JP2014092526A - 磁気検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被検出対象の回転角度情報をより簡単な構成で正確に検出する磁気検出装置を提供する。
【解決手段】磁気検出装置は、一方向に磁化され、外部磁界に対して磁化方向が固定された磁化固定層と、外部磁界に応じて磁化方向が回転する磁化自由層と、磁化固定層と磁化自由層との間に挟まれた非磁性中間層とからなる磁気抵抗素子1を備え、磁気抵抗素子の両端の電位差を固定電圧とし、磁界変化に対する磁気抵抗素子の電流値Iの変化を検出するものである。
【選択図】図1
【解決手段】磁気検出装置は、一方向に磁化され、外部磁界に対して磁化方向が固定された磁化固定層と、外部磁界に応じて磁化方向が回転する磁化自由層と、磁化固定層と磁化自由層との間に挟まれた非磁性中間層とからなる磁気抵抗素子1を備え、磁気抵抗素子の両端の電位差を固定電圧とし、磁界変化に対する磁気抵抗素子の電流値Iの変化を検出するものである。
【選択図】図1
Description
この発明は、磁気抵抗素子を用いて磁界変化により被検出対象の回転角度を検出する磁気検出装置に関するものである。
磁電変換素子である磁気抵抗素子の両端に電極を形成してホイーストンブリッジ回路を構成し、このブリッジ回路の対向する2つの電極間に定電圧の電源を接続し、磁気抵抗素子の抵抗値変化を電圧変化に変換して、この磁気抵抗素子に作用している磁界の変化を検出する方式がある(特許第3017061号公報)。
図10は、このようなホイーストンブリッジ回路を示す回路構成図である。
図において、ブリッジ回路を構成する磁気抵抗素子101、102、103、104は、図11に示すように、外部磁界に対して磁化方向が固定された磁化固定層111と、外部磁界に応じて磁化方向が変化する磁化自由層113と、磁化固定層111と磁化自由層113との間に挟まれた非磁性中間層112とを備えた積層体を有する。この磁化自由層113の磁化は、外部磁界に応じて積層体の膜面内で自由に回転する。ここでは非磁性中間層112が絶縁体であるトンネル磁気抵抗(Tunnel Magneto Resistance:以下、TM
Rと称す)素子を例にして説明する。
図において、ブリッジ回路を構成する磁気抵抗素子101、102、103、104は、図11に示すように、外部磁界に対して磁化方向が固定された磁化固定層111と、外部磁界に応じて磁化方向が変化する磁化自由層113と、磁化固定層111と磁化自由層113との間に挟まれた非磁性中間層112とを備えた積層体を有する。この磁化自由層113の磁化は、外部磁界に応じて積層体の膜面内で自由に回転する。ここでは非磁性中間層112が絶縁体であるトンネル磁気抵抗(Tunnel Magneto Resistance:以下、TM
Rと称す)素子を例にして説明する。
TMR素子の電気的性質は、コンダクタンスGの形で表されることが知られている。(非特許文献1)磁化固定層111の磁化方向に対して、磁化自由層113の磁化方向との相対角度をθとすると、コンダクタンスGは、次のように表される。ここで、磁化自由層113の磁化方向は、外部磁界の方向すなわち磁界の回転角θと一致する。
G=G0+G1cosθ ………(数式1)
これを抵抗値で表現すると、数式1の逆数となる。
R=1/(G0+G1cosθ) ………(数式2)
G=G0+G1cosθ ………(数式1)
これを抵抗値で表現すると、数式1の逆数となる。
R=1/(G0+G1cosθ) ………(数式2)
なお、TMR素子101、102、103、104のそれぞれにおける磁化固定層111の磁化方向を図10に矢印の方向105、106、107、108で示している。また、ホイーストンブリッジ回路の中央部の矢印109は、外部磁界の方向を示している。
ここで、TMR素子101とTMR素子102に着目する。磁界の方向109が360°回転した場合のTMR素子101とTMR素子102のコンダクタンスGがどのように変化するかを図12に示している。磁界の方向と磁化固定層の磁化の向きが同じ(θ=0°)になると、数式1で示すようにコンダクタンスGが最大となる。また、磁界の方向と磁化固定層の磁化の向きが反対(θ=180°)になると、コンダクタンスGは最小となり、TMR素子101とTMR素子102の磁化固定層の磁化の向きが180°異なるため、コンダクタンスGの値は、互いに180°反転した形となる。
一方、TMR素子101とTMR素子102の電気的中点電位であるin1は、数式2を用いて計算され、次の数式3となる。
in1=(G0+G1cosθ)/2G0 ………(数式3)
この数式3に示されるように分子側にcosθが現れ、分母側は定数となるため、いわゆる三角関数の余弦波形となる。
in1=(G0+G1cosθ)/2G0 ………(数式3)
この数式3に示されるように分子側にcosθが現れ、分母側は定数となるため、いわゆる三角関数の余弦波形となる。
ここで、TMR素子102が磁界方向に関わらず固定の抵抗値R0であった場合、中点電位in1は、数式2を用いて次のようになる。
in1=R0(G0+G1cosθ)/{R0(G0+Gcosθ)+1}
……(数式4)
この数式4で表されるように、分子側、分母側共にcosθが現れるため、いわゆる三角関数の余弦波形または正弦波形とは相違のある波形となる。理想的な余弦または正弦波形を出力することを仮定して磁界方向の角度を算出することを前提としている場合、数式4の波形は理想的な余弦、正弦波形からずれるため、望ましくないことになる。
したがって、図10に示すように磁気抵抗素子のブリッジ回路を構成することが望まれる。
in1=R0(G0+G1cosθ)/{R0(G0+Gcosθ)+1}
……(数式4)
この数式4で表されるように、分子側、分母側共にcosθが現れるため、いわゆる三角関数の余弦波形または正弦波形とは相違のある波形となる。理想的な余弦または正弦波形を出力することを仮定して磁界方向の角度を算出することを前提としている場合、数式4の波形は理想的な余弦、正弦波形からずれるため、望ましくないことになる。
したがって、図10に示すように磁気抵抗素子のブリッジ回路を構成することが望まれる。
次に、TMR素子に対して外部より磁界を与えるために、図13に示すような着磁ローター121を用いた場合を例に説明する。
ここで、着磁ローター121の軸中心を122、着磁ローター121の表面付近の磁界方向を123で簡易的に示している。この着磁ローター121に近接してTMR素子101、102が配置されており、TMR素子102の磁化固定層の向きを矢印124で示している。着磁ローター121の表面付近の磁界方向123は、TMR素子101、102付近の磁界方向と近似的に同じとする。
ここで、着磁ローター121の軸中心を122、着磁ローター121の表面付近の磁界方向を123で簡易的に示している。この着磁ローター121に近接してTMR素子101、102が配置されており、TMR素子102の磁化固定層の向きを矢印124で示している。着磁ローター121の表面付近の磁界方向123は、TMR素子101、102付近の磁界方向と近似的に同じとする。
このような構成のもとで、着磁されている着磁ローター121が回転すると、TMR素子101、102に印加される磁界の方向が変わる。TMR素子101、102は、図10に示すようなブリッジ回路を構成しており、磁界方向は着磁ローター121が1回転すると、360°×2=720°回転する。このため、TMR素子101とTMR素子102のブリッジ回路中点in1の出力から着磁ローター121の回転角度情報を得ることができる。このとき、例えばTMR素子101とTMR素子102の配置は、互いに近接した位置に配置する必要がある。しかし、図13(a)に示すようにTMR素子101とTMR素子102を全く同一点に配置することは困難であり、実際にはある程度の間隙をもって配置されるため、角度ずれが発生する。この角度ずれが回転を検出する際の精度を悪化させる要因となっていた。
また、図13(b)に示すように、TMR素子101、102を互いに離れた位置に配置する場合は、角度ずれの影響を少なくすることができるが、配置位置は、着磁ローター121の大きさに依存し、着磁ローター121の大きさ毎にTMR素子101とTMR素子102の配置位置を決める必要があるため、汎用性に欠けるという問題があった。
「Angular Dependence of the tunnel magnetoresistance transition-metal-based junction」:Physical Review B Vol.64, 064427(2001年)(式(2)およびV.CONCLUSION欄)
この発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、1つの磁気抵抗素子を用い、より正確な回転角度情報を得ることが可能な磁気検出装置を提供することを目的とするものである。
この発明に係る磁気検出装置は、一方向に磁化され、外部磁界に対して磁化方向が固定
された磁化固定層と、外部磁界に応じて磁化方向が回転する磁化自由層と、磁化固定層と磁化自由層との間に挟まれた非磁性中間層とからなる磁気抵抗素子を備え、磁気抵抗素子の両端の電位差を固定電圧とし、磁界変化に対する磁気抵抗素子の電流値変化を検出するようにしたものである。
された磁化固定層と、外部磁界に応じて磁化方向が回転する磁化自由層と、磁化固定層と磁化自由層との間に挟まれた非磁性中間層とからなる磁気抵抗素子を備え、磁気抵抗素子の両端の電位差を固定電圧とし、磁界変化に対する磁気抵抗素子の電流値変化を検出するようにしたものである。
この発明によれば、ホイーストンブリッジ回路構成を必要とせず、より簡単な構成にて被検出対象の正確な回転角度情報を得ることができるという効果を奏する。
実施の形態1.
以下、この発明を実施の形態である図面を参照して説明する。
図1は、この発明の実施の形態1に係る磁気検出装置を示す回路構成図である。
図1において、TMR素子1は、図11に示すような磁化固定層111、非磁性中間層112および磁化自由層113を積層して構成され、このTMR素子1の入力端には所定の電圧vaが供給されるとともに、その出力端には、増幅手段であるオペアンプ2の一方の入力端が接続されている。オペアンプ2の他方の入力端には、基準電位である電源電圧vbが供給され、出力端には出力voutが発生する。オペアンプ22の出力端および一方の入力端には、増幅の倍率を決める固定抵抗器3が接続され、これらによって磁気検出装置が構成されている。
なお、TMR素子1に流れる電流をI、固定抵抗器3の抵抗値をRとする。
以下、この発明を実施の形態である図面を参照して説明する。
図1は、この発明の実施の形態1に係る磁気検出装置を示す回路構成図である。
図1において、TMR素子1は、図11に示すような磁化固定層111、非磁性中間層112および磁化自由層113を積層して構成され、このTMR素子1の入力端には所定の電圧vaが供給されるとともに、その出力端には、増幅手段であるオペアンプ2の一方の入力端が接続されている。オペアンプ2の他方の入力端には、基準電位である電源電圧vbが供給され、出力端には出力voutが発生する。オペアンプ22の出力端および一方の入力端には、増幅の倍率を決める固定抵抗器3が接続され、これらによって磁気検出装置が構成されている。
なお、TMR素子1に流れる電流をI、固定抵抗器3の抵抗値をRとする。
図2は、着磁ローター121とTMR素子1との位置関係を示す概要図で、着磁ローター121の表面付近の磁界方向を簡易的に矢印123で示し、TMR素子1の磁化固定層の磁化の向きを簡易的に矢印124で示している。ここで、着磁ローター121の表面付近の磁界方向123は、TMR素子1付近の磁界方向と近似的に同じとする。着磁ローター121は、軸中心122を中心に回転し、その回転方向を矢印125で示している。
このような構成のもとで、着磁ローター121を回転すると、図2における位置AでTMR素子1が相対した場合、TMR素子1の磁化固定層の磁化の向き124と磁界の方向123は一致しているため、数式1でのθ=0の状態を示すことになる。このため、図3
に示すように0°の位置のコンダクタンスGは、G0+G1となる。
また、TMR素子1に流れる電流Iは、TMR素子1の両端が固定電圧(va−vb)であるため、(G0+G1)(va−vb)となる。
したがって、オペアンプ2の出力電圧voutは、固定抵抗器3とTMR素子1に流れる電流の積となるため、(G0+G1)(va−vb)Rとなる。
に示すように0°の位置のコンダクタンスGは、G0+G1となる。
また、TMR素子1に流れる電流Iは、TMR素子1の両端が固定電圧(va−vb)であるため、(G0+G1)(va−vb)となる。
したがって、オペアンプ2の出力電圧voutは、固定抵抗器3とTMR素子1に流れる電流の積となるため、(G0+G1)(va−vb)Rとなる。
次に、着磁ローター121が矢印125の向きに45°だけ回転した場合、すなわち位置BとTMR素子1が相対する場合、磁界の向きは位置Aと異なり、数式1でのθ=90°の状態となる。この場合、コンダクタンスGはG0となり、TMR素子1の電流Iは、G0(va−vb)、出力voutは、G0(va−vb)Rとなる。
このように着磁ローター121の回転位置A、B、C、D、Eに対して出力voutは、図3に示すように余弦波形を示すものとなる。
なお、図3において、TMR素子1のコンダクタンス波形は51、TMR素子1の電流波形は52、オペアンプ2の出力電圧vout波形は53で示している。
このように着磁ローター121の回転位置A、B、C、D、Eに対して出力voutは、図3に示すように余弦波形を示すものとなる。
なお、図3において、TMR素子1のコンダクタンス波形は51、TMR素子1の電流波形は52、オペアンプ2の出力電圧vout波形は53で示している。
以上のように、着磁ローター121が回転するに伴いオペアンプ2の出力電圧voutは、余弦波形が出力されることになり、このため、その出力によって正確な着磁ローター121の回転角度情報を得ることができる。
ここで、所定の電圧vaは0[V](グランド)とすることもでき、この場合、電源の数を削減することができる。また、着磁ローター121は、図2に示したN極とS極が複数対のものでも、1対のものでもよい。さらに、図2ではTMR素子1の配置位置を着磁ローター121の円周外側に配置したが、着磁ローター121の軸中心122上に配置してもよく、TMR素子1に印加される磁界方向が回転するものであれば、着磁ローター121は、どのような形態(直方体、球体など)を採ってもよい。
このように磁気抵抗素子に流れる電流を電圧に変換して出力する回路を設けることによって、磁気抵抗素子をホイーストンブリッジ回路に接続する構成とせず、被検出対象の正確な回転角度情報をより簡単な構成にて得ることが可能となる。
実施の形態2.
図4は、この発明の実施の形態2に係る磁気検出装置を示す回路構成図である。
図において、4は、増幅手段であるオペアンプ2の入出力端に接続された倍率を決める固定抵抗器で、抵抗値RAに設定されている。また、固定抵抗器4の温度係数を、TMR素子1の抵抗の温度係数と同じに設定したものである。その他の構成は、図1における実施の形態1と同一である。
図4は、この発明の実施の形態2に係る磁気検出装置を示す回路構成図である。
図において、4は、増幅手段であるオペアンプ2の入出力端に接続された倍率を決める固定抵抗器で、抵抗値RAに設定されている。また、固定抵抗器4の温度係数を、TMR素子1の抵抗の温度係数と同じに設定したものである。その他の構成は、図1における実施の形態1と同一である。
図5は実施の形態2における温度を−40℃、27℃、150℃と変化させた場合の動作波形を示したシミュレーション図で、va=0[V]、vb=1[V]、RA=20k[Ω]、TMR素子1のコンダクタンス値=0.000075+0.000025b×cosθ[G]、TMR素子1および固定抵抗器4の温度係数TC1=0.001とし、θは時間に変換して示している。図に示すように各温度にて電流Iの波形に相違が現れるが、出力voutは波形が重なって表されている。このようにTMR素子1と固定抵抗器4の温度係数を合わせることによって温度による振幅の相違を相殺することが可能となる。
なお、固定抵抗器4の温度係数については、例えば固定抵抗器4をTMR素子1と同じ抵抗の温度係数を持つTMR素子で構成し、磁界方向が変化しないようにすればよい。また、TMR素子1と同等の抵抗の温度係数の固定抵抗器とすればよい。
なお、TMR素子1と同等の抵抗の温度係数の固定抵抗器を用意することが困難な場合は、以下の方法を用いることもできる。
固定抵抗器4を2種の温度係数の違う固定抵抗RA、RBを用い、これらを直列に接続する。TMR素子1の抵抗の温度係数をTCtmrとし、抵抗RAの温度係数をTCAとし、抵抗RBの温度係数をTCBとした場合、次式が成り立つ抵抗RAと抵抗RBを用意する。
TCA<TCtmr<TCB ………(数式10)
抵抗RAと抵抗RBを定式化すると以下となる。
RA=RA0{1+TCA(t−t0)} ………(数式11)
RB=RB0{1+TCB(t−t0)} ………(数式12)
ここで、RA0、RB0は基準温度の抵抗値、t0は基準温度、tは温度を示す。
抵抗RAと抵抗RBは直列に接続されるため、合成抵抗は、数式11と数式12より
RA+RB=(RA0+RB0){1+(TCA・RA0+TCB・RB0)(t−t0)/(RA0+RB0)} ………(数式13)
となる。
抵抗RAと抵抗RBの合成抵抗の温度係数は、数式13の(TCA・RA0+TCB・RB0)/(RA0+RB0)の部分を指し、抵抗RAと抵抗RBの抵抗値を各々調整すれば、TMR素子1と同じ抵抗の温度係数を得ることができる。
固定抵抗器4を2種の温度係数の違う固定抵抗RA、RBを用い、これらを直列に接続する。TMR素子1の抵抗の温度係数をTCtmrとし、抵抗RAの温度係数をTCAとし、抵抗RBの温度係数をTCBとした場合、次式が成り立つ抵抗RAと抵抗RBを用意する。
TCA<TCtmr<TCB ………(数式10)
抵抗RAと抵抗RBを定式化すると以下となる。
RA=RA0{1+TCA(t−t0)} ………(数式11)
RB=RB0{1+TCB(t−t0)} ………(数式12)
ここで、RA0、RB0は基準温度の抵抗値、t0は基準温度、tは温度を示す。
抵抗RAと抵抗RBは直列に接続されるため、合成抵抗は、数式11と数式12より
RA+RB=(RA0+RB0){1+(TCA・RA0+TCB・RB0)(t−t0)/(RA0+RB0)} ………(数式13)
となる。
抵抗RAと抵抗RBの合成抵抗の温度係数は、数式13の(TCA・RA0+TCB・RB0)/(RA0+RB0)の部分を指し、抵抗RAと抵抗RBの抵抗値を各々調整すれば、TMR素子1と同じ抵抗の温度係数を得ることができる。
このように磁気抵抗素子に流れる電流を電圧に変換して出力する回路を備えるとともに、電流を電圧に変換するオペアンプの倍率を定める固定抵抗器を磁気抵抗素子と同じ抵抗の温度係数の固定抵抗とすることによって、温度による電圧の振幅の相違を相殺することができ、温度に依存せず精度よく被検出体の回転角度情報を得ることができるという効果を奏する。
実施の形態3.
図6は、この発明の実施の形態3に係る磁気検出装置を示す回路構成図で、図4における磁気検出装置に第2の増幅手段を接続したものである。
図において、第1の増幅手段であるオペアンプ2の後段に、バッファ10と、第2の増幅手段であるオペアンプ11と、オペアンプ11の倍率を決める固定抵抗器12、13と、オペアンプ11の他方の入力端に接続された基準電位vcとを設けたものである。
図6は、この発明の実施の形態3に係る磁気検出装置を示す回路構成図で、図4における磁気検出装置に第2の増幅手段を接続したものである。
図において、第1の増幅手段であるオペアンプ2の後段に、バッファ10と、第2の増幅手段であるオペアンプ11と、オペアンプ11の倍率を決める固定抵抗器12、13と、オペアンプ11の他方の入力端に接続された基準電位vcとを設けたものである。
このように構成することによって、オペアンプ11の出力振幅を固定抵抗器12及び固定抵抗器13により調整することが可能となり、また、オペアンプ11の出力振幅のオフセット成分は、基準電位vcによって調整することが可能である。
すなわち、図7に波形54で示すようにオペアンプ11の出力voutをバッファ10の入力波形53に対して大きくすることができる。
なお、図中、51はTMR素子1のコンダクタンス、52はTMR素子1の電流変化を示している。
すなわち、図7に波形54で示すようにオペアンプ11の出力voutをバッファ10の入力波形53に対して大きくすることができる。
なお、図中、51はTMR素子1のコンダクタンス、52はTMR素子1の電流変化を示している。
このように磁気抵抗素子に流れる電流を電圧に変換して出力する回路を備えるとともに、後段に第2の増幅手段であるオペアンプを接続することによって、出力のオフセット成分及び出力の振幅成分の調整が可能になるため、所望の出力を得ることができるという効果を奏する。
実施の形態4.
図8は、この発明の実施の形態4に係る磁気検出装置を示す回路構成図である。
図において、電源vcとトランジスタ21とトランジスタ22で構成されるカレントミラー回路の電流源側にTMR素子1を接続し、出力側に固定抵抗器23を接続したものである。ここで、トランジスタ21とトランジスタ22は同じトランジスタ特性を有するものとし、ベース・エミッタ間の順方向電位をVdとする。またTMR素子1に流れる電流をIとし、固定抵抗器23の抵抗値をRとする。
なお、TMR素子1と着磁ローター121との位置関係は、図2と同じように設定されている。
図8は、この発明の実施の形態4に係る磁気検出装置を示す回路構成図である。
図において、電源vcとトランジスタ21とトランジスタ22で構成されるカレントミラー回路の電流源側にTMR素子1を接続し、出力側に固定抵抗器23を接続したものである。ここで、トランジスタ21とトランジスタ22は同じトランジスタ特性を有するものとし、ベース・エミッタ間の順方向電位をVdとする。またTMR素子1に流れる電流をIとし、固定抵抗器23の抵抗値をRとする。
なお、TMR素子1と着磁ローター121との位置関係は、図2と同じように設定されている。
このような構成のもとで、着磁ローター121を回転すると、図2における位置AでTMR素子1が相対した場合、TMR素子1の磁化固定層の磁化の向き124と磁界の方向123は一致しているため、数式1でのθ=0の状態を示すことになる。したがって、図9に示すように0°の位置のコンダクタンスGは、G0+G1となる。
また、TMR素子1に流れる電流Iは、トランジスタ21の順方向電位(固定電圧)vdと固定電圧vcがTMR素子1の両端に印加されるため、(G0+G1)(vc−vd)となる。さらに、カレントミラー回路を構成しているため、出力側の固定抵抗器23にも(G0+G1)(vc−vd)の電流が流れ、出力端の出力電圧voutは、
vc−R(G0+G1)(v−vd)となる。
同様に、着磁ローター121が矢印125の向きに回転すると、出力電圧voutは、図9に示すように順次変化し、余弦波形を示すものとなる。
また、TMR素子1に流れる電流Iは、トランジスタ21の順方向電位(固定電圧)vdと固定電圧vcがTMR素子1の両端に印加されるため、(G0+G1)(vc−vd)となる。さらに、カレントミラー回路を構成しているため、出力側の固定抵抗器23にも(G0+G1)(vc−vd)の電流が流れ、出力端の出力電圧voutは、
vc−R(G0+G1)(v−vd)となる。
同様に、着磁ローター121が矢印125の向きに回転すると、出力電圧voutは、図9に示すように順次変化し、余弦波形を示すものとなる。
以上のように、着磁ローター121が回転するに伴いカレントミラー回路の出力電圧voutは、余弦波形が出力されることになり、このため、その出力によって正確な着磁ローター121の回転角度情報を得ることができる。
なお、以上の実施の形態では、磁気抵抗素子としてトンネル磁気抵抗素子(Tunnel Magneto Resistance素子)について説明したが、巨大磁気抵抗素子(Giant Magneto Resistance素子)を用いても同様に実施することができる。
また、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
また、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
本発明は、自動車などに搭載され、ステアリングの回転角度を検出するステアリング制御装置に適用することができる。
1:磁気抵抗素子 2:オペアンプ(第1の増幅手段)
3、4:固定抵抗器 10:バッファ 11:オペアンプ(増幅手段)
12、13、23:固定抵抗器 101〜104:磁気抵抗素子
111:磁化固定層 112:非磁性中間層 113:磁化自由層
121:着磁ローター
3、4:固定抵抗器 10:バッファ 11:オペアンプ(増幅手段)
12、13、23:固定抵抗器 101〜104:磁気抵抗素子
111:磁化固定層 112:非磁性中間層 113:磁化自由層
121:着磁ローター
Claims (7)
- 磁界変化により被検出対象の回転角度を検出する磁気検出装置であって、
一方向に磁化され、外部磁界に対して磁化方向が固定された磁化固定層と、外部磁界に応じて磁化方向が回転する磁化自由層と、前記磁化固定層と前記磁化自由層との間に挟まれた非磁性中間層とからなる磁気抵抗素子を備え、
前記磁気抵抗素子の両端の電位差を固定電圧とし、磁界変化に対する前記磁気抵抗素子の電流値変化を検出することを特徴とする磁気検出装置。 - 前記電流値変化を検出する手段として、増幅手段を用いたことを特徴とする請求項1に記載の磁気検出装置。
- 前記増幅手段の増幅する倍率を、前記磁気抵抗素子の温度変化に対して前記増幅手段の出力が変わらないよう調整可能としたことを特徴とする請求項2に記載の磁気検出装置。
- 前記増幅手段の増幅する倍率を決める手段は固定抵抗器であって、前記磁気抵抗素子の抵抗の温度係数と前記固定抵抗器の抵抗の温度係数を同じにしたことを特徴とする請求項3に記載の磁気検出装置。
- 前記増幅手段の後段に、所望の倍率とする第2の増幅手段を備えたことを特徴とする請求項2に記載の磁気検出装置。
- 前記電流値変化を検出する手段として、カレントミラー回路を用いたことを特徴とする請求項1に記載の磁気検出装置。
- 前記磁気抵抗素子はトンネル磁気抵抗素子または巨大磁気抵抗素子であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の磁気検出装置。
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