JP2014053415A - 導電性パターン形成方法および導電性部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】抵抗値にばらつきがなく優れた導電性を有する導電性パターンが形成可能な導電性パターン形成方法、およびこれらに優れた導電性部材を提供する。
【解決手段】少なくとも水を含む分散媒、平均粒子径が1〜100nmである金属超微粒子、および非水溶性樹脂微粒子を含有する導電性樹脂組成物を、基材上に付与する事で金属超微粒子集合体を形成し、成分として少なくとも水と水溶性ハロゲン化物と特定の有機溶媒群から選択される1種以上の有機溶媒を含有しpHが2.0〜12.3である導電性発現液を、15℃未満の温度で該金属超微粒子集合体に接触させる事を特徴とする導電性パターン形成方法。
【選択図】なし
【解決手段】少なくとも水を含む分散媒、平均粒子径が1〜100nmである金属超微粒子、および非水溶性樹脂微粒子を含有する導電性樹脂組成物を、基材上に付与する事で金属超微粒子集合体を形成し、成分として少なくとも水と水溶性ハロゲン化物と特定の有機溶媒群から選択される1種以上の有機溶媒を含有しpHが2.0〜12.3である導電性発現液を、15℃未満の温度で該金属超微粒子集合体に接触させる事を特徴とする導電性パターン形成方法。
【選択図】なし
Description
本発明は金属超微粒子を含有する導電性樹脂組成物を用いた導電性パターン形成方法および該導電性パターン形成方法を用いて得られた導電性部材に関する。
従来から、基材上に導電性パターンを形成する方法として、金属粉末と樹脂バインダーとから構成される導電性樹脂組成物を用いた導電性パターン形成方法が知られている。
このような方法では、導電性樹脂組成物は、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂といった樹脂バインダーと、樹脂バインダーを溶解する溶剤と、貴金属粉、銅粉、ニッケル粉、アルミニウム粉等の金属粉末から構成され、該導電性樹脂組成物を基材上に付与しパターンを形成した後、加熱する事により樹脂を硬化収縮させ、パターン中の金属粉末同士を接触させて導電性を発現させ導電性パターンを形成する。
一方、近年では従来の加熱に代わり、ハロゲン化物イオンを含有する導電性発現液を接触させる事で導電性を発現させ導電性パターンを形成する試みが提案されている。例えば特開2009−147121号公報(特許文献1)には銀粉末と樹脂バインダーおよび溶剤を少なくとも含有する導電性樹脂組成物を固化させた後に、ハロゲン無機塩類を含有する導電性発現液と固化した導電性樹脂組成物を接触させる導電性部材の製造方法が開示されており、実施例では銀粉末と樹脂バインダーと有機溶剤から構成される導電性樹脂組成物を固化させた後、ハロゲン無機塩類を含有する導電性発現液に浸漬し、優れた導電性を有する導電性部材を作製している。
国際公開第2007/022810号パンフレット(特許文献2)には微細に分割された導電性金属粒子とバインダーよりなる導電性樹脂組成物で基材を被覆し、そして被覆された基材を雰囲気温度から200℃の範囲の温度でハライドイオン源の存在下少なくとも1回水により処理する導電性皮膜を有する物品の製造方法が開示されており、実施例では有機溶剤、銀粉末、樹脂を混練した導電性樹脂組成物を基材に印刷後、塩化ナトリウムまたは塩化アルミニウムを含有する導電性発現液に浸漬する事で導電性を発現させている。
特開2011−249036号公報(特許文献3)には基材上に銀粉、バインダー樹脂および溶剤を含有する導電性樹脂組成物を塗布または印刷し硬化させる事で金属超微粒子集合体を形成した後、水溶性有機溶媒および塩酸を含む導電性発現液に浸漬する導電性基板の製造方法が開示されており、実施例では銀粉、バインダー樹脂、有機溶剤から構成される導電性樹脂組成物を基材に塗布し、塩酸、水、アルコールを含む導電性発現液に浸漬し高い導電性を有する導電性基板を得ている。
特開2011−68939号公報(特許文献4)には水性媒体中に水溶性銀塩、塩基性カリウム塩、水溶性高分子化合物、および還元剤を含有させ、銀イオンを還元し作製した銀超微粒子とポリマーラテックスとを含有する導電性樹脂組成物が開示されており、実施例では導電性樹脂組成物を基材に付与した後、80℃の塩化ナトリウム水溶液に浸漬する事で高い導電性を有する導電性パターンが得られるとの記載がある。
しかしながら、前記した特許文献4に記載の如く、水と銀超微粒子、およびポリマーラテックス(非水溶性樹脂微粒子)を含有する導電性樹脂組成物を基材に付与し、金属超微粒子集合体として、特に近年電磁波シールド材料等に用いられるメッシュ状導電性パターンを形成する場合、ハロゲン化物イオンを含有する常温以上の導電性発現液を接触させ導電性パターンを形成すると、メッシュ状導電性パターンの場所によって抵抗値にばらつきが生じる場合があった。これに対し本発明者らの注意深い実験によると、メッシュ状導電性パターンの抵抗値のばらつきを抑制するためには、15℃未満の低温のハロゲン化物イオンが存在する導電性発現液を用いる事が有効である事が判明したが、十分な導電性を有する導電性パターンが得られず更なる改善が求められていた。
前記した特許文献1には金属超微粒子集合体に対してハロゲン無機塩類を含有する導電性発現液を接触させる温度として、導電性の観点から60℃以上が好ましいとの記載がある。同時にアルコールを含む導電性発現液を接触させる場合は引火などの危険性の観点から室温程度で用いる事が好ましいとの記載がある。しかし水溶液にアルコールを添加する事による具体的な効果についての記載は無い。
前記した特許文献2には雰囲気温度の具体的温度として15〜30℃との記載がある。また前記した特許文献3には水溶性有機溶媒および塩酸を含む導電性発現液への浸漬温度として10〜60℃が好ましいとの記載があるが、導電性発現液中の塩酸濃度の好ましい範囲からして、該導電性発現液のpHは約1.6以下と強い酸性を示すため、やはりメッシュ状導電性パターンの抵抗値にばらつきを生じさせるものであった。
本発明の目的は、抵抗値にばらつきがなく優れた導電性を有する導電性パターンが形成可能な導電性パターン形成方法、およびこれらに優れた導電性部材を提供する事にある。
本発明の上記目的は、以下の発明によって基本的に達成された。
1.少なくとも水を含む分散媒、平均粒子径が1〜100nmである金属超微粒子、および非水溶性樹脂微粒子を含有する導電性樹脂組成物を、基材上に付与する事で金属超微粒子集合体を形成し、成分として少なくとも水と水溶性ハロゲン化物と下記(A)から(C)に記載される有機溶媒群から選択される1種以上の有機溶媒を含有しpHが2.0〜12.3である導電性発現液を、15℃未満の温度で該金属超微粒子集合体に接触させる事を特徴とする導電性パターン形成方法。
(A)炭素数が4以下のケトン
(B)炭素数が3以下の1価のアルコール
(C)炭素数が9以下のグリコールエーテル
2.基材上に、上記1記載の導電性パターン形成方法を用いて得られた導電性パターンを有する導電性部材。
1.少なくとも水を含む分散媒、平均粒子径が1〜100nmである金属超微粒子、および非水溶性樹脂微粒子を含有する導電性樹脂組成物を、基材上に付与する事で金属超微粒子集合体を形成し、成分として少なくとも水と水溶性ハロゲン化物と下記(A)から(C)に記載される有機溶媒群から選択される1種以上の有機溶媒を含有しpHが2.0〜12.3である導電性発現液を、15℃未満の温度で該金属超微粒子集合体に接触させる事を特徴とする導電性パターン形成方法。
(A)炭素数が4以下のケトン
(B)炭素数が3以下の1価のアルコール
(C)炭素数が9以下のグリコールエーテル
2.基材上に、上記1記載の導電性パターン形成方法を用いて得られた導電性パターンを有する導電性部材。
本発明によれば、抵抗値にばらつきがなく優れた導電性を有する導電性パターンが形成可能な導電性パターン形成方法、およびこれらに優れた導電性部材を提供する事が出来る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明者は、少なくとも水を含む分散媒と、平均粒子径が1〜100nmである金属超微粒子と、非水溶性樹脂微粒子を含有する導電性樹脂組成物を基材上に付与する事で金属超微粒子集合体を形成し、成分として少なくとも水と水溶性ハロゲン化物と上記した特定の有機溶媒を含有し、特定のpH範囲にある導電性発現液を、15℃未満の温度で該金属超微粒子集合体に接触させる事で、抵抗値にばらつきがなく優れた導電性を有する導電性パターンが得られる事を見出した。
本発明の導電性パターン形成方法について説明する。本発明において金属超微粒子集合体とは、少なくとも水を含む分散媒と、金属超微粒子、および非水溶性樹脂微粒子を含有する導電性樹脂組成物を基材に付与した後、分散媒を除去する事で得られた固形物(固化物)を意味する。
本発明に用いられる導電性樹脂組成物の分散媒は、少なくとも水を含む。水以外に含まれていても良い分散媒としては、メタノール、エタノール、2−プロパノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等のアルコール、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル、等の水に溶解する有機溶媒を例示出来るが、これらに限定されるものではない。有機溶媒は単独で含まれていても良く、2種類以上含まれていても良い。上記した有機溶媒は水の量を超えない範囲で用いる事が好ましい。
導電性樹脂組成物が含有する金属超微粒子の平均粒子径は、最終的に得られる導電性パターンの導電性の観点から、1〜100nmである事が必要であり、より好ましくは2〜50nmである。なお、金属超微粒子の平均粒子径は、電子顕微鏡下での観察により求める事が出来る。詳細にはポリエチレンテレフタレートフィルムの上に、金属超微粒子分散液を塗布、乾燥させ、走査型電子顕微鏡にて観察し、一定面積内に存在する100個の粒子各々の投影面積に等しい円の直径を粒子径として求め、さらにこれを平均し求める。
金属超微粒子の金属種としては、金、銀、銅、白金、鉄、亜鉛、ニッケル、アルミニウム等を例示する事が出来る。特に高い導電性、価格、生産性、扱いやすさ等の点から、銀を主成分とする事が好ましい。銀を主成分とするとは、導電性樹脂組成物が含有する全金属超微粒子に対する銀の占める割合が少なくとも50質量%以上である事を意味し、より好ましくは銀の占める割合が70質量%以上であり、特に好ましくは90質量%以上である。銀以外に含まれる金属としては、金、銅、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、オスミウム、ニッケル、ビスマス等を挙げる事が出来る。銀以外の金属は銀を主成分とする金属超微粒子中に含まれていても良く、銀を主成分とする金属超微粒子と銀以外の金属の超微粒子が混合されていても良い。
金属超微粒子としては、不活性ガス中で金属を蒸発させガスとの衝突により冷却・凝縮し回収するガス中蒸発法、レーザー照射のエネルギーにより液中で蒸発・凝縮し回収するレーザーアブレーション法、水溶液中で溶液中金属イオンを還元し生成・回収する化学還元法、有機金属化合物の熱分解による方法、金属塩化物の気相中での還元による方法、酸化物の水素中還元法等、公知の種々の方法により製造されたものを好ましく用いる事が出来る。上記の製造方法の内、化学還元法は水溶液中で金属超微粒子を製造するため、必然的に金属超微粒子は水を含む分散媒に分散された形で得られるため、本発明では化学還元法で製造された金属超微粒子を用いる事が特に好ましい。
化学還元法にて金属超微粒子を製造する際に用いる還元剤としては特に限定されず、金属イオンを還元する事が出来る公知の還元剤を選択すれば良い。具体的にはハイドロキノン、ハイドロキノンモノスルフォネートカリウム塩、アスコルビン酸又はその塩、水素化ホウ素ナトリウム、ヒドラジン化合物、ホルマリン、ホスフィン酸又はその塩、酒石酸又はその塩、および後述する糖類などを挙げる事が出来る。
化学還元法にて金属超微粒子を製造する際に糖類を還元剤として用いた場合、金属超微粒子製造後に残留する糖類を分散助剤として兼用する事が出来るため好ましい。糖類を還元剤および分散助剤として兼用する場合、その添加量は、金属イオン1モルに対して、10〜200gが好ましく、より好ましくは30〜110gである。
還元剤として用いる事の出来る糖類は特に限定されないが、グルコース、フルクトース、ガラクトース等の単糖類、マルトース、スクロース、セロビオース、ラクトース、トレハロース、イルマルトース、ゲンチオビース等の二糖類、ゲンチアノース、ラフィノース、パノース等の三糖類、セルロース、デンプン、キチン、キトサン、デキストリン、シクロデキストリン、マンナン、ガラクタン、フカン、フルクタン、イヌリン、レバン、キシラン、アラビナン、グルコマンナン、ガラクトグルコマンナン、ガラクトマンナン、アラビノガラクタン、ペクチン、プルラン、アルギン酸、ヘミセルロース、ヒアルルロン酸、アガロース、カラギーナン、ヘパリン、グアーガム、キサンタンガム、ジェランガム等の多糖類を例示出来る。上記多糖類は化学修飾したものであっても差し支えない。化学修飾の方法としては、例えば、メチル化、エチル化、アルキル化、ヒドロキシエチル化、ヒドロキシプロピル化、ヒドロキシアルキル化、カルボキシメチル化、硫酸化、硝酸化等が挙げられる。これらの糖類の中でも、最終的に得られる導電性パターンの導電性の観点から多糖類が好ましく、水溶性であり還元剤としての取り扱いが容易である事からアルギン酸、デキストリン、カラギーナン、プルラン、グアーガムが更に好ましく、デキストリンが特に好ましい。
化学還元法にて金属超微粒子を製造する際に多糖類を還元剤として用いた場合、還元反応が終了した段階で1,4−α−結合を不規則に切断するα−アミラーゼを作用させ、還元反応が終了した段階において残留している過剰な多糖類を低分子化する事は、導電性の観点から好ましい。α−アミラーゼは、例えば天野エンザイム(株)よりビオザイムF10SD、ビオザイムAとして市販されているα−アミラーゼを用いる事が出来る。α−アミラーゼ添加前の金属超微粒子分散液は、α−アミラーゼに適したpH4〜10、20〜50℃に調整される事が好ましい。pHの調整には、酢酸等のカルボン酸類や硝酸を用いる事が好ましい。α−アミラーゼの添加量は、用いる多糖類の質量に対し0.01〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.1〜1質量%である。多糖類を低分子化した後は、遠心分離により金属超微粒子を沈降・分離し、低分子化した多糖類を不要な塩類と共に金属超微粒子分散液から分離除去する事も、導電性の観点から好ましい態様の1つである。
導電性樹脂組成物が含有する非水溶性樹脂微粒子の樹脂種としては、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、酢酸ビニル−アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、エチレン−塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂、エチレン−酢酸ビニル−アクリル等の多元樹脂、SBR、NBR、MBR、カルボキシル化SBR、カルボキシル化NBR、カルボキシル化MBR、ビニルピリジン樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ウレタン樹脂、メタクリル樹脂、メタクリル酸メチル樹脂、エポキシ樹脂等、従来公知のものから広く選ぶ事が出来る。非水溶性樹脂微粒子の含有量は、導電性パターンの導電性の観点と、抵抗値のばらつきを抑制する観点から、導電性樹脂組成物が含有する金属超微粒子の質量に対し1〜20質量%が好ましく、より好ましくは3〜9質量%である。
上記の樹脂種の中でも、導電性パターンの導電性の観点からアクリル樹脂、ウレタン樹脂が好ましく、ウレタン樹脂が特に好ましい。
本発明においては非水溶性樹脂微粒子として、上記した非水溶性樹脂を少なくとも水を含む分散媒に粒子状に分散させた水分散物(エマルション)の市販品を好ましく用いる事が出来る。また本発明では樹脂種の異なる複数の非水溶性樹脂微粒子を併用しても良く、その場合は導電性樹脂組成物が含有する全非水溶性樹脂微粒子に対するアクリル樹脂、ウレタン樹脂の占める割合が少なくとも50質量%以上である事が導電性パターンの導電性の観点から好ましい。
非水溶性樹脂微粒子の物性については特に限定されないが、導電性パターンの導電性の観点から、ガラス転移温度(Tg)が3.5℃以上である事が好ましく、上限は100℃である。ガラス転移温度は、例えばJIS K7121の試験法に準拠してガラス転移温度の測定を行う事で求められる他、非水溶性樹脂微粒子として市販のエマルションを用いる場合、製造元より提供される場合もある。
導電性樹脂組成物は、界面活性剤(例えばジアルキルスルホコハク酸ナトリウム類、アルキル硫酸ナトリウム類、フッ素系界面活性剤等)、増粘剤、乾燥防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤等の公知の添加剤を含有する事が出来る。
次に、本発明における金属超微粒子集合体の形成方法について説明する。導電性樹脂組成物を基材へ付与する方法は特に限定されず、カーテン方式、エクストルージョン方式、スロットダイ方式、グラビアロール方式、スプレー方式、エアナイフ方式、ブレードコーティング方式、ワイヤーバーコーティング方式、スピンコート方式、ディップ方式等による塗布、凸版印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等による印刷等、公知の方法を用いる事が出来る。導電性パターン形成が容易であるという観点から、インクジェット印刷を用いる事が好ましい。導電性樹脂組成物の基材への付与量は、導電性パターンの導電性の観点から金属超微粒子の付与量として0.1g/m2以上が好ましく、上限は導電性パターンに求める導電性に依存する。
本発明の金属超微粒子集合体は、導電性樹脂組成物を基材に付与した後、分散媒を除去し該樹脂組成物を固化する事で形成する。基材上での分散媒の除去方法としては、一般的な乾燥方法を用いる事が出来、自然乾燥、加熱乾燥、減圧乾燥のいずれを用いても構わないが、加熱乾燥が簡便かつ生産性に優れるため好ましい。加熱方法としてはヒーター、熱媒による加熱、赤外線等のエネルギー線の照射、熱風、電磁誘導加熱等、公知の方法を用いる事が出来る。
加熱乾燥により分散媒を除去する際、非水溶性樹脂微粒子の最低造膜温度(MFT)以上の温度まで昇温する事が、導電性パターンの抵抗値のばらつきを抑制する観点から好ましい。最低造膜温度は、例えばJIS K6828−2の試験法に準拠して測定を行う事で求められる他、非水溶性樹脂微粒子として市販のエマルションを用いる場合、製造元より提供される場合もある。
本発明に用いられる基材は特に限定されず、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリアリレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリイミド、フッ素樹脂、フェノキシ樹脂、トリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリフェニレンスルファイド、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、例えばポリメチルメタクリレートに代表されるアクリル樹脂、セロファン、ナイロン、ポリスチレン系樹脂、ABS樹脂等の各種樹脂類よりなる各種フィルム、石英ガラス、無アルカリガラス、結晶化透明ガラス、ホウケイ酸ガラス等の各種ガラス、AlN、Al2O3、SiC、SiN、MgO、BeO、ZrO2、Y2O3、ThO2、CaO、FTO、ITO、ZnO等の各種セラミックス、紙、不織布、布、各種金属等を挙げる事が出来る。また用途に応じこれら支持体を適宜組み合わせる事が出来、例えば、紙とポリオレフィン樹脂を積層したポリオレフィン樹脂被覆紙を用いる事が出来る。
上記した基材の中でも、各種樹脂からなるフィルム、ガラス、ポリオレフィン樹脂被覆紙等の非吸液性基材を用いる場合、基材の表面はコロナ放電処理あるいはプラズマ処理等の表面処理が施されていても良い。またこれらの基材には、易接着処理品として水溶性樹脂や非水溶性樹脂微粒子をあらかじめ付与した状態で市販されているものもあり、この上に導電性樹脂組成物を付与し金属超微粒子集合体を形成する事も好ましい。
本発明に用いられる導電性発現液は、水と水溶性ハロゲン化物を含有する。水溶性ハロゲン化物としては、ハロゲン化水素、無機塩類等を例示出来る。ハロゲン化水素としては、塩化水素、臭化水素等を例示出来、無機塩類としては、リチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、ジルコニウム塩、アルミニウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩等を例示出来る。導電性の観点から塩化リチウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウムが好ましく、塩化ナトリウムが特に好ましい。水溶性ハロゲン化物は単独で用いても良く、2種類以上併用しても構わない。
導電性発現液の水溶性ハロゲン化物濃度は0.50質量%以上が好ましく、特に好ましくは1.5質量%以上であり、上限は溶解度に制限される。水溶性ハロゲン化物濃度が0.50質量%未満の場合、導電性パターンの導電性が低下する場合がある。
本発明に用いられる導電性発現液は、(A)炭素数が4以下のケトン、(B)炭素数が3以下の1価のアルコール、(C)炭素数が9以下のグリコールエーテル、から構成される有機溶媒群から選択される1種以上の有機溶媒を含有する。(A)としてはアセトン、メチルエチルケトン等、(B)としてはメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール等、(C)としてはエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル等のエチレンオキサイド系グリコールエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のプロピレンオキサイド系グリコールエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のジアルキルグリコールエーテル等を例示出来る。上記の有機溶媒の中でも、導電性パターンの導電性の観点からメチルエチルケトン、エタノール、2−プロパノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテルを用いる事が好ましい。有機溶媒の含有量は特に限定されないが、導電性の観点から2.5質量%以上が好ましく、より好ましくは10質量%以上である。上限は80質量%未満である事が望ましい。
導電性発現液のpHは2.0〜12.3の範囲である必要がある。pHが2.0〜12.3の範囲外である場合、導電性パターンの導電性の低下や抵抗値のばらつきが生じる。導電性の観点からpHが8.3以下である事が特に好ましい。ここでpHとは(株)堀場製作所等より市販されているpHメータを使用し、導電性発現液の液温を25℃に調整後測定し得られた値を意味する。
導電性発現液は、界面活性剤、増粘剤、乾燥防止剤等の公知の添加剤を含有する事が出来る。あるいはpH緩衝能を付与するために例えばリン酸二水素ナトリウムとリン酸水素二ナトリウムを含有する事も出来る。
本発明における金属超微粒子集合体と導電性発現液を接触させる方法について説明する。金属超微粒子集合体と導電性発現液を接触させる方法は特に限定されず、金属超微粒子集合体に対し導電性発現液をカーテン方式、エクストルージョン方式、スロットダイ方式、グラビアロール方式、スプレー方式、エアナイフ方式、ブレードコーティング方式、ワイヤーバーコーティング方式、スピンコート方式等の公知の塗布方法を用いて塗布する、金属超微粒子集合体に対し導電性発現液を凸版印刷、フレキソ印刷、グラビア印刷、スクリーン印刷、インクジェット印刷等の公知の印刷方法を用いて印刷する、金属超微粒子集合体を導電性発現液の中に浸漬する等の方法を用いる事が出来る。後述する導電性発現液の液温管理の容易性から、金属超微粒子集合体を導電性発現液に浸漬する方法が好ましい。
金属超微粒子集合体を導電性発現液に浸漬する際に、マグネットスターラーや撹拌翼、その他公知の撹拌方法を用いて導電性発現液を撹拌する事は導電性発現処理の均一化、短時間化の観点から好ましい態様の1つである。また、導電性発現液の液面を監視し、導電性発現処理の進行とともに液面が低下した際、液面低下分に相当する導電性発現液を補充する事は導電性発現液の導電性発現処理能力を長時間維持する好ましい方法の1つである。
金属超微粒子集合体と接触させる際の導電性発現液の液温は、15℃未満である必要があり、下限は該導電性発現液が凍結を開始する温度を下回らない事が望ましい。導電性発現液の液温が15℃以上の場合、導電性パターンに抵抗値のばらつきが生じる。導電性発現液の液温が凍結を開始する温度未満の場合、導電性発現液が凍結し、金属超微粒子集合体と導電性発現液を接触させる事が困難になる。導電性発現液と接触させる際の金属超微粒子集合体の温度は特に限定されないが、導電性発現液の液温を著しく上昇あるいは下降させない事が望ましく、導電性パターンの抵抗値のばらつきを抑制する観点から0〜50℃である事が好ましく、特に好ましくは5〜35℃である。
導電性発現液が凍結を開始する温度は水溶性ハロゲン化物濃度によって変化し、有機溶媒等の添加物によっても変化する。導電性発現液が凍結を開始する温度の測定は、実際に冷凍庫等で導電性発現液を冷却し、凍結の有無を目視で確認する方法が簡便である。
導電性発現液の温度を調整する方法は特に限定されず、熱媒による加熱、冷媒による冷却、熱電変換素子を用いた加熱および冷却等の公知の方法を用いる事が出来る。
金属超微粒子集合体と導電性発現液とを接触させ導電性パターンを形成した後、該導電性パターンを水等の分散媒を用いて洗浄し、導電性パターン表面に残存する導電性発現液を除去する事が、水溶性ハロゲン化物に起因する導電性部材の劣化を抑制出来るため好ましい。洗浄用の分散媒の温度は特に限定されない。洗浄方法としては水等の分散媒への浸漬、シャワー洗浄、スプレー洗浄等の公知な方法を用いる事が出来る。また洗浄用の分散媒は各種界面活性剤等の公知の添加物を含有する事が出来る。
金属超微粒子集合体と導電性発現液との接触時間は特に限定されないが、導電性パターンの導電性および生産性の観点から1秒〜30分が好ましく、2秒〜10分が特に好ましい。ここで接触時間とは金属超微粒子集合体と導電性発現液とを接触後、水等の分散媒にて導電性パターンを洗浄し導電性発現液を除去するまでの時間を意味する。
以下、実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明の内容は実施例に限られるものではない。
《実施例1》
<銀超微粒子分散液1の作製>
ステンレスビーカーに焙焼デキストリン(日澱化学(株)製、デキストリンNo.3)653gと純水5772gを加え、約30分間撹拌し溶解した。その後、硝酸銀1582gを加え、約30分間撹拌し溶解した。この液を氷浴中にて約5℃まで冷却し、水酸化カリウム730gを純水1007gに溶解した10℃の液を添加し、氷浴中で撹拌しながら1時間の還元反応を行った。得られた溶液に酢酸を添加し、pH=5.6に調整後、恒温水槽を用いて45℃に昇温し、ビオザイムF10SD(天野エンザイム(株)製)を3.0g添加し1時間撹拌した。得られた液を遠心分離法により精製した後、全銀超微粒子分散液中に占める銀固形分の割合が50質量%になるように純水を加え再分散し、銀超微粒子分散液1を得た。含まれる銀超微粒子の平均粒子径は、ポリエチレンテレフタレートフィルムの上に、銀超微粒子分散液を塗布、乾燥させ、走査型電子顕微鏡下での観察により求めたところ22nmであり、収率は91%であった。
<銀超微粒子分散液1の作製>
ステンレスビーカーに焙焼デキストリン(日澱化学(株)製、デキストリンNo.3)653gと純水5772gを加え、約30分間撹拌し溶解した。その後、硝酸銀1582gを加え、約30分間撹拌し溶解した。この液を氷浴中にて約5℃まで冷却し、水酸化カリウム730gを純水1007gに溶解した10℃の液を添加し、氷浴中で撹拌しながら1時間の還元反応を行った。得られた溶液に酢酸を添加し、pH=5.6に調整後、恒温水槽を用いて45℃に昇温し、ビオザイムF10SD(天野エンザイム(株)製)を3.0g添加し1時間撹拌した。得られた液を遠心分離法により精製した後、全銀超微粒子分散液中に占める銀固形分の割合が50質量%になるように純水を加え再分散し、銀超微粒子分散液1を得た。含まれる銀超微粒子の平均粒子径は、ポリエチレンテレフタレートフィルムの上に、銀超微粒子分散液を塗布、乾燥させ、走査型電子顕微鏡下での観察により求めたところ22nmであり、収率は91%であった。
<導電性樹脂組成物1の作製>
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227(有効成分27質量%)を0.050g、非水溶性樹脂微粒子としてDIC(株)製ハイドランAPX−101H(ウレタン樹脂エマルション、固形分濃度45質量%、Tg=17℃、MFT=18℃)を0.87g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物1を作製した。
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227(有効成分27質量%)を0.050g、非水溶性樹脂微粒子としてDIC(株)製ハイドランAPX−101H(ウレタン樹脂エマルション、固形分濃度45質量%、Tg=17℃、MFT=18℃)を0.87g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物1を作製した。
<銀超微粒子集合体1の作製>
ピエゾ方式のインクジェットヘッドを有するインクジェットプリンタに導電性樹脂組成物1を充填し、コロナ処理を施した厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂(株)製)の100mm×100mmの領域に対し解像度1270dpi、線幅100μm、線間隔900μmのメッシュ状パターンを印刷し、50℃に設定した熱風乾燥機に入れて分散媒を乾燥させ放冷し、銀超微粒子集合体1を作製した。
ピエゾ方式のインクジェットヘッドを有するインクジェットプリンタに導電性樹脂組成物1を充填し、コロナ処理を施した厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂(株)製)の100mm×100mmの領域に対し解像度1270dpi、線幅100μm、線間隔900μmのメッシュ状パターンを印刷し、50℃に設定した熱風乾燥機に入れて分散媒を乾燥させ放冷し、銀超微粒子集合体1を作製した。
<導電性発現液1の作製>
ガラスビーカーに純水1340gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数7)を600g加えて導電性発現液1を得た。導電性発現液1を100g取り、冷凍庫にて設定温度を変更して冷却したところ、設定温度−5℃保管時間1時間では凍結は見られなかったが、設定温度−10℃保管時間1時間では部分的に凍結が発生していた。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.31であった。
ガラスビーカーに純水1340gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数7)を600g加えて導電性発現液1を得た。導電性発現液1を100g取り、冷凍庫にて設定温度を変更して冷却したところ、設定温度−5℃保管時間1時間では凍結は見られなかったが、設定温度−10℃保管時間1時間では部分的に凍結が発生していた。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.31であった。
<導電性パターン1〜5の作製>
ガラスビーカーに導電性発現液1を500g取り、冷凍庫で−5℃1時間冷却した後に取り出した。直後にピンセットで保持した銀超微粒子集合体1を導電性発現液1に浸漬し、60秒後に取り出した。すぐに25℃の純水に浸漬し、60秒後取り出した後、乾燥させ導電性パターン1を得た。また導電性発現液1をガラスビーカーごと湯煎し温め、液温が0℃、10℃、20℃、30℃の各温度に到達するごとに、銀超微粒子集合体1を上記と同様に処理し、導電性パターン2〜5を得た。
ガラスビーカーに導電性発現液1を500g取り、冷凍庫で−5℃1時間冷却した後に取り出した。直後にピンセットで保持した銀超微粒子集合体1を導電性発現液1に浸漬し、60秒後に取り出した。すぐに25℃の純水に浸漬し、60秒後取り出した後、乾燥させ導電性パターン1を得た。また導電性発現液1をガラスビーカーごと湯煎し温め、液温が0℃、10℃、20℃、30℃の各温度に到達するごとに、銀超微粒子集合体1を上記と同様に処理し、導電性パターン2〜5を得た。
<導電性評価>
(株)三菱化学アナリテック製ロレスターGPを用いて導電性パターン1〜5それぞれについて、任意の場所5点(A、B、C、D、E)のシート抵抗値(単位:Ω/□)を測定した。
(株)三菱化学アナリテック製ロレスターGPを用いて導電性パターン1〜5それぞれについて、任意の場所5点(A、B、C、D、E)のシート抵抗値(単位:Ω/□)を測定した。
導電性パターン1〜5について、導電性評価結果を、銀超微粒子集合体浸漬時の導電性発現液の液温(単位:℃)と共に表1に記す。
表1の結果から明らかなように、本発明により抵抗値にばらつきがなく優れた導電性を有する導電性パターンが得られる事が判る。
《実施例2》
<導電性樹脂組成物2の作製>
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物2を作製した。
<導電性樹脂組成物2の作製>
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物2を作製した。
<導電性樹脂組成物3の作製>
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g、非水溶性樹脂微粒子としてDIC(株)製ハイドランAPX−101H(ウレタン樹脂エマルション、固形分濃度45質量%、Tg=17℃、MFT=18℃)を0.43g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物3を作製した。
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g、非水溶性樹脂微粒子としてDIC(株)製ハイドランAPX−101H(ウレタン樹脂エマルション、固形分濃度45質量%、Tg=17℃、MFT=18℃)を0.43g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物3を作製した。
<導電性樹脂組成物4の作製>
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g、非水溶性樹脂微粒子としてDIC(株)製ハイドランAPX−101H(ウレタン樹脂エマルション、固形分濃度45質量%、Tg=17℃、MFT=18℃)を3.17g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物4を作製した。
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g、非水溶性樹脂微粒子としてDIC(株)製ハイドランAPX−101H(ウレタン樹脂エマルション、固形分濃度45質量%、Tg=17℃、MFT=18℃)を3.17g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物4を作製した。
<導電性樹脂組成物5の作製>
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g、非水溶性樹脂微粒子として住化ケムテックス(株)製スミエリート1010(エチレン−塩化ビニル共重合樹脂エマルション、固形分濃度50質量%、Tg=0℃、MFT=2℃)を0.77g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物5を作製した。
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g、非水溶性樹脂微粒子として住化ケムテックス(株)製スミエリート1010(エチレン−塩化ビニル共重合樹脂エマルション、固形分濃度50質量%、Tg=0℃、MFT=2℃)を0.77g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物5を作製した。
<導電性樹脂組成物6の作製>
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g、非水溶性樹脂微粒子として中央理化工業(株)製リカボンドES−21(アクリル樹脂エマルション、固形分濃度43質量%、Tg=47℃、MFT=21℃)を0.90g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物6を作製した。
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g、非水溶性樹脂微粒子として中央理化工業(株)製リカボンドES−21(アクリル樹脂エマルション、固形分濃度43質量%、Tg=47℃、MFT=21℃)を0.90g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物6を作製した。
<導電性樹脂組成物7の作製>
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g、非水溶性樹脂微粒子としてDIC(株)製ハイドランAP−20(ウレタン樹脂エマルション、固形分濃度30質量%、Tg=27℃、MFT=16℃)を1.30g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物7を作製した。
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g、非水溶性樹脂微粒子としてDIC(株)製ハイドランAP−20(ウレタン樹脂エマルション、固形分濃度30質量%、Tg=27℃、MFT=16℃)を1.30g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物7を作製した。
<導電性樹脂組成物8の作製>
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g、非水溶性樹脂微粒子として第一工業製薬(株)製スーパーフレックス150HS(ウレタン樹脂エマルション、固形分濃度38質量%、Tg=32℃、MFT=5℃以下)を1.00g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物8を作製した。
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g、非水溶性樹脂微粒子として第一工業製薬(株)製スーパーフレックス150HS(ウレタン樹脂エマルション、固形分濃度38質量%、Tg=32℃、MFT=5℃以下)を1.00g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物8を作製した。
<導電性樹脂組成物9の作製>
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g、非水溶性樹脂微粒子として第一工業製薬(株)製スーパーフレックス126(ウレタン樹脂エマルション、固形分濃度30質量%、Tg=72℃、MFT=5℃以下)を1.33g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物9を作製した。
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g、非水溶性樹脂微粒子として第一工業製薬(株)製スーパーフレックス126(ウレタン樹脂エマルション、固形分濃度30質量%、Tg=72℃、MFT=5℃以下)を1.33g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物9を作製した。
<導電性樹脂組成物10の作製>
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g、非水溶性樹脂微粒子として第一工業製薬(株)製スーパーフレックス460(ウレタン樹脂エマルション、固形分濃度38質量%、Tg=−21℃、MFT=5℃以下)を1.00g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物10を作製した。
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g、非水溶性樹脂微粒子として第一工業製薬(株)製スーパーフレックス460(ウレタン樹脂エマルション、固形分濃度38質量%、Tg=−21℃、MFT=5℃以下)を1.00g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物10を作製した。
<導電性樹脂組成物11の作製>
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g、非水溶性樹脂微粒子として第一工業製薬(株)製スーパーフレックス500M(ウレタン樹脂エマルション、固形分濃度45質量%、Tg=−39℃、MFT=5℃以下)を0.87g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物11を作製した。
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g、非水溶性樹脂微粒子として第一工業製薬(株)製スーパーフレックス500M(ウレタン樹脂エマルション、固形分濃度45質量%、Tg=−39℃、MFT=5℃以下)を0.87g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物11を作製した。
<導電性樹脂組成物12の作製>
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g、非水溶性樹脂微粒子として第一工業製薬(株)製スーパーフレックス420(ウレタン樹脂エマルション、固形分濃度32質量%、Tg=−10℃、MFT=20℃)を1.20g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物12を作製した。
銀超微粒子分散液1を20g取り、乾燥防止剤としてエチレングリコールを3.3g、アニオン性界面活性剤として泰光油脂化学(株)製タイポールNLES−227を0.050g、非水溶性樹脂微粒子として第一工業製薬(株)製スーパーフレックス420(ウレタン樹脂エマルション、固形分濃度32質量%、Tg=−10℃、MFT=20℃)を1.20g加え、全導電性樹脂組成物中に占める銀固形分濃度が30質量%となるよう純水で調整し導電性樹脂組成物12を作製した。
<銀超微粒子集合体2〜12の作製>
ピエゾ方式のインクジェットヘッドを有するインクジェットプリンタに導電性樹脂組成物2〜12をそれぞれ充填し、コロナ処理を施した厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂(株)製)の100mm×100mmの領域に対し解像度1270dpi、線幅100μm、線間隔900μmのメッシュ状パターンを印刷し、50℃に設定した熱風乾燥機に入れて分散媒を乾燥させ放冷し、銀超微粒子集合体2〜12を作製した。
ピエゾ方式のインクジェットヘッドを有するインクジェットプリンタに導電性樹脂組成物2〜12をそれぞれ充填し、コロナ処理を施した厚み100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(三菱樹脂(株)製)の100mm×100mmの領域に対し解像度1270dpi、線幅100μm、線間隔900μmのメッシュ状パターンを印刷し、50℃に設定した熱風乾燥機に入れて分散媒を乾燥させ放冷し、銀超微粒子集合体2〜12を作製した。
<導電性パターン6〜16の作製>
ガラスビーカーに導電性発現液1を500g取り、5℃に温度を設定した恒温水槽にガラスビーカーごと浸漬し、導電性発現液1の液温を5℃にした。ピンセットで保持した銀超微粒子集合体2〜12をそれぞれ導電性発現液1に浸漬し、60秒後に取り出した。すぐに25℃の純水に浸漬し、60秒後取り出した後、乾燥させ導電性パターン6〜16を得た。
ガラスビーカーに導電性発現液1を500g取り、5℃に温度を設定した恒温水槽にガラスビーカーごと浸漬し、導電性発現液1の液温を5℃にした。ピンセットで保持した銀超微粒子集合体2〜12をそれぞれ導電性発現液1に浸漬し、60秒後に取り出した。すぐに25℃の純水に浸漬し、60秒後取り出した後、乾燥させ導電性パターン6〜16を得た。
<導電性評価>
(株)三菱化学アナリテック製ロレスターGPを用いて導電性パターン6〜16それぞれについて、任意の場所5点(A、B、C、D、E)のシート抵抗値(単位:Ω/□)を測定した。
(株)三菱化学アナリテック製ロレスターGPを用いて導電性パターン6〜16それぞれについて、任意の場所5点(A、B、C、D、E)のシート抵抗値(単位:Ω/□)を測定した。
導電性パターン6〜16について、導電性評価結果を表2に記す。
表2の結果から明らかなように、本発明により抵抗値にばらつきがなく優れた導電性を有する導電性パターンが得られる事が判る。
《実施例3》
<導電性発現液2の作製>
ガラスビーカーに純水1940gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解し、導電性発現液2を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは6.01であった。
<導電性発現液2の作製>
ガラスビーカーに純水1940gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解し、導電性発現液2を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは6.01であった。
<導電性発現液3の作製>
ガラスビーカーに純水1840gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数7)を100g加えて導電性発現液3を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.37であった。
ガラスビーカーに純水1840gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数7)を100g加えて導電性発現液3を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.37であった。
<導電性発現液4の作製>
ガラスビーカーに純水1640gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数7)を300g加えて導電性発現液4を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.01であった。
ガラスビーカーに純水1640gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数7)を300g加えて導電性発現液4を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.01であった。
<導電性発現液5の作製>
ガラスビーカーに純水540gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数7)を1400g加えて導電性発現液5を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.55であった。
ガラスビーカーに純水540gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数7)を1400g加えて導電性発現液5を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.55であった。
<導電性発現液6の作製>
ガラスビーカーに純水1640gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、エタノール(炭素数2)を300g加えて導電性発現液6を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.22であった。
ガラスビーカーに純水1640gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、エタノール(炭素数2)を300g加えて導電性発現液6を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.22であった。
<導電性発現液7の作製>
ガラスビーカーに純水1640gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、2−プロパノール(炭素数3)を300g加えて導電性発現液7を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは4.96であった。
ガラスビーカーに純水1640gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、2−プロパノール(炭素数3)を300g加えて導電性発現液7を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは4.96であった。
<導電性発現液8の作製>
ガラスビーカーに純水1640gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、メチルエチルケトン(炭素数4)を300g加えて導電性発現液8を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.57であった。
ガラスビーカーに純水1640gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、メチルエチルケトン(炭素数4)を300g加えて導電性発現液8を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.57であった。
<導電性発現液9の作製>
ガラスビーカーに純水1640gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、エチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数3)を300g加えて導電性発現液9を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.15であった。
ガラスビーカーに純水1640gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、エチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数3)を300g加えて導電性発現液9を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.15であった。
<導電性発現液10の作製>
ガラスビーカーに純水1640gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数5)を300g加えて導電性発現液10を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.21であった。
ガラスビーカーに純水1640gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数5)を300g加えて導電性発現液10を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.21であった。
<導電性発現液11の作製>
ガラスビーカーに純水1640gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(炭素数8)を300g加えて導電性発現液11を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.26であった。
ガラスビーカーに純水1640gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(炭素数8)を300g加えて導電性発現液11を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.26であった。
<導電性発現液12の作製>
ガラスビーカーに純水1640gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(炭素数10)を300g加えて導電性発現液12を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.15であった。
ガラスビーカーに純水1640gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(炭素数10)を300g加えて導電性発現液12を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.15であった。
<導電性発現液13の作製>
ガラスビーカーに純水1640gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(炭素数10)を300g加えて導電性発現液13を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.23であった。
ガラスビーカーに純水1640gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(炭素数10)を300g加えて導電性発現液13を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.23であった。
<導電性発現液14の作製>
ガラスビーカーに純水1640gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、エチレングリコール(炭素数2)を300g加えて導電性発現液14を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは4.98であった。
ガラスビーカーに純水1640gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、エチレングリコール(炭素数2)を300g加えて導電性発現液14を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは4.98であった。
<導電性発現液15の作製>
ガラスビーカーに純水1640gと塩化カリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数7)を300g加えて導電性発現液15を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.04であった。
ガラスビーカーに純水1640gと塩化カリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数7)を300g加えて導電性発現液15を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.04であった。
<導電性発現液16の作製>
ガラスビーカーに純水1640gと臭化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数7)を300g加えて導電性発現液16を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.11であった。
ガラスビーカーに純水1640gと臭化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数7)を300g加えて導電性発現液16を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは5.11であった。
<導電性発現液17の作製>
ガラスビーカーに純水1628gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数7)を300g加えた。さらに10質量%硝酸を12g加えて導電性発現液17を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは2.64であった。
ガラスビーカーに純水1628gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数7)を300g加えた。さらに10質量%硝酸を12g加えて導電性発現液17を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは2.64であった。
<導電性発現液18の作製>
ガラスビーカーに純水1560gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数7)を300g加えた。さらに10質量%硝酸を80g加えて導電性発現液18を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは1.33であった。
ガラスビーカーに純水1560gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数7)を300g加えた。さらに10質量%硝酸を80g加えて導電性発現液18を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは1.33であった。
<導電性発現液19の作製>
ガラスビーカーに純水100gと10質量%塩酸300gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌した後、2−プロパノール(炭素数3)を1600g加えて導電性発現液19を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは0.73であった。
ガラスビーカーに純水100gと10質量%塩酸300gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌した後、2−プロパノール(炭素数3)を1600g加えて導電性発現液19を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは0.73であった。
<導電性発現液20の作製>
ガラスビーカーに純水1637gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数7)を300g加えた。さらに10質量%水酸化ナトリウム水溶液を3.0g加えて導電性発現液20を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは11.6であった。
ガラスビーカーに純水1637gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数7)を300g加えた。さらに10質量%水酸化ナトリウム水溶液を3.0g加えて導電性発現液20を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは11.6であった。
<導電性発現液21の作製>
ガラスビーカーに純水1580gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数7)を300g加えた。さらに10質量%水酸化ナトリウム水溶液を60g加えて導電性発現液21を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは13.01であった。
ガラスビーカーに純水1580gと塩化ナトリウム60gを入れ、マグネットスターラーを用いて撹拌溶解した後、トリエチレングリコールモノメチルエーテル(炭素数7)を300g加えた。さらに10質量%水酸化ナトリウム水溶液を60g加えて導電性発現液21を得た。液温が25℃におけるpHを(株)堀場製作所製pHメータF−22を用いて測定したところ、pHは13.01であった。
<導電性パターン17〜36の作製>
ガラスビーカーに導電性発現液2〜21をそれぞれ500g取り、5℃に温度を設定した恒温水槽にガラスビーカーごと浸漬し、導電性発現液2〜21の液温を5℃にした。ピンセットで保持した銀超微粒子集合体1を導電性発現液2〜21それぞれに浸漬し、60秒後に取り出した。すぐに25℃の純水に浸漬し、60秒後取り出した後、乾燥させ導電性パターン17〜36を得た。
ガラスビーカーに導電性発現液2〜21をそれぞれ500g取り、5℃に温度を設定した恒温水槽にガラスビーカーごと浸漬し、導電性発現液2〜21の液温を5℃にした。ピンセットで保持した銀超微粒子集合体1を導電性発現液2〜21それぞれに浸漬し、60秒後に取り出した。すぐに25℃の純水に浸漬し、60秒後取り出した後、乾燥させ導電性パターン17〜36を得た。
<導電性評価>
(株)三菱化学アナリテック製ロレスターGPを用いて導電性パターン17〜36それぞれについて、任意の場所5点(A、B、C、D、E)のシート抵抗値(単位:Ω/□)を測定した。
(株)三菱化学アナリテック製ロレスターGPを用いて導電性パターン17〜36それぞれについて、任意の場所5点(A、B、C、D、E)のシート抵抗値(単位:Ω/□)を測定した。
導電性パターン17〜36について、導電性評価結果を表3に記す。
表3の結果から明らかなように、本発明により抵抗値にばらつきがなく優れた導電性を有する導電性パターンが得られる事が判る。
本発明によって得られる導電性部材の応用としては、微細配線、近接界通信、半導体チップ間通信、電力電送アンテナ、RFIDタグに用いられるアンテナ、GPS、地上デジタル放送の受信アンテナ等の各種アンテナ、電磁波シールド、各種ディスプレイのデータ電極、アドレス電極、太陽電池の集電電極や裏面電極、タッチパネルの周辺電極、タッチパネルのタッチ面電極、タッチパッドやデジタイザの電極、メンブレンスイッチの電極、プリント配線基板やインタポーザ、LTCC、HTCC等における配線パターン、積層セラミックコンデンサ、タンタルコンデンサ、導電性高分子コンデンサ等の各種コンデンサ、抵抗器、光導波路型デバイスにおける制御電極、SAWフィルタ電極、水晶振動子電極等の各種電子部品の電極等を例示する事が出来るが、これらに限定されるものではない。
Claims (2)
- 少なくとも水を含む分散媒、平均粒子径が1〜100nmである金属超微粒子、および非水溶性樹脂微粒子を含有する導電性樹脂組成物を、基材上に付与する事で金属超微粒子集合体を形成し、成分として少なくとも水と水溶性ハロゲン化物と下記(A)から(C)に記載される有機溶媒群から選択される1種以上の有機溶媒を含有しpHが2.0〜12.3である導電性発現液を、15℃未満の温度で該金属超微粒子集合体に接触させる事を特徴とする導電性パターン形成方法。
(A)炭素数が4以下のケトン
(B)炭素数が3以下の1価のアルコール
(C)炭素数が9以下のグリコールエーテル - 基材上に、前記請求項1記載の導電性パターン形成方法を用いて得られた導電性パターンを有する導電性部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2012196166A JP2014053415A (ja) | 2012-09-06 | 2012-09-06 | 導電性パターン形成方法および導電性部材 |
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JP2012196166A JP2014053415A (ja) | 2012-09-06 | 2012-09-06 | 導電性パターン形成方法および導電性部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107702801A (zh) * | 2017-11-16 | 2018-02-16 | 南京工业大学 | 一种基于温度探测的锂离子电池的热失控预警装置及其预警方法 |
-
2012
- 2012-09-06 JP JP2012196166A patent/JP2014053415A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN107702801A (zh) * | 2017-11-16 | 2018-02-16 | 南京工业大学 | 一种基于温度探测的锂离子电池的热失控预警装置及其预警方法 |
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