JP2014111347A - 車両用の内装パネル及び車両用の内装パネルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】内装パネルの触感を好適に向上させつつ、重量の増加を抑制することができる。
【解決手段】メータフード2は、基材10と、表皮層及びクッション層が積層されるとともに表皮層を外側にして基材10の表面に貼着される表皮部材20と、を備えている。また、メータフード2の屈曲部4には基材10と表皮部材20との間に上記表皮部材20と同一材料の中間部材30が介設されている。
【選択図】図2
【解決手段】メータフード2は、基材10と、表皮層及びクッション層が積層されるとともに表皮層を外側にして基材10の表面に貼着される表皮部材20と、を備えている。また、メータフード2の屈曲部4には基材10と表皮部材20との間に上記表皮部材20と同一材料の中間部材30が介設されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、インストルメントパネル等の車両用の内装パネル及びその製造方法に関する。
自動車の車室内にはインストルメントパネルやドアトリム等の内装パネルが設けられている。また、例えば特許文献1には、こうした内装パネル及びその製造方法が開示されている。
従来の内装パネルは、所定の形状に成形された基材と、この基材の表面に貼着された表皮部材とからなっている。
基材は、例えばポリプロピレン樹脂によって形成されている。表皮部材は、例えばポリ塩化ビニル樹脂によって形成されている。
基材は、例えばポリプロピレン樹脂によって形成されている。表皮部材は、例えばポリ塩化ビニル樹脂によって形成されている。
こうした内装パネルを製造するに際しては、まず、射出成形によって上記基材が形成される。そして、上記表皮部材の素材である原反シートが加熱されて軟化され、基材の表面に対して貼着される。尚、原反シートは全体が均一な厚みを有するものとされている。
ところで、上述した内装パネル及びその製造方法においては、以下の問題が生じるおそれがある。すなわち、例えば図19に示すように、インストルメントパネルのメータフード102の屈曲部104においては、基材110の表面に対して表皮部材120が貼着される際に同表皮部材120が他の部位よりも引き伸ばされることによって表皮部材120のクッション層が潰される。そのため、乗員が当該屈曲部104を指等で押した際に屈曲部104は他の部位に比較して早く底突きすることとなり、触感が損なわれるものとなる。
尚、これに対して、クッション層が厚い表皮部材を採用することが考えられる。しかしながら、この場合には、乗員がほとんど触らない部位までクッション層が必要以上に厚くされるため、内装パネルの重量増加等を招く背反が生じる。
本発明の目的は、内装パネルにおける触感を好適に向上させつつ、重量の増加を抑制することのできる車両用の内装パネルを提供することにある。また、触感が向上された内装パネルを容易に製造することのできる車両用の内装パネルの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に従う車両用の内装パネルは、基材と、表皮層及びクッション層が積層されるとともに前記表皮層を外側にして前記基材の表面に貼着される表皮部材と、を備える。また、前記基材と前記表皮部材との間の一部にはクッション層を有する中間部材が介設されている。
同構成によれば、内装パネルにおいて中間部材が介設されている部分におけるクッション層が厚くなる。このため、基材の表面に表皮部材が貼着される構成であっても内装パネルのクッション層を部分的に厚くすることができる。従って、内装パネルにおける特定の部分の触感を好適に向上させつつ、重量の増加を抑制することができる。
この場合、前記基材の表面には少なくとも前記中間部材の端部を収納する凹部が形成されている、といった態様が好ましい。
同態様によれば、基材の表面に形成された凹部に中間部材の端部が入り込むため、中間部材の端部によって表皮部材の表面に生じる段差が小さくなる。従って、内装パネルの意匠性や触感が損なわれることを好適に抑制することができる。
同態様によれば、基材の表面に形成された凹部に中間部材の端部が入り込むため、中間部材の端部によって表皮部材の表面に生じる段差が小さくなる。従って、内装パネルの意匠性や触感が損なわれることを好適に抑制することができる。
この場合、前記基材と前記中間部材とにおける前記表皮部材が貼着される面が連続するように前記凹部が形成されている、といった態様が好ましい。
同態様によれば、凹部によって基材と中間部材とにおける表皮部材が貼着される面が連続するようになるため、中間部材の端部によって表皮部材の表面に段差が生じなくなる。従って、内装パネルの意匠性や触感が損なわれることを回避することができる。
同態様によれば、凹部によって基材と中間部材とにおける表皮部材が貼着される面が連続するようになるため、中間部材の端部によって表皮部材の表面に段差が生じなくなる。従って、内装パネルの意匠性や触感が損なわれることを回避することができる。
この場合、前記中間部材の前記凹部に収納される端部は断面尖形形状をなしており、前記端部の裏面は同端部の先端に近づくほどその表面に徐々に近づくように同表面に対して傾斜しており、前記凹部は、前記基材の表面における前記凹部に隣接するとともに前記中間部材が設けられていない部位に対して傾斜して接続されている、といった態様が好ましい。
また、前記基材の表面において前記凹部に隣接するとともに前記中間部材が設けられていない部位と同凹部とによって段差部が形成され、前記基材における前記凹部が形成されている部位の厚さは前記段差部から離間するほど大きくされている、といった態様が好ましい。
例えば基材の表面において中間部材が設けられている部位全体にわたって凹部を形成し、基材における凹部が形成されている部位を一律に薄くすることが考えられる。しかしながらこの場合には、凹部が形成されている部位の厚さによっては基材の剛性が不足するおそれがある。
この点、上記態様によれば、基材における凹部が形成されている部位の厚さが段差部から離間するほど大きくされるため、基材の表面において中間部材が設けられている部位全体が一律に薄くされる構成に比べて、薄肉とされる部位が小さくなる。従って、内装パネルの意匠性や触感が損なわれることを好適に抑制することができるとともに、基材の剛性が低下することを好適に抑制することができる。
この場合、前記中間部材は少なくとも当該内装パネルの屈曲部に設けられている、といった態様が好ましい。
同態様によれば、少なくとも内装パネルの屈曲部のクッション層を厚くすることができ、その触感を好適に向上させることができる。
同態様によれば、少なくとも内装パネルの屈曲部のクッション層を厚くすることができ、その触感を好適に向上させることができる。
また、前記中間部材は当該内装パネルにおいて車両用シートに対向した部分に設けられる一方、当該内装パネルにおいて前記中間部材が設けられる部分よりも同シートから離間した部分には前記中間部材が設けられない部位が形成されている、といった態様が好ましい。
同態様によれば、内装パネルにおいて車両用シートに対向した部分に中間部材が設けられるため、乗員が触りやすい部分が厚くされ、当該部分の触感を好適に向上させることができる。一方、内装パネルにおいて上記中間部材が設けられる部分よりも上記シートから離間した部分には中間部材が設けられていないため、乗員が触りにくい部分は厚くされない。従って、内装パネルにおいて乗員が触れやすい部分の触感を好適に向上させつつ、内装パネルの重量の増加を抑制することができる。
また、前記中間部材は前記表皮部材と同一材料とされている、といった態様が好ましい。
同態様によれば、中間部材が表皮部材と同一材料とされているため、中間部材が表皮部材とは別の材料とされる構成に比べて、必要な素材の種類が少なくて済み、内装パネルの構成を簡易なものとすることができる。
同態様によれば、中間部材が表皮部材と同一材料とされているため、中間部材が表皮部材とは別の材料とされる構成に比べて、必要な素材の種類が少なくて済み、内装パネルの構成を簡易なものとすることができる。
また、前記基材の表面において前記中間部材が貼着される部分はその他の部分に比べて摩擦係数が大きくされている、といった態様が好ましい。
同態様によれば、内装パネルを製造する際に、基材の表面に載置された中間部材がずれにくくなり、中間部材の一部が基材の表面から浮くことが抑制される。従って、表皮部材の一部に浮きが生じたり、表皮部材の表面に皺が生じたりすることを抑制することができる。
同態様によれば、内装パネルを製造する際に、基材の表面に載置された中間部材がずれにくくなり、中間部材の一部が基材の表面から浮くことが抑制される。従って、表皮部材の一部に浮きが生じたり、表皮部材の表面に皺が生じたりすることを抑制することができる。
また、前記基材の表面において前記中間部材が貼着される部分にはシボ加工が施されている、といった態様が好ましい。
上記目的を達成するため、本発明に従う車両用の内装パネルの製造方法は、基材の表面の一部に対してクッション層を有する中間部材を載置する第1の工程と、前記基材の表面に対して、表皮層及びクッション層が積層された表皮部材を前記表皮層を外側にして前記中間部材を覆うように貼着する第2の工程と、を備える。
上記目的を達成するため、本発明に従う車両用の内装パネルの製造方法は、基材の表面の一部に対してクッション層を有する中間部材を載置する第1の工程と、前記基材の表面に対して、表皮層及びクッション層が積層された表皮部材を前記表皮層を外側にして前記中間部材を覆うように貼着する第2の工程と、を備える。
同方法によれば、基材の表面に対して表皮部材を貼着する工程に先立ち、基材の表面の一部に対してクッション層を有する中間部材を載置することで、クッション層が部分的に厚くされた内装パネルが形成される。従って、クッション層が好適に厚くされてその触感が向上された内装パネルを容易に製造することができる。
<第1実施形態>
以下、図1〜図5を参照して、本発明を具体化した第1実施形態について説明する。
図1に示すように、自動車の室内において前席の前方にはインストルメントパネル1が車幅方向に延びるように設けられており、このインストルメントパネル1において運転席の前方であって車速計やタコメータの上方にはメータフード2が後方に向けて突出している。
以下、図1〜図5を参照して、本発明を具体化した第1実施形態について説明する。
図1に示すように、自動車の室内において前席の前方にはインストルメントパネル1が車幅方向に延びるように設けられており、このインストルメントパネル1において運転席の前方であって車速計やタコメータの上方にはメータフード2が後方に向けて突出している。
図2に示すように、メータフード2は、後方に向けて延びる上面部3と、この上面部3の後端部から屈曲して下方且つ前方に折り返される屈曲部4と、この屈曲部4の前端部から前方に向けて延びる下面部5とを有している。
インストルメントパネル1は基材10と基材10の表面に貼着された表皮部材20とを備えている。従って、メータフード2は、上面部3、屈曲部4、及び下面部5に対応する部位を有する基材10と、基材10の表面に貼着された表皮部材20と、を備えている。すなわち、表皮部材20も上面部3、屈曲部4、及び下面部5に対応する部位を有している。
また、メータフード2の屈曲部4において基材10と表皮部材20との間には上記表皮部材20と同一材料の中間部材30が介設されている。
図3に示すように、基材10はポリプロピレン樹脂に充填材が加えられた比較的硬質な材料によって形成されている。表皮部材20はポリ塩化ビニル樹脂によって形成される表皮層21と、ポリプロピレン樹脂によって形成されたクッション層22とが積層されている。
図3に示すように、基材10はポリプロピレン樹脂に充填材が加えられた比較的硬質な材料によって形成されている。表皮部材20はポリ塩化ビニル樹脂によって形成される表皮層21と、ポリプロピレン樹脂によって形成されたクッション層22とが積層されている。
従って、図3(a)に示すように、上面部3においては、基材10の表面に、接着層23を介してクッション層22と表皮層21とが設けられている。
図3(b)に示すように、屈曲部4においては、基材10の表面に、中間部材30、すなわち接着層33を介してクッション層32と表皮層31とが設けられており、中間部材30の表皮層31の表面に、表皮部材20、すなわち接着層23を介してクッション層22と表皮層21とが設けられている。
図3(b)に示すように、屈曲部4においては、基材10の表面に、中間部材30、すなわち接着層33を介してクッション層32と表皮層31とが設けられており、中間部材30の表皮層31の表面に、表皮部材20、すなわち接着層23を介してクッション層22と表皮層21とが設けられている。
尚、接着層23,33は、加熱されることによって接着性を有する樹脂材料によって形成されている。
次に、メータフード2を有するインストルメントパネル1の製造方法について説明する。尚、図4(a)〜(c)に、インストルメントパネル1の各製造工程を模式的に示す。従って、図4に示される基材10、中間部材30、表皮部材20の形状は図2に示したメータフード2の形状に一致するものではない。
次に、メータフード2を有するインストルメントパネル1の製造方法について説明する。尚、図4(a)〜(c)に、インストルメントパネル1の各製造工程を模式的に示す。従って、図4に示される基材10、中間部材30、表皮部材20の形状は図2に示したメータフード2の形状に一致するものではない。
まず、射出成形によって周知の態様にて上記基材10が形成される。
次に、図4(a)に示すように、下型51上に基材10が載置され、この基材10の表面においてメータフード2の屈曲部4に対応する位置に中間部材30が載置される(第1の工程)。
次に、図4(a)に示すように、下型51上に基材10が載置され、この基材10の表面においてメータフード2の屈曲部4に対応する位置に中間部材30が載置される(第1の工程)。
次に、図4(b)に示すように、下型51の上方に、直前にヒータによって加熱されて軟化された表皮部材20(より正確にはその素材である原反シート)がセットされる。ここで、表皮部材20はその外縁部がクランプ機構53によって把持されている。尚、原反シートは全体が均一な厚みを有するものとされている。
次に、図4(c)に示すように、上型52が降下され、下型51と上型52とによって基材10、中間部材30、及び表皮部材20が挟み込まれる。このとき、真空成形によって、表皮部材20の外縁部が下型51上に貼着される。すなわち、下型51にはその型面の複数箇所に開口する複数の吸引通路51aが形成されており、この吸引通路51aには真空ポンプ55が接続されている。そして、吸引通路51aを通じた吸引作用により表皮部材20の外縁部が下型51の型面に向けて真空吸引されるとともに下型51に対して上型52が押圧されることによって同表皮部材20が基材10(中間部材30)の表面に貼着される(第2の工程)。尚、基材10に対して表皮部材20が貼着された後に、表皮部材20の外縁部の余分な部分がトリミングされる。
尚、本実施形態では、上記一対の型51,52とは別の型を用いて上記第2の工程と同様な真空成形によって中間部材30が形成される。
次に、図5を参照して本実施形態の作用について説明する。尚、図5のグラフにおいて、実線は、本実施形態のメータフード2の屈曲部4、すなわちクッション層が2層とされている屈曲部4に対して押し当て力を印加した場合のストローク量(屈曲部4の変形量)と押し当て力との関係を示している。また、破線は、クッション層が1層とされている屈曲部に対して押し当て力を印加した場合のストローク量(屈曲部の変形量)と押し当て力との関係を示している。
次に、図5を参照して本実施形態の作用について説明する。尚、図5のグラフにおいて、実線は、本実施形態のメータフード2の屈曲部4、すなわちクッション層が2層とされている屈曲部4に対して押し当て力を印加した場合のストローク量(屈曲部4の変形量)と押し当て力との関係を示している。また、破線は、クッション層が1層とされている屈曲部に対して押し当て力を印加した場合のストローク量(屈曲部の変形量)と押し当て力との関係を示している。
図5に実線及び破線にて示すように、押し当て力が0[N]から徐々に大きくされると、まずはクッション層が圧縮されることによってストローク量が増大する。更に、押し当て力が大きくされると、屈曲部を構成する基材10が変形することによってストローク量がL1、L2よりも増大する。
ここで、メータフードの屈曲部が1層のクッション層からなるものでは、第1のストローク量L1にて底突きするのに対して(図5の破線参照)、本実施形態のメータフード2では、第1のストローク量L1よりも大きい第2のストローク量L2(>L1)で底突きする(図5の実線参照)。従って、基材10の表面に表皮部材20が貼着される構成であってもメータフード2の屈曲部4におけるクッション層を部分的に厚くすることができる。
以上説明した本実施形態に係る車両用の内装パネル及び車両用の内装パネルの製造方法によれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(1)メータフード2は、基材10と、表皮層21及びクッション層22が積層されるとともに表皮層21を外側にして基材10の表面に貼着される表皮部材20と、を備えている。また、メータフード2の屈曲部4には基材10と表皮部材20との間に上記表皮部材20と同一材料の中間部材30が介設されている。こうした構成によれば、メータフード2において中間部材30が介設されている屈曲部4のクッション層が厚くなる。このため、屈曲部4のクッション層を部分的に厚くすることができる。従って、メータフード2における屈曲部4の触感を好適に向上させつつ、重量の増加を抑制することができる。
(1)メータフード2は、基材10と、表皮層21及びクッション層22が積層されるとともに表皮層21を外側にして基材10の表面に貼着される表皮部材20と、を備えている。また、メータフード2の屈曲部4には基材10と表皮部材20との間に上記表皮部材20と同一材料の中間部材30が介設されている。こうした構成によれば、メータフード2において中間部材30が介設されている屈曲部4のクッション層が厚くなる。このため、屈曲部4のクッション層を部分的に厚くすることができる。従って、メータフード2における屈曲部4の触感を好適に向上させつつ、重量の増加を抑制することができる。
(2)中間部材30が表皮部材20と同一材料とされているため、中間部材が表皮部材とは別の材料とされる構成に比べて、必要な素材の種類が少なくて済み、メータフード2の構成を簡易なものとすることができる。
(3)メータフード2の製造方法は、所定の形状をなす基材10の表面においてメータフード2の屈曲部4に対応する部分に対してクッション層32を含む中間部材30を載置する第1の工程と、基材10の表面において中間部材30が内包される部分に対して表皮層21とクッション層22とを有する表皮部材20を貼着する第2の工程と、を備えている。こうした方法によれば、屈曲部4の厚さが好適に大きくされてその触感が向上されたメータフード2を容易に製造することができる。
<第2実施形態>
以下、図6〜図8を参照して、本発明を具体化した第2実施形態について説明する。
図6に示すように、基材410と表皮部材420との間に中間部材430が介設されていると、中間部材430の前側の端部435によって表皮部材420の表面に段差425が生じる。そのため、こうした段差によってメータフード402の意匠性や触感が損なわれるおそれがある。
以下、図6〜図8を参照して、本発明を具体化した第2実施形態について説明する。
図6に示すように、基材410と表皮部材420との間に中間部材430が介設されていると、中間部材430の前側の端部435によって表皮部材420の表面に段差425が生じる。そのため、こうした段差によってメータフード402の意匠性や触感が損なわれるおそれがある。
図7及び図8に示すように、本実施形態の基材510の表面には中間部材530の裏面に対向する部位全体に凹部514が形成され、基材510において中間部材530に対向していない部位である基部511,512の表面と同凹部514とによって段差部515が形成されている。このため、基材510において凹部514が形成されている部位は基部511,512に比べて薄い薄肉部513とされている。また、基材510と中間部材530とにおける表皮部材520が貼着される面が連続するように、凹部514の深さは中間部材530の厚さと同一に設定されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
基材510の表面に形成された凹部514に中間部材530全体が入り込むため、中間部材530の端部535によって表皮部材520の表面に段差が生じなくなる。
基材510の表面に形成された凹部514に中間部材530全体が入り込むため、中間部材530の端部535によって表皮部材520の表面に段差が生じなくなる。
以上説明した本実施形態に係る車両用の内装パネル及び車両用の内装パネルの製造方法によれば、第1実施形態の効果(1)〜(3)に加え、新たに以下に示す効果が得られるようになる。
(4)基材510の表面には中間部材530を収納する凹部514が形成されており、凹部514の深さは中間部材530の厚さと同一に設定されている。こうした構成にすれば、中間部材530の端部535によって表皮部材520の表面に段差が生じなくなり、メータフード502の意匠性や触感が損なわれることを回避することができる。
<第3実施形態>
以下、図9及び図10を参照して、本発明を具体化した第3実施形態について説明する。
以下、図9及び図10を参照して、本発明を具体化した第3実施形態について説明する。
先の図7に示すように、基材510の表面において中間部材530が設けられている部位全体にわたって中間部材530の厚さ分の深さの凹部514が形成され、基材510における凹部514が形成されている薄肉部513が一律に薄くされると、薄肉部513の厚さによっては基材510の剛性が不足するおそれがある。
図9及び図10に示すように、凹部614の深さは、凹部614の最前端において中間部材630の厚さと同一に設定される一方、後側ほど浅くされている。従って、基材610において凹部614が形成されている薄肉部613の厚さtxは後側ほど、すなわち段差部615から離間するほど大きくされている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
基材610における凹部614が形成されている薄肉部613の厚さtxが段差部615から離間するほど大きくされるため、基材の表面において中間部材が設けられている部位全体が一律に薄くされる構成に比べて、薄肉部613が小さくなる。
基材610における凹部614が形成されている薄肉部613の厚さtxが段差部615から離間するほど大きくされるため、基材の表面において中間部材が設けられている部位全体が一律に薄くされる構成に比べて、薄肉部613が小さくなる。
以上説明した本実施形態に係る車両用の内装パネル及び車両用の内装パネルの製造方法によれば、第1実施形態の効果(1)〜(3)、第2実施形態の効果(4)に加え、新たに以下に示す効果が得られるようになる。
(5)基材610における凹部614が形成されている薄肉部613の厚さtxは後側ほど、すなわち段差部615から離間するほど大きくされている。こうした構成によれば、薄肉部613が小さくて済むため、メータフード602の意匠性や触感が損なわれることを好適に抑制することができるとともに、基材610の剛性が低下することを好適に抑制することができる。
<第4実施形態>
以下、図11〜図13を参照して、本発明を具体化した第4実施形態について説明する。
以下、図11〜図13を参照して、本発明を具体化した第4実施形態について説明する。
図11に示すように、基材710の段差部715の壁面と中間部材730の端部735の先端736とが隣接される構成においては、同壁面の高さと先端736の高さとが異なることがある。この場合、表皮部材720の表面における上記壁面と上記先端736との境界、すなわち同図に示されるP位置に触感の差が生じ、メータフード702の触感が損なわれるおそれがある。そのため、基材710の段差部715や中間部材730の端部735の緻密な高さ管理を行なわなければならない。
本実施形態では、図12及び図13に示すように、中間部材830の端部835は断面尖形形状をなしている。中間部材830の端部835の裏面は前側ほど、すなわち同端部835の先端836に近づくほどその表面に徐々に近づくように同表面に対して傾斜している。
また、凹部814は、基材810の表面における凹部814に隣接するとともに中間部材830が設けられていない部位811に対して傾斜して接続されている。薄肉部813の厚さは上記部位811に近づくほど連続的に大きくされている。従って、図13に示すように、上記部位811と凹部814との境界Bは平滑面とされており、同境界Bには段差部が存在しない。
以上説明した本実施形態に係る車両用の内装パネル及び車両用の内装パネルの製造方法によれば、第1実施形態の効果(1)〜(3)に加え、新たに以下に示す効果が得られるようになる。
(6)中間部材830の凹部814に収納される端部835は断面尖形形状をなしている。同端部835の裏面は同端部835の先端836に近づくほどその表面に徐々に近づくように同表面に対して傾斜している。また、凹部814は、基材810の表面における凹部814に隣接するとともに中間部材830が設けられていない部位811に対して傾斜して接続されている。こうした構成によれば、中間部材830の端部835によって表皮部材820の表面に段差が生じなくなる。従って、内装パネルの意匠性や触感が損なわれることを回避することができるとともに、基材810や中間部材830を容易に製造することができる。
<第5実施形態>
以下、図14〜図16を参照して、本発明を具体化した第5実施形態について説明する。
以下、図14〜図16を参照して、本発明を具体化した第5実施形態について説明する。
メータフードを製造する際に、基材の表面に載置された中間部材が所定の位置からずれることがある。この場合、図14に示すように、中間部材730の一部が基材710の表面から浮いた状態のままで表皮部材720が基材710及び中間部材730に貼着されることで、表皮部材720の一部に浮きが生じたり、表皮部材720の表面に皺が生じたりするおそれがある。
図15及び図16に示すように、本実施形態の基材910の薄肉部913の表面にはシボ加工が施されている。また、基材910の表面のその他部分にはシボ加工が施されていない。従って、薄肉部913の表面は上記その他の部分に比べて摩擦係数が大きくされている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
基材910の薄肉部913の表面は基材910の表面のその他の部分に比べて面粗度が大きくされ、摩擦係数が大きくされているため、メータフード902を製造する際に、基材910の表面に載置された中間部材930がずれにくくなり、中間部材930の一部が基材910の表面から浮くことが抑制される。
基材910の薄肉部913の表面は基材910の表面のその他の部分に比べて面粗度が大きくされ、摩擦係数が大きくされているため、メータフード902を製造する際に、基材910の表面に載置された中間部材930がずれにくくなり、中間部材930の一部が基材910の表面から浮くことが抑制される。
また、基材910における中間部材930が載置されない部分にはシボ加工が施されていないため、基材910と表皮部材920とが好適に密着され、基材910に対して表皮部材920が好適に貼着される。
以上説明した本実施形態に係る車両用の内装パネル及び車両用の内装パネルの製造方法によれば、第1実施形態の効果(1)〜(3)、第2実施形態の効果(4)に加え、新たに以下に示す効果が得られるようになる。
(7)基材910の薄肉部913の表面にはシボ加工がなされており、同薄肉部913の表面は基材910の表面のその他の部分に比べて摩擦係数が大きくされている。こうした構成によれば、表皮部材920の一部に浮きが生じたり、表皮部材920の表面に皺が生じたりすることを抑制することができるとともに、基材910に対して表皮部材920を好適に貼着することができる。
<第6実施形態>
以下、図17を参照して、本発明を具体化した第6実施形態について説明する。尚、本実施形態ではインストルメントパネルにおいて助手席シートの前方に位置する部分に対して本発明を適用した点が先の第1実施形態と相違している。
以下、図17を参照して、本発明を具体化した第6実施形態について説明する。尚、本実施形態ではインストルメントパネルにおいて助手席シートの前方に位置する部分に対して本発明を適用した点が先の第1実施形態と相違している。
図17に示すように、インストルメントパネル201において助手席シートの前方且つグローボックスの上方に位置する部分であって、助手席シートに対向した部分(以下、後側平面部205)には基材と表皮部材との間に中間部材230が設けられている。
一方、インストルメントパネル201において後側平面部205よりも同助手席シートから離間した部分(前側平面部206)には中間部材が設けられていない。
次に、本実施形態の作用について説明する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
助手席シートの乗員は、インストルメントパネル201において同助手席シートに対向した後側平面部205を触りやすいのに対し、同助手席シートから離間した前側平面部206を触りにくい。
この点、本実施形態によれば、インストルメントパネル201において助手席シートに対向した後側平面部205に中間部材230が設けられるため、乗員が触りやすい部分におけるクッション層が厚くされ、当該部分の触感を好適に向上させることができる。
一方、インストルメントパネル201において上記後側平面部205よりも上記助手席シートから離間した部分の前側平面部206には中間部材が設けられていないため、乗員が触りにくい部分におけるクッション層は厚くされない。
以上説明した本実施形態に係る車両用の内装パネルによれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(6)中間部材230はインストルメントパネル201において助手席シートに対向した後側平面部205に設けられる一方、インストルメントパネル201において中間部材230が設けられる部分よりも同シートから離間した前側平面部206には中間部材が設けられない。こうした構成によれば、インストルメントパネル201において乗員が触れやすい部分の触感を好適に向上させつつ、重量の増加を抑制することができる。
(6)中間部材230はインストルメントパネル201において助手席シートに対向した後側平面部205に設けられる一方、インストルメントパネル201において中間部材230が設けられる部分よりも同シートから離間した前側平面部206には中間部材が設けられない。こうした構成によれば、インストルメントパネル201において乗員が触れやすい部分の触感を好適に向上させつつ、重量の増加を抑制することができる。
<第7実施形態>
以下、図18を参照して、本発明を具体化した第7実施形態について説明する。尚、本実施形態ではドアトリムに対して本発明を適用した点が先の第1、2実施形態と相違している。
以下、図18を参照して、本発明を具体化した第7実施形態について説明する。尚、本実施形態ではドアトリムに対して本発明を適用した点が先の第1、2実施形態と相違している。
図18に示すように、ドアトリム301においてドアハンドル305周辺の上部302には基材と表皮部材との間に中間部材330が設けられている。一方、この上部302よりも下方に位置する下部303には中間部材が設けられていない。
次に、本実施形態の作用について説明する。
乗員は、ドアトリム301においてドアハンドル305周辺の上部302を触りやすいのに対し、ドアハンドル305から離間した下部303を触りにくい。
乗員は、ドアトリム301においてドアハンドル305周辺の上部302を触りやすいのに対し、ドアハンドル305から離間した下部303を触りにくい。
この点、本実施形態によれば、ドアトリム301においてドアハンドル305周辺の上部302に中間部材330が設けられるため、乗員が触りやすい部分におけるクッション層が厚くされ、当該部分の触感を好適に向上させることができる。
一方、ドアトリム301においてドアハンドル305から離間した部分の下部303には中間部材が設けられていないため、乗員が触りにくい部分におけるクッション層は厚くされない。
以上説明した本実施形態に係る車両用の内装パネルによれば、以下に示す効果が得られるようになる。
(7)中間部材330はドアトリム301において乗員が触りやすい上部302に設けられる一方、ドアトリム301において乗員が触りにくい下部303には中間部材が設けられない。こうした構成によれば、ドアトリム301において乗員が触れやすい部分の触感を好適に向上させつつ、重量の増加を抑制することができる。
(7)中間部材330はドアトリム301において乗員が触りやすい上部302に設けられる一方、ドアトリム301において乗員が触りにくい下部303には中間部材が設けられない。こうした構成によれば、ドアトリム301において乗員が触れやすい部分の触感を好適に向上させつつ、重量の増加を抑制することができる。
<変形例>
尚、本発明に係る車両用の内装パネル及び車両用の内装パネルの製造方法は、上記実施形態にて例示した構成及び方法に限定されるものではなく、これを適宜変更した例えば次のような形態として実施することもできる。
尚、本発明に係る車両用の内装パネル及び車両用の内装パネルの製造方法は、上記実施形態にて例示した構成及び方法に限定されるものではなく、これを適宜変更した例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記第1実施形態では、メータフード2の屈曲部4において基材10と表皮部材20との間に中間部材30が介設されている構成について例示した。これに代えて、メータフードの上面部において基材と表皮部材との間に中間部材が介設されるものとしてもよい。
・本発明に係る基材、表皮部材、及び中間部材の材料は、上記実施形態において例示したものに限定されるものではなく、他の樹脂材料によって形成することもできる。すなわち、他に例えば、ABS樹脂やAS樹脂によって基材を形成するようにしてもよい。表皮部材の表皮層をABS樹脂等によって形成するようにしてもよい。また、表皮部材のクッション層を半硬質ウレタンフォーム等によって形成するようにしてもよい。
・基材の表面及び中間部材の裏面に凹凸等の係合関係による位置決め部を形成するようにすれば、基材の表面に中間部材を載置する際の位置決めを容易且つ的確に行なうことができる。
・上記実施形態のように中間部材30を表皮部材20と同一材料(具体的には同一の原反シート)とすることが、メータフード2の構成を簡易なものとする上では望ましい。しかしながら、本発明はこれに限られるものではなく、中間部材として、クッション層のみを有するもの(表皮層のないもの)を採用してもよい。またこの場合、基材の表面に接着剤を塗布することによって基材に対して中間部材を接着させるようにしてもよい。
・上記実施形態では、メータフード2の屈曲部4を表皮部材20と中間部材30との二重構造としたが、これに加えて、メータフード2の上面部3(例えば上面部3全体)及び屈曲部4を表皮部材と中間部材との二重構造としてもよい。また、メータフード2の上面部3のみ(屈曲部4を除く)を表皮部材と中間部材との二重構造としてもよい。
・上記実施形態では、メータフード2の屈曲部4に中間部材30を設けるようにしたが、本発明に係る屈曲部はメータフードに限られるものではなく、内装パネルの屈曲部であれば、他の部分に対して本発明を適用することもできる。
・上記第5実施形態のシボ加工に代えて、基材の表面において中間部材が貼着される部分に粘着性を有する材料を塗布又は配置するようにしてもよい。
・基材の表面全体にシボ加工を施すようにしてもよい。
・基材の表面全体にシボ加工を施すようにしてもよい。
1,201…インストルメントパネル、2,102,402,502,602,702,802,902…メータフード(内装パネル)、3,503,603…上面部、4,104,504,604…屈曲部、5,505,605…下面部、10,110,510,610,710,810,910…基材、20,120,420,520,620,720,820,920…表皮部材、21…表皮層、22…クッション層、23…接着層、30,430,530,630,730,830,930…中間部材、31…表皮層、32…クッション層、33…接着層、51…下型、51a…吸引通路、52…上型、53…クランプ機構、55…真空ポンプ、205…後側平面部、206…前側平面部、230…中間部材、301…ドアトリム、302…上部、303…下部、305…ドアハンドル、330…中間部材、425…段差、512,612…基部、513,613,713,913…薄肉部、…薄肉部、514,614,714,814,914…凹部、515,615…段差部、435,535,635,735、835…端部、736、836…先端。
Claims (11)
- 基材と、表皮層及びクッション層が積層されるとともに前記表皮層を外側にして前記基材の表面に貼着される表皮部材と、を備える車両用の内装パネルにおいて、
前記基材と前記表皮部材との間の一部にはクッション層を有する中間部材が介設されている、
ことを特徴とする車両用の内装パネル。 - 前記基材の表面には少なくとも前記中間部材の端部を収納する凹部が形成されている、
請求項1に記載の車両用の内装パネル。 - 前記基材と前記中間部材とにおける前記表皮部材が貼着される面が連続するように前記凹部が形成されている、
請求項2に記載の車両用の内装パネル。 - 前記中間部材の前記凹部に収納される端部は断面尖形形状をなしており、
前記端部の裏面は同端部の先端に近づくほどその表面に徐々に近づくように同表面に対して傾斜しており、
前記凹部は、前記基材の表面における前記凹部に隣接するとともに前記中間部材が設けられていない部位に対して傾斜して接続されている、
請求項3に記載の車両用の内装パネル。 - 前記基材の表面において前記凹部に隣接するとともに前記中間部材が設けられていない部位と同凹部とによって段差部が形成され、
前記基材における前記凹部が形成されている部位の厚さは前記段差部から離間するほど大きくされている、
請求項2又は請求項3に記載の車両用の内装パネル。 - 前記中間部材は少なくとも当該内装パネルの屈曲部に設けられている、
請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の車両用の内装パネル。 - 前記中間部材は当該内装パネルにおいて車両用シートに対向した部分に設けられる一方、当該内装パネルにおいて前記中間部材が設けられる部分よりも同シートから離間した部分には前記中間部材が設けられない部位が形成されている、
請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の車両用の内装パネル。 - 前記中間部材は前記表皮部材と同一材料とされている、
請求項1〜請求項7のいずれか一項に記載の車両用の内装パネル。 - 前記基材の表面において前記中間部材が貼着される部分はその他の部分に比べて摩擦係数が大きくされている、
請求項1〜請求項8のいずれか一項に記載の車両用の内装パネル。 - 前記基材の表面において前記中間部材が貼着される部分にはシボ加工が施されている、
請求項1〜請求項9のいずれか一項に記載の車両用の内装パネル。 - 基材の表面の一部に対してクッション層を有する中間部材を載置する第1の工程と、
前記基材の表面に対して、表皮層及びクッション層が積層された表皮部材を前記表皮層を外側にして前記中間部材を覆うように貼着する第2の工程と、
を備える車両用の内装パネルの製造方法。
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