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JP2015015269A - 接合装置、接合システム、接合方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体 - Google Patents

接合装置、接合システム、接合方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体 Download PDF

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JP2015015269A
JP2015015269A JP2013139450A JP2013139450A JP2015015269A JP 2015015269 A JP2015015269 A JP 2015015269A JP 2013139450 A JP2013139450 A JP 2013139450A JP 2013139450 A JP2013139450 A JP 2013139450A JP 2015015269 A JP2015015269 A JP 2015015269A
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山本 真弘
Shinko Yamamoto
真弘 山本
賢治 菅川
Kenji Sugakawa
賢治 菅川
元 古家
Hajime Furuya
元 古家
紳太郎 杉原
Shintaro Sugihara
紳太郎 杉原
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Abstract

【課題】接合される基板同士の水平方向位置を適切に調節し、当該基板同士の接合処理を適切に行う。
【解決手段】ウェハW、W同士を接合する接合装置41は、下面に上ウェハWを保持する上チャック160と、上チャック160の下方に設けられ、上面に下ウェハWを保持する下チャック161と、上チャック160に保持される前の上ウェハWの温度を第1の温度に調節する第1の温度調節部121と、下チャック161に保持される前の下ウェハWの温度を、前記第1の温度と異なる第2の温度に調節する第2の温度調節部122と、を有する。
【選択図】図5

Description

本発明は、基板同士を接合する接合装置、接合システム、接合方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体に関する。
近年、半導体デバイスの高集積化が進んでいる。高集積化した複数の半導体デバイスを水平面内で配置し、これら半導体デバイスを配線で接続して製品化する場合、配線長が増大し、それにより配線の抵抗が大きくなること、また配線遅延が大きくなることが懸念される。
そこで、半導体デバイスを3次元に積層する3次元集積技術を用いることが提案されている。この3次元集積技術においては、例えば特許文献1に記載の接合システムを用いて、2枚の半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)の接合が行われる。例えば接合システムは、ウェハの接合される表面を改質する表面改質装置(表面活性化装置)と、当該表面改質装置で改質されたウェハの表面を親水化する表面親水化装置と、当該表面親水化装置で表面が親水化されたウェハ同士を接合する接合装置と、を有している。この接合システムでは、表面改質装置においてウェハの表面に対してプラズマ処理を行い当該表面を改質し、さらに表面親水化装置においてウェハの表面に純水を供給して当該表面を親水化する。その後、接合装置において2枚のウェハを上下に対向配置し(以下、上側のウェハを「上ウェハ」といい、下側のウェハを「下ウェハ」という。)、上チャックに吸着保持された上ウェハと下チャックに吸着保持された下ウェハとを、ファンデルワールス力及び水素結合(分子間力)によって接合する。
特開2011−181633号公報
ところで、上チャックと下チャックに保持される前の種々の外因によって、上ウェハと下ウェハは伸縮している場合があり、その伸縮量も上ウェハと下ウェハで異なる場合がある。かかる場合、ウェハ同士を接合する際、上ウェハと下ウェハが水平方向にずれて接合されてしまう。例えば接合されたウェハ(以下、「重合ウェハ」という。)において、上ウェハと下ウェハの中心部が合致していても、その外周部では水平方向に位置ずれが生じる。
しかしながら、特許文献1に記載された接合システムでは、上記重合ウェハの水平方向の位置ずれを抑制することについては考慮されてない。したがって、従来のウェハ同士の接合処理には改善の余地があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、接合される基板同士の水平方向位置を適切に調節し、当該基板同士の接合処理を適切に行うことを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、基板同士を接合する接合装置であって、下面に第1の基板を保持する第1の保持部と、前記第1の保持部の下方に設けられ、上面に第2の基板を保持する第2の保持部と、前記第1の保持部に保持される前の第1の基板の温度を第1の温度に調節する第1の温度調節部と、前記第2の保持部に保持される前の第2の基板の温度を、前記第1の温度と異なる第2の温度に調節する第2の温度調節部と、を有することを特徴としている。
本発明によれば、第1の保持部と第2の保持部に保持される前、すなわち接合前に、第1の温度調節部と第2の温度調節部によってそれぞれ第1の基板と第2の基板を異なる温度に調節することができる。そうすると、例えば第1の基板と第2の基板がそれぞれ伸縮し、その伸縮量が異なる場合であっても、本発明のように第1の基板と第2の基板を異なる温度に調節することによって、第1の基板と第2の基板を異なる寸法に伸縮させることができ、上記伸縮量の差分を吸収することができる。すなわち、第1の基板と第2の基板の伸縮量の差分を、第1の基板と第2の基板の温度差で吸収することができる。これにより、接合される第1の基板と第2の基板の水平方向位置を適切に調節することができ、当該第1の基板と第2の基板の接合処理を適切に行うことができる。
なお、上述した特許文献1においては、ファンデルワールス力及び水素結合を促進させるため、第1の保持部と第2の保持部に冷却機構を設け、第1の基板と第2の基板を冷却しながら接合することが記載されている。しかしながら、特許文献1の発明では、本発明のように第1の保持部に保持される前の第1の基板や、第2の保持部に保持される前の第2の基板の温度を調節することは行われておらず、況して第1の基板と第2の基板を異なる温度に調節することは行われていない。
上記特許文献1に記載した冷却機構を用いて、接合前の第1の基板と第2の基板の温度を調節することも考えられる。しかしながら、かかる場合、第1の基板と第2の基板はそれぞれ第1の保持部と第2の保持部に保持された後に温度調節されることになり、その温度調節に所定の時間がかかる。そうすると、第1の基板と第2の基板の接合処理を開始するタイミングが遅れ、迅速に接合処理することができない。
この点、本発明の第1の温度調節部と第2の温度調節部は、第1の保持部と第2の保持部とは別途設けられるので、接合前に第1の基板と第2の基板の温度調節を行っても、第1の基板と第2の基板の接合処理を開始するタイミングへの影響がない。このため、接合処理のスループットを向上させることができる。
前記接合装置は、第1の基板と第2の基板が接合された重合基板を撮像する撮像部と、前記撮像部で撮像された画像に基づいて重合基板における第1の基板と第2の基板との水平方向の相対位置を検査し、当該検査結果に基づいて、前記第1の温度と前記第2の温度の温度差を設定する制御部と、をさらに有していてもよい。
前記撮像部は赤外線カメラを備えていてもよい。
第1の基板と第2の基板は、それぞれデバイスが形成された半導体基板であってもよい。
前記接合装置は、第1の基板、第2の基板又は第1の基板と第2の基板が接合された重合基板を外部との間で搬入出するために、当該第1の基板、第2の基板又は重合基板を一時的に載置するトランジションをさらに有し、前記第1の温度調節部と前記第2の温度調節部は、それぞれ前記トランジションに積層されて設けられていてもよい。
前記接合装置は、第1の基板又は第2の基板の水平方向の向きを調節する位置調節機構をさらに有し、前記第1の温度調節部と前記第2の温度調節部は、それぞれ前記位置調節機構に設けられていてもよい。
別な観点による本発明は、前記接合装置を備えた接合システムであって、前記接合装置を備えた処理ステーションと、第1の基板、第2の基板又は第1の基板と第2の基板が接合された重合基板をそれぞれ複数保有可能で、且つ前記処理ステーションに対して第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬入出する搬入出ステーションと、を備え、前記処理ステーションは、第1の基板又は第2の基板の接合される表面を改質する表面改質装置と、前記表面改質装置で改質された第1の基板又は第2の基板の表面を親水化する表面親水化装置と、前記表面改質装置、前記表面親水化装置及び前記接合装置に対して、第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬送するための搬送装置と、を有し、前記接合装置では、前記表面親水化装置で表面が親水化された第1の基板と第2の基板を接合することを特徴としている。
また別な観点による本発明は、基板同士を接合する接合方法であって、第1の温度調節部によって第1の基板の温度を第1の温度に調節する第1の工程と、第2の温度調節部によって第2の基板の温度を、前記第1の温度と異なる第2の温度に調節する第2の工程と、前記第1の工程において温度調節された第1の基板を第1の保持部の下面で保持し、前記第2の工程において温度調節された第2の基板を第2の保持部の上面で保持した後、前記第1の保持部に保持された第1の基板と前記第2の保持部に保持された第2の基板とを対向配置して接合する第3の工程と、を有することを特徴としている。
前記接合方法は、前記第3の工程後、第1の基板と第2の基板が接合された重合基板を撮像部によって撮像する第4の工程と、前記第4の工程で撮像された画像に基づいて、重合基板における第1の基板と第2の基板との水平方向の相対位置を検査する第5の工程と、前記第5の工程の検査結果に基づいて、前記第1の温度と前記第2の温度の温度差を設定する第6の工程と、をさらに有していてもよい。
前記撮像部は赤外線カメラを備え、前記第4の工程において、前記赤外線カメラによって重合基板を撮像してもよい。
第1の基板と第2の基板は、それぞれデバイスが形成された半導体基板であってもよい。
前記第1の工程は、位置調節機構によって第1の基板の水平方向の向きが調節され、且つ反転機構によって第1の基板の表裏面が反転された後であって、前記第3の工程の前に行われ、前記第2の工程は、前記位置調節機構によって第2の基板の水平方向の向きが調節された後であって、前記第3の工程の前に行われてもよい。
前記第1の工程と前記第2の工程は、それぞれ第1の基板と第2の基板の水平方向の向きを位置調節機構によって調節中に行われてもよい。
また別な観点による本発明によれば、前記接合方法を接合装置によって実行させるために、当該接合装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラムが提供される。
さらに別な観点による本発明によれば、前記プログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体が提供される。
本発明によれば、接合される基板同士の水平方向位置を適切に調節し、当該基板同士の接合処理を適切に行うことができる。
本実施の形態にかかる接合システムの構成の概略を示す平面図である。 本実施の形態にかかる接合システムの内部構成の概略を示す側面図である。 上ウェハと下ウェハの構成の概略を示す側面図である。 接合装置の構成の概略を示す横断面図である。 接合装置の構成の概略を示す縦断面図である。 位置調節機構の構成の概略を示す側面図である。 反転機構の構成の概略を示す平面図である。 反転機構の構成の概略を示す側面図である。 反転機構の構成の概略を示す側面図である。 保持アームと保持部材の構成の概略を示す側面図である。 接合装置の内部構成の概略を示す側面図である。 上部撮像部の構成の概略を示す説明図である。 下部撮像部の構成の概略を示す説明図である。 上チャックと下チャックの構成の概略を示す縦断面図である。 上チャックを下方から見た平面図である。 下チャックを上方から見た平面図である。 ウェハ接合処理の主な工程を示すフローチャートである。 上部撮像部と下部撮像部の水平方向位置を調節する様子を示す説明図である。 上ウェハと下ウェハの水平方向位置を調節する様子を示す説明図である。 上ウェハと下ウェハの鉛直方向位置を調節する様子を示す説明図である。 上ウェハの中心部と下ウェハの中心部を当接させて押圧する様子を示す説明図である。 上ウェハを下ウェハに順次当接させる様子を示す説明図である。 上ウェハの表面と下ウェハの表面を当接させた様子を示す説明図である。 上ウェハと下ウェハが接合された様子を示す説明図である。 重合ウェハを検査する様子を示す説明図である。 重合ウェハを検査する様子を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる接合システム1の構成の概略を示す平面図である。図2は、接合システム1の内部構成の概略を示す側面図である。
接合システム1では、図3に示すように例えば2枚の基板としてのウェハW、Wを接合する。以下、上側に配置されるウェハを、第1の基板としての「上ウェハW」といい、下側に配置されるウェハを、第2の基板としての「下ウェハW」という。また、上ウェハWが接合される接合面を「表面WU1」といい、当該表面WU1と反対側の面を「裏面WU2」という。同様に、下ウェハWが接合される接合面を「表面WL1」といい、当該表面WL1と反対側の面を「裏面WL2」という。そして、接合システム1では、上ウェハWと下ウェハWを接合して、重合基板としての重合ウェハWを形成する。
本実施の形態においては、上ウェハWは製品となる半導体ウェハであって、例えば表面WU1に複数の電子回路等を備えたデバイスが形成されている。同様に下ウェハWも製品となる半導体ウェハであって、例えば表面WL1に複数の電子回路等を備えたデバイスが形成されている。また、上ウェハWと下ウェハWには、例えばシリコンウェハが用いられる。
接合システム1は、図1に示すように例えば外部との間で複数のウェハW、W、複数の重合ウェハWをそれぞれ収容可能なカセットC、C、Cが搬入出される搬入出ステーション2と、ウェハW、W、重合ウェハWに対して所定の処理を施す各種処理装置を備えた処理ステーション3とを一体に接続した構成を有している。
搬入出ステーション2には、カセット載置台10が設けられている。カセット載置台10には、複数、例えば4つのカセット載置板11が設けられている。カセット載置板11は、水平方向のX方向(図1中の上下方向)に一列に並べて配置されている。これらのカセット載置板11には、接合システム1の外部に対してカセットC、C、Cを搬入出する際に、カセットC、C、Cを載置することができる。このように、搬入出ステーション2は、複数の上ウェハW、複数の下ウェハW、複数の重合ウェハWを保有可能に構成されている。なお、カセット載置板11の個数は、本実施の形態に限定されず、任意に決定することができる。また、カセットの1つを異常ウェハの回収用として用いてもよい。すなわち、種々の要因で上ウェハWと下ウェハWとの接合に異常が生じたウェハを、他の正常な重合ウェハWと分離することができるカセットである。本実施の形態においては、複数のカセットCのうち、1つのカセットCを異常ウェハの回収用として用い、他のカセットCを正常な重合ウェハWの収容用として用いている。
搬入出ステーション2には、カセット載置台10に隣接してウェハ搬送部20が設けられている。ウェハ搬送部20には、X方向に延伸する搬送路21上を移動自在なウェハ搬送装置22が設けられている。ウェハ搬送装置22は、鉛直方向及び鉛直軸周り(θ方向)にも移動自在であり、各カセット載置板11上のカセットC、C、Cと、後述する処理ステーション3の第3の処理ブロックG3のトランジション装置50、51との間でウェハW、W、重合ウェハWを搬送できる。
処理ステーション3には、各種装置を備えた複数例えば3つの処理ブロックG1、G2、G3が設けられている。例えば処理ステーション3の正面側(図1のX方向負方向側)には、第1の処理ブロックG1が設けられ、処理ステーション3の背面側(図1のX方向正方向側)には、第2の処理ブロックG2が設けられている。また、処理ステーション3の搬入出ステーション2側(図1のY方向負方向側)には、第3の処理ブロックG3が設けられている。
例えば第1の処理ブロックG1には、ウェハW、Wの表面WU1、WL1を改質する表面改質装置30が配置されている。表面改質装置30では、例えば減圧雰囲気下において、処理ガスである酸素ガスが励起されてプラズマ化され、イオン化される。この酸素イオンが表面WU1、WL1に照射されて、表面WU1、WL1がプラズマ処理され、改質される。
例えば第2の処理ブロックG2には、例えば純水によってウェハW、Wの表面WU1、WL1を親水化すると共に当該表面WU1、WL1を洗浄する表面親水化装置40、ウェハW、Wを接合する接合装置41が、搬入出ステーション2側からこの順で水平方向のY方向に並べて配置されている。
表面親水化装置40では、例えばスピンチャックに保持されたウェハW、Wを回転させながら、当該ウェハW、W上に純水を供給する。そうすると、供給された純水はウェハW、Wの表面WU1、WL1上を拡散し、表面WU1、WL1が親水化される。なお、接合装置41の構成については後述する。
例えば第3の処理ブロックG3には、図2に示すようにウェハW、W、重合ウェハWのトランジション装置50、51が下から順に2段に設けられている。
図1に示すように第1の処理ブロックG1〜第3の処理ブロックG3に囲まれた領域には、ウェハ搬送領域60が形成されている。ウェハ搬送領域60には、例えばウェハ搬送装置61が配置されている。
ウェハ搬送装置61は、例えば鉛直方向、水平方向(Y方向、X方向)及び鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有している。ウェハ搬送装置61は、ウェハ搬送領域60内を移動し、周囲の第1の処理ブロックG1、第2の処理ブロックG2及び第3の処理ブロックG3内の所定の装置にウェハW、W、重合ウェハWを搬送できる。
以上の接合システム1には、図1に示すように制御部70が設けられている。制御部70は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、接合システム1におけるウェハW、W、重合ウェハWの処理を制御するプログラムが格納されている。また、プログラム格納部には、上述の各種処理装置や搬送装置などの駆動系の動作を制御して、接合システム1における後述のウェハ接合処理を実現させるためのプログラムも格納されている。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、その記憶媒体Hから制御部70にインストールされたものであってもよい。
次に、上述した接合装置41の構成について説明する。接合装置41は、図4に示すように内部を密閉可能な処理容器100を有している。処理容器100のウェハ搬送領域60側の側面には、ウェハW、W、重合ウェハWの搬入出口101が形成され、当該搬入出口101には開閉シャッタ102が設けられている。
処理容器100の内部は、内壁103によって、搬送領域T1と処理領域T2に区画されている。上述した搬入出口101は、搬送領域T1における処理容器100の側面に形成されている。また、内壁103にも、ウェハW、W、重合ウェハWの搬入出口104が形成されている。なお、処理領域T2の内部の雰囲気は所定の温度、例えば25℃に維持されている。
搬送領域T1のX方向正方向側には、図4及び図5に示すようにウェハW、W、重合ウェハWを一時的に載置するためのトランジション110と、ウェハW、Wの温度を温度調節機構120とが積層されて設けられている。トランジション110は、例えば2段に形成され、ウェハW、W、重合ウェハWのいずれか2つを同時に載置することができる。
温度調節機構120は、第1の温度調節部121と第2の温度調節部122とを有している。これら第1の温度調節部121と第2の温度調節部122は、トランジション110上に積層して設けられている。なお、本実施の形態では、第1の温度調節部121と第2の温度調節部122はそれぞれ1つずつ設けられていたが、これらの数はこれに限定されず、2つ以上設けられていてもよい。
第1の温度調節部121は、上ウェハWを第1の温度に調節する第1の温度調節板123を有している。第1の温度調節板123には、例えばペルチェ素子(図示せず)などが内蔵されている。なお、第1の温度調節板123の温度は例えば制御部70により制御され、第1の温度調節板123上の上ウェハWが第1の温度に調節される。
第1の温度調節板123上には、上ウェハWの外周部を保持するギャップピン124が複数、例えば3つ設けられている。上ウェハWは、後述するように反転機構150によってその表裏面が反転されて、すなわち表面WU1が下方を向いた状態で第1の温度調節部121に搬送される。第1の温度調節部121では、ギャップピン124によって上ウェハWの表面WU1の外周部が保持されるので、すなわち表面WU1においてデバイスが形成されていない外周部が保持されるので、当該デバイスが損傷を被るのを回避できる。
第2の温度調節部122は、下ウェハWを第2の温度に調節する第2の温度調節板125を有している。第2の温度調節板125は上記第1の温度調節板123と同様の構成を有し、第2の温度調節板125には例えばペルチェ素子(図示せず)などが内蔵されている。また第2の温度調節板125上には、下ウェハWの裏面WL2の全面が載置される。なお、第2の温度調節板125の温度は例えば制御部70により制御され、第2の温度調節板125上に載置された下ウェハWが第2の温度に調節される。
第1の温度調節部121における上ウェハWの第1の温度と、第2の温度調節部122における下ウェハWの第2の温度は、制御部70において異なる温度に設定される。
具体的には、接合装置41において事前にウェハW、Wを接合し、その接合された重合ウェハWを撮像して、当該重合ウェハWにおけるウェハW、Wの水平方向の相対位置を検査する。ウェハW、Wがそれぞれ伸縮し、その伸縮量が異なる場合には、ウェハW、Wの相対位置がずれる。検査においては、この水平方向の位置ずれ量、すなわち伸縮量の差分が測定される。ここで、上ウェハWや下ウェハWは、温度が変化するとその形状が変化する。例えばシリコンウェハの場合、温度が1℃上昇すると、熱膨張により直径が数ミクロン大きくなる。そこで、上記検査結果に基づいて、ウェハW、Wの伸縮量の差分がゼロになるように第1の温度と第2の温度の温度差が設定される。本実施の形態では、この温度差は1℃に設定される。
また、第1の温度又は第2の温度のいずれか一方を処理領域T2の雰囲気と同じ温度に設定する。このように温度調節されたウェハW又はウェハWは、処理領域T2において温度変化により伸縮することがない。本実施の形態では、第1の温度を処理領域T2の雰囲気と同じ温度に設定する。こうして、例えば第1の温度が25℃に設定され、第2の温度が26℃に設定される。
なお、これら第1の温度と第2の温度を設定する際に用いられるウェハW、Wには、検査用のウェハを用いてもよいし、製品用のウェハを用いてもよい。製品用のウェハを用いる場合には、後述する工程S16及びS17を行って第1の温度と第2の温度が設定される。
搬送領域T1には、ウェハ搬送機構130が設けられている。ウェハ搬送機構130は、例えば鉛直方向、水平方向(Y方向、X方向)及び鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有している。そして、ウェハ搬送機構130は、搬送領域T1内、又は搬送領域T1と処理領域T2との間でウェハW、W、重合ウェハWを搬送できる。
搬送領域T1のX方向負方向側には、ウェハW、Wの水平方向の向きを調節する位置調節機構140が設けられている。位置調節機構140は、図6に示すように基台141と、ウェハW、Wをピンチャック方式で保持し、且つ回転させる保持部142と、ウェハW、Wのノッチ部の位置を検出する検出部143と、を有している。なお、保持部142のピンチャック方式は、後述する上チャック160と下チャック161におけるピンチャック方式と同様であるので説明を省略する。そして、位置調節機構140では、保持部142に保持されたウェハW、Wを回転させながら検出部143でウェハW、Wのノッチ部の位置を検出することで、当該ノッチ部の位置を調節してウェハW、Wの水平方向の向きを調節している。
また、搬送領域T1には、図4に示すように上ウェハWの表裏面を反転させる反転機構150が設けられている。反転機構150は、図7〜図9に示すように上ウェハWを保持する保持アーム151を有している。保持アーム151は、水平方向(図7及び図8中のY方向)に延伸している。また保持アーム151には、上ウェハWを保持する保持部材152が例えば4箇所に設けられている。保持部材152は、図10に示すように保持アーム151に対して水平方向に移動可能に構成されている。また保持部材152の側面には、上ウェハWの外周部を保持するための切り欠き153が形成されている。そして、これら保持部材152は、上ウェハWを挟み込んで保持することができる。
保持アーム151は、図7〜図9に示すように例えばモータなどを備えた第1の駆動部154に支持されている。この第1の駆動部154によって、保持アーム151は水平軸周りに回動自在である。また保持アーム151は、第1の駆動部154を中心に回動自在であると共に、水平方向(図7及び図8中のY方向)に移動自在である。第1の駆動部154の下方には、例えばモータなどを備えた第2の駆動部155が設けられている。この第2の駆動部155によって、第1の駆動部154は鉛直方向に延伸する支持柱156に沿って鉛直方向に移動できる。このように第1の駆動部154と第2の駆動部155によって、保持部材152に保持された上ウェハWは、水平軸周りに回動できると共に鉛直方向及び水平方向に移動できる。また、保持部材152に保持された上ウェハWは、第1の駆動部154を中心に回動して、位置調節機構140から後述する上チャック160との間を移動できる。
処理領域T2には、図4及び図5に示すように上ウェハWを下面で吸着保持する第1の保持部としての上チャック160と、下ウェハWを上面で載置して吸着保持する第2の保持部としての下チャック161とが設けられている。下チャック161は、上チャック160の下方に設けられ、上チャック160と対向配置可能に構成されている。すなわち、上チャック160に保持された上ウェハWと下チャック161に保持された下ウェハWは対向して配置可能となっている。
図4、図5及び図11に示すように上チャック160は、当該上チャック160の上方に設けられた上チャック支持部170に支持されている。上チャック支持部170は、処理容器100の天井面に設けられている。すなわち、上チャック160は、上チャック支持部170を介して処理容器100に固定されて設けられている。
上チャック支持部170には、下チャック161に保持された下ウェハWの表面WL1を撮像する上部撮像部171が設けられている。すなわち、上部撮像部171は上チャック160に隣接して設けられている。
上部撮像部171は、図12に示すように赤外線カメラ172と可視光カメラ173を有している。赤外線カメラ172は、赤外線画像を取得するカメラである。具体的には、赤外線カメラ172は、センサ174と、センサ174に接続されるレンズ175と、センサ174とレンズ175との間に設けられるシャッタ176とを有している。可視光カメラ173は、可視光画像を取得するカメラである。具体的には、可視光カメラ173は、センサ177と、センサ177に接続されるレンズ175と、センサ177とレンズ175との間に設けられるシャッタ178とを有している。なお、レンズ175は、赤外線カメラ172と可視光カメラ173に共通に設けられている。
上部撮像部171では、シャッタ176、178を開閉させることで、赤外線カメラ172を用いた撮像と、可視光カメラ173を用いた撮像とをそれぞれ行うことができる。
図4、図5及び図11に示すように下チャック161は、当該下チャック161の下方に設けられた第1の下チャック移動部180に支持されている。第1の下チャック移動部180は、後述するように下チャック161を水平方向(X方向)に移動させるように構成されている。また、第1の下チャック移動部180は、下チャック161を鉛直方向に移動自在、且つ鉛直軸回りに回転可能に構成されている。
第1の下チャック移動部180には、上チャック160に保持された上ウェハWの表面WU1を撮像する下部撮像部181が設けられている。すなわち、下部撮像部181は下チャック161に隣接して設けられている。
下部撮像部181は、図13に示すように可視光カメラ182を有している。具体的には、可視光カメラ182は、センサ183と、センサ183に接続されるレンズ184とを有している。
図4、図5及び図11に示すように第1の下チャック移動部180は、当該第1の下チャック移動部180の下面側に設けられ、水平方向(X方向)に延伸する一対のレール185、185に取り付けられている。そして、第1の下チャック移動部180は、レール185に沿って移動自在に構成されている。
一対のレール185、185は、第2の下チャック移動部186に配設されている。第2の下チャック移動部186は、当該第2の下チャック移動部186の下面側に設けられ、水平方向(Y方向)に延伸する一対のレール187、187に取り付けられている。そして、第2の下チャック移動部186は、レール187に沿って移動自在に構成され、すなわち下チャック161を水平方向(Y方向)に移動させるように構成されている。なお、一対のレール187、187は、処理容器100の底面に設けられた載置台188上に配設されている。
次に、接合装置41の上チャック160と下チャック161の詳細な構成について説明する。
上チャック160には、図14及び図15に示すようにピンチャック方式が採用されている。上チャック160は、平面視において少なくとも上ウェハWより大きい径を有する本体部190を有している。本体部190の下面には、上ウェハWの裏面WU2に接触する複数のピン191が設けられている。また本体部190の下面には、上ウェハWの裏面WU2の外周部を支持する外壁部192が設けられている。外壁部192は、複数のピン191の外側に環状に設けられている。
本体部190の下面には、外壁部192の内側の領域193(以下、吸引領域193という場合がある。)において、上ウェハWを真空引きするための吸引口194が形成されている。吸引口194は、例えば吸引領域193の外周部に2箇所に形成されている。吸引口194には、本体部190の内部に設けられた吸引管195が接続されている。さらに吸引管195には、継手を介して真空ポンプ196が接続されている。
そして、上ウェハW、本体部190及び外壁部192に囲まれて形成された吸引領域193を吸引口194から真空引きし、吸引領域193を減圧する。このとき、吸引領域193の外部の雰囲気が大気圧であるため、上ウェハWは減圧された分だけ大気圧によって吸引領域193側に押され、上チャック160に上ウェハWが吸着保持される。
かかる場合、複数のピン191の高さが均一なので、上チャック160の下面の平面度を小さくすることができる。このように上チャック160の下面を平坦にして(下面の平面度を小さくして)、上チャック160に保持された上ウェハWの鉛直方向の歪みを抑制することができる。また上ウェハWの裏面WU2は複数のピン191に支持されているので、上チャック160による上ウェハWの真空引きを解除する際、当該上ウェハWが上チャック160から剥がれ易くなる。
本体部190の中心部には、当該本体部190を厚み方向に貫通する貫通孔197が形成されている。この本体部190の中心部は、上チャック160に吸着保持される上ウェハWの中心部に対応している。そして貫通孔197には、後述する押動部材200の押動ピン201が挿通するようになっている。
上チャック160の上面には、上ウェハWの中心部を押圧する押動部材200が設けられている。押動部材200は、シリンダ構造を有し、押動ピン201と、当該押動ピン201が昇降する際のガイドとなる外筒202とを有している。押動ピン201は、例えばモータを内蔵した駆動部(図示せず)によって、貫通孔197を挿通して鉛直方向に昇降自在になっている。そして、押動部材200は、後述するウェハW、Wの接合時に、上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部とを当接させて押圧することができる。
下チャック161には、図14及び図16に示すように上チャック160と同様にピンチャック方式が採用されている。下チャック161は、平面視において少なくとも下ウェハWより大きい径を有する本体部210を有している。本体部210の上面には、下ウェハWの裏面WL2に接触する複数のピン211が設けられている。また本体部210の上面には、下ウェハWの裏面WL2の外周部を支持する外壁部212が設けられている。外壁部212は、複数のピン211の外側に環状に設けられている。
本体部210の上面には、外壁部212の内側の領域213(以下、吸引領域213という場合がある。)において、下ウェハWを真空引きするための吸引口214が複数形成されている。吸引口214には、本体部210の内部に設けられた吸引管215が接続されている。吸引管215は、例えば2本設けられている。さらに吸引管215には、真空ポンプ216が接続されている。
そして、下ウェハW、本体部210及び外壁部212に囲まれて形成された吸引領域213を吸引口214から真空引きし、吸引領域213を減圧する。このとき、吸引領域213の外部の雰囲気が大気圧であるため、下ウェハWは減圧された分だけ大気圧によって吸引領域213側に押され、下チャック161に下ウェハWが吸着保持される。
かかる場合、複数のピン211の高さが均一なので、下チャック161の上面の平面度を小さくすることができる。また例えば処理容器100内にパーティクルが存在する場合でも、隣り合うピン211の間隔が適切であるため、下チャック161の上面にパーティクルが存在するのを抑制することができる。このように下チャック161の上面を平坦にして(上面の平面度を小さくして)、下チャック161に保持された下ウェハWの鉛直方向の歪みを抑制することができる。また下ウェハWの裏面WL2は複数のピン211に支持されているので、下チャック161による下ウェハWの真空引きを解除する際、当該下ウェハWが下チャック161から剥がれ易くなる。
本体部210の中心部付近には、当該本体部210を厚み方向に貫通する貫通孔217が例えば3箇所に形成されている。そして貫通孔217には、第1の下チャック移動部180の下方に設けられた昇降ピンが挿通するようになっている。
本体部210の外周部には、ウェハW、W、重合ウェハWが下チャック161から飛び出したり、滑落するのを防止するガイド部材218が設けられている。ガイド部材218は、本体部210の外周部に複数個所、例えば4箇所に等間隔に設けられている。
なお、接合装置41における各部の動作は、上述した制御部70によって制御される。
次に、以上のように構成された接合システム1を用いて行われるウェハW、Wの接合処理方法について説明する。図17は、かかるウェハ接合処理の主な工程の例を示すフローチャートである。
先ず、複数枚の上ウェハWを収容したカセットC、複数枚の下ウェハWを収容したカセットC、及び空のカセットCが、搬入出ステーション2の所定のカセット載置板11に載置される。その後、ウェハ搬送装置22によりカセットC内の上ウェハWが取り出され、処理ステーション3の第3の処理ブロックG3のトランジション装置50に搬送される。
次に上ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって第1の処理ブロックG1の表面改質装置30に搬送される。表面改質装置30では、所定の減圧雰囲気下において、処理ガスである酸素ガスが励起されてプラズマ化され、イオン化される。この酸素イオンが上ウェハWの表面WU1に照射されて、当該表面WU1がプラズマ処理される。そして、上ウェハWの表面WU1が改質される(図17の工程S1)。
次に上ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって第2の処理ブロックG2の表面親水化装置40に搬送される。表面親水化装置40では、スピンチャックに保持された上ウェハWを回転させながら、当該上ウェハW上に純水を供給する。そうすると、供給された純水は上ウェハWの表面WU1上を拡散し、表面改質装置30において改質された上ウェハWの表面WU1に水酸基(シラノール基)が付着して当該表面WU1が親水化される。また、当該純水によって、上ウェハWの表面WU1が洗浄される(図17の工程S2)。
次に上ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって第2の処理ブロックG2の接合装置41に搬送される。接合装置41に搬入された上ウェハWは、トランジション110を介してウェハ搬送機構130により位置調節機構140に搬送される。そして位置調節機構140によって、上ウェハWの水平方向の向きが調節される(図17の工程S3)。
その後、位置調節機構140から反転機構150の保持アーム151に上ウェハWが受け渡される。続いて搬送領域T1において、保持アーム151を反転させることにより、上ウェハWの表裏面が反転される(図17の工程S4)。すなわち、上ウェハWの表面WU1が下方に向けられる。
その後、反転機構150によって上ウェハWは第1の温度調節部121に搬送される。第1の温度調節部121では、上ウェハWがギャップピン124上に保持され、第1の温度調節板123によって第1の温度、例えば25℃に調節される(図17の工程S5)。
その後、反転機構150によって上ウェハWは上チャック160の下方に搬送される。そして、反転機構150から上チャック160に上ウェハWが受け渡される。上ウェハWは、上チャック160にその裏面WU2が吸着保持される(図17の工程S6)。具体的には、真空ポンプ196を作動させ、吸引領域193を吸引口194から真空引きし、上ウェハWが上チャック160に吸着保持される。
このように上チャック160に保持される上ウェハWは、上述したように工程S5において例えば25℃に調節されている。すなわち、上ウェハWは、処理領域T2の雰囲気温度と同じ温度に調節されている。このため、上ウェハWが温度変化によって伸縮することがなく、その形状と寸法が変化しない。
上ウェハWに上述した工程S1〜S6の処理が行われている間、当該上ウェハWに続いて下ウェハWの処理が行われる。先ず、ウェハ搬送装置22によりカセットC内の下ウェハWが取り出され、処理ステーション3のトランジション装置50に搬送される。
次に下ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって表面改質装置30に搬送され、下ウェハWの表面WL1が改質される(図17の工程S7)。なお、工程S7における下ウェハWの表面WL1の改質は、上述した工程S1と同様である。
その後、下ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって表面親水化装置40に搬送され、下ウェハWの表面WL1が親水化される共に当該表面WL1が洗浄される(図17の工程S8)。なお、工程S8における下ウェハWの表面WL1の親水化及び洗浄は、上述した工程S2と同様である。
その後、下ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって接合装置41に搬送される。接合装置41に搬入された下ウェハWは、トランジション110を介してウェハ搬送機構130により位置調節機構140に搬送される。そして位置調節機構140によって、下ウェハWの水平方向の向きが調節される(図17の工程S9)。
その後、ウェハ搬送機構130によって下ウェハWは第2の温度調節部122に搬送される。第2の温度調節部122では、上ウェハWが第2の温度調節板125上に載置され、第2の温度、例えば26℃に調節される(図17の工程S10)。
その後、下ウェハWは、ウェハ搬送機構130によって下チャック161に搬送され、下チャック161にその裏面WL2が吸着保持される(図17の工程S11)。具体的には、真空ポンプ216を作動させ、吸引領域213を吸引口214から真空引きし、下ウェハWが下チャック161に吸着保持される。
このように下チャック161に保持される下ウェハWは、上述したように工程S10において例えば26℃に調節されている。すなわち、下ウェハWは、処理領域T2の雰囲気温度且つ上ウェハWの第1の温度(25℃)と異なる温度に調節されている。このように下ウェハWの第2の温度が上ウェハWの第1の温度より1℃高いため、下ウェハWは上ウェハWより数μm大きく膨張する。そうすると、上述したように温度調節前の上ウェハWと下ウェハWの伸縮量が異なる場合でも、上ウェハWと下ウェハWの寸法が同じになる。
次に、上チャック160に保持された上ウェハWと下チャック161に保持された下ウェハWとの水平方向の位置調節を行う。
なお、図18に示すように上ウェハWの表面WU1には予め定められた複数、例えば3点の基準点A1〜A3が形成され、同様に下ウェハWの表面WL1には予め定められた複数、例えば3点の基準点B1〜B3が形成されている。基準点A1、A3とB1、B3はそれぞれウェハW、Wの外周部の基準点であり、基準点A2とB2はそれぞれウェハW、Wの中心部の基準点である。なお、これら基準点A1〜A3、B1〜B3としては、例えばウェハW、W上に形成された所定のパターンがそれぞれ用いられる。また、本実施の形態はウェハW、W上の基準点は3点であるが、基準点の数はこれに限定されず任意に設定できる。
先ず、図18に示すように上部撮像部171と下部撮像部181の水平方向位置の調節を行う。具体的には、下部撮像部181が上部撮像部171の略下方に位置するように、第1の下チャック移動部180と第2の下チャック移動部186によって下チャック161を水平方向(X方向及びY方向)に移動させる。そして、上部撮像部171の可視光カメラ173と下部撮像部181の可視光カメラ182で共通のターゲットTを確認し、上部撮像部171と下部撮像部181の水平方向位置が一致するように、下部撮像部181の水平方向位置が微調節される。
次に、図19に示すように第1の下チャック移動部180によって下チャック161を鉛直上方に移動させた後、上チャック160と下チャック161の水平方向位置の調節を行う。具体的には、第1の下チャック移動部180と第2の下チャック移動部186によって下チャック161を水平方向(X方向及びY方向)に移動させながら、上部撮像部171の可視光カメラ173を用いて下ウェハWの表面WL1の基準点B1〜B3を順次撮像する。同時に、下チャック161を水平方向に移動させながら、下部撮像部181の可視光カメラ182を用いて上ウェハWの表面WU1の基準点A1〜A3を順次撮像する。なお、図19は上部撮像部171によって下ウェハWの基準点B1を撮像する共に、下部撮像部181によって上ウェハWの表面WU1の基準点A1を撮像する様子を示している。撮像された可視光画像は、制御部70に出力される。制御部70では、上部撮像部171で撮像された可視光画像と下部撮像部181で撮像された可視光画像に基づいて、上ウェハWの基準点A1〜A3と下ウェハWの基準点B1〜B3がそれぞれ合致するように、第1の下チャック移動部180と第2の下チャック移動部186によって下チャック161の水平方向位置を調節させる。こうして上チャック160と下チャック161の水平方向位置が調節され、上ウェハWと下ウェハWの水平方向位置が調節される(図17の工程S12)。
なお、上記水平方向位置の調節は、上述のように下チャック161を水平方向(X方向及びY方向)に移動させると共に、第1の下チャック移動部180によって下チャック161を回転させて、当該下チャック161の向きも調節される。
その後、図20に示すように第1の下チャック移動部180によって下チャック161を鉛直上方に移動させて、上チャック160と下チャック161の鉛直方向位置の調節を行い、当該上チャック160に保持された上ウェハWと下チャック161に保持された下ウェハWとの鉛直方向位置の調節を行う(図17の工程S13)。このとき、下ウェハWの表面WL1と上ウェハWの表面WU1との間の間隔は所定の距離、例えば80μm〜200μmになっている。
次に、上チャック160に保持された上ウェハWと下チャック161に保持された下ウェハWの接合処理が行われる。
先ず、図21に示すように押動部材200の押動ピン201を下降させることによって、上ウェハWの中心部を押圧しながら当該上ウェハWを下降させる。このとき、押動ピン201には、上ウェハWがない状態で当該押動ピン201が70μm移動するような荷重、例えば200gがかけられる。そして、押動部材200によって、上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部を当接させて押圧する(図17の工程S14)。このとき、上チャック160の吸引口194は吸引領域193の外周部に形成されているので、押動部材200で上ウェハWの中心部を押圧する際にも、上チャック160によって上ウェハWの外周部を保持することができる。
そうすると、押圧された上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部との間で接合が開始する(図21中の太線部)。すなわち、上ウェハWの表面WU1と下ウェハWの表面WL1はそれぞれ工程S1、S7において改質されているため、先ず、表面WU1、WL1間にファンデルワールス力(分子間力)が生じ、当該表面WU1、WL1同士が接合される。さらに、上ウェハWの表面WU1と下ウェハWの表面WL1はそれぞれ工程S2、S8において親水化されているため、表面WU1、WL1間の親水基が水素結合し(分子間力)、表面WU1、WL1同士が強固に接合される。
その後、図22に示すように押動部材200によって上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部を押圧した状態で真空ポンプ196の作動を停止して、吸引領域193における上ウェハWの真空引きを停止する。そうすると、上ウェハWが下ウェハW上に落下する。このとき、上ウェハWの裏面WU2は複数のピン191に支持されているので、上チャック160による上ウェハWの真空引きを解除した際、当該上ウェハWが上チャック160から剥がれ易くなっている。そして上ウェハWの中心部から外周部に向けて、上ウェハWの真空引きを停止し、上ウェハWが下ウェハW上に順次落下して当接し、上述した表面WU1、WL1間のファンデルワールス力と水素結合による接合が順次拡がる。こうして、図23に示すように上ウェハWの表面WU1と下ウェハWの表面WL1が全面で当接し、上ウェハWと下ウェハWが接合される(図17の工程S15)。
その後、図24に示すように押動部材200の押動ピン201を上チャック160まで上昇させる。また、真空ポンプ216の作動を停止し、吸引領域213における下ウェハWの真空引きを停止して、下チャック161による下ウェハWの吸着保持を停止する。このとき、下ウェハWの裏面WL2は複数のピン211に支持されているので、下チャック161による下ウェハWの真空引きを解除した際、当該下ウェハWが下チャック161から剥がれ易くなっている。
次に、図25及び図26に示すように上ウェハWと下ウェハWが接合された重合ウェハWの検査を行う(図17の工程S16)。なお、重合ウェハW中のウェハW、Wの接合面において、上ウェハWの基準点A1〜A3と下ウェハWの基準点B1〜B3がそれぞれ当接した基準点をC1〜C3とする。
工程S16では、第1の下チャック移動部180と第2の下チャック移動部186によって下チャック161を水平方向(X方向及びY方向)に移動させながら、上部撮像部171の赤外線カメラ172を用いて重合ウェハWの内部の基準点C1〜C3を順次撮像する。このとき、赤外線は重合ウェハWを透過するので、赤外線カメラ172によって重合ウェハWの内部の基準点C1〜C3を撮像することができる。なお、図25は上部撮像部171によって重合ウェハWの基準点C1を撮像する様子を示し、図26は上部撮像部171によって重合ウェハWの基準点C2を撮像する様子を示している。撮像された赤外線画像は、制御部70に出力される。制御部70では、赤外線カメラ172で撮像された赤外線画像に基づいて、重合ウェハWの検査が行われる。すなわち、基準点C1〜C3において、基準点A1〜A3と基準点B1〜B3が合致しているか否かの検査が行われる。こうして重合ウェハWにおいて、上ウェハWと下ウェハWの水平方向の相対位置の検査が行われる。
なお、この工程S16における重合ウェハWの検査において、基準点A1〜A3と基準点B1〜B3が合致するとは、完全に合致する場合に加えて、それぞれの基準点の位置ずれが所望の範囲内である場合も含む。
その後、工程S16における検査結果に基づいて、第1の温度調節部121における上ウェハWの第1の温度と、第2の温度調節部122における下ウェハWの第2の温度の調節が行われる(図17の工程S17)。すなわち、第1の温度調節部121と第2の温度調節部122がフィードバック制御される。
工程S17では、検査結果が正常な場合、第1の温度調節部121と第2の温度調節部122の温度調節は行われない。一方、検査結果が異常な場合、すなわち上ウェハWと下ウェハWが水平方向にずれて接合されている場合、当該水平方向の位置ずれが解消するように、第1の温度調節部121における上ウェハWの第1の温度と、第2の温度調節部122における下ウェハWの第2の温度がそれぞれ設定される。そうすると、以後行われるウェハW、Wの接合処理を適切に行うことができる。なお、工程S17における温度調節は、工程S5及びS10における温度調節と同様であるので説明を省略する。
その後、検査が終了した重合ウェハWは、ウェハ搬送装置61によってトランジション装置51に搬送され、その後搬入出ステーション2のウェハ搬送装置22によって所定のカセット載置板11のカセットCに搬送される。こうして、一連のウェハW、Wの接合処理が終了する。
以上の実施の形態によれば、ウェハW、Wの接合前の工程S5及び工程S10において、第1の温度調節部121と第2の温度調節部122によってそれぞれ上ウェハWと下ウェハWを異なる温度に調節することができる。そうすると、例えば温度調節前の上ウェハWと下ウェハWがそれぞれ伸縮し、その伸縮量が異なる場合であっても、本実施の形態のように上ウェハWと下ウェハWを異なる温度に調節することによって、上ウェハWと下ウェハWを異なる寸法に伸縮させることができ、上記伸縮量の差分を吸収することができる。すなわち、上ウェハWと下ウェハWの伸縮量の差分を、上ウェハWと下ウェハWの温度差で吸収することができる。これにより、工程S12において上ウェハWと下ウェハWの水平方向位置を適切に調節することができ、工程S14及びS15において上ウェハWと下ウェハWの接合処理を適切に行うことができる。
なお、本実施の形態においては、上ウェハWの第1の温度と下ウェハWの第2の温度の温度差を1℃としたが、当該温度差はこれに限定されず、例えば2℃や3℃等、任意に設定できる。上述したように温度調節前の上ウェハWと下ウェハWの伸縮量の差分を吸収するように、この温度差は設定される。
また、第1の温度調節部121と第2の温度調節部122は、上チャック160と下チャック161とは別途設けられるので、上ウェハWと下ウェハWの温度調節を行っても、上ウェハWと下ウェハWの位置調節を開始するタイミングへの影響がない。このため、接合処理のスループットを向上させることができる。
また、工程S16において重合ウェハWの検査を行う際、赤外線が重合ウェハWを透過するので、上部撮像部171の赤外線カメラ172によって重合ウェハWの内部の基準点C1〜C3を撮像することができる。そうすると、その後の工程S17において、検査結果に基づき、重合ウェハWにおいて上ウェハWの基準点A1〜A3と下ウェハWの基準点B1〜B3が合致するように第1の温度調節部121と第2の温度調節部122をフィードバック制御することができる。したがって、第1の温度調節部121の第1の温度と第2の温度調節部122の第2の温度を適切に調節することができ、以後行われるウェハW、Wの接合処理を適切に行うことができる。
また、このように接合装置41内で重合ウェハWの検査を行うことができ、接合装置41の外部に別途検査装置を設ける必要がないため、装置の製造コストを低廉化できる。また、ウェハW、W同士を接合した直後に重合ウェハWを検査できるので、検査結果を後続の接合処理に適切なタイミングでフィードバックすることができ、これにより接合処理の精度が向上する。
また、第1の温度調節部121と第2の温度調節部122はトランジション110に積層されて設けられており、すなわち従来の特許文献1に記載された接合装置における空きスペースに第1の温度調節部121と第2の温度調節部122を配置している。このため、これら第1の温度調節部121と第2の温度調節部122を設けても、接合装置41の専有面積を小さく維持することができる。
また接合システム1は、接合装置41に加えて、ウェハW、Wの表面WU1、WL1を改質する表面改質装置30と、表面WU1、WL1を親水化すると共に当該表面WU1、WL1を洗浄する表面親水化装置40も備えているので、一のシステム内でウェハW、Wの接合を効率よく行うことができる。したがって、ウェハ接合処理のスループットをより向上させることができる。
以上の実施の形態の接合装置41において、第1の温度調節部121と第2の温度調節部122はトランジション110に積層されて設けられていたが、これに限定されず、任意の場所に設置し得る。例えば第1の温度調節部121と第2の温度調節部122を処理領域T2内に設けてもよいし、或いは反転機構150やウェハ搬送機構130に設けてもよい。
また、位置調節機構140の保持部142内に、例えば第1の温度調節部121と第2の温度調節部122を備えた温度調節機構を設けてもよい。かかる場合、上ウェハWと下ウェハWは、位置調節機構140による水平方向の向きを調節中、或いは水平方向の向きを調節直後に温度調節される。
以上のいずれの場合でも、上記実施の形態と同様の効果を享受することができ、すなわち上ウェハWと下ウェハWをそれぞれ適切な温度に調節して、当該ウェハW、Wの接合処理を適切且つ迅速に行うことができる。
また、以上の実施の形態の第1の温度調節部121は、第1の温度調節板123とギャップピン124を有していたが、これに限定されず、種々の構成を取り得る。例えば第1の温度調節板123とギャップピン124に代えて、上記上チャック160と同様の構成のチャックに、例えばペルチェ素子(図示せず)などを内蔵してもよい。
また、以上の実施の形態の接合装置41において、赤外線カメラ172は上部撮像部171に設けられていたが、当該赤外線カメラ172を下部撮像部181に設けてもよい。さらに上部撮像部171と下部撮像部181の両方に赤外線カメラ172をそれぞれ設けてもよい。上部撮像部171と下部撮像部181の両方に赤外線カメラ172を設けた場合、上チャック160と下チャック161のいずれも、複数のウェハが積層された重合ウェハWを保持することができ、接合処理の自由度が向上する。
以上の実施の形態では、上ウェハWと下ウェハWが共に製品ウェハである場合である場合について説明したが、本発明は、例えば上ウェハWが製品ウェハであり、下ウェハWが支持ウェハである場合や、上ウェハWが支持ウェハであり、下ウェハWは製品ウェハである場合にも適用できる。但し、ウェハW、Wが共に製品ウェハである場合には、例えばウェハW、W間の貫通電極の導通を図る必要がある等、特にウェハW、Wの水平方向の位置調節を厳密に行う必要がる。かかる場合、ウェハW、Wの水平方向の位置ずれの問題が顕著に生じるため、本発明は特に有用となる。
以上の実施の形態の接合装置41では、上チャック160を処理容器100に固定し、且つ下チャック161を水平方向及び鉛直方向に移動させていたが、反対に上チャック160を水平方向及び鉛直方向に移動させ、且つ下チャック161を処理容器100に固定してもよい。或いは、上チャック160と下チャック161を共に水平方向及び鉛直方向に移動させてもよい。
以上の実施の形態の接合システム1において、接合装置41でウェハW、Wを接合した後、さらに接合された重合ウェハWを所定の温度で加熱(アニール処理)してもよい。重合ウェハWにかかる加熱処理を行うことで、接合界面をより強固に結合させることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。本発明は、基板がウェハ以外のFPD(フラットパネルディスプレイ)、フォトマスク用のマスクレチクルなどの他の基板である場合にも適用できる。
1 接合システム
2 搬入出ステーション
3 処理ステーション
30 表面改質装置
40 表面親水化装置
41 接合装置
61 ウェハ搬送装置
70 制御部
110 トランジション
120 温度調節機構
121 第1の温度調節部
122 第2の温度調節部
130 ウェハ搬送機構
140 位置調節機構
150 反転機構
160 上チャック
161 下チャック
171 上部撮像部
172 赤外線カメラ
181 下部撮像部
A1〜A3 基準点
B1〜B3 基準点
C1〜C3 基準点
上ウェハ
下ウェハ
重合ウェハ

Claims (15)

  1. 基板同士を接合する接合装置であって、
    下面に第1の基板を保持する第1の保持部と、
    前記第1の保持部の下方に設けられ、上面に第2の基板を保持する第2の保持部と、
    前記第1の保持部に保持される前の第1の基板の温度を第1の温度に調節する第1の温度調節部と、
    前記第2の保持部に保持される前の第2の基板の温度を、前記第1の温度と異なる第2の温度に調節する第2の温度調節部と、を有することを特徴とする、接合装置。
  2. 第1の基板と第2の基板が接合された重合基板を撮像する撮像部と、
    前記撮像部で撮像された画像に基づいて重合基板における第1の基板と第2の基板との水平方向の相対位置を検査し、当該検査結果に基づいて、前記第1の温度と前記第2の温度の温度差を設定する制御部と、をさらに有することを特徴とする、請求項1に記載の接合装置。
  3. 前記撮像部は赤外線カメラを備えることを特徴とする、請求項2に記載の接合装置。
  4. 第1の基板と第2の基板は、それぞれデバイスが形成された半導体基板であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の接合装置。
  5. 第1の基板、第2の基板又は第1の基板と第2の基板が接合された重合基板を外部との間で搬入出するために、当該第1の基板、第2の基板又は重合基板を一時的に載置するトランジションをさらに有し、
    前記第1の温度調節部と前記第2の温度調節部は、それぞれ前記トランジションに積層されて設けられていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の接合装置。
  6. 第1の基板又は第2の基板の水平方向の向きを調節する位置調節機構をさらに有し、
    前記第1の温度調節部と前記第2の温度調節部は、それぞれ前記位置調節機構に設けられていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の接合装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の接合装置を備えた接合システムであって、
    前記接合装置を備えた処理ステーションと、
    第1の基板、第2の基板又は第1の基板と第2の基板が接合された重合基板をそれぞれ複数保有可能で、且つ前記処理ステーションに対して第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬入出する搬入出ステーションと、を備え、
    前記処理ステーションは、
    第1の基板又は第2の基板の接合される表面を改質する表面改質装置と、
    前記表面改質装置で改質された第1の基板又は第2の基板の表面を親水化する表面親水化装置と、
    前記表面改質装置、前記表面親水化装置及び前記接合装置に対して、第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬送するための搬送装置と、を有し、
    前記接合装置では、前記表面親水化装置で表面が親水化された第1の基板と第2の基板を接合することを特徴とする、接合システム。
  8. 基板同士を接合する接合方法であって、
    第1の温度調節部によって第1の基板の温度を第1の温度に調節する第1の工程と、
    第2の温度調節部によって第2の基板の温度を、前記第1の温度と異なる第2の温度に調節する第2の工程と、
    前記第1の工程において温度調節された第1の基板を第1の保持部の下面で保持し、前記第2の工程において温度調節された第2の基板を第2の保持部の上面で保持した後、前記第1の保持部に保持された第1の基板と前記第2の保持部に保持された第2の基板とを対向配置して接合する第3の工程と、を有することを特徴とする、接合方法。
  9. 前記第3の工程後、第1の基板と第2の基板が接合された重合基板を撮像部によって撮像する第4の工程と、
    前記第4の工程で撮像された画像に基づいて、重合基板における第1の基板と第2の基板との水平方向の相対位置を検査する第5の工程と、
    前記第5の工程の検査結果に基づいて、前記第1の温度と前記第2の温度の温度差を設定する第6の工程と、をさらに有することを特徴とする、請求項8に記載の接合方法。
  10. 前記撮像部は赤外線カメラを備え、
    前記第4の工程において、前記赤外線カメラによって重合基板を撮像することを特徴とする、請求項9に記載の接合方法。
  11. 第1の基板と第2の基板は、それぞれデバイスが形成された半導体基板であることを特徴とする、請求項8〜10のいずれかに記載の接合方法。
  12. 前記第1の工程は、位置調節機構によって第1の基板の水平方向の向きが調節され、且つ反転機構によって第1の基板の表裏面が反転された後であって、前記第3の工程の前に行われ、
    前記第2の工程は、前記位置調節機構によって第2の基板の水平方向の向きが調節された後であって、前記第3の工程の前に行われることを特徴とする、請求項8〜11のいずれかに記載の接合方法。
  13. 前記第1の工程と前記第2の工程は、それぞれ第1の基板と第2の基板の水平方向の向きを位置調節機構によって調節中に行われることを特徴とする、請求項8〜11のいずれかに記載の接合方法。
  14. 請求項8〜13のいずれかに記載の接合方法を接合装置によって実行させるために、当該接合装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラム。
  15. 請求項14に記載のプログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体。
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