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JP2015200878A - 赤外線センサ、近赤外線吸収組成物、硬化膜、近赤外線吸収フィルタ、イメージセンサ、カメラモジュールおよび化合物 - Google Patents

赤外線センサ、近赤外線吸収組成物、硬化膜、近赤外線吸収フィルタ、イメージセンサ、カメラモジュールおよび化合物 Download PDF

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JP2015200878A
JP2015200878A JP2015047208A JP2015047208A JP2015200878A JP 2015200878 A JP2015200878 A JP 2015200878A JP 2015047208 A JP2015047208 A JP 2015047208A JP 2015047208 A JP2015047208 A JP 2015047208A JP 2015200878 A JP2015200878 A JP 2015200878A
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拓也 鶴田
Takuya Tsuruta
拓也 鶴田
恭平 荒山
Kyohei Arayama
恭平 荒山
哲 村山
Satoru Murayama
哲 村山
大貴 瀧下
Daiki Takishita
大貴 瀧下
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Abstract

【課題】赤外線センサ、近赤外線吸収組成物、硬化膜、近赤外線吸収フィルタ、イメージセンサ、カメラモジュールおよび化合物を提供する。【解決手段】赤外線透過フィルタ113と、近赤外線吸収フィルタ111とを有し、波長700nm以上900nm未満の光を検出することで物体を検出する赤外線センサ100であって、近赤外線吸収フィルタ111が波長700nm以上900nm未満に極大吸収波長を有する近赤外線吸収物質を含有する。【選択図】図1

Description

本発明は、赤外線センサ、近赤外線吸収組成物、硬化膜、近赤外線吸収フィルタ、イメージセンサ、カメラモジュールおよび化合物に関する。
ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、カメラ機能付き携帯電話などには、カラー画像の固体撮像素子であるCCD(電荷結合素子)やCMOS(相補型金属酸化膜半導体)イメージセンサが用いられている。これら固体撮像素子は、その受光部において近赤外線に感度を有するシリコンフォトダイオードを使用しているために、視感度補正を行うことが必要であり、近赤外線吸収フィルタを用いることが多い。
近赤外線吸収能を有する化合物として、ピロロピロール色素などが知られている(例えば、特許文献1、非特許文献1等)。
特開2011−68731号公報
Angew.Chem.Int.Ed.2007,46,3750.
固体撮像素子は、様々な用途でセンサなどとしての活用も検討されている。
例えば、近赤外線は可視光に比べて波長が長いので散乱しにくく、距離計測や、3次元計測などにも活用可能である。また、近赤外線は人間、動物などの目に見えないので、夜間に被写体を近赤外線光源で照らしても被写体に気付かれることなく、夜行性の野生動物を撮影する用途、防犯用途として相手を刺激せずに撮影することにも使用可能である。
このように、固体撮像素子を、近赤外線を検出して物体を検出する赤外線センサなどに用いることが検討されている。
よって、本発明の目的は、検知性及び画質が優れる赤外線センサ、近赤外線吸収組成物、硬化膜、近赤外線吸収フィルタ、イメージセンサ、カメラモジュールおよび化合物を提供することにある。
本発明者らが詳細に検討した結果、近赤外線吸収フィルタに、特定の波長領域に極大吸収波長を有する近赤外線吸収物質を含有することにより、上記課題を解決可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。本発明は、以下を提供する。
<1>赤外線透過フィルタと、近赤外線吸収フィルタとを有し、波長700nm以上900nm未満の光を検出することで物体を検出する赤外線センサであって、
近赤外線吸収フィルタが波長700nm以上900nm未満に極大吸収波長を有する近赤外線吸収物質を含有する赤外線センサ。
<2>近赤外線吸収物質が下記一般式(1)で表される化合物である、請求項1に記載の赤外線センサ;
Figure 2015200878
一般式(1)中、R1aおよびR1bは、各々独立にアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す;R2およびR3は、各々独立に水素原子または置換基を表し、R2およびR3が互いに結合して環状構造を形成していてもよい;R4は各々独立に水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す;R4A〜R4Dは、各々独立に原子または基を表す;nは2〜4の整数を表し、Mは、n+1価の金属原子を表す;R4が(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す場合、R1a、R1bおよびR3から選ばれる少なくとも1つと共有結合または配位結合していてもよい;但し、一般式(1)は、R1a、R1bおよびR4から選ばれる少なくとも1つが架橋基を有する、ならびに、R2およびR3から選ばれる少なくとも一つが環状構造基を介して架橋基を有する、から選ばれる少なくとも一つの要件を満たす。
<3>近赤外線吸収物質が下記1)〜3)の要件から選ばれる少なくとも1つを満たす、<2>に記載の赤外線センサ;
1)一般式(1)中、R1aおよびR1bから選ばれる少なくとも1つが、芳香族性を有する環状構造基を介して架橋基を有する;
2)一般式(1)中、R2またはR3が、芳香族性を有する環状構造基を介して架橋基を有する;
3)一般式(1)中、R4が、環状構造基を介して架橋基を有する。
<4>近赤外線吸収物質が1分子中に架橋基を2つ以上有する、<1>〜<3>のいずれかに記載の赤外線センサ。
<5>架橋基がオレフィン基またはスチリル基である場合、近赤外線吸収物質が1分子中に架橋基を3つ以上有する、<2>〜<4>のいずれかに記載の赤外線センサ。
<6>近赤外線吸収物質のR4が、(R4A2B−を表す、<2>〜<5>のいずれかに記載の赤外線センサ;但し、R4Aは、各々独立に原子または基を表す。
<7>近赤外線吸収物質のR2およびR3の一方がシアノ基であり、他方がヘテロ環基を有する、<2>〜<6>のいずれかに記載の赤外線センサ。
<8>近赤外線吸収物質が下記一般式(2)〜(4)のいずれかで表される化合物である、<1>または<2>に記載の赤外線センサ;
Figure 2015200878
一般式(2)中、Z1aおよびZ1bは、各々独立にアリール環またはヘテロアリール環を形成する原子群を表す;R5aおよびR5bは、各々独立に炭素数6〜20のアリール基、炭素数4〜20のヘテロアリール基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、カルバモイル基、ハロゲン原子、またはシアノ基のいずれか1つを表す;R5aまたはR5bとZ1aまたはZ1bとが結合して縮合環を形成していてもよい;R22およびR23は、各々独立にシアノ基、炭素数2〜6のアシル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリールスルフィニル基、または炭素数3〜20の含窒素ヘテロアリール基を表し、またはR22およびR23が結合して環状酸性核を表す;R24は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す;R4A〜R4Dは、各々独立に原子または基を表す;nは2〜4の整数を表し、Mは、n+1価の金属原子を表す;R24が(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す場合、R5aおよびR22〜R24から選ばれる少なくとも1つと共有結合または配位結合していてもよい;一般式(2)は、R5a、R5bおよびR24から選ばれる少なくとも1つが架橋基を有する、ならびに、R22およびR23から選ばれる少なくとも1つが炭素数3〜20の含窒素ヘテロアリール基を介して架橋基を有する、から選ばれる少なくとも一つの要件を満たす;
Figure 2015200878
一般式(3)中、R31aおよびR31bは、各々独立に炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数3〜20のヘテロアリール基を表す;R32は、シアノ基、炭素数2〜6のアシル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリールスルフィニル基、または炭素数3〜10の含窒素ヘテロアリール基を表す;R6およびR7は、各々独立に水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、または炭素数3〜10のヘテロアリール基を表し、R6およびR7は互いに結合して環を形成していてもよく、形成する環としては炭素数5〜10の脂環、炭素数6〜10のアリール環、または炭素数3〜10のヘテロアリール環である;R8およびR9は、各々独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数3〜10のヘテロアリール基を表す;Xは酸素原子、イオウ原子、−NR−、−CRR’−または−CH=CH−を表し、RおよびR’は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を表す;R6〜R9、R31a、R31bおよびR32から選ばれる少なくとも1つが架橋基を有する;
Figure 2015200878
一般式(4)中、R41aおよびR41bは互いに異なる基を表し、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数3〜20のヘテロアリール基を表す;R42は、シアノ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリールスルフィニル基、または炭素数3〜10の含窒素ヘテロアリール基を表す;Z2は、各々独立に−C=N−と共に含窒素ヘテロ5員環または含窒素ヘテロ6員環を形成する原子群を表す;R44は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数4〜20のヘテロアリール基、(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す;R4A〜R4Dは、各々独立に原子または基を表す;nは2〜4の整数を表し、Mは、n+1価の金属原子を表す;R44が(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す場合、Z2が形成する含窒素ヘテロ環と共有結合もしくは配位結合していてもよい;R41a、R41b、R42およびR44から選ばれる少なくとも1つが架橋基を有する。
<9>近赤外線吸収物質が下記一般式(5)で表される化合物である、<1>または<2>に記載の赤外線センサ;
Figure 2015200878
一般式(5)中、L1a、L1b、L2およびL3は、各々独立に単結合または2価の連結基を表す;R5は各々独立に水素原子または置換基を表す。Z1は、−C=N−と共に含窒素ヘテロ5員環または含窒素ヘテロ6員環を形成する原子群を表す;K1a、K1b、K2およびK3は、各々独立に水素原子、フッ素原子、または架橋基を表し、少なくとも1つが架橋基を表す;Mは、ホウ素原子、リン原子、ケイ素原子、または金属原子を表す;nは、各々独立に1〜3の整数を表す;MとNの破線の結合は、配位結合を表す。
<10>近赤外線吸収物質が下記1A)〜3A)の要件から選ばれる少なくとも1つを満たす、<9>に記載の赤外線センサ;
1A)一般式(5)中、L1aおよびL1bから選ばれる少なくとも1つが芳香族性を有する環状構造基を含む;
2A)一般式(5)中、L2が、芳香族炭化水素基を含む;
3A)一般式(5)中、L3が、芳香族性を有する環状構造基を有する。
<11>一般式(5)中、L1aおよびL1bは、各々独立に単結合、または、炭素数1〜30のアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基、炭素数3〜20のヘテロアリーレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、もしくはこれらの基の組み合わせからなる基を表し、L2は、各々独立に単結合、または、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数6〜18のアリーレン基、炭素数3〜18のヘテロアリーレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、もしくはこれらの基の組み合わせからなる基を表し、L3は、各々独立に単結合、または、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数6〜18のアリーレン基、炭素数3〜18のヘテロアリーレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、もしくはこれらの基の組み合わせからなる基を表し、R5はシアノ基または下記一般式(6)の構造で表される、<9>に記載の赤外線センサ;
一般式(6)
Figure 2015200878
一般式(6)中、L4は、単結合、または、−O−、−C(=O)−、スルフィニル基、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜18のアリーレン基、炭素数3〜18の含窒素ヘテロアリーレン基、もしくはこれらの基の組み合わせからなる基を表し、K4は架橋基を表す。
<12>架橋基が、(メタ)アクリロイルオキシ基、エポキシ基、オキセタニル基、イソシアナート基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルコキシシリル基、メチロール基、ビニル基、(メタ)アクリルアミド基、スルホ基、スチリル基およびマレイミド基から選択される1種以上である、<2>〜<11>のいずれかに記載の赤外線センサ。
<13>架橋基が、(メタ)アクリロイルオキシ基、ビニル基、エポキシ基およびオキセタニル基から選択される1種以上である、<2>〜<11>のいずれかに記載の赤外線センサ。
<14>架橋基が、下記一般式(A−1)〜(A−3)で表される架橋基から選ばれる少なくとも1種である、<2>〜<11>のいずれかに記載の赤外線センサ;
Figure 2015200878
式(A−1)中、R15、R16およびR17は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルケニル基、炭素数1〜18のアルキニル基、炭素数3〜18のシクロアルキル基、炭素数3〜18のシクロアルケニル基、炭素数3〜18のシクロアルキニル基または炭素数6〜18のアリール基を表す;式(A−2)中、R18、R19およびR20は、各々独立に水素原子、メチル基、フッ素原子または−CF3を表す;式(A−3)中、R21およびR22は、各々独立に水素原子、メチル基、フッ素原子または−CF3を表し、Qは、1または2を表す。
<15>式(A−1)中、R16およびR17は水素原子を表し、式(A−2)中、R19およびR20は水素原子を表し、式(A−3)中、R21およびR22は水素原子を表す、<14>に記載の赤外線センサ。
<16>波長700nm以上900nm未満の光を検出することで物体を検出する赤外線センサの近赤外線吸収層を形成するために使用される近赤外線吸収組成物であって、
波長700nm以上900nm未満に極大吸収波長を有する近赤外線吸収物質を含有する近赤外線吸収組成物。
<17>近赤外線吸収物質が下記一般式(1)で表される化合物である、<16>に記載の近赤外線吸収組成物;
Figure 2015200878
一般式(1)中、R1aおよびR1bは、各々独立にアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す;R2およびR3は、各々独立に水素原子または置換基を表し、R2およびR3が互いに結合して環状構造を形成していてもよい;R4は、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す;R4A〜R4Dは、各々独立に原子または基を表す;nは2〜4の整数を表し、Mは、n+1価の金属原子を表す;R4が(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す場合、R1a、R1bおよびR3から選ばれる少なくとも1つと共有結合または配位結合していてもよい;但し、一般式(1)は、R1a、R1bおよびR4から選ばれる少なくとも1つが架橋基を有する、ならびに、R2およびR3から選ばれる少なくとも1つが環状構造基を介して架橋基を有する、から選ばれる少なくとも一つの要件を満たし、架橋基がオレフィン基またはスチリル基である場合、架橋基の合計が3以上である。
<18>下記一般式(1)で表される化合物を含有する、近赤外線吸収組成物。
Figure 2015200878
一般式(1)中、R1aおよびR1bは、各々独立にアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す;R2およびR3は、各々独立に水素原子または置換基を表し、R2およびR3が互いに結合して環状構造を形成していてもよい;R4は、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す;R4A〜R4Dは、各々独立に原子または基を表す;nは2〜4の整数を表し、Mは、n+1価の金属原子を表す;R4が(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す場合、R1a、R1bおよびR3から選ばれる少なくとも1つと共有結合または配位結合していてもよい;但し、一般式(1)は、R1a、R1bおよびR4から選ばれる少なくとも1つが架橋基を有する、ならびに、R2およびR3から選ばれる少なくとも1つが環状構造基を介して架橋基を有する、から選ばれる少なくとも一つの要件を満たし、架橋基がオレフィン基またはスチリル基である場合、架橋基の合計が3以上である。
<19>硬化性化合物、重合開始剤、硬化剤および溶剤から選択される少なくとも1種をさらに含む、<16>〜<18>のいずれかに記載の近赤外線吸収組成物。
<20>近赤外線吸収物質または一般式(1)で表される化合物とは異なる色素をさらに含む、<16>〜<19>のいずれかに記載の近赤外線吸収組成物。
<21><16>〜<20>のいずれかに記載の近赤外線吸収組成物を用いてなる硬化膜。
<22><16>〜<20>のいずれかに記載の近赤外線吸収組成物を用いてなる近赤外線吸収フィルタ。
<23>光電変換素子と、上記光電変換素子上に<22>に記載の近赤外線吸収フィルタとを有するイメージセンサ。
<24>固体撮像素子と<22>に記載の近赤外線吸収フィルタとを有するカメラモジュール。
<25>下記一般式(1)で表される化合物。
Figure 2015200878
一般式(1)中、R1aおよびR1bは、各々独立にアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す;R2およびR3は、各々独立に水素原子または置換基を表し、R2およびR3が互いに結合して環状構造を形成していてもよい;R4は、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す;R4A〜R4Dは、各々独立に原子または基を表す;nは2〜4の整数を表し、Mは、n+1価の金属原子を表す;R4が(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す場合、R1a、R1bおよびR3から選ばれる少なくとも1つと共有結合または配位結合していてもよい;但し、一般式(1)は、R1a、R1bおよびR4から選ばれる少なくとも1つが架橋基を有する、ならびに、R2およびR3から選ばれる少なくとも1つが環状構造基を介して架橋基を有する、から選ばれる少なくとも一つの要件を満たし、架橋基がオレフィン基またはスチリル基である場合、架橋基の合計が3以上である。
<26>一般式(1)中、R2およびR3は、一方がシアノ基であり、他方がヘテロ環基を有する基を表す、<25>に記載の化合物。
<27>架橋基が、(メタ)アクリロイルオキシ基、エポキシ基、オキセタニル基、イソシアナート基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルコキシシリル基、メチロール基、ビニル基、(メタ)アクリルアミド基、スルホ基、スチリル基およびマレイミド基から選択される1種以上であり、架橋基がビニル基またはスチリル基である場合、架橋基の合計が3以上である、<25>または<26>に記載の化合物。
本発明によれば、検知性及び画質が優れる赤外線センサを提供することが可能となった。また、近赤外線吸収組成物、硬化膜、近赤外線吸収フィルタ、イメージセンサ、カメラモジュールおよび化合物が提供可能となった。
また、本発明の近赤外線吸収組成物によれば、色素が架橋基を有するため、耐溶剤性に優れ、フォトリソ性に優れる硬化膜を提供することができる。
本発明の赤外線センサの一実施形態の構成を示す概略断面図である。 本発明の赤外線センサを適用した撮像装置の機能ブロック図である。 化合物(A−1)のクロロホルム溶液中での分光特性を示す図である。 化合物(A−2)のクロロホルム溶液中での分光特性を示す図である。 実施例1の近赤外線吸収組成物を用いた硬化膜の分光特性を示す図である。 実施例2の近赤外線吸収組成物を用いた硬化膜の分光特性を示す図である。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。
本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本願明細書における基(原子団)の表記に於いて、置換および無置換を記していない表記は、置換基を有さない基(原子団)と共に置換基を有する基(原子団)をも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本願明細書中において、“(メタ)アクリレート”はアクリレートおよびメタクリレートを表し、“(メタ)アクリル”はアクリルおよびメタクリルを表し、“(メタ)アクリロイル”はアクリロイルおよびメタクリロイルを表す。
また、本願明細書中において、“単量体”と“モノマー”とは同義である。単量体は、オリゴマーおよびポリマーと区別され、重量平均分子量が2,000以下の化合物をいう。
本願明細書中において、重合性化合物とは、重合性官能基を有する化合物のことをいい、単量体であっても、ポリマーであってもよい。重合性官能基とは、重合反応に関与する基をいう。
本発明で用いられる化合物の重量平均分子量および数平均分子量の測定方法は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定でき、GPCの測定によるポリスチレン換算値として定義される。例えば、HLC−8220(東ソー(株)製)を用い、カラムとしてTSKgel Super AWM―H(東ソー(株)製、6.0mmID(内径)×15.0cm)を、溶離液として10mmol/L リチウムブロミドNMP(N−メチルピロリジノン)溶液を用いることによって求めることができる。
近赤外線とは、極大吸収波長領域が700〜2500nmの光(電磁波)をいう。
本願明細書において、全固形分とは、組成物の全組成から溶剤を除いた成分の総質量をいう。本発明における固形分は、25℃における固形分である。
<近赤外線吸収組成物>
本発明の近赤外線吸収組成物(以下、本発明の組成物ともいう。)は、下記一般式(1)で表される化合物を含有する。
<<一般式(1)で表される化合物>>
Figure 2015200878
一般式(1)中、R1aおよびR1bは、各々独立にアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す;R2およびR3は、各々独立に水素原子または置換基を表し、R2およびR3が互いに結合して環状構造を形成していてもよい;R4は、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す;R4A〜R4Dは、各々独立に原子または基を表す;nは2〜4の整数を表し、Mは、n+1価の金属原子を表す;R4が(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す場合、R1a、R1bおよびR3から選ばれる少なくとも1つと共有結合または配位結合していてもよい;但し、R1a、R1bおよびR4から選ばれる少なくとも1つが架橋基を有する、ならびに/または、R2および/もしくはR3が環状構造基を介して架橋基を有する。
一般式(1)中、R1aおよびR1bは、各々独立にアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す。
1a、R1bで表されるアルキル基の炭素数は、1〜30が好ましく、1〜20がより好ましく、1〜10がさらに好ましい。アルキル基は、直鎖状、分岐状または環状のいずれであってもよい。
1a、R1bで表されるアリール基の炭素数は、6〜30が好ましく、6〜20がより好ましく、6〜12がさらに好ましい。
1a、R1bで表されるヘテロアリール基の炭素数は、1〜30が好ましく、1〜12がより好ましい。ヘテロアリール基を構成するヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子等が挙げられる。
1aおよびR1bは置換基を有していてもよく、置換基としては後述する置換基群Tが挙げられ、炭素数1〜30のアルコキシ基が好ましい。R1aおよびR1bが置換基を有する場合、さらに置換基を有していてもよく、置換基としては後述する置換基群Tが挙げられ、炭素数1〜30のアルキル基が好ましい。
特に、R1a、R1bで表される基としては、分岐アルキル基を有するアルコキシ基を有するアリール基であることが好ましい。分岐アルキル基におけるアルキル基としては、炭素数3〜30が好ましく、3〜20がより好ましい。例えば、R1a、R1bで表される基としては、4−(2−エチルヘキシルオキシ)フェニル、4−(2−メチルブチルオキシ)フェニル、4−(2−オクチルドデシルオキシ)フェニル等が好ましい。
一般式(1)中のR1a、R1bは、互いに同一でも異なっていてもよい。
(置換基群T)
置換基群Tとしては例えば、以下のものを挙げることができる。以下の置換基はさらに置換されていてもよい。
・アルキル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、2−メチルブチル、2−エチルシクロへキシル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどが挙げられる。)
・アルケニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニルなどが挙げられる。)
・アルキニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばプロパルギル、3−ペンチニルなどが挙げられる。
・アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニル、p−メチルフェニル、ビフェニル、ナフチル、アントラニル、フェナントリルなどが挙げられる。)
・アミノ基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜10であり、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヘテロ環アミノ基を含み、例えばアミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノなどが挙げられる。)
・アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)
・アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシなどが挙げられる。)
・芳香族ヘテロ環オキシ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。)
・アシル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばアセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイルなどが挙げられる。)
・アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどが挙げられる。)
・アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルなどが挙げられる。)
・アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシなどが挙げられる。)
・アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノなどが挙げられる。)
・アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)
・アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜30、より好ましくは炭素数7〜20、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノなどが挙げられる。)
・スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノなどが挙げられる。)
・スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜30、より好ましくは炭素数0〜20、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えばスルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイルなどが挙げられる。)
・カルバモイル基(例えばカルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイルなどが挙げられる。)
・アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)
・アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)
・芳香族ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)
・スルホニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメシル、トシルなどが挙げられる。)
・スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニルなどが挙げられる。)
・ウレイド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイドなどが挙げられる。)
・リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)
・ヒドロキシ基
・メルカプト基
・ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)
・シアノ基
・スルホ基
・カルボキシル基
・ニトロ基
・ヒドロキサム酸基
・スルフィノ基
・ヒドラジノ基
・イミノ基、
・ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、具体的には例えばイミダゾリル、ピリジル、キノリル、フリル、チエニル、ピペリジル、モルホリノ、ベンズオキサゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、カルバゾリル基、アゼピニル基などが挙げられる。)
・シリル基(好ましくは炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは炭素数3〜24であり、例えばトリメチルシリル、トリフェニルシリルなどが挙げられる。)
一般式(1)中、R2およびR3は、各々独立に水素原子または置換基を表し、R2およびR3の少なくとも一方が電子吸引性基であることが好ましい。
電子吸引性基としては、シアノ基、アシル基、アルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルファモイル基、スルフィニル基、ヘテロ環基などが挙げられ、シアノ基が好ましい。これらの電子吸引性基は置換されていてもよく、置換基としては上記置換基群Tの置換基が挙げられる。
電子求引性基としては、ハメットの置換基定数σp値が0.2以上の置換基を例示することができる。σp値として好ましくは0.25以上であり、より好ましくは0.3以上であり、特に好ましくは0.35以上である。上限は特に制限はないが、好ましくは0.80である。
具体例としては、シアノ基(0.66)、カルボキシル基(−COOH:0.45)、アルコキシカルボニル基(−COOMe:0.45)、アリールオキシカルボニル基(−COOPh:0.44)、カルバモイル基(−CONH2:0.36)、アルキルカルボニル基(−COMe:0.50)、アリールカルボニル基(−COPh:0.43)、アルキルスルホニル基(−SO2Me:0.72)、またはアリールスルホニル基(−SO2Ph:0.68)などが挙げられる。特に好ましくは、シアノ基である。ここで、Meはメチル基を、Phはフェニル基を表す。
ハメットの置換基定数σ値については、例えば、特開2011−68731号公報の段落0017〜0018を参酌でき、この内容は本願明細書に組み込まれる。
一般式(1)中、R2およびR3が互いに結合して環を形成する場合、5〜7員環(好ましくは5または6員環)を形成することが好ましい。形成される環としては通常メロシアニン色素で酸性核として用いられるもの(環状酸性核)が好ましく、その具体例としては、(a)1,3−ジカルボニル核、(b)ピラゾリノン核、(c)イソオキサゾリノン核、(d)オキシインドール核、(e)2,4,6−トリケトヘキサヒドロピリミジン核、(f)2−チオ−2,4−チアゾリジンジオン核、(g)2−チオ−2,4−オキサゾリジンジオン(2−チオ−2,4−(3H,5H)−オキサゾールジオン核、(h)チアナフテノン核、(i)2−チオ−2,5−チオゾリジンジオン核、(j)2,4−チオゾリジンジオン核、(k)チアゾリン−4−オン核、(l)4−チアゾリジノン核、(m)2,4−イミダゾリジンジオン(ヒダントイン)核、(n)2−チオ−2,4−イミダゾリジンジオン(2−チオヒダントイン)核、(o)イミダゾリン−5−オン核、(p)3,5−ピラゾリジンジオン核、(q)ベンゾチオフェン−3−オン核、(r)インダノン核等が挙げられる。また、環状酸性核の詳細については特開2011−68731号公報の段落0019の記載を参酌でき、この内容は本願明細書に組み込まれる。
一般式(1)中、R3はヘテロ環が好ましい。ヘテロ環としては、ピラゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、イミダゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、これらのベンゾ縮環もしくはナフト縮環、又はこれら縮環の複合体等が挙げられる。
一般式(1)中の2つのR2は、互いに同一でも異なってもよく、また、2つのR3は、互いに同一でも異なってもよい。
一般式(1)中、R4は、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表し、(R4A2B−を表すことが好ましい。
4で表される基がアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基である場合、上述した一般式(1)中のR1a、R1bで説明したアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
4で表される基が(R4A2B−である場合、R4Aは各々独立に原子または基を表す。R4Aが表す原子としては、ハロゲン原子が好ましい。R4Aが表す基としては、アルキル基、アルコキシ基、アリール基またはヘテロアリール基が好ましく、アリール基がより好ましい。アルキル基、アリール基およびヘテロアリール基は、一般式(1)中のR1aおよびR1bと同義である。R4Aが基を表す場合、置換基を有していてもよく、置換基としては上記置換基群Tの置換基が挙げられる。2つのR4Aは、互いに同一でも異なってもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
4で表される基が(R4B2P−である場合、R4Bは各々独立に原子または基を表し、R4Aと同義であり、アリール基が好ましい。R4Bが基を表す場合、置換基を有していてもよく、置換基としては上記置換基群Tの置換基が挙げられる。2つのR4Bは、互いに同一でも異なってもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
4で表される基が(R4C3Si−である場合、R4Cは各々独立に原子または基を表し、R4Aと同義であり、アルキル基が好ましい。R4Cが基を表す場合、置換基を有していてもよく、置換基としては上記置換基群Tの置換基が挙げられる。3つのR4Cは、互いに同一でも異なってもよく、互いに結合して環を形成していてもよい。
4で表される基が(R4DnM−である場合、R4Dは各々独立に原子または基を表し、R4Aと同義であり、ハロゲン原子またはアルキル基が好ましい。nは2〜4の整数を表し、2が好ましい。Mはn+1価の金属原子を表し、遷移金属(例えば銅原子、亜鉛原子等)が挙げられる。
4が(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−、または、(R4DnM−を表す場合、R4はR1a、R1bおよびR3から選ばれる少なくとも1つと共有結合していてもよい。また、R4はR1a、R1bおよびR3から選ばれる少なくとも1つと配位結合していてもよい。
一般式(1)中、R1a、R1bおよびR4から選ばれる少なくとも1つは、架橋基を有するか、R2および/またはR3が環状構造基を介して架橋基を有することが好ましい。このような構成とすることにより、例えば架橋性基が硬化性化合物と結合して、一般式(1)で表される化合物が硬化膜中で固定化されやすくなるため、耐溶剤性を良好にすることができる。また、一般式(1)で表される化合物が架橋基を有することにより、フォトリソ性にも優れた硬化膜を提供することができる。
ここで、一般式(1)で表される化合物が有する架橋性基とは、化学反応により共有結合を生じる基をいう。架橋性基は、一般式(1)中のR1a、R1b、R2、R3およびR4から選ばれる少なくとも1つの末端に存在していてもよいし、末端以外の位置に存在していてもよい。
一般式(1)中のR1aおよびR1bから選ばれる少なくとも1つが架橋基を有する場合、芳香族性を有する環状構造基を介して架橋基を有することが好ましい。芳香族性を有する環状構造基は、芳香族炭化水素基であってもよいし、芳香族ヘテロ環基であってもよい。芳香族性を有する環状構造基が芳香族炭化水素基である場合、炭素数は6〜30が好ましく、6〜20がより好ましく、6〜12がさらに好ましい。芳香族性を有する環状構造基が芳香族ヘテロ環基である場合、芳香族ヘテロ環基の炭素数は、1〜30が好ましく、1〜12がより好ましい。芳香族ヘテロ環基を構成するヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子等が挙げられる。芳香族ヘテロ環は、3〜8員環が好ましい。
一般式(1)中のR2またはR3が架橋基を有する場合、芳香族性を有する環状構造基を介して架橋基を有することが好ましい。芳香族性を有する環状構造基は、一般式(1)中のR1aおよびR1bで説明したものと同義である。
一般式(1)中のR4が架橋基を有する場合、環状構造基を介して架橋基を有することが好ましい。環状構造基としては、芳香族性を有していてもよいし、有していなくてもよい。環状構造基は、ヘテロ環であってもよい。環状構造基は、単環であっても多環であってもよいが、単環が好ましい。環状構造基は、3〜8員環が好ましい。
一般式(1)で表される化合物が有する架橋基としては、特に限定されないが、(メタ)アクリロイルオキシ基、エポキシ基、オキセタニル基、イソシアナート基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルコキシシリル基、メチロール基、ビニル基、(メタ)アクリルアミド基、スルホ基、スチリル基およびマレイミド基から選択される1種以上が好ましく、(メタ)アクリロイルオキシ基、ビニル基、エポキシ基およびオキセタニル基から選択される1種以上であることがより好ましい。一般式(1)で表される化合物が有する架橋基は、1種のみでもよく、2種以上であってもよい。
また、架橋基としては、下記一般式(A−1)〜(A−3)で表される少なくとも1種も好ましい。
Figure 2015200878
式(A−1)中、R15、R16およびR17は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルケニル基、炭素数1〜18のアルキニル基、炭素数3〜18のシクロアルキル基、炭素数3〜18のシクロアルケニル基、炭素数3〜18のシクロアルキニル基または炭素数6〜18のアリール基を表す。
炭素数1〜18のアルキル基の炭素数は、1〜10が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜3がさらに好ましく、1が特に好ましい。
炭素数1〜18のアルケニル基の炭素数は、1〜10が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜3がさらに好ましい。
炭素数1〜18のアルキニル基の炭素数は、1〜10が好ましく、1〜6がより好ましく、1〜3がさらに好ましい。
炭素数3〜18のシクロアルキル基の炭素数は、3〜10が好ましく、3〜8がより好ましく、3〜6がさらに好ましい。
炭素数3〜18のシクロアルケニル基の炭素数は、3〜10が好ましく、3〜8がより好ましく、3〜6がさらに好ましい。
炭素数3〜18のシクロアルキニル基の炭素数は、3〜10が好ましく、3〜8がより好ましく、3〜6がさらに好ましい。
素数6〜18のアリール基の炭素数は、6〜12が好ましく、6〜8がより好ましく、6がさらに好ましい。
式(A−1)中、R15は、水素原子または炭素数1〜18のアルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。式(A−1)中、R16およびR17は、各々独立に、水素原子または炭素数1〜18のアルキル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
式(A−2)中、R18、R19およびR20は、各々独立に水素原子、メチル基、フッ素原子または−CF3を表す。式(A−2)中、R18はメチル基が好ましい。式(A−2)中、R19およびR20は水素原子が好ましい。
式(A−3)中、R21およびR22は、各々独立に水素原子、メチル基、フッ素原子または−CF3を表し、水素原子が好ましい。式(A−3)中、Qは、1または2を表す。
一般式(1)で表される化合物は、1分子中に架橋基を2つ以上有することが好ましい。また、架橋基がオレフィン基(例えばビニル基)またはスチリル基である場合、一般式(1)で表される化合物は、1分子中に架橋基を3つ以上有することが好ましい。このような構成とすることにより、耐溶剤性をより良好にすることができる。
例えば、架橋基がビニル基またはスチリル基である場合、一般式(1)で表される化合物1分子中の架橋基の合計が3以上であることが好ましく、4以上がより好ましい。架橋基がビニル基またはスチリル基以外である場合、一般式(1)で表される化合物1分子中の架橋基の合計が1以上であり、2以上が好ましく、3以上がより好ましい。架橋基の合計の上限は特に限定されないが、10以下が好ましい。
一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(2)〜(4)のいずれかで表される化合物であることも好ましい。
Figure 2015200878
一般式(2)中、Z1aおよびZ1bは、各々独立にアリール環またはヘテロアリール環を形成する原子群を表す;R5aおよびR5bは、各々独立に炭素数6〜20のアリール基、炭素数4〜20のヘテロアリール基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、カルバモイル基、ハロゲン原子、またはシアノ基のいずれか1つを表す;R5aまたはR5bとZ1aまたはZ1bとが結合して縮合環を形成していてもよい;R22およびR23は、各々独立にシアノ基、炭素数2〜6のアシル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリールスルフィニル基、または炭素数3〜20の含窒素ヘテロアリール基を表し、またはR22およびR23が結合して環状酸性核を表す;R24は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す;R4A〜R4Dは、各々独立に原子または基を表す;nは2〜4の整数を表し、Mは、n+1価の金属原子を表す;R24が(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す場合、R5aおよびR22〜R24から選ばれる少なくとも1つと共有結合または配位結合していてもよい;R5a、R5bおよびR24から選ばれる少なくとも1つが架橋基を有する、ならびに/または、R22および/もしくはR23が炭素数3〜20の含窒素ヘテロアリール基を介して架橋基を有する。
一般式(2)中、Z1a及びZ1bで形成されるアリール環、ヘテロアリール環は、一般式(1)におけるR2及びR3の置換基として説明したアリール基、ヘテロアリール基と同義であり、好ましい範囲も同様である。Z1a及びZ1bは同一であることが好ましい。
一般式(2)中、R5a及びR5bは互いに同じであることが好ましい。R5a又はR5bと、Z1a又はZ1bとが結合して縮合環を形成していてもよく、縮合環としてはナフチル環、キノリン環などが挙げられる。
22およびR23が結合して環状酸性核を表す場合、上述した環状酸性核と同義である。
24は、一般式(1)におけるR4と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(2)で表される化合物は置換基をさらに有していてもよく、置換基としては上述した置換基群Tと同義であり、好ましい範囲も同様である。
Figure 2015200878
一般式(3)中、R31aおよびR31bは、各々独立に炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数3〜20のヘテロアリール基を表す;R32は、シアノ基、炭素数2〜6のアシル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリールスルフィニル基、または炭素数3〜10の含窒素ヘテロアリール基を表す;R6およびR7は、各々独立に水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、または炭素数3〜10のヘテロアリール基を表し、R6およびR7は互いに結合して環を形成していてもよく、形成する環としては炭素数5〜10の脂環、炭素数6〜10のアリール環、または炭素数3〜10のヘテロアリール環である;R8およびR9は、各々独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数3〜10のヘテロアリール基を表す;Xは酸素原子、イオウ原子、−NR−、−CRR’−または−CH=CH−を表し、RおよびR’は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を表す;R6〜R9、R31a、R31bおよびR32から選ばれる少なくとも1つが架橋基を有する。
一般式(3)中、R31a及びR31bは、一般式(1)におけるR1a及びR1bで説明した例と同義であり、好ましい範囲も同様である。R31a及びR31bは同一であることが好ましい。
一般式(3)中、R32は、一般式(1)におけるR2の例と同義であり、好ましい範囲も同様である。
一般式(3)中、R6及びR7は、一般式(1)におけるR2及びR3の置換基の例と同義であり、好ましい範囲も同様である。また、R6及びR7は結合して環を形成する場合、好ましい例としてはベンゼン環やナフタレン環、ピリジン環などが挙げられる。
一般式(3)中、R8及びR9は、一般式(1)におけるR2及びR3の置換基の例と同義であり、好ましい範囲も同様である。
Xは酸素原子、イオウ原子、−NR−、−CRR'−または−CH=CH−を表す。ここでR及びR'は各々独立に水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数6〜10のアリール基を表し、水素原子、炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基が好ましい。
Figure 2015200878
一般式(4)中、R41aおよびR41bは互いに異なる基を表し、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数3〜20のヘテロアリール基を表す;R42は、シアノ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリールスルフィニル基、または炭素数3〜10の含窒素ヘテロアリール基を表す;Z2は、各々独立に−C=N−と共に含窒素ヘテロ5員環または含窒素ヘテロ6員環を形成する原子群を表す;R44は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数4〜20のヘテロアリール基、(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す;R4A〜R4Dは、各々独立に原子または基を表す;nは2〜4の整数を表し、Mは、n+1価の金属原子を表す;R44が(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す場合、Z2が形成する含窒素ヘテロ環と共有結合もしくは配位結合していてもよい;R41a、R41b、R42およびR44から選ばれる少なくとも1つが架橋基を有する。
一般式(4)中、R41a及びR41bは、一般式(1)におけるR1a及びR1bで説明した例と同義であり、好ましい範囲も同様である。ただし、R41a及びR41bは互いに異なる基を表す。
42は、一般式(1)におけるR2の例と同義であり、好ましい範囲も同様である。
2は−C=N−と共に含窒素ヘテロ5員環又は含窒素ヘテロ6員環を形成する原子群を表し、含窒素ヘテロ環としてはピラゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、イミダゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、トリアゾール環、ピリジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、これらのベンゾ縮環もしくはナフト縮環、又はこれら縮環の複合体が挙げられる。
44は、Z2が形成する含窒素ヘテロ環と共有結合もしくは配位結合を有していてもよい。
一般式(1)で表される化合物は、下記一般式(5)で表されることも好ましい。
Figure 2015200878
一般式(5)中、L1a、L1b、L2およびL3は、各々独立に単結合または2価の連結基を表す;R5は各々独立に水素原子または置換基を表す。Z1は、−C=N−と共に含窒素ヘテロ5員環または含窒素ヘテロ6員環を形成する原子群を表す;K1a、K1b、K2およびK3は、各々独立に水素原子、フッ素原子、または架橋基を表し、少なくとも1つが架橋基を表す;Mは、ホウ素原子、リン原子、ケイ素原子、または金属原子を表す;nは、各々独立に1〜3の整数を表す;MとNの破線の結合は、配位結合を表す。
1aおよびL1bが各々独立に2価の連結基を表す場合、炭素数1〜30のアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基、炭素数3〜20のヘテロアリーレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、またはこれらの基の組み合わせからなる基を表すことが好ましい。また、L1aおよびL1bから選ばれる少なくとも1つが芳香族性を有する環状構造基を含むことも好ましく、芳香族性を有する環状構造基としては上述した一般式(1)中のR1aおよびR1bが架橋基を有する場合の芳香族性を有する環状構造基と同義である。
2が2価の連結基を表す場合、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数6〜18のアリーレン基、炭素数3〜18のヘテロアリーレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、またはこれらの基の組み合わせからなる基を表すことが好ましい。また、L2が、芳香族炭化水素基を含むことも好ましく、芳香族炭化水素基としては上述した一般式(1)中のR1aおよびR1bが架橋基を有する場合の芳香族炭化水素基と同義である。
3が2価の連結基を表す場合、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数6〜18のアリーレン基、炭素数3〜18のヘテロアリーレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、またはこれらの基の組み合わせからなる基を表すことが好ましい。また、L3が、芳香族性を有する環状構造基を有することも好ましく、芳香族性を有する環状構造基としては、一般式(1)中のR2またはR3が架橋基を有する場合の芳香族性を有する環状構造基と同義である。
1は、−C=N−と共に含窒素ヘテロ5員環または含窒素ヘテロ6員環を形成する原子群を表し、一般式(4)中のZ2と同義であり、好ましい範囲も同様である。
1a、K1b、K2およびK3から選ばれる少なくとも1つが架橋基を表す場合、架橋基としては一般式(1)で説明した架橋基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
Mが金属原子を表す場合、遷移金属(例えば銅原子、亜鉛原子等)が挙げられる。
5が置換基を表す場合、置換基としては上述した置換基群Tが挙げられ、シアノ基または下記一般式(6)の構造で表されることが好ましい。
一般式(6)
Figure 2015200878
一般式(6)中、L4は、単結合、または、−O−、−C(=O)−、スルフィニル基、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜18のアリーレン基、炭素数3〜18の含窒素ヘテロアリーレン基、もしくはこれらの基の組み合わせからなる基を表す。炭素数6〜18のアリーレン基は、フェニレン基が好ましい。一般式(6)中のK4は架橋基を表し、一般式(1)で説明した架橋基と同義であり、好ましい範囲も同様である。
以下に、本発明で用いることができる近赤外線吸収物質の例示化合物を挙げるが、これらに限定されるものではない。下記化合物中の破線は配位結合を表す。
Figure 2015200878
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Figure 2015200878
Figure 2015200878
Figure 2015200878
本発明の組成物中、上記一般式(1)で表される化合物の含有量は、組成物中の全固形分に対して0.01〜50質量%が好ましく、0.1〜30質量%がより好ましく、1〜25質量%がより好ましい。上記一般式(1)で表される化合物は、1種のみ用いても良いし、2種以上を併用してもよい。
本発明の組成物は、上記以外の近赤外線吸収物質をさらに含有してもよい。
本発明の組成物は、用いる用途に応じて、一般式(1)で表される化合物以外の他の成分をさらに含んでいてもよい。
本発明の組成物は、例えば、(i)特定の近赤外線領域の光を吸収可能な近赤外線吸収フィルタ用途、(ii)一般式(1)で表される化合物のみでカットできるよりも、更に広い波長領域の近赤外線領域の光を吸収可能な赤外線吸収フィルタ等に用いることができる。
上記(i)の近赤外線吸収フィルタ用途に用いる場合、本発明の組成物は、一般式(1)で表される化合物を含有し、かつ、一般式(1)で表される化合物の吸収波長以外の波長領域に吸収を有する化合物を実質的に含まないことが好ましい。ここで、実質的に含まないとは、一般式(1)で表される化合物の1質量%以下であることをいう。さらに、硬化性化合物、硬化剤、界面活性剤、溶剤等を含有していてもよい。
上記(ii)の近赤外線吸収フィルタ用途に用いる場合、本発明の組成物は、一般式(1)で表される化合物に加えて、一般式(1)で表される化合物が吸収極大を有する波長領域とは異なる近赤外線領域に吸収極大を有する他の近赤外線吸収物質を含むことが好ましい。さらに、硬化性化合物、硬化剤、界面活性剤、溶剤等を含有していてもよい。
以下、本発明の組成物が含有していてもよい他の成分について説明する。
<<硬化性化合物>>
本発明の組成物は、硬化性化合物を含有してもよい。硬化性化合物としては、重合性基を有する化合物(以下、「重合性化合物」ということがある)が好ましい。
重合性化合物は、単官能であっても多官能であってもよい。多官能化合物を含むことにより、耐熱性をより向上させることができる。
硬化性化合物としては、単官能の(メタ)アクリレート、多官能の(メタ)アクリレート(好ましくは3〜6官能の(メタ)アクリレート)、多塩基酸変性アクリルオリゴマー、エポキシ樹脂、または多官能のエポキシ樹脂が挙げられる。
<<<エチレン性不飽和結合を含む化合物>>>
エチレン性不飽和結合を含む化合物の例としては、特開2013−253224号公報の段落0033〜0034の記載を参酌することができ、この内容は本願明細書に組み込まれる。
エチレン性不飽和結合を含む化合物としては、エチレンオキシ変性ペンタエリスリトールテトラアクリレート(市販品としてはNKエステルATM−35E;新中村化学社製)、ジペンタエリスリトールトリアクリレート(市販品としては KAYARAD D−330;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート(市販品としては KAYARAD D−320;日本化薬株式会社製)ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(市販品としては KAYARAD D−310;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(市販品としては KAYARAD DPHA ;日本化薬株式会社製)、およびこれらの(メタ)アクリロイル基がエチレングリコール、プロピレングリコール残基を介している構造が好ましい。またこれらのオリゴマータイプも使用できる。
また、特開2013−253224号公報の段落0034〜0038の重合性化合物の記載を参酌することができ、この内容は本願明細書に組み込まれる。
また、特開2012−208494号公報段落0477(対応する米国特許出願公開第2012/0235099号明細書の[0585])に記載の重合性モノマー等が挙げられ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
また、ジグリセリンEO(エチレンオキシド)変性(メタ)アクリレート(市販品としては M−460;東亞合成製)が好ましい。ペンタエリスリトールテトラアクリレート(新中村化学製、A−TMMT)、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(日本化薬社製、KAYARAD HDDA)も好ましい。これらのオリゴマータイプも使用できる。例えば、RP−1040(日本化薬株式会社製)などが挙げられる。
エチレン性不飽和結合を含む化合物としては、多官能モノマーであって、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等の酸基を有していてもよい。従って、エチレン性不飽和結合を含む重合性化合物が、上記のように混合物である場合のように未反応のカルボキシル基を有するものであれば、これをそのまま利用することができるが、必要において、上述のエチレン性化合物のヒドロキシル基に非芳香族カルボン酸無水物を反応させて酸基を導入しても良い。この場合、使用される非芳香族カルボン酸無水物の具体例としては、無水テトラヒドロフタル酸、アルキル化無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、アルキル化無水ヘキサヒドロフタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸が挙げられる。
酸基を有するエチレン性不飽和結合を含む化合物としては、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルであり、脂肪族ポリヒドロキシ化合物の未反応のヒドロキシル基に非芳香族カルボン酸無水物を反応させて酸基を持たせた多官能モノマーが好ましく、特に好ましくは、このエステルにおいて、脂肪族ポリヒドロキシ化合物がペンタエリスリトールおよび/またはジペンタエリスリトールであるものである。市販品としては、例えば、東亞合成株式会社製の多塩基酸変性アクリルオリゴマーとして、アロニックスシリーズのM−305、M−510、M−520などが挙げられる。
酸基を有する多官能モノマーの好ましい酸価としては、0.1〜40mg−KOH/gであり、特に好ましくは5〜30mg−KOH/gである。異なる酸基の多官能モノマーを2種以上併用する場合、或いは酸基を有しない多官能モノマーを併用する場合、全体の多官能モノマーとしての酸価が上記範囲に入るように調製する。
<<<エポキシ基またはオキセタニル基を有する化合物>>>
重合性化合物として、エポキシ基またはオキセタニル基を有する化合物を含んでいてもよい。エポキシ基またはオキセタニル基を有する化合物としては、具体的には側鎖にエポキシ基を有するポリマー、および分子内に2個以上のエポキシ基を有する重合性モノマーまたはオリゴマーがあり、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等を挙げることができる。また単官能または多官能グリシジルエーテル化合物も挙げられ、多官能脂肪族グリシジルエーテル化合物が好ましい。
これらの化合物は、市販品を用いてもよいし、ポリマーの側鎖へエポキシ基を導入することによっても得られる。
市販品としては、例えば、特開2012−155288号公報段落0191等の記載を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
また、市販品としては、デナコール EX−212L、EX−214L、EX−216L、EX−321L、EX−850L(以上、ナガセケムテックス(株)製)等の多官能脂肪族グリシジルエーテル化合物が挙げられる。これらは、低塩素品であるが、低塩素品ではない、EX−212、EX−214、EX−216、EX−321、EX−850なども同様に使用できる。
その他にも、ADEKA RESIN EP−4000S、同EP−4003S、同EP−4010S、同EP−4011S(以上、(株)ADEKA製)、NC−2000、NC−3000、NC−7300、XD−1000、EPPN−501、EPPN−502(以上、(株)ADEKA製)、JER1031S、セロキサイド2021P、セロキサイド2081、セロキサイド2083、セロキサイド2085、EHPE3150、EPOLEAD PB 3600、同PB 4700(以上、ダイセル化学工業(株)製)、サイクロマ―P ACA 200M、同ACA 230AA、同ACA Z250、同ACA Z251、同ACA Z300、同ACA Z320(以上、ダイセル化学工業(株)製)等も挙げられる。
さらに、フェノールノボラック型エポキシ樹脂の市販品として、JER−157S65、JER−152、JER−154、JER−157S70(以上、三菱化学(株)製)等が挙げられる。
側鎖にオキセタニル基を有するポリマー、および上述の分子内に2個以上のオキセタニル基を有する重合性モノマーまたはオリゴマーの具体例としては、アロンオキセタンOXT−121、OXT−221、OX−SQ、PNOX(以上、東亞合成(株)製)を用いることができる。
分子量は重量平均で500〜5000000、更には1000〜500000の範囲が好ましい。
エポキシ不飽和化合物としてはグリシジル(メタ)アクリレートやアリルグリシジルエーテル等のエポキシ基としてグリシジル基を有するものも使用可能であるが、好ましいものは脂環式エポキシ基を有する不飽和化合物である。このようなものとしては例えば特開2009−265518号公報段落0045等の記載を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
<<<その他の硬化性化合物>>>
また、硬化性化合物として、カプロラクトン変性構造を有する多官能性単量体を含有することが好ましい。カプロラクトン変性構造を有する多官能性単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
カプロラクトン変性構造を有する多官能性単量体としては、特開2013−253224号公報の段落0042〜0045の記載を参酌することができ、この内容は本願明細書に組み込まれる。
市販品としては、例えばサートマー社製のエチレンオキシ鎖を4個有する4官能アクリレートであるSR−494、イソブチレンオキシ鎖を3個有する3官能アクリレートであるTPA−330などが挙げられる。
また、多官能モノマーとして、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−へキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリオキシエチル(メタ)アクリレート、トリス(2−ヒドキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロイルオキシ)イソシアヌレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート、ビスフェノールAのポリエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドの付加体であるジオールのジ(メタ)アクリレート、水添ビスフェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピレンオキサイドの付加体であるジオールのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAのジグリシジルエーテルに(メタ)アクリレートを付加させたエポキシ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジビニルエーテル等も挙げられる。これらの中でも、トリシクロデカンジメタノールジアクリレートが好ましい。
以上例示した多官能モノマーの市販品としては、例えば、ユピマーUV SA1002、SA2007(以上、三菱化学株式会社製)、ビスコート #195、#230、#215、#260、#335HP、#295、#300、#360、#700、GPT、3PA(以上、大阪有機化学工業株式会社製)、ライトアクリレート 4EG−A、9EG−A、NP−A、DCP−A、BP−4EA、BP−4PA、TMP−A、PE−3A、PE−4A、DPE−6A(以上、共栄社化学株式会社製)、KAYARAD PET−30、TMPTA、R−604、DPCA−20、−30、−60、−120、HX−620、D−330(以上、日本化薬株式会社製)、アロニックス M208、M210、M215、M220、M240、M309、M310、M315、M325、M400(以上、東亞合成株式会社製)、リポキシVR−77、VR−60、VR−90(以上、昭和高分子株式会社製)等が挙げられる。
本発明の近赤外線吸収組成物が硬化性化合物を含有する場合、硬化性化合物の含有量は、溶剤を除いた全固形分に対して、1質量%以上とすることもでき、15質量%以上とすることもでき、40質量%以上とすることもできる。また、硬化性化合物の含有量は、溶剤を除いた全固形分に対して、90質量%以下とすることもでき、80質量%以下とすることもでき、50質量%以下とすることもでき、30質量%以下とすることもでき、25質量%以下とすることもでる。
硬化性化合物として、重合性基を有する繰り返し単位を含む重合体を用いる場合、溶剤を除いた本発明の組成物の全固形分に対して、2〜80質量%が好ましく、5〜75質量%がより好ましく、10〜75質量%が特に好ましい。
硬化性化合物は、1種類のみでもよく、2種類以上でもよい。2種類以上の場合は、合計量が上記範囲となることが好ましい。
<<重合開始剤>>
本発明の組成物は、重合開始剤を含有していてもよい。重合開始剤は1種類のみでも、2種類以上でもよく、2種類以上の場合は、合計量が下記範囲となる。重合開始剤の含有量は、0.01〜30質量%が好ましく、0.1〜20質量%がより好ましく、0.1〜15質量%が特に好ましい。
重合開始剤としては、光、熱のいずれか或いはその双方により重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はないが、光重合性化合物であることが好ましい。光で重合を開始させる場合、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましい。
また、熱で重合を開始させる場合には、150〜250℃で分解する重合開始剤が好ましい。
重合開始剤としては、少なくとも芳香族基を有する化合物であることが好ましく、例えば、アシルホスフィン化合物、アセトフェノン系化合物、α−アミノケトン化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、ケタール誘導体化合物、チオキサントン化合物、オキシム化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、トリハロメチル化合物、アゾ化合物、有機過酸化物、ジアゾニウム化合物、ヨードニウム化合物、スルホニウム化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物等のオニウム塩化合物、有機硼素塩化合物、ジスルホン化合物、チオール化合物などが挙げられる。
上記重合開始剤としては、特開2013−253224号公報の段落0217〜0228の記載を参酌することができ、この内容は本願明細書に組み込まれる。
オキシム化合物としては、市販品であるIRGACURE−OXE01(BASF社製)、IRGACURE−OXE02(BASF社製)を用いることができる。アセトフェノン系開始剤としては、市販品であるIRGACURE−907、IRGACURE−369、および、IRGACURE−379(商品名:いずれもBASFジャパン社製)を用いることができる。またアシルホスフィン系開始剤としては市販品であるIRGACURE−819やDAROCUR−TPO(商品名:いずれもBASFジャパン社製)を用いることができる。
本発明は、重合開始剤として、フッ素原子を有するオキシム化合物を用いることもできる。フッ素原子を有するオキシム化合物の具体例としては、特開2010−262028号公報記載の化合物、特表2014−500852号公報記載の化合物24、36〜40、特開2013−164471号公報記載の化合物(C−3)などが挙げられる。この内容は本明細書に組み込まれることとする。
<<硬化剤>>
本発明の組成物は、硬化剤を含有していてもよい。硬化剤としては、エポキシ樹脂技術協会発行の「総説エポキシ樹脂基礎編I」2003年11月19日発行、第3章に記載の硬化剤、促進剤を好適に用いることができ、例えば、多価カルボン酸無水物又は多価カルボン酸を用いることができる。
多価カルボン酸無水物の具体例としては、無水フタル酸、無水イタコン酸、無水コハク酸、無水シトラコン酸、無水ドデセニルコハク酸、無水トリカルバリル酸、無水マレイン酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水ジメチルテトラヒドロフタル酸、無水ハイミック酸、無水ナジン酸などの脂肪族又は脂環族ジカルボン酸無水物;1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物などの脂肪族多価カルボン酸二無水物;ピロメリット酸無水物、トリメリット酸無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物などの芳香族多価カルボン酸無水物;エチレングリコールビストリメリテート、グリセリントリストリメリテートなどのエステル基含有酸無水物を挙げることができ、特に好ましくは、芳香族多価カルボン酸無水物を挙げることができる。また、市販のカルボン酸無水物からなるエポキシ樹脂硬化剤も好適に用いることができる。
また、多価カルボン酸の具体例としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ブタンテトラカルボン酸、マレイン酸、イタコン酸などの脂肪族多価カルボン酸;ヘキサヒドロフタル酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸などの脂肪族多価カルボン酸、及びフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸などの芳香族多価カルボン酸を挙げることができ、好ましくは芳香族多価カルボン酸を挙げることができる。
また、多価カルボン酸には、ビニルエーテルブロックカルボン酸を用いることが好ましい。具体的にはエポキシ樹脂技術協会発行の「総説エポキシ樹脂基礎編I」P193〜194、特開2003−66223号公報、特開2004−339332号公報、に記載のビニルエーテルブロックカルボン酸をあげることができる。カルボン酸をビニルエーテルでブロック化することで、カルボン酸とエポキシ化合物の付加反応(エステル化反応)が室温で徐々に進行し、粘度が経時で上昇することを抑制することができる。また、各種溶剤やエポキシモノマー、エポキシ樹脂への溶解性が向上し均一な組成を作ることができる。このビニルエーテルブロックカルボン酸は後述の熱潜在性触媒と併用することが好ましい。熱潜在性触媒と併用することで加熱時に脱ブロック化反応が促進され、加熱時の膜ベリが少なく、より強度の高いカラーフィルタを形成することが出来る。
また、硬化剤としては、グリセリンビスアンヒドロトリメリテートモノアセテートと脂環式ジカルボン酸無水物との混合物を用いることもできる。市販品としては、例えば、リカシッドMTA−15(以上、新日本理化(株)製)を用いることができる。
硬化剤の含有量は、本発明の組成物の全固形分に対して0.01〜20質量%が好ましく、0.1〜20質量%がより好ましい。硬化剤は、1種単独で使用してもよく、2種以上の混合物でもよい。
<<アルカリ可溶樹脂>>
本発明の組成物は、アルカリ可溶性樹脂を含有していても良い。アルカリ可溶性樹脂を配合することにより、アルカリ現像によって所望のパターンを形成できる。
アルカリ可溶性樹脂としては、線状有機高分子重合体であって、分子(好ましくは、アクリル系共重合体、スチレン系共重合体を主鎖とする分子)中に少なくとも1つのアルカリ可溶性を促進する基を有するアルカリ可溶性樹脂の中から適宜選択することができる。耐熱性の観点からは、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましく、現像性制御の観点からは、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。アルカリ可溶性樹脂としては、特開2012−208494号公報段落0558〜0571(対応する米国特許出願公開第2012/0235099号明細書の[0685]〜[0700])以降の記載を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
アルカリ可溶性樹脂は、下記一般式(ED1)で示される化合物および/または下記一般式(ED2)で表される化合物(以下、これらの化合物を「エーテルダイマー」と称することもある。)を含むモノマー成分を重合してなるポリマー(a)を含むことも好ましい。
Figure 2015200878
一般式(ED1)中、R1およびR2は、それぞれ独立して、水素原子または置換基を有していてもよい炭素数1〜25の炭化水素基を表す。
Figure 2015200878
一般式(ED2)中、Rは、水素原子または炭素数1〜30の有機基を表す。一般式(ED2)の具体例としては、特開2010−168539号公報の記載を参酌できる。
一般式(ED1)中、R1およびR2で表される置換基を有していてもよい炭素数1〜25の炭化水素基としては、特に制限はないが、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、tert−アミル、ステアリル、ラウリル、2−エチルヘキシル等の直鎖状または分岐状のアルキル基;フェニル等のアリール基;シクロヘキシル、tert−ブチルシクロヘキシル、ジシクロペンタジエニル、トリシクロデカニル、イソボルニル、アダマンチル、2−メチル−2−アダマンチル等の脂環式基;1−メトキシエチル、1−エトキシエチル等のアルコキシで置換されたアルキル基;ベンジル等のアリール基で置換されたアルキル基;等が挙げられる。これらの中でも特に、メチル、エチル、シクロヘキシル、ベンジル等のような酸や熱で脱離しにくい1級または2級炭素の置換基が耐熱性の点で好ましい。
エーテルダイマーの具体例としては、例えば、特開2013−29760号公報の段落0317を参酌することができ、この内容は本明細書に組み込まれる。エーテルダイマーは、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。一般式(ED)で示される化合物由来の構造体は、その他のモノマーを共重合させてもよい。
本発明の組成物が、アルカリ可溶樹脂を含有する場合、アルカリ可溶樹脂の含有量は、本発明の組成物の全固形分中、1質量%以上が好ましく、2質量%以上とすることもでき、5質量%以上とすることもでき、10質量%以上とすることもできる。また、アルカリ可溶樹脂の含有量は、本発明の組成物の全固形分中、80質量%以下とすることもでき、65質量%以下とすることもでき、60質量%以下とすることもでき、15質量%以下とすることもできる。
尚、本発明の組成物を用いて、アルカリ現像によってパターンを形成しない場合には、アルカリ可溶樹脂を含有しない態様とすることもできることは言うまでもない。
<<界面活性剤>>
本発明の組成物は、界面活性剤を含有していてもよい。界面活性剤は、1種のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。界面活性剤の添加量は、本発明の組成物の固形分に対して、0.0001〜5質量%が好ましく、0.001〜1.0質量%がより好ましい。
界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。
特に、本発明の組成物は、フッ素系界面活性剤、およびシリコーン系界面活性剤の少なくともいずれかを含有することで、塗布液として調製したときの液特性(特に、流動性)がより向上する。これによって、塗布厚の均一性や省液性がより改善する。
即ち、フッ素系界面活性剤およびシリコーン系界面活性剤の少なくともいずれかを含有する組成物を適用した塗布液を用いて膜形成する場合においては、被塗布面と塗布液との界面張力を低下させることにより、被塗布面への濡れ性が改善され、被塗布面への塗布性が向上する。このため、少量の液量で数μm程度の薄膜を形成した場合であっても、厚みムラの小さい均一厚の膜形成をより好適に行える点で有効である。
フッ素系界面活性剤中のフッ素含有率は、3〜40質量%が好適であり、より好ましくは5〜30質量%であり、特に好ましくは7〜25質量%である。フッ素含有率がこの範囲内であるフッ素系界面活性剤は、塗布膜の厚さの均一性や省液性の点で効果的であり、組成物中における溶解性も良好である。
フッ素系界面活性剤として具体的には、特開2012−208494号公報段落0552(対応する米国特許出願公開第2012/0235099号明細書の[0678])等に記載の界面活性剤が挙げられ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。フッ素系界面活性剤の市販品としては、例えば、Megafac F−171、同F−172、同F−173、同F−176、同F−177、同F−141、同F−142、同F−143、同F−144、同R30、同F−437、同F−475、同F−479、同F−482、同F−554、同F−780(以上、DIC(株)製)、フロラードFC430、同FC431、同FC171(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS−382、同SC−101、同SC−103、同SC−104、同SC−105、同SC1068、同SC−381、同SC−383、同S393、同KH−40(以上、旭硝子(株)製)等が挙げられる。
また、下記化合物も本発明で用いられるフッ素系界面活性剤として例示される。
Figure 2015200878
上記の化合物の重量平均分子量は、例えば、14,000である。
ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー、アセチレングリコール系界面活性剤、アセチレン系ポリオキシエチレンオキシド等が挙げられる。これらは単独あるいは2種以上を用いることができる。
具体的な商品名としては、サーフィノール61,82,104,104E、104H、104A、104BC、104DPM、104PA、104PG−50、104S、420,440,465,485,504、CT−111,CT−121,CT−131,CT−136,CT−141,CT−151,CT−171,CT−324,DF−37,DF−58,DF−75,DF−110D,DF−210,GA,OP−340,PSA−204,PSA−216,PSA−336,SE,SE−F,TG、GA、ダイノール604(以上、日信化学(株)およびAirProducts&Chemicals社)、オルフィンA,B,AK−02,CT−151W,E1004,E1010,P,SPC,STG,Y,32W、PD−001、PD−002W、PD−003、PD−004、EXP.4001、EXP.4036、EXP.4051、AF−103、AF−104、SK−14、AE−3(以上、日信化学(株))アセチレノールE00、E13T、E40、E60、E81、E100、E200(以上全て商品名、川研ファインケミカル(株)社製)等を挙げることができる。なかでも、オルフィンE1010が好適である。
その他、ノニオン系界面活性剤として具体的には、特開2012−208494号公報段落0553(対応する米国特許出願公開第2012/0235099号明細書の[0679])等に記載のノニオン系界面活性剤が挙げられ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
カチオン系界面活性剤として具体的には、特開2012−208494号公報段落0554(対応する米国特許出願公開第2012/0235099号明細書の[0680])に記載のカチオン系界面活性剤が挙げられ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
アニオン系界面活性剤として具体的には、W004、W005、W017(裕商(株)社製)等が挙げられる。
シリコーン系界面活性剤としては、例えば、特開2012−208494号公報段落0556(対応する米国特許出願公開第2012/0235099号明細書の[0682])等に記載のシリコーン系界面活性剤が挙げられ、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。また、東レ・ダウコーニング(株)製「トーレシリコーンSF8410」、「同SF8427」、「同SH8400」、「ST80PA」、「ST83PA」、「ST86PA」、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製「TSF−400」、「TSF−401」、「TSF−410」、「TSF−4446」信越シリコーン株式会社製「KP321」、「KP323」、「KP324」、「KP340」等も例示される。
<重合禁止剤>
本発明の組成物は、組成物の製造中又は保存中において、重合性化合物の不要な熱重合を阻止するために、少量の重合禁止剤を含有してもよい。
重合禁止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられ、p−メトキシフェノールが好ましい。
本発明の組成物が重合禁止剤を含有する場合、重合禁止剤の含有量は、本発明の組成物の固形分に対して、0.01〜5質量%が好ましい。
<<溶剤>>
本発明の組成物は、溶剤を含有していてもよい。溶剤は、特に制限はなく、本発明の組成物の各成分を均一に溶解或いは分散しうるものであれば、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水、アルコール類などの水系溶剤が好適に挙げられる。また、その他、本発明で用いられる溶剤は、有機溶剤、ケトン類、エーテル類、エステル類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、およびジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホオキサイド、スルホラン等が好適に挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
アルコール類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類の具体例としては、特開2012−194534号公報段落0136等に記載のものが挙げられ、この内容は本願明細書に組み込まれる。また、エステル類、ケトン類、エーテル類の具体例としては、特開2012−208494号公報段落0497(対応する米国特許出願公開第2012/0235099号明細書の[0609])に記載のものが挙げられ、さらに、酢酸−n−アミル、プロピオン酸エチル、フタル酸ジメチル、安息香酸エチル、硫酸メチル、アセトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテートなどが挙げられる。
特に、溶剤としては、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、N−メチル−2−ピロリドン、酢酸ブチル、乳酸エチルおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルから選択される少なくとも1種以上を用いることが好ましい。
本発明の組成物中の溶剤の含有量は、本発明の組成物中の全固形分が5〜90質量%となる量が好ましく、10〜80質量%となる量がより好ましく、20〜75質量%となる量がさらに好ましい。
<<その他の成分>>
本発明の組成物で併用可能なその他の成分としては、例えば、増感剤、架橋剤、硬化促進剤、フィラー、熱硬化促進剤、可塑剤などが挙げられる。更に基材表面への密着促進剤およびその他の助剤類(例えば、導電性粒子、充填剤、消泡剤、難燃剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、表面張力調整剤、連鎖移動剤など)を併用してもよい。
これらの成分を適宜含有させることにより、目的とする近赤外線吸収フィルタの安定性、膜物性などの性質を調整することができる。
これらの成分は、例えば、特開2012−003225号公報の段落番号0183〜0228(対応する米国特許出願公開第2013/0034812号明細書の[0237]〜[0309])、特開2008−250074号公報の段落番号0101〜0102、特開2008−250074号公報の段落番号0103〜0104、特開2008−250074号公報の段落番号0107〜0109、特開2013−195480号公報の段落番号0159〜0184等の記載を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
<近赤外線吸収組成物の調製および用途>
本発明の組成物は、上記各成分を混合して調製できる。
本発明の組成物の粘度は、例えば、塗布により近赤外線吸収フィルタを形成する場合、1m〜3000mPa・sの範囲にあることが好ましく、より好ましくは、10mPa・s以上2000mPa・s以下の範囲であり、さらに好ましくは、100mPa・s以上1500mPa・s以下の範囲である。
本発明の組成物は、近赤外線吸収フィルタや波長700nm以上900nm未満の光を検出することで物体を検出する赤外線センサの近赤外線吸収層などに使用できる。また、固体撮像素子基板の受光側における近赤外線吸収フィルタ(例えば、ウエハーレベルレンズに対する近赤外線吸収フィルタなど)、固体撮像素子基板の裏面側(受光側とは反対側)における近赤外線吸収フィルタなどに用いることもできる。
また、本発明の組成物を、イメージセンサ上に直接塗布し塗膜形成して用いてもよい。本発明の組成物は、塗布可能な状態で供給できることから、固体撮像素子の所望の部材や位置に近赤外線吸収フィルタを容易に形成できる。
<近赤外線吸収フィルタ>
次に、本発明の近赤外線吸収フィルタについて説明する。
本発明の近赤外線吸収フィルタは、上述した本発明の組成物を硬化してなるものである。
本発明の組成物が上述した一般式(1)で表される化合物を含む場合、硬化膜中において一般式(1)で表される化合物がJ会合体を形成する。そのため、一般式(1)で表される化合物を含む組成物を用いた近赤外線吸収フィルタは、700nm以上900nm未満に極大吸収波長を有するようになる。
近赤外線吸収フィルタは、光透過率が以下の(1)〜(7)のうちの少なくとも1つの条件を満たすことが好ましく、(1)〜(7)のすべての条件を満たすことがさらに好ましい。
(1)波長400nmでの光透過率は70%以上が好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましく、99.9%以上が特に好ましい。
(2)波長500nmでの光透過率は70%以上が好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましく、99.9%以上が特に好ましい。
(3)波長600nmでの光透過率は70%以上が好ましく、80%以上がより好ましく、90%以上がさらに好ましく、99.9%以上が特に好ましい。
(4)波長700nmでの光透過率は30%以下が好ましく、20%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましく、0.1%以下が特に好ましい。
(5)波長750nmでの光透過率は30%以下が好ましく、20%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましく、0.1%以下が特に好ましい。
(6)波長800nmでの光透過率は30%以下が好ましく、20%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましく、0.1%以下が特に好ましい。
(7)波長900nmでの光透過率は30%以下が好ましく、20%以下がより好ましく、10%以下がさらに好ましく、0.1%以下が特に好ましい。
近赤外線吸収フィルタは、目的に応じて適宜選択することができるが、膜厚20μm以下とすることが好ましく、10μm以下とすることがより好ましく、5μm以下とすることがさらに好ましい。膜厚の下限は、例えば、0.1μm以上が好ましく、0.2μm以上がより好ましく、0.3μm以上がより好ましい。本発明の組成物によれば、高い近赤外線遮蔽性を有することから、近赤外線吸収フィルタの膜厚を薄くすることができる。
近赤外線吸収フィルタは、膜厚20μm以下で、波長400〜550nmの全ての範囲での可視光透過率が75%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。また、波長700nm以上900nm未満の範囲の少なくとも1点での光透過率が20%以下であることが好ましい。本発明によれば、高透過率の可視光領域を広く確保でき、高い近赤外線遮蔽性を有する近赤外線吸収フィルタを提供できる。
近赤外線吸収フィルタは、近赤外線を吸収・カットする機能を有するレンズ(デジタルカメラや携帯電話や車載カメラ等のカメラ用レンズ、f−θレンズ、ピックアップレンズ等の光学レンズ)および半導体受光素子用の光学フィルタ、省エネルギー用に熱線を遮断する近赤外線吸収フィルムや近赤外線吸収板、太陽光の選択的な利用を目的とする農業用コーティング剤、近赤外線の吸収熱を利用する記録媒体、電子機器用や写真用近赤外線吸収フィルタ、保護めがね、サングラス、熱線遮断フィルム、光学文字読み取り記録、機密文書複写防止用、電子写真感光体、レーザー溶着、などに用いられる。またCCDカメラ用ノイズカットフィルター、CMOSイメージセンサ用フィルタとしても有用である。
<近赤外線吸収フィルタの製造方法>
近赤外線吸収フィルタは、本発明の組成物を支持体に適用(好ましくは滴下法、塗布または印刷)することにより膜を形成する工程、膜を乾燥する工程を経て製造できる。膜厚、積層構造などについては、目的に応じて適宜選択することができる。また、更にパターンを形成する工程を行ってもよい。
膜を形成する工程は、例えば、本発明の組成物を、支持体に滴下法(ドロップキャスト)、スピンコーター、スリットスピンコーター、スリットコーター、スクリーン印刷、アプリケータ塗布等を用いることにより実施できる。滴下法(ドロップキャスト)の場合、所定の膜厚で、均一な膜が得られるように、支持体上にフォトレジストを隔壁とする近赤外線吸収組成物の滴下領域を形成することが好ましい。なお、膜厚は、組成物の滴下量および固形分濃度、滴下領域の面積を調整できる。
本発明の組成物を適用する支持体は、ガラスなどからなる透明基板であってもよい。また、固体撮像素子基板であってもよい。また、固体撮像素子基板の受光側に設けられた別の基板であってもよい。また、固体撮像素子基板の受光側に設けられた平坦化層等の層であっても良い。
膜を乾燥する工程において、乾燥条件としては、各成分、溶剤の種類、使用割合等によっても異なるが、60℃〜150℃の温度で30秒間〜15分間程度である。
パターンを形成工程としては、例えば、本発明の組成物を支持体上に適用して膜状の組成物層を形成する工程と、組成物層をパターン状に露光する工程と、未露光部を現像除去してパターンを形成する工程とを含む方法などが挙げられる。パターンを形成する工程としては、フォトリソグラフィ法でパターン形成してもよいし、ドライエッチング法でパターンを形成してもよい。
近赤外線吸収フィルタの製造方法において、その他の工程を含んでいても良い。その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。例えば、基材の表面処理工程、前加熱工程(プリベーク工程)、硬化処理工程、後加熱工程(ポストベーク工程)などが挙げられる。
<<前加熱工程・後加熱工程>>
前加熱工程および後加熱工程における加熱温度は、通常、80℃〜200℃であり、90℃〜150℃であることが好ましい。前加熱工程および後加熱工程における加熱時間は、通常、30秒〜240秒であり、60秒〜180秒であることが好ましい。
<<硬化処理工程>>
硬化処理工程は、必要に応じ、形成された上記膜に対して硬化処理を行う工程であり、この処理を行うことにより、近赤外線吸収フィルタの機械的強度が向上する。
上記硬化処理工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、全面露光処理、全面加熱処理などが好適に挙げられる。ここで、本発明において「露光」とは、各種波長の光のみならず、電子線、X線などの放射線照射をも包含する意味で用いられる。
露光は放射線の照射により行うことが好ましく、露光に際して用いることができる放射線としては、特に、電子線、KrF、ArF、g線、h線、i線等の紫外線や可視光が好ましく用いられる。
露光方式としては、ステッパー露光や、高圧水銀灯による露光などが挙げられる。
露光量は5〜3000mJ/cm2が好ましく10〜2000mJ/cm2がより好ましく、50〜1000mJ/cm2が特に好ましい。
全面露光処理の方法としては、例えば、形成された上記膜の全面を露光する方法が挙げられる。近赤外線吸収組成物が重合性化合物を含有する場合、全面露光により、上記組成物より形成される膜中の重合成分の硬化が促進され、上記膜の硬化が更に進行し、機械的強度、耐久性が改良される。
上記全面露光を行う装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、超高圧水銀灯などの紫外線(UV)露光機が好適に挙げられる。
また、全面加熱処理の方法としては、形成された上記膜の全面を加熱する方法が挙げられる。全面加熱により、パターンの膜強度が高められる。
全面加熱における加熱温度は、120℃〜250℃が好ましく、160℃〜220℃がより好ましい。加熱温度が120℃以上であれば、加熱処理によって膜強度が向上し、250℃以下であれば、上記膜中の成分の分解が生じ、膜質が弱く脆くなることを防止できる。
全面加熱における加熱時間は、3分〜180分が好ましく、5分〜120分がより好ましい。
全面加熱を行う装置としては、特に制限はなく、公知の装置の中から、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ドライオーブン、ホットプレート、赤外線(IR)ヒーターなどが挙げられる。
<赤外線センサ>
本発明の赤外線センサは、赤外線透過フィルタと、近赤外線吸収フィルタとを有し、波長700nm以上900nm未満の光を検出することで物体を検出し、近赤外線吸収フィルタが波長700nm以上900nm未満に極大吸収波長を有する近赤外線吸収物質を含有する。
本発明の赤外線センサによれば、近赤外線吸収フィルタが、波長700nm以上900nm未満に極大吸収波長を有する近赤外線吸収物質を含有するので、近赤外線吸収フィルタにて、可視光由来の光を効率よく遮光でき、センサ感度の良い赤外線センサとすることができる。
以下、本発明の赤外線センサの一実施形態について、図1を用いて説明する。
図1に示す赤外線センサ100において、図番110は、固体撮像素子基板である。
固体撮像素子基板110上に設けられている撮像領域は、赤外線吸収フィルタ111とカラ−フィルタ112を有する。
赤外線透過フィルタ113と固体撮像素子基板110との間には近赤外線吸収フィルタ111が形成されていない領域114が設けられている。カラ−フィルタ112および赤外線透過フィルタ113の入射光hν側には、マイクロレンズ115が配置されている。マイクロレンズ115を覆うように平坦化層116が形成されている。
図1に示す実施形態では、カラ−フィルタ112が、近赤外線吸収フィルタ111よりも入射光hν側に設けられているが、近赤外線吸収フィルタ111と、カラ−フィルタ112との順序を入れ替えて、近赤外線吸収フィルタ111を、カラ−フィルタ112よりも入射光hν側に設けてもよい。
また、図1に示す実施形態では、近赤外線吸収フィルタ111とカラ−フィルタ112は隣接して積層しているが、両フィルタは必ずしも隣接している必要はなく、間に他の層が設けられていても良い。
また、図1に示す実施形態では、近赤外線吸収フィルタ111とカラ−フィルタ112とを別部材として設けているが、カラ−フィルタ112に近赤外線吸収物質を含有させて、カラ−フィルタ112に近赤外線吸収フィルタとしての機能を持たせてもよい。この場合、近赤外線吸収フィルタ111は省略できる。
本発明の赤外線センサは、近赤外線吸収フィルタを内部に備えることからカメラモジュールの部材としての近赤外線吸収フィルタが不要となり、カメラモジュールの部品点数を減らすことができ、カメラモジュールの小型化を図ることができる。
<<近赤外線吸収フィルタ111>>
近赤外線吸収フィルタ111は、波長700nm以上900nm未満に極大吸収波長を有する近赤外線吸収物質を含有し、近赤外線吸収組成物を用いて形成することができる。極大吸収波長は、後述する赤外LED(赤外発光ダイオード)の発光波長とほぼ同じであることが好ましく、それらの差が20nm以内であることが好ましく、10nm以内であることがさらに好ましい。上記近赤外線吸収物質としては、ピロロピロール化合物が好ましく、上記一般式(1)で表される化合物を用いることが好ましい。
また、近赤外線吸収フィルタ111は、上述した本発明の組成物を硬化してなるものが好ましい。近赤外線吸収フィルタ111は、上述した近赤外線吸収フィルタと同様の光透過性を有することが好ましい。近赤外線吸収フィルタ111は、上述した近赤外線吸収フィルタと同様に作製することができる。
<<カラ−フィルタ112>>
カラ−フィルタ112としては、特に限定はなく、従来公知の画素形成用のカラーフィルタを用いることができ、例えば、特開2014−043556号公報の段落0214〜0263の記載を参酌することができ、この内容は本願明細書に組み込まれる。
<赤外線透過フィルタ113>
赤外線透過フィルタ113の形成方法は、後述する着色感放射線性組成物(赤外線透過組成物)を調製してフォトリソ法で設ける方法、またはインクジェット法で設ける方法等の方法が採用できる。
赤外線透過フィルタ113は、後述する赤外LEDの発光波長によりその特性は選択される。例えば、赤外LEDの発光波長が830nmであることを前提として、以下の説明は行う。
赤外線透過フィルタ113は、膜の厚み方向における光透過率の、波長400〜650nmの範囲(より好ましくは、波長400〜750nmの範囲)における最大値が30%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましく、15%以下であることが更に好ましく、10%以下であることが特に好ましく、0.1%以下であることが一層好ましい。この透過率は、波長400〜650nmの範囲の全域で上記の条件を満たすことが好ましい。波長400〜650nmの範囲における最大値は、通常、0.1%以上である。
赤外線透過フィルタ113は、膜の厚み方向における光透過率の、波長800nm以上(好ましくは800〜1300nm、さらに好ましくは900〜1300nm)の範囲における最小値が70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましく、98%以上であることが特に好ましく、99.9%以上であることが一層好ましい。この透過率は、波長800nm以上の範囲の一部で上記の条件を満たすことが好ましく、後述する赤外LEDの発光波長に対応する波長で上記の条件を満たすことが好ましい。波長900〜1300nmの範囲における光透過率の最小値は、通常、99.9%以下である。
膜厚は、100μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましく、5μm以下がさらに好ましく、1μm以下が特に好ましい。下限値は、0.1μmが好ましい。膜厚が上記範囲であれば、上述した分光特性を満たす膜とすることができる。
膜の分光特性、膜厚等の測定方法を以下に示す。
膜厚は、膜を有する乾燥後の基板を、触針式表面形状測定器(ULVAC社製 DEKTAK150)を用いて測定した。
膜の分光特性は、紫外可視近赤外分光光度計(日立ハイテクノロジーズ社製 U−4100)の分光光度計(ref.ガラス基板)を用いて、波長300〜1300nmの範囲において透過率を測定した値である。
上記光透過率の条件は、どのような手段によって達成されても良いが、例えば、組成物に顔料を2種以上で含有させるとともに、各顔料の種類および含有量を調整することにより、上記光透過率の条件を好適に達成できる。
赤外線透過フィルタ113は、例えば、後述する着色剤(好ましくは、赤色着色剤、黄色着色剤、青色着色剤、および、紫色着色剤から選ばれる2種以上の着色剤を含有する着色剤を含む着色感放射線性組成物(赤外線透過組成物)を用いて作製することができ、着色感放射線性組成物として黒色組成物を用いることが好ましい。上記着色感放射線性組成物は、上記着色剤以外に、顔料分散剤、顔料誘導体、高分子化合物、硬化性化合物、重合開始剤、アルカリ可溶性樹脂、溶剤、界面活性剤、重合禁止剤等を含んでいてもよい。硬化性化合物、重合開始剤、アルカリ可溶性樹脂、界面活性剤、重合禁止剤、溶剤については、上述した本発明の組成物で説明したものを参酌でき、好ましい範囲も同様である。
<<着色剤>>
着色剤は、顔料であってもよく、染料であってもよい。顔料は、有機顔料であることが好ましく、以下のものを挙げることができる。但し本発明は、これらに限定されるものではない。
カラーインデックス(C.I.)Pigment Yellow 1,2,3,4,5,6,10,11,12,13,14,15,16,17,18,20,24,31,32,34,35,35:1,36,36:1,37,37:1,40,42,43,53,55,60,61,62,63,65,73,74,77,81,83,86,93,94,95,97,98,100,101,104,106,108,109,110,113,114,115,116,117,118,119,120,123,125,126,127,128,129,137,138,139,147,148,150,151,152,153,154,155,156,161,162,164,166,167,168,169,170,171,172,173,174,175,176,177,179,180,181,182,185,187,188,193,194,199,213,214等(以上、黄色顔料)、
C.I.Pigment Orange 2,5,13,16,17:1,31,34,36,38,43,46,48,49,51,52,55,59,60,61,62,64,71,73等(以上、オレンジ色顔料)、
C.I.Pigment Red 1,2,3,4,5,6,7,9,10,14,17,22,23,31,38,41,48:1,48:2,48:3,48:4,49,49:1,49:2,52:1,52:2,53:1,57:1,60:1,63:1,66,67,81:1,81:2,81:3,83,88,90,105,112,119,122,123,144,146,149,150,155,166,168,169,170,171,172,175,176,177,178,179,184,185,187,188,190,200,202,206,207,208,209,210,216,220,224,226,242,246,254,255,264,270,272,279等(以上、赤色顔料)、
C.I.Pigment Green 7,10,36,37,58等(以上、緑色顔料)、
C.I.Pigment Violet 1,19,23,27,32,37,42等(以上、紫色顔料)、
C.I.Pigment Blue 1,2,15,15:1,15:2,15:3,15:4,15:6,16,22,60,64,66,79,80等(以上、青色顔料)、
C.I.Pigment Black 1,7等(以上、黒色顔料)
これら有機顔料は、単独若しくは種々組合せて用いることができる。
染料としては特に制限はなく、従来カラーフィルタ用として公知の染料が使用できる。
化学構造としては、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、アンスラピリドン系、ベンジリデン系、オキソノール系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサテン系、フタロシアニン系、ベンゾピラン系、インジゴ系、ピロメテン系等の染料が使用できる。また、これらの染料の多量体を用いてもよい。
また、染料としては、酸性染料及び/又はその誘導体が好適に使用できる場合がある。
その他、直接染料、塩基性染料、媒染染料、酸性媒染染料、アゾイック染料、分散染料、油溶染料、食品染料、及び/又は、これらの誘導体等も有用に使用することができる。
以下に酸性染料の具体例を挙げるが、これらに限定されるものではない。例えば、以下の染料および、これらの染料の誘導体が挙げられる。
acid alizarin violet N、
acid black 1,2,24,48、
acid blue 1,7,9,15,18,23,25,27,29,40〜45,62,70,74,80,83,86,87,90,92,103,112,113,120,129,138,147,158,171,182,192,243,324:1、
acid chrome violet K、
acid Fuchsin;acid green 1,3,5,9,16,25,27,50、
acid orange 6,7,8,10,12,50,51,52,56,63,74,95、
acid red 1,4,8,14,17,18,26,27,29,31,34,35,37,42,44,50,51,52,57,66,73,80,87,88,91,92,94,97,103,111,114,129,133,134,138,143,145,150,151,158,176,183,198,211,215,216,217,249,252,257,260,266,274、
acid violet 6B,7,9,17,19、
acid yellow 1,3,7,9,11,17,23,25,29,34,36,42,54,72,73,76,79,98,99,111,112,114,116,184,243、
Food Yellow 3
また、上記以外の、アゾ系、キサンテン系、フタロシアニン系の酸性染料も好ましく、C.I.Solvent Blue 44、38;C.I.Solvent orange 45;Rhodamine B、Rhodamine 110等の酸性染料及びこれらの染料の誘導体も好ましく用いられる。
なかでも、染料としては、トリアリールメタン系、アントラキノン系、アゾメチン系、ベンジリデン系、オキソノール系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサンテン系、フタロシアニン系、ベンゾピラン系、インジゴ系、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、アンスラピリドン系ピロメテン系から選ばれる着色剤であることが好ましい。
さらに、顔料と染料を組み合わせて使用してもよい。
着色剤として用いることができる顔料の平均粒子サイズおよび顔料の微細化方法については、特開2013−064993号公報の段落0080〜0085の記載を参酌でき、この内容は本願明細書に組み込まれる。
着色剤の好ましい態様としては、赤色着色剤、黄色着色剤、青色着色剤、および、紫色着色剤から選ばれる2種以上の着色剤を含有することが好ましく、赤色着色剤、黄色着色剤、青色着色剤、および、紫色着色剤を含有することがより好ましい。好ましい具体例としては、赤色顔料としてのC.I.Pigment Red 254と、黄色顔料としてのC.I.Pigment Yellow 139と、青色顔料としてのC.I.Pigment Blue 15:6と、紫色顔料としてのC.I.Pigment Violet 23とを含有することが好ましい。
着色感放射線性組成物に含有される着色剤が、赤色着色剤と、黄色着色剤と、青色着色剤と、紫色着色剤とを組み合わせてなる場合、着色剤全量に対し、赤色着色剤の質量比が0.2〜0.5であり、黄色着色剤の質量比が0.1〜0.2であり、青色着色剤の質量比が0.25〜0.55であり、紫色着色剤の質量比が0.05〜0.15であることが好ましい。
また、着色剤全量に対し、赤色着色剤の質量比が0.3〜0.4であり、黄色着色剤の質量比が0.1〜0.2であり、青色着色剤の質量比が0.3〜0.4であり、紫色着色剤の質量比が0.05〜0.15であることがより好ましい。
着色剤中の顔料の含有量は、着色剤の全量に対して95質量%以上であることが好ましく、97質量%以上であることがより好ましく、99質量%以上であることが更に好ましい。着色剤中の顔料の含有量の上限は、着色剤の全量に対して100質量%以下である。
本発明の組成物中、着色剤の含有量は、組成物の全固形分の20〜70質量%が好ましく、25〜65質量%がより好ましく、30〜60がさらに好ましい。
着色感放射線性組成物が、顔料を含有する場合、顔料を必要により、顔料分散剤、有機溶剤、顔料誘導体、および高分子化合物等のその他の成分等と共に分散して、顔料分散液を調製し、得られた顔料分散液を、必要により加えられるその他の成分と混合して調製してもよい。その他の成分としては、近赤外線吸収組成物で用いた材料(近赤外線吸収物質以外)と同じ材料を用いることができる。
以下に顔料分散液の組成、顔料分散液の調製の方法について詳述する。
顔料分散液の調製方法は、特に制限されないが、分散の方法としては、例えば、顔料と顔料分散剤等を予め混合して、ホモジナイザー等で予め分散しておいたものを、ジルコニアビーズ等を用いたビーズ分散機(例えば、GETZMANN社製のディスパーマット)等を用いて微分散させることによって行なえる。
<<顔料分散剤>>
顔料分散液の調製に用いることができる顔料分散剤としては、高分子分散剤〔例えば、ポリアミドアミンとその塩、ポリカルボン酸とその塩、高分子量不飽和酸エステル、変性ポリウレタン、変性ポリエステル、変性ポリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル系共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物〕、および、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルカノールアミン等の界面活性剤、および、顔料誘導体等を挙げることができる。
高分子分散剤は、その構造からさらに直鎖状高分子、末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子に分類することができる。
顔料表面へのアンカー部位を有する末端変性型高分子としては、例えば、特開平3−112992号公報、特表2003−533455号公報等に記載の末端にりん酸基を有する高分子、特開2002−273191号公報等に記載の末端にスルホン酸基を有する高分子、特開平9−77994号公報等に記載の有機色素の部分骨格や複素環を有する高分子などが挙げられる。また、特開2007−277514号公報に記載の高分子末端に2個以上の顔料表面へのアンカー部位(酸基、塩基性基、有機色素の部分骨格やヘテロ環等)を導入した高分子も分散安定性に優れ好ましい。
顔料表面へのアンカー部位を有するグラフト型高分子としては、例えば、特開昭54ー37082号公報、特表平8−507960号公報、特開2009−258668公報等に記載のポリ(低級アルキレンイミン)とポリエステルの反応生成物、特開平9−169821号公報等に記載のポリアリルアミンとポリエステルの反応生成物、特開平10−339949号、特開2004−37986号公報等に記載のマクロモノマーと、窒素原子モノマーとの共重合体、特開2003−238837号公報、特開2008−9426号公報、特開2008−81732号公報等に記載の有機色素の部分骨格や複素環を有するグラフト型高分子、特開2010−106268号公報等に記載のマクロモノマーと酸基含有モノマーの共重合体等が挙げられる。
顔料表面へのアンカー部位を有するグラフト型高分子をラジカル重合で製造する際に用いるマクロモノマーとしては、公知のマクロモノマーを用いることができ、東亞合成(株)製のマクロモノマーAA−6(末端基がメタクリロイル基であるポリメタクリル酸メチル)、AS−6(末端基がメタクリロイル基であるポリスチレン)、AN−6S(末端基がメタクリロイル基であるスチレンとアクリロニトリルの共重合体)、AB−6(末端基がメタクリロイル基であるポリアクリル酸ブチル)、ダイセル化学工業(株)製のプラクセルFM5(メタクリル酸2−ヒドロキシエチルのε−カプロラクトン5モル当量付加品)、FA10L(アクリル酸2−ヒドロキシエチルのε−カプロラクトン10モル当量付加品)、および特開平2−272009号公報に記載のポリエステル系マクロモノマー等が挙げられる。これらの中でも、特に柔軟性且つ親溶剤性に優れるポリエステル系マクロモノマーが好ましく、特開平2−272009号公報に記載のポリエステル系マクロモノマーで表されるポリエステル系マクロモノマーも好ましい。
顔料表面へのアンカー部位を有するブロック型高分子としては、特開2003−49110号公報、特開2009−52010号公報等に記載のブロック型高分子が好ましい。
顔料分散剤は、市販品としても入手可能であり、そのような具体例としては、BYKChemie社製「Disperbyk−101(ポリアミドアミン燐酸塩)、107(カルボン酸エステル)、110(酸基を含む共重合物)、130(ポリアミド)、161、162、163、164、165、166、170(高分子共重合物)」、「BYK−P104、P105(高分子量不飽和ポリカルボン酸)、EFKA社製「EFKA4047、4050〜4010〜4165(ポリウレタン系)、EFKA4330〜4340(ブロック共重合体)、4400〜4402(変性ポリアクリレート)、5010(ポリエステルアミド)、5765(高分子量ポリカルボン酸塩)、6220(脂肪酸ポリエステル)、6745(フタロシアニン誘導体)、6750(アゾ顔料誘導体)」、味の素ファンテクノ社製「アジスパーPB821、PB822、PB880、PB881」、共栄社化学社製「フローレンTG−710(ウレタンオリゴマー)」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合体)」、楠本化成社製「ディスパロンKS−860、873SN、874、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル)、DA−703−50、DA−705、DA−725」、花王社製「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン重縮合物)、MS、C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン重縮合物)」、「ホモゲノールL−18(高分子ポリカルボン酸)」、「エマルゲン920、930、935、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)」、「アセタミン86(ステアリルアミンアセテート)」、日本ルーブリゾール(株)製「ソルスパース5000(フタロシアニン誘導体)、22000(アゾ顔料誘導体)、13240(ポリエステルアミン)、3000、17000、27000(末端部に機能部を有する高分子)、24000、28000、32000、38500(グラフト型高分子)」、日光ケミカル社製「ニッコールT106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)」、川研ファインケミカル(株)製 ヒノアクトT−8000E等、信越化学工業(株)製、オルガノシロキサンポリマーKP341、裕商(株)製「W001:カチオン系界面活性剤」、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート、ソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン系界面活性剤、「W004、W005、W017」等のアニオン系界面活性剤、森下産業(株)製「EFKA−46、EFKA−47、EFKA−47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450」、サンノプコ(株)製「ディスパースエイド6、ディスパースエイド8、ディスパースエイド15、ディスパースエイド9100」等の高分子分散剤、(株)ADEKA製「アデカプルロニックL31、F38、L42、L44、L61、L64、F68、L72、P95、F77、P84、F87、P94、L101、P103、F108、L121、P−123」、および三洋化成(株)製「イオネットS−20」等が挙げられる。
顔料分散剤は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
顔料分散液における顔料分散剤の含有量としては、顔料100質量部に対して、1〜80質量部であることが好ましく、5〜70質量部がより好ましく、10〜60質量部であることがさらに好ましい。
高分子分散剤を用いる場合、顔料分散剤の量は、顔料100質量部に対して、質量換算で5〜100部の範囲が好ましく、10〜80部の範囲がより好ましい。
<<顔料誘導体>>
顔料誘導体とは、有機顔料の一部分を、酸性基、塩基性基またはフタルイミドメチル基で置換した構造を有する化合物である。顔料誘導体としては、分散性および分散安定性の観点から、酸性基または塩基性基を有する顔料誘導体を含有することが好ましい。
顔料誘導体を構成するための有機顔料としては、ジケトピロロピロール系顔料、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、キナクリドン系顔料、ジオキサジン系顔料、ペリノン系顔料、ペリレン系顔料、チオインジゴ系顔料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロン系顔料、スレン系顔料、金属錯体系顔料等が挙げられる。
顔料誘導体としては、特に、キノリン系、ベンズイミダゾロン系およびイソインドリン系の顔料誘導体が好ましく、キノリン系およびベンズイミダゾロン系の顔料誘導体がさらに好ましい。
顔料分散液における顔料誘導体の含有量は、顔料の全質量に対し、1〜50質量%が好ましく、3〜30質量%がさらに好ましい。顔料誘導体は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、顔料誘導体を併用する場合、顔料誘導体の使用量としては、顔料100質量部に対し、質量換算で1〜30部の範囲にあることが好ましく、3〜20部の範囲にあることがより好ましく、5〜15部の範囲にあることが特に好ましい。
<<顔料分散液が含有してもよい溶剤>>
顔料分散液は溶剤を含有することが好ましい。溶剤は、上述した溶剤を用いることができる。顔料分散液における溶剤の含有量は、40〜95質量%が好ましく、70〜90質量%がより好ましい。
<<高分子化合物>>
顔料分散液の調製に用いることができる高分子化合物としては、例えば、ポリアミドアミンとその塩、ポリカルボン酸とその塩、高分子量不飽和酸エステル、変性ポリウレタン、変性ポリエステル、変性ポリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル系共重合体(特に、カルボン酸基と側鎖に重合性基を含有する(メタ)アクリル酸系共重合体が好ましい。)、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物等が挙げられる。このような高分子材料は、顔料の表面に吸着し、再凝集を防止するように作用するため、顔料表面へのアンカー部位を有する末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子が好ましく、例えば、複素環を含有するモノマーとエチレン性不飽和結合を有する重合性オリゴマーを共重合体単位として含むグラフト共重合体が挙げられる。
他の高分子材料としては、さらに、ポリアミドアミン燐酸塩、高分子量不飽和ポリカルボン酸、ポリエーテルエステル、芳香族スルホン酸ホルマリン重縮合物、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエステルアミン、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレートポリオキシエチレンモノステアレート等が挙げられる。
これらの高分子材料は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせ用いてもよい。顔料分散液における高分子材料の含有量としては、顔料に対して、20〜80質量%が好ましく、30〜70質量%がより好ましく、40〜60質量%がさらに好ましい。
次に、本発明の赤外線センサを適用した例として撮像装置について説明する。
図2は、撮像装置の機能ブロック図である。撮像装置は、レンズ光学系1と、固体撮像素子10と、信号処理部20と、信号切替部30と、制御部40と、信号蓄積部50と、発光制御部60と、赤外光を発光する発光素子の赤外LED70(発光波長が700〜900nmであることが好ましく、800〜900nmがより好ましい)と、画像出力部80および81とを備える。なお、固体撮像素子10としては、上述した近赤外線センサ100を用いることができる。また、固体撮像素子10とレンズ光学系1以外の構成は、そのすべてが、または、その一部が、同一の半導体基板に形成することもできる。撮像装置の各構成については、特開2011−233983号公報の段落0032〜0036を参酌することができ、この内容は本願明細書に組み込まれる。上記撮像装置には、固体撮像素子と上述した近赤外線吸収フィルタとを有するカメラモジュールを組み込むことができる。
<化合物>
本発明の化合物は、本発明の組成物で説明した一般式(1)で表される化合物であり、好適なものも同様である。
本発明の化合物は、クロロホルム溶液中において、650nm以上900nm未満に極大吸収波長を有することが好ましく、700nm〜860nmに極大吸収波長を有することがより好ましく、750nm〜850nmに極大吸収波長を有することがさらに好ましい。
本発明の化合物は、例えば、波長700nm以上900nm未満の光を遮光する近赤外線吸収フィルタなどの形成に好ましく用いることができる。また、プラズマディスプレイパネル(PDP)やCCDなど固体撮動素子用の近赤外線吸収フィルタ、熱線遮蔽フィルムにおける光学フィルタ、追記型光ディスク(CD−R)やフラッシュ溶融定着材料における光熱変換材料としても用いることができる。また、セキュリティインクや、不可視バーコードインクにおける情報表示材料として用いることもできる。
<硬化性組成物>
本発明の硬化性組成物は、上記一般式(1)で表される化合物を含有する。一般式(1)で表される化合物は、上記一般式(1)で表される化合物と同義であり、好ましい範囲も同様である。
また、本発明の硬化性組成物は、上述した近赤外線吸収組成物で説明した、一般式(1)で表される化合物以外の他の成分を含有していてもよく、上述した硬化性化合物を含有することが好ましい。
<キット>
本発明は、本発明の近赤外線吸収組成物と、上述した赤外線透過フィルタに用いられる着色感放射線性組成物とを含むキットにも関する。これらの詳細は、上述の記載を参酌でき、好ましい範囲も同様である。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」および「部」は質量基準である。
<化合物(A−1)の合成>
下記スキームに従って、化合物(A−1)を合成した。
Figure 2015200878
(化合物(A−1a)の合成)
イソエイコサノール(ファインオキソコール2000、日産化学工業(株)社製)20.0質量部、トリエチルアミン(NEt3)8.13質量部を酢酸エチル40質量部中で攪拌し、−10℃下で、メタンスルホニルクロリド8.44質量部を滴下した。滴下終了後、30℃で2時間反応させた。分液操作により有機層を取り出し、溶媒を減圧留去することで、淡黄色液体(A−1a0体)25.5質量部を得た。
続いて、4−シアノフェノール7.82質量部、炭酸カリウム10.1質量部をジメチルアセトアミド(DMAc)25質量部中で攪拌し、上記で合成した(A−1a0体)を25.5質量部加えて、100℃で6時間反応させた。分液操作により有機層を取り出し、有機層を水酸化ナトリウム水溶液で洗浄した後、溶媒を減圧留去することで、淡黄色液体である化合物(A−1a)25.8質量部を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ0.55−0.96(m,18H),0.96−2.10(m,21H),3.88(m,2H),6.93(d,2H),7.56(d,2H)
(A−1bの合成)
ジケトピロロピロール化合物(A−1b体)を、上記で合成した化合物(A−1a)13.1質量部を原料にして、米国特許第5,969,154号明細書に記載された方法に従って合成し、橙色固体である化合物(A−1b)7.33質量部を得た。
1−NMR(CDCl3):δ0.55−0.96(m,36H),0.96−2.10(m,42H),3.95(m,4H),7.06(d,4H),8.30(d,4H),8.99(brs,2H)
(化合物(A−1d)の合成)
化合物(A−1b)7.2質量部、2−(2−ベンゾチアゾリル)アセトニトリル3.42質量部をトルエン30質量部中で攪拌し、オキシ塩化リン10.0質量部を加えて5時間加熱還流した。分液操作により有機層を取り出し、炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄した後、溶媒を減圧留去した。
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム)で精製し、さらにクロロホルム/アセトニトリル溶媒を用いて再結晶することで、緑色固体である化合物(A−1d)5.73質量部を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ0.55−1.00(m,36H),1.00−2.10(m,42H),3.97(m,4H),7.11(d,4H),7.28(t,2H),7.43(t,2H),7.67−7.75(m,6H),7.80(d,2H),13.16(s,2H)
(化合物(A−1e0)の合成)
4−ブロモベンジルブロマイド(東京化成(株)社製)100質量部を脱水テトラヒドロフラン787質量部中に加え、−78℃に冷却し攪拌した。上記反応溶液にアリルマグネシウムブロマイド溶液(1Mジエチルエーテル溶液、ALDRICH(株)社製)を滴下し、−78℃で1時間攪拌し、さらに室温で1時間攪拌した。蒸留水920重量部を反応溶液に滴下し、分液操作により有機層を取り出し、Brineで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水乾燥をした後、溶媒を留去した。
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン、Rf=0.47)で精製することで(A−1e0)80.6質量部を得た。
1H−NMR(CDCl3):δ2.34(q,2H)、2.66(t,2H)、5.00(dd,2H)、5.81(m,1H)、7.05(d,2H)、7.39(d,2H)
(化合物(A−1e)の合成)
マグネシウム10.8質量部を脱水テトラヒドロフラン112質量部に加え、その反応液に化合物(A−1e0)を78.8質量部と脱水テトラヒドロフラン235重量部の溶液を滴下し、攪拌しGrignard試薬を調製した。
トリブトキシボラン40.9重量部を脱水テトラヒドロフラン79重量部中に加え5℃に冷却した。この反応溶液に上記Grignard試薬を滴下した。滴下終了後、55℃に加熱し1時間攪拌した後、室温まで水冷した。濃塩酸32.2質量部と水100質量部の混合溶媒を氷浴で冷却し、上記反応溶液を滴下した後、さらにヘプタン800質量部を滴下した。分液操作により有機層を取り出し水で洗浄し、溶媒を留去した。
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=50:1、Rf=0.3(ヘキサン:酢酸エチル=5:1展開溶媒))で精製した。
得られた精製物をヘプタンで共沸し、ヘプタン800質量部に溶解し0℃に冷却した。上記反応溶液にエタノールアミン10.9重量部を0℃で滴下することで結晶が析出した。滴下終了後室温で1時間攪拌した後、反応液をろ過することで化合物(A−1e)を42.8質量部得た。
1H−NMR(CDCl3):δ2.35(q,2H)、2.66(t,2H)、2.80(bs,2H)、3.84(t,2H)、4.10(bs,2H)、4.95(dd,2H)、5.03(dd,2H)、5.87(m,2H)、7.09(d,4H)、7.30(d,4H)
(化合物(A−1)の合成)
化合物(A−1e)2.53質量部、トルエン70質量部を40℃で攪拌し、塩化チタン3.56質量部を添加して30分間反応させた。化合物(A−1d)5.60質量部を添加し、外接温度130℃で1時間加熱還流させた。室温まで冷やし、メタノール80質量部を添加して結晶を析出させ、これをろ別した。得られた粗結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶媒:クロロホルム)で精製した後、さらにトルエン/メタノール溶媒を用いて再結晶することで、目的化合物である緑色結晶である化合物(A−1)を3.87質量部得た。
図3は、化合物(A−1)のクロロホルム溶液中での分光特性を示す図である。化合物(A−1)のλmaxは、クロロホルム中で781nmであった。化合物(A−1)のモル吸収係数は、クロロホルム中、2.17×105dm3/mol・cmであった。
1H−NMR(CDCl3):δ0.55−1.01(m,36H)、1.01−2.10(m,42H)、3.81(m,4H)、4.99(d,2H)、5.05(d,2H)、5.80−5.95(m,4H)、6.43(m,8H)、6.81−7.11(m,14H)、7.11−7.22(m,8H)、7.47(d,2H)
<化合物(A−2)および(A−3)の合成>
下記スキームに従って、化合物(A−2)および(A−3)を合成した。
Figure 2015200878
(化合物(A−2)の合成)
化合物(A−1)を6.00質量部、チオグリコール酸9.54質量部を、トルエン36.0質量部に加え80℃に昇温した。反応液にジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(V-601)を0.032質量部添加し80℃で2時間攪拌した。反応液を室温まで冷却し、減圧乾固しトルエンを10質量部加え、メタノール120質量部中に滴下した。析出した結晶をろ過することで、化合物(A−2)を6.86質量部得た。
図4は、化合物(A−2)のクロロホルム溶液中での分光特性を示す図である。化合物(A−2)のλmaxは、クロロホルム中で780nmであった。化合物(A−2)のモル吸収係数は、クロロホルム中、2.08×105dm3/mol・cmであった。
1H−NMR(CDCl3):δ0.55−1.01(m,36H)、1.01−2.10(m,42H)、3.81(m,4H)、4.99(d,2H)、5.05(d,2H)、5.80−5.95(m,4H)、6.43(m,8H)、6.81−7.11(m,14H)、7.11−7.22(m,8H)、7.47(d,2H)
(化合物(A−3)の合成)
クロロホルム(エタノール不含、アミレン添加品)60質量部に、化合物(A−2)を4.00質量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルを0.99質量部、ジメチルアミノピリジン0.93質量部を加え、その後に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を1.18質量部添加し、1時間攪拌した。反応液に1N塩酸を加え中和し、蒸留水を加える事で分液操作をし、得られた有機層を蒸留水で洗浄し、溶媒を留去した。得られた固体にトルエン15質量部を添加し、メタノール200質量部に滴下し、室温で攪拌する事で結晶が析出した。得られた結晶をろ過することで、化合物(A−3)を3.9質量部得た。
図5は、化合物(A−3)のクロロホルム溶液中での分光特性を示す図である。化合物(A−3)のλmaxは、クロロホルム中で780nmであった。化合物(A−3)のモル吸収係数は、クロロホルム中、2.05×105dm3/mol・cmであった。
1H−NMR(CDCl3):δδ0.55−1.01(m,36H)、1.01−2.10(m,42H)、3.81(m,4H)、5.5(d,4H)、6.2(d,4H)、6.43(m,8H)、6.81−7.11(m,14H)、7.11−7.22(m,8H)、7.47(d,2H)
<化合物(A−4)および(A−5)の合成>
(化合物(A−4a)、化合物(A−4b)、化合物(A−4d)および化合物(A−4f)の合成)
化合物(A−4a)は化合物(A−1a)、化合物(A−4b)は化合物(A−1b)、化合物(A−4d)は化合物(A−1d)、化合物(A−4f)は化合物(A−1)と同様の方法で合成した。
Figure 2015200878
Figure 2015200878
(化合物(A−4)の合成)
化合物(A−4f)を30質量部、チオグリコール酸28.3質量部を、トルエン300質量部に加え80℃に昇温した。反応液にジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)を17.0質量部添加し80℃で2時間攪拌した。反応液にさらにジメチル2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)10.0質量部を追添し2時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し、反応液を減圧乾固しトルエンを150質量部加え、メタノール600質量部中に滴下した。析出した結晶をろ過することで化合物(A−4)を24.5質量部得た。
図6は、化合物(A−4)のクロロホルム溶液中での分光特性を示す図である。化合物(A−4)のλmaxは、クロロホルム中で781nmであった。化合物(A−4)のモル吸収係数は、クロロホルム中、1.93×105dm3/mol・cmであった。
(化合物(A−5)の合成)
クロロホルム(エタノール不含、アミレン添加品)60質量部に、A−4を6.00質量部、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルを3.13質量部、ジメチルアミノピリジン1.78質量部を加え、その後に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩を2.26質量部添加し、1時間攪拌した。反応液に1N塩酸を加え中和し、蒸留水を加える事で分液操作をし、得られた有機層を蒸留水で洗浄し、溶媒を留去した。得られた固体にトルエン60重量部を添加し、メタノール600質量部に滴下し、室温で攪拌することで結晶が析出した。得られた結晶をろ過することで、化合物(A−5)を5.78質量部得た。
図7は、化合物(A−5)のクロロホルム溶液中での分光特性を示す図である。化合物(A−5)のλmaxは、クロロホルム中で781nmであった。化合物(A−5)のモル吸収係数は、クロロホルム中、2.05×105dm3/mol・cmであった。
Figure 2015200878
<化合物(A−6)の合成>
(化合物(A−6b)の合成)
ナトリウム1.2質量部をエタノール52.0質量部に添加し、0℃で冷却攪拌した。その反応液にA−6aを10.0質量部と、エチルブロモアセテート7.7質量部を0℃でゆっくり滴下した。反応溶液を窒素雰囲気下で終夜攪拌した。攪拌の後、臭化ナトリウムが完全に溶解するまで蒸留水を添加し、減圧してエタノールを減圧留去した。次にジエチルエーテルし分液操作を行い、抽出した有機層を蒸留水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去する事で、化合物(A−6b)を10.7質量部得た。
(A−6cの合成)
化合物(A−6b)10.7質量部、酢酸アンモニウム6.1質量部を酢酸中に添加し、外接温度130℃で16時間加熱攪拌した。反応溶液を400質量部の冷水に滴下した。析出した結晶をろ過し、100質量部の水で洗浄した。得られた粗生成物を、塩化メチレンを用いて再結晶することで化合物(A−6c)を8.8質量部得た。
(A−6dの合成)
ターシャリーブトキシカリウム3.4質量部を2−メチル−2−ブタノール30質量部に添加し、90℃で加熱攪拌した。続いて、化合物(A−6c)を5.0質量部とp−(1−デカンオキシ)ベンゾニトリル3.1質量部を順に滴下し、外接温度120℃で2時間攪拌した。反応終了確認後、蒸留水15.0質量部とメタノール15.0質量部を添加した。析出した結晶をろ過することで、化合物(A−6d)を2.4質量部得た。
Figure 2015200878
(化合物(A−6f)および化合物(A−6)の合成)
化合物(A−1d)、化合物(A−1)の合成例と同様の手法で、化合物(A−6e)、化合物(A−6f)を合成した。
チオグリコール酸の代わりにチオリンゴ酸を、A−1の代わりにA−6fを用いた以外は化合物(A−2)の合成例と同様の手法で下記化合物(A−6)を合成した。
Figure 2015200878
<化合物(A−7)の合成>
化合物(A−6e)と化合物(A−1e)を原料として、化合物(A−1)の合成例と同様の手法で化合物(A−7a)を合成した。続いて、化合物(A−2)と同様の手法で化合物(A−7)を合成した。
Figure 2015200878
<化合物(A−8)および(A−9)の合成>
Figure 2015200878
(化合物(A−8b)の合成)
WO2010/54058A1明細書に記載された方法に従って合成し、化合物(A−8b)を156質量部得た。
(化合物(A−8c)の合成)
化合物(A−8b)を10質量部、3−ブテニルブロマイド8.8質量部、炭酸カリウム9.9質量部をジメチルスルホキシド100質量部に添加し、50℃で5時間攪拌した。反応終了後、反応溶液へ酢酸エチルを加え分液操作し、抽出した有機層を1N塩酸、蒸留水、塩化ナトリウム水溶液の順で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた。溶媒を減圧留去することで化合物(A−8c)を10.5質量部得た。
(化合物(A−8d)の合成)
化合物(A−8c)12.2質量部を25質量%水酸化カリウム水溶液120質量部に添加し、反応溶液を24時間加熱還流した。得られた反応液を6N塩酸と酢酸を用いてpH6に中和した。析出した結晶をろ過し、蒸留水で洗浄し乾燥させることで、10.3質量部の化合物(A−8d)を得た。
(化合物(A−8e)の合成)
マロノニトリル23.7質量部、酢酸20.1質量部、メタノール197.7質量部を添加し、0℃で冷却攪拌した。続いて、化合物(A−8d)70.1質量部を内温が40℃以下になるようにゆっくり添加した。添加終了後、内温30℃で2時間攪拌し、内温10℃以下に冷却して30分間攪拌した。析出した結晶をろ過し、冷却したメタノールで洗浄することで化合物(A−8e)を68.4質量部得た。
下記スキームに従って、化合物(A−8)および化合物(A−9)を合成した。
Figure 2015200878
Figure 2015200878
(化合物(A−8f)の合成)
原料に化合物(A−8e)を用いた以外は化合物(A−1d)の合成例と同様の手法で化合物(A−8f)を合成した。
(化合物(A−8g)の合成)
原料に化合物(A−8f)を用いた以外は化合物(A−1)の合成例と同様の手法で化合物(A−8g)を合成した。
(A−8の合成)
原料に化合物(A−8g)を用いた以外は化合物(A−2)の合成例と同様の手法で化合物(A−8)を合成した。
(化合物(A−9)の合成)
原料に化合物(A−8)、2−アミノ−エチルメタクリレートを用いた以外は化合物(A−3)の合成例と同様の手法で化合物(A−9)を合成した。
<化合物(A−10)の合成> 下記スキームに従って、化合物(A−10)を合成した。
Figure 2015200878
(化合物(A−10a)の合成)
出発原料に2−メチルブタノールを用いた以外は化合物(A−1a0)、化合物(A−1a)、化合物(A−1b)、化合物(A−1d)の合成例と同様の手法で化合物(A−10a)を合成した。
(化合物(A−10)の合成)
ターシャリーブトキシカリウム0.30質量部、化合物(A−10a)1.0質量部、をジメチルスルホキシド14.0質量部中に添加し、70℃で加熱攪拌した。続いて、4−クロロメチル安息香酸エチルを0.88質量部滴下し、70℃で4時間攪拌した。室温まで冷却し、1.5質量部のメタノールを添加した。析出した結晶を30質量%水酸化ナトリウム水溶液1.6質量部で洗浄した。さらに、30分間加熱還流することで加水分解を行った。次いで、14.0質量部の蒸留水を加え、1N酢酸15.0質量部を加えることで再沈殿を行い、析出した結晶をろ過し蒸留水で洗浄することで化合物(A−10)を0.6質量部得た。
<化合物(A−11)の合成>
A−1e0の代わりに4−ブロモ−1ブテンを用いた以外は、A−1eおよびA−1と同様の合成方法により化合物(A−11)を合成した。
Figure 2015200878
<化合物(A−12)の合成>
(A−12aの合成)
チオリンゴ酸の代わりにチオグリコール酸を用いた以外は、A−6と同様の合成方法により化合物(A−12a)を合成した。
(化合物(A−12)の合成)
原料に(A−12a)を用いた以外は、A−3と同様の合成方法により化合物(A−12)を合成した。
Figure 2015200878
<A−13の合成>
メタクリル酸2−ヒドロキシエチルの代わりにエピクロロヒドリンを用いた以外は、A−3と同様の合成方法により化合物(A−13)を合成した。
Figure 2015200878
<近赤外線吸収組成物の調製>
<<実施例1の近赤外線吸収組成物>>
下記の成分を混合して、実施例1の近赤外線吸収組成物を調製した。
・近赤外線吸収物質:下記化合物(A−1) 2.92質量部
・重合性化合物(B−1):サイクロマーP(ACA)230AA(ダイセル化学工業(株)製)
15.1質量部
・重合性化合物(B−3):KAYARAD DPHA(日本化薬(株)製)
6.33質量部
・重合開始剤(D−1):IRGACURE OXE01(BASF社)製)
2.82質量部
・重合禁止剤 0.09質量部
・溶剤(F−1):シクロヘキサノン 72.74質量部
<<実施例2〜17の近赤外線吸収組成物>>
下記表に記載のように変更したこと以外は実施例1と同様にして、近赤外線吸収組成物を調製した。
Figure 2015200878
上記表中に記載の記号は下記化合物を表す。なお、A−0〜A−13は、上述した化合物(A−0)〜(A−13)を表す。
B−1:サイクロマーP(ACA)230AA(ダイセル化学工業(株)製)
B−2:EHPE3150(ダイセル化学工業(株)製)
B−3:KAYARAD DPHA(日本化薬(株)製)
B−4:下記構造の重合体(Mw:13200、Mw/Mn:1.69)
Figure 2015200878
D−1:IRGACURE OXE01(BASF社)製)
E−1:ピロメリット酸無水物(東京化成(株)製)
E−2:リカシッドMTA−15(新日本理化(株)製)
F−1:シクロヘキサノン
F−2:プロピレングリコールモノメチルエーテル
<硬化膜の作製>
各実施例で調製した近赤外線吸収組成物の各々を、ガラス基板にスピンコーター(ミカサ(株)社製)を用いて塗布し、塗膜を形成した。そして、この塗膜の乾燥膜厚が0.6μmになるように、100℃のホットプレートを用いて120秒間加熱処理(プリベーク)を行った。次いで200℃で5分間の加熱を行い、塗布膜の硬化を行って硬化膜を形成した。
また、得られた硬化膜について分光特性を調べた。図5は、実施例1の近赤外線吸収組成物を用いた硬化膜の分光特性を示す図である。図6は、実施例2の近赤外線吸収組成物を用いた硬化膜の分光特性を示す図である。
<耐溶剤性評価>
上記で作製した硬化膜を表1に記載の溶剤に5分間浸漬させ、浸漬前後の分光を比較することで下記式より耐溶剤性を評価した。分光は、日立ハイテクノロジー製分光器UV4100により865nmにおける入射角度0°で吸光度を測定した。
式:(浸漬後の吸光度/浸漬前の吸光度)×100
A:上記式の値が95%以上
B:上記式の値が80%以上95%未満
C:上記式の値が75%以上80%未満
D:上記式の値が75%未満
上記表1から明らかなように、本発明によれば、溶剤に浸漬させた場合でも、近赤外線吸収性色素が溶出しにくい硬化膜が得られることがわかった。特に、上述した一般式(1)で表される化合物を用いた場合、効果が良好であることがわかった。
また、本発明によれば、硬化性組成物を硬化膜としたときに高い近赤外線遮蔽性を維持できることがわかった。
また実施例1において、重合開始剤(D−1)を、IRGACURE OXE 02に変更した場合、実施例1と同様に優れた効果が得られた。
また、実施例1において、重合性化合物(B−1)と(B−3)を、ライトアクリレート DCP−A、KAYARAD D−330、KAYARAD D−320、KAYARAD D−310またはKAYARAD DPHAに変更した場合でも、実施例1と同様に優れた効果が得られた。
図1に示すように、シリコン基板上に、上記実施例1の赤外線吸収フィルタ111と、カラーフィルタを積層して形成し、赤外線吸収フィルタ111のない領域に実験例1〜13の赤外線透過フィルタを形成し、固体撮像素子を得た。得られた固体撮像素子は、可視光ノイズ性能が優れ、画質も優れたものであった。なお、カラーフィルタは、特開2014−043556号公報の実施例と同様にして作製した。赤外線透過フィルタ113は、以下の方法で作製した。
〔分散樹脂1〕
分散樹脂1として、特開2009−69822号公報の段落0172及び0173に記載のアルカリ可溶性樹脂−3を使用した。
〔分散樹脂2〕
分散樹脂2として、下記樹脂Aを使用した。
Figure 2015200878
〔分散剤1〕
分散剤1として、特開2009−69822号公報の段落0175に記載の分散剤−1を使用した。
〔顔料分散液B−1の調製〕
下記組成の混合液を、0.3mm径のジルコニアビーズを使用して、ビーズミル(減圧機構付き高圧分散機NANO−3000−10(日本ビーイーイー(株)製))で、3時間、混合、分散して、顔料分散液B−1を調製した。
・赤色顔料(C.I.Pigment Red 254)及び黄色顔料(C.I.Pigment Yellow 139からなる混合顔料
11.8部
・分散剤:BYK社製 BYK−111 9.1部
・有機溶剤:プロピレングリコールメチルエーテルアセテート 79.1部
〔顔料分散液B−2の調製〕
下記組成の混合液を、0.3mm径のジルコニアビーズを使用して、ビーズミル(減圧機構付き高圧分散機NANO−3000−10(日本ビーイーイー(株)製))で、3時間、混合、分散して、顔料分散液B−2を調製した。
・青色顔料(C.I.Pigment Blue 15:6)及び紫色顔料(C.I.Pigment Violet 23)からなる混合顔料
12.6部
・分散剤:BYK社製 BYK−111 2.0部
・上記分散樹脂2 3.3部
・有機溶剤:シクロヘキサノン 31.2部
・有機溶剤:プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)
50.9部
〔顔料分散液B−3の調製〕
下記組成の混合液を、0.3mm径のジルコニアビーズを使用して、ビーズミル(減圧機構付き高圧分散機NANO−3000−10(日本ビーイーイー(株)製))で、3時間、混合、分散して、顔料分散液B−3を調製した。
・赤色顔料(C.I.Pigment Red 254)、黄色顔料(C.I.Pigment Yellow 150)、青色顔料(C.I.Pigment Blue 15:6)、紫色顔料(C.I.Pigment Violet 23)及び緑色顔料(C.I.Pigment Green 36)からなる混合顔料
13.5部
・上記分散剤1 2.2部
・分散助剤:ループリゾール社製 S12000 0.5部
・上記分散樹脂1 3.8部
・有機溶剤:PGMEA 80.0部
〔顔料分散液B−4の調製〕
下記組成の混合液を、0.3mm径のジルコニアビーズを使用して、ビーズミル(減圧機構付き高圧分散機NANO−3000−10(日本ビーイーイー(株)製))で、3時間、混合、分散して、顔料分散液B−4を調製した。
・赤色顔料(C.I.Pigment Red 254)、黄色顔料(C.I.Pigment Yellow 150)、青色顔料(C.I.Pigment Blue 15:6)、紫色顔料(C.I.Pigment Violet 23)及び緑色顔料(C.I.Pigment Green 36)からなる混合顔料
12.1部
・分散剤:BYK社製 BYK−161 6.7部
・分散助剤:ループリゾール社製 S12000 0.7部
・有機溶剤:PGMEA 80.5部
〔顔料分散液B−5の調製〕
下記組成の混合液を、0.3mm径のジルコニアビーズを使用して、ビーズミル(減圧機構付き高圧分散機NANO−3000−10(日本ビーイーイー(株)製))で、3時間、混合、分散して、顔料分散液B−5を調製した。
・黒色顔料(カーボンブラック;C.I.Pigment Black 7)
16.3部
・分散剤:BYK社製 BYK−161 2.9部
・分散助剤:ループリゾール社製 S12000 0.8部
・有機溶剤:PGMEA 80.0部
〔顔料分散液B−6の調製〕
下記組成の混合液を、0.3mm径のジルコニアビーズを使用して、ビーズミル(減圧機構付き高圧分散機NANO−3000−10(日本ビーイーイー(株)製))で、3時間、混合、分散して、顔料分散液B−6を調製した。
・赤色顔料(C.I.Pigment Red 254)、黄色顔料(C.I.Pigment Yellow 139)、青色顔料(C.I.Pigment Blue 15:6)及び紫色顔料(C.I.Pigment Violet 23)からなる混合顔料
20.0部
・分散剤1 3.4部
・上記分散樹脂1 6.4部
・有機溶剤:PGMEA 70.2部
(実験例1)
〔着色感放射線性組成物(赤外線透過組成物)の調製〕
下記の成分を混合して、実験例1の着色感放射線性組成物(赤外線透過組成物)を調製した。
・顔料分散液B−1(各顔料の質量比は下記表2を参照) 46.5部
・顔料分散液B−2(各顔料の質量比は下記表2を参照) 37.1部
・下記アルカリ可溶性樹脂1 1.1部
・下記重合性化合物1 1.8部
・下記重合性化合物2 0.6部
・光重合開始剤:下記重合開始剤1 0.9部
・界面活性剤1:DIC株式会社製Megafac F−781F(含フッ素ポリマー型界面活性剤)の1.00質量%PGMEA溶液
4.2部
・重合禁止剤:p−メトキシフェノール 0.001部
・有機溶剤1:PGMEA 7.8部
Figure 2015200878
Figure 2015200878
Figure 2015200878
Figure 2015200878
Figure 2015200878
(実験例2〜13)
実験例1の着色感放射線性組成物の調製において、顔料分散液、アルカリ可溶性樹脂、重合性化合物、光重合開始剤、界面活性剤及び有機溶剤を下記表3に示すもの及び量(質量部)に変更して(顔料分散液における各顔料の質量比は上記表2を参照。また、表3中、数値が無いものは使用していないことを意味する。)、実験例2〜13の各着色感放射線性組成物を調製した。
これらの実施例及び比較例において使用した材料の内、上記されていないものについて以下に示す。
Figure 2015200878
・重合性化合物4:新中村化学社製U−6LPA(ウレタンアクリレート)
・重合性化合物5:日本化薬社製PM−21(2−(メタ)アクリロイロキシエチルカプロエートアシッドホスフェート)
Figure 2015200878
・光重合開始剤3:BASF社製IRGACURE379
・光重合開始剤4:特開2009−69822号公報の段落〔0177〕に記載の光重合開始剤−1(オキシム系開始剤)
・有機溶剤2:3−メトキシブチルアセテート
・アルカリ可溶性樹脂2:上記樹脂A
・アルカリ可溶性樹脂3:特開2009−69822号公報の段落[0170]に記載のアルカリ可溶性樹脂−1(エポキシアクリレート樹脂)
得られた各着色感放射線性組成物を用いて、分光特性を評価した。結果をまとめて表3に示す。
〔分光特性〕
各着色感放射線性組成物を、ガラス基板上に、スピンコートし、ポストベーク後の膜厚が1.0μmとなるように塗布し、100℃、120秒間ホットプレートで乾燥し、乾燥した後、さらに、200℃のホットプレートを用いて300秒間加熱処理(ポストベーク)を行った。
着色層を有する基板を、紫外可視近赤外分光光度計U−4100(日立ハイテク製)の分光光度計(ref.ガラス基板)で、波長300〜1300nmの範囲で光透過率を測定した。
〔赤外線透過フィルタの作製〕
実験例1〜13の着色感放射線性組成物の各々を、シリコンウェハ上に乾燥後の膜厚が1.0μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、100℃のホットプレートを用いて120秒間加熱処理(プリベーク)を行った。
次いで、i線ステッパー露光装置FPA−3000i5+(Canon(株)製)を使用して、1.4μm角の正方形ピクセルパターンが形成されるフォトマスクを用いて50〜750mJ/cm2まで50mJ/cm2ステップで露光を行うことで、上記正方形ピクセルパターンを解像する最適露光量を決定し、この最適露光量にて露光を行った。
その後、露光された塗布膜が形成されているシリコンウェハをスピン・シャワー現像機(DW−30型、(株)ケミトロニクス製)の水平回転テーブル上に載置し、CD−2060(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)を用いて23℃で60秒間パドル現像を行い、シリコンウェハ上に着色パターンを形成した。
着色パターンが形成されたシリコンウェハを純水でリンス処理を行い、その後スプレー乾燥した。
さらに、200℃のホットプレートを用いて300秒間加熱処理(ポストベーク)を行い、それぞれ、実験例1〜13の赤外線透過フィルタとしての、着色パターンを有するシリコンウェハを得た。
<評価>
(可視光ノイズ性能)
上記のようにして得られた赤外線透過フィルタの厚み方向における、波長400nm〜700nmの可視光領域における平均光透過率t1と波長825nm〜1300nmの可視光領域における平均光透過率t2との比(t1/t2=x)を、紫外可視近赤外分光光度計U−4100(日立ハイテクノロジーズ社製)の分光光度計(ref.ガラス基板)を用いて求め、以下の評価基準に基づき評価した。評点が高いほど、可視光成分に由来のノイズが少なく、性能が優れていることを示す。
<評価基準>
5: x≦0.06
4: 0.06<x≦0.65
3: 0.065<x≦0.07
2: 0.07<x≦0.08
1: 0.08<x
(PCD(Post Coating Delay)依存性)
上記〔赤外線透過フィルタの作製〕において、着色感放射線性組成物を塗布後、すぐに露光を行った際のパターンサイズ(正方形ピクセルパターンの一辺)w1と、塗布後72時間後に露光を行った際のパターンサイズ(正方形ピクセルパターンの一辺)w2との差の絶対値(Δw=|w2−w1|)を測定し、以下の評価基準に基づき評価した。評点が高いほど、PCDに対する依存性が低く、性能が優れていることを示す。
<評価基準>
5:Δw<0.01
4:0.01≦Δw<0.03
3:0.03≦Δw<0.05
2:0.05≦Δw<0.10
1:0.10≦Δw
Figure 2015200878
実験例1〜9の着色感放射線性組成物により形成された赤外線透過フィルタは、可視光成分に由来のノイズがより少ない状態で、赤外線(特に近赤外線)を透過できることが分かった。
また、上記式(ED1)で表される化合物に由来する繰り返し単位を有するアルカリ可溶性樹脂、及び、オキシム化合物(光重合開始剤)の少なくともいずれかを含有する着色感放射線性組成物を用いることにより形成された実験例1〜9の赤外線透過フィルタは、PCD依存性により優れ、上記の両者を含有する着色感放射線性組成物を用いることにより形成された実験例1〜9の赤外線透過フィルタは、PCD依存性が更に優れる結果となった。
また、「波長400〜750nmの範囲における光透過率の最大値」が15%以下であり、「波長900〜1300nmの範囲における光透過率の最小値」が98%以上である実験例1、2、7〜9の赤外線透過フィルタは、可視光ノイズ性能がより優れる結果となった。
1:レンズ光学系
10:固体撮像素子
20:信号処理部
30:信号切替部
40:制御部
50:信号蓄積部
60:発光制御部
70:赤外LED
80、81:画像出力部
100:近赤外線センサ
110:固体撮像素子基板
111:近赤外線吸収フィルタ
112:カラ−フィルタ
113:赤外線透過フィルタ
114:領域
115:マイクロレンズ
116:平坦化層
hν:入射光

Claims (27)

  1. 赤外線透過フィルタと、近赤外線吸収フィルタとを有し、波長700nm以上900nm未満の光を検出することで物体を検出する赤外線センサであって、
    前記近赤外線吸収フィルタが波長700nm以上900nm未満に極大吸収波長を有する近赤外線吸収物質を含有する赤外線センサ。
  2. 前記近赤外線吸収物質が下記一般式(1)で表される化合物である、請求項1に記載の赤外線センサ;
    Figure 2015200878
    一般式(1)中、R1aおよびR1bは、各々独立にアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す;R2およびR3は、各々独立に水素原子または置換基を表し、R2およびR3が互いに結合して環状構造を形成していてもよい;R4は各々独立に水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す;R4A〜R4Dは、各々独立に原子または基を表す;nは2〜4の整数を表し、Mは、n+1価の金属原子を表す;R4が(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す場合、R1a、R1bおよびR3から選ばれる少なくとも1つと共有結合または配位結合していてもよい;但し、一般式(1)は、R1a、R1bおよびR4から選ばれる少なくとも1つが架橋基を有する、ならびに、R2およびR3から選ばれる少なくとも1つが環状構造基を介して架橋基を有する、から選ばれる少なくとも一つの要件を満たす。
  3. 前記近赤外線吸収物質が下記1)〜3)の要件から選ばれる少なくとも1つを満たす、請求項2に記載の赤外線センサ;
    1)前記一般式(1)中、R1aおよびR1bから選ばれる少なくとも1つが、芳香族性を有する環状構造基を介して架橋基を有する;
    2)前記一般式(1)中、R2またはR3が、芳香族性を有する環状構造基を介して架橋基を有する;
    3)前記一般式(1)中、R4が、環状構造基を介して架橋基を有する。
  4. 前記近赤外線吸収物質が1分子中に架橋基を2つ以上有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の赤外線センサ。
  5. 前記架橋基がオレフィン基またはスチリル基である場合、前記近赤外線吸収物質が1分子中に架橋基を3つ以上有する、請求項2〜4のいずれか1項に記載の赤外線センサ。
  6. 前記近赤外線吸収物質のR4が、(R4A2B−を表す、請求項2〜5のいずれか1項に記載の赤外線センサ;但し、R4Aは、各々独立に原子または基を表す。
  7. 前記近赤外線吸収物質のR2およびR3の一方がシアノ基であり、他方がヘテロ環基を有する、請求項2〜6のいずれか1項に記載の赤外線センサ。
  8. 前記近赤外線吸収物質が下記一般式(2)〜(4)のいずれかで表される化合物である、請求項1または2に記載の赤外線センサ;
    Figure 2015200878
    一般式(2)中、Z1aおよびZ1bは、各々独立にアリール環またはヘテロアリール環を形成する原子群を表す;R5aおよびR5bは、各々独立に炭素数6〜20のアリール基、炭素数4〜20のヘテロアリール基、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基、カルボキシル基、カルバモイル基、ハロゲン原子、またはシアノ基のいずれか1つを表す;R5aまたはR5bとZ1aまたはZ1bとが結合して縮合環を形成していてもよい;R22およびR23は、各々独立にシアノ基、炭素数2〜6のアシル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリールスルフィニル基、または炭素数3〜20の含窒素ヘテロアリール基を表し、またはR22およびR23が結合して環状酸性核を表す;R24は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数3〜20のヘテロアリール基、(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す;R4A〜R4Dは、各々独立に原子または基を表す;nは2〜4の整数を表し、Mは、n+1価の金属原子を表す;R24が(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す場合、R5aおよびR22〜R24から選ばれる少なくとも1つと共有結合または配位結合していてもよい;一般式(2)は、R5a、R5bおよびR24から選ばれる少なくとも1つが架橋基を有する、ならびに、R22およびR23から選ばれる少なくとも1つが前記炭素数3〜20の含窒素ヘテロアリール基を介して架橋基を有する、から選ばれる少なくとも一つの要件を満たす;
    Figure 2015200878
    一般式(3)中、R31aおよびR31bは、各々独立に炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数3〜20のヘテロアリール基を表す;R32は、シアノ基、炭素数2〜6のアシル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリールスルフィニル基、または炭素数3〜10の含窒素ヘテロアリール基を表す;R6およびR7は、各々独立に水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、または炭素数3〜10のヘテロアリール基を表し、R6およびR7は互いに結合して環を形成していてもよく、形成する環としては炭素数5〜10の脂環、炭素数6〜10のアリール環、または炭素数3〜10のヘテロアリール環である;R8およびR9は、各々独立に炭素数1〜10のアルキル基、炭素数1〜10のアルコキシ基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数3〜10のヘテロアリール基を表す;Xは酸素原子、イオウ原子、−NR−、−CRR’−または−CH=CH−を表し、RおよびR’は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、または炭素数6〜10のアリール基を表す;R6〜R9、R31a、R31bおよびR32から選ばれる少なくとも1つが架橋基を有する;
    Figure 2015200878
    一般式(4)中、R41aおよびR41bは互いに異なる基を表し、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数3〜20のヘテロアリール基を表す;R42は、シアノ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリールスルフィニル基、または炭素数3〜10の含窒素ヘテロアリール基を表す;Z2は、各々独立に−C=N−と共に含窒素ヘテロ5員環または含窒素ヘテロ6員環を形成する原子群を表す;R44は、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、炭素数4〜20のヘテロアリール基、(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す;R4A〜R4Dは、各々独立に原子または基を表す;nは2〜4の整数を表し、Mは、n+1価の金属原子を表す;R44が(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す場合、Z2が形成する含窒素ヘテロ環と共有結合もしくは配位結合していてもよい;R41a、R41b、R42およびR44から選ばれる少なくとも1つが架橋基を有する。
  9. 前記近赤外線吸収物質が下記一般式(5)で表される化合物である、請求項1または2に記載の赤外線センサ;
    Figure 2015200878
    一般式(5)中、L1a、L1b、L2およびL3は、各々独立に単結合または2価の連結基を表す;R5は各々独立に水素原子または置換基を表す。Z1は、−C=N−と共に含窒素ヘテロ5員環または含窒素ヘテロ6員環を形成する原子群を表す;K1a、K1b、K2およびK3は、各々独立に水素原子、フッ素原子、または架橋基を表し、少なくとも1つが架橋基を表す;Mは、ホウ素原子、リン原子、ケイ素原子、または金属原子を表す;nは、各々独立に1〜3の整数を表す;MとNの破線の結合は、配位結合を表す。
  10. 前記近赤外線吸収物質が下記1A)〜3A)の要件から選ばれる少なくとも1つを満たす、請求項9に記載の赤外線センサ;
    1A)前記一般式(5)中、L1aおよびL1bから選ばれる少なくとも1つが芳香族性を有する環状構造基を含む;
    2A)前記一般式(5)中、L2が、芳香族炭化水素基を含む;
    3A)前記一般式(5)中、L3が、芳香族性を有する環状構造基を有する。
  11. 前記一般式(5)中、L1aおよびL1bは、各々独立に単結合、または、炭素数1〜30のアルキレン基、炭素数6〜20のアリーレン基、炭素数3〜20のヘテロアリーレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、もしくはこれらの基の組み合わせからなる基を表し、L2は、各々独立に単結合、または、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数6〜18のアリーレン基、炭素数3〜18のヘテロアリーレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、もしくはこれらの基の組み合わせからなる基を表し、L3は、各々独立に単結合、または、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数6〜18のアリーレン基、炭素数3〜18のヘテロアリーレン基、−O−、−S−、−C(=O)−、もしくはこれらの基の組み合わせからなる基を表し、R5はシアノ基または下記一般式(6)の構造で表される、請求項9に記載の赤外線センサ;
    一般式(6)
    Figure 2015200878
    一般式(6)中、L4は、単結合、または、−O−、−C(=O)−、スルフィニル基、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数6〜18のアリーレン基、炭素数3〜18の含窒素ヘテロアリーレン基、もしくはこれらの基の組み合わせからなる基を表し、K4は架橋基を表す。
  12. 前記架橋基が、(メタ)アクリロイルオキシ基、エポキシ基、オキセタニル基、イソシアナート基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルコキシシリル基、メチロール基、ビニル基、(メタ)アクリルアミド基、スルホ基、スチリル基およびマレイミド基から選択される1種以上である、請求項2〜11のいずれか1項に記載の赤外線センサ。
  13. 前記架橋基が、(メタ)アクリロイルオキシ基、ビニル基、エポキシ基およびオキセタニル基から選択される1種以上である、請求項2〜11のいずれか1項に記載の赤外線センサ。
  14. 前記架橋基が、下記一般式(A−1)〜(A−3)で表される架橋基から選ばれる少なくとも1種である、請求項2〜11のいずれか1項に記載の赤外線センサ;
    Figure 2015200878
    式(A−1)中、R15、R16およびR17は、各々独立に、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数1〜18のアルケニル基、炭素数1〜18のアルキニル基、炭素数3〜18のシクロアルキル基、炭素数3〜18のシクロアルケニル基、炭素数3〜18のシクロアルキニル基または炭素数6〜18のアリール基を表す;式(A−2)中、R18、R19およびR20は、各々独立に水素原子、メチル基、フッ素原子または−CF3を表す;式(A−3)中、R21およびR22は、各々独立に水素原子、メチル基、フッ素原子または−CF3を表し、Qは、1または2を表す。
  15. 式(A−1)中、R16およびR17は水素原子を表し、式(A−2)中、R19およびR20は水素原子を表し、式(A−3)中、R21およびR22は水素原子を表す、請求項14に記載の赤外線センサ。
  16. 波長700nm以上900nm未満の光を検出することで物体を検出する赤外線センサの近赤外線吸収層を形成するために使用される近赤外線吸収組成物であって、
    波長700nm以上900nm未満に極大吸収波長を有する近赤外線吸収物質を含有する近赤外線吸収組成物。
  17. 前記近赤外線吸収物質が下記一般式(1)で表される化合物である、請求項16に記載の近赤外線吸収組成物;
    Figure 2015200878
    一般式(1)中、R1aおよびR1bは、各々独立にアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す;R2およびR3は、各々独立に水素原子または置換基を表し、R2およびR3が互いに結合して環状構造を形成していてもよい;R4は、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す;R4A〜R4Dは、各々独立に原子または基を表す;nは2〜4の整数を表し、Mは、n+1価の金属原子を表す;R4が(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す場合、R1a、R1bおよびR3から選ばれる少なくとも1つと共有結合または配位結合していてもよい;但し、一般式(1)は、R1a、R1bおよびR4から選ばれる少なくとも1つが架橋基を有する、ならびに、R2およびR3から選ばれる少なくとも1つが環状構造基を介して架橋基を有する、から選ばれる少なくとも一つの要件を満たし、前記架橋基がオレフィン基またはスチリル基である場合、架橋基の合計が3以上である。
  18. 下記一般式(1)で表される化合物を含有する、近赤外線吸収組成物。
    Figure 2015200878
    一般式(1)中、R1aおよびR1bは、各々独立にアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す;R2およびR3は、各々独立に水素原子または置換基を表し、R2およびR3が互いに結合して環状構造を形成していてもよい;R4は、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す;R4A〜R4Dは、各々独立に原子または基を表す;nは2〜4の整数を表し、Mは、n+1価の金属原子を表す;R4が(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す場合、R1a、R1bおよびR3から選ばれる少なくとも1つと共有結合または配位結合していてもよい;但し、一般式(1)は、R1a、R1bおよびR4から選ばれる少なくとも1つが架橋基を有する、ならびに、R2およびR3から選ばれる少なくとも1つが環状構造基を介して架橋基を有する、から選ばれる少なくとも一つの要件を満たし、前記架橋基がオレフィン基またはスチリル基である場合、架橋基の合計が3以上である。
  19. 硬化性化合物、重合開始剤、硬化剤および溶剤から選択される少なくとも1種をさらに含む、請求項16〜18のいずれか1項に記載の近赤外線吸収組成物。
  20. 前記近赤外線吸収物質または一般式(1)で表される化合物とは異なる色素をさらに含む、請求項16〜19のいずれか1項に記載の近赤外線吸収組成物。
  21. 請求項16〜20のいずれか1項に記載の近赤外線吸収組成物を用いてなる硬化膜。
  22. 請求項16〜20のいずれか1項に記載の近赤外線吸収組成物を用いてなる近赤外線吸収フィルタ。
  23. 光電変換素子と、前記光電変換素子上に請求項22に記載の近赤外線吸収フィルタとを有するイメージセンサ。
  24. 固体撮像素子と請求項22に記載の近赤外線吸収フィルタとを有するカメラモジュール。
  25. 下記一般式(1)で表される化合物。
    Figure 2015200878
    一般式(1)中、R1aおよびR1bは、各々独立にアルキル基、アリール基またはヘテロアリール基を表す;R2およびR3は、各々独立に水素原子または置換基を表し、R2およびR3が互いに結合して環状構造を形成していてもよい;R4は、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す;R4A〜R4Dは、各々独立に原子または基を表す;nは2〜4の整数を表し、Mは、n+1価の金属原子を表す;R4が(R4A2B−、(R4B2P−、(R4C3Si−または(R4DnM−を表す場合、R1a、R1bおよびR3から選ばれる少なくとも1つと共有結合または配位結合していてもよい;但し、一般式(1)は、R1a、R1bおよびR4から選ばれる少なくとも1つが架橋基を有する、ならびに、R2およびR3から選ばれる少なくとも1つが環状構造基を介して架橋基を有するからから選ばれる少なくとも一つの要件を満たし、前記架橋基がオレフィン基またはスチリル基である場合、架橋基の合計が3以上である。
  26. 一般式(1)中、R2およびR3は、一方がシアノ基であり、他方がヘテロ環基を有する基を表す、請求項25に記載の化合物。
  27. 前記架橋基が、(メタ)アクリロイルオキシ基、エポキシ基、オキセタニル基、イソシアナート基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、チオール基、アルコキシシリル基、メチロール基、ビニル基、(メタ)アクリルアミド基、スルホ基、スチリル基およびマレイミド基から選択される1種以上であり、前記架橋基がビニル基またはスチリル基である場合、架橋基の合計が3以上である、請求項25または26に記載の化合物。
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