JP2014205269A - インクジェット記録用紙 - Google Patents
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Abstract
Description
酸塩を含有することが好ましい。より優れたダスティング効果とインク吸収性を維持する
ことができる。
本発明に係るインクジェット記録用紙の基紙を構成する原料パルプとしては、化学パルプとして、LBKP(広葉樹さらしクラフトパルプ)やNBKP(針葉樹さらしクラフトパルプ)、機械パルプとしてGP(砕木パルプ)、PGW(加圧式砕木パルプ)、RMP(リファイナリーメカニカルパルプ)、TMP(サーモメカニカルパルプ)、CTMP(ケミサーモメカニカルパルプ)、CMP(ケミメカニカルパルプ)、CGP(ケミグランドパルプ)、木材パルプとして、DIP(脱インキパルプ)など、さらに非木材パルプとしてケナフ、バガス、竹、コットンなどがある。これらは単独、または任意の割合で混用することができる。また、本発明の目的と効果を損なわない範囲において、合成繊維を更に配合することができる。環境負荷の少ないECF(Elemental Chlorine Free)パルプ又はTCF(Totally Chlorine Free)パルプ等の塩素フリーパルプの使用が望ましい。
本発明に係るインクジェット記録用紙は、インク吸収性を満足させる観点から、上記方法で得られた紙支持体の片面または両面に少なくとも1層以上のインク受容層を設けることが好ましい。インク受容層は、顔料とバインダーとを主成分とする。
前記インク受容層を塗工する方式としては、エアーナイフコーター、ロールコーター、バーコーター、コンマコーター、ブレードコーター、カーテンコーター、グラビアコーター、ショートドウェルコーター、ゲートロールコーターなどの公知の塗工機を用いる。塗工量は、特に限定されないが、固形分換算で基紙の片面あたり3〜40g/m2とすることが好ましい。より好ましくは、5〜30g/m2である。3g/m2未満では、インク吸収性が劣る場合があり、40g/m2を超えると、コストが上がるために不経済である。また、インク受容層を形成する塗工液を2回以上塗工して、インク受容層を2層以上で構成することも可能である。
<基紙の作製>
カナディアンスタンダードフリーネス410mlcsfの広葉樹晒クラフトパルプ100部に対し、軽質炭酸カルシウム(TP―121、奥多摩工業社製)を15部、カチオン化澱粉0.3部、中性ロジンサイズ剤(CC167、星光PMC社製)0.05部となるように添加して紙料とした。この紙料を用いて、長網多筒式抄紙機で坪量90g/m2の基紙を作製した。作製した基紙はゲートロールコーターによって、酸化澱粉水溶液を両面で乾燥塗布量3.0g/m2となるように塗布した。
カオリン(ウルトラホワイト90、エンゲルハード社製)55部、重質炭酸カルシウム(カービラックス、イメリス社製)45部に分散剤(アロンT−50、東亜合成社製)0.1部を添加し、加水した後にコーレス分散機によって水分散し、顔料スラリーとした。この顔料スラリーに、バインダーとしてリン酸エステル化澱粉(MS4600、日本食品化工社製)3部、スチレンブラジエンラテックス(JSR0695、JSR社製)13部、蛍光増白剤(ケイコールBULC、日本曹達社製)0.2部、水溶性離型剤としてオレイン酸カリウム(OSソープ、花王社製)1.5部を添加して加水し、固形濃度45%のインク受容層用塗工液を調製した。
上記で得られたインク受容層用塗工液を基紙の両面に、ブレードコーターで片面あたり乾燥塗布量が10g/m2となるように塗工し、乾燥後にカレンダー処理を行ない、坪量110g/m2のインクジェット記録用紙を作製した。
インク受容層用塗工液の調製において、水溶性離型剤を、オレイン酸カリウム(OSソープ、花王社製)1.5部から、オレイン酸ナトリウム(SS−40N、花王社製)1.5部に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を作製した。
インク受容層用塗工液の調製において、水溶性離型剤を、オレイン酸カリウム(OSソープ、花王社製)1.5部から、ミリスチン酸ナトリウム(昭和化学社製)1.5部に変更した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を作製した。
インク受容層用塗工液の調製において、水溶性離型剤であるオレイン酸カリウム(OSソープ、花王社製)の添加量を0.01部とした以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を作製した。
インク受容層用塗工液の調製において、水溶性離型剤であるオレイン酸カリウム(OSソープ、花王社製)の添加量を3.0部とした以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を作製した。
インク受容層用塗工液の調製において、水溶性離型剤であるオレイン酸カリウム(OSソープ、花王社製)の添加量を0.8部とし、更にステアリン酸カルシウムの水分散液(LB−131、東邦化学工業社製)を0.5部添加した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を作製した。
インク受容層用塗工液の調製において、水溶性離型剤であるオレイン酸カリウム(OSソープ、花王社製)の添加量を0.005部とした以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を作製した。
インク受容層用塗工液の調製において、水溶性離型剤であるオレイン酸カリウム(OSソープ、花王社製)の添加量を5.0部とした以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を作製した。
インク受容層用塗工液の調製において、水溶性離型剤であるオレイン酸カリウム(OSソープ、花王社製)の添加量を0.005部とし、更にステアリン酸カルシウムの水分散液(LB−131、東邦化学工業社製)を0.5部添加した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を作製した。
インク受容層用塗工液の調製において、水溶性離型剤であるオレイン酸カリウム(OSソープ、花王社製)の添加量を1.0部とし、更にステアリン酸カルシウムの水分散液(LB−131、東邦化学工業社製)を0.1部添加した以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を作製した。
インク受容層用塗工液の調製において、水溶性離型剤であるオレイン酸カリウム(OSソープ、花王社製)を添加しなかった以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を作製した。
実施例1において、インク受容層にオレイン酸カリウムを添加せず、ステアリン酸カルシウムを2.5部添加したこと以外は、実施例1と同様にしてインクジェット記録用紙を作製した。
ダスティング評価を以下のように目視で評価した。
◎:カレンダー処理装置のロール表面に汚れが全くなく、実用できる。
○:カレンダー処理装置のロール表面に僅かな汚れが発生するが、実用できる。
△:カレンダー処理装置のロール表面に汚れが発生し、実用不可。
×:カレンダー処理装置のロール表面に汚れが著しく発生し、実用不可。
75度白紙光沢度計を用いて、JIS−P8142に準じ測定した。数値が高い程、光沢感に優れていて好ましい
以下のインクジェットプリンターを用いて、ベタ印刷を行い、印字部のムラ程度を以下のように目視で評価した。
プリンターA:CM8060 ColorMFP(ヒューレットパッカード社製)
プリンターB:PX−G5300(セイコーエプソン社製)
◎:印字ムラが全くなく、実用できる。
○:印字ムラが僅かに発生するが、実用できる。
△:印字ムラが発生し、実用不可。
×:印字ムラが著しく発生し、実用不可。
Claims (3)
- 基紙の少なくとも片面に、顔料とスチレンブタジエンラテックスを主成分とするインク受容層を設け、カレンダー処理して得られるインクジェット記録用紙であって、該インク受容層に水溶性離型剤を含有することを特徴とする前記インクジェット記録用紙。
- 前記水溶性離型剤が水溶性の高級脂肪酸塩またはその誘導体を含有することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録用紙。
- 前記インク受容層に、更に水分散性の離型剤を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録用紙。
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