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JP2014192361A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

半導体装置およびその製造方法 Download PDF

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JP2014192361A
JP2014192361A JP2013066839A JP2013066839A JP2014192361A JP 2014192361 A JP2014192361 A JP 2014192361A JP 2013066839 A JP2013066839 A JP 2013066839A JP 2013066839 A JP2013066839 A JP 2013066839A JP 2014192361 A JP2014192361 A JP 2014192361A
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Yuji Hirosaki
有史 廣崎
Yukinori Nakada
行則 中田
Takahiro Takimoto
貴博 瀧本
Kazutomo Doi
一智 土居
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Abstract

【課題】通常のP型半導体基板を用いて、中耐圧でオン抵抗が低いオフセットドレインのp型MOSトランジスタを有する半導体装置を提供する。
【解決手段】第1導電型の半導体基板であるP型半導体基板(21)と、上記第1導電型の半導体基板(21)内に形成された第2導電型の深い第1ウエル(25)と、上記深い第1ウエル(25)内に形成された上記第1導電型の第2ウエル(31b)と、上記第2ウエル(31b)内に形成されたオフセットドレインP型MOSトランジスタと、上記第2ウエル(31b)内における上記オフセットドレインP型MOSトランジスタのソース部に形成された上記第2導電型の第3ウエル(33)とを備えることにより、通常のP型半導体基板を用いてP型のLDMOS構造を形成することができ、中耐圧でオン抵抗が低いオフセットドレインのp型MOSトランジスタを有する半導体装置を提供できる。
【選択図】図1

Description

この発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、特にP型半導体基板上に中耐圧でオン抵抗が低いオフセットドレインのP型MOSトランジスタを有する半導体装置およびその製造方法に関する。
液晶パネルを駆動する液晶ドライバーや、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)を駆動するLEDドライバー等には、低耐圧のロジックと中耐圧素子とが搭載される。そして、そのドライバーにおいては、低消費電力での駆動が必要となり、特に中耐圧素子についてはオン抵抗の低いデバイスが必要となる。中耐圧で尚且つオン抵抗が低いデバイスとしては、NチャネルMOS(metal-oxide-semiconductor)トランジスタ(以下、NchMOSTrと略称する)においてはnLDMOS(lateral double-diffusedMOS)Trが用いられる。
一方、P型半導体基板上に上記nLDMOSTrと一緒に配置されるPchMOSTrにおいては、ドレイン部分にオフセットを持たせた構造を有するEDMOS(Extended DrainMOS)のTrが一般的に使用されている。
PchEDMOSTrを備えた半導体装置として、特開2011‐204938号公報に開示されたようなものがある。図17に、一般的なPchEDMOSの構造を示す。
図17において、P型半導体基板1上にNウェル2が形成され、その中に電界緩和層3,4および電界緩和層としてのロコス酸化膜5が形成されたPchMOSTrが形成されている。尚、6は素子分離膜であり、7はゲート酸化膜であり、8はゲート電極であり、9はP型の高濃度層であり、10はN型の高濃度層である。
この場合、上記NchMOSTrの場合とは異なり、LDMOS構造をとることができない。そのために、耐圧を確保できたとしてもオン抵抗を低くすることができない。すなわち、耐圧は確保できるもののオン抵抗が高く、結果的にチップ面積が大きくなってしまうという問題がある。
そのために、従来は、N型埋め込み層を有するエピタキシャル成長ウエハを使用している。図18にその構造を示す。図18において、図17と同じ部材には同じ番号を当てている。11はN型埋め込み層である。また、12は電界緩和厚膜ゲート酸化膜であり、13はN型のウエルである。
しかしながら、図18に示すようなN型埋め込み層11を有するエピタキシャル成長ウエハを使用した構造の場合には、製造コストが高くなるという問題がある。
尚、SOI(Silicon on Insulator)ウエハを使用しても、N型埋め込み層を有するエピタキシャル成長ウエハを使用した場合と同様に、PchEDMOSのソース部にN型のウエルを形成してオン抵抗を低くすることができるが、製造コストが高くなるという問題がある。
特開2011‐204938号公報
そこで、この発明の課題は、埋め込み層を有するエピタキシャル成長ウエハや、SOIウエハを使用することなく、通常のP型半導体基板を用いて、中耐圧でオン抵抗が低いオフセットドレインのp型MOSトランジスタを有する半導体装置およびその製造方法を提供することにある。尚、本明細書中で言うところの「中耐圧」とは、略10V〜60Vを指す。
上記課題を解決するため、この発明の半導体装置は、
第1導電型の半導体基板であるP型半導体基板と、
上記第1導電型の半導体基板内に形成された第2導電型の深い第1ウエルと、
上記深い第1ウエル内に形成された上記第1導電型の第2ウエルと、
上記第2ウエル内に形成されたオフセットドレインP型MOSトランジスタと、
上記第2ウエル内における上記オフセットドレインP型MOSトランジスタのソース部に形成された上記第2導電型の第3ウエルと
を備えたことを特徴としている。
また、一実施の形態の半導体装置では、
上記第1ウエルの深さが、6.0μm以上且つ12.0μm以下であり、
上記第2ウエルに深さが、3.0μm以上且つ6.0μm以下である。
また、一実施の形態の半導体装置では、
上記オフセットドレインP型MOSトランジスタにおけるドリフト部に、ロコス酸化膜および厚膜ゲート酸化膜を備えている。
また、一実施の形態の半導体装置では、
上記オフセットドレインP型MOSトランジスタは、ドレイン部に上記第1導電型のドレイン電界緩和層が形成されており、
上記第2ウエル内に、上記第3ウエルの底面を覆う位置から上記ドレイン電界緩和層の下面を覆う位置まで水平方向に延在する上記第2導電型の低濃度拡散層を形成して成るリサーフ構造のN型層を備えている。
また、この発明の半導体装置の製造方法は、
第1導電型の半導体基板であるP型半導体基板内に、イオン注入および熱拡散によって第2導電型の深い第1ウエルを形成する第1ウエル形成工程と、
上記第1ウエル形成工程に続いて、上記深い第1ウエル内に、上記第1導電型の第2ウエルを形成するためのイオン注入を行う第1イオン注入工程と、
上記第1イオン注入工程に続いて、上記深い第1ウエル内に、上記第2導電型の第3ウエルを形成するためのイオン注入を行う第2イオン注入工程と、
上記第2イオン注入工程に続いて、熱拡散によって、上記深い第1ウエル内に上記第2ウエルを形成すると共に、上記第2ウエル内に上記第3ウエルを形成する熱拡散工程と、
上記熱拡散工程に続いて、上記第2ウエル内に、オフセットドレインP型MOSトランジスタを、当該オフセットドレインP型MOSトランジスタのソース部が上記第3ウエルの少なくとも一部に成るように形成するトランジスタ形成工程と
を備えたことを特徴としている。
以上より明らかなように、この発明によれば、第1導電型の半導体基板であるP型半導体基板内に第2導電型の深い第1ウエルを形成し、この深い第1ウエル内に形成された上記第1導電型の第2ウエル内に、オフセットドレインP型MOSトランジスタを形成し、さらに、上記第2ウエル内における上記オフセットドレインP型MOSトランジスタのソース部に上記第2導電型の第3ウエルを形成するので、高価なN型埋め込み層を有するエピタキシャル成長ウエハやSOIウエハを用いることなく、P型のLDMOS構造を形成することができる。
したがって、通常のP型半導体基板を用いて、中耐圧でオン抵抗が低いオフセットドレインのp型MOSトランジスタを有する半導体装置を提供できる。
この発明の半導体装置における概略構成を示す断面図である。 本半導体装置の製造方法における一工程での断面図である。 図2に続く工程での断面図である。 図3に続く工程での断面図である。 図4に続く工程での断面図である。 図5に続く工程での断面図である。 図6に続く工程での断面図である。 図7に続く工程での断面図である。 図8に続く工程での断面図である。 図9に続く工程での断面図である。 図10に続く工程での断面図である。 図11に続く工程での断面図である。 図1に示す半導体装置における不純物濃度プロファイルを示す図である。 図1に示す半導体装置における各層の配置を示す平面図である。 リサーフ構造を形成する工程での断面図である。 リサーフ構造を有する半導体装置の断面図である。 従来の一般的なPchEDMOSTrの構造を示す図である。 N型埋め込み層を有するエピタキシャル成長ウエハ上に形成された従来のPchEDMOSTrの構造を示す図である。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。図1は、本実施の形態の半導体装置における構造の概略を示す断面図である。また、図2〜図12は、本半導体装置の製造方法を示す各工程での断面図である。
この発明の半導体装置は、トリプルウエル構造の中にPch中耐圧トランジスタを形成するために、P型基板21の中に上記第1ウエルとしての深いNウエル25を形成し、この深いNウエル25の中に上記第2ウエルとしてのPウエル31bを形成し、このPウエル31bの中に上記オフセットドレインP型MOSTrとしてのPchEDMOSTrおよび上記第3ウエルとしてのNウエル33を形成して、LDMOS構造を構成することに特徴がある。以下、本実施の形態の半導体装置およびその製造方法について説明する。
図2に示すように、比抵抗が1Ωcm〜200Ωcm程度のP型シリコン基板21上に膜厚10nm〜100nm程度の熱酸化膜22を形成し、リソグラフィによって深いNウエルを形成するためのレジスト23をパターンニングする。そして、形成されたレジスト23をマスクとして、ドーズ量が1.0E+12〜5.0E+13ions/cm2のリン(P)イオンを1000keV〜10000keVの加速エネルギーで注入して、N型層24を形成する。
次に、図3に示すように、上記レジスト23を除去した後に、1000℃〜1200℃,300分〜600分の熱拡散によって、注入したリン(P)によるN型層24に対するドライブイン拡散を行って、深いNウエル25を形成する。その際に、深いNウエル25の深さは、6.0μm〜12.0μmに調整する必要がある。
次に、表面に形成されていた熱酸化膜22を、フッ化水素によるウエットエッチングによって全面剥離する。その後、熱酸化によって熱酸化膜26を形成し、CVD(化学気相成長法:Chemical Vapor Deposition)によってシリコン窒化膜を形成し、パターンニング技術によってシリコン窒化膜27を形成する。そして、シリコン窒化膜27をマスクとして、熱酸化によって、図4に示すように、膜厚が300nm〜600nm程度の素子分離膜28およびPchEDMOSTrの上記ロコス酸化膜としてのドレイン部電界緩和ロコス酸化膜29を形成する。
このように、上記ドレイン部電界緩和ロコス酸化膜29を形成することによって、40V以上の耐圧(ドレイン電圧)を得ることができる。尚、このドレイン部電界緩和ロコス酸化膜29は、必要とする耐圧が40V程度に満たない場合には、削除することが可能である。但し、本実施の形態においては、ドレイン部電界緩和ロコス酸化膜29を有する構造であるとして、以下の説明を行う。
上記ドレイン部電界緩和ロコス酸化膜29の形成後、マスクとしてのシリコン窒化膜27をエッチング除去する。そうした後、熱酸化によって、膜厚が40nm〜100nm程度の熱酸化膜30を形成する。この熱酸化膜30は、中耐圧トランジスタのゲート酸化膜として使用される。また、PchEDMOSTrにおいては、上述のドレイン部電界緩和ロコス酸化膜29は、更に電界緩和酸化膜として使用される。電圧に応じては、この電界緩和酸化膜も削除することが可能である。
次に、図5に示すように、リソグラフィ工程によって、深いNウエル25中にP型層32を形成すると共に、深いNウエル25の外に隣接してPウエル31aを形成するためのパターンニングを行う。そして、得られたレジスト(図示せず)をマスクとして、ドーズ量が1.0E+12〜5.0E+13ions/cm2のボロン(B)イオンを100keV〜2000keVの加速エネルギーで1回以上注入して、P型層32およびPウエル31aを形成する。
次に、図6に示すように、リソグラフィ工程によって、上記深いNウエル25の中にPchEDMOSTrのチャネル部分および上記第3ウエルとしてのN‐body(ボディ)部分33を形成するためのパターンニングを行う。そして、得られたレジスト(図示せず)をマスクとして、ドーズ量が1.0E+12〜5.0E+13ions/cm2のリン(P)イオンを20keV〜500keVの加速エネルギーで1回以上注入する。その後、レジストを除去し、Pウエル31a,31bおよびN‐body部分33を形成するため、1000℃〜1200℃,300分〜600分の熱拡散を行う。この熱拡散後は、深いNウエル25が6.0μm〜12.0μm程度の深さに、Pウエル31bが3.0μm〜6.0μm程度の深さになる。また、N‐body部分33は1.5μm〜3.0μm程度の深さになる。
次に、図7に示すように、リソグラフィ技術によって、Pウエル31b中にドレイン電界緩和層34を形成するためのパターンニングを行う。その後、ドーズ量が5.0E+11〜5.0E+13ions/cm2のボロン(B)イオンを20keV〜300keVの加速エネルギーで注入することによって、ドレイン電界緩和層34を形成する。そうした後、レジストを除去する。
さらに、50V以上の耐圧を得るために、リサーフ構造を形成することも可能である。但し、本実施の形態においては、リサーフ構造を有しない構造である。
次に、図8に示すように、リソグラフィ技術により、上記厚膜ゲート酸化膜としての電界緩和酸化膜(電界緩和厚膜ゲート酸化膜)35を形成するためのパターンニングを行う。すなわち、熱酸化膜30を、フッ化水素を用いたウエットエッチングによってパターンニングすることにより電界緩和酸化膜35を形成するのである。
この電界緩和酸化膜35は、上記ドレイン部電界緩和ロコス酸化膜29から突き出している。その場合、電界緩和酸化膜35におけるドレイン部電界緩和ロコス酸化膜29からの突き出し長さは、0μm〜1.0μmであることが望ましい。尚、この電界緩和酸化膜35は、電圧によっては削除することが可能である。
その後、レジストを除去する。そして、図9に示すように、熱酸化によって熱酸化膜36を形成する。尚、この熱酸化膜36は、他のデバイスのゲート酸化膜と共用される。
その後、図10に示すように、ポリシリコン膜を上記CVD法によって堆積し、さらにリンをドーピングして低抵抗化を図る。さらに抵抗を下げるためにタングステンシリサイド膜を上記CVD法により堆積し、その後にリソグラフィ技術によってパターンニングを行い、ドライエッチング技術によってゲート電極37を形成する。その後、レジストを除去する。
次に、図11に示すように、リソグラフィ技術によって、ソース/ドレイン拡散層およびP型シリコン基板21の電位をとるP型高濃度拡散層38を形成するためにパターンニングを行う。そして、パターン形成後、イオン注入によって二フッ化ホウ素(BF2)の注入を行う。そうした後、レジスト剥離を行う。こうして、P型高濃度拡散層38を形成する。
次に、図12に示すように、リソグラフィ技術によって、N‐body部分33および深いNウエル層25の電位をとるN型高濃度拡散層39を形成するためのパターンニングを行う。そして、パターン形成後、イオン注入によって砒素(As)の注入を行う。こうして、N型高濃度拡散層39を形成する。尚、同時に、他のトランジスタを形成するためのLDD(Lightly Doped Drain)が注入されてもかまわない。その後、レジスト剥離を行う。
以降、通常のMOSトランジスタの形成プロセスによってトランジスタを形成する。
図13に、本実施の形態の半導体装置におけるP型高濃度拡散層38およびN‐body部分33を通る縦方向の不純物濃度プロファイルを示す。深いNウエル25を7μm程度の深さで形成し、深いNウエル25の中に3.5μm程度の深さのPウエル31bを形成している。ここで、Pウェル31bとP型シリコン基板21とのパンチスルール耐圧を向上させるためには、Pウエル31bの3μm程度の深さの領域に高濃度のP(リン)を入れればよい。但し、本実施の形態においては、高濃度のP(リン)の形成は行っていない。また、Pウエル31b中に形成されるN‐body部分33の深さは、1.2μm程度である。そして、表面には、1.0E+21/ccのP型高濃度拡散層38が形成されている。
また、図14は、本実施の形態の半導体装置における各層の配置を示す平面図である。但し、ゲート電極およびゲート酸化膜(熱酸化膜)36は省略している。図14は、深いNウエル25の中にPウエル31bを配置し、Pウエル31bの内部には、ドレイン部にドレイン電界緩和層34を有するP型MOSトランジスタが形成されると共に、上記P型MOSトランジスタのソース部にN‐body部分(N型の第3ウェル)33が形成されて成るpLDMOSTrを配置したレイアウト例である。尚、37は活性領域であり、図1において素子分離膜28とドレイン部電界緩和ロコス酸化膜29とによって挟まれた領域である。
上述したように、本実施の形態の半導体装置は、第1導電型であるP型シリコン基板21の主表面に、第2導電型である上記第1ウエルとしての深いNウエル25を形成し、深いNウエル25内には、深いNウエル25の底面および側壁から一定の距離を有して、上記第1導電型である上記第2ウェルとしてのPウエル31bを形成し、Pウエル31b内には、ドレイン部にドレイン電界緩和層34,ドレイン部電界緩和ロコス酸化膜29および電界緩和酸化膜35が形成されたP型MOSトランジスタを形成し、Pウエル31b内における上記P型MOSトランジスタのソース部には、上記第2導電型である上記第3ウエルとしてのN‐body部分33を形成している。
したがって、高価なN型埋め込み層を有するエピタキシャル成長ウエハを用いることなく、P型のLDMOS構造を形成することができる。その結果、耐圧性を確保しつつ、低オン抵抗のP型MOSデバイスを提供することができるのである。
ところで、上述したように、図7においてドレイン電界緩和層34を形成した後に、さらに50V以上の耐圧を得るためにリサーフ構造を形成することも可能である。リサーフ構造を形成する場合には、以下のように行う。
図7に引き続いて、図15に示すように、N‐body部分33の底面の深さの位置にドレイン電界緩和層34の下面までに至るように、N‐body部分33と同じ導電型のN型低濃度拡散層40を形成するためのパターンニングを行う。そして、得られたレジストをマスクとして、ドーズ量が1.0E+12〜5.0E+13ions/cm2のリン(P)を1000keV〜3000keVの加速エネルギーで注入することによって、N‐body部分33の底面を覆う位置からドレイン電界緩和層34の下面を覆う位置まで水平方向に延在するN型低濃度拡散層40を形成する。
以下、図8〜図12と同様にして、電界緩和酸化膜35, 熱酸化膜36, ゲート電極37, P型高濃度拡散層38およびN型高濃度拡散層39を形成する。こうして、図16に示すような断面構造の上記リサーフ構造を有する半導体装置が得られるのである。
尚、上記実施の形態においては、上記P型MOSトランジスタの素子分離を、上記素子分離膜28によるロコス分離で行っている。しかしながら、この発明は上記ロコス分離に限定するものではなく、P型シリコン基板21上に浅い溝を形成した後、酸化膜(SiO2)等の絶縁物で埋め戻すSTI(Shallow Trench Isolation:シャロートレンチアイソレーション)によって上記素子分離を行ってもよい。
以上のごとく、この発明の半導体装置は、
第1導電型の半導体基板であるP型半導体基板21と、
上記第1導電型の半導体基板21内に形成された第2導電型の深い第1ウエル25と、
上記深い第1ウエル25内に形成された上記第1導電型の第2ウエル31bと、
上記第2ウエル31b内に形成されたオフセットドレインP型MOSトランジスタと、
上記第2ウエル31b内における上記オフセットドレインP型MOSトランジスタのソース部に形成された上記第2導電型の第3ウエル33と
を備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、第2導電型の深い第1ウエル25内に形成された上記第1導電型の第2ウエル31b内に、オフセットドレインP型MOSトランジスタを形成し、さらに、上記第2ウエル31b内における上記オフセットドレインP型MOSトランジスタのソース部に上記第2導電型の第3ウエル33を形成している。したがって、高価なN型埋め込み層を有するエピタキシャル成長ウエハや上記SOIウエハを用いることなく、P型のLDMOS構造を形成することができる。
その結果、通常のP型半導体基板を用いて、中耐圧でオン抵抗が低いオフセットドレインのp型MOSトランジスタを有する半導体装置を提供することができるのである。
また、一実施の形態の半導体装置では、
上記第1ウエル25の深さが、6.0μm以上且つ12.0μm以下であり、
上記第2ウエル31bの深さが、3.0μm以上且つ6.0μm以下である。
この実施の形態によれば、深さが6.0μm以上且つ12.0μm以下である上記第1ウエル25内に形成される上記第2ウエル31bの深さは、3.0μm以上且つ6.0μm以下である。したがって、上記第2ウエル31bは、常に上記第1ウエル25内に位置することが可能になり、上記第2ウエル31bから上記半導体基板21へのパンチスルー耐圧を確保することが可能になる。こうして、上記第2ウエル31b内に形成された上記オフセットドレインP型MOSトランジスタの耐圧を高めることができる。
さらに、上記第1ウエル25の深さを12.0μm程度に、上記第2ウエル31bの深さを6.0μm程度に設定することによって、リサーフ構造を形成することが容易になり、50V以上の耐圧を確保することが可能になる。
また、一実施の形態の半導体装置では、
上記第2ウエル31bは、常に上記第1ウエル25内に位置している。
この実施の形態によれば、上記第2ウエル31bは、常に上記第1ウエル25内に位置しており、上記第2ウエル31bから上記半導体基板21へのパンチスルー耐圧を確保することができる。したがって、上記第2ウエル31b内に形成された上記オフセットドレインP型MOSトランジスタを用いて、P型のLDMOS構造を形成することが可能になる。
また、一実施の形態の半導体装置では、
上記オフセットドレインP型MOSトランジスタにおけるドリフト部に、ロコス酸化膜29および厚膜ゲート酸化膜35を備えている。
この実施の形態によれば、上記オフセットドレインP型MOSトランジスタにおけるドリフト部に、ロコス酸化膜29を備えているので、上記ドリフト部における電界の集中が緩和され、上記オフセットドレインP型MOSトランジスタの耐圧を40V以上に高めることができる。さらに、厚膜ゲート酸化膜35を備えているので、その場合における上記オフセットドレインP型MOSトランジスタのオン抵抗を低下させることができる。
また、一実施の形態の半導体装置では、
上記オフセットドレインP型MOSトランジスタにおける素子分離は、ロコス分離あるいはシャロートレンチアイソレーション分離である。
この実施の形態によれば、同一上記第1導電型の半導体基板21上に形成された上記オフセットドレインP型MOSトランジスタを、他の回路素子から電気的に確実に分離することができる。また、シャロートレンチアイソレーション分離を用いることにより、ロコス分離を用いないプロセスにも適用することができる。
また、一実施の形態の半導体装置では、
上記オフセットドレインP型MOSトランジスタは、ドレイン部に上記第1導電型のドレイン電界緩和層34が形成されており、
上記第2ウエル31b内に、上記第3ウエル33の底面を覆う位置から上記ドレイン電界緩和層34の下面を覆う位置まで水平方向に延在する上記第2導電型の低濃度拡散層40を形成して成るリサーフ構造のN型層を備えている。
この実施の形態によれば、上記オフセットドレインP型MOSトランジスタはリサーフ構造を備えている。したがって、ゲートエッジの電界緩和を図ることができ、オン抵抗を低下させずに耐圧の上昇を図ることができる。すなわち、オン抵抗と耐圧とのトレードオフの関係を改善することができるのである。
また、この発明の半導体装置の製造方法は、
第1導電型の半導体基板であるP型半導体基板21内に、イオン注入および熱拡散によって第2導電型の深い第1ウエル25を形成する第1ウエル形成工程と、
上記第1ウエル形成工程に続いて、上記深い第1ウエル25内に、上記第1導電型の第2ウエル31bを形成するためのイオン注入を行う第1イオン注入工程と、
上記第1イオン注入工程に続いて、上記深い第1ウエル25内に、上記第2導電型の第3ウエル33を形成するためのイオン注入を行う第2イオン注入工程と、
上記第2イオン注入工程に続いて、熱拡散によって、上記深い第1ウエル25内に上記第2ウエル31bを形成すると共に、上記第2ウエル31b内に上記第3ウエル33を形成する熱拡散工程と、
上記熱拡散工程に続いて、上記第2ウエル31b内に、オフセットドレインP型MOSトランジスタを、当該オフセットドレインP型MOSトランジスタのソース部が上記第3ウエル33の少なくとも一部に成るように形成するトランジスタ形成工程と
を備えたことを特徴としている。
上記構成によれば、高価なN型埋め込み層を有するエピタキシャル成長ウエハや上記SOIウエハを用いることなく、P型のLDMOS構造を形成することができる。したがって、通常のP型半導体基板を用いて、中耐圧でオン抵抗が低いオフセットドレインのp型MOSトランジスタを有する半導体装置を製造することができる。
その場合に、上記熱拡散工程においては、一回の熱拡散によって、上記深い第1ウエル25内への上記第2ウエル31bの形成と、上記第2ウエル31b内への上記第3ウエル33の形成とを行うことができる。したがって、製造工程の簡略化を図ることができる。
また、一実施の形態の半導体装置の製造方法では、
上記熱拡散工程における上記熱拡散は、上記深い第1ウエル25の深さが6.0μm以上且つ12.0μm以下となり、上記第2ウエル31bの深さが3.0μm以上且つ6.0μm以下となり、上記第3ウエル33の深さが1.5μm以上且つ3.0μm以下になるような条件下で行う。
この実施の形態によれば、一回の熱拡散によって、上記深い第1ウエル25,上記第2ウエル31bおよび上記第3ウエル33の深さを、上記第2ウエル31bは常に上記第1ウエル25内に位置し、上記第3ウエル33は常に上記第2ウエル31b内に位置させることができ、上記第2ウエル31b内に形成されたオフセットドレインP型MOSトランジスタの耐圧性を高めることができる。
さらに、上記第1ウエル25の深さを12.0μm程度に、上記第2ウエル31bの深さを6.0μm程度に、上記第第3ウエル33の深さを3.0μm程度に設定することにより、リサーフ構造を形成することが容易になり、50V以上の耐圧を確保することが可能になる。
21…P型シリコン基板、
22,26,30,36…熱酸化膜、
23…レジスト、
24…N型層、
25…深いNウエル、
27…シリコン窒化膜、
28…素子分離膜、
29…ドレイン部電界緩和ロコス酸化膜、
31a,31b…Pウエル、
32…P型層、
33…N‐body部分、
34…ドレイン電界緩和層、
35…電界緩和酸化膜、
37…ゲート電極、
38…P型高濃度拡散層、
39…N型高濃度拡散層、
40…N型低濃度拡散層。

Claims (5)

  1. 第1導電型の半導体基板であるP型半導体基板と、
    上記第1導電型の半導体基板内に形成された第2導電型の深い第1ウエルと、
    上記深い第1ウエル内に形成された上記第1導電型の第2ウエルと、
    上記第2ウエル内に形成されたオフセットドレインP型MOSトランジスタと、
    上記第2ウエル内における上記オフセットドレインP型MOSトランジスタのソース部に形成された上記第2導電型の第3ウエルと
    を備えたことを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において、
    上記第1ウエルの深さが、6.0μm以上且つ12.0μm以下であり、
    上記第2ウエルの深さが、3.0μm以上且つ6.0μm以下である
    ことを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項1あるいは請求項2に記載の半導体装置において、
    上記オフセットドレインP型MOSトランジスタにおけるドリフト部に、ロコス酸化膜および厚膜ゲート酸化膜を備えている
    ことを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項1から請求項3までの何れか一つに記載の半導体装置において、
    上記オフセットドレインP型MOSトランジスタは、ドレイン部に上記第1導電型のドレイン電界緩和層が形成されており、
    上記第2ウエル内に、上記第3ウエルの底面を覆う位置から上記ドレイン電界緩和層の下面を覆う位置まで水平方向に延在する上記第2導電型の低濃度拡散層を形成して成るリサーフ構造のN型層を備えた
    ことを特徴とする半導体装置。
  5. 第1導電型の半導体基板であるP型半導体基板内に、イオン注入および熱拡散によって第2導電型の深い第1ウエルを形成する第1ウエル形成工程と、
    上記第1ウエル形成工程に続いて、上記深い第1ウエル内に、上記第1導電型の第2ウエルを形成するためのイオン注入を行う第1イオン注入工程と、
    上記第1イオン注入工程に続いて、上記深い第1ウエル内に、上記第2導電型の第3ウエルを形成するためのイオン注入を行う第2イオン注入工程と、
    上記第2イオン注入工程に続いて、熱拡散によって、上記深い第1ウエル内に上記第2ウエルを形成すると共に、上記第2ウエル内に上記第3ウエルを形成する熱拡散工程と、
    上記熱拡散工程に続いて、上記第2ウエル内に、オフセットドレインP型MOSトランジスタを、当該オフセットドレインP型MOSトランジスタのソース部が上記第3ウエルの少なくとも一部に成るように形成するトランジスタ形成工程と
    を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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