JP2013511822A - 露光装置及び露光方法並びにデバイス製造方法 - Google Patents
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Abstract
露光装置は、第1方向に延在するガイド部材を有し、第1方向と略直交する第2方向に移動する第1移動体と、前記ガイド部材に沿って前記第1方向に移動自在に設けられ、前記第1移動体の移動により前記ガイド部材とともに前記第2方向に移動する一対の第2移動体(WCS2)と、前記物体を保持するとともに、前記一対の第2移動体により、少なくとも前記第1方向及び前記第2方向を含む二次元平面内で移動自在に支持される保持装置(WFS2)と、前記物体を上方から非接触で保持可能なチャック部材(108)を有し、前記保持装置との間で前記物体を搬送する搬送装置(102)とを有する。
Description
本発明は、露光装置及び露光方法並びにデバイス製造方法に関する。
本願は、2009年11月19日に出願された米国特許仮出願61/272,926号、及び2010年11月17日に出願された米国出願12/947,903号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
本願は、2009年11月19日に出願された米国特許仮出願61/272,926号、及び2010年11月17日に出願された米国出願12/947,903号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
従来、半導体素子(集積回路等)、液晶表示素子等の電子デバイス(マイクロデバイス)を製造するリソグラフィ工程では、主として、ステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(いわゆるステッパ)、あるいはステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置(いわゆるスキャニング・ステッパ(スキャナとも呼ばれる))などが用いられている。
この種の露光装置で用いられる、露光対象となるウエハ又はガラスプレート等の基板は、次第に(例えばウエハの場合、10年おきに)大型化している。現在は、直径300mmの300mmウエハが主流となっているが、今や直径450mmの450mmウエハ時代の到来が間近に迫っている(例えば、非特許文献1参照)。450mmウエハに移行すると、1枚のウエハから採れるダイ(チップ)の数が現行の300mmウエハの2倍以上となり、コスト削減に貢献する。加えて、エネルギ、水、その他のリソースの効率的な利用により、1チップにかかるすべてのリソース使用を減少させられるものと期待されている。
しかしながら、ウエハのサイズに比例してその厚みが大きくなるわけではないので、450mmウエハは、300mmウエハに比較して、強度が格段弱い。従って、ウエハの搬送1つを取り上げても、現在の300mmウエハと同様の手段方法では、実現が困難になるものと予想される。
従って、450mmウエハに対応が可能な新たなシステムの出現が期待されている。
International Technology Roadmap for Semiconductors 2007 Edition
本発明の第1の態様によれば、エネルギビームの照射によって物体にパターンを形成する露光装置であって、第1方向に延在するガイド部材を有し、前記第1方向と略直交する第2方向に移動する第1移動体と、前記ガイド部材に沿って前記第1方向に移動自在に設けられ、前記第1移動体の移動により前記ガイド部材とともに前記第2方向に移動する一対の第2移動体と、前記物体を保持するとともに、前記一対の第2移動体により、少なくとも前記第1方向及び前記第2方向を含む二次元平面内で移動自在に支持される保持装置と、前記物体を上方から非接触で保持可能なチャック部材を有し、前記保持装置との間で前記物体を搬送する搬送装置とを有する露光装置が、提供される。
本発明の第2の態様によれば、エネルギビームの照射によって物体にパターンを形成する露光方法であって、第1方向に延在するガイド部材を有する第1移動体を、前記第1方向と直交する第2方向に移動させるステップと、前記ガイド部材に沿って前記第1方向に移動自在に設けた一対の第2移動体を、前記第1移動体の移動により前記ガイド部材とともに前記第2方向に移動させるステップと、前記物体を保持する保持装置を前記一対の第2移動体により支持し、前記一対の第2移動体を前記ガイド部材に沿って同期移動させて、前記保持部材を前記第1方向に移動させるステップと、前記物体を上方から非接触で保持可能なチャック部材を用いて、前記保持装置との間で前記物体を搬送するステップと、を含む露光方法が、提供される。
本発明の第3の態様によれば、先に記載の露光方法により物体を露光することと、露光された前記物体を現像することと、を含むデバイス製造方法が、提供される。
本発明の態様は、薄板状の物体を保持装置に搬入する、及び/又は薄板状の物体を保持装置から搬出するのに適している。
以下、本発明の一実施形態を、図1〜図23に基づいて説明する。
図1には、一実施形態の露光装置100の構成が概略的に示されている。この露光装置100は、ステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置、いわゆるスキャナである。後述するように、本実施形態では、投影光学系PLが設けられており、以下においては、この投影光学系PLの光軸AXと平行な方向をZ軸方向、これに直交する面内でレチクルとウエハとが相対走査される方向をY軸方向、Z軸及びY軸に直交する方向をX軸方向とし、X軸、Y軸、及びZ軸回りの回転(傾斜)方向をそれぞれθx、θy、及びθz方向として説明を行う。
露光装置100は、図1に示されるように、ベース盤12上の−Y側端部近傍に配置された露光ステーション200と、ベース盤12上の+Y側端部近傍に配置された計測ステーション300と、2つのウエハステージWST1,WST2及びリレーステージDRSTを備えるステージ装置ST(図3)と、これらの制御系等とを備えている。ここで、ベース盤12は、床面上に防振機構(図示省略)によってほぼ水平に(XY平面に平行に)支持されている。ベース盤12は、平板状の部材から成り、その上面は平坦度が非常に高く仕上げられ、上述の3つのステージWST1,WST2,DRSTの移動の際のガイド面とされている。
露光ステーション200は、照明系10、レチクルステージRST、投影ユニットPU及び局所液浸装置8等を備えている。
照明系10は、例えば米国特許出願公開第2003/0025890号明細書などに開示されるように、光源と、オプティカルインテグレータ等を含む照度均一化光学系、及びレチクルブラインド等(いずれも不図示)を有する照明光学系と、を含む。照明系10は、レチクルブラインド(マスキングシステムとも呼ばれる)で規定されたレチクルR上のスリット状の照明領域IARを、照明光(露光光)ILによりほぼ均一な照度で照明する。ここで、照明光ILとして、一例として、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)が用いられている。
レチクルステージRST上には、そのパターン面(図1における下面)に回路パターンなどが形成されたレチクルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチクルステージRSTは、例えばリニアモータ等を含むレチクルステージ駆動系11(図1では不図示、図8参照)によって、XY平面内で微小駆動可能であるとともに、走査方向(図1における紙面内左右方向であるY軸方向)に所定の走査速度で駆動可能となっている。
レチクルステージRSTのXY平面内の位置情報(θz方向の回転情報を含む)は、レチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)13によって、レチクルステージRSTに固定された移動鏡15を介して、例えば0.25nm程度の分解能で常時検出される。レチクル干渉計13の計測値は、主制御装置20(図1では不図示、図8参照)に送られる。
投影ユニットPUは、レチクルステージRSTの図1における下方に配置されている。投影ユニットPUは、不図示の支持部材によって水平に支持されたメインフレームBDによってその外周部に設けられたフランジ部FLGを介して支持されている。投影ユニットPUは、鏡筒40と、鏡筒40内に保持された複数の光学素子から成る投影光学系PLと、を含む。投影光学系PLとしては、例えば、両側テレセントリックで、所定の投影倍率(例えば1/4倍、1/5倍又は1/8倍など)を有する屈折光学系が用いられている。このため、照明系10からの照明光ILによってレチクルR上の照明領域IARが照明されると、投影光学系PLの第1面(物体面)とパターン面がほぼ一致して配置されるレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PL(投影ユニットPU)を介してその照明領域IAR内のレチクルRの回路パターンの縮小像(回路パターンの一部の縮小像)が、投影光学系PLの第2面(像面)側に配置される、表面にレジスト(感応剤)が塗布されたウエハW上の前記照明領域IARに共役な領域(以下、露光領域とも呼ぶ)IAに形成される。そして、レチクルステージRSTと微動ステージWFS1(又はWFS2)との同期駆動によって、照明領域IAR(照明光IL)に対してレチクルRを走査方向(Y軸方向)に相対移動させるとともに、露光領域IA(照明光IL)に対してウエハWを走査方向(Y軸方向)に相対移動させることで、ウエハW上の1つのショット領域(区画領域)の走査露光が行われ、そのショット領域にレチクルRのパターンが転写される。すなわち、本実施形態では照明系10、及び投影光学系PLによってウエハW上にレチクルRのパターンが生成され、照明光ILによるウエハW上の感応層(レジスト層)の露光によってウエハW上にそのパターンが形成される。
局所液浸装置8は、液体供給装置5、液体回収装置6(いずれも図1では不図示、図8参照)、及びノズルユニット32等を含む。ノズルユニット32は、図1に示されるように、投影光学系PLを構成する最も像面側(ウエハW側)の光学素子、ここではレンズ(以下、「先端レンズ」ともいう)191を保持する鏡筒40の下端部周囲を取り囲むように不図示の支持部材を介して、投影ユニットPU等を支持するメインフレームBDに吊り下げ支持されている。本実施形態では、主制御装置20が液体供給装置5(図8参照)を制御して、ノズルユニット32を介して先端レンズ191とウエハWとの間に液体を供給するとともに、液体回収装置6(図8参照)を制御して、ノズルユニット32を介して先端レンズ191とウエハWとの間から液体を回収する。このとき、主制御装置20は、供給される液体の量と回収される液体の量とが常に等しくなるように、液体供給装置5と液体回収装置6を制御する。従って、先端レンズ191とウエハWとの間には、一定量の液体Lq(図1参照)が常に入れ替わって保持される。本実施形態では、上記の液体として、ArFエキシマレーザ光(波長193nmの光)が透過する純水を用いるものとする。
この他、露光ステーション200には、メインフレームBDから支持部材72Aを介してほぼ片持ち状態で支持された(一端部近傍が支持された)計測アーム71Aを含む微動ステージ位置計測系70Aが設けられている。ただし、微動ステージ位置計測系70Aについては、説明の便宜上、後述する微動ステージについての説明の後に、説明する。
計測ステーション300は、メインフレームBDに吊り下げ状態で固定されたアライメント装置99と、チャックユニット(搬送装置)102と、メインフレームBDから支持部材72Bを介して片持ち状態で支持された(一端部近傍が支持された)計測アーム71Bを含む微動ステージ位置計測系70Bと、を備えている。微動ステージ位置計測系70Bは、前述の微動ステージ位置計測系70Aとは、向きが反対であるが同様に構成されている。
アライメント装置99は、図2に示される5つのアライメント系AL1、AL21〜AL24を含む。詳述すると、図2に示されるように、投影ユニットPUの中心(投影光学系PLの光軸AX、本実施形態では前述の露光領域IAの中心とも一致)を通りかつY軸と平行な直線(以下、基準軸と呼ぶ)LV上で、光軸AXから+Y側に所定距離隔てた位置に、検出中心が位置する状態でプライマリアライメント系AL1が配置されている。プライマリアライメント系AL1を挟んで、X軸方向の一側と他側には、基準軸LVに関してほぼ対称に検出中心が配置されるセカンダリアライメント系AL21,AL22と、AL23,AL24とがそれぞれ設けられている。すなわち、5つのアライメント系AL1,AL21〜AL24はその検出中心がX軸方向に沿って配置されている。セカンダリアライメント系AL21,AL22,AL23,AL24は、XY平面内で移動可能な保持装置(スライダ)に保持されている。アライメント系AL1、AL21〜AL24のそれぞれとしては、画像処理方式のFIA(Field Image Alignment)系が用いられている。アライメント系AL1、AL21〜AL24からの撮像信号は、主制御装置20に供給されるようになっている(図8参照)なお、図1では、5つのアライメント系AL1,AL21〜AL24及びこれらを保持する保持装置(スライダ)を含んでアライメント装置99として示されている。なお、アライメント装置99の詳細構成は、例えば国際公開第2008/056735号に開示されている。
チャックユニット102は、図5に示されるように、メインフレームBDの下面に固定された駆動部104と、駆動部104によって上下方向(Z軸方向)に駆動される軸106と、軸106の下端に固定された円盤状のベルヌーイ・チャック(又はフロートチャックとも呼ばれる)108と、を備えている。
図2の平面図に示されるように、ベルヌーイ・チャック108の外周3箇所には、細長い板状の延設部110a、110b、110cが設けられている。延設部110cには、その先端にギャップセンサ112が取り付けられ、ギャップセンサ112の内側には、例えばCCD等の撮像素子114cが取り付けられている。また、延設部110a、110bの先端部近傍には、CCD等の撮像素子114a、114bがそれぞれ取り付けられている。
ベルヌーイ・チャックは、周知の如く、ベルヌーイ効果を利用し、吹き出される流体(例えば空気)の流速を局所的に大きくし、対象物を非接触で固定(吸着)するチャックである。ここで、ベルヌーイ効果とは、流体の圧力は流速が増すにつれ減少するというベルヌーイの定理(原理)が、流体機械などに及ぼす効果を言う。ベルヌーイ・チャックでは、吸着(固定)対象物の重さ、及びチャックから吹き出される流体の流速で保持状態(吸着/浮遊状態)が決まる。すなわち、対象物の大きさが既知の場合、チャックから吹き出される流体の流速に応じて、保持の際のチャックと保持対象物との隙間の寸法が定まる。本実施形態では、ベルヌーイ・チャック108は、ウエハWの吸着(固定)(保持)に用いられる。
ギャップセンサ112としては、例えば静電容量センサが用いられ、主としてウエハWのアンロード時に、微動ステージWFS2(又はWFS1)のウエハWの周囲の後述するプレート(撥液板)との距離を計測する。ギャップセンサ112の出力は、主制御装置20に供給される(図8参照)。
延設部110aは、ベルヌーイ・チャック108の中心から見て−Y方向に延びている。延設部110aには、ウエハW中心とベルヌーイ・チャック108の中心とがほぼ一致した状態で、ウエハWのノッチ(V字の切り欠き、不図示)に対向する位置に撮像素子114aが取り付けられている。また、残りの撮像素子114b、114cは、ウエハW中心とベルヌーイ・チャック108の中心とがほぼ一致した状態で、ウエハWの外周の一部に対向する延設部110b、110c上の位置にそれぞれ取り付けられている。
撮像素子114a〜114cの撮像信号は、信号処理系116(図8参照)に送られ、信号処理系116は、例えば米国特許第6,624,433号明細書などに開示されている手法により、そこで、ウエハWの切り欠き(ノッチなと)及びそれ以外の周縁部を検出して、ウエハWのX軸方向、Y軸方向の位置ずれと回転(θz回転)誤差とを求める。そして、それらの位置ずれと回転誤差との情報は、主制御装置20に供給される(図8参照)。
チャックユニット102の駆動部104及びベルヌーイ・チャック108は、主制御装置20によって制御される(図8参照)。
さらに、露光装置100は、チャックユニット102の位置と、チャックユニット102の位置から例えば+X方向に離れたウエハ受け渡し位置(例えば露光装置100にインライン接続されたコータ・デベロッパ(不図示)とのウエハWの受け渡し位置(搬出側及び搬入側))とを含む領域内で移動可能なウエハ搬送アーム118を、備えている。
チャックユニット102及び搬送アーム118の役割等については後述する。
チャックユニット102及び搬送アーム118の役割等については後述する。
図3及び図4に示すように、ステージ装置STは、YモータYM1の駆動により移動するY粗動ステージ(第1移動体)YC1と、YモータYM2の駆動により移動するY粗動ステージ(他の第1移動体)YC2と、XモータXM1の駆動により独立して移動する一対のX粗動ステージ(第2移動体)WCS1と、XモータXM2の駆動により独立して移動する一対のX粗動ステージ(他の第2移動体)WCS2と、ウエハWを保持してX粗動ステージWCS1に移動自在に支持される微動ステージWFS1と、ウエハWを保持してX粗動ステージWCS2に移動自在に支持される微動ステージWFS2と、YモータYM3の駆動により移動するリレーステージDRSTとを備えている。
これらY粗動ステージYC1とX粗動ステージWCS1とにより第1ステージユニットSU1が構成され、Y粗動ステージYC2とX粗動ステージWCS2とにより第2ステージユニットSU2が構成される。
これらY粗動ステージYC1とX粗動ステージWCS1とにより第1ステージユニットSU1が構成され、Y粗動ステージYC2とX粗動ステージWCS2とにより第2ステージユニットSU2が構成される。
一対のX粗動ステージWCS1及び微動ステージWFS1により上述したウエハステージWST1が構成される。同様に、一対のX粗動ステージWCS2及び微動ステージWFS2により上述したウエハステージWST2が構成される。微動ステージWFS1、WFS2は、微動ステージ駆動系(駆動装置)52A(図8参照)によってX粗動ステージWCS1、WCS2に対して6自由度方向(X、Y、Z、θx、θy、θz)にそれぞれ駆動される。
ウエハステージWST1(粗動ステージWCS1)のXY平面内の位置情報(θz方向の回転情報も含む)は、ウエハステージ位置計測系16Aによって計測される。また、露光ステーション200にある粗動ステージWCS1に支持された微動ステージWFS1(又は微動ステージWFS2)の6自由度方向(X、Y、Z、θx、θy、θz)の位置情報は微動ステージ位置計測系70Aによって計測される。ウエハステージ位置計測系16A及び微動ステージ位置計測系70Aの計測結果は、X粗動ステージWCS1、微動ステージWFS1(又はWFS2)の位置制御のため、主制御装置20(図8参照)に供給される。ウエハステージWST2(X粗動ステージWCS2)のXY平面内の位置情報(θz方向の回転情報も含む)は、ウエハステージ位置計測系16Bによって計測される。また、計測ステーション300にあるX粗動ステージWCS2に支持された微動ステージWFS2(又はWFS1)の6自由度方向(X、Y、Z、θx、θy、θz)の位置情報は微動ステージ位置計測系70Bによって計測される。ウエハステージ位置計測系16B及び微動ステージ位置計測系70Bの計測結果は、X粗動ステージWCS2、微動ステージWFS2(又はWFS1)の位置制御のため、主制御装置20(図8参照)に供給される。
X粗動ステージWCS1に微動ステージWFS1(又はWFS2)が支持されたとき、その微動ステージWFS1(又はWFS2)と粗動ステージWCS1とのX、Y、θzの3自由度方向に関する相対位置情報は、粗動ステージWCS1と微動ステージWFS1(又はWFS2)との間に設けられた相対位置計測器22A(図8参照)によって計測可能である。同様に、粗動ステージWCS2に微動ステージWFS2(又はWFS1)が支持されたとき、その微動ステージWFS2(又はWFS1)と粗動ステージWCS2とのX、Y、θzの3自由度方向に関する相対位置情報は、粗動ステージWCS2と微動ステージWFS2(又はWFS1)との間に設けられた相対位置計測器22B(図8参照)によって計測可能である。
相対位置計測器22A,22Bとしては、例えば微動ステージWFS1,WFS2に設けられたグレーティングを計測対象とする、X粗動ステージWCS1、WCS2に、それぞれ設けられた少なくとも2つのヘッドを含み、該ヘッドの出力に基づいて、微動ステージWFS1,WFS2のX軸方向、Y軸方向及びθz方向の位置を計測するエンコーダなどを用いることができる。相対位置計測器22A,22Bの計測結果は、主制御装置20(図8参照)に供給される。
リレーステージDRSTは、粗動ステージWCS1,WCS2と同様、YモータYM3の駆動によりY方向に移動するY粗動ステージWCS3を有しており、その底面に設けられた複数の非接触軸受(例えばエアベアリング(図示省略))によりベース盤12の上に浮上支持され、リレーステージ駆動系53(図8参照)により、XY二次元方向に駆動可能になっている。
リレーステージDRSTのXY平面内の位置情報(θz方向の回転情報も含む)は、例えば干渉計及び/又はエンコーダなどを含む不図示の位置計測系によって計測される。位置計測系の計測結果は、リレーステージDRSTの位置制御のため、主制御装置20(図8参照)に供給される。
この他、本実施形態の露光装置100では、レチクルステージRSTの上方には、例えば米国特許第5,646,413号明細書などに詳細に開示されるように、CCD等の撮像素子を有し、露光波長の光(本実施形態では照明光IL)をアライメント用照明光とする画像処理方式の一対のレチクルアライメント系RA1,RA2(図1においてはレチクルアライメント系RA2は、レチクルアライメント系RA1の紙面奥側に隠れている。)が配置されている。一対のレチクルアライメント系RA1,RA2は、投影光学系PLの直下に微動ステージWFS1(又はWFS2)上の後述する計測プレートが位置する状態で、主制御装置20により、レチクルRに形成された一対のレチクルアライメントマーク(図示省略)の投影像と対応する計測プレート上の一対の第1基準マークとを投影光学系PLを介して検出することで、投影光学系PLによるレチクルRのパターンの投影領域の中心と計測プレート上の基準位置、すなわち一対の第1基準マークの中心との位置関係を検出するために用いられる。レチクルアライメント系RA1,RA2の検出信号は、不図示の信号処理系を介して主制御装置20に供給される(図8参照)。
続いて、ステージ装置STの各部の構成等について詳述する。
なお、図4においては、理解を容易にするために、第1ステージユニットSU1周辺の構成についてのみ図示している。また、第2ステージユニットSU2周辺の構成は、第1ステージユニットSU1及びその周辺の構成と同様であるため、以下においては、代表的にウエハステージWST1についてのみ説明する。
なお、図4においては、理解を容易にするために、第1ステージユニットSU1周辺の構成についてのみ図示している。また、第2ステージユニットSU2周辺の構成は、第1ステージユニットSU1及びその周辺の構成と同様であるため、以下においては、代表的にウエハステージWST1についてのみ説明する。
YモータYM1は、ベース盤12のX方向の両側縁にY方向に延在して設けられた固定子150と、Y粗動ステージYC1のX方向の両端に設けられた可動子151Aとから構成されている。YモータYM2は、上記固定子150と、Y粗動ステージYC2のX方向の両端に設けられた可動子151Bとから構成されている。すなわち、YモータYM1、YM2では、固定子150を共用する構成となっている。固定子150は、Y方向に沿って配列された永久磁石を備えており、可動子151A、151BはY方向に沿って配列されたコイルを備えている。即ち、YモータYM1、YM2は、ウエハステージWST1、WST2及びY粗動ステージYC1、YC2をY方向に駆動するムービングコイル型のリニアモータを構成している。尚、ここではムービングコイル型のリニアモータを例に挙げて説明するが、ムービングマグネット型のリニアモータであってもよい。
また、固定子150は、それぞれの下面に設けられた不図示の気体静圧軸受、例えばエアベアリングによってベース盤12の上方において所定のクリアランスを介して浮上支持されている。これにより、ウエハステージWST1、WST2やY粗動ステージYC1、YC2のY方向の移動により発生した反力により、固定子150がY方向のYカウンタマスとして逆方向に移動して、この反力を運動量保存の法則により相殺する。
Y粗動ステージYC1は、可動子151A、151A間に設けられX方向に延びるXガイド(ガイド部材)XG1を有しており、その底面に設けられた複数の非接触軸受、例えばエアベアリング94によりベース盤12の上に浮上支持される。
XガイドXG1には、XモータXM1を構成する固定子152が設けられている。XモータXM1の可動子153Aは、図4に示すように、X粗動ステージWCS1をX方向に貫通し、XガイドXG1が挿通される貫通孔154に設けられている。
一対のX粗動ステージWCS1は、その底面に設けられた複数の非接触軸受、例えばエアベアリング95によりそれぞれベース盤12の上に浮上支持され、XモータXM1の駆動によりXガイドXG1に沿って互いに独立してX方向に移動する。Y粗動ステージYC1には、XガイドXG1の他に、X粗動ステージWCS1をY方向に駆動するYリニアモータの固定子が配設されたXガイドXGY1が設けられている。そして、X粗動ステージWCS1には、当該X粗動ステージWCS1をX方向に貫通する貫通孔155(図4参照)にYリニアモータの可動子156Aが設けられている。なお、Yリニアモータを設けずに、エアベアリングを設けることにより、X粗動ステージWCS1をY方向に支持する構成としてもよい。
図4に示すように、各X粗動ステージWCS1のX方向外側端部には、一対の側壁部92と、側壁部92それぞれの上面に固定された一対の固定子部93とを備えている。粗動ステージWCS1は、全体として、上面のX軸方向中央部及びY軸方向の両側面が開口した高さの低い箱形の形状を有している。すなわち、粗動ステージWCS1には、その内部にY軸方向に貫通した空間部が形成されている。
一対の固定子部93のそれぞれは、図4に示されるように、外形がXY平面に平行な板状の部材から成り、その内部に微動ステージWFS1(又はWFS2)を駆動するための複数のコイルから成るコイルユニットCUが収容されている。ここで、微動ステージWFS1と微動ステージWFS2とは全く同様に構成され、同様にして、粗動ステージWCS1に非接触で支持され、駆動されるが、以下では、微動ステージWFS1を代表的に取り上げて説明する。
微動ステージWFS1は、図6A及び図6Bに示されるように、平面視でX軸方向を長手方向とする八角形板状の部材から成る本体部81と、本体部81の長手方向の一端部と他端部にそれぞれ固定された一対の可動子部82a、82bと、を備えている。
本体部81は、その内部を後述するエンコーダシステムの計測ビーム(計測光)が進行可能とする必要があることから、光が透過可能な透明な素材で形成されている。また、本体部81は、その内部における計測ビームに対する空気揺らぎの影響を低減するため、中実に形成されている(内部に空間を有しない)。なお、透明な素材は、低熱膨張率であることが好ましく、本実施形態では一例として合成石英(ガラス)などが用いられる。なお、本体部81は、その全体が透明な素材で構成されていても良いが、エンコーダシステムの計測ビームが透過する部分のみが透明な素材で構成されていても良く、この計測ビームが透過する部分のみが中実に形成されていても良い。
微動ステージWFS1の本体部81の上面中央には、ウエハWを真空吸着等によって保持するウエハホルダ(不図示)が設けられている。なお、ウエハホルダは、微動ステージWFS1と一体に形成されていても良いし、本体部81に対して、例えば静電チャック機構あるいはクランプ機構等を介して、又は接着等により固定されていても良い。
さらに、本体部81の上面には、ウエハホルダ(ウエハWの載置領域)の外側に、図6A及び図6Bに示されるように、ウエハW(ウエハホルダ)よりも一回り大きな円形の開口が中央に形成され、かつ本体部81に対応する八角形状の外形(輪郭)を有するプレート(撥液板)83が取り付けられている。プレート83の表面は、液体Lqに対して撥液化処理されている(撥液面が形成されている)。プレート83は、その表面の全部(あるいは一部)がウエハWの表面と同一面となるように本体部81の上面に固定されている。また、プレート83には、図6Bに示されるように、一端部に円形の開口が形成され、この開口内にその表面がプレート83の表面と、すなわちウエハWの表面とほぼ同一面となる状態で計測プレート86が埋め込まれている。計測プレート86の表面には、前述した一対の第1基準マークと、ウエハアライメント系により検出される第2基準マークとが少なくとも形成されている(第1及び第2基準マークはいずれも図示省略)。
図6Aに示されるように、本体部81の上面のウエハWよりも一回り大きい領域には、計測面としての2次元グレーティング(以下、単にグレーティングと呼ぶ)RGが水平(ウエハW表面と平行)に配置されている。グレーティングRGは、X軸方向を周期方向とする反射型の回折格子(X回折格子)と、Y軸方向を周期方向とする反射型回折格子(Y回折格子)と、を含む。
グレーティングRGの上面は、保護部材、例えばカバーガラス84(図6Aには不図示、図12A参照)によって覆われている。本実施形態では、カバーガラス84の上面に、ウエハホルダを吸着保持する前述の静電チャック機構が設けられている。なお、本実施形態では、カバーガラス84は、本体部81の上面のほぼ全面を覆うように設けられているが、グレーティングRGを含む本体部81の上面の一部のみを覆うように設けても良い。また、保護部材(カバーガラス84)は、本体部81と同一の素材によって形成しても良いが、これに限らず、保護部材を、例えば金属、セラミックスで形成しても良いし、あるいは薄膜などで構成しても良い。
本体部81は、図6Aからもわかるように、長手方向の両端部に外側に突出した張り出し部が形成された全体として八角形板状部材から成り、その底面の、グレーティングRGに対向する部分に凹部が形成されている。本体部81は、グレーティングRGが配置された中央の領域は、その厚さが実質的に均一な板状に形成されている。
可動子部82aは、図6A及び図6Bに示されるように、Y軸方向寸法(長さ)及びX軸方向寸法(幅)が、共に固定子部93aよりも短い(半分程度の)2枚の平面視矩形状の板状部材82a1、82a2を含む。板状部材82a1、82a2は、本体部81の+X側の端部に対し、Z軸方向(上下)に所定の距離だけ離間した状態でともにXY平面に平行に固定されている。2枚の板状部材82a1、82a2の間には、固定子部93aの−X側の端部が非接触で挿入されている。板状部材82a1、82a2の内部には、後述する磁石ユニットMUa1、MUa2が、収容されている。
可動子部82bは、Z軸方向(上下)に所定の間隔が維持された2枚の板状部材82b1、82b2を含み、可動子部82aと左右対称ではあるが同様に構成されている。2枚の板状部材82b1、82b2の間には、固定子部93bの+X側の端部が非接触で挿入されている。板状部材82b1、82b2の内部には、磁石ユニットMUa1、MUa2と同様に構成された磁石ユニットMUb1、MUb2が、収容されている。
ここで、前述したように、粗動ステージWCS1は、Y軸方向の両側面が開口しているので、微動ステージWFS1を粗動ステージWCS1に装着する際には、板状部材82a1、82a2、及び82b1、82b2間に固定子部93a、93bがそれぞれ位置するように、微動ステージのWFS1のZ軸方向の位置決めを行い、この後に微動ステージWFS1をY軸方向に移動(スライド)させれば良い。
微動ステージ駆動系52Aは、前述した可動子部82aが有する一対の磁石ユニットMUa1、MUa2と、固定子部93aが有するコイルユニットCUaと、前述した可動子部82bが有する一対の磁石ユニットMUb1、MUb2と、固定子部93bが有するコイルユニットCUbと、を含む。
これをさらに詳述する。図9からわかるように、固定子部93aの内部には、複数(ここでは、12個)の平面視長方形状のYZコイル(以下、適宜「コイル」と略述する)55、57が、Y軸方向に等間隔でそれぞれ配置され、2列のコイル列を構成している。コイル列はX軸方向に所定間隔で配置されている。YZコイル55は、上下方向(Z軸方向)に重ねて配置された平面視矩形状の上部巻線と下部巻線(不図示)とを有する。また、固定子部93aの内部であって、上述した2列のコイル列の間には、Y軸方向を長手方向とする細長い平面視長方形状の一つのXコイル(以下、適宜「コイル」と略述する)56が、配置されている。この場合、2列のコイル列と、Xコイル56とは、X軸方向に関して等間隔で配置されている。2列のコイル列と、Xコイル56とを含んで、コイルユニットCUaが構成されている。
なお、以下では、図9を用いて、コイルユニットCUa及び磁石ユニットMUa1,MUa2をそれぞれ有する一方の固定子部93a及び可動子部82aについて説明するが、他方の固定子部93b及び可動子部82bは、これらと同様に構成され、同様に機能する。
可動子部82aの一部を構成する+Z側の板状部材82a1の内部には、図9を参照するとわかるように、X軸方向を長手方向とする平面視長方形の複数(ここでは10個)の永久磁石65a、67aがY軸方向に等間隔で配置され、2列の磁石列を構成している。磁石列はX軸方向に所定間隔を隔てて配置されるとともに、コイル55、57に対向して配置されている。また、板状部材82a1の内部であって、上述の2列の磁石列の間には、X軸方向に離間して配置されたY軸方向を長手方向とする一対(2つ)の永久磁石66a1、66a2が、コイル56に対向して配置されている。
複数の永久磁石65aは、交互に極性が逆極性となるような配置で配列されている。複数の永久磁石67aから成る磁石列は、複数の永久磁石65aから成る磁石列と同様に構成されている。また、永久磁石66a1、66a2は、互いに逆極性となるように配置されている。複数の永久磁石65a、67a及び66a1、66a2によって、磁石ユニットMUa1が構成されている。
−Z側の板状部材82a2の内部にも、上述した板状部材82a1の内部と同様の配置で、永久磁石が配置され、これらの永久磁石によって、磁石ユニットMUa2が構成されている。
ここで、Y軸方向に隣接して配置された複数の永久磁石65aは、隣接する2つの永久磁石(便宜上第1、第2の永久磁石とする)65aそれぞれが、YZコイル(便宜上第1のYZコイルと呼ぶ)55の巻線部に対向したとき、第2の永久磁石65に隣接する第3の永久磁石65aが、上述の第1のYZコイル55に隣接する第2のYZコイル55の巻線部に対向しないように(コイル中央の中空部、又はコイルが巻き付けられたコア、例えば鉄芯に対向するように)、複数の永久磁石65a及び複数のYZコイル55のY軸方向に関する位置関係(それぞれの間隔)が設定されている。この場合、第3の永久磁石65aに隣接する第4の永久磁石65a及び第5の永久磁石65aそれぞれは、第2のYZコイル55に隣接する第3のYZコイル55の巻線部に対向する。永久磁石67a、及び−Z側の板状部材82a2の内部の2列の永久磁石列のY軸方向に関する間隔も、同様になっている。
本実施形態では、上述のような各コイルと永久磁石との配置が採用されているので、主制御装置20は、Y軸方向に配列された複数のYZコイル55、57に対して、一つおきに電流を供給することによって、微動ステージWFS1をY軸方向に駆動することができる。また、これと併せて、主制御装置20は、YZコイル55、57のうち、微動ステージWFS1のY軸方向への駆動に使用していないコイルに電流を供給することによって、Y軸方向への駆動力とは別に、Z軸方向への駆動力を発生させ、微動ステージWFS1を粗動ステージWCS1から浮上させることができる。そして、主制御装置20は、微動ステージWFS1のY軸方向の位置に応じて、電流供給対象のコイルを順次切り替えることによって、微動ステージWFS1の粗動ステージWCS1に対する浮上状態、すなわち非接触状態を維持しつつ、微動ステージWFS1をY軸方向に駆動する。また、主制御装置20は、微動ステージWFS1を粗動ステージWCS1から浮上させた状態で、Y軸方向に駆動するとともに、これと独立にX軸方向にも駆動可能である。
また、主制御装置20は、例えば図10Aに示されるように、可動子部82aと可動子部82bとに、互いに異なる大きさのY軸方向の駆動力(推力)を作用させることによって(図10Aの黒塗り矢印参照)、微動ステージWFS1をZ軸回りに回転(θz回転)させることができる(図10Aの白抜き矢印参照)。なお、図10Aとは反対に、+X側の可動子部82aに作用させる駆動力を−X側よりも大きくすることで、微動ステージWFS1をZ軸に対して左回りに回転させることができる。
また、主制御装置20は、図10Bに示されるように、可動子部82aと可動子部82bとに、互いに異なる浮上力(図10Bの黒塗り矢印参照)を作用させることによって、微動ステージWFS1をY軸回りに回転(θy駆動)させること(図10Bの白抜き矢印参照)ができる。なお、図10Bとは反対に、可動子部82aに作用させる浮上力を可動子部82b側よりも大きくすることで、微動ステージWFS1をY軸に対して左回りに回転させることができる。
さらに、主制御装置20は、例えば図10Cに示されるように、可動子部82a、82bそれぞれにおいて、Y軸方向の+側と−側とに、互いに異なる浮上力(図10Cの黒塗り矢印参照)を作用させることによって、微動ステージWFS1をX軸回りに回転(θx駆動(θx回転))させること(図10Cの白抜き矢印参照)ができる。なお、図10Cとは反対に、可動子部82a(及び82b)の−Y側の部分に作用させる浮上力を+Y側の部分に作用させる浮上力よりも小さくすることで、微動ステージWFS1をX軸に対して左回りに回転させることができる。
以上の説明からわかるように、本実施形態では、微動ステージ駆動系52Aにより、微動ステージWFS1を、粗動ステージWCS1に対して非接触状態で浮上支持するとともに、粗動ステージWCS1に対して、非接触でX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向に駆動することができる。また、主制御装置20が、可動子部82aと可動子部82bとに、互いに異なる大きさのY軸方向の駆動力(推力)を作用させることによって(図10Aの黒塗り矢印参照)、微動ステージWFS1をZ軸回りに回転(θz回転)させることができる(図10Aの白抜き矢印参照)。また、主制御装置20が、可動子部82aと可動子部82bとに、互いに異なる浮上力(図10Bの黒塗り矢印参照)を作用させることによって、微動ステージWFS1をY軸回りに回転(θy駆動(θy回転))させること(図10Bの白抜き矢印参照)ができる。さらに、主制御装置20が、例えば図10Cに示されるように、微動ステージWFS1の可動子部82a、82bそれぞれにおいて、Y軸方向の+側と−側とに、互いに異なる浮上力(図10Cの黒塗り矢印参照)を作用させることによって、微動ステージWFS1をX軸回りに回転(θx駆動)させること(図10Cの白抜き矢印参照)ができる。
また、本実施形態では、主制御装置20は、微動ステージWFS1に浮上力を作用させる際、固定子部93a内に配置された2列のYZコイル55、57に互いに反対方向の電流を供給することによって、例えば図11に示されるように、可動子部82aに対して、浮上力(図11の黒塗り矢印参照)と同時にY軸回りの回転力(図11の白抜き矢印参照)を作用させることができる。同様に、主制御装置20は、微動ステージWFS1に浮上力を作用させる際、固定子部93b内に配置された2列のYZコイル55、57に互いに反対方向の電流を供給することによって、可動子部82bに対して、浮上力と同時にY軸回りの回転力を作用させることができる。
また、主制御装置20は、一対の可動子部82a、82bそれぞれに、互いに反対の方向のY軸回りの回転力(θy方向の力)を作用させることによって、微動ステージWFS1の中央部を+Z方向又は−Z方向に撓ませることができる(図11のハッチング付き矢印参照)。従って、図11に示されるように、微動ステージWFS1のX軸方向に関する中央部を+Z方向に(凸状に)撓ませることによって、ウエハW及び本体部81の自重に起因する微動ステージWFS1(本体部81)のX軸方向の中間部分の撓みを打ち消して、ウエハW表面のXY平面(水平面)に対する平行度を確保できる。これにより、ウエハWが大径化して微動ステージWFS1が大型化した時などに、特に効果を発揮する。なお、図11には、微動ステージWFS1を+Z方向に(凸形状に)撓ませる例が示されているが、コイルに対する電流の向きを制御することによって、これとは反対の方向に(凹形状に)微動ステージWFS1の撓ませることも可能である。
本実施形態の露光装置100では、ウエハWに対するステップ・アンド・スキャン方式の露光動作時には、微動ステージWFS1のXY平面内の位置情報(θz方向の位置情報を含む)は、主制御装置20により、後述する微動ステージ位置計測系70Aのエンコーダシステム73(図8参照)を用いて計測される。微動ステージWFS1の位置情報は、主制御装置20に送られ、主制御装置20は、この位置情報に基づいて微動ステージWFS1の位置を制御する。
これに対し、ウエハステージWST1(微動ステージWFS1)が微動ステージ位置計測系70Aの計測領域外に位置する際には、ウエハステージWST1(及び微動ステージWFS1)の位置情報は、主制御装置20により、ウエハステージ位置計測系16A(図1及び図8参照)を用いて計測される。ウエハステージ位置計測系16Aは、図1に示されるように、粗動ステージWCS1側面の反射面に測長ビームを照射してウエハステージWST1のXY平面内の位置情報(θz方向の回転情報を含む)を計測するレーザ干渉計を含んでいる。なお、ウエハステージWST1のXY平面内での位置情報は、上述のウエハステージ位置計測系16Aに代えて、その他の計測装置、例えばエンコーダシステムによって計測しても良い。この場合、例えばベース盤12の上面に二次元スケールを配置し、粗動ステージWCS1の底面にエンコーダヘッドを設けることができる。
前述の如く、微動ステージWFS2は、上述した微動ステージWFS1と全く同様に構成されており、微動ステージWFS1に代えて、粗動ステージWCS1に非接触で支持させることができる。この場合、粗動ステージWCS1と、粗動ステージWCS1によって支持された微動ステージWFS2とによって、ウエハステージWST1が構成され、微動ステージWFS2が備える一対の可動子部(各一対の磁石ユニットMUa1、MUa2及びMUb1、MUb2)と粗動ステージWCS1の一対の固定子部93a、93b(コイルユニットCUa、CUb)とによって、微動ステージ駆動系52Aが構成される。そして、この微動ステージ駆動系52Aによって、微動ステージWFS2が、粗動ステージWCS1に対して、非接触で6自由度方向に駆動される。
また、微動ステージWFS2、WFS1は、それぞれ粗動ステージWCS2に非接触で支持させることができ、粗動ステージWCS2と、粗動ステージWCS2によって支持された微動ステージWFS2又はWFS1とによってウエハステージWST2が構成される。この場合、微動ステージWFS2又はWFS1が備える一対の可動子部(各一対の磁石ユニットMUa1、MUa2及びMUb1、MUb2)と粗動ステージWCS2の一対の固定子部93a、93b(コイルユニットCUa、CUb)とによって、微動ステージ駆動系52B(図8参照)が構成される。そして、この微動ステージ駆動系52Bによって、微動ステージWFS2又はWFS1が、粗動ステージWCS2に対して、非接触で6自由度方向に駆動される。
図1に戻り、リレーステージDRSTは、粗動ステージWCS1,WCS2と同様に構成されたステージ本体44と、ステージ本体44の内部に設けられた搬送装置46(図8参照)とを備えている。ただし、リレーステージDRSTにおける粗動ステージWCS3は、分離できるようには構成されていない。
従って、ステージ本体44は、粗動ステージWCS1,WCS2と同様に、微動ステージWFS1又はWFS2を非接触で支持(保持)できるようになっており、リレーステージDRSTに支持された微動ステージは、微動ステージ駆動系52C(図8参照)によってリレーステージDRSTに対して6自由度方向(X、Y、Z、θx、θy、θz)に駆動可能である。ただし、微動ステージは、リレーステージDRSTに対して少なくともY軸方向にスライド可能であれば良い。
従って、ステージ本体44は、粗動ステージWCS1,WCS2と同様に、微動ステージWFS1又はWFS2を非接触で支持(保持)できるようになっており、リレーステージDRSTに支持された微動ステージは、微動ステージ駆動系52C(図8参照)によってリレーステージDRSTに対して6自由度方向(X、Y、Z、θx、θy、θz)に駆動可能である。ただし、微動ステージは、リレーステージDRSTに対して少なくともY軸方向にスライド可能であれば良い。
搬送装置46は、リレーステージDRSTのステージ本体44のX軸方向の両側壁に沿ってY軸方向に所定ストロークで往復移動可能でかつZ軸方向に関しても所定ストロークで上下動可能な搬送部材本体と、微動ステージWFS1又はWFS2を保持して搬送部材本体に対してY軸方向に相対移動可能な移動部材とを含む搬送部材48と、搬送部材48を構成する搬送部材本体及び移動部材を個別に駆動可能な搬送部材駆動系54(図8参照)とを備えている。
次に、露光ステーション200にある粗動ステージWCS1に移動可能に保持される(ウエハステージWST1を構成する)微動ステージWFS1又はWFS2の位置情報の計測に用いられる微動ステージ位置計測系70A(図8参照)の構成について説明する。ここでは、微動ステージ位置計測系70Aが微動ステージWFS1の位置情報を計測する場合について説明する。
微動ステージ位置計測系70Aは、図1に示されるように、ウエハステージWST1が投影光学系PLの下方に配置された状態で、粗動ステージWCS1の内部の空間部内に挿入される計測アーム71Aを備えている。計測アーム71Aは、メインフレームBDに支持部材72Aを介して片持ち支持(一端部近傍が支持)されている。
計測アーム71Aは、Y軸方向を長手方向とする、幅方向(X軸方向)よりも高さ方向(Z軸方向)の寸法が大きい縦長の長方形断面を有する四角柱状(すなわち直方体状)の部材であり、光を透過する同一の素材、例えばガラス部材が複数貼り合わされて形成されている。計測アーム71Aは、後述するエンコーダヘッド(光学系)が収容される部分を除き、中実に形成されている。計測アーム71Aは、前述したようにウエハステージWST1が投影光学系PLの下方に配置された状態では、先端部が粗動ステージWCS1の空間部内に挿入され、図1に示されるように、その上面が微動ステージWFS1の下面(より正確には、本体部81(図1では不図示、図6A等参照)の下面)に対向している。計測アーム71Aの上面は、微動ステージWFS1の下面との間に所定のクリアランス、例えば数mm程度のクリアランスが形成された状態で、微動ステージWFS1下面とほぼ平行に配置される。
微動ステージ位置計測系70Aは、図8に示されるように、エンコーダシステム73と、レーザ干渉計システム75とを備えている。エンコーダシステム73は、微動ステージWFS1のX軸方向の位置を計測するXリニアエンコーダ73x、及び微動ステージWFS1のY軸方向の位置を計測する一対のYリニアエンコーダ73ya、73ybを含む。エンコーダシステム73では、例えば米国特許第7,238,931号明細書、及び米国特許出願公開第2007/288,121号明細書などに開示されるエンコーダヘッド(以下、適宜ヘッドと略述する)と同様の構成の回折干渉型のヘッドが用いられている。ただし、本実施形態では、ヘッドは、後述するように光源及び受光系(光検出器を含む)が、計測アーム71Aの外部に配置され、光学系のみが計測アーム71Aの内部に、すなわちグレーティングRGに対向して配置されている。以下、適宜、計測アーム71Aの内部に配置された光学系をヘッドと呼ぶ。
エンコーダシステム73は、微動ステージWFS1のX軸方向の位置を1つのXヘッド77x(図12A及び図12B参照)で計測し、Y軸方向の位置を一対のYヘッド77ya、77yb(図12B参照)で計測する。すなわち、グレーティングRGのX回折格子を用いて微動ステージWFS1のX軸方向の位置を計測するXヘッド77xによって、前述のXリニアエンコーダ73xが構成され、グレーティングRGのY回折格子を用いて微動ステージWFS1のY軸方向の位置を計測する一対のYヘッド77ya、77ybによって、一対のYリニアエンコーダ73ya、73ybが構成されている。
ここで、エンコーダシステム73を構成する3つのヘッド77x、77ya、77ybの構成について説明する。図12Aには、3つのヘッド77x、77ya、77ybを代表して、Xヘッド77xの概略構成が示されている。また、図12Bには、Xヘッド77x、Yヘッド77ya、77ybそれぞれの計測アーム71A内での配置が示されている。
図12Aに示されるように、Xヘッド77xは、偏光ビームスプリッタPBS、一対の反射ミラーR1a,R1b、レンズL2a,L2b、四分の一波長板(以下、λ/4板と表記する)WP1a,WP1b、反射ミラーR2a,R2b、及び反射ミラーR3a,R3b等を有し、これらの光学素子が所定の位置関係で配置されている。Yヘッド77ya、77ybも同様の構成の光学系を有している。Xヘッド77x、Yヘッド77ya、77ybそれぞれは、図12A及び図12Bに示されるように、ユニット化されて計測アーム71Aの内部に固定されている。
図12Bに示されるように、Xヘッド77x(Xリニアエンコーダ73x)では、計測アーム71Aの−Y側の端部の上面(又はその上方)に設けられた光源LDxから−Z方向にレーザビームLBx0が射出され、計測アーム71Aの一部にXY平面に対して45°の角度で斜設された反射面RPを介してY軸方向に平行にその光路が折り曲げられる。このレーザビームLBx0は、計測アーム71Aの内部の中実な部分を、Y軸方向に平行に進行し、反射ミラーR3a(図12A参照)に達する。そして、レーザビームLBx0は、反射ミラーR3aによりその光路が折り曲げられて、偏光ビームスプリッタPBSに入射する。レーザビームLBx0は、偏光ビームスプリッタPBSで偏光分離されて2つの計測ビームLBx1,LBx2となる。偏光ビームスプリッタPBSを透過した計測ビームLBx1は反射ミラーR1aを介して微動ステージWFS1に形成されたグレーティングRGに到達し、偏光ビームスプリッタPBSで反射された計測ビームLBx2は反射ミラーR1bを介してグレーティングRGに到達する。なお、ここで「偏光分離」とは、入射ビームをP偏光成分とS偏光成分に分離することを意味する。
計測ビームLBx1,LBx2の照射によってグレーティングRGから発生する所定次数の回折ビーム、例えば1次回折ビームそれぞれは、レンズL2a,L2bを介して、λ/4板WP1a,WP1bにより円偏光に変換された後、反射ミラーR2a,R2bにより反射されて再度λ/4板WP1a,WP1bを通り、往路と同じ光路を逆方向に辿って偏光ビームスプリッタPBSに達する。
偏光ビームスプリッタPBSに達した2つの1次回折ビームは、各々その偏光方向が元の方向に対して90度回転している。このため、計測ビームLBx1,LBx2それぞれの1次回折ビームは同軸上に合成ビームLBx12として合成される。合成ビームLBx12は、反射ミラーR3bでその光路が、Y軸に平行に折り曲げられて、計測アーム71Aの内部をY軸に平行に進行し、前述の反射面RPを介して、図12Bに示される、計測アーム71Aの−Y側の端部の上面(又はその上方)に設けられたX受光系74xに送光される。
X受光系74xでは、合成ビームLBx12として合成された計測ビームLBx1,LBx2の1次回折ビームが不図示の偏光子(検光子)によって偏光方向が揃えられ、相互に干渉して干渉光となり、この干渉光が不図示の光検出器によって検出され、干渉光の強度に応じた電気信号に変換される。ここで、微動ステージWFS1が計測方向(この場合、X軸方向)に移動すると、2つのビーム間の位相差が変化して干渉光の強度が変化する。この干渉光の強度の変化は、微動ステージWFS1のX軸方向に関する位置情報として主制御装置20(図8参照)に供給される。
図12Bに示されるように、Yヘッド77ya、77ybには、それぞれの光源LDya、LDybから射出され、前述の反射面RPで光路が90°折り曲げられたY軸に平行なレーザビームLBya0、LByb0が入射し、前述と同様にして、Yヘッド77ya、77ybから、偏向ビームスプリッタで偏光分離された計測ビームそれぞれのグレーティングRG(のY回折格子)による1次回折ビームの合成ビームLBya12、LByb12が、それぞれ出力され、Y受光系74ya、74ybに戻される。ここで、光源LDya、LDybから射出されるレーザビームLBya0、LByb0とY受光系74ya、74ybに戻される合成ビームLBya12、LByb12とは、図12Bにおける紙面垂直方向に重なる光路をそれぞれ通る。また、上述のように、光源LDya、LDybから照射されるレーザビームLBya0、LByb0とY受光系74ya、74ybに戻される合成ビームLBya12、LByb12とが、Z軸方向に離れた平行な光路を通るように、Yヘッド77ya、77ybでは、それぞれの内部で光路が適宜折り曲げられている(図示省略)。
図13Aには、計測アーム71Aの先端部が斜視図にて示されており、図13Bには、計測アーム71Aの先端部の上面を+Z方向から見た平面図が示されている。図13A及び図13Bに示されるように、Xヘッド77xは、X軸に平行な直線LX上で計測アーム71AのセンターラインCLから等距離にある2点(図13Bの白丸参照)から、計測ビームLBx1、LBx2(図13A中に実線で示されている)を、グレーティングRG上の同一の照射点に照射する(図12A参照)。計測ビームLBx1、LBx2の照射点、すなわちXヘッド77xの検出点(図13B中の符号DP参照)は、ウエハWに照射される照明光ILの照射領域(露光領域)IAの中心である露光位置に一致している(図1参照)。なお、計測ビームLBx1、LBx2は、実際には、本体部81と空気層との境界面などで屈折するが、図12A等では、簡略化して図示されている。
図12Bに示されるように、一対のYヘッド77ya、77ybそれぞれは、センターラインCLの+X側、−X側に配置されている。Yヘッド77yaは、図13A及び図13Bに示されるように、直線LYa上で直線LXからの距離が等しい2点(図13Bの白丸参照)から、グレーティングRG上の共通の照射点に図13Aにおいてそれぞれ破線で示される計測ビームLBya1,LBya2を照射する。計測ビームLBya1,LBya2の照射点、すなわちYヘッド77yaの検出点が、図13Bに符号DPyaで示されている。
Yヘッド77ybは、センターラインCLに関して、Yヘッド77yaの計測ビームLBya1,LBya2の射出点に対称な2点(図13Bの白丸参照)から、計測ビームLByb1,LByb2を、グレーティングRG上の共通の照射点DPybに照射する。図13Bに示されるように、Yヘッド77ya、77ybそれぞれの検出点DPya、DPybは、X軸に平行な直線LX上に配置される。
ここで、主制御装置20は、微動ステージWFS1のY軸方向の位置を、2つのYヘッド77ya、77ybの計測値の平均に基づいて決定する。従って、本実施形態では、微動ステージWFS1のY軸方向の位置は、検出点DPya、DPybの中点DPを実質的な計測点として計測される。中点DPは、計測ビームLBx1,LBx2のグレーティングRG上の照射点と一致する。
すなわち、本実施形態では、微動ステージWFS1のX軸方向及びY軸方向の位置情報の計測に関して、共通の検出点を有し、この検出点は、ウエハWに照射される照明光ILの照射領域(露光領域)IAの中心である露光位置に一致する。従って、本実施形態では、主制御装置20は、エンコーダシステム73を用いることで、微動ステージWFS1上に載置されたウエハWの所定のショット領域にレチクルRのパターンを転写する際、微動ステージWFS1のXY平面内の位置情報の計測を、常に露光位置の直下(微動ステージWFS1の裏面側)で行うことができる。また、主制御装置20は、一対のYヘッド77ya、77ybの計測値の差に基づいて、微動ステージWFS1のθz方向の回転量を計測する。
レーザ干渉計システム75は、図13Aに示されるように、3本の測長ビームLBz1、LBz2、LBz3を計測アーム71Aの先端部から、微動ステージWFS1の下面に入射させる。レーザ干渉計システム75は、これら3本の測長ビームLBz1、LBz2、LBz3それぞれを照射する3つのレーザ干渉計75a〜75c(図8参照)を備えている。
レーザ干渉計システム75では、3本の測長ビームLBz1、LBz2、LBz3は、図13A及び図13Bに示されるように、その重心が、照射領域(露光領域)IAの中心である露光位置に一致する、二等辺三角形(又は正三角形)の各頂点に相当する3点からZ軸に平行に射出される。この場合、測長ビームLBz3の射出点(照射点)はセンターラインCL上に位置し、残りの測長ビームLBz1、LBz2の射出点(照射点)は、センターラインCLから等距離にある。本実施形態では、主制御装置20は、レーザ干渉計システム75を用いて、微動ステージWFS1のZ軸方向の位置、θz方向及びθy方向の回転量の情報を計測する。なお、レーザ干渉計75a〜75cは、計測アーム71Aの−Y側の端部の上面(又はその上方)に設けられている。レーザ干渉計75a〜75cから−Z方向に射出された測長ビームLBz1、LBz2、LBz3は、前述の反射面RPを介して計測アーム71A内をY軸方向に沿って進行し、その光路がそれぞれ折り曲げられて、上述の3点から射出される。
本実施形態では、微動ステージWFS1の下面に、エンコーダシステム73からの各計測ビームを透過させ、レーザ干渉計システム75からの各測長ビームの透過を阻止する、波長選択フィルタ(図示省略)が設けられている。この場合、波長選択フィルタは、レーザ干渉計システム75からの各測長ビームの反射面をも兼ねる。
以上の説明からわかるように、主制御装置20は、微動ステージ位置計測系70Aのエンコーダシステム73及びレーザ干渉計システム75を用いることで、微動ステージWFS1の6自由度方向の位置を計測することができる。この場合、エンコーダシステム73では、計測ビームの空気中での光路長が極短くかつほぼ等しいため、空気揺らぎの影響が殆ど無視できる。従って、エンコーダシステム73により、微動ステージWFS1のXY平面内(θz方向も含む)の位置情報を高精度に計測できる。また、エンコーダシステム73によるX軸方向、及びY軸方向の実質的なグレーティング上の検出点、及びレーザ干渉計システム75によるZ軸方向の微動ステージWFS1下面上の検出点は、それぞれ露光領域IAの中心(露光位置)に一致するので、いわゆるアッベ誤差の発生が実質的に無視できる程度に抑制される。従って、主制御装置20は、微動ステージ位置計測系70Aを用いることで、アッベ誤差なく、微動ステージWFS1のX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の位置を高精度に計測できる。また、粗動ステージWCS1が投影ユニットPUの下方にあり、粗動ステージWCS1に微動ステージWFS2が移動可能に支持されている場合には、主制御装置20は、微動ステージ位置計測系70Aを用いることで、微動ステージWFS2の6自由度方向の位置を計測することができ、特に、微動ステージWFS2のX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の位置については、アッベ誤差なく、高精度に計測できる。
また、計測ステーション300が備える微動ステージ位置計測系70Bは、図1に示されるように、微動ステージ位置計測系70Aとほぼ左右対称であるが、同様に構成されている。従って、微動ステージ位置計測系70Bが備える計測アーム71Bは、Y軸方向を長手方向とし、その+Y側の端部近傍が、支持部材72Bを介してメインフレームBDからほぼ片持ち支持されている。
粗動ステージWCS2がアライメント装置99の下方にあり、粗動ステージWCS2に微動ステージWFS2又はWFS1が移動可能に支持されている場合には、主制御装置20は、微動ステージ位置計測系70Bを用いることで、微動ステージWFS2又はWFS1の6自由度方向の位置を計測することができ、特に、微動ステージWFS2又はWFS1のX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の位置については、アッベ誤差なく、高精度に計測できる。
上述のようにして構成された本実施形態の露光装置100では、デバイスの製造に際し、露光ステーション200にある粗動ステージWCS1に保持された一方の微動ステージ(ここでは、一例としてWFS1であるものとする)に保持されたウエハWに対して、ステップ・アンド・スキャン方式の露光が行われ、そのウエハW上の複数のショット領域にレチクルRのパターンがそれぞれ転写される。このステップ・アンド・スキャン方式の露光動作は、主制御装置20により、事前に行われた、ウエハアライメントの結果(例えばエンハンスト・グローバル・アライメント(EGA)により得られるウエハW上の各ショット領域の配列座標を第2基準マークを基準とする座標に変換した情報)、及びレチクルアライメントの結果等に基づいて、ウエハW上の各ショット領域の露光のための走査開始位置(加速開始位置)へ微動ステージWFS1が移動されるショット間移動動作と、レチクルRに形成されたパターンを走査露光方式で各ショット領域に転写する走査露光動作と、を繰り返すことにより、行われる。なお、上記の露光動作は、先端レンズ191とウエハWとの間に液体Lqを保持した状態で、すなわち液浸露光により行われる。また、+Y側に位置するショット領域から−Y側に位置するショット領域の順で行われる。なお、EGAについては、例えば米国特許第4,780,617号明細書などに詳細に開示されている。
本実施形態の露光装置100では、上述の一連の露光動作中、主制御装置20により、微動ステージ位置計測系70Aを用いて、微動ステージWFS1(ウエハW)の位置が計測され、この計測結果に基づいてウエハWの位置が制御される。
なお、上述の走査露光動作時は、ウエハWをY軸方向に高加速度で駆動する必要があるが、本実施形態の露光装置100では、主制御装置20は、走査露光動作時には、図14Aに示されように、原則的に粗動ステージWCS1を駆動せず、微動ステージWFS1のみをY軸方向に(必要に応じて他の5自由度方向にも併せて)駆動する(図14Aの黒塗り矢印参照)ことで、ウエハWをY軸方向に走査する。これは、粗動ステージWCS1を駆動する場合に比べ、微動ステージWFS1のみを動かす方が駆動対象の重量が軽い分、高加速度でウエハWを駆動できて有利だからである。また、前述のように、微動ステージ位置計測系70Aは、その位置計測精度がウエハステージ位置計測系16Aよりも高いので、走査露光時には微動ステージWFS1を駆動した方が有利である。なお、この走査露光時には、微動ステージWFS1の駆動による反力(図14Aの白抜き矢印参照)の作用により、粗動ステージWCS1が微動ステージWFS1と反対側に駆動される。すなわち、粗動ステージWCS1がカウンタマスとして機能し、ウエハステージWST1の全体から成る系の運動量が保存され、重心移動が生じないので、微動ステージWFS1の走査駆動によってベース盤12に偏加重が作用するなどの不都合が生じることがない。
一方、X軸方向にショット間移動(ステッピング)動作を行う際には、微動ステージWFS1のX軸方向への移動可能量が少ないことから、主制御装置20は、図14Bに示されるように、粗動ステージWCS1をX軸方向に駆動することによって、ウエハWをX軸方向に移動させる。
上述した一方の微動ステージWFS1上のウエハWに対する露光と並行して、他方の微動ステージWFS2上では、ウエハ交換、ウエハアライメント等が行われる。ウエハ交換は、微動ステージWFS2を支持する粗動ステージWCS2が、計測ステーション300の近傍の所定のウエハ交換位置(前述のチャックユニット102の下方の位置)にあるときに、チャックユニット102及びウエハ搬送アーム118によって、露光済みのウエハWが微動ステージWFS2上からアンロードされるとともに、新たなウエハWが微動ステージWFS2上へロードされることで行われる。
ここで、ウエハ交換について、詳述する。なお、ウエハホルダによるウエハの吸着及びその吸着の解除については、後に詳しく説明するものとし、ここでは主にウエハ交換時のチャックユニット102の動作について説明する。
ウエハ交換が開始される前提として、露光済みのウエハWを保持する微動ステージWFS2が、チャックユニット102の下方のウエハ交換位置にあり、粗動ステージWCS2に支持されているものとする(図5参照)。
まず、主制御装置20は、チャックユニット102の駆動部104を制御し、ベルヌーイ・チャック108を下方に駆動する(図15(A)参照)。この駆動中、主制御装置20は、ギャップセンサ112の計測値を、モニタする。そして、ギャップセンサ112の計測値が所定の値、例えば数μm程度になると、主制御装置20は、ベルヌーイ・チャック108の下降駆動を停止するとともに、その数μmのギャップを維持するようにベルヌーイ・チャック108から吹き出される空気の流速を調整する。これにより、数μm程度のクリアランスを介して、ウエハWがベルヌーイ・チャック108により上方から非接触で吸着保持される(図16(A)参照)。
次いで、主制御装置20は、駆動部104を制御し、ウエハWを非接触で吸着保持したベルヌーイ・チャック108を上昇駆動する(図15(B)参照)。そして、主制御装置20は、ベルヌーイ・チャック108に保持されたウエハWの下方に、ウエハ交換位置近傍の待機位置で待機していたウエハ搬送アーム118を挿入し(図15(B)、図16(B)参照)、ベルヌーイ・チャック108の吸着を解除した後、ベルヌーイ・チャック108を僅かに上昇駆動する。これにより、ウエハWが、ウエハ搬送アーム118に下方から保持される。
そして、主制御装置20は、ウエハ搬送アーム118を介して、ウエハWを、チャックユニット102の下方のウエハ交換位置から+X方向に離れたウエハ搬出位置(例えばコータ・デベロッパとのウエハの受け渡し位置(搬出側))まで搬送し、そのウエハ搬出位置に載置する。図16(C)には、ウエハ搬送アーム118がウエハ交換位置から離れていく様子が示され、図15(C)には、ウエハ搬送アーム118がウエハ交換位置から離れた状態が示されている。
次いで、微動ステージWFS2に対する新たな(露光前)のウエハWのロードが、大略、上記アンロードの場合と逆の手順で、主制御装置20によって行われる。
すなわち、主制御装置20は、ウエハ搬送アーム118を制御し、そのウエハ搬送アーム118により、ウエハ搬入位置(例えばコータ・デベロッパとのウエハの受け渡し位置(搬入側))にあるウエハWを、チャックユニット102の下方のウエハ交換位置まで搬送する。
次いで、主制御装置20は、ベルヌーイ・チャック108を僅かに下降駆動し、ベルヌーイ・チャック108によるウエハWの吸着を開始する。そして、主制御装置20は、ウエハWを吸着したベルヌーイ・チャック108を僅かに上昇駆動し、ウエハ搬送アーム118を前述の待機位置へ退避させる。
次いで、主制御装置20は、前述の信号処理系116から送られるウエハWのX軸方向、Y軸方向の位置ずれと回転誤差との情報に基づいて、ウエハWの位置ずれと回転誤差とが補正されるように、相対位置計測器22Bとウエハステージ位置計測系16Bとの計測値をモニタしつつ、微動ステージ駆動系52B(及び粗動ステージ駆動系51B)を介して、微動ステージWFS2のXY平面内の位置(θz回転を含む)を調整する。
次いで、主制御装置20は、ウエハWの裏面が微動ステージWFS2のウエハホルダに当接する位置まで、ベルヌーイ・チャック108を下降駆動し、ベルヌーイ・チャック108によるウエハWの吸着を解除した後、ベルヌーイ・チャック108を所定量上昇駆動する。これにより、新たなウエハWが、微動ステージWFS2上にロードされる。次いで、その新たなウエハWに対するアライメントが行われる。
ウエハアライメントに際し、主制御装置20は、まず、プライマリアライメント系AL1の直下に微動ステージWFS2上の計測プレート86を位置決めすべく、微動ステージWFS2を駆動し、プライマリアライメント系AL1を用いて、第2基準マークを検出する。そして、主制御装置20は、例えば、米国特許出願公開第2008/0088843号明細書などに開示されるように、ウエハステージWST2を例えば−Y方向に移動させ、その移動経路上における複数箇所にウエハステージWST2を位置決めし、位置決めの都度、アライメント系AL1,AL21〜AL24の少なくとも1つを用いてアライメントショット領域(サンプルショット領域)におけるアライメントマークの位置情報を、検出する。例えば、4回の位置決めを行う場合を考えると、主制御装置20は、例えば1回目の位置決め時に、プライマリアライメント系AL1,セカンダリアライメント系AL22,AL23を用いて、3箇所のサンプルショット領域におけるアライメントマーク(以下、サンプルマークとも呼ぶ)を、2回目の位置決め時にアライメント系AL1,AL21〜AL24を用いてウエハW上の5つのサンプルマークを、3回目の位置決め時にアライメント系AL1,AL21〜AL24を用いて5つのサンプルマークを、4回目の位置決め時に、プライマリアライメント系AL1,セカンダリアライメント系AL22,AL23を用いて3つのサンプルマークを、それぞれ検出する。これにより、合計16箇所のアライメントショット領域におけるアライメントマークの位置情報を、16箇所のアライメントマークを単一のアライメント系で順次検出する場合などに比べて、格段に短時間で得ることができる。この場合において、上記のウエハステージWST2の移動動作と連動して、アライメント系AL1,AL22,AL23はそれぞれ、検出領域(例えば、検出光の照射領域に相当)内に順次配置されるY軸方向に沿って配列された複数のアライメントマーク(サンプルマーク)を検出する。このため、上記のアライメントマークの計測に際して、ウエハステージWST2をX軸方向に移動させる必要が無い。
本実施形態では、主制御装置20は、第2基準マークの検出を含み、ウエハアライメントの際には、計測アーム71Bを含む微動ステージ位置計測系70Bを用いてウエハアライメント時における粗動ステージWCS2に支持された微動ステージWFS2のXY平面内の位置計測を行う。ただし、これに限らず、ウエハアライメント時の微動ステージWFS2の移動を粗動ステージWCS2と一体で行う場合には、前述したウエハステージ位置計測系16Bを介してウエハWの位置を計測しながらウエハアライメントを行っても良い。また、計測ステーション300と露光ステーション200とが離間しているので、ウエハアライメント時と露光時とでは、微動ステージWFS2の位置は、異なる座標系上で管理される。そこで、主制御装置20は、ウエハアライメントの結果得られたウエハW上の各ショット領域の配列座標を、第2基準マークを基準とする配列座標に変換する。
このようにして微動ステージWFS2に保持されたウエハWに対するウエハアライメントが終了するが、このときは未だ、露光ステーション200において微動ステージWFS1に保持されたウエハWに対する露光が続行されている。図17(A)には、このウエハWに対するウエハアライメントが終了した段階の、粗動ステージWCS1、WCS2及びリレーステージDRSTの位置関係が示されている。
主制御装置20は、粗動ステージ駆動系51Bを介してウエハステージWST2を図17(B)中の白抜き矢印で示されるように、−Y方向に所定距離駆動し、所定の待機位置(投影光学系PLの光軸AXとプライマリアライメント系AL1の検出中心との中央位置にほぼ一致)に静止しているリレーステージDRSTに接触又は500μm程度隔てて近接させる。
次に、主制御装置20は、微動ステージ駆動系52B,52CのYZコイルに流れる電流を制御して、ローレンツ力により微動ステージWFS2を、図17(C)中の黒塗り矢印で示されるように、−Y方向に駆動し、粗動ステージWCS2からリレーステージDRSTへ微動ステージWFS2を移載する。図17(D)には、リレーステージDRSTへの微動ステージWFS2の移載が終了した状態が示されている。
主制御装置20は、図17(D)に示される位置にリレーステージDRST及び粗動ステージWCS2を待機させた状態で、微動ステージWFS1上のウエハWに対する露光が終了するのを待つ。
図19には、露光が終了した直後のウエハステージWST1の状態が示されている。
主制御装置20は、露光終了に先立って、図18の白抜き矢印で示されるように、ブレード駆動系58を介して図7に示される状態から可動ブレードBLを所定量下方に駆動する。これにより、図18に示されるように、可動ブレードBL上面と投影光学系PLの下方に位置する微動ステージWFS1(及びウエハW)上面とが同一面上に位置する。そして、主制御装置20は、この状態で、露光が終了するのを待つ。
そして、露光が終了すると、主制御装置20は、ブレード駆動系58を介して可動ブレードBLを+Y方向に所定量駆動し(図19中の白抜き矢印参照)、可動ブレードBLを、微動ステージWFS1に接触又は300μm程度のクリアランスを介して近接させる。すなわち、主制御装置20は、可動ブレードBLと微動ステージWFS1とをスクラム状態に設定する。
次に、主制御装置20は、図20に示されるように、可動ブレードBLと微動ステージWFS1とのスクラム状態を維持しつつ、ウエハステージWST1と一体で可動ブレードBLを+Y方向に駆動する(図20の白抜き矢印参照)。これにより、先端レンズ191との間に保持されていた液体Lqで形成される液浸空間が、微動ステージWFS1から可動ブレードBLに渡される。図20には、液体Lqで形成される液浸空間が微動ステージWFS1から可動ブレードBLに渡される直前の状態が示されている。この図20の状態では、先端レンズ191と、微動ステージWFS1及び可動ブレードBLとの間に、液体Lqが保持されている。
そして、微動ステージWFS1から可動ブレードBLへの液浸空間の受け渡しが終了すると、図21に示されるように、微動ステージWFS1を保持する粗動ステージWCS1が、前述の待機位置で微動ステージWFS2を保持して、粗動ステージWCS2と近接した状態で待機しているリレーステージDRSTに接触又は300μm程度のクリアランスを介して近接する。この微動ステージWFS1を保持する粗動ステージWCS1が、+Y方向に移動している途中の段階で、主制御装置20は、搬送部材駆動系54を介して搬送装置46の搬送部材48を粗動ステージWCS1の空間部内に挿入している。
そして、微動ステージWFS1を保持する粗動ステージWCS1が、リレーステージDRSTに接触又は近接した時点で、主制御装置20は、搬送部材48を上方に駆動して、下方から微動ステージWFS1を支持させる。
そして、この状態で、主制御装置20は、一対の粗動ステージWCS1を互いに離間させる方向に移動させる。これにより、微動ステージWFS1が粗動ステージWCS1から離脱可能となる。そこで、主制御装置20は、図22(A)の白抜き矢印で示されるように、微動ステージWFS1を支持している搬送部材48を下方に駆動する。
そして、主制御装置20は、微動ステージを保持する位置に一対の粗動ステージWCS1を接近移動させる。
次に、主制御装置20は、微動ステージWFS1を下方から支持する搬送部材48をリレーステージDRSTのステージ本体44の内部に移動させる。図22(B)には、搬送部材48の移動が行われている状態が示されている。また、主制御装置20は、搬送部材48の移動と並行して、微動ステージ駆動系52C,52AのY駆動コイルに流れる電流を制御して、ローレンツ力により微動ステージWFS2を、図22(B)中の黒塗り矢印で示されるように、−Y方向に駆動し、微動ステージWFS2をリレーステージDRSTから粗動ステージWCS1に移載(スライド移動)する。
また、主制御装置20は、微動ステージWFS1がリレーステージDRSTの空間に完全に収容されるように、搬送部材48の搬送部材本体をリレーステージDRSTの空間に収容後、微動ステージWFS1を保持している移動部材を搬送部材本体上で+Y方向に移動させる(図22(C)中の白抜き矢印参照)。
次に、主制御装置20は、微動ステージWFS2を保持した粗動ステージWCS1を、−Y方向に移動して、可動ブレードBLから微動ステージWFS2に、先端レンズ191との間で保持されている液浸空間を渡す。この液浸空間(液体Lq)の受け渡しは、前述した微動ステージWFS1から可動ブレードBLへの液浸領域の受け渡しと逆の手順で行われる。
そして、主制御装置20は、露光開始に先立って、前述の一対のレチクルアライメント系RA1,RA2、及び微動ステージWFS2の計測プレート86上の一対の第1基準マークなどを用いて、通常のスキャニング・ステッパと同様の手順(例えば、米国特許第5,646,413号明細書などに開示される手順)で、レチクルアライメントを行う。図22(D)には、レチクルアライメント中の微動ステージWFS2が、これを保持する粗動ステージWCS1とともに示されている。そして、主制御装置20は、レチクルアライメントの結果と、ウエハアライメントの結果(ウエハW上の各ショット領域の第2基準マークを基準とする配列座標)とに基づいて、ステップ・アンド・スキャン方式の露光動作を行い、ウエハW上の複数のショット領域にレチクルRのパターンをそれぞれ転写する。この露光は、図22(E)及び図22(F)からも明らかなように、レチクルアライメント後、微動ステージWFS2を一旦−Y側に戻し、ウエハW上の+Y側のショット領域から−Y側のショット領域の順で行われる。
上記の液浸空間の受け渡し、レチクルアライメント及び露光と並行して、以下のような動作が行われている。
すなわち、主制御装置20は、図22(D)に示されるように、微動ステージWFS1を保持している搬送部材48を粗動ステージWCS2の空間内に移動させる。このとき、主制御装置20は、搬送部材48の移動とともに、微動ステージWFS1を保持している移動部材を搬送部材本体上で+Y方向に移動させる。
次に、主制御装置20は、一対の粗動ステージWCS2を、互いに離間させるとともに、図22(E)中の白抜き矢印で示されるように、微動ステージWFS1を保持している搬送部材48を上方に駆動し、微動ステージWFS1を、微動ステージWFS1が備える各一対の可動子部が、粗動ステージWCS2の一対の固定子部に係合可能となる高さに位置決めする。
そして、主制御装置20は、一対の粗動ステージWCS2を互いに接近させる。これにより、露光済みのウエハWを保持する微動ステージWFS1が、一対の粗動ステージWCS2に支持される。
次に、主制御装置20は、微動ステージWFS1を支持している粗動ステージWCS2を、図22(F)の白抜き矢印で示されるように+Y方向に駆動し、計測ステーション300に移動させる。
その後、主制御装置20によって、微動ステージWFS1上では、ウエハ交換、第2基準マークの検出、ウエハアライメント等が、前述と同様の手順で行われる。
そして、主制御装置20は、ウエハアライメントの結果得られたウエハW上の各ショット領域の配列座標を、第2基準マークを基準とする配列座標に変換する。この場合も、微動ステージ位置計測系70Bを用いて、アライメントの際の微動ステージWFS1の位置計測が行われる。
このようにして微動ステージWFS1に保持されたウエハWに対するウエハアライメントが終了するが、このときは未だ、露光ステーション200において微動ステージWFS2に保持されたウエハWに対する露光が続行されている。
そして、主制御装置20は、前述と同様にして、微動ステージWFS1をリレーステージDRSTへ移載する。主制御装置20は、リレーステージDRST及び粗動ステージWCS2を前述の待機位置で待機させた状態で、微動ステージWFS2上のウエハWに対する露光が終了するのを待つ。
以降、同様の処理が、微動ステージWFS1、WFS2を交互に用いて繰り返し行われ、複数枚のウエハWに対する露光処理が連続して行われる。
次に、ウエハホルダによるウエハWの吸着及びその吸着の解除について説明する。図23(A)には、微動ステージWFS1の構成が概略的に示されている。なお、図23(A)〜図23(C)には、微動ステージWFS1が示されているが、微動ステージWFS2も同様に構成されている。
図23(A)に示されるように、微動ステージWFS1の本体部81には、吸引用開口部81aが形成されている。吸引用開口部81aの位置は、特に限定されず、例えば本体部81の側面、下面などに形成することができる。また、本体部81の内部には、ウエハホルダWHの底部に形成された開口部、及び吸引用開口部81aを介して外部空間と、ウエハホルダWHとウエハWの裏面との間に形成される減圧室88とを連通させる配管部材87aが設けられている。配管部材87aの管路の途中には、チェックバルブCVaが配置されている。チェックバルブCVaは、配管部材87a内における気体の流れる方向を、減圧室88から外部空間に向かう一方向(図23(A)の黒塗り矢印参照)に制限すること、すなわち、外部空間から減圧室88内に、減圧室88内の気体よりも高い圧力の気体が流入しないようにすることにより、減圧室88の減圧状態を維持する。
また、露光装置100は、ウエハステージWST1(又はWST2)が、チャックユニット102を用いたウエハWの交換のために、図5に示されるウエハ交換位置に位置されたときに、図23(B)及び図23(C)に示されるように、吸引用開口部81aを介して配管部材87a内にその一端が挿入されるように位置決めされた吸引用配管80aを有している。吸引用配管80aの他端は、図示しないバキュームポンプに接続されている。主制御装置20(図8参照)は、ウエハWがウエハホルダWH上に載置されると、バキュームポンプを制御して、減圧室88内の気体を吸引させる。吸引用配管80aと配管部材87aとの間は、図示しないOリングなどにより密閉されている。これにより、減圧室88内の圧力が外部空間の圧力よりも低くなり、ウエハWがウエハホルダWHに吸着保持される。また、減圧室88内の圧力が所定の気力になると、主制御装置20は、バキュームポンプによる減圧室88の気体の吸引を停止する。この後、ウエハステージWST1(又はWST2)がウエハ交換位置から移動して吸引用配管80aが配管部材87aから抜き取られても、チェックバルブCVaにより配管部材87aの管路の途中が閉塞されているので、減圧室88の減圧状態が維持され、ウエハWがウエハホルダWHに吸着保持された状態が維持される。
また、チェックバルブCVaにより減圧室88の減圧状態が維持されるので、微動ステージWFS1、WFS2に対して、例えば減圧室88内の気体を吸引するための配管部材(例えばチューブ)などを接続する必要がない。従って、微動ステージWFS1、WFS2が粗動ステージWCS1、WCS2から離脱可能となり、2つの粗動ステージWCS1、WCS2及びリレーステージDRST相互間での微動ステージWFS1(又はWFS2)の受け渡し等を支障なく行なうことができる。
また、減圧室88の減圧状態が常に維持されていると、ウエハWのアンロード時にベルヌーイ・チャック108(図5参照)を用いてウエハWを保持することが困難になるため、本体部81には、図23(A)に示されるように、減圧室88の減圧状態を解除させるための配管部材87bが設けられている。配管部材87bは、配管部材87aと同様にウエハホルダWHの底部に形成された開口部、及び本体部81に形成された解除用開口部81bを介して、減圧室88と外部空間とを連通させている。解除用開口部81bの位置は、特に限定されず、例えば本体部81の側面、下面などに形成することができる。配管部材87bの管路の途中には、チェックバルブCVbが配置されている。チェックバルブCVbは、配管部材87b内における気体の流れる方向を、外部空間から減圧室88に向かう一方向(図23(A)の黒塗り矢印参照)に制限する。なお、チェックバルブCVbの弁部材(図23(A)〜図23(C)では、例えばボール)を閉位置に付勢するバネは、減圧室88が減圧空間となっている状態(図23(A)に示される状態)で弁部材が開位置に移動しないように(図23(B)の状態でチェックバルブが開かないように)バネ定数が設定されている。
また、露光装置100は、ウエハステージWST1(又はWST2)が、図5に示されるウエハ交換位置に位置されたときに、図23(B)及び図23(C)に示されるように、解除用開口部81bから配管部材87b内にその一端が挿入されるように位置決めされた気体供給用配管80bを有している。気体供給用配管80bの他端は、図示しない気体供給装置に接続されている。ウエハWをアンロードする際、主制御装置20は、気体供給装置を制御して、配管部材87b内に高圧気体を噴出させる。これにより、チェックバルブCVbが開状態となり、減圧室88内に高圧気体が導入され、ウエハホルダWHによるウエハWの吸着保持が解除される。また、気体供給装置から減圧室88に導入される気体は、ウエハWの下方から、ウエハWの裏面に向けて噴出されるため、ウエハWの自重がキャンセルされる。すなわち、気体供給装置は、ベルヌーイ・チャック108がウエハWを保持する(持ち上げる)動作をアシストする。従って、ベルヌーイ・チャック108によるウエハの吸着保持力が小さくても良く、チャックユニット102を小型化することができる。なお、ウエハホルダWHとして、ウエハを静電吸着により保持するウエハホルダを用いる場合、微動ステージに充電可能なバッテリーを搭載し、図5に示されるウエハ交換位置で、ウエハの交換と併せてバッテリーの充電を行うと良い。この場合、微動ステージに受電用端子を設けるとともに、ウエハ交換位置の近傍に、ウエハステージがウエハ交換位置に位置する際に、上記受電用端子に電気的に接続されるように位置決めされた給電用端子を配置しておくと良い。
以上詳細に説明したように、本実施形態の露光装置100によると、ウエハWを保持した微動ステージWFS2(又はWFS1)がチャックユニット102下方のウエハ交換位置に位置したとき、ウエハWをチャックユニット102のベルヌーイ・チャック108により上方から非接触で保持して、微動ステージWFS2(又はWFS1)から搬出することが可能になる。このため、微動ステージWFS2(又はWFS1)からのウエハWのアンロードのため、そのアンロードに用いられるアーム等を収容するための切り欠きを微動ステージWFS2(又はWFS1)上のウエハホルダWHに形成する必要がない。また、ウエハWをベルヌーイ・チャック108により上方から非接触で保持して、微動ステージWFS2(又はWFS1)にロードすることが可能になる。このため、微動ステージWFS2(又はWFS1)へのウエハWのロードのため、そのロードに用いられるアーム等を収容するための切り欠きを微動ステージWFS2(又はWFS1)のウエハホルダWHに形成する必要がない。また、本実施形態の露光装置100によると、ウエハの受け渡しのための上下動部材(センターアップ又はセンターテーブルとも呼ばれる)を微動ステージWFS2(又はWFS1)に設けたりする必要がない。従って、微動ステージWFS1(又はWFS2)上のウエハホルダWHによりウエハWを周辺のショット領域を含み、全面に渡って均一に吸着保持することが可能になり、ウエハWの平坦度を全面に渡って良好に維持することが可能になる。
また、本実施形態の露光装置100によると、微動ステージWFS1及びWFS2のXY平面に実質的に平行な一面にグレーティングRGが形成された計測面がそれぞれ設けられている。微動ステージWFS1(又はWFS2)が、粗動ステージWCS1(又はWCS2)により、XY平面に沿って相対移動可能に保持される。そして、微動ステージ位置計測系70A(又は70B)が、粗動ステージWCS1の空間部内にグレーティングRGが形成された計測面に対向して配置され、計測面に一対の計測ビームLBx1,LBx2、LBya1,LBya2、LByb1,LByb2をそれぞれ照射し、該計測ビームの計測面からの光(例えば各計測ビームのグレーティングRGによる一次回折ビームの合成ビームLBx12、LBya12、LByb12)を受光するXヘッド77x、Yヘッド77ya,77ybを有している。そして、微動ステージ位置計測系70A(又は70B)により、Xヘッド77x、Yヘッド77ya,77ybの出力に基づいて微動ステージWFS1(又はWFS2)の少なくともXY平面内の位置情報(θz方向の回転情報を含む)が計測される。このため、微動ステージWFS1(又はWFS2)のグレーティングRGが形成された計測面にXヘッド77x、Yヘッド77ya,77ybから一対の計測ビームLBx1,LBx2、LBya1,LBya2、LByb1,LByb2をそれぞれ照射して、いわゆる裏面計測により微動ステージWFS1(又はWFS2)のXY平面内の位置情報を精度良く計測することが可能となる。そして、主制御装置20により、微動ステージ駆動系52A、あるいは(微動ステージ駆動系52A及び粗動ステージ駆動系51A)を介して、(又は微動ステージ駆動系52B、あるいは(微動ステージ駆動系52B及び粗動ステージ駆動系51B)を介して、)微動ステージ位置計測系70A(又は70B)で計測された位置情報に基づいて、微動ステージWFS1(又はWFS2)が、単独で若しくは粗動ステージWCS1(又はWCS2)と一体で駆動される。また、上述の如く、微動ステージ上に上下動部材を設ける必要がないので、上記の裏面計測を採用しても特に支障は生じない。
また、本実施形態の露光装置100によると、露光ステーション200において、粗動ステージWCS1に相対移動可能に保持された微動ステージWFS1(又はWFS2)上に載置されたウエハWがレチクルR及び投影光学系PLを介して露光光ILで露光される。この際、粗動ステージWCS1に移動可能に保持されている微動ステージWFS1(又はWFS2)のXY平面内の位置情報は、主制御装置20により、微動ステージWFS1(又はWFS2)に配置されたグレーティングRGに対向する計測アーム71Aを有する微動ステージ位置計測系70Aのエンコーダシステム73を用いて計測される。この場合、粗動ステージWCS1には、その内部に空間部が形成され、微動ステージ位置計測系70Aの各ヘッドは、この空間部内に配置されているので、微動ステージWFS1(又はWFS2)と微動ステージ位置計測系70Aの各ヘッドとの間には、空間が存在するのみである。従って、各ヘッドを微動ステージWFS1(又はWFS2)(グレーティングRG)に近接して配置することができ、これにより、微動ステージ位置計測系70Aによる微動ステージWFS1(又はWFS2)の位置情報の高精度な計測が可能になる。また、この結果、主制御装置20による粗動ステージ駆動系51A及び/又は微動ステージ駆動系52Aを介した微動ステージWFS1(又はWFS2)の高精度な駆動が可能になる。
また、この場合、計測アーム71Aから射出される、微動ステージ位置計測系70Aを構成するエンコーダシステム73、レーザ干渉計システム75の各ヘッドの計測ビームのグレーティングRG上の照射点は、ウエハWに照射される露光光ILの照射領域(露光領域)IAの中心(露光位置)に一致している。従って、主制御装置20は、いわゆるアッベ誤差の影響を受けることなく、微動ステージWFS1(又はWFS2)の位置情報を高精度に計測することができる。また、計測アーム71AをグレーティングRGの直下に配置することによって、エンコーダシステム73の各ヘッドの計測ビームの大気中の光路長を極短くできるので、空気揺らぎの影響が低減され、この点においても、微動ステージWFS1(又はWFS2)の位置情報を高精度に計測することができる。
また、本実施形態では、計測ステーション300には、微動ステージ位置計測系70Aと左右対称に構成された微動ステージ位置計測系70Bが設けられている。そして、計測ステーション300において、粗動ステージWCS2に保持された微動ステージWFS2(又はWFS1)上のウエハWに対するウエハアライメントがアライメント系AL1、AL21〜AL24などによって行われる際、粗動ステージWCS2に移動可能に保持されている微動ステージWFS2(又はWFS1)のXY平面内の位置情報が、微動ステージ位置計測系70Bによって高精度に計測される。この結果、主制御装置20による粗動ステージ駆動系51B及び/又は微動ステージ駆動系52Bを介した微動ステージWFS2(又はWFS1)の高精度な駆動が可能になる。
従って、例えば、そのウエハWを照明光ILで露光することで、そのウエハWの全面に渡ってパターンを精度良く形成することが可能になる。
また、本実施形態によると、露光前のウエハを保持する微動ステージWFS2(又はWFS1)の粗動ステージWCS2からリレーステージDRSTへの受け渡し及びリレーステージDRSTから粗動ステージWCS1への受け渡しは、粗動ステージWCS2、リレーステージDRST、及び粗動ステージWCS1の上端面(一対の固定子部93a、93bを含むXY平面に平行な面(第1面))に沿って微動ステージWFS2(又はWFS1)を、スライド移動させることで行われる。また、露光済みのウエハを保持する微動ステージWFS1(又はWFS2)の粗動ステージWCS1からリレーステージDRSTへの受け渡し及びリレーステージDRSTから粗動ステージWCS2への受け渡しは、第1面の−Z側に位置する、粗動ステージWCS1、リレーステージDRST、及び粗動ステージWCS2の内部の空間内で微動ステージWFS1(又はWFS2)を移動させることで行われる。従って、粗動ステージWCS1とリレーステージDRSTとの間、及び粗動ステージWCS2リレーステージDRSTとの間における、ウエハの受け渡しを、装置のフットプリントの増加を極力抑制して、実現することが可能になる。
また、上記実施形態では、リレーステージDRSTは、XY平面内で移動可能な構成であるにもかかわらず、前述の一連の並行処理動作の説明から明らかなように、実際のシーケンスでは、前述した待機位置に待機したままである。この点においても、装置のフットプリントの増加が抑制されている。
また、本実施形態の露光装置100によると、微動ステージWFS1(又はWFS2)を精度良く駆動することができるので、この微動ステージWFS1(又はWFS2)に載置されたウエハWをレチクルステージRST(レチクルR)に同期して精度良く駆動し、走査露光により、レチクルRのパターンをウエハW上に精度良く転写することが可能になる。また、本実施形態の露光装置100では、露光ステーション200において、微動ステージWFS1(又はWFS2)上に載置されたウエハWに対する露光動作を行うのと並行して、計測ステーション300において、微動ステージWFS2(又はWFS1)上のウエハ交換、及びそのウエハWに対するアライメント計測などを行うことができるので、ウエハ交換、アライメント計測、露光の各処理をシーケンシャルに行う場合に比べて、スループットの向上が可能である。
なお、上記実施形態では、駆動部104により上下動されるベルヌーイ・チャック108を備えたチャックユニット102と、ウエハ搬送アーム118との協働により、微動ステージWFS1又はWFS2上のウエハ交換が行われる場合について説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、図24(A)に示される変形例のように、上下動可能な水平多関節ロボットのアーム(以下、ロボットアームと略述する)120の先端に、ベルヌーイ・チャック108を固定し、これによって搬送装置を構成しても良い。
図24(A)の構成の搬送装置の場合、ウエハ交換は、以下の手順で行われる。
ウエハ交換が開始される前提として、露光済みのウエハWを保持する微動ステージWFS2が、チャックユニット102の下方のウエハ交換位置にあり、粗動ステージWCS2に支持されているものとする(図24(A)参照)。また、ベルヌーイ・チャック108は、所定の待機位置に待機している(図24(A)参照)。
まず、主制御装置20によりロボットアーム120が制御され、ベルヌーイ・チャック108が下方に駆動される。この駆動中、主制御装置20により、前述と同様の手順で、ギャップセンサの計測値に応じて、ロボットアーム120及びベルヌーイ・チャック108が制御される。これにより、数μm程度のクリアランスを介して、ウエハWがベルヌーイ・チャック108により上方から非接触で吸着保持される(図24(B)参照)。
そして、主制御装置20により、ロボットアーム120が制御され、ウエハWを非接触で吸着保持したベルヌーイ・チャック108が上昇後、水平面内で駆動される。これにより、ウエハWがウエハ交換位置から+X方向に離れたウエハ搬出位置まで搬送され、そのウエハ搬出位置に載置する。図24(C)には、ロボットアーム120がウエハ交換位置から離れていく様子が示されている。
次いで、微動ステージWFS2に対する新たな(露光前)のウエハWのロードが、大略、上記アンロードの場合と逆の手順で、主制御装置20によって行われる(詳細省略)。この場合も、前述の信号処理系116から送られるウエハWのX軸方向、Y軸方向の位置ずれと回転誤差との情報に基づいて、ウエハWの位置ずれと回転誤差とが補正されるように、主制御装置20による、相対位置計測器22Bとウエハステージ位置計測系16Bとの計測値に基づく、微動ステージ駆動系52B(及び粗動ステージ駆動系51B)を介した、微動ステージWFS2のXY平面内の位置(θz回転を含む)の調整が行われる。
この他、図25(A)に示されるように、チャックユニット102と同様の構成のチャックユニット102’(チャックユニット102より軽量なものが望ましい)を、ガイド122に沿って駆動可能に構成しても良い。この図25(A)の変形例に係る搬送装置では、主制御装置20の制御の下、前述の実施形態と同様の手順により、ウエハWがベルヌーイ・チャック108により上方から非接触で吸着保持される(図25(A)参照)。次いで、主制御装置20により、ウエハWを非接触で吸着保持したベルヌーイ・チャック108が上昇駆動された後、ガイド122に沿ってウエハ搬出位置に向かって搬送される(図25(B)参照)。
次いで、微動ステージWFS2に対する新たな(露光前)のウエハWのロードが、大略、上記アンロードの場合と逆の手順で、主制御装置20によって行われる(詳細省略)。この場合も、ウエハWの位置ずれと回転誤差とが、前述と同様に補正される。
なお、上記実施形態では、ウエハロード時の位置ずれと回転誤差との調整のため、3つの撮像素子114a〜114cを設ける場合について説明したが、これに限らず、ウエハ上のマーク(又はパターン)を検出する検出系、例えばCCD等を備えた複数の顕微鏡などを設けても良い。この場合、主制御装置20は、その複数の顕微鏡を用いて3つ以上のマークの位置を検出し、その検出結果を用いて所定の統計演算を行うことで、ウエハWの位置ずれと回転誤差とを算出することとしても良い。
なお、上記実施形態において、ベルヌーイ・チャック108に代えて、例えば真空予圧型の気体静圧軸受と同様に差動排気を利用したチャック部材など、ウエハWを上方から非接触で保持可能なチャック部材を用いることも可能である。
また、上記実施形態では、粗動ステージWCS1,WCS2に加えて、リレーステージDRSTを備える場合について説明したが、リレーステージは、必ずしも設けなくても良い。この場合には、例えば粗動ステージWCS2と粗動ステージWCS1との間で微動ステージの受け渡しを直接行う、あるいは例えばロボットアームなどで粗動ステージWCS1,WCS2に対して、微動ステージを受け渡すこととすれば良い。前者の場合、例えば粗動ステージWCS1に対して微動ステージを渡し、粗動ステージWCS1から微動ステージを受け取って不図示の外部搬送系に渡す搬送機構を、粗動ステージWCS2に設けても良い。この場合、外部搬送系によってウエハを保持する微動ステージを粗動ステージWCS2に対して装着するようにすれば良い。リレーステージを設けない場合には、その分装置のフットプリントを小さくすることができる。
なお、上記実施形態では、微動ステージ位置計測系70A,70Bが、全体が例えばガラスによって形成され、内部を光が進行可能な計測アーム71A,71Bを備える場合を説明したが、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、計測アームは、少なくとも前述の各レーザビームが進行する部分が、光を透過可能な中実な部材によって形成されていれば良く、その他の部分は、例えば光を透過させない部材であっても良いし、中空構造であっても良い。また、例えば計測アームとしては、グレーティングRGに対向する部分から計測ビームを照射できれば、例えば計測アームの先端部に光源や光検出器等を内蔵していても良い。この場合、計測アームの内部にエンコーダの計測ビームを進行させる必要は無い。さらに、計測アームは、その形状は特に問わない。また、微動ステージ位置計測系70A,70Bは、必ずしも、計測アームを備えている必要はなく、粗動ステージWCS1,WCS2の空間部内にグレーティングRGに対向して配置され、該グレーティングRGに少なくとも1本の計測ビームを照射し、該計測ビームのグレーティングRGからの回折光を受光するヘッドを有し、該ヘッドの出力に基づいて微動ステージWFS1(又はWFS2)の少なくともXY平面内の位置情報を計測できれば足りる。
また、上記実施形態では、エンコーダシステム73が、Xヘッド77xと一対のYヘッド77ya、77ybとを備える場合について例示したが、これに限らず、例えばX軸方向及びY軸方向の2方向を計測方向とする二次元ヘッド(2Dヘッド)を、1つ又は2つ設けても良い。2Dヘッドを2つ設ける場合には、それらの検出点がグレーティング上で露光位置を中心として、X軸方向に同一距離離れた2点になるようにしても良い。
なお、上記実施形態では、微動ステージWFS1(又はWFS2)の上面、すなわちウエハWに対向する面にグレーティングRGが配置されているものとしたが、これに限らず、グレーティングは、ウエハを保持するウエハホルダに形成されていても良い。この場合、露光中にウエハホルダが膨張したり、微動ステージに対する装着位置がずれたりした場合であっても、これに追従してウエハホルダ(ウエハ)の位置を計測することができる。また、グレーティングは、微動ステージの下面に配置されていても良く、この場合、エンコーダヘッドから照射される計測ビームが微動ステージの内部を進行しないので、微動ステージを光が透過可能な中実部材とする必要がなく、微動ステージを中空構造にして内部に配管、配線等を配置することができ、微動ステージを軽量化できる。
また、微動ステージWFS1、WFS2を粗動ステージWCS1又はWCS2に対して駆動する駆動機構は、上記実施形態で説明したものに限られない。例えば実施形態では、微動ステージをY軸方向に駆動するコイルが微動ステージをZ軸方向に駆動するコイルとしても機能したが、これに限らず微動ステージをY軸方向に駆動するアクチュエータ(リニアモータ)と、微動ステージをZ軸方向に駆動する、すなわち微動ステージを浮上させるアクチュエータとを、それぞれ独立して設けても良い。この場合、微動ステージに常に一定の浮上力を作用させることができるので、微動ステージのZ軸方向の位置が安定する。
なお、上記実施形態では、微動ステージWFS1,WFS2は、ローレンツ力(電磁力)の作用により粗動ステージWCS1又WCS2に非接触支持されたが、これに限らず、例えば微動ステージWFS1,WFS2に真空予圧型の空気静圧軸受等を設けて、粗動ステージWCS1又WCS2に対して浮上支持しても良い。また、上記実施形態では、微動ステージWFS1,WFS2は、全6自由度方向に駆動可能であったが、これに限らず少なくともXY平面に平行な二次元平面内を移動できれば良い。また、微動ステージ駆動系52A,52Bは、上述したムービングマグネット式のものに限らず、ムービングコイル式のものであっても良い。さらに微動ステージWFS1,WFS2は、粗動ステージWCS1又はWCS2に接触支持されていても良い。従って、微動ステージWFS1,WFS2を粗動ステージWCS1又はWCS2に対して駆動する微動ステージ駆動系は、例えばロータリモータとボールねじ(又は送りねじ)とを組み合わせたものであっても良い。
なお、上記実施形態では、露光装置が液浸型の露光装置である場合について説明したが、これに限られるものではなく、液体(水)を介さずにウエハWの露光を行うドライタイプの露光装置にも本発明は好適に適用することができる。
なお、上記実施形態では、スキャニング・ステッパに本発明が適用された場合について説明したが、これに限らず、ステッパなどの静止型露光装置に本発明を適用しても良い。ステッパなどであっても、露光対象の物体が搭載されたステージの位置をエンコーダで計測することにより、干渉計を用いてこのステージの位置を計測する場合と異なり、空気揺らぎに起因する位置計測誤差の発生を殆ど零にすることができ、エンコーダの計測値に基づいて、ステージを高精度に位置決めすることが可能になり、結果的に高精度なレチクルパターンの物体上への転写が可能になる。また、ショット領域とショット領域とを合成するステップ・アンド・スティッチ方式の縮小投影露光装置にも本発明は適用することができる。
また、上記実施形態の露光装置100における投影光学系は縮小系のみならず等倍及び拡大系のいずれでも良いし、投影光学系PLは屈折系のみならず、反射系及び反射屈折系のいずれでも良いし、この投影像は倒立像及び正立像のいずれでも良い。
また、照明光ILは、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)に限らず、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)などの紫外光や、F2レーザ光(波長157nm)などの真空紫外光であっても良い。例えば米国特許第7,023,610号明細書に開示されているように、真空紫外光としてDFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。
また、上記実施形態では、露光装置100の照明光ILとしては波長100nm以上の光に限らず、波長100nm未満の光を用いても良いことはいうまでもない。例えば、軟X線領域(例えば5〜15nmの波長域)のEUV(Extreme Ultraviolet)光を用いるEUV露光装置に本発明を適用することができる。その他、電子線又はイオンビームなどの荷電粒子線を用いる露光装置にも、本発明は適用できる。
また、上述の実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスク(レチクル)を用いたが、このレチクルに代えて、例えば米国特許第6,778,257号明細書に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて、透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスク(可変成形マスク、アクティブマスク、あるいはイメージジェネレータとも呼ばれ、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)などを含む)を用いても良い。かかる可変成形マスクを用いる場合には、ウエハ又はガラスプレート等が搭載されるステージが、可変成形マスクに対して走査されるので、このステージの位置をエンコーダシステム及びレーザ干渉計システムを用いて計測することで、上記実施形態と同等の効果を得ることができる。
また、例えば国際公開第2001/035168号に開示されているように、干渉縞をウエハW上に形成することによって、ウエハW上にライン・アンド・スペースパターンを形成する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
さらに、例えば米国特許第6,611,316号明細書に開示されているように、2つのレチクルパターンを、投影光学系を介してウエハ上で合成し、1回のスキャン露光によってウエハ上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置にも本発明を適用することができる。
なお、上記実施形態でパターンを形成すべき物体(エネルギビームが照射される露光対象の物体)はウエハに限られるものでなく、ガラスプレート、セラミック基板、フィルム部材、あるいはマスクブランクスなど他の物体でも良い。
露光装置100の用途としては半導体製造用の露光装置に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光装置や、有機EL、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD等)、マイクロマシン及びDNAチップなどを製造するための露光装置にも広く適用できる。また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。
次に、本発明の実施形態による露光装置及び露光方法をリソグラフィ工程で使用したマイクロデバイスの製造方法の実施形態について説明する。図26は、マイクロデバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートを示す図である。
まず、ステップS10(設計ステップ)において、マイクロデバイスの機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS11(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスク(レチクル)を製作する。一方、ステップS12(ウエハ製造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
次に、ステップS13(ウエハ処理ステップ)において、ステップS10〜ステップS12で用意したマスクとウエハを使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS14(デバイス組立ステップ)において、ステップS13で処理されたウエハを用いてデバイス組立を行う。このステップS14には、ダイシング工程、ボンティング工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。最後に、ステップS15(検査ステップ)において、ステップS14で作製されたマイクロデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にマイクロデバイスが完成し、これが出荷される。
図27は、半導体デバイスの場合におけるステップS13の詳細工程の一例を示す図である。
ステップS21(酸化ステップ)おいては、ウエハの表面を酸化させる。ステップS22(CVDステップ)においては、ウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップS23(電極形成ステップ)においては、ウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップS24(イオン打込みステップ)においては、ウエハにイオンを打ち込む。以上のステップS21〜ステップS24のそれぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ステップS21(酸化ステップ)おいては、ウエハの表面を酸化させる。ステップS22(CVDステップ)においては、ウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップS23(電極形成ステップ)においては、ウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップS24(イオン打込みステップ)においては、ウエハにイオンを打ち込む。以上のステップS21〜ステップS24のそれぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウエハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップS25(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感光剤を塗布する。引き続き、ステップS26(露光ステップ)において、上で説明したリソグラフィシステム(露光装置)及び露光方法によってマスクの回路パターンをウエハに転写する。次に、ステップS27(現像ステップ)においては露光されたウエハを現像し、ステップS28(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップS29(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
以上説明したように、本発明の露光装置及び露光方法並びにデバイス製造方法は、薄板状の物体を保持装置に搬入する、及び/又は薄板状の物体を保持装置から搬出するのに適している。また、本発明の露光方法及び露光装置は、エネルギビームを物体上に照射して物体上にパターンを形成するのに適している。また、本発明のデバイス製造方法は、電子デバイスを製造するのに適している。また、本発明の搬送システムは、薄板状の物体を搬送するのに適している。
一実施形態において、一対の第2移動体をガイド部材に沿って互いに離間する方向に移動させることにより、一対の第2移動体で支持されていた保持装置を、物体を保持したまま一対の第2移動体から容易に支持解除して離脱させることが可能になる。
また、物体を搬送部材により上方から非接触で保持して、保持装置に搬入することが可能になる。このため、保持装置への物体のロードのため、そのロードに用いられるアーム等を収容するための切り欠きを保持装置に形成する必要がなく、また、物体の受け渡しのための上下動部材を保持装置に設けたりする必要がない。
また、物体を搬送部材により上方から非接触で保持して、保持装置に搬入することが可能になる。このため、保持装置への物体のロードのため、そのロードに用いられるアーム等を収容するための切り欠きを保持装置に形成する必要がなく、また、物体の受け渡しのための上下動部材を保持装置に設けたりする必要がない。
20…主制御装置、51,51A,51B…粗動ステージ駆動系、52A,52B…微動ステージ駆動系、70A,70B…微動ステージ位置計測系、77x…Xヘッド、77ya、77yb…Yヘッド、100…露光装置、102…チャックユニット(搬送装置)、108…ベルヌーイ・チャック(チャック部材)、112…ギャップセンサ、114a〜114c…撮像素子、118…ウエハ搬送アーム、120…ロボットアーム、W…ウエハ、WFS1,WFS2…微動ステージ(保持装置)、IL…照明光、WCS1,WCS2…粗動ステージ(第2移動体)、 YC1…Y粗動ステージ(第1移動体)。
Claims (13)
- エネルギビームの照射によって物体にパターンを形成する露光装置であって、
第1方向に延在するガイド部材を有し、前記第1方向と略直交する第2方向に移動する第1移動体と、
前記ガイド部材に沿って前記第1方向に移動自在に設けられ、前記第1移動体の移動により前記ガイド部材とともに前記第2方向に移動する一対の第2移動体と、
前記物体を保持するとともに、前記一対の第2移動体により、少なくとも前記第1方向及び前記第2方向を含む二次元平面内で移動自在に支持される保持装置と、
前記物体を上方から非接触で保持可能なチャック部材を有し、前記保持装置との間で前記物体を搬送する搬送装置とを有する露光装置。 - 前記チャック部材は、ベルヌーイ効果を利用して前記物体を非接触で保持するベルヌーイ・チャックを含む請求項1に記載の露光装置。
- 前記搬送装置は、前記チャック部材が設けられ、第1位置で、前記所定面に直交する方向に上下動する第1部材と、該第1部材との間で前記物体の受け渡しを行い、前記第1位置と該第1位置から前記二次元平面に平行な方向に沿って離れた第2位置とを含む所定範囲の領域内で移動可能な第2部材とを含む請求項1又は2に記載の露光装置。
- 前記搬送装置は、前記チャック部材が設けられ、前記所定面に直交する方向及び前記所定面に平行な方向に移動可能な搬送部材を含む請求項1又は2に記載の露光装置。
- 前記搬送装置は、前記チャック部材に設けられ、前記保持装置に保持された前記物体上面との間隔を検出するギャップセンサを備え、
前記ギャップセンサの検出結果に基づいて前記チャック部材と前記物体との間の距離を調節する調節装置を有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の露光装置。 - 前記搬送装置は、前記チャック部材に設けられ、当該チャック部材に保持された前記物体の位置情報を計測する計測系を有し、
前記位置情報の計測結果に基づいて、前記保持装置の位置を調整する調整装置を有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の露光装置。 - 前記保持装置の前記二次元平面に実質的に平行な一面に計測面が設けられ、
前記第2移動体の内部に空間部が設けられ、
前記第2移動体の空間部内に前記計測面に対向して配置され、該計測面に少なくとも1本の第1計測ビームを照射し、該第1計測ビームの前記計測面からの光を受光するヘッド部を有し、該ヘッド部の出力に基づいて前記保持装置の少なくとも前記二次元平面内の位置情報を計測する第1計測系と、前記第1計測系で計測された前記位置情報に基づいて、前記保持装置を単独で若しくは前記移動体と一体で駆動する駆動系とを備える請求項1〜6のいずれか一項に記載の露光装置。 - エネルギビームの照射によって物体にパターンを形成する露光方法であって、
第1方向に延在するガイド部材を有する第1移動体を、前記第1方向と直交する第2方向に移動させるステップと、
前記ガイド部材に沿って前記第1方向に移動自在に設けた一対の第2移動体を、前記第1移動体の移動により前記ガイド部材とともに前記第2方向に移動させるステップと、
前記物体を保持する保持装置を前記一対の第2移動体により支持し、前記一対の第2移動体を前記ガイド部材に沿って同期移動させて、前記保持装置を前記第1方向に移動させるステップと、
前記物体を上方から非接触で保持可能なチャック部材を用いて、前記保持装置との間で前記物体を搬送するステップと、
を含む露光方法。 - 前記チャック部材は、ベルヌーイ効果を利用して前記物体を非接触で保持するベルヌーイ・チャックを含む請求項8に記載の露光方法。
- 前記チャック部材により保持されるのに先だって、前記保持装置の上方の前記チャック部材の下方に、搬送部材により前記物体を搬送するステップを含む請求項8または9に記載の露光方法。
- 前記チャック部材に設けられたギャップセンサにより、前記保持装置に保持された前記物体上面と前記チャック部材との間隔を検出するステップと、
前記ギャップセンサの検出結果に基づいて前記チャック部材と前記物体との間の距離を調節するステップとを含む請求項8〜10のいずれか一項に記載の露光方法。 - 前記チャック部材に設けられた計測系により、当該チャック部材に保持された前記物体の位置情報を計測するステップと、
前記位置情報の計測結果に基づいて、前記保持装置の位置を調整するステップとを有する請求項8〜11のいずれか一項に記載の露光方法。 - 請求項8〜12のいずれか一項に記載の露光方法により物体を露光することと、
露光された前記物体を現像することと、を含むデバイス製造方法。
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