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JP2014022808A - ゲートウェイ装置、ネットワークシステム及び通信方法 - Google Patents

ゲートウェイ装置、ネットワークシステム及び通信方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ZigBeeといったネットワークの端末と、IPを利用した機器との間で透過的に通信ができるゲートウェイ装置等を提供する。
【解決手段】 ゲートウェイ装置12は、ZigBeeに対応した無線端末11を含むHAN2と、IPを利用して通信を行うLAN1に接続される。ゲートウェイ装置12は、HAN2における無線端末11の識別子をLAN用のアドレスに変換する変換ルールを記憶し、変換ルールに従って無線端末11のIPv6アドレスを取得し、IPv6アドレスを自己のLAN側インターフェースに割り当て、HAN2を介したLAN1の機器16,17への通信パケットを仲介、又は、無線端末11に代理して応答する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、通信の中継等をするゲートウェイ装置及びゲートウェイ装置、ネットワークシステム及び通信方法に関する。
ゲートウェイ装置に関しては、例えば下記の特許文献1が知られている。この特許文献1に記載されたゲートウェイ装置は、インターネットに接続された携帯電話やパソコンから、常に同じIPv6アドレスを用いて、家庭内にある非IP機器にアクセスできるようにする。ゲートウェイ装置は、非IP機器にIPv6で定められているインタフェースIDを保持させる。このインタフェースIDを用いて、ゲートウェイ装置は、非IP機器用のIPv6アドレスを生成、保持するようにする。インターネットに接続された携帯電話やパソコンからの非IP機器宛てのパケットは、ゲートウェイ装置によって、非IP機器が接続されているネットワークのプロトコルに変換して非IP機器に送信される。
特開2003−60664号公報
ところで、家庭内やビルの設備機器のネットワーク技術としてZigBee(登録商標)が普及している。ZigBeeは無線の物理層、データリンク層のプロトコルとして、IEEE 802.15.4を採用している。ZigBeeの端末が、インターネット上のサーバや家庭内のスマートフォンやパソコン等のIP通信する端末と通信する場合は、プロトコルが異なるため透過的に通信することはできない。したがって、プロトコルを変換するゲートウェイが必要となる。
しかしながら、ゲートウェイを使う手法は、pingやtracerouteといったようなIPで標準的に利用可能なツールを用いることができず、ソフトウェアの再利用性が低い。
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、ZigBeeといったネットワークの端末と、IPを利用した機器との間で透過的に通信ができるゲートウェイ装置、ネットワークシステム及び通信方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に係るゲートウェイ装置は、所定の識別子によって特定される一又は複数の機器が含まれる第1ネットワークと、IPを利用して通信を行う第2ネットワークに接続されるゲートウェイ装置であって、前記第1ネットワークにおける機器の識別子を前記第2ネットワーク用のアドレスに変換する変換ルールを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された変換ルールに従って前記第1ネットワークの機器の第2ネットワーク用アドレスを取得し、前記第2ネットワーク用アドレスを自己の第2ネットワーク側インターフェースに割り当てるアドレス割当手段と、前記第2ネットワークを介した前記第1ネットワークの機器への通信パケットを仲介、又は、前記機器に代理して応答する通信手段とを備えることを特徴とする。
本発明の第2の態様に係るゲートウェイ装置は、上記第1の態様のゲートウェイ装置であって、前記アドレス割当手段は、前記第1ネットワークにおける機器から接続要求を受信した場合に、当該機器の前記第2ネットワーク用アドレスを自己の第2ネットワーク側インターフェースに割り当てることを特徴とする。
本発明の第3の態様に係るゲートウェイ装置は、上記第1又は第2の態様のゲートウェイ装置であって、前記アドレス割当手段は、前記第1ネットワークにおける機器から切断要求を受信した場合に、当該機器に割り当てている前記第2ネットワーク用アドレスを自己の第2ネットワーク側インターフェースから削除することを特徴とする。
本発明の第4の態様に係るゲートウェイ装置は、上記第1乃至第3の態様の何れかのゲートウェイ装置であって、前記アドレス割当手段は、前記第1ネットワークにおける機器からの応答がない場合に、当該機器の前記第2ネットワーク用アドレスを自己の第2ネットワーク側インターフェースから削除することを特徴とする。
本発明の第5の態様に係るゲートウェイ装置は、上記第1乃至第4の態様の何れかのゲートウェイ装置であって、前記通信手段は、自己の第2ネットワーク側インターフェースに割り当てられている前記第2ネットワーク用アドレスごとに暗号鍵を設定して、当該暗号鍵により暗号化して前記第2ネットワークを介して通信することを特徴とする。
本発明の第6の態様に係るゲートウェイ装置は、上記第1乃至第5の態様の何れかのゲートウェイ装置であって、前記通信手段は、前記第1ネットワークにおいて通信するデータの暗号鍵を、当該ゲートウェイ装置と、前記第1ネットワークにおける各機器との間で分割して保持することを特徴とする。
本発明の第7の態様に係るネットワークは、所定の識別子によって特定される一又は複数の機器が含まれる第1ネットワークと、IPを利用して通信を行う第2ネットワークに接続されるネットワークシステムであって、前記第1ネットワークにおける機器の識別子を前記第2ネットワーク用のアドレスに変換する変換ルールを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された変換ルールに従って前記第1ネットワークの機器の第2ネットワーク用アドレスを取得し、前記第2ネットワーク用アドレスを自己の第2ネットワーク側インターフェースに割り当てるアドレス割当手段と、前記第2ネットワークを介した前記第1ネットワークの機器への通信パケットを仲介、又は、前記機器に代理して応答する通信手段とを備えることを特徴とする。
本発明の第8の態様に係る通信方法は、第1ネットワークに含まれ所定の識別子によって特定される一又は複数の通信子機を、通信親機を介してIPを利用して通信を行う第2ネットワークに接続する通信方法であって、前記通信子機から送出された要求に応じて、前記通信親機が当該通信親機の情報を前記通信子機に返信すると共に、前記通信親機が、前記要求に基づいて当該通信子機の情報を取得するステップと、前記通信親機が、予め設定された前記通信子機の識別子を前記第2ネットワーク用のアドレスに変換する変換ルールに従って前記通信子機の第2ネットワーク用アドレスを取得し、前記第2ネットワーク用アドレスを前記無線親機の第2ネットワーク側インターフェースに割り当て、前記通信親機が、前記第2ネットワークを介した前記通信子機への通信パケットを仲介可能、又は、前記機器に代理して応答可能となるステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、ZigBeeといった第1ネットワークの機器と、IPを利用した機器との間で透過的に通信ができる。
本発明の実施形態として示すネットワークシステムの構成を示すシステム構成図である。 本発明の実施形態として示すネットワークシステムにおけるゲートウェイ装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態として示すネットワークシステムにおいてHANに無線端末が参入するようすをシステム構成図である。 本発明の実施形態として示すネットワークシステムにおいて、HANに無線端末が参入するときにIPv6アドレスを設定する処理手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施形態として示すネットワークシステムにおいて、HANに無線端末が参入するときにIPv4アドレスを設定する処理手順を示すシーケンス図である。 (a)はMACアドレスを示し、(b)はIEEE拡張アドレスを示す。 本発明の実施形態として示すネットワークシステムにおいて、無線端末が離脱するときの処理手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施形態として示すネットワークシステムにおいて、無線端末が離脱するときの他の処理手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施形態として示すネットワークシステムにおいて、無線端末が離脱するときの他の処理手順を示すシーケンス図である。 本発明の実施形態として示すネットワークシステムにおいて、IPv6アドレスと暗号鍵との対応テーブルを示す図である。 本発明の実施形態として示すネットワークシステムにおいて、IPv6アドレスとゲートウェイ装置が保有する暗号鍵と無線端末が保有する暗号鍵との対応テーブルを示す図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本発明の実施形態として示すネットワークシステムは、例えば図1に示すように構成される。
このネットワークシステムは、ユーザ宅内に、IPを利用して通信をするLAN1と、ZigBeeを利用してデータを授受するHAN2とを含む。HAN2には、複数のZigBee端末である無線端末11が設置されている。この無線端末11は、例えば電池等で駆動するセンサ等からなる。複数の無線端末11は、相互に無線信号を授受すると共に、直接又は間接的にゲートウェイ装置12と通信接続する。
ゲートウェイ装置12は、LAN1内においてBBルータ13と接続して、通信パケットを授受する。家庭内のBB(broadband)ルータ13は、家庭などで光ファイバー回線等の高速回線でインターネットに接続する際に使うルータである。BBルータ13は、例えば、WAN(Wide Area Network)側のポートとしてイーサネット(登録商標)ポートを持ち、LAN(Local Area Network)(家庭内)側はイーサネット(登録商標)ポートやシリアルポートなどを備える。このネットワークシステムにおいて、BBルータ13とゲートウェイ装置12とは、イーサネット(登録商標)回線やシリアル回線を介して情報の授受を行う。なお、図1には示していないが、住居者が利用するIP通信機能を備えたパーソナルコンピュータや携帯電話も、IP通信によってBBルータ13及びゲートウェイ装置12と接続可能である。すなわち、住居者のパーソナルコンピュータや携帯電話は、ゲートウェイ装置12を介してZigBeeの無線端末11に対して通信が可能である。
BBルータ13は、WANとしてのIPネットワークNWと接続されている。IPネットワークNWには、無線端末11の通信相手となる機器が含まれている。本実施形態において、無線端末11の通信相手は、PC16とISP(Internet Services Provider)等のサーバ17が含まれる。PC16は、ルータ14を介してIPネットワークNWと接続されている。サーバ17は、ISPエッジルータ15を介してIPネットワークNWと接続されている。
ゲートウェイ装置12は、図2のように、CPU21、HAN2に接続するためのHAN用I/F22、LAN1を介してWANに接続するためのWAN用I/F23、及び、記憶部24を含む。
HAN用I/F22は、例えばZigBeeといった所定の通信処理を行うことによって、第1ネットワークとしてのHAN2の無線端末11と通信接続する。HAN用I/F22は、各無線端末11に設定された所定の識別子によって各無線端末11を特定して通信を行う。WAN用I/F23は、IPv6やIPv4といった所定の通信処理を行うことによって、IPを利用して通信を行う第2ネットワークとしてのIPネットワークNWに、LAN1を介して接続される。また、これらHAN用I/F22及びWAN用I/F23は、CPU21によって制御され、IPネットワークNWを介したLAN1の無線端末11への通信パケットを仲介、又は、無線端末11に代理して応答する通信手段として機能する。
記憶部24は、HAN2における無線端末11の番号(識別子)をWAN用のアドレスに変換する変換ルールを記憶する記憶手段として機能する。この変換ルールは、ゲートウェイ装置12によって無線端末11のIPv6アドレスを生成するルールと、ゲートウェイ装置12によって無線端末11のIPv4アドレスを生成するルールとを含んでいる。
CPU21は、記憶部24に記憶された変換ルールに従っての機器のWAN用アドレスを取得し、WAN用アドレスを自己のWAN側インターフェースとしてのWAN用I/F23に割り当てるアドレス割当手段として機能する。
つぎに、上述したネットワークシステムにおいて、図3に示すように、新たな無線端末11がHAN2に参入した場合、ゲートウェイ装置12は、IPアドレスを自己のWAN用I/F23に割り当てる。この動作を、図4を参照して説明する。
先ず無線子機としてHAN2に参入した無線端末11は、上位層からのネットワーク発見要求C1を受けて、チャンネルスキャンを行う。これにより、ZigBeeの子機としての無線端末11は、ZigBeeの親機としてのゲートウェイ装置12を探索する。このチャンネルスキャンによるビーコンリクエストは、ゲートウェイ装置12によって受信される。
この時、ZigBeeの無線端末11にビーコン要求コマンドが実装されていればアクティブスキャンによってビーコン要求を行う。一方、無線端末11にビーコン要求が実装されていない場合はパッシブスキャンによって、ビーコンR1を待ち受ける。いずれかの方法によって無線端末11がビーコンR1を受信した場合、無線端末11は、ビーコンR1に含まれているゲートウェイ装置12のHAN2内におけるPANID(識別子)、チャンネル等の情報を、隣接ノード用の記憶手段に登録する。チャンネル候補が複数ある場合には、無線端末11は、これらの手順を繰り返す。無線端末11は最適なチャンネルを選択した後、ネットワーク接続要求コマンドC2をゲートウェイ装置12に対して送信する。
ゲートウェイ装置12は、無線端末11からネットワーク接続要求C2を受信すると、所定の処理の後に、無線端末11のHAN2への参入を許可すると判定する。ゲートウェイ装置12は、ネットワーク接続要求C2に対するレスポンスR2に、ネットワークアドレスを通知する。このネットワークアドレスは、ゲートウェイ装置12が有するIPv6アドレス又はIPv4アドレスである。そして、ゲートウェイ装置12は、自身が持つ隣接ノード用の記憶部24に無線端末11の情報を登録する。この無線端末11の情報は、レスポンスR2に含まれたHAN2内の番号等のアドレス情報である。
次にゲートウェイ装置12は、登録した無線端末11のアドレス情報を用い、IEEE64ビットアドレスをIPv6アドレスの下位64ビットとし、上位64ビットをfe80::としたIPv6リンクローカルアドレスを生成する(ステップST1)。IEEE64ビットアドレスは、MACアドレスを用いる。また、上位64ビットは、ゲートウェイ装置12が属するネットワークアドレスが使用可能である。
ゲートウェイ装置12は、WAN用I/F23に、生成したIPv6リンクローカルアドレスを設定する。
次にゲートウェイ装置12は、当該IPv6リンクローカルアドレスの重複検知(Duplicate Address Detection, DAD)のために近隣要請(Neighbor Solicitation, NS)を送信する。ゲートウェイ装置12は、LAN1内のノードからの応答である近隣広告(Neighbor Advertisement, NA)を受信しなければ、IPv6リンクローカルアドレスの重複はないと判断し、以後の通信にて利用可能にする。
その後、ゲートウェイ装置12は、IPv6のネットワークプレフィックスを要求するために、ルータ要請(Router Solicitation, RS)を送信する。これに対して、ゲートウェイ装置12は、BBルータ13からルータ広告(Router Advertisement, RA)を受信する。ゲートウェイ装置12は、ルータ広告に含まれるネットワークプレフィックスと無線端末11のIEEE64ビットアドレスを組み合わせて、IPv6グローバルアドレスを生成する(ステップST2)。
ゲートウェイ装置12は、IPv6リンクローカルアドレスと同様に、IPv6グローバルアドレスの重複検知(DAD)を行う。ゲートウェイ装置12は、近隣要請(NS)に対する近隣広告(NA)の応答がなければIPv6グローバルアドレスの重複はないと判断し、以後の通信にて利用可能にする。これにより、ゲートウェイ装置12のWAN用I/F23には、参入したい無線端末11のIPv6グローバルアドレスを割り当てることができる。
このようにゲートウェイ装置12は、参入した無線端末11に対応してIPv6リンクローカルアドレス及びIPv6グローバルアドレスを設定できる。無線端末11に対応したIPv6グローバルアドレスは、LAN1内のPC等の端末からpingによる生存確認に利用したり、特定アプリケーションの宛先アドレスとして使用したりすることが可能である。
例えば、PC16から無線端末11に対する制御コマンドが無線端末11に対応したIPv6グローバルアドレス宛に送信された場合、BBルータ13は、制御コマンドを、IPv6リンクローカルアドレス宛に変換してゲートウェイ装置12に送信する。ゲートウェイ装置12は、IPv6リンクローカルアドレスに対応した無線端末11のHAN2内の番号を認識して、制御コマンドを無線端末11に送信することができる。これにより、ゲートウェイ装置12は、無線端末11への通信パケットを仲介する。
また、サーバ17から無線端末11に対する生存確認が無線端末11に対応したIPv6グローバルアドレス宛に送信された場合、BBルータ13は、生存確認を、IPv6リンクローカルアドレス宛に変換してゲートウェイ装置12に送信する。ゲートウェイ装置12は、無線端末11が後述するように離脱してない場合には無線端末11に代理して生存確認に対する応答をBBルータ13に送信する。
以上のように、このネットワークシステムによれば、ZigBeeといったネットワークの無線端末11と、IPを利用した機器との間で透過的に通信ができる。すなわち、IPネットワークとしてのLAN1、IPネットワークNW側からはZigBeeの無線端末11をIPv6の端末としてアクセスできる。一方、家庭内ネットワークとしてのHAN2内は旧来のZigBeeの端末としてアクセスすることができる。したがって、このネットワークシステムによれば、サーバ17やPC16、ユーザが保有するパーソナルコンピュータやスマートフォンなど、IPを使った豊富なソフトウェア資産を再利用して、ZigBeeの無線端末11を利用できる。
また、ゲートウェイ装置12は、HAN2における無線端末11から接続要求を受信した場合に、当該無線端末11のWAN用アドレスを自己のWAN用I/F23に割り当てる。したがって、このゲートウェイ装置12によれば、ZigBeeの無線端末11の電源投入、HAN2への接続や参入に応じて、自動的にHAN用I/F22に有効なIPv6アドレスを割り当てることが可能になる。
更に、ZigBeeを用いたHAN2 内のセンサやリレー等の無線端末11と、インターネット上のサーバ17や家庭内のスマートフォンやパソコン等のIP通信する端末とを、ゲートウェイ装置12によって、IPによる通信を透過的に行う。これによって、既存のIP通信ソフトウェアの再利用性を高めると共に、ZigBeeネットワークのシステム構築を容易にし、ネットワーク接続のための各種設定工数を削減することができる。
無線端末11がZigBeeのアドレスとして48ビットのMACアドレス(図6(a))を記憶手段に保持している場合は、ゲートウェイ装置12の記憶部24にMACアドレスとIPv4アドレスとを対応づけたテーブルを用意する。これにより、上述したように、無線端末11は、IPv6と同様の動作が可能である。
図5に示すように、先ず、無線端末11及びゲートウェイ装置12は、図4と同様に、ネットワーク発見要求C1及びビーコンレスポンスR1、ネットワーク接続要求C2及びACK(R2)の送受信を行う。これにより、無線端末11及びゲートウェイ装置12は、双方に互いの情報を記憶する。
次にゲートウェイ装置12は、登録した無線端末11のアドレス情報のうち、IEEE64ビットアドレスの下位4バイト目と5バイト目の値を16進数の0xFFFEと比較する。双方の値が等しければMACアドレスの48ビットをEUI−64形式(図6(b))に拡張していると判断し、IPv4アドレスを設定するためにDHCPを実行する。
ゲートウェイ装置12は、参入してきた無線子機11のIEEE拡張アドレスの下位4バイト目と5バイト目を取り除き、MACアドレスとして48ビットの値を求める。
次にゲートウェイ装置12は、送信元のMACアドレスとして、算出したMACアドレスとしての48ビットをセットする。そして、ゲートウェイ装置12は、送信元IPアドレスを0.0.0.0、宛先MACアドレスをFF-FF-FF-FF-FF-FF、宛先IPアドレスを255.255.255.255に設定して、DHCP DiscoverメッセージをLAN1に対して送信する。
BBルータ13は、DHCP Discoverメッセージを受信する。BBルータ13は、LAN1内のDHCPサーバ機能を有している。BBルータ13は、管理しているIPv4アドレスの一つを選択し、DHCP OfferメッセージとしてLAN1内に送信する。
ゲートウェイ装置12は、DHCP Offerメッセージを受信する。ゲートウェイ装置12は、当該DHCP Offerメッセージ内のIPv4アドレスを使用する場合はDHCP RequestメッセージをLAN1内にブロードキャストにて送信する。
BBルータ13は、DHCP Requestメッセージを受信する。BBルータ13は、IPv4アドレスの割り当てを承認したことを表すDHCP ACKメッセージをゲートウェイ装置12に対して送信する。
ゲートウェイ装置12は、DHCP ACKを受信する。ゲートウェイ装置12は、設定しようとしているIPv4アドレスがLAN1内の他の機器で使われていないかを確認するために、Gratuitous ARPを送信する。LAN1内の他の機器から応答がないことを確認した後、ゲートウェイ装置12は、IPv4アドレスをWAN用I/F23に設定する。更に、ゲートウェイ装置12は、記憶部24を用い、無線端末11のMACアドレスと、設定したIPv4アドレスとを対応づけたテーブルを記憶する。
このように設定された無線端末11に対応するIPv4アドレスは、IPv6グローバルアドレスと同様に、LAN1内のPC等の端末からpingによる生存確認に利用したり、特定アプリケーションの宛先アドレスとして使用したりすることが可能である。
上述したネットワークシステムにおいて、無線端末11は、上位層からHAN2からの離脱要求を受けることも可能である。この場合の動作を、図7を参照して説明する。
このゲートウェイ装置12は、HAN2における無線端末11から切断要求を受信した場合に、当該無線端末11に割り当てているWAN用アドレスを自己のWAN用I/F23から削除するものである。
具体的には、無線端末11が離脱要求を受け付けた場合、無線端末11は、無線子機ネットワーク層からゲートウェイ装置12に対し、ネットワーク切断要求C1を送信する。切断要求を受信したゲートウェイ装置12は、レスポンスR1を無線端末11に返信する。ゲートウェイ装置12は、ネットワーク切断要求C1を送信した無線端末11について、隣接ノード用の記憶部24に登録済の情報を削除する。
また、ゲートウェイ装置12は、WAN用I/F23に設定されているIPv6リンクローカルアドレスとIPv6グローバルアドレスを削除する(ステップST4,5)。
ネットワーク切断要求C1に対する切断応答としてのレスポンスR1を受け取った無線端末11は、隣接ノード用の記憶手段に登録済のゲートウェイ装置12の情報を削除する。
このようなネットワークシステムによれば、無線端末11がZigBeeのHAN2上から離脱した場合でも、自動的にWAN用I/F23に設定した無効なIPv6アドレスを削除することが可能となる。
更に、上述したネットワークシステムにおいて、ゲートウェイ装置12は、HAN2における各無線端末11からの応答がない場合に、当該無線端末11のWAN用アドレスを自己のWAN用I/F23から削除することが望ましい。
ここで、無線端末11は移動可能であり、ゲートウェイ装置12の無線到達範囲から外れて通信できなくなる場合がある。このため、図8に示すように、ゲートウェイ装置12から無線端末11に対し定期的に生存確認のためのパケット(ポーリング)を送信することがある。無線端末11が生存している場合、無線端末11は、生存確認としてのACKをゲートウェイ装置12に返信する。
ゲートウェイ装置12は、生存確認(ポーリング)に対する無線端末11の応答が受信できないことを確認した場合に、隣接ノード用の記憶部24に登録済の無線端末11の情報を削除する。このとき、ゲートウェイ装置12は、WAN用I/F23に設定されているIPv6リンクローカルアドレス及びIPv6グローバルアドレスを削除する(ステップST4,5)。
このようなネットワークシステムによれば、生存確認を行うので、電源断、移動による離脱等、ゲートウェイ装置12の無線通信範囲に無線端末11が存在しなくなった場合でも、確実にLAN1側のIPv6アドレスを削除することが可能となる。
上述したネットワークシステムにおいて、HAN2の子機としての無線端末11は、親機としてのゲートウェイ装置12からの通信を絶えず待ち受けている場合、スリープモードになることが困難なため、電力消費が大きくなる。例えば、1000mAhの電池で駆動する無線端末11があると仮定する。当該無線端末11が信号の送受信により必要な消費電流を1時間あたり平均で20mAであるとすると、無線端末11がスリープせず送受信をし続けると、50時間(180,000秒)で電池が消耗することになる。また、一般的にIP端末は、データ通信以外に、近隣探索や到達性確認のパケットを送受信している。したがって、センサ等の電池駆動の端末は、ZigBeeの無線端末11と比較して消費電力が大きい。
これに対し、電池の放電とスリープ時の消費電力は無視できるものとし、1回の送受信に2秒を要し、送受信以外はスリープすると仮定すると、180,000÷2=90,000回の送受信が電池交換せずに可能となる。電池の交換周期を5年として設計した場合は、90,000÷5年÷365日≒49回となり、1日に49回の送受信、すなわち1時間に2回程度の送受信が可能となる。このように、電池駆動の無線端末11を使う場合は、ゲートウェイ装置12からの送受信を絶えず待ち受けるよりも、図7のI/O割り込みや、図8のポーリング等、必要に応じて無線端末11がスリープ状態から起動して送受信を行うほうが、電池寿命を延ばすことが可能になる。
以上のように、このネットワークシステムによれば、図7や図8のように離脱時処理を行うことにより、無線端末11がHAN2に含まれているときの電池消耗を抑制しつつ、離脱時には確実にLAN1やWAN用のIPv6アドレスを削除できる。
更に、上述のようにゲートウェイ装置12が無線端末11に対して定期的に生存確認を行う場合、通信に要する電力が多くなり無線端末11が電池で駆動している場合には、電池寿命の低下が問題となる。このため、図9に示すように、データ取得コマンド等が正しく行われなかったときに、ゲートウェイ装置12から、無線端末11のアドレスを削除することも可能である。
この動作は、先ず、宅内PCや外部サーバ等の機器から、必要に応じて、無線端末11に対応するIPv6アドレス宛てにデータ取得コマンドC11等のパケットが送信される。ここで、無線端末11のデータは、例えば温度情報や接点のON/OFF状態等、無線端末11が保持する又は計測するデータである。このデータ取得以外には、無線端末11の設定を変更する、無線端末11のI/Oを設定・変更する等、種々様々な命令が想定される。
ゲートウェイ装置12は、データ取得コマンドC11を受信すると、パケット中に含まれるコマンドを取り出す。ゲートウェイ装置12は、パケット内のIPv6アドレスに対応する無線端末11のアドレス宛てに、データ取得コマンドC11を送信する。なお、ゲートウェイ装置12は、上述したように、無線端末11のIPv6アドレスがIPv6リンクローカルアドレスである場合には、そのままのアドレスで無線端末11にコマンド送信をする。一方、この時コマンドをそのまま送信する以外に、コマンドと無線端末11への命令のテーブルを参照し、コマンドを無線端末11が解釈できる形に変換して送信してもよい。
ゲートウェイ装置12がコマンドC12を送信した時に何らかの原因で無線端末11からの応答が受信できない場合には、隣接ノード用の記憶部24に登録済の無線端末11の情報を削除する。例えば、無線到達範囲に無線端末11が存在しない、無線端末11の電源がOFFである等、が挙げられる。更に、ゲートウェイ装置12は、WAN用I/F23に設定されているIPv6リンクローカルアドレスとIPv6グローバルアドレスを削除する(ステップST4,5)。
更に、上述したネットワークシステムにおいて、ゲートウェイ装置12は、LAN1を介して通信する際に、自己のWAN用I/F23に割り当てられているIPv6アドレスごとに暗号鍵を設定することが望ましい。そして、ゲートウェイ装置12は、LAN1に送出する通信パケットを暗号化する。
ゲートウェイ装置12は、例えば、図10に示すようなIPv6アドレスと暗号鍵との対応テーブルを記憶部24に記憶している。この対応テーブルは、無線端末11ごとに暗号鍵を保持している。
ゲートウェイ装置12は、無線端末11と暗号通信を行う際、無線端末11のアドレスに対応した暗号鍵を生成し、暗号通信してもよい。また、無線端末11が暗号鍵を保持しておき、ネットワーク参入時に暗号鍵をゲートウェイ装置12に登録することも可能である。
ゲートウェイ装置12は、暗号鍵を無線端末11に対応するIPv6アドレスごとに使い分ける。これにより、万が一いずれかの無線端末11の暗号鍵が漏えいしたとしても、他の無線端末11の暗号鍵の秘密状態を保持でき、ネットワークシステムへの影響を最小限に抑えることができる。また、このネットワークシステムによれば、暗号鍵をZigBeeの無線端末11ごとに設定できる。このため、喩え任意の無線端末11の暗号鍵が漏洩しても、LAN1を介した他の無線端末11の暗号化データが解読されることはなく、秘匿性が高まる。例えば、宅内工事によってセンサとしての無線端末11を交換しても、当該無線端末11の暗号鍵によってHAN2のデータが解読されることはない。
更に、ネットワークシステムは、図11に示すように、HAN2内の通信を暗号化する暗号鍵を無線端末11内の暗号鍵Aとゲートウェイ装置12内の暗号鍵Bとで分割して保持してもよい。例えば、無線端末11が暗号鍵の半分の暗号鍵Aを保持し、ゲートウェイ装置12に暗号鍵Aを送信する。これにより、ゲートウェイ装置12は、残り半分の暗号鍵Bを生成し、無線端末11から受け取った半分の暗号鍵Aと組み合わせて、HAN2内の通信に使用する暗号鍵とする。これにより、無線端末11が保持する暗号鍵Aが漏えいしたとしても、LAN1側の通信で使われる暗号鍵とは異なるため、LAN1側の暗号化したデータが解読されることはなく安全であり、システムへの影響を最小限に抑えることができる。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
1 LAN(第2ネットワーク)
2 HAN(第1ネットワーク)
11 無線端末(機器、子機)
12 ゲートウェイ装置(親機)
21 CPU(アドレス割当手段、通信手段)
22 HAN用I/F(通信手段)
23 WAN用I/F(通信手段、第2ネットワーク側インターフェース)

Claims (8)

  1. 所定の識別子によって特定される一又は複数の機器が含まれる第1ネットワークと、IPを利用して通信を行う第2ネットワークに接続されるゲートウェイ装置であって、
    前記第1ネットワークにおける機器の識別子を前記第2ネットワーク用のアドレスに変換する変換ルールを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された変換ルールに従って前記第1ネットワークの機器の第2ネットワーク用アドレスを取得し、前記第2ネットワーク用アドレスを自己の第2ネットワーク側インターフェースに割り当てるアドレス割当手段と、
    前記第2ネットワークを介した前記第1ネットワークの機器への通信パケットを仲介、又は、前記機器に代理して応答する通信手段と
    を備えることを特徴とするゲートウェイ装置。
  2. 前記アドレス割当手段は、前記第1ネットワークにおける機器から接続要求を受信した場合に、当該機器の前記第2ネットワーク用アドレスを自己の第2ネットワーク側インターフェースに割り当てることを特徴とする請求項1に記載のゲートウェイ装置。
  3. 前記アドレス割当手段は、前記第1ネットワークにおける機器から切断要求を受信した場合に、当該機器に割り当てている前記第2ネットワーク用アドレスを自己の第2ネットワーク側インターフェースから削除することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のゲートウェイ装置。
  4. 前記アドレス割当手段は、前記第1ネットワークにおける機器からの応答がない場合に、当該機器の前記第2ネットワーク用アドレスを自己の第2ネットワーク側インターフェースから削除することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載のゲートウェイ装置。
  5. 前記通信手段は、自己の第2ネットワーク側インターフェースに割り当てられている前記第2ネットワーク用アドレスごとに暗号鍵を設定して、当該暗号鍵により暗号化して前記第2ネットワークを介して通信することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載のゲートウェイ装置。
  6. 前記通信手段は、前記第1ネットワークにおいて通信するデータの暗号鍵を、当該ゲートウェイ装置と、前記第1ネットワークにおける各機器との間で分割して保持することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載のゲートウェイ装置。
  7. 所定の識別子によって特定される一又は複数の機器が含まれる第1ネットワークと、IPを利用して通信を行う第2ネットワークに接続されるネットワークシステムであって、
    前記第1ネットワークにおける機器の識別子を前記第2ネットワーク用のアドレスに変換する変換ルールを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された変換ルールに従って前記第1ネットワークの機器の第2ネットワーク用アドレスを取得し、前記第2ネットワーク用アドレスを自己の第2ネットワーク側インターフェースに割り当てるアドレス割当手段と、
    前記第2ネットワークを介した前記第1ネットワークの機器への通信パケットを仲介、又は、前記機器に代理して応答する通信手段と
    を備えることを特徴とするネットワークシステム。
  8. 第1ネットワークに含まれ所定の識別子によって特定される一又は複数の通信子機を、通信親機を介してIPを利用して通信を行う第2ネットワークに接続する通信方法であって、
    前記通信子機から送出された要求に応じて、前記通信親機が当該通信親機の情報を前記通信子機に返信すると共に、前記通信親機が、前記要求に基づいて当該通信子機の情報を取得するステップと、
    前記通信親機が、予め設定された前記通信子機の識別子を前記第2ネットワーク用のアドレスに変換する変換ルールに従って前記通信子機の第2ネットワーク用アドレスを取得し、前記第2ネットワーク用アドレスを自己の第2ネットワーク側インターフェースに割り当て、前記通信親機が、前記第2ネットワークを介した前記通信子機への通信パケットを仲介可能、又は、前記機器に代理して応答可能となるステップと
    を含むことを特徴とする通信方法。
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