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JP2013223906A - 工作機械およびレベリング方法 - Google Patents

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JP2013223906A
JP2013223906A JP2012097335A JP2012097335A JP2013223906A JP 2013223906 A JP2013223906 A JP 2013223906A JP 2012097335 A JP2012097335 A JP 2012097335A JP 2012097335 A JP2012097335 A JP 2012097335A JP 2013223906 A JP2013223906 A JP 2013223906A
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昭夫 保坂
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Abstract

【課題】移動構造物の変位を小さく単純にしながら、容易にレベリングの作業を行なうことが望まれる。
【解決手段】T字形のベッド1の上にテーブル2とコラム3が交差しないように搭載される。テーブル2のX軸方向に沿った荷重中心線XG上の機体両側端に第1の支持点A点と第2の支持点B点を設ける。コラム3のY軸方向に沿った荷重中心線YG上の機体後側端に第3の支持点C点を設ける。そして、荷重中心線XGと荷重中心線YGとの交点に第4の支持点J点を設ける。レベリング装置9は、ベッド1に取り付けられている第1のレベル調整基材10とベッド1に取り付けられていない第2のレベル調整基材20とでなる。梁材25を用いて第2のレベル調整基材20を第4の支持点J点に位置させ、取付材26をベッド1の前面に取り付けて第2のレベル調整基材20を所定の位置に位置決めし固設する。
【選択図】図1

Description

本発明は、平面形状がT字形の基礎構造物の上に第1の水平1軸方向に移動する第1の移動構造物と第1の水平1軸方向に直交する第2の水平1軸方向に移動する第2の移動構造物とを積み重ねずに独立して搭載した工作機械において、機体を水平に設置するために水平レベルの調整を行なうレベリング装置を備えた工作機械およびレベリング方法に関する。
金属でなる被加工物を精密に加工する金属加工機械である工作機械では、基礎構造物であるベッドの上に複数の構造物が配設される。ベッドを除く機体の基本の構成要素である主要構造物は、ベッド上に固設される固定構造物と、ベッドに移動可能に搭載される移動構造物とを含む。工具と被加工物は、直接または間接的に主要構造物に取り付けられる。そのため、ベッドが正確に水平に設置されているかどうかは、加工部位における加工精度に重大な影響を与える。
ベッドは、機体を据え付けるための複数の支持基材を有している。機体の据付にあたっては、支持基材を床に置くだけの場合と、支持基材をアンカーボルトで床に固定する場合とがある。工場の床面が要求される加工精度を上回る程度正確に水平であるということは期待できないので、何れの場合であっても、機体が水平面に対して傾いて据え付けられることが避けられない。
そこで、一般の工作機械では、1以上の支持基材が鉛直方向(上下方向)に任意の長さ変更できるように構成されている。以下、鉛直方向に長さが変更できる支持基材をレベル調整基材といい、レベル調整基材を含めて支持基材における高さを決定する部位を単に脚と総称する。レベリング装置は、ベッドに設けられる複数のレベル調整基材からなり、複数のレベル調整基材の脚の高さをそれぞれ調整することによって機体の水平出し(レベリング)を行なうことができる。
設計上、機体を支持する複数の支持点は、ベッドにかかる荷重を平面上で平均的に分散して受けるように配置されることが基本である。例えば、特許文献1に示されるように、ベッドの平面形状が四角形である場合は、少なくとも平面上の3点で機体を支持し、各支持点においてそれぞれ床面からベッドの下面までの高さを調整することによって機体を水平に支持することができることが知られている。支持点が少ないほどレベリングの作業がより容易である。言い換えると、3点で機体を支持する構造であることが理想的である。
しかしながら、比較的大型の工作機械の場合、3点だけで機体を支持する構造であると、ベッドの上に搭載されている被加工物を含む移動構造物の荷重によってベッドが撓んでしまう。ベッドの剛性を荷重に耐えられる程度まで高くすることができるが、ベッドを形成する材料の量とベッドの重量とが増大しすぎるため、望ましくない。また、例えば、テーブルやサドルのような移動構造物にも相応の剛性が要求されるので、移動構造物の軽量化に限界がある。
特許文献2には、全ての主要構造物の重心に対応する位置に支持点を設ける電気加工機が開示されている。特許文献2の発明によると、ベッドの平面形状が四角形であって移動構造物が上下に重なるように配置されている構造の工作機械の場合には、移動構造物の荷重に因るベッドの撓みが低減され、移動構造物における変位が小さく抑えられる効果がある。支持点が5点以上あるとレベリングの作業が相当難しくなるが、特許文献2の発明の電気加工機では支持点が4点であるので、レベリングの作業が比較的容易である点で優れている。
ただし、レベリング装置の複数のレベル調整基材は、例えば、特許文献3に代表的に示されているように、作業者がレベリングボルトを回すことによって脚の高さを調整するようにされている。そのため、一般の工作機械では、作業者の手が届かないところに支持点を設けないように機体が設計されている。なお、作業者の手が届かないところに支持点を設けている特許文献2の発明では、アクチュエータによってレベル調整基材の脚の高さを調整できるようにしてレベリングの作業を可能にしている。
しかしながら、ベッドの平面形状がT字形であり、ベッドの機体前側に水平1軸方向(X軸方向)に移動する第1の移動構造物を搭載し、ベッドの機体後側にX軸方向に直交する水平1軸方向(Y軸方向)に移動する別の第2の移動構造物を第1の移動構造物の上に積載せずに独立して搭載した工作機械の場合は、特許文献2に開示されているように機体を4点で支持するようにすると、支持点が足りず、特にX軸方向に移動する移動構造物にローリングに因る複雑な変位を生じさせる。
例えば、図4に示されるようなベッド1に移動するテーブル2とコラム3を搭載した工作機械では、ABC点の3点だけで機体を支持するようにすると、コラム3が機体の前方に向かって移動したとき、コラム3の荷重によってベッド1の中央が撓んでしまう。このとき、全ての主要構造物の荷重が集中する“重心”としてベッド1のおおよそ中心に相当するD点に支持基材を設けて、ABCD点の4点で機体を支持するようにすると、ベッド1の中心D点におけるベッド1の撓みが抑制されることがわかる。
しかしながら、テーブル2の荷重を実質的にABD点の3点で受けることになるので、テーブル2にローリングが発生してしまう。その結果、制御によって位置の誤差を補正することができないような複雑な変位をテーブル2に与えてしまう。このとき、中心D点に対向する機体の前側端のE点に支持点を設けて、ABDE点の4点でテーブル2の荷重を受けるようにすることによって、テーブル2におけるローリングの発生を抑えることができる。しかしながら、支持点がABCDE点の5点になるため、レベリングの作業が困難になる。
特許文献4の発明は、基本の3点の支持点で機体を支持するレベル調整基材と、X軸方向に移動する移動構造物の荷重を4点で支持する浮動式の支持基材とを設ける機体の支持方法を提案している。例えば、図4に示される工作機械の場合は、ABCDEFG点の7点に支持点を設ける。その結果、テーブル2とコラム3のそれぞれの荷重を平均的に分散させて受けることができ、テーブル2とコラム3の変位を抑制するとともに、変位を単純にすることができる。
実公平3−18103号公報(第1頁) 特開昭60−213444公報(第2頁) 実開昭63−73292号公報(第1図) 特開平2−218530号公報(第2頁)
平面形状がT字形のベッドの上に第1の移動構造物と第2の移動構造物を交差しないように独立して搭載した工作機械では、支持点を多くすることによって移動構造物の変位を小さくするとともに変位を単純にすることができるが、支持点が増大して、レベリングの作業が極めて困難になる。特に、作業者の手が届かないベッドの下の奥まったところに支持点が存在する場合は、遠隔で操作することができる動力を有するレベル調整基材が要求される。しかも、動力操作と手動操作を混合で複数のレベル調整基材を操作する必要があるので、レベリングの作業がより困難になっている。
本発明は、平面形状がT字形の基礎構造物の機体前側に第1の移動構造物を搭載し基礎構造物の機体後側に第2の水平1軸方向に移動する第2の移動構造物を第1の移動構造物と交差しないように搭載した工作機械において、各移動構造物の変位を小さくし、かつ変位を単純にすることができるとともに、比較的容易にレベリングの作業を行なうことができる工作機械およびレベリング方法を提供することを主たる目的とする。本発明のいくつかの利点については、本発明の実施の形態の説明において、詳しく説明される。
本発明の工作機械は、上記目的を達成するために、平面形状がT字形の基礎構造物(1)の機体前側に第1の水平1軸方向(X)に移動する第1の移動構造物(2)を搭載し基礎構造物(1)の機体後側に第1の水平1軸方向(X)に直交する第2の水平1軸方向(Y)に移動する第2の移動構造物(3)を第1の移動構造物(2)と交差しないように搭載した工作機械において、第1の移動構造物(2)の第1の水平1軸方向(X)に沿った第1の荷重中心線(XG)上にある機体両側端に設けられる第1の支持点(A)および第2の支持点(B)と第2の移動構造物(3)の第2の水平1軸方向(Y)に沿った第2の荷重中心線(YG)上にある機体後側端に設けられる第3の支持点(C)とにそれぞれ対応する基礎構造物(1)の下の所定の位置に配設され各位置において基礎構造物(1)の高さを調整できる第1のレベル調整基材(10)と、第1の荷重中心線(XG)と第2の荷重中心線(YG)との交点に設けられる第4の支持点(J)に対応する基礎構造物(1)の下の所定の位置に配設されその位置において基礎構造物(1)の高さを調整できる第2のレベル調整基材(20)と、でなり、第2のレベル調整基材(20)が、床面に水平に接地する台座(21)と、台座(21)に軸廻りに回転可能に載置され鉛直方向の長さを任意に調整することができるレベリングボルト(22)と、レベリングボルト(22)に螺合するロックナット(23)と、一端(25A)がロックナット(23)に一体的に連結しロックナット(23)から基礎構造物(1)の前端までの長さ(L)を有する梁材(25)と、梁材(25)の他端(25B)に設けられ梁材(25)を基礎構造物(1)に取り付けて固定する取付材(26)と、を含んでなるレベリング装置(9)を備えるようにする。
また、本発明の別の工作機械は、平面形状がT字形の基礎構造物(1)の機体前側に第1の水平1軸方向(X)に移動する第1の移動構造物(2)を搭載し基礎構造物(1)の機体後側に第1の水平1軸方向(X)に直交する第2の水平1軸方向(Y)に移動する第2の移動構造物(3)を第1の移動構造物(2)と交差しないように搭載した工作機械において、第1の移動構造物(2)の第1の水平1軸方向(X)に沿った第1の荷重中心線(XG)上にある機体両側端に設けられる第1の支持点(A)および第2の支持点(B)と第2の移動構造物(3)の第2の水平1軸方向(Y)に沿った第2の荷重中心線(YG)上にある機体後側端に設けられる第3の支持点(C)とにそれぞれ対応する基礎構造物(1)の下の所定の位置に配設され各位置において基礎構造物(1)の高さを調整できる第1のレベル調整基材(10)と、第1の荷重中心線(XG)と第2の荷重中心線(YG)との交点に設けられる第4の支持点(J)に対応する基礎構造物(1)の下の所定の位置に配設されその位置において基礎構造物(1)の高さを調整できる第2のレベル調整基材(20)と、でなり、第2のレベル調整基材(20)が、床面に水平に接地する台座(21)と、台座(21)に軸廻りに回転可能に載置され鉛直方向の長さを任意に調整することができるレベリングボルト(22)と、レベリングボルト(22)に螺合し上面(23A)の両側が第2の水平1軸方向(Y)に沿って面取りされているロックナット(23)と、を含んでなるレベリング装置(9)を備え、基礎構造物(1)の下面(1C)に上記所定の位置に第2のレベル調整基材(20)を案内して位置決めするガイド(1D)が形成されているようにする。
本発明のレベリング方法は、平面形状がT字形の基礎構造物(1)の機体前側に第1の水平1軸方向(X)に移動する第1の移動構造物(2)を搭載し基礎構造物(1)の機体後側に第1の水平1軸方向(Y)に直交する第2の水平1軸方向(Y)に移動する第2の移動構造物(3)を第1の移動構造物(2)と交差しないように搭載した工作機械のレベリング方法において、第1の移動構造物(2)の第1の水平1軸方向(X)に沿った第1の荷重中心線(XG)上にある機体両側端に第1の支持点(A)および第2の支持点(B)を設け、第2の移動構造物(3)の第2の水平1軸方向(Y)に沿った第2の荷重中心線(YG)上にある機体後側端に第3の支持点(C)を設けるとともに、第1の荷重中心線(XG)と第2の荷重中心線(YG)との交点に第4の支持点(J)を設けて、各支持点(A,B,C,J)にそれぞれレベル調整基材を配設して機体の水平レベルを調整するようにする。
本発明のレベリング方法は、より具体的には、第1の支持点(A)と第2の支持点(B)と第3の支持点(C)とにおいて基礎構造物(1)に取付固定されている第1のレベル調整基材(10)の鉛直方向の長さを調整して機体を水平にする工程と、第2のレベル調整基材(20)を基礎構造物(1)に衝突しない位置まで下げて第4の支持点(J)に対応する基礎構造物(1)の下の所定の位置に配置する工程と、機体の水平度が失われないように第2のレベル調整基材(20)を操作して第2のレベル調整基材(20)を基礎構造物(1)の下面に当接させる工程と、を含んでなるようにする。
なお、上記符号は、図面の符号と一致する。ただし、説明の便宜上付されたものであって、本発明を実施の形態の工作機械およびレベリング方法に限定するものではない。
本発明の工作機械は、機体両側端と機体後側端とに設けられる各支持点にそれぞれ第1のレベル調整基材を配設するとともに、第1の移動構造物と第2の移動構造物との各荷重中心線の交点に第4の支持点を設けて第2のレベル調整基材を配設するので、各荷重中心線上に存在する支持点だけで各移動構造物の荷重を受ける構造である。その結果、基礎構造物の撓みが抑えられ、各移動構造物の変位を小さくすることができるとともに、第1の移動構造物にローリングが発生せず、各移動構造物の変位を単純にすることができる。また、水平レベルを調整する支持点が4点であるので、レベリングの作業が比較的容易である。
そして、第2のレベル調整基材が、ロックナットと一体的に連結し基礎構造物の前端までの長さを有する梁材と、その梁材の他端に設けられ梁材を基礎構造物の前面に取り付けて固定する取付材とを含んでなるので、作業者の手が届かない上記第4の支持点に第2のレベル調整基材を位置決めして固設し操作することができる。そのため、アクチュエータのような動力源を有するレベル調整基材が不要である。その結果、レベリング装置の構成がより簡単であって、製作が容易で比較的安価である。また、全て作業者の手動操作だけで水平レベルの調整を行なうことができるので、レベリングの作業が困難にならない。
また、本発明の別の工作機械は、特に、第2のレベル調整基材のロックナットを基礎構造物の下面に形成されているガイドに合わせて奥に押し進めるだけで、作業者の手が届かない上記第4の支持点に第2のレベル調整基材を位置決めして固設し操作することができるので、第2のレベル調整基材を固設する作業がより容易である。また、第2のレベル調整基材に第2のレベル調整基材を基礎構造物の下の所定の位置に固設するための付属体がないので、レベリング装置の構成が一層簡単である。
本発明のレベリング方法は、各移動構造物の各荷重中心線上にある支持点で各移動構造物の荷重を受けるので、各移動構造物の変位を小さくすることができるとともに、第1の移動構造物にローリングに因る複雑な変位が発生することがなく、各移動構造物の変位を単純にすることができる。また、支持点が4点であるので、レベリングの作業が比較的容易である。そして、機体後側端の支持点と機体両側端の基本の3点の支持点で基礎構造物を水平にし、各移動構造物の各荷重中心線の交点にレベル調整基材を位置決めして基礎構造物の下面に突き当てるだけであるので、レベリングの作業が比較的容易である。
本発明の工作機械の機体の概容を示す平面図である。 第1の実施の形態のレベル調整基材の構成を示す側面図である。 第2の実施の形態のレベル調整基材の構成を示す側面図である。 従来の工作機械の機体の概容を示す平面図である。
図1に、本発明の工作機械の主要構造物の配置が示されている。図1に示される工作機械は、平面形状がT字形の基礎構造物の機体前側に第1の水平1軸方向(X軸方向)に移動する第1の移動構造物を搭載し基礎構造物の機体後側にX軸方向に直交する第2の水平1軸方向(Y軸方向)に移動する第2の移動構造物を第1の移動構造物と交差しないように独立して搭載した工作機械の一例である。図1の向かって下側が機体の前側、右側が機体の右側、左側が機体の左側、上側が機体の後側である。
図1に示される実施の形態の工作機械は、具体的に数値制御ワイヤカット放電加工装置の本機(機械部位)である。機体の基本の構成要素である主要構造物は、ベッド1と、テーブル2と、コラム3と、コラム上部位(ラム)4と、スライダ5と、加工ヘッド6である。本発明では、図1に示される工作機械における各主要構造物と同一の構造物に限定されない。例えば、コラム3をコラム3とは異なる構造を有する別の移動構造物、例えば、サドルに置き換えて機体を設計することができる。
ベッド1は、床に設置される固定構造物であり、他の主要構造物を搭載する基礎構造物である。ベッド1は、平面形状がT字形である。ベッド1は、鋳物で形成されている。ベッド1は、リブ構造を有する。ベッド1の上面にX軸方向に沿ってリニアガイドの2本のガイドレール1Aが平行に敷設されている。また、ベッド1の上面にY軸方向に沿ってリニアガイドの2本のガイドレール1Bが平行に敷設されている。
テーブル2は、ベッド1の機体前側に搭載され、X軸方向に往復移動することができる第1の移動構造物である。テーブル2は、鋳物またはセラミックで形成されている。テーブル2の下面には図示しない複数のリニアガイドの軸受が設けられていて、テーブル2は、ガイドレール1Aに案内されてX軸方向に移動する。テーブル2は、回転型サーボモータまたは交流同期型リニアモータによって駆動する。テーブル2には、図示しない被加工物の取付台であるワークスタンドが設けられている。テーブル2には、必要に応じて加工槽またはスプラッシュガードが設けられる。
コラム3は、ベッド1の機体後側にX軸方向に往復移動するテーブル2と重なり合わないように、言い換えると、テーブル2と交差しないでY軸方向に往復移動するように搭載される第2の移動構造物である。コラム3は、鋳物で形成されている。コラム3は、リブ構造を有する。コラム3の下面には図示しない複数のリニアガイドの軸受が設けられていて、コラム3は、ガイドレール1Bに案内されてY軸方向に移動する。コラム3は、回転型サーボモータまたは交流同期型リニアモータによって駆動する。
ラム4は、コラム3の上面に搭載され、Y軸方向に平行なV軸方向に往復移動する移動構造物である。スライダ5は、ラム4の前面に取り付けられ、X軸方向に平行なU軸方向に往復移動する移動構造物である。加工ヘッド6は、スライダ5に取り付けられ、X軸方向とY軸方向とに直交する鉛直1軸方向(Z軸方向)に往復移動することができる移動構造物である。なお、Z軸方向は、ワイヤカット放電加工装置における主軸である。
ワイヤカット放電加工機である実施の形態の工作機械では、コラム3の前面下側に下アーム7の末端が固定されている。したがって、下アーム7は、コラム3の移動にともなってY軸方向に移動する。下アーム7の先端には、ワイヤカットの工具であるワイヤ電極を案内する下側ワイヤガイドが設けられている。
加工ヘッド6の下端には、上アーム8が固定されている。したがって、上アーム8は、ラム4の移動にともなってV軸方向に移動し、スライダ5の移動にともなってU軸方向に移動し、加工ヘッド6の移動にともなってZ軸方向に移動する。上アーム8の先端には、ワイヤ電極を案内する上側ワイヤガイドが設けられている。なお、加工ヘッド6には、ワイヤ電極を自動的に張架するワイヤカット放電加工機に特有の図示しない自動結線装置が設けられる。
ラム4とスライダ5は、上側ワイヤガイドと下側ワイヤガイドの水平方向の相対位置を変位させてワイヤ電極を所定の角度に傾斜させるテーパ装置を構成する。加工ヘッド6は、上側ワイヤガイドと下側ワイヤガイドの鉛直方向の相対位置を変位させて上側ワイヤガイドと下側ワイヤガイドとの間の距離を変更する。実施の形態の工作機械では、コラム3とラム4とを含んでコラム部位とし、スライダ5と加工ヘッド6とを含んで上アーム部位とする。
レベリング装置9は、ベッド1の下に設けられる。レベリング装置9は、3つの第1のレベル調整基材10とただ1つの第2のレベル調整基材20とでなる。各レベル調整基材は、それぞれ床面とベッド1との間でベッド1を支持するように平面上に分散して設けられる。各レベル調整基材は、機体を支持する支持基材であって、鉛直方向の長さを調整することができる支持基材である。特に、第1のレベル調整基材10はベッド1に取付固定されている支持基材である。一方、第2のレベル調整基材20は、レベリングの作業前にベッド1に取り付けられていない支持基材である。
第1のレベル調整基材10は、テーブル2の移動方向(X軸方向)に沿った第1の荷重中心線XG上にある機体両側端に設けられる第1の支持点Aおよび第2の支持点Bとコラム3の移動方向(Y軸方向)に沿った第2の荷重中心線YG上にある機体後側端に設けられる第3の支持点Cとにそれぞれ対応するベッド1の下の所定の位置に配設され、各位置においてベッド1の高さを調整することができる。第2のレベル調整基材20は、第1の荷重中心線XGと第2の荷重中心線YGとの交点に設けられる第4の支持点Jに対応するベッド1の下の所定の位置に配設され、その位置においてベッド1の高さを調整することができる。
ここで、荷重中心線は、構造物の重心を通る水平方向の直線を意味する。特に、移動構造物の重心を通る移動構造物の移動方向に沿った直線を示す。実施の形態の工作機械では、テーブル2のX軸方向に沿った第1の荷重中心線XGは、テーブル2の移動制御軸線Xと一致している。また、コラム3のY軸方向に沿った荷重中心線YGは、コラム3の移動制御軸線Yと一致している。
図2に、第1の実施の形態の工作機械におけるレベリング装置のレベル調整基材の側面が示されている。図2Aは、第1のレベル調整基材の構成を示す。図2Bは、第2のレベル調整基材の構成を示す。図2Bには、第2のレベル調整基材の取付材の正面が合わせて示されている。第1のレベル調整基材は、以下に具体的に示される構成である必要はなく、床に台座を置く構成であって動力源を有していない従来公知のレベル調整基材を適用することができる。
第1のレベル調整基材10は、主に、台座11と、レベリングボルト12と、ロックナット13とを含んでなる。第1のレベル調整基材10は、ベッド1の下面に固定されている。特に、第1のレベル調整基材10は、鉛直方向の長さを調整できる状態、言い換えると、脚の高さを変更できる状態でベッド1の下面側に固定されている。
第1のレベル調整基材10の台座11は、第1のレベル調整基材10の全体を水平に支持する基台となる部材である。レベリングボルト12は、鉛直方向の長さを任意に調整することができる部材である。ロックナット13は、レベリングボルト12の鉛直方向の長さを調整できる状態で第1のレベル調整基材の全体をベッド1に取り付けて固定する部材である。結合ボルト14は、台座11とレベリングボルト12とを結合して台座11がレベリングボルト12と分離しないようにする。
台座11は、床面に水平に接地する。台座11の上面側に受座11Aが形成されている。レベリングボルト12は、頭部を下にして受座11の上に立設される。ロックナット13は、例えば、ベッド1の下側のフレームに取り付けられ固定される。レベリングボルト12とロックナット13とが螺合し、ロックナット13に対してレベリングボルト12が回動することによってレベリングボルト12の鉛直方向の長さが調整され、ロックナット13が上下してベッド1の脚の高さが変更される。
第2のレベル調整基材20は、台座21と、レベリングボルト22と、ロックナット23と、結合ボルト24と、梁材25と、取付材26と、を含んでなる。台座21と、レベリングボルト22と、ロックナット23とは、ベッド1を支持するための第2のレベル調整基材20の本体20Aを構成する。また、梁材25と取付材26は、本体20Aを所定の位置に位置決めして固設するための第2のレベル調整基材20の付属体20Bを構成する。
第2のレベル調整基材20の台座21は、床面に水平に接地する。台座21は、本体20Aの基台となる部材である。台座21は、レベリングボルト22を上下方向に立てた状態で載置する。台座21の上面側に擂鉢形状の受座21Aが形成されている。受座21Aは、円錐の転写形状に形成されていて、座面の断面形状が直線である。受座21Aは、レベリングボルト22を拘束しないように、受座21Aで半球形状のレベリングボルト22の頭部を受ける。そのため、台座21は、レベリングボルト22をその軸廻りに回転可能に載置する。
レベリングボルト22は、鉛直方向の長さを任意に調整することができる部材である。レベリングボルト22は半球形状の頭部を有する。レベリングボルト22は、台座21に軸廻りに回転可能に載置される。具体的に、レベリングボルト22は、頭部を下にして台座21の受座21Aの中心に軸心が一致するように受座21Aの上に載置される。レベリングボルト22は、ロックナット23に螺合し、ロックナット23に対して回転してレベリングボルト22の長手方向におけるロックナット23の相対位置を変化させる。
ロックナット23は、ベッド1の下面に当接してベッド1を直接受ける部材である。また、ロックナット23は、レベリングボルト22に螺合してレベリングボルト22の長手方向に対して相対位置を変化できる状態で本体20Aをベッド1に取り付けて固定する部材である。ロックナット23は、平坦な上面23Aを有し、上面23Aがベッド1の下面に突き当てられる。
ロックナット23は、機体前側方向に位置する一側面23B側において梁材25に一体的に連結される。ロックナット23は、梁材25を介在させてベッド1に固定される。レベリングボルト22が回動されるとき、ロックナット23がレベリングボルト22の長手方向において相対的に変位し、結果的にレベリングボルト22の鉛直方向の長さが変化してロックナット23が上下する。その結果、ベッド1の高さが変わる。
結合ボルト24は、台座21がレベリングボルト22から分離しないようにするとともに、レベリングボルト22の倒れを防ぐ部材である。結合ボルト24は、台座21の下面側に設けられている座繰穴21Bから台座21の中央を貫通してレベリングボルト22の頭部の中心に螺合する。
梁材25は、実質的に本体20Aを支持する部材である。梁材25は、ロックナット23からベッド1の前端まで水平に設けられる。梁材25は、その一端25Aがロックナット23の機体前側方向に位置する一側面23B側においてロックナット23と一体的に連結するように形成されている。梁材25は、図1に示されるように、実質的にロックナット23の一側面23B側からベッド1の前端までの長さLを有する。
取付材26は、梁材25の他端25Bに設けられ、梁材25をベッド1に取り付けて固定する部材である。取付材26は、予めベッド1の前面に穿設されているネジ穴にネジを締結することによってベッド1の前面に固定される。梁材25の一端25Aがロックナット23の一側面23A側においてロックナット23と連結されているので、取付材26をベッド1に取り付けたときに、本体20Aが各移動構造物の荷重中心線の交点にある第4の支持点J点に対応するベッド1の下の所定の位置に位置決めされた状態で固設される。
以上に説明される第1の実施の形態の工作機械では、支持点ABCJ点の4点でコラム3の荷重を受ける構造であるので、コラム3の変位が低減される。ただし、全ての主要構造物の重心が集中する位置に支持点を設ける場合に比べると(図4D点)、コラム3の傾斜が若干大きくなる可能性がある。しかしながら、コラム3の変位をY軸方向にだけ生じる単純な変位にすることができるため、ピッチエラー補正のように制御によって位置の誤差の補正を行なうことができ、要求される加工精度を達成することができる。
一方、第1の実施の形態の工作機械では、平面上において均等に分散された主に第1の支持点A点と第2の支持点B点および第4の支持点J点との3点でテーブル1の荷重を受ける構造であるが、各支持点ABJ点は、全てテーブル2の第1の荷重中心線XG上にあるので、テーブル2にローリングが発生せず、テーブル2の変位が単純に小さく抑えられる。
特に、第1の実施の形態の工作機械では、第1の荷重中心線XGと第2の荷重中心線YGとの交点に設けられた第4の支持点J点に対応する作業者の手が届かないベッド1の下の奥まったところにある所定の位置に作業者が意識することなく動力源のない第2のレベル調整基材20を位置決めして固設することができる。そのため、レベリング装置9の操作が比較的簡単であり、とりわけ、動力操作と手動操作が混在しないので、レベリングの作業がより容易である。また、動力源を有するレベル調整基材を有していないので、レベリング装置9の構成が比較的簡単である利点がある。
次に本発明のレベリング方法を説明する。本発明のレベリング方法は、基本的に、第1の移動構造物の移動方向に沿った第1の荷重中心線上にある機体両側端に第1の支持点および第2の支持点を設け、第2の移動構造物の移動方向に沿った第2の荷重中心線上にある機体後側端に第3の支持点を設けるとともに、第1の荷重中心線と第2の荷重中心線との交点に第4の支持点を設けて、各支持点にレベル調整基材を配設して水平レベルの調整を行なうものである。
作業者は、テーブル2のX軸方向に沿った第1の荷重中心線XG上にある機体両側端に設けられた第1の支持点A点および第2の支持点B点と、コラム3のY軸方向に沿った第2の荷重中心線YG上にある機体後側端に設けられた第3の支持点C点とにおいて、ベッド1に取付固定されている第1のレベル調整基材10のレベリングボルト12の鉛直方向の長さを予め決められている規定の長さに順番に変更調整して、各支持点ABC点におけるベッド1の高さを基準の高さにする。
この時点で機体の傾きが所要の範囲内に収まる。作業者は、テーブル2の上に置いた水平度計(水準器)を参照しながら、機体の傾きが水平に修正される方向にある支持点に位置する第1のレベル調整基材10のレベリングボルト12を回して鉛直方向の長さを機体が水平に修正される長さに微調整し、機体を水平にする。基本の3点である支持点ABC点におけるベッド1の高さを調整することによって、原理上、機体を水平にすることができる。
機体を水平にしたら、作業者は、第2のレベル調整基材20を準備して、第2のレベル調整基材20のレベリングボルト22の鉛直方向の長さを調整し、予め第2のレベル調整基材20の高さを第2のレベル調整基材20のロックナット23がベッド1の下側に衝突しない位置まで下げておく。そして、例えば、取付材26を持って、第2のレベル調整基材20の本体20Aを第1の荷重中心線XGと第2の荷重中心線YGとの交点に設けられた第4の支持点J点に対応するベッド1の下の所定の位置に配設する。
次いで、作業者は、取付材26のネジ孔にネジを貫通させ、ベッド1の前面に穿設されているネジ穴にネジを挿嵌して締結し、取付材26をベッド1の前面の所定の位置に固定する。取付材26をベッド1に固定することによって梁材25を介して第2のレベル調整基材20の本体20Aがベッド1に固定される。このとき、作業者が意識せずに、本体20Aが第4の支持点J点に対応するベッド1の下の所定の位置に位置決めされて固設される。
作業者は、水平度計を参照しながら長尺のスパナを操作して、第2のレベル調整基材20のレベリングボルト22を鉛直方向の長さが長くなる方向に回動する。このとき、機体の水平度が失われなしように第2のレベル調整基材20を慎重に操作して、第2のレベル調整基材20のロックナット23をベッド1の下面に突き当てて当接させる。その結果、機体が水平に据え置かれた状態で第4の支持点J点における第2のレベル調整基材20の高さが荷重を受けてベッド1を支持する適する高さにされる。
なお、仮に、第2のレベル調整基材20をベッド1の下面に突き当てたときにベッド1が上がって機体が後ろに傾いてしまった場合には、機体後側端に設けられている支持点C点における第1のレベル調整基材10を操作して機体を比較的容易に水平に戻すことができる。
このように、本発明のレベリング方法は、基本の支持点ABC点と第1の荷重中心線XGと第2の荷重中心線YGとの交点に相当する第4の支持点J点の4点で移動構造物の荷重を受けるようにしたので、第1の移動構造物であるテーブル2の荷重を荷重中心線XG上にある支持点ABJ点の3点で受け、第2の移動構造物であるコラム3を荷重中心線YG上の支持点CJ点と均等に分散された荷重中心線XG上の支持点AB点との4点で受けるようにしたので、第1の移動構造物と第2の移動構造物の変位を小さく抑えるとともに変位を単純にすることができる点で優れている。
特に、本発明のレベリング方法は、作業者の手が届く基本の支持点ABC点において第1のレベル調整基材10を調整して機体を水平にしておいてから、第1の荷重中心線XGと第2の荷重中心線YGとの交点に設けられた第4の支持点J点に対応するベッド1の下の所定の位置に第2のレベル調整基材を位置決めして配設し、機体の水平度が失われないように第2のレベル調整基材20がベッド1の下面に当接するまで調整するだけで各移動構造物の変位を小さくするとともに単純にすることができる。そのため、レベリングの作業が比較的容易である。
図3に、第2の実施の形態の工作機械におけるレベリング装置の第2のレベル調整基材の側面が示されている。また、図3に第2のレベル調整基材のロックナット上面が示されている。図3では、図2に示されるレベリング装置と実質的に同じ機能を有する部材は、同じ符号を用いて説明される。なお、第1のレベル調整基材は、第1の実施の形態の工作機械におけるレベリング装置と同一であるので、詳細な説明が省略される。
第2の実施の形態の工作機械は、ベッド1に取り付けられ固定されている第1のレベル調整基材10と、レベリングの作業前にはベッド1に取り付けられていない第2のレベル調整基材20を含むレベリング装置9を備える。ベッド1の下面1Cにガイド1Dが形成されている。ガイド1Dは、第1の荷重中心線XGと第2の荷重中心線YGとの交点に設けられる第4の支持点J点に対応するベッド1の下の所定の位置に第2のレベル調整基材20を案内して位置決めするためのものである。
第2のレベル調整基材20は、少なくとも、台座21と、レベリングボルト22と、ロックナット23と、結合ボルト24とを含んでなる。台座21と、レベリングボルト22と、ロックナット23とは、ベッド1を支持するための第2のレベル調整基材20の本体20Aを構成する。
第2のレベル調整基材20の台座21と、レベリングボルト22と、結合ボルト24は、第1の実施の形態における第2のレベル調整基材20と実質的に同一の機能を有する同一の構成の部材である。
ここで、第2の実施の形態のレベリング装置9のレベリングボルト22と螺合するロックナット23は、上面23Aの両側がY軸方向に沿って面取りされ、面取部位23Cが形成されている。ロックナット23の上面23Bを面取りすることによって形成された突出部位23Dは、ベッド1の下面1Cに設けられているガイド1Dに嵌り合う幅dを有する。なお、実施の形態の工作機械では、ガイド1Dは、Y軸方向に沿って各荷重中心線の交点から機体の前側端までコラム3の第2の荷重中心線YGに平行に設けられている。
以上に説明される第2の実施の形態の工作機械では、支持点ABCJ点の4点でコラム3の荷重を受ける構造であるので、コラム3の変位が低減される。また、平面上において均等に分散された主に第1の支持点A点と第2の支持点B点および第4の支持点J点との3点でテーブル1の荷重を受ける構造であり、各支持点ABJ点は、全てテーブル2の第1の荷重中心線XG上にあるので、テーブル2にローリングが発生せず、テーブル2の変位が単純に小さく抑えられる。
特に、第2の実施の形態の工作機械では、作業者の手が届かないところに第2のレベル調整基材20を位置決めして固設することができる。第2の実施の形態の工作機械では、ベッド1の下面1Cにガイド1Dが形成されている必要があるものの、ベッド1の下の所定の位置に第2のレベル調整基材20を位置決めして固設するための付属体が不要である。したがって、第2のレベル調整基材20の構成が簡単であり、第2のレベル調整基材20を設置する作業が容易になる点で有利である。
次に第2の実施の形態の工作機械におけるレベリング装置によるレベリングの作業のプロセスを説明する。まず、作業者は、第1の荷重中心線XGと第2の荷重中心線YG上にある基本の各支持点ABC点において、ベッド1に取付固定されている第1のレベル調整基材10のレベリングボルト12の鉛直方向の長さを予め決められている規定の長さに順番に変更調整して、各支持点ABC点におけるベッド1の高さを基準の高さにする。
この時点で機体の傾きが所要の範囲内に収まる。作業者は、テーブル2の上に置いた水平度計を参照しながら、機体の傾きが水平に修正される方向にある支持点に位置する第1のレベル調整基材10のレベリングボルト12を回して鉛直方向の長さを機体が水平に修正される長さに微調整し、機体を水平にする。
機体を水平にしたら、作業者は、第2のレベル調整基材20を準備して、第2のレベル調整基材20のレベリングボルト22の鉛直方向の長さを調整し、予め第2のレベル調整基材20の高さを第2のレベル調整基材20のロックナット23がベッド1の下側に衝突しない位置まで下げておく。
そして、作業者は、第2のレベル調整基材20がベッド1の下側に衝突しないように、第2のレベル調整基材20のロックナット23の突出部位23Dをベッド1の下面1Cに形成されたガイド1Dに嵌め合わせる。
次いで、長尺のスパナを台座21に当てて台座21を第4の支持点J点の方向に押し出しす。そして、第2のレベル調整部材20の本体20Aをロックナット23の突出部位23Dがストッパに当たって止まるまで押し進める。第2のレベル調整部材20が止まった位置は、第4の支持点J点に対応するベッド1の下の所定の位置であるので、作業者が意識せずに、第2のレベル調整部材20が所定の位置に位置決めされる。
作業者は、長尺のスパナを操作して第2のレベル調整基材20のレベリングボルト22を鉛直方向の長さが長くなる方向に回動する。ロックナット23の突出部位23Dがガイド1Dに嵌って実質的に固定されているので、ロックナット23が上がる。そして、前記機体の水平度が失われないように第2のレベル調整基材20を慎重に操作して第2のレベル調整基材20のロックナット23をベッド1の下面に突き当てて当接させる。その結果、機体が水平に据え置かれた状態で第4の支持点J点における第2のレベル調整基材20の高さが荷重を受けてベッド1を支持する適する高さにされる。
このとき、同時に、機体が水平に据え置かれた状態で第2のレベル調整基材20が床面とベッド1の下面との間に固設される。なお、第2のレベル調整基材20をベッド1の下面に突き当てたときにベッド1が上がって機体が後ろに傾いてしまった場合は、機体後側端に設けられている支持点C点における第1のレベル調整基材10を操作して機体を比較的容易に水平に戻すことができる。
以上に説明されている本発明の工作機械は、すでにいくつか具体的に示されているが、実施の形態と同じ構成である必要はなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で変形して実施することができる。
本発明は、平面形状がT字形の基礎構造物に複数の移動構造物を交差しないように独立して搭載した工作機械に有効に利用できる。本発明は、移動構造物に複雑な変位を与えることなく変位を小さく抑えることができ、比較的大型の機械におけるレベリングの作業を容易にする。本発明は、工作機械の技術的発展に寄与する。
1 ベッド
1A,1B ガイドレール
1C 下面
1D ガイド
2 テーブル
3 コラム
4 コラム上部位(ラム)
5 スライダ
6 ヘッド
7 下アーム
8 上アーム
9 レベリング装置
10 第1のレベル調整基材
20 第2のレベル調整基材
21 台座
22 レベリングボルト
23 ロックナット
24 結合ボルト
25 梁材
26 取付材

Claims (4)

  1. 平面形状がT字形の基礎構造物の機体前側に第1の水平1軸方向に移動する第1の移動構造物を搭載し前記基礎構造物の機体後側に前記第1の水平1軸方向に直交する第2の水平1軸方向に移動する前記第2の移動構造物を前記第1の移動構造物と交差しないように搭載した工作機械において、前記第1の移動構造物の前記第1の水平1軸方向に沿った第1の荷重中心線上にある機体両側端に設けられる第1の支持点および第2の支持点と前記第2の移動構造物の前記第2の水平1軸方向に沿った第2の荷重中心線上にある機体後側端に設けられる第3の支持点とにそれぞれ対応する前記基礎構造物の下の所定の位置に配設され各位置において前記基礎構造物の高さを調整できる第1のレベル調整基材と、前記第1の荷重中心線と前記第2の荷重中心線との交点に設けられる第4の支持点に対応する前記基礎構造物の下の所定の位置に配設され当該位置において前記基礎構造物の高さを調整できる第2のレベル調整基材と、でなり、前記第2のレベル調整基材が、床面に水平に接地する台座と、前記台座に軸廻りに回転可能に載置され鉛直方向の長さを任意に調整することができるレベリングボルトと、前記レベリングボルトに螺合するロックナットと、一端が前記ロックナットに一体的に連結し前記ロックナットから前記基礎構造物の前端までの長さを有する梁材と、前記梁材の他端に設けられ前記梁材を前記基礎構造物に取り付けて固定する取付材と、を含んでなるレベリング装置を備えた工作機械。
  2. 平面形状がT字形の基礎構造物の機体前側に第1の水平1軸方向に移動する第1の移動構造物を搭載し前記基礎構造物の機体後側に前記第1の水平1軸方向に直交する第2の水平1軸方向に移動する第2の移動構造物を前記第1の移動構造物と交差しないように搭載した工作機械において、前記第1の移動構造物の前記第1の水平1軸方向に沿った第1の荷重中心線上にある機体両側端に設けられる第1の支持点および第2の支持点と前記第2の移動構造物の前記第2の水平1軸方向に沿った第2の荷重中心線上にある機体後側端に設けられる第3の支持点とにそれぞれ対応する前記基礎構造物の下の所定の位置に配設され各位置において前記基礎構造物の高さを調整できる第1のレベル調整基材と、前記第1の荷重中心線と前記第2の荷重中心線との交点に設けられる第4の支持点に対応する前記基礎構造物の下の所定の位置に配設され当該位置において前記基礎構造物の高さを調整できる第2のレベル調整基材と、でなり、前記第2のレベル調整基材が、床面に水平に接地する台座と、前記台座に軸廻りに回転可能に載置され鉛直方向の長さを任意に調整することができるレベリングボルトと、前記レベリングボルトに螺合し上面の両側が前記第2の水平1軸方向に沿って面取りされているロックナットと、を含んでなるレベリング装置を備え、前記基礎構造物の下面に前記所定の位置に前記第2のレベル調整基材を案内して位置決めするガイドが形成されていることを特徴とする工作機械。
  3. 平面形状がT字形の基礎構造物の機体前側に第1の水平1軸方向に移動する第1の移動構造物を搭載し前記基礎構造物の機体後側に前記第1の水平1軸方向に直交する第2の水平1軸方向に移動する第2の移動構造物を前記第1の移動構造物と交差しないように搭載した工作機械のレベリング方法において、前記第1の移動構造物の前記第1の水平1軸方向に沿った第1の荷重中心線上にある機体両側端に第1の支持点および第2の支持点を設け、前記第2の移動構造物の前記第2の水平1軸方向に沿った第2の荷重中心線上にある機体後側端に第3の支持点を設けるとともに、前記第1の荷重中心線と前記第2の荷重中心線との交点に第4の支持点を設けて、前記各支持点にそれぞれレベル調整基材を配設して機体の水平レベルを調整することを特徴とする工作機械のレベリング方法。
  4. 前記第1の支持点と前記第2の支持点と前記第3の支持点とにおいて前記基礎構造物に取付固定されている第1のレベル調整基材の鉛直方向の長さを調整して前記機体を水平にする工程と、第2のレベル調整基材を前記基礎構造物に衝突しない位置まで下げて前記第4の支持点に対応する前記基礎構造物の下の所定の位置に配置する工程と、前記機体の水平度が失われないように前記第2のレベル調整基材を操作して前記第2のレベル調整基材を前記基礎構造物の下面に当接させる工程と、を含んでなる請求項3に記載の工作機械のレベリング方法。
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