JP2014148673A - 活性エネルギー線硬化型インク組成物及びこのインク組成物を用いた印刷体 - Google Patents
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Abstract
【課題】柔軟性を有する被印刷基材に対しても追従性に優れたインク組成物を提供する。
【解決手段】本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、活性エネルギー線重合性モノマーと、活性エネルギー線重合開始剤とを含有し、活性エネルギー線重合性モノマーとして、モノマーA):ガラス転移点が−30℃以下の単官能モノマーと、モノマーB):ガラス転移点が0℃以下の多官能モノマーと、を含有する。モノマーB)は、ガラス転移点が−30℃以下の2官能モノマーであることが好ましい。また、活性エネルギー線重合性モノマーとして、モノマーC):ガラス転移点が0℃以上110℃以下の脂環式構造を有する単官能モノマーをさらに含有することが好ましい。また、上記インク組成物は、さらに色材を含有していてもよい。
【選択図】なし
【解決手段】本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、活性エネルギー線重合性モノマーと、活性エネルギー線重合開始剤とを含有し、活性エネルギー線重合性モノマーとして、モノマーA):ガラス転移点が−30℃以下の単官能モノマーと、モノマーB):ガラス転移点が0℃以下の多官能モノマーと、を含有する。モノマーB)は、ガラス転移点が−30℃以下の2官能モノマーであることが好ましい。また、活性エネルギー線重合性モノマーとして、モノマーC):ガラス転移点が0℃以上110℃以下の脂環式構造を有する単官能モノマーをさらに含有することが好ましい。また、上記インク組成物は、さらに色材を含有していてもよい。
【選択図】なし
Description
本発明は、活性エネルギー線硬化型インク組成物、及びこのインク組成物を常温で高い柔軟性を有する基材上へインクジェット方式で印刷した印刷体に関する。
従来より、紫外線、電子線その他の活性エネルギー線によって硬化する活性エネルギー線硬化型インク組成物の開発が進められている。活性エネルギー線硬化型インク組成物は速乾性があるため、プラスチック、ガラス、コート紙等、インクを吸収しない又はほとんど吸収しない被印刷基材に印字する場合であっても、インクの滲みを防止できる。活性エネルギー線硬化型インク組成物は、重合性モノマー、重合開始剤、顔料その他の添加剤等から構成されている。
近年、被印刷基材がプラスチック、ガラス、コート紙等である場合に限らず、ポリエチレンテレフタレート樹脂、塩化ビニル樹脂、ゴム等、柔軟性を有する場合であっても印字できることが求められている。この場合、印刷体を引き延ばしてもクラックや剥がれを生じることなく100%以上の伸長度を有し、かつ、その伸長度における耐久性を備えていることが求められる。
このような活性エネルギー線硬化型インク組成物の例として、(A)反応成分中に20質量%以上65質量%以下のホモポリマーのガラス転移点が0℃以下のアクリレートモノマーと、(B)脂環式構造を有する単官能アクリレートと、(C)脂環式構造を有する多官能アクリレートと、を含有するものが提案されている(特許文献1参照)。このインク組成物をポリエチレンテレフタレート樹脂及び塩化ビニル樹脂に印字した印刷体は、柔軟性、伸長耐久性、耐擦性及び耐候性に優れたものとなり、車体のような曲面を有する物品に引き延ばして貼付しても、伸長度における耐久性を有しているのでクラックや剥がれが生じることが無い。
また、(A)ビニルカプロラクタム、ベンジル(メタ)アクリレート及びイソボルニル(メタ)アクリレートから選択される1種又は2種以上の単官能モノマーと、(B)ビスフェノールAアルキレンオキサイド変性物のジ(メタ)アクリレート体と、(C)2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートから選択される1種又は2種以上のモノマーと、(D)活性エネルギー線重合開始剤とを含有するものが提案されている(特許文献2参照)。このインク組成物によると、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂等の熱可塑性樹脂シートに印字する場合であっても処理層を設けることなくダイレクトに印字でき、硬化された該シートを熱成型に使用することが出来る。熱成型によって曲面部分が作られると該シートは部分的に伸ばされるが、該インク組成物は柔軟性や密着性に優れるので割れや白化現象が起きない優れたものとなる。
しかし、常温でゴム弾性を有する高分子物質である、エラストマー基材上に印刷する場合、被印刷基材は、上記の基材よりもさらに柔軟性で、高い伸長度を有することから、基材の伸びに対するより高い追従性が求められ、また、常温でゴム弾性を有することから、繰り返して伸縮しても剥離やクラックが発生しないことが求められる。追従性とは、基材の変形に対して亀裂を生じることなく同調して伸縮することを意味する(以下、同じ)。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、エラストマー基材のような常温で高い柔軟性を有する被印刷基材上に対しても追従性に優れたインク組成物を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決するために、鋭意研究を重ねたところ、活性エネルギー線重合性モノマー及び活性エネルギー線重合開始剤を含有する活性エネルギー線硬化型インク組成物において、活性エネルギー線重合性モノマーの組成を検討することで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1)本発明は、活性エネルギー線重合性モノマーと、活性エネルギー線重合開始剤とを含有し、前記活性エネルギー線重合性モノマーとして、モノマーA):ガラス転移点が−30℃以下の単官能モノマーと、モノマーB):ガラス転移点が0℃以下の多官能モノマーと、を含有する活性エネルギー線硬化型インク組成物である。
(2)また、本発明は、前記モノマーB)が、ガラス転移点が−30℃以下の2官能モノマーである、(1)に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物である。
(3)また、本発明は、前記活性エネルギー線重合性モノマーのうち、前記モノマーA)を2〜65質量%、前記モノマーB)を2〜30質量%含有する、(1)又は(2)に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物である。
(4)また、本発明は、前記活性エネルギー線重合性モノマーとして、モノマーC):ガラス転移点が0℃以上110℃以下の脂環式構造を有する単官能モノマーをさらに含有する、(1)から(3)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物である。
(5)また、本発明は、前記活性エネルギー線重合性モノマーのうち、前記モノマーC)を20〜65質量%含有する、(4)に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物である。
(6)また、本発明は、前記モノマーA)がイソオクチルアクリレート、トリデシルアクリレート及びエトキシジエチレングリコールアクリレートから選択されるいずれか1以上のモノマーであり、前記モノマーB)がポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート及びEO変性ビスフェノールAジアクリレートから選択されるいずれか1以上のモノマーであり、前記モノマーC)がイソボルニルアクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート及びジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートから選択されるいずれか1以上のモノマーである、(4)又は(5)に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物である。
(7)また、本発明は、さらに色材を含有する、(1)から(6)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物である。
(8)また、本発明は、(1)から(7)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物を、厚さ1mmのスチレンブタジエンゴム(以下、「SBR」ともいう。)シート上に厚さ10μmの硬化膜として形成し、この硬化膜が形成された硬化膜形成基材を、ダンベル状6号形(JIS K6251−5)の試験片として、JIS K7161法にしたがい25℃で引張速度100mm/分で引張試験した際に、前記硬化膜の割れが生じる硬化膜破断点伸びが200%以上である、請求項1から7のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物である。
(9)また、本発明は、前記活性エネルギー線硬化型インク組成物を厚さ1mmのSBRシート上に厚さ10μmの硬化膜として形成し、この硬化膜が形成された硬化膜形成基材の伸び率が100%から200%までの範囲を繰り返すように前記硬化膜形成基材の伸縮を100mm/minの歪み速度で50回繰り返したときに、前記硬化膜の割れが生じない、(1)から(8)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物である。
(10)また、本発明は、エラストマー基材又はヤング率が0.001MPa以上30MPa以下である被印刷基材へのインクジェット用インクとして用いられる、(1)から(9)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物である。
(11)また、本発明は、エラストマー基材上又はヤング率が0.001MPa以上30MPa以下である被印刷基材上に、(1)から(10)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物の硬化膜であるインク硬化膜層が形成された印刷体である。
(12)また、本発明は、前記インク硬化膜層の表面を保護する表面保護層が前記インク硬化膜層の表面に形成されている、(11)に記載の印刷体である。
(13)また、本発明は、前記エラストマー基材又は前記被印刷基材の表面と前記インク硬化膜層との間にプライマー層が形成されている、(11)又は(12)に記載の印刷体である。
(14)また、本発明は、(1)から(9)のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物を、エラストマー基材上又はヤング率が0.001MPa以上30MPa以下である被印刷基材上へインクジェット方式で印刷した後、紫外線で硬化する、印刷体の製造方法である。
本発明によれば、エラストマー基材のような常温で高い柔軟性を有する被印刷基材(柔軟性基材ということがある)上に対しても追従性に優れたインク組成物を提供できる。
以下、本発明の具体的な実施形態について、詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<活性エネルギー線硬化型インク組成物>
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、活性エネルギー線重合性モノマーと、活性エネルギー線重合開始剤とを含有する。そして、活性エネルギー線重合性モノマーは、モノマーA):ガラス転移点が−30℃以下の単官能モノマーと、モノマーB):ガラス転移点が0℃以下の多官能モノマーとで構成される。
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、活性エネルギー線重合性モノマーと、活性エネルギー線重合開始剤とを含有する。そして、活性エネルギー線重合性モノマーは、モノマーA):ガラス転移点が−30℃以下の単官能モノマーと、モノマーB):ガラス転移点が0℃以下の多官能モノマーとで構成される。
なお、本明細書において、「活性エネルギー線重合性モノマー」とは、エチレン性不飽和二重結合を1つ以上有する重合性モノマー(以下、「モノマー」と表記する場合がある)のことをいう。
[モノマーA):ガラス転移点が−30℃以下の単官能モノマー]
活性エネルギー線重合性単官能モノマーは、モノマーA)ホモポリマーのガラス転移点(Tg)が−30℃未満であり、エチレン性不飽和二重結合を有する活性エネルギー線重合性単官能モノマー(以下、「モノマーA)」ともいう。)を含有する。モノマーA)は硬化膜の柔軟性及び伸長性を高くすることができる。柔軟性が高いとは、インク組成物の硬化膜を形成した基材を曲げた際にインクの硬化膜が割れ難いことを意味し、伸長性が高いとは、インク組成物の硬化膜を形成した基材を引張った際にインクの硬化膜が破断し難いことを意味する(以下、同じ)。
活性エネルギー線重合性単官能モノマーは、モノマーA)ホモポリマーのガラス転移点(Tg)が−30℃未満であり、エチレン性不飽和二重結合を有する活性エネルギー線重合性単官能モノマー(以下、「モノマーA)」ともいう。)を含有する。モノマーA)は硬化膜の柔軟性及び伸長性を高くすることができる。柔軟性が高いとは、インク組成物の硬化膜を形成した基材を曲げた際にインクの硬化膜が割れ難いことを意味し、伸長性が高いとは、インク組成物の硬化膜を形成した基材を引張った際にインクの硬化膜が破断し難いことを意味する(以下、同じ)。
モノマーA)の例として、2−エチルヘキシルアクリレート(Tg=−85℃)、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート(Tg=−65℃)、2−メトキシエチルアクリレート(Tg=−50℃)、2−メトキシブチルアクリレート(Tg=−56℃)、4−ヒドロキシブチルアクリレート(Tg=−80℃)、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアクリレート(Tg=−70℃)、エトキシジエチレングリコールアクリレート(Tg=−70℃)、イソアミルアクリレート(Tg=−45℃)、イソデシルアクリレート(Tg=−55℃)、イソオクチルアクリレート(Tg=−83℃)、イソテトラデシルアクリレート(Tg=−56℃)、カプロラクトンアクリレート(Tg=−53℃)、メトキシトリプロピレングリコールアクリレート(Tg=−75℃)、EO(エチレンオキサイド)変性コハク酸アクリレート(Tg=−40℃)、トリデシルアクリレート(Tg=−75℃)等が挙げられる。中でも、柔軟性及び密着性に優れ、硬化収縮が小さい点から、イソオクチルアクリレート、トリデシルアクリレート及びエトキシジエチレングリコールアクリレートから選択されるいずれか1以上のモノマーであることが好ましい。
モノマーA)の含有量は、活性エネルギー線重合性モノマー全量に対して2質量%以上65質量%以下であることが好ましく、5質量%以上50質量%以下であることがより好ましく、10質量%以上35質量%以下であることがさらに好ましい。2質量%未満であると、柔軟性基材に印字した際、柔軟性基材の伸びに追従できず、インク組成物の硬化物に割れや剥がれが生じ得る点で好ましくない。65質量%を超えると、インク組成物に対して所定の活性エネルギー線量を照射した際に、インク組成物の硬化が不十分となる可能性がある点で好ましくない。
[モノマーB):ガラス転移点が0℃以下の多官能モノマー]
活性エネルギー線重合性単官能モノマーは、モノマーB):ホモポリマーのガラス転移点が0℃以下であり、エチレン性不飽和二重結合を有する多官能モノマー(以下、「モノマーB)」ともいう。)を含有する。モノマーB)は硬化性の向上に寄与し、ガラス転移点が低いために「硬化性」と「柔軟性や伸長性」とのバランスが良い。硬化性とは、多官能性であるために架橋性が高く、少量の活性エネルギー線照射量で硬化膜を形成することができることを意味する。Tgが0℃を超えると、エラストマー基材等に印字した際、被印刷基材の伸びに追従できず、インク組成物の硬化物に割れや剥がれが生じ得る点で好ましくない。
活性エネルギー線重合性単官能モノマーは、モノマーB):ホモポリマーのガラス転移点が0℃以下であり、エチレン性不飽和二重結合を有する多官能モノマー(以下、「モノマーB)」ともいう。)を含有する。モノマーB)は硬化性の向上に寄与し、ガラス転移点が低いために「硬化性」と「柔軟性や伸長性」とのバランスが良い。硬化性とは、多官能性であるために架橋性が高く、少量の活性エネルギー線照射量で硬化膜を形成することができることを意味する。Tgが0℃を超えると、エラストマー基材等に印字した際、被印刷基材の伸びに追従できず、インク組成物の硬化物に割れや剥がれが生じ得る点で好ましくない。
モノマーB)のうち、二官能モノマーの例として、ビスフェノールAの11モル〜32モルのエチレンオキサイド付加変性物(以下、「EO変性」という。)のジアクリレート、エチレングリコールの繰り返し数nが7〜14のポリエチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールの繰り返し数nが7〜14のポリプロピレングリコールジアクリレートが好ましく挙げられ、より好ましい例として、EO30モル付加変性物であるEO変性(30)ビスフェノールAジアクリレート(Tg=−42℃)、ポリエチレングリコールジアクリレート(n=9,Tg=−20℃)、ポリエチレングリコールジアクリレート(n=13〜14,Tg=−34℃)、ポリプロピレングリコールジアクリレート(n=7,Tg=−8℃)、ポリプロピレングリコールジアクリレート(n=12,Tg=−32℃)等が挙げられる。
モノマーB)のうち、三官能モノマーの例として、EO変性(3)トリメチロールプロパントリアクリレート(Tg=−40℃)、EO変性(6)トリメチロールプロパントリアクリレート(Tg=−8℃)、EO変性(9)トリメチロールプロパントリアクリレート(Tg=−19℃)、EO変性(15)トリメチロールプロパントリアクリレート(Tg=−32℃)、プロピレンオキサイド付加変性物(以下、「PO変性」という。)(3)トリメチロールプロパントリアクリレート(Tg=−15℃)、PO変性(6)トリメチロールプロパントリアクリレート(Tg=−15℃)等が挙げられる。
上記の中でも、硬化膜の柔軟性・硬化性に優れる点で、Tgが−30℃以下の2官能モノマーが好ましく、ポリプロピレングリコールジアクリレート(n=12,Tg=−32℃)、ポリエチレングリコールジアクリレート(n=13〜14,Tg=−34℃)及びEO変性(30)ビスフェノールAジアクリレート(Tg=−42℃)から選択されるいずれか1以上のモノマーであることがさらに好ましい。
モノマーB)の含有量は、活性エネルギー線重合性モノマー全量に対して2質量%以上30質量%以下であることが好ましく、5質量%以上15質量%以下であることがより好ましく、9質量%以上15質量%以下であることが特に好ましい。2質量%未満であるとインク組成物に活性エネルギー線を照射してインク組成物を硬化する際に照射量が多く必要となり、所定の活性エネルギー線照射量で充分に硬化できない可能性がある。30質量%を超える場合、粘度が高く、架橋性が高くなりすぎ、追従性や伸長性が低下する可能性がある。
モノマーA)とモノマーB)とを両方含有することで、「柔軟性や伸長性」と「硬化性」とを両立させることができる。モノマーA)またはモノマーB)のみでは、「柔軟性や伸長性」と「硬化性」とを両立させることができず、柔軟性基材に追従するインク組成物を得ることができない。
[モノマーC):ガラス転移点が0℃以上110℃以下の脂環式構造を有する単官能モノマー]
活性エネルギー線重合性単官能モノマーは、モノマーC):ホモポリマーのガラス転移点が0℃以上110℃以下の脂環式構造を有する単官能モノマー(以下、「モノマーC)」ともいう。)を含有する。ガラス転移点が上記範囲で、脂環式構造を有する単官能モノマーを適量配合することにより硬化膜の柔軟性及び膜強度がバランスよく向上する。
活性エネルギー線重合性単官能モノマーは、モノマーC):ホモポリマーのガラス転移点が0℃以上110℃以下の脂環式構造を有する単官能モノマー(以下、「モノマーC)」ともいう。)を含有する。ガラス転移点が上記範囲で、脂環式構造を有する単官能モノマーを適量配合することにより硬化膜の柔軟性及び膜強度がバランスよく向上する。
モノマーC)の例として、イソボルニルアクリレート(Tg=94℃)、4−t−ブチルシクロヘキシルアクリレート(Tg=34℃)、シクロヘキシルアクリレート(Tg=15℃)、ジシクロペンテニルオキシエチルアクリレート(Tg=14℃)等が挙げられる。中でも、柔軟性と膜強度のバランスを向上する点で、イソボルニルアクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート及びジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートから選択されるいずれか1以上のモノマーであることが好ましい。
モノマーC)の含有量は、柔軟性と膜強度のバランスを適度に向上できる点で、活性エネルギー線重合性モノマー全量に対して20質量%以上65質量%以下であることが好ましく、25質量%以上55質量%以下であることがより好ましい。20質量%未満であると、硬化物の膜強度が低下する可能性があるため、好ましくない。65質量%を超えると、膜強度が強くなるものの基材への追従性や柔軟性が低下し、膜強度と柔軟性のバランスが低下する可能性があるため、好ましくない。
モノマーA)及びモノマーB)に加え、さらにモノマーC)を含有することで、「塗膜強度」が高まるため、結果として、「柔軟性や伸長性」、「硬化性」及び「塗膜強度」の全てを満たす硬化膜が得られる。
また、モノマーA)〜C)に加え、本発明の目的を達成できる範囲で、さらに別のモノマーを適宜加えてもよい。例えば、フェノキシエチルアクリレート(Tg=−22℃)、ラウリルアクリレート(Tg=−3℃)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(Tg=−15℃)、ステアリルアクリレート(Tg=30℃)、ジシクロペンテニルアクリレート(Tg=120℃)、ジシクロペンタニルアクリレート(Tg=120℃)、1−アダマンチルアクリレート(Tg=153℃)等に例示される単官能モノマー、1,4−ブタンジオールジアクリレート(Tg=45℃)、テトラエチレングリコールジアクリレート(Tg=23℃)、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート(Tg=187℃)、トリメチロールプロパントリアクリレート(Tg=62℃)、ペンタエリスリトールトリアクリレート(Tg=103℃)等に例示される多官能モノマーを加えてもよい。
[活性エネルギー線重合開始剤]
活性エネルギー線硬化型インク組成物は、活性エネルギー線重合開始剤を含有する。活性エネルギー線は、ラジカル、カチオン、アニオン等の重合反応の契機となり得るエネルギー線であれば、遠紫外線、紫外線、近紫外線、赤外線等の光線、X線、γ線等の電磁波のほか、電子線、プロトン線、中性子線等のいずれであってもよいが、硬化速度、照射装置の入手容易さ、価格等の観点において、紫外線照射による硬化が好ましい。活性エネルギー線重合開始剤としては、活性エネルギー線の照射により活性エネルギー線硬化型インク組成物中のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物の重合反応を促進するものであれば特に限定されず、従来公知の活性エネルギー線重合開始剤を用いることができる。活性エネルギー線重合開始剤の具体例として、例えば、チオキサントン等を含む芳香族ケトン類、α−アミノアルキルフェノン類、α−ヒドロキシケトン類、アシルフォスフィンオキサイド類、芳香族オニウム塩類、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、及びアルキルアミン化合物等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化型インク組成物は、活性エネルギー線重合開始剤を含有する。活性エネルギー線は、ラジカル、カチオン、アニオン等の重合反応の契機となり得るエネルギー線であれば、遠紫外線、紫外線、近紫外線、赤外線等の光線、X線、γ線等の電磁波のほか、電子線、プロトン線、中性子線等のいずれであってもよいが、硬化速度、照射装置の入手容易さ、価格等の観点において、紫外線照射による硬化が好ましい。活性エネルギー線重合開始剤としては、活性エネルギー線の照射により活性エネルギー線硬化型インク組成物中のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物の重合反応を促進するものであれば特に限定されず、従来公知の活性エネルギー線重合開始剤を用いることができる。活性エネルギー線重合開始剤の具体例として、例えば、チオキサントン等を含む芳香族ケトン類、α−アミノアルキルフェノン類、α−ヒドロキシケトン類、アシルフォスフィンオキサイド類、芳香族オニウム塩類、有機過酸化物、チオ化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、ケトオキシムエステル化合物、ボレート化合物、アジニウム化合物、メタロセン化合物、活性エステル化合物、炭素ハロゲン結合を有する化合物、及びアルキルアミン化合物等が挙げられる。
本発明において、活性エネルギー線重合開始剤としては、重合反応を促進し、硬化性を向上する点から、中でも、アシルフォスフィンオキサイド類、α−ヒドロキシケトン類、及びα−アミノアルキルフェノン類よりなる群から選択される1種以上を用いることが好ましい。
アシルフォスフィンオキサイドの具体例として、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニル−フォスフィンオキサイド(商品名:イルガキュア 819,BASF・ジャパン社製)、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフェニルフォスフィンオキサイド、(2,4,6‐トリメトキシベンゾイル)フォスフィンオキサイド(商品名:ルシリン TPO,BASF・ジャパン社製)等が挙げられる。
α−ヒドロキシケトンの具体例として、2−ヒドロキシ−1−{4−〔4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル〕−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(商品名:イルガキュア127,BASF・ジャパン社製)、2−ヒドロキシ−4’−ヒドロキシエトキシ−2−メチルプロピオフェノン(商品名:イルガキュア2959,BASF・ジャパン社製)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(商品名:イルガキュア184、BASF・ジャパン社製)、オリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノン}(例えば、商品名:ESACURE ONE、Lamberti社製等)等が挙げられる。
α−アミノアルキルフェノンの具体例として、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(商品名:イルガキュア369,BASF・ジャパン社製)、2−ジメチルアミノ−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(例えば、商品名:イルガキュア379、BASF・ジャパン社製等)等が挙げられる。
活性エネルギー線重合開始剤の量は、活性エネルギー線重合性モノマーの重合反応を適切に開始できる量であればよく、活性エネルギー線硬化型インク組成物全体に対して1質量%以上20質量%以下であることが好ましく、3質量%以上20質量%以下であることがより好ましい。
[色材]
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、さらに色材を含有する。色材は、従来の油性インク組成物に通常用いられている無機顔料又は有機顔料であればどのようなものであってもよく、例えば、カーボンブラック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化チタン、酸化クロム、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、ジケトピロロピロール、アンスラキノン、ベンズイミダゾロン、アンスラピリミジン、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料、アルミペースト、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、沈降性硫酸バリウム、パール顔料等が挙げられる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物は、さらに色材を含有する。色材は、従来の油性インク組成物に通常用いられている無機顔料又は有機顔料であればどのようなものであってもよく、例えば、カーボンブラック、カドミウムレッド、モリブデンレッド、クロムイエロー、カドミウムイエロー、チタンイエロー、酸化チタン、酸化クロム、ビリジアン、チタンコバルトグリーン、ウルトラマリンブルー、プルシアンブルー、コバルトブルー、ジケトピロロピロール、アンスラキノン、ベンズイミダゾロン、アンスラピリミジン、アゾ系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、イソインドリノン系顔料、ジオキサジン系顔料、スレン系顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、チオインジゴ系顔料、キノフタロン系顔料、金属錯体顔料、アルミペースト、シリカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、クレー、沈降性硫酸バリウム、パール顔料等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化型インク組成物の顔料の好ましい分散粒径は、レーザー散乱法による体積平均粒径で10nm以上300nm以下であることが好ましい。10nm未満の場合、耐光性が低下し得ることがあるため、好ましくない。一方、300nmを超えると、分散の安定維持が困難になり、顔料の沈降が生じる場合や、インクジェット記録装置でインクジェットインクを吐出する際にヘッド詰まりが生じたり、吐出曲がりが発生したりするため、好ましくない。
本発明において、顔料を用いる場合、その含有量は適宜調整されればよい。顔料の種類によっても異なるが、インクジェットインク組成物全体における、顔料の含有量は、分散性と着色力を両立する点から、有機顔料の場合、0.1〜20質量%が好ましく、0.2〜10質量%がより好ましい。また、分散性と着色力を両立する点から、無機顔料の場合、1〜40質量%が好ましく、5〜20質量%がより好ましい。
[分散剤]
活性エネルギー線硬化型インク組成物は、色材を分散するための分散剤を含有することが好ましい。分散剤として高分子分散剤が挙げられる。この高分子分散剤の主鎖はポリエステル系、ポリアクリル系、ポリウレタン系、ポリアミン系、ポリカプロラクトン系等からなり、高分子分散剤は、側鎖としてアミノ基、カルボキシル基、スルホン基、ヒドロキシル基等の極性基やこれらの塩を有するのが好ましい。
活性エネルギー線硬化型インク組成物は、色材を分散するための分散剤を含有することが好ましい。分散剤として高分子分散剤が挙げられる。この高分子分散剤の主鎖はポリエステル系、ポリアクリル系、ポリウレタン系、ポリアミン系、ポリカプロラクトン系等からなり、高分子分散剤は、側鎖としてアミノ基、カルボキシル基、スルホン基、ヒドロキシル基等の極性基やこれらの塩を有するのが好ましい。
好ましい高分子分散剤はポリエステル系分散剤であり、具体例として、日本ルーブリゾール社製「SOLSPERSE33000」、「SOLSPERSE32000、「SOLSPERSE24000」;ビックケミー社製「Disperbyk168」、;味の素ファインテクノ社製「アジスパーPB821」等が挙げられる。
高分子分散剤は、色材100質量部に対して有効成分として3質量部以上100質量部以下であることが好ましく、5質量部以上60質量部以下であることがより好ましい。3質量部未満であると、色材を均一に分散できず、インクの安定性低下や吐出性の低下が考えられるため、好ましくない。インクの安定性とは、インク組成物を長期保存した際のインク物性(例えば、粘度、粒度等)の安定性を意味する。100質量部を超えると、相対的に重合性モノマー等の硬化成分が少なくなり硬化性が低下したり、硬化物の柔軟性が低下する場合があるため、好ましくない。
また、高分子分散剤は、インク組成物全量に対して有効成分として0.1質量%以上30質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上20質量%以下であることが好ましい。0.1質量%未満であると、色材を均一に分散できず、インクの安定性低下や吐出性の低下が考えられるため、好ましくない。30質量%を超えると、相対的に重合性モノマー等の硬化成分が少なくなり硬化性が低下する場合や、硬化物の柔軟性が低下する場合があるため、好ましくない。
[表面調整剤]
活性エネルギー線硬化型インク組成物は、さらに表面調整剤を含有していてもよい。表面調整剤としては特に限定されないが、具体例としては、ジメチルポリシロキサンを有するビックケミー社製「BYK−306」、「BYK−333」、「BYK−371」、「BYK−377」、エボニックデグサジャパン社製「TegoRad2100」、「TegoRad2200N」、「TegoRad2300」等が挙げられる。
活性エネルギー線硬化型インク組成物は、さらに表面調整剤を含有していてもよい。表面調整剤としては特に限定されないが、具体例としては、ジメチルポリシロキサンを有するビックケミー社製「BYK−306」、「BYK−333」、「BYK−371」、「BYK−377」、エボニックデグサジャパン社製「TegoRad2100」、「TegoRad2200N」、「TegoRad2300」等が挙げられる。
表面調整剤の含有量は、インク組成物全量に対して0.1質量%以上1質量%以下であることが好ましい。0.1質量%未満であると、インクの表面張力が高く、エラストマー基材等への濡れ性が低下する点で好ましくない。濡れ性が良いとは、基材に印字する際にインク組成物がハジキを生じることなく濡れ広がることを意味する。1質量%を超えると、硬化物の濡れ張力が低くなるため、硬化物の表面に表面保護層を形成する際にハジキが生じ得る点で好ましくない。
[その他の添加剤]
また、活性エネルギー線硬化型インク組成物は、その他の添加剤として、可塑剤、重合禁止剤、光安定化剤、酸化防止剤等、種々の添加剤を含有していてもよい。溶剤は本願の目的を達成する範囲内で添加することも出来るが、含有しないことが最も好ましい。
また、活性エネルギー線硬化型インク組成物は、その他の添加剤として、可塑剤、重合禁止剤、光安定化剤、酸化防止剤等、種々の添加剤を含有していてもよい。溶剤は本願の目的を達成する範囲内で添加することも出来るが、含有しないことが最も好ましい。
[粘度]
活性エネルギー線硬化型インク組成物の粘度は、40℃において5mPa・s以上20mPa・s以下であることが好ましく、5mPa・s以上15mPa・s以下であることがより好ましい。5mPa・s未満であると、インクジェット装置を用いて吐出する場合に、吐出性が低下し得る点で好ましくない。吐出性とは連続印刷中にインクのドット抜けが生じたり、吐出の乱れ等が生じることにより正常に印字できないことを意味する。20mPa・sを超えると、インクジェット装置のヘッドに、加熱による粘度の低下機構が組み込まれたとしても、ドット抜けによる吐出不良が生じ、インク組成物が正常に吐出されなくなる可能性がある点で好ましくない。
活性エネルギー線硬化型インク組成物の粘度は、40℃において5mPa・s以上20mPa・s以下であることが好ましく、5mPa・s以上15mPa・s以下であることがより好ましい。5mPa・s未満であると、インクジェット装置を用いて吐出する場合に、吐出性が低下し得る点で好ましくない。吐出性とは連続印刷中にインクのドット抜けが生じたり、吐出の乱れ等が生じることにより正常に印字できないことを意味する。20mPa・sを超えると、インクジェット装置のヘッドに、加熱による粘度の低下機構が組み込まれたとしても、ドット抜けによる吐出不良が生じ、インク組成物が正常に吐出されなくなる可能性がある点で好ましくない。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物の表面張力は、インクジェットの吐出性、吐出安定性の点から、40℃での表面張力が20〜40mN/mであることが好ましい。
<活性エネルギー線硬化型インク組成物の製造方法>
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を用いることができる。まず、分散機を用いて、色材を活性エネルギー線重合性モノマー、分散剤等で分散し、その後、活性エネルギー線重合開始剤、表面調整剤等を添加して均一に撹拌し、さらにフィルターで濾過することによって本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物が得られる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の方法を用いることができる。まず、分散機を用いて、色材を活性エネルギー線重合性モノマー、分散剤等で分散し、その後、活性エネルギー線重合開始剤、表面調整剤等を添加して均一に撹拌し、さらにフィルターで濾過することによって本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物が得られる。
<印刷体の製造方法>
本発明の印刷体の製造は、上記活性エネルギー線硬化型インク組成物を、エラストマー基材上又はヤング率が0.001MPa以上30MPa以下である被印刷基材上へインクジェット方式で印刷した後、活性エネルギー線で硬化することによって行われる。被印刷基材のヤング率は0.001MPa以上30MPa以下であればよいが、本発明では、ヤング率が0.001MPa以上10MPa未満である場合に好適に利用できる。印刷は、インクジェット方式であることが好ましい。スプレー方式や刷毛塗り方式であると、被印刷基材に対する装飾の自由度が低い点で好ましくない。
本発明の印刷体の製造は、上記活性エネルギー線硬化型インク組成物を、エラストマー基材上又はヤング率が0.001MPa以上30MPa以下である被印刷基材上へインクジェット方式で印刷した後、活性エネルギー線で硬化することによって行われる。被印刷基材のヤング率は0.001MPa以上30MPa以下であればよいが、本発明では、ヤング率が0.001MPa以上10MPa未満である場合に好適に利用できる。印刷は、インクジェット方式であることが好ましい。スプレー方式や刷毛塗り方式であると、被印刷基材に対する装飾の自由度が低い点で好ましくない。
[被印刷基材]
被印刷基材は、エラストマー基材又はヤング率が0.001MPa以上30MPa以下である被印刷基材であれば、どのような物であってもよい。エラストマー基材は、熱可塑性エラストマー(以下、「TPE」ともいう。)も含む。TPEとは、高温で可塑化されプラスチックのように射出成型や加工が可能で常温ではゴム弾性体(エラストマー)の性質を示す高分子材料をいう。
被印刷基材は、エラストマー基材又はヤング率が0.001MPa以上30MPa以下である被印刷基材であれば、どのような物であってもよい。エラストマー基材は、熱可塑性エラストマー(以下、「TPE」ともいう。)も含む。TPEとは、高温で可塑化されプラスチックのように射出成型や加工が可能で常温ではゴム弾性体(エラストマー)の性質を示す高分子材料をいう。
TPE分子は、単一ポリマー中にハードセグメント(可塑性成分)とソフトセグメント(弾性成分)とが化学結合したブロックポリマー型であってもよいし、ハードセグメントとソフトセグメントとを物理的に混合したブレンド型であってもよい。TPE分子の例として、スチレン系、オレフィン系、ポリウレタン系等が挙げられる。
スチレン系の例として、SBS(スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体)、SEBS(スチレン・エチレン・ブチレンスチレンブロック共重合体)、SEPS(スチレン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体)等が挙げられる。オレフィン系の例として、ポリプロピレンの中に、エチレン−プロピレンゴムを微分散させたTPO(熱可塑性オレフィン)が挙げられる。また、ポリウレタン系の例として、熱可塑性ポリウレタン(以下、「TPU」ともいう。)等が挙げられる。
本発明は、上記の被印刷基材であっても、被印刷基材の伸びに対して充分に追従でき、被印刷基材が繰り返し伸縮した場合であっても、その表面に形成された硬化膜の割れや剥がれを抑制できることを特徴としている。
[活性エネルギー線による硬化]
活性エネルギー線は、200〜450nmの波長域の光が好ましく、250〜430nmの波長域の光がより好ましい。光源は、特に限定されるものではなく、例えば、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、低圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、紫外線レーザー、太陽光、LEDランプ等が挙げられる。これらの光源を用い、積算光量が100mJ/cm2以上、好ましくは200mJ/cm2以上になるように活性エネルギー線を照射することにより、インク組成物を瞬時に硬化させることができる。
活性エネルギー線は、200〜450nmの波長域の光が好ましく、250〜430nmの波長域の光がより好ましい。光源は、特に限定されるものではなく、例えば、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、低圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、紫外線レーザー、太陽光、LEDランプ等が挙げられる。これらの光源を用い、積算光量が100mJ/cm2以上、好ましくは200mJ/cm2以上になるように活性エネルギー線を照射することにより、インク組成物を瞬時に硬化させることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物を硬化させた硬化膜(以下、「硬化膜」という。)の厚さは、1μm以上100μm以下であることが好ましい。1μm未満であると、色材を含有する硬化膜の色濃度が薄くなり意匠性や装飾性が低下する可能性や、密着性や伸長性等の物性が低下する可能性があるため、好ましくない。100μmを超えると、インク組成物に対して活性エネルギー線を照射した際に、インク組成物を短時間で充分に硬化できない可能性があるため、好ましくない。
硬化膜の膜厚測定方法は、作製した硬化膜と同様の塗布条件でPETフィルム(東洋紡績社製、A4300)にインク組成物を塗布し、得られた硬化膜の厚さをマイクロメーターにより測定した。測定は1サンプルにつき10箇所行い、これらの平均値を平均膜厚とした。後述の保護層及びプライマーについても同様のものとする。
本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物を、厚さ1mmのSBRシート上に厚さ10ミクロンの硬化膜として形成し、この硬化膜が形成された硬化膜形成基材を、ダンベル状6号形(JIS K6251−5)の試験片として、JIS K7161法にしたがい25℃で引張速度100mm/分で引張試験した際に硬化膜の割れが生じるときの最小の伸び率を硬化膜破断点伸びと定義し、該硬化膜破断点伸びは、200%(例えば、基材を元の3倍に伸ばしたときの伸びを200%と表記する)以上1000%以下であることが好ましい。本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物を、厚さ1mmのSBRシート上に厚さ10ミクロンの硬化膜として形成し、この硬化膜が形成された硬化膜形成基材を、ダンベル状6号形(JIS K6251−5)の試験片として、JIS K7161法にしたがい25℃で引張速度100mm/分で引張試験した際に硬化膜の割れが生じるときの最小の伸び率を硬化膜破断点伸びと定義し、該硬化膜破断点伸びは、100%(例えば、基材を元の2倍に伸ばしたときの伸びを100%と表記する)以上であることが好ましく、200%以上であることがさらに好ましく、また、1000%以下であることが好ましい。硬化膜破断点伸びは、100%以上であることで、被印刷基材の伸びに対して充分に追従でき、被印刷基材が伸縮した場合であっても、その表面に形成された硬化膜の割れや剥がれをいっそう抑制できる。一方、硬化膜破断点伸びが、1000%を超えるものは硬化膜の強度を大きくしにくい。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物を厚さ1mmのSBRシート上に厚さ10μmの硬化膜として形成し、この硬化膜が形成された硬化膜形成基材の伸び率が100%から200%までの範囲を繰り返すように硬化膜形成基材の伸縮を100mm/minの歪み速度で50回繰り返しても、硬化膜の割れが生じない。そのため、被印刷基材の伸びに対して充分に追従でき、被印刷基材が伸縮した場合であっても、その表面に形成された硬化膜の割れや剥がれを抑制できる。
[硬化膜の保護]
印刷体の耐久性をより向上するには、本発明のインク組成物の硬化膜の表面に、表面保護剤からなる表面保護層がさらに形成されていることが好ましい。特に、印刷体を屋外に晒す場合には、塵、埃、泥、すす、ピッチ等が付着したり、また、酸化や紫外線等による劣化で表面にひび割れ等が生じたり、光沢を損なったりするので、硬化膜の表面に、表面保護剤からなる表面保護層が形成されていることが好ましい。なお、表面保護層は、インク組成物の硬化膜からなる層の表面に形成される場合に限らず、被印刷基材の表面に直接形成されていてもよいし、被印刷基材の表面に形成された、後述するプライマー層の表面に形成されていてもよい。
印刷体の耐久性をより向上するには、本発明のインク組成物の硬化膜の表面に、表面保護剤からなる表面保護層がさらに形成されていることが好ましい。特に、印刷体を屋外に晒す場合には、塵、埃、泥、すす、ピッチ等が付着したり、また、酸化や紫外線等による劣化で表面にひび割れ等が生じたり、光沢を損なったりするので、硬化膜の表面に、表面保護剤からなる表面保護層が形成されていることが好ましい。なお、表面保護層は、インク組成物の硬化膜からなる層の表面に形成される場合に限らず、被印刷基材の表面に直接形成されていてもよいし、被印刷基材の表面に形成された、後述するプライマー層の表面に形成されていてもよい。
表面保護層の例として、上記インク組成物の硬化膜の上にオーバーコート剤を塗布乾燥して硬化膜を形成することや、被印刷基材にフィルム基材をラミネートすること等が挙げられる。表面保護層を形成する場合、インク組成物の硬化膜の表面がタック性を有するものであっても良い。タックとは硬化膜の表面を指で触った際に粘着性があることを意味する。オーバーコート剤を用いる場合、被印刷基材への追従性、耐傷性、耐薬品性等に優れることから、Tgが50℃以下のシリコーン変性(メタ)アクリル系エマルジョンを含む組成物であることが好ましい。
オーバーコート剤のシリコーン変性(メタ)アクリル系エマルジョンの有効成分量としては10〜80%が好ましく、20〜60%がより好ましい。10%未満の場合、保護層を形成するために乾燥時間が長くなり、生産性が劣る面で好ましくない。80%以上の場合、被印刷基材にオーバーコート剤を塗布しにくくなる可能性がある点で好ましくない。
硬化膜の厚さは、1μm以上100μm以下であることが好ましい。1μm未満であると、硬化膜を適切に保護できない可能性があるため、好ましくない。100μmを超えると、保護層を形成するために乾燥時間が長くなり、生産性が劣る面で好ましくない。
シリコーン変性(メタ)アクリル系エマルジョンを含む表面保護層形成用樹脂組成物の市販品として、OP−11,OP−13,OP−39,OP−53,OP−55(いずれもDNPファインケミカル社製)が挙げられる。これらはいずれも含有するシリコーン変性(メタ)アクリル系エマルジョンのTgが50℃以下であるために硬化膜の伸びが良好となる。また、繰返し応力がかかる条件においても、被印刷基材への高い追従性を有する。
[被印刷基材と硬化膜との密着性向上]
エラストマー基材又はヤング率が0.001MPa以上30MPa以下である被印刷基材と本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物の硬化膜との接着性を高めるため、基材表面と硬化膜との間にプライマー層が形成されていてもよい。
エラストマー基材又はヤング率が0.001MPa以上30MPa以下である被印刷基材と本発明の活性エネルギー線硬化型インク組成物の硬化膜との接着性を高めるため、基材表面と硬化膜との間にプライマー層が形成されていてもよい。
プライマー層を構成するプライマー組成物として、上記シリコーン変性(メタ)アクリル系エマルジョンや、塩素化ポリオレフィン等を含む樹脂組成物が挙げられる。被印刷基材への密着性、追従性、活性エネルギー線硬化型インク組成物との密着性、柔軟性等の点でTgが50℃以下のシリコーン変性(メタ)アクリル系エマルジョンを含むプライマー組成物が好ましい。また、接着性を高めるため、プライマー組成物に硬化剤を加えてもよい。
プライマー組成物のシリコーン変性(メタ)アクリル系エマルジョンの有効成分量としては10〜80%が好ましく、20〜60%がより好ましい。10%未満の場合、プライマー層を形成するために乾燥時間が長くなり、生産性が劣る面で好ましくない。80%以上の場合、プライマー組成物を塗布しにくくなる可能性がある点で好ましくない。
硬化剤として、ポリイソシアネートが挙げられる。硬化剤の含有量は、プライマー組成物100質量部に対して1質量部以上50質量部以下であることが好ましい。1質量部未満であると、硬化剤を加えても接着性が有意に向上しない可能性がある点で好ましくない。50質量部を超えると、被印刷基材への追従性が低下する可能性があるため、好ましくない。
被印刷基材が有色である場合、印刷後の意匠性や発色性を向上するため、酸化チタン等の白色顔料、アルミペースト、パール顔料等の隠ぺい性顔料をプライマー組成物に含有させることが好ましい。特に、印刷後の意匠性や発色性を向上するために、酸化チタンを含有するプライマー組成物が好ましい。
プライマー組成物が酸化チタンを含有する場合、酸化チタンの含有量は、プライマー組成物100質量部に対して1質量部以上50質量部以下であることが好ましい。1質量部未満であると、印刷後の意匠性や発色性が有意に向上しない可能性がある。50質量部を超えると、他の樹脂成分が少なくなるため、硬化膜の追従性等が低下し得る。
プライマー層の厚さは、1μm以上100μm以下であることが好ましい。1μm未満であると、プライマー層を設けても、基材表面と活性エネルギー線硬化型インク組成物の硬化膜との接着性が有意に向上しない可能性がある点や、隠ぺい性顔料を含有するプライマー層の場合に印刷後の意匠性や発色性が有意に向上しない可能性がある点で好ましくない。100μmを超えると、プライマー組成物を硬化させるための乾燥時間が長くなり、生産性が劣る面で、好ましくない。
プライマー組成物の市販品として、酸化チタン及びシリコーン変性(メタ)アクリル系エマルジョンを含有するPR−12,PR−13(いずれもDNPファインケミカル社製)が挙げられる。
なお、被印刷基材に表面保護層やプライマー層を形成する場合、組成物が均一に塗布される態様であればどのような方法であってもよく、例えば、スプレー塗布、タオル、スポンジ、不織布、ティッシュ等を用いた塗布、ディスペンサー、刷毛塗り、グラビア印刷、フレキソ印刷、シルクスクリーン印刷、インクジェット、熱転写方式等のいずれであってもよい。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの記載に何ら制限を受けるものではない。
<インク組成物の調製(実施例1〜31、比較例1〜9)>
カーボンブラック、高分子分散剤A及び高分子分散剤Bの詳細は以下のとおりである。
〔分散体の調製〕
まず、白色以外の黄色・紅色・藍色・黒色については、表1−1及び1−2に示す割合の分散剤を単官能モノマーに溶解し、表1−1及び1−2に示す割合の顔料を加えた。ここで使用する単官能モノマーの量は、顔料濃度が12%となるようにする。そして、混合液を、ペイントシェーカーを用いて顔料の体積平均径が300nm以下となるように分散し、分散体を得た。粒子径は、レーザー散乱法を利用した粒度分布測定器である、マイクロトラック粒度分析計UPA150(日機装社製)を用いて測定した。また、白色インクについては顔料濃度が40%となるように行う以外は同様の方法で行った。
まず、白色以外の黄色・紅色・藍色・黒色については、表1−1及び1−2に示す割合の分散剤を単官能モノマーに溶解し、表1−1及び1−2に示す割合の顔料を加えた。ここで使用する単官能モノマーの量は、顔料濃度が12%となるようにする。そして、混合液を、ペイントシェーカーを用いて顔料の体積平均径が300nm以下となるように分散し、分散体を得た。粒子径は、レーザー散乱法を利用した粒度分布測定器である、マイクロトラック粒度分析計UPA150(日機装社製)を用いて測定した。また、白色インクについては顔料濃度が40%となるように行う以外は同様の方法で行った。
〔インク組成物の調製〕
続いて、他の原料を表1−1及び1−2に示す割合になるように混合し、50℃に加温しながら1時間撹拌した。その後、溶け残りがないことを確認し、室温に戻した後、予め調製した分散体を加えて1時間撹拌した。その後、メンブレンフィルターを用いて濾過を行い、実施例1〜31及び比較例1〜9のインク組成物を調製した。
続いて、他の原料を表1−1及び1−2に示す割合になるように混合し、50℃に加温しながら1時間撹拌した。その後、溶け残りがないことを確認し、室温に戻した後、予め調製した分散体を加えて1時間撹拌した。その後、メンブレンフィルターを用いて濾過を行い、実施例1〜31及び比較例1〜9のインク組成物を調製した。
1.実施例に係る印刷体の製造
厚さ1mmのSBRシート及び厚さ0.3mmの熱可塑性ポリウレタンシート(以下「TPUシート」という。)を基材として印刷体を製造した。基材の表面に、表3に示す加飾印刷層を構成する組成物を平均膜厚が表3に示した厚さとなるように解像度720dpiの条件でインクジェット法で印字した(層構成については表4−1及び4−2に記載のとおりであり、これにより実施例1〜43を作製した)。そして、SubZeroシステム(UVランプシステム,Integration Technology社製,Dバルブ,出力100W/cm)を用いて、積算光量が640mJ/cm2、ピーク照度が640mW/cm2、搬送速度が18m/minの条件でインク組成物を硬化した。積算光量及びピーク照度の測定は、紫外線光量計UV−351(オーク製作所社製)を用いて行った。これにより、加飾印刷層を作製した。
厚さ1mmのSBRシート及び厚さ0.3mmの熱可塑性ポリウレタンシート(以下「TPUシート」という。)を基材として印刷体を製造した。基材の表面に、表3に示す加飾印刷層を構成する組成物を平均膜厚が表3に示した厚さとなるように解像度720dpiの条件でインクジェット法で印字した(層構成については表4−1及び4−2に記載のとおりであり、これにより実施例1〜43を作製した)。そして、SubZeroシステム(UVランプシステム,Integration Technology社製,Dバルブ,出力100W/cm)を用いて、積算光量が640mJ/cm2、ピーク照度が640mW/cm2、搬送速度が18m/minの条件でインク組成物を硬化した。積算光量及びピーク照度の測定は、紫外線光量計UV−351(オーク製作所社製)を用いて行った。これにより、加飾印刷層を作製した。
2.比較例に係る印刷体の製造
比較例1〜9について、解像度720dpiで印字し、加飾印刷層を作製した。
比較例1〜9について、解像度720dpiで印字し、加飾印刷層を作製した。
以下、各種項目の評価について説明する。評価では、「○・×」評価、「○・△・×」評価をしている箇所があるが、評価結果の実用可能範囲としては、「○・×」評価においては○、「○・△・×」評価においては○・△とする。
〔密着性の評価〕
密着性の評価は、次のようにして行った。硬化後の加飾印刷層にセロハン粘着テープを貼り付け、加飾印刷層とセロハン粘着テープとを充分に密着した後、セロハンテープを90度で剥離したときの加飾印刷層の基材への密着の程度を判断した。結果を表4−1〜4−3に示す。剥がれがない場合を“○”とし、剥がれがある場合を“×”とした。
密着性の評価は、次のようにして行った。硬化後の加飾印刷層にセロハン粘着テープを貼り付け、加飾印刷層とセロハン粘着テープとを充分に密着した後、セロハンテープを90度で剥離したときの加飾印刷層の基材への密着の程度を判断した。結果を表4−1〜4−3に示す。剥がれがない場合を“○”とし、剥がれがある場合を“×”とした。
〔硬化性の評価〕
硬化性の評価は、硬化後の塗膜を指で触れ、硬化速度及びインクの付着を確認することにより行った。結果を表4−1〜4−3に示す。硬化が早くインクが付着しない場合を“○”とし、硬化に時間はかかるがインクが付着しない場合を“△”とし、硬化が遅くインクが付着する場合を“×”とした。
硬化性の評価は、硬化後の塗膜を指で触れ、硬化速度及びインクの付着を確認することにより行った。結果を表4−1〜4−3に示す。硬化が早くインクが付着しない場合を“○”とし、硬化に時間はかかるがインクが付着しない場合を“△”とし、硬化が遅くインクが付着する場合を“×”とした。
〔タックの評価〕
タックの評価は、室温で行った。
印刷体を室温下におき、塗膜を指で触れ、べたつきの有無を確認した。結果を表4−1〜4−3に示す。べたつきがない場合を“○”とし、ややべたつきがある場合を“△”、べたつきが強い場合を“×”とした。
タックの評価は、室温で行った。
印刷体を室温下におき、塗膜を指で触れ、べたつきの有無を確認した。結果を表4−1〜4−3に示す。べたつきがない場合を“○”とし、ややべたつきがある場合を“△”、べたつきが強い場合を“×”とした。
〔耐屈曲性の評価〕
耐屈曲性の評価は、90°曲げ試験によって行った。90°曲げ試験は、実施例及び比較例の印刷体を90°に折り曲げたときに硬化膜の亀裂の有無を目視で評価することにより行った。結果を表4−1〜4−3に示す。亀裂がない場合を“○”とし、極一部に亀裂が見られた場合を“△”とし、全面に亀裂が見られた場合を“×”とした。
耐屈曲性の評価は、90°曲げ試験によって行った。90°曲げ試験は、実施例及び比較例の印刷体を90°に折り曲げたときに硬化膜の亀裂の有無を目視で評価することにより行った。結果を表4−1〜4−3に示す。亀裂がない場合を“○”とし、極一部に亀裂が見られた場合を“△”とし、全面に亀裂が見られた場合を“×”とした。
〔伸び率の評価〕
伸び率の評価は、次のようにして行った。実施例及び比較例の印刷体を、ダンベル状6号形(JIS K6251−5)の試験片として、JIS K7161法にしたがい25℃で引張速度100mm/分で引張試験した際に、硬化膜の割れが生じる硬化膜破断点伸びを測定した。硬化膜破断点伸びは、(硬化膜の割れが生じたときの印刷体の長さ−印刷体の元の長さ)/印刷体の元の長さ×100から算出した。結果を表4−1〜4−3に示す。
伸び率の評価は、次のようにして行った。実施例及び比較例の印刷体を、ダンベル状6号形(JIS K6251−5)の試験片として、JIS K7161法にしたがい25℃で引張速度100mm/分で引張試験した際に、硬化膜の割れが生じる硬化膜破断点伸びを測定した。硬化膜破断点伸びは、(硬化膜の割れが生じたときの印刷体の長さ−印刷体の元の長さ)/印刷体の元の長さ×100から算出した。結果を表4−1〜4−3に示す。
〔印刷体を繰り返し伸ばしたときの評価〕
実施例及び比較例の印刷体を、伸び率が100%から200%までの範囲を繰り返すように印刷体の伸縮を100mm/minの歪み速度で50回繰り返したときに、硬化膜の割れが生じるか否かを確認した。伸び率は、(硬化膜の割れが生じたときの印刷体の長さ−印刷体の元の長さ)/印刷体の元の長さ×100から算出した。結果を表4−1〜4−3に示す。硬化膜の割れが生じなかったときを“○”とし、極一部に亀裂がみられたときを“△”とし、亀裂や剥離がみられたときを“×とした。”
実施例及び比較例の印刷体を、伸び率が100%から200%までの範囲を繰り返すように印刷体の伸縮を100mm/minの歪み速度で50回繰り返したときに、硬化膜の割れが生じるか否かを確認した。伸び率は、(硬化膜の割れが生じたときの印刷体の長さ−印刷体の元の長さ)/印刷体の元の長さ×100から算出した。結果を表4−1〜4−3に示す。硬化膜の割れが生じなかったときを“○”とし、極一部に亀裂がみられたときを“△”とし、亀裂や剥離がみられたときを“×とした。”
〔耐水性の評価〕
耐水性は、印刷体を室温の水道水に1週間浸漬し、その後の印刷体を濡れたままにて上記90°曲げ試験を行うことによって評価した。また、1週間浸漬し、乾燥後の印刷体の外観を評価した。結果を表4−1〜4−3に示す。90°曲げ試験については、上記〔耐屈曲性の評価〕と同様の方法で評価した。外観については、変化がない場合を“○”とし、変化は見られたものの塗膜の剥離は見られない場合を“△”とし、塗膜の剥離が見られた場合を“×”とした。
耐水性は、印刷体を室温の水道水に1週間浸漬し、その後の印刷体を濡れたままにて上記90°曲げ試験を行うことによって評価した。また、1週間浸漬し、乾燥後の印刷体の外観を評価した。結果を表4−1〜4−3に示す。90°曲げ試験については、上記〔耐屈曲性の評価〕と同様の方法で評価した。外観については、変化がない場合を“○”とし、変化は見られたものの塗膜の剥離は見られない場合を“△”とし、塗膜の剥離が見られた場合を“×”とした。
〔耐傷性の評価〕
耐傷性の評価は、ポリブラシでサンプルを100往復擦ったときの外観を評価することによって行った。結果を表4−1〜4−3に示す。外観に変化がない場合を“○”とし、塗膜に傷が見られた場合を“△”とし、塗膜の剥離が見られた場合を“×”とした。
耐傷性の評価は、ポリブラシでサンプルを100往復擦ったときの外観を評価することによって行った。結果を表4−1〜4−3に示す。外観に変化がない場合を“○”とし、塗膜に傷が見られた場合を“△”とし、塗膜の剥離が見られた場合を“×”とした。
モノマーA):ガラス転移点が−30℃以下の単官能モノマーと、モノマーB):ガラス転移点が0℃以下の多官能モノマーと、を含有する活性エネルギー線硬化型インク組成物の硬化膜である加飾印刷層が形成された印刷体は、常時伸縮を繰り返す場合であっても、装飾にひび割れや剥がれが入ることを予防できることが確認された(実施例1〜43)。また、装飾をインクジェット法で柔軟性基材に直接印字したことから、柔軟性基材への装飾の自由度を高めることができる。
表4−1〜表4−3から概ね次の傾向を有することが分かる。実施例1〜6は、モノマーA)及びモノマーB)を含有するが、モノマーC)を含有しない。その結果、良好な結果を有するものの、モノマーA)及びモノマーB)に加え、モノマーC)を含有する場合(実施例7〜27)に比べて耐傷性が劣る。中でも実施例4〜6は、モノマーBのTgが高いため、他の実施例に比べて硬化膜破断点伸びも劣る。
実施例7〜27は、モノマーA)及びモノマーB)に加え、モノマーC)を含有する場合であり、モノマーA)及びモノマーB)だけの場合(実施例1〜6)に比べて耐傷性において好適である。実施例28〜31は、モノマーA)、モノマーB)及びモノマーC)を含有するが、いずれかのモノマーの含有量が上限又は下限に近いため、タック、耐傷性、伸び評価又は硬化性のいずれかが実施例7〜27に比べて劣る。以下、詳しく説明する。
硬化性に関し、モノマーA)の量が活性エネルギー線重合性モノマー全量に対して50質量%以下である場合(実施例7〜27等)、モノマーA)の量が活性エネルギー線重合性モノマー全量に対して50質量%を超える場合(実施例29)に比べ、硬化性に優れることが確認された。また、モノマーB)の量が活性エネルギー線重合性モノマー全量に対して5質量%を超える場合(実施例7〜27等)、モノマーB)の含有量が5質量部以下である場合(実施例30)に比べ、硬化性に優れることが確認された。
タックに関し、モノマーA)の量が活性エネルギー線重合性モノマー全量に対して50質量%以下である場合(実施例7〜27等)、モノマーA)の量が活性エネルギー線重合性モノマー全量に対して50質量%を超える場合(実施例29)に比べ、べたつきが小さいことが確認された。これは、モノマーA)の量が活性エネルギー線重合性モノマー全量に対して50質量%を超える場合、インク組成物としてのTgが低くなりすぎることに起因すると思われる。
伸長性に関し、モノマーA)の量が活性エネルギー線重合性モノマー全量に対して5質量%以上である場合(実施例7〜27等)、モノマーA)の量が活性エネルギー線重合性モノマー全量に対して5質量%未満である場合(実施例28)に比べ、硬化膜破断点伸び及び伸縮の繰り返し性に優れることが確認された。また、モノマーB)の量が活性エネルギー線重合性モノマー全量に対して20質量%以下である場合(実施例7〜27等)、モノマーB)の量が活性エネルギー線重合性モノマー全量に対して20質量%を超える場合(実施例31)に比べ、硬化膜破断点伸び及び伸縮の繰り返し性に優れることが確認された。なお、SBRシートの破断点伸びは650%であり、TPUシートの破断点伸びは400%である。すなわち、評価において、破断点伸びが650%又は400%となっているのは、硬化膜ではなく基材が破断したためであり、本発明のインク組成物から形成される硬化膜は、基材が破断してもなお伸びるだけの伸長性を有する。
耐傷性に関し、モノマーA)の量が活性エネルギー線重合性モノマー全量に対して50質量%以下である場合(実施例7〜27等)、モノマーA)の量が活性エネルギー線重合性モノマー全量に対して50質量%を超える場合(実施例29)に比べて耐傷性に優れることが確認された。また、モノマーA)及びB)に加え、さらにモノマーC):ガラス転移点が0℃以上110℃以下の脂環式構造を有する単官能モノマーを含有する場合(実施例7〜27等)、モノマーC)を含有しない場合(実施例1〜6)に比べて耐傷性に優れることが確認された。このことから、モノマーC)を加えると、硬化膜の強度が高まるといえる。
実施例32〜43では、複数色のインクを重ねて印字している。複数色のインクを重ねて印字する場合、単色インクを1回だけ印字する場合に比べて加飾印刷層の層厚が厚くなるが、この場合においても、各物性には影響しないことが確認された。また、重ねる色によっても各物性に差は生じないことが確認された。インクを重ねて印字することで、発色性、意匠性が向上するので好ましい。特に、下刷りインクとして白色のインクを使用すると、上刷りインクの発色性や意匠性が向上するので好ましい。
一方、モノマーA)を含有しない場合、硬化膜破断点伸びが著しく劣り、耐屈曲性及び伸縮の繰り返し性も劣ることが確認された(比較例1〜3)。その結果、柔軟性基材に印字した際、柔軟性基材の伸びに追従できず、インク組成物の硬化物に割れや剥がれが生じ得る。また、モノマーB)を単官能モノマーに置き換えた場合、硬化性が著しく低下し、これに伴い、タック、耐傷性も低下することが確認された(比較例4〜6)。また、モノマーB)をTgが高いモノマーに置き換えた場合、充分な硬化膜破断点伸びが得られず、伸縮の繰り返し性も劣ることが確認された(比較例7〜9)。
〔印刷体の製造〕
テーブル評価に供するため、厚さ1mmのSBRシートを基材として印刷体を製造した。表5に示すプライマー層を構成する組成物について、バーコーター#20を用いて乾燥後の平均膜厚が10μmとなるように上記ゴム基材上に塗布した。そして、120℃の条件で1分間乾燥させた。上記の工程を経て、プライマー層を得た。
テーブル評価に供するため、厚さ1mmのSBRシートを基材として印刷体を製造した。表5に示すプライマー層を構成する組成物について、バーコーター#20を用いて乾燥後の平均膜厚が10μmとなるように上記ゴム基材上に塗布した。そして、120℃の条件で1分間乾燥させた。上記の工程を経て、プライマー層を得た。
続いて、プライマー層の表面に、表5に示す加飾印刷層を構成する組成物を平均膜厚が表5に示す膜厚となるようにインクジェット法で印字した。そして、SubZeroシステム(UVランプシステム,Integration Technology社製,Dバルブ,出力100W/cm)を用いて、積算光量が640mJ/cm2、ピーク照度が640mW/cm2、搬送速度が18m/minの条件でインク組成物を硬化した。積算光量及びピーク照度の測定は、紫外線光量計UV−351(オーク製作所社製)を用いて行った。これにより、加飾印刷層を作製した。
続いて、加飾印刷層の表面に、表5に示す表面保護層を構成する組成物を、バーコーター#20を用いて乾燥後の平均膜厚が10μmとなるように塗布した。そして、120℃の条件で1分間乾燥させた。上記の工程を経て、表面保護層を得るとともに、実施例44〜61の印刷体を得た。
〔評価〕
上記印刷体について、実施例1等で評価した項目のほか、耐傷性については、ポリブラシでサンプルを100往復擦ったときの外観だけでなく、真鍮ブラシでサンプルを100回(片道)擦ったときの外観、及び室温で塗膜を爪で引っかいたときの外観も評価した。結果を表7に示す。外観に変化がない場合を“○”とし、塗膜に傷が見られた場合を“△”とし、塗膜の剥離が見られた場合を“×”とした。
上記印刷体について、実施例1等で評価した項目のほか、耐傷性については、ポリブラシでサンプルを100往復擦ったときの外観だけでなく、真鍮ブラシでサンプルを100回(片道)擦ったときの外観、及び室温で塗膜を爪で引っかいたときの外観も評価した。結果を表7に示す。外観に変化がない場合を“○”とし、塗膜に傷が見られた場合を“△”とし、塗膜の剥離が見られた場合を“×”とした。
実施例44〜49について、加飾印刷層の表面に表面保護層を形成することで、実施例1〜3及び11に比べ、耐水性、耐傷性等がいっそう向上することが確認された。また、実施例53〜61について、柔軟性基材表面と加飾印刷層との間にプライマー層を形成した場合であっても、性能が劣ることはないことが確認された。
実施例50〜52について、加飾印刷層を構成するインク組成物の含有するモノマーの種類が異なる場合であっても、実施例44〜49に比べて性能が劣ることはないことが確認された。また、表面保護層を形成することで、耐水性・耐傷性(ポリブラシ)だけでなく、耐洗剤性、耐薬品性等、他の耐性の向上にも有効であることが確認された。
Claims (14)
- 活性エネルギー線重合性モノマーと、活性エネルギー線重合開始剤とを含有し、
前記活性エネルギー線重合性モノマーとして、
モノマーA):ガラス転移点が−30℃以下の単官能モノマーと、
モノマーB):ガラス転移点が0℃以下の多官能モノマーと、を含有する活性エネルギー線硬化型インク組成物。 - 前記モノマーB)が、ガラス転移点が−30℃以下の2官能モノマーである、請求項1に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
- 前記活性エネルギー線重合性モノマーのうち、
前記モノマーA)を2〜65質量%、
前記モノマーB)を2〜30質量%、
含有する、請求項1又は2に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。 - 前記活性エネルギー線重合性モノマーとして、
モノマーC):ガラス転移点が0℃以上110℃以下の脂環式構造を有する単官能モノマーをさらに含有する、請求項1から3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。 - 前記活性エネルギー線重合性モノマーのうち、前記モノマーC)を20〜65質量%含有する、請求項4に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
- 前記モノマーA)がイソオクチルアクリレート、トリデシルアクリレート及びエトキシジエチレングリコールアクリレートから選択されるいずれか1以上のモノマーであり、
前記モノマーB)がポリプロピレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート及びEO変性ビスフェノールAジアクリレートから選択されるいずれか1以上のモノマーであり、
前記モノマーC)がイソボルニルアクリレート、4−t−ブチルシクロヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート及びジシクロペンテニルオキシエチルアクリレートから選択されるいずれか1以上のモノマーである、請求項4又は5に記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。 - さらに色材を含有する、請求項1から6のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
- 請求項1から7のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物を、厚さ1mmのスチレンブタジエンゴム(以下、「SBR」という。)シート上に厚さ10μmの硬化膜として形成し、この硬化膜が形成された硬化膜形成基材を、ダンベル状6号形(JIS K6251−5)の試験片として、JIS K7161法にしたがい25℃で引張速度100mm/分で引張試験した際に、前記硬化膜の割れが生じる硬化膜破断点伸びが200%以上である、請求項1から7のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
- 前記活性エネルギー線硬化型インク組成物を厚さ1mmのSBRシート上に厚さ10μmの硬化膜として形成し、この硬化膜が形成された硬化膜形成基材の伸び率が100%から200%までの範囲を繰り返すように前記硬化膜形成基材の伸縮を100mm/minの歪み速度で50回繰り返したときに、前記硬化膜の割れが生じない、請求項1から8のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
- エラストマー基材又はヤング率が0.001MPa以上30MPa以下である被印刷基材へのインクジェット用インクとして用いられる、請求項1から9のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物。
- エラストマー基材上又はヤング率が0.001MPa以上30MPa以下である被印刷基材上に、請求項1から10のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物の硬化膜であるインク硬化膜層が形成された印刷体。
- 前記インク硬化膜層の表面を保護する表面保護層が前記インク硬化膜層の表面に形成されている、請求項11に記載の印刷体。
- 前記エラストマー基材又は前記被印刷基材の表面と前記インク硬化膜層との間にプライマー層が形成されている、請求項11又は12に記載の印刷体。
- 請求項1から9のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型インク組成物を、エラストマー基材上又はヤング率が0.001MPa以上30MPa以下である被印刷基材上へインクジェット方式で印刷した後、紫外線で硬化する、印刷体の製造方法。
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