JP2015082714A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】インター予測ブロックを参照することが禁止される場合に、イントラ動き補償モードを活用して、より高い符号化効率を達成すること。【解決手段】対象ブロックについて、イントラ動き補償モードでイントラ予測を実行する予測部と、前記イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止される場合において、前記対象ブロックの注目画素に対応する前記イントラ動き補償モードのための参照画素がインター予測ブロックに属するときに、参照が禁止されない代替画素の画素値を、参照画素値として前記予測部に代替的に使用させる制御部と、を備える画像処理装置を提供する。【選択図】図12
Description
本開示は、画像処理装置及び画像処理方法に関する。
デジタル画像のデータサイズを圧縮するための画像符号化方式において重要な技術の1つは、画面内予測、即ちイントラ予測である。イントラ予測は、1つの画像内のブロック間の空間的な相関を利用し、あるブロック内の画素値を他のブロックの画素値から予測することで、符号化される情報量を削減する技術である。MPEG4以前の画像符号化方式では、直交変換係数の直流成分及び低周波成分のみがイントラ予測の対象とされていた。これに対し、H.264/AVC(Advanced Video Coding)では、全ての成分についてイントラ予測が可能となった。イントラ予測を用いることで、例えば青空の画像のように、画素値の変化の緩やかな画像については、圧縮率の大幅な向上が見込まれる。
HEVC(High Efficiency Video Coding)は、H.264/AVCよりも符号化効率をさらに向上することを目的として、ITU−TとISO/IECとの共同の標準化団体であるJCTVC(Joint Collaboration Team-Video Coding)により標準化が進められている画像符号化方式である(例えば、非特許文献1参照)。JCTVCでは、HEVCにおけるイントラ予測の予測モードの候補に、イントラ動き補償(Intra Motion Compensation)モードを加えることが議論されている(例えば、非特許文献2参照)。
イントラ動き補償モードとは、ある対象ブロックの予測画像として、動きベクトルによって特定される同じピクチャ内の他のブロックの画像を使用するモードである。他のブロックの画像を対象ブロックへコピーするという意味において、イントラ動き補償モードは、ブロックコピーモードとも呼ばれる。イントラ動き補償モードの動きベクトルは、実際には被写体の動きを表現しているわけではないため、例えば変位(displacement)ベクトルとも呼ばれ得る。イントラ動き補償モードは、類似するテクスチャを有するブロックがピクチャ内で繰り返し現れることの多い、CG(Computer Graphics)コンテンツ又は(例えばテレビ番組表のような)テキストコンテンツを有する画像を効率的に符号化することに適している。
ところで、HEVCにおいて、インター予測が有効化されるPピクチャ及びBピクチャは、イントラ予測ブロック及びインター予測ブロックの双方を含み得る。ある対象ブロックがイントラ予測ブロックである場合、当該対象ブロックは、同じピクチャ内の当該対象ブロックよりも前に符号化/復号された画素を参照することにより符号化される。しかし、インター予測ブロックを参照することは、例えば符号化ストリームを構成するパケットの伝送エラーなどに起因する画像の欠損を連鎖的に引き起こすリスクを伴う。そこで、HEVCでは、システムの用途に合わせてそうしたリスクを回避することを可能とするための「制約付きイントラ予測フラグ(constrained_intra_pred_flag)」と呼ばれるフラグが、符号化パラメータとして定義されている(非特許文献1参照)。制約付きイントラ予測フラグが真(True)を示す場合、イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止される。
Benjamin Bross, et al. "Editors' proposed corrections to HEVC version 1"(JCTVC-M0432_v36,2013年4月)
Do-Kyoung Kwon, et al. "RCE3: Results of test 3.3 on Intra motion compensation"(JCTVC-N0205,2013年7月)
イントラ動き補償モードでは、対象ブロックに対応する、動きベクトルにより特定される参照範囲内に、イントラ予測ブロックに属する画素及びインター予測ブロックに属する画素の双方が含まれ得る。そして、制約付きイントラ予測フラグが真であれば、インター予測ブロックに属する画素を参照することができない。例えば、制約付きイントラ予測フラグが真である場合にイントラ動き補償モードを一律的に無効化することは、制約付きイントラ予測の要件を満たすための1つの解決策である。しかし、そうした解決策は、イントラ動き補償モードを活用して符号化効率を向上させる機会を大きく奪う。
そこで、インター予測ブロックを参照することが禁止される場合に、イントラ動き補償モードを活用してより高い符号化効率を達成することのできる改善された仕組みが提供されることが望ましい。
本開示によれば、対象ブロックについて、イントラ動き補償モードでイントラ予測を実行する予測部と、前記イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止される場合において、前記対象ブロックの注目画素に対応する前記イントラ動き補償モードのための参照画素がインター予測ブロックに属するときに、参照が禁止されない代替画素の画素値を、参照画素値として前記予測部に代替的に使用させる制御部と、を備える画像処理装置が提供される。
上記画像処理装置は、画像を復号する画像復号装置として実現されてもよく、又は画像を符号化する画像符号化装置として実現されてもよい。
また、本開示によれば、対象ブロックについてイントラ動き補償モードでイントラ予測を実行する装置において、前記イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止されるかを判定することと、前記イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止される場合に、前記対象ブロックの注目画素に対応する前記イントラ動き補償モードのための参照画素がインター予測ブロックに属するかを判定することと、前記参照画素がインター予測ブロックに属する場合に、参照が禁止されない代替画素の画素値を、参照画素値として代替的に使用することと、を含む画像処理方法が提供される。
本開示に係る技術によれば、インター予測ブロックを参照することが禁止される場合に、イントラ動き補償モードを活用して、より高い符号化効率を達成することが可能となる。
なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果と共に、又は上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、又は本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果と共に、又は上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、又は本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
また、以下の順序で説明を行う。
1.一実施形態に係る画像符号化装置の構成例
1−1.全体的な構成
1−2.課題の説明
1−3.イントラ予測部の詳細な構成
1−4.第1の実施例
1−5.第2の実施例
2.一実施形態に係る符号化時の処理の流れ
2−1.イントラ予測処理
2−2.イントラ動き補償モードのイントラ予測(第1の実施例)
2−3.イントラ動き補償モードのイントラ予測(第2の実施例)
3.一実施形態に係る画像復号装置の構成例
3−1.全体的な構成
3−2.イントラ予測部の詳細な構成
4.一実施形態に係る復号時の処理の流れ
4−1.イントラ予測処理
4−2.イントラ動き補償モードのイントラ予測(第1の実施例)
4−3.イントラ動き補償モードのイントラ予測(第2の実施例)
5.応用例
6.まとめ
1.一実施形態に係る画像符号化装置の構成例
1−1.全体的な構成
1−2.課題の説明
1−3.イントラ予測部の詳細な構成
1−4.第1の実施例
1−5.第2の実施例
2.一実施形態に係る符号化時の処理の流れ
2−1.イントラ予測処理
2−2.イントラ動き補償モードのイントラ予測(第1の実施例)
2−3.イントラ動き補償モードのイントラ予測(第2の実施例)
3.一実施形態に係る画像復号装置の構成例
3−1.全体的な構成
3−2.イントラ予測部の詳細な構成
4.一実施形態に係る復号時の処理の流れ
4−1.イントラ予測処理
4−2.イントラ動き補償モードのイントラ予測(第1の実施例)
4−3.イントラ動き補償モードのイントラ予測(第2の実施例)
5.応用例
6.まとめ
<1.一実施形態に係る画像符号化装置の構成例>
[1−1.全体的な構成]
図1は、一実施形態に係る画像符号化装置10の構成の一例を示すブロック図である。図1を参照すると、画像符号化装置10は、A/D(Analogue to Digital)変換部11、並び替えバッファ12、減算部13、直交変換部14、量子化部15、可逆符号化部16、蓄積バッファ17、レート制御部18、逆量子化部21、逆直交変換部22、加算部23、ループフィルタ24、フレームメモリ25、セレクタ26及び27、イントラ予測部30並びにインター予測部40を備える。
[1−1.全体的な構成]
図1は、一実施形態に係る画像符号化装置10の構成の一例を示すブロック図である。図1を参照すると、画像符号化装置10は、A/D(Analogue to Digital)変換部11、並び替えバッファ12、減算部13、直交変換部14、量子化部15、可逆符号化部16、蓄積バッファ17、レート制御部18、逆量子化部21、逆直交変換部22、加算部23、ループフィルタ24、フレームメモリ25、セレクタ26及び27、イントラ予測部30並びにインター予測部40を備える。
A/D変換部11は、アナログ形式で入力される画像信号をデジタル形式の画像データに変換し、一連のデジタル画像データを並び替えバッファ12へ出力する。
並び替えバッファ12は、一連の画像データに含まれる画像を並び替える。並び替えバッファ12は、符号化処理に係るGOP(Group of Pictures)構造に応じて画像を並び替えた後、並び替え後の画像データを減算部13、イントラ予測部30、及びインター予測部40へ出力する。
減算部13には、並び替えバッファ12から入力される画像データ、及び後に説明するイントラ予測部30又はインター予測部40から入力される予測画像データが供給される。減算部13は、並び替えバッファ12から入力される画像データと予測画像データとの差分である予測誤差データを算出し、算出した予測誤差データを直交変換部14へ出力する。
直交変換部14は、減算部13から入力される予測誤差データについて直交変換を行う。直交変換部14により実行される直交変換は、例えば、離散コサイン変換(Discrete Cosine Transform:DCT)又はカルーネン・レーベ変換などであってよい。直交変換部14は、直交変換処理により取得される変換係数データを量子化部15へ出力する。
量子化部15には、直交変換部14から入力される変換係数データ、及び後に説明するレート制御部18からのレート制御信号が供給される。レート制御信号は、ブロックごとの各色成分についての量子化パラメータを特定する。量子化部15は、量子化パラメータにより特定される量子化ステップで変換係数データを量子化する。そして、量子化部15は、量子化後の変換係数データ(以下、量子化データという)を可逆符号化部16及び逆量子化部21へ出力する。
可逆符号化部16は、量子化部15から入力される量子化データについて可逆符号化処理を行うことにより、符号化ストリームを生成する。また、可逆符号化部16は、符号化ストリームを復号する際に参照される様々なパラメータを符号化して、符号化されたパラメータを符号化ストリームのヘッダ領域に挿入する。可逆符号化部16により符号化されるパラメータは、後に説明するイントラ予測に関する情報及びインター予測に関する情報を含み得る。そして、可逆符号化部16は、生成した符号化ストリームを蓄積バッファ17へ出力する。
蓄積バッファ17は、可逆符号化部16から入力される符号化ストリームを半導体メモリなどの記憶媒体を用いて一時的に蓄積する。そして、蓄積バッファ17は、蓄積した符号化ストリームを、伝送路の帯域に応じたレートで、図示しない伝送部(例えば、通信インタフェース又は周辺機器との接続インタフェースなど)へ出力する。
レート制御部18は、蓄積バッファ17の空き容量を監視する。そして、レート制御部18は、蓄積バッファ17の空き容量に応じてレート制御信号を生成し、生成したレート制御信号を量子化部15へ出力する。例えば、レート制御部18は、蓄積バッファ17の空き容量が少ない時には、量子化データのビットレートを低下させるためのレート制御信号を生成する。また、例えば、レート制御部18は、蓄積バッファ17の空き容量が十分大きい時には、量子化データのビットレートを高めるためのレート制御信号を生成する。
逆量子化部21、逆直交変換部22及び加算部23は、ローカルデコーダを構成する。逆量子化部21は、量子化部15により使用されたものと同じ量子化ステップで量子化データを逆量子化し、変換係数データを復元する。そして、逆量子化部21は、復元した変換係数データを逆直交変換部22へ出力する。
逆直交変換部22は、逆量子化部21から入力される変換係数データについて逆直交変換処理を行うことにより、予測誤差データを復元する。そして、逆直交変換部22は、復元した予測誤差データを加算部23へ出力する。
加算部23は、逆直交変換部22から入力される復元された予測誤差データとイントラ予測部30又はインター予測部40から入力される予測画像データとを加算することにより、復号画像データ(リコンストラクト画像)を生成する。そして、加算部23は、生成した復号画像データをループフィルタ24及びフレームメモリ25へ出力する。
ループフィルタ24は、画質の向上を目的とするフィルタ群を含む。デブロックフィルタ(DF)は、画像の符号化時に生じるブロック歪みを軽減するフィルタである。サンプル適応オフセット(SAO)フィルタは、各画素値に適応的に決定されるオフセット値を加えるフィルタである。適応ループフィルタ(ALF)は、SAO後の画像と原画像との誤差を最小化するフィルタである。ループフィルタ24は、加算部23から入力される復号画像データをフィルタリングし、フィルタリング後の復号画像データをフレームメモリ25へ出力する。
フレームメモリ25は、加算部23から入力されるフィルタリング前の復号画像データ及びループフィルタ24から入力されるフィルタリング後の復号画像データを記憶媒体を用いて記憶する。
セレクタ26は、イントラ予測のために使用されるフィルタリング前の復号画像データをフレームメモリ25から読み出し、読み出した復号画像データを参照画像データとしてイントラ予測部30に供給する。また、セレクタ26は、インター予測のために使用されるフィルタリング後の復号画像データをフレームメモリ25から読み出し、読み出した復号画像データを参照画像データとしてインター予測部40に供給する。
セレクタ27は、イントラ予測モードにおいて、イントラ予測部30から出力されるイントラ予測の結果としての予測画像データを減算部13へ出力すると共に、イントラ予測に関する情報を可逆符号化部16へ出力する。また、セレクタ27は、インター予測モードにおいて、インター予測部40から出力されるインター予測の結果としての予測画像データを減算部13へ出力すると共に、インター予測に関する情報を可逆符号化部16へ出力する。セレクタ27は、イントラ予測モードとインター予測モードとを、コスト関数値の大きさに応じて切り替える。
イントラ予測部30は、原画像データ及び復号画像データに基づいて、HEVCのPU(予測単位:Prediction Unit)ごとにイントラ予測処理を行う。PUは、CU(符号化単位:Coding Unit)を再帰的に分割することにより形成されるブロックである。例えば、イントラ予測部30は、予測モードセット内の各候補モードによる予測結果を所定のコスト関数を用いて評価する。次に、イントラ予測部30は、コスト関数値が最小となる予測モード、即ち圧縮率が最も高くなる予測モードを、最適な予測モードとして選択する。また、イントラ予測部30は、当該最適な予測モードに従って予測画像データを生成する。イントラ予測部30は、選択した最適な予測モードを表す予測モード情報を含むイントラ予測に関する情報、コスト関数値、及び予測画像データを、セレクタ27へ出力する。
本実施形態において、イントラ予測部30により探索されるイントラ予測の予測モードセットは、イントラ動き補償モードを含む。最適な予測モードがイントラ動き補償モードであると判定された場合には、イントラ予測部30から出力される予測モード情報は、動きベクトル情報(変位ベクトル情報)も含み得る。イントラ動き補償モードとは、ある対象ブロックの予測画像として、動きベクトルによって特定される同じピクチャ内の他のブロックの画像を使用するモードである。他のブロックの画像を対象ブロックへコピーするという意味において、イントラ動き補償モードは、ブロックコピーモードとも呼ばれる。イントラ動き補償モードの動きベクトルは、実際には被写体の動きを表現しているわけではないため、例えば変位ベクトルとも呼ばれ得る。イントラ動き補償モードは、同じテクスチャを有するブロックがピクチャ内で繰り返し現れることの多い、CGコンテンツ又は(例えばテレビ番組表のような)テキストコンテンツを有する画像を効率的に符号化することに適している。
インター予測部40は、原画像データ及び復号画像データに基づいて、HEVCのPUごとにインター予測処理を行う。例えば、インター予測部40は、予測モードセット内の各候補モードによる予測結果を所定のコスト関数を用いて評価する。次に、インター予測部40は、コスト関数値が最小となる予測モード、即ち圧縮率が最も高くなる予測モードを、最適な予測モードとして選択する。また、インター予測部40は、当該最適な予測モードに従って予測画像データを生成する。インター予測部40は、選択した最適な予測モードを表す予測モード情報と動き情報とを含むインター予測に関する情報、コスト関数値、及び予測画像データを、セレクタ27へ出力する。
[1−2.課題の説明]
HEVCにおいて、画像の符号化及び復号は、CUを論理的な処理単位として実行される。CUは、各ピクチャ(又はスライス若しくはタイル)にラスタスキャン順に配置されるLCU(Largest Coding Unit)の各々を四分木(Quad-Tree)状に階層的に分割することにより形成されるブロックである。利用可能なCUサイズの最小値は8×8画素、最大値は64×64画素である。イントラ予測及びインター予測のいずれの手法で予測画像を生成するかは、CUレベルで決定される。これに対し、イントラ予測及びインター予測は、CUから分割される1つ以上のPUの各々を処理単位として実行される。PUの最小サイズは4×4画素である。本明細書では、イントラ予測が選択されたCUそのもの又は当該CUに属するPUを、イントラ予測ブロックという。また、インター予測が選択されたCUそのもの又は当該CUに属するPUを、インター予測ブロックという。
HEVCにおいて、画像の符号化及び復号は、CUを論理的な処理単位として実行される。CUは、各ピクチャ(又はスライス若しくはタイル)にラスタスキャン順に配置されるLCU(Largest Coding Unit)の各々を四分木(Quad-Tree)状に階層的に分割することにより形成されるブロックである。利用可能なCUサイズの最小値は8×8画素、最大値は64×64画素である。イントラ予測及びインター予測のいずれの手法で予測画像を生成するかは、CUレベルで決定される。これに対し、イントラ予測及びインター予測は、CUから分割される1つ以上のPUの各々を処理単位として実行される。PUの最小サイズは4×4画素である。本明細書では、イントラ予測が選択されたCUそのもの又は当該CUに属するPUを、イントラ予測ブロックという。また、インター予測が選択されたCUそのもの又は当該CUに属するPUを、インター予測ブロックという。
一般的に、Iピクチャに含まれるCUは全てイントラ予測ブロックである一方、Pピクチャ及びBピクチャは、イントラ予測ブロック及びインター予測ブロックの双方を含み得る。図2は、イントラ予測ブロック及びインター予測ブロックの混在について説明するための説明図である。図2を参照すると、四分木状の分割によって形成される複数のブロックを含む画像IM1が示されている。画像IM1は、Pピクチャ又はBピクチャである。例えば、ブロックB10のサイズは16×16画素、ブロックB11のサイズは8×8画素、ブロックB12のサイズは32×32画素であってよい。ブロックB10は、ある時点においてイントラ予測の処理対象になっている対象ブロック(カレントブロック)である。ブロックB11を含む図中でドットで網掛けされたブロックは、既に符号化済み(復号済み)のブロックのうちのイントラ予測ブロックである。ブロックB12を含む図中で斜線で網掛けされたブロックは、既に符号化済み(復号済み)のブロックのうちのインター予測ブロックである。図2から理解されるように、HEVCでは、CUが領域ごとの画像特性に依存して適応的に四分木状に分割される結果として、イントラ予測ブロック及びインター予測ブロックが1つのピクチャ内で混在する可能性がある。
ところで、予測処理においてインター予測ブロックを参照することは、例えば符号化ストリームを構成するパケットの伝送エラーなどに起因する画像の欠損を連鎖的に引き起こすリスクを伴う。そこで、HEVCでは、システムの用途に合わせてそうしたリスクを回避することを可能とするための「制約付きイントラ予測フラグ」と呼ばれるフラグが、PPS(Picture Parameter Set)において定義されている。制約付きイントラ予測フラグが真(True)を示す場合、イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止される。
ここで、図2に例示したような1つのピクチャ内にイントラ予測ブロック及びインター予測ブロックが混在する状況においてイントラ動き補償モードでイントラ予測を実行しようとした場合、動きベクトルにより特定される参照ブロックがイントラ予測ブロックに属する画素とインター予測ブロックに属する画素とを含む可能性がある。図3は、イントラ動き補償モードにおける動きベクトル及び参照ブロックの設定の一例を示す説明図である。図3を参照すると、図2に例示した画像IM1が再び示されており、対象ブロックB10について動きベクトルMVが設定されている。参照ブロックRBは、動きベクトルMVにより特定される、対象ブロックB10と同じサイズを有する参照画素のブロックである。参照ブロックRBは、ブロックB12、B13、B14、B15、B16、B17、B18及びB19にそれぞれ属する複数の参照画素を含む。ブロックB12、ブロックB14、ブロックB15及びブロックB16は、インター予測ブロックである。ブロックB13、ブロックB17、ブロックB18及びブロックB19は、イントラ予測ブロックである。従って、制約付きイントラ予測フラグが真を示す場合、図4に示したように、参照ブロックRBに含まれる参照画素のうち、ブロックB12、ブロックB14、ブロックB15及びブロックB16に属する画素を参照することは禁止される。一方、ブロックB13、ブロックB17、ブロックB18及びブロックB19に属する画素を参照することは許容される。
制約付きイントラ予測フラグが真である場合に、イントラ動き補償モードを一律的に無効化することは、制約付きイントラ予測の要件を満たすための第1の解決策である。また、制約付きイントラ予測フラグが真である場合に、イントラ動き補償モードにおいて参照ブロックがインター予測ブロックに属する画素を含むこととなるような動きベクトルの設定を禁止することは、制約付きイントラ予測の要件を満たすための第2の解決策である。しかし、これら解決策は、イントラ動き補償モードを活用して符号化効率を向上させる機会を大きく奪う。例えば、参照ブロック内でわずかな数の参照画素のみがインター予測ブロックに属する場合には、イントラ動き補償モードが高い予測精度(即ち、高い符号化効率)に十分に寄与する余地がある。制約付きイントラ予測の要件を満たすための第3の解決策は、対象ブロック内のある注目画素に対応する参照ブロック内の参照画素の参照が禁止されている場合に、当該参照画素の画素値を使用せず、当該注目画素についてゼロ又は予め定義される何らかの値を予測画素値として用いることである。この第3の解決策は、イントラ動き補償モードの活用の機会を拡大させるものの、ゼロ(又は他の値)が使用される領域における予測精度の低下を招来する。従って、いずれの解決策も、イントラ動き補償モードを活用した符号化効率の向上という観点において有益であるとは言えなかった。
一方、本実施形態では、制約付きイントラ予測の要件を満たしつつ、イントラ動き補償モードにおいてイントラ予測ブロック及びインター予測ブロックにまたがるような参照ブロックを設定することが許容される。インター予測ブロックに属する参照画素に対応する領域の予測画像は、他の領域との間の空間的相関を利用して生成される。そのような仕組みを実現するイントラ予測部30の詳細な構成について、次節で説明する。
[1−3.イントラ予測部の詳細な構成]
図5は、図1に示した画像符号化装置10のイントラ予測部30の詳細な構成の一例を示すブロック図である。図5を参照すると、イントラ予測部30は、予測制御部31、モードバッファ33、予測部35、ラインバッファ37及びモード判定部39を有する。
図5は、図1に示した画像符号化装置10のイントラ予測部30の詳細な構成の一例を示すブロック図である。図5を参照すると、イントラ予測部30は、予測制御部31、モードバッファ33、予測部35、ラインバッファ37及びモード判定部39を有する。
(1)予測制御部
予測制御部31は、イントラ予測部30におけるイントラ予測処理を制御する。予測制御部31は、例えば、画像内の1つ以上のPUの各々を対象ブロックとして順次選択する。また、予測制御部31は、各対象ブロックについて、予測モードセットに含まれる複数の予測モード(候補)の各々で予測部35にイントラ予測を実行させ、各対象ブロックの予測画像を生成させる。そして、予測制御部31は、モード判定部39に最適な予測モードを判定させる。
予測制御部31は、イントラ予測部30におけるイントラ予測処理を制御する。予測制御部31は、例えば、画像内の1つ以上のPUの各々を対象ブロックとして順次選択する。また、予測制御部31は、各対象ブロックについて、予測モードセットに含まれる複数の予測モード(候補)の各々で予測部35にイントラ予測を実行させ、各対象ブロックの予測画像を生成させる。そして、予測制御部31は、モード判定部39に最適な予測モードを判定させる。
本実施形態において、イントラ予測の予測モードセットは、上述したように、イントラ動き補償モードを含む。そして、予測制御部31は、イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止されるか否かに依存して、イントラ動き補償モードでのイントラ予測を制御する。インター予測ブロックを参照することが禁止されない場合には、イントラ動き補償モードでのイントラ予測は、既存の手法と同様に実行されてよい。インター予測ブロックを参照することが禁止される場合、予測制御部31は、対象ブロックに含まれる注目画素に対応するイントラ動き補償モードのための参照画素がインター予測ブロックに属するかを、各注目画素について判定する。ここでの参照画素は、注目画素の画素位置から動きベクトルの分だけオフセット(変位)された位置の画素である。そして、予測制御部31は、ある注目画素に対応する参照画素がインター予測ブロックに属する場合、当該参照画素の代わりに、参照が禁止されない代替画素の画素値を、参照画素値として予測部35に代替的に使用させる。代替画素は、典型的には、イントラ予測ブロックに属する、同じ参照範囲(参照ブロック)内の画素であってよい。但し、イントラ予測ブロックに属する、参照範囲外の画素(例えば、参照ブロックに隣接する画素)が、代替画素として選択されてもよい。予測制御部31は、選択可能な適切な代替画素が存在しない場合には、何らかの固定値を参照画素値として予測部35に使用させてもよい。代替画素を選択するための2つの実施例について、後により具体的に説明する。
なお、イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止されるか否かは、上述した制約付きイントラ予測フラグ(constrained_intra_pred_flag)により示される。制約付きイントラ予測フラグは、例えばユーザの目的、システムの用途又は性能要件などの要因に依存して設定され、可逆符号化部16により符号化ストリーム内に符号化される。
(2)モードバッファ
モードバッファ33は、注目画素に対応する参照画素がイントラ予測ブロック及びインター予測ブロックのいずれに属するかを判定する際に参照されるモード情報を、一時的に記憶するバッファである。モードバッファ33によりバッファリングされるモード情報は、符号化済みのCUごとの、当該CUの位置及びサイズ、並びに当該CUがイントラ予測ブロック及びインター予測ブロックのいずれであるかを示すパラメータを含んでもよい。その代わりに、当該モード情報は、イントラ予測ブロック及びインター予測ブロックのいずれに属するかを示す、画素ごとのフラグのセットを含んでもよい。
モードバッファ33は、注目画素に対応する参照画素がイントラ予測ブロック及びインター予測ブロックのいずれに属するかを判定する際に参照されるモード情報を、一時的に記憶するバッファである。モードバッファ33によりバッファリングされるモード情報は、符号化済みのCUごとの、当該CUの位置及びサイズ、並びに当該CUがイントラ予測ブロック及びインター予測ブロックのいずれであるかを示すパラメータを含んでもよい。その代わりに、当該モード情報は、イントラ予測ブロック及びインター予測ブロックのいずれに属するかを示す、画素ごとのフラグのセットを含んでもよい。
(3)予測部
予測部35は、予測制御部31により順次選択される対象ブロックについて、予測モードセットに含まれる複数の予測モードの各々でイントラ予測を実行し、各対象ブロックの予測画像を生成する。そして、予測部35は、各対象ブロックの予測モードごとの予測画像をモード判定部39へ出力する。
予測部35は、予測制御部31により順次選択される対象ブロックについて、予測モードセットに含まれる複数の予測モードの各々でイントラ予測を実行し、各対象ブロックの予測画像を生成する。そして、予測部35は、各対象ブロックの予測モードごとの予測画像をモード判定部39へ出力する。
上述したように、イントラ予測の予測モードセットは、イントラ動き補償モードを含む。イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止される場合において、イントラ動き補償モードでイントラ予測を実行するときは、予測部35は、予測制御部31による制御の下、インター予測ブロックに属する参照画素の画素値を、参照が禁止されない代替画素の画素値で補填し、又は固定値に置き換える。
(4)ラインバッファ
ラインバッファ37は、イントラ動き補償モードにおいて予測部35により参照され又は使用される画素値を一時的に記憶するバッファである。ラインバッファ37は、例えば、注目画素が属する注目ラインの予測画素値をラインメモリを用いてバッファリングする。注目画素の予測画素値は、対応する参照画素がイントラ予測ブロックに属する場合には、当該参照画素の画素値に等しい。また、対応する参照画素がインター予測ブロックに属する場合には、注目画素の予測画素値は、代替画素の画素値又は上述した固定値に等しい。後述する第1の実施例において、ラインバッファ37は、注目ライン以外のラインの予測画素値をバッファリングしなくてよい。後述する第2の実施例において、ラインバッファ37は、注目画素が属する注目ライン及び当該注目ラインの上の隣接ラインの予測画素値をラインメモリを用いてバッファリングし得る。
ラインバッファ37は、イントラ動き補償モードにおいて予測部35により参照され又は使用される画素値を一時的に記憶するバッファである。ラインバッファ37は、例えば、注目画素が属する注目ラインの予測画素値をラインメモリを用いてバッファリングする。注目画素の予測画素値は、対応する参照画素がイントラ予測ブロックに属する場合には、当該参照画素の画素値に等しい。また、対応する参照画素がインター予測ブロックに属する場合には、注目画素の予測画素値は、代替画素の画素値又は上述した固定値に等しい。後述する第1の実施例において、ラインバッファ37は、注目ライン以外のラインの予測画素値をバッファリングしなくてよい。後述する第2の実施例において、ラインバッファ37は、注目画素が属する注目ライン及び当該注目ラインの上の隣接ラインの予測画素値をラインメモリを用いてバッファリングし得る。
(5)モード判定部
モード判定部39は、並び替えバッファ12から入力される原画像データと予測部35から入力される予測画像データとに基づいて、各予測モードのコスト関数値を算出する。また、モード判定部39は、算出したコスト関数値の比較に基づいて、符号化効率を最適化する予測モードを判定する。そして、モード判定部39は、判定した最適なイントラ予測の予測モードを示す予測モード情報を生成する。最適な予測モードがイントラ動き補償モードである場合、予測モード情報は、対象ブロックについて最適な動きベクトルを示す動きベクトル情報(変位ベクトル情報)を含み得る。そして、モード判定部39は、生成した予測モード情報を含むイントラ予測に関する情報、並びに対応するコスト関数値及び予測画像データを、セレクタ27へ出力する。なお、文献“INTRA PREDICTION BY TEMPLATE MATCHING”(Thiow Keng Tan, Choong Seng Boon and Yoshinori Suzuki, Image Processing, 2006, IEEE International Conference, 8-11 October, 2006, Pages:1693-1696)により提案されたテンプレートマッチング法に基づくエンコーダ及びデコーダ双方での動きベクトルの探索が行われる場合には、動きベクトル情報は符号化されなくてもよい。
モード判定部39は、並び替えバッファ12から入力される原画像データと予測部35から入力される予測画像データとに基づいて、各予測モードのコスト関数値を算出する。また、モード判定部39は、算出したコスト関数値の比較に基づいて、符号化効率を最適化する予測モードを判定する。そして、モード判定部39は、判定した最適なイントラ予測の予測モードを示す予測モード情報を生成する。最適な予測モードがイントラ動き補償モードである場合、予測モード情報は、対象ブロックについて最適な動きベクトルを示す動きベクトル情報(変位ベクトル情報)を含み得る。そして、モード判定部39は、生成した予測モード情報を含むイントラ予測に関する情報、並びに対応するコスト関数値及び予測画像データを、セレクタ27へ出力する。なお、文献“INTRA PREDICTION BY TEMPLATE MATCHING”(Thiow Keng Tan, Choong Seng Boon and Yoshinori Suzuki, Image Processing, 2006, IEEE International Conference, 8-11 October, 2006, Pages:1693-1696)により提案されたテンプレートマッチング法に基づくエンコーダ及びデコーダ双方での動きベクトルの探索が行われる場合には、動きベクトル情報は符号化されなくてもよい。
[1−4.第1の実施例]
上述したように、本実施形態では、イントラ動き補償モードにおいてインター予測ブロックに属する参照画素を参照することが禁止される場合、当該参照画素の画素値が代替画素の画素値で補填される。本節では、参照画素の画素値を補填するための手法の第1の実施例について説明する。
上述したように、本実施形態では、イントラ動き補償モードにおいてインター予測ブロックに属する参照画素を参照することが禁止される場合、当該参照画素の画素値が代替画素の画素値で補填される。本節では、参照画素の画素値を補填するための手法の第1の実施例について説明する。
第1の実施例において、予測制御部31は、インター予測ブロックに属する参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在する場合には、当該左の画素の画素値を、参照画素値として予測部35に代替的に使用させる。ここでの左の画素とは、左の隣接画素でなくてもよい。即ち、代替画素は、参照画素から左方へ離れた場所の画素であってもよい。また、予測制御部31は、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在しない場合には、固定値を参照画素値として予測部35に使用させる。ここでの固定値は、例えば、各画素のビット深度をnビットとすると、レンジの中央の値、即ち2n−1に等しくてよい。なお、ビット深度nは、SPS(Sequence Parameter Set)において伝送されるパラメータbit_depth_luma_minus8及びbit_depth_chroma_minus8により特定され得る。
図6は、参照が禁止される画素の画素値を補填するための手法の第1の実施例について説明するための説明図である。図6を参照すると、参照ブロックRBが再び示されている。参照ブロックRBの左上端に位置する画素P00は、対象ブロック(図示せず)の左上端に位置する画素に対応する参照画素である。参照画素P00はインター予測ブロックに属するため、参照画素P00を参照することは禁止される。参照画素P00と同一のライン上の左の画素は利用可能でない。従って、予測制御部31は、参照画素P00の画素値として、固定値を予測部35に使用させる(図中の記号“F”)。参照ブロックRBの画素P21は、イントラ予測ブロックに属する参照画素である。参照画素P21を参照することは許容される。参照画素P21の画素値は、R1に等しいものとする。参照ブロックRBの画素P22は、インター予測ブロックに属する参照画素である。参照画素P22を参照することは禁止される。参照画素P22と同一のライン上の左には、イントラ予測ブロックに属する参照画素P21が存在する。従って、予測制御部31は、参照画素P22の画素値として、代替画素P21の画素値R1を予測部35に使用させる。参照ブロックRBの画素P25は、インター予測ブロックに属する参照画素である。参照画素P25を参照することは禁止される。参照画素P25と同一のライン上の左には、イントラ予測ブロックに属する参照画素P21が存在する。従って、予測制御部31は、参照画素P25の画素値として、代替画素P21の画素値R1を予測部35に使用させる。実装上は、予測部35は、左の隣接画素を連鎖的に参照することにより、参照画素P25の画素値に代替画素P21の画素値R1を代入してもよい。参照ブロックRBの画素P51は、イントラ予測ブロックに属する参照画素である。参照画素P51を参照することは許容される。参照画素P51の画素値は、R4に等しいものとする。参照ブロックRBの画素P52は、インター予測ブロックに属する参照画素である。参照画素P52を参照することは禁止される。参照画素P52と同一のライン上の左には、イントラ予測ブロックに属する参照画素P51が存在する。従って、予測制御部31は、参照画素P52の画素値として、代替画素P51の画素値R4を予測部35に使用させる。参照ブロックRBの画素P55は、インター予測ブロックに属する参照画素である。参照画素P55を参照することは禁止される。参照画素P55と同一のライン上の左には、イントラ予測ブロックに属する参照画素P51が存在する。従って、予測制御部31は、参照画素P55の画素値として、代替画素P51の画素値R4を予測部35に使用させる。実装上は、予測部35は、左の隣接画素を連鎖的に参照することにより、参照画素P55の画素値に代替画素P51の画素値R4を代入してもよい。参照ブロックRBの画素P75は、インター予測ブロックに属する参照画素である。参照画素P75を参照することは禁止される。参照画素P00と同一のライン上の左には、イントラ予測ブロックに属する参照画素は存在しない。従って、予測制御部31は、参照画素P75の画素値として、固定値を予測部35に使用させる(図中の記号“F”)。実装上は、予測部35は、左の隣接画素を連鎖的に参照することにより、参照画素P75の画素値に固定値を代入してもよい。
上述した第1の実施例によれば、画素がラスタスキャン順で走査される場合に、右端の画素まで処理が終了したラインについては、その処理結果としての予測画素値が残りのラインの処理の際に参照されない。そのため、ラインバッファ37は、イントラ動き補償モードでのイントラ予測が実行されている間、注目画素が属する注目ラインの予測画素値のみをバッファリングすればよい。よって、第1の実施例は、メモリリソースの要求量が少なく、回路規模が小さくて済むという利点を有する。また、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在する場合には、固定値ではなく当該左の画素の画素値が参照画素値として代替的に使用されるため、画素値の空間的相関に基づいてイントラ動き補償モードの予測精度を高めることができる。
[1−5.第2の実施例]
第2の実施例において、予測制御部31は、インター予測ブロックに属する参照画素の上の隣接画素がイントラ予測ブロックに属する場合に、当該上の隣接画素の画素値を、参照画素値として予測部35に代替的に使用させる。また、予測制御部31は、上の隣接画素がインター予測ブロックに属し、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在する場合には、当該左の画素の画素値を、参照画素値として予測部35に代替的に使用させる。また、予測制御部31は、上の隣接画素がインター予測ブロックに属し、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在しない場合には、上の隣接画素について代替的に使用される画素値を、参照画素値として予測部35に使用させる。そして、予測制御部31は、上の隣接画素が利用不可(unavailable)であり、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在しない場合には、固定値を参照画素値として予測部35に使用させる。ここでの固定値は、第1の実施例と同様、各画素のビット深度をnビットとすると、レンジの中央の値、即ち2n−1に等しくてよい。
第2の実施例において、予測制御部31は、インター予測ブロックに属する参照画素の上の隣接画素がイントラ予測ブロックに属する場合に、当該上の隣接画素の画素値を、参照画素値として予測部35に代替的に使用させる。また、予測制御部31は、上の隣接画素がインター予測ブロックに属し、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在する場合には、当該左の画素の画素値を、参照画素値として予測部35に代替的に使用させる。また、予測制御部31は、上の隣接画素がインター予測ブロックに属し、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在しない場合には、上の隣接画素について代替的に使用される画素値を、参照画素値として予測部35に使用させる。そして、予測制御部31は、上の隣接画素が利用不可(unavailable)であり、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在しない場合には、固定値を参照画素値として予測部35に使用させる。ここでの固定値は、第1の実施例と同様、各画素のビット深度をnビットとすると、レンジの中央の値、即ち2n−1に等しくてよい。
図7は、参照が禁止される画素の画素値を補填するための手法の第2の実施例について説明するための説明図である。図7を参照すると、参照ブロックRBが再び示されている。参照ブロックRBの左上端に位置する画素P00は、対象ブロック(図示せず)の左上端に位置する画素に対応する参照画素である。参照画素P00はインター予測ブロックに属するため、参照画素P00を参照することは禁止される。参照画素P00の上の隣接画素は利用不可であり、参照画素P00と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素は存在しない。従って、予測制御部31は、参照画素P00の画素値として、固定値を予測部35に使用させる(図中の記号“F”)。参照ブロックRBの画素P12は、イントラ予測ブロックに属する参照画素である。参照画素P12を参照することは許容される。参照画素P12の画素値は、R6に等しいものとする。参照ブロックRBの画素P22は、インター予測ブロックに属する参照画素である。参照画素P22を参照することは禁止される。参照画素P22の上の隣接画素P12は、イントラ予測ブロックに属する。従って、予測制御部31は、参照画素P22の画素値として、代替画素P12の画素値R6を予測部35に使用させる。参照ブロックRBの画素P51は、イントラ予測ブロックに属する参照画素である。参照画素P51を参照することは許容される。参照画素P51の画素値は、R4に等しいものとする。参照ブロックRBの画素P52は、インター予測ブロックに属する参照画素である。参照画素P52を参照することは禁止される。参照画素P52の上の隣接画素は、インター予測ブロックに属する。参照画素P52と同一のライン上の左には、イントラ予測ブロックに属する参照画素P51が存在する。従って、予測制御部31は、参照画素P52の画素値として、代替画素P51の画素値R4を予測部35に使用させる。参照ブロックRBの画素P50は、イントラ予測ブロックに属する参照画素である。参照画素P50を参照することは許容される。参照画素P50の画素値は、R5に等しいものとする。参照ブロックRBの画素P60は、インター予測ブロックに属する参照画素である。参照画素P60を参照することは禁止される。参照画素P60の上の隣接画素P50は、イントラ予測ブロックに属する。従って、予測制御部31は、参照画素P60の画素値として、代替画素P50の画素値R5を予測部35に使用させる。参照ブロックRBの画素P70は、インター予測ブロックに属する参照画素である。参照画素P70を参照することは禁止される。参照画素P70の上の隣接画素P60は、インター予測ブロックに属する。参照画素P70と同一のライン上の左には、イントラ予測ブロックに属する参照画素が存在しない。従って、予測制御部31は、参照画素P70の画素値として、上の隣接画素P60について代替的に使用される画素値R5を予測部35に使用させる。
上述した第2の実施例によれば、画素がラスタスキャン順で走査される場合に、注目画素が属する注目ラインの他には、当該注目ラインの上の隣接ラインの予測画素値のみが、注目ラインの処理の間に参照され得る。そのため、ラインバッファ37は、イントラ動き補償モードでのイントラ予測が実行されている間、注目ライン及び上の隣接ラインの予測画素値のみをバッファリングすればよい。よって、第2の実施例は、第1の実施例と比較すると1ライン分のメモリリソースを余分に要求し得るものの、メモリリソースの要求量は依然として少ない。また、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在する場合だけでなく、参照画素の上にイントラ予測ブロックに属する画素が存在する場合にも、固定値ではなく代替画素の画素値が参照画素値として使用される。そのため、画素値の空間的相関に基づいて、イントラ動き補償モードの予測精度を一層高めることができる。
<2.一実施形態に係る符号化時の処理の流れ>
[2−1.イントラ予測処理]
図8は、本実施形態に係る符号化時のイントラ予測処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、説明の簡明さのために、本開示に係る技術に直接的に関連しない処理ステップは、図から省略されている。ステップS110からステップS180までの処理は、予測モードセットに含まれる候補としての予測モードの各々について繰り返される。
[2−1.イントラ予測処理]
図8は、本実施形態に係る符号化時のイントラ予測処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、説明の簡明さのために、本開示に係る技術に直接的に関連しない処理ステップは、図から省略されている。ステップS110からステップS180までの処理は、予測モードセットに含まれる候補としての予測モードの各々について繰り返される。
まず、予測制御部31は、処理対象の予測モードがイントラ動き補償モードであるかを判定する(ステップS110)。処理対象の予測モードがイントラ動き補償モードである場合には、予測制御部31は、インター予測ブロックを参照することが禁止されているか否かをさらに判定する(ステップS120)。予測モードがイントラ動き補償モードであって、インター予測ブロックを参照することが禁止されている場合、予測制御部31は、画素値の補填を伴うイントラ動き補償モードで、予測部35に対象ブロックについてのイントラ予測を実行させる(ステップS130)。一方、予測モードがイントラ動き補償モードであって、インター予測ブロックを参照することが禁止されていない場合、予測制御部31は、通常のイントラ動き補償モードで、予測部35に対象ブロックについてのイントラ予測を実行させる(ステップS160)。予測モードがイントラ動き補償モード以外のモードである場合、予測制御部31は、イントラ動き補償モード以外の当該予測モードで、予測部35に対象ブロックについてのイントラ予測を実行させる(ステップS170)。
処理対象の予測モードで予測部35により対象ブロックの予測画像が生成されると、予測制御部31は、未処理の次の予測モード候補が存在するかを判定する(ステップS180)。次の予測モード候補が存在する場合には、処理はステップS110へ戻る。次の予測モード候補が存在しない場合には、処理はステップS190へ進む。
ステップS190において、モード判定部39は、原画像データと予測画像データとに基づくコスト関数値を予測モード間で比較し、最適な予測モードを判定する(ステップS190)。そして、モード判定部39は、最適な予測モードを示す予測モード情報を含むイントラ予測に関する情報、並びに対応するコスト関数値及び予測画像データを、セレクタ27へ出力する。
[2−2.イントラ動き補償モードのイントラ予測(第1の実施例)]
図9は、第1の実施例に係る符号化時のイントラ動き補償モードでのイントラ予測の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。図9に示した処理は、図8のステップS130に対応する。
図9は、第1の実施例に係る符号化時のイントラ動き補償モードでのイントラ予測の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。図9に示した処理は、図8のステップS130に対応する。
ステップS131からステップS157までの処理は、探索対象の動きベクトルの各々について繰り返される。図9を参照すると、まず、予測部35は、候補としての動きベクトルを対象ブロックに設定する(ステップS131)。その後のステップS155までの処理は、予測ブロック内の画素(対応する参照ブロック内の参照画素)をラスタスキャン順に走査する形式でのループ処理である(ステップS133)。ここでは、予測ブロック内の走査される画素の各々を注目画素という。
各注目画素のループにおいて、予測制御部31は、注目画素に対応する参照画素がインター予測ブロックに属するか否かを、モードバッファ33によりバッファリングされるモード情報を参照することにより判定する(ステップS135)。注目画素に対応する参照画素がインター予測ブロックではなくイントラ予測ブロックに属する場合、予測部35は、参照画素の画素値を取得する(ステップS137)。一方、参照画素がインター予測ブロックに属する場合、予測制御部31は、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在するかをさらに判定する(ステップS145)。そして、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在する場合、予測部35は、当該左の画素の画素値を、参照画素値として代替的に取得する(ステップS147)。また、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在しない場合、予測部35は、参照画素値として固定値を取得する(ステップS153)。そして、予測部35は、ステップS137、S147又はS153において取得した参照画素の画素値を、注目画素の予測値に設定する(ステップS155)。
上述した処理が予測ブロック内の全ての画素について終了した後、動きベクトルの探索が終了したかが判定される(ステップS157)。動きベクトルの探索が終了していない場合、処理はステップS131へ戻り、対象ブロックに次の動きベクトルが設定される。動きベクトルの探索が終了した場合、予測部35は、探索された複数の動きベクトルの中で、符号化効率を最適化する動きベクトルを判定する(ステップS159)
[2−3.イントラ動き補償モードのイントラ予測(第2の実施例)]
図10は、第2の実施例に係る符号化時のイントラ動き補償モードでのイントラ予測の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。図10に示した処理は、図8のステップS130に対応する。
図10は、第2の実施例に係る符号化時のイントラ動き補償モードでのイントラ予測の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。図10に示した処理は、図8のステップS130に対応する。
ステップS131からステップS157までの処理は、探索対象の動きベクトルの各々について繰り返される。図10を参照すると、まず、予測部35は、候補としての動きベクトルを対象ブロックに設定する(ステップS131)。その後のステップS155までの処理は、予測ブロック内の画素(対応する参照ブロック内の参照画素)をラスタスキャン順に走査する形式でのループ処理である(ステップS133)。
各注目画素のループにおいて、予測制御部31は、注目画素に対応する参照画素がインター予測ブロックに属するか否かを、モードバッファ33によりバッファリングされるモード情報を参照することにより判定する(ステップS135)。注目画素に対応する参照画素がインター予測ブロックではなくイントラ予測ブロックに属する場合、予測部35は、参照画素の画素値を取得する(ステップS137)。一方、参照画素がインター予測ブロックに属する場合、予測制御部31は、参照画素の上の隣接画素がイントラ予測ブロックに属するかを判定する(ステップS141)。参照画素の上の隣接画素がイントラ予測ブロックに属する場合、予測部35は、上の隣接画素の画素値を、参照画素値として代替的に取得する(ステップS143)。参照画素の上の隣接画素がインター予測ブロックに属する場合、予測制御部31は、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在するかを判定する(ステップS145)。そして、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在する場合、予測部35は、当該左の画素の画素値を、参照画素値として代替的に取得する(ステップS147)。また、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在しない場合、予測制御部31は、参照画素の上の隣接画素が利用可能かを判定する(ステップS149)。そして、上の隣接画素が利用可能である場合、予測部35は、上の隣接画素について代替的に使用される画素値を、参照画素値として代替的に取得する(ステップS151)。また、上の隣接画素が利用可能でない場合、予測部35は、参照画素値として固定値を取得する(ステップS153)。そして、予測部35は、ステップS137、S143、S147、S151又はS153において取得した参照画素の画素値を、注目画素の予測値に設定する(ステップS155)。
上述した処理が予測ブロック内の全ての画素について終了した後、動きベクトルの探索が終了したかが判定される(ステップS157)。動きベクトルの探索が終了していない場合、処理はステップS131へ戻り、対象ブロックに次の動きベクトルが設定される。動きベクトルの探索が終了した場合、予測部35は、探索された複数の動きベクトルの中で、符号化効率を最適化する動きベクトルを判定する(ステップS159)。
<3.一実施形態に係る画像復号装置の構成例>
[3−1.全体的な構成]
図11は、上述した画像符号化装置10により生成される符号化ストリームから画像を復号する画像復号装置60の構成の一例を示すブロック図である。図11を参照すると、画像復号装置60は、蓄積バッファ61、可逆復号部62、逆量子化部63、逆直交変換部64、加算部65、ループフィルタ66、並び替えバッファ67、D/A(Digital to Analogue)変換部68、フレームメモリ69、セレクタ70及び71、イントラ予測部80並びにインター予測部90を備える。
[3−1.全体的な構成]
図11は、上述した画像符号化装置10により生成される符号化ストリームから画像を復号する画像復号装置60の構成の一例を示すブロック図である。図11を参照すると、画像復号装置60は、蓄積バッファ61、可逆復号部62、逆量子化部63、逆直交変換部64、加算部65、ループフィルタ66、並び替えバッファ67、D/A(Digital to Analogue)変換部68、フレームメモリ69、セレクタ70及び71、イントラ予測部80並びにインター予測部90を備える。
蓄積バッファ61は、伝送路を介して入力される符号化ストリームを記憶媒体を用いて一時的に蓄積する。
可逆復号部62は、蓄積バッファ61から入力される符号化ストリームから、符号化の際に使用された符号化方式に従って量子化データを復号する。また、可逆復号部62は、符号化ストリームのヘッダ領域に挿入されている情報を復号する。可逆復号部62により復号される情報は、例えば、イントラ予測に関する情報及びインター予測に関する情報を含み得る。可逆復号部62は、量子化データを逆量子化部63へ出力する。また、可逆復号部62は、イントラ予測に関する情報をイントラ予測部80へ出力する。また、可逆復号部62は、インター予測に関する情報をインター予測部90へ出力する。
逆量子化部63は、可逆復号部62から入力される量子化データを、符号化の際に使用されたものと同じ量子化ステップ(又は同じ量子化行列)で逆量子化し、変換係数データを復元する。そして、逆量子化部63は、復元した変換係数データを逆直交変換部64へ出力する。
逆直交変換部64は、符号化の際に使用された直交変換方式に従い、逆量子化部63から入力される変換係数データについて逆直交変換を行うことにより、予測誤差データを生成する。そして、逆直交変換部64は、生成した予測誤差データを加算部65へ出力する。
加算部65は、逆直交変換部64から入力される予測誤差データと、セレクタ71から入力される予測画像データとを加算することにより、復号画像データを生成する。そして、加算部65は、生成した復号画像データをループフィルタ66及びフレームメモリ69へ出力する。
ループフィルタ66は、画像符号化装置10のループフィルタ24と同様、ブロック歪みを軽減するデブロックフィルタ、各画素値にオフセット値を加えるサンプル適応オフセットフィルタ、及び原画像との誤差を最小化する適応ループフィルタを含み得る。ループフィルタ66は、加算部65から入力される復号画像データをフィルタリングし、フィルタリング後の復号画像データを並び替えバッファ67及びフレームメモリ69へ出力する。
並び替えバッファ67は、ループフィルタ66から入力される画像を並び替えることにより、時系列の一連の画像データを生成する。そして、並び替えバッファ67は、生成した画像データをD/A変換部68へ出力する。
D/A変換部68は、並び替えバッファ67から入力されるデジタル形式の画像データをアナログ形式の画像信号に変換する。そして、D/A変換部68は、例えば、画像復号装置60と接続されるディスプレイ(図示せず)にアナログ画像信号を出力することにより、復号された画像を表示させる。
フレームメモリ69は、加算部65から入力されるフィルタリング前の復号画像データ及びループフィルタ66から入力されるフィルタリング後の復号画像データを記憶媒体を用いて記憶する。
セレクタ70は、可逆復号部62により取得されるモード情報に応じて、画像内のブロックごとに、フレームメモリ69からの画像データの出力先をイントラ予測部80とインター予測部90との間で切り替える。例えば、セレクタ70は、イントラ予測モードが指定された場合には、フレームメモリ69から供給されるフィルタリング前の復号画像データを参照画像データとしてイントラ予測部80へ出力する。また、セレクタ70は、インター予測モードが指定された場合には、フィルタリング後の復号画像データを参照画像データとしてインター予測部90へ出力する。
セレクタ71は、可逆復号部62により取得されるモード情報に応じて、加算部65へ供給すべき予測画像データの出力元をイントラ予測部80とインター予測部90との間で切り替える。例えば、セレクタ71は、イントラ予測モードが指定された場合には、イントラ予測部80から出力される予測画像データを加算部65へ供給する。また、セレクタ71は、インター予測モードが指定された場合には、インター予測部90から出力される予測画像データを加算部65へ供給する。
イントラ予測部80は、可逆復号部62から入力されるイントラ予測に関する情報とフレームメモリ69からの参照画像データとに基づいてイントラ予測処理を行い、予測画像データを生成する。イントラ予測処理は、PUごとに実行される。そして、イントラ予測部80は、生成した予測画像データをセレクタ71へ出力する。本実施形態において、イントラ予測の予測モード情報により示される予測モードの候補は、イントラ動き補償モードを含む。イントラ動き補償モードが指定される場合、予測モード情報は、動きベクトル情報(変位ベクトル情報)も含み得る。
インター予測部90は、可逆復号部62から入力されるインター予測に関する情報とフレームメモリ69からの参照画像データとに基づいてインター予測処理(動き補償処理)を行い、予測画像データを生成する。インター予測処理は、PUごとに実行される。そして、インター予測部90は、生成した予測画像データをセレクタ71へ出力する。
[3−2.イントラ予測部の詳細な構成]
図12は、図11に示した画像復号装置60のイントラ予測部80の詳細な構成の一例を示すブロック図である。図12を参照すると、イントラ予測部80は、予測制御部81、モードバッファ83、予測部85及びラインバッファ87を有する。
図12は、図11に示した画像復号装置60のイントラ予測部80の詳細な構成の一例を示すブロック図である。図12を参照すると、イントラ予測部80は、予測制御部81、モードバッファ83、予測部85及びラインバッファ87を有する。
(1)予測制御部
予測制御部81は、イントラ予測部80におけるイントラ予測処理を制御する。予測制御部81は、例えば、画像内の1つ以上のPUの各々を対象ブロックとして順次選択する。また、予測制御部81は、各対象ブロックについて、可逆復号部62により復号される予測モード情報により示される予測モードで予測部85にイントラ予測を実行させ、各対象ブロックの予測画像を生成させる。
予測制御部81は、イントラ予測部80におけるイントラ予測処理を制御する。予測制御部81は、例えば、画像内の1つ以上のPUの各々を対象ブロックとして順次選択する。また、予測制御部81は、各対象ブロックについて、可逆復号部62により復号される予測モード情報により示される予測モードで予測部85にイントラ予測を実行させ、各対象ブロックの予測画像を生成させる。
本実施形態において、イントラ予測の予測モードセットは、上述したように、イントラ動き補償モードを含む。そして、予測制御部81は、イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止されるか否かに依存して、イントラ動き補償モードでのイントラ予測を制御する。インター予測ブロックを参照することが禁止されない場合には、イントラ動き補償モードでのイントラ予測は、既存の手法と同様に実行されてよい。インター予測ブロックを参照することが禁止される場合、予測制御部81は、対象ブロックに含まれる注目画素に対応するイントラ動き補償モードのための参照画素がインター予測ブロックに属するかを、各注目画素について判定する。ここでの参照画素は、注目画素の画素位置から動きベクトルの分だけオフセット(変位)された位置の画素である。そして、予測制御部81は、ある注目画素に対応する参照画素がインター予測ブロックに属する場合、画像符号化装置10の予測制御部31と同様に、当該参照画素の代わりに、参照が禁止されない代替画素の画素値を、参照画素値として予測部85に代替的に使用させる。イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止されるか否かは、可逆復号部62により例えば符号化ストリームのPPSから復号される制約付きイントラ予測フラグ(constrained_intra_pred_flag)により示される。
(2)モードバッファ
モードバッファ83は、注目画素に対応する参照画素がイントラ予測ブロック及びインター予測ブロックのいずれに属するかを判定する際に参照されるモード情報を、一時的に記憶するバッファである。モードバッファ83によりバッファリングされるモード情報は、復号済みのCUごとの、当該CUの位置及びサイズ、並びに当該CUがイントラ予測ブロック及びインター予測ブロックのいずれであるかを示すパラメータを含んでもよい。その代わりに、当該モード情報は、イントラ予測ブロック及びインター予測ブロックのいずれに属するかを示す画素ごとのフラグのセットを含んでもよい。
モードバッファ83は、注目画素に対応する参照画素がイントラ予測ブロック及びインター予測ブロックのいずれに属するかを判定する際に参照されるモード情報を、一時的に記憶するバッファである。モードバッファ83によりバッファリングされるモード情報は、復号済みのCUごとの、当該CUの位置及びサイズ、並びに当該CUがイントラ予測ブロック及びインター予測ブロックのいずれであるかを示すパラメータを含んでもよい。その代わりに、当該モード情報は、イントラ予測ブロック及びインター予測ブロックのいずれに属するかを示す画素ごとのフラグのセットを含んでもよい。
(3)予測部
予測部85は、予測制御部81により順次選択される対象ブロックについて、予測モード情報により示される予測モードでイントラ予測を実行し、各対象ブロックの予測画像を生成する。そして、予測部85は、生成した対象ブロックの予測画像を加算部65へ出力する。
予測部85は、予測制御部81により順次選択される対象ブロックについて、予測モード情報により示される予測モードでイントラ予測を実行し、各対象ブロックの予測画像を生成する。そして、予測部85は、生成した対象ブロックの予測画像を加算部65へ出力する。
上述したように、イントラ予測の予測モードセットは、イントラ動き補償モードを含む。イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止される場合において、イントラ動き補償モードでイントラ予測を実行するときは、予測部85は、予測制御部81による制御の下、インター予測ブロックに属する参照画素の画素値を、参照が禁止されない代替画素の画素値で補填し、又は固定値に置き換える。
第1の実施例において、予測制御部81は、インター予測ブロックに属する参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在する場合には、当該左の画素の画素値を、参照画素値として予測部85に代替的に使用させる。ここでの左の画素とは、左の隣接画素でなくてもよい。即ち、代替画素は、参照画素から左方へ離れた場所の画素であってもよい。また、予測制御部81は、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在しない場合には、固定値を参照画素値として予測部85に使用させる。ここでの固定値は、例えば、各画素のビット深度をnビットとすると、レンジの中央の値、即ち2n−1に等しくてよい。なお、第1の実施例に係る画素値を補填するための手法は、図6を用いて説明した通りであってよい。
第2の実施例において、予測制御部81は、インター予測ブロックに属する参照画素の上の隣接画素がイントラ予測ブロックに属する場合に、当該上の隣接画素の画素値を、参照画素値として予測部85に代替的に使用させる。また、予測制御部81は、上の隣接画素がインター予測ブロックに属し、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在する場合には、当該左の画素の画素値を、参照画素値として予測部85に代替的に使用させる。また、予測制御部81は、上の隣接画素がインター予測ブロックに属し、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在しない場合には、上の隣接画素について代替的に使用される画素値を、参照画素値として予測部85に使用させる。そして、予測制御部81は、上の隣接画素が利用不可であり、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在しない場合には、固定値を参照画素値として予測部85に使用させる。ここでの固定値は、第1の実施例と同様、各画素のビット深度をnビットとすると、レンジの中央の値、即ち2n−1に等しくてよい。なお、第2の実施例に係る画素値を補填するための手法は、図7を用いて説明した通りであってよい。
(4)ラインバッファ
ラインバッファ87は、イントラ動き補償モードにおいて予測部85により参照され又は使用される画素値を一時的に記憶するバッファである。ラインバッファ87は、例えば、注目画素が属する注目ラインの予測画素値をラインメモリを用いてバッファリングする。第1の実施例において、ラインバッファ87は、注目ライン以外のラインの予測画素値をバッファリングしなくてよい。第2の実施例において、ラインバッファ87は、注目画素が属する注目ライン及び当該注目ラインの上の隣接ラインの予測画素値をラインメモリを用いてバッファリングし得る。
ラインバッファ87は、イントラ動き補償モードにおいて予測部85により参照され又は使用される画素値を一時的に記憶するバッファである。ラインバッファ87は、例えば、注目画素が属する注目ラインの予測画素値をラインメモリを用いてバッファリングする。第1の実施例において、ラインバッファ87は、注目ライン以外のラインの予測画素値をバッファリングしなくてよい。第2の実施例において、ラインバッファ87は、注目画素が属する注目ライン及び当該注目ラインの上の隣接ラインの予測画素値をラインメモリを用いてバッファリングし得る。
<4.一実施形態に係る復号時の処理の流れ>
[4−1.イントラ予測処理]
図13は、本実施形態に係る復号時のイントラ予測処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、説明の簡明さのために、本開示に係る技術に直接的に関連しない処理ステップは、図から省略されている。
[4−1.イントラ予測処理]
図13は、本実施形態に係る復号時のイントラ予測処理の流れの一例を示すフローチャートである。なお、説明の簡明さのために、本開示に係る技術に直接的に関連しない処理ステップは、図から省略されている。
まず、予測制御部81は、可逆復号部62により復号された対象ブロックについての予測モード情報を取得する(ステップS200)。次に、予測制御部81は、取得した予測モード情報により示される予測モードがイントラ動き補償モードであるかを判定する(ステップS210)。予測モードがイントラ動き補償モードである場合には、予測制御部81は、インター予測ブロックを参照することが禁止されているか否かをさらに判定する(ステップS220)。予測モードがイントラ動き補償モードであって、インター予測ブロックを参照することが禁止されている場合、予測制御部81は、画素値の補填を伴うイントラ動き補償モードで、予測部85に対象ブロックについてのイントラ予測を実行させる(ステップS230)。一方、予測モードがイントラ動き補償モードであって、インター予測ブロックを参照することが禁止されていない場合、予測制御部81は、通常のイントラ動き補償モードで、予測部85に対象ブロックについてのイントラ予測を実行させる(ステップS260)。予測モードがイントラ動き補償モード以外のモードである場合、予測制御部81は、イントラ動き補償モード以外の当該予測モードで、予測部85に対象ブロックについてのイントラ予測を実行させる(ステップS270)。
ステップS230、S260又はS270において予測部85により生成される対象ブロックの予測画像は、加算部65へ出力される。
[4−2.イントラ動き補償モードのイントラ予測(第1の実施例)]
図14は、第1の実施例に係る復号時のイントラ動き補償モードでのイントラ予測の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。図14に示した処理は、図13のステップS230に対応する。
図14は、第1の実施例に係る復号時のイントラ動き補償モードでのイントラ予測の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。図14に示した処理は、図13のステップS230に対応する。
まず、予測部85は、可逆復号部62により復号され得る動きベクトル情報により示される動きベクトルを、対象ブロックに設定する(ステップS231)。その後のステップS255までの処理は、予測ブロック内の画素(対応する参照ブロック内の参照画素)をラスタスキャン順に走査する形式でのループ処理である(ステップS233)。ここでは、予測ブロック内の走査される画素の各々を注目画素という。
各注目画素のループにおいて、予測制御部81は、注目画素に対応する参照画素がインター予測ブロックに属するか否かを、モードバッファ83によりバッファリングされるモード情報を参照することにより判定する(ステップS235)。注目画素に対応する参照画素がインター予測ブロックではなくイントラ予測ブロックに属する場合、予測部85は、参照画素の画素値を取得する(ステップS237)。一方、参照画素がインター予測ブロックに属する場合、予測制御部81は、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在するかをさらに判定する(ステップS245)。そして、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在する場合、予測部85は、当該左の画素の画素値を、参照画素値として代替的に取得する(ステップS247)。また、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在しない場合、予測部85は、参照画素値として固定値を取得する(ステップS253)。そして、予測部85は、ステップS237、S247又はS253において取得した参照画素の画素値を、注目画素の予測値に設定する(ステップS255)。
上述した処理が予測ブロック内の全ての画素について終了すると、予測ブロックの予測画像の生成が完了する。
[4−3.イントラ動き補償モードのイントラ予測(第2の実施例)]
図15は、第2の実施例に係る復号時のイントラ動き補償モードでのイントラ予測の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。図15に示した処理は、図13のステップS230に対応する。
図15は、第2の実施例に係る復号時のイントラ動き補償モードでのイントラ予測の詳細な流れの一例を示すフローチャートである。図15に示した処理は、図13のステップS230に対応する。
まず、予測部85は、可逆復号部62により復号され得る動きベクトル情報により示される動きベクトルを、対象ブロックに設定する(ステップS231)。その後のステップS255までの処理は、予測ブロック内の画素(対応する参照ブロック内の参照画素)をラスタスキャン順に走査する形式でのループ処理である(ステップS233)。
各注目画素のループにおいて、予測制御部81は、注目画素に対応する参照画素がインター予測ブロックに属するか否かを、モードバッファ83によりバッファリングされるモード情報を参照することにより判定する(ステップS235)。注目画素に対応する参照画素がインター予測ブロックではなくイントラ予測ブロックに属する場合、予測部85は、参照画素の画素値を取得する(ステップS237)。一方、参照画素がインター予測ブロックに属する場合、予測制御部81は、参照画素の上の隣接画素がイントラ予測ブロックに属するかを判定する(ステップS241)。参照画素の上の隣接画素がイントラ予測ブロックに属する場合、予測部85は、上の隣接画素の画素値を、参照画素値として代替的に取得する(ステップS243)。参照画素の上の隣接画素がインター予測ブロックに属する場合、予測制御部81は、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在するかを判定する(ステップS245)。そして、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在する場合、予測部85は、当該左の画素の画素値を、参照画素値として代替的に取得する(ステップS247)。また、参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在しない場合、予測制御部81は、参照画素の上の隣接画素が利用可能かを判定する(ステップS249)。そして、上の隣接画素が利用可能である場合、予測部85は、上の隣接画素について代替的に使用される画素値を、参照画素値として代替的に取得する(ステップS251)。また、上の隣接画素が利用可能でない場合、予測部85は、参照画素値として固定値を取得する(ステップS253)。そして、予測部85は、ステップS237、S243、S247、S251又はS253において取得した参照画素の画素値を、注目画素の予測値に設定する(ステップS255)。
上述した処理が予測ブロック内の全ての画素について終了すると、予測ブロックの予測画像の生成が完了する。
<5.応用例>
上述した実施形態に係る画像符号化装置10及び画像復号装置60は、衛星放送、ケーブルTVなどの有線放送、インターネット上での配信、及びセルラー通信による端末への配信などにおける送信機若しくは受信機、光ディスク、磁気ディスク及びフラッシュメモリなどの媒体に画像を記録する記録装置、又は、これら記憶媒体から画像を再生する再生装置などの様々な電子機器に応用され得る。以下、4つの応用例について説明する。
上述した実施形態に係る画像符号化装置10及び画像復号装置60は、衛星放送、ケーブルTVなどの有線放送、インターネット上での配信、及びセルラー通信による端末への配信などにおける送信機若しくは受信機、光ディスク、磁気ディスク及びフラッシュメモリなどの媒体に画像を記録する記録装置、又は、これら記憶媒体から画像を再生する再生装置などの様々な電子機器に応用され得る。以下、4つの応用例について説明する。
(1)第1の応用例
図16は、テレビジョン装置の概略的な構成の一例を示している。テレビジョン装置900は、アンテナ901、チューナ902、デマルチプレクサ903、デコーダ904、映像信号処理部905、表示部906、音声信号処理部907、スピーカ908、外部インタフェース909、制御部910、ユーザインタフェース911、及びバス912を備える。
図16は、テレビジョン装置の概略的な構成の一例を示している。テレビジョン装置900は、アンテナ901、チューナ902、デマルチプレクサ903、デコーダ904、映像信号処理部905、表示部906、音声信号処理部907、スピーカ908、外部インタフェース909、制御部910、ユーザインタフェース911、及びバス912を備える。
チューナ902は、アンテナ901を介して受信される放送信号から所望のチャンネルの信号を抽出し、抽出した信号を復調する。そして、チューナ902は、復調により得られた符号化ビットストリームをデマルチプレクサ903へ出力する。即ち、チューナ902は、画像が符号化されている符号化ストリームを受信する、テレビジョン装置900における伝送手段としての役割を有する。
デマルチプレクサ903は、符号化ビットストリームから視聴対象の番組の映像ストリーム及び音声ストリームを分離し、分離した各ストリームをデコーダ904へ出力する。また、デマルチプレクサ903は、符号化ビットストリームからEPG(Electronic Program Guide)などの補助的なデータを抽出し、抽出したデータを制御部910に供給する。なお、デマルチプレクサ903は、符号化ビットストリームがスクランブルされている場合には、デスクランブルを行ってもよい。
デコーダ904は、デマルチプレクサ903から入力される映像ストリーム及び音声ストリームを復号する。そして、デコーダ904は、復号処理により生成される映像データを映像信号処理部905へ出力する。また、デコーダ904は、復号処理により生成される音声データを音声信号処理部907へ出力する。
映像信号処理部905は、デコーダ904から入力される映像データを再生し、表示部906に映像を表示させる。また、映像信号処理部905は、ネットワークを介して供給されるアプリケーション画面を表示部906に表示させてもよい。また、映像信号処理部905は、映像データについて、設定に応じて、例えばノイズ除去などの追加的な処理を行ってもよい。さらに、映像信号処理部905は、例えばメニュー、ボタン又はカーソルなどのGUI(Graphical User Interface)の画像を生成し、生成した画像を出力画像に重畳してもよい。
表示部906は、映像信号処理部905から供給される駆動信号により駆動され、表示デバイス(例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ又はOLEDなど)の映像面上に映像又は画像を表示する。
音声信号処理部907は、デコーダ904から入力される音声データについてD/A変換及び増幅などの再生処理を行い、スピーカ908から音声を出力させる。また、音声信号処理部907は、音声データについてノイズ除去などの追加的な処理を行ってもよい。
外部インタフェース909は、テレビジョン装置900と外部機器又はネットワークとを接続するためのインタフェースである。例えば、外部インタフェース909を介して受信される映像ストリーム又は音声ストリームが、デコーダ904により復号されてもよい。即ち、外部インタフェース909もまた、画像が符号化されている符号化ストリームを受信する、テレビジョン装置900における伝送手段としての役割を有する。
制御部910は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサ、並びにRAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)などのメモリを有する。メモリは、CPUにより実行されるプログラム、プログラムデータ、EPGデータ、及びネットワークを介して取得されるデータなどを記憶する。メモリにより記憶されるプログラムは、例えば、テレビジョン装置900の起動時にCPUにより読み込まれ、実行される。CPUは、プログラムを実行することにより、例えばユーザインタフェース911から入力される操作信号に応じて、テレビジョン装置900の動作を制御する。
ユーザインタフェース911は、制御部910と接続される。ユーザインタフェース911は、例えば、ユーザがテレビジョン装置900を操作するためのボタン及びスイッチ、並びに遠隔制御信号の受信部などを有する。ユーザインタフェース911は、これら構成要素を介してユーザによる操作を検出して操作信号を生成し、生成した操作信号を制御部910へ出力する。
バス912は、チューナ902、デマルチプレクサ903、デコーダ904、映像信号処理部905、音声信号処理部907、外部インタフェース909及び制御部910を相互に接続する。
このように構成されたテレビジョン装置900において、デコーダ904は、画像復号装置60の機能を有する。それにより、制約付きイントラ予測の要件を満たしつつ、イントラ動き補償モードを活用して高い符号化効率で符号化された画像をテレビジョン装置900が復号することが可能となる。
(2)第2の応用例
図17は、携帯電話機の概略的な構成の一例を示している。携帯電話機920は、アンテナ921、通信部922、音声コーデック923、スピーカ924、マイクロホン925、カメラ部926、画像処理部927、多重分離部928、記録再生部929、表示部930、制御部931、操作部932、及びバス933を備える。
図17は、携帯電話機の概略的な構成の一例を示している。携帯電話機920は、アンテナ921、通信部922、音声コーデック923、スピーカ924、マイクロホン925、カメラ部926、画像処理部927、多重分離部928、記録再生部929、表示部930、制御部931、操作部932、及びバス933を備える。
アンテナ921は、通信部922に接続される。スピーカ924及びマイクロホン925は、音声コーデック923に接続される。操作部932は、制御部931に接続される。バス933は、通信部922、音声コーデック923、カメラ部926、画像処理部927、多重分離部928、記録再生部929、表示部930、及び制御部931を相互に接続する。
携帯電話機920は、音声通話モード、データ通信モード、撮影モード及びテレビ電話モードを含む様々な動作モードで、音声信号の送受信、電子メール又は画像データの送受信、画像の撮像、及びデータの記録などの動作を行う。
音声通話モードにおいて、マイクロホン925により生成されるアナログ音声信号は、音声コーデック923に供給される。音声コーデック923は、アナログ音声信号を音声データへ変換し、変換された音声データをA/D変換し圧縮する。そして、音声コーデック923は、圧縮後の音声データを通信部922へ出力する。通信部922は、音声データを符号化及び変調し、送信信号を生成する。そして、通信部922は、生成した送信信号をアンテナ921を介して基地局(図示せず)へ送信する。また、通信部922は、アンテナ921を介して受信される無線信号を増幅し及び周波数変換し、受信信号を取得する。そして、通信部922は、受信信号を復調及び復号して音声データを生成し、生成した音声データを音声コーデック923へ出力する。音声コーデック923は、音声データを伸張し及びD/A変換し、アナログ音声信号を生成する。そして、音声コーデック923は、生成した音声信号をスピーカ924に供給して音声を出力させる。
また、データ通信モードにおいて、例えば、制御部931は、操作部932を介するユーザによる操作に応じて、電子メールを構成する文字データを生成する。また、制御部931は、文字を表示部930に表示させる。また、制御部931は、操作部932を介するユーザからの送信指示に応じて電子メールデータを生成し、生成した電子メールデータを通信部922へ出力する。通信部922は、電子メールデータを符号化及び変調し、送信信号を生成する。そして、通信部922は、生成した送信信号をアンテナ921を介して基地局(図示せず)へ送信する。また、通信部922は、アンテナ921を介して受信される無線信号を増幅し及び周波数変換し、受信信号を取得する。そして、通信部922は、受信信号を復調及び復号して電子メールデータを復元し、復元した電子メールデータを制御部931へ出力する。制御部931は、表示部930に電子メールの内容を表示させると共に、電子メールデータを記録再生部929の記憶媒体に記憶させる。
記録再生部929は、読み書き可能な任意の記憶媒体を有する。例えば、記憶媒体は、RAM又はフラッシュメモリなどの内蔵型の記憶媒体であってもよく、ハードディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、USBメモリ、又はメモリカードなどの外部装着型の記憶媒体であってもよい。
また、撮影モードにおいて、例えば、カメラ部926は、被写体を撮像して画像データを生成し、生成した画像データを画像処理部927へ出力する。画像処理部927は、カメラ部926から入力される画像データを符号化し、符号化ストリームを記録再生部929の記憶媒体に記憶させる。
また、テレビ電話モードにおいて、例えば、多重分離部928は、画像処理部927により符号化された映像ストリームと、音声コーデック923から入力される音声ストリームとを多重化し、多重化したストリームを通信部922へ出力する。通信部922は、ストリームを符号化及び変調し、送信信号を生成する。そして、通信部922は、生成した送信信号をアンテナ921を介して基地局(図示せず)へ送信する。また、通信部922は、アンテナ921を介して受信される無線信号を増幅し及び周波数変換し、受信信号を取得する。これら送信信号及び受信信号には、符号化ビットストリームが含まれ得る。そして、通信部922は、受信信号を復調及び復号してストリームを復元し、復元したストリームを多重分離部928へ出力する。多重分離部928は、入力されるストリームから映像ストリーム及び音声ストリームを分離し、映像ストリームを画像処理部927、音声ストリームを音声コーデック923へ出力する。画像処理部927は、映像ストリームを復号し、映像データを生成する。映像データは、表示部930に供給され、表示部930により一連の画像が表示される。音声コーデック923は、音声ストリームを伸張し及びD/A変換し、アナログ音声信号を生成する。そして、音声コーデック923は、生成した音声信号をスピーカ924に供給して音声を出力させる。
このように構成された携帯電話機920において、画像処理部927は、画像符号化装置10及び画像復号装置60の機能を有する。それにより、制約付きイントラ予測の要件を満たしつつ、携帯電話機920がイントラ動き補償モードを活用して高い符号化効率で画像を符号化し、又はそのように符号化された画像を携帯電話機920が復号することが可能となる。
(3)第3の応用例
図18は、記録再生装置の概略的な構成の一例を示している。記録再生装置940は、例えば、受信した放送番組の音声データ及び映像データを符号化して記録媒体に記録する。また、記録再生装置940は、例えば、他の装置から取得される音声データ及び映像データを符号化して記録媒体に記録してもよい。また、記録再生装置940は、例えば、ユーザの指示に応じて、記録媒体に記録されているデータをモニタ及びスピーカ上で再生する。このとき、記録再生装置940は、音声データ及び映像データを復号する。
図18は、記録再生装置の概略的な構成の一例を示している。記録再生装置940は、例えば、受信した放送番組の音声データ及び映像データを符号化して記録媒体に記録する。また、記録再生装置940は、例えば、他の装置から取得される音声データ及び映像データを符号化して記録媒体に記録してもよい。また、記録再生装置940は、例えば、ユーザの指示に応じて、記録媒体に記録されているデータをモニタ及びスピーカ上で再生する。このとき、記録再生装置940は、音声データ及び映像データを復号する。
記録再生装置940は、チューナ941、外部インタフェース942、エンコーダ943、HDD(Hard Disk Drive)944、ディスクドライブ945、セレクタ946、デコーダ947、OSD(On-Screen Display)948、制御部949、及びユーザインタフェース950を備える。
チューナ941は、アンテナ(図示せず)を介して受信される放送信号から所望のチャンネルの信号を抽出し、抽出した信号を復調する。そして、チューナ941は、復調により得られた符号化ビットストリームをセレクタ946へ出力する。即ち、チューナ941は、記録再生装置940における伝送手段としての役割を有する。
外部インタフェース942は、記録再生装置940と外部機器又はネットワークとを接続するためのインタフェースである。外部インタフェース942は、例えば、IEEE1394インタフェース、ネットワークインタフェース、USBインタフェース、又はフラッシュメモリインタフェースなどであってよい。例えば、外部インタフェース942を介して受信される映像データ及び音声データは、エンコーダ943へ入力される。即ち、外部インタフェース942は、記録再生装置940における伝送手段としての役割を有する。
エンコーダ943は、外部インタフェース942から入力される映像データ及び音声データが符号化されていない場合に、映像データ及び音声データを符号化する。そして、エンコーダ943は、符号化ビットストリームをセレクタ946へ出力する。
HDD944は、映像及び音声などのコンテンツデータが圧縮された符号化ビットストリーム、各種プログラム及びその他のデータを内部のハードディスクに記録する。また、HDD944は、映像及び音声の再生時に、これらデータをハードディスクから読み出す。
ディスクドライブ945は、装着されている記録媒体へのデータの記録及び読み出しを行う。ディスクドライブ945に装着される記録媒体は、例えばDVDディスク(DVD−Video、DVD−RAM、DVD−R、DVD−RW、DVD+R、DVD+RW等)又はBlu−ray(登録商標)ディスクなどであってよい。
セレクタ946は、映像及び音声の記録時には、チューナ941又はエンコーダ943から入力される符号化ビットストリームを選択し、選択した符号化ビットストリームをHDD944又はディスクドライブ945へ出力する。また、セレクタ946は、映像及び音声の再生時には、HDD944又はディスクドライブ945から入力される符号化ビットストリームをデコーダ947へ出力する。
デコーダ947は、符号化ビットストリームを復号し、映像データ及び音声データを生成する。そして、デコーダ947は、生成した映像データをOSD948へ出力する。また、デコーダ904は、生成した音声データを外部のスピーカへ出力する。
OSD948は、デコーダ947から入力される映像データを再生し、映像を表示する。また、OSD948は、表示する映像に、例えばメニュー、ボタン又はカーソルなどのGUIの画像を重畳してもよい。
制御部949は、CPUなどのプロセッサ、並びにRAM及びROMなどのメモリを有する。メモリは、CPUにより実行されるプログラム、及びプログラムデータなどを記憶する。メモリにより記憶されるプログラムは、例えば、記録再生装置940の起動時にCPUにより読み込まれ、実行される。CPUは、プログラムを実行することにより、例えばユーザインタフェース950から入力される操作信号に応じて、記録再生装置940の動作を制御する。
ユーザインタフェース950は、制御部949と接続される。ユーザインタフェース950は、例えば、ユーザが記録再生装置940を操作するためのボタン及びスイッチ、並びに遠隔制御信号の受信部などを有する。ユーザインタフェース950は、これら構成要素を介してユーザによる操作を検出して操作信号を生成し、生成した操作信号を制御部949へ出力する。
このように構成された記録再生装置940において、エンコーダ943は、画像符号化装置10の機能を有する。また、デコーダ947は、画像復号装置60の機能を有する。それにより、制約付きイントラ予測の要件を満たしつつ、記録再生装置940がイントラ動き補償モードを活用して高い符号化効率で画像を符号化し、又はそのように符号化された画像を記録再生装置940が復号することが可能となる。
(4)第4の応用例
図19は、撮像装置の概略的な構成の一例を示している。撮像装置960は、被写体を撮像して画像を生成し、画像データを符号化して記録媒体に記録する。
図19は、撮像装置の概略的な構成の一例を示している。撮像装置960は、被写体を撮像して画像を生成し、画像データを符号化して記録媒体に記録する。
撮像装置960は、光学ブロック961、撮像部962、信号処理部963、画像処理部964、表示部965、外部インタフェース966、メモリ967、メディアドライブ968、OSD969、制御部970、ユーザインタフェース971、及びバス972を備える。
光学ブロック961は、撮像部962に接続される。撮像部962は、信号処理部963に接続される。表示部965は、画像処理部964に接続される。ユーザインタフェース971は、制御部970に接続される。バス972は、画像処理部964、外部インタフェース966、メモリ967、メディアドライブ968、OSD969、及び制御部970を相互に接続する。
光学ブロック961は、フォーカスレンズ及び絞り機構などを有する。光学ブロック961は、被写体の光学像を撮像部962の撮像面に結像させる。撮像部962は、CCD又はCMOSなどのイメージセンサを有し、撮像面に結像した光学像を光電変換によって電気信号としての画像信号に変換する。そして、撮像部962は、画像信号を信号処理部963へ出力する。
信号処理部963は、撮像部962から入力される画像信号に対してニー補正、ガンマ補正、色補正などの種々のカメラ信号処理を行う。信号処理部963は、カメラ信号処理後の画像データを画像処理部964へ出力する。
画像処理部964は、信号処理部963から入力される画像データを符号化し、符号化データを生成する。そして、画像処理部964は、生成した符号化データを外部インタフェース966又はメディアドライブ968へ出力する。また、画像処理部964は、外部インタフェース966又はメディアドライブ968から入力される符号化データを復号し、画像データを生成する。そして、画像処理部964は、生成した画像データを表示部965へ出力する。また、画像処理部964は、信号処理部963から入力される画像データを表示部965へ出力して画像を表示させてもよい。また、画像処理部964は、OSD969から取得される表示用データを、表示部965へ出力する画像に重畳してもよい。
OSD969は、例えばメニュー、ボタン又はカーソルなどのGUIの画像を生成して、生成した画像を画像処理部964へ出力する。
外部インタフェース966は、例えばUSB入出力端子として構成される。外部インタフェース966は、例えば、画像の印刷時に、撮像装置960とプリンタとを接続する。また、外部インタフェース966には、必要に応じてドライブが接続される。ドライブには、例えば、磁気ディスク又は光ディスクなどのリムーバブルメディアが装着され、リムーバブルメディアから読み出されるプログラムが、撮像装置960にインストールされ得る。さらに、外部インタフェース966は、LAN又はインターネットなどのネットワークに接続されるネットワークインタフェースとして構成されてもよい。即ち、外部インタフェース966は、撮像装置960における伝送手段としての役割を有する。
メディアドライブ968に装着される記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、又は半導体メモリなどの、読み書き可能な任意のリムーバブルメディアであってよい。また、メディアドライブ968に記録媒体が固定的に装着され、例えば、内蔵型ハードディスクドライブ又はSSD(Solid State Drive)のような非可搬性の記憶部が構成されてもよい。
制御部970は、CPUなどのプロセッサ、並びにRAM及びROMなどのメモリを有する。メモリは、CPUにより実行されるプログラム、及びプログラムデータなどを記憶する。メモリにより記憶されるプログラムは、例えば、撮像装置960の起動時にCPUにより読み込まれ、実行される。CPUは、プログラムを実行することにより、例えばユーザインタフェース971から入力される操作信号に応じて、撮像装置960の動作を制御する。
ユーザインタフェース971は、制御部970と接続される。ユーザインタフェース971は、例えば、ユーザが撮像装置960を操作するためのボタン及びスイッチなどを有する。ユーザインタフェース971は、これら構成要素を介してユーザによる操作を検出して操作信号を生成し、生成した操作信号を制御部970へ出力する。
このように構成された撮像装置960において、画像処理部964は、画像符号化装置10及び画像復号装置60の機能を有する。それにより、制約付きイントラ予測の要件を満たしつつ、撮像装置960がイントラ動き補償モードを活用して高い符号化効率で画像を符号化し、又はそのように符号化された画像を撮像装置960が復号することが可能となる。
<6.まとめ>
ここまで、図1〜図19を用いて、本開示に係る技術の様々な実施形態について詳細に説明した。上述した実施形態によれば、イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止される場合において、対象ブロックの注目画素に対応するイントラ動き補償モードのための参照画素がインター予測ブロックに属するときに、参照が禁止されない代替画素の画素値が、参照画素値として代替的に使用される。従って、イントラ動き補償モードを一律的に無効化し又は動きベクトルの探索範囲を制限するような手法と比較して、イントラ動き補償モードを活用し得る機会が拡大される。そのため、符号化効率の向上を期待することができる。また、参照が禁止される参照画素に対応する注目画素の予測画素値が固定値に設定されるような手法では局所的に予測精度が低下する一方、上述した実施形態によれば、代替画素の画素値と参照画素の画素値との間の相関によって、局所的な予測精度の低下が回避され又は軽減される。従って、イントラ動き補償モードの予測精度が改善し、より高い符号化効率を達成することが可能となる。
ここまで、図1〜図19を用いて、本開示に係る技術の様々な実施形態について詳細に説明した。上述した実施形態によれば、イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止される場合において、対象ブロックの注目画素に対応するイントラ動き補償モードのための参照画素がインター予測ブロックに属するときに、参照が禁止されない代替画素の画素値が、参照画素値として代替的に使用される。従って、イントラ動き補償モードを一律的に無効化し又は動きベクトルの探索範囲を制限するような手法と比較して、イントラ動き補償モードを活用し得る機会が拡大される。そのため、符号化効率の向上を期待することができる。また、参照が禁止される参照画素に対応する注目画素の予測画素値が固定値に設定されるような手法では局所的に予測精度が低下する一方、上述した実施形態によれば、代替画素の画素値と参照画素の画素値との間の相関によって、局所的な予測精度の低下が回避され又は軽減される。従って、イントラ動き補償モードの予測精度が改善し、より高い符号化効率を達成することが可能となる。
第1の実施例によれば、インター予測ブロックに属する参照画素のための代替画素は、参照画素と同一のライン上の左に存在する、イントラ予測ブロックに属する画素であってよい。この場合、右端の画素まで処理が終了したラインについてはその処理結果としての予測画素値が残りのラインの処理の際に参照されないため、ラインバッファの規模を最小限に抑制することができる。
また、第2の実施例によれば、インター予測ブロックに属する参照画素のための代替画素は、参照画素の上の隣接画素であってよい。参照画素と同一のライン上の左に存在するイントラ予測ブロックに属する画素もまた、代替画素として使用され得る。この場合、注目画素が属する注目ラインの他には、当該注目ラインの上の隣接ラインの予測画素値のみが注目ラインの処理の間に参照され得るため、ラインバッファの規模を小さく抑制しつつ、イントラ動き補償モードの予測精度を一層高めることができる。
また、いずれの実施例においても、インター予測ブロックに属する参照画素のために代替画素として使用し得る画素が存在しない場合には、2n−1(nはビット深度を表す)に等しい固定値が参照画素値として使用され得る。この場合、参照画素値が画素値のレンジの中央の値となるため、局所的な予測精度の低下を、ある程度確率的に軽減することができる。
なお、上述した第1の実施例及び第2の実施例は、参照が禁止される画素の画素値を補填するための手法の一例に過ぎない。例えば、第2の実施例において、上の隣接画素よりも左の隣接画素が、優先的に代替画素として選択されてもよい。また、注目ラインよりも上の2つ以上のラインの画素値がバッファリングされ、それらラインに属するいずれかの画素が代替画素として選択されてもよい。また、いずれの画素を代替画素として使用すべきかを示す情報が、エンコーダにより符号化され及びデコーダにより復号されてもよい。
また、本明細書に記述したCU、PU及びTUとの用語は、HEVCにおいて、個々のブロックに関連付られるシンタックスをも含む論理的な単位を意味する。画像の一部分としての個々のブロックのみに着目する場合、これらは、CB(Coding Block)、PB(Prediction Block)及びTB(Transform Block)との用語にそれぞれ置き換えられてもよい。CBは、CTB(Coding Tree Block)を四分木(Quad-Tree)状に階層的に分割することにより形成される。1つの四分木の全体がCTBに相当し、CTBに対応する論理的な単位はCTU(Coding Tree Unit)と呼ばれる。HEVCにおけるCTB及びCBは、符号化処理の処理単位である点でH.264/AVCにおけるマクロブロックに類似する役割を有する。但し、CTB及びCBは、そのサイズが固定的でない点でマクロブロックと異なる(マクロブロックのサイズは常に16×16画素である)。CTBのサイズは16×16画素、32×32画素及び64×64画素から選択され、符号化ストリーム内でパラメータにより指定される。CBのサイズは、CTBの分割の深さによって変化し得る。
また、本明細書では、イントラ予測に関する情報が、符号化ストリームのヘッダに多重化されて、符号化側から復号側へ伝送される例について主に説明した。しかしながら、これら情報を伝送する手法はかかる例に限定されない。例えば、これら情報は、符号化ビットストリームに多重化されることなく、符号化ビットストリームと関連付けられた別個のデータとして伝送され又は記録されてもよい。ここで、「関連付ける」という用語は、ビットストリームに含まれる画像(スライス若しくはブロックなど、画像の一部であってもよい)と当該画像に対応する情報とを復号時にリンクさせ得るようにすることを意味する。即ち、情報は、画像(又はビットストリーム)とは別の伝送路上で伝送されてもよい。また、情報は、画像(又はビットストリーム)とは別の記録媒体(又は同一の記録媒体の別の記録エリア)に記録されてもよい。さらに、情報と画像(又はビットストリーム)とは、例えば、複数フレーム、1フレーム、又はフレーム内の一部分などの任意の単位で互いに関連付けられてよい。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的又は例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果と共に、又は上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏し得る。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
対象ブロックについて、イントラ動き補償モードでイントラ予測を実行する予測部と、
前記イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止される場合において、前記対象ブロックの注目画素に対応する前記イントラ動き補償モードのための参照画素がインター予測ブロックに属するときに、参照が禁止されない代替画素の画素値を、参照画素値として前記予測部に代替的に使用させる制御部と、
を備える画像処理装置。
(2)
前記制御部は、インター予測ブロックに属する前記参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在する場合に、当該左の画素の画素値を、前記参照画素値として前記予測部に代替的に使用させる、前記(1)に記載の画像処理装置。
(3)
前記制御部は、前記参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在しない場合に、固定値を前記参照画素値として前記予測部に使用させる、前記(2)に記載の画像処理装置。
(4)
前記制御部は、インター予測ブロックに属する前記参照画素の上の隣接画素がイントラ予測ブロックに属する場合に、当該上の隣接画素の画素値を、前記参照画素値として前記予測部に代替的に使用させる、前記(1)に記載の画像処理装置。
(5)
前記制御部は、前記上の隣接画素がインター予測ブロックに属し、前記参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在する場合に、当該左の画素の画素値を、前記参照画素値として前記予測部に代替的に使用させる、前記(4)に記載の画像処理装置。
(6)
前記制御部は、前記上の隣接画素がインター予測ブロックに属し、前記参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在しない場合に、前記上の隣接画素について代替的に使用される画素値を、前記参照画素値として前記予測部に使用させる、前記(5)に記載の画像処理装置。
(7)
前記制御部は、前記上の隣接画素が利用不可であり、前記参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在しない場合に、固定値を前記参照画素値として前記予測部に使用させる、前記(6)に記載の画像処理装置。
(8)
ビット深度をnビットとすると、前記固定値は2n−1に等しい、前記(3)又は前記(7)に記載の画像処理装置。
(9)
前記画像処理装置は、予測モード情報を復号する復号部、をさらに備え、
前記制御部は、前記対象ブロックの前記予測モード情報が前記イントラ動き補償モードを示す場合に、前記予測部に前記対象ブロックについて前記イントラ動き補償モードで前記イントラ予測を実行させる、
前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(10)
前記制御部は、前記イントラ動き補償モードを含む複数の予測モードで前記予測部に前記対象ブロックについて前記イントラ予測を実行させ、
前記画像処理装置は、前記複数の予測モードから選択される最適な予測モードを示す予測モード情報を符号化する符号化部、をさらに備える、
前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(11)
対象ブロックについてイントラ動き補償モードでイントラ予測を実行する装置において、
前記イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止されるかを判定することと、
前記イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止される場合に、前記対象ブロックの注目画素に対応する前記イントラ動き補償モードのための参照画素がインター予測ブロックに属するかを判定することと、
前記参照画素がインター予測ブロックに属する場合に、参照が禁止されない代替画素の画素値を、参照画素値として代替的に使用することと、
を含む画像処理方法。
(1)
対象ブロックについて、イントラ動き補償モードでイントラ予測を実行する予測部と、
前記イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止される場合において、前記対象ブロックの注目画素に対応する前記イントラ動き補償モードのための参照画素がインター予測ブロックに属するときに、参照が禁止されない代替画素の画素値を、参照画素値として前記予測部に代替的に使用させる制御部と、
を備える画像処理装置。
(2)
前記制御部は、インター予測ブロックに属する前記参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在する場合に、当該左の画素の画素値を、前記参照画素値として前記予測部に代替的に使用させる、前記(1)に記載の画像処理装置。
(3)
前記制御部は、前記参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在しない場合に、固定値を前記参照画素値として前記予測部に使用させる、前記(2)に記載の画像処理装置。
(4)
前記制御部は、インター予測ブロックに属する前記参照画素の上の隣接画素がイントラ予測ブロックに属する場合に、当該上の隣接画素の画素値を、前記参照画素値として前記予測部に代替的に使用させる、前記(1)に記載の画像処理装置。
(5)
前記制御部は、前記上の隣接画素がインター予測ブロックに属し、前記参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在する場合に、当該左の画素の画素値を、前記参照画素値として前記予測部に代替的に使用させる、前記(4)に記載の画像処理装置。
(6)
前記制御部は、前記上の隣接画素がインター予測ブロックに属し、前記参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在しない場合に、前記上の隣接画素について代替的に使用される画素値を、前記参照画素値として前記予測部に使用させる、前記(5)に記載の画像処理装置。
(7)
前記制御部は、前記上の隣接画素が利用不可であり、前記参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在しない場合に、固定値を前記参照画素値として前記予測部に使用させる、前記(6)に記載の画像処理装置。
(8)
ビット深度をnビットとすると、前記固定値は2n−1に等しい、前記(3)又は前記(7)に記載の画像処理装置。
(9)
前記画像処理装置は、予測モード情報を復号する復号部、をさらに備え、
前記制御部は、前記対象ブロックの前記予測モード情報が前記イントラ動き補償モードを示す場合に、前記予測部に前記対象ブロックについて前記イントラ動き補償モードで前記イントラ予測を実行させる、
前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(10)
前記制御部は、前記イントラ動き補償モードを含む複数の予測モードで前記予測部に前記対象ブロックについて前記イントラ予測を実行させ、
前記画像処理装置は、前記複数の予測モードから選択される最適な予測モードを示す予測モード情報を符号化する符号化部、をさらに備える、
前記(1)〜(8)のいずれか1項に記載の画像処理装置。
(11)
対象ブロックについてイントラ動き補償モードでイントラ予測を実行する装置において、
前記イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止されるかを判定することと、
前記イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止される場合に、前記対象ブロックの注目画素に対応する前記イントラ動き補償モードのための参照画素がインター予測ブロックに属するかを判定することと、
前記参照画素がインター予測ブロックに属する場合に、参照が禁止されない代替画素の画素値を、参照画素値として代替的に使用することと、
を含む画像処理方法。
10,60 画像処理装置
31,81 予測制御部
35,85 予測部
16 可逆符号化部
62 可逆復号部
31,81 予測制御部
35,85 予測部
16 可逆符号化部
62 可逆復号部
Claims (11)
- 対象ブロックについて、イントラ動き補償モードでイントラ予測を実行する予測部と、
前記イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止される場合において、前記対象ブロックの注目画素に対応する前記イントラ動き補償モードのための参照画素がインター予測ブロックに属するときに、参照が禁止されない代替画素の画素値を、参照画素値として前記予測部に代替的に使用させる制御部と、
を備える画像処理装置。 - 前記制御部は、インター予測ブロックに属する前記参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在する場合に、当該左の画素の画素値を、前記参照画素値として前記予測部に代替的に使用させる、請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記制御部は、前記参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在しない場合に、固定値を前記参照画素値として前記予測部に使用させる、請求項2に記載の画像処理装置。
- 前記制御部は、インター予測ブロックに属する前記参照画素の上の隣接画素がイントラ予測ブロックに属する場合に、当該上の隣接画素の画素値を、前記参照画素値として前記予測部に代替的に使用させる、請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記制御部は、前記上の隣接画素がインター予測ブロックに属し、前記参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在する場合に、当該左の画素の画素値を、前記参照画素値として前記予測部に代替的に使用させる、請求項4に記載の画像処理装置。
- 前記制御部は、前記上の隣接画素がインター予測ブロックに属し、前記参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在しない場合に、前記上の隣接画素について代替的に使用される画素値を、前記参照画素値として前記予測部に使用させる、請求項5に記載の画像処理装置。
- 前記制御部は、前記上の隣接画素が利用不可であり、前記参照画素と同一のライン上の左にイントラ予測ブロックに属する画素が存在しない場合に、固定値を前記参照画素値として前記予測部に使用させる、請求項6に記載の画像処理装置。
- ビット深度をnビットとすると、前記固定値は2n−1に等しい、請求項3に記載の画像処理装置。
- 前記画像処理装置は、予測モード情報を復号する復号部、をさらに備え、
前記制御部は、前記対象ブロックの前記予測モード情報が前記イントラ動き補償モードを示す場合に、前記予測部に前記対象ブロックについて前記イントラ動き補償モードで前記イントラ予測を実行させる、
請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記制御部は、前記イントラ動き補償モードを含む複数の予測モードで前記予測部に前記対象ブロックについて前記イントラ予測を実行させ、
前記画像処理装置は、前記複数の予測モードから選択される最適な予測モードを示す予測モード情報を符号化する符号化部、をさらに備える、
請求項1に記載の画像処理装置。 - 対象ブロックについてイントラ動き補償モードでイントラ予測を実行する装置において、
前記イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止されるかを判定することと、
前記イントラ予測の際にインター予測ブロックを参照することが禁止される場合に、前記対象ブロックの注目画素に対応する前記イントラ動き補償モードのための参照画素がインター予測ブロックに属するかを判定することと、
前記参照画素がインター予測ブロックに属する場合に、参照が禁止されない代替画素の画素値を、参照画素値として代替的に使用することと、
を含む画像処理方法。
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