JP2015105132A - ヒンジキャップ - Google Patents
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Abstract
Description
また、プルリングの引き上げ方によっては、プルリングが途中でちぎれてしまうことがあり、利用者にとってストレスとなる場合があった。
このため、プルリングによる開栓ではなく、オーバーキャップの螺合部の回転動作によって開栓することができるキャップが先行技術として知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記キャップ1は、通常の開栓時の動作と異なり、一度オーバーキャップの螺合部を締め込む方向に回動してから、その後、逆に螺合部を緩める方向に回動してオーバーキャップ3を取り外して開栓しなければならないため、使用者にとってわかりにくく、かつ手間がかかるという問題があった。
また、オーバキャップ3の内壁に係合しただけの分離部4では、シール性能が十分とはいえないという問題があった。
さらに、下蓋のキャップ本体に対する回動規制は、キャップ本体外周面に形成される回転止めリブと、下蓋の内周面に形成される乗り越えリブと、によりなされることを特徴とする構成を採用する。
また、本発明のヒンジキャップは、蓋体をどちらの方向に回動させても、栓体を破断させる構造になっており、容器を容易に開栓することができる。
また、本発明のヒンジキャップは、蓋体を所定の角度回動すると、下蓋の内周面に形成される乗り越えリブがキャップ本体の外周面に形成される一対の回転止めリブに挟まれることにより、開栓後に下蓋が回動するのを防止できる。
なお、以下の説明では、図1に示すヒンジキャップからみて、左方向を「正面」、右方向のヒンジDの側を「背面」とする。
キャップ本体Aは、容器嵌着部3と、容器嵌着部3に連設され、容器内の内容液を注出する注出部4と、容器嵌着部3の外周に蓋体Bを装着する蓋体装着部5とからなっている。
容器嵌着部3は、周縁部に係止突条を設けた蓋係止部6を立設した環状の基壁7と、基壁7の内周縁から垂設された内筒8と、基壁7の外周縁から垂設された外筒9とからなっている。
外筒9の内周面下端部には、容器の口部1の嵌合突条2と係合する係合突条10が形成されている。
栓体14は、上部中央に筒状壁15が立設され、筒状壁15の上端内周には、嵌合凸条16が形成されるとともに、筒状壁15の外周面15aには、縦方向に4本の外歯17が形成されている。
なお、本実施例では、外歯17の数を4本としているが、これよりも少ない本数でも、多い本数でも構わない。
さらに、図4に示すように、外筒9の外周面には、抜け止め凸条19より上方に、凹部20を挟んで登り勾配の傾斜と下り勾配の傾斜がついた一対の回転止めリブ21,21が180度の角度を隔てて形成されるとともに、正面には、後述する封緘体Gの裏面に突設される回転止め凸部51に対応する封緘凹部22が縦方向に凹設されている。
下蓋Cは、キャップ本体Aの蓋体装着部5の周囲に装着される筒状のリング壁25と、リング壁25の上部に形成される上端壁26とからなり、上端壁26の背面にヒンジDが形成されている。
リング壁25の下端部25aの内周側に、前述したキャップ本体Aの支持板18と抜け止め凸条19の間の空間に嵌入する摺接凸条27が形成されている。
また、上端壁26の正面と背面の間の2箇所に台形状の噛合凸部29が形成されているが、噛合凸部29は、正面の封緘体Gおよび背面のヒンジDの取り付け箇所以外であれば、その形状、個数および位置について適宜選択することができる。
さらに、前述したキャップ本体Aの回転止めリブ21に嵌り込むように、リング壁25の内周面には、縦方向の乗り越えリブ30が形成されている。
嵌入ボス部35の外側には、閉蓋時に注出筒12の内周12aを密封する筒状の密封リング37が垂設され、密封リング37の内周面には、縦方向に4本の内歯38が形成されている。
さらに、密封リング37の外側には、係止筒壁39が垂設され、係止筒壁39の先端に形成される係止凸部40は、前述したキャップ本体Aの環状の蓋係止部6に係止されるようになっている。
なお、本実施例においては、上蓋Eは、頂壁33を平坦にしたものを例示しているが、ドーム型をしているものなど、その形状について限定するものではない。
また、本実施例においては、内歯38の数を4本としているが、前述した外歯17の数と同様に、これよりも少ない本数でも、多い本数でも構わない。
図3(a)に示すように、外周壁34の正面には、矩形状の窓部42が穿設されており、窓部42の内側には、逆蒲鉾形状の封緘体Gが形成されている。
封緘体Gの上端辺43は、窓部42の上端部と第1弱化片44により連結され、図1に示すように、封緘体Gの彎曲辺45は、舌部47と第2弱化片46により連結されている。
舌部47は、下端部に摺接凸部48が形成され、前述したリング壁25の摺接凸部27と同様に、キャップ本体Aの抜け止め凸条19と支持板19の間の空間に嵌入するようになっている。
本実施例のヒンジキャップは、図1に示すように、キャップ本体Aに上蓋Eを閉じた状態の蓋体Bを装着した後、内容液が充填された容器の口部1に打栓して装着する。
そのため、始めに、上蓋Eを開いた状態で一体成形により製造した蓋体Bは、図5に示すように、矢印の方向にヒンジDを介して上蓋Eを閉じ、封緘体Gの下端に連結される舌部47を下蓋C正面の薄肉部28の内側に差し込み、蓋体Bを閉蓋状態とする。
つぎに、図2(a)に示すように、キャップ本体Aの外筒9の外周面に形成される封緘凹部22の位置に封緘体Gの裏面に形成される回転止め凸部51を合わせて、蓋体Bをキャップ本体Aの上方から押し込むことにより、図1に示すように下蓋Cのリング壁25は、その内周下端の摺接凸条27が、キャップ本体Aの外筒9外周面に形成される抜け止め凸条19を乗り越え、支持板18の上面に当接し、ヒンジキャップの組み付けが完了する。
なお、本実施例では、容器嵌着部3は、内筒8の外周と外筒9の内周および基壁7とによって容器の口部1を狭持するものとしたが、容器の口部1の外周に雄ネジを形成するとともに、外筒9の内周に雌ねじを形成することによって螺着するものであってもよい。
蓋体Cから封緘体Gが取り除かれると、キャップ本体Aの封緘凹部22が封緘体Gの裏面に形成される回転止め凸部51から開放されることにより、それまで回転不能であった蓋体Cは、回転可能な状態になる。
さらに、図8(b)に示すように、蓋体Cを90度まで回転すると、下蓋Cの乗り越えリブ30は、キャップ本体Aの回り止めリブ21の傾斜面を経て凹部20に嵌入し、それ以上回転できなくなる。
これと同じタイミングで、キャップ本体Aの栓体14が回転することにより薄肉状の弱化部13が破断し、キャップ本体Aから栓体14が切り離されることにより、抜栓され、注出口Fを開口する。
なお、本実施例では、蓋体Bを時計回りに回転させているが、図面からもわかるように、反時計回りに回転させても同様に注出口Fを開口することができる。
また、蓋体Cの回転角度は、前述したように、外歯17および内歯38の数を変更することにより適宜選択できる。
その後、図9に示すように、上蓋E正面の窓部42を持ち上げると、係止筒壁39の係止凸部40とキャップ本体Aの蓋係止部6外周との嵌合が外れることで、ヒンジDを介して上蓋Eが回動し、上蓋Eが開蓋される。
その際に、キャップ本体Aから切り離された栓体14は、上蓋Eの嵌入ボス部35が嵌入したまま、脱落しないように保持される。
上蓋Eを開いた後、容器を正面側に傾けるか、または、容器の胴部が押圧変形可能なものであれば、容器を押圧変形することによって、容器内の内容液を注出筒12を介して注出することができる。
その際、キャップ本体Aの注出筒12の内周12aに、上蓋Eの密封リング37の外周が密接し、注出筒12より内方を密封することができる。
このように、本実施例のヒンジキャップを不正に開けようとすると、第1弱化片44または第2弱化片46の一部が切断されることにより、一目見てわかり、効果的である。
本実施例については、第1実施例と同一の構成部分には同一の符号を付して図示することで詳しい説明を省略し、相違点を中心に説明する。
図10において、Aは容器の口部1に嵌着されるキャップ本体、Bはキャップ本体Aに装着される蓋体である。
図10(b)示すように、蓋体Bは、下蓋Cと、下蓋Cの背面上端にヒンジDを介して回動自在に連結される上蓋Eとからなっており、蓋体Bは、下蓋Cに対して上蓋Eを閉じた状態で一体成形により製造することができる。
下蓋Cは、キャップ本体Aの蓋体装着部5の周囲に装着される筒状のリング壁25と、リング壁25の上部に形成される上端壁26とからなり、上端壁26の背面にヒンジDが形成されている。
リング壁25は、正面側を除き所定の高さで形成されているが、後述する封緘体Gの形状に合わせて、正面側だけが上端壁26から下方に向けて円弧状に切り抜かれ、円弧部52が形成されている。
封緘体Gの上端辺43は、窓部42の上端部と第1弱化片44により連結され、封緘体Gの彎曲辺45は、リング壁25の円弧部52と第2弱化片46により連結されている。
本実施例のヒンジキャップは、図10(a)に示すように、キャップ本体Aに蓋体Bを装着した後、内容液が充填された容器の口部1に打栓して装着する。
そのため、図10(b)に示すように、蓋体Bは上蓋Eを閉じた状態で一体成形し、つぎに、図10(a)に示すように、キャップ本体Aの外筒9の外周面に形成される封緘凹部22の位置に封緘体Gの裏面に形成される回転止め凸部51を合わせて、蓋体Bをキャップ本体Aの上方から押し込むことにより、下蓋Cのリング壁25は、その内周下端の摺接凸条27が、キャップ本体Aの外筒9外周面に形成される抜け止め凸条19を乗り越え、支持板18の上面に当接し、ヒンジキャップの組み付けが完了する。
また、封緘体Gは、その彎曲辺45とリング壁25の円弧部52とが第2弱化片46により直接連結されているので、不正に封緘体Gを取り外すことを防止できる。
その他の作用効果は、第1実施例と同様である。
B 蓋体
C 下蓋
D ヒンジ
E 上蓋
F 注出口
G 封緘体
1 口部
2 嵌合突条
3 容器嵌着部
4 注出部
5 蓋体装着部
6 蓋係止部
7 基壁
8 内筒
9 外筒
10 係合突条
11 上壁
12 注出筒
12a 内周
13 弱化部
14 栓体
15 筒状壁
15a 外周
16 嵌合凸条
17 外歯
18 支持板
19 抜け止め凸条
20 凹部
21 回転止めリブ
22 封緘凹部
25 リング壁
25a 下端部
26 上端壁
27 摺接凸条
28 薄肉部
29 噛合凸部
30 乗り越えリブ
33 頂壁
34 外周壁
34a 下端部
35 嵌入ボス部
36 嵌合部
37 密封リング
38 内歯
39 係止筒壁
40 係止凸部
41 噛合凹部
42 窓部
43 上端辺
44 第1弱化片
45 彎曲辺
46 第2弱化片
47 舌部
48 摺接凸部
50 摘み部
51 回転止め凸部
52 円弧部
Claims (6)
- 容器本体の口部に装着されるキャップ本体と、該キャップ本体に装着される蓋体と、からなるヒンジキャップであって、
キャップ本体は、注出口を形成して内容液を案内する注出筒と、注出筒の内周面に弱化部を介して連結され、上部に筒状壁を立設した栓体と、を具え、
蓋体は、キャップ本体に嵌着して所定角度範囲で回動が規制される下蓋と、下蓋にヒンジを介して開閉可能に連結される上蓋と、からなり、
上蓋は、頂壁の裏面から垂下し、先端に嵌合部が形成される嵌入ボス部と、嵌入ボス部の外側に配設され、注出筒の内周と密接する密封リングと、を具え、
蓋体は、キャップ本体に装着されるとき、嵌入ボス部が栓体の筒状壁の内周に嵌合し、密封リングの内周には、筒状壁の外周に設けられる外歯に蓋体を回動させるときに係合し、栓体に回転力を加えて弱化部を破断可能な内歯が配設されていることを特徴とするヒンジキャップ。 - 上蓋と下蓋は、封緘体により封止されることを特徴とする請求項1記載のヒンジキャップ。
- 封緘体裏面には、キャップ本体の外周面に形成される封緘凹部に係止される回転止め凸部が形成されることを特徴とする請求項2記載のヒンジキャップ。
- 上蓋の外周下端面と下蓋の外周上端面には、噛み合い部が形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のヒンジキャップ。
- 噛み合い部は、上蓋の外周壁の下端面に形成される凹部または凸部と、下蓋の外周壁の上端面に形成される凸部または凹部と、からなることを特徴とする請求項4記載のヒンジキャップ。
- 下蓋のキャップ本体に対する回動規制は、キャップ本体外周面に形成される回転止めリブと、下蓋の内周面に形成される乗り越えリブと、によりなされることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のヒンジキャップ。
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