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JP2014009972A - 自動分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】1つの装置内で複数の検査分類項目を測定する装置に対して、ユーザが必要とする結果の出力時間短縮を提供する。また、分析順の要望を満たし使い勝手のよい自動分析装置を提供する。
【解決手段】生化学、免疫、電解質および凝固の検査分類単位で、測定する試料の優先順位を設定する設定手段と、この検査分類単位の優先順位および試料の測定区分(至急、緊急、一般)の優先順位に基づき、試料の検査項目の測定順番を決定する制御部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は臨床検査用分析装置に係り、特に複数の検査分類項目(生化学、免疫、電解質、凝固)を同一装置(システム)内で分析する装置に関するものである。
従来は、検査分類(生化学、免疫、電解質、凝固)毎に測定する装置は個々であり、測定試料を個々の装置に投入するために、個別に試料を分けていたが、作業の簡略化を目的として、近年は1つの装置(システム)内で複数の分類項目が測定できるようになることが望まれている。
特許文献1には、1つの装置内に、生化学項目フロー方式分析ユニット、血清免疫項目分析ユニット、電解質項目ユニット、血液凝固項目分析ユニットを備える構成が開示されている。
特開2011−153943号公報
これまでの自動分析装置は、試料としての区分(緊急、至急、一般)により分析優先付けを行う機能を有しておりこれを満たしてきたが、近年の1装置内での項目測定の複雑化により、全ての分析順において操作者の要望を満たすことはできなくなっている。
近年、自動分析装置を使用するユーザのワークフローにおいて、試料(検体)の採取から測定結果報告までの時間短縮が求められている。これは、一定時間内に必要な測定結果を患者に提示することで早期診断を患者に提供できるためであり、自動分析装置は診断に必要な項目の結果出力までの時間短縮の実現を求められている。しかし、検査項目毎に測定に必要な反応時間や検出器は異なり、それが1つのシステム内であると、試料を装置に投入する際により複雑化した操作/運用をしないといない。
本発明の目的は、1つの装置内で複数の検査分類項目を測定する装置に対して、ユーザが必要とする結果の出力時間短縮を提供する機能を目的としている。また、分析順の要望を満たし使い勝手のよい自動分析装置を提供することになる。
本発明の代表的なものを挙げると以下のとおりである。
本発明は、生化学、免疫、電解質および凝固の検査分類毎に試料を測定する各々測定部と、検査分類単位で、測定する該試料の優先順位を設定する設定手段と、設定手段により設定された検査分類単位の優先順位および該試料に関連付けられている測定区分の優先順位に基づき、該試料の検査項目の測定順番を決定する制御部と、を備える自動分析装置である。
複数の検査分類項目が測定可能な装置において、ユーザが認識している緊急性の高い分析の項目を装置動作に反映が可能となり、臨床診断の運用において必要な分析結果までの時間短縮が可能となる。また、ユーザが検査分類単位で任意の分析の優先順位が設定できるため、使い勝手のよい自動分析装置を提供することができる。
優先項目分類の設定画面例である。 追加試料の割り込み分析例である。 追加試料の割り込み分析例(複数分類項目の依頼)である。 分析順の決定フローである。 システム構成と装置原理である。 項目分類の履歴機能である。
図5は自動分析装置の原理的な装置構成図である。図5において2−1は反応ディスクであり、反応ディスク2−1の外周上には反応容器2−2が設けられている。反応ディスク2−1全体は保温槽2−3によって所定の温度に保持されている。
2−5は検体を設置するサンプルディスクであり、この機構にはバーコード2−6を貼付けした多数の検体の試験管が設置されている。バーコードを貼付けした試験管内の検体はピペッティング機構2−7のノズル2−8によって適宜に抽出され、検体分注位置の反応容器2−2に注入される。サンプルディスクにバーコード読み取り装置2−26が付属している。2−9Aと2−9Bはバーコードラベル付きの試薬ボトルが設置された試薬ディスク機構であり、各試薬ディスク機構2−9A、2−9Bごとにバーコード読み取り装置2−27が付属しており試薬登録時にバーコードを読み込みポジションに対応した試薬ボトル情報を登録する。また各々試薬ディスクには試薬ピペッティング機構2−10が設置されている。試薬ディスク機構2−9A、2−9Bに近接されて配置された2−11は撹拌機構である。2−12は多波長光度計、2−13は光源であり、多波長光度計2−12と光源2−13との間に測光の対象を収容する反応容器2−2が配置されている。2−14は洗浄機構である。制御系及び信号処理系について、2−15はマイクロコンピュータ(制御部)、2−16はインターフェイス、2−17はLog(対数)変換器、2−18はA/D変換器、2−19は試薬分注機構、2−20は洗浄水ポンプ、2−21はサンプル分注機構である。また2−22は印字のためのプリンタ、2−23は操作画面としてのCRT、2−24は記憶装置としてのハードディスク、2−25は入力するための操作パネル(キーボード、あるいはタッチスクリーンやマウスなどのポインティングデバイス)である。
図5でバーコードを貼付けした試験管に入れられた検体は、操作画面2−23より入力された、マイクロコンピュータ(制御部)2−15内のメモリに記憶されている分析パラメータにしたがって、ピペッティング機構2−7のノズル2−8を用いて反応容器2−2に所定量分注する。このバーコードには、検体(試料)に関連付けられている測定区分が記憶されている。例えば、測定区分とは、緊急、至急、一般など緊急度を表す情報である。なお、バーコードに変えてRFIDなどの情報記憶手段であってもよい。
次に、検体が分注された反応容器2−2を、反応ディスク2−1を回転させ試薬分注位置へ移送する。その後、マイクロコンピュータ(制御部)2−15内に記憶されている分析パラメータに従い、試薬ピペッティング機構2−10のノズルを用いて、試薬を検体が分注された反応容器2−2へ所定量分注する。
その後、撹拌機構2−11で検体と試薬との撹拌が行われ、混合される。
この反応容器2−2が、測光位置を横切る時、多波長光度計2−12により吸光度が測光される。測光された吸光度は、Log(対数)変換器2−17、A/D変換器2−18、インターフェイス2−16を経由して、マイクロコンピュータ(制御部)2−15に取り込まれる。この吸光度は、あらかじめ項目毎に指定された分析法で測定しておいた標準試料液の吸光度から作成した検量線に基づき、濃度データに変換される。この測定された成分濃度データは、プリンタや画面に出力される。なお、ネットワーク2−29を介してPC2−30をインターフェイス2−16に接続して、遠隔操作や他の自動分析装置と情報を共有してもよい。
生化学の測定部以外の免疫、電解質、凝固についての測定部も夫々、システムとして本発明の装置に組まれているが、公知の測定部であり、図示および説明は省略する。
以上の測定原理において、操作者は測定に必要な種々のパラメータ設定、検体の登録、試薬の登録、分析結果の確認、そして自動分析装置のメンテナンスなどを操作画面2−23で行う。
以上の測定原理を持つシステムにおいて実現する本発明の実施例を以下に示す。
実施例を図1〜図4を参照して詳細に説明する。図1に優先項目分類の設定画面(設定手段)例を示す。図2、図3に本発明を実現した際のユーザのワークフローと装置の動作振る舞いの例、図4に分析順の決定フロー処理を示す。
図1にユーザが項目分類毎に設定が可能な操作画面2−23の画面例を示す。左欄、中欄、右欄に夫々、検査分類、優先順位、測定項目例を示している。ユーザは優先順1〜4を入力し、各分類の優先順を決定することができる。また、優先順の下には「試料優先」の選択手段があり、検査分類を優先させずに、測定区分を優先させる場合には、この選択手段によりその旨を決定する。なお、この選択の解除も可能である。右下には、この決定した内容を登録するための「登録」ボタンがあり、このボタンを選択することで装置に登録される。なお、左下には、この画面を閉じる「閉じる」ボタンがある。
優先順の初期値は図示するように上から1〜4が設定されているか、もしくは全て同じ数値であり、同じ数値が入力されているとき、これらの検査分類について装置は同列優先順で扱う。項目例については、一部例での表示もしくは全項目が表示される。
このように、ユーザは任意に検査分類単位で、測定する試料の優先順位を設定することができる。また、ユーザは、検査分類単位の優先順位と、測定区分の優先順位のいずれかを優先して設定できる。
マイクロコンピュータ(制御部)2−15は、設定された検査分類単位の優先順位および試料に関連付けられている測定区分(至急、緊急、一般)の優先順位に基づき、検体の検査項目の測定順番を決定し、この決定された検査項目の測定順番で、実際の測定が行われる。例えば、設定画面のように優先順位が設定されていた場合、免疫、生化学、電解質、凝固の測定依頼があったとすると、この優先順に従い、マイクロコンピュータ(制御部)2−15は、凝固、電解質、生化学、免疫の順番に検査項目を測定する。また、至急区分の生化学、一般区分の凝固の測定依頼があったとすると、この検査分類に従い、検査項目の順番が決定されるため、一般区分の凝固、至急区分の生化学の順番に検査項目が測定される。また、「試料優先」が選択された場合には、この検査分類の優先順には、従わず、至急区分の生化学、一般区分の凝固の順番に検査項目が測定される。
このように顧客が任意に優先順を決定できることで、1装置における試料測定の効率化を、ユーザの運用状況毎に設定が可能となる。
図2、図3に本発明を実現した際のユーザのワークフローを示す。本例は試料を設置し分析中に優先順の高い検査分類の依頼を有する追加試料を設置した際のフローとして示している。図2−2)のように依頼項目の分類優先順に従い装置は割り込み分析を行うものとする。
図2の上部には、サンプルディスクの模式図であり、試験管が5本載置されている例である。図2−1)分析の開始のタイミングでは、設置順1、2、3の順に従い、測定順番が決定され、具体的に、TP、BIL、ALB、TP、BIL、ALB、TPの順が決定している。なお、いずれも生化学の検査項目である。ここで新たに設置順6として、測定項目が凝固項目であるPT、APTT、Fibを測定する検体が追加されたとする。既に設置順2の検体の測定が行われているため、マイクロコンピュータ(制御部)2−15は、これ以降の検体について、図1で設定した優先順で検体の分析項目の測定順番を新たに決定する。図1の設定は、凝固項目の方が生化学分析項目よりも優先順位が高いので、PT、APT、Fibは、生化学分析項目より先に測定項目が測定されるように測定順番が決定される。
図2は追加試料に依頼された項目が単数の検査分類で存在する場合であったが、図3は、追加試料に依頼された項目が複数の検査分類で存在する場合のフローである。この例においては、設置順6として、測定項目が凝固項目と生化学項目の2種類を測定する検体が追加された場合である。同じ1つの検体であっても、図1の設定に従うため、凝固項目については図2のとおり、生化学分析項目より先に測定項目が測定されるように測定順番を決定する。そのため、この凝固用の検体の分注を行った後、この検体の生化学用の検体の分注は行われずに、まず設置順3〜5の生化学用の検体の分注が行われる。そして、設置順5の生化学用の検体の分注を行った後、設置順6の生化学用の残りの検体の分注を行う。
このように、同一試料優先順であっても、検査分類の優先順によるより詳細な分析のスケジュールを可能とし、緊急性の高い検査分類をより早急に結果出力し診断までの時間短縮を図るものである。
図4に、具体的な分析順の決定フローを示す。従来処理である試料優先順(緊急、至急、一般)と分類優先順により分析すべき試料の優先順を決定し、その最優先の項目がなんであるかを図のように決定する。図1で説明したように、試料の測定区分の優先順と検査分類単位の優先順のどちらを優先するかは任意に決定できる。検査分類単位の分類順による決定については、決定フローに従う。まず、設定された分類が何かを判定する。例えば、図1のように凝固が優先順1だとすると、まず凝固の検査項目を検索し、実際に依頼された試料の有無を判定する。試料があるとすると、発見されたとして、分析順の一番目となる。なお、複数発見された場合には、試料の測定区分に従い、緊急、至急、一般の順番に決定する。同じ区分の場合には設置順に順番が決定する。次に依頼された検体の検査分類が凝固以外、または凝固の依頼試料がない場合には、次の優先順位である電解質の検査項目を検索し、実際に依頼された試料の有無を判定する。依頼試料があるとすると、凝固の分析順の後に、分析される試料として、前記同様に順番が決定される。次に、依頼された検体の検査分類が電解質以外、または電解質の依頼試料がない場合には、次の優先順位である生化学の検査項目を検索し、実際に依頼された試料の有無を判定する。依頼試料があるとすると、凝固、電解質の後に、分析される試料として、前記同様に順番が決定される。次に、依頼された検体の検査分類が生化学以外、または生化学の依頼試料がない場合には、最後の優先順位である免疫となり、設置順に測定される。なお、測定区分に従う場合には、設置順とは別に測定区分の優先順位順に測定される。
図6にこれらの優先順に基づいて分析した履歴を装置内に記録し、これを表示する例である。マイクロコンピュータ(制御部)2−15は、測定を実施した検査分類の分析履歴を記憶し、分析履歴を画面表示もしくは印字出力する。各項目分類毎にいつ、どの程度の項目数を分析し、結果出力までに要した時間がどれくらいあったかの履歴を記憶し、実運用における設定方法の効率化をはかる指標報告に用いることができるようにする。
図6の例1は、各日付の項目分類毎の分析履歴の表示例である。表示には日付毎に、検査分類単位で測定項目数の総計を表示している。各日付の4つの棒グラフは、凝固、電解質、生化学、免疫に対応している。また、棒グラフの他、棒グラフの下に表示されているように数値化もされている。表示については、一方又は双方を画面表示もしくは印字出力してもよい。図6の例2は、各試料毎の各項目分類の分析出力の履歴の表示例である。図示するように、検体毎に、各項目分類の検査項目数を表示してもよい。
以上、本発明について説明した。本発明では、生化学、免疫、電解質、凝固の例で説明したが、この他の検査分類を追加することが可能であり、例えば、血算などの測定部を追加した装置においても、本発明は適用できる。
2−1 反応ディスク
2−2 反応容器
2−3 保温槽
2−5 サンプルディスク
2−6 バーコード
2−7 ピペッティング機構
2−8 ノズル
2−9A、2−9B 試薬ディスク機構
2−10 試薬ピペッティング機構
2−11 撹拌機構
2−12 多波長光度計
2−13 光源
2−14 洗浄機構
2−15 マイクロコンピュータ(制御部)
2−16 インターフェイス
2−17 Log(対数)変換器
2−18 A/D変換器
2−19 試薬分注機構
2−20 洗浄水ポンプ
2−21 サンプル分注機構
2−22 プリンタ
2−23 操作画面
2−24 ハードディスク
2−25 操作パネル
2−26、2−27 バーコード読み取り装置
2−29 ネットワーク
2−30 PC

Claims (5)

  1. 生化学、免疫、電解質および凝固の検査分類毎に試料を測定する各々測定部と、
    前記検査分類単位で、測定する該試料の優先順位を設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された前記検査分類単位の優先順位および該試料に関連付けられている測定区分の優先順位に基づき、該試料の検査項目の測定順番を決定する制御部と、を備えることを特徴とする自動分析装置。
  2. 請求項1に記載の自動分析装置において、
    前記設定手段は、前記検査分類単位の優先順位と、前記測定区分の優先順位のいずれかを優先して設定可能であり、
    前記制御部は、前記設定手段で設定された優先順位に基づき、該試料の検査項目の測定順番を決定することを特徴とする自動分析装置。
  3. 請求項1または2に記載の自動分析装置において、
    前記設定手段により設定された前記検査分類単位の優先順位が同列の場合、前記測定順番は、前記測定区分に基づき決定することを特徴とする自動分析装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の自動分析装置において、
    前記制御部は、測定を実施した検査分類の分析履歴を記憶し、該分析履歴を画面表示もしくは印字出力することを特徴とする自動分析装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の自動分析装置において、
    前記測定区分は、緊急、至急、一般の区分であることを特徴とする自動分析装置。
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