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JP2014114257A - ルテニウムカルボニル錯体を用いたハロゲン置換安息香酸エステルの還元方法 - Google Patents

ルテニウムカルボニル錯体を用いたハロゲン置換安息香酸エステルの還元方法 Download PDF

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JP2014114257A
JP2014114257A JP2012270942A JP2012270942A JP2014114257A JP 2014114257 A JP2014114257 A JP 2014114257A JP 2012270942 A JP2012270942 A JP 2012270942A JP 2012270942 A JP2012270942 A JP 2012270942A JP 2014114257 A JP2014114257 A JP 2014114257A
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清人 堀
Tadashi Ogata
理 小形
Wataru Kuriyama
亙 栗山
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Takasago International Corp
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Abstract

【課題】入手容易な触媒を使用する脱ハロゲン化が抑制された安息香酸エステルの還元方法を提供する。
【解決手段】芳香環がハロゲン原子で置換された安息香酸エステルを下式(1)で表されるルテニウム錯体の存在下、芳香族炭化水素を溶媒として、水素ガスによりエステル基を還元して、芳香環がハロゲン原子で置換されたベンジルアルコールを製造する、脱ハロゲン化が抑制された安息香酸エステルの還元方法。RuXY(CO)(L)(1)(式中、X及びYはアニオン性配位子を表し、Lは下式(2)で表される3座アミノジホスフィン配位子を表す。)
Figure 2014114257

(式中、R、R、R、及びRはそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基等を表し、Q、及びQは同一であっても異なっていてもよく、置換基を有していてもよい二価のアルキレン基、置換基を有していてもよい二価のシクロアルキレン基等を表す。
【選択図】なし

Description

本発明はハロゲン置換安息香酸エステルの還元方法に関する。
遷移金属錯体を触媒として用い、水素ガスによりハロゲン置換安息香酸エステルを還元してハロゲン置換ベンジルアルコール類を製造する際に、脱ハロゲン化が起こることが知られているが、ハロゲン置換安息香酸エステルを還元している報告例は少ない。非特許文献1には、PNNピンサー型配位子などを有するルテニウム錯体を用いて、脱ハロゲン化が抑制されたハロゲノ安息香酸メチルの還元が報告されているが、反応温度が低温である必要があり、さらなる触媒比の向上が見込めないという問題があった。
Dalton Trans.,2012,41,10136
本発明は、市販品等により容易に得られるルテニウム錯体を用いて、脱ハロゲン化が抑制されたハロゲン置換安息香酸エステルの還元方法を提供する事を目的とする。
即ち本発明は、以下の[1]〜[2]の内容を含むものである。
[1]下記一般式(1)
RuXY(CO)(L) (1)
(一般式(1)中、X及びYは同一であっても異なっていてもよくアニオン性配位子を表し、Lは下記一般式(2)
Figure 2014114257
(一般式(2)中、R、R、R、及びRはそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、複素環基、又は置換アミノ基を表し、これらのRとR又はRとRは互いに結合し隣接するリン原子と共に環を形成していてもよい。また、これらのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、複素環基、置換アミノ基は置換基を有していてもよい。Q及びQは同一であっても異なっていてもよく、置換基を有していてもよい二価のアルキレン基、置換基を有していてもよい二価のシクロアルキレン基、又は置換基を有していてもよい二価のアラルキレン基を表す。)
で表される3座アミノジホスフィン配位子を表す。)
で表されるルテニウム錯体の存在下、下記一般式(6)
Figure 2014114257
(一般式(6)中、RZ1は炭素数1〜4のアルキル基を表す。RZ2は炭素数1〜4のアルキル基及びハロゲン原子を表すか、又は隣接する2つのRZ2同士で環を形成してもよい。Halはハロゲン原子を表す。nは0〜4を表す。)
で表される安息香酸エステルを芳香族炭化水素溶媒中で還元して、下記一般式(7)
Figure 2014114257
(一般式(7)中、RZ2は炭素数1〜4のアルキル基及びハロゲン原子を表すか、又は隣接する2つのRZ2同士で環を形成してもよい。Halはハロゲン原子を表す。nは0〜4を表す。)
で表されるアルコール化合物を製造する、脱ハロゲン化が抑制された還元方法。
[2]一般式(6)及び(7)において、Halの置換位置がアルコキシカルボニル基及びヒドロキシメチル基に対してp位である前記[1]に記載の還元方法。
[3]芳香族炭化水素溶媒がトルエン、キシレン及びメシチレンから選ばれるものである前記[1]又は[2]に記載の還元方法。
本発明により、入手容易な触媒を使用する脱ハロゲン化が抑制された安息香酸エステルの還元方法が提供される。
本発明を詳細に説明する。
まず、本発明の下記一般式(1)で表されるルテニウムカルボニル錯体について説明する。
RuXY(CO)(L) (1)
(一般式(1)中、X及びYは同一であっても異なっていてもよくアニオン性配位子を表し、Lは下記一般式(2)で表される3座アミノジホスフィン配位子を表す。)
Figure 2014114257
(一般式(2)中、R、R、R、及びRは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、複素環基、置換アミノ基を表し、RとR又はRとRが互いに結合し隣接するリン原子と共に環を形成していてもよい。また、これらのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、複素環基は置換基を有していてもよい。Q及びQは同一であっても異なっていてもよく、置換基を有していてもよい二価のアルキレン基、置換基を有していてもよい二価のシクロアルキレン基、又は置換基を有していてもよい二価のアラルキレン基を表す。)
一般式(1)におけるLで表される3座アミノジホスフィン配位子としては、ふたつのホスフィノ基と−NH−基を有するものが挙げられる。具体的な3座アミノジホスフィン配位子としては前記した一般式(2)で表されるものが挙げられる。
一般式(2)におけるR、R、R、及びRについて説明する。
アルキル基としては、炭素数1〜50、好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10の直鎖又は分岐のアルキル基が挙げられ、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基等が挙げられる。
シクロアルキル基としては炭素数3〜30、好ましくは炭素数3〜20、より好ましくは炭素数3〜10の単環式、多環式又は縮合環式のシクロアルキル基が挙げられ、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
アリール基としては、炭素数6〜36、好ましくは炭素数6〜18、より好ましくは炭素数6〜14の単環式、多環式又は縮合環式のアリール基が挙げられ、具体的には、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ビフェニル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、前記したアルキル基の少なくとも1個の水素原子が前記したアリール基で置換された基が挙げられ、例えば炭素数7〜15のアラルキル基が好ましく、具体的にはベンジル基、1−フェニルエチル基、2−フェニルエチル基、1−フェニルプロピル基、3−ナフチルプロピル基等が挙げられる。
アルキルオキシ基としては、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜15、より好ましくは炭素数1〜10の直鎖若しくは分岐状のアルキル基からなるアルキルオキシ基が挙げられ、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、s−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基等が挙げられる。
シクロアルキルオキシ基としては、炭素数3〜20、好ましくは炭素数3〜15、より好ましくは炭素数3〜10の多環式又は縮合環式のシクロアルキル基からなるシクロアルキルオキシ基が挙げられ、例えば、シクロプロピルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等が挙げられる。
アリールオキシ基としては、炭素数6〜36、好ましくは炭素数6〜18、より好ましくは炭素数6〜14の単環式、多環式又は縮合環式のアリール基からなるアリールオキシ基が挙げられ、具体的には、例えば、フェノキシ基、トリロキシ基、キシリロキシ基、ナフトキシ基等が挙げられる。
アラルキルオキシ基としては前記アルキルオキシ基のアルキル基又はシクロアルキル基の少なくとも1個の水素原子が前記アリール基で置換された基が挙げられ、例えば炭素数7〜15のアラルキルオキシ基が好ましく、具体的にはベンジルオキシ基、1−フェニルエトキシ基、2−フェニルエトキシ基、1−フェニルプロポキシ基、2−フェニルプロポキシ基、3−フェニルプロポキシ基、4−フェニルブトキシ基、1−ナフチルメトキシ基、2−ナフチルメトキシ基等が挙げられる。
複素環基としては、脂肪族複素環基及び芳香族複素環基が挙げられる。脂肪族複素環基としては、例えば、炭素数2〜14で、異種原子として少なくとも1個、好ましくは1〜3個の例えば窒素原子、酸素原子及び/又は硫黄原子等のヘテロ原子を含んでいる、3〜8員、好ましくは4〜6員の単環の脂肪族複素環基、多環又は縮合環の脂肪族複素環基が挙げられる。脂肪族複素環基の具体例としては、例えば、アゼチジル基、アゼチジノ基、ピロリジル基、ピロリジノ基、ピペリジニル基、ピペリジノ基、ピペラジニル基、ピペラジノ基、モルホリニル基、モルホリノ基、テトラヒドロフリル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロチオフェニル基等が挙げられる。
芳香族複素環基としては、例えば、炭素数2〜15で、異種原子として少なくとも1個、好ましくは1〜3個の窒素原子、酸素原子及び/又は硫黄原子等の異種原子を含んでいる、5又は6員の単環式ヘテロアリール基、多環式又は縮合環式のヘテロアリール基が挙げられる。その具体例としては、例えば、フリル基、チエニル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピラジル基、ピリダジル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、オキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基、キノリル基、イソキノリル基、キノキサリル基、フタラジル基、キナゾリル基、ナフチリジル基、シンノリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、アクリジル基、アクリジニル基等が挙げられる。
置換アミノ基としては、アミノ基の2つの水素原子が、同一又は異なる前記したアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、及び/又は複素環基で置換されたアミノ基があげられ、具体的には、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基等のジアルキルアミノ基;N,N−ジシクロヘキシルアミノ基等のジシクロアルキルアミノ基;N,N−ジフェニルアミノ基、N−ナフチル−N−フェニルアミノ基等のジアリールアミノ基;N,N−ジベンジルアミノ基等のジアラルキルアミノ基などが挙げられる。また、置換アミノ基のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、及び複素環基はさらに置換基を有していてもよい。
これらのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、複素環基、並びに、置換アミノ基上のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、及び複素環基が有していてもよい置換基としては、前記したアルキル基、前記したシクロアルキル基、前記したアリール基、前記したアラルキル基、前記したアルキルオキシ基、前記したシクロアルキルオキシ基、前記したアリールオキシ基、前記したアラルキルオキシ基、前記した複素環基、前記した置換アミノ基、ハロゲン原子、シリル基、及び保護されていてもよい水酸基等が挙げられる。
、R、R、及びRの置換基としてのハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる。
、R、R、及びRの置換基としてのシリル基としては、シリル基の水素原子の3個が前記したアルキル基、前記したシクロアルキル基、前記したアリール基、前記したアラルキル基等に置き換ったものが挙げられる。具体的にはトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、t−ブチルジフェニルシリル基、トリフェニルシリル基等が挙げられる。
、R、R、及びRの置換基としての保護されていてもよい水酸基としては、無保護の水酸基、又は例えばトリメチルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基などのシリル基、ベンジル基やメトキシメチル基など例えばProtective Groups in Organic Synthesis Second Edition, JOHN WILEY&SONS, INC.1991に記載されているペプチド合成等で用いられている一般的な水酸基の保護基で保護されていてもよい水酸基などが挙げられる。
一般式(2)におけるQ、及びQについて説明する。
二価のアルキレン基としては、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜6の鎖状又は分岐状の二価のアルキル鎖が挙げられ、具体的には例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基等が挙げられる。
二価のシクロアルキレン基としては、炭素数3〜15、好ましくは炭素数3〜10、より好ましくは3〜6の単環式、多環式又は縮合環式のシクロアルキル基からなる二価の基が挙げられ、例えば、シクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基等が挙げられる。
二価のアラルキレン基としてはベンジル基、フェネチル基等などのアラルキル基のアリール基から水素を一個除いた炭素数7〜11の二価の基を挙げることができる。ベンジレン基(−Ph−CH−)、2−フェニルエチレン基(−Ph−CHCH−)、1−ナフチルメチレン基(−Np−CH−)、2−ナフチルメチレン基(−Np−CH−)等(式中、−Ph−はフェニレン基を示し、−Np−はナフチレン基を示す。)が挙げられる。
これらの二価のアルキレン基、二価のシクロアルキレン基、又は二価のアラルキレン基が有していてもよい置換基としては、前記した一般式(2)におけるR、R、R、及びRについての説明で述べたようなアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、及び複素環基、並びにハロゲン原子、シリル基、置換アミノ基、及び保護されていてもよい水酸基等が挙げられる。
次に、一般式(1)におけるX又はYで表される1価のアニオン性配位子について説明する。
1価のアニオン性配位子としては、例えば、ヒドリド、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、ヒドロキシ基、アシルオキシ基、スルホニルオキシ基、ハロゲンイオン、AlH 、AlH(OCHCHOCH 、BH 、BHCN、BH(Et) 及びBH(sec−Bu) 等が挙げられる。好ましいものとしてはBH 、ヒドリド、又は塩素イオンが挙げられる。なお、本明細書中では、ヒドリドを単に水素、ハロゲンイオンを単にハロゲンということもある。
アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、及びアラルキルオキシ基としては、前記一般式(2)で説明した基が挙げられる。
アシルオキシ基としては(RCO)で表されるものが挙げられる、アシルオキシ基RCOにおけるRとしては、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基が挙げられる。アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、としては、例えば前記した一般式(2)におけるR、R、R、及びRについての説明で述べたようなアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基が挙げられ、これらのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基は、さらに前記した一般式(2)におけるR、R、R、及びRについての説明で述べたようなアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アラルキルオキシ基、アリールオキシ基、及び複素環基、並びにハロゲン原子、シリル基、保護されていてもよい水酸基、及び保護されていてもよいアミノ基等で置換されていてもよい。
の置換基としての保護されていてもよいアミノ基としては、無保護のアミノ基;N−メチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N−シクロヘキシルアミノ基等のモノ又はジアルキルアミノ基;N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N−ナフチルアミノ基、N−ナフチル−N−フェニルアミノ基等のモノ又はジアリールアミノ基;N−ベンジルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等のモノ又はジアラルキルアミノ基;ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ペンタノイルアミノ基、ヘキサノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等のアシルアミノ基;メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、n−プロポキシカルボニルアミノ基、n−ブトキシカルボニルアミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基、ペンチルオキシカルボニルアミノ基、ヘキシルオキシカルボニルアミノ基等のアルコキシカルボニルアミノ基;フェニルオキシカルボニルアミノ基等のアリールオキシカルボニルアミノ基;ベンジルオキシカルボニルアミノ基等のアラルキルオキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。さらに保護されていてもよいアミノ基としては、例えば前記の参考文献1に記載されているペプチド合成等で用いられる一般的なアミノ基の保護基で保護されたアミノ基が挙げられる。
としては例えばメチル基、エチル基、プロピル基、tert−ブチル基、トリフル
オロメチル基、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基等が挙げられる。
スルホニルオキシ基としては(RSO)で表されるものが挙げられる。スルホニルオキシ基RSOにおけるRとしてはアシルオキシ基におけるRと同様のものがあげられる。
ハロゲンイオンとしては、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオンが挙げられる。好ましくは塩素イオン、臭素イオン、さらに好ましくは塩素イオンが挙げられる。
好ましい3座アミノホスフィン配位子としては下記一般式(3)で表されるものが挙げられる。
Figure 2014114257
(一般式(3)中、R、R、R及びRは同一であっても異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表し、R同士、RとR又はR又はR、RとR又はRが互いに結合し隣接する炭素原子と共に環を形成していてもよい。nは0から3の整数を表す。また、これらのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、及びアラルキル基は、置換基を有していてもよい。)
一般式(3)において、R、R、R及びRで表されるアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、及びアラルキル基としては、前記した一般式(2)におけるR、R、R、及びRについての説明で述べたようなアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、及びアラルキル基が挙げられる。また、これらのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、及びアラルキル基が有していてもよい置換基としては、前記した一般式(2)におけるR、R、R、及びRについての説明で述べたようなアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、及び複素環基、並びにハロゲン原子、シリル基、置換アミノ基、及び保護されていてもよい水酸基等が挙げられる。
より好ましい3座アミノジホスフィン配位子としては下記一般式(4)で表されるものが挙げられる。
Figure 2014114257
一般式(4)中、Ar、Ar、Ar、Arは同一であっても異なっていてもよく、アリール基、芳香族複素環基を表す。また、これらのアリール基、芳香族複素環基は置換基を有していてもよい。
一般式(4)におけるアリール基、芳香族複素環基としては例えば前記した一般式(2)におけるR、R、R、及びRについての説明で述べたようなアリール基や複素環の中で述べた芳香族複素環等が挙げられる。また、これらのアリール基や芳香族複素環基が有していてもよい置換基としては、前記した一般式(2)におけるR、R、R、及びRについての説明で述べたようなアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、及びアラルキルオキシ基、並びにハロゲン原子、シリル基、複素環基、置換アミノ基、及び保護されていてもよい水酸基等が挙げられる。
さらに好ましい3座アミノジホスフィン配位子としては下記一般式(5)で表されるものが挙げられる。
Figure 2014114257
また、一般式(2)や(3)で表される3座アミノジホスフィン配位子はQ、Q上の置換基によって、またR〜Rによっては光学活性体として一般式(1)で表されるルテニウムカルボニル錯体の配位子として用いることができる。
本発明におけるルテニウムカルボニル錯体を製造するための出発原料であるルテニウム化合物としては、特に制限はないが、例えば、RuCl水和物、RuBr水和物、RuI水和物等の無機ルテニウム化合物、RuCl(DMSO)、[Ru(cod)Cl]n、[Ru(nbd)Cl]n、(cod)Ru(2−methallyl)、[Ru(benzene)Cl、[Ru(benzene)Br、[Ru(benzene)I、[Ru(p−cymene)Cl、[Ru(p−cymene)Br、[Ru(p−cymene)I、[Ru(mesitylene)Cl、[Ru(mesitylene)Br、[Ru(mesitylene)I、[Ru(hexamethylbenzene)Cl、[Ru(hexamethylbenzene)Br、[Ru(hexamethylbenzene)I、RuCl(PPh、RuBr(PPh、RuI(PPh、RuH(PPh、RuClH(PPh、RuH(OAc)(PPh、RuH(PPh等が挙げられる。例示中、DMSOはジメチルスルホキシド、codは1,5−シクロオクタジエン、nbdはノルボルナジエン、Phはフェニル基をそれぞれ表す。
一般式(1)で表されるルテニウムカルボニル錯体は、3座アミノジホスフィン配位子と前駆体となるルテニウムカルボニル錯体から容易に製造することができる。
3座アミノジホスフィン配位子は、脱離基を有するビス(置換アルキル)アミンとリチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属フォスフィド化合物を反応させることで容易に製造することができる。
前駆体となるルテニウムカルボニル錯体は、例えば、Inorg.Synth,1974,15,45.に記載の方法などにより得ることができる。得られた前駆体となるルテニウムカルボニル錯体を3座アミノジホスフィン配位子と反応させて3座アミノジホスフィン配位子を有する本発明のルテニウムカルボニル錯体とすることができる。
例えば、一般式(1)で表されるルテニウムカルボニル錯体は、一般式(2)で表される3座アミノジホスフィン配位子LとRuXY(CO)(P(Ar(式中、Arは、それぞれ同一であっても異なっていてもよく、置換基を有していてもよいアリール基を表す。)とを反応させて製造することができる。Arにおける、アリール基やその置換基としては前記したものが挙げられる。好ましいArとしては、アルキル基などの置換基を有してもよいフェニル基、特にフェニル基が挙げられる。
また、一般式(1)で表されるルテニウムカルボニル錯体におけるXがBH であるルテニウムカルボニル錯体は、Xが塩素イオンであるルテニウムカルボニル錯体と水素化ホウ素化合物、例えばNaBHを反応させることにより製造することができる。
このようにして製造される錯体は、配位子の配位様式やコンホメーションによって立体異性体を生じることがあるが、反応に用いる錯体はこれら立体異性体の混合物であっても純粋なひとつの異性体であっても構わない。
また、例えば、J.Am.Chem.Soc.2005,127,516.に記載の方法などに準じて、3座アミノジホスフィン配位子とX=H(ヒドリド)、Y=BH を有するルテニウムカルボニルヒドリドボロヒドリド錯体を得ることができる。これらの錯体は比較的安定に存在し、取り扱いが容易である。
好ましい錯体としては、例えば、下記一般式(8)
RuHCl(CO)(L) (8)
(式中(L)は、前記した一般式(5)で表される3座アミノジホスフィンを表す)で表される錯体が挙げられ、この錯体は一般式(5)で表される3座アミノジホスホスフィン配位子LとRuClH(CO)(PPhを適宜溶媒中で攪拌することで容易に製造することができる。
また、他の好ましい錯体としては、例えば、下記一般式(9)
RuH(BH)(CO)(L) (9)
(式中(L)は、前記した一般式(5)で表される3座アミノジホスフィンを表す)で表される錯体が挙げられ、この錯体は一般式(8)で表されるルテニウムカルボニル錯体と水素化ホウ素化合物、例えば、NaBHを適宜溶媒中で攪拌することで容易に製造することができる。
本発明の還元方法は、一般式(1)で表されるルテニウム錯体と水素ガスを用いて行う下記Scheme(A)で表される方法である。
Figure 2014114257
一般式(6)及び(7)で表されるハロゲン化安息香酸エステルにおける各基について説明する。
Z1としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。RZ2としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子等が挙げられる。
また、隣接する2つのRZ2同士で環を形成してもよく、形成される環としては、ベンゼン環、ピロール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、フラン環、チオフェン環等が挙げられる。
Halで表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子である。
本発明の還元方法は、芳香族炭化水素を溶媒として使用し、用いられる溶媒としては、トルエン、キシレン、メシチレン等が挙げられる。
触媒の使用量は、水素化基質、反応条件や触媒の種類等によって異なるが、通常、水素化基質に対するルテニウム金属としてのモル比で0.0001モル%〜10モル%、好ましくは0.005モル%〜5モル%の範囲である。本発明の方法において、水素化還元を行う際の反応温度は、0℃〜180℃、好ましくは0℃〜120℃である。反応温度が低すぎると未反応の原料が多く残存する場合があり、また高すぎると、原料、触媒等の分解が起こる場合があり、好ましくない。本発明において、水素還元を行う際の水素の圧力は、0.1MPa〜10MPa、好ましくは3MPa〜6MPaである。また反応時問は30分〜72時間、好ましくは2時間から48時間で十分に高い原料転化率を得ることができる。
反応終了後は、抽出、濾過、結晶化、蒸留、各種クロマトグラフィー等、通常用いられる精製法を単独又は適宜組み合わせることにより目的のアルコール類を得ることができる。
以下に実施例を挙げ、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例中において下記の分析機器を用いた。
核磁気共鳴スペクトル(NMR);MERCURY300−C/H(VARIAN)
質量分析(MS);LCMS−IT−TOF(Shimadzu Corp.)
ガスクロマトグラフィー(GC);GC−14A(Shimadzu Corp.)
GC;キャピラリー InertCap
注入温度 220℃,検出温度 250℃
50℃(0分)−5℃/分−150℃−10℃/分250℃(5分)
(参考例1)ルテニウムカルボニル錯体1の製造
次の反応式によりルテニウムカルボニル錯体1を製造した。
Figure 2014114257
窒素気流下、前記反応式中のアミン塩酸塩(4.18mmol)を100mlのフラスコに仕込み、トルエン(33ml)に懸濁させ、15%NaOH水溶液(14ml)を加え固体がなくなるまで室温で撹拌した。溶液を分離後、有機層を蒸留水(14ml×2)で洗浄し、水層をトルエン(14ml×2)で抽出した。あわせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒を留去して遊離のアミンを得た。
前記反応式中のルテニウムカルボニル錯体(4.18mmol)を200mlのフラスコに仕込み、窒素置換した後、トルエン(33ml)に溶解させた遊離のアミンを加え、60分加熱還流を行った。ヘキサン(82ml)を加えた後、窒素雰囲気下にて結晶をろ別した。得られた結晶をヘキサン(10ml)、エタノール(40ml)で洗浄した。減圧乾燥し、前記反応式に記載のルテニウムカルボニル錯体1を1.4g(2.3mmol)得た。
H−NMR(300MHz CDCl): δ = -15.23(t, J = 29.3Hz, 1H), 2.40-2.65(m, 4H), 2.90-3.05(m, 2H), 3.30-3.55(m, 2H), 3.92(bs, 1H), 7.08-7.34(m, 4H), 7.38-7.46(m, 8H), 7.40-7.88(m, 8H)
31P−NMR(121.5MHz CDCl): δ=52.8(d, J = 14Hz)
(参考例2)ルテニウムカルボニル錯体2の製造
Organometallics 2011, 30, 3479の記載に従い、次の反応式によりルテニウムカルボニル錯体2を製造した。
Figure 2014114257
窒素気流下、20mlシュレンク菅に前記反応式中のアミノホスフィン329mg(1.07mmol)、前記反応式中のルテニウムカルボニル錯体922mg(0.956mmol)を加え、ジグライム3mlにけん濁させた後、165℃で一時間加熱した。反応液を−15℃まで冷却して得られる結晶をろ別し、ジエチルエーテルで結晶を洗浄した。減圧乾燥し、前記反応式記載のルテニウムカルボニル錯体2を180mg(0.39mmol)得た。
H−NMR(300MHz CDCl): δ = -16.30(t, J = 18.0Hz, 1H), 1.01-1.49(m,24H), 1.72-1.84(m, 4H), 2.20-2.36(m, 4H), 2.62-2.70(m, 2H), 3.15-3.33(m, 2H), 3.42(bs, 1H)
31P−NMR(121.5MHz CDCl): δ=75.1(s)
HRMS (ESI): m/z calced for C17H38NOP2ClRu [M]+ 471.1155; m/z found 471.1133.
(参考例3)ルテニウムカルボニル錯体3の製造
Organometallics 2011, 30, 3479に記載の方法に従い、次の反応式によりルテニウムカルボニル錯体3を製造した。
Figure 2014114257
窒素気流下、20mlシュレンク菅に前記反応式中のアミノホスフィン706mg(1。52mmol)、前記反応式中のルテニウムカルボニル錯体1320mg(1.37mmol)を加え、ジグライム4.3mlにけん濁させた後、165℃で一時間加熱した。反応液を0℃まで冷却して得られる結晶をろ別し、ジエチルエーテルで結晶を洗浄した。減圧乾燥し、前記反応式記載のルテニウムカルボニル錯体3を581mg(0.92mmol)得た。
H−NMR(300MHz CDCl): δ = -16.37(t, J = 18.0Hz, 1H), 1.25-2.02(m,50H), 2.20-2.40(m, 8H), 3.19-3.25(m, 2H), 3.50-3.52(m, 2H)
31P−NMR(121.5MHz CDCl):δ=52.8(d, J = 14Hz)
HRMS (ESI): m/z calced for C29H54NOP2ClRu [M]+ 631.2407; m/z found 631.2427.
(参考例4)ルテニウムカルボニル錯体4の製造
Organometallics 2011, 30, 3479に記載の方法に従い、次の反応式によりルテニウムカルボニル錯体4を製造した。
Figure 2014114257
窒素気流下、20mlシュレンク菅に前記反応式中のアミノホスフィン494mg(1.29mmol)、前記反応式中のルテニウムカルボニル錯体1120mg(1.16mmol)を加え、ジグライム3.6mlにけん濁させた後、165℃で一時間加熱した。反応液を0℃まで冷却して得られる結晶をろ別し、ジエチルエーテルで結晶を洗浄した。減圧乾燥し、前記反応式記載のルテニウムカルボニル錯体4を350mg(0.92mmol)得た。
H−NMR(300MHz CDCl): δ = -18.76(t, J = 19.8Hz, 1H), 1.32(s,9H), 1.34(s,9H), 1.42(s,9H), 1.44(s,9H), 2.04-2.28(m, 4H), 2.37-2.47(m, 2H), 3.11-3.58(m, 3H)
31P−NMR(121.5MHz CDCl):δ=86.7(d, J = 15Hz)
HRMS (ESI): m/z calced for C21H46NOP2Ru [M-Cl]+ 492.2099; m/z found 492.2093.
(実施例1)p−ブロモ安息香酸メチルの還元
100mlステンレス製オートクレーブに参考例1で製造した錯体1を6.0mg(0.01mmol)、p−ブロモ安息香酸メチル 430mg(2mmol)、KOBu57mg(0.5mmol)を加え、窒素置換後、トルエン2.0mlを加えた。続いて、5.0MPaの圧力で水素を導入し、80℃にて16時間攪拌した。冷却後、反応物をGCにて分析したところ、転化率は98%、p−ブロモベンジルアルコール95%、脱ブロモした安息香酸メチルは1%であった。
(実施例2)p−ブロモ安息香酸メチルの還元
100mlステンレス製オートクレーブに参考例2で製造した錯体2を1.8mg(0.004mmol)、p−ブロモ安息香酸メチル 430mg(2mmol)、KOBu57mg(0.5mmol)を加え、窒素置換後、トルエン2.0mlを加えた。続いて、5.0MPaの圧力で水素を導入し、80℃にて16時間攪拌した。冷却後、反応物をGCにて分析したところ、転化率は100%、p−ブロモベンジルアルコール100%、脱ブロモした安息香酸メチルは0%であった。
(実施例3)p−ブロモ安息香酸メチルの還元
100mlステンレス製オートクレーブに参考例3で製造した錯体3を2.4mg(0.004mmol)、p−ブロモ安息香酸メチル 430mg(2mmol)、KOBu57mg(0.5mmol)を加え、窒素置換後、トルエン2.0mlを加えた。続いて、5.0MPaの圧力で水素を導入し、80℃にて16時間攪拌した。冷却後、反応物をGCにて分析したところ、転化率は93%、p−ブロモベンジルアルコール88%、脱ブロモした安息香酸メチルは2%であった。
(実施例4)p−ブロモ安息香酸メチルの還元
100mlステンレス製オートクレーブに参考例4で製造した錯体4を2.2mg(0.004mmol)、p−ブロモ安息香酸メチル 430mg(2mmol)、KOBu57mg(0.5mmol)を加え、窒素置換後、トルエン2.0mlを加えた。続いて、5.0MPaの圧力で水素を導入し、80℃にて16時間攪拌した。冷却後、反応物をGCにて分析したところ、転化率は6%、p−ブロモベンジルアルコール0%、脱ブロモした安息香酸メチルは4%であった。
(実施例5)o−ブロモ安息香酸メチルの還元
100mlステンレス製オートクレーブに参考例1で製造した錯体1を2.4mg(0.004mmol)、o−ブロモ安息香酸メチル 280μl(2mmol)、KOBu57mg(0.5mmol)を加え、窒素置換後、トルエン2.0mlを加えた。続いて、5.0MPaの圧力で水素を導入し、80℃にて16時間攪拌した。冷却後、反応物をGCにて分析したところ、転化率は43%、o−ブロモベンジルアルコール43%、脱ブロモした安息香酸メチルは0%であった。
(実施例6)o−ブロモ安息香酸メチルの還元
100mlステンレス製オートクレーブに参考例2で製造した錯体2を1.8mg(0.004mmol)、o−ブロモ安息香酸メチル 280μl(2mmol)、KOBu57mg(0.5mmol)を加え、窒素置換後、トルエン2.0mlを加えた。続いて、5.0MPaの圧力で水素を導入し、80℃にて16時間攪拌した。冷却後、反応物をGCにて分析したところ、転化率は100%、o−ブロモベンジルアルコール97%、脱ブロモしたベンジルアルコールは2%であった。
(実施例7)o−ブロモ安息香酸メチルの還元
100mlステンレス製オートクレーブに参考例3で製造した錯体3を2.4mg(0.004mmol)、o−ブロモ安息香酸メチル 280μl(2mmol)、KOBu57mg(0.5mmol)を加え、窒素置換後、トルエン2.0mlを加えた。続いて、5.0MPaの圧力で水素を導入し、80℃にて16時間攪拌した。冷却後、反応物をGCにて分析したところ、転化率は61%、o−ブロモベンジルアルコール58%、脱ブロモしたベンジルアルコールは1%であった。
(実施例8)2,5−ジブロモ安息香酸メチルの還元
100mlステンレス製オートクレーブに参考例1で製造した錯体1を1.2mg(0.002mmol)、2,5−ジブロモ安息香酸メチル 588mg(2mmol)、KOBu57mg(0.5mmol)を加え、窒素置換後、トルエン2.0mlを加えた。続いて、5.0MPaの圧力で水素を導入し、80℃にて16時間攪拌した。冷却後、反応物をGCにて分析したところ、転化率は100%、2,5−ジブロモベンジルアルコール94%、脱ブロモしたモノブロモ安息香酸メチルは3%であった。
(実施例9)2,5−ジブロモ安息香酸メチルの還元
100mlステンレス製オートクレーブに参考例2で製造した錯体2を0.9mg(0.002mmol)、2,5−ジブロモ安息香酸メチル 588mg(2mmol)、KOBu57mg(0.5mmol)を加え、窒素置換後、トルエン2.0mlを加えた。続いて、5.0MPaの圧力で水素を導入し、80℃にて16時間攪拌した。冷却後、反応物をGCにて分析したところ、転化率は100%、2,5−ジブロモベンジルアルコール93%、脱ブロモしたモノブロモ安息香酸メチルは4%であった。
(実施例10)2,5−ジブロモ安息香酸メチルの還元
100mlステンレス製オートクレーブに参考例3で製造した錯体3を1.2mg(0.002mmol)、2,5−ジブロモ安息香酸メチル 588mg(2mmol)、KOBu57mg(0.5mmol)を加え、窒素置換後、トルエン2.0mlを加えた。続いて、5.0MPaの圧力で水素を導入し、80℃にて16時間攪拌した。冷却後、反応物をGCにて分析したところ、転化率は100%、2,5−ジブロモベンジルアルコール92%、脱ブロモしたモノブロモ安息香酸メチルは3%であった。
(実施例11)p−クロロ安息香酸メチルの還元
100mlステンレス製オートクレーブに参考例1で製造した錯体1を1.2mg(0.002mmol)、p−クロロ安息香酸メチル 682mg(4mmol)、KOBu114mg(1.0mmol)を加え、窒素置換後、トルエン4.0mlを加えた。続いて、5.0MPaの圧力で水素を導入し、80℃にて16時間攪拌した。冷却後、反応物をGCにて分析したところ、転化率は100%、p−クロロベンジルアルコール96%、脱クロロしたベンジルアルコールは4%であった。
(実施例12)p−クロロ安息香酸メチルの還元
100mlステンレス製オートクレーブに参考例1で製造した錯体2を0.9mg(0.002mmol)、p−クロロ安息香酸メチル 682mg(4mmol)、KOBu114mg(1.0mmol)を加え、窒素置換後、トルエン4.0mlを加えた。続いて、5.0MPaの圧力で水素を導入し、80℃にて16時間攪拌した。冷却後、反応物をGCにて分析したところ、転化率は100%、p−クロロベンジルアルコール100%、脱クロロしたベンジルアルコールは0%であった。
(実施例13)p−クロロ安息香酸メチルの還元
100mlステンレス製オートクレーブに参考例1で製造した錯体3を1.2mg(0.002mmol)、p−クロロ安息香酸メチル 682mg(4mmol)、KOBu114mg(1.0mmol)を加え、窒素置換後、トルエン4.0mlを加えた。続いて、5.0MPaの圧力で水素を導入し、80℃にて16時間攪拌した。冷却後、反応物をGCにて分析したところ、転化率は100%、p−クロロベンジルアルコール100%、脱クロロしたベンジルアルコールは0%であった。
(比較例1)p−ブロモ安息香酸メチルの還元
100mlステンレス製オートクレーブに参考例1で製造した錯体1を6.0mg(0.01mmol)、p−ブロモ安息香酸メチル 430mg(2mmol)を加え、窒素置換後、1N MeONa 0.5ml(0.5mmol)、メタノール1.5mlを加えた。続いて、5.0MPaの圧力で水素を導入し、80℃にて16時間攪拌した。冷却後、反応物をGCにて分析したところ、転化率は31%、脱ブロモした安息香酸メチルは31%で還元体であるp−ブロモベンジルアルコールは検出されなかった。
実施例1の溶媒のトルエンを、比較例1ではメタノールに変更したが目的物は全く得られなかった。

Claims (3)

  1. 下記一般式(1)
    RuXY(CO)(L) (1)
    (一般式(1)中、X及びYは同一であっても異なっていてもよくアニオン性配位子を表し、Lは下記一般式(2)
    Figure 2014114257
    (一般式(2)中、R、R、R、及びRはそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、複素環基、又は置換アミノ基を表し、これらのRとR又はRとRは互いに結合し隣接するリン原子と共に環を形成していてもよい。また、これらのアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルキルオキシ基、シクロアルキルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、複素環基、置換アミノ基は置換基を有していてもよい。Q及びQは同一であっても異なっていてもよく、置換基を有していてもよい二価のアルキレン基、置換基を有していてもよい二価のシクロアルキレン基、又は置換基を有していてもよい二価のアラルキレン基を表す。)
    で表される3座アミノジホスフィン配位子を表す。)
    で表されるルテニウム錯体の存在下、下記一般式(6)
    Figure 2014114257
    (一般式(6)中、RZ1は炭素数1〜4のアルキル基を表す。RZ2は炭素数1〜4のアルキル基及びハロゲン原子を表すか、又は隣接する2つのRZ2同士で環を形成してもよい。Halはハロゲン原子を表す。nは0〜4を表す。)
    で表される安息香酸エステルを芳香族炭化水素溶媒中で還元して、下記一般式(7)
    Figure 2014114257
    (一般式(7)中、RZ2は炭素数1〜4のアルキル基及びハロゲン原子を表すか、又は隣接する2つのRZ2同士で環を形成してもよい。Halはハロゲン原子を表す。nは0〜4を表す。)
    で表されるアルコール化合物を製造する、脱ハロゲン化が抑制された還元方法。
  2. 一般式(6)及び(7)において、Halの置換位置がアルコキシカルボニル基及びヒドロキシメチル基に対してp位である請求項1に記載の還元方法。
  3. 芳香族炭化水素溶媒がトルエン、キシレン及びメシチレンから選ばれるものである請求項1又は2に記載の還元方法。
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