スナバ回路の補助スイッチを駆動するスナバ用スイッチ駆動部と、
c)前記主スイッチング素子駆動部と前記スナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御するスイッチング制御部と、
を備え
前記スイッチング制御部は、前記ハーフブリッジ回路における一方の主スイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り換えることで全ての主スイッチング素子がオフ状態になったときに、前記補助スイッチを所定期間オン状態にし、該補助スイッチをオン状態からオフ状態に切り換えると共に、前記ハーフブリッジ回路における他方の主スイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り換えるように、前記主スイッチング素子駆動部及び前記スナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御することを特徴としている。
また上記課題を解決するためになされた本発明の第3の態様によるスイッチング電源装置は、正極性の直流電源ラインに接続された中間タップを有する1次巻線を含むトランスと、該1次巻線の一端と負極性の直流電源ラインとの間に接続された第1の主スイッチング素子と、該1次巻線の他端と負極性の直流電源ラインとの間に接続された第2の主スイッチング素子と、を具備し、前記第1及び第2の主スイッチング素子を動作させることにより前記トランスの1次巻線に供給する電流をオン・オフ制御し、それによって該トランスの2次巻線に誘起された電圧に基づく電力を負荷に供給するプシュプル方式のスイッチング電源装置であって、
a)前記1次巻線と前記第1の主スイッチング素子との接続点と、前記1次巻線と前記第2の主スイッチング素子との接続点との間に接続された、補助スイッチとコンデンサとが直列に接続されてなるスナバ回路と、
b)前記第1及び第2の主スイッチング素子を駆動する主スイッチング素子駆動部、並びに前記スナバ回路の補助スイッチを駆動するスナバ用スイッチ駆動部と、
c)前記主スイッチング素子駆動部と前記スナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御するスイッチング制御部と、
を備え
前記スイッチング制御部は、前記第1又は第2の主スイッチング素子の一方をオン状態からオフ状態に切り換えることで全ての主スイッチング素子がオフ状態になったときに、前記補助スイッチを所定期間オン状態にし、該補助スイッチをオン状態からオフ状態に切り換えると共に、第1又は第2の主スイッチング素子の他方をオフ状態からオン状態に切り換えるように、前記主スイッチング素子駆動部及び前記スナバ用スイッチ駆動部を制御することを特徴としている。
また上記課題を解決するためになされた本発明の第4の態様によるスイッチング電源装置は、偶数個の主スイッチング素子を直列に接続したアームを二つ有し、該二つのアームのそれぞれの両端を正極性及び負極性の直流電源ラインに接続したフルブリッジ回路と、前記二つのアームの中点の間に1次巻線が接続されたトランスと、を具備し、前記フルブリッジ回路の主スイッチング素子を動作させることにより前記トランスの1次巻線に供給する電流をオン・オフ制御し、それによって該トランスの2次巻線に誘起された電圧に基づく電力を負荷に供給するフルブリッジ方式のスイッチング電源装置であって、
a)一方のアームに並列に接続された偶数個のコンデンサの直列回路と、該直列回路の中点と該アームの中点との間に接続された第1の補助スイッチと、からなる第1のスナバ回路と、
b)他方のアームに並列に接続された偶数個のコンデンサの直列回路と、該直列回路の中点と該アームの中点との間に接続された第2の補助スイッチと、からなる第2のスナバ回路と、
c)前記フルブリッジ回路の主スイッチング素子を駆動する主スイッチング素子駆動部、及び第1、第2のスナバ回路の第1、第2補助スイッチを駆動するスナバ用スイッチ駆動部と、
d)前記主スイッチング素子駆動部とスナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御するスイッチング制御部と、
を備え、
前記スイッチング制御部は、前記二つのアームのうちの異なるアームに含まれる一対の主スイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り換えたあとに、前記第1及び第2の補助スイッチを所定期間オン状態にし、それら補助スイッチをオン状態からオフ状態に切り換えると共に、前記二つのアームのうちの異なるアームに含まれる他の一対の主スイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り換えるように、前記主スイッチング素子駆動部及び前記スナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御することを特徴としている。
また上記課題を解決するためになされた本発明の第5の態様によるスイッチング電源装置は、偶数個の主スイッチング素子が直列に接続され、両端が正極性及び負極性の直流電源ラインに接続されたハーフブリッジ回路と、偶数個のコンデンサが直列に接続され、両端が正極性及び負極性の直流電源ラインに接続されたコンデンサ直列回路と、前記ハーフブリッジ回路の中点と前記コンデンサ直列回路の中点との間に1次巻線が接続されたトランスとを具備し、前記ハーフブリッジ回路の主スイッチング素子を動作させることにより前記トランスの1次巻線に供給する電流をオン・オフ制御し、それによって該トランスの2次巻線に誘起された電圧に基づく電力を負荷に供給するハーフブリッジ方式のスイッチング電源装置であって、
a)前記ハーフブリッジ回路に並列に接続された偶数個のコンデンサの直列回路と、該直列回路の中点と前記ハーフブリッジ回路の中点との間に接続された補助スイッチと、からなるスナバ回路と、
b)前記ハーフブリッジ回路の主スイッチング素子を駆動する主スイッチング素子駆動部、及び前記スナバ回路の補助スイッチを駆動するスナバ用スイッチ駆動部と、
c)前記主スイッチング素子駆動部と前記スナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御するスイッチング制御部と、
を備え
前記スイッチング制御部は、前記ハーフブリッジ回路の中点で隔てられる一方の主スイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り換えたあとに、前記補助スイッチを所定期間オン状態にし、該補助スイッチをオン状態からオフ状態に切り換えると共に、他方の主スイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り換えるように、前記主スイッチング素子駆動部及び前記スナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御することを特徴としている。
さらにまた上記課題を解決するためになされた本発明の第6の態様によるスイッチング電源装置は、正極性の直流電源ラインに接続された中間タップを有する1次巻線を含むトランスと、該1次巻線の一端と負極性の直流電源ラインとの間に接続された第1の主スイッチング素子と、該1次巻線の他端と負極性の直流電源ラインとの間に接続された第2の主スイッチング素子と、を具備し、前記第1及び第2の主スイッチング素子を動作させることにより前記トランスの1次巻線に供給する電流をオン・オフ制御し、それによって該トランスの2次巻線に誘起された電圧に基づく電力を負荷に供給するプシュプル方式のスイッチング電源装置であって、
a)前記第1の主スイッチング素子の両端の間に接続された、第1の補助スイッチとコンデンサとが直列に接続されてなる第1のスナバ回路と、
b)前記第2の主スイッチング素子の両端の間に接続された、第2の補助スイッチとコンデンサとが直列に接続されてなる第2のスナバ回路と、
c)前記第1及び第2の主スイッチング素子を駆動する主スイッチング素子駆動部、並びに前記第1、第2のスナバ回路の第1、第2の補助スイッチを駆動するスナバ用スイッチ駆動部と、
d)前記主スイッチング素子駆動部と前記スナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御するスイッチング制御部と、
を備え
前記スイッチング制御部は、前記第1又は第2の主スイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り換えたあとに、前記第1及び第2の補助スイッチを所定期間オン状態にし、該補助スイッチをオン状態からオフ状態に切り換えると共に、前記第1又は第2の主スイッチング素子の他方をオフ状態からオン状態に切り換えるように、前記主スイッチング素子駆動部及び前記スナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御することを特徴としている。
本発明に係る第1乃至第3の態様によるスイッチング電源装置では、トランスの1次巻線に接続された1次側回路はフルブリッジ方式、ハーフブリッジ方式、プシュプル方式と異なるものの、いずれもトランスの1次巻線に並列に、補助スイッチとコンデンサとが直列に接続されてなるスナバ回路が設けられている。第1乃至第3のいずれの態様においても、スイッチング制御部は、トランスの1次巻線に電流が流れるように一部の主スイッチング素子がオンしている状態では、補助スイッチをオフさせておく。そのため、このときスナバ回路に含まれるコンデンサは実質的に、トランスの1次側回路から切り離されており、該コンデンサには電流が流れないのでその前の時点で充電された又は放電された状態を保つ。
スイッチング制御部は、オン状態である一部の主スイッチング素子をターンオフさせ、全ての主スイッチング素子がオフ状態になっているときに、補助スイッチをターンオンさせる。これによって、スナバ回路に含まれるコンデンサが1次側回路、具体的には1次巻線や主スイッチング素子を含む経路に接続される。全ての主スイッチング素子がオフ状態であるときにのみ、このコンデンサは上記経路に接続されるため、コンデンサはトランスの1次巻線の漏れインダクタンスに蓄積されたエネルギにより充電又は放電される。
コンデンサの充電又は放電の方向は、オンされる主スイッチング素子又は主スイッチング素子対が交互に切り替わる毎に反転する。そのため、補助スイッチがターンオンされたときに、コンデンサの両端電圧の極性(一方の端子の電位を基準とした他方の端子の電位の極性)が交互に反転するように電圧は徐々に増加又は減少し、必ずゼロを通過する。それに伴い、その補助スイッチのターンオンに先立って又はほぼ同時にターンオフされた主スイッチング素子に印加される電圧はゼロから徐々に増加する一方、他の主スイッチング素子に印加される電圧は所定電圧(例えば電源電圧)からゼロまで徐々に低下する。それによって、それら主スイッチング素子におけるゼロ電圧スイッチング動作が達成でき、スイッチング損失が抑えられる。なお、主スイッチング素子のオン・オフ駆動は通常のPWM制御により行えばよい。
一方、本発明に係る第4乃至第6の態様によるスイッチング電源装置では、トランスの1次巻線に接続された1次側回路はフルブリッジ方式、ハーフブリッジ方式、プシュプル方式と異なるものの、いずれも補助スイッチがオン状態であるときにのみスナバキャパシタとして機能するコンデンサが主スイッチング素子に並列に接続されるように、各主スイッチング素子に対してそれぞれコンデンサが設けられている。スイッチング制御部による補助スイッチのオン・オフ制御のタイミングは第1乃至第3の態様によるスイッチング電源装置と同様である。
即ち、この第4乃至第6の態様によるスイッチング電源装置においても、トランスの1次巻線に電流を流すために一部の主スイッチング素子がオンされている状態では、上記コンデンサは主スイッチング素子や1次巻線を含む経路から切り離されており、その直前に充電された又は放電された電圧を保つ。そして、全ての主スイッチング素子がオフ状態となったときに補助スイッチがターンオンされて、各コンデンサがそれぞれ対応する主スイッチング素子を含む経路に接続されるため、トランスの1次巻線の漏れインダクタンスに蓄積されたエネルギによりコンデンサは充電又は放電され、コンデンサの両端電圧はゼロから徐々に増加又は所定電圧からゼロまで徐々に減少する。それに伴い、第1乃至第3の態様によるスイッチング電源装置と同様に、その補助スイッチのターンオンに先立って又はほぼ同時にターンオフされた主スイッチング素子に印加される電圧はゼロから徐々に増加する一方、他の主スイッチング素子に印加される電圧は所定電圧からゼロまで徐々に低下する。
本発明に係る第1乃至第6の態様のスイッチング電源装置において、補助スイッチはいずれも一方向にのみ電流が流れる単方向スイッチング素子を逆並列接続したものとし、電流方向に応じた単方向専用駆動信号により単方向スイッチング素子が独立にオン・オフ動作する構成とするとよい。
この構成では、一方の単方向スイッチング素子のオン動作時の電流方向と逆の方向に当該補助スイッチに電流が流れている、即ち当該スイッチング素子が負極性である状態で、該スイッチング素子はゲート駆動信号の有無に拘らず自発的にターンオフする、また、該スイッチング素子が駆動信号によりオン状態からオフ状態に切り換わるときには、該スイッチング素子に流れる電流はゼロであるから、ゼロ電流スイッチング動作になる。これより、一方の単方向スイッチング素子が駆動信号によりオン状態からオフ状態に切り換わるタイミングは、該スイッチング素子が自発的にターンオフする所定期間以後であって、180°位相が遅れて相補動作する他方の主スイッチング素子がオフ状態からオン状態に切り換わるまでの間の任意の時点で構わない。
なお、本発明に係るスイッチング電源装置では、2次側回路の構成は特に問わず、例えば、整流回路と平滑化回路とを含み、該整流回路及び平滑化回路により生成された直流電圧を負荷に供給する構成としたり、交流電力をそのまま負荷に供給する構成としたりすることができる。
本発明に係るスイッチング電源装置(PWM制御により駆動されるフルブリッジ方式、ハーフブリッジ方式、プッシュプル方式のスイッチング電源装置)によれば、位相シフト制御を行うことなくPWM制御のための主スイッチング素子を電圧ゼロの状態でスイッチングすることができる。即ち、ZVS動作を実現することができる。それによって、それら主スイッチング素子に循環電流が流れることを回避できるので、該スイッチング素子及びトランスの1次巻線で生じる損失を低減することができ、これら部品の発熱を減らすことで部品の小形化も実現できる。
また本発明に係るスイッチング電源装置によれば、主スイッチング素子がオフしている状態でのみスナバキャパシタが機能するので、負荷電流が少ない場合であっても、主スイッチング素子を介したスナバキャパシタの短絡サージ電流の発生を回避することができる。それによって、電力損失の一層の低減が図れるとともに、スイッチング動作の安定性が向上しサージ電流によるノイズの発生も抑制することができる。
なお、こうした作用・効果は、付加された補助スイッチ部を適切なタイミングで駆動させることにより生じるものであるため、スイッチング制御の方式とは無関係であり、ゼロ電圧スイッチング動作のために位相シフト制御を行うフルブリッジ方式のスイッチング電源装置にも適用することができる。即ち、本発明に係るスイッチング制御装置は、スイッチング制御の方式に依存しないので、1次側回路と2次側回路との間のスイッチング位相を位相シフト制御により動作させるダブルアクティブブリッジ(DAB)型の双方向DC−DCコンバータ等にも適用することができる。また、本発明に係るスイッチング制御装置による効果は、2次側回路の構成には左右されないので、2次側回路に整流回路を有するDC−DCコンバータだけでなく、そうした整流回路を備えないDC−ACインバータにも適用することができる。
本発明の第1実施例であるスイッチング電源装置の概略回路構成図。 第1実施例のスイッチング電源装置における主スイッチング素子のターンオフ直後の期間付近の各部の信号波形図。 本発明の第2実施例であるスイッチング電源装置の概略回路構成図。 本発明の第3実施例であるスイッチング電源装置の概略回路構成図。 本発明の第4実施例であるスイッチング電源装置の概略回路構成図。 第4実施例のスイッチング電源装置における主スイッチング素子のターンオフ直後の期間付近の各部の信号波形図。 本発明の第5実施例であるスイッチング電源装置の概略回路構成図。 本発明の第6実施例であるスイッチング電源装置の概略回路構成図。 各実施例のスイッチング電源装置における補助スイッチの具体的な回路例を示す図。 従来のフルブリッジ型スイッチング電源装置の概略回路構成図。 従来のスイッチング電源装置において位相シフト制御の際にトランスの1次巻線に流れる電流の信号波形図。 従来のスイッチング電源装置においてPWM制御の際にトランスの1次巻線に流れる電流の信号波形図。
[第1実施例]
本発明の第1実施例であるスイッチング電源装置について、添付図面を参照して説明する。図1は第1実施例のスイッチング電源装置の概略回路構成図、図2は第1実施例のスイッチング電源装置における主スイッチング素子のターンオフ直後の期間付近の各部の信号波形図である。この第1実施例のスイッチング電源装置はフルブリッジ方式のスイッチング電源装置である。
図1において、図10に示した従来のスイッチング電源装置における構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付している。これは、以下の第2乃至第6実施例でも同様である。
トランス21の2次巻線212に接続されている2次側回路は、従来のスイッチング電源装置と全く同じであるので説明を省く。トランス21の1次巻線211に接続されている1次側回路では、図10に示した従来装置において主スイッチング素子151〜181にそれぞれ並列接続されているコンデンサ60〜63に代えて、第1アームの中点である2個のスイッチング素子151、161の接続点13と、第2アームの中点である2個のスイッチング素子171、181の接続点14との間に、補助スイッチ19とスナバキャパシタとして機能するコンデンサ20との直列回路が接続されている。換言すれば、トランス21の1次巻線211と並列に、補助スイッチ19とコンデンサ20との直列回路が接続されている。
なお、ここで、補助スイッチ19は1個のパワーMOSFETやIGBTからなるものではなく、図9で後述するように、典型的には、パワーMOSFETやIGBTなどのスイッチング素子と単方向特性を得るためのダイオードとを含む(又はそれらから成る)単方向スイッチング素子を組み合わせた構成であり、択一的に双方向に電流を供給可能である。
4個の主スイッチング素子151〜181は、スイッチング制御部30からの指示に基づいて主スイッチング素子駆動部31により生成される駆動信号によりそれぞれオン・オフ制御される。一方、補助スイッチ19は、スイッチング制御部30からの指示に基づいてスナバ用スイッチ駆動部32により生成される駆動信号によりオン・オフ制御される。補助スイッチ19に供給される駆動信号は2系統であり、それぞれの駆動信号は補助スイッチ19の流れる電流の方向を決定する。スイッチング制御部30は後述する特徴的なスイッチング制御を実施するために、CPUや制御用プログラムが格納されたメモリ(例えばフラッシュROM)などを備える。
次に、第1実施例のスイッチング電源装置の動作を説明する。
主スイッチング素子駆動部31からの駆動信号に応じてオン・オフされる主スイッチング素子151〜181の動作と、それにより1次巻線211に流れる電流によって2次巻線212に誘起される電圧に対して2次側回路でなされる動作は、既存のフルブリッジ方式スイッチング電源装置におけるPWM制御と全く同一である。即ち、異なるアーム上の一対の主スイッチング素子151、181に対して別の一対の主スイッチング素子161、171は、180°だけ位相が遅れた駆動信号でPWM制御によりスイッチングされる。
図2において、(a)は主スイッチング素子151のゲート端子に印加されるゲート駆動信号Vg1波形、(b)は補助スイッチ19の電流方向に一致するゲート端子に印加されるゲート駆動信号Vg11波形、(c)は主スイッチング素子151に流れる電流Iq1波形、(d)は主スイッチング素子161に逆並列接続されたダイオード162に流れる電流Id2波形、(e)は補助スイッチ19に流れる電流Iq11波形、(f)は補助スイッチ19の両端間の電圧Vq11波形、(g)は主スイッチング素子151の両端間の電圧Vq1波形、(h)はコンデンサ20の両端の電圧Vc11波形である。なお、主スイッチング素子181に関する電圧、電流波形は主スイッチング素子151に関する電圧、電流波形と同一であり、主スイッチング素子171に逆並列接続されたダイオード172に関する電流波形はダイオード162に関する電流波形と同一である。
図2(a)に示すように、時刻t0よりも前の期間では、ゲート駆動信号Vg1がハイレベルであるので、主スイッチング素子151、181は導通状態であり、図2(g)に示すように主スイッチング素子151の電圧Vq1はほぼゼロである。また、このとき、図2(c)に示すような負荷電流に応じた電流Iq1が、直流電源10の正極から、正極性電源ライン11を通し、主スイッチング素子151、トランス21の1次巻線211、及び主スイッチング素子181、負極性電源ライン12を経て直流電源10の負極に至る閉ループに流れている。
図2(b)に示すように、時刻t0よりも前の期間では、ゲート駆動信号Vg11はローレベルであるので、補助スイッチ19はオフ状態である。そのため、補助スイッチ19に直列に接続されているコンデンサ20は二つのアームの接続点13、14を含む上記閉ループから切り離されており、図2(e)に示すようにコンデンサ20に流れる電流Iq11はゼロである。このときのコンデンサ20の両端の電圧Vc11は、その直前の主スイッチング素子161、171のオフ期間に、トランス21の漏れインダクタンス(図示しない)に蓄積されたエネルギによって充電されたものであり、電圧Vc11の電圧値は直流電源10による電圧E1に等しい。なお、ここでは、コンデンサ20の両端電圧Vc11の極性は、接続点13側を基準として接続点14側の電位が接続点14側よりも高いときに正としている。オフ状態にある補助スイッチ19に掛かる電圧Vq11は、接続点13、14間の電圧差E1とコンデンサ20の両端電圧Vc11との極性を考慮した直列合成値であり、このときには図2(f)に示すようにゼロである。
時刻t0において、主スイッチング素子151、181に対するゲート駆動信号Vg1がローレベルになると主スイッチング素子151、181は共にターンオフし、全ての主スイッチング素子151〜181がオフ状態となって高インピーダンス化する。これとほぼ同時に、補助スイッチ19に対するゲート駆動信号Vg11がハイレベルになり(図2(b)参照)該スイッチ19はターンオンするので、コンデンサ20は上述の高インピーダンスになった二つのアームの接続点13、14間に接続される。このとき、トランス21の1次巻線211に流れる電流の方向は直前の主スイッチング素子161、171のオフ期間に1次巻線211に流れる電流の方向とは逆であり、トランス21の1次巻線211の漏れインダクタンスに蓄積されているエネルギの方向は第1アームの接続点13側が負極性、第2アームの接続点14側が正極性になるように反転しているので、その直前に充電されていた電圧の極性とは逆方向にコンデンサ20の充電が開始される。そのため、図2(h)に示すように、コンデンサ20の両端電圧Vc11は−E1から徐々に上昇する。
主スイッチング素子151、181に掛かる電圧Vq1は、直流電源10による電圧E1とコンデンサ20の両端電圧Vc11との極性を考慮した直列合成値の均分値であり、上述したコンデンサ20の両端電圧Vc11の上昇に伴い、全ての主スイッチング素子151〜181がオフ状態である期間に、両端電圧Vc11はゼロを通過して電圧E1まで徐々に上昇する。したがって、主スイッチング素子151、181はZVS動作し、スイッチングオフ損失は低減される。また同時に、主スイッチング素子161、171に掛かる電圧は主スイッチング素子151、181の電圧増加を相補する同じ傾きで以て、電圧E1からゼロまで徐々に低下する。なお、補助スイッチ19がターンオンする際に該スイッチ19に印加されている電圧Vq11はほぼゼロであるから、補助スイッチ19もZVS動作する。
時刻t1において、コンデンサ20の両端電圧Vc11が直流電源10による電圧E1を超えようとすると、主スイッチング素子161、171に逆並列接続されているダイオード162、172がオンし、図2(d)に示す電流Id2がダイオード162、172から直流電源10に流れる。このため、コンデンサ20の両端電圧Vc11は直流電源10による電圧にクランプされるのでE1以上にはならず、このとき、補助スイッチ19とコンデンサ20との直列回路に電流Ic11は流れない。
時刻t2において、トランス21の1次巻線211の漏れインダクタンスに蓄積されたエネルギが消滅し、ダイオード162、172に流れる電流Id2がなくなると、二つのアームにおける接続点13、14の電位はいずれも電圧E1の均分値E1/2に収束する。補助スイッチ19に掛かる電圧Vq11は、接続点13、14間の電圧とコンデンサ20の両端電圧Vc11との極性を考慮した直列合成値であり、このときにはその直前にコンデンサ20に充電された電圧E1となるが、該スイッチ19に流れていた電流Iq11とは逆方向の極性である。補助スイッチ19内の補助スイッチング素子は単方向スイッチング素子であるため、該スイッチ19へのゲート駆動信号Vg11がハイレベルであっても、該スイッチ19は電流Iq11が流れていない状態で自発的にオフする。その結果、コンデンサ20は、直前の主スイッチング素子151、181のオフ期間に充電された電圧値Vc11=E1とその極性を保持する。
時刻t3において、PWM制御によって定められた時点で次の動作に移行し、図示しないものの、主スイッチング素子161、171はターンオンする。これとほぼ同時に、補助スイッチ19へのゲート駆動信号Vg11がローレベルになり該スイッチ19はターンオフし、コンデンサ20は上記の電圧値Vc11=E1とその極性を保持したまま、接続点13、14を含む上記閉ループから切り離される。補助スイッチ19がターンオフする時点では、電流Iq11は流れていないので、ゼロ電流スイッチング(以下、慣用に従って「ZCS」と称す)動作する。また、トランス21の1次巻線211には、主スイッチング素子151、181がオン状態である期間とは逆方向に電流が流れる。
主スイッチング素子161、171がターンオフした直後の動作についても、上述した主スイッチング素子151、181の場合の動作と位相が180°相違する以外、同様であるので、詳細な説明を省略する。
第1実施例のスイッチング電源装置では、上述した構成と動作により、図2(e)に示したように、主スイッチング素子151〜181のオフ期間にのみ補助スイッチ19とコンデンサ20との直列回路に電流が流れる。このため、補助スイッチ19に流れる平均電流は少なく、しかも、補助スイッチ19はターンオン時にZVS動作、ターンオフ時にZVS及びZCS動作するので、発生する損失は少なく小形のスイッチング素子を用いることができる。補助スイッチ19に発生する損失は主スイッチング素子151〜181のスイッチングオフ損失の改善分に比較すると十分に小さく、スイッチング周波数が高いほどその効果は顕著になるので、本実施例のスイッチング電源装置は簡単な回路構成でありながら高周波スイッチングに好適であるということができる。
また、本実施例のスイッチング電源装置では、位相シフト制御を行うことなく一般的なPWM制御によってZVS動作を実現できる。そのため、1次側回路に循環電流を流さずに済むので、主スイッチング素子151〜181及びトランス21の1次巻線211の損失を低減することができる。また、負荷電流が少ないためにトランス21の1次巻線211の漏れインダクタンスに蓄積されるエネルギが小さく、それによって主スイッチング素子151〜181のターンオフ時にコンデンサ20に充電保持される電圧が定常動作時よりも低い場合であっても、補助スイッチ19の動作により、主スイッチング素子151〜181のターンオン毎に該スイッチング素子151〜181を介してコンデンサ20の充電不足を補う短絡サージ電流が生じることを回避できる。そのため、スイッチング動作の安定性を保ちつつノイズの発生を抑制し、さらに短絡サージ電流による損失の増加も回避することができる。なお、極端に負荷電流が少ない場合には、補助スイッチ19を全く動作させないという制御を行ってもよい。
[第2実施例]
本発明の第2実施例であるスイッチング電源装置について、図3に示した概略回路構成図を参照して説明する。この第2実施例のスイッチング電源装置はハーフブリッジ方式のスイッチング電源装置である。
第2実施例のスイッチング電源装置では、第1実施例のスイッチング電源装置における主スイッチング素子171、181を含むアームに代えて、二つのコンデンサ40、41を直列に接続した回路を設け、その直列回路の中点である接続点14とハーブリッジ回路の中点である接続点13との間に、第1実施例と同様の、補助スイッチ19とコンデンサ20との直列回路を設けている。
次に、第1実施例の動作説明で用いた図2を用いて、この第2実施例のスイッチング電源装置の動作を説明する。ただし、フルブリッジ方式とハーフブリッジ方式とではスイッチング素子とコンデンサとの電圧配分が異なるので、ここでは電圧値の相対比較は無視するものとする。
主スイッチング素子駆動部31からの駆動信号に応じてオン・オフされる主スイッチング素子151、161の動作と、それにより1次巻線211に流れる電流によって2次巻線212に誘起される電圧に対して2次側回路でなされる動作は、既存のハーフブリッジ方式スイッチング電源装置におけるPWM制御と全く同一である。即ち、主スイッチング素子151に対して別の主スイッチング素子161は、180°だけ位相が遅れた駆動信号でPWM制御によりスイッチングされる。
時刻t0よりも前の期間では、図2(a)に示すように、主スイッチング素子151のゲート駆動信号Vg1はハイレベルであるので、主スイッチング素子151はオン状態であり、電圧Vq1は図2(g)に示すようにゼロである。このとき、図2(c)に示すように、負荷電流に応じた電流Iq1が、直流電源10の正極から正極性電源ライン11を経て、主スイッチング素子151、トランス21の1次巻線211、コンデンサ41、負極性電源ライン12を経て直流電源10の負極に流れる。一方、補助スイッチ19に対するゲート駆動信号Vg11はローレベルであるので、補助スイッチ19はオフ状態である。そのため、補助スイッチ19に直列に接続されているコンデンサ20は接続点13、14を含む上記閉ループから切り離されており、図2(e)に示すようにコンデンサ20に流れる電流Iq11はゼロである。
このときのコンデンサ20の両端の電圧Vc11は、その直前の主スイッチング素子161のオフ期間に、トランス21の1次巻線211の漏れインダクタンス(図示しない)に蓄積されたエネルギによって充電されたものであり、その電圧値は直流電源10による電圧E1の均分値E1/2に等しい。なお、図3に示した回路構成図でも図1と同様に、接続点13側を基準とし、コンデンサ20の電圧の正負を表している。オフ状態にある補助スイッチ19に掛かる電圧Vq11は、接続点13、14間の電圧差E1/2とコンデンサ20の両端電圧Vc11との極性を考慮した直列合成値であり、このときには図2(f)に示すようにゼロである。
時刻t0において、主スイッチング素子151に対するゲート駆動信号Vg1がローレベルになると主スイッチング素子151はターンオフし、二つの主スイッチング素子151、161が共にオフ状態となって高インピーダンス化する。これとほぼ同時に、補助スイッチ19に対するゲート駆動信号Vg11がハイレベルになり(図2(b)参照)該スイッチ19はターンオンするので、コンデンサ20は接続点13、14間に接続される。このとき、直前の主スイッチング素子161のオフ期間とはトランス21の1次巻線211に流れる電流の方向が逆であり、トランス21の1次巻線211の漏れインダクタンスに蓄積されたエネルギの方向は接続点13側が負極性、接続点14側が正極性になるように反転しているので、充電されていた電圧の極性とは逆方向にコンデンサ20の充電が開始される。
主スイッチング素子151に掛かる電圧Vq1は、直流電源10による電圧E1の均分値E1/2とコンデンサ20の両端電圧Vc11との極性を考慮した直列合成値の均分値であり、上述したコンデンサ20の両端電圧Vc11の上昇に伴い、主スイッチング素子151、161が共にオフ状態である期間に、両端電圧Vc11はゼロを通過して電圧E1/2まで徐々に上昇する。したがって、主スイッチング素子151はZVS動作し、スイッチングオフ損失は低減される。また同時に、主スイッチング素子161に掛かる電圧は主スイッチング素子151の電圧増加を相補する同じ傾きで以て、電圧E1からゼロまで徐々に低下する。なお、補助スイッチ19がターンオンする際に印加されている電圧Vq11はほぼゼロであるから、補助スイッチ19もZVS動作する。
時刻t1において、コンデンサ20の両端電圧Vc11が電圧E1/2を超えようとすると、主スイッチング素子161に逆並列接続されているダイオード162が導通し、図2(d)に示す電流Id2がダイオード162から直流電源10に流れる。このため、コンデンサ20の両端電圧Vc11は電圧値E1/2にクランプされてそれ以上にはならず、補助スイッチ19とコンデンサ20との直列回路に電流Ic11は流れない。
時刻t2において、トランス21の1次巻線211の漏れインダクタンスに蓄積されたエネルギが消滅し、ダイオード162に流れる電流Id2がなくなると、接続点13の電位は電圧E1の均分値E1/2に収束する。補助スイッチ19に掛かる電圧Vq11は接続点13、14間の電圧とコンデンサ20の両端電圧Vc11との極性を考慮した直列合成値であり、このときにはその直前にコンデンサ20に充電された電圧E1/2となるが、該スイッチ19に流れていた電流Iq11とは逆方向の極性である。補助スイッチ19内の補助スイッチング素子は単方向スイッチング素子であるため、該スイッチ19へのゲート駆動信号Vg11がハイレベルであっても、該スイッチ19は電流Iq11が流れていない状態で自発的にオフする。その結果、コンデンサ20は、直前の主スイッチング素子151のオフ期間に充電された電圧値Vc11=E1/2とその極性を保持する。
時刻t3において、PWM制御によって定められた時点で次の動作に移行し、図示しないものの、主スイッチング素子161はターンオンする。これとほぼ同時に、補助スイッチ19へのゲート駆動信号Vg11はローレベルになり該スイッチ19はターンオフし、コンデンサ20は上記の電圧値Vc11=E1/2とその極性を保持したまま、接続点13、14を含む上記閉ループから切り離される。補助スイッチ19がターンオフする時点では、電流Iq11は流れていないのでZCS動作する。また、トランス21の1次巻線211には、主スイッチング素子151がオン状態である期間とは逆方向に電流が流れる。
以上の動作により、第2実施例のスイッチング電源装置においても第1実施例のスイッチング電源装置と同様の作用・効果が得られる。
[第3実施例]
本発明の第3実施例であるスイッチング電源装置について、図4に示した概略回路構成図を参照して説明する。この第3実施例のスイッチング電源装置はプシュプル方式のスイッチング電源装置である。
第3実施例のスイッチング電源装置では、トランス50の1次巻線501に中間タップ503を設け、1次巻線501の一端と負極性電源ライン12との間に主スイッチング素子151を接続し、1次巻線501の他端と負極性電源ライン12との間に別の主スイッチング素子161を接続し、中間タップ503を正極性電源ライン11に接続している。そして、1次巻線501と主スイッチング素子151との接続点51と、1次巻線501と主スイッチング素子161との接続点52との間に、第1実施例と同様の、補助スイッチ19とコンデンサ20との直列回路を設けている。
次に、第1実施例の動作説明で用いた図2を用いて、この第3実施例のスイッチング電源装置の動作を説明する。ただし、フルブリッジ方式とプシュプル方式とではスイッチング素子とコンデンサとの電圧配分が異なるので、ここでは電圧値の相対比較は無視するものとする。
主スイッチング素子駆動部31からの駆動信号に応じてオン・オフされる主スイッチング素子151、161の動作と、それにより1次巻線211に流れる電流によって2次巻線212に誘起される電圧に対して2次側回路でなされる動作は、既存のプシュプル方式スイッチング電源装置におけるPWM制御と全く同一である。即ち、主スイッチング素子151に対して別の主スイッチング素子161は、180°だけ位相が遅れた駆動信号でPWM制御によりスイッチングされる。
図2(a)に示すように、時刻t0よりも前の期間では、ゲート駆動信号Vg1がハイレベルであるので、主スイッチング素子151はオン状態であり、図2(g)に示すように主スイッチング素子151に掛かる電圧Vq1はほぼゼロである。また、このとき、図2(c)に示すような負荷電流に応じた電流Iq1が、直流電源10の正極から、正極性電源ライン11を通し、トランス50の中間タップ503により均分される1次巻線501a、主スイッチング素子151、負極性電源ライン12を経て直流電源10の負極に至る閉ループに流れている。
図2(b)に示すように、時刻t0よりも前の期間では、ゲート駆動信号Vg11はローレベルであるので、補助スイッチ19はオフ状態である。そのため、補助スイッチ19に直列に接続されているコンデンサ20は接続点51、52を含む上記閉ループから切り離されており、図2(e)に示すようにコンデンサ20に流れる電流Iq11はゼロである。このときのコンデンサ20の両端の電圧Vc11は、その直前の主スイッチング素子161のオフ期間に、トランス50の1次巻線501の漏れインダクタンス(図示しない)に蓄積されたエネルギにより充電されたものであり、その電圧値は中間タップ503により均分される1次巻線501a、501bの昇圧作用によって直流電源10による電圧E1の2倍となる。なお、図4に示した回路構成図では、接続点52側を基準としてコンデンサ20の電圧の正負を定めている。オフ状態にある補助スイッチ19に掛かる電圧Vq11は、接続点51、52間の電圧差2E1とコンデンサ20の両端電圧Vc11との極性を考慮した直列合成値であり、このときには図2(f)に示すようにゼロである。
時刻t0において、主スイッチング素子151に対するゲート駆動信号Vg1がローレベルになると主スイッチング素子151はターンオフし、二つの主スイッチング素子151、161が共にオフ状態となって高インピーダンス化する。これとほぼ同時に、補助スイッチ19に対するゲート駆動信号Vg11がハイレベルになり(図2(b)参照)該スイッチ19はターンオンするので、コンデンサ20は接続点51、52間に接続される。このとき、トランス50の1次巻線501a、501bに流れる電流の方向は、直前の主スイッチング素子161のオフ期間に1次巻線501a、501bに流れる電流の方向とは逆であり、トランス50の1次巻線501の漏れインダクタンスに蓄積されたエネルギの方向は接続点51側が正極性、接続点52側が負極性になるように反転しているので、充電されていた電圧の極性とは逆方向にコンデンサ20の充電が開始される。
主スイッチング素子151に掛かる電圧Vq1は、直流電源10による電圧E1の2倍である2E1とコンデンサ20の両端電圧Vc11との極性を考慮した直列合成値であり、上述したコンデンサ20の両端電圧Vc11の上昇に伴い、主スイッチング素子151、161が共にオフ状態である期間に、両端電圧Vc11はゼロを通過して電圧2E1まで徐々に上昇する。したがって、主スイッチング素子151はZVS動作し、スイッチングオフ損失は低減される。また同時に、主スイッチング素子161の電圧は主スイッチング素子151の電圧増加を相補する同じ傾きで以て、電圧2E1からゼロまで徐々に低下する。なお、補助スイッチ19がターンオンする際に該スイッチ19に印加されている電圧Vq11はほぼゼロであるから、補助スイッチ19もZVS動作する。
時刻t1において、コンデンサ20の両端電圧Vc11が電圧2E1を超えようとすると、中間タップ503により均分される1次巻線501bの両端電圧が電圧E1以上となる。そのため、主スイッチング素子161に逆並列接続されているダイオード162が導通し、図2(d)に示す電流Id2がダイオード162から直流電源10に流れる。このため、コンデンサ20の両端電圧Vc11は電圧値2E1にクランプされてそれ以上にはならず、このとき、補助スイッチ19とコンデンサ20との直列回路に電流Ic11は流れない。
時刻t2において、トランス50の1次巻線501の漏れインダクタンスに蓄積されたエネルギが消滅し、ダイオード162に流れる電流Id2がなくなると、接続点51、52の電位はいずれも電圧E1に収束する。補助スイッチ19に掛かる電圧Vq11は接続点51、52間の電圧とコンデンサ20の両端電圧Vc11との極性を考慮した直列合成値であり、このときにはその直前にコンデンサ20に充電された電圧2E1となるが、該スイッチ19に流れていた電流Iq11とは逆方向の極性である。補助スイッチ19内の補助スイッチング素子は単方向スイッチング素子であるため、補助スイッチ19へのゲート駆動信号Vg11がハイレベルであっても、該スイッチ19は電流Iq11が流れていない状態で自発的にオフする。その結果、コンデンサ20は、直前の主スイッチング素子151のオフ期間に充電された電圧値Vc11=2E1とその極性を保持する。
時刻t3において、PWM制御によって定められた時点で次の動作に移行し、図示しないものの、主スイッチング素子161はターンオンする。これとほぼ同時に、補助スイッチ19へのゲート駆動信号Vg11はローレベルになり該スイッチ19はターンオフし、コンデンサ20は、上記の電圧値Vc11=2E1とその極性を保持したまま、接続点51、52を含む上記閉ループから切り離される。補助スイッチ19がターンオフする時点では、電流Iq11が流れていないのでZCS動作する。また、トランス50の中間タップ503で均分された他の1次巻線501bに電流が流れる。
以上の動作により、第3実施例のスイッチング電源装置においても第1、第2実施例のスイッチング電源装置と同様の作用・効果が得られる。
[第4実施例]
本発明の第4実施例であるスイッチング電源装置について、図5に示した概略回路構成図、及び図6に示した信号波形図を参照して説明する。この第4実施例のスイッチング電源装置は第1実施例と同様にフルブリッジ方式のスイッチング電源装置であるが、スナバ回路の構成が第1実施例とは異なる。
第4実施例のスイッチング電源装置では、トランス21の1次巻線211に接続された1次側回路において、正極性電源ライン11と負極性電源ライン12との間に、スナバキャパシタとして機能する2個のコンデンサ42、43の直列回路と、同じくスナバキャパシタとして機能する2個のコンデンサ44、45の直列回路とが接続されている。2個のコンデンサ42、43の直列回路の中点である接続点46と主スイッチング素子151、161の間の接続点13との間に第1補助スイッチ48が接続され、別の2個のコンデンサ44、45の直列回路の中点である接続点47と主スイッチング素子171、181の間の接続点14との間に第2補助スイッチ49が接続されている。
次に、第4実施例のスイッチング電源装置の動作を説明する。
主スイッチング素子駆動部31からの駆動信号に応じてオン・オフされる主スイッチング素子151〜181の動作と、それにより1次巻線211に流れる電流によって2次巻線212に誘起される電圧に対して2次側回路でなされる動作は、既存のフルブリッジ方式スイッチング電源装置におけるPWM制御と全く同一である。即ち、異なるアーム上の一対の主スイッチング素子151、181に対して別の一対の主スイッチング素子161、171は、180°だけ位相が遅れた駆動信号でPWM制御によりスイッチングされる。
図6において(a)〜(g)は図2(a)〜(g)と同じである。図6(h)はコンデンサ42、45の両端の電圧Vc12波形であり、図6(i)はコンデンサ43、44の両端の電圧Vc13波形である。また、極性は異なるものの、第1補助スイッチ48と第2補助スイッチ49とに関する電圧、電流波形は同一である。
図6(a)に示すように、時刻t0よりも前の期間では、ゲート駆動信号Vg1がハイレベルであるので、主スイッチング素子151、181はオン状態であり、図6(g)に示すように主スイッチング素子151に掛かる電圧Vq1はほぼゼロである。また、このとき、図6(c)に示すような負荷電流に応じた電流Iq1が、直流電源10の正極から、正極性電源ライン11を通し、主スイッチング素子151、トランス21の1次巻線211、及び主スイッチング素子181、負極性電源ライン12を経て直流電源10の負極に至る閉ループに流れている。
図6(b)に示すように、時刻t0よりも前の期間では、補助スイッチ48、49に対するゲート駆動信号Vg11はローレベルであるので、これら補助スイッチ48、49は共にオフ状態である。そのため、主スイッチング素子151、161の直列回路の接続点13とコンデンサ42、43の直列回路の接続点46とは切り離されており、主スイッチング素子171、181の直列回路の接続点14とコンデンサ44、45の直列回路の接続点47とは切り離されている。したがって、図6(e)に示すように、コンデンサ42に流れる電流Iq11はゼロであり、他のコンデンサ43〜45も同様である。
このとき各コンデンサ42〜45の両端の電圧は、その直前の主スイッチング素子161、171のオフ期間に、トランス21の1次巻線211の漏れインダクタンス(図示しない)に蓄積されたエネルギにより充電又は放電されたものであり、コンデンサ42、45の両端電圧Vc12は放電によりゼロ(図6(h)参照)、コンデンサ43、44の両端電圧Vc13は充電により直流電源10による電圧E1に等しくなっている。接続点13、46の電位は共にE1であるから、オフ状態にある第1補助スイッチ48に掛かる電圧Vq11は図6(f)に示すようにゼロである。また、接続点14、47の電位は共にゼロであるから、オフ状態にある第2補助スイッチ49に掛かる電圧Vq13もゼロである。
時刻t0において、主スイッチング素子151、181に対するゲート駆動信号Vg1がローレベルになると主スイッチング素子151、181は共にターンオフし、全ての主スイッチング素子151〜181がオフ状態となって高インピーダンス化する。これとほぼ同時に、補助スイッチ48、49に対するゲート駆動信号Vg11は共にハイレベルになり(図6(b)参照)該スイッチ48、49はターンオンするので、主スイッチング素子151、161の直列回路の接続点13とコンデンサ42、43の直列回路の接続点46とは接続され、主スイッチング素子171、181の直列回路の接続点14とコンデンサ44、45の直列回路の接続点47とが接続される。これにより、主スイッチング素子151とコンデンサ42、主スイッチング素子161とコンデンサ43、主スイッチング素子171とコンデンサ44、主スイッチング素子181とコンデンサ45とが、それぞれ並列に接続される。
このとき、直前の主スイッチング素子161、171のオフ期間とはトランス21の1次巻線211に流れる電流の方向が逆であり、トランス21の1次巻線211の漏れインダクタンスに蓄積されたエネルギの方向は第1アームの接続点13側が負極、第2アームの接続点14側が正極になるように反転しているので、コンデンサ42、45の充電が開始される。そのため、図6(h)に示すように、コンデンサ42、45の両端電圧Vc12はゼロから徐々に上昇し、これに並列に接続されている主スイッチング素子151、181に掛かる電圧Vq1も同様に徐々に上昇する。したがって、主スイッチング素子151、181はZVS動作し、スイッチングオフ損失は低減される。また、コンデンサ43、44については放電が始まり、コンデンサ42、45の充電を相補する同じ傾きで、その両端電圧はE1からゼロまで徐々に低下する。なお、補助スイッチ48、49がターンオンする際にそれらスイッチ48、49に印加されている電圧Vq11はほぼゼロであるから、これら補助スイッチ48、49もZVS動作する。
時刻t1において、コンデンサ42、45の両端電圧Vc12がそれぞれ直流電源10による電圧E1を超えようとすると、主スイッチング素子161、171に逆並列接続されているダイオード162、172が導通し、図6(d)に示す電流Id2がそれぞれダイオード162、172から直流電源10に流れる。このため、コンデンサ42、45の両端電圧Vc12は直流電源10による電圧にクランプされるのでE1以上にはならず、このとき、補助スイッチ48、49にいずれも電流Iq11は流れない。
時刻t2において、トランス21の1次巻線211の漏れインダクタンスに蓄積されたエネルギが消滅し、ダイオード162、172に流れる電流Id2がなくなると、二つのアームにおける接続点13、14の電位はいずれも電圧E1の均分値E1/2に収束する。この時点でのコンデンサ42、45の直列回路の接続点46の電位はゼロ、接続点13の電位はE1/2であるから、第1補助スイッチ48に掛かる電圧Vq11はE1/2であり、接続点46側が負極性、接続点13側が正極性となるので、該スイッチ48に流れていた電流Iq11とは逆方向の極性である。また、コンデンサ43、44の直列回路の接続点47の電位はE1、接続点14の電位はE1/2であるから、第2補助スイッチ49に掛かる電圧Vq12はE1/2となり、接続点47側が正極性、接続点14側が負極性となるので、該スイッチ49に流れていた電流Iq11とは逆方向の極性である。補助スイッチ48、49内の補助スイッチング素子は単方向スイッチング素子であるため、補助スイッチ48、49へのゲート駆動信号Vg11がハイレベルであっても、該スイッチ48、49は電流Iq11が流れていない状態で自発的にオフする。その結果、コンデンサ42と45の両端電圧はE1、コンデンサ43と44の両端電圧はゼロを保持する。
時刻t3において、PWM制御によって定められた時点で次の動作に移行し、図示しないものの、主スイッチング素子161、171はターンオンする。これとほぼ同時に、補助スイッチ48、49へのゲート駆動信号Vg11がローレベルになると、該スイッチ48、49はターンオフし、コンデンサ42の両端電圧はE1、コンデンサ43の両端電圧はゼロを保ったまま、接続点46と接続点13とが切り離される。同様に、コンデンサ45の両端電圧はE1、コンデンサ44の両端電圧はゼロを保ったまま、接続点47と接続点14とが切り離される。補助スイッチ48、49がターンオフする時点で、電流Iq11は流れていないのでZCS動作する。また、トランス21の1次巻線211には主スイッチング素子151、181がオン状態である期間とは逆方向に電流が流れる。
以上の動作により、第4実施例のスイッチング電源装置においても第1乃至第3実施例のスイッチング電源装置と同様の作用・効果が得られる。
[第5実施例]
本発明の第5実施例であるスイッチング電源装置について、図7に示した概略回路構成図を参照して説明する。この第5実施例のスイッチング電源装置は第2実施例と同様にハーフブリッジ方式のスイッチング電源装置であるが、スナバ回路の構成が第2実施例ではなく第4実施例と同様となっている。
即ち、この第5実施例のスイッチング電源装置では、トランス21の1次巻線211に接続された1次側回路において、正極性電源ライン11と負極性電源ライン12との間に、スナバキャパシタとして機能する2個のコンデンサ42、43の直列回路が接続されており、この直列回路の中点である接続点46と主スイッチング素子151、161の間の接続点13との間に補助スイッチ48が接続されている。
次に、第4実施例の動作説明で用いた図6を用いて、この第5実施例のスイッチング電源装置の動作を説明する。ただし、フルブリッジ方式とハーフブリッジ方式とではスイッチング素子とコンデンサとの電圧配分が異なるので、ここでは電圧値の相対比較は無視するものとする。
図6(a)に示すように、時刻t0よりも前の期間では、ゲート駆動信号Vg1がハイレベルであるので、主スイッチング素子151は導通状態であり、図6(g)に示すように主スイッチング素子151の電圧Vq1はほぼゼロである。また、このとき、図6(c)に示すような負荷電流に応じた電流Iq1が、直流電源10の正極から、正極性電源ライン11を通し、主スイッチング素子151、トランス21の1次巻線211、コンデンサ41、負極性電源ライン12を経て直流電源10の負極に至る閉ループに流れている。
図6(b)に示すように、時刻t0よりも前の期間では、補助スイッチ48に対するゲート駆動信号Vg11はローレベルであるので、補助スイッチ48はオフ状態である。そのため、主スイッチング素子151、161の直列回路の接続点13とコンデンサ42、43の直列回路の接続点46とは切り離されている。したがって、図6(e)に示すようにコンデンサ42、43に流れる電流Iq11はゼロである。
このときコンデンサ42の両端電圧Vc12は、その直前の主スイッチング素子161のオフ期間に、トランス21の1次巻線211の漏れインダクタンス(図示しない)に蓄積されたエネルギにより放電されたものでゼロであり(図6(h)参照)、コンデンサ43の両端電圧Vc13は同じ漏れインダクタンスに蓄積されたエネルギによる充電によって直流電源10の電圧E1に等しくなっている。接続点13、46の電位は共にE1であるから、オフ状態にある補助スイッチ48に掛かる電圧Vq11は図6(f)に示すようにゼロである。
時刻t0において、主スイッチング素子151に対するゲート駆動信号Vg1がローレベルになると主スイッチング素子151はターンオフし、主スイッチング素子151、161は共にオフ状態となって高インピーダンス化する。これとほぼ同時に、補助スイッチ48に対するゲート駆動信号Vg11はハイレベルになり(図6(b)参照)該スイッチ48はターンオンするので、主スイッチング素子151、161の直列回路の接続点13とコンデンサ42、43の直列回路の接続点46とが接続される。そのため、主スイッチング素子151とコンデンサ42、主スイッチング素子161とコンデンサ43とが、それぞれ並列に接続される。
このとき、トランス21の1次巻線211に流れる電流の方向は直前の主スイッチング素子161のオフ期間に1次巻線211に流れる電流の方向とは逆であり、トランス21の1次巻線211の漏れインダクタンスに蓄積されたエネルギの方向は接続点13側が負極性、接続点46側が正極性になるように反転しているので、コンデンサ42の充電が開始される。そのため、図6(h)に示すように、コンデンサ42の両端電圧Vc12はゼロから徐々に上昇し、これに並列に接続されている主スイッチング素子151の電圧Vq1も同様に徐々に上昇する。したがって、主スイッチング素子151はZVS動作し、スイッチングオフ損失は低減される。また、同時にコンデンサ43の放電が始まり、コンデンサ42の充電を相補する同じ傾きで、その両端電圧はE1からゼロまで徐々に低下する。なお、補助スイッチ48がターンオンする際に該スイッチ48に印加されている電圧Vq11はほぼゼロであるから、補助スイッチ48もZVS動作する。
時刻t1において、コンデンサ42の両端電圧Vc12が直流電源10による電圧E1を超えようとすると、主スイッチング素子161に逆並列接続されているダイオード162が導通し、図6(d)に示す電流Id2がダイオード162から直流電源10に流れる。このため、コンデンサ42の両端電圧Vc12は直流電源10による電圧にクランプされるのでE1以上にはならず、このとき、補助スイッチ48に電流Iq11は流れない。
時刻t2において、トランス21の1次巻線211の漏れインダクタンスに蓄積されたエネルギが消滅し、ダイオード162に流れる電流Id2がなくなると、接続点13の電位は電圧E1の均分値E1/2に収束する。この時点でのコンデンサ42の直列回路の接続点46の電位はゼロであるから、補助スイッチ48に掛かる電圧Vq11はE1/2であり、該スイッチ48に流れていた電流Iq11とは逆方向の極性である。補助スイッチ48内の補助スイッチング素子は単方向スイッチング素子であるため、該スイッチ48へのゲート駆動信号Vg11がハイレベルであっても、該スイッチ48は電流Iq11が流れていない状態で自発的にオフする。この結果、コンデンサ42の両端電圧はE1、コンデンサ43の両端電圧はゼロを保持する。
時刻t3において、PWM制御によって定められた時点で次の動作に移行し、図示しないものの、主スイッチング素子161はターンオンする。これとほぼ同時に、補助スイッチ48へのゲート駆動信号Vg11がローレベルになると、該スイッチ48はターンオフし、コンデンサ42の両端電圧はE1、コンデンサ43の両端電圧はゼロを保ったまま、接続点46と接続点13とは切り離される。補助スイッチ48がターンオフする時点では、電流Iq11は流れていないのでZCS動作する。また、トランス21の1次巻線211には主スイッチング素子151がオン状態である期間とは逆方向に電流が流れる。
以上の動作により、第5実施例のスイッチング電源装置においても第1乃至第4実施例のスイッチング電源装置と同様の作用・効果が得られる。
[第6実施例]
本発明の第6実施例であるスイッチング電源装置について、図8に示した概略回路構成図を参照して説明する。この第6実施例のスイッチング電源装置は第3実施例と同様にプシュプル方式のスイッチング電源装置であるが、スナバ回路の構成が第3実施例ではなく第4、第5実施例と同様である。
即ち、この第6実施例のスイッチング電源装置では、トランス50の1次巻線501の一端と負極性電源ライン12との間に接続された主スイッチング素子151に並列に、スナバキャパシタとして機能するコンデンサ42と第1補助スイッチ48との直列回路が接続されており、またトランス50の1次巻線501の他端と負極性電源ライン12との間に接続された主スイッチング素子161に並列に、スナバキャパシタとして機能するコンデンサ43と第2補助スイッチ49との直列回路が接続されている。
次に、第4実施例の動作説明で用いた図6を用いて、この第6実施例のスイッチング電源装置の動作を説明する。ただし、フルブリッジ方式とプシュプル方式とではスイッチング素子とコンデンサとの電圧配分が異なるので、ここでは電圧値の相対比較は無視するものとする。
主スイッチング素子駆動部31からの駆動信号に応じてオン・オフされる主スイッチング素子151、161の動作と、それにより1次巻線501(501a、501b)に流れる電流によって2次巻線502に誘起される電圧に対して2次側回路でなされる動作は、既存のプシュプル方式スイッチング電源装置におけるPWM制御と全く同一である。即ち、主スイッチング素子151に対して別の主スイッチング素子161は、180°だけ位相が遅れた駆動信号でPWM制御によりスイッチングされる。
図6(a)に示すように、時刻t0よりも前の期間では、ゲート駆動信号Vg1がハイレベルであるので、主スイッチング素子151はオン状態であり、図2(g)に示すように主スイッチング素子151に掛かる電圧Vq1はほぼゼロである。また、このとき、図6(c)に示すような負荷電流に応じた電流Iq1が、直流電源10の正極から、正極性電源ライン11を通し、トランス50の中間タップ503により均分される1次巻線501a、主スイッチング素子151、負極性電源ライン12を経て直流電源10の負極に至る閉ループに流れている。
図6(b)に示すように、時刻t0よりも前の期間では、ゲート駆動信号Vg11はローレベルであるので、補助スイッチ48、49は共にオフ状態である。そのため、それら補助スイッチ48、49に直列に接続されているコンデンサ42、43はそれぞれ主スイッチング素子151、161と切り離されており、図6(e)に示すようにコンデンサ42に流れる電流Iq11はゼロであり、コンデンサ43についても同様である。このときのコンデンサ42の両端の電圧Vc12は、その直前の主スイッチング素子161のオフ期間に、トランス50の1次巻線501の漏れインダクタンス(図示しない)に蓄積されたエネルギにより放電されたものでゼロである。一方、コンデンサ43の両端の電圧Vc13は、同じ漏れインダクタンスに蓄積されたエネルギにより充電されたもので、その電圧値は中間タップ503により均分される1次巻線501a、501bの昇圧作用によって直流電源10の電圧E1の2倍となる。したがって、オフ状態にある第1補助スイッチ48に掛かる電圧Vq11は図6(f)に示すようにゼロであり、第2補助スイッチ49に掛かる電圧もゼロである。
時刻t0において、主スイッチング素子151に対するゲート駆動信号Vg1がローレベルになると主スイッチング素子151はターンオフし、主スイッチング素子151、161は共にオフ状態となって高インピーダンス化する。これとほぼ同時に、補助スイッチ48、49に対するゲート駆動信号Vg11はハイレベルになり(図6(b)参照)該スイッチ48、49は共にターンオンするので、主スイッチング素子151とコンデンサ42、主スイッチング素子161とコンデンサ43とが、それぞれ並列に接続される。
このとき、トランス50の1次巻線501a、501bに流れる電流の方向は、直前の主スイッチング素子161のオフ期間に1次巻線501a、501bに流れる電流の方向とは逆であり、トランス50の1次巻線501の漏れインダクタンスに蓄積されたエネルギの方向は接続点51側が正極性、接続点52側が負極性になるように反転しているので、コンデンサ42の充電が開始される。そのため、図6(h)に示すように、コンデンサ45の両端電圧Vc12はゼロから徐々に上昇し、これに並列に接続されている主スイッチング素子151に掛かる電圧Vq1も同様に徐々に上昇する。そのため、主スイッチング素子151はZVS動作し、スイッチングオフ損失は低減される。また、コンデンサ43では放電が始まり、コンデンサ42の充電を相補する同じ傾きで、その両端電圧はE1からゼロまで徐々に低下する。なお、補助スイッチ48、49がターンオンする際にそれらに印加されている電圧Vq11はほぼゼロであるから、補助スイッチ48、49もZVS動作する。
時刻t1において、コンデンサ42の両端電圧Vc12が電圧2E1を超えようとすると、中間タップ503により均分される1次巻線501bの両端電圧が電圧E1以上となる。そのため、主スイッチング素子161に逆並列接続されているダイオード162が導通し、図6(d)に示す電流Id2がダイオード162から直流電源10に流れる。このため、コンデンサ42の両端電圧Vc12は電圧値2E1にクランプされてそれ以上にはならず、このとき、第1補助スイッチ48とコンデンサ43との直列回路に電流Ic11は流れない。
時刻t2において、トランス50の1次巻線501の漏れインダクタンスに蓄積されたエネルギが消滅し、ダイオード162に流れる電流Id2がなくなると、接続点51、52の電位はE1に収束する。この時点でのコンデンサ42の両端電圧Vc12は2E1であるから、第1補助スイッチ48に掛かる電圧Vq11はE1であり、接続点51側が負極性、コンデンサ42側が正極性となるので、該スイッチ48に流れていた電流Iq11とは逆方向の極性である。また、コンデンサ43の両端電圧Vc13はゼロであるから第2補助スイッチ49に掛かる電圧Vq12もE1であり、接続点52側が正極性、コンデンサ43側が負極性となるので、該スイッチ49に流れていた電流Iq11とは逆方向の極性である。補助スイッチ48、49内の補助スイッチング素子は単方向スイッチング素子であるため、該スイッチ48、49へのゲート駆動信号Vg11がハイレベルであっても、該スイッチ48、49は電流Iq11が流れていない状態で自発的にオフする。その結果、コンデンサ42の両端電圧はE1、コンデンサ43の両端電圧はゼロを保持したままとなる。
時刻t3において、PWM制御によって定められた時点で次の動作に移行し、図示しないものの、主スイッチング素子161はターンオンする。これとほぼ同時に、補助スイッチ48へのゲート駆動信号Vg11がローレベルになると、該スイッチ48はターンオフし、コンデンサ42の両端電圧はE1、コンデンサ43の両端電圧はゼロを保ったまま、それぞれ接続点51、52とは切り離される。補助スイッチ48、49がターンオフする時点では、電流Iq11は流れていないのでZCS動作する。また、トランス50の1次巻線501には主スイッチング素子151がオン状態である期間とは逆方向に電流が流れる。
以上の動作により、第6実施例のスイッチング電源装置においても第1乃至第5実施例のスイッチング電源装置と同様の作用・効果が得られる。
上記第1乃至第6実施例のスイッチング電源装置における補助スイッチ19、48、49の具体的な構成例について図9により説明する。
この補助スイッチ19、48、49は択一的に双方向に電流を供給可能とする必要がある。これを可能とするために、図9(a)に示した構成では、二つのパワーMOS−FETのソース端子(S)同士を共通に接続し、その素子自体が有する寄生ダイオードによる逆導通素子を直列に接続している。また、図9(b)に示した構成では、パワーMOS−FETとダイオードとの二つの逆阻止回路を逆並列に接続している。図9(c)に示した構成では、IGBTとダイオードとの逆導通回路を直列に接続している。さらに図9(d)に示した構成では、二つの逆阻止IGBTを逆並列に接続している。即ち、図9(a)〜(d)に示した回路は全て単方向回路の逆並列接続により構成される。また、これら回路で用いられるゲート駆動信号は、補助スイッチの電流方向に合わせた単方向専用信号の組合せである。
上記実施例は本発明の一例にすぎず、本発明の趣旨の範囲で適宜変形、修正、追加を行っても本願特許請求の範囲に包含されることは当然である。
例えば、上記各実施例は、直流電圧を交流電圧に変換し、交流電圧を直流電圧に変換して負荷に供給するDC−DCコンバータに本発明に係るスイッチング電源装置を適用したものである。直流電源10はバッテリーなどであってもよいが、商用交流電源による交流電力を整流及び平滑して直流化する電源であってもよいことは明らかである。また、トランスの2次側回路において交流電圧を直流化せずに負荷に供給するDC−ACコンバータに本発明に係るスイッチング電源装置を適用してもよいことは明らかである。
またこの発明に係るスイッチング電源装置は、汎用直流電源装置として用いることができるだけでなく、プラズマ処理用電源装置、表面処理用電源装置、アーク加工用電源装置、など、様々な加工装置の電源として用いることができる。
10…直流電源
11…正極性電源ライン
12…負極性電源ライン
13、14、46、47、51、52…接続点
151、161…主スイッチング素子
152、162、172、182、22、24…ダイオード
19、48、49…補助スイッチ
20、27、40、41、42、43、44、45…コンデンサ
21、50…トランス
211、501(501a、501b)…1次巻線
212、502…2次巻線
503…中間タップ
26…インダクタ
28…負荷
30…スイッチング制御部
31…主スイッチング素子駆動部
32…スナバ用スイッチ駆動部

Claims (6)

  1. 偶数個の主スイッチング素子を直列に接続したアームを二つ有し、該二つのアームのそれぞれの両端を正極性及び負極性の直流電源ラインに接続したフルブリッジ回路と、前記二つのアームの中点の間に1次巻線が接続されたトランスと、を具備し、前記フルブリッジ回路の主スイッチング素子を動作させることにより前記トランスの1次巻線に供給する電流をオン・オフ制御し、それによって該トランスの2次巻線に誘起された電圧に基づく電力を負荷に供給するフルブリッジ方式のスイッチング電源装置であって、
    a)前記二つのアームの中点の間に接続された、補助スイッチとコンデンサとが直列に接続されてなるスナバ回路と、
    b)前記フルブリッジ回路の主スイッチング素子を駆動する主スイッチング素子駆動部、及び前記スナバ回路の補助スイッチを駆動するスナバ用スイッチ駆動部と、
    c)前記主スイッチング素子駆動部と前記スナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御するスイッチング制御部と、
    を備え、
    前記スイッチング制御部は、前記二つのアームのうちの異なるアームに含まれる一対の主スイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り換えることで全ての主スイッチング素子がオフ状態になったときに、前記補助スイッチを所定期間オン状態にし、該補助スイッチをオン状態からオフ状態に切り換えると共に、前記二つのアームのうちの異なるアームに含まれる他の一対の主スイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り換えるように、前記主スイッチング素子駆動部及び前記スナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御することを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 偶数個の主スイッチング素子が直列に接続され、両端が正極性及び負極性の直流電源ラインに接続されたハーフブリッジ回路と、偶数個のコンデンサが直列に接続され、両端が正極性及び負極性の直流電源ラインに接続されたコンデンサ直列回路と、前記ハーフブリッジ回路の中点と前記コンデンサ直列回路の中点との間に1次巻線が接続されたトランスとを具備し、前記ハーフブリッジ回路の主スイッチング素子を動作させることにより前記トランスの1次巻線に供給する電流をオン・オフ制御し、それによって該トランスの2次巻線に誘起された電圧に基づく電力を負荷に供給するハーフブリッジ方式のスイッチング電源装置であって、
    a)前記ハーフブリッジ回路の中点と前記コンデンサ直列回路の中点との間に接続された、補助スイッチとコンデンサとが直列に接続されてなるスナバ回路と、
    b)前記ハーフブリッジ回路の主スイッチング素子を駆動する主スイッチング素子駆動部、及び前記スナバ回路の補助スイッチを駆動するスナバ用スイッチ駆動部と、
    c)前記主スイッチング素子駆動部と前記スナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御するスイッチング制御部と、
    を備え
    前記スイッチング制御部は、前記ハーフブリッジ回路における一方の主スイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り換えることで全ての主スイッチング素子がオフ状態になったときに、前記補助スイッチを所定期間オン状態にし、該補助スイッチをオン状態からオフ状態に切り換えると共に、前記ハーフブリッジ回路における他方の主スイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り換えるように、前記主スイッチング素子駆動部及び前記スナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御することを特徴とするスイッチング電源装置。
  3. 正極性の直流電源ラインに接続された中間タップを有する1次巻線を含むトランスと、該1次巻線の一端と負極性の直流電源ラインとの間に接続された第1の主スイッチング素子と、該1次巻線の他端と負極性の直流電源ラインとの間に接続された第2の主スイッチング素子と、を具備し、前記第1及び第2の主スイッチング素子を動作させることにより前記トランスの1次巻線に供給する電流をオン・オフ制御し、それによって該トランスの2次巻線に誘起された電圧に基づく電力を負荷に供給するプシュプル方式のスイッチング電源装置であって、
    a)前記1次巻線と前記第1の主スイッチング素子との接続点と、前記1次巻線と前記第2の主スイッチング素子との接続点との間に接続された、補助スイッチとコンデンサとが直列に接続されてなるスナバ回路と、
    b)前記第1及び第2の主スイッチング素子を駆動する主スイッチング素子駆動部、並びに前記スナバ回路の補助スイッチを駆動するスナバ用スイッチ駆動部と、
    c)前記主スイッチング素子駆動部と前記スナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御するスイッチング制御部と、
    を備え
    前記スイッチング制御部は、前記第1又は第2の主スイッチング素子の一方をオン状態からオフ状態に切り換えることで全ての主スイッチング素子がオフ状態になったときに、前記補助スイッチを所定期間オン状態にし、該補助スイッチをオン状態からオフ状態に切り換えると共に、第1又は第2の主スイッチング素子の他方をオフ状態からオン状態に切り換えるように、前記主スイッチング素子駆動部及び前記スナバ用スイッチ駆動部を制御することを特徴とするスイッチング電源装置。
  4. 偶数個の主スイッチング素子を直列に接続したアームを二つ有し、該二つのアームのそれぞれの両端を正極性及び負極性の直流電源ラインに接続したフルブリッジ回路と、前記二つのアームの中点の間に1次巻線が接続されたトランスと、を具備し、前記フルブリッジ回路の主スイッチング素子を動作させることにより前記トランスの1次巻線に供給する電流をオン・オフ制御し、それによって該トランスの2次巻線に誘起された電圧に基づく電力を負荷に供給するフルブリッジ方式のスイッチング電源装置であって、
    a)一方のアームに並列に接続された偶数個のコンデンサの直列回路と、該直列回路の中点と該アームの中点との間に接続された第1の補助スイッチと、からなる第1のスナバ回路と、
    b)他方のアームに並列に接続された偶数個のコンデンサの直列回路と、該直列回路の中点と該アームの中点との間に接続された第2の補助スイッチと、からなる第2のスナバ回路と、
    c)前記フルブリッジ回路の主スイッチング素子を駆動する主スイッチング素子駆動部、及び第1、第2のスナバ回路の第1、第2補助スイッチを駆動するスナバ用スイッチ駆動部と、
    d)前記主スイッチング素子駆動部とスナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御するスイッチング制御部と、
    を備え、
    前記スイッチング制御部は、前記二つのアームのうちの異なるアームに含まれる一対の主スイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り換えたあとに、前記第1及び第2の補助スイッチを所定期間オン状態にし、それら補助スイッチをオン状態からオフ状態に切り換えると共に、前記二つのアームのうちの異なるアームに含まれる他の一対の主スイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り換えるように、前記主スイッチング素子駆動部及び前記スナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御することを特徴とするスイッチング電源装置。
  5. 偶数個の主スイッチング素子が直列に接続され、両端が正極性及び負極性の直流電源ラインに接続されたハーフブリッジ回路と、偶数個のコンデンサが直列に接続され、両端が正極性及び負極性の直流電源ラインに接続されたコンデンサ直列回路と、前記ハーフブリッジ回路の中点と前記コンデンサ直列回路の中点との間に1次巻線が接続されたトランスとを具備し、前記ハーフブリッジ回路の主スイッチング素子を動作させることにより前記トランスの1次巻線に供給する電流をオン・オフ制御し、それによって該トランスの2次巻線に誘起された電圧に基づく電力を負荷に供給するハーフブリッジ方式のスイッチング電源装置であって、
    a)前記ハーフブリッジ回路に並列に接続された偶数個のコンデンサの直列回路と、該直列回路の中点と前記ハーフブリッジ回路の中点との間に接続された補助スイッチと、からなるスナバ回路と、
    b)前記ハーフブリッジ回路の主スイッチング素子を駆動する主スイッチング素子駆動部、及び前記スナバ回路の補助スイッチを駆動するスナバ用スイッチ駆動部と、
    c)前記主スイッチング素子駆動部と前記スナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御するスイッチング制御部と、
    を備え
    前記スイッチング制御部は、前記ハーフブリッジ回路の中点で隔てられる一方の主スイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り換えたあとに、前記補助スイッチを所定期間オン状態にし、該補助スイッチをオン状態からオフ状態に切り換えると共に、他方の主スイッチング素子をオフ状態からオン状態に切り換えるように、前記主スイッチング素子駆動部及び前記スナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御することを特徴とするスイッチング電源装置。
  6. 正極性の直流電源ラインに接続された中間タップを有する1次巻線を含むトランスと、該1次巻線の一端と負極性の直流電源ラインとの間に接続された第1の主スイッチング素子と、該1次巻線の他端と負極性の直流電源ラインとの間に接続された第2の主スイッチング素子と、を具備し、前記第1及び第2の主スイッチング素子を動作させることにより前記トランスの1次巻線に供給する電流をオン・オフ制御し、それによって該トランスの2次巻線に誘起された電圧に基づく電力を負荷に供給するプシュプル方式のスイッチング電源装置であって、
    a)前記第1の主スイッチング素子の両端の間に接続された、第1の補助スイッチとコンデンサとが直列に接続されてなる第1のスナバ回路と、
    b)前記第2の主スイッチング素子の両端の間に接続された、第2の補助スイッチとコンデンサとが直列に接続されてなる第2のスナバ回路と、
    c)前記第1及び第2の主スイッチング素子を駆動する主スイッチング素子駆動部、並びに前記第1、第2のスナバ回路の第1、第2の補助スイッチを駆動するスナバ用スイッチ駆動部と、
    d)前記主スイッチング素子駆動部と前記スナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御するスイッチング制御部と、
    を備え
    前記スイッチング制御部は、前記第1又は第2の主スイッチング素子をオン状態からオフ状態に切り換えたあとに、前記第1及び第2の補助スイッチを所定期間オン状態にし、該補助スイッチをオン状態からオフ状態に切り換えると共に、前記第1又は第2の主スイッチング素子の他方をオフ状態からオン状態に切り換えるように、前記主スイッチング素子駆動部及び前記スナバ用スイッチ駆動部をそれぞれ制御することを特徴とするスイッチング電源装置。
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