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JP2015000578A - 車両の走行制御装置 - Google Patents

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JP2015000578A JP2013124266A JP2013124266A JP2015000578A JP 2015000578 A JP2015000578 A JP 2015000578A JP 2013124266 A JP2013124266 A JP 2013124266A JP 2013124266 A JP2013124266 A JP 2013124266A JP 2015000578 A JP2015000578 A JP 2015000578A
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昭 澤山
Akira Sawayama
昭 澤山
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Abstract

【課題】燃費を優先する運転モードに切り換える機会を増やして燃料の消費を効率よく抑制する。【解決手段】車両の走行制御装置は、第1の運転モードと燃料の消費を抑制する第2の運転モードが可能な走行制御手段18と、運転モードを切り換える切り換えスイッチ26と、ブレーキペダル31の踏み込みにより走行を制動させる制動手段30と、を備える。車両の停車状態を検出する停車検出手段27が設けられ、走行制御手段18は、ブレーキペダル31が踏み込まれて、停車検出手段が車両の停車状態を検出すると、第2の運転モードに切り換えるように構成される。第2の運転モード以外に切り換えられると、切り換えスイッチ26が再び操作されるか又は停車検出手段が車両の停車状態以外を検出した後に再び停車状態を検出するまで第2の運転モード以外の運転モードを行う。【選択図】図2

Description

本発明は、第1の運転モードとその第1の運転モードよりも燃費を優先する第2の運転モードの少なくとも2つの運転モードが可能な走行制御手段を備える車両の走行制御装置に関するものである。
従来、車両にあっては、動力を発生させるエンジン及びそのエンジンからの動力を変速しうる変速機を備える。そして、近年では、省エネルギーの観点から、第1の運転モードとその第1の運転モードよりも燃費を優先する第2の運転モードの少なくとも2つの運転モードが可能な走行制御手段を備える走行制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この車両の走行制御手段にあって、燃費を優先する第2の運転モードは、アップシフトを相対的に低車速で実行する制御もしくは相対的に高速側変速比を低車速側で使用する制御である。これに対して第1の運転モードは、駆動力もしくは加速特性を向上させる制御であって、アップシフトを相対的に高車速で実行する制御もしくは相対的に低速側変速比を高車速側で使用する制御である。このような制御は、変速マップを切り替えたり、駆動要求量を補正したり、あるいは算出された変速比を補正したりして行っている。
また、近年では、駆動エネルギーとしてバッテリに充電された電力を用い、その電力により回転駆動するモータにより駆動輪を回転させて走行させる、いわゆる電気自動車が普及し始めている。このような車両にあっても、第1の運転モードとその第1の運転モードよりも燃料である電力の消費を優先する第2の運転モードの少なくとも2つの運転モードにより制御し、切り換えスイッチによりそのいずれかを選択して走行させるようなことが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
ここで、このような第1の運転モードとその第1の運転モードよりも燃費を優先する第2の運転モードの少なくとも2つの運転モードが可能な走行制御手段を備える車両では、それらの運転モードを切り換える切り換えスイッチが設けられる。そして、第2の運転モードにより走行する車両は燃料の消費量が抑制されることから、その車両を急に加速させることは困難であった。このため、第2の運転モードにより走行する車両を加速させることを欲する運転者は、切り換えスイッチにより、第2の運転モードから第2の運転モード以外の例えば第1の運転モードに切り換えて、それに伴う出力トルクの上昇により車両を加速させることが行われる傾向にある。
特開2005−42872号公報(段落番号「0014」) 特開平6ー121405号公報
しかし、このような第1の運転モードとその第1の運転モードよりも燃費を優先する第2の運転モードの少なくとも2つの運転モードが可能な走行制御手段を備える車両にあって、第2の運転モード以外の例えば第1の運転モードに切り換えた運転者は、第1の運転モードであることを忘れて、車両を加速させることが必要無い場合であっても、第2の運転モードに切り換えることを行わない場合がある。すると、複数の運転モードを設けた意義が失われる。
この点を解消するために、車両を走行させるためには、最初にイグニッションキーを入れることが行われるので、このイグニッションキーが入れられると、燃費を優先した第2の運転モードに切り換えることが考えられる。しかし、最初にイグニッションキーを入れた運転者は、目的地まで到達しなければ、そのイグニッションキーを切るようなこともない。このため、第2の運転モードから走行を開始しても、その後の、比較的早期に第2の運転モード以外の例えば第1の運転モードに切り換えた運転者が、第1の運転モードであることを忘れてしまうと、目的地まで第1の運転モードによる走行となり、燃料の消費を効果的に抑制することは困難であった。
本発明の目的は、燃費を優先する運転モードに切り換える機会を増やして燃料の消費を効率よく抑制し得る車両の走行制御装置を提供することにある。
本発明は、第1の運転モードとその第1の運転モードよりも燃費を優先する第2の運転モードの少なくとも2つの運転モードが可能な走行制御手段と、走行制御手段における運転モードを切り換える切り換えスイッチと、ブレーキペダルの踏み込みにより走行を制動させる制動手段と、を備えた車両の走行制御装置の改良である。
その特徴ある構成は、車両の停車状態を検出する停車検出手段が設けられ、走行制御手段は、ブレーキペダルが踏み込まれて、停車検出手段が停車状態を検出すると、第2の運転モードに切り換えるように構成されたところにある。
ここで、停車検出手段が停車状態を検出した状態で切り換えスイッチにより第2の運転モード以外の運転モードに切り換えられた走行制御手段は、切り換えスイッチが再び操作されるか又は停車検出手段が停車状態以外を検出した後に停車検出手段が再び停車状態を検出するまで第2の運転モード以外の運転モードを行うことが好ましく、その場合、次に停車検出手段が停車状態以外を検出しても、その車速が所定の閾値未満であると、次に停車検出手段が停車状態を検出しても、第2の運転モード以外の運転モードを維持することが好ましい。
本発明の車両の走行制御装置では、第2の運転モード以外の例えば第1の運転モードに切り換えられていても、ブレーキペダルが踏み込まれて、停車検出手段が停車状態を検出すると、第2の運転モードに切り換わるので、第2の運転モード以外の運転モードから燃費を優先する第2の運転モードに切り換える機会は従来よりも増加して、燃料の消費を抑制することが可能になる。
また、停車検出手段が停車状態を検出した状態でも、切り換えスイッチにより第2の運転モード以外の運転モードに切り換えられるようにすれば、その車両を停車状態から例えば第1の運転モードにおける走行を開始することができる。そして、例えば第1の運転モードにおける走行が開始された後に、停車検出手段が停車状態以外を検出しても、その車速が所定の閾値未満であると、その第1の運転モードを維持することにより、頻繁な第2の運転モードへの切り換えを防止することができる。
本発明実施形態の車両の走行制御装置の動作を示すフローチャートである。 その走行制御装置を有する車両の構成図である。 別の走行制御装置を有する車両の構成図である。
次に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図2に、本発明の走行制御装置を有する車両10の構成を示す。図に示す車両10はトラックであって、この車両10には、動力源であるエンジン12が前部に設けられ、そのエンジン12には変速機15が連結され、プロペラシャフト16を介して後輪17bが更に連結される。エンジン12の出力を後輪17bに伝達する変速機15は、シフトダウンやシフトアップが可能な自動変速機であって、自動変速ECU18の制御出力が接続される。また、この車両10には、エンジンECU19が設けられ、このエンジンECU19からはエンジン12における燃料噴射装置12aにその制御出力が接続される。
また、車両10には、アクセルペダル11の踏み込み量を検出するアクセルセンサ24や、後述する第1の運転モードと第2の運転モードを切り換える切り換えスイッチ26や、セレクトレバー22の位置を検出するレンジセンサ21が設けられる。そして、上述した自動変速ECU18,エンジンECU19,アクセルセンサ24、切り換えスイッチ26等及びレンジセンサ21は、図示しない他の機器と共にCAN(Controller Area Network)23を介して連結され、互いに交信可能に構成される。
エンジンECU19には、メモリ19aが設けられ、このメモリ19aにはアクセルペダル11の踏み込み量と燃料消費量との関係を示す噴射マップ19bが記憶される。エンジンECU19は、その噴射マップ19bに基づいて、燃料噴射装置12aを制御し、アクセルペダル11の踏み込み量に基づいて、エンジン12を所望の回転速度で駆動するように構成される。
セレクトレバー22は、車両10を停車させるP(パーキング)位置と、車両10を後退させるR(リバース)位置と、エンジン12の動力をプロペラシャフト16に伝達させないN(ニュートラル)位置と、車両10を走行させるD(ドライブ)位置等に移動可能に構成される。そして、この自動変速ECU18は、レンジセンサ21の検出出力やアクセルペダル11の踏み込み量や車速等の条件に応じて自動変速機15をシフトダウン又はシフトアップして変速させ、エンジン12の出力を後輪17bに効率よく伝達するように構成される。
ここで、動力源であるエンジン12及びそのエンジン12を制御するエンジンECU19、並びに自動変速機15及びその自動変速機15を制御する自動変速ECU18は、エンジン12により生じた動力によりプロペラシャフト16を所望の回転速度で回転させ、その回転するプロペラシャフト16により後輪17bを回転させて車両10を走行させる点で、本発明における走行制御手段を構成するものである。
この車両10には、車両10の停車状態を検出する停車検出手段が設けられる。この実施の形態における停車検出手段は、プロペラシャフト16の回転速度から車両の速度を検出する車速センサ27であって、この車速センサ27の検出出力はCAN(Controller Area Network)23を介して自動変速ECU18に接続される。一方、自動変速ECU18にはメモリ18aが設けられ、このメモリ18aには、アクセル開度と車速により決まる運転点が予め設定されている変速マップ18b,18cが記憶される。そして、セレクトレバー22がDレンジ選択時に自動変速ECU18は、変速マップ18b,18c上でのアップシフト線を超えるとアップシフトする指令を自動変速機15に対し出力し、運転点が変速マップ18b,18c上でのダウンシフト線を超えるとダウンシフトする指令を自動変速機15に対し出力することで、自動的にギヤ位置を変えるように構成される。
ここで、自動変速ECU18のメモリ18aには、車速から求められるアップシフトを相対的に高車速で実行する制御もしくは相対的に低速側変速比を高車速側で使用する第1変速マップ18bと、アップシフトを相対的に低車速で実行する制御もしくは相対的に高速側変速比を低車速側で使用する第2変速マップ18cが記憶される。このため、走行制御手段を構成する自動変速ECU18は、第1変速マップ18bに基づいて自動変速機15を制御する第1の運転モードと、第2変速マップ18cに基づいて自動変速機15を制御して、第1の運転モードに比べて燃料の消費を抑制する第2の運転モードの双方が可能に構成される。
切り換えスイッチ26は、その操作レバー26aを運転者がその手で点線で示すように傾倒させるように構成されたものであって、その操作レバー26aから操作した手を離すと再び図2の実線で示す基本状態に戻るような自己復帰型のスイッチ26である。そして、第2の運転モードの状態でその操作レバー26aが操作されると、自動変速ECU18は、第1変速マップ18bに基づいて自動変速機15を制御する第1の運転モードに切り換えるように構成される。逆に、第1の運転モードの状態でその操作レバー26aが操作されると、自動変速ECU18は、第2変速マップ18cに基づいて自動変速機15を制御する第2の運転モードに切り換えるように構成される。
また、この車両10には、ブレーキペダル31の踏み込みにより走行を制動させる制動手段30が設けられる。この制動手段30は、ブレーキペダル31と、そのブレーキペダル31を踏み込むとブレーキ液圧を発生させるマスタシリンダ32と、ブレーキ液圧によって図示しないブレーキパッドをディスクロータ17cに押圧するキャリパ33とを備える。ここで、ディスクロータ17cは、後輪17bを支持する車軸17aにその後輪17bと同軸になるように設けられ、キャリパ33は図示しないブレーキパッドを回転するディスクロータ17cに押圧することによる摩擦制動力を生じさせ、車両10を減速制動させるように構成される。
また、この車両10には、ブレーキペダル31の操作量を検出するブレーキセンサ36が設けられ、このブレーキセンサ36の検出出力はCAN(Controller Area Network)23を介して上述した自動変速ECU18に入力される。そして、本発明の特徴ある構成は、走行制御手段を構成する自動変速ECU18が、第1の運転モードに切り換えられた状態で、ブレーキペダル31が踏み込まれて、停車検出手段である車速センサ27が車速ゼロの停車状態を検出すると、第1の運転モードから第2の運転モードに切り換えるように構成されたところにある。
ここで、第2の運転モードに切り換えるのに、ブレーキペダル31が踏み込まれることを用件とするのは、走行を停止させようとする積極的な意思を要求するものである。また、停車検出手段である車速センサ27が車速ゼロの停車状態を検出することを用件とするのは、実際に車両10が停車することを要求するものである。そして、停車検出手段が停車状態を検出した段階で、第2の運転モードに切り換えられるけれども、その停車状態で切り換えスイッチ26が操作されると、停車状態でも第1の運転モードに切り換えられるように構成される。これは、運転者の意思により、その車両10を停車状態から第1の運転モードにおける走行を開始することができるようにするためである。
第1の運転モードにおける走行を開始した車両の走行制御手段である自動変速ECU18は、切り換えスイッチ26が再び操作されるか又は停車検出手段である車速センサ27が停車状態以外を検出した後にその停車検出手段である車速センサ27が車速ゼロの停車状態を検出するまで第1の運転モードを行うように構成される。この場合の自動変速ECU18は、次に車速センサ27が車速ゼロの停車状態以外を検出しても、その車速が所定の閾値未満であると、次に車速センサ27が車速ゼロの停車状態を検出しても、第1の運転モードを維持するように構成される。
次に、このように構成された車両の走行制御装置の動作を説明する。
車両10を走行させるには、最初に図示しないイグニッションキーを入れることが行われる。このイグニッションキーが入れられるとエンジン12が始動し、セレクトレバー22をD(ドライブ)位置に移動させることにより、そのエンジン12により生じた動力が変速機15を介してプロペラシャフト16に伝達され、回転するプロペラシャフト16により後輪17bが更に回転して車両10は走行することになる。そして、エンジンECU19は、車両10の走行中に、アクセルペダル11の踏み込み量に基づいて、エンジン12を所望の回転速度で駆動させるように制御する。
一方、イグニッションキーを入れると、走行制御手段を構成する自動変速ECU18は、第2変速マップ18cに基づいて自動変速機15を制御して、燃料の消費を抑制する第2の運転モードを開始する。このため、車両10の走行中において、自動変速ECU18は、アクセルペダル11の踏み込み量や車速等の条件に応じて、第2変速マップ18cに基づいて自動変速機15を制御し、アップシフトを相対的に低車速で実行する制御もしくは相対的に高速側変速比を低車速側で使用することになる。
一方、車両10を登坂道において走行させる場合や、前方の車両を追い越し又は追い抜きする必要があって、車両10を速やかに加速させる必要がある場合に、運転者は、切り換えスイッチ26の操作レバー26aを図2の実線で示す状態から点線で示すように傾倒させて、第1変速マップ18bに基づいて自動変速機15を制御する第1の運転モードに切り換える。
この切り換えは、車速センサ27が車速ゼロを検出する、いわゆる停車状態でも行うことができる。ただし、車速センサ27が車速ゼロを検出する停車した状態で切り換えスイッチ26により第1の運転モードに切り換えられた後は、切り換えスイッチ26が再び操作されるか又は停車検出手段である車速センサ27が車速ゼロの停車状態を再び検出するまで第1の運転モードが行われることになる。
この第1の運転モードでは、走行制御手段を構成する自動変速ECU18は、第1変速マップ18bに基づいて自動変速機15を制御し、アップシフトを相対的に高車速で実行する制御もしくは相対的に低速側変速比を高車速側で使用する制御を行い、駆動力もしくは加速特性を向上させる。これにより、登坂道を所望の速度で走行するとともに、前方の車両の追い越しや追い抜きを速やかに行うことが可能となる。
登坂道における走行や、車両の追い越し又は追い抜きが終了すると、車両10を第1の運転モードにおいて走行させる必要が無いので、運転者は、その手で切り換えスイッチ26の操作レバー26aを点線で示すように再び傾倒させて、その第1の運転モードから、第2変速マップ18cに基づいて自動変速機15を制御する第2の運転モードに切り換える。これにより燃料の消費を抑制する。
けれども、登坂等のために一旦第1の運転モード切り換えた運転者は、車両10の走行状態が第1の運転モードであることを忘れてしまう場合もあり得る。この場合には、その後、ブレーキペダル31が踏み込まれて、停車検出手段である車速センサ27が車速ゼロの停車状態を検出した段階で第2の運転モードに自動的に切り換えられることになる。このように、切り換えスイッチ26によらずして、第1の運転モードから第2の運転モードに自動的に切り換えられるまでの流れを図1に示す。
図1に示すように、第2の運転モードから第1の運転モードに切り換えられ、第1の運転モードである(S1)とされると、次に、切り換えスイッチ26が操作されたか否か判断する(S2)。そして、運転者により切り換えスイッチ26が操作されると、走行制御手段を構成する自動変速ECU18は、第1の運転モードから、第2変速マップ18cに基づいて自動変速機15を制御する第2の運転モードに切り換える(S8)。これにより運転者の意思に基づく第2の運転モードへの切り換えが行われ、燃料の消費を抑制することができる。
一方、第1の運転モードであって(S1)、切り換えスイッチ26が操作されない(S2)場合は、車速センサ27の検出出力を入力して、その車速が所定の閾値以上であるか否かを判断する(S3)。そして、その車速が所定の閾値未満であると、第1の運転モードを維持する。逆に、第1の運転モードに切り換えられた後に(S1)車両10が一旦走行し、車速が所定の閾値を以上になると、次にブレーキペダル31の踏み込みの有無を判断する(S5)。
ここで、車速が所定の閾値以上を検出し(S3)、これにより車両10が一旦走行した後にあっても、運転者により切り換えスイッチ26が操作されると(S4)、走行制御手段を構成する自動変速ECU18は、第1の運転モードから、第2変速マップ18cに基づいて自動変速機15を制御する第2の運転モードに切り換える(S8)。よって、車両10が一旦走行した後にあっても、運転者の意思に基づく第2の運転モードへの切り換えは可能になる。
車両10が一旦走行した後に、ブレーキペダル31が踏み込まれると(S5)、次に停車検出手段である車速センサ27により車速ゼロの停車状態であるか否かを判断する(S6)。そして、停車状態であると、走行制御手段を構成する自動変速ECU18は、第1の運転モードから、第2変速マップ18cに基づいて自動変速機15を制御する第2の運転モードに切り換える(S7)。これにより第1の運転モードであることを運転者が忘れていても、車両10が停車した後には、第2の運転モードとなり、第1の運転モードから第2の運転モードに切り換える機会は増加して、燃料の消費を抑制することが可能になる。
ここで、停車検出手段である車速センサ27が車速ゼロの停車状態を検出して、第2の運転モードに切り換えられた停車状態でも、再び切り換えスイッチ26を操作することにより、第1の運転モードに切り換えることはできる。けれども、停車状態で第1の運転モードに切り換えられた場合の走行制御手段である自動変速ECU18は、次に車速センサ27が車速ゼロ以外を検出しても、その車速が所定の閾値未満であると(S3)、第1の運転モードは維持される。このため、第1の運転モードに切り換えた後は、一旦車両10が所定の閾値以上の速度で走行しないと、再び停車したときに第2の運転モードに切り換えられないことになる。これにより、頻繁な第2の運転モードへの切り換えを防止することができる。
なお、上述した実施の形態では、自動変速ECU18のメモリ18aに第1変速マップ18bと第2変速マップ18cを記憶させ、これらのいずれかに基づいて走行制御手段を構成する自動変速ECU18が自動変速機15を制御することにより、第1の運転モードと、その第1の運転モードに比べて燃料の消費を抑制する第2の運転モードの双方が可能なように構成された場合を説明した。けれども、第1の運転モードとその第1の運転モードよりも燃費を優先する第2の運転モードの少なくとも2つの運転モードが可能である限り、走行制御手段はこれに限定されるものでは無く、他の形式により、第1の運転モードと第2の運転モードを行うようにしても良い。例えば、走行制御手段を構成するエンジンECU19により、直接的に燃料噴射量を制限するようなものであっても良い。この燃料噴射量を制限する場合を図3に示す。
図3に示すように、走行制御手段を構成するエンジンECU19にメモリ19aを設け、このメモリ19aに、アクセルペダル11の踏み込み量と燃料消費量との関係を示す噴射マップ19b,19cを記憶する。この噴射マップ19b,19cは、アクセルペダル11の踏み込み量と、その踏み込み量から要求される出力トルクを生じさせる燃料噴射量との関係を示すものであって、一般的なアクセルペダル11の踏み込み量と燃料噴射量の関係を示す第1噴射マップ19bと、その第1噴射マップ19bで示される燃料噴射量より少ない燃料を噴射させる第2噴射マップ19cの双方が記憶される。エンジンECU19は、その第1噴射マップ19bに基づいて、燃料噴射装置12aを制御する第2の運転モード以外の例えば第1の運転モードと、その第2噴射マップ19cに基づいて、少ない燃料を噴射させるように燃料噴射装置12aを制御する第2の運転モードの双方が可能に構成される。
このような走行制御手段を構成するエンジンECU19であっても、第1の運転モードに切り換えられた状態で、ブレーキペダル31が踏み込まれて、停車検出手段である車速センサ27が車速ゼロの停車状態を検出すると、第2の運転モードに切り換えるようにすることにより、第1の運転モードから第2の運転モードに切り換える機会は従来より増加する。そして、第2の運転モードでは、第1の運転モードより少ない燃料を噴射させることにより、その燃料の消費を効率よく抑制することが可能になる。
また、上述した実施の形態では、第1の運転モードと第2の運転モードの2つの運転モードが可能な走行制御手段を用いて説明したけれども、運転モードの数は2つに限らず、走行制御手段は、燃費を優先する第2の運転モードを備える限り、運転モードの数は3つ備えても良く4つ以上の運転モードを備えても良い。
また、上述した実施の形態では、エンジン12と変速機15を備える車両10を用いて説明したけれども、第1の運転モードとその第1の運転モードよりも燃費を優先する第2の運転モードの少なくとも2つの運転モードが可能な走行制御手段を有する限り、車両は、エンジンと電導モータを有するハイブリッド車であっても良く、エンジンを備えること無く、駆動エネルギーとしてバッテリに充電された電力を用い、その電力により回転駆動するモータにより駆動輪を回転させて走行させる、いわゆる電気自動車であっても良い。例えば、電気自動車であれば、例えば第1の運転モードから燃費を優先する第2の運転モードに切り換える機会を従来より増加させることにより、第2の運転モードでは、第1の運転モードより少ない電力消費となり、その電力といわれる燃料の消費を効率よく抑制することが期待できる。
また、上述した実施の形態では、停車検出手段が、プロペラシャフト16の回転速度から車両の速度を検出する車速センサ27である場合を説明したけれども、停車検出手段は、車両の停車状態を検出しうる限り、これに限定されるものでは無く、他の手段により車両10の停車状態を検出するようにしても良い。
10 車両
18 自動変速ECU(走行制御手段)
19 エンジンECU(走行制御手段)
26 切り換えスイッチ
27 車速センサ
30 制動手段
31 ブレーキペダル

Claims (3)

  1. 第1の運転モードと前記第1の運転モードよりも燃費を優先する第2の運転モードの少なくとも2つの運転モードが可能な走行制御手段(18)と、前記走行制御手段(18)における運転モードを切り換える切り換えスイッチ(26)と、ブレーキペダル(31)の踏み込みにより走行を制動させる制動手段(30)と、を備えた車両の走行制御装置において、
    車両の停車状態を検出する停車検出手段(27)が設けられ、
    前記走行制御手段(18)は、前記ブレーキペダル(31)が踏み込まれて、前記停車検出手段(27)が停車状態を検出すると、前記第2の運転モードに切り換えるように構成された
    ことを特徴とする車両の走行制御装置。
  2. 停車検出手段(27)が停車状態を検出した状態で切り換えスイッチ(26)により第2の運転モード以外の運転モードに切り換えられた走行制御手段(18)は、前記切り換えスイッチ(26)が再び操作されるか又は前記停車検出手段(27)が停車状態以外を検出した後に前記停車検出手段(27)が再び停車状態を検出するまで前記第2の運転モード以外の運転モードを行う請求項1記載の車両の走行制御装置。
  3. 停車検出手段(27)が停車状態を検出した状態で切り換えスイッチ(26)により第2の運転モード以外の運転モードに切り換えられた走行制御手段(18)は、次に前記停車検出手段(27)が停車状態以外を検出しても、その車速が所定の閾値未満であると、次に停車検出手段(27)が停車状態を検出しても、第2の運転モード以外の運転モードを維持する請求項2記載の車両の走行制御装置。
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