JP2015022662A - 農業管理システム - Google Patents
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Abstract
Description
ここで取り扱われている農作業車は、エンジン31によって駆動される車輪を有する車輪走行装置3Aと、農作業のための作業装置3Bを備えている。エンジン31と車輪走行装置3Aとの間には、パワートレインとも呼ばれる動力伝達機構2が介装されており、変速されたエンジン動力が車輪走行装置3Aに伝達される。農作業時には、作業装置3Bにもエンジン31から動力を供給され、圃場を走行しながら、収穫作業などの農作業が行われる。
残稈処理装置15は、横軸芯周りで駆動回転されるハンマーナイフ式の細断装置であり、収穫時に圃場に残された茎稈を細かく細断する構成となっている。
エンジン31からの動力は、第1ベルト伝動機構31Aを通じて作業装置3Bを駆動するために作業用の動力伝達機構4に供給され、第2ベルト伝動機構31Bを通じて走行用の動力伝達機構2に供給され、第3ベルト伝動機構31cを通じてラジエータファン32aを駆動するために供給される。作業用の動力伝達機構4へのエンジン動力の伝達を入り切りするために、第1ベルト伝動機構31Aには、作業クラッチ40が備えられている。作業クラッチ40を切り操作することで、作業装置3B全体への動力伝達が遮断される。
作業車制御系には、トウモロコシを収穫しながらトウモロコシ収穫機を走行させる種々の制御機能部、各種情報の生成・管理を行う種々の情報処理機能部が車載LAN50等のデータ伝送ラインを介してデータ伝送可能な形態で備えられている。本発明に特に関係する機能部として、図7では、作業走行情報生成部51a、道路走行情報生成部51b、走行判別部53、GPSモジュール62、回線通信モジュール63、管理ユニット7、管理情報生成部72、スリップ率算出部73、位置情報修正部74が示されている。
(a)車両メインスイッチ178がONに設定されている時、またはエンジン稼働している時はバッテリに給電されていないので回線通信モジュール63から外部への情報、特に作業車情報の送信間隔は、できるだけ短くされる。つまり、この時の送信間隔は、車両メインスイッチ178がONに設定されている時、またはエンジン稼働している時の送信間隔に比べて短く設定される。
(b)車両メインスイッチ178がOFFに設定されている時、エンジン停止時においてGPSモジュール62を所定間隔(数分から数十分程度)で動作させることによって取得される位置情報に基づいて車両移動が検知された場合には、節電に関する例外処理が実行される。この例外処理では、節電に優先して、外部への情報の送信間隔を短くして、場合によって行われているかもしれない車両盗難を監視する。
(c)トウモロコシ収穫機のような作業車や土木作業車などでは、一般的には、作業走行は10km/h以下の比較的低速で行われ、道路走行は、20km/hから法定制御速度までの高速で行われる。作業車においては作業時の情報が非作業時の情報より重要である。このことを考慮して、走行判別部53によって低速走行が判定されている時における回線通信モジュール63から外部への情報、特に作業車情報の送信間隔は、高速走行が判定されている時における送信間隔に比べて短く設定される。
(d)もちろん走行判別部53によって作業走行ないしは道路走行が判定されている場合には、この判定結果を利用することができる。例えば、走行判別部53によって作業走行が判定されている時における回線通信モジュール63から外部への情報、特に作業車情報の送信間隔は、道路走行が判定されている時における送信間隔に比べて短く設定される。
まず車両に装備されている各種センサ群やスイッチ群によって検出または生成された信号が作業走行情報生成部51a及び道路走行情報生成部51bに与えられる(#01)。この信号には、上述した車両メインスイッチ178のON/OFF信号など以外に、エンジン油圧SWの信号、作業クラッチSWの信号、車速センサ信号、時間当たりの収穫量やトータルの収穫量などの検出信号、などが含まれる。作業走行情報生成部51aは、作業走行時に受け取った信号から作業走行情報を生成し(#02)、道路走行情報生成部51bは、道路走行時に受け取った信号から道路走行情報を生成する(#03)。なお、道路走行と作業走行にかかわらず走行時には、GPSモジュール62による位置情報の取得が行われている(#04)。この位置情報は経緯度データで表されており、さらに時刻(日時)データも含まれている。したがって、この位置情報は時刻情報としても取り扱うことができる。なお、車両の駐車時などにおいて取得された検出信号は、便宜上道路走行情報として取り扱われるが、例えば、駐車時のドア開放信号や非作業時間帯のキーON信号などは盗難検出信号として利用される。作業走行情報または道路走行情報と、位置情報とが生成されると、これらを関係づけて作業車情報が生成される(#05)。
(1)本発明による農業管理システムで取り扱われる農作業車は、車輪のみで走行する農作業車に限定されているわけではなく、車輪以外の走行装置が付加されていてもよい。重要な点は、道路を自走することによって各地の圃場を移動することができることである。
(2)GPS衛星からの受信感度が不十分な場合には、GPS方式に代えてジャイロ方式で位置検出ができるような構成を採用してもよい。また、道路走行ではGPS方式を、圃場での作業走行ではGPS方式とジャイロ方式とを組み合わせるようなハイブリッド方式を採用してもよい。特に、車輪の回転と操向角とによる走行軌跡にGPSによる位置をマッピングすれば、圃場における正確な自車位置の取得が可能となる。
(3)回線通信モジュール63で用いられる通信方式は、サービスエリアの広さから携帯電話通信回線を利用するのが好適であるが、その他の無線データ通信回線を利用してもよい。また、複数の異なる携帯電話通信回線との交信が可能な通信部を備え、受信感度の良いものを選択するように構成してもよい。
(4)図7の機能ブロック図で示された作業車制御系の機能部は、説明目的を第1として記載されている。従って、ここで示された機能部は、それぞれ任意に組み合わされてもよいし、単一の機能部をさらに分割してもよい。例えば、管理ユニット7は、通信ユニット6や管理情報生成部72などに組み込んでもよい。また、走行判別部53、作業走行情報生成部51a、道路走行情報生成部51b、さらに管理情報生成部72は、容易に統合化される。
(4)図7の機能ブロック図で示された管理センタ8におけるコンピュータシステムの機能部も説明目的を第1として記載されている。従って、ここで示された機能部は、それぞれ任意に組み合わされてもよいし、単一の機能部をさらに分割してもよい。例えば、アプリケーションサーバ82、データベースサーバ83、Webサーバ81は、ネットワークで接続された別個のコンピュータで構築してもよい。つまり、多数の車輪駆動式農作業車やユーザ端末UTから見て、この農業管理システムをクラウドシステムとして構築してもよい。
3B:作業装置
31:エンジン
50:車載LAN
6:通信ユニット
60a:GPS用アンテナ
60b:回線通信用アンテナ
61:情報取得部
62:GPSモジュール
63:回線通信モジュール
7:管理ユニット
71:通信管理部
8:管理センタ
80:中継サーバ
80a:形式変換部
81:Webサーバ
81a:データ入力部
81b:データ出力部
82:アプリケーションサーバ
82a:車両管理部
82b:圃場管理部
82c:車両評価部
82d:圃場評価部
83:データベースサーバ
Claims (9)
- 圃場を作業しながら走行する作業走行において及び各地の圃場間を結ぶ一般道路を走行する道路走行において生成された情報を、自車位置を示す位置情報に関係づけて生成された作業車情報を、車輪駆動式農作業車から受け取る農業管理システムであって、
前記車輪駆動式農作業車からの前記作業車情報を受け取るデータ入力部と、
前記作業車情報に含まれている圃場管理に関する情報から圃場管理情報を生成する圃場管理部と、
前記作業車情報に含まれている車両管理に関する情報から車両管理情報を生成する車両管理部と、
圃場管理者に通知するために、前記圃場管理情報の履歴から個別の圃場毎の圃場評価結果を含む圃場評価情報を生成する圃場評価部と、
車両管理者に通知するために、前記車両管理情報の履歴から個別の車両毎の車両評価結果を含む車両評価情報を生成する車両評価部と、
を備える農業管理システム。 - 前記車両管理に関する情報には、前記農作業車に搭載されたエンジンの稼働状態情報、前記農作業車に搭載された車輪走行装置の稼働状態情報、前記農作業車に搭載された農作業装置の稼働状態情報が含まれている請求項1に記載の農業管理システム。
- 前記圃場管理に関する情報には、作付け情報、投入肥料情報、収穫物情報、耕耘情報のうちの少なくとも1つが含まれている請求項1または2に記載の農業管理システム。
- 前記車両評価結果には、日単位の作業時間分布、月単位の作業時間分布、年単位の作業時間分布のうちの少なくとも1つが含まれている請求項1から3のいずれか一項に記載の農業管理システム。
- 前記車両評価結果には、車両構成部材の稼働時間に基づいて作成されるメンテナンス通知が含まれている請求項1から4のいずれか一項に記載の農業管理システム。
- 前記車両評価結果には、前記農作業車毎の前記位置情報に基づいて評価された農作業車の分布が含まれている請求項1から5のいずれか一項に記載の農業管理システム。
- 前記車両評価結果には、前記農作業車毎の前記位置情報に基づいて作成される車両盗難通知が含まれている請求項1から6のいずれか一項に記載の農業管理システム。
- 前記位置情報は、前記車輪駆動式農作業車に搭載されたGPSモジュールに基づく情報であり、前記車輪駆動式農作業車から受け取った前記作業車情報の前記位置情報で用いられている表現形式を変換して前記データ入力部に転送する中継サーバが備えられている請求項1から7のいずれか一項に記載の農業管理システム。
- 前記中継サーバは、経緯度で表現された絶対位置情報を、特定地点を基準とする相対位置情報に変換する請求項8に記載の農業管理システム。
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