Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP2014529563A - 新規なマーキング化合物 - Google Patents

新規なマーキング化合物 Download PDF

Info

Publication number
JP2014529563A
JP2014529563A JP2014524277A JP2014524277A JP2014529563A JP 2014529563 A JP2014529563 A JP 2014529563A JP 2014524277 A JP2014524277 A JP 2014524277A JP 2014524277 A JP2014524277 A JP 2014524277A JP 2014529563 A JP2014529563 A JP 2014529563A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
alkyl
substrate
composition
laser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014524277A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5996649B2 (ja
Inventor
アンソニー・ジャーヴィス
マーティン・ウォーカー
アダム・オルーク
リチャード・クック
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tetra Laval Holdings and Finance SA
Original Assignee
Tetra Laval Holdings and Finance SA
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tetra Laval Holdings and Finance SA filed Critical Tetra Laval Holdings and Finance SA
Publication of JP2014529563A publication Critical patent/JP2014529563A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5996649B2 publication Critical patent/JP5996649B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/30Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used using chemical colour formers
    • B41M5/32Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used using chemical colour formers one component being a heavy metal compound, e.g. lead or iron
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/267Marking of plastic artifacts, e.g. with laser
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/28Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used using thermochromic compounds or layers containing liquid crystals, microcapsules, bleachable dyes or heat- decomposable compounds, e.g. gas- liberating
    • B41M5/282Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used using thermochromic compounds or layers containing liquid crystals, microcapsules, bleachable dyes or heat- decomposable compounds, e.g. gas- liberating using thermochromic compounds
    • B41M5/283Inorganic thermochromic compounds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09DCOATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
    • C09D11/00Inks
    • C09D11/50Sympathetic, colour changing or similar inks

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Heat Sensitive Colour Forming Recording (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
  • Vehicle Waterproofing, Decoration, And Sanitation Devices (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

遷移金属オキシアニオン、ならびに窒素原子ならびにOH、COOH、NH2、NHC1〜5アルキルおよびN(C1〜5アルキル)2(2つのC1〜5アルキルは同じタイプのアルキルであっても異なるタイプのアルキルであってもよい)からなる群から選択される少なくとも1つの他の基を含む少なくとも1つのアンモニウムカチオンを含む水溶性マーキング化合物は、透明で画像化可能なコーティングを得るために使用することができる。

Description

本発明は、マーキング化合物、そうしたマーキング化合物を含む組成物、すなわちインキ配合物およびレーザーマーキング用途におけるそれらの使用に関する。特に、本発明は、遷移金属オキシアニオンを含む水溶性マーキング化合物に関する。
当技術分野において、印刷がその上に現れる基材において色の変化を引き起こすことによって、基材上に効果的な印刷を実現させる様々な提案がなされてきた。
レーザーエネルギーの適用によって基材にマーキングするのに使用できる種々のマーキング成分、すなわち活性化可能な顔料が提案されてきている。一例として、WO02/01250は、レーザーマーキングにおける、オクタモリブデン酸アンモニウム(AOM)などのオキシ金属塩の使用を開示している。
しかし、当技術分野で認識されているように、レーザー画像化可能なAOM系の水性組成物には、活性化の前に不透明なコーティングがもたらされるという問題がある。
色変化レーザー画像化用途において使用するのに適した透明なコーティングを提供するための有機溶媒中での有機可溶性モリブデン酸アミンの使用がWO2004/043704に教示されている。しかし、有機溶媒をベースとした組成物、特にVOCを含むものは、環境的にますます受け入れられなくなってきており、したがって、溶媒をベースとした系が示す優れた透明な特性を保持した水をベースとした代替品のニーズがある。
WO2008/075101は、三酸化モリブデンおよび増感化合物の灰白色分散液を含む、通常非水性のレーザー画像化可能なアルカリ性配合物を教示している。
欧州特許第1907218号は、酸素含有遷移金属化合物ならびに有機酸、ポリヒドロキシ化合物および塩基からなる群から選択される添加剤を含む水をベースとしたレーザー画像化可能な配合物を教示している。塩基の場合、化学量論的過剰量を使用しなければならない。
WO02/01250 WO2004/043704 WO2008/075101 欧州特許第1907218号 欧州特許第0015496号 米国特許第6,911,262号 WO2005/012442 WO2005/068207 WO2007/141522 WO2008/050153 WO2007/045912 WO2002/068205 WO2006/129078 WO2010/026407 WO2002/074548 英国特許第2447659号 WO2006/018640 WO2007/063339 WO2010/029331 WO2010/029329 WO2006/051309 WO2009/093028 WO2010/001171 WO2010/049282 WO2010/049281 WO2010/045274 WO2009/010405 WO2009/010393 WO2008/107345 WO2008/110487 WO2008/083912 WO2008/055796 WO2007/088104 WO2007/031454 WO2007/012578 WO2006/108745 WO2006/067073
Developments in the Chemistry and Technology of Organic dyes、J Griffiths(ed)、Oxford:Blackwell Scientific、1984年 Infrared Absorbing Dyes、M Matsuoka(ed)、New York:Plenum Press、1990年
したがって、透明でレーザー画像化可能な水性組成物が当技術分野において必要とされている。
したがって、本発明は:
(i)式AxOy z-の遷移金属オキシアニオン(式中、「x」は1〜18の整数、例えば7または8であり;「y」は4〜42の整数、例えば24または26であり;「z」は1〜12の整数、例えば4または6であり;「A」はMo(モリブデン)、Cr(クロム)、W(タングステン)、Va(バナジウム)からなる群から選択される遷移金属であり;好ましくは「A」はMo(モリブデン)である);
(ii)窒素原子ならびにOH、COOH、NH2、NHC1〜5アルキルおよびN(C1〜5アルキル)2(2つのC1〜5アルキルは同じタイプのアルキルであっても異なるタイプのアルキルであってもよい)からなる群から選択される少なくとも1つの他の基を含む1、2、3または4つなどの少なくとも1つのアンモニウムカチオン;
(iii)任意選択で1つまたは複数のNH4 +カチオン;および
(iv)任意選択で1つまたは複数の水分子
を含む化合物を提供することによって、当技術分野における上記に特定した欠陥、および欠点の1つまたは複数を、単独でまたは任意に組み合わせて緩和、軽減、排除または回避することを探求する。そうした化合物は水溶性であり、したがって、透明なコーティングされた画像化可能な基材を得るのに使用することができる。
好ましいタイプのそうした化合物は、酸化モリブデン(VI)、塩化アンモニウムおよびトリエタノールアミンを水性溶媒に加えることによって得ることができる。続いて、得られた混合物を加熱することができる。次いでイソプロピルアルコールを加え、沈澱した結晶を単離することができる。
本発明の他の態様はしたがって、そうした化合物および水性溶媒ならびにそうした組成物でコーティングされた基材を含む組成物に関する。この組成物でコーティングすることができる基材の例には、紙、ボール紙、波形板紙、プラスチックフィルム、リッジ付きプラスチック部品、布地、木材、金属、ガラス、皮革、食料品および固体医薬組成物が挙げられる。さらに、コーティングしたら、基材は、ポリオレフィンでオーバーラミネート加工されてよい。
本発明の別の態様は、そうしたコーティングされた基材にマーキングする方法に関する。そうした方法において、マーキングを作り出すために、マーキングをしようとするコーティングされた基材のその部分を、100nm〜20,000nmの範囲の波長の光に曝露させる。その光は、700〜2500nmの範囲の波長で動作するレーザーなどのレーザーを含む種々の手段で供給することができる。
本発明の他の有利な特徴は、従属クレームにおいて定義される。さらに、本発明の有利な特徴を、本明細書で開示される実施形態において詳細に説明する。
好ましい実施形態の詳細なまとめ
遷移金属オキシアニオンを含む化合物中のアンモニウム(NH4 +)を、窒素原子ならびにOH、COOH、NH2、NHC1〜5アルキルおよびN(C1〜5アルキル)2(2つのC1〜5アルキルは同じタイプのアルキルであっても異なるタイプのアルキルであってもよい)からなる群から選択される少なくとも1つの他の基を含むアンモニウムカチオンで置き換えることによって、水溶性マーキング化合物を得ることができることを見出した。アンモニウムカチオン中のこの追加の基は、マーキング化合物に水への改善された溶解性を提供することが分かった。
したがって、透明な水性インキ配合物は、そうしたマーキング化合物を水溶液に溶解させることによって得ることができる。そうした組成物でコーティングされた基材は、AOMの水分散液でコーティングされた表面(cf.WO02/01250)とは対照的に透明である、すなわち不透明ではない。さらに、そうしたインク組成物(inc composition)の粘度は、フレキソ印刷などの当技術分野で使用される印刷技術の使用による印刷に適していることが分かった。
さらに、本明細書で開示するマーキング化合物を含む水性インキ配合物の使用によって得られるそうしたコーティングは、基材上に実質的に可視光透明性および本質的に無色のコーティングを提供する。そうしたコーティングは熱的に敏感であり、バルブ/マスク配置(bulb/mask arrangement)などの熱的光源、走査型レーザー、ダイオードアレイまたは熱接触式プリンターを用いた、コーディングおよびマーキングなどの熱的に駆動される色変化および画像化用途において有用性が見出されており;非画像領域における不透明化なしで効果的な画像化を提供する。
さらに、マーキング化合物の水溶解特性は、公知の熱的に敏感な画像形成材料のためのコーティング混合物の調製において一般に関与する、時間がかかり無駄の多い高コストのミリング工程の回避を可能にする。これらは、PET、BOPPおよびセルロース系フィルムなどの透明な基材上に作られる本質的に無色の良好な透明性および光沢の熱的に敏感な層も可能にし:これは、熱的に敏感な層が、前記基材の外観に無視できる程度にしか影響を及ぼすことなく予め印刷された基材に塗布されるようにする。
したがって、実施形態は:式AxOy z-の遷移金属オキシアニオン(式中、「x」は1〜18の整数、例えば7または8であり;「y」は4〜42の整数、例えば24または26であり;「z」は1〜12の整数、例えば4または6であり;「A」はMo(モリブデン)、Cr(クロム)、W(タングステン)およびVa(バナジウム)からなる群から選択される遷移金属であり;好ましくは「A」はMo(モリブデン)である)ならびに、窒素原子ならびにOH、COOH、NH2、NHC1〜5アルキルおよびN(C1〜5アルキル)2(2つのC1〜5アルキルは同じタイプのアルキルであっても異なるタイプのアルキルであってもよい)からなる群から選択される少なくとも1つの他の基を含む1、2、3または4つなどの少なくとも1つのアンモニウムカチオンを含む化合物に関する。遷移金属オキシアニオンは熱的に駆動される画像形成特性を有する化合物を提供するが、アンモニウムカチオンは水溶性を有する化合物を提供する。化合物は1つまたは複数のNH4 +カチオンをさらに含むことができる。しかし、十分な水溶性をもつためには、NH4 +カチオンの数は、OH、COOH、NH2、NHC1〜5アルキル、N(C1〜5アルキル)2(2つのC1〜5アルキルは同じタイプのアルキルであっても異なるタイプのアルキルであってもよい)からなる群から選択される少なくとも1つの基を含むアンモニウムカチオンの数を超えない。好ましくは、OH、COOH、NH2、NHC1〜5アルキル、N(C1〜5アルキル)2(2つのC1〜5アルキルは同じタイプのアルキルであっても異なるタイプのアルキルであってもよい)からなる群から選択される少なくとも1つの基を含むアンモニウムカチオンの数は、存在する場合、NH4 +カチオンの数を超える。さらに、この化合物は1つまたは複数の水分子をさらに含むことができる。
他の基がNH2、NHC1〜5アルキルおよびN(C1〜5アルキル)2からなる群から選択される場合、アンモニウムカチオンは少なくとも2個の窒素原子を含むことになることに留意すべきである。
モリブデン以外の他の遷移金属も熱的に駆動される画像形成特性を提供することができるが、遷移金属オキシアニオンがモリブデンオキシアニオンであれば好ましい。特に、モリブデンオキシアニオンは、ヘプタモリブデン酸アニオン(Mo7O26 -6)またはオクタモリブデン酸アニオン(Mo8O26 -4)などのモリブデン酸(VI)アニオンであってよい。最も好ましいモリブデン酸(VI)アニオンは、オクタモリブデン酸アニオン(Mo8O26 -4)である。
モリブデン酸塩およびアンモニウムカチオンを含む化合物は、以下の特性:(i)水に可溶性、(ii)水系の配合物またはインキをコーティングまたは印刷して塗布した場合の基材上での透明またはほぼ透明なフィルムを形成する特性、(iii)水系の配合物またはインキをコーティングまたは印刷して塗布した場合の基材上での無色または本質的に無色のフィルムを形成する特性、(iv)水溶性モリブデン酸アミン化合物を含む層が、IRバルブ/マスク、走査型レーザーまたはダイオードアレイによって画像様(imagewise)に熱的に曝露される、かつ/または熱接触式プリンターによってヒートブロック画像化された場合の良好な視覚的弁別の色変化として明らかにされる熱感受性、(v)ブレンドのほぼ透明なフィルムの形成によって示される、少なくとも1つの水相溶性結合剤系との相溶性の1つまたは複数を有することができる。したがって、そうした化合物を、マーキングしようとする基材上に無色で透明なコーティングを得るのに有利に使用することができる。
さらに、モリブデン酸塩およびアンモニウムカチオンを含む化合物は、透明PETフィルムなどの不活性基材上または予め印刷された基材の頂部にコーティングまたは印刷され、乾燥された場合、可視光に実質的に透明で本質的に無色の連続層、すなわちコーティングを形成する。そうしたコーティングは熱的に敏感であり、IRバルブ/マスク、走査型レーザー、ダイオードアレイまたは熱接触式プリンターにより画像化するためのサーモグラフィ材料および三次元物体上において用途が見出される。
本明細書で開示する組成物によって形成される透明なコーティングは不透明な基材上でも有用である。その理由は、それらが、つや消し面をもたらす懸濁された不溶性モリブデン酸塩を含む組成物とは区別されるような望ましい光沢を付与することができるからである。
OH、COOH、NH2、NHC1〜5アルキル、N(C1〜5アルキル)2(2つのC1〜5アルキルは同じタイプのアルキルであっても異なっていてもよい)からなる群から選択される少なくとも1つの基を含むアンモニウムカチオンは、一般にアルコール-アミン、アミノ-糖またはアミノ-酸である。
アルコール-アミンは、少なくとも1つのアミノ基と少なくとも1つのヒドロキシル基、例えばヒドロキシルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンを含む化合物である。好ましいアルコール-アミンは一般式(I)で表すことができる。
HNR1R2R3+ 一般式(I)
式中、R1はC2〜5アルキレンOHであり;
R2およびR3は互いに独立に、C2〜5アルキレンOH、水素、C1〜5アルキルからなる群から選択される。特に好ましいアルコール-アミンの例はトリエタノールアミンである。
アミノ-糖は、非グリコシドヒドロキシル基の1つまたは複数がアミノ基で置き換えられている糖、すなわち糖類、例えば単糖類である。好ましいアミノ-糖の例には、D-グルコサミンおよびガラクトサミンが挙げられる。
アミノ-酸は、少なくとも1つのアミノ基および少なくとも1つのカルボキシル基を含む有機化合物である。好ましいアミノ-酸の例には:グリシンおよび他の公知の任意のアミノ酸が挙げられる。
さらに、OH、COOH、NH2、NHC1〜5アルキル、N(C1〜5アルキル)2(2つのC1〜5アルキルは同じタイプのアルキルであっても異なっていてもよい)からなる群から選択される少なくとも1つの基を含むアンモニウムカチオンは追加のイオン基も含むことができる。そうした基の例は、四級窒素基、スルホン酸基およびカルボン酸基を含む。
あまり好ましくない代替の実施形態では、OH、COOH、NH2、NHC1〜5アルキル、N(C1〜5アルキル)2(2つのC1〜5アルキルは同じタイプのアルキルであっても異なっていてもよい)からなる群から選択され、また他のアミンからなる群からも選択される少なくとも1つの基を含むアンモニウムカチオンは、アミノ-エーテルおよびアミノ-ポリ-エーテル、例えばアミノ-PEGなどの他のタイプの水溶性アミンで置き換えることもできる。具体的な例には、2-メトキシエチルアミンおよび類似のアミンが挙げられる。
好ましい水溶性マーキング化合物の具体的な例は、テトラ-トリエタノールアンモニウムオクタモリブデート((HN(CH2CH2OH)3)4 *Mo8O26)、または酸化モリブデン(VI)をトリエタノールアミンと反応させることによって得られる他のモリブデン酸塩である。
アミンがアルコール-アミン、アミノ-糖またはアミノ-酸、例えばアルコール-アミンであるモリブデン酸アミンは、適切なアミンを、例えば酸化状態VIのモリブデン化合物、例えば三酸化モリブデン、モリブデン酸、ジモリブデン酸アンモニウム、ヘプタモリブデン酸アンモニウム、オクタモリブデン酸アンモニウム、モリブデン酸ナトリウムまたは市販の「モリブデン酸」(これは主として1つまたは複数のモリブデン酸アンモニウムを含む)と反応させることによって得ることができる。一般に、アミンおよびモリブデン化合物を、弱酸性、例えば約5のpHを有する水系に加える。その混合物を、ある時間、すなわち1時間未満から最大で24時間加熱することができる。続いて過剰の水混和性有機溶媒、例えばC2〜C5アルカノール、例えばイソプロピルアルコールを加えて、モリブデン酸塩およびOH、COOH、NH2、NHC1〜5アルキル、N(C1〜5アルキル)2(2つのC1〜5アルキルは同じタイプのアルキルであっても異なるタイプのアルキルであってもよい)からなる群から選択される少なくとも1つの基を含む少なくとも1つのアンモニウムカチオンを含む生成化合物の沈澱を引き起こさせることができる。次いでその沈殿物を分離することができる。
一実施形態は、モリブデン酸塩およびトリエタノールアンモニウムを含む化合物を得る方法に関する。そうした方法では、酸化モリブデン(VI)およびトリエタノールアミンを、塩化アンモニウムの弱酸性水溶液に加えることができる。他の添加剤の前に塩化アンモニウムを加えることは必ずしも必要ではない。酸化モリブデン(VI)およびトリエタノールアミンをそれに添加する水溶液を、軽く加熱するすなわち30〜40℃の温度にすることができる。添加に続いて、温度を85〜100℃に上昇させることができる。1〜5時間後温度を35〜45℃に低下させ、過剰(体積対体積)の水混和性有機溶媒、例えばC2〜C5アルカノール、例えばイソプロピルアルコールに加えることができる。高温、例えば約35〜45℃で混合物を完全に撹拌した後、約20℃などの室温で撹拌なしで放置してモリブデン酸アニオンおよびトリエタノールアンモニウムを含む化合物の結晶を沈澱させることができる。結晶の生成を促進させるために、混合物を0〜10℃に冷却することができる。結晶化に続いて、溶媒を除去することができる。通常、溶媒はろ過によって除去する。次いで、結晶を乾燥することができる。これらは、真空下および/または若干高温、例えば40〜50℃で乾燥することができる。さらに、欧州特許第0015496号において、アミノモリブデン酸塩を得る手順が記載されている。同様の手順を、本明細書で開示する化合物を得るために用いることができる。
さらに、一実施形態は、上述したような方法で得られる化合物に関する。
別の実施形態は、本明細書で開示するような水溶性マーキング化合物および溶媒を含む組成物に関する。必ずというわけではないが、一般に、溶媒は水性溶媒である。水性溶媒は水だけからなっていてもよい。しかし、1つまたは複数の水混和性有機溶媒を含むこともできる。
そうした水混和性有機溶媒の例には、C1〜4アルカノール、C2〜4ポリオール、C3〜6ケトン、C4〜6エーテル、C2〜3ニトリル、ニトロメタン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルピロリドンおよびスルホランが挙げられる。ここで、C1〜4アルカノールおよびC2〜4ポリオールはC1〜4アルコキシ基で置換されていてよい。
C1〜4アルカノールの例は、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールまたはブタノール、イソブタノール、sec-ブタノールおよびtert-ブタノールである。
そのC1〜4アルコキシ誘導体の例は、2-エトキシエタノールおよび1-メトキシ-2-プロパノールである。C2〜4ポリオールの例は、グリコールおよびグリセロールである。
C3〜6ケトンの例は、アセトンおよびメチルエチルケトンである。C4〜6エーテルの例は、ジメトキシエタン、ジイソプロピルエチルおよびテトラヒドロフランである。
C2〜3ニトリルの一例はアセトニトリルである。
好ましくは、水混和性有機溶媒は、C1〜4アルカノール、C2〜4ポリオール、C3〜6ケトン、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセトアミドからなる群から選択される。ここで、C1〜4アルカノールおよびC2〜4ポリオールはC1〜4アルコキシ基で置換されていてよい。
さらに、組成物は一般に、水溶性または水分散性のポリマー結合剤を含むことができる。結合剤は、水系コーティングまたはインキ配合物で使用するのに適したある範囲の水溶性またはアミン安定化された水性エマルジョンポリマーの1つまたは複数であってよい。一例として、アクリルポリマーを使用することができる。
本明細書で開示する水溶性マーキング化合物は、約10μmの波長を有するレーザー放射線の使用によって色を変えさせることができる。そうしたレーザー光は、10,000nm〜12,000nmの範囲の発光波長で中位IR CO2レーザーによって提供することができる。しかし、その物理的にかさばったサイズのため、中位IR CO2レーザーは、既存の生産ラインに据え付けるのにはあまり適していない。NIRファイバーレーザーは、臍帯状コード(umbilical cord)で数メートル離れたレーザーに連結されている生産ラインに取り付けられた小さいプリントヘッドを有することができる。したがって、前記欠点は、NIR(近赤外)レーザーを使用することによって克服することができる。
NIRレーザーの使用を可能にするために、組成物は、700nm〜2500nmの範囲の波長で光を吸収する光吸収剤、すなわちNIR吸収剤を含むことができる。光吸収剤は、吸収された近赤外レーザー放射線を伝導熱に変換させることができる。したがって、NIRレーザーを使用して組成物の色を変えることができる。したがって、組成物は、700nm〜2500nmの範囲の波長の光を吸収してその組成物をNIRレーザー印刷用途で使用できるようにする光吸収剤をさらに含むことができる。
光吸収剤は、有機染料/顔料、無機顔料、例えばリン酸ヒドロキシ銅(II)(copper(II)hydroxyl phosphate)、非化学量論的無機顔料および導電性ポリマーからなる群から選択することができる。
有機染料/顔料タイプ。これらのタイプの光吸収剤は、これらに限定されないが:金属ポルフィリン、金属チオレン、例えばニッケル、白金およびパラジウムジチオレンおよびポリチオレン、金属フタロシアニン、これらのアザ変異体、これらのアニール化(annellated)変異体、ピリリウム塩、スクアリリウム、クロコニウム(croconium)、アミニウム、ジイモニウム、シアニンおよびインドレニンシアニンのファミリーを含む。本発明で使用できる有機染料の例は米国特許第6,911,262号に教示されており、Developments in the Chemistry and Technology of Organic dyes、J Griffiths(ed)、Oxford:Blackwell Scientific、1984年およびInfrared Absorbing Dyes、M Matsuoka(ed)、New York:Plenum Press、1990年に記載されている。本発明のNIR染料または顔料の他の例は、Epolin、Newark、NJ、USAから供給されているEpolight(商標)シリーズ;American Dye Source Inc、Quebec、Canadaから供給されているADSシリーズ;HW Sands、Jupiter、FL、USAから供給されているSDAおよびSDBシリーズ;BASF、Germanyから供給されているLumogen(商標)シリーズ、特にLumogen(商標)IR765、IR788およびIR1055;FujiFilm Imaging Colorants、Blackley、Manchester、UKから供給されているPro-Jet(商標)シリーズの染料、特にPro-Jet(商標)830NP、900NP、825LDIおよび830LDI;Gentex Corp of Carbondale、PAから供給されているFiltron(商標)製品ならびにBitterfeld-Wolfen、GermanyのFew Chemicals GmbHによって販売されているものに見ることができる。1,000nm〜1,200nmの範囲の発光波長のレーザーで使用するのに特に適したNIR染料の例は、N,N,N',N'-テトラキス(4-ジブチルアミノフェニル)-p-ベンゾキノンビス(イミニウムヘキサフルオロアンチモネート)である。
化学量論的無機顔料タイプ。これらのタイプの光吸収剤は、これらに限定されないが、銅、ビスマス、鉄、ニッケル、スズ、インジウム、亜鉛、マンガン、ジルコニウム、タングステン、チタン、ランタンおよびアンチモンなどの金属の酸化物、水酸化物、硫化物、硫酸塩、ホウ化物、窒化物およびリン酸塩を含む。MERCKから供給されているIriodin製品として公知のコーティングされた雲母、酸化アンチモンスズおよびタングステン・ブロンズなどの混合金属酸化物も含まれる。銅塩は特に好ましく、最も好ましい銅塩はリン酸ヒドロキシ銅(II)である。
非化学量論的無機顔料タイプ。非化学量論的とは、化合物中の元素の比が整数でないことを指す。典型的な金属酸化物について、化合物を還元することができ、ここでは酸素の欠損があり、あるいは化合物を酸化することができ、ここでは、金属の欠損がある。適切な非化学量論的化合物は、これらに限定されないが:銅、ビスマス、鉄、ニッケル、スズ、インジウム、亜鉛、マンガン、ジルコニウム、タングステン、チタン、ランタンおよびアンチモンなどの金属の非化学量論的酸化物、水酸化物、硫化物、硫酸塩、ホウ化物、窒化物およびリン酸塩を含む。非化学量論的混合金属酸化物およびドープ金属酸化物も含まれる。特に好ましい例には、非化学量論的な窒化チタン、酸化亜鉛、アンチモンスズ酸化物、酸化タングステンおよびインジウムスズ酸化物が挙げられる。最も好ましい非化学量論的化合物は還元または青インジウムスズ酸化物である。非化学量論という用語は、ドープ金属酸化物などのドープ金属化合物も含む。その例には、アルミニウムドープ酸化亜鉛、フッ素ドープ酸化スズおよびスズドープ酸化インジウムが挙げられる。
導電性ポリマー。導電性ポリマーは重合した状態で、共役しており、したがって正または負の電荷の非局在化/導通を可能にする結合モノマー(一般に環)を含む材料である。この共役は、放射線の波長に適用されるように制御することができまたポリマーの濃度にも依存する、吸収シフトを可能にする。共役して適切な導電性ポリマーをもたらすことができるモノマーの例は、アニリン、チオフェン、ピロール、フランおよびその置換誘導体である。そうしたポリマーは、低出力レーザーから熱を移動させる望ましい手段を提供するのに加えて、コーティング材料から、簡単には拡散して外へ出ないという利点を有する。これらは、ポリマー結合剤としても役割を果たすことができる。そうした材料のさらに別の利点は、これらが、高いローディング(最大で5重量%)でも無色であり得ることである。これは、約800nmで吸収するが0.1重量%のローディングでも緑色を帯びた色を組成物に与える、フタロシアニンなどのこれまで使用されてきたモノマー種と対照的である。本発明で使用するのに適した導電性ポリマー製品の例には:PSS/PEDOTを含むことが公知であるBaytron(Bayer)、Clevios(HC Starck)およびOrgacon(Agfa)製品が挙げられる。
他の適切なNIR吸収剤のさらなる例は、WO2005/012442、WO2005/068207、WO2007/141522およびWO2008/050153に教示されている。
最も好ましいNIR吸収剤は、コーティングの色およびコーティングの透明性に対して本質的に無視できる程度の影響しか与えないものである。吸収剤の吸光度プロファイルが光/レーザー供給源の発光プロファイルと適合し、これが低いフルエンス画像化をもたらすことも好ましい。オーバーラミネート加工されているか否かにかかわらず、NIRレーザーまたはダイオードアレイシステムなどの近赤外光源で画像化可能な透明なコーティングを作製することが好ましい。
一実施形態によれば、NIR吸収剤は、還元または青インジウムスズ酸化物ナノ粉末であってよい。還元または青インジウムスズ酸化物は、約1,500nmで発光波長を有する光源と組み合わせて使用することが好ましい。1,550nmのNIRレーザーは特に好ましい例である。還元または青インジウムスズ酸化物を1,550nm NIRレーザーと組み合わせて、<5重量%の濃度で使用することができる。コーティングの重量は10g/m2未満であってよい。これらのパラメーターで、透明なコーティングは、本質的に無色でかつほとんど透明であるが、強い1,550nmのNIR吸光度を有しており、低いフルエンスのレーザー画像化をもたらす。透明コーティング中でのNIR吸収剤の存在は、通常、そのCO2レーザー画像化能に対して悪影響は及ぼさない。実際、吸収剤がしばしばCO2レーザー放射線を伝導熱に変換する助けとなるので、NIR吸収剤の存在によってCO2レーザー画像化能はしばしば向上する。
一例として、組成物は、5〜95重量%の水系溶媒および5〜50重量%の本明細書で開示するマーキング化合物を含むことができる。水系溶媒は、少なくとも10重量%の水、好ましくは少なくとも50重量%、例えば少なくとも75重量%または少なくとも95重量%の水を含むことができる。
当業者は、様々な種類の添加剤を画像化層中に組み込むことが可能であり、これは、ある特定の状況では有益である可能性があることを理解されよう。そうした添加剤には、例えば、ポリマー結合剤、感熱式プリンター性能を増進させるための弱い還元剤、着色剤、例えば染料または顔料、光安定剤、例えばUV吸収剤およびヒンダードアミン光安定剤(HALS)、酸化防止剤および他の公知の安定剤、pH緩衝剤、酸および塩基捕捉剤、タルクまたは選択されたシリカなどのブロッキング防止物質、およびレーザー画像化の任意の熱分解生成物を吸着するまたはそれと反応性のある物質、界面活性剤、接着促進剤、分散助剤、インキ流動性/レオロジー調整剤、保湿剤、緩速乾燥溶媒、急速乾燥溶媒、殺生物剤などが含まれる。
溶液もしくは懸濁液中、または別個の層において特に有用な添加剤は、発色剤またはロイコ染料としてしばしば公知の電子供与型の染料前駆体である。本明細書で開示するモリブデン酸アミン化合物をそうした発色剤と一緒に層の中に組み込み、例えばCO2レーザーを用いて熱的に画像化させた場合、着色された画像を得ることができる。この色は、特定のフェノールなどの一般的な顕色剤の使用によって得られる色に相当していてよい。弱いブロック画像を、例えば100〜120C、1〜10秒間の接触時間でヒートシーラーを用いて得ることもできる。したがって、モリブデン酸アミンは、これらの発色剤の少なくともいくつかのための電子受容体および顕色剤として作用する。モリブデン酸アミンの低い融点は、望むなら、これらを発色剤と融合させることができることを意味する。
別の実施形態は、本明細書で開示する組成物でコーティングされた基材に関する。この組成物を使用することによって、基材または基材の一部を画像化可能にすることができる。例として、簡単な方法で包装に製造年月日(date-of-packing)を提供することができるが、その包装材料は他のどこかで製造され、すでにラミネート加工されている。組成物は、フラッドコーティング、フレキソ印刷、グラビア印刷等の水系インキに適した公知の任意の印刷またはコーティング方法で塗布することができる。そのドライコート重量は0.1〜20g/m2、例えば0.5〜10g/m2または1〜5g/m2の範囲であってよい。
本明細書で開示する透明な組成物を:PET、PP、BOPP、PEおよびセルロース系のフィルムを含むポリマーフィルムなどの柔軟性のある透明な基材上に塗布して、IRバルブ/マスク、走査型レーザー、ダイオードアレイまたは直接接触型の感熱式プリンターを用いて画像化できる本質的に透明な無色の基材を得ることができる。透明な組成物を、着色したポリマーフィルム、紙、波形ボール紙、布地等の不透明な柔軟性のある基材に塗布し、IRバルブ/マスク、走査型レーザー、ダイオードアレイまたは直接接触型の感熱式プリンターを用いて画像化することもできる。透明なコーティングを、例えば文章、ロゴ、図柄(graphic)および一次元バーコード、二次元データマトリックスコードなどの機械可読コード、高容量データコードなどを含む予め印刷された基材に塗布することが特に好ましい。これは、IRバルブ/マスク、走査型レーザー、ダイオードアレイまたは直接接触型の感熱式プリンターを用いてコーティング層に画像を作り出せるようにするが、その高度に透明で本質的に無色の特性のために、画像化されていない層は下にある予め印刷された基材の外観に無視できる程度にしか影響を及ぼさず、したがって、その予め印刷された基材上の文章、ロゴ、図柄および一次元バーコード、二次元データマトリックスコード、高容量データコードなどの機械可読コードの可読性に本質的に影響を及ぼさない。
透明な組成物は、例えばガラス、プラスチックまたは紙/カード等でできた三次元物体、例えば固体または液体の製品、特に固体または液体の食料品の貯蔵に適した容器などのリッジ付き基材に直接塗布することができる。
一実施形態によれば、本明細書で開示する組成物でコーティングする基材は、紙、ボール紙、波形板紙、プラスチックフィルム、リッジ付きプラスチック部品、布地、木材、金属、ガラス、皮革、食料品または固体医薬組成物であってよい。
透明なコーティングは:PE、BOPP、PETおよびセルロース系のフィルムでできた透明および不透明なポリマーフィルム、セルロースパルプ基材、例えば紙および波形ボール紙、ホイル、ガラス、金属、布地、食料品および薬剤単位用量の製剤または丸剤などを含む印刷または包装産業で使用される種々の基材に塗布することができる。透明で画像化可能なコーティングされた基材は、粘着(self-adhesive)ラベル、食料および非食料製品用の包装などの品目、食品容器を含む固体または液体製品用容器などの三次元品目ならびに新聞、雑誌および宛名入り封筒(addressed envelope)などの書類の作成に使用することができる。水をベースとした透明で画像化可能な組成物を、マスカスタマイゼーションで使用するのに適した基材/包装を作製する基材/包装の全体に塗布することができる、あるいはそれを、基材/包装の比較的小さな部分上へのパッチとして塗布することができる。次いでこのパッチを画像化して、人が読める日付およびロットコード情報ならびに一次元バーコード、二次元データマトリックスコードおよび高データ容量バーコードなどの機械可読コードを提供することができる。
さらに、それに透明な組成物が塗布されている基材は、印刷または包装用途で使用するのに適した基材の製造において公知の任意の物質も含むことができる。これらの物質は、基材中に存在しても基材表面上に存在してもよい。例としては、基材表面上のクレーコーティングの層および例えばPEまたはアルミニウムなどでできた障壁層が含まれる。
コーティングとして基材に塗布することはもちろん、本明細書で開示するマーキング化合物は基材中に直接組み込むこともできる。例えばそれらを、ポリマーフィルム中へ同時押出する、またはプラスチック物品中に同時成形する、あるいは紙またはカードの中に直接添加する、例えばサイジングの段階で製紙用パルプに添加する。
本明細書で開示する組成物でコーティングされた基材にオーバーラミネート加工することができる。これは、画像化可能な層を保護する、または不浸透性などの他の特性を基材に付与するために実施される。オーバーラミネート加工する工程は、コーティング仕上げとして、または、本明細書で開示する組成物でコーティングされた表面の上に溶融ポリマー、例えばPEを薄膜として押し出すことによって実施することができる。一実施形態によれば、本明細書で開示する組成物でコーティングされた基材にオーバーラミネート加工することができる。基材は、ポリエチレンなどのポリオレフィンでオーバーラミネート加工することができる。
組成物でコーティングされた基材にオーバーラミネート加工する複数の実施形態では、オーバーラミネート加工する工程の間にマーキング化合物が変色を受けないことが好ましい。特にオーバーラミネート加工する工程がポリマー押出である場合。
他の実施形態は、基材にマーキングするための方法に関する。そうした方法では、マーキングしようとする基材またはその一部を、本明細書で開示する組成物でコーティングすることができる。基材の例は本明細書で上記に提供されている。マーキング化合物の色を変えさせそれによってマークを提供するために、マーキングをしようとするコーティングされた基材の部分を、100nm〜20,000nmの範囲の波長の光に曝露させることができる。それによってマークを作り出すことができる。その光は様々な仕方で供給することができる。バルブ/マスク配置を用いることができるが、レーザー、ダイオードまたはダイオードアレイシステムを使用することが好ましい。
10,000nm〜11,000nmの範囲の波長で動作するCO2レーザーまたは700〜2500nmの範囲の波長で動作するNIRレーザー、ダイオードもしくはダイオードアレイシステムを使用することができる。
さらに、基材にマーキングするためのプロセスにおいて、非接触式加熱または感熱式プリンターを用いて供給される接触式加熱を使用してマーキングを得ることもできる。
上記に示したように、画像などのマーキングを、熱を加えることによって形成させることができる。熱は熱接触式プリンター、ヒートガンなどのホットエア供給源によって加えるか、または適切な光源からのフォトニックエネルギーの形態で熱を加えることができる。
好ましくは、熱は、非コヒーレント光源であってもコヒーレント光源であってもよい適切な光源での照射によって局所的に加えられる。光源は単色であっても広帯域のものであってもよい。
特に好ましくは、単色でコヒーレントな光源はレーザーである。適切なレーザーは、100nm〜20,000nmの範囲の発光波長を有することができる。レーザーは、連続波レーザーであってもパルス状レーザーであってもよい。
適切なレーザーの例には、UVレーザー(<400nm)、可視帯レーザー(400nm〜700nm)、Nd:YAGレーザー/NIRファイバーレーザー(700nm〜2,500nm)および10,000nm〜12,000nmの範囲の発光波長を有する中位IR CO2レーザーが挙げられる。
レーザーは一般に操作型ビームシステム(steered beam system)を用いて基材に光をあてる。しかし、マスク配置も用いることができる。
他の光源には、ダイオード、ダイオードアレイ、ファイバー連結型ダイオードアレイおよびバルブ/マスク配置が含まれる。コヒーレント光と非コヒーレント光の両方を放つことができるダイオードアレイシステムは、高速の連続または「オンザフライ」画像化で使用するのに特に適している。
本明細書で開示する組成物でコーティングされた基材がオーバーラミネート加工されている場合、オーバーラミネートによって吸収されない光を放つ光源を使用することが好ましい。特に好ましい例は、近赤外範囲、すなわち700nm〜2,500nmの発光波長で動作するNd:YAGレーザー/NIRファイバーレーザーである。しかし、すでに概説したように、そうした波長を利用するために、組成物は、その組成物が近赤外光を吸収し、それを伝導熱に変換させることができる物質をさらに含むことが好ましい。
別の実施形態はマーキングされた基材に関する。そうしたマーキングされた基材は、まさに説明したようにして得ることができる。
遷移金属オキシアニオンおよび少なくとも1つのアンモニウムカチオンを含むマーキング化合物を含むことに加えて、組成物は1つまたは複数の他のマーキング化合物を含むことができる。そうした他のマーキング化合物の例には、チャー形成化合物および当技術分野で公知の他のタイプのマーキング化合物が挙げられる。他のマーキング化合物の例は以下に提供される。
チャー形成化合物は、加熱されると着色したチャー、一般に茶色がかっているかまたは黒っぽいチャーを生成するものである。チャー形成化合物の好ましい例には、そのカルボニル基が還元されてヒドロキシル基いわゆる糖アルコールになっている単糖類、二糖類および多糖類ならびにその誘導体などの炭水化物からなる群から選択されるポリヒドロキシ化合物が挙げられる。
単糖類の例は糖類:グルコース、マンノース、ガラクトース、アラビノース、フルクトース、リボース、エリトロースおよびキシロースである。二糖類の例は糖類:マルトース、セロビオース、ラクトースおよびスクロースである。多糖類の例はセルロース、デンプン、アラビアゴム、デキストリンおよびシクロデキストリンである。糖アルコールの例はメソ-エリトリトール、ソルビトール、マンニトールおよびペンタエリトリトールである。より好ましいポリヒドロキシ化合物は二糖類、多糖類および糖アルコールである。
最も好ましいポリヒドロキシ化合物はスクロース、アラビアゴムおよびメソ-エリトリトールである。ポリヒドロキシ化合物がD鏡像異性体、L鏡像異性体またはそのラセミ化合物で存在できる場合、これら3つすべての形態が含まれる。任意選択で、チャー形成を助けるために塩を加えることができる。その塩の例には、ホウ酸ナトリウム、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、炭酸ナトリウムおよび重炭酸ナトリウムが挙げられる。
チャー形成化合物に加えて、当技術分野で公知の他のマーキング化合物を、遷移金属オキシアニオンおよび少なくとも1つのアンモニウムカチオンを含む組成物に加えることもできる。そうした他のマーキング化合物の例は、WO2007/045912、WO2002/068205、WO2006/129078、WO2010/026407、WO2002/074548、英国特許第2447659号、WO2004/043704、WO2006/018640、WO2007/063339、WO2010/029331、WO2010/029329、WO2006/051309、WO2009/093028、WO2010/001171、WO2010/049282、WO2010/049281、WO2010/045274、WO2009/010405、WO2009/010393、WO2008/107345、WO2008/110487、WO2008/083912、WO2008/055796、WO2007/088104、WO2007/031454、WO2007/012578、WO2006/108745およびWO2006/067073に教示されている。
一実施形態によれば、遷移金属オキシアニオンおよび少なくとも1つのアンモニウムカチオンを含む組成物は顔料を含むこともできる。顔料は水分散性の無機または有機添加剤、例えば炭酸カルシウム等であってよい。界面活性剤または滑沢剤、例えばステアリン酸亜鉛等を含むある範囲の添加剤の1つまたは複数を使用することができる。
遷移金属オキシアニオンおよび少なくとも1つのアンモニウムカチオンを含む組成物は、それらが、例えばグラビア印刷、タンポ印刷、UVフレキソ印刷リバース式グラビア印刷、スピンコーティングなどの有機溶媒系インキに適した任意のコーティングまたは印刷方法を用いて基材に塗布できる分散液または懸濁液を形成する、非水性または有機溶媒ベースのコーティング系中への配合にも適している。
さらに詳細な説明を要することなく、上記の説明を用いて、当業者は本発明を最大限利用することができるものと考えられる。したがって、本明細書で説明した好ましい特定の実施形態は、単なる例示に過ぎず、いかなることがあっても残りの説明を限定するものでは全くないと解釈されるべきである。さらに、特定の実施形態を参照して本発明を上記に説明してきたが、本明細書で示した特定の形態に限定されないものとする。むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲のみによって限定され、上記の特定の実施形態以外の他の実施形態、例えば上述したものと異なる実施形態も、同等に添付の特許請求の範囲内であるものとすることができる。
特許請求の範囲において、「含む(comprises)/含む(comprising)」という用語は、他の要素またはステップの存在を排除するものではない。さらに、異なるクレーム中に個別的な特徴が含まれている可能性があるが、これらを有利に組み合わせることが可能であり、異なるクレーム中への包含は、特徴の組合せが実行可能でないかつ/または有利でないという意味を含むものではない。
さらに、単数形での参照は複数形を排除するものではない。「a」、「an」、「第1の(first)」、「第2の(second)」等の用語は複数を排除するものではない。
実験
以下の実施例は単なる例に過ぎず、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきでは全くない。むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲のみによって限定される。
すべての化学薬品および試薬は、標準的な実験室グレード品であり、Sigma-Aldrichから購入した。
水溶性モリブデン酸アミン化合物(TEA-OM)
水(3000ml)を5L丸底フラスコ中で磁気的に撹拌し、37℃に加熱した。この加熱された水に、酸化モリブデン(VI)(500g、3.47mol)、塩化アンモニウム(276.85g、5.18mol)およびトリエタノールアミン(955g、6.4mol)を加えた。反応混合物を90分間にわたって90℃に加熱し、次いで3時間かけて40℃に自冷させた。次いで冷却された反応混合物を、イソプロピルアルコール(6000ml)を含む10L容器に注加した。混合物を十分に撹拌し、次いで20℃で終夜静置させた。翌朝、大量の白色結晶が生成していた。反応混合液をデカントし、結晶を真空下でろ過し、次いでオーブン中、45℃で乾燥して144℃の融点を有するテトラ-トリエタノールアンモニウムオクタモリブデート(TEA-OM;4(HN(CH2CH2OH)3)+1*Mo8O26 -4)535.5g(69%)を得た。
結晶は水に簡単に溶解して無色の溶液を生じた。
TEA-OMおよび還元されたインジウムスズ酸化物を含む水性インキ
以下のものを含むインキ配合物(量は重量%である)を作製した:
1.Induprint 281(水性結合剤) 30.0
2.Glascol LS2(水性結合剤) 14.2
3.Agitan 350(界面活性剤) 0.5
4.Tyzor LA(接着促進剤) 0.5
5.DEG(遅延剤) 2.0
6.r-ITO(NIR吸収剤) 2.5
7.TEA-OM(マーキング化合物;cf.Ex.1) 50.0
8.Aerosil 200(分散助剤) 0.3
実施例2で調製したインキの基材への塗布
約6〜8g/m2のコート重量を供給するK2バーを備えたRK印刷プルーファを用いて、実施例2で調製したインキ配合物を以下の基材に塗布した。
未処理白色紙
クレーコート白色紙
透明なPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム
白色PETフィルム
透明なBOPP(2軸配向ポリプロピレン)フィルム
白色BOPPフィルム
印刷された基材のPEオーバーラミネート加工
ポリエチレンの薄層を表面上に押し出すことによって、印刷された基材をオーバーラミネート加工した。
基材のレーザー画像化
すべての基材を、以下のものを用いて画像化した:
1.10,600nmの発光波長で動作する30W CO2レーザー。
2.1,550nmの発光波長で動作する10W NIRレーザー。
結果
レーザー照射で試験したすべての基材上に黒色の画像を得た。
以下のデータ(cf.それぞれTable 1(表1)およびTable 2(表2))は、レーザー画像化前のラミネート未加工のものとラミネート加工のもの両方のクレーコート紙基材についてのデータである。
Figure 2014529563
Figure 2014529563
CO2レーザーは、PEオーバーラミネートフィルム上に顕著な崩壊をもたらしていることに注目すべきである。対照的に、1550nmレーザーによるPEオーバーラミネートフィルムへの損傷は観察されなかった。これは、ラミネートフィルムを通した画像化において、NIR光源を使用することの利点をさらに実証している。
さらに、MoO3を含む配合物へのトリエタノールアミンの添加ではなく、画像化可能な配合物における単離されたTEA-OMの使用は、優れた画像能を提供していることが分かった(3.192J/cm2のフルエンシーで、0.37に対して1.04の光学密度)。
さらに、AOMを含む画像化可能な配合物へのトリエタノールアミンの添加は、流動特性、すなわちレオロジー特性に悪影響を及ぼした。したがって、そうした配合物は当技術分野における標準的な技術、例えばK2バーを備えたRK印刷プルーファを用いて基材上にコーティングすることはできない。

Claims (19)

  1. (i)式AxOy z-の遷移金属オキシアニオン
    (式中、「x」は1〜18の整数、例えば7または8であり;「y」は4〜42の整数、例えば24または26であり;「z」は1〜12の整数、例えば4または6であり;
    「A」はMo(モリブデン)、Cr(クロム)、W(タングステン)およびVa(バナジウム)からなる群から選択される遷移金属であり;好ましくは「A」はMo(モリブデン)である);
    (ii)窒素原子ならびにOH、COOH、NH2、NHC1〜5アルキルおよびN(C1〜5アルキル)2(2つのC1〜5アルキルは同じタイプのアルキルであっても異なるタイプのアルキルであってもよい)からなる群から選択される少なくとも1つの他の基を含む1、2、3または4つなどの少なくとも1つのアンモニウムカチオン;
    (iii)任意選択で1つまたは複数のNH4 +カチオン;および
    (iv)任意選択で1つまたは複数の水分子
    を含む化合物。
  2. 前記モリブデンオキシアニオンが、オクタモリブデン酸アニオン(Mo8O26 -4)などのモリブデン酸(VI)アニオンである、請求項1に記載の化合物。
  3. 前記アンモニウムカチオンが、アルコール-アミン、アミノ-糖またはアミノ-酸である、請求項1または2に記載の化合物。
  4. 前記アンモニウムカチオンが一般式(I)
    HNR1R2R3+ 一般式(I)
    (式中、R1はC2〜5アルキレンOHであり;
    R2およびR3は互いに独立に、C2〜5アルキレンOH、水素およびC1〜5アルキルからなる群から選択される)
    で表されるアルコール-アミンである、請求項3に記載の化合物。
  5. 前記化合物が、テトラ-トリエタノールアンモニウムオクタモリブデート((HN(CH2CH2OH)3)4 *Mo8O26)である、請求項4に記載の化合物。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物および水性溶媒を含む組成物。
  7. 水溶性または水分散性のポリマー結合剤を含む、請求項6に記載の組成物。
  8. 700nm〜2500nmの範囲の波長の光を吸収する光吸収剤をさらに含む、請求項6または7に記載の組成物。
  9. 前記光吸収剤が、還元されたインジウムスズ酸化物である、請求項8に記載の組成物。
  10. 5〜95重量%の水性溶媒および5〜50重量%の請求項1〜5のいずれか一項に記載の化合物を含む、請求項6〜9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 請求項6〜10のいずれか一項に記載の組成物でコーティングされた基材。
  12. 紙、ボール紙、波形板紙、プラスチックフィルム、リッジ付きプラスチック部品、布地、木材、金属、ガラス、皮革、食料品または固体医薬組成物である、請求項11に記載の基材。
  13. 前記コーティングされた基材が、ポリエチレンなどのポリオレフィンでオーバーラミネート加工されている、請求項11または12に記載の基材。
  14. - 請求項11〜13のいずれか一項に記載のコーティングされた基材を準備するステップと;
    - マーキングを作り出すために、マーキングをしようとするコーティングされた基材の部分を100nm〜20,000nmの範囲の波長の光に曝露させるステップと
    を含む、基材にマーキングする方法。
  15. 前記光を、10,000nm〜11,000nmの範囲の波長で動作するCO2レーザーまたは700〜2500nmの範囲の波長で動作するレーザー、ダイオードもしくはダイオードアレイシステムによって供給する、請求項14に記載の方法。
  16. - 請求項11〜13のいずれか一項に記載のコーティングされた基材を準備するステップと;
    - マーキングをしようとするコーティングされた基材の部分を、非接触式加熱または感熱式プリンターを用いて供給される接触式加熱に曝露させるステップと
    を含むマーキング方法。
  17. 請求項14〜16のいずれか一項に記載の方法によって得られるマーキングされた基材。
  18. 請求項1に記載の化合物を得る方法であって、
    - 酸化モリブデン(VI)、塩化アンモニウムおよびトリエタノールアミンを水性溶媒に加えるステップと;
    - 得られた混合物を加熱するステップと;
    - 加熱された混合物をイソプロピルアルコールに加えるステップと;
    - 得られた結晶を単離して前記化合物を得るステップと
    を含む方法。
  19. 請求項18に記載の方法によって得られる化合物。
JP2014524277A 2011-08-12 2011-08-12 新規なマーキング化合物 Expired - Fee Related JP5996649B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/EP2011/063913 WO2013023673A1 (en) 2011-08-12 2011-08-12 Novel marking compound

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014529563A true JP2014529563A (ja) 2014-11-13
JP5996649B2 JP5996649B2 (ja) 2016-09-21

Family

ID=44543219

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014524277A Expired - Fee Related JP5996649B2 (ja) 2011-08-12 2011-08-12 新規なマーキング化合物

Country Status (8)

Country Link
US (1) US9375965B2 (ja)
EP (1) EP2742102A1 (ja)
JP (1) JP5996649B2 (ja)
CN (1) CN103619970A (ja)
BR (1) BR112013032553A2 (ja)
MX (1) MX2013014748A (ja)
RU (1) RU2582408C2 (ja)
WO (1) WO2013023673A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013023672A1 (en) * 2011-08-12 2013-02-21 Tetra Laval Holdings & Finance S.A. Novel ink formulation
DE102014008186A1 (de) * 2014-06-10 2015-12-31 Merck Patent Gmbh Lasermarkierbare und laserschweißbare polymere Materialien
KR102202932B1 (ko) * 2016-11-04 2021-01-14 주식회사 엘지화학 코팅 조성물
US10723160B2 (en) * 2018-01-23 2020-07-28 Ferro Corporation Carbide, nitride and silicide enhancers for laser absorption

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61267059A (ja) * 1985-05-21 1986-11-26 Hodogaya Chem Co Ltd 電子写真用トナ−
JPS6454A (en) * 1987-03-25 1989-01-05 Hodogaya Chem Co Ltd Compound and electrophotographic toner using said compound
JPH0659518A (ja) * 1992-06-09 1994-03-04 Hodogaya Chem Co Ltd 電荷制御剤組成物および電子写真用トナー
JP2009503170A (ja) * 2005-07-25 2009-01-29 チバ ホールディング インコーポレーテッド 基材にマーキングを付けるための水性ベースで透明のコーティング
JP2009540039A (ja) * 2006-06-08 2009-11-19 データレース リミテッド レーザマーキング

Family Cites Families (37)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4217292A (en) 1979-03-01 1980-08-12 The B. F. Goodrich Company Process for making amine molybdates
US5319119A (en) 1991-03-15 1994-06-07 Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha Oleophilic molybdenum compound for use in hydroconversion of a hydrocarbon and a method for producing the same
EP0575805A1 (en) 1992-06-09 1993-12-29 Hodogaya Chemical Co., Ltd. Charge controlling agent composition and electrophotographic toner
US6629037B1 (en) 2000-06-26 2003-09-30 Westerngeco, L.L.C. Optimal paths for marine data collection
EP1341668A2 (en) 2000-11-10 2003-09-10 Gentex Corporation Visibly transparent dyes for through-transmission laser welding
ATE306400T1 (de) 2001-02-28 2005-10-15 Sherwood Technology Ltd Laserbeschriftung
WO2002074548A2 (en) 2001-03-16 2002-09-26 Sherwood Technology Ltd. Laser-markable compositions
ATE517756T1 (de) 2002-11-12 2011-08-15 Datalase Ltd Verwendung von übergangsmetallverbindungen in bilderzeugenden beschichtungen
DE602004016166D1 (de) * 2003-07-30 2008-10-09 Datalase Ltd Lasermarkierbare zusammensetzungen
GB0400813D0 (en) 2004-01-14 2004-02-18 Sherwood Technology Ltd Laser imaging
EP1787165A1 (en) 2004-08-20 2007-05-23 Sherwood Technology LTD. Method for forming an image suitable for multi-colour printing
PL1809484T3 (pl) 2004-11-12 2011-05-31 Datalase Ltd Fototermiczny nośnik zapisu
GB0428299D0 (en) 2004-12-24 2005-01-26 Ciba Sc Holding Ag Coating compositions for marking substrates
MY143187A (en) 2005-03-23 2011-03-31 Ciba Holding Inc Coating compositions for marking substrates
GB0511096D0 (en) 2005-05-31 2005-07-06 Sherwood Technology Ltd Laser imaging
CA2621341A1 (en) 2005-09-15 2007-03-22 Ciba Specialty Chemicals Holding Inc. Coating compositions comprising a latent activator for marking substrates
GB0521513D0 (en) 2005-10-21 2005-11-30 Sherwood Technology Ltd Laser marking on substrates
GB0524674D0 (en) 2005-12-02 2006-01-11 Sherwood Technology Ltd Laser-imageable marking composition
WO2007088104A1 (en) 2006-01-31 2007-08-09 Ciba Holding Inc. Coating composition for marking substrates
GB0621475D0 (en) 2006-10-27 2006-12-06 Datalase Ltd Laser markable composition
ES2357911T3 (es) 2006-11-07 2011-05-03 Basf Se Marcación con láser de sustratos pigmentados.
EP2465691B1 (en) 2006-12-19 2014-03-26 Siltech Limited Improvements relating to laser marking
JP2010515780A (ja) 2007-01-09 2010-05-13 チバ ホールディング インコーポレーテッド 電磁放射線又は熱感受性組成物
CA2679327A1 (en) 2007-03-08 2008-09-12 Basf Se Laser-sensitive recording materials having an undercoating layer
US8865620B2 (en) 2007-03-15 2014-10-21 Datalase, Ltd. Heat-sensitive coating compositions based on resorcinyl triazine derivatives
GB2447659A (en) 2007-03-19 2008-09-24 Datalase Ltd Laser markable compositions
KR20100037148A (ko) 2007-07-18 2010-04-08 바스프 에스이 레이저 감응성 코팅 제제
US20100239642A1 (en) 2007-07-18 2010-09-23 Ciba Corporation Coating compositions
GB0801440D0 (en) 2008-01-25 2008-03-05 Datalase Ltd Polychromic substances and their use
EP2316055B1 (en) 2008-07-03 2014-02-26 DataLase Ltd Polychromic substances and their use
CN102144064B (zh) 2008-09-03 2014-09-17 数据激光有限公司 激光成像纸
US8557510B2 (en) 2008-09-10 2013-10-15 Datalase Ltd. Colour forming composition
US8398760B2 (en) 2008-09-10 2013-03-19 Datalase Ltd. Energy activated compositions
US20100092700A1 (en) 2008-10-15 2010-04-15 James Carroll Heavy metal-free laser marking pigment
WO2010049281A1 (en) 2008-10-27 2010-05-06 Basf Se Aqueous laser-sensitive composition for marking substrates
WO2010049282A1 (en) 2008-10-27 2010-05-06 Basf Se Coating composition for marking substrates
RU2394891C1 (ru) 2009-03-11 2010-07-20 Олег Иванович Квасенков Способ приготовления ароматизированного темного пива

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61267059A (ja) * 1985-05-21 1986-11-26 Hodogaya Chem Co Ltd 電子写真用トナ−
JPS6454A (en) * 1987-03-25 1989-01-05 Hodogaya Chem Co Ltd Compound and electrophotographic toner using said compound
JPH0659518A (ja) * 1992-06-09 1994-03-04 Hodogaya Chem Co Ltd 電荷制御剤組成物および電子写真用トナー
JP2009503170A (ja) * 2005-07-25 2009-01-29 チバ ホールディング インコーポレーテッド 基材にマーキングを付けるための水性ベースで透明のコーティング
JP2009540039A (ja) * 2006-06-08 2009-11-19 データレース リミテッド レーザマーキング

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6015018194; WANG, S.-M, et al: 'New synthetic route of polyoxometalate-based hybrids in choline chloride/urea eutectic media' Inorganica Chimica Acta Vol.363, No.7, 20091217, p.1556--1560, Available online 17 December 2009 *

Also Published As

Publication number Publication date
WO2013023673A1 (en) 2013-02-21
US9375965B2 (en) 2016-06-28
RU2582408C2 (ru) 2016-04-27
US20140147392A1 (en) 2014-05-29
BR112013032553A2 (pt) 2017-01-17
CN103619970A (zh) 2014-03-05
MX2013014748A (es) 2014-02-11
JP5996649B2 (ja) 2016-09-21
RU2014109351A (ru) 2015-09-20
EP2742102A1 (en) 2014-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5721910B2 (ja) 新規なインキ組成物
ES2560509T3 (es) Marcado láser
JP4338702B2 (ja) 像形成性コーティングにおける遷移金属化合物の使用
ES2750426T3 (es) Tinta para formación de imágenes por láser
EP2077948B1 (en) Laser-markable composition
US8398760B2 (en) Energy activated compositions
US20150328912A1 (en) Method of forming an image on a substrate
CN108290434A (zh) 可激光标记的组合物和用其制造包装的方法
WO2010026407A1 (en) Substrate marking
JP5996649B2 (ja) 新規なマーキング化合物
RU2641735C2 (ru) Ламинирование октамолибдата аммония (аом)
JP2019199517A (ja) レーザーマーキング用インキ組成物及び包装材
JP6189289B2 (ja) 改善された近赤外吸収体
GB2503645A (en) Diacetylenes and their use in forming an image on a substrate

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150325

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150511

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20150811

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150909

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160229

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160621

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20160629

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160725

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160824

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5996649

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees