JP2015019539A - ステータ並びにステータの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コイルユニットの端面部同士を接合する接合部を、コイルエンド部において径方向にも軸方向にもコンパクトに配置する。
【解決手段】コイルエンド部3aは、軸方向に突出する山部Mとその間の谷部Vとが周方向に連続して凹凸形状からなる。コイルユニットの端面部C13d,C13eを接合した接合部14が、上記コイルエンド部の谷部Vの軸方向外側に配置される。
【選択図】図3
【解決手段】コイルエンド部3aは、軸方向に突出する山部Mとその間の谷部Vとが周方向に連続して凹凸形状からなる。コイルユニットの端面部C13d,C13eを接合した接合部14が、上記コイルエンド部の谷部Vの軸方向外側に配置される。
【選択図】図3
Description
本発明は、回転電機を構成するステータに係り、詳しくはコイルエンド部においてコイルユニットの端面部を接合したステータ並びにステータの製造方法に関する。
一般に、電気モータ及びジェネレータ等の回転電機(以下、単にモータという)は、ステータとロータとからなり、ハイブリッド車両、電気自動車の駆動源として永久磁石式交流同期(ブラシレスDC)モータが用いられている。該電気モータを構成するステータは、多数のティースを有するステータコアと、これらティースの間で形成されるスロットに組付けられるコイルとからなる。該コイルは、占積率を向上して限られた設置スペースでの高出力化の要求に対応するため平角線が用いられることが知られている。
このため、コイルは、複数回環状に巻かれた多数のコイルユニットからなり、これら各コイルユニットが、上記ステータコアの所定ピッチを隔てた2個のスロットに組込まれて、ステータコアから軸方向に突出するコイルエンド部において、コイルユニットの先端の端面部同士を接合して構成されている(特許文献1及び特許文献2参照)。
特許文献1のコイルユニットは、U字状セグメント導体と、内径側用セグメント導体と、外径側用セグメント導体とからなり、ステータコアの各スロットに、上記3種類のセグメント導体がそれぞれ挿入された後、U字状セグメント導体の両端にそれぞれ内径側用セグメント導体及び外径側用セグメント導体を溶接により接合して形成される。そして、内径側用セグメント導体の先端及び外径側用セグメント導体の先端が、それぞれコイルエンド部の径方向中央側に向って屈曲して渡り部を構成し、これら渡り部同士が、コイルエンド部上にて溶接される。
特許文献2のコイルユニットは、6角形状に巻かれた同芯巻きコイルユニットからなり、ステータコアのスロットに、2個の同芯巻きコイルユニットのスロット内部導線を交互に配置し、かつコイルエンド部における各ティースの幅(周)方向中央部分において2個の同芯巻きコイルユニットがクロスする部分(レーンチェンジ部)を有し、該レーンチェンジ部において平角線1本分の太さをかわすように構成されている。
上記特許文献1のものは、各コイルユニットの渡り部分同士の接合部が、コイルエンド部上に設けられているため、上記接合部がステータコアの外周側又は内周側に突出することがない。しかし、該特許文献1のステータは、そのコイルエンド部の軸方向端面が全周に亘って略平坦面からなり、上記接合部の周方向位置は配慮されていない。従って、該ステータは、各コイルユニットの接合部が、上記平坦面からなるコイルエンド部端面より軸方向に突出して配置され、その分ステータが軸方向に長い構造になってしまう。ここで、接合部をコイルエンド部に近づけた配置を考えた場合、上記接合部を接合する溶接時において、溶接部が高温となるため、その熱がコイルエンド部に影響してコイルの皮膜を溶かす虞がある。従って、接合部の重ね代を大きくして、接合面積を大きくして充分な強度を得ようとすると、溶融深さが増大し、コイルエンド部への熱影響が増大し、上記接合部をコイルエンド部から軸方向に離して配置する必要があり、ステータの軸方向寸法が長大化する原因となる。
上記特許文献2のものは、上記2個のコイルユニットがクロスするレーンチェンジ部が、コイルエンド部における軸方向外側に突出し、コイルエンド部の軸方向端面が連続して山部、谷部が周方向に繰返される凹凸形状になる。該特許文献2におけるコイルユニット同士の接合部は、コイルエンド部より径方向の外周側に突出して設けられており、その分ステータの体格が径方向に大きくなってしまう。
そこで、本発明は、コイルユニットの接合部を、コイルエンド部において径方向にも軸方向にもコンパクトに配置し、もって上述した課題を解決したステータ並びにその製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、周方向に複数のスロット(6)を有する円環状のステータコア(2)と、前記スロットに挿入される複数のコイルユニット(7)からなるコイル(3)と、を備えてなるステータ(1)において、
前記コイル(3)は、前記ステータコア(2)の軸方向端面から突出するコイルエンド部(3a)(3b)を有し、該コイルエンド部が、軸方向外側に突出する山部(M)と、周方向に隣接する前記山部の間に位置する谷部(V)とを周方向に連続して有する凹凸形状からなり、
前記各コイルユニット(7)の端部(C13d,C13e)は、異なる前記コイルユニットの端部に接合され、該接合した接合部(14)が、前記コイルエンド部の前記谷部の軸方向外側に配置される、
ことを特徴とするステータにある。
前記コイル(3)は、前記ステータコア(2)の軸方向端面から突出するコイルエンド部(3a)(3b)を有し、該コイルエンド部が、軸方向外側に突出する山部(M)と、周方向に隣接する前記山部の間に位置する谷部(V)とを周方向に連続して有する凹凸形状からなり、
前記各コイルユニット(7)の端部(C13d,C13e)は、異なる前記コイルユニットの端部に接合され、該接合した接合部(14)が、前記コイルエンド部の前記谷部の軸方向外側に配置される、
ことを特徴とするステータにある。
例えば図2、図3を参照して、前記コイルユニット(7)は、平角線からなるコイルを例えば同芯巻き等の所定形状に成形されてなり、
前記接合部(14)は、前記平角線の電導線が露出されると共に、面積の広い側面(14a,14b)同士を重ねてなる。
前記接合部(14)は、前記平角線の電導線が露出されると共に、面積の広い側面(14a,14b)同士を重ねてなる。
例えば図3を参照して、前記接合部(14)は、前記ステータコアの軸方向に対向する側面(14a,14b)同士を重ねてなる。
例えば図5を参照して、前記接合部(14)は、前記ステータコアの軸方向に対して所定角度(θ)傾斜して対向する側面(14a,14b)同士を重ねてなる。
例えば図2を参照して、前記接合部(14)は、例えば重ねた前記側面(14a,14b)同士にレーザ、電気ビーム等の高エネルギービームを照射する等により溶接されてなり、例えば図4を参照して、前記溶接により溶融された溶融部最下点(Yd)が、前記コイルエンドの隣接する前記山部(M1)(M2)の頂点(S1)(S2)間の距離中心(L/2)上に位置してなる。
例えば図6を参照して、前記接合部(14)と前記コイルエンド部(3a)との間に絶縁シート(17a,17b)を介在し、
該絶縁シート(17a,17b)が、前記コイルエンド部(3a)の凹凸形状(M,V)に沿うように配置されてなる。
該絶縁シート(17a,17b)が、前記コイルエンド部(3a)の凹凸形状(M,V)に沿うように配置されてなる。
本発明によるステータの製造方法は、平角線からなるコイルを所定形状に成形した多数のコイルユニット(7)に、ステータコア(2)を多数に分割したコアピース(2a)を組込んで、これら多数のコアピースを円環状に一体化するステータ(1)の組立て工程と、
前記ステータコア(2)の軸方向の少なくとも一方に突出するコイルエンド部(3a)における周方向に連続して有する凹凸形状の周方向に隣接する山部(M)の間の谷部(V)上にて、前記多数のコイルユニット(7)の端部(C13d,C13e)同士を接合する工程と、を有する。
前記ステータコア(2)の軸方向の少なくとも一方に突出するコイルエンド部(3a)における周方向に連続して有する凹凸形状の周方向に隣接する山部(M)の間の谷部(V)上にて、前記多数のコイルユニット(7)の端部(C13d,C13e)同士を接合する工程と、を有する。
例えば図3を参照して、前記コイルユニット(7)の端面同士の接合は、前記平角線の露出された電導線の面積の広い側面(14a,14b)同士を重ねて溶接してなる。
例えば図3を参照して、前記溶接は、前記広い側面(14a,14b)と直交する方向から高エネルギービームを照射してなる。
例えば図5を参照して、前記面積の側面(14a,14b)同士は、前記ステータコアの軸方向に対して所定角度(θ)傾斜して対向し、
これら対向する側面同士が合わさるように前記端部(C13d,C13e)同士を治具(15)で挟んだ状態で前記高エネルギービームを照射して溶接してなる。
これら対向する側面同士が合わさるように前記端部(C13d,C13e)同士を治具(15)で挟んだ状態で前記高エネルギービームを照射して溶接してなる。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これにより特許請求の範囲の記載に何等影響を及ぼすものではない。
請求項1に係る本発明によると、接合部がコイルエンド部上に配置されるので、接合部がコイルエンド部の外周側に突出することを防止してステータの径方向のコンパクト化を図ることができ、かつコイルエンド部の軸方向端面を凹凸形状としてその谷部上に上記接合部を配置するので、ステータの軸方向のコンパクト化を図ると共に、接合部とコイルエンド部との間隔を確保して、接合部の接合時のコイルエンド部に対する熱影響を低減して、ステータの信頼性を向上することができる。
請求項2又は3に係る本発明によると、コイルユニットに平角線を用いて、占積率及び放熱性を向上して電気モータの省スペース及び高出力要求に対応可能でありながら、電導線端部の面積の広い側面同士を重ね合せて接合するので、接合部の接合が容易であると共に、高い強度の接合部を得ることができる。
請求項4に係る本発明によると、軸方向に対向する側面同士を重ねて接合するので、接合部のコイルエンド部からの突出量を少なくして、ステータの軸方向寸法を低減すると共に、コイルエンド部の熱影響を低減できる。
請求項5に係る本発明によると、接合部を治具により挟んで固定した状態で接合することができ、接合部の接合を容易に行うことができるものでありながら、ステータ軸方向寸法の低減及びコイルエンド部の熱影響の低減を図ることができる。
請求項6に係る本発明によると、例えば高エネルギービームの照射により接合部を溶接するので、接合部の接合作業を効率よくかつ確実に行って、ステータの生産性及び信頼性を向上することができ、かつ、溶接による溶融最下点が、コイルエンド部の隣接する山部の頂点間の距離の中心に対応するように接合部を配置したので、ステータの軸方向寸法及びコイルエンドの熱影響を可及的に低減できる。
請求項7に係る本発明によると、接合部とコイルエンド部の間に絶縁シートを配置したので、ステータの絶縁に係る信頼性を向上するものでありながら、絶縁シートをコイルエンド部の凹凸形状に沿うように配置したので、接合部のコイルエンド部からの突出量を低減して、ステータの軸方向寸法が長くなることを抑え得ると共に、接合時の溶接による絶縁シートの破損等を減少して絶縁に係る信頼性を確保することができる。
請求項8,9,10又は11に係るステータの製造方法によると、上述したステータを効率よくかつ正確に製造することができる。
以下、図面に沿って本発明による実施の形態について説明する。ステータは、ロータと組合せて電気モータを構成し、特にハイブリッド車両及び電気自動車の駆動源に適用される永久磁石式交流同期(ブラシレスDC)モータに用いて好適である。ステータ1は、図1に示すように、ステータコア2とコイル3とリングフランジ4とからなり、ステータコア2は、円環状のヨークと、ヨークの内側に配置され、中心へ向って突出しかつ等間隔に配置されるティース5とからなり、これらティースの間でスロット6が形成される。ステータコア2は、多数に分割されたコアピース2aからなり、各コアピース2aは、それぞれ1個のティース5と分割面にそれぞれ形成された半分のティースとを有する。
コイル3は、スロット6に挿入されて所定ティース5間で巻回された3相(U相、V相、W相)からなり、ステータコア2の軸方向両側にリード側コイルエンド部3a及び反リード側コイルエンド部3bを有する。コイル3は、銅やアルミニウム等の導電線をエナメル等の樹脂により皮膜した断面矩形状の平角線からなり、予め所定巻回数6角形状に同芯巻き(エッジワイズ巻き)された多数のコイルユニット7からなる。
該コイルユニット(エッジワイズ巻きユニット)7は、図2に示すように、所定ピッチ隔てた2個のスロット6に挿入される平行なスロット内部導線部C11(C11a,C11b)と、リード側コイルエンド部3aに形成されるリード側コイルエンド導線部C13と、反リード側コイルエンド部3bに形成される反リード側コイルエンド導線部C12と、を有する。両コイルエンド導線部C12,C13は、それぞれ中央部C13a,C12aが軸方向外側に位置するように傾斜しており、その中央部が他のコイルユニットとクロスするレーンチェンジ部C13a,C12aを構成する。上記1個のスロット6に対して、2個のコイルユニット7のそれぞれ一方のスロット内部導線部C11a又はC11bが交互に挿入される。
上記両コイルエンド導線部C13,C12のレーンチェンジ部C13a,C12aでクロスする2個のコイルユニット7は、平角線の1本分の太さをかわすように形成され、上記レーンチェンジ部C13a,C12aが、コイルエンド部3a,3bにおいて、ステータコアの軸方向外側に突出する山部Mを形成し、周方向に隣接する山部Mの中間部に、該山部Mに対して軸方向内側に凹む谷部Vを形成する。上記コイルエンド部3a,3bの山部M及び谷部Vは、それぞれコイルエンド部3a,3bの全幅(径方向厚さ)に亘って径方向に延び、かつコイルエンド部の全周に亘ってステータコア2のスロットピッチ毎に交互に繰返されて凹凸形状になる。
各コイルユニット7におけるスロット内部導線部C11aの外周側端部は、リード側コイルエンド部3aの外周側面に沿って斜めに延びるリード部C13cとなり、その先端部が上記コイルエンド部3aの所定谷部Vにおいて内径方向に屈曲して径方向内側に延びる接続部(端面部、渡り部)C13dとなる。各コイルユニット7におけるスロット内部導線部C11bの内周側端部は、リード側コイルエンド部3aの内周側面に沿って反対方向に斜めに延びるリード部C13bとなり、その先端部が上記コイルエンド部3aの所定谷部Vにおいて外径方向に屈曲して径方向外側に延びる接続部(端面部、渡り部)C13eとなる。
なお、上記コイルユニット7は、図2に代表例を示したものであり、一部異なる形状の同芯巻き(エッジワイズ巻き)コイルユニットを組合せて用いられる。
上記多数のコイルユニット7を円環状に組立てたコイル籠に上記分割されたコアピース2aが組込まれ、これら多数のコアピースを円環状に束ねて、その外周にリングフランジ4が焼めされて、ステータコア2及びコイル3からなる円環状のステータ1が組立てられる(ステータの組立て工程)。この状態では、リード側コイルエンド部3aの谷部Vの軸方向外側において、コイルユニット7の内径側接続部(端面部)C13eと外径側接続部(端面部)C13dが所定長さ重なって接合部14を構成している。該接合部14において、上記両端面部C13e,C13dの平角線は、皮膜が剥がされて電導線が露出しており、内径側端面部C13eをコイルエンド部(下)側としてその面積の広い側面14a,14b同士が重ね合わされている。そして、図3に詳示するように、リード側コイルエンド部3aにおける平角線のレーンチェンジ部C13aが上記山部M1を構成し、異なるコイルユニットの平角線のレーンチェンジ部C13aによる隣接する山部M2の周方向中間部分が谷部Vとなり、該谷部から上方(ステータ軸方向外側)に所定間隔離れた位置にコイルの上記接合部14が位置する。図1及び図3に示す実施の形態にあっては、接合部14において重ね合わさる上記側面14a,14b同士は、ステータコアの軸方向に対向して重ねられる。上記接合部14は、コイルエンド部3aの幅内(コイルエンド部の内周面と外周面との径方向間部分)に配置されている。
なお、上記山部Mは、1本分の太さの平角線をかわすように、2本の平角線が交差しかつステータの周方向に所定角傾斜して延びるため、図3に概略を示すように、ステータの径方向からみて、滑らかな湾曲形状を形成する。また、コイルユニット7は、平行な2個のスロット内部導線部C11a,C11bがそれぞれステータコア2のスロット6に挿通するが、1個のスロット6に対して2本のコイルユニットの平角線が交互に配置されるため、コイルユニット7の数は、ステータコア2のスロット6(又はティース5)の数と同じになり、従ってそのレーンチェンジ部C13a,C12aにより形成される山部M及び谷部Vも、スロット6の数と同じとなり、かつ山部及び谷部1組となってスロットと同じピッチで繰返される。また、各コイルユニット7からは、外周側及び内周側にそれぞれ端面部C13d,C13eがあるが、これら両端面部は、リード側コイルエンド部3aの谷部V上にて接合するので、該接合部14も、スロット6と同じピッチで繰返される。
上記両接合部14に向けて、前記側面14a,14bと直交するステータ1の軸方向外側からレーザヘッド12によりレーザが照射され、上記接合部14が溶融して溶接される(接合工程)。該溶融部Yの最下点Ydは、隣接する上記山部M1,M2の頂点S1,S2の間隔の中心位置にあることが好ましい。
図4は、上記接合部の位置関係を示す図である。図4(a)において、rは、レーンチェンジ部C13aにおける平角線の外周円の半径、Lは、隣接する山部M1,M2の頂点S1,S2、即ち隣接する上記外周円の上端の間隔で、ステータコアのティース(又はスロット)ピッチであり、dは、溶融部最下点Ydと上記外周円上端との軸方向線(Y軸)上の間隔、xは、上記Y軸(軸方向線)上における基準となる外周円(山部M1)の頂点S1から上溶融部最下点Ydまでの距離(0≦x≦L/2)、yは、溶融部最下点Ydと上記外周円(山部M1)との距離を示す。
図4(a)から、 y=√{(r+d)2+x2}−r
が導き出される。上記yとxとの関係が、図4(b)のようになり、L/2、即ち隣接する外周円(山部M1,M2)の頂点S1,S2間の距離Lの中心位置が、上記距離yの最大値となる。
が導き出される。上記yとxとの関係が、図4(b)のようになり、L/2、即ち隣接する外周円(山部M1,M2)の頂点S1,S2間の距離Lの中心位置が、上記距離yの最大値となる。
L=8.0[mm]、r=5[mm]、d=0.5[mm]とすると、x=L/2=4.00[mm]となる。従って、隣接する山部M1,M2の頂点(上端)S1,S2の間隔の中心位置(L/2)に溶融部最下点Ydを配置することにより、接合部14の溶接によるコイルエンド部3aに対する熱影響が少なく、その分、接合部14をコイルエンド部3aに近づけることが可能となる。これにより、ステータ1のコンパクト化、特に軸方向寸法のコンパクト化が可能となる。
図5は、一部変更した接合部14’を示す図であり、接合部14’は互いに重なる両端面部C13e,C13dの広い面積の側面14a,14bが軸方向線(Y軸)に直交する線(山部Mの頂点の接線)Xに対して所定角度θ傾斜するように配置される。上記接合部14’を溶接する際、上記両側面が合わさるように両端面部C13e,C13dを治具15により挟んで固定した状態で行うことが好ましい。治具15は、下支えアーム15a及び2股状の上押えアーム15bからなり、これら両アームにより、両端面部C13e,C13dが板厚方向に重ねられて固定される。この際、上記両端面部は、所定角度θ傾斜しているので、下側端面部13dの下面とコイルエンド部3aの山部M1との間に余裕ができ、該余裕間隔に上記下支えアーム15aを入れて、接合部14’を固定し得る。
該治具15で挟んだ状態で、2股の押えアーム15bの間からレーザが照射されて溶接される。該溶接による溶融部最下点Ydは、隣接する両山部M1,M2の間隔の中心位置である谷部Vの軸方向線(Y軸)上に位置し、該最下点Ydは、コイルエンド部3aから所定間隔離れた位置にある。これにより、治具15により端面部を挟んで溶接を行う場合も、端面部側面を軸方向に垂直方向(図3,図4参照)に配置した状態で治具を用いるものに比し、接合部14’をコイルエンド部3aに近づけて配置することができる。
図6は、本発明の異なる実施の形態を示す図である。上記両端面部C13e,C13dは、エナメル等の皮膜を剥して電導線を露出した状態で溶接するため、一般に、粉体絶縁加工を施して絶縁性を確保する。接合部とコイルエンド部との間隔が小さいと、粉体絶縁加工時の気泡や粉体の付き回り性の悪さにより、絶縁品質の信頼性を確保することが困難な場合がある。本実施の形態にあっては、粉体絶縁加工に代えて絶縁紙(絶縁シート)が用いられる。
本実施の形態では、絶縁シートが接合部14とコイルエンド部との間に、接合部から離れた状態でコイルエンド部3aに沿うように配置される。図6(a)に示すように、絶縁紙17aは、コイルエンド部3aの端面と同じ形状になるよう湾曲形状に整形され、コイルエンド部3aの滑らかな湾曲形状の山部Mに接するように配置される。図6(b)に示すように、絶縁紙17bは、コイルエンド部の山谷のピッチと同じピッチで山折り、谷折りに交互に折曲され、コイルエンド部3aの山部M,谷部Vに部分的に接するように配置される。
これにより、絶縁紙(絶縁シート)は、溶接されて高温となるコイルの接合部14に接することはないので、溶接による熱影響により破損したり孔があくことはなく、また接合部とコイルエンド部との間隔を小さくすることができ、ステータのコンパクト化を図ることができる。なお、絶縁紙に代えて合成樹脂製のシートを用いてもよく、要は、シート状の絶縁シートであればよい。
なお、上述した実施の形態は、接合部の溶接にレーザ溶接を用いたが、これに限らず、電子ビーム等の他の高エネルギ照射する溶接でもよく、更にTIG等のアーク溶接,スポット,シーム等の抵抗溶接等のどのような溶接又は接合でもよい。また、接合部は、コイルエンド部端面に沿って延びる板状部材を板厚方向に重ねており、即ちコイルユニットの端面部の面積の広い側面同士を所定長さ重ねており、該方法が接合強度及びステータの軸方向寸法のコンパクト化等で好ましいが、その他の隅肉等の他の接合面による溶接でもよい。
また、前記コイルユニットは、コイルが所定間隔離れた2個のスロットの間に複数回同芯巻きされる所定形状に成形されているが(図2参照、集中巻き)、これに限らず、コイルがステータコアの全周に亘って多数のスロットに組付けられる分布巻き用のコイルユニットにも同様に適用可能である(例えば、特開2011−151999号公報参照)。要は、平角線からなるコイルを所定形状に成形した多数のコイルユニットを用いるものであればよい。また、上述した実施の形態では、平角線のコイルユニット端部の面積の広い側面を軸方向に重ねて接合したが、面積の狭い側面を周方向に並べて配置して接合しても良く、また端部の先端同士を突き合わせるように配置して接合しても良い。
1 ステータ
2 ステータコア
2a コアピース
3 コイル
3a,3b コイルエンド部
5 ティース
6 スロット
7 コイルユニット
14,14’ 接合部
14a,14b 側面
C13d,C13e 端面部(接続部)
17a,17b 絶縁シート(絶縁紙)
M 山部
V 谷部
Y 溶融部
Yd 溶融部最下点
2 ステータコア
2a コアピース
3 コイル
3a,3b コイルエンド部
5 ティース
6 スロット
7 コイルユニット
14,14’ 接合部
14a,14b 側面
C13d,C13e 端面部(接続部)
17a,17b 絶縁シート(絶縁紙)
M 山部
V 谷部
Y 溶融部
Yd 溶融部最下点
Claims (11)
- 周方向に複数のスロットを有する円環状のステータコアと、前記スロットに挿入される複数のコイルユニットからなるコイルと、を備えてなるステータにおいて、
前記コイルは、前記ステータコアの軸方向端面から突出するコイルエンド部を有し、該コイルエンド部が、軸方向外側に突出する山部と、周方向に隣接する前記山部の間に位置する谷部とを周方向に連続して有する凹凸形状からなり、
前記各コイルユニットの端部は、異なる前記コイルユニットの端部に接合され、該接合した接合部が、前記コイルエンド部の前記谷部の軸方向外側に配置される、
ことを特徴とするステータ。 - 前記コイルユニットは、平角線からなるコイルを所定形状に成形されてなり、
前記接合部は、前記平角線の電導線が露出されると共に、面積の広い側面同士を重ねてなる、
請求項1記載のステータ。 - 前記コイルユニットは、コイルを同芯巻きに成形されてなる、
請求項2記載のステータ。 - 前記接合部は、前記ステータコアの軸方向に対向する側面同士を重ねてなる、
請求項2又は3記載のステータ。 - 前記接合部は、前記ステータコアの軸方向に対して所定角度傾斜して対向する側面同士を重ねてなる、
請求項2又は3記載のステータ。 - 前記接合部は、溶接されてなり、前記溶接により溶融された溶融部最下点が、前記コイルエンドの隣接する前記山部の頂点間の距離中心上に位置してなる、
請求項1ないし5のいずれか記載のステータ。 - 前記接合部と前記コイルエンド部との間に絶縁シートを介在し、
該絶縁シートが、前記コイルエンド部の凹凸形状に沿うように配置されてなる、
請求項1ないし6のいずれか記載のステータ。 - 平角線からなるコイルを所定形状に成形した多数のコイルユニットに、ステータコアを多数に分割したコアピースを組込んで、これら多数のコアピースを円環状に一体化するステータの組立て工程と、
前記ステータコアの軸方向の少なくとも一方に突出するコイルエンド部における周方向に連続して有する凹凸形状の周方向に隣接する山部の間の谷部上にて、前記多数のコイルユニットの端部同士を接合する工程と、を有する、
ことを特徴とするステータの製造方法。 - 前記コイルユニットの端面同士の接合は、前記平角線の露出された電導線の面積の広い側面同士を重ねて溶接してなる、
請求項8記載のステータの製造方法。 - 前記溶接は、前記広い側面と直交する方向から高エネルギービームを照射してなる、
請求項9記載のステータの製造方法。 - 前記面積の側面同士は、前記ステータコアの軸方向に対して所定角度傾斜して対向し、
これら側面同士が合わさるように前記端部同士を治具で挟んだ状態で前記高エネルギービームを照射して溶接してなる、
請求項10記載のステータの製造方法。
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JP2013146511A JP2015019539A (ja) | 2013-07-12 | 2013-07-12 | ステータ並びにステータの製造方法 |
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- 2013-07-12 JP JP2013146511A patent/JP2015019539A/ja active Pending
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