JP2014516357A - アミロイドペプチドを測定するための抗体、キットおよび方法 - Google Patents
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Abstract
Description
・ 確実な(definitive)アルツハイマー病:患者がほぼ確実なアルツハイマー病の基準を満たし、剖検または生検によりADの病理組織学的証拠を示している。
・ ほぼ確実な(probable)または前駆アルツハイマー病:臨床および神経心理学的検査により認知症が立証された。認知障害も進行性で、2つ以上の認知領域に存在しなければならない。欠陥の発症が40〜90歳の間であり、最後に認知症症候群をもたらすことができる他の疾患が存在してはならない。
・ 可能性のある(possible)または非前駆アルツハイマー病:非定型発症、症状または進行を伴う認知症症候群;既知の病因がない;認知症をもたらすことができるいかなる併存疾患もその原因であると考えられない。
・ 可能性が低い(unlikely)アルツハイマー病:患者が突然の発症、局所神経学的徴候、または病気の過程の初期の発作もしくは歩行障害を伴う認知症症候群を示している。
- 記憶障害の証拠
- 一般的認知および機能的能力の保存
- 診断された認知症が存在しないこと
- 神経病理学の基礎的特徴を検出すべきである
- 疾患の神経学的に確認されたケースで確認されるべきである
- ADの検出に関して少なくとも80%の感度を示すべきである
- ADを他の型の認知症と識別する少なくとも80%の特異性を示すべきである
- 信頼でき、再現性があり、非侵襲性であり、行うのが簡単であり、安価であるべきである。
(i)請求項1から3のいずれかに定義される抗体である第1の抗体と、
(ii)第1の抗体により認識される領域とは異なるAβ(1-17)ペプチドの領域を認識する第2の抗体と
を含む、Aβ(1-17)ペプチドを検出するためのキットに関する。
(i)試料中に存在するAβ(1-17)ペプチドを、前記ペプチドに特異的に結合する第1の抗体で捕捉するステップと、
(ii)ステップ(i)で形成された免疫複合体を第2の抗体と接触させるステップであって、前記第2の抗体は請求項1から4のいずれかに定義され、前記第2の抗体は第1の抗体とは異なる領域を認識し、結合対の第1のメンバーに連結しているステップと、
(iii)ステップ(ii)で形成された複合体を、検出可能なタグに連結している結合対の第2のメンバーと接触させるステップと、
(iv)検出可能なタグの活性または量を検出または測定するステップと
を含む方法に関する。
(a)第1の時点で前記対象の試料の血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度および前記対象の試料の血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度を測定するステップと、
(b)第2の時点で前記対象の試料の血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度および前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度を測定するステップと、
(c)前記第1および第2の時点で血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度と血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度の比を比較するステップと
を含み、
第1の時点に対して第2の時点で前記比が増加している場合、これは前記第1の時点と前記第2の時点との間で対象のアルツハイマー病が悪化していることを示している方法に関する。
(a)前記対象試料の血液試料中の細胞に結合したAβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(b)前記対象の血漿試料中のAβ17、Aβ40およびAβ42総ペプチドの濃度ならびに前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(c)前記対象の血漿試料中の総Aβ42ペプチドの濃度および前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(d)前記対象の血漿試料中の総Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度ならびに前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;および
(e)前記対象の血漿試料中の遊離Aβ17の濃度と前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度との比率値
からなる群から選択される1つまたは複数のパラメータの値を測定するステップを含み、
前記パラメータの1つまたは複数の値が健康な対象の標準試料の前記パラメータの値に対して増加している場合、前記対象が軽度アルツハイマー病を患っている方法に関する。
(a)前記対象の血漿試料中の総Aβ42ペプチドの濃度および前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(b)前記対象の血漿試料中の総Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度ならびに前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(c)前記対象の血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度と前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度との比率値;
(d)血液試料中の細胞に結合したAβ17の濃度と血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度との比率値;
(e)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは血漿試料中の総Aβ17ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度の加算濃度に相当し、第2のパラメータは血漿試料中の総Aβ42ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算濃度に相当する比率値;
(f)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度に相当し、第2のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ40ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値;および
(g)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは前記対象の血漿試料中の総Aβ17ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度の加算値に相当し、第2のパラメータは血漿試料中の総Aβ40およびAβ42ペプチドならびに血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値
の群から選択される1つまたは複数のパラメータの値を測定するステップを含み、
パラメータ(a)、(b)または(c)の1つまたは複数の値が健康な対象の標準試料の前記パラメータの値に対して増加している、かつ/またはパラメータ(d)、(e)、(f)もしくは(g)の1つもしくは複数の値が健康な対象の標準試料の前記パラメータの値に対して減少している場合、前記対象が前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている方法に関する。
(a)前記対象試料の血液試料中の細胞に結合したAβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(b)前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ17の濃度と前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度との比率値;
(c)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは前記対象の血漿試料中のAβ17総ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度の加算値に相当し、第2のパラメータは前記対象の血漿試料中のAβ42総ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値;
(d)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度に相当し、第2のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値;
(e)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは前記対象の血漿試料中のAβ17総ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度の加算値に相当し、第2のパラメータは血漿試料中のAβ40およびAβ42総ペプチドの濃度ならびに血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値
の群から選択される1つまたは複数のパラメータの値を測定するステップを含み、
(a)の値が非前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている対象の標準試料の値に対して増加している、かつ/または前記パラメータ(b)、(c)、(d)および(e)の1つもしくは複数の値が非前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている対象の標準試料の値に対して減少している場合、前記対象が前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている方法に関する。
(a)血液試料中の細胞に結合したAβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(b)血漿試料中のAβ17、Aβ40およびAβ42総ペプチドの濃度ならびに血液試料中の細胞に結合したAβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(c)血漿試料中の総Aβ42ペプチドおよび血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(d)血漿試料中の総Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度ならびに血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(e)血漿試料中の総Aβ40ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ40ペプチドの濃度の加算値;
(f)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度に相当し、第2のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値;および
(g)血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度と血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度との比率値
の群から選択される1つまたは複数のパラメータの値を測定するステップを含み、
前記パラメータの1つまたは複数の値が非前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている対象の標準試料の値に対して増加している場合、前記対象が軽度アルツハイマー病を患っている方法に関する。
(a)血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度と血漿試料中の遊離Aβ40ペプチドの濃度との比率値;および
(b)2つのパラメータの間の比であって、第1のパラメータは血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度に相当し、第2のパラメータは血漿試料中の遊離Aβ40およびAβ42ペプチドの加算濃度に相当する比
の群から選択される1つまたは複数のパラメータの値を測定するステップを含み、
前記パラメータの1つまたは複数の値が前駆軽度認知障害対象の標準試料の値に対して増加している場合、前記対象が軽度アルツハイマー病を患っている方法に関する。
第1の態様では、本発明は、Aβ(1-17)ペプチド(配列番号1)に特異的に結合する抗体(以下、本発明の抗体)に関する。
- 抗原結合可変領域ならびに軽鎖定常ドメイン(CL)と重鎖定常ドメイン、CH1、CH2およびCH3を含む「完全」抗体、
- 完全抗体のパパイン分解により得られ、単一抗原結合部位とCLおよびCH1領域を含む「Fab」フラグメント、
- 完全抗体のペプシン分解により得られ、2つの抗原結合部位を含む「F(ab’2」フラグメント、
- 軽鎖の定常ドメインおよび重鎖の第1の定常ドメイン(CH1)を含み、1つの抗原結合部位のみ有する「Fab’」フラグメント。Fab’フラグメントは、重鎖CH1ドメインのカルボキシ末端に数個の残基が付加されている点でFabフラグメントとは異なり、抗体ヒンジ領域に1個または複数のシステインを含む。
- 「Fv」は完全抗原認識および抗原結合部位を含む最小抗体断片である。この領域は、緊密に非共有会合した1本の重鎖および1本の軽鎖の二量体からなる。各可変ドメインの3つの超可変領域(CDR)が相互作用してVH-VL二量体の表面上に抗原結合部位を規定しているのはこの配置である。全体として、6つの超可変領域が抗体に抗原結合特異性を与える。しかしながら、単一の可変ドメイン(または抗原に特異的なわずか3つの超可変領域を含む、Fvの半分)でさえ、結合部位全体よりも低い親和性であるが、抗原を認識し抗原に結合する能力を有する。
- 単鎖FVまたは「scFv」抗体断片はVLおよびVH、抗体のドメインを含み、ここではこれらのドメインは単一ポリペプチド鎖中に存在する。好ましくは、VLおよびVH領域は、scFvが抗原結合のための所望の構造を形成することを可能にするポリペプチドリンカーにより接続されている。
- 「ダイアボディ(diabody)」は、同じ鎖上で2つのドメイン間の対形成を可能にするには短すぎるペプチドリンカーにより接続された、同じポリペプチド鎖上の軽鎖可変ドメイン(VL)に接続された重鎖可変ドメイン(VH)(VH-VL)を含む。これにより、別の鎖の相補的ドメインとの対形成がなされ、2つの機能的抗原結合部位との二量体分子の会合が促進される。
- 「二重特異性抗体」(BAb)は、2つの異なって特異的な抗原結合部位を有する単一の二価抗体(またはその免疫療法的に有効な断片)である。2つの抗原部位は化学的または当技術分野で既知の遺伝子工学法により連結され得る。
- 第1投与:アジュバントとしてフロイント完全アジュバントを用いたペプチド100μgによるウサギの免疫化。
- 第2投与:アジュバントとしてフロイント不完全アジュバントを用いたペプチド100μgによるウサギの免疫化。
- 第3投与:アジュバントとしてAlumを用いたペプチド100μgによるウサギの免疫化。
- フロイント不完全アジュバント-Alum-フロイント不完全アジュバントというようにアジュバントを交互にしたペプチド200μgによるさらに3回の投与。
第2の態様では、本発明は、
(i)本発明によるAβ(1-17)に特異的な抗体である第1の抗体と、
(ii)第1の抗体により認識される領域とは異なるAβ(1-17)ペプチドの領域を認識する第2の抗体と
を含む、Aβ(1-17)ペプチドを検出または測定するためのキット(以下、本発明のキット)に関する。
・ ハプテンまたは抗原/抗体、例えば、ジゴキシンおよび抗ジゴキシン抗体、
・ ビオチンまたはビオチン類似体(例えば、アミノビオチン、イミノビオチンまたはデスチオビオチン)/アビジンまたはストレプトアビジン、
・ 糖/レシチン、
・ 酵素および補因子、
・ 葉酸/葉酸塩、
・ タンパク質に選択的に結合する二本鎖オリゴヌクレオチド/転写因子、
・ 核酸または核酸類似体/相補核酸、ならびに
・ 受容体/リガンド、例えば、ステロイドホルモン受容体/ステロイドホルモン
が挙げられる。
・ アルカリホスファターゼ:
○ 発色基質:p-ニトロフェニルリン酸(p-NPP)、5-ブロモ-4-クロロ-3-インドリルリン酸/ニトロブルーテトラゾリウム(BCIP/NBT)、Fast-Red/ナフトール-AS-TSリン酸に基づく基質
○ 蛍光基質:リン酸4-メチルウンベリフェリル(4-MUP)、2-(5’-クロロ-2’-ホスホリルオキシフェニル)-6-クロロ-4-(3H)-キナゾリノン(CPPCQ)、3,6-フルオレセインジホスファート(3,6-FDP)、Fast Blue BB、Fast Red TRまたはFast Red Violet LBジアゾニウム塩
・ ペルオキシダーゼ:
○ 2,2-アジノビス(3-エチルベンゾチアゾリン-6-スルホン酸)(ABTS)、o-フェニレンジアミン(OPT)、3,3’,5,5’-テトラメチルベンジジン(TMB)、o-ジアニシジン、5-アミノサリチル酸、3-ジメチルアミノ安息香酸(DMAB)および3-メチル-2-ベンゾチアゾリンヒドラゾン(MBTH)、3-アミノ-9-エチルカルバゾール(AEC)および3,3’-ジアミノベンジジンテトラヒドロクロリド(DAB)に基づく発色基質。
○ 蛍光基質: 4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル酢酸、還元型フェノキサジンおよびAmplex(登録商標)Red試薬、Amplex UltraRedを含む還元型ベンゾチアジン、および還元型ジヒドロキサンテン。
・ グリコシダーゼ:
○ 発色基質:β-D-ガラクトシダーゼに対するo-ニトロフェニル-β-D-ガラクトシド(o-NPG)、p-ニトロフェニル-β-D-ガラクトシドおよび4-メチルウンベリフェリル-β-D-ガラクトシド(MUG)。
○ 蛍光基質:レゾルフィンβ-D-ガラクトピラノシド、フルオレセインジガラクトシド(FDG)、フルオレセインジグルクロニド、4-メチルウンベリフェリルβ-D-ガラクトピラノシド、カルボキシウンベリフェリルβ-D-ガラクトピラノシドおよびフッ化クマリンβ-D-ガラクトピラノシド。
・ 酸化還元酵素(ルシフェラーゼ):
○ 発光基質:ルシフェリン。
が挙げられる。
・ 患者から分析すべき試料を回収する手段。
・ 標的ペプチドの標準曲線を用意するために必要とされる緩衝液および溶液。
・ アッセイ中に固体支持体を洗浄およびブロッキングするための緩衝液および溶液。
・ 固体支持体をコーティング抗体でコーティングするための緩衝液および溶液。
・ 検出可能なタグから着色または蛍光シグナルを発生させるための試薬。
・ 検出可能なタグから着色または蛍光産物が形成されるのを停止するための試薬(例えば、1N H2SO4)。
・ ペプチドを折り畳まれていない状態に維持するための手段(例えば、濃グアニジニウム塩酸塩)。
・ Aβ17ペプチドならびにさらにAβ40および/もしくはAβ42ペプチドまたはこれらの組み合わせのストック溶液を含む試料。
が挙げられる。
・ 骨変性障害、例えば、骨減少症、骨軟化症、骨粗鬆症、オステオミエローマ(osteomyeloma)、骨異栄養症、パジェット病、骨形成不全症、骨硬化、無形成骨障害、体液性高カルシウム血骨髄腫、多発性骨髄腫および転移後骨減少。
・ 軟骨変性障害、例えば、ゴーハム-ストウト症候群;関節炎疾患;骨関節炎;関節リウマチ;乾癬性関節炎;リウマチ様疾患;および骨粗鬆症。
・ 筋肉変性疾患、例えば、筋ジストロフィー、筋萎縮症、うっ血性閉塞性肺疾患、筋消耗症候群、筋肉減少症、悪液質。
・ 虚血による心細胞死、移植拒絶反応による組織および器官の死、自己毒性による難聴を含む心臓変性疾患。
・ 網膜変性障害、例えば、網膜色素変性症。
・ 神経系の変性疾患、例えば、アレキサンダー病、アルパース病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、毛細管拡張性失調症、ウシ海綿状脳症(BSE)、カナヴァン病、コケイン症候群、皮質基底核変性症、クロイツフェルト-ヤコブ病、ハンチントン病、HIV関連痴呆、ケネディ病、クラッベ病、レヴィ小体痴呆、マシャド-ジョセフ病(脊髄小脳失調症3型)、多発性硬化症、多系統萎縮症、神経ボレリア症、パーキンソン病、ペリツェウス-メルツバッヘル病、ピック病、原発性側索硬化症、プリオン病、レフサム病、サンドホフ病、シルダー病、統合失調症、スピールマイヤー-フォークト-シェーグレン-バッテン病(バッテン病としても知られている)、脊髄小脳失調症、脊髄性筋萎縮症、スティール-リチャードソン-オルゼウスキー病、脊髄癆。
が挙げられる。好ましい実施形態では、本発明のキットを用いて診断される神経変性障害はアルツハイマー病である。
本発明のキットは、試料中のAβ17ペプチドを測定または検出する方法を行うことを可能にする。したがって、別の態様では、本発明は、試料中のAβ(1-17)ペプチドを測定または検出する方法であって、
(i)試料中に存在するAβ(1-17)ペプチドを、前記ペプチドに特異的に結合する第1の抗体で捕捉するステップと、
(ii)ステップ(i)で形成された免疫複合体を第2の抗体と接触させるステップであって、前記第2の抗体は請求項1から4のいずれかに定義され、前記第2の抗体は第1の抗体とは異なる領域を認識し、結合対の第1のメンバーに連結しているステップと、
(iii)ステップ(ii)で形成された複合体を検出可能なタグに連結している結合対の第2のメンバーと接触させるステップと、
(iv)検出可能なタグの活性もしくは量を検出または測定するステップと
を含む方法(以下、本発明の検出方法)に関する。
別の態様では、本発明は、対象の神経変性疾患をモニタリングする方法(以下、本発明のモニタリング方法)であって、第1の時点で試料の血漿中の遊離Aβ17ペプチドの濃度および対象の試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度を測定するステップと、濃度を第2の時点での前記濃度と比較するステップとを含み、第1の時点に対して第2の時点で血漿中の遊離Aβ17ペプチドと細胞に結合したAβ17ペプチドの比が増加している場合、これは対象のアルツハイマー病が悪化していることを示している方法に関する。
(a)第1の時点で対象の試料の血漿中の遊離Aβ17ペプチドの濃度および細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度を測定するステップ(FP Aβ17/CB Aβ17);
(b)第2の時点で同対象の試料の血漿中の遊離Aβ17ペプチドの濃度および細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度を測定するステップ;
(選択する時点は対象にしたがって当業者により決定されるだろう。)
(c)第1の時点と第2の時点で血漿中の遊離Aβ17ペプチドの濃度/細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度の比を比較するステップ
を含み、
(d)第1の時点に対して第2の時点で前記パラメータの比が高い場合、これは対象のアルツハイマー病が悪化していることを示している。
本発明者らは、直接または特定の計算をそれらの間で行うことにより決定される特定の集団のアミロイドベータペプチドの濃度を、患者が軽度アルツハイマー病を患っているかどうかを判定するため、対象が前駆アルツハイマー病を患っているか判定するため、非前駆軽度認知障害を患っている対象を、前駆アルツハイマー病を患っている対象と識別するため、非前駆軽度認知障害を患っている対象を、軽度アルツハイマー病を患っている対象と識別するため、または前駆アルツハイマー病を患っている対象を、軽度アルツハイマー病を患っている対象と識別するために用いることができることを確認した。
(a)対象試料の血液試料中の細胞に結合したAβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(b)前記対象の血漿試料中のAβ17、Aβ40およびAβ42の総ペプチド濃度ならびに前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(c)前記対象の血漿試料中の総Aβ42ペプチドの濃度および前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(d)前記対象の血漿試料中のAβ40およびAβ42ペプチドの濃度ならびに前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;および
(e)前記対象の血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度と前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度との間の比率値
からなる群から選択される1つまたは複数のパラメータの値を測定するステップを含み、
前記パラメータの1つまたは複数の値が健康な対象の標準試料の値に対して増加している場合、前記対象が軽度アルツハイマー病を患っている方法に関する。
(a)CB Aβ17+CB Aβ40+CB Aβ42
(b)(CB Aβ17+CB Aβ40+CB Aβ42)+(TP Aβ17+TP Aβ40+TP Aβ42)
(c)TP Aβ42+CB Aβ42
(d)(TP Aβ40+TP Aβ42)+(CB Aβ40+CB Aβ42)
(e)FP Aβ17/CB Aβ17
(a)対象の血漿試料中の総Aβ42ペプチドの濃度および前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(b)前記対象の血漿試料中の総Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度ならびに前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(c)前記対象の血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度と前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度との比率値;
(d)血液試料中の細胞に結合したAβ17の濃度と血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度との比率値;
(e)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは血漿試料中の総Aβ17ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度の加算濃度に相当し、第2のパラメータは血漿試料中の総Aβ42ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算濃度に相当する比率値;
(f)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度に相当し、第2のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ40ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値;および
(g)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは前記対象の血漿試料中の総Aβ17ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度の加算値に相当し、第2のパラメータは血漿試料中の総Aβ40およびAβ42ペプチドならびに血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値
の群から選択される1つまたは複数のパラメータの値を測定するステップを含み、
パラメータ(a)、(b)または(c)の1つまたは複数の値が健康な対象の標準試料の値に対して増加している、かつ/またはパラメータ(d)、(e)、(f)もしくは(g)の1つもしくは複数の値が健康な対象の標準試料の値に対して減少している場合、前記対象が軽度アルツハイマー病を患っている方法。
(a)TP Aβ42+CB Aβ42
(b)(TP Aβ40+TP Aβ42)+(CB Aβ40+CB Aβ42)
(c)FP Aβ17/CB Aβ17
(d)CB Aβ17/CB Aβ42
(e)(TP Aβ17+CB Aβ17)/(TP Aβ42+CB Aβ42)
(f)CB Aβ17/(CB Aβ40+CB Aβ42)
(g)(TP Aβ17+CB Aβ17)/(TP Aβ40+TP Aβ42)+(CB Aβ40+CB Aβ42)
(a)対象試料の血液試料中の細胞に結合したAβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(b)前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ17の濃度と前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度との比率値;
(c)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは前記対象の血漿試料中のAβ17総ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度の加算値に相当し、第2のパラメータは前記対象の血漿試料中のAβ42総ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値;
(d)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度に相当し、第2のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値;
(e)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは前記対象の血漿試料中のAβ17総ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度の加算値に相当し、第2のパラメータは血漿試料中のAβ40およびAβ42総ペプチドの濃度ならびに血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値
の群から選択される1つまたは複数のパラメータの値を測定するステップを含み、
(a)の値が非前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている対象の標準試料の値に対して増加している、かつ/または前記パラメータ(b)、(c)、(d)および(e)の1つもしくは複数の値が非前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている対象の標準試料の値に対して減少している場合、前記対象が前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている方法に関する。
(a)CB Aβ17+CB Aβ40+CB Aβ42
(b)CB Aβ17/CB Aβ42
(c)(TP Aβ17+CB Aβ17)/(TP Aβ42+CB Aβ42)
(d)CB Aβ17/(CB Aβ40+CB Aβ42)
(e)(TP Aβ17+CB Aβ17)/(TP Aβ40+TP Aβ42)+(CB Aβ40+CB Aβ42)
(a)血液試料中の細胞に結合したAβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(b)血漿試料中のAβ17、Aβ40およびAβ42総ペプチドの濃度ならびに血液試料中の細胞に結合したAβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(c)血漿試料中の総Aβ42ペプチドおよび血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(d)血漿試料中の総Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度ならびに血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(e)血漿試料中の総Aβ40ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ40ペプチドの濃度の加算値;
(f)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度に相当し、第2のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値;および
(g)血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度と血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度との比率値
の群から選択される1つまたは複数のパラメータの値を測定するステップを含み、
前記パラメータの1つまたは複数の値が非前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている対象の標準試料の値に対して増加している場合、前記対象が軽度アルツハイマー病を患っている方法に関する。
(a)CB Aβ17+CB Aβ40+CB Aβ42
(b)(TP Aβ17+TP Aβ40+TP Aβ42)+(CB Aβ17+CB Aβ40+CB Aβ42)
(c)TP Aβ42+CB Aβ42
(d)(TP Aβ40+TP Aβ42)+(CB Aβ40+CB Aβ42)
(e)TP Aβ40+CB Aβ40
(f)CB Aβ17/(CB Aβ40+CB Aβ42)
(g)FP Aβ17/CB Aβ17
(a)血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度と血漿試料中の遊離Aβ40ペプチドの濃度との比率値;および
(b)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度に相当し、第2のパラメータは血漿試料中の遊離Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度に相当する比率値
の群から選択される1つまたは複数のパラメータの値を測定するステップを含み、
前記パラメータの1つまたは複数の値が前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている対象の標準試料の値に対して増加している場合、前記対象が軽度アルツハイマー病を患っている方法に関する。
(a)FP Aβ17/FP Aβ40
(b)FP Aβ17/FP Aβ40+FP Aβ42
・ 最近の出来事についての記憶喪失。
・ 課題解決、複雑な仕事および音の判断が困難である。
・ 人格の変化。
・ 考えを整理し表現することが困難である。
・ 道に迷うまたは所持品を置き忘れる。
を経験する。
50mM Tris-HCl pH8、0.5M NaCl、0.05% BSA、0.05% Tween-20;
50mM Tris-HCl pH8、0.5M NaCl、0.05% BSA、0.05% Tween-20、1M GuHCl;
50mM Tris-HCl pH8、0.5M KCl、0.05% BSA、0.05% Tween-20;
50mM Tris-HCl pH8、0.5M KCl、0.05% BSA、0.05% Tween-20、1M GuHCl;
50mM Tris-HCl pH8、0.5M NaCl、0.05% BSA、0.05% Tween-80;
50mM Tris-HCl pH8、0.5M KCl、0.05% BSA、0.05% Tween-80;
50mM Tris-HCl pH8、0.5M NaCl; 0.05% BSA、0.05% Triton X-100;
50mM Tris-HCl pH8、0.5M KCl、0.05% BSA、0.05% Triton X-100;
50mM Tris-HCl pH8; 0.05% BSA、0.05% Tween-20;
50mM Tris-HCl pH8、0.5M NaCl、0.1% BSA、0.05% Tween-20;
50mM Tris-HCl pH8、0.5M NaCl、0.05% BSA、0.1% Tween-20;
50mM Tris-HCl pH8、0.5M NaCl、0.1% BSA、0.1% Tween-20;
50mM Tris-HCl pH8、1M NaCl、0.05% BSA、0.05% Tween-20;
50mM Tris-HCl pH8、1.5M NaCl、0.05% BSA、0.05% Tween-20;
50mM Tris-HCl pH8、2M NaCl、0.05% BSA、0.05% Tween-20;
50mM Tris-HCl pH8、2.5M NaCl、0.05% BSA、0.05% Tween-20;
50mM Tris-HCl pH8、3M NaCl、0.05% BSA、0.05% Tween-20;
50mM Tris-HCl pH8、0.5M NaCl、0.05% BSA、0.05% Tween-20、10% DMSO;
50mM Tris-HCl pH8、0.5M NaCl、0.05% BSA、0.05% Tween-20、0.5M GuHCl;
50mM Tris-HCl pH6、0.5M NaCl、0.05% BSA、0.05% Tween-20;
50mM Tris-HCl pH7、0.5M NaCl、0.05% BSA、0.05% Tween-20;
50mM Tris-HCl pH9、0.5M NaCl、0.05% BSA、0.05% Tween-20;
50mM Tris-HCl pH8、0.5M NaCl、0.05% BSA
が挙げられる。
[1]Aβ(1-17)ペプチドに特異的に結合する抗体。
[2]Aβ(1-15)、Aβ(1-16)、Aβ(1-38)、Aβ(1-40)、Aβ(1-42)およびこれらの1種または複数の組み合わせからなる群から選択されるAβペプチドに対する実質的な交差反応性を示さない、[1]に定義される抗体。
[3]ポリクローナル抗体である、[1]または[2]に定義される抗体。
[4]配列番号1または配列番号2からなる群から選択されるAβペプチドを免疫原として用いて得られた、[1]〜[3]のいずれかに定義される抗体。
[5](i)[1]〜[3]のいずれかに定義される抗体である第1の抗体と、
(ii)第1の抗体により認識される領域とは異なるAβ(1-17)ペプチドの領域を認識する第2の抗体と
を含む、Aβ(1-17)ペプチドを検出するためのキット。
[6]第1または第2の抗体が結合対の第1のメンバーに連結している、[5]に記載のキット。
[7]前記結合対の第2のメンバーをさらに含み、結合対の前記第2のメンバーが検出可能なタグに連結している、[6]に記載のキット。
[8]結合対の第2のメンバーに連結している検出可能なタグが酵素タグである場合、前記酵素により検出可能な産物に転換され得る基質をさらに含む、[7]に定義されるキット。
[9]Aβ40および/またはAβ42に特異的に結合する抗体または抗体の組み合わせをさらに含む、[5]〜[8]のいずれかに定義されるキット。
[10]固体支持体をさらに含む、[5]〜[9]のいずれかに定義されるキット。
[11]結合対の第1のメンバーに連結していない抗体を固体支持体に事前結合させる、[10]に定義されるキット。
[12]Aβ17、Aβ40および/またはAβ42ペプチドを含む試料をさらに含む、[5]〜[11]のいずれかに定義されるキット。
[13]試料中のAβ(1-17)ペプチドを測定または検出する方法であって、
(i)試料中に存在するAβ(1〜17)ペプチドを、前記ペプチドに特異的に結合する第1の抗体で捕捉するステップと、
(ii)ステップ(i)で形成された免疫複合体を第2の抗体と接触させるステップであって、前記第2の抗体は[1]〜[4]のいずれかに定義され、前記第2の抗体は第1の抗体とは異なる領域を認識し、結合対の第1のメンバーに連結しているステップと、
(iii)ステップ(ii)で形成された複合体を検出可能なタグに連結している結合対の第2のメンバーと接触させるステップと、
(iv)検出可能なタグの活性もしくは量を検出または測定するステップと
を含む方法。
[14]生体試料が血液、血清、血漿およびCSFの群から選択される、[13]〜[17]のいずれかに定義される方法。
[15]第1の抗体がモノクローナル抗体である、[1]〜[12]のいずれかに定義されるキットまたは[13]もしくは[14]に定義される方法。
[16]モノクローナル抗体が6E10抗体である、[15]に定義されるキットまたは方法。
[17]結合対の前記第1のメンバーがビオチンであり、結合対の前記第2のメンバーがアビジン、ストレプトアビジンまたはこれらの機能的に同等な変異形である、[1]〜[16]のいずれかに定義されるキットまたは方法。
[18]検出可能なタグが蛍光分子、発光分子または酵素である、[1]〜[17]のいずれかに定義されるキットまたは方法。
[19]対象の神経変性疾患をモニタリングする方法であって、
(a)第1の時点で対象の試料の血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度および前記対象の試料の血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度を測定するステップと、
(b)第2の時点で前記対象の試料の血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度および前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度を測定するステップと、
(c)前記第1および第2の時点で血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度と血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度の比を比較するステップと
を含み、
第1の時点に対して第2の時点で前記比が増加している場合、これは前記第1の時点と前記第2の時点との間で対象のアルツハイマー病が悪化していることを示している方法。
[20]神経変性疾患がアルツハイマー病である、[19]に記載の方法。
[21]Aβ17ペプチドの濃度の測定をELISAにより行う、[19]または[20]のいずれかに記載の方法。
[22]Aβ17ペプチド濃度の濃度の測定を[13]〜[18]のいずれかに定義される方法を用いて行う、[21]に記載の方法。
[23]対象が軽度アルツハイマー病を患っているかどうかを判定する方法であって、
(a)対象試料の血液試料中の細胞に結合したAβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(b)前記対象の血漿試料中のAβ17、Aβ40およびAβ42総ペプチドの濃度ならびに前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(c)前記対象の血漿試料中の総Aβ42ペプチドの濃度および前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(d)前記対象の血漿試料中の総Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度ならびに前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;および
(e)前記対象の血漿試料中の遊離Aβ17の濃度と前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度との比率値
からなる群から選択される1つまたは複数のパラメータの値を測定するステップを含み、
前記パラメータの1つまたは複数の値が健康な対象の標準試料の前記パラメータの値に対して増加している場合、前記対象が軽度アルツハイマー病を患っている方法。
[24]対象が前駆アルツハイマー病によるMCIを患っているかどうかを判定する方法であって、
(a)対象の血漿試料中の総Aβ42ペプチドの濃度および前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(b)前記対象の血漿試料中の総Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度ならびに前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(c)前記対象の血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度と前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度との比率値;
(d)血液試料中の細胞に結合したAβ17の濃度と血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度との比率値;
(e)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは血漿試料中の総Aβ17ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度の加算値に相当し、第2のパラメータは血漿試料中の総Aβ42ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算濃度に相当する比率値;
(f)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度に相当し、第2のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ40ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値;および
(g)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは前記対象の血漿試料中の総Aβ17ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度の加算値に相当し、第2のパラメータは血漿試料中の総Aβ40およびAβ42ペプチドならびに血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値
の群から選択される1つまたは複数のパラメータの値を測定するステップを含み、
パラメータ(a)、(b)または(c)の1つまたは複数の値が健康な対象の標準試料の値に対して増加している、かつ/またはパラメータ(d)、(e)、(f)もしくは(g)の1つもしくは複数の値が健康な対象の標準試料の値に対して減少している場合、前記対象が前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている方法。
[25]非前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている対象を、前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている対象と識別する方法であって、
(a)対象試料の血液試料中の細胞に結合したAβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(b)前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ17の濃度と前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度との比率値;
(c)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは前記対象の血漿試料中のAβ17総ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度の加算値に相当し、第2のパラメータは前記対象の血漿試料中のAβ42総ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値;
(d)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度に相当し、第2のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値;
(e)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは前記対象の血漿試料中のAβ17総ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度の加算値に相当し、第2のパラメータは血漿試料中のAβ40およびAβ42総ペプチドの濃度ならびに血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値
の群から選択される1つまたは複数のパラメータの値を測定するステップを含み、
(a)の値が非前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている対象の標準試料の値に対して増加している、かつ/または前記パラメータ(b)、(c)、(d)および(e)の1つもしくは複数の値が非前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている対象の標準試料の値に対して減少している場合、前記対象が前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている方法。
[26]非前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている対象を、軽度アルツハイマー病を患っている対象と識別する方法であって、
(a)血液試料中の細胞に結合したAβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(b)血漿試料中のAβ17、Aβ40およびAβ42総ペプチドの濃度ならびに血液試料中の細胞に結合したAβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(c)血漿試料中の総Aβ42ペプチドおよび血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(d)血漿試料中の総Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度ならびに血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(e)血漿試料中の総Aβ40ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ40ペプチドの濃度の加算値;
(f)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度に相当し、第2のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値;および
(g)血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度と血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度との比率値
の群から選択される1つまたは複数のパラメータの値を測定するステップを含み、
前記パラメータの1つまたは複数の値が非前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている対象の標準試料の値に対して増加している場合、前記対象が軽度アルツハイマー病を患っている方法。
[27]前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている対象を、軽度アルツハイマー病を患っている対象と識別する方法であって、
(a)血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度と血漿試料中の遊離Aβ40ペプチドの濃度との比率値;および
(b)2つのパラメータの間の比であって、第1のパラメータは血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度に相当し、第2のパラメータは血漿試料中の遊離Aβ40およびAβ42ペプチドの加算濃度に相当する比率値
の群から選択される1つまたは複数のパラメータの値を測定するステップを含み、
前記パラメータの1つまたは複数の値が前駆軽度認知障害対象の標準試料の値に対して増加している場合、前記対象が軽度アルツハイマー病を患っている方法。
[28]Aβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの1種または複数の濃度の測定をELISAにより測定する、[23]〜[27]のいずれかに記載の方法。
(実施例1)
抗Aβ17抗体の作製
4匹のウサギを、以下のペプチド、Aβ(12-17)(配列番号2)に相当するVHHQKLおよびAβ(11-17)(配列番号3)に相当するEVHHQKLで免疫化した。4匹のうちの2匹は第1のペプチドで、残りの2匹は第2のペプチドで免疫化した。両ペプチドはN末端に接合用の追加のアミノ酸、システインを含んでいた。
接合に用いる担体はキーホールリンペットヘモシアニン(KLH)(Pierce、参照77600)とした。架橋剤NHS-PEG4-マレイミド(Pierce、参照22104)を用いて接合を行った。アジュバントとして、3種を用いた:フロイント完全アジュバント(Sigma、参照F5881)、フロイント不完全アジュバント(Sigma、参照F5506)およびImject Alum(Pierce、参照77161)。
免疫化プロトコルは以下であった:
- 4匹のウサギを毎週ペプチド100μgで免疫化した。
- 第1の用量はアジュバントとしてのフロイント完全アジュバントを用いて投与し、別の用量はフロイント不完全アジュバントを用いて投与し、第3の用量はAlumを用いて投与した。
- 最初の3回の投与後、得られた抗体価はあまりに低く精製が不可能であった。したがって、用量をペプチド200μgに増加させ、さらに3回投与し、アジュバントを交互にした:フロイント不完全アジュバント-Alum-フロイント不完全アジュバント。
- 4匹のウサギについて得られた抗体価は極めて高くなり、アフィニティークロマトグラフィー(Aβ17ペプチドを用いた)により精製を行った。
試料中のAβ17ペプチドの測定
(1)質量分析による測定
試薬
ギ酸、塩化ナトリウム、α-シアノ-4-ヒドロキシケイ皮酸(α-CHCA)、トリフルオロ酢酸(TFA)、DL-ジチオトレイトール(DTT)、トリエタノールアミン、Trisおよびウシ血清アルブミン(BSA)はSigma(Steimheim、ドイツ)製とした。アセトニトリルはCarlo-Erba(Rodano、MI、イタリア)から購入した。ピメリミド酸ジメチル・2HCl(DMP)はPierce(Rockford、IL、米国)から入手した。トリシン試料バッファーはBio-Rad(Hercules、CA、米国)から購入した。
手順をイヌ試料の分析に適合させるために、いくらかの修正を加えて、Portelius他 2007(J.Proteome. Res. 6(11)、4433〜4439)により記載されているようにIP-MALDI手順を行った。最初に、ウエスタンブロット法により各抗体の最適量を決定するために、異なる量のAβ特異的抗体を用いた(それぞれアミノ酸4〜9および18〜22でAβエピトープに特異的な6E10および4G8、Signet Laboratories, Inc.、Dedham、MA、米国ならびにSAR2(抗Aβ40カルボキシ末端エピトープに特異的、Araclon Biotech S.L.、Zaragoza、スペイン))。最適化手順は異なるステップを含んでいた。製造業者の説明にしたがって、各抗体を50μL Dynabeads Protein G(Invitrogen Dynal AS、Oslo、ノルウェー)に別々に添加した。ビーズを異なる量の抗体と共にインキュベートし、洗浄し、次いで、DTTを含むトリシン試料バッファー中でビーズを沸騰させることにより抗体を溶出させた。飽和量の各抗体をウエスタンブロット法により測定した。さらに、ビーズと抗体および複合体ビーズ-抗体と試料のインキュベーション時間(1時間および一晩)ならびに温度(4℃、室温および37℃)も最適化した。別の最適化パラメータは溶出条件であった(0.5、2.5および5%ギ酸ならびに数%の有機溶媒、例えばアセトニトリル)。
本研究中、2種の異なるプロトコルを適用した。第1のものは、基本的に最適化パラメータを用いた製造業者の指示に基づくものである:一定分量のAβ特異的抗体(6E10 4μgまたは4G8 8μgまたはSAR2 6μg)をDynabeads Protein G 50μLと共に回転式振盪機中室温で1時間インキュベートした。その後、リン酸緩衝食塩水(PBS:1mM NaH2PO4 H2O、5mM Na2HPO4・2H2O、138mM NaCl)による3回の洗浄を行った。CSF 1mLを添加し、回転式振盪機中室温で一晩インキュベートした。磁石(DynaMag-2またはDynaMag-15、Invitrogen Dynal AS、Oslo、ノルウェー)の助けをかりて、インキュベーション後にCSFをビーズから除去し、捨てた。ビーズを1mL 100mM Tris pH=6.8で3回洗浄し、最終的に5%ギ酸25μLで溶出を行った。溶出液をThermomixer中室温で5分間インキュベートした。
溶出化合物をZipTip C18チップ(Millipore、Billerica、MA、米国)により脱塩した。ZipTip C18プロトコルはいくつかのステップからなる:アセトニトリルによるチップ溶媒和、0.1%TFAによる調整(このステップを数回繰り返す)、試料充填(数回の上下ピペット操作による)、0.1%TFAによる洗浄ステップ、およびα-CHCA(5mg/mL) 3μLによる最終溶出。
第2のプロトコルでは、PBSの代わりにクエン酸-リン酸緩衝液、pH=5.0(24.5mMクエン酸、52mM Na2HPO4・2H2O)を洗浄および結合ステップに用いた。溶出前に、100mM Tris pH=6.8の代わりにPBSでビーズを洗浄した。この第2のプロトコルにより、バックグラウンドノイズが小さく強いピークの質量スペクトルが得られ、これを実験の残りで用いた。
ヒト試料の免疫沈降のために、Dynabeadsヒツジ抗マウス50μl(Invitrogen Dynal AS、Oslo、ノルウェー)を用いた。ビーズをPBSで3回洗浄し、最適化量の特異的抗体(6E10 8μgまたは4G8 8μg)と共に回転式振盪機中室温で1時間インキュベートした。その後、上清を除去し、ビーズを0.2MトリエタノールアミンpH=8.2 1mLで洗浄した。0.2MトリエタノールアミンpH=8.2中20mM DMP(アミン反応基を有するホモ二官能性(homobifunctional)架橋剤(Greg T Hermanson、2010))1mLを添加した後、架橋反応が起こった。ビーズおよび抗体を室温で30分間インキュベートし、次いで、上清を捨て、回転式振盪機中50mM Tris pH=7.5 1mLを15分間添加することにより反応を停止した。架橋したビーズを0.1%のBSAを含むPBS 1mlで3回洗浄した。プールしたヒトCSF 1mLを添加し、室温で一晩インキュベートした。上清を捨て、ビーズをPBSで数回洗浄した。Aβ種を5%のギ酸25μlで溶出した。溶出化合物を上記と同じプロトコルを用いてZipTip C18で脱塩した。
溶出試料0.7μlを完全に蒸発するまでMALDI標的上に直接置いた。200Hz繰り返し数で作動するダイオード励起固体Nd:YAGレーザー(355nm)を備えたABI4800 MALDI-TOF/TOF質量分析計(AB/Sciex)で全スペクトルを得た。MSスペクトルを得るために、装置を反射モードで作動させ、全実験を陽イオンモードで行った。レーザー発射400ナノ秒後、20kVの加速電圧を印加した。イオンを2段階反射鏡に再度焦点を合わせ、最終的に第2の検出器で検出した。鏡2と電源1との電圧差を1.105の比率値で一定に維持した。MS/MS取得のために、電源1電圧を8kVに維持し、レーザー値をMS実験でよりも高い1000ユニットに設定した。250(最大半量で全幅)の分解能値でTimed Ion Selectorによってフラグメンテーションのために前駆イオンを選択した。選択されたイオンを減速スタックで衝突室に到達する前に減速させ、1keVの運動エネルギーで空気と衝突して解離させた(高エネルギー衝突誘起解離)。短い遅延時間後に、15kVの第2の電源でフラグメントイオンを再加速した。準安定サプレッサーを全MS/MS実験において起動して残っている前駆イオンおよび不要な準安定崩壊フラグメントの検出を回避した。スペクトル処理(補整および/またはノイズフィルタリング)のためにデータエクスプローラーソフトウェアを用いた。モノアイソトピック(monoisotopic)m/z比のみ報告する。質量分析計は900〜4000Daの質量範囲を網羅する、製造業者により提供されたペプチド混合物を用いて外部較正した。必要に応じて、装置を、インスリン(M+H+=5730.609Da)を用いて較正した。
試薬および溶液
- β-アミロイド1-17標準、ヒト由来。20ng/mlのストック溶液。
- 抗体を表面に吸着するよう最適化したマイクロプレート。
- ヒトAβペプチドのNH2末端に特異的な捕捉モノクローナル抗体(6E10抗体)。
- アミノ酸17で終わるヒトAβペプチドを特異的に認識するビオチン複合検出ポリクローナル抗体。
- ストレプトアビジン-HRP複合体の増幅溶液。
- 安定化色素原TMB。
- コーティングバッファー:100mM Na2CO3 pH9.6。
- 洗浄バッファー:50mM Tris、0.05% Tween20、150mM NaCl、pH8.0。
- ブロッキングバッファー:50mM Tris、0.2% Tween20、0.5% BSA、pH8.0。
- 保存溶液:20mg/mlトレハロース、50mM tris、pH8.0。
- 抗体希釈剤:50mM tris、0.05% BSA、0.5M NaCl、0.05% Tween20、pH8.0。
- PBST:80mM Na2HPO4、20mM NaH2PO4、100mM NaCl、0.5% Tween20、pH7.5。
- 標準/試料希釈剤:合成ブロッキング試薬 PBST中1:100。
- 停止液:1N H2SO4。
Aβアミロイドペプチドのアミノ酸1〜17を認識する6E10モノクローナル捕捉抗体を用いてプレートをコーティングした。使用する濃度は、それが抗原-抗体反応の制限要因にならないように抗体の飽和濃度にしたがって決定した。この目的のために、ウェルに吸着した抗体のモニタリングにより、450nmでの吸光度を各ウェル中の抗体濃度と関連づけ、抗マウスIgG HRP複合抗体を室温で1時間振盪し、色素原基質によるインキュベーションステップ、引き続く反応の停止を行った。シグナルが抗体濃度と共に増加しなくなった濃度を選択した。
いったん飽和濃度を選択したら、マイクロプレートをコーティングバッファー中捕捉抗体100μlでコーティングし、約20時間中4℃で一晩(ON)インキュベートした。
次いで、プレートを洗浄バッファーで5回洗浄し、1ウェル当たり300μlのブロッキングバッファーを添加した。プレートを室温で3時間インキュベートした。次いで、プレートを洗浄バッファーで5回洗浄し、保存溶液100μlを添加した。トレハロースの白色ハロー特徴が現れるまで(室温で2〜3日)、プレートを放置して蒸発させた。こうして処理したプレートは、4℃でアルミ箔で覆ったまま維持することができ、これは2年間安定である。
無希釈のまたは試料/標準希釈剤に1:2〜1:10希釈した試料を用いることができる。血漿試料には1:3希釈が推奨され、血液細胞試料には1:5が推奨される。正確な定量化を保証するために、標準曲線およびブランクを試料と同じ希釈剤または緩衝液で作製しなければならない。
検出抗体は、アミノ酸17で終わるヒトAβペプチドに対するポリクローナルビオチン結合抗体である。抗体のビオチンへの結合は、活性化ステップおよび暗所中室温で一晩のインキュベーション後に起こる。過剰ビオチンはさらなるステップで不活性化する。検出抗体を抗体希釈剤に添加して希釈した。100μlを各ウェルに添加し、次いで、室温で1時間振盪してインキュベートした。次いで、HRP結合ストレプトアビジン(SIGMA製)の抗体希釈剤への1/50希釈100μlを各ウェルに添加し、室温で1時間振盪してインキュベートした。プレートを展開するために、発色基質TMB(ZEU Inmunotec)100μlを用いた。TMBを添加し、暗所中で45分間インキュベートした。1ウェル当たり停止液50μlを添加した。450nmにおける吸光度をプレートリーダーSynergy HT(BioTek Instruments)で読み取った。
任意の免疫測定ソフトウェアパッケージを用いて結果を計算することができる。曲線当てはめに用いる方法は線形回帰であり、Aβ17の濃度を以下のように計算した:
(i)以下のように各標準希釈および試料について平均正味ODを計算する:
平均正味OD(nm)=平均結合OD(nm)-平均ゼロOD(nm)。
(ii)方眼紙上に、標準についてのAβの濃度(pg/ml)に対する標準希釈の平均正味OD(nm)をプロットする。これらの点を通して最良の曲線を描いて標準曲線を作成する。
(iii)標準曲線からの内挿により、未知試料および対照中のAβ濃度を決定することができる。
(iv)試料について得た値に各試料の希釈係数をかける。
(v)200pg/ml標準よりも高いシグナルを産生する試料はさらに希釈して分析した。
再現性ならびに検出および定量限界の決定
免疫測定法の再現性を分析するために、血漿試料におけるプレート内変動性、アッセイ内変動性、アッセイ間変動性および細胞試料におけるアッセイ間変動性を測定した。
プレート内変動性は、同じプレートにおいて試料、標準試料および基準試料で、3回、ウェル間の差を分析することにより計算した。アッセイ内再現性では、同じアッセイで11個の異なるプレートで分析した4つの標準血漿試料について得た濃度を比較した。血漿試料のアッセイ間変動性では、2つの異なる独立したアッセイで2個の血漿試料を分析した場合の濃度で得られた差を測定した。細胞試料のアッセイ間変動性は、8個の対照試料の2つの異なる独立した測定間のAβ17濃度の比較を指す。
(a)方法1:
DL=濃度ブランク+3σブランク
QL=濃度ブランク+10σブランク
(b)方法2:
DL=3.3σブランク/m
QL=10σブランク/m
(式中、σブランクはブランクの標準偏差であり、mは検定線の勾配である)。
AD診断とAβ17/Aβ40/Aβ42濃度との間の相関
65歳より上の対照の健康な対象(CS>65またはHC>65)のコホート(19人の対象)、軽度アルツハイマー病(軽度AD)を患っている対象のコホート(17人の対象)、前駆もしくはほぼ確実な軽度認知障害(MCI)にかかっている対象のコホート(16人の対象)および非前駆もしくは可能性のある軽度認知障害(MCI)にかかっている対象のコホート(16人の対象)の血漿試料において、実施例1に記載したELISAサンドイッチアッセイを用いてAβ17、Aβ40およびAβ42濃度を測定した。ペプチドについて得た濃度(pg/mL)を図3A、図4A、図5Aおよび図6Aの表に示す。
- 細胞に結合したAβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度(CB(17+40+42))。図3に示すように、細胞に結合したこれらのペプチドの濃度は、可能性のあるMCIおよび健康な対象でよりもほぼ確実なMCIおよび軽度AD対象で高い。また、健康な対象と軽度AD、可能性のあるMCIとほぼ確実なMCI、および可能性のあるMCIと軽度ADを極めて有意に識別することが可能である。
- 血漿中の総Aβ42総ペプチド濃度+細胞に結合したAβ42ペプチド濃度(TP42+CB42)。図3に示すように、これらのマーカーの濃度は、可能性のあるMCIおよび健康な対象でよりもほぼ確実なMCIおよび軽度AD対象で高い。また、健康な対象と軽度ADまたはほぼ確実なMCI、および可能性のあるMCIと軽度ADを極めて有意に識別することが可能である。
- 血漿中の総Aβ40総ペプチド濃度+細胞に結合したAβ40ペプチド濃度(TP40+CB40)。図3に示すように、これらのマーカーの濃度は、可能性のあるMCIおよび健康な対象でよりもほぼ確実なMCIおよび軽度AD対象で高い。また、可能性のあるMCIと軽度ADを極めて有意に識別することが可能である。
- 血漿中の遊離Aβ17ペプチド濃度と血漿中の遊離Aβ40ペプチド濃度の比(FP17/40)は、ほぼ確実なMCIと軽度ADを識別することが可能である(図4)。
- 細胞に結合したAβ17ペプチド濃度と細胞に結合したAβ42ペプチド濃度の比(CB17/42)は、健康な対象または可能性のあるMCI対象とほぼ確実なMCIを識別することができる(図4)。
- 血漿中の総Aβ17ペプチド濃度+細胞に結合したAβ17ペプチド濃度と血漿中の総Aβ42ペプチド濃度+細胞に結合したAβ42ペプチド濃度の比(TP17+CB17/TP42+CB42)は、健康な対象または可能性のあるMCI対象とほぼ確実なMCIを識別することができる(図4)。
- 血漿中の遊離Aβ17ペプチド濃度と血漿中の遊離Aβ40およびAβ42ペプチド濃度の比(FP17/FP40+FP42)は、ほぼ確実なMCIと軽度ADを識別することができる(図5)。
- 細胞に結合したAβ17ペプチド濃度と細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチド濃度の比(CB17/CB40+CB42)は、健康な対象または可能性のあるMCI対象とほぼ確実なMCI、および健康な対象と軽度ADを識別することができる(図5)。
- 血漿中の総Aβ17ペプチド濃度+細胞に結合したAβ17ペプチド濃度と血漿中の総Aβ40およびAβ42ペプチド濃度の比(PIB(40+42))は、健康な対象または可能性のあるMCI対象とほぼ確実なMCIを識別することができる(図5)。
- 血漿中の遊離Aβ17ペプチド濃度と細胞に結合したAβ17ペプチド濃度の比(FP17/CB17)は、健康な対象または可能性のあるMCI対象と軽度AD、および健康な対象とほぼ確実なMCIを識別することができる(図6)。全Aβ17比を用いた統計解析(マン-ホイットニーのU検定)は、血漿中の遊離Aβ17ペプチド濃度/細胞に結合したAβ17ペプチド濃度(FP17/CB17)のマーカーでのみ統計学的に有意な差を示している(Table 3(表3)参照)。
Claims (14)
- Aβ(1-17)ペプチドに特異的に結合するポリクローナル抗体であって、
Aβ(1-15)、Aβ(1-16)、Aβ(1-38)、Aβ(1-40)、Aβ(1-42)およびこれらの1種または複数の組み合わせからなる群から選択されるAβペプチドに対する実質的な交差反応性を示さないポリクローナル抗体。 - (i)請求項1に定義される抗体である第1の抗体と、
(ii)第1の抗体により認識される領域とは異なるAβ(1-17)ペプチドの領域を認識する第2の抗体と
を含む、Aβ(1-17)ペプチドを検出するためのキット。 - 第1または第2の抗体が結合対の第1のメンバーに連結している、請求項2に記載のキット。
- 前記結合対の第2のメンバーをさらに含み、結合対の前記第2のメンバーが検出可能なタグに連結している、請求項3に記載のキット。
- 試料中のAβ(1-17)ペプチドを測定または検出する方法であって、
(i)試料中に存在するAβ(1-17)ペプチドを、前記ペプチドに特異的に結合する第1の抗体で捕捉するステップと、
(ii)ステップ(i)で形成された免疫複合体を第2の抗体と接触させるステップであって、前記第2の抗体は請求項1から4のいずれかに定義され、前記第2の抗体は第1の抗体とは異なる領域を認識し、結合対の第1のメンバーに連結しているステップと、
(iii)ステップ(ii)で形成された複合体を検出可能なタグに連結している結合対の第2のメンバーと接触させるステップと、
(iv)検出可能なタグの活性または量を検出または測定するステップと
を含む方法。 - 前記試料が血液、血清、血漿およびCSFからなる群から選択される、請求項5に定義される方法。
- 対象の神経変性疾患をモニタリングする方法であって、
(a)第1の時点で前記対象の試料の血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度および前記対象の試料の血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度を測定するステップと、
(b)第2の時点で前記対象の試料の血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度および前記対象の試料の血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度を測定するステップと、
(c)前記第1および第2の時点で血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度と血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度の比を比較するステップと
を含み、
第1の時点に対して第2の時点で前記比が増加している場合、これは前記第1の時点と前記第2の時点との間で対象のアルツハイマー病が悪化していることを示している方法。 - 前記神経変性疾患がアルツハイマー病である、請求項7に記載の方法。
- Aβ17ペプチド濃度の濃度の測定を請求項5または6のいずれかに定義される方法を用いて行う、請求項7または8のいずれかに記載の方法。
- 対象が軽度アルツハイマー病を患っているかどうかを判定する方法であって、
(a)前記対象試料の血液試料中の細胞に結合したAβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(b)前記対象の血漿試料中のAβ17、Aβ40およびAβ42総ペプチドの濃度ならびに前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(c)前記対象の血漿試料中の総Aβ42ペプチドの濃度および前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(d)前記対象の血漿試料中の総Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度ならびに前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;および
(e)前記対象の血漿試料中の遊離Aβ17の濃度と前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度との比率値
からなる群から選択される1つまたは複数のパラメータの値を測定するステップを含み、
前記パラメータの1つまたは複数の値が健康な対象の標準試料の前記パラメータの値に対して増加している場合、前記対象が軽度アルツハイマー病を患っている方法。 - 対象が前駆アルツハイマー病によるMCIを患っているかどうかを判定する方法であって、
(a)前記対象の血漿試料中の総Aβ42ペプチドの濃度および前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(b)前記対象の血漿試料中の総Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度ならびに前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(c)前記対象の血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度と前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度との比率値;
(d)血液試料中の細胞に結合したAβ17の濃度と血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度との比率値;
(e)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは血漿試料中の総Aβ17ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度の加算値に相当し、第2のパラメータは血漿試料中の総Aβ42ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算濃度に相当する比率値;
(f)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度に相当し、第2のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ40ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値;および
(g)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは前記対象の血漿試料中の総Aβ17ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度の加算値に相当し、第2のパラメータは血漿試料中の総Aβ40およびAβ42ペプチドならびに血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値
の群から選択される1つまたは複数のパラメータの値を測定するステップを含み、
パラメータ(a)、(b)または(c)の1つまたは複数の値が健康な対象の標準試料の値に対して増加している、かつ/またはパラメータ(d)、(e)、(f)もしくは(g)の1つもしくは複数の値が健康な対象の標準試料の値に対して減少している場合、前記対象が前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている方法。 - 対象が前駆アルツハイマー病によるMCIを患っているかどうかを判定する方法であって、
(a)前記対象試料の血液試料中の細胞に結合したAβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(b)前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ17の濃度と前記対象の血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度との比率値;
(c)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは前記対象の血漿試料中のAβ17総ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度の加算値に相当し、第2のパラメータは前記対象の血漿試料中のAβ42総ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値;
(d)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度に相当し、第2のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値;
(e)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは前記対象の血漿試料中のAβ17総ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度の加算値に相当し、第2のパラメータは血漿試料中のAβ40およびAβ42総ペプチドの濃度ならびに血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値
の群から選択される1つまたは複数のパラメータの値を測定するステップを含み、
(a)の値が非前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている対象の標準試料の値に対して増加している、かつ/または前記パラメータ(b)、(c)、(d)および(e)の1つもしくは複数の値が非前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている対象の標準試料の値に対して減少している場合、前記対象が前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている方法。 - 対象が軽度アルツハイマー病を患っているかどうかを判定する方法であって、
(a)血液試料中の細胞に結合したAβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(b)血漿試料中のAβ17、Aβ40およびAβ42総ペプチドの濃度ならびに血液試料中の細胞に結合したAβ17、Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(c)血漿試料中の総Aβ42ペプチドおよび血液試料中の細胞に結合したAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(d)血漿試料中の総Aβ40およびAβ42ペプチドの濃度ならびに血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値;
(e)血漿試料中の総Aβ40ペプチドの濃度および血液試料中の細胞に結合したAβ40ペプチドの濃度の加算値;
(f)2つのパラメータの間の比率値であって、第1のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度に相当し、第2のパラメータは血液試料中の細胞に結合したAβ40およびAβ42ペプチドの濃度の加算値に相当する比率値;および
(g)血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度と血液試料中の細胞に結合したAβ17ペプチドの濃度との比率値
の群から選択される1つまたは複数のパラメータの値を測定するステップを含み、
前記パラメータの1つまたは複数の値が非前駆アルツハイマー病によるMCIを患っている対象の標準試料の値に対して増加している場合、前記対象が軽度アルツハイマー病を患っている方法。 - 対象が軽度アルツハイマー病を患っているかどうかを判定する方法であって、
(a)血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度と血漿試料中の遊離Aβ40ペプチドの濃度との比率値;および
(b)2つのパラメータの間の比であって、第1のパラメータは血漿試料中の遊離Aβ17ペプチドの濃度に相当し、第2のパラメータは血漿試料中の遊離Aβ40およびAβ42ペプチドの加算濃度に相当する比率値
の群から選択される1つまたは複数のパラメータの値を測定するステップを含み、
前記パラメータの1つまたは複数の値が前駆軽度認知障害対象の標準試料の値に対して増加している場合、前記対象が軽度アルツハイマー病を患っている方法。
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