JP2015118838A - 飛行時間型質量分析装置及び該装置を用いた質量分析方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】サンプルプレート上の全てのキャリブラントウェルに用意された標準試料に対する測定を実行し、各測定結果を用いて複数のキャリブラントの実測質量と理論質量との誤差を算出してキャリブレーションファイルを作成しておく(S1〜S6)。その際にはユーザがマススペクトル上のキャリブラント由来ピークの確認や判断を行う。そのあと、サンプルプレート上のサンプルウェルに用意された目的試料に対する測定を順次実行し、プレート上で目的試料に最も近い位置の標準試料に対するキャリブレーションファイルを用いて質量校正を行う(S7〜S12)。この一連の作業・処理は自動的に遂行されるので、ユーザによる作業や判断は不要である。
【選択図】図3
Description
(1)サンプルプレート上の或る目的試料を測定したい場合、その目的試料のウェルに最も近いキャリブラントウェルに用意されている標準試料(複数のキャリブラントを含むキャリブラント混合物)の測定を行い、マススペクトルを取得する。
(2)そのマススペクトルに現れているピークを分析者が目視で確認して、キャリブラント由来のピークを判別し、キャリブラント由来であると判断したピークの位置に該キャリブラントの理論質量を示すマーキングを行う。即ち、実測マススペクトル上のピークと理論質量とを結び付ける。複数のキャリブラントについてピーク、つまりは実測質量と理論質量との対応関係が得られると、図6に示すような質量誤差近似計算のための校正線(校正情報)が求まる。
(3)そのあと、標準試料測定時と同一測定条件で以て目的試料を測定し、その測定結果を上記校正情報を用いてキャリブレーションし、目的化合物由来イオンの正確な質量電荷比を求める。
a)サンプルプレート上の複数の標準試料の全てについて、その標準試料に対する質量分析を行った結果を用いてそれぞれ得られた校正情報を記憶しておく校正情報記憶部と、
b)前記サンプルプレート上の複数の目的試料のうちの一つの目的試料に対する質量分析の結果が得られると、前記サンプルプレート上でその目的試料の最も近くに位置する標準試料に対する校正情報を前記校正情報記憶部から取得し、該校正情報を用いてその目的試料の質量分析結果を校正する校正実行部と、
を備えることを特徴としている。
サンプルプレート上の或る目的試料を測定し、その目的試料中の1又は複数の化合物由来のイオンの質量電荷比を求める際には、標準試料の測定は実行せず、校正実行部は校正情報記憶部に格納されている校正情報を読み出し、これを利用して校正処理を行う。その際に、サンプルプレート上でその目的試料の最も近くに位置する標準試料に基づく校正情報を利用する。それによって、サンプルプレート表面の高さなどの、質量誤差に影響を与える測定条件が目的試料に最も近い標準試料に基づく校正情報を利用して、校正を行うことができる。
前記校正実行部は、前記測定実行制御部の制御の下に複数の目的試料に対する質量分析が順次実行されるとき、一つの目的試料に対する質量分析の結果が得られる毎に、該質量分析結果の校正を実行する構成とするとよい。
a)複数の標準試料のうちの一つの標準試料に対する質量分析の結果が得られると、ユーザが前記校正情報取得部により校正情報を取得して前記校正情報記憶部に校正情報を記憶する、という作業を複数の標準試料の全てについて実行する校正情報準備ステップと、
b)複数の標準試料の全てについての校正情報が前記校正情報記憶部に記憶された状態で、前記測定実行制御部による制御の下に、複数の目的試料に対する質量分析を順次実行する測定実行ステップと、
c)前記測定実行ステップによる測定実行の過程で、前記校正実行部により、一つの目的試料に対する質量分析の結果が得られる毎に、該質量分析結果の校正を実行する校正実行ステップと、
を有することを特徴としている。
ユーザ(分析者)は、測定したいサンプルプレート5をステージ4上の所定位置にセットし、上述したプレート情報の入力などの所定の操作を操作部32で行う。これに応じて、制御部30はまず変数nを1にセットする(ステップS1)。この変数nは1枚のサンプルプレート5上の多数のキャリブラントウェル5bを順番に一つずつ指定するための変数である。制御部30は、ウェル番号がcn(つまり初めてステップS2を実行する際にはc1)であるキャリブラントウェル5bが測定位置に来るようにステージ駆動部7を通してステージ4を移動させる。そのあと、レーザ照射部1を駆動し、レーザ光をキャリブラントウェル5bに用意されている標準試料に照射し、それにより生成されたイオンを測定する(ステップS2)。
ここでは、測定したサンプルウェル5aのウェル番号はsmである。また、本実施例において、或るサンプルウェルに最も近いキャリブラントウェルとは、そのサンプルウェルについて図2中に点線で示す範囲に含まれるキャリブラントウェルである。したがって、サンプルウェルのウェル番号とそのサンプルウェルのキャリブレーションに用いられるキャリブラントウェルのウェル番号とは図4に示すように対応付けられている。そこで、例えばキャリブレーションファイルを作成・保存する際に、そのキャリブレーションファイルのファイル名の一部にキャリブラントウェルのウェル番号(cn)を入れておくとよい。これにより、或るサンプルウェルに対応するキャリブラントウェルのウェル番号から、迅速に、対応するキャリブレーションファイルを特定して読み出すことができる。
例えば、本発明は、MALDI−TOFMSに限るものではなく、サンプルプレートを利用したイオン化法で生成したイオンを質量分析するTOFMS全般に適用可能である。具体的には、LDI、SALDI、SIMS、DESI、ELDIなどのイオン化法を用いたTOFMSにも適用可能であることは明らかである。
2…集光レンズ
3…反射鏡
4…ステージ
5…サンプルプレート
5a…サンプルウェル
5b…キャリブラントウェル
6、6a…試料
7…ステージ駆動部
8…引き出し電極
9…加速電極
10…フライトチューブ
11…飛行空間
12…検出器
13…アナログ-デジタル変換器
20…データ処理部
21…キャリブレーション情報作成部
22…キャリブレーションファイル記憶部
23…キャリブレーション実行部
24…サンプルデータファイル記憶部
30…制御部
31…自動測定制御部
32…操作部
33…表示部
Claims (4)
- サンプルプレート上の異なる位置に用意された複数の目的試料に対する質量分析をそれぞれ実行するとともに、前記サンプルプレート上で前記目的試料とは異なる位置に用意された、それぞれ質量電荷比が既知である化合物を含む複数の標準試料に対する質量分析を行った結果を用いて前記目的試料に対する質量分析により得られた結果を校正する校正処理を行う飛行時間型質量分析装置において、
a)サンプルプレート上の複数の標準試料の全てについて、その標準試料に対する質量分析を行った結果を用いてそれぞれ得られた校正情報を記憶しておく校正情報記憶部と、
b)前記サンプルプレート上の複数の目的試料のうちの一つの目的試料に対する質量分析の結果が得られると、前記サンプルプレート上でその目的試料の最も近くに位置する標準試料に対する校正情報を前記校正情報記憶部から取得し、該校正情報を用いてその目的試料の質量分析結果を校正する校正実行部と、
を備えることを特徴とする飛行時間型質量分析装置。 - 請求項1に記載の飛行時間型質量分析装置であって、
予め指定された順序で、複数の目的試料に対する質量分析を順次実行する測定実行制御部、をさらに備え、前記校正実行部は、前記測定実行制御部の制御の下に複数の目的試料に対する質量分析が順次実行されるとき、一つの目的試料に対する質量分析の結果が得られる毎に、該質量分析結果の校正を実行することを特徴とする飛行時間型質量分析装置。 - 請求項2に記載の飛行時間型質量分析装置であって、
標準試料に対する質量分析を行うことで得られたマススペクトル又は飛行時間スペクトルを表示するスペクトル表示部、
その表示されたスペクトル上の特定のピークを質量電荷比が既知である化合物由来のピークであるとしてユーザが指示するための指示部、及び、
該指示部を介して指示されたピークに対応する実測の質量電荷比又は飛行時間と既知の質量電荷比又は飛行時間との誤差を求め、その誤差に基づいて校正情報を作成する校正情報作成部、
を含む校正情報取得部をさらに備え、前記校正情報記憶部は、前記校正情報取得部により得られた各標準試料に対する校正情報をそれぞれ記憶することを特徴とする飛行時間型質量分析装置。 - 請求項3に記載の飛行時間型質量分析装置を用いた質量分析方法であって、
a)複数の標準試料のうちの一つの標準試料に対する質量分析の結果が得られると、ユーザが前記校正情報取得部により校正情報を取得して前記校正情報記憶部に校正情報を記憶する、という作業を複数の標準試料の全てについて実行する校正情報準備ステップと、
b)複数の標準試料の全てについての校正情報が前記校正情報記憶部に記憶された状態で、前記測定実行制御部による制御の下に、複数の目的試料に対する質量分析を順次実行する測定実行ステップと、
c)前記測定実行ステップによる測定実行の過程で、前記校正実行部により、一つの目的試料に対する質量分析の結果が得られる毎に、該質量分析結果の校正を実行する校正実行ステップと、
を有することを特徴とする質量分析方法。
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-
2013
- 2013-12-19 JP JP2013262298A patent/JP6160471B2/ja active Active
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