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JP2014087697A - X線撮影装置及びその制御方法、コンピュータプログラム - Google Patents

X線撮影装置及びその制御方法、コンピュータプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】撮影時にX線装置や2次元検出器を同時に運動させなくても、一定以上の断層角を維持して断層撮影を可能とする技術を提供する。
【解決手段】複数のX線焦点を有するX線源と、X線焦点から照射され、被写体を透過したX線を検出するX線検出器と、X線源とX線検出器とを制御する制御手段とを備えるX線撮影装置であって、複数のX線焦点の中で、被写体における撮影部位である関心領域を通過して、X線検出器に像投影が可能なX線焦点のうち、照射したX線の関心領域における交差角度が所定角度と一致するX線焦点の組を選択する選択手段と、選択手段が選択したX線焦点の組に挟まれるX線焦点から、撮影に使用するX線焦点を決定する決定手段とを備え、制御手段は、決定手段が決定したX線焦点からX線を照射させ、X線検出器でX線を検出してX線画像の撮影を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、X線撮影装置及びその制御方法、コンピュータプログラムに関する。
断層撮影装置では、撮影部位に応じてX線装置や2次元検出器の運動範囲を決定することができる。特許文献1は、移動可能な放射線発生源からの放射線により対象物の放射線撮影を行う放射線撮影装置を開示する。当該放射線撮影装置では、支持部が支持する対象物の放射線像を、検出部を使って検出する。その際、放射線発生源の位置及び対象物の撮影対象部位の情報に基づいて該撮影対象部位の投影像を検出できるように、制御部が、検出部及び支持部の少なくとも1つの移動を制御する。
また、放射線発生源からの放射線により対象物の放射線撮影を行う断層撮影装置では、放射性発生源の電子源を2次元状に分布させて各電子源を個別に制御してマルチX線ビームを発生させ、対象物の放射線像を検出器を使って検出する(特許文献2参照)。このようなマルチX線ビームを利用することで、放射線発生源、検出器ともに運動しない断層撮影が可能になる。
特開2004−041702公報 国際公開WO/2007/100105号公報
しかし、断層撮影では一定以上の断層角で撮影しなければ、Z軸(厚み)方向の分離能が維持できない。手術室のような限られた空間において一定以上の断層角を維持し断層撮影できる技術は提供されていない。また、一定以上の断層角で撮影する場合に、複数のX線源をどのように選択するかについては効果的な手法が提案されていない。
そこで本発明では、撮影時にX線装置や2次元検出器を同時に運動させなくても、一定以上の断層角を維持して断層撮影を可能とする技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明は、複数のX線焦点を有するX線源と、
前記X線焦点から照射され、被写体を透過したX線を検出するX線検出器と、
前記X線源と前記X線検出器とを制御する制御手段とを備えるX線撮影装置であって、
前記複数のX線焦点の中で、前記被写体における撮影部位である関心領域を通過して、前記X線検出器に像投影が可能なX線焦点のうち、照射したX線の前記関心領域における交差角度が所定角度と一致するX線焦点の組を選択する選択手段と、
前記選択手段が選択したX線焦点の組に挟まれるX線焦点から、撮影に使用するX線焦点を決定する決定手段とを備え、
前記制御手段は、前記決定手段が決定したX線焦点からX線を照射させ、前記X線検出器でX線を検出してX線画像の撮影を行う。
本発明によれば、撮影時にX線装置や2次元検出器を同時に運動させなくても、一定以上の断層角を維持して断層撮影を可能とする技術を提供することができる。
発明の実施形態に対応するX線撮影システムの構成例を示す図。 発明の実施形態に対応するマルチX線源26の構造を説明する図。 発明の実施形態に対応する関心領域の決定方法を説明するための図。 発明の実施形態に対応するX線焦点の選択処理のフローチャート。 発明の実施形態に対応するX線焦点を選択する方法を説明するための図。 発明の実施形態に対応する絞り部の側面図。 発明の実施形態に対応する絞り部の平面図。
本発明の好ましい実施形態を添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に対応するX線撮影システム10で人体のX線断層画像を撮影している場面を示している。Cアーム25には2次元X線検出器28とマルチX線源26とが固定されている。絞り部27はマルチX線源26の照射側に固定されている。患者の背面にはマルチX線源26が配置される。マルチX線源26は、2次元配列されたN×M個のX線焦点を有する。マルチX線源26の透過型ターゲット(X線焦点)から照射されたX線は被写体である人体34を透過して2次元X線検出器28に到達する。2次元X線検出器28は到達したX線の強度分布を出力し、X線断層画像が計算されて表示部31に表示される。制御パネル30は制御部29に接続される。制御部29は、制御パネル30からの医者の操作に従って、後述する関心領域及び断層撮影の撮影モード(最大断層角モード、固定断層角モードのいずれか)決定する。また、2次元X線検出器28から読み出された画像を元に断層画像を計算し、表示部31に画像を表示される。
次に図2を参照してマルチX線源26の構造を説明する。マルチX線源26は、素子アレイ16を有し、素子アレイ16上に構成された各マルチ電子放出素子15から電子が放出される。放出電子はレンズ電極19で整形され、加速電界で加速されて透過型ターゲット13に衝突する。透過型ターゲット13から発生したX線は、真空内X線遮蔽板23で方向制限される。X線は、大気内X線遮蔽板41を使用して更に方向制限することができる。但し、本実施形態では、大気内X線遮蔽板41を使用せず、絞り部27を代わりに用いる。絞り部27を使用した構成については、図6及び図7を参照して後述する。
次に、本実施形態における関心領域の決定方法を説明する。関心領域とは、X線断層画像を撮影しようとする被写体34の撮影部位に対応し、マルチX線源26の複数のX線焦点から照射されたX線を共通に透過させる領域をいう。関心領域は以下の3種類の方法により決定することができる。第一の方法として、コンピュータで構成される制御部29に規定値が設定されていて、操作者は規定値に合致するように目分量で装置を設定する方法がある。ここで規定値とは、2次元X線検出器28から関心領域までの距離、マルチX線源26から関心領域までの距離、及び関心領域の大きさである。第二の方法として、操作者が患者に装置を設定した後に、目測値を制御部29に入力する方法がある。第三の方法として、X線画像による決定方法がある。第三の方法のメリットは誤差が小さいことである。
次に、図3を参照して第三の方法における関心領域の決定方法を説明する。関心領域33に関して決定すべき項目は、2次元X線検出器28から関心領域33までの距離、マルチX線源26から関心領域33までの距離、及び関心領域33の大きさである。関心領域33の大きさは、球形で表現してもよいし、直方体で表現してもよい。ここでは便宜的に立方体で表現し、2次元X線検出器28及びマルチX線源26から関心領域33までの距離は、立方体の中心を終点とする。断層撮影に先立って曝射焦点A及び曝射焦点BからのX線画像が撮影される。操作者は各曝射焦点からのX線により得られた2枚のX線画像上で、関心点(関心のある解剖学的な部分、黒丸で示す)301、302を指定することができる。なお、図3において、曝射焦点Aと関心点301、曝射焦点Bと関心点302とをそれぞれ結んだ線分の交差角度θを断層角35と呼ぶ。
X線画像は表示部31に出力される。X線画像は2次元X線検出器28の検出面に対応しているので、曝射焦点A及び曝射焦点Bと各関心点301、302とを直線で結ぶと関心領域33の中心が求まる。ここで、マルチX線源26の中心から2次元X線検出器28の距離(FDD、Focus Detector Distance)が既知であると仮定する。また、曝射焦点Aと曝射焦点Bとの間の距離、関心点301と302との間の距離も既知である。よって、これらの比率に基づいて、2次元X線検出器28から関心領域33までの距離(CDD:Center Detector Distance)と、マルチX線源26から関心領域33までの距離(FCD:Focus Center Distance)とを求めることができる。関心領域33の大きさは、操作者がマウス等で指定することができる。本実施形態では関心領域33を立方体と仮定しているので、X線画像平面上での指定であっても関心領域33の大きさ(立方体の一辺:P)を指定できる。
また、関心領域33は画像処理により自動的に決定することが可能である。手術中であれば、実際の関心領域33にX線不透過の物体(ビーズ等)を置くことができるので、X線不透過の物体を画像処理で探せばよい。X線不透過の物体を置けない場合は、コントラストの高い病変、治療部品を関心点の目標にすることができる。上記の説明では2枚のX線画像を使用したが精度を上げる為に3枚以上のX線画像を使用することもできる。
次に、図4のフローチャートと図5の説明図とを参照して複数のX線焦点の中から撮影に使用するX線焦点を選択する方法を説明する。まずS401で、操作者により図1に示したX線画像撮影システム10が被写体(患者)34に対して設置される。続くS402では、上述のようにX線照射を行って関心領域33を決定する。ただし、関心領域33の決定方法には、上記のようにX線照射を使用しない方法もある。続くS403では、操作者からの操作入力に基づいて撮影モードが設定される。本実施形態の撮影モードには2種類ある。1つは、断層撮影の際の断層角35を最大に設定して撮影するモードであり、もう1つは、断層角35を固定値(プリセット値)の所定角度に設定して撮影するモードである。断層角35は、断層画像のZ方向(関心領域33の厚み方向、X線源26から検出器28へ向かう方向)の解像度に影響を与える。
S404では、設定されたモードを判定し、断層角35を最大とするモードの場合はS405に移行する。一方、断層角35を所定角度の固定値とするモードの場合はS408に移行する。
まず、S405からS408における断層角35を最大に設定して撮影するモードについて説明する。断層角35を最大に設定して撮影するモードでは、S405において、断層角35が最大となるマルチX線源26の最外部のX線焦点を選択する。次にS406において、選択されたX線焦点から、X線が関心領域33の中心で交差するように照射された場合に、透過X線が2次元X線検出器28の外側にはみ出す(ケラレが発生する)か否かを判定する。この判定には2次元X線検出器28から関心領域33までの距離CDDと、マルチX線源26から関心領域33までの距離FDDとの比を利用する。即ち、断層角35を最大とした場合のX線焦点間の長さと、該比を用いて、2次元X線検出器28におけるX線の照射領域を求める。そして、当該照射領域が2次元X線検出器28の検出面よりも大きい場合には、ケラレが発生すると判定できる。ケラレが発生しない場合は(S406で「NO」)、S408で選択ピッチに基づいて最外部のX線焦点の内側で、どのX線焦点を選択するかを決定する。図5(a)は、透過X線が2次元X線検出器28の検出面の外側にはみ出さない例を示している。一方、ケラレが発生する場合は(S406で「YES」)、S407でマルチX線源26のX線焦点のうち、より内側の焦点を再選択し、S406に戻って処理を継続する。図5(b)は、透過X線が2次元X線検出器28の外側にはみ出した場合に、透過X線が検出をはみ出さない程度に最外部のX線焦点を制限した例を示している。
本実施形態では、上記のようにS405からS407を繰り返して、関心領域を通過してX線検出器28にケラレを生じずに像投影が可能なX線焦点のうち、マルチX線源において最も外側に位置するX線焦点の組を選択する。よって、S402で決定した関心領域33を透過するX線を照射でき、かつ、断層角35が最大となるX線焦点の組合せを特定することができる。
ここで、S408における処理を説明する。断層撮影においては、Z軸方向の画像分解能は断層角35に依存し、SNは撮影枚数に依存する。但し、撮影枚数を増やすと、患者の被曝量が増加してしまうという弊害がある。ここで断層撮影の撮影枚数N(Nは2以上の整数)とすると、断層角θ35と撮影枚数Nとに基づき、選択角度ピッチρをθ/(N−1)で表すことができる。そして、マルチX線源26上でのX線焦点の選択ピッチp(X線焦点を選択する間隔)は、マルチX線源26から関心領域33までの距離FCDを用いて以下の式(1)で近似できる。
p≒FCD * tan(θ/(N−1))・・・式(1)
しかしながらマルチX線源26上でのX線源の実際の配置間隔wは物理的に固定されているため、p/wは必ずしも整数にはならない。そこで、本実施形態では、nを自然数(n=1,2,・・・)、n*(p/w)の小数点以下を切り捨てるものとして、選択するX線焦点を、X(trunc(n*(p/w))+a)と表すことができる。なお、aは、選択される先頭のX線焦点を特定するためのオフセット値を表し、整数値を有する。なお、断層角θ35に関係なく、選択角度ピッチρを固定値とした場合、マルチX線源26上での選択ピッチp1は、式(2)で近似できる。
p1≒FCD * tan(ρ)・・・式(2)
このとき、選択されるX線焦点はX(trunc(n*(p1/w))+a)となる。ここで重要なことは、断層撮影の撮影枚数N、選択角度ピッチρのいずれが固定であっても、FCDに依存してマルチX線源26のX線源ピッチが決定されることにある。以上のようにしてX線撮影時に用いるX線焦点が決定されると、S409では決定されたX線焦点を順次照射し、透過X線画像を2次元X線検出器28から制御部29に取り込んで、X線画像の撮影を行う。ここで、マルチX線源26は複数のX線焦点を同時に照射することが可能であるが、散乱線から生じるコントラスト低下を避けるために順次切替えて照射することが好ましい。切替えのタイミングは30msec程度に設定することができる。例えば、30個のX線焦点を使用した場合、断層撮影の1秒で行うことができる。なお、高速撮影を行う場合、撮影開始前に選択された複数のX線焦点それぞれに対応する絞り孔が、絞り部27によって予め準備される。
次に、S410からS414における断層角35を固定値(プリセット値)に設定して撮影するモードについて説明する。まず、S410では断層角35が所定角度と一致するX線焦点を計算する。計算には、関心領域33の位置、大きさ、マルチX線源26の中心から関心領域33までの距離FCD、2次元X線検出器28から関心領域33までの距離CDD、マルチX線源26及び2次元X線検出器28のサイズを用いる。ここで、2次元X線検出器28の中心を通る垂線が、マルチX線源26の中心を通る幾何学系を想定する。また、選択されるX線焦点は、該中心に対してマルチX線源26上、2次元X線検出器28上で点対称となるように配置されるものとする。
続くS411では、S410で決定されたX線焦点をマルチX線源26上で選択可能であるかを判定する。もし、選択可能な場合はS413に移行する。一方、選択可能なX線焦点が存在しない場合はS412に移行する。例えば、図5(c)に示すように、関心領域が2次元X線検出器28側に寄っている場合、S410で決定された位置ではマルチX線源26からはみ出してしまうことがある。このような場合、S412でX線焦点が設定不能(選択不能)である旨のエラー表示を表示部31に表示する。また、距離FCD及び距離CDDの現状値と、X線焦点を選択可能にするための各距離の目標値をそれぞれ表示する。これにより操作者は、表示部31に表示された目標値を参考にして、マルチX線源26と2次元X線検出器28との位置関係を調整することができる。よって、S412でのエラー表示に応じた調整後のマルチX線源26と2次元X線検出器28との位置関係において、S410に戻って処理を行う。なお、位置調整は手動ではなく自動で行ってもよい。
次に、S411でX線焦点が選択可能と判定された場合について説明する。この場合、S413に移行して、選択されたX線焦点からの透過X線が2次元X線検出器28からはみ出す(ケラレが生ずる)か否かを判定する。ここでの判定方法はS406におけるものと同様である。例えば、図5(d)に示すように、ケラレが生じない場合は(S413で「NO」)、S408に移行する。S408では、上述のように式(1)、式(2)により選択ピッチが計算され、断層撮影に使用するX線焦点が選択される。一方、図5(e)に示すように、ケラレが生ずる場合は(S413で「YES」)、S414に移行する。S414では、表示部31にエラー表示がされると同時に、距離FCD及び距離CDDの現状値、及び、ケラレが発生しないための目標値がそれぞれ表示される。これにより操作者はS412の場合と同様、表示部31に表示された目標値を参考にして、マルチX線源26と2次元X線検出器28との位置関係を調整することができる。よって、S414でのエラー表示に応じた調整後のマルチX線源26と2次元X線検出器28との位置関係において、S410に戻って処理を行う。なお、位置調整は手動ではなく自動で行ってもよい。
なお、図5では便宜的に1次元で説明しているが、1次元で行った方法を展開すれば、2次元にも拡張することができる。また、S412やS414では、エラー表示を行って、操作者が手動で或いは自動でマルチX線源26と2次元X線検出器28との位置関係を調整する場合を記載した。しかし、発明の実施形態は位置関係の調整に限定されるものではなく、例えば断層角35の固定値を変更しても良い。具体的には、断層角35の値を所定値だけ減少させても良い。この場合、S411で選択可能でない場合や、S413でケラレが発生する場合に、断層角35の値が所定値ずつ減少されていき、選択可能で、かつ、ケラレが発生しない断層角35の値に絞り込まれる。
次に図6を参照して絞り部27の機能を説明する。図6では、説明の簡単のために1次元方向に限定して説明するが、各次元で作用は独立しているので1次元から2次元に容易に拡張することができる。図6(a)は、マルチX線源26を構成する各X線源が2次元X線検出器28上の同一の場所に照射領域を有するように絞り板32が制御された例を示す。絞り板32はX線を遮蔽する部材であり、タングステン、鉛、銅、鉄或はそれらの合金で製造される。図7に示すように、絞り板32は例えば4種類の絞り板32A、絞り板32B、絞り板32C、及び絞り板32Dから構成することができる。絞り部27は絞り板32の集合とそれらを駆動する駆動部(不図示)で構成される。なお、図6では、絞り部27と、透過型ターゲット13及び真空内X線遮蔽板23との間には、真空隔壁14が設けられている。
図6(b)は絞り部27を用いて、関心領域33の断層撮影を行う場合を示している。制御部29は、透過型ターゲットtiと他の透過型ターゲットtjとで形成される照射領域が、それぞれ関心領域33を包含するように絞り板を制御して、X線通過窓を形成する。絞り板32によるX線通過窓形成制御は、選択されている透過ターゲット(X線焦点)に対応する部分(絞り孔42)のみ行えばよい。しかし、制御の都合で選択されていない絞り孔が変更されても良い。図7は絞り板32の制御の例を示している。図7(a)と図7(b)は、図6(a)と図6(b)に対応しており、照射野を縮小して断層撮影を行う場合を示している。絞り孔42の制御は断層撮影の開始前に完了していることが望ましい。高速な断層撮影が可能になり、患者や臓器の移動による画像劣化が避けられる。
以上のように、発明の実施形態によればX線源や2次元X線検出器を撮影時に同時に運動(移動)させなくても、マルチX線源を利用して断層撮影を高速に行うことができる。
また、本発明は、上記の実施形態と同等の処理を、コンピュータプログラムでも実現できる。この場合、図1の制御部29のような構成要素は関数、もしくはCPUが実行するサブルーチンで機能させれば良い。また、通常、コンピュータプログラムは、CD−ROM等のコンピュータ可読記憶媒体に格納されており、それを、コンピュータが有する読取り装置(CD−ROMドライブ等)にセットし、システムにコピーもしくはインストールすることで実行可能になる。従って、かかるコンピュータ可読記憶媒体も本発明の範疇にあることは明らかである。
上記課題を解決するための本発明は、X線検出器で被写体を透過したX線を検出してX線画像を撮影するX線撮影装置であって、複数のX線焦点を有するX線源と、前記被写体における関心領域の位置情報を取得する取得手段と、前記複数のX線焦点の中で、前記取得した位置情報に基づいて前記関心領域における交差角度が所定値であるX線焦点の組及び該組の間のX線焦点からX線を照射させる制御手段とを有することを特徴とする。

Claims (10)

  1. 複数のX線焦点を有するX線源と、
    前記X線焦点から照射され、被写体を透過したX線を検出するX線検出器と、
    前記X線源と前記X線検出器とを制御する制御手段とを備えるX線撮影装置であって、
    前記複数のX線焦点の中で、前記被写体における撮影部位である関心領域を通過して、前記X線検出器に像投影が可能なX線焦点のうち、照射したX線の前記関心領域における交差角度が所定角度と一致するX線焦点の組を選択する選択手段と、
    前記選択手段が選択したX線焦点の組に挟まれるX線焦点から、撮影に使用するX線焦点を決定する決定手段と
    を備え、
    前記制御手段は、前記決定手段が決定したX線焦点からX線を照射させ、前記X線検出器でX線を検出してX線画像の撮影を行うことを特徴とするX線撮影装置。
  2. 前記X線焦点の組が前記複数のX線焦点の中に存在しない場合に、前記選択手段は、所定角度の値を減少させて該組の再選択を行うことを特徴する請求項1に記載のX線撮影装置。
  3. 前記X線焦点の組が前記複数のX線焦点の中に存在しない場合に、エラー表示を行う表示手段をさらに備え、
    前記エラー表示に応じて前記X線源及び前記X線検出器の位置関係が変更された場合に、前記選択手段は、前記組の再選択を行うことを特徴する請求項1に記載のX線撮影装置。
  4. 前記エラー表示には、前記X線源と前記関心領域との間の距離の現状値と目標値、及び、前記X線検出器と前記関心領域との間の距離の現状値と目標値の表示が含まれることを特徴とする請求項3に記載のX線撮影装置。
  5. 複数のX線焦点を有するX線源と、
    前記X線焦点から照射され、被写体を透過したX線を検出するX線検出器と、
    前記X線源と前記X線検出器とを制御する制御手段とを備えるX線撮影装置であって、
    前記被写体における撮影部位である関心領域を通過して、前記X線検出器に像投影が可能なX線焦点のうち、前記複数のX線焦点において最も外側に位置するX線焦点の組を選択する選択手段と、
    前記選択手段が選択したX線焦点の組に挟まれるX線焦点から、撮影に使用するX線焦点を決定する決定手段と
    を備え、
    前記制御手段は、前記決定手段が決定したX線焦点からX線を照射させ、前記X線検出器でX線を検出してX線画像の撮影を行うことを特徴とするX線撮影装置。
  6. 前記決定手段は、前記関心領域と前記X線源との間の距離と、X線画像の撮影枚数とを用いて前記撮影に使用するX線焦点を決定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のX線撮影装置。
  7. 前記X線源は、前記X線焦点から照射されるX線を整形するための、X線を遮蔽する部材からなる絞り手段を有し、
    前記絞り手段は、前記決定手段が決定したX線焦点に対応するX線通過窓を形成することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の装置。
  8. 複数のX線焦点を有するX線源と、
    前記X線焦点から照射され、被写体を透過したX線を検出するX線検出器と、
    前記X線源と前記X線検出器とを制御する制御手段とを備えるX線撮影装置の制御方法であって、
    選択手段が、前記複数のX線焦点の中で、前記被写体における撮影部位である関心領域を通過して、前記X線検出器に像投影が可能なX線焦点のうち、照射したX線の前記関心領域における交差角度が所定角度と一致するX線焦点の組を選択する選択工程と、
    決定手段が、前記選択工程において選択されたX線焦点の組に挟まれるX線焦点から、撮影に使用するX線焦点を決定する決定工程と、
    前記制御手段が、前記決定工程において決定されたX線焦点からX線を照射させ、前記X線検出器でX線を検出してX線画像の撮影を行う撮影工程と
    を備えることを特徴とするX線撮影装置の制御方法。
  9. 複数のX線焦点を有するX線源と、
    前記X線焦点から照射され、被写体を透過したX線を検出するX線検出器と、
    前記X線源と前記X線検出器とを制御する制御手段とを備えるX線撮影装置の制御方法であって、
    選択手段が、前記被写体における撮影部位である関心領域を通過して、前記X線検出器に像投影が可能なX線焦点のうち、前記複数のX線焦点において最も外側に位置するX線焦点の組を選択する選択工程と、
    決定手段が、前記選択工程において選択されたX線焦点の組に挟まれるX線焦点から、撮影に使用するX線焦点を決定する決定工程と、
    制御手段が、前記決定工程において決定されたX線焦点からX線を照射させ、前記X線検出器でX線を検出してX線画像の撮影を行う撮影工程と
    を備えることを特徴とするX線撮影装置の制御方法。
  10. 複数のX線焦点を有するX線源と、前記X線焦点から照射され、被写体を透過したX線を検出するX線検出器とが接続されたコンピュータを請求項1乃至7のいずれか1項に記載のX線撮影装置として機能させるためのコンピュータプログラム。
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