JP2014172066A - アーク溶接制御方法およびアーク溶接装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ワイヤを被溶接物側に送給する正送と、正送とは反対方向に送給する逆送とを繰り返して溶接を行うアーク溶接制御方法であり、予め設定された設定電圧と溶接中の所定期間における平均電圧とを比較し、設定電圧と平均電圧との差に基づいてワイヤ送給速度を制御することで、出力電圧を設定電圧に合わせることができ、溶接電圧を安定化することができる。
【選択図】図3
Description
設定電圧を設定するための設定電圧設定部と、溶接電圧を検出する溶接電圧検出部と、前記溶接電圧検出部の検出結果に基づいて溶接中の所定期間における平均電圧を算出して前記平均電圧と前記設定電圧との差を求める演算部と、前記設定電流設定部の出力と前記演算部の出力に基づいて前記ワイヤ送給部を制御するワイヤ送給制御部と、を備え、前記設定電圧と前記平均電圧との差に基づいて前記溶接ワイヤのワイヤ送給速度を制御するものである。
図1は、本実施の形態1におけるアーク溶接装置の概略構成を示す図である。図1に示すように、アーク溶接装置は、消耗電極である溶接ワイヤ20と被溶接物23との間でアーク状態と短絡状態とを繰り返し発生させて溶接を行う装置である。溶接ワイヤ20は、ワイヤ送給モータ19により、所定の周期と所定の振幅とで周期的に正送と逆送とが繰り返される。溶接ワイヤ20は、溶接ワイヤ20に給電するための溶接チップ21内を通り、溶接ワイヤ20の先端から被溶接物23へ溶接アーク22を放電している。なお、ワイヤ送給モータ19は、ワイヤ送給制御部32により制御される。
本実施の形態2において、実施の形態1と同様の箇所については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。図4は、本実施の形態2におけるワイヤ送給速度の時間波形を示す図である。本実施の形態2は、設定電圧と比較して溶接中の所定期間の出力電圧の平均電圧が低い場合を想定している。
本実施の形態3において、実施の形態2と同様の箇所については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。図6は、本実施の形態3におけるワイヤ送給速度と、溶接電圧と、溶接電流の時間波形を示す図である。
本実施の形態4において、実施の形態2と同様の箇所については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。図7は、本実施の形態4におけるワイヤ送給速度の時間波形を示す図である。本実施の形態4は、設定電圧と比較して所定期間の平均電圧が高い場合の例を示す。本実施の形態4が実施の形態2と異なる主な点は以下である。実施の形態2は、設定電圧と比較して平均電圧が低い場合に、逆送側の送給量のピーク値を変更して対応する例を示した。本実施の形態4は、設定電圧と比較して平均電圧が高い場合に、正送側の送給量のピーク値を変更して対応する例について説明する。その他の点は、実施の形態2と同様である。
本実施の形態5において、実施の形態2と同様の箇所については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。図9は、本実施の形態5におけるワイヤ送給速度の時間波形を示す図である。本実施の形態5は、実施の形態2と同様に、設定電圧と比較して平均電圧が低い場合を想定している。
本実施の形態6において、実施の形態4と同様の箇所については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。図10は、本実施の形態6におけるワイヤ送給速度の時間波形を示す図である。本実施の形態6は、実施の形態4と同様に、設定電圧と比較して平均電圧が高い場合の例を示す。
本実施の形態7において、実施の形態2と同様の箇所については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。図11は、本実施の形態7におけるワイヤ送給速度の時間波形を示す図である。本実施の形態7は、実施の形態2と同様に、設定電圧と比較して所定期間の平均電圧が低い場合を想定している。
本実施の形態8において、実施の形態2と同様の箇所については、同一の符号を付して詳細な説明を省略する。図12は、本実施の形態8におけるワイヤ送給速度の時間波形を示す図である。本実施の形態8は、設定電圧と比較して所定期間の平均電圧が高い場合の例を示す。
2 1次整流部
3 スイッチング部
4 トランス
5 2次整流部
6 DCL
7 駆動部
8 溶接電圧検出部
9 溶接電流検出部
10 状態検出部
11 短絡制御部
12 アーク制御部
13 設定電流設定部
14 周波数基本設定部
15 速度振幅基本設定部
16 ピーク時間基本設定部
17 ピーク立ち上がり時間基本設定部
18 ピーク立ち下がり時間基本設定部
19 ワイヤ送給モータ
20 溶接ワイヤ
21 溶接チップ
22 溶接アーク
23 被溶接物
24 平均送給速度設定部
25 設定電圧設定部
26 差分計算部
27 平均送給速度制御部
28 振幅制御部
29 ピーク時間制御部
30 ピーク立ち上がり時間制御部
31 ピーク立ち下がり時間制御部
32 ワイヤ送給制御部
Claims (14)
- 消耗電極である溶接ワイヤと被溶接物との間でアークを発生させ、前記溶接ワイヤを前記被溶接物側に送給する正送と、前記溶接ワイヤを前記正送とは反対方向に送給する逆送とを繰り返して溶接を行うアーク溶接制御方法であって、
予め設定された設定電圧と溶接中の所定期間における平均電圧とを比較し、
前記設定電圧と前記平均電圧との差に基づいて前記溶接ワイヤのワイヤ送給速度を制御するアーク溶接制御方法。 - 設定電圧に比べて平均電圧が低い場合には、ワイヤ送給速度の平均速度を、前記設定電圧と前記平均電圧との差がないときの平均速度よりも低くなるように、ワイヤ送給速度を制御する請求項1記載のアーク溶接制御方法。
- 設定電圧に比べて平均電圧が低い場合には、逆送時のワイヤ送給速度の最大値を、前記設定電圧と前記平均電圧との差がないときの逆送時のワイヤ送給速度の最大値よりも大きくなるように、ワイヤ送給速度を制御する請求項1記載のアーク溶接制御方法。
- 設定電圧に比べて平均電圧が低い場合には、逆送時のワイヤ送給速度の最大値を維持する時間を、前記設定電圧と前記平均電圧との差がないときの逆送時のワイヤ送給速度の最大値を維持する時間よりも長くなるように、ワイヤ送給速度を制御する請求項1記載のアーク溶接制御方法。
- 設定電圧に比べて平均電圧が低い場合には、逆送時のワイヤ送給速度の最大値から正送時のワイヤ送給速度の最大値へ向けて変化させる前記ワイヤ送給速度の単位時間当たりの変化量を、前記設定電圧と前記平均電圧との差がないときの逆送時のワイヤ送給速度の最大値から正送時のワイヤ送給速度の最大値へ向けて変化させる前記ワイヤ送給速度の単位時間当たりの変化量よりも少なくなるように、ワイヤ送給速度を制御する請求項1記載のアーク溶接制御方法。
- 設定電圧に比べて平均電圧が高い場合には、ワイヤ送給速度の平均速度を、前記設定電圧と前記平均電圧との差がないときの平均速度よりも高くなるように、ワイヤ送給速度を制御する請求項1から5のいずれか1項に記載のアーク溶接制御方法。
- 設定電圧に比べて平均電圧が高い場合には、正送時のワイヤ送給速度の最大値を、前記設定電圧と前記平均電圧との差がないときの正送時のワイヤ送給速度の最大値よりも大きくなるように、ワイヤ送給速度を制御する請求項1から5のいずれか1項に記載のアーク溶接制御方法。
- 設定電圧に比べて平均電圧が高い場合には、正送時のワイヤ送給速度の最大値を維持する時間を、前記設定電圧と前記平均電圧との差がないときの正送時のワイヤ送給速度の最大値を維持する時間よりも長くなるように、ワイヤ送給制御を制御する請求項1から5のいずれか1項に記載のアーク溶接制御方法。
- 設定電圧に比べて平均電圧が高い場合には、正送時のワイヤ送給速度の最大値から逆送時のワイヤ送給速度の最大値へ向けて変化させる前記ワイヤ送給速度の単位時間当たりの変化量を、前記設定電圧と前記平均電圧との差がないときの正送時のワイヤ送給速度の最大値から逆送時のワイヤ送給速度の最大値へ向けて変化させる前記ワイヤ送給速度の単位時間当たりの変化量よりも少なくなるように、ワイヤ送給速度を制御する請求項1から5のいずれか1項に記載のアーク溶接制御方法。
- 設定電圧と平均電圧との差がない場合には、ワイヤ送給速度の正送と逆送の繰り返しを、所定の周期と所定の振幅で周期的に変化させて行う請求項1から9のいずれか1項に記載のアーク溶接制御方法。
- ワイヤ送給速度の周期的な変化は、正弦波状または台形波状の変化である請求項10記載のアーク溶接制御方法。
- 設定電圧と平均電圧との差がない場合には、ワイヤ送給速度の正送と逆送の繰り返しは、周期的ではなく、溶接状態が短絡状態であることを検出すると逆送を行い、前記溶接状態がアーク状態であることを検出すると正送を行う請求項1から9のいずれか1項に記載のアーク溶接制御方法。
- 消耗電極である溶接ワイヤと被溶接物との間でアークを発生させ、前記溶接ワイヤを前記被溶接物側に送給する正送と、前記正送とは反対方向に送給する逆送とを繰り返して溶接を行うアーク溶接装置であって、
前記溶接ワイヤを送給するためのワイヤ送給部と、
設定電流を設定するための設定電流設定部と、
設定電圧を設定するための設定電圧設定部と、
溶接電圧を検出する溶接電圧検出部と、
前記溶接電圧検出部の検出結果に基づいて溶接中の所定期間における平均電圧を算出して前記平均電圧と前記設定電圧との差を求める演算部と、
前記設定電流設定部の出力と前記演算部の出力に基づいて前記ワイヤ送給部を制御するワイヤ送給制御部と、を備え、
前記設定電圧と前記平均電圧との差に基づいて前記溶接ワイヤのワイヤ送給速度を制御するアーク溶接装置。 - 設定電流に基づいて溶接ワイヤの平均送給速度を設定する平均送給速度設定部を備え、
設定電圧と平均電圧との差に基づいて、溶接ワイヤの平均送給速度を、前記平均送給速度設定部で設定した平均送給速度とは異なる平均送給速度となるように前記溶接ワイヤの送給を制御する請求項13記載のアーク溶接装置。
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