JP2015055274A - スラストころ軸受及びスラストころ軸受の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ポケット内壁面ところ端面との摩擦による回転抵抗を減少させ、低トルク化を図るとともに、精度よく加工しやすい形状のスラストころ軸受及びスラストころ軸受の製造方法を提供する。
【解決手段】環状板からなり、複数のポケット6が周方向に配置された円環部7を有する保持器5と、ころ4と、を備え、ポケット6は、外径側の内壁面が円環部7の外径側に設けた外周部51により形成され、内径側の内壁面が円環部7の内径側に設けた内周部52により形成されて構成され、円環部7の外周部51及び内周部52は、ポケット6の径方向に向かい合う内壁面から軸方向に傾斜し、ころ4の端面4c,4dの中心4a,4bに向けて突出する一対の凸部を有し、凸部は、突出する先端53a,54aは円弧状に形成され、先端の頂点端面4c,4dの中心4a,4bが、ころ4の端面4c,4dの中心4a,4bに対して点接触する。
【選択図】図3
【解決手段】環状板からなり、複数のポケット6が周方向に配置された円環部7を有する保持器5と、ころ4と、を備え、ポケット6は、外径側の内壁面が円環部7の外径側に設けた外周部51により形成され、内径側の内壁面が円環部7の内径側に設けた内周部52により形成されて構成され、円環部7の外周部51及び内周部52は、ポケット6の径方向に向かい合う内壁面から軸方向に傾斜し、ころ4の端面4c,4dの中心4a,4bに向けて突出する一対の凸部を有し、凸部は、突出する先端53a,54aは円弧状に形成され、先端の頂点端面4c,4dの中心4a,4bが、ころ4の端面4c,4dの中心4a,4bに対して点接触する。
【選択図】図3
Description
本発明は、スラストころ軸受及びスラストころ軸受の製造方法に関する。
例えば、自動車のトルクコンバータに用いられるスラストころ軸受は、ハウジングに固定されるステータと、このステータに対して偏心回転する回転体との間に介在して配置されている。このスラストころ軸受は、ころと、ころを保持する保持器と、ころを転動させる軌道面を有する一対の軌道輪とを備え、回転体の偏心回転に伴いステータ及び回転体に当接し対向する軌道輪が偏心回転する。軸受の径方向の内部すきまよりも偏心量が大きい場合、偏心回転する軌道輪が保持器に対して径方向に接触し、保持器が径方向に荷重を受ける。
そして、このスラストころ軸受は、保持器に設けた平面視矩形のポケット内にころを収納している。ころは、回転遠心力の作用で径方向外向きに付勢されるので、ころの軸方向端面がポケットの外径側の内壁面において接触し摺動する。また、軌道輪の偏心回転により保持器が径方向に荷重を受けると、ころの軸方向端面がポケットの内壁面において摺動する。これらの摺動部分における摩擦が、スラストころ軸受の回転抵抗となり、高速回転になるほど回転抵抗が増大し、回転トルクの損失が増大する傾向となる。そして、自動車の低燃費化を図るために、スラストころ軸受は、その回転抵抗を可及的に軽減し、低トルク化を図ることが望まれている。
そこで、従来のスラストころ軸受では、保持器が、環状板からなり、その厚み方向に打ち抜いて形成されるポケットの外径側及び内径側の内壁面に、それぞれころの端面に向けて突出するとともに、軸方向に折り曲げられた凸部を有している。このスラストころ軸受は、凸部の先端頂点がころの端面の中心に対して点接触することにより、回転抵抗を低減し、低トルク化を図っている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に開示された発明のスラストころ軸受では、例えば小形・軽量が要求される自動車のトルクコンバータに使用される場合、例えば保持器の板厚が0.5mmとし、凸部の突出量が0.5mmとしたときに、凸部の突出量が板厚に等しく小さいため折り曲げ加工が難しく、加工精度が悪くなる。その結果、保持器の凸部ところの端面との接触が安定せず、寿命低下の原因となる場合がある。そこで、スラストころ軸受は、ポケット内壁面ところ端面との摩擦による回転抵抗を減少させ、低トルク化を図るとともに、精度よく加工しやすい形状とすることが課題となっていた。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、ポケット内壁面ところ端面との摩擦による回転抵抗を減少させ、低トルク化を図るとともに、精度よく加工しやすい形状のスラストころ軸受及びスラストころ軸受の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係るスラストころ軸受の構成上の特徴は、環状板からなり、その厚み方向に打ち抜いて形成される複数のポケットが周方向に配置された円環部を有する保持器と、前記各ポケットに保持された複数のころと、を備え、前記ポケットは、外径側の内壁面が前記円環部の外径側に設けた外周部により形成され、内径側の内壁面が前記円環部の内径側に設けた内周部により形成されて構成され、前記円環部の外周部及び内周部は、前記ポケットの径方向に向かい合う内壁面から軸方向に傾斜し、それぞれ前記ころの端面の中心に向けて突出する一対の凸部を有し、前記凸部は、それぞれ突出する先端に向けて先細りし、その先端は円弧状に形成され、前記先端の頂点が、前記ころの端面の中心に対して点接触することである。
請求項1のスラストころ軸受によれば、保持器の傾斜した円環部の外周部及び内周部が、径方向において一方をころの中心とし、他方を傾斜形成後の状態において保持器の軸方向の端部まで形成することができる。これにより、このスラストころ軸受では、保持器が傾斜を形成するのに十分な長さを確保できるので、傾斜を精度よく加工できる。また、このスラストころ軸受では、円環部の外周部及び内周部の内壁面から突出する凸部が、突出する先端に向けて先細りし、その先端は円弧状に形成され、先端の頂点がころの端面の中心に対して点接触する。これにより、このスラストころ軸受は、ポケット内壁面ところ端面との摩擦による回転抵抗を減少させ、低トルク化を図ることができる。
請求項2に係るスラストころ軸受の構成上の特徴は、前記スラストころ軸受は、前記保持器を介して互いに対向し偏心した一対の軌道輪をさらに備え、前記保持器は、前記円環部の外周部及び前記円環部の内周部のうちの少なくとも一方から延出し、軸方向に折り返して形成される折り返し部をさらに有し、前記軌道輪は、前記ころが摺動するとともに、前記折り返し部が径方向に接触して摺動するように構成されたことである。
請求項2のスラストころ軸受によれば、保持器の折り返し部が軌道輪に対して径方向に接触して摺動するように構成されるときに、折り返し部の軸方向の長さを保持器の高さまで設定することができるので、折り返し部の面積が大きくなる。これにより、このスラストころ軸受は、偏心回転により径方向の荷重が保持器の折り返し部にかかるときに、この荷重による接触面圧を低下させ、耐焼き付き性を向上させることができる。
請求項3に係るスラストころ軸受の製造方法の構成上の特徴は、一枚の環状板にプレス絞り加工をすることにより前記保持器の前記円環部を断面略M字状に形成し、その後に、前記ポケットを打ち抜き形成し、その後に、前記保持器の軸方向において前記傾斜側の面にその外形に合わせた型を当接した状態で、前記円環部の外周部及び内周部を軸方向に押し込むことにより前記傾斜を形成することである。
請求項3のスラストころ軸受の製造方法によれば、保持器は、環状板を断面略M字状に形成し、ポケットを打ち抜き形成し、その後に、傾斜側の面に型を当接した状態で、円環部の外周部及び内周部を軸方向に押し込むことにより傾斜を形成する。これにより、このスラストころ軸受の製造方法は、外形の型に合わせて傾斜を形成するので、傾斜を精度よく加工できる。また、凸部の傾斜形成が、円環部の外周部及び内周部を傾斜形成する際に同時に行われるので、精度よく加工できる。
請求項4に係るスラストころ軸受の製造方法の構成上の特徴は、一枚の環状板にプレス絞り加工をすることにより前記保持器の前記円環部を断面略M字状に形成し、且つ前記折り返し部を円筒状に形成し、その後に、前記ポケットを打ち抜き形成し、その後に、前記保持器の軸方向において前記傾斜側の面にその外形に合わせた型を当接した状態で、前記折り返し部の端部を軸方向に押し込むことにより前記傾斜を形成することである。
請求項4のスラストころ軸受の製造方法によれば、保持器は、円環部を断面略M字状に形成するとともに折り返し部を円筒状に形成し、ポケットを打ち抜き形成し、その後に、傾斜側の面に型を当接した状態で、折り返し部の端部を軸方向に押し込むことにより傾斜を形成する。これにより、このスラストころ軸受の製造方法は、外形の型に合わせて傾斜を形成するので、傾斜を精度よく加工できる。また、凸部の傾斜形成が、フランジを傾斜形成する際に同時に行われるので、精度よく加工できる。
本発明によれば、ポケット内壁面ところ端面との摩擦による回転抵抗を減少させ、低トルク化を図るとともに、精度よく加工しやすい形状のスラストころ軸受及びスラストころ軸受の製造方法を提供できる。
以下、本発明のスラストころ軸受を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるスラストころ軸受1の断面図である。図2は、図1の保持器5にころ4を保持した状態を示す側面図である。
図1及び図2に示すように、スラストころ軸受1は、例えば自動車のトルクコンバータ(図示せず)に用いられる。このトルクコンバータは、エンジン(図示せず)の出力軸に連結されるインペラ8と、インペラ8に対向配置されトランスミッション(図示せず)の入力軸に連結されるタービン(図示せず)と、ハウジング(図示せず)にワンウェイクラッチ(図示せず)を介して取り付けられるステータ9とからなる。トルクコンバータは、流体軸継ぎ手として作用し、ステータ9とインペラ8とは偏心している。
図1は、本発明の一実施形態であるスラストころ軸受1の断面図である。図2は、図1の保持器5にころ4を保持した状態を示す側面図である。
図1及び図2に示すように、スラストころ軸受1は、例えば自動車のトルクコンバータ(図示せず)に用いられる。このトルクコンバータは、エンジン(図示せず)の出力軸に連結されるインペラ8と、インペラ8に対向配置されトランスミッション(図示せず)の入力軸に連結されるタービン(図示せず)と、ハウジング(図示せず)にワンウェイクラッチ(図示せず)を介して取り付けられるステータ9とからなる。トルクコンバータは、流体軸継ぎ手として作用し、ステータ9とインペラ8とは偏心している。
スラストころ軸受1は、一対の軌道輪2,3と、これら一対の軌道輪2,3間で転動する複数のころ4と、これらのころ4を転動可能に保持する保持器5とを備える。
一方の軌道輪2は、例えば薄肉鋼板からなる円環状部材によって形成され、ころ4側端面には軌道面2aが形成されている。一方の軌道輪2には、軌道面2aの内周縁部から立ち上がる円環状の立ち上がり部2bが設けられている。軌道面2aの反対面がインペラ8の大径部8aの側面に軸方向で当接し、立ち上がり部2bの内周がインペラ8の小径部8bの外周面8cに近接して配置される。
他方の軌道輪3は、例えば薄肉鋼板からなる円環状部材によって形成され、ころ4側端面には軌道面3aが形成されている。他方の軌道輪3には、軌道面3aの外周縁部から立ち上がる円環状の立ち上がり部3bが設けられている。軌道輪3は、軌道面3aの反対面がステータ9に軸方向に当接し、立ち上がり部3bの外周がステータ9の内周面9aに嵌合されている。このように、スラストころ軸受1は、ステータ9に取り付けられ、ステータ9とインペラ8とに軸方向に挟まれ、軸方向の荷重を受けている。
複数のころ4は、一方の軌道輪3の軌道面3aと他方の軌道輪2の軌道面2aとの間に介在して配置され、軸受鋼からなる針状ころによって形成されている。そして、複数のころ4は、保持器5のポケット6(後述)内で軌道面3a及び軌道面2a上を転動する。
図3は、図2のA−A断面図である。図4は、図3のB矢視図である。
図3及び図4に示すように、保持器5は、全体が例えば亜鉛鋼板のプレス成形体からなる円環部材によって形成され、円環部7と、円環部7の外周縁部及び内周縁部から延出する折り返し部55,56とを備える。
図3及び図4に示すように、保持器5は、全体が例えば亜鉛鋼板のプレス成形体からなる円環部材によって形成され、円環部7と、円環部7の外周縁部及び内周縁部から延出する折り返し部55,56とを備える。
円環部7の径方向途中領域には、断面略M字状の円環部本体71が設けられている。円環部本体71は、径方向交互に保持器5の軸方向の一方と他方に張り出された中間張出部7c、外径側張出部7a及び内径側張出部7bからなる。中間張出部7cは保持器5の軸方向の一方に、また外径側張出部7a及び内径側張出部7bは軸方向の他方に張り出されている。
円環部本体71において、周方向の数箇所には、平面視矩形のポケット6が軸方向に打ち抜き形成されている。各ポケット6に対してころ4が回転自在な状態で非分離に収納されている。つまり、ポケット6の内壁面において周方向左右に位置する外径側張出部7a、内径側張出部7b及び中間張出部7cの各張出部頂点部分の三箇所に、ポケット6内へ向けて突出する爪7d,7e,7fが設けられている。
爪7d,7e,7fによって、各ポケット6において径方向の三箇所がころ4の直径寸法よりも幅狭になっており、これによって、各ポケット6内からころ4が抜け出ないようになっている。なお、各ポケット6に対してころ4は、無理嵌めされることで収納される。
円環部7において、円環部本体71の外径側には、径方向の外側に延出するとともに軸方向の他方に傾斜した円環状の外周部51が設けられている。一方、円環部本体71の内径側には、径方向の内側に延出するとともに軸方向の他方に傾斜した円環状の内周部52が設けられている。ころ4の軸線C2に対して、外周部51及び内周部52が傾斜する傾斜角度θ1は、例えば30度としている。また、傾斜した外周部51及び内周部52の長さL3は、円環部7の高さL2、即ち保持器5の高さの略半分としている。
折り返し部55,56は、円環部7の外周部51の外周縁部及び円環部7の内周部52の内周縁部から延出し、軸方向の一方にそれぞれ折り返して形成されている。折り返し部55,56の高さL1は、円環部7の高さL2より少し低く形成されている。折り返し部55,56の先端の軸方向の位置は、円環部7の中間張出部7cの位置に略同一としている。また、折り返し部55,56の先端とは反対側の端部の軸方向の位置は、円環部7の外径側張出部7a及び内径側張出部7bの位置より少し内側としている。
ポケット6の内壁面における外径側と内径側には、円環部7の外周部51の内周縁部及び円環部7の内周部52の外周縁部から、ころ4の端面4c,4dの中心4a,4bに向けてそれぞれ突出する凸部53,54が設けられている。
次に、図5を参照しつつ保持器5の製造手順を簡単に説明する。
まず、図5(a)に示すように、保持器5は、一枚の亜鉛鋼板に中心孔を打ち抜き形成してから、プレス絞り加工を施すことにより断面略M字状の円環部7及び円筒状の折り返し部55,56を形成する。この後、ポケット6を打ち抜き形成してから、外形部分を切り取る。ポケット6の形成と同時に、凸部53,54及び爪7d,7e,7fが形成される。
まず、図5(a)に示すように、保持器5は、一枚の亜鉛鋼板に中心孔を打ち抜き形成してから、プレス絞り加工を施すことにより断面略M字状の円環部7及び円筒状の折り返し部55,56を形成する。この後、ポケット6を打ち抜き形成してから、外形部分を切り取る。ポケット6の形成と同時に、凸部53,54及び爪7d,7e,7fが形成される。
その後に、図5(b)に示すように、保持器5の軸方向の他方側の面にその外形に合わせた金型(型)10を当接した状態で、折り返し部55,56の端部55a,56aを軸方向の一方側から他方側へ押し込むことにより円環部7の外周部51及び内周部52を傾斜させる。円環部7の外周部51及び内周部52が傾斜形成されることにより、凸部53,54も傾斜形成される。
次に、凸部53,54の詳細について、円環部7の外周部51及び内周部52が傾斜する前の状態と、傾斜した後の状態において説明する。
円環部7の外周部51及び内周部52が傾斜する前の状態における凸部53,54は、それぞれ突出する先端に向けて略半円状に先細りし、その先端53a,54aは円弧状であって、凸部53,54の径方向断面は略四角形に形成される。
円環部7の外周部51及び内周部52が傾斜する前の状態における凸部53,54は、それぞれ突出する先端に向けて略半円状に先細りし、その先端53a,54aは円弧状であって、凸部53,54の径方向断面は略四角形に形成される。
そして、円環部7の外周部51及び内周部52が傾斜した後の状態においては、図3に示す凸部53,54の軸方向の他方側の頂点53b,54bがころ4の端面4c,4dの中心4a,4bに最も接近する。
次に、スラストころ軸受1の動作について説明する。
ステータ9に嵌合された軌道輪3に対して、インペラ8に当接する軌道輪2が相対回転すると、ころ4が保持器5に保持された状態で、一対の軌道輪2,3の軌道面2a,3a上を転動する。ころ4が転動することにより、ころ4に案内されて保持器5が回転するとともに、ころ4の端面4c,4dの中心4a,4bが、保持器5の凸部53,54の頂点53b,54bに点接触して摺動する。
ステータ9に嵌合された軌道輪3に対して、インペラ8に当接する軌道輪2が相対回転すると、ころ4が保持器5に保持された状態で、一対の軌道輪2,3の軌道面2a,3a上を転動する。ころ4が転動することにより、ころ4に案内されて保持器5が回転するとともに、ころ4の端面4c,4dの中心4a,4bが、保持器5の凸部53,54の頂点53b,54bに点接触して摺動する。
そして、軌道輪3に対して、軌道輪2が偏心回転すると、軸受の径方向の内部すきまよりも偏心量が大きい場合、軌道輪2の立ち上がり部2bの外周面が、保持器5の折り返し部56に接触し、保持器5は径方向の荷重を受ける。
このように構成されるスラストころ軸受1は、傾斜した円環部7の外周部51及び内周部52の長さL3が、保持器5の高さの略半分としているので、保持器5が傾斜を形成するのに十分な長さを確保でき、傾斜を精度よく加工できる。
また、このスラストころ軸受1は、ころ4の端面4c,4dの中心4a,4bが、保持器5の凸部53,54の頂点53b,54bに点接触して摺動するので、この摺動部分の摩擦による回転抵抗を減少させ、低トルク化を図ることができる。
また、このスラストころ軸受1では、保持器5の折り返し部55,56の軸方向の長さを保持器5の高さL2近くまで設定することができるので、折り返し部55,56の面積が大きくなる。そして、偏心回転により径方向の荷重が折り返し部55,56にかかるときに、この荷重による接触面圧を低下させ、耐焼き付き性を向上させることができる。
なお、本発明は本実施形態に限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の形態で実施することができる。
本実施形態では、スラストころ軸受1の保持器5が折り返し部55,56を有するとしたが、それに限るものではなく、例えば一対の軌道輪が偏心回転しない場合、保持器が折り返し部を有していない構成に適用してもよい。
本実施形態では、スラストころ軸受1の保持器5が折り返し部55,56を有するとしたが、それに限るものではなく、例えば一対の軌道輪が偏心回転しない場合、保持器が折り返し部を有していない構成に適用してもよい。
1:スラストころ軸受、 2:軌道輪、 2a:軌道面、 2b:立ち上がり部、 3:軌道輪、 3a:軌道面、 3b:立ち上がり部、 4:ころ、 4a,4b:中心、 4c,4d:ころの端面、 5:保持器、 6:ポケット、 7:円環部、 7a:外径側張出部、 7b:内径側張出部、 7c:中間張出部、 7d,7e,7f:爪、 8:インペラ、 8a:大径部、 8b:小径部、 8c:外周面、 9:ステータ、 9a:内周面、 10:金型(型)、 51:外周部、 52:内周部、 53,54:凸部、 53a,54a:先端、 53b,54b:頂点、 55,56:折り返し部、 55a,56a:端部、 71:円環部本体
Claims (4)
- 環状板からなり、その厚み方向に打ち抜いて形成される複数のポケットが周方向に配置された円環部を有する保持器と、
前記各ポケットに保持された複数のころと、を備え、
前記ポケットは、外径側の内壁面が前記円環部の外径側に設けた外周部により形成され、内径側の内壁面が前記円環部の内径側に設けた内周部により形成されて構成され、
前記円環部の外周部及び内周部は、前記ポケットの径方向に向かい合う内壁面から軸方向に傾斜し、それぞれ前記ころの端面の中心に向けて突出する一対の凸部を有し、
前記凸部は、それぞれ突出する先端に向けて先細りし、その先端は円弧状に形成され、
前記先端の頂点が、前記ころの端面の中心に対して点接触することを特徴とするスラストころ軸受。 - 前記スラストころ軸受は、前記保持器を介して互いに対向し偏心した一対の軌道輪をさらに備え、
前記保持器は、前記円環部の外周部及び前記円環部の内周部のうちの少なくとも一方から延出し、軸方向に折り返して形成される折り返し部をさらに有し、
前記軌道輪は、前記ころが摺動するとともに、前記折り返し部が径方向に接触して摺動するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載のスラストころ軸受。 - 請求項1に記載のスラストころ軸受の製造方法であって、
一枚の環状板にプレス絞り加工をすることにより前記保持器の前記円環部を断面略M字状に形成し、
その後に、前記ポケットを打ち抜き形成し、
その後に、前記保持器の軸方向において前記傾斜側の面にその外形に合わせた型を当接した状態で、前記円環部の外周部及び内周部を軸方向に押し込むことにより前記傾斜を形成することを特徴とするスラストころ軸受の製造方法。 - 請求項2に記載のスラストころ軸受の製造方法であって、
一枚の環状板にプレス絞り加工をすることにより前記保持器の前記円環部を断面略M字状に形成し、且つ前記折り返し部を円筒状に形成し、
その後に、前記ポケットを打ち抜き形成し、
その後に、前記保持器の軸方向において前記傾斜側の面にその外形に合わせた型を当接した状態で、前記折り返し部の端部を軸方向に押し込むことにより前記傾斜を形成することを特徴とするスラストころ軸受の製造方法。
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