JP2014126001A - Compressor device - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、コンプレッサ装置に関するものである。特に、自動車用のタイヤがパンクしたときに、シーリング剤とともに圧縮空気を充填して応急処置による走行を可能とするパンク修理キット用として好適に用いられるものである。
The present invention relates to a compressor device. In particular, when a tire for an automobile is punctured, it is preferably used as a puncture repair kit that enables traveling by an emergency treatment by filling compressed air together with a sealing agent.
タイヤのパンク応急修理キット用のコンプレッサ装置として、例えば下記の特許文献1に記載のものが知られている。 As a compressor device for a tire puncture emergency repair kit, for example, the one described in Patent Document 1 below is known.
図7は特許文献1記載のコンプレッサ装置である。 FIG. 7 shows a compressor device described in Patent Document 1.
このコンプレッサ装置は、クランクピン101に一端が枢支されるピストン軸102の他端に、ピストンヘッド103を一体に設けたピストン104を備えている。また、上記ピストンヘッド103の外周には、シリンダー105の内周面との間をシールするリングシール106が配される。そして、クランク107の回転に伴って、ピストン104はピストン軸心jとシリンダ軸心iとがなすピストン角度Φを変化させながら下死点と上死点との間を往復動する。
This compressor device includes a
この装置では、ピストン軸102とピストンヘッド103とが一体に形成されている。このため、ピストン104がピストン角度Φを変化させながら往復動するのに伴い、リングシール106もシリンダ軸心iに直交する平面Xに対する角度θを変化させながら往復動する。したがって、リングシール106の外径D1を平面Xに射影した時の射影外径D1aは、下記の式(1)に従って変化する。
D1a=D1×cosθ・・・(1)
In this apparatus, the
D1a = D1 × cos θ (1)
この装置では、上記リングシール106がピストン軸心jに対して直角に取り付けられている。このため、上記角度θはピストン角度Φと等しい。また、下死点及び上死点において、角度θ=Φは0度となる。その中間点で角度θ=Φは最大値(θmax=Φmax)となる。したがって、上記射影外径D1aは、下死点及び上死点で最大(=D1)となり、上記中間点で最小(=D1×cosθmax)となる。そうすると、射影外径D1aの最大変化量ΔD0は、ΔD0=D1×(1−cosθmax)となる。
In this apparatus, the
一方、コンプレッサ装置では、ピストン104が往復動する際、リングシール106とシリンダー105の内周面とを気密に接触させることが必要である。そのため、リングシール106は、気密接触のための弾性変形以外に、上述した最大変化量ΔDを吸収させるための弾性変形をさらにさせる必要がある。
On the other hand, in the compressor device, when the
ところが、リングシール106の総弾性変形量が大きくなると、リングシール106の変形抵抗も大きくなる。そのため駆動モータ(直流モータ)の電流値が増加して出力効率を低下させ、それだけコンプレッサ性能が低下することになる。また、リングシール106総弾性変形量が大きな状態でシリンダー105との気密を確保しようとすると、リングシール106を構成する材料の選定やリングシール自体の精度もシビアなものになり、それがコストに跳ね返ることになる。
However, when the total elastic deformation amount of the
そこで、下記の特許文献2に記載のコンプレッサ装置が考案され提供されている。
Therefore, a compressor device described in
図8は特許文献2記載のコンプレッサ装置である。
FIG. 8 shows a compressor device described in
この装置は、ピストン軸102とピストンヘッド103とを一体に形成したピストン104を有するコンプレッサ装置である。シリンダ軸心iを通ってクランク107の回転中心hと直角な基準断面において、リングシール106は、ピストン軸心jと直角な基準線Xに対して角度αで傾斜して取り付けられている。上記角度αは、ピストンヘッド103が往復動する際に、上記ピストン軸心jとシリンダ軸心iとがなすピストン角度Φの最大値Φmaxの0.3〜0.7倍の範囲とされている。このようにすることにより、モータの負荷が大となる圧縮行程において、リングシール106の射影外径の変化量を減らし、駆動モータに流れる電流値の増加を抑えている。
This device is a compressor device having a
上記特許文献2に記載のコンプレッサ装置は、クランク107の回転中心hはシリンダ軸心iの上に重なっている。この状態で回転するクランク107によってピストン104を往復動させる。そして、リングシール106を基準線Xに対して角度αで傾斜させて取り付けている。さらに、角度αをピストン角度Φの最大値Φmaxの0.3〜0.7倍に設定する。角度αの最適値はΦmaxの0.5倍である。
In the compressor device described in
このような構造において、ピストン104のストロークを大きくして圧縮率を高めようとすれば、ピストン角度Φの最大値Φmaxをそれだけ大きくしなければならない。当然、角度αもそれに比例して大きくする必要がある。ピストン角度Φの最大値Φmaxとリングシール106を傾斜させる角度αが必要以上に大きくなると、ピストン角度Φが最大値(Φmax)となる上死点と下死点の中間点で、シリンダ105内におけるリングシール106の傾斜角が過大となって、シリンダー105とリングシール106の気密を確保できなくなる。したがって、ピストン104のストロークを大きくするにもおのずと限界があり、一定以上に圧縮率を上げて圧縮効率を上げることが出来なかった。
In such a structure, in order to increase the compression rate by increasing the stroke of the
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、駆動モータに流れる電流値の増加を抑えて出力効率を向上させながら、圧縮率を上げて圧縮効率を向上させることができるコンプレッサ装置を提供することをその目的とする。
The present invention has been made to solve the above-described problem, and is a compressor device capable of increasing the compression rate and improving the compression efficiency while suppressing the increase in the current value flowing through the drive motor and improving the output efficiency. The purpose is to provide.
上記の目的を達成するため、本発明のコンプレッサ装置は、ピストンロッドの一端にピストンヘッドが一体に設けられ、他端がクランクピンに軸支されたピストンと、
上記ピストンヘッドがシリンダ軸心i上を往復動しうるように収容され、ピストンヘッドとの間に空気の圧縮および吸気を行う圧縮室を形成するシリンダと、
回転駆動されることによりその回転中心hの周りに上記クランクピンを回し、クランクピンの第1の半回転によってシリンダ内におけるピストンヘッドの圧縮運動を可能とし、クランクピンの残る第2の半回転によってシリンダ内におけるピストンヘッドの吸気運動を可能とするクランクと、
上記ピストンヘッドの外周に取り付けられて上記シリンダの内周面との間をシールするリングシールとを備え、
上記シリンダ軸心iを通ってクランクの回転中心hと直角な基準断面において、
上記クランクの回転中心hは、シリンダ軸心iに対して上記クランクピンが上記第2の半回転に存在する方向にずれた位置に配置されていることを要旨とする。
In order to achieve the above object, a compressor apparatus of the present invention includes a piston having a piston head integrally provided at one end of a piston rod and the other end pivotally supported by a crank pin,
A cylinder in which the piston head is accommodated so as to be able to reciprocate on the cylinder axis i and forms a compression chamber for compressing and sucking air with the piston head;
The crank pin is rotated around its rotation center h by being driven to rotate, and the piston pin can be compressed in the cylinder by the first half rotation of the crank pin, and the remaining second half rotation of the crank pin A crank that enables the intake motion of the piston head in the cylinder;
A ring seal attached to the outer periphery of the piston head and sealing between the inner peripheral surface of the cylinder;
In a reference cross section perpendicular to the rotation center h of the crank through the cylinder axis i,
The gist of the center of rotation h of the crank is that the crank pin is arranged at a position shifted from the cylinder axis i in the direction of the second half rotation.
本発明は、上記シリンダ軸心iを通ってクランクの回転中心hと直角な基準断面において、上記クランクの回転中心hは、シリンダ軸心iに対して上記クランクピンが上記第2の半回転に存在する方向にずれた位置に配置されている。
クランクが回転駆動されると、ピストンヘッドがシリンダ内で往復動する。ピストンヘッドが圧縮運動をする第1の半回転では、クランクピンはシリンダ軸心iに近い領域で円弧を描いて動く。一方、ピストンヘッドが吸気運動をする第2の半回転では、クランクピンはシリンダ軸心iから遠い領域で円弧を描いて動く。したがって、ピストンヘッドが圧縮運動をするときは、吸気運動のときよりもピストン軸心jがシリンダ軸心iとなす角度が小さくなる。そうすると、圧縮運動のときは特に、シリンダ内で往復運動するときのシリンダ軸心iに対するリングシールの傾斜角度が小さくなる。
According to the present invention, in the reference cross section perpendicular to the crank rotation center h through the cylinder axis i, the crank rotation center h is such that the crank pin is in the second half rotation with respect to the cylinder axis i. It is arranged at a position shifted in the existing direction.
When the crank is driven to rotate, the piston head reciprocates in the cylinder. In the first half rotation in which the piston head performs a compression motion, the crank pin moves in an arc in a region near the cylinder axis i. On the other hand, in the second half rotation in which the piston head performs an intake motion, the crank pin moves in a circular arc in a region far from the cylinder axis i. Therefore, when the piston head performs a compression movement, the angle formed by the piston axis j and the cylinder axis i is smaller than that during the intake movement. As a result, the angle of inclination of the ring seal with respect to the cylinder axis i when reciprocating in the cylinder is reduced particularly during the compression movement.
このため、本発明では、圧縮運動時のリングシールの変形抵抗を小さく抑えることができる。したがって、駆動モータの電流値を抑えて出力効率を確保できる。また、リングシールを構成する材料の選定やリングシール自体の精度も必要以上にシビアにならないため、コストアップを避けられる。さらに、圧縮運動時のシリンダとリングシールの気密も確保しやすく圧縮率を上げて圧縮効率を上げることも可能である。 For this reason, in this invention, the deformation resistance of the ring seal at the time of compression movement can be suppressed small. Therefore, the output efficiency can be secured by suppressing the current value of the drive motor. In addition, the selection of the material constituting the ring seal and the accuracy of the ring seal itself do not become more severe than necessary, so that an increase in cost can be avoided. Furthermore, it is easy to ensure airtightness between the cylinder and the ring seal during the compression movement, and it is possible to increase the compression rate and increase the compression efficiency.
本発明において、上記シリンダ軸心iに対するクランクの回転中心hのずれ量は、ピストンヘッドの往復動におけるストロークの50%未満である場合には、
圧縮運動のときは特に、シリンダ内で往復運動するときのシリンダ軸心iに対するリングシールの傾斜角度が小さくなる。また、吸気運動のときも、シリンダ軸心iに対するリングシールの傾斜角度が過大にならない範囲に抑えることができる。
In the present invention, when the displacement amount of the crank rotation center h with respect to the cylinder axis i is less than 50% of the stroke in the reciprocating motion of the piston head,
Particularly during the compression movement, the inclination angle of the ring seal with respect to the cylinder axis i when reciprocating in the cylinder becomes small. In addition, during the intake motion, the inclination angle of the ring seal with respect to the cylinder axis i can be suppressed within a range that does not become excessive.
本発明において、上記シリンダ軸心iに対するクランクの回転中心hのずれ量は、ピストンヘッドの往復動におけるストロークの20%以上30%未満である場合には、
圧縮運動のときは特に、シリンダ内で往復運動するときのシリンダ軸心iに対するリングシールの傾斜角度が小さくなる。また、吸気運動のときも、シリンダ軸心iに対するリングシールの傾斜角度が過大にならない範囲に抑えることができる。
In the present invention, when the displacement amount of the crank rotation center h with respect to the cylinder axis i is 20% or more and less than 30% of the stroke in the reciprocating motion of the piston head,
Particularly during the compression movement, the inclination angle of the ring seal with respect to the cylinder axis i when reciprocating in the cylinder becomes small. In addition, during the intake motion, the inclination angle of the ring seal with respect to the cylinder axis i can be suppressed within a range that does not become excessive.
本発明において、上記リングシールは、ピストン軸心jと直角な基準線Xに対して実質的に平行に取り付けられている場合には、
圧縮運動のときは特に、シリンダ内で往復運動するときのシリンダ軸心iに対するリングシールの傾斜角度が小さくなる。また、吸気運動のときも、シリンダ軸心iに対するリングシールの傾斜角度が過大にならない範囲に抑えることができる。
また、ピストンの設計や製作が従来例のように複雑にならないため、設計コストや製作コストの上昇を抑えられる。
In the present invention, when the ring seal is mounted substantially parallel to a reference line X perpendicular to the piston axis j,
Particularly during the compression movement, the inclination angle of the ring seal with respect to the cylinder axis i when reciprocating in the cylinder becomes small. In addition, during the intake motion, the inclination angle of the ring seal with respect to the cylinder axis i can be suppressed within a range that does not become excessive.
Further, since the design and production of the piston are not complicated as in the conventional example, an increase in design cost and production cost can be suppressed.
以下、本発明のコンプレッサ装置の実施形態について詳細に説明する。 Hereinafter, embodiments of the compressor device of the present invention will be described in detail.
図1は、本実施形態のコンプレッサ装置1の全体構造を示す図である。 FIG. 1 is a diagram illustrating an overall structure of a compressor device 1 according to the present embodiment.
本実施形態のコンプレッサ装置1は、収納ケース2内に、駆動モータMと、この駆動モータMにより駆動されるコンプレッサ本体3とを備えている。
The compressor device 1 according to the present embodiment includes a drive motor M and a compressor body 3 driven by the drive motor M in a
上記駆動モータMとしては、自動車の12V直流電源で作動する市販の種々の直流モータを採用することができる。この駆動モータMには、自動車のシガーライターソケットに接続可能な電源プラグ4Aを先端に有する電源コード4が、上記収納ケース2の上面に取り付けられた電源スイッチSWを介して接続されている。
As the drive motor M, various commercially available DC motors that operate with a 12V DC power source of an automobile can be employed. A power cord 4 having a
図2はコンプレッサ本体3を示す図である。 FIG. 2 is a view showing the compressor body 3.
上記コンプレッサ本体3は、駆動モータMにより回転駆動されるクランク5と、このクランク5のクランクピン5Pに一端が取り付けられるピストン8と、ピストン8の他端に設けられたピストンヘッド7を往復動可能に収容する円筒状のシリンダ10と、上記ピストンヘッド7の外周に取り付けられるリングシール11とを備えている。
The compressor body 3 can reciprocate a crank 5 that is rotationally driven by a drive motor M, a
上記ピストン8は、ピストンロッド6の一端にピストンヘッド7が一体に設けられ、他端がクランクピン5Pに軸支されている。上記ピストンヘッド7はこの例では円筒状に形成されている。この例では、上記ピストン8は、FRP(繊維強化プラスチック)からなる一体成形品として形成されている。
The
上記シリンダ10は、シリンダ軸心iを有する円筒状体である。そして、上記ピストンヘッド7がシリンダ軸心i上を往復動しうるように収容される。この状態で、ピストンヘッド7とシリンダ10との間に空気の圧縮および吸気を行う圧縮室9(図3〜図6参照)が形成される。上記クランク5が1回転することにより、ピストンヘッド7はシリンダ軸心i上で下死点と上死点の間を往復動する。
The
上記クランク5は、例えばギヤやプーリなどを用いた周知の減速機構12を介して連結される駆動モータMにより、回転中心hを軸心として回転駆動される。クランク5には、上記回転中心hから隔たる位置にクランクピン5Pが設けられている。したがって、クランク5が回転駆動されることにより、その回転中心hの周りにクランクピン5Pが回って周回移動するようになっている。
The
そして、クランクピン5Pの第1の半回転によってシリンダ10内におけるピストンヘッド7の圧縮運動を可能とする。上記第1の半回転は、クランク5の1回転のうち、シリンダ10内においてピストンヘッド7が下死点から上死点に向かって移動する半回転である。また、クランクピン5Pの残る第2の半回転によってシリンダ10内におけるピストンヘッド7の吸気運動を可能とする。上記第2の半回転は、クランク5の1回転のうち、シリンダ10内においてピストンヘッド7が上死点から下死点に向かって移動する半回転である。
Then, the
上記リングシール11は、上記ピストンヘッド7の外周に取り付けられて上記シリンダ10の内周面との間をシールする。上記リングシール11としては、例えば、ニトリルゴム(NBR)、水素化ニトリルゴム(HNBR)、シリコンゴム(Q)、フッ素ゴム(FKM)などのゴム弾性材から構成される。上記リングシール11は、ピストンヘッド7の外周に設けられた周溝に嵌着される。
The
上記シリンダ10のヘッド部には、吸排気弁ユニット13が取り付けられている。この吸排気弁ユニット13は、図示しない排気弁および吸気弁を備えている。排気弁は、ピストンヘッド7がシリンダ10内で圧縮運動して圧縮室9内において空気が圧縮されたときにその圧縮空気を排気する。吸気弁は、ピストンヘッド7がシリンダ10内で吸気運動したときに外部から圧縮室9内に空気を吸気する。図において、符号14は圧縮空気送給用のホース14であり、吸排気弁ユニット13のニップル15に接続される。
An intake /
図3〜図6は、上記コンプレッサ本体3の要部ならびに動作を説明する図である。 3-6 is a figure explaining the principal part and operation | movement of the said compressor main body 3. As shown in FIG.
図3はピストンヘッド7が下死点に位置した状態である。
図4はピストンヘッド7が下死点から上死点に向かって圧縮運動をする状態である。
図5はピストンヘッド7が上死点に位置した状態である。
図6はピストンヘッド7が上死点から下死点に向かって吸気運動をする状態である。
FIG. 3 shows a state where the
FIG. 4 shows a state in which the
FIG. 5 shows a state where the
FIG. 6 shows a state in which the
この実施形態では、上記シリンダ軸心iを通ってクランク5の回転中心hと直角な基準断面を設定する。
In this embodiment, a reference cross section perpendicular to the rotation center h of the
図3〜図6は、上記基準断面における断面図を示している。この基準断面における断面図において、クランク5は回転中心hを軸心として左方向に回転する。クランク5が1回転することによりピストンヘッド7は、下死点(図3)⇒圧縮運動(図4)⇒上死点(図5)⇒吸気運動(図6)⇒下死点(図3)と運動する。したがって、下死点(図3)⇒圧縮運動(図4)⇒上死点(図5)までが、シリンダ10内においてピストンヘッド7が下死点から上死点に向かって移動する第1の半回転である。上死点(図5)⇒吸気運動(図6)⇒下死点(図3)までが、シリンダ10内においてピストンヘッド7が上死点から下死点に向かって移動する第2の半回転である。
3 to 6 are sectional views of the reference section. In the cross-sectional view of the reference cross section, the
そして、本実施形態では、上記クランク5の回転中心hは、シリンダ軸心iに対して上記クランクピン5Pが上記第2の半回転に存在する方向にずれた位置に配置されている。基準断面における断面図においては、シリンダ軸心iに対して図示の左側である。
In the present embodiment, the rotation center h of the
クランクピン5Pがシリンダ軸心iに対して第2の半回転に存在する方向にずれた位置に配置されていることから、ピストンヘッド7が下死点(図3)となる位置において、シリンダ軸心iに対してピストン軸心jは角度α0でもって傾斜する。
Since the
この例では、ピストンヘッド7の頂面16は、ピストン軸心jと直角な基準線Xに沿うように形成されている。すなわち、ピストンヘッド7の頂面16は、ピストン軸心jに対して直角をなしている。また、上記リングシール11は、ピストン軸心jと直角な基準線Xに対して実質的に平行に取り付けられている。ここで、ピストン軸心jは、上述した基準断面において、ピストンヘッド7の中心からクランクピン5Pの中心を通過する軸心である。
In this example, the
この状態で、ピストンヘッド7の頂面16はシリンダ軸心iと直交する面に対して角度α0でもって傾斜する。また、リングシール11も同様に、シリンダ軸心iと直交する面に対して角度α0でもって傾斜する。
In this state, the
図4は、図3の状態からクランク5が回転してピストンヘッド7が圧縮運動をする状態である。図4は、クランク5がちょうど下死点から90°回転してピストンヘッド7が下死点と上死点の中間に位置した状態である。ピストン軸心jに対するシリンダ軸心iのなす角度αは、初期状態である下死点よりも小さくなっている。したがって、ピストンヘッド7の頂面16およびリングシール11がシリンダ軸心iと直交する面に対してなす角度αも小さくなる。
FIG. 4 shows a state where the
このように、リングシール11がシリンダ軸心iと直交する面に対してなす角度αが小さい状態で圧縮動作が行われる。このため、圧縮運動時のリングシール11の変形抵抗を小さく抑えることができる。したがって、駆動モータMの電流値を抑えて出力効率を確保できる。また、リングシール11を構成する材料の選定やリングシール11自体の精度も必要以上にシビアにならないため、コストアップを避けられる。さらに、圧縮運動時のシリンダ10とリングシール11の気密も確保しやすく圧縮率を上げて圧縮効率を上げることも可能である。
Thus, the compression operation is performed in a state where the angle α formed by the
図5は、図4の状態からクランク5がさらに回転してピストンヘッド7が上死点に位置した状態である。この状態では、シリンダ軸心iに対してピストン軸心jがなす角度αは、ピストンヘッド7が下死点に位置した状態と同じである。したがって、この状態で、ピストンヘッド7の頂面16はシリンダ軸心iと直交する面に対して角度α0でもって傾斜している。
FIG. 5 shows a state where the
この例では、シリンダ10の圧縮室9を構成する天井面17をシリンダ軸心iと直交する面に対して角度α0をもって傾斜させている。したがって、ピストンヘッド7が上死点に位置した状態で、ピストンヘッド7の頂面16とシリンダ10の天井面17が平行になる。この状態で圧縮室9の容積を限界まで小さくして圧縮効率を確保できるのである。
In this example, the
図6は、図5の状態からクランク5がさらに回転してピストンヘッド7が吸気運動する状態を示す。図6は、クランク5がちょうど上死点から90°回転してピストンヘッド7が上死点と下死点の中間に位置した状態である。その後、さらにクランク5が回転して図3の状態に戻る。
FIG. 6 shows a state where the
ここで、上記シリンダ軸心iに対するクランク5の回転中心hのずれ量は、ピストンヘッド7の往復動におけるストロークの50%未満とするのが好ましい。
さらに、上記シリンダ軸心iに対するクランク5の回転中心hのずれ量は、ピストンヘッド7の往復動におけるストロークの20%以上30%未満とするのが好ましい。
このようにすることにより、圧縮運動のときは特に、シリンダ10内で往復運動するときのシリンダ軸心iに対するリングシール11の傾斜角度が小さくなる。また、吸気運動のときも、シリンダ軸心iに対するリングシール11の傾斜角度が過大にならない範囲に抑えることができる。
Here, the amount of deviation of the rotation center h of the
Furthermore, the amount of deviation of the rotation center h of the
By doing so, the inclination angle of the
また、上記リングシール11は、ピストン軸心jと直角な基準線Xに対して実質的に平行に取り付けるのが好ましい。
このようにすることにより、圧縮運動のときは特に、シリンダ10内で往復運動するときのシリンダ軸心iに対するリングシール11の傾斜角度が小さくなる。また、吸気運動のときも、シリンダ軸心iに対するリングシール11の傾斜角度が過大にならない範囲に抑えることができる。
また、ピストン8の設計や製作が従来例のように複雑にならないため、設計コストや製作コストの上昇を抑えられる。
The
By doing so, the inclination angle of the
Moreover, since the design and production of the
以上のように、本実施形態のコンプレッサ装置1は、上記シリンダ軸心iを通ってクランク5の回転中心hと直角な基準断面において、上記クランク5の回転中心hは、シリンダ軸心iに対して上記クランクピン5Pが上記第2の半回転に存在する方向にずれた位置に配置されている。
クランク5が回転駆動されると、ピストンヘッド7がシリンダ10内で往復動する。ピストンヘッド7が圧縮運動をする第1の半回転では、クランクピン5Pはシリンダ軸心iに近い領域で円弧を描いて動く。一方、ピストンヘッド7が吸気運動をする第2の半回転では、クランクピン5Pはシリンダ軸心iから遠い領域で円弧を描いて動く。したがって、ピストンヘッド7が圧縮運動をするときは、吸気運動のときよりもピストン軸心jがシリンダ軸心iとなす角度が小さくなる。そうすると、圧縮運動のときは特に、シリンダ10内で往復運動するときのシリンダ軸心iに対するリングシール11の傾斜角度が小さくなる。
As described above, the compressor apparatus 1 of the present embodiment is configured such that the rotation center h of the
When the
このため、本実施形態では、圧縮運動時のリングシール11の変形抵抗を小さく抑えることができる。したがって、駆動モータの電流値を抑えて出力効率を確保できる。また、リングシール11を構成する材料の選定やリングシール11自体の精度も必要以上にシビアにならないため、コストアップを避けられる。さらに、圧縮運動時のシリンダ10とリングシール11の気密も確保しやすく圧縮率を上げて圧縮効率を上げることも可能である。
For this reason, in this embodiment, the deformation resistance of the
以上は本発明の特に好ましい実施形態について説明したが、本発明は図示の実施形態に限定する趣旨ではなく、各種の態様に変形して実施することができ、本発明は各種の変形例を包含する趣旨である。
The above has described a particularly preferred embodiment of the present invention. However, the present invention is not intended to be limited to the illustrated embodiment, and can be implemented by being modified into various aspects. The present invention includes various modifications. This is the purpose.
1:コンプレッサ装置
2:収納ケース
3:コンプレッサ本体
4:電源コード
4A:電源プラグ
5:クランク
5P:クランクピン
6:ピストンロッド
7:ピストンヘッド
8:ピストン
9:圧縮室
10:シリンダ
11:リングシール
12:減速機構
13:吸排気弁ユニット
14:ホース
15:ニップル
16:頂面
17:天井面
M:駆動モータ
SW:電源スイッチ
h:回転中心
i:シリンダ軸心
j:ピストン軸心
101:クランクピン
102:ピストン軸
103:ピストンヘッド
104:ピストン
105:シリンダー
106:リングシール
107:クランク
1: Compressor device 2: Storage case 3: Compressor body 4:
Claims (4)
上記ピストンヘッドがシリンダ軸心i上を往復動しうるように収容され、ピストンヘッドとの間に空気の圧縮および吸気を行う圧縮室を形成するシリンダと、
回転駆動されることによりその回転中心hの周りに上記クランクピンを回し、クランクピンの第1の半回転によってシリンダ内におけるピストンヘッドの圧縮運動を可能とし、クランクピンの残る第2の半回転によってシリンダ内におけるピストンヘッドの吸気運動を可能とするクランクと、
上記ピストンヘッドの外周に取り付けられて上記シリンダの内周面との間をシールするリングシールとを備え、
上記シリンダ軸心iを通ってクランクの回転中心hと直角な基準断面において、
上記クランクの回転中心hは、シリンダ軸心iに対して上記クランクピンが上記第2の半回転に存在する方向にずれた位置に配置されていることを特徴とするコンプレッサ装置。 A piston head integrally provided at one end of the piston rod and the other end pivotally supported by a crankpin;
A cylinder in which the piston head is accommodated so as to be able to reciprocate on the cylinder axis i and forms a compression chamber for compressing and sucking air with the piston head;
The crank pin is rotated around its rotation center h by being driven to rotate, and the piston pin can be compressed in the cylinder by the first half rotation of the crank pin, and the remaining second half rotation of the crank pin A crank that enables the intake motion of the piston head in the cylinder;
A ring seal attached to the outer periphery of the piston head and sealing between the inner peripheral surface of the cylinder;
In a reference cross section perpendicular to the rotation center h of the crank through the cylinder axis i,
The compressor device according to claim 1, wherein the crank rotation center h is disposed at a position shifted in a direction in which the crank pin exists in the second half rotation with respect to a cylinder axis i.
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