JP2014109797A - 紙幣処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】紙幣の回収による煩雑さを解消し、紙幣処理装置全体の処理を簡略化する。
【解決手段】入出金機1は、紙幣を収納する収納カセット31と、収納カセット31内の紙幣を一時的に退避可能な精査カセット33と、収納カセット31内の紙幣を回収する回収カセット53と、紙幣を識別する識別部25と、収納カセット31内の紙幣を精査カセット33に一旦移動させて収納カセット31に戻す間に精査処理を行わせる制御部513とを備えている。制御部513は、収納カセット31に収納スペースSを確保できないと精査処理時に判定した場合には、識別部25による識別後の紙幣の一部を回収カセット53に移動させる。
【選択図】図11
【解決手段】入出金機1は、紙幣を収納する収納カセット31と、収納カセット31内の紙幣を一時的に退避可能な精査カセット33と、収納カセット31内の紙幣を回収する回収カセット53と、紙幣を識別する識別部25と、収納カセット31内の紙幣を精査カセット33に一旦移動させて収納カセット31に戻す間に精査処理を行わせる制御部513とを備えている。制御部513は、収納カセット31に収納スペースSを確保できないと精査処理時に判定した場合には、識別部25による識別後の紙幣の一部を回収カセット53に移動させる。
【選択図】図11
Description
ここに開示された技術は、紙幣処理装置に関するものである。
従来より、紙幣の入金処理及び出金処理を行う紙幣処理装置が知られている。特許文献1に開示された紙幣処理装置は、入金された紙幣を収納部に収納しておき、出金時には該収納部の紙幣を出金する。また、該紙幣処理装置は、収納部に収納された紙幣の精査処理を行う。具体的には、この紙幣処理装置は、収納部に収納された紙幣を繰り出して、識別部にて紙幣を識別すると共に計数し、該紙幣を一旦、別の場所へ移動させる。その後、紙幣を収納部に戻す。こうして、紙幣処理装置内の紙幣在高を確定させる。
ところで、紙幣処理装置においては、収納部の容積は決まっているため、収納部における紙幣の量が満杯になると、入金を受け付けることができなくなる。そのため、紙幣処理装置においては、例えば、閉店時等のタイミングで翌日の取引に必要な紙幣だけ残して、余剰な紙幣を回収したりする。
紙幣処理装置は、紙幣の受け入れを可能にしておくことは必要であるため、紙幣の回収は必須の処理である。つまり、紙幣の回収処理を工夫することにより、紙幣処理装置全体の処理を簡略化することができる。
ここに開示された技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、紙幣の回収による煩雑さを解消し、紙幣処理装置全体の処理を簡略化することにある。
ここに開示された技術は、紙幣の入金処理及び出金処理を行う紙幣処理装置が対象である。そして、この紙幣処理装置は、紙幣を収納する収納部と、前記収納部内の紙幣を一時的に退避可能な一時退避部と、前記収納部内の紙幣を回収する回収部と、前記収納部、前記一時退避部及び前記回収部の間で紙幣を搬送する搬送部と、前記搬送部に設けられ、紙幣を識別する識別部と、前記収納部に所定量の紙幣の収納スペースを確保できるか否かを判定する判定部と、前記収納部内の紙幣を前記一時退避部に一旦移動させて該収納部に戻す間に、前記識別部により紙幣を識別して前記収納部内の在高を確定する精査処理を行わせる制御部とを備え、前記制御部は、前記判定部が前記収納部に所定量の紙幣の収納スペースを確保できないと前記精査処理時又は前記精査処理後に判定した場合には、前記識別部による識別後の紙幣の一部を前記回収部に移動させるようにしたものである。
前記の構成によれば、精査処理を行う際には、紙幣が収納部から一時退避部に一旦移動させられ、該紙幣が一時退避部から収納部に戻される。こうして紙幣が搬送される間の所定のタイミングにおいて、識別部が該紙幣を識別して精査処理を行う。
このように、精査処理を行うためには、紙幣が収納部から一旦、外に出される。そこで、前記の構成では、収納部に所定量の紙幣の収納スペースを確保できるか否かを精査処理時又は精査処理後に判定し、該収納スペースを確保できないと判定した場合には識別後の紙幣の一部を前記回収部に移動させるようにしている。つまり、精査処理に際して紙幣を収納部から外に出す機会を利用して、収納部の紙幣を回収するようにしている。これにより、紙幣の回収だけを行う処理を別途行わなくても、収納部に収納スペースを確保することができ、その後の入金処理を受付可能とすることができる。
前記制御部は、前記収納部内の紙幣を前記一時退避部に一旦移動させる際に前記識別部に前記精査処理における識別を行わせるように構成されており、前記判定部が前記収納部に前記収納スペースを確保できないと判定した場合には、前記識別部による識別後の紙幣の一部を前記一時退避部へ移動させることなく前記回収部へ移動させるようにしてもよい。
この構成によれば、一時退避部の大型化を抑制することができ、ひいては、紙幣処理装置の大型化を抑制することができる。精査処理においては、収納部に収納スペースを確保できる枚数までの紙幣が一時退避部に搬送され、それ以上の紙幣は回収部に搬送される。つまり、一時退避部は、収納部に収納スペースを確保できる枚数の紙幣が収納できればよく、寸法を低減することができる。
また、前記制御部は、前記判定部が前記収納部に前記収納スペースを確保できないと判定した場合には、紙幣を前記一時退避部から前記収納部に戻す際に、前記識別部による識別後の紙幣の一部を前記回収部へ移動させるようにしてもよい。
前記の構成によれば、識別後の紙幣の一部を前記一時退避部へ移動させるときでなく、該紙幣を前記一時退避部から前記収納部に戻すときであっても、精査処理に際して紙幣を収納部から外に出す機会を利用して、収納部の紙幣を回収することができる。
さらに、前記制御部は、前記判定部が前記収納部に前記収納スペースを確保できないと判定した場合には、前記識別部による識別後の紙幣を前記収納部に戻した後に該紙幣の一部を前記回収部へ移動させるようにしてもよい。
この構成によれば、精査処理の一連の処理として紙幣の回収を行うことができ、紙幣処理装置全体の処理を簡略化することができる。
また、前記判定部は、紙幣の枚数に基づいて、該収納部に前記収納スペースを確保できるか否かを判定するようにしてもよい。
つまり、紙幣の枚数がわかれば、収納される紙幣全体の嵩、即ち、体積を推定することができる。そして、紙幣処理装置においては、収納部の容積は既知であるので、収納部の容積と推定した紙幣の体積とから、収納部に前記収納スペースを確保できるか否かを判定することができる。紙幣処理装置においては、通常、紙幣の枚数を管理しているので、その枚数を利用することによって、収納部に前記収納スペースを確保できるか否かを簡便に判定することができる。すなわち、収納部に収納された紙幣の体積や収納部に残存している空間等を直接計測する必要がない。そのため、紙幣処理装置の構成や処理を簡便にすることができる。
さらに、前記紙幣の枚数は、前記精査処理により得られた枚数であってもよい。
すなわち、前記の構成によれば、紙幣を回収する前には必ず精査処理を行っているので、精査処理により計数した紙幣の枚数を用いることもできる。精査処理により計数した紙幣の枚数は正確であるので、収納部に前記収納スペースを確保できるか否かをより正確に判定することができる。
また、前記紙幣処理装置は、前記収納部に収納された紙幣の枚数を記憶する記憶部をさらに備え、前記紙幣の枚数は、前記記憶部に記憶された紙幣の枚数であってもよい。
すなわち、前記の構成によれば、紙幣処理装置が備えた記憶部で紙幣の枚数を管理しており、この紙幣の枚数を用いることもできる。
また、前記収納部又は前記一時退避部は、紙幣を積み重ねた状態で収納するように構成されており、前記判定部は、前記収納部又は前記一時退避部における積み重なった紙幣の高さに基づいて、該収納部に前記収納スペースを確保できるか否かを判定してもよい。
前記の構成によれば、実際に積み重なった紙幣の高さに基づいて収納部に前記収納スペースを確保できるか否かを判定することによって、該判定をより正確に行うことができる。すなわち、前述の紙幣の枚数に基づいて判定する構成は、紙幣の枚数から積み重なった紙幣の高さを推定しているので、推定された紙幣の高さには多少の誤差が含まれる。それに対して、実際に積み重なった紙幣の高さに基づいて判定する場合には、そのような誤差は含まれず、収納部に前記収納スペースを確保できるか否かをより正確に判定することができる。
また、前記紙幣処理装置は、余剰紙幣を回収するのみで、該余剰紙幣を繰り出すことができないように構成された回収カセットをさらに備え、前記回収部は、前記回収カセットであってもよい。
また、前記紙幣処理装置は、前記紙幣を払い出すよう構成された出金部をさらに備え、前記回収部は、前記出金部であってもよい。
また、前記収納スペースの前記所定量は、一度の取引で入金可能な最大枚数に設定されていてもよい。
通常、紙幣処理装置には一度の取引で入金可能な最大枚数が規定されており、前記収納スペースを定義する紙幣の所定量は、該最大枚数に設定されている。そのため、精査処理後には、該最大枚数の入金を受け付けることができる。
また、前記制御部は、前記収納スペースの前記所定量を1日の時間帯又は年月日に応じて変更するようにしてもよい。
例えば、1日の中でも入金が多い時間帯、入金が少ない時間帯がある。また、1年の中でも入金が多い月(例えば、決算月や年末)、入金が少ない月がある。さらには、1月の中でも入金が多き日(例えば、5、10、15、20、25、30日)、入金が少ない日がある。つまり、入金される紙幣の量は、1日の時間帯又は年月日に応じた傾向がある場合がある。そこで、前記制御部は、収納部に確保しておく前記収納スペースを1日の時間帯又は年月日に応じて変更する。これにより、時間帯や年月日によっては収納スペースが過大であるとか、過小であるといった事態を防止することができ、時間帯や年月日に適応した収納スペースを確保することができる。
また、ここに開示された技術は、紙幣を収納する収納部と、前記収納部内の紙幣を一時的に退避可能な一時退避部と、前記収納部内の紙幣を回収する回収部と、前記収納部、前記一時退避部及び前記回収部の間で紙幣を搬送する搬送部と、前記搬送部に設けられ、紙幣を識別する識別部とを備え、紙幣の入金処理及び出金処理を行う紙幣処理装置における紙幣処理方法が対象である。そして、この紙幣処理方法は、前記収納部から該紙幣を前記搬送路を介して前記一時退避部に一旦移動させて該収納部に戻す搬送ステップと、前記搬送ステップ中に前記識別部により紙幣を識別して前記収納部内の在高を確定する精査処理を行う精査ステップと、前記収納部に所定量の紙幣の収納スペースを確保できるか否かを前記精査ステップ時又は前記精査ステップ後に判定する判定ステップと、前記判定ステップにおいて前記収納スペースを確保できないと判定したときには、前記識別部による識別後の紙幣の一部を前記回収部に移動させる回収ステップとを含むものとする。
前記の構成によれば、精査処理を行う際には、紙幣が収納部から一時退避部に一旦移動させられ、該紙幣が一時退避部から収納部に戻される。こうして紙幣が搬送される間の所定のタイミングにおいて、識別部が該紙幣を識別して精査処理を行う。
このように、精査処理を行うためには、紙幣が収納部から一旦、外に出される。そこで、前記の構成では、収納部に所定量の紙幣の収納スペースを確保できるか否かを精査ステップ時又は精査ステップ後に判定し、該収納スペースを確保できないと判定した場合には識別後の紙幣の一部を前記回収部に移動させるようにしている。つまり、精査処理に際して紙幣を収納部から外に出す機会を利用して、収納部の紙幣を回収するようにしている。これにより、紙幣の回収だけを行う処理を別途行わなくても、収納部に収納スペースを確保することができ、その後の入金処理を受付可能とすることができる。
前記紙幣処理装置によれば、精査処理の機会を利用して紙幣の回収も行うことができるので、紙幣の回収だけを行う頻度を低減することができ、紙幣処理装置全体の処理を簡略化することができる。
前記紙幣処理方法によれば、精査処理の機会を利用して紙幣の回収も行うことができるので、紙幣の回収だけを行う頻度を低減することができ、紙幣処理装置全体の処理を簡略化することができる。
以下、紙幣処理装置の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下の実施形態の説明は例示である。
《実施形態1》
図1は、紙幣入出金機(以下、単に入出金機という)1の外観を示している。図2は、入出金機1の概略構成図を示している。この入出金機1は、例えば銀行のテラーカウンターに設置されかつ、この入出金機1を挟んだ左右二人のテラーによって共用で使用される。このため、この入出金機1は、基本的には左右対称に構成されている。入出金機1は、紙幣処理装置の一例である。
図1は、紙幣入出金機(以下、単に入出金機という)1の外観を示している。図2は、入出金機1の概略構成図を示している。この入出金機1は、例えば銀行のテラーカウンターに設置されかつ、この入出金機1を挟んだ左右二人のテラーによって共用で使用される。このため、この入出金機1は、基本的には左右対称に構成されている。入出金機1は、紙幣処理装置の一例である。
この入出金機1は、詳しくは後述するが、入金口211に投入された紙幣を収納部3に収納する入金処理、及び、収納部3に収納している紙幣を出金部23に払い出す出金処理を少なくとも実行する。この入出金機1は、いわゆる循環式の入出金機であり、出金処理時に払い出す紙幣には、入金処理時に収納部3に収納した紙幣が含まれる。
また、紙幣の状態によって処理が異なる場合があるため、説明では、その状態に応じて紙幣の名称を区別する。具体的には、「正常紙幣」とは、識別部によって識別可能な紙幣をいい、「リジェクト紙幣」とは、識別部で識別不能な紙幣をいう。「正券」とは、正常紙幣のうち、汚れや破れ等が比較的少ない状態の紙幣をいい、「損券」とは、正常紙幣のうち、汚れや破れ等が比較的多い状態の紙幣をいう。
入出金機1は、図1及び2に示すように、上側の処理部11と、中間部の第1金庫部13と、下部の第2金庫部14とに大別される。処理部11を構成する筐体111内には、入金口211を有する入金部21と、第1及び第2出金口231、232を有する出金部23と、紙幣の識別を行う識別部25と、一時的に紙幣を収納する一時保留部51と、入金部21、出金部23、識別部25及び一時保留部51を相互に連結するループ搬送路411を含む搬送部41とが配設されている。
一方、処理部11を構成する筐体111の下側には、筐体131が配置されている。第1及び第2金庫部13、14を構成する筐体であり、その内部に格納している収納部3等を、所定以上のセキュリティレベルで防護するように構成されている(防護筐体131ともいう)。
第1金庫部13には、複数の(図例では4個の)スタック式の収納カセット31を含んで構成された収納部3と、同じくスタック式の精査カセット33とが配設されている。第2金庫部14には、回収カセット53が配設されている。防護筐体131の前面には、第1金庫部13を開閉するための第1開閉扉133と、第2金庫部14を開閉するための第2開閉扉135とがそれぞれ個別に設けられている。
第1開閉扉133の前面には第1電子錠1331が設けられ、第2開閉扉135の前面には第2電子錠1332が設けられている。これら電子錠1331,1332は、例えば、予め設定された暗証番号を入力することによって解錠することができる。電子錠1331,1332の解錠により、各開閉扉133,135を開放して、収納部3や回収カセット53にアクセス(接触)することが可能になる。
入金部21の入金口211は、前述したように、例えば入金処理の際に入金する紙幣を投入するための口である。入金口211は、処理部側筐体111の上面において上向きに開口していて、複数枚の紙幣を一度に受け入れ可能に構成されている。入金部21はまた、入金口211に投入された複数枚の紙幣を、一枚ずつ、ループ搬送路411に繰り出す繰り出し機構を備えている。
第1及び第2出金口231、232はそれぞれ、例えば出金処理の際に紙幣を払い出すための口である。これらの出金口231、232は、入金口211よりも装置手前側(図2の紙面右側)の、処理部側筐体111における上面から前面にかけての位置でかつ、斜め上方に向かって開口している。これら第1及び第2出金口231、232は、搬送されてきた紙幣を集積し、複数枚の紙幣を一度に保持可能なリフトを有している(図示省略)。リフトは、リフト機構により、紙幣の抜き取り可能な払出位置と、紙幣の抜き取り不能な待機位置とに移動する。
識別部25は、ループ搬送路411上に配設されて、そのループ搬送路411に沿って搬送される紙幣の一枚一枚について、その真偽、金種及び正損を識別するように構成されている。具体的には、画像センサ、赤外線センサ、紫外線センサ、及び磁気センサ等の、紙幣の特徴を取得するセンサを搭載し、搬送される紙幣の特徴が、記憶している各種紙幣の特徴と一致するかを判定し、金種、真偽、及び正損を識別する。本機種の識別部25はまた、紙幣に印字されている記番号を光学的に読み取る機能を有している。ここで、記番号の読み取りは、紙幣における所定の位置に印字されている記番号の画像を取得し、その取得した画像に基づいて、記番号の各桁の文字や数字を認識することにより行われる。尚、識別部25が記番号の読み取りを行うのではなく、識別部25とは別の読取部を、例えばループ搬送路411上に配置してもよい。また、識別部25におけるセンサ以外の機能を、後で述べる制御部513が行ってもよい。
搬送部41は、処理部側筐体111内においてエンドレスに設けられたループ搬送路411を備えている。紙幣は、このループ搬送路411に沿って図2における時計回り方向及び反時計回り方向に搬送される。このループ搬送路411は、図示は省略するが、多数のローラ、複数のベルト、これらを駆動するモータ、搬送される紙幣を検出するセンサ及び複数のガイドの組み合わせによって構成されている。ループ搬送路411は、その搬送路に沿って、紙幣と紙幣との間に所定間隔を隔てた状態で、紙幣を一枚ずつ短手搬送する。
ループ搬送路411と入金口211との間は、投入路413によって互いに接続されており、入金口211に投入された紙幣は、この投入路413を通ってループ搬送路411まで搬送される。
ループ搬送路411には、4つの収納カセット31のそれぞれに接続される分岐路417が、図示省略の分岐機構を介して接続されており、各分岐機構の動作制御によって、ループ搬送路411上を搬送されている紙幣が選択的に、分岐路417を通じて4つの収納カセット31のいずれかに搬送されてそこに収納されると共に、いずれかの収納カセット31から繰り出された紙幣が、分岐路417を介してループ搬送路411に搬送されるようになる。
ループ搬送路411にはまた、第1及び第2払出路415、416が、紙幣の搬送方向を切り替える分岐機構(図示省略)を介してそれぞれ接続されている。第1払出路415の先端は、第1出金口231に接続され、第2払出路416の先端は、第2出金口232に接続されている。各分岐機構は、互いに異なる3方向に延びる搬送路の集合位置において、所定方向から搬送されてくる紙幣を、それとは別の2方向それぞれに選択的に搬送させるように動作する。分岐機構の具体的な構成は、国際公開第2009/034758号に例示されている。この構成によって、ループ搬送路411上を搬送されている紙幣は、分岐機構の動作制御によって選択的に、第1又は第2払出路415、416を通って第1又は第2出金口231、232に搬送される。
ループ搬送路411にはさらに、精査カセット33に接続される第1接続路418と、回収カセット53に接続される第2接続路419とが、それぞれ図示省略の分岐機構を介して接続されている。この内、第2接続路419は、第1金庫部13を上下に貫通するように延びて配設されており、その途中に分岐路4110が設けられている。この分岐路4110は、後述する第4収納カセット下部31−4Lに接続されている。
これら第1接続路418及び第2接続路419の接続位置に設けられた各分岐機構もまた、互いに異なる3方向に延びる搬送路の集合位置において、所定方向から搬送されてくる紙幣を、それとは別の2方向それぞれに選択的に搬送させるように動作する。この構成によって、ループ搬送路411上を時計回り方向又は反時計回りに搬送されている紙幣は、分岐機構の動作制御によって選択的に、第1接続路418を通って精査カセット33に搬送されるか、第2接続路419を通って、第4収納カセット下部31−4L又は回収カセット53に搬送される。また、精査カセット33又は第4収納カセット下部31−4Lから繰り出されかつ、第1又は第2接続路418、419を通って搬送されてきた紙幣が、ループ搬送路411上で時計回り又は反時計回り方向に搬送される。
収納部3は、前述したように、図例では第1−第4のスタック式の収納カセット31を含んで構成されている。ここで、以下の説明において、各々の収納カセットを総称する場合には、符号「31」を付し、第1、第2、第3…の、各々の収納カセットを区別する場合には、符号「31−1、31−2、31−3…」を付す。尚、収納カセット31の数は特に限定されず、1個以上で、適宜の数を設定すればよい。4個の収納カセット31は、この例では、装置の奥行き方向に並んで配設されている。収納カセット31は、収納部の一例である。
詳細な図示は省略するが、収納部3は、第1金庫部13の開閉扉133を開けた状態で、装置の手前に引き出すことができる。収納部3を引き出した状態で、各収納カセット31はそれぞれ、装置に対して取り外し、取り付けができるように構成されている。
図3に、収納カセット31の一例を示す。第1〜第3収納カセット31−1、31−2、31−3や、第4収納カセット31−4、精査カセット33は、互いに同じような外観を呈しており、上下方向に細長い形状を有している。各収納カセット31の上面には、紙幣の通過が可能な出入口3000が、カセットの内外を連通するように形成されており、その出入口3000に、前述した分岐路417が着脱可能に接続される。収納カセット31の側面には、揺動開閉式のカセットドア3002が設けられている。カセットドア3002の開閉は、収納カセット31の抜き取りを制限するロック部3001によって制御されている。
各収納カセット31の内部には、そこに集積される紙幣の量に応じて昇降する集積台311が配設されている。第1〜第3収納カセット31−1、31−2、31−3は、ループ搬送路411から、各カセットの出入口3000を通ってその内部に送り込まれた紙幣を、集積台311の上で、下から上の順に積み重ねて収納するように構成されている。また、第1〜第3収納カセット31−1、31−2、31−3のそれぞれの内部には、出入口3000の近傍にキッカローラ313、フィードローラ314及びゲートローラ315が設けられている。第1〜第3収納カセット31−1、31−2、31−3のそれぞれは、集積台311上に積み重ねられた紙幣をキッカローラ313、フィードローラ314及びゲートローラ315を介して上から下の順に一枚ずつ出入口3000を通じてループ搬送路411に繰り出すことが可能に構成されている。詳しくは、紙幣を繰り出すときには、集積台311上に積み重ねられた紙幣が一番上から順にキッカローラ313によりフィードローラ314とゲートローラ315との間に送られ、フィードローラ314及びゲートローラ315は、送られてきた紙幣を出入口3000を通じて分岐路417に繰り出す。一方、紙幣を受け入れるときには、分岐路417から出入口3000を介して搬送されてきた紙幣をフィードローラ314及びゲートローラ315が受け取り、フィードローラ314及びゲートローラ315が該紙幣を集積台311上または集積台311上の紙幣の1番上に送り込む。
尚、紙幣を収納カセット31から繰り出す際には、集積台311は、一番上の紙幣がキッカローラ313に圧接した状態となる位置に位置している。これにより、集積台311上に積み重ねられた一番上の紙幣から順にキッカローラ313を介して繰り出すことができる。一方、紙幣を収納カセット31内に受け入れるときには、集積台311は、キッカローラ313と一番上の紙幣との間に所定の空間が確保される位置に位置している。これにより、収納カセット31内へ送り込まれた紙幣が、集積台311上に積み重ねられた紙幣の上に円滑に積み重ねられていく。
第4収納カセット31−4は、その内部に仕切りが設けられており、これによって第4収納カセット31−4は、上側のカセット上部(第4収納カセット上部31−4U)と、下側のカセット下部(第4収納カセット下部31−4L)に分割されている。第4収納カセット上部31−4Uの出入口(図示省略)は、その上面に形成されている。第4収納カセット下部31−4Lの出入口(図示省略)は、その側面に形成されている。収納カセット上部31−4Uの出入口には、ループ搬送路411から分岐した分岐路417が接続され、収納カセット下部31−4Lの出入口には、第2接続路419から分岐した分岐路4110が接続されている。また、第4収納カセット上部31−4U及び第4収納カセット下部31−4Lのそれぞれには、第1収納カセット31−1等と同様に、キッカローラ313、フィードローラ314及びゲートローラ315が設けられている。
これにより、第4収納カセット上部31−4Uは、第1収納カセット31−1等と同様に、紙幣を収納、繰り出すことが可能に構成されている。第4収納カセット下部31−4Lは、ループ搬送路411から、第2接続路419を通ってその内部に送り込まれた紙幣を、集積台311の上で、下から上の順に積み重ねて収納するように構成され、かつ、集積台311上に積み重ねられた紙幣を、上から下の順に一枚ずつ第2接続路419及びループ搬送路411に繰り出すことが可能に構成されている。
精査カセット33は、各収納カセット31の精査処理に利用されるカセットであり、各収納カセット31に収納している紙幣を全て収納することが可能となるように、収納カセット31と同じかそれよりも大きい容量を有している。精査カセット33は、精査処理時以外の通常時は、空である。精査カセット33は、第1金庫部13内において、第2接続路419を挟んだ第4収納カセット31−4とは反対側の位置において、筐体131に対し着脱可能に取り付けられている。精査カセット33は、一時退避部の一例である。
この精査カセット33は、収納カセット31と同様にスタック式であり、収納カセット31と同様に、その上面に出入口(図示省略)が形成され、その内部には集積台331が設けられている。精査カセット33の出入口は、前述の通り、第1接続路418に接続されており、精査カセット33は、ループ搬送路411から出入口を通ってカセット内に送り込まれた紙幣を、集積台331の上に、下から上の順に積み重ねて収納すると共に、集積台331上に積み重ねられている紙幣を、上から下の順に一枚ずつ出入口を通じてループ搬送路411に繰り出すことが可能に構成されている。精査カセット33内の出入口の近傍には、キッカローラ313、フィードローラ314及びゲートローラ315が設けられている。尚、この精査カセット33を、精査処理用の精査カセットとして構成する代わりに、収納カセット31の一つ(第5の収納カセット)として構成してもよい。
一時保留部51は、第2出金口232に接続される第2払出路416の途中からさらに分岐した分岐路に接続されている。この一時保留部51は、例えば出金処理時に発生したリジェクト紙幣を一時的に収納する収納部である。一時保留部51は、スタック式の収納カセット31等とは異なり、巻き取り方式に構成されている。
回収カセット53は、第2金庫部14内に着脱可能に取り付けられており、前述したように、第2接続路419を介してループ搬送路411に接続されている。回収カセット53はスタック式の収納部であるが、前述した収納カセット31や精査カセット33とは異なり、装置の奥行き方向に細長い形状を有しており、図示は省略するが、その内部に奥行き方向に移動する札押さえを備えている。回収カセット53は、その札押さえが紙幣の収納量に応じて移動をしながら、立てた姿勢の紙幣を奥行き方向に並べるように収納するよう構成されている。回収カセット53は、回収部の一例である。
回収カセット53は、余剰紙幣を回収するのみで、該余剰紙幣を繰り出すことができないように構成されている。回収カセット53には、例えば入金処理時に入金口211に投入された紙幣の内、収納部3に収納しきれなかった紙幣(オーバーフロー紙幣)が収納される。また、出金処理時等に識別不可であったリジェクト紙幣が、この回収カセット53に収納される場合がある。
図4は、入出金機1の動作制御に係る構成を示している。入出金機1は、例えば周知のマイクロコンピュータをベースとした制御部513を備えている。制御部513には、前述した入金部21、出金部23、第1−第4収納カセット31を含む収納部3、精査カセット33、一時保留部51、回収カセット53、及び搬送部41が、信号の送受信可能に接続されている。これらの各部21,23,3,33,41,51,53は、各種のセンサを含んでおり、各種センサの検知信号は制御部513に入力される。各種のセンサは、例えば図2に示す通過センサ312のような、搬送中の紙幣を検知するといった機能を有するものであり得る。制御部513は、入力された検知信号等に基づいて制御信号を出力し、各部21,23,3,33,41,51,53は、その制御信号に従って動作する。
制御部513にはまた、識別部25が接続されており、識別部25は、識別結果を制御部513に提供する。さらに、操作部55、通信部57及び記憶部59も制御部513に接続されている。操作部55は、入出金機1を操作するオペレータに対するヒューマンインターフェース部分である。通信部57は、入出金機1が、例えばLANやシリアルバスを通じて、図示を省略する上位機及びその他の機器との間で信号の送受信を行うためのものである。
記憶部59は、各種の情報を記憶するための、例えばハードディスクドライブやフラッシュメモリ等の汎用のストレージデバイスにより構成されている。記憶部59は、入出金機1が収納している紙幣の金種別枚数又は金額である在高を少なくとも記憶する。また、記憶部59は、収納カセット31毎の在高も記憶する。具体的には、記憶部59はカウンタを有し、各カセットへの紙幣の収納時及び各カセットからの紙幣の繰出時に、リアルタイムに紙幣のカウントを行う現物在高として、各収納カセット31や精査カセット33、回収カセット53毎にカウンタが設定される。また、入金処理や出金処理が完了したときにも機内在高としてカウンタが設定される。
また、この入出金機1では、紙幣の管理を記番号を利用して行うように構成されており、記憶部59は、各部に収納している紙幣の記番号を、その収納順に並べると共に、各々の記番号を、その収納枚数に対応する通し番号と関連付けた記番号リストを記憶する。また、記憶部59は、入出金機1において実行された各種処理の履歴をログとして記憶する。
入出金機1には、各種の情報を表示するため、例えば図1に示したように、フラットパネルディスプレイからなる表示部511が装着可能に構成されている。この表示部511もまた、制御部513に接続される。表示部511をタッチパネル式のディスプレイとして、表示部511と操作部55とを一体にしてもよい。
制御部513は、通信部57を通じて受けた上位機からの指令、及び/又は、操作部55を通じて受けた各種の指令に応じて、各部21,23,25,3,33,41,51,53,55,57,59,511の動作を制御する。このことにより、入出金機1は、以下に説明する入金処理及び出金処理を含む、各種処理を行う。記憶部59は、入出金機1において実行した各種の処理の履歴を、ログとして記憶する。
以下、入出金機1の主な機能について説明する。
(入金処理)
入金処理は、入出金機1に紙幣を入金(収納)する処理であり、入出金機1は、入金口211に投入された紙幣を、識別部25による識別結果と予め設定された収納割当とに従って、いずれかの収納カセット31に収納する。図5に、入金処理時における入出金機1の動作を示す。
入金処理は、入出金機1に紙幣を入金(収納)する処理であり、入出金機1は、入金口211に投入された紙幣を、識別部25による識別結果と予め設定された収納割当とに従って、いずれかの収納カセット31に収納する。図5に、入金処理時における入出金機1の動作を示す。
入金する紙幣を入金口211に投入した状態で、例えば上位機及び/又は操作部55の操作によって入金処理の開始コマンドを、入出金機1に入力する。図5に示す矢印(実線)で示すように、入金部21の繰り出し機構は、入金口211の紙幣を一枚ずつ繰り出し、搬送部41は、各紙幣を識別部25に搬送する。識別部25は、その紙幣の識別や計数、記番号の読み取り(これらを包括的に識別ともいう)を行う。正常紙幣であって、記番号を全桁読み取ることができた紙幣は、その識別結果及び予め設定された収納割当に従って、同図に矢印(実線)で示すように、搬送部41を介して所定の収納カセット31に収納される。すなわち、各紙幣は、金種別や正損別に応じて、第1〜第4のいずれかの収納カセット31に収納される。
尚、収納カセット31に割り当てが設定されていない金種の紙幣(正常紙幣)や損券は回収カセット53に収納される。また、割り当てが設定されている収納カセット31が満杯であるとき等にも、回収カセット53に正常紙幣が収納される。
一方、搬送部41は、リジェクト紙幣(本機種では、記番号の全桁が識別できない紙幣も含む)を、同図に矢印(破線)で示すように、第2出金口232に払い出す。尚、入金処理時に発生したリジェクト紙幣は、入金口211に再度投入され、識別部25による識別が、もう一度行われることになる。
また、入金処理時に、収納カセット31及び回収カセット53が共に満杯になることに起因して収納することができなくなった紙幣は、同図に矢印(破線)で示すように、第1出金口231に払い出される。尚、リジェクト紙幣を、第1出金口231に払い出すようにし、収納することができなくなった紙幣を、第2出金口232に払い出すようにしてもよい。
そうして、入金処理の終了後には、記憶部59に記憶している在高が更新される。それと共に、各収納カセット31に収納している紙幣の記番号を収納順に並べた記番号リストが、紙幣の収納に応じて更新される。この記番号リストにおける記番号の並びは、紙幣が識別部25を通過した順番に従うことになる。
尚、以上の説明では、入金口211から識別部25へ搬送された紙幣は、収納カセット31等へ搬送されているが、一時保留部51へ一旦搬送される構成であってもよい。そして、計数結果をオペレータが確認して所定の確定操作を行ったことを受けて、一時保留部51内の紙幣を各収納カセット31に収納するようにしてもよい。
(出金処理)
出金処理は、入出金機1に収納されている紙幣を払い出す処理である。図6に、その動作を示す。
出金処理は、入出金機1に収納されている紙幣を払い出す処理である。図6に、その動作を示す。
具体的には、上位機及び/又は操作部55において、出金金額を指定して最小構成枚数の金種と枚数を自動的に設定するか、又は、金種と枚数を直接指定する、所定の出金操作を行うことによって出金処理は開始する。収納部3は、同図に矢印(実線)で示すように、指定された金種の紙幣を、それが収納されている収納カセット31から、指定された枚数だけ繰り出す。搬送部41は、繰り出された紙幣を識別部25に搬送し、識別部25が識別と記番号の読み取りとを行う。その後、正常紙幣は、第1出金口231に払い出される。
出金処理時に発生するリジェクト紙幣は、同図に矢印(破線)で示すように、一時保留部51に搬送され、収納される。一時保留部51に収納された紙幣は、必要に応じて、出金処理の終了後に、各収納カセット31又は回収カセット53に収納される。
制御部513は、出金処理の終了後に、記憶部59に記憶している、各収納カセット31の在高を更新すると共に、各収納カセット31に収納されている紙幣の情報も更新する。つまり、収納カセット31から繰り出した紙幣の情報を消去する。
一連の処理が終了すると、上位機及び/又は操作部55からの指示により、リフトが払出位置に移動し、第1出金口231に払い出された紙幣は、紙幣の抜き取り待ちとなる。紙幣が抜き取られると、リフトは待機位置に移動する。
(連続出金処理)
連続出金処理は、2つの出金口231,232を利用して、同一金額を連続して出金する場合に用いられる。連続出金処理によれば、いずれかの出金口231(232)が空であれば、直ちに次の出金処理が開始するので、処理時間の短縮を図ることができる。
連続出金処理は、2つの出金口231,232を利用して、同一金額を連続して出金する場合に用いられる。連続出金処理によれば、いずれかの出金口231(232)が空であれば、直ちに次の出金処理が開始するので、処理時間の短縮を図ることができる。
具体的には、上位機及び/又は操作部55において、出金する金種や枚数を指定する所定の連続出金操作を行うことにより、連続出金処理は開始する。入出金機1は、上位機及び/又は操作部55から1回の処理ごとに指示される連続出金指示に基づいて、第1出金口231や第2出金口232が空であるか否かを確認し、空の出金口231(232)に対して上述した出金処理と同様の出金動作を行う。1回の出金動作が終了すると、紙幣が払い出された出金口231(232)では、リフトが払出位置に移動し、紙幣を抜き取ることができる状態になる。
1回目の出金処理の後、続けて上位機及び/又は操作部55から連続出金指示があると、払い出した一方の出金口231(232)での紙幣の抜き取りを待たずに、他方の出金口232(231)への2回目の出金処理が開始される。このとき、他方の出金口232に紙幣が有る場合には、その紙幣の抜き取りを待って出金処理を開始する。
(精査処理)
精査処理は、収納カセット31に収納している紙幣を確定させるための処理であり、基本的には、収納カセット31内に収納している紙幣を全て繰り出し、その後、繰り出した紙幣について、一枚一枚識別を行いながら、元の収納カセット31に戻すことを行う。
精査処理は、収納カセット31に収納している紙幣を確定させるための処理であり、基本的には、収納カセット31内に収納している紙幣を全て繰り出し、その後、繰り出した紙幣について、一枚一枚識別を行いながら、元の収納カセット31に戻すことを行う。
精査処理は、例えば、収納カセット31が装置から取り外されて、そこに設けられている扉が一旦開けられたことを検知したときに行われる。これは、収納カセット31が開けられたときには、収納カセット31内に収納されている紙幣の枚数や順番が不確定になるためである。また、収納カセット31が交換された場合にも精査処理が行われる。
また、入金処理時に収納カセット31の出入口付近において紙幣のジャムが生じたとき(エラー時)にも精査処理が行われる。これは、エラー時に、収納カセット31の出入口付近に設けたセンサが紙幣の通過を検知していたにも拘わらず、出入口付近においてジャムとなった紙幣が例えば手で取り除かれたり、逆に、センサが紙幣の通過を検知していないにも拘わらず、ジャムとなった紙幣が手で収納カセット31内に収納されたりすることで、収納カセット31内に収納されている紙幣の枚数等が不確定になるためである。
さらに、出金処理時にリトライが発生したときにも精査処理が行われる。このリトライとは、巻き取り式の収納カセット31から紙幣を繰り出そうとしたときに、紙幣とテープとの分離ができなかったため、リールを巻き直してもう一度、紙幣の繰り出しを行うことであり、リールを巻き直した際に、紙幣同士が重なり合ってしまう可能性があり、収納カセット31から繰り出した紙幣の枚数が不確定、言い換えると、収納カセット31内に収納している紙幣の枚数が不確定になるためである。
こうした現物枚数と在高との不一致の状態は、収納カセット31内の紙幣の管理ができず、収納カセット31が正常でない(異常である)と言い換えることができる。尚、上位機等において精査処理の実行が指定された場合も、精査処理は行われる。精査処理は予め設定されたスケジュールに従って、定期的に行われる場合もある。こうした精査処理は、個々の収納カセット31について個別に行われる場合と、全ての収納カセット31について、順次行われる場合とがある。
図7に、精査処理における入出金機1の動作を示す。精査処理は、具体的に、同図の(A)に示すように、精査対象の収納カセット31(図例では、第1収納カセット31−1)から紙幣を一枚ずつ繰り出す。搬送部41は、繰り出された紙幣を識別部25に搬送し、識別部25が識別を行う。正常紙幣でかつ、記番号の全桁を読み取ることができた紙幣は、同図に矢印(実線)で示すように、精査カセット33へと搬送され、そこに収納される。一方、リジェクト紙幣は、同図に矢印(破線)で示すように、一時保留部51へと搬送され、そこに収納される。
そうして、精査対象の収納カセット31内に収納されている紙幣の全てが繰り出され、収納カセット31は空になる。
続いて、同図の(B)において矢印(実線)で示すように、精査カセット33に収納されている紙幣が一枚ずつ繰り出され、ループ搬送路411を通じて識別部25に搬送される。そうして、識別部25において再度、識別が行われた後に、正常紙幣は、元の収納カセット31、つまり、精査対象の収納カセット31に収納される。
こうして、収納カセット31に収納している紙幣の金種及び枚数が確定し、当該収納カセット31について、記憶部59内に記憶されている在高及び紙幣の情報(記番号リスト)のそれぞれが更新される。複数の収納カセット31の全てについて精査処理が行われる場合は、その複数の収納カセット31について順次、精査処理が行われることになり、精査処理が完了する毎に、記憶部59内に記憶されている当該収納カセット31の在高及び紙幣の情報が更新される。
精査カセット33から収納カセット31に戻されているときに発生したリジェクト紙幣は、同図に矢印(破線)で示すように、一時保留部51に搬送されて、そこに収納される。なお、リジェクト紙幣を一時保留部51に搬送する搬送路と、精査カセット33から紙幣を繰り出す搬送路とは、一部重複している。従って、識別部25においてリジェクト紙幣と識別された場合には、いったん精査カセット33からの紙幣の繰り出し処理を中断し、リジェクト紙幣を一時保留部51に搬送した後に精査カセット33からの紙幣の繰り出し処理を再開する。
精査処理では、収納カセット31から精査カセット33へ紙幣を移動させる際、そして、精査カセット33から収納カセット31へ紙幣を移動させる際のそれぞれにおいて、二重に計数処理を行うことができる(一次計数及び二次計数)。
尚、以上の説明では、収納カセット31に収納された全紙幣について精査処理を行っているが、収納カセット31中の一部の紙幣のみに精査処理を行ってもよい。前述の全紙幣に対する精査処理を全精査処理と称するのに対し、このような一部の精査処理を部分精査処理と称する。
部分精査処理は、収納カセット31への紙幣の搬送中や、収納カセット31からの紙幣の搬送中に異常が発生した場合などに行われる。部分精査処理は、記番号リストを利用することによって、収納カセット31に収納している紙幣の一部のみを繰り出すだけで、その収納カセット31に収納している紙幣を確定させる処理である。精査処理に比べて精査処理の負担が軽減され、処理に要する時間が大幅に短縮される。部分精査処理では、収納カセット31において上側に集積されている紙幣から順に複数(例えば、5枚)の紙幣を繰り出し、それらの記番号を記番号リストと照合する。なお、記番号の読み取りは、全桁または一部の桁で行われる。そして、記番号リストにおいて、繰り出した複数枚の紙幣に相当する部分を含むそれよりも上位の(即ち、繰り出した複数枚の紙幣よりも後に記憶された)記番号の情報が削除され、記番号リストの更新が行われる。この記番号リストの更新により、収納カセット31に収納されている紙幣が確定する。その後は、精査カセット33内に収容している紙幣を一枚ずつ繰り出して、識別部25に搬送する。識別部25において、紙幣の識別を行い、記番号が読み取られた正常紙幣を元の収納カセット31に収納する。リジェクト紙幣は一時保留部51に搬送する。そうして、記憶部59に記憶している在高を更新すると共に、精査対象の収納カセット31の記番号リストを更新し、部分精査処理を終了する。
(カウンタ、記番号管理機能)
カウンタ、記番号管理機能は、入出金機1内にある紙幣の実枚数を、収納部位別に管理する機能である。上述した部分精査等において用いられている。図8の(A)は、この入出金機1の記憶部59に設定されているカウンタの一覧を示している。各カセット31、33,53への紙幣の収納時及び各カセット31、33,53からの紙幣の繰出時に、リアルタイムに紙幣のカウントを行う現物在高として、第1〜第4収納カセット31、精査カセット33及び回収カセット53毎にカウンタが設定されている。各カウンタには、128金種が設定されかつ、1金種につき2バイトのサイズが割り当てられている。また、入金処理や出金処理が完了したときにカウントを行う機内在高として、128金種でかつ、1金種につき2バイトのサイズが割り当てられたカウンタが設定されている。これらのカウンタは、通過センサ312の検知結果に基づいて増減する。
カウンタ、記番号管理機能は、入出金機1内にある紙幣の実枚数を、収納部位別に管理する機能である。上述した部分精査等において用いられている。図8の(A)は、この入出金機1の記憶部59に設定されているカウンタの一覧を示している。各カセット31、33,53への紙幣の収納時及び各カセット31、33,53からの紙幣の繰出時に、リアルタイムに紙幣のカウントを行う現物在高として、第1〜第4収納カセット31、精査カセット33及び回収カセット53毎にカウンタが設定されている。各カウンタには、128金種が設定されかつ、1金種につき2バイトのサイズが割り当てられている。また、入金処理や出金処理が完了したときにカウントを行う機内在高として、128金種でかつ、1金種につき2バイトのサイズが割り当てられたカウンタが設定されている。これらのカウンタは、通過センサ312の検知結果に基づいて増減する。
この入出金機1の記憶部59は、各部に収納している紙幣の記番号を、その収納順に並べると共に、各々の記番号を、その収納枚数に対応する通し番号に関連付けた記番号リストを記憶している。同図の(B)は、この記番号リストの一覧を示している。第1〜第4収納カセット31及び精査カセット33については、それぞれ3000枚分で、紙幣1枚につき16バイトのサイズが割り当てられている。回収カセット53については、5000枚分で、紙幣1枚につき16バイトのサイズが割り当てられ、出金部23については、220枚分で、紙幣1枚につき16バイトのサイズが割り当てられ、一時保留部51については、520枚分で、紙幣1枚につき16バイトのサイズが割り当てられている。
例えば、各収納カセット31のカウンタは、その出入口3000を通過する紙幣を通過センサ312が検知することで、その紙幣の金種の情報に基づき、その収納カセット31の在高におけるその金種の枚数を加算又は減算する。各収納カセット31の記番号も、その出入口3000を通過する紙幣を通過センサ312が検知することで、その紙幣の記番号情報に基づき、その収納カセット31の記番号リストに順に記憶、又は削除する。カウンタや記番号リストの更新は、上述したように、入金処理等、適宜、各処理の終了後に行われる。
(回収処理)
回収処理は、収納カセット31に収納されている紙幣を、回収カセット53に搬送する処理である。具体的には、上位機等において所定の操作を行うことにより、回収処理は開始する。指定された金種を収納する収納カセット31が、第1〜第3収納カセット31−1、31−2、31−3又は第4収納カセット上部31−4Uであるときには、図9に矢印(実線)で示すように、収納部3は、指定された金種の紙幣を、それが収納されている収納カセット31から順次繰り出す。搬送部41は、繰り出された紙幣を識別部25に搬送する。識別部25が識別を行った後に、正常紙幣は、ループ搬送路411から第2接続路419を通って回収カセット53へと搬送され、そこに収納される。リジェクト紙幣は、同図に矢印(破線)で示すように一時保留部51に収納される。
回収処理は、収納カセット31に収納されている紙幣を、回収カセット53に搬送する処理である。具体的には、上位機等において所定の操作を行うことにより、回収処理は開始する。指定された金種を収納する収納カセット31が、第1〜第3収納カセット31−1、31−2、31−3又は第4収納カセット上部31−4Uであるときには、図9に矢印(実線)で示すように、収納部3は、指定された金種の紙幣を、それが収納されている収納カセット31から順次繰り出す。搬送部41は、繰り出された紙幣を識別部25に搬送する。識別部25が識別を行った後に、正常紙幣は、ループ搬送路411から第2接続路419を通って回収カセット53へと搬送され、そこに収納される。リジェクト紙幣は、同図に矢印(破線)で示すように一時保留部51に収納される。
指定された金種の紙幣が、第4収納カセット下部31−4Lに収納されているときには、搬送部41は、第4収納カセット下部31−4Lから繰り出された紙幣を、第2接続路419からループ搬送路411を通じて識別部25に搬送する。識別部25が識別を行った後に、正常紙幣は、精査カセット33へと搬送する。リジェクト紙幣は、一時保留部51に収納される。
第4収納カセット下部31−4Lから繰り出された紙幣が全て精査カセット33に収納された後、精査カセット33は紙幣を一枚ずつ繰り出す。搬送部41は、その紙幣をループ搬送路411から第2接続路419を通って回収カセット53へと搬送する。こうして、回収カセット53内に、第4収納カセット下部31−4L内の紙幣が収納される。
(一部回収処理)
一部回収処理は、前記精査処理を行う際に、紙幣の一部を回収する処理である。図10は、一部回収処理の処理を示すフローチャートである。図11は、一部回収処理の動作説明図である。図12は、収納カセットの概略図である。
一部回収処理は、前記精査処理を行う際に、紙幣の一部を回収する処理である。図10は、一部回収処理の処理を示すフローチャートである。図11は、一部回収処理の動作説明図である。図12は、収納カセットの概略図である。
以下、図10を参照して、一部回収処理の流れについて説明する。まず、制御部513は、ステップSa11において、精査処理が開始されたか否かを判定する。制御部513は、精査処理が開始されたときにはステップSa12へ進む一方、精査処理が開始されていないときにはステップSa11を繰り返し、精査処理が開始されるまで待機する。
精査処理が開始されると、一次計数が開始される。具体的には、制御部513は、ステップSa12において、精査対象の収納カセット31から紙幣を一枚ずつ繰り出す。搬送部41は、繰り出された紙幣を識別部25に搬送する。識別部25が紙幣の識別を行うと共に、制御部513はその識別結果に基づいて計数を行う。
続いて、ステップSa13において、制御部513は、現在の計数枚数が所定枚数X1以下か否かを判定する。尚、所定枚数X1は、予め記憶部59に記憶されている。例えば、オペレータが予め操作部55を介して、所定枚数X1を記憶部59に記憶させる。計数枚数が所定枚数X1以下の場合には、制御部513は、ステップSa14において、図11(A)に示すように、識別後の紙幣を精査カセット33へ搬送する。この処理は、図7(A)で示す通常の精査処理の一次計数における識別後の紙幣の処理と同じ処理である。一方、計数枚数が所定枚数X1を超えた場合には、制御部513は、ステップSa15において、図11(B)に示すように、識別後の紙幣を回収カセット53へ搬送する。
続いて、ステップSa16において、制御部513は、一次計数が終了したか否かを判定する。一次計数が終了していないときには、制御部513は、ステップSa12へ戻って識別及び計数を継続する。一方、一次計数が終了したときには、制御部513は、ステップSa17へ進む。
つまり、ステップSa12〜Sa16によって、収納カセット31内の紙幣の一次計数が実行される。そして、計数結果に応じて、識別後の紙幣の搬送先が変更される。詳しくは、計数した紙幣の枚数が所定枚数X1に達するまでは、識別後の紙幣は精査カセット33へ搬送される。一方、計数した紙幣の枚数が所定枚数X1を超えると、識別後の紙幣は回収カセット53へ搬送される。
その後、制御部513は、ステップSa17において、二次計数を実行する。二次計数は、精査カセット33へ収納された紙幣に対してのみ実行され、回収カセット53へ搬送された紙幣に対しては実行されない。二次計数の処理は、前述の通常の精査処理の二次計数と同様である。
ステップSa18において、制御部513は、二次計数後の紙幣を元の収納カセット31へ搬送する。
こうして、精査処理における一部回収処理が完了する。
収納カセット31内には、図12に示すように、キッカローラ313の直下に集積台311上に積み重なった紙幣の高さを検出するための第1センサ316が設けられている。第1センサ316は、光を送信する送信部と、光を受信する受信部とを有し、送信部から出射されて受信部に到達する光が遮断されることによって積み重なった紙幣がセンサの位置まで達したことを検出する。第1センサ316の位置は固定されているので、第1センサ316が紙幣を検出したこととそのときの集積台311の位置とに基づいて、集積台311上に積み重なった紙幣の高さを推定することができる。第1センサ316は、キッカローラ313の近傍に設けられている。具体的には、収納カセット31内に紙幣を受け入れる際には、集積台311上の最も上の紙幣が所定の高さに位置するように集積台311が制御されている。第1センサ316は、該所定の高さに位置する紙幣を検出するように配置されている。つまり、収納カセット31内に紙幣を受け入れる際には、集積台311上の最も上の紙幣が高すぎる、即ち、フィードローラ314及びゲートローラ315に近すぎると、搬入される紙幣が集積台311上の紙幣と衝突して紙詰まりを生じる虞がある。一方、集積台311上の最も上の紙幣が低すぎる、即ち、即ち、フィードローラ314及びゲートローラ315から遠すぎると、搬入された紙幣が集積台311上の紙幣まで落下する距離が長くなり、搬入される紙幣を安定的に積み重ねることが難しくなる。そのため、集積台311上の最も上の紙幣には、収納カセット31内に紙幣を受け入れるに際して適切な高さがある。
尚、収納カセット31内に紙幣が存在しないときであって紙幣を受け入れる状態にあるときには、集積台311が第1センサ316に検出される位置に位置する。そして、この状態を基準として集積台311の相対移動が監視されている。例えば、集積台311がステッピングモータにより駆動される場合、ステッピングモータのパルス数やエンコーダの出力に基づいて集積台311の移動量を検出することができる。つまり、集積台311が第1センサ316に検出されている状態を原点として、そこからの集積台311の移動量を監視することによって、収納カセット31内における集積台311の絶対的な位置を監視することができる。その観点では、第1センサ316は、原点に位置する集積台311を検知するためのセンサである。
また、第1センサ316が紙幣を検出し且つ集積台311が最も下方に位置するときは、収納カセット31の満杯状態である。このときの集積台311上の紙幣B1の高さは、高さH1である。
そして、前記一部回収処理においては、精査処理後に収納カセット31に収納される紙幣の枚数が所定枚数X1以下となる。所定枚数X1は、収納カセット31の集積台311上に紙幣を自由落下させて密でない状態で積み重ねた場合に、集積台311からの紙幣B0の高さが所定の高さH0となる枚数である。所定の高さH0は、集積台311を最も下方に位置させたときに、積み重ねられた紙幣の一番上の紙幣と前記高さH1の位置との間に所定の収納スペースSが形成される高さである。所定の収納スペースSは、所定量の紙幣を収納可能な空間である。収納可能とは、所定量の紙幣を自由落下させて密でない状態で積み重ねた場合に該紙幣を収納できることを意味する。つまり、収納カセット31が所定量の紙幣を、途中で紙幣を圧迫して密に重ねることなく、連続的に受け入れることができることを意味する。また、所定量は、任意に設定することができ、本実施形態では、一度の取引で入金可能な最大枚数に設定されている。一度の取引で入金可能な最大枚数とは、入出金機1において決められた枚数であり、例えば、入金口211に一度に投入可能な最大枚数である。よって、精査処理後の収納カセット31内には、一度の取引で入金可能な最大枚数の紙幣を収納可能な収納スペースSが確保されている。
尚、収納カセット31は、通常は、紙幣を受け入れ可能状態となっている。つまり、集積台311は、最も上の紙幣が第1センサ316に検出される位置に配置されている。そのような場合には、集積台311の下方に、所定の収納スペースSと同じだけの、集積台311が降下可能なスペースが確保されている。
また、収納カセット31内における紙幣の上限位置が高さH1の位置ではない場合には、該上限位置に応じて高さH0も変わる。例えば、紙幣がキッカローラ313と接触する位置が紙幣の上限位置に設定されている場合には、紙幣がキッカローラ313と接触する位置から、収納スペースS分だけ下方に下がった位置に高さH0が設定される。そして、精査処理後に収納カセット31に戻される紙幣の所定枚数X1も高さH0に応じて変化する。
収納カセット31では、前述の如く、紙幣を繰り出すときには集積台311上の紙幣がキッカローラ313に圧接した状態となる一方で、紙幣を受け入れるときには集積台311の紙幣がキッカローラ313から離間する。このように紙幣の繰り出し及び受け入れを繰り返すと、集積台311上の紙幣は、圧迫されて密に積み重ねられた状態となり、積み重ねられた紙幣の全体的な高さ(即ち、嵩)は比較的低くなっている。しかしながら、精査処理後に紙幣が収納カセット31へ戻されるときには、紙幣は集積台311上に自由落下して積み重なって行くため、精査処理前の状態(即ち、収納カセット31から繰り出される前の状態)に比べると、紙幣の高さは比較的高くなる。そのため、精査処理前は収納カセット31内に新たな紙幣を受け入れ可能な十分な収納スペースがあったとしても、精査処理後には収納スペースが十分でなくなるという状況が生じ得る。
そこで、本実施形態では、精査処理後に収納カセット31内に十分な空間、即ち、収納スペースSが確保できない場合には、精査処理後の紙幣の一部を収納カセット31には戻さず、回収カセット53に搬送する。そして、収納スペースSを確保できるだけの紙幣を収納カセット31に戻す。
したがって、本実施形態に係る入出金機1は、紙幣の入金処理及び出金処理を行うものである。この入出金機1は、紙幣を収納する収納カセット31と、前記収納カセット31内の紙幣を一時的に退避可能な精査カセット33と、前記収納カセット31内の紙幣を回収する回収カセット53と、前記収納カセット31、前記精査カセット33及び前記回収カセット53の間で紙幣を搬送する搬送部41と、前記搬送部41に設けられ、紙幣を識別する識別部25と、前記収納カセット31内の紙幣を前記精査カセット33に一旦移動させて該収納カセット31に戻す間に、前記識別部25により紙幣を識別して前記収納カセット31内の在高を確定する精査処理を行わせる制御部513とを備え、前記制御部513は、前記収納カセット31に所定量の紙幣の収納スペースを確保できるか否かを判定する判定部として機能すると共に、前記収納カセット31に所定量の紙幣の収納スペースを確保できないと前記精査処理時に判定した場合には、前記識別部25による識別後の紙幣の一部を前記回収カセット53に移動させる。
この構成によれば、収納カセット31内の紙幣を前記精査カセット33に一旦移動させて該収納カセット31に戻す間に精査処理が行われる。そして、収納カセット31に所定量の紙幣の収納スペースを確保できないと精査処理時に判定した場合には、識別部25による識別後の紙幣の一部を回収カセット53に移動させる。つまり、収納カセット31には、所定量の紙幣の収納スペースSを確保できるだけの紙幣が戻され、それ以外の紙幣は回収カセット53へ移動させる。これにより、精査処理後の収納カセット31内には収納スペースSが確保される。その結果、収納カセット31は、新たな紙幣を受け入れることができるので、精査処理の直後であっても入金処理を行うことができる。
このように、入出金機1では、精査処理に際して紙幣を収納カセット31から外に出す機会を利用して、収納カセット31の紙幣を回収するようにしている。これにより、前述の回収処理のような、紙幣の回収だけを行う処理を別途行わなくても、収納カセット31に収納スペースSを確保することができる。その結果、入出金機1全体の処理を簡略化することができる。
ここで、前記収納スペースの前記所定量は、一度の取引で入金可能な最大枚数に設定されている。つまり、精査処理後には、少なくとも一度の取引で入金可能な最大枚数の紙幣までは入金することが可能となる。
また、前記制御部513は、前記収納カセット31内の紙幣を前記精査カセット33に一旦移動させる際に前記精査処理を実行させるように構成されており、前記収納カセット31に前記収納スペースを確保できないと判定した場合には、前記識別部25による識別後の紙幣を前記精査カセット33へ移動させることなく前記回収カセット53へ移動させる。
この構成によれば、精査カセット33の大型化を抑制することができる。つまり、収納カセット31内に所定枚数X1よりも多い紙幣が収納されていたとしても、精査カセット33に搬送される紙幣は多くても所定枚数X1までなので、精査カセット33のサイズを低減することができる。
また、精査処理において一次計数と二次計数とを行う構成においては、一次計数後に紙幣の一部を回収するので、二次計数では収納カセット31に収納する紙幣だけを計数することになる。つまり、二次計数を行う紙幣の枚数を低減することができ、処理を簡略化することができる。
さらに、前記制御部513は、前記収納カセット31に収納された紙幣の枚数に基づいて、前記収納カセット31に前記収納スペースを確保できるか否かを判定する。つまり、紙幣の枚数がわかれば、収納カセット内における紙幣の高さも概ね求めることができる。そこで、制御部513は、収納カセット31に収納された紙幣の枚数に基づいて、収納カセット31に前記収納スペースを確保できるか否かを判定する。こうすることで、収納カセット31内の紙幣の高さを検出するセンサ等を設けなくても、収納カセット31に前記収納スペースを確保できるか否かを判定することができる。つまり、部品点数及びコストを削減することができる。
それに加えて、制御部513は、前記収納カセット31に収納された紙幣の枚数を前記精査処理により計数し、その枚数に基づいて、前記収納カセット31に前記収納スペースを確保できるか否かを判定する。このように紙幣の枚数を精査処理により得ることによって、正確な紙幣の枚数に基づいて、収納カセット31に前記収納スペースを確保できるか否かを判定することができる。
また、入出金機1は、紙幣を回収するために該紙幣を一時的に収納する回収カセット53をさらに備え、制御部513が前記収納カセット31に前記収納スペースSを確保できないと判定した場合の一部の紙幣は該回収カセット53へ移動させられる。
回収カセット53は、該余剰紙幣を繰り出すことができないように構成されており、余剰紙幣を回収するためのカセットである。つまり、本来的には紙幣を回収する目的を有さないどこかの場所に紙幣を一時的に移動させて紙幣を回収する構成では、その場所から紙幣を抜き取らない限り、その場所を用いる処理を実行できない。それに対し、回収する紙幣を回収カセット53へ搬送する構成の場合、紙幣の回収を本来の目的とする回収カセット53へ紙幣を移動させるので、その後の処理を制限することなく、円滑に行うことができる。
尚、前記収納スペースSの前記所定量(収納スペースSに相当する紙幣の量)は、一度の取引で入金可能な最大枚数に設定されているが、該所定量は、適宜変更されるものであってもよい。すなわち、収納スペースSの大きさは、適宜変更されるものであってもよい。例えば、制御部513は、収納スペースSの前記所定量を1日の時間帯に応じて変更してもよい。具体的には、紙幣を収納カセット31へ戻すか、回収するかの基準となる所定枚数X1を変更する。1日の中でも入金が多い時間帯、入金が少ない時間帯があるので、入金が多い時間帯には所定枚数X1を少なくする一方、入金が少ない時間帯には所定枚数X1を多くする。所定枚数X1を少なくすると、収納スペースSは大きくなる一方、所定枚数X1を多くすると、収納スペースSは小さくなる。また、制御部513は、収納スペースSの前記所定量を年月日に応じて変更してもよい。具体的には、1年の中でも入金が多い月(例えば、決算月や年末)、入金が少ない月がある。また、1月の中でも入金が多き日(例えば、5、10、15、20、25、30日)、入金が少ない日がある。そこで、制御部513は、入金が多い月又は日には所定枚数X1を少なくする一方、入金が少ない月又は日には所定枚数X1を多くしてもよい。これら入金が多い又は少ない時間帯、月及び日は、入出金機1を設置する場所及びその使用状況によるので、入出金機1ごとに設定すればよい。
また、前記実施形態では、回収する紙幣を回収カセット53へ搬送しているが、これに限られるものではない。回収する目的で紙幣を収納する場所であれば、任意の場所へ、回収する紙幣を搬送することができる。例えば、識別部25による識別後の紙幣を第1又は第2出金口231,232へ搬送してもよい(図6参照)。この場合、第1又は第2出金口231,232を構成する。
−変形例1−
続いて、入出金機1の変形例について説明する。図13は、変形例1に係る収納カセットの概略図である。図14は、変形例1に係る一部回収処理の処理を示すフローチャートである。変形例1に係る入出金機1は、精査処理における紙幣の搬送先を収納カセット31内の紙幣の高さに基づいて振り分ける。
続いて、入出金機1の変形例について説明する。図13は、変形例1に係る収納カセットの概略図である。図14は、変形例1に係る一部回収処理の処理を示すフローチャートである。変形例1に係る入出金機1は、精査処理における紙幣の搬送先を収納カセット31内の紙幣の高さに基づいて振り分ける。
変形例1に係る収納カセット31は、第1センサ316に加えて、積み重なった紙幣が所定の高さに達したことを検出するセンサが設けられている。これらのセンサは何れの収納カセット31にも設けられている。
詳しくは、図13に示すように、収納カセット31の内部には、第1センサ316に加えて、集積台311上に積み重なった紙幣の高さを検出するための第2センサ317と、集積台311が最も下方に位置することを検出する第1集積台センサ318とが設けられている。第2センサ317及び第1集積台センサ318は、第1センサ316と同様の構成をしている。第2センサ317及び第1集積台センサ318の位置は固定されているので、第2センサ317が紙幣を検出したことと第1集積台センサ318が集積台311を検出したこととに基づいて、集積台311上に積み重なった紙幣の高さを推定することができる。
第1集積台センサ318は、集積台311が最も下方に位置するときに該集積台311により光が遮断される位置に配置されている。
第2センサ317は、第1センサ316よりも低い位置に設けられている。具体的には、第2センサ317は、集積台311を最も下方に位置させた状態において、集積台311から高さH2(<H1)の位置に位置する紙幣B2を検出するように設置されている。この高さH2は、集積台311を最も下方に位置させた状態を前提とし、紙幣を自由落下させて積み重ねたときに紙幣B0の高さが前記高さH0となる枚数の紙幣を、集積台311とキッカローラ313との圧迫により密に積み重ねた場合に該紙幣が到達する高さである。高さH0は、前述の如く、積み重ねられた一番上の紙幣と高さH1の位置との間に所定の収納スペースSが形成される高さである。紙幣の枚数がわかれば、その紙幣を密に積み重ねたときの高さ及びその紙幣を自由落下させて密でない状態で積み重ねたときの高さは概ね推定できる。すなわち、紙幣を密に積み重ねたときの高さに基づいて、その紙幣を自由落下させて密でない状態で積み重ねたときの高さも概ね推定できる。つまり、高さH2は、密に積み重ねた紙幣の高さであって、該紙幣を自由落下させて密でない状態で積み重ねたときに該紙幣の高さが高さH0に達すると推定される紙幣の高さである。つまり、集積台311が最も下方に位置し且つ密に積み重なった紙幣の高さが高さH2よりも低い場合には、該紙幣を自由落下させて積み重ね直したときには、該紙幣の高さは高さH0よりも低くなる。一方、集積台311が最も下方に位置し且つ密に積み重なった紙幣の高さが高さH2よりも高い場合には、該紙幣を自由落下させて積み重ね直したときには、該紙幣の高さは高さH0よりも高くなる。第2センサ317は、判定部の一例である。
このように構成された入出金機1における一部回収処理について、図14を参照しながら以下に説明する。変形例1に係る一部回収処理においては、計数後に全ての紙幣を収納カセット31へ戻したとすると収納カセット31内に収納スペースSが確保できるか否かを精査処理による計数を開始する前に判定する。
まず、制御部513は、ステップSa21において、精査処理の開始を判定する。この内容は、前記ステップSa11と同じである。
制御部513は、ステップSa22において、収納カセット31内の紙幣の高さが所定の高さH2より高いか否かを判定する。具体的には、制御部513は、第1集積台311を最も下方に移動させ、そのときに第2センサ317が紙幣を検出しているか否かを判定する。第2センサ317が紙幣を検出しているときには、収納カセット31内の紙幣の高さが高さH2よりも高いと判定する。すなわち、制御部513は、第1集積台センサ318が集積台311を検出していること及び第2センサ317が紙幣を検出していることをもって、収納カセット31内の紙幣の高さが高さH2より高いと判定する。紙幣の高さが高さH2以下のときには、制御部513はステップSa23へ進む一方、紙幣の高さが高さH2より高いときには、制御部513はステップSa27へ進む。
尚、紙幣の高さが所定の高さH2よりも高いと判定する要件として、紙幣が密に積み重ねられていることを加えてもよい。通常、精査処理は、入金処理及び出金処理に比べて頻度が少ないため、精査処理を行う際には既に入金処理及び出金処理が繰り返されており、紙幣は密に積み重ねられていると推定することができる。ただし、紙幣が密に積み重ねられていることを念のために確認する場合には、集積台311上の紙幣を所定回数以上、キッカローラ313に圧接させたか否かによって、紙幣が密に積み重ねられているか否かを判定することができる。所定回数は、1回でも、2回以上であってもよい。
ステップSa23では、ステップSa12と同様に、識別部25により紙幣を識別して、制御部513が一次計数を行う。そして、ステップSa24では、制御部513は、識別後の紙幣を精査カセット33へ搬送する。つまり、収納カセット31内の紙幣の高さが高さH2以下であるときには、通常の精査処理における一次計数と同じ処理を行う。
一方、ステップSa27では、ステップSa12と同様に、識別部25が紙幣を識別して、制御部513が一次計数を行う。そして、ステップSa28では、制御部513は、一次計数により計数した枚数がX1に達するまでは、識別後の紙幣を精査カセット33へ搬送し、計数した枚数がX1を超えると、識別後の紙幣を回収カセット53へ搬送する。これらステップSa27,Sa28の処理は、ステップSa12〜Sa16の処理と同じである。
ステップSa24及びステップSa28の後は、制御部513は、ステップSa25において二次計数を行い、ステップSa26において紙幣を収納カセット31へ搬送する。ステップSa25,Sa26は、前記ステップSa17,Sa18と同じ内容である。
こうして、一部回収処理が完了する。
変形例1に係る一部回収処理においては、紙幣を収納カセット31から繰り出す前の紙幣の高さが高さH2以下であれば、識別部25による識別を終えた紙幣を全て精査カセット33へ移動させ、その後、全ての紙幣を収納カセット31に戻す。密に積み重ねた紙幣の高さが高さH2以下であれば、紙幣を収納カセット31に戻したときに紙幣の高さは高さH0以下となるので、収納カセット31内に新たな紙幣を受け入れ可能な収納スペースSを確保できる。一方、紙幣を収納カセット31から繰り出す前の紙幣の高さが高さH2より高ければ、識別部25による識別を終えた紙幣の一部を回収カセット53へ搬送し、残りの紙幣を精査カセット33へ移動させる。その後、精査カセット33内の全ての紙幣を収納カセット31に戻す。具体的には、所定枚数X1の紙幣が収納カセット31に戻される。所定枚数X1は、紙幣を自由落下させて密でない状態で積み重ねた場合に、紙幣の高さが所定の高さH0となる枚数である。そのため、収納カセット31内には、新たな紙幣を受け入れ可能な収納スペースSを確保することができる。
したがって、変形例1に係る入出金機1において、制御部513は、第2センサ317の検出結果に基づいて、前記収納カセット31に所定量の紙幣の収納スペースSを確保できるか否かを判定する。つまり、制御部513及び第2センサ317は、判定部の一例である。
また、入出金機1において、前記収納カセット31では、紙幣を積み重ねて収納しており、前記制御部513は、前記収納カセット31における積み重なった紙幣の高さに基づいて、前記収納カセット31に前記収納スペースSを確保できるか否かを判定する。詳細には、前記制御部513は、紙幣を前記収納カセット31から繰り出す前における積み重なった紙幣の高さに基づいて、該収納カセット31に前記収納スペースSを確保できるか否かを判定する。
前記の構成によれば、紙幣の枚数を計数しなくても、精査処理後に収納カセット31内に前記収納スペースSを確保できるか否かを判定することができる。また、精査処理時に紙幣を収納カセット31から繰り出す前に、前記収納スペースSを確保できるか否かを判定することができる。そのため、紙幣を収納カセット31から繰り出した後であれば、どのタイミングでも紙幣の一部を回収することができる。例えば、前述の説明では、一次計数後に紙幣の一部を回収しているが、後述する変形例2のように二次計数後に紙幣の位置を回収してもよい。さらには、収納カセット31の通過センサ312による計数(即ち、カウンタによる計数)に基づいて、一次計数の前に所定枚数X1を超える紙幣を回収カセット53へ移動させてもよい。
−変形例2−
続いて、変形例2に係る入出金機1について説明する。図15は、変形例2に係る精査カセットの概略図である。図16は、変形例2に係る一部回収処理の処理を示すフローチャートである。変形例2に係る入出金機1は、精査処理における紙幣の搬送先を精査カセット33内の紙幣の高さに基づいて振り分ける。
続いて、変形例2に係る入出金機1について説明する。図15は、変形例2に係る精査カセットの概略図である。図16は、変形例2に係る一部回収処理の処理を示すフローチャートである。変形例2に係る入出金機1は、精査処理における紙幣の搬送先を精査カセット33内の紙幣の高さに基づいて振り分ける。
変形例2に係る精査カセット33には、積み重なった紙幣の高さを検出するセンサが設けられている。そして、制御部513は、該センサの検出結果に基づいて精査処理後に収納カセット31に所定の収納スペースSを確保できるか否かを判定する。
図15に示すように、精査カセット33の内部には、集積台331上に積み重なった紙幣の高さを検出するための第3センサ332と、集積台331が最も下方に位置することを検出する第2集積台センサ333とが設けられている。第3センサ332及び第2集積台センサ333は、前記第1センサ316及び第2センサ317と同じ構成をしている。第3センサ332及び第2集積台センサ333の位置は固定されているので、第3センサ332が紙幣を検出したことと第2集積台センサ333が集積台331を検出したこととに基づいて、集積台331上に積み重なった紙幣の高さを推定することができる。
第2集積台センサ333は、集積台331が最も下方に位置するときに該集積台331により光が遮断される位置に配置されている。
第3センサ332は、集積台331を最も下方に位置させた状態において、集積台331から前記高さH0の位置に位置する紙幣B3を検出するように設置されている。この高さH0は、前述の如く、収納カセット31内において積み重ねられた紙幣の上方に収納スペースSが形成される高さである。第3センサ332は、判定部の一例である。
このように構成された入出金機1における一部回収処理について、図16を参照しながら以下に説明する。
まず、制御部513は、ステップSa31において、精査処理の開始を判定する。そして、精査処理が開始されると、制御部513は、一次計数を開始し、ステップSa32において識別及び計数を行う。これらステップSa31,Sa32の内容は、ステップSa11,Sa12と同じである。
続いて、制御部513は、ステップSa33において、精査カセット33内における紙幣の高さが所定の高さH0より高いか否かを判定する。具体的には、制御部513は、第2集積台センサ333が集積台331を検出していること及び第3センサ332が紙幣を検出していることをもって、精査カセット33内の紙幣の高さが高さH0より高いと判定する。紙幣の高さが高さH0以下のときには、制御部513は、ステップSa34において、識別後の紙幣を精査カセット33へ搬送する。一方、紙幣の高さが高さH0より高いときには、制御部513は、ステップSa35において、識別後の紙幣を回収カセット53へ搬送する。
続いて、ステップSa36において、制御部513は、一次計数が終了したか否かを判定する。一次計数が終了していないときには、制御部513は、ステップSa32へ戻って識別及び計数を継続する。一方、一次計数が終了したときには、制御部513は、ステップSa37へ進む。
その後のステップSa37,Sa38の内容は、ステップSa17,Sa18と同じである。
こうして、一部回収処理が完了する。
変形例2に係る一部回収処理においては、精査カセット33内の紙幣の高さが高さH0に達するまでは、識別後の紙幣は精査カセット33へ搬送される。一方、精査カセット33内の紙幣の高さがH0を超えると、識別後の紙幣は回収カセット53へ搬送される。
精査カセット33への紙幣の収納時には、紙幣を収納カセット31へ戻すときと同様に、紙幣を集積台331上に自由落下させて積み重ねていく。つまり、精査カセット33内での紙幣は、紙幣が密でない状態で積み重なっている。そのため、精査カセット33内での紙幣の高さは、紙幣を収納カセット31に戻したときの収納カセット31内での紙幣の高さと略同じである。そこで、精査カセット33に収納する紙幣を、紙幣の高さが高さH0となる量に制限する。紙幣の高さが高さH0を超える量の紙幣は、回収カセット53へ搬送する。こうして精査カセット33内に収納された紙幣を収納カセット31に戻すと、収納カセット31内の紙幣の高さも高さH0以下となる。その結果、収納カセット31内には、新たな紙幣を受け入れ可能な収納スペースSを確保することができる。
したがって、変形例2に係る入出金機1は、前記精査カセット33では、紙幣を積み重ねて収納しており、前記制御部513は、前記精査カセット33において積み重なった紙幣の高さに基づいて、前記収納カセット31に前記収納スペースSを確保できるか否かを判定する。
前記の構成によれば、精査カセット33の紙幣の高さに基づいて、精査処理後の収納カセット31内の紙幣の高さを推定することができ、ひいては、収納カセット31内に前記収納スペースSを確保できるか否かを判定することができる。また、紙幣を精査カセット33に収納する方法が精査処理後に紙幣を収納カセット31に戻す方法と同じなので、精査カセット33内の紙幣の高さを検出することは、精査処理後に紙幣を収納カセット31に戻した後の紙幣の高さを検出することに等しい。つまり、精査処理後に収納カセット31内に前記収納スペースSを確保できるか否かをより正確に判定することができる。
−変形例3−
続いて、変形例3に係る入出金機1について説明する。図17は、変形例3に係る一部回収処理の処理を示すフローチャートである。図18は、変形例3に係る一部回収処理の動作説明図である。変形例3に係る入出金機1は、二次計数の後に一部の紙幣を回収する。
続いて、変形例3に係る入出金機1について説明する。図17は、変形例3に係る一部回収処理の処理を示すフローチャートである。図18は、変形例3に係る一部回収処理の動作説明図である。変形例3に係る入出金機1は、二次計数の後に一部の紙幣を回収する。
以下、図17を参照しながら、変形例3に係る入出金機1の一部回収処理について説明する。
まず、制御部513は、ステップSb11において、精査処理の開始を判定する。この内容は、前記ステップSa11と同じである。
続いて、制御部513は、ステップSb12において識別部25により紙幣を識別して、一次計数を行い、ステップSb13において識別後の紙幣を精査カセット33へ搬送する。これらステップSb12,Sb13の内容は、ステップSa23,Sa24と同じである。つまり、変形例3では、一次計数後の全ての紙幣を精査カセット33へ搬送する。
次に、制御部513は、二次計数を開始し、ステップSb14において、精査カセット33内の紙幣を繰り出して、識別部25へ搬送し、識別部25により紙幣を識別して、計数を行う。
そして、制御部513は、ステップSb15において、現在の計数枚数が所定枚数X1以下か否かを判定する。計数枚数が所定枚数X1以下の場合には、制御部513は、ステップSb16において、図18(A)に示すように、識別後の紙幣を収納カセット31へ搬送する。この処理は、図7(B)で示す通常の精査処理の二次計数における識別後の紙幣の処理と同じ処理である。一方、計数枚数が所定枚数X1を超えた場合には、制御部513は、ステップSb17において、図18(B)に示すように、識別後の紙幣を回収カセット53へ搬送する。
ステップSb18においては、制御部513は、二次計数が終了したか否かを判定する。二次計数が終了していないときには、制御部513は、ステップSb14へ戻って識別及び計数を継続する。一方、二次計数が終了したときには、制御部513は、処理を終了する。
つまり、ステップSb14〜Sb18によって、二次計数が実行される。そして、計数結果に応じて、識別後の紙幣の搬送先が変更される。詳しくは、計数した紙幣の枚数が所定枚数X1に達するまでは、識別後の紙幣は収納カセット31へ搬送される。一方、計数した紙幣の枚数が所定枚数X1を超えると、識別後の紙幣は回収カセット53へ搬送される。
こうして、一部回収処理が完了する。
変形例3に係る一部回収処理においては、精査処理後に収納カセット31に収納される紙幣の枚数が所定枚数X1以下となる。この所定枚数X1は、集積台311を最も下方に位置させて、収納カセット31の集積台311上に紙幣を自由落下させて密でない状態で積み重ねた場合に、紙幣の高さが所定の高さH0となる枚数である。所定の高さH0は、前述の如く、積み重ねられた一番上の紙幣とキッカローラ313との間に所定の収納スペースSが形成される高さである。よって、精査処理後の収納カセット31内には、所定の収納スペースSが確保されている。
したがって、変形例3に係る入出金機1において、前記制御部513は、前記収納カセット31に前記収納スペースSを確保できないと判定した場合には、紙幣を前記精査カセット33から前記収納カセット31に戻す際に、前記識別部25による識別後の紙幣の一部を前記回収カセット53へ移動させる。
この構成によれば、精査処理に際して紙幣を収納カセット31から外に出す機会を利用して、収納カセット31の紙幣を回収するようにしている。これにより、入出金機1全体の処理を簡略化することができる。
また、精査処理後の収納カセット31内には所定量の紙幣の収納スペースSが確保される。その結果、収納カセット31は、新たな紙幣を受け入れることができるので、精査処理の直後にも入金処理を行うことができる。つまり、紙幣を収納カセット31から精査カセット33に移動させる際ではなく、紙幣を精査カセット33から収納カセット31へ戻すときに紙幣の一部を回収する構成であっても、収納カセット31内に前記収納スペースSを確保することができる。
尚、前述の説明では、二次計数の結果に基づいて紙幣の搬送先を決定しているが、これに限られるものではない。すなわち、二次計数は必須ではない。紙幣を精査カセット33から収納カセット31へ戻す際に、一次計数の結果に基づいて、所定枚数X1の紙幣を収納カセット31へ戻し、所定枚数X1を超える紙幣を回収カセット53へ移動させてもよい。この場合、収納カセット31へ戻す紙幣及び回収カセット53へ搬送する紙幣の二次計数を行ってもよいし、行わなくてもよい。また、収納カセット31へ戻す紙幣のみ二次計数を行って、回収カセット53へ搬送する紙幣の二次計数を行わないようにしてもよいし、その逆でもよい。
−変形例4−
続いて、変形例4に係る入出金機1について説明する。図19は、変形例4に係る一部回収処理の処理を示すフローチャートである。変形例4に係る入出金機1は、精査処理における紙幣の搬送先を精査カセット33内の紙幣の高さに基づいて振り分ける。
続いて、変形例4に係る入出金機1について説明する。図19は、変形例4に係る一部回収処理の処理を示すフローチャートである。変形例4に係る入出金機1は、精査処理における紙幣の搬送先を精査カセット33内の紙幣の高さに基づいて振り分ける。
変形例4に係る精査カセット33には、変形例2に係る精査カセット33と同様に、第3センサ332が設けられている。そして、制御部513は、該センサの検出結果に基づいて精査処理後に収納カセット31に所定の収納スペースSを確保できるか否かを判定する。
以下に、変形例4に係る入出金機1の一部回収処理について図19を参照しながら説明する。
制御部513は、ステップSb21において精査処理の開始を判定する。このステップSb21における精査処理の開始判定から、その後のステップSb23における紙幣の精査カセット33への搬送までの処理は、前記ステップSb11〜Sb13と同じである。
続いて、制御部513は、ステップSb24において、精査カセット33内の紙幣の高さが所定の高さH0より高いか否かを判定する。この処理は、ステップSa22と同様の処理である。具体的には、制御部513は、第1集積台センサ318が集積台311を検出していること及び第3センサ332が紙幣を検出していることをもって、精査カセット33内の紙幣の高さが高さH0より高いと判定する。紙幣の高さが高さH0以下であるときには、制御部513はステップSb25へ進む一方、紙幣の高さが所定の高さH0より高いときは、制御部513はステップSb27へ進む。
ステップSb25では、ステップSa17と同様に、識別部25により紙幣を識別して、二次計数を行う。そして、ステップSb26では、ステップSa18と同様に、制御部513は、識別後の紙幣を収納カセット31へ搬送する。つまり、精査カセット33内の紙幣の高さが高さH0以下であるときには、通常の精査処理における二次計数と同じ処理を行う。
一方、ステップSb27では、ステップSa17と同様に、識別部25により紙幣を識別して、二次計数を行う。そして、ステップSb28においては、制御部513は、二次計数により計数した枚数がX1に達するまでは、識別後の紙幣を収納カセット31へ搬送し、計数した枚数がX1を超えると、識別後の紙幣を回収カセット53へ搬送する。これらステップSb27,Sb28の処理は、ステップSb14〜Sb18の処理と同じである。
こうして、一部回収処理が完了する。
変形例4に係る一部回収処理においては、精査カセット33に収納した紙幣の高さが高さH0以下であれば、紙幣を全て収納カセット31に戻す。精査カセット33への紙幣の収納時には、紙幣を収納カセット31へ戻すときと同様に、紙幣を集積台331上に自由落下させて積み重ねていく。つまり、精査カセット33内での紙幣は、紙幣が密でない状態で積み重なっている。そのため、精査カセット33内での紙幣の高さは、紙幣を収納カセット31に戻したときの収納カセット31内での紙幣の高さと略同じである。そこで、精査カセット33に収納した紙幣の高さが高さH0以下であれば、精査カセット33内の全ての紙幣を収納カセット31に戻す。一方、精査カセット33に収納した紙幣の高さが高さH0より高ければ、精査カセット33内の紙幣のうち所定枚数X1の紙幣だけを収納カセット31に戻し、残りを回収カセット53へ搬送する。所定枚数X1は、紙幣を自由落下させて密でない状態で積み重ねた場合に、紙幣の高さが所定の高さH0となる枚数である。そのため、収納カセット31内には、新たな紙幣を受け入れ可能な収納スペースSを確保することができる。
したがって、変形例4に係る入出金機1は、前記精査カセット33では、紙幣を積み重ねて収納しており、前記制御部513は、前記精査カセット33において積み重なった紙幣の高さに基づいて、前記収納カセット31に前記収納スペースSを確保できるか否かを判定する。
前記の構成によれば、精査カセット33の紙幣の高さに基づいて、精査処理後の収納カセット31内の紙幣の高さを推定することができ、ひいては、収納カセット31内に前記収納スペースSを確保できるか否かを判定することができる。また、紙幣を精査カセット33に収納する方法が精査処理後に紙幣を収納カセット31に戻す方法と同じなので、精査カセット33内の紙幣の高さを検出することは、精査処理後に紙幣を収納カセット31に戻した後の紙幣の高さを検出することに等しい。つまり、精査処理後に収納カセット31内に前記収納スペースSを確保できるか否かをより正確に判定することができる。
尚、前述の説明では、精査カセット33内での紙幣の高さが高さH0より高い場合には、二次計数を行い、計数枚数が所定枚数X1に達するまでは識別後の紙幣を収納カセット31へ搬送し、計数枚数が所定枚数X1を超えると識別後の紙幣を回収カセット53へ搬送している。しかしながら、これに限られるものではない。例えば、精査カセット33内の紙幣は一次計数により既に計数されているため、精査カセット33内の紙幣のうち所定枚数X1を超える分の枚数は既知である。そのため、二次計数後においては、所定枚数X1を超える分の紙幣をまず回収カセット53へ搬送し、残りの紙幣、即ち、所定枚数X1の紙幣を収納カセット31へ搬送してもよい。すなわち、一次計数の計数結果に基づいて、紙幣の搬送先を振り分けてもよい。
また、精査カセット33には、通過センサ312が設けられているので、通過センサ312の検知結果に基づいて精査カセット33から繰り出される紙幣の枚数を計数することができる。そのため、一次計数の計数結果から精査カセット33内の紙幣のうち所定枚数X1を超える分の枚数を求め、その枚数分の紙幣を通過センサ312で計数しながら、精査カセット33から繰り出して回収カセット53へ搬送し、残りの所定枚数X1の紙幣を収納カセット31へ搬送するようにしてもよい。このとき、二次計数を行ってもよいし、行わなくてもよい。ただし、二次計数を行うことによって、収納カセット31等に収納される紙幣の管理をより正確に行うことができる。
−変形例5−
続いて、変形例5に係る入出金機1について説明する。図20は、変形例5に係る一部回収処理の処理を示すフローチャートである。変形例5に係る入出金機1は、紙幣を収納カセット31に戻したときの紙幣の高さに基づいて、一部の紙幣を回収カセット53へ搬送する。より詳しくは、入出金機1は、収納カセット31内における紙幣の高さが所定高さとなるまで紙幣を収納カセット31に戻し、紙幣の高さが所定高さに達すると、それ以降は紙幣を回収カセット53へ搬送する。
続いて、変形例5に係る入出金機1について説明する。図20は、変形例5に係る一部回収処理の処理を示すフローチャートである。変形例5に係る入出金機1は、紙幣を収納カセット31に戻したときの紙幣の高さに基づいて、一部の紙幣を回収カセット53へ搬送する。より詳しくは、入出金機1は、収納カセット31内における紙幣の高さが所定高さとなるまで紙幣を収納カセット31に戻し、紙幣の高さが所定高さに達すると、それ以降は紙幣を回収カセット53へ搬送する。
変形例5に係る収納カセット31には、変形例1に係る収納カセット31と同様に第2センサ317、第1センサ316及び第1集積台センサ318が設けられている。ただし、第1センサ316は、集積台311を最も下方に位置させた状態において、集積台311から前記高さH0の位置に位置する紙幣を検出するように設置されている。高さH0は、前述の如く、積み重ねられた一番上の紙幣と高さH1の位置との間に所定の収納スペースSが形成される高さである。
以下に、変形例5に係る入出金機1の一部回収処理について図20を参照しながら説明する。
まず、制御部513は、ステップSb31において精査処理の開始を判定する。このステップSb31における精査処理の開始判定から、その後のステップSb33における精査カセット33への紙幣の搬送までの処理は、前記ステップSb11〜Sb13と同じである。
続いて、制御部513は、二次計数を開始し、ステップSb34において、精査カセット33内の紙幣を繰り出して、識別部25へ搬送し、識別部25により紙幣を識別して、計数を行う。
そして、制御部513は、ステップSb35において、収納カセット31内における紙幣の高さが所定の高さH0より高いか否かを判定する。具体的には、制御部513は、第1集積台センサ318が集積台311を検出していること及び第1センサ316が紙幣を検出していることをもって、収納カセット31内の紙幣の高さが高さH0より高いと判定する。紙幣の高さが高さH0以下のときには、制御部513は、ステップSb36において、識別後の紙幣を収納カセット31へ搬送する。一方、紙幣の高さが高さH0より高いときには、制御部513は、ステップSb37において、識別後の紙幣を回収カセット53へ搬送する。
続いて、ステップSb38において、制御部513は、二次計数が終了したか否かを判定する。二次計数が終了していないときには、制御部513は、ステップSb34へ戻って識別及び計数を継続する。一方、二次計数が終了したときには、制御部513は、処理を終了する。
こうして、精査処理における一部回収処理が完了する。
つまり、ステップSb34〜Sb38によって、二次計数が実行され、収納カセット31内の紙幣の高さがH0に達するまでは識別後の紙幣が収納カセット31へ戻される。そして、収納カセット内の紙幣の高さがH0に達すると、識別後の紙幣が回収カセット53へ搬送される。こうして、収納カセット31内の紙幣の高さを高さH0以下とすることによって、収納カセット31内における紙幣の上方に新たな紙幣を受け入れ可能な収納スペースSを確保することができる。
したがって、変形例5に係る入出金機1は、前記制御部513は、前記収納カセット31に所定量の紙幣の収納スペースSを確保できるか否かを判定する判定部として機能すると共に、前記収納カセット31に所定量の紙幣の収納スペースを確保できないと前記精査処理後に判定した場合には、前記識別部25による識別後の紙幣の一部を前記回収カセット53に移動させる。
この構成によれば、収納カセット31に所定量の紙幣の収納スペースSを確保できるか否かを精査処理後に判定するので、次に新たな紙幣を受け入れ可能か否かをより正確に判定することができる。
また、前記制御部513は、前記精査処理後に紙幣を前記収納カセット31に戻した後の積み重なった紙幣の高さに基づいて、該収納カセット31に前記収納スペースSを確保できるか否かを判定する。つまり、実際に精査処理後の収納カセット31内の紙幣の高さを検出することによって、収納スペースSの有無を直接的に判定することができる。その結果、精査処理後に収納カセット31に収納スペースSを確保できるか否かをより正確に判定することができる。
さらに、紙幣の高さが高さH0を超える分の紙幣は、収納カセット31へ移動させることなく、回収カセット53に搬送されるので、後述する変形例6と比べて処理が簡素化され、処理時間を短くすることができる。
−変形例6−
続いて、変形例6に係る入出金機1について説明する。図21は、変形例6に係る一部回収処理の処理を示すフローチャートである。変形例6に係る入出金機1は、紙幣を収納カセット31に戻したときの紙幣の高さに基づいて、一部の紙幣を回収カセット53へ搬送する。より詳しくは、入出金機1は、全ての紙幣を一旦収納カセット31に戻し、そのときの紙幣の高さに基づいて、一部の紙幣を回収するか否かを判定する。
続いて、変形例6に係る入出金機1について説明する。図21は、変形例6に係る一部回収処理の処理を示すフローチャートである。変形例6に係る入出金機1は、紙幣を収納カセット31に戻したときの紙幣の高さに基づいて、一部の紙幣を回収カセット53へ搬送する。より詳しくは、入出金機1は、全ての紙幣を一旦収納カセット31に戻し、そのときの紙幣の高さに基づいて、一部の紙幣を回収するか否かを判定する。
変形例6に係る収納カセット31は、変形例5と同様の構成をしている。
以下に、変形例6に係る入出金機1の一部回収処理について図21を参照しながら説明する。
まず、制御部513は、ステップSc11において精査処理の開始を判定する。このステップSc11における精査処理の開始判定から、その後のステップSc13における精査カセット33への紙幣の搬送までの処理は、前記ステップSb11〜Sb13と同じである。
続いて、制御部513は、Sc14において二次計数を行い、Sc15において識別後の紙幣を全て収納カセット31へ戻す。これらステップSc14,Sc15の内容は、ステップSa17,Sa18と同じである。
その後、制御部513は、ステップSc16において第1センサ316の検出結果に基づいて、収納カセット31内の紙幣の高さが高さH0より高いか否かを判定する。換言すれば、制御部513は、積み重ねられた紙幣の上方に所定の収納スペースSが確保されているか否かを判定する。紙幣の高さが高さH0より高いときには、制御部513はステップSc17へ進む一方、紙幣の高さが高さH0以下のときには、制御部513は処理を終了する。ステップSc17においては、制御部513は、1枚だけ紙幣を収納カセット31から繰り出して回収カセット53へ搬送する。その後、制御部513は、ステップSc16へ戻る。収納カセット31から繰り出される紙幣は、通過センサ312によって計数される。
つまり、収納カセット31内の紙幣の高さが高さH0より高ければ、ステップSc16,Sc17が繰り返され、紙幣を収納カセット31から回収カセット53へ搬送するという処理が紙幣の高さが高さH0以下となるまで繰り返される。
こうして、一部回収処理が完了する。
変形例6に係る一部回収処理においては、一次計数及び二次計数を完了させ、全ての紙幣を一旦収納カセット31に戻す。このとき、紙幣は、自由落下して密でない状態で積み重なっている。この状態で紙幣の高さが高さH0以下であれば、全ての処理を終了する。紙幣の高さが高さH0以下であれば、収納カセット31内における紙幣の上方には、新たな紙幣を受け入れ可能な収納スペースSが確保されている。一方、収納カセット31内の紙幣の高さが高さH0より高ければ、紙幣の高さが高さH0以下となるまで紙幣を収納カセット31から繰り出して回収カセット53へ移動させる。
したがって、変形例6に係る入出金機1は、前記制御部513は、前記収納カセット31に所定量の紙幣の収納スペースSを確保できるか否かを判定する判定部として機能すると共に、前記収納カセット31に所定量の紙幣の収納スペースSを確保できないと前記精査処理後に判定した場合には、前記識別部25による識別後の紙幣の一部を前記回収カセット53に移動させる。より詳しくは、制御部513は、収納カセット31へ一旦戻した紙幣の一部を回収カセット53へ移動させる。
この構成によれば、収納カセット31に所定量の紙幣の収納スペースSを確保できるか否かを精査処理後に判定するので、次に新たな紙幣を受け入れ可能か否かをより正確に判定することができる。
また、前記制御部513は、前記精査処理後に紙幣を前記収納カセット31に戻した後の積み重なった紙幣の高さに基づいて、該収納カセット31に前記収納スペースを確保できるか否かを判定する。
このように、精査処理後の収納カセット31内の紙幣の高さを参照することによって、収納カセット31に前記収納スペースを確保できるか否かをより直接的に判定することができる。つまり、精査処理後に収納カセット31に前記収納スペースを確保できるか否かをより正確に判定することができる。
−変形例7−
続いて、変形例7に係る入出金機1について説明する。図22は、変形例7に係る収納カセットの概略図である。図23は、変形例7に係る一部回収処理の処理を示すフローチャートである。変形例7に係る入出金機1は、集積台311の高さに基づいて紙幣の高さを検出し、精査処理における紙幣の搬送先を収納カセット31内の紙幣の高さに基づいて振り分ける。
続いて、変形例7に係る入出金機1について説明する。図22は、変形例7に係る収納カセットの概略図である。図23は、変形例7に係る一部回収処理の処理を示すフローチャートである。変形例7に係る入出金機1は、集積台311の高さに基づいて紙幣の高さを検出し、精査処理における紙幣の搬送先を収納カセット31内の紙幣の高さに基づいて振り分ける。
変形例7に係る収納カセット31は、第1センサ316に加えて、集積台311の位置を検出するセンサが設けられている。このセンサは何れの収納カセット31にも設けられている。詳しくは、図22に示すように、収納カセット31の内部には、第1センサ316に加えて、集積台311が最も下方に位置することを検出する第1集積台センサ318が設けられている。第1集積台センサ318は、第1センサ316と同様の構成をしている。
また、集積台311は、図示省略のステッピングモータで駆動されている。ステッピングモータは、制御部513からのパルス信号により制御されている。制御部513は、パルス信号のパルス数に基づいて集積台311の移動量を検出することができる。尚、制御部513は、パルス信号のパルス数に代えて、ステッピングモータのエンコーダ出力に基づいて集積台311の移動量を検出してもよい。
制御部513は、集積台311上の最も上の紙幣が第1センサ316に検出されているときの集積台311の位置に基づいて、集積台311上の紙幣の高さを検出している。詳しくは、制御部513は、まず、集積台311を最下方位置まで、即ち、集積台311が第1集積台センサ318で検出される位置まで移動させる。次に、制御部513は、最も上の紙幣が第1センサ316に検出されるまで集積台311を上昇させる。このとき、集積台311が最も下方に位置した状態を基準として、その状態からのパルス信号のパルス数を計数することによって、集積台311の移動量を検出でき、ひいては、最も上の紙幣が第1センサ316に検出されるときの集積台311の絶対的な位置を検出することができる。集積台311の絶対的な位置がわかれば、第1センサ316に検出される紙幣の位置が既知なので、両者の差に基づいて、集積台311上の紙幣の高さを求めることができる。
このように構成された入出金機1における一部回収処理について、図23を参照しながら以下に説明する。変形例7に係る一部回収処理においては、計数後に全ての紙幣を収納カセット31へ戻したとすると収納カセット31内に収納スペースSが確保できるか否かを精査処理による計数を開始する前に判定する。
変形例7における一部回収処理のステップSd21〜Sd28の内容は、ステップSd22を除いて、変形例1に係るステップSa21〜Sa28(ステップSa22を除く)と同じである。
ステップSd22においては、制御部513は、集積台311上の最も上の紙幣が第1センサ316に検出されている状態における集積台311の高さが所定の高さH3よりも低いか否かを判定する。高さH3は、高さH2の紙幣が積み重ねられた集積台311を最も上の紙幣が第1センサ316に検出されるように配置したときの該集積台311の高さである。
具体的には、制御部513は、集積台311を一旦、最下方位置まで移動させた後、最も上の紙幣が第1センサ316に検出されるまで集積台311を上昇させる。このとき、制御部513は、集積台311が最下方位置に位置する状態からのステッピングモータへのパルス信号のパルス数を計数することによって集積台311の最下方位置からの移動量、即ち、集積台311の高さを検出する。制御部513は、検出した集積台311の高さが高さH3よりも低いか否かを判定する。集積台311の高さが高さH3以上のときには、制御部513はステップSd23へ進む一方、集積台311の高さが高さH3より低いときには、制御部513はステップSd27へ進む。
ステップSd23,Sd24では、通常の一次計数が行われる。一方、ステップSd27,Sd28では、一次計数後に一部の紙幣(所定枚数X1を超える紙幣)が回収カセット53に回収される。
変形例7に係る一部回収処理においては、計数前の集積台311の高さが高さH3以上であれば、識別部25による識別を終えた紙幣を全て精査カセット33へ移動させ、その後、全ての紙幣を収納カセット31に戻す。計数前の集積台311の高さが高さH3以上であれば、紙幣を収納カセット31に戻したときに紙幣の高さは高さH0以下となる。そのため、収納カセット31内に新たな紙幣を受け入れ可能な収納スペースSを確保できる。一方、計数前の集積台311の高さが高さH3より低ければ、識別部25による識別を終えた紙幣の一部を回収カセット53へ搬送し、残りの紙幣を精査カセット33へ移動させる。その後、精査カセット33内の全ての紙幣を収納カセット31に戻す。具体的には、所定枚数X1の紙幣が収納カセット31に戻される。所定枚数X1は、紙幣を自由落下させて密でない状態で積み重ねた場合に、紙幣の高さが所定の高さH0となる枚数である。そのため、収納カセット31内には、新たな紙幣を受け入れ可能な収納スペースSを確保することができる。
したがって、変形例7に係る入出金機1において、制御部513が判定部として機能し、集積台311の高さに基づいて前記収納カセット31に所定量の紙幣の収納スペースSを確保できるか否かを判定する。つまり、制御部513は、判定部の一例でもあり、制御部の一例でもある。
また、入出金機1において、前記収納カセット31では、紙幣を積み重ねて収納しており、前記制御部513は、前記収納カセット31における積み重なった紙幣の高さに基づいて、前記収納カセット31に前記収納スペースSを確保できるか否かを判定する。つまり、集積台311の高さを検出することは、集積台311上に積み重ねられている紙幣の高さを検出することに等しい。換言すると、前記制御部513は、集積台311の高さに基づいて、該収納カセット31に前記収納スペースSを確保できるか否かを判定する。
前記の構成によれば、紙幣の枚数を計数しなくても、精査処理後に収納カセット31内に前記収納スペースSを確保できるか否かを判定することができる。また、精査処理時に紙幣を収納カセット31から繰り出す前に、前記収納スペースSを確保できるか否かを判定することができる。そのため、紙幣を収納カセット31から繰り出した後であれば、どのタイミングでも紙幣の一部を回収することができる。例えば、前述の説明では、一次計数後に紙幣の一部を回収しているが、変形例2のように二次計数後に紙幣の位置を回収してもよい。さらには、収納カセット31の通過センサ312による計数(即ち、カウンタによる計数)に基づいて、一次計数の前に所定枚数X1を超える紙幣を回収カセット53へ移動させてもよい。
尚、前記の処理では、集積台311が最下方位置に位置するときを基準にした集積台311の移動量に基づいて集積台311の高さを検出しているが、基準はこれに限られるものではない。つまり、移動量を求める基準となる集積台311の位置は任意に設定することができる。例えば、前述の如く、制御部513は、通常は、収納カセット31に紙幣が存在しない状態において第1センサ316に集積台311が検出されている状態を原点として、その状態からの集積台311の移動量を監視することによって、収納カセット31内における集積台311の絶対的な位置を検出している。つまり、制御部513は、集積台311の高さを常時検出している。そのため、常時検出している集積台311の高さを用いてもよい。ただし、集積台311の上下動を繰り返すにつれて、実際の集積台311の高さと相対的な移動量から求めた集積台311の高さとの誤差が大きくなる虞がある。それに対し、集積台311の高さを検出する直前に集積台311の原点を合わせることによって、集積台311の高さをより正確に検出することができる。第1センサ316を用いた集積台311の原点合わせは紙幣が存在しないときしか行えないので、集積台311の高さを検出する直前に集積台311の原点を合わせるためには、第1集積台センサ318のようなセンサを別途設けることが好ましい。
また、前記の処理では、最も上の紙幣が第1センサ316に検出されているときの集積台311の高さに基づいて集積台311上の紙幣の高さを判定しているが、これに限られるものではない。例えば、紙幣を繰り出すべく最も上の紙幣をキッカローラ313に圧接させたときの集積台311の高さに基づいて集積台311上の紙幣の高さを判定してもよい。つまり、キッカローラ313の高さは既知なので、集積台311の高さがわかれば、集積台311上の紙幣の高さを求めることができる。ただし、判定の閾値となる集積台311の高さH3は、所定枚数X1の紙幣をキッカローラ313に圧接させたときの集積台311の高さである。
さらに、最も上の紙幣をキッカローラ313に圧接させたときの集積台311の高さに基づいて集積台311上の紙幣の高さを判定する場合には、紙幣繰り出し時の集積台311の高さが高さH3に達するまでは、繰り出した紙幣を回収カセット53に回収し、紙幣繰り出し時の集積台311の高さが高さH3以上のときには、繰り出した紙幣を精査カセット33へ搬送するようにしてもよい。このとき、回収カセット53に回収する紙幣は、一次計数を行ってもよいし、一次計数を経ることなく回収カセット53へ搬送してもよい。
尚、以上の説明では、精査処理開始時の収納カセット31における紙幣の高さに基づいて紙幣を回収するか否かを判定しているが、精査カセット33における紙幣の高さ又は二次計数後に紙幣を収納カセット31に戻したときの紙幣の高さに基づいて紙幣を回収するか否かを判定してもよい。処理の内容は、以上の説明と同様である。
−変形例8−
続いて、変形例8に係る入出金機1について説明する。図24は、変形例8に係る一部回収処理の処理を示すフローチャートである。変形例8に係る入出金機1は、記憶部59のカウンタで記憶している紙幣の枚数に基づいて、一部の紙幣を回収カセット53へ搬送する。変形例8に係る一部回収処理について、図24を参照しながら以下に説明する。
続いて、変形例8に係る入出金機1について説明する。図24は、変形例8に係る一部回収処理の処理を示すフローチャートである。変形例8に係る入出金機1は、記憶部59のカウンタで記憶している紙幣の枚数に基づいて、一部の紙幣を回収カセット53へ搬送する。変形例8に係る一部回収処理について、図24を参照しながら以下に説明する。
変形例8における一部回収処理のステップSe21〜Se28の内容は、ステップSe22を除いて、変形例1に係るステップSa21〜Sa28(ステップSa22を除く)と同じである。
ステップSe22においては、制御部513は、カウンタに記憶している、精査処理の対象となる収納カセット31の紙幣の枚数(即ち、カウンタ値)が所定枚数X1以下か否かを判定する。カウンタ値が所定枚数X1以下の場合には、制御部513はステップSe23へ進む一方、カウンタ値が所定枚数X1よりも大きい場合には、制御部513はステップSe27へ進む。
ステップSe23,Se24では、一次計数後に全ての紙幣が精査カセット33へ搬送される。一方、ステップSe27,Se28では、一次計数後に所定枚数X1の紙幣だけが精査カセット33へ搬送され、所定枚数X1を超える紙幣は回収カセット53に回収される。
このように、変形例8に係る一部回収処理においては、記憶部59のカウンタに記憶されている枚数に基づいて、収納スペースSが確保できるか否かを判定している。
したがって、変形例8に係る入出金機1は、前記収納カセット31に収納された紙幣の枚数を記憶する記憶部59をさらに備え、前記制御部513は、前記記憶部59に記憶された紙幣の枚数に基づいて、該収納カセット31に前記収納スペースSを確保できるか否かを判定する。
尚、以上の説明では、一次計数を開始する前に記憶部59のカウンタ値に基づいて収納スペースSが確保できるか否かを判定しているが、これに限られるものではない。例えば、一次計数後、二次計数直前に記憶部59の精査カセット33のカウント値に基づいて収納スペースSを確保できるか否かを判定してもよい。あるいは、二次計数後に記憶部59の収納カセット31のカウント値に基づいて収納スペースSを確保できるか否かを判定してもよい。つまり、識別後の紙幣の振り分けを、精査処理による計数枚数に代えて、記憶部59のカウンタで管理されている計数枚数に基づいて行ってもよい。
《実施形態2》
続いて、実施形態2に係る入出金機について説明する。図25に、実施形態2に係る収納カセットの概略図を示す。
続いて、実施形態2に係る入出金機について説明する。図25に、実施形態2に係る収納カセットの概略図を示す。
実施形態2に係る入出金機は、実施形態1に係る入出金機1において、収納カセット31に代えて収納カセット631を採用している。収納カセット631は、紙幣を立てた状態で水平方向に積み重ねていく点で、収納カセット31と異なる。尚、精査カセット33は、実施形態1と同様の構成であってもよいし、収納カセット631と同様の構成としてもよい。収納カセット631は、収納部の一例である。
詳しくは、収納カセット631は、水平方向に細長い形状を有している。各収納カセット631の長手方向一端の側面には、紙幣の通過が可能な出入口632が、カセットの内外を連通するように形成されている。出入口632には、前述した分岐路417が着脱可能に接続される。
収納カセット631の内部であって出入口632の近傍には、キッカローラ633、フィードローラ634及びゲートローラ635が設けられている。キッカローラ633は、収納カセット631内の紙幣をフィードローラ634へ送り出すためのローラである。フィードローラ634は、収納カセット631内の紙幣を分岐路417へ繰り出す一方、分岐路417からの紙幣を収納カセット631内へ繰り入れるためのローラである。また、収納カセット631の内部であって出入口632とフィードローラ634との間には、紙幣の通過を検知する通過センサ312が設けられている。
収納カセット631の底には、集積台636が配設されている。収納カセット631内の紙幣は、立位状態(即ち、紙幣の厚み方向を収納カセット631の長手方向を向けた状態)で集積台636上に集積されている。集積台636上には、札押さえ部材637が設けられている。札押さえ部材637は、収納カセット631の長手方向に移動可能に構成されている。札押さえ部材637は、集積台636上の紙幣の量に応じて移動し、紙幣をキッカローラ633に押し付けた状態で保持する。
尚、図示は省略するが、収納カセット631にも、前記カセットドア3002及びロック部3001が設けられている。
このように構成された収納カセット631から紙幣を繰り出す際には、キッカローラ633が回転することによって、キッカローラ633に接触している紙幣をフィードローラ634に送り出す。フィードローラ634は、送られてきた紙幣を分岐路417へ繰り出す。分岐路417へ繰り出された紙幣は、分岐路417に沿って搬送される。このとき、紙幣が通過センサ312を通過することにより、繰り出しが検知される。通過センサ312を通過した紙幣は、出入口632を介して収納カセット631の外部へ搬送されていく。札押さえ部材637は、紙幣の繰り出しに応じてキッカローラ633の方へ移動する。これにより、紙幣をキッカローラ633に押し付けた状態を維持する。
一方、収納カセット631へ紙幣を繰り入れる際には、紙幣が分岐路417に沿って搬送され、出入口632を介して収納カセット631内へ搬送されてくる。紙幣が出入口632の近傍で通過センサ312を通過することにより、繰り入れが検知される。通過センサ312を通過した紙幣は、フィードローラ634により、キッカローラ633と該キッカローラ633に接触している紙幣との間に送り込まれる。そして、こうして繰り入れられた紙幣が集積台636上の先頭の紙幣となり、キッカローラ633と接触する紙幣となる。札押さえ部材637は、紙幣の繰り入れに応じてキッカローラ633から離れる方向へ移動する。
このような構成であっても、前記実施形態1のように精査処理の際に収納カセット631内の紙幣の一部を回収することによって、収納カセット631に所定の収納スペースSを確保することができる。具体的には、前記実施形態1のように一次計数又は二次計数の計数結果に基づいて、収納カセット631に所定の収納スペースSを確保できるか否かを判定することができる。つまり、精査処理後に収納カセット631に戻す紙幣の枚数X1は、収納カセット631内に収納できる最大枚数から、収納スペースSに相当する枚数を減じた枚数に設定される。こうすることで、精査処理後の収納カセット631内に収納スペースSを確保することができる。そして、このような紙幣の回収を精査処理の際に収納カセット631から紙幣が外に出される機会を利用して行うことによって、入出金機全体の処理を簡略化することができる。
《実施形態3》
続いて、実施形態3に係る入出金機について説明する。図26に、実施形態3に係る収納モジュールの概略図を示す。
続いて、実施形態3に係る入出金機について説明する。図26に、実施形態3に係る収納モジュールの概略図を示す。
実施形態3に係る入出金機は、実施形態1に係る入出金機1において、収納カセット31に代えて収納モジュール730を採用している。収納モジュール730は、紙幣をテープを用いて巻き取って収納する点で、収納カセット31と異なる。尚、精査カセット33は、実施形態1と同様の構成であってもよいし、収納モジュール730と同様の構成としてもよい。収納モジュール730は、収納部の一例である。
詳しくは、収納モジュール730は、第1テープ731と、第2テープ732と、第1テープ731の一端部が取り付けられた第1リール733と、第2テープ732の一端部が取り付けられた第2リール734と、第1テープ731と第2テープ732とを概ね向かい合う状態に案内する一対の案内ローラ735,735と、第1テープ731を第1リール733から案内ローラ735まで案内する第1補助ローラ736と、第2テープ732を第2リール734から案内ローラ735まで案内する第2補助ローラ737と、第1テープ731の他端部と第2テープ732の他端部とが取り付けられたドラム738と、紙幣を搬送する一対の搬送ローラ739,739とを有している。
第1リール733、第2リール734及びドラム738は、図示省略の駆動モータにより回転駆動される。第1テープ731は、第1リール733及びドラム738により巻き取られる。第2テープ732は、第2リール734及びドラム738により巻き取られる。第1及び第2テープ731,732は、第1及び第2リール733,734のそれぞれに個別に巻き取られる。一方、第1及び第2テープ731,732は、ドラム738に巻き取られるときには、互いに重なり合った状態で一緒に巻き取られる。
一対の案内ローラ735,735は、隙間を空けた状態で互いに対向している。そのため、第1及び第2テープ731,732は、案内ローラ735,735の近傍では、僅かに隙間を空けて向き合っており、完全には重なり合っていない。第1及び第2テープ731,732は、ドラム738に近づくにつれて接近し、最終的には互いに重なり合う。尚、一対の案内ローラ735,735とドラム738との間において、第1及び第2テープ731,732を押圧して、第1及び第2テープ731,732を重なり合わせる揺動レバーを設けてもよい。
各搬送ローラ739は、案内ローラ735と同軸に設けられている。一対の搬送ローラ739,739は、互いに接触した状態で対向している。一対の搬送ローラ739,739は、図示省略の駆動モータにより回転駆動される。尚、案内ローラ735は、搬送ローラ739の駆動軸に回転自在に取り付けられている。
一対の案内ローラ735,735及び一対の搬送ローラ739,739は、収納モジュール730の出入口の近傍に設けられている。該出入口には、前記分岐路417が接続されている。また、図示は省略するが、一対の搬送ローラ739,739の近傍には、紙幣の通過を検知する通過センサが設けられている。
このように構成された収納モジュール730においては、分岐路417を介して紙幣が搬送されてくると、第1リール733、第2リール734、ドラム738及び搬送ローラ739,739が回転を開始する。第1リール733、第2リール734及びドラム738は、第1リール733の第1テープ731及び第2リール734の第2テープ732をドラム738に巻き取る方向に回転する。搬送ローラ739,739は、紙幣を引き込む方向に回転する。
まず、紙幣は、分岐路417を介して収納モジュール730の出入口まで搬送され、搬送ローラ739,739に挟み込まれる。搬送ローラ739,739は、紙幣を挟持し、収納モジュール730内へ引き込む。引き込まれた紙幣は、隙間を空けて互いに向かい合う第1及び第2テープ731,732の間に送り込まれる。紙幣は、第1及び第2テープ731,732に挟持され、その状態でドラム738に向かって搬送される。このとき、紙幣は、通過センサにより検知される。そして、紙幣は、第1及び第2テープ731,732と共にドラム738に巻き取られる。こうして、1枚の紙幣の収納が完了する。これを連続して行うことにより、複数の紙幣を連続的に収納することができる。この収納モジュール730に収納できる紙幣は、主として、ドラム738に巻き取ることができる第1及び第2テープ731,732の長さに依存する。
一方、紙幣を繰り出す際には、第1リール733、第2リール734、ドラム738及び搬送ローラ739,739が収納時とは反対向きに回転する。第1リール733、第2リール734及びドラム738は、ドラム738に巻き取られた第1及び第2テープ731,732をそれぞれ第1及び第2リール733,734に巻き取る方向に回転する。搬送ローラ739,739は、紙幣を繰り出す方向に回転する。
そうすると、ドラム738に巻き取られていた紙幣は、該第1及び第2テープ731,732と共にドラム738から引き出され、搬送ローラ739,739の方へ搬送されていく。紙幣が搬送ローラ739,739に近づくにつれて、重なり合っていた第1及び第2テープ731,732が徐々に離れていく。そして、紙幣が搬送ローラ739,739に到達したときには、紙幣は、第1及び第2テープ731,732の挟持から完全に解放され、搬送ローラ739,739に挟持された状態となる。搬送ローラ739,739は、挟持した紙幣を出入口を介して分岐路417へ繰り出す。こうして、1枚の紙幣の繰り出しが完了する。これを連続して行うことにより、複数の紙幣を連続的に繰り出すことができる。
このように構成された収納モジュール730であっても、前記実施形態1のように精査処理の際に収納モジュール730内の紙幣の一部を回収することによって、収納モジュール730に所定の収納スペースSを確保することができる。収納モジュール730においては、収納スペースSは、紙幣を収納可能な第1及び第2テープ731,732の長さに相当する。具体的には、前記実施形態1のように一次計数又は二次計数の計数結果に基づいて、収納モジュール730に所定の収納スペースSを確保できるか否かを判定することができる。つまり、精査処理後に収納モジュール730に戻す紙幣の枚数X1は、収納モジュール730内に収納できる最大枚数から、収納スペースSに相当する枚数を減じた枚数に設定される。こうすることで、精査処理後の収納モジュール730内に収納スペースSを確保することができる。そして、このような紙幣の回収を精査処理の際に収納モジュール730から紙幣が外に出される機会を利用して行うことによって、入出金機全体の処理を簡略化することができる。
《その他の実施形態》
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、前記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、前記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、前記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、前記実施形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、前記実施形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。また、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、前記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
前記実施形態について、例えば以下のような構成としてもよい。
前記入出金機1は、前記の構成に限られるものではない。例えば、出金口の数は2つでなく、1つであってもよい。収納カセット31の個数も変更してもよい。一時保留部51等の一部回収処理に必須でない構成は省略してもよい。また、搬送部41の構成も前記の構成に限られず、紙幣を所定の場所に搬送できる限り、任意に構成することができる。
また、前記収納カセット31の構成は、前述の構成に限られない。収納カセット31における、紙幣の収納の方法や、紙幣の繰り入れ/繰り出しの方法等は任意に構成することができる。また、収納カセット31内の紙幣の量は、紙幣の高さにより検出しているが、これに限られるものではない。紙幣の重さに基づいて紙幣の量を検出してもよいし、通過センサ312を用いて計数したカウンタの値に基づいて紙幣の量を検出してもよい。
同様に、前記精査カセット33及び回収カセット53の構成は、前述の構成に限られない。
前記精査処理においては、一次計数と二次計数との2回の計数を行っているが、これに限られるものではない。計数の回数は1回でもよいし、3回以上であってもよい。
以上説明したように、ここに開示する技術は、金融機関等に設定される入出金機の他にも、種々の入出金機等を含む紙幣処理装置について有用である。
1 紙幣入出金機(紙幣処理装置)
23 出金部
25 識別部
31 収納カセット(収納部)
317 第2センサ(判定部)
33 精査カセット(一時退避部)
332 第3センサ(判定部)
41 搬送部
53 回収カセット(回収部)
59 記憶部
513 制御部(制御部、判定部)
631 収納カセット(収納部)
730 収納モジュール(収納部)
S 収納スペース
23 出金部
25 識別部
31 収納カセット(収納部)
317 第2センサ(判定部)
33 精査カセット(一時退避部)
332 第3センサ(判定部)
41 搬送部
53 回収カセット(回収部)
59 記憶部
513 制御部(制御部、判定部)
631 収納カセット(収納部)
730 収納モジュール(収納部)
S 収納スペース
Claims (13)
- 紙幣の入金処理及び出金処理を行う紙幣処理装置であって、
紙幣を収納する収納部と、
前記収納部内の紙幣を一時的に退避可能な一時退避部と、
前記収納部内の紙幣を回収する回収部と、
前記収納部、前記一時退避部及び前記回収部の間で紙幣を搬送する搬送部と、
前記搬送部に設けられ、紙幣を識別する識別部と、
前記収納部に所定量の紙幣の収納スペースを確保できるか否かを判定する判定部と、
前記収納部内の紙幣を前記一時退避部に一旦移動させて該収納部に戻す間に、前記識別部により紙幣を識別して前記収納部内の在高を確定する精査処理を行わせる制御部とを備え、
前記制御部は、前記判定部が前記収納部に所定量の紙幣の収納スペースを確保できないと前記精査処理時又は前記精査処理後に判定した場合には、前記識別部による識別後の紙幣の一部を前記回収部に移動させることを特徴とする紙幣処理装置。 - 前記制御部は、
前記収納部内の紙幣を前記一時退避部に一旦移動させる際に前記識別部に前記精査処理における識別を行わせるように構成されており、
前記判定部が前記収納部に前記収納スペースを確保できないと判定した場合には、前記識別部による識別後の紙幣の一部を前記一時退避部へ移動させることなく前記回収部へ移動させることを特徴とする請求項1に記載の紙幣処理装置。 - 前記制御部は、前記判定部が前記収納部に前記収納スペースを確保できないと判定した場合には、紙幣を前記一時退避部から前記収納部に戻す際に、前記識別部による識別後の紙幣の一部を前記回収部へ移動させることを特徴とする請求項1に記載の紙幣処理装置。
- 前記制御部は、前記判定部が前記収納部に前記収納スペースを確保できないと判定した場合には、前記識別部による識別後の紙幣を前記収納部に戻した後に該紙幣の一部を前記回収部へ移動させることを特徴とする請求項1に記載の紙幣処理装置。
- 前記判定部は、紙幣の枚数に基づいて、該収納部に前記収納スペースを確保できるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の紙幣処理装置。
- 前記紙幣の枚数は、前記精査処理により得られた枚数であることを特徴とする請求項5に記載の紙幣処理装置。
- 前記収納部に収納された紙幣の枚数を記憶する記憶部をさらに備え、
前記紙幣の枚数は、前記記憶部に記憶された紙幣の枚数であることを特徴とする請求項5に記載の紙幣処理装置。 - 前記収納部又は前記一時退避部は、紙幣を積み重ねた状態で収納するように構成されており、
前記判定部は、前記収納部又は前記一時退避部における積み重なった紙幣の高さに基づいて、該収納部に前記収納スペースを確保できるか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の紙幣処理装置。 - 余剰紙幣を回収するのみで、該余剰紙幣を繰り出すことができないように構成された回収カセットをさらに備え、
前記回収部は、前記回収カセットであることを特徴とする請求項1に記載の紙幣処理装置。 - 前記紙幣を払い出すよう構成された出金部をさらに備え、
前記回収部は、前記出金部であることを特徴とする請求項1に記載の紙幣処理装置。 - 前記収納スペースの前記所定量は、一度の取引で入金可能な最大枚数に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の紙幣処理装置。
- 前記制御部は、前記収納スペースの前記所定量を1日の時間帯又は年月日に応じて変更することを特徴とする請求項1に記載の紙幣処理装置。
- 紙幣を収納する収納部と、
前記収納部内の紙幣を一時的に退避可能な一時退避部と、
前記収納部内の紙幣を回収する回収部と、
前記収納部、前記一時退避部及び前記回収部の間で紙幣を搬送する搬送部と、
前記搬送部に設けられ、紙幣を識別する識別部とを備え、紙幣の入金処理及び出金処理を行う紙幣処理装置における紙幣処理方法であって、
前記収納部から該紙幣を前記搬送路を介して前記一時退避部に一旦移動させて該収納部に戻す搬送ステップと、
前記搬送ステップ中に前記識別部により紙幣を識別して前記収納部内の在高を確定する精査処理を行う精査ステップと、
前記収納部に所定量の紙幣の収納スペースを確保できるか否かを前記精査ステップ時又は前記精査ステップ後に判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおいて前記収納スペースを確保できないと判定したときには、前記識別部による識別後の紙幣の一部を前記回収部に移動させる回収ステップとを含むことを特徴とする紙幣処理方法。
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