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JP2013219863A - 車載非接触充電装置 - Google Patents

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JP2013219863A JP2012086447A JP2012086447A JP2013219863A JP 2013219863 A JP2013219863 A JP 2013219863A JP 2012086447 A JP2012086447 A JP 2012086447A JP 2012086447 A JP2012086447 A JP 2012086447A JP 2013219863 A JP2013219863 A JP 2013219863A
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Masahiko Oya
雅彦 大矢
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Abstract

【課題】車載非接触充電装置において、トランスポンダ通信に対する影響を抑制することにある。
【解決手段】車両20のIG(イグニッション)がオフ状態からオン状態とされたとき、トランスポンダ15及びイモビライザ装置21間のトランスポンダ通信が実行される可能性がある。充電制御回路41は、IGスイッチ29aを通じてIGがオフ状態からオン状態に切り替えられたと判断したとき、トランスポンダ通信が実行される一定時間に亘って1次コイルL1への給電を停止する。よって、充電動作に伴う非接触充電装置40からの電波によるトランスポンダ通信への影響を抑制することができる。
【選択図】図1

Description

この発明は、非接触で被充電装置を充電する車載非接触充電装置に関する。
従来、非接触充電装置から被充電装置へ非接触で送電を行うことで、被充電装置を充電する非接触充電システムが存在する(例えば、特許文献1参照)。具体的には、非接触充電装置には1次コイルが設けられ、被充電装置には2次コイルが設けられる。非接触充電装置の上面には、被充電装置が設置される送電パッドが形成される。1次コイルは、励磁されることで低周波数の電波(電磁波)を放出する。この電波により2次コイルに電力が誘起される。この電力が被充電装置に内蔵の電池に充電される。
今後、非接触充電システムの業界団体であるWPC(Wireless Power Consortium)の規格に沿った非接触充電装置の普及が予想される。この規格においては、1次コイルからの電波の周波数は100kHz〜200kHzに指定されている。
一方、車両には、セキュリティ性の観点から車両用のメカニカルキーに内蔵されるトランスポンダと車載通信機との無線通信(トランスポンダ通信)を通じてエンジン始動を許可するイモビライザシステムが搭載されている(例えば、特許文献2参照)。
具体的には、メカニカルキーが車内のキーシリンダに挿入されると、車載通信機から駆動電波が送信される。トランスポンダは駆動電波を受信すると、自身に固有のIDコードを含むID信号を無線送信する。車載通信機は、受信したID信号に含まれるIDコードと、自身に予め記憶されるIDコードとの照合を実行する。車載通信機においてIDコードの照合が成立したとき、メカニカルキーの回動を通じたエンジン始動が許可される。
また、上記ID照合が成立した場合であっても、その成立後一定時間を経過した場合には、メカニカルキーの回動を通じてイグニッションがオフ状態からオン状態に切り替えられたときに、再び上記トランスポンダ通信が実行される。そして、再度のトランスポンダ通信においてID照合が成立した場合にはエンジン始動が許可される。
このトランスポンダ通信において、トランスポンダ及び車載通信機間でLF(Low Frequency)帯(例えば134.2kHz)の無線信号が授受されている。
特開2008−5573号公報 特開2011−208467号公報
上記非接触充電装置を車両に搭載した場合、非接触充電システム及びイモビライザシステム間で使用される周波数が重複するため電波干渉が生じるおそれがある。具体的には、非接触充電装置を車内にて使用すると、その電波がイモビライザシステムにとってノイズとなる。この結果、トランスポンダ及び車載通信機間のトランスポンダ通信、ひいてはエンジンの始動が不可となるおそれがある。このため、非接触充電装置を車載するにあたって、非接触充電装置からの電波によるトランスポンダ通信に対する影響を抑制することが求められている。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、トランスポンダ通信に対する影響を抑制した車載非接触充電装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、車両電源状態がイグニッションオフ状態からオン状態となったことを条件の一つとしてユーザが所持するトランスポンダとの間での無線通信であるトランスポンダ通信を通じて正規の前記トランスポンダであるか否かの判断を行うイモビライザ装置を有する車両に設けられ、1次コイルに交流電流が供給されることで被充電装置に非接触で送電する車載非接触充電装置において、前記車両電源状態がイグニッションオフ状態からオン状態となったとき、前記トランスポンダ通信に要する時間に基づき設定される一定時間に亘って前記1次コイルへの給電を抑制することをその要旨としている。
同構成によれば、車両電源状態がイグニッションオフ状態からオン状態とされたとき、トランスポンダ通信が実行される可能性がある。このトランスポンダ通信が実行される可能性のある一定時間に亘って1次コイルへの給電が抑制される。よって、充電動作に伴う車載非接触充電装置からの電波によるトランスポンダ通信への影響を抑制することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車載非接触充電装置において、前記トランスポンダはメカニカルキーに内蔵され、前記メカニカルキーが車内のキーシリンダに挿入された状態で回動されることで、前記車両電源状態がアクセサリーオフ状態からオン状態に切り替わり、さらに前記メカニカルキーが回動されることで、前記車両電源状態がイグニッションオフ状態からオン状態に切り替わり、前記非接触充電装置は、前記アクセサリーオン状態のとき電力を供給するアクセサリー電源からの電力で動作し、前記イモビライザ装置は、前記メカニカルキーが前記キーシリンダに挿入されたとき前記トランスポンダ通信を通じて正規の前記トランスポンダであるか否かを判断し、正規の前記トランスポンダである旨判断したとき前記車両の始動を許可し、正規の前記トランスポンダである旨の判断後に有効時間を経過した場合には前記車両の始動の許可を取り消すとともに、前記車両電源状態が前記イグニッションオフ状態からオン状態となったとき、再度の前記トランスポンダ通信を通じて正規の前記トランスポンダであるか否かを判断し、正規の前記トランスポンダである旨判断したとき前記車両の始動を許可することをその要旨としている。
トランスポンダがメカニカルキーに内蔵される構成においては、メカニカルキーがキーシリンダに挿入されたときトランスポンダ通信が行われる。また、その後のメカニカルキーの回動を通じてイグニッションオン状態に切り替えられたときにトランスポンダ通信が行われる可能性がある。ここで、メカニカルキーがキーシリンダに挿入されたときにおいてはアクセサリーオフ状態である。よって、車載非接触充電装置に電力が供給されていないため、車載非接触充電装置からの電波がトランスポンダ通信に影響を及ぼすことはない。
一方、メカニカルキーの回動を通じてイグニッションオン状態に切り替えられたとき、すでにアクセサリーオン状態であるため車載非接触充電装置には電力が供給されている。よって、車載非接触充電装置から電波が放出されるおそれがある。しかし、上述のようにトランスポンダ通信が実行される可能性のあるイグニッションオン状態に切り替えられてから一定時間に亘って1次コイルへの給電が抑制される。よって、充電動作に伴う車載非接触充電装置からの電波によるトランスポンダ通信への影響を抑制することができる。
本発明によれば、車載非接触充電装置において、トランスポンダ通信に対する影響を抑制することができる。
本発明の一実施形態における非接触充電システム及びイモビライザシステムの構成を示すブロック図。 本発明の一実施形態におけるメカニカルキー及びキーシリンダの斜視図。 本発明の一実施形態における携帯端末が送電パッドに設置された非接触充電装置の斜視図。 本発明の一実施形態における充電制御回路の充電動作についての処理手順を示すフローチャート。
以下、本発明を具体化した一実施形態について図1〜図4を参照して説明する。
図1に示すように、車両20には、ユーザの所持する携帯端末50を充電する非接触充電システム1と、車両20の不正始動の防止を図るイモビライザシステム2が搭載されている。以下、非接触充電システム1及びイモビライザシステム2の構成について説明する。
(イモビライザシステム2)
イモビライザシステム2は、メカニカルキー10に組み込まれるトランスポンダ15と、車両20に設けられるイモビライザ装置21と、を備える。
図2に示すように、メカニカルキー10は、ユーザによって把持されるグリップ部10aと、グリップ部10aから延出し、かつキー溝が形成されるキー部10bと、を備える。グリップ部10aには、トランスポンダ15が内蔵されている。トランスポンダ15は、コイル15a及びICチップ15bからなるRF(Radio Frequency)タグである。
トランスポンダ15は、駆動電波Svを受けると、自身のコイル15aが誘起した電力に基づきICチップ15bが起動する。ICチップ15bは起動すると、自身に予め記憶されたIDコードを含むID信号Sidをコイル15aを通じて無線送信する。また、車両20における、例えばステアリングコラム(図示略)にはキーシリンダ9が設けられる。キーシリンダ9の外周にはアンテナコイル24が嵌め込まれている。
また、キーシリンダ9は、キー部10bが挿入可能に構成されるとともに、挿入されたキー部10bの機械的照合を行う。キー部10bがキーシリンダ9に挿入されたとき、キーシリンダ9においてキー部10bの機械的照合が成立すると、グリップ部10aの回動操作が可能となる。この回動操作を通じて、グリップ部10aが電源オフ位置から順にACC(アクセサリー)オン位置、IG(イグニッション)オン位置及びエンジンスタート位置間で移動可能となる。グリップ部10aが各位置にあるとき、車両20の電源状態が電源オフ状態、ACCオン状態、IGオン状態及びエンジンスタート状態間で切り替わる。
図1に示すように、イモビライザ装置21は、上記アンテナコイル24に加えて、イモビライザECU(Electronic Control Unit)22と、ヘッドアンプ23と、を備える。イモビライザECU22はメモリ22a及びタイマ22bを有する。メモリ22aには、トランスポンダ15に記憶されるものと同一のIDコードが記憶されている。
また、イモビライザECU22には、IGスイッチ29a及びキースイッチ29bがそれぞれ接続されている。イモビライザECU22は、IGスイッチ29a及びキースイッチ29bからの電流の有無に基づき、IGスイッチ29a及びキースイッチ29bのオンオフ状態を認識できる。
IGスイッチ29aは、IG(イグニッション)のオンオフ状態に応じて切り替わる。また、キースイッチ29bは、キーシリンダ9へメカニカルキー10(正確にはキー部10b)が挿入されていないときオフ状態となるとともに、キーシリンダ9へメカニカルキー10が挿入されるとオン状態となる。
イモビライザECU22は、バス6を介してエンジンECU7と通信可能である。
イモビライザECU22は、キースイッチ29bがオフ状態からオン状態に切り替わることで、メカニカルキー10がキーシリンダ9に挿入された旨認識すると、トランスポンダ15との間でトランスポンダ通信を行う。
具体的には、イモビライザECU22はヘッドアンプ23を通じて増幅した信号をアンテナコイル24を介して駆動電波Svとして無線送信する。上述のように、トランスポンダ15は、この駆動電波Svを受けると、ID信号Sidを無線送信する。
イモビライザECU22は、トランスポンダ15からのID信号Sidをアンテナコイル24を通じて受信すると、そのID信号Sidに含まれるIDコードと、自身のメモリ22aに記憶されるIDコードとの照合を行い、そのID照合の結果をメモリ22aに保持する。このとき、イモビライザECU22は、タイマ22bを通じてID照合成立からの時間の計測を開始する。エンジンECU7は、バス6を通じてメモリ22aに保持されるID照合の結果を認識し、ID照合が成立した旨認識した状態において、キーシリンダ9に挿入されるメカニカルキー10の回動を通じてエンジンスタート状態とされるとエンジンを始動する。エンジンECU7は、ID照合が成立していない旨認識した状態においてはエンジンを始動しない。
また、イモビライザECU22は、ID照合成立からの計測時間が有効時間(例えば1分)を経過すると、メモリ22aに保持されるID照合の結果を取り消すとともに、IGスイッチ29aを通じてIGがオフ状態からオン状態に切り替わった旨認識したとき、再びトランスポンダ15との間でトランスポンダ通信(ひいてはID照合)を行う。そして、イモビライザECU22は、再度のトランスポンダ通信におけるID照合の結果をメモリ22aに保持する。そして、上記同様に、エンジンECU7は、再度のID照合の結果に基づき、エンジン始動の可否を決める。また、イモビライザECU22は、ID照合成立からの計測時間が有効時間を経過する前に、IGがオフ状態からオン状態に切り替わった旨認識すると、再度のトランスポンダ通信を実行しない。
(非接触充電システム1)
図1に示すように、非接触充電装置40は、充電制御回路41と、複数の励磁回路42と、それと同数の1次コイルL1と、を備える。
充電制御回路41及び励磁回路42には、ACC電源(アクセサリー電源)と、グランドとがそれぞれ接続されている。ACC電源は、車両20の状態がACCオン状態及びIGオン状態のとき、車載バッテリ(図示略)からの電力を供給し、車両20の状態が電源オフ状態及びエンジンスタート状態のとき、車載バッテリ(図示略)からの電力を供給しない。また、充電制御回路41にはIGスイッチ29aが接続されている。
図3に示すように、非接触充電装置40は、その上面に携帯端末50を設置可能とした送電パッド40aを有する。この非接触充電装置40は、送電パッド40aを露出させた状態で車室内に取り付けられる。ユーザは、携帯端末50を送電パッド40aに置くだけで、その携帯端末50の充電を行うことができる。
図1に示すように、各1次コイルL1は、装置内部であって送電パッド40aに沿って設けられる。各1次コイルL1は各励磁回路42に接続されている。
各励磁回路42及びACC電源間にはFET(電界効果トランジスタ)49のドレイン端子及びソース端子が接続されている。FET49は、そのベース端子に電圧が印加されていない状態において、ドレイン端子及びソース端子間が導通しないオフ状態となっている。FET49は、そのベース端子に、充電制御回路41によって電圧が印加されることで、ドレイン端子及びソース端子間が導通したオン状態となる。
充電制御回路41は、FET49をオン状態に維持しつつ、励磁回路42を通じて1次コイルL1に交流電流を供給する。これにより、1次コイルL1は励磁されて、電波(電磁波)を放出する。充電制御回路41は1次コイルL1に流れる電流を監視する。
また、充電制御回路41は、1次コイルL1への電力供給中に、IGスイッチ29aを通じてIGがオフ状態からオン状態に切り替えられた旨認識すると、FET49を一定時間T1に亘ってオフ状態に切り替える。この一定時間T1は、上記トランスポンダ通信に要する時間以上に設定される。
携帯端末50は、2次コイルL2と、携帯制御回路51と、整流回路52と、コンバータ53と、携帯バッテリ54と、を備える。
携帯端末50が送電パッド40aに設置された状態で、2次コイルL2の軸は送電パッド40aの面に直交する。2次コイルL2は、1次コイルL1からの電磁波により電流を誘起する(電磁誘導)。整流回路52は、誘起された交流電流を直流電流に変換し、その変換した電流をコンバータ53に出力する。コンバータ53は、電力を降圧又は昇圧して、その電力を携帯バッテリ54に供給する。これにより、携帯バッテリ54が充電される。また、携帯制御回路51は、携帯バッテリ54の電圧に基づき携帯バッテリ54の充電状況を認識する。
充電制御回路41は、送電パッド40aに携帯端末50が設置されているか否かを判断する存在検知を行うべく、まずポーリングを行う。具体的には、充電制御回路41は、間欠的に1次コイルL1に交流電流を供給することで1次コイルL1を励磁する。これにより、1次コイルL1からはポーリング信号(電波)が送信される。
携帯制御回路51は、2次コイルL2を通じてポーリング信号を受けた旨認識すると、負荷変調回路55を通じて負荷変調を行う。詳しくは、負荷変調回路55は、ポーリング信号が受信されたとき、2次コイルL2に負荷(図示略)を接続した接続状態と、2次コイルL2に負荷を接続しない非接続状態との間で切り替える。この接続状態及び非接続状態間での切り替えに応じて、2次コイルL2と磁気結合する1次コイルL1からみたインピーダンスが変化する。従って、1次コイルL1に供給される電流が変化する。充電制御回路41は、この電流の変化を通じて送電パッド40aに携帯端末50が設置されているか否かを判断し、設置されている旨判断したとき連続的に1次コイルL1を励磁させることで携帯端末50の充電を行う。
また、携帯制御回路51は、携帯バッテリ54の充電が完了した旨判断すると、上記同様に負荷変調回路55を通じて負荷変調を行うことで、その旨を充電制御回路41に通知する。
次に、図4のフローチャートを参照しつつ、充電制御回路41の充電動作について説明する。このフローチャートは、ACCがオン状態となったときに開始される。
充電制御回路41は、上述した存在検知を通じて送電パッド40aに携帯端末50が設置されるのを待つ(S101でNO)。充電制御回路41は、送電パッド40aに携帯端末50が設置された旨判断すると(S101でYES)、FET49をオン状態にした後に励磁回路42を通じて1次コイルL1に交流電流を供給することで携帯端末50の充電を開始する(S102)。
充電制御回路41は、IGスイッチ29a(IG)のオフ状態からオン状態への切り替わりの有無を判断する(S103)。充電制御回路41は、IGスイッチ29aのオフ状態からオン状態への切り替わりがない旨判断すると(S103でNO)、携帯端末50の充電が完了したか否かを判断する(S104)。充電制御回路41は、携帯端末50の充電が完了しない旨判断すると(S104でNO)、再び、IGのオフ状態からオン状態への切り替わりの有無を判断する(S103)。すなわち、携帯端末50への充電中においては、常時、IGのオフ状態からオン状態への切り替わりが監視される。
充電制御回路41は、IGスイッチ29aのオフ状態からオン状態への切り替わりがある旨判断すると(S103でYES)、トランスポンダ通信が実行される可能性があるとして、FET49を一定時間T1に亘ってオフ状態に切り替える(S105)。これにより、トランスポンダ通信に影響を及ぼすおそれのある非接触充電装置40からの電波が遮断される。その後、充電制御回路41は、FET49をオン状態に戻して(S106)、携帯端末50の充電が完了したか否かを判断する(S104)。充電制御回路41は、充電が完了した旨判断すると(S104でYES)、処理を終了する。
以上、説明した実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)車両20のIG(イグニッション)がオフ状態からオン状態とされたとき、トランスポンダ15及びイモビライザ装置21間のトランスポンダ通信が実行される可能性がある。充電制御回路41は、IGスイッチ29aを通じてIGがオフ状態からオン状態に切り替えられたと判断したとき、トランスポンダ通信が実行される一定時間T1に亘って1次コイルL1への給電を停止する。よって、充電動作に伴う非接触充電装置40からの電波によるトランスポンダ通信への影響を抑制することができる。
(2)充電制御回路41は、IGスイッチ29aのオンオフ状態の切り替わりを通じてトランスポンダ通信が開始される可能性があるタイミングを認識可能である。このとき、充電制御回路41は、トランスポンダ通信を実行するイモビライザECU22との間で直接接続される必要がない。このため、非接触充電装置40の車両20への取り付けが容易となる。また、セキュリティ性の観点から、車両20におけるイモビライザECU22の取り付け位置は知られたくない。上記構成によれば、イモビライザECU22の取り付け位置をユーザ又はディーラに開示することなく、イモビライザECU22によるトランスポンダ通信を阻害しない非接触充電装置40を車両20に取り付けることができる。
(3)一般的に、トランスポンダ15がメカニカルキー10に内蔵される構成においては、メカニカルキー10がキーシリンダ9に挿入されたとき、及びその後のメカニカルキー10の回動を通じてIGがオフ状態からオン状態に切り替えられたときにトランスポンダ通信が行われる可能性がある。ここで、メカニカルキー10がキーシリンダ9に挿入されたときにおいては、ACCがオフ状態である。よって、非接触充電装置40に電力が供給されていないため、非接触充電装置40からの電波がこのときのトランスポンダ通信に影響を及ぼすことはない。
一方、メカニカルキー10の回動を通じてIGがオフ状態からオン状態に切り替えられたとき、すでにACCがオン状態であるため非接触充電装置40には電力が供給されている。よって、非接触充電装置40から電波が放出されるおそれがある。しかし、上述のようにトランスポンダ通信が実行される可能性のあるIGがオン状態に切り替えられたときから一定時間T1に亘って1次コイルL1への給電が抑制される。よって、充電動作に伴う非接触充電装置40からの電波によるトランスポンダ通信への影響を抑制することができる。
(4)非接触充電装置40はACC電源で動作する。従って、ユーザが車両から離れている状態においてはACCがオフ状態とされているため、非接触充電装置40には電力が供給されない。このため、非接触充電装置40、ひいては車載バッテリの消費電力を低減することができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・上記実施形態においては、トランスポンダ15はメカニカルキー10に内蔵されていたが、IGがオフ状態からオン状態に切り替えられたことを条件の一つとして、トランスポンダ通信を行う構成であれば、トランスポンダ15は車両との間で無線通信を行う電子キーに内蔵されてもよい。
・上記両実施形態においては、非接触充電装置40は電磁誘導型であったが、磁界共鳴型であってもよい。
・上記実施形態においては、負荷変調を通じて携帯制御回路51及び充電制御回路41間で通信可能であったが、通信用のコイルを非接触充電装置40及び携帯端末50のそれぞれに設け、それら通信用のコイルを通じて信号の授受を行ってもよい。これら通信用のコイルを通じて、携帯端末50の存在検知(S101)及び充電完了の判断(S104)を行う。
・上記両実施形態においては、FET49をオフ状態とすることで、非接触充電装置40からの電磁波が遮断されていた。しかし、非接触充電装置40からの電磁波を遮断することができれば、上記構成に限らない。
例えば、1次コイルL1のインピーダンスを増大させることで、1次コイルL1からの電磁波を抑制してもよい。詳しくは、励磁回路42及び1次コイルL1間にマッチング回路を設ける。このマッチング回路は、1次コイルL1及び電力経路間のインピーダンスを整合させることで、1次コイルL1における電気エネルギーの反射損失を抑制する。充電制御回路41は、IGのオフ状態からオン状態へ切り替わった旨判断すると(S103でYES)、一定時間T1に亘ってマッチング回路を通じて1次コイルL1のインピーダンスを増大させる。これにより、1次コイルL1に供給される交流電流が減少し、結果的に1次コイルL1からの電磁波を抑制することができる。本構成によれば、トランスポンダ通信に影響がない範囲で、一定時間T1においても携帯端末50への充電が継続される。
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想をその効果と共に記載する。
(イ)請求項1又は2に記載の車載非接触充電装置において、電源から前記1次コイルへの給電経路に設けられるスイッチング素子と、前記一定時間に亘って前記1次コイルへの給電を抑制する充電制御回路と、を備えた車載非接触充電装置。
(ロ)上記(イ)項に記載の車載非接触充電装置において、前記スイッチング素子は電界効果トランジスタである車載非接触充電装置。
(ハ)請求項1、2、上記(イ)項及び(ロ)項のうち何れか一項に記載の車載非接触充電装置において、前記被充電装置が充電可能な位置に存在するか否かを判断し、前記被充電装置が充電可能な位置に存在するときのみ前記1次コイルへの給電を実行する車載非接触充電装置。
1…非接触充電システム、2…イモビライザシステム、7…エンジンECU、9…キーシリンダ、10…メカニカルキー、15…トランスポンダ、20…車両、21…イモビライザ装置、22…イモビライザECU、24…アンテナコイル、29a…IGスイッチ、29b…キースイッチ、40…非接触充電装置、40a…送電パッド、41…充電制御回路、41…充電制御回路、42…励磁回路、49…FET、50…携帯端末、51…携帯制御回路、52…整流回路、53…コンバータ、54…携帯バッテリ、55…負荷変調回路。

Claims (2)

  1. 車両電源状態がイグニッションオフ状態からオン状態となったことを条件の一つとしてユーザが所持するトランスポンダとの間での無線通信であるトランスポンダ通信を通じて正規の前記トランスポンダであるか否かの判断を行うイモビライザ装置を有する車両に設けられ、1次コイルに交流電流が供給されることで被充電装置に非接触で送電する車載非接触充電装置において、
    前記車両電源状態がイグニッションオフ状態からオン状態となったとき、前記トランスポンダ通信に要する時間に基づき設定される一定時間に亘って前記1次コイルへの給電を抑制する車載非接触充電装置。
  2. 請求項1に記載の車載非接触充電装置において、
    前記トランスポンダはメカニカルキーに内蔵され、
    前記メカニカルキーが車内のキーシリンダに挿入された状態で回動されることで、前記車両電源状態がアクセサリーオフ状態からオン状態に切り替わり、さらに前記メカニカルキーが回動されることで、前記車両電源状態がイグニッションオフ状態からオン状態に切り替わり、
    前記非接触充電装置は、前記アクセサリーオン状態のとき電力を供給するアクセサリー電源からの電力で動作し、
    前記イモビライザ装置は、前記メカニカルキーが前記キーシリンダに挿入されたとき前記トランスポンダ通信を通じて正規の前記トランスポンダであるか否かを判断し、正規の前記トランスポンダである旨判断したとき前記車両の始動を許可し、正規の前記トランスポンダである旨の判断後に有効時間を経過した場合には前記車両の始動の許可を取り消すとともに、前記車両電源状態が前記イグニッションオフ状態からオン状態となったとき、再度の前記トランスポンダ通信を通じて正規の前記トランスポンダであるか否かを判断し、正規の前記トランスポンダである旨判断したとき前記車両の始動を許可する車載非接触充電装置。
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