JP2013213293A - カチオン易染ポリエステル繊維およびその製造方法、ならびにその繊維を用いた繊維製品 - Google Patents
カチオン易染ポリエステル繊維およびその製造方法、ならびにその繊維を用いた繊維製品 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】カチオン染色性の優れたポリエステル繊維を提供する。
【解決手段】樹脂中に一次粒径10〜50nmのシリカ微粒子を0.1〜2.0質量%含有し、二次粒径が100nm未満のシリカ微粒子の二次粒子密度が50個/μm3以上であるポリエステル樹脂(A)と、全酸成分の0.1〜5.0mol%をスルホイソフタル酸またはその誘導体で共重合せしめたポリエステル樹脂(B)とから構成され、少なくとも繊維表層dにシリカ微粒子が分散しているカチオン易染ポリエステル繊維である。
【選択図】図1
【解決手段】樹脂中に一次粒径10〜50nmのシリカ微粒子を0.1〜2.0質量%含有し、二次粒径が100nm未満のシリカ微粒子の二次粒子密度が50個/μm3以上であるポリエステル樹脂(A)と、全酸成分の0.1〜5.0mol%をスルホイソフタル酸またはその誘導体で共重合せしめたポリエステル樹脂(B)とから構成され、少なくとも繊維表層dにシリカ微粒子が分散しているカチオン易染ポリエステル繊維である。
【選択図】図1
Description
本発明は、繊維表面に微細な凹凸を形成することで、カチオン染色の効率を向上し得るカチオン易染ポリエステル繊維およびその製造方法、その繊維を使用した繊維製品に関する。
ポリエステル繊維は、製造し易く、さらに取り扱い易いため、極めて広い用途で使用されている。ポリエステル繊維を鮮やかな色調で染色する方法として、ポリエステルの構造中にカチオン染料とイオン結合可能な成分を共重合することで、カチオン染色可能な改質ポリエステル繊維を作製する方法が知られている。
特許文献1には、繊維表面に特定の微細な凹凸を備えた繊維とすることにより、発色性に優れ、絹に似た優れた風合いをもつポリエステル繊維が記載されている。
そして、特許文献2では、スルホイソフタル酸塩成分を共重合し、一次粒径が200nm以下の二酸化ケイ素を含有した樹脂からなる繊維を10%以上減量することで、繊維表面に凹凸を形成させ、染色性のよいポリエステル繊維を得ることが記載されている。
そして、特許文献2では、スルホイソフタル酸塩成分を共重合し、一次粒径が200nm以下の二酸化ケイ素を含有した樹脂からなる繊維を10%以上減量することで、繊維表面に凹凸を形成させ、染色性のよいポリエステル繊維を得ることが記載されている。
しかしながら、特許文献1および特許文献2のポリエステル繊維は、分散染料による染色性は良好であったが、カチオン染料による染色性は、いまだ十分ではないのが現状である。
したがって、本発明は、上記のような問題を解決し、カチオン染色性が良好なポリエステル繊維およびその製品を得ることを目的とする。
したがって、本発明は、上記のような問題を解決し、カチオン染色性が良好なポリエステル繊維およびその製品を得ることを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討を行なった結果、二次粒子の形成を抑制した特定のシリカ微粒子含有ポリエステル樹脂(A)と、カチオン易染性を有するスルホイソフタル酸成分を共重合したポリエステル樹脂(B)とを使用し、繊維表層にシリカ微粒子が分散している繊維を作製することで、カチオン可染性を改善できることを見出した。この繊維は、低い減量率のアルカリ水溶液での減量加工によって、繊維表面に微細な凹凸を形成することができる。
すなわち、本発明は、樹脂中に一次粒径10〜50nmのシリカ微粒子を0.1〜2.0質量%含有し、シリカ微粒子からなる二次粒径が100nm未満のシリカ微粒子の二次粒子密度が50個/μm3以上であるポリエステル樹脂(A)と、全酸成分の0.1〜5.0mol%をスルホイソフタル酸またはその誘導体で共重合せしめたポリエステル樹脂(B)とから構成され、少なくとも繊維表層にシリカ微粒子が分散しているカチオン易染ポリエステル繊維を第1の要旨とする。
また、上記ポリエステル繊維を減量加工せしめて、繊維表面に幅および深さ100nm以下の微細な凹凸を形成させたカチオン易染ポリエステル繊維を第2の要旨とする。
そして、上記第1の要旨に記載のポリエステル繊維を、減量率1〜10質量%の減量加工によって、繊維表面に幅 および深さ100nm以下の微細な凹凸を形成させるカチオン易染ポリエステル繊維の製造方法を第3の要旨とする。
また、上記ポリエステル繊維を使用した繊維製品を第4の要旨とする。
また、上記ポリエステル繊維を減量加工せしめて、繊維表面に幅および深さ100nm以下の微細な凹凸を形成させたカチオン易染ポリエステル繊維を第2の要旨とする。
そして、上記第1の要旨に記載のポリエステル繊維を、減量率1〜10質量%の減量加工によって、繊維表面に幅 および深さ100nm以下の微細な凹凸を形成させるカチオン易染ポリエステル繊維の製造方法を第3の要旨とする。
また、上記ポリエステル繊維を使用した繊維製品を第4の要旨とする。
本発明によれば、良好なカチオン染色性を有するカチオン易染ポリエステル繊維および繊維製品を得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のカチオン易染ポリエステル繊維は、ポリエステル樹脂(A)およびポリエステル樹脂(B)とから構成される。
まず、ポリエステル樹脂(A)について説明する。
本発明に使用するポリエステル樹脂(A)は、ジカルボン酸またはそのエステル形成誘導体(ジカルボン酸成分)と、ジオールまたはそのエステル形成誘導体(ジオール成分)から合成される。このようなポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレートなどが挙げられる。力学的特性、紡糸性の観点から、ポリエチレンテレフタレートまたはポリブチレンテレフタレートが好ましい。
本発明のカチオン易染ポリエステル繊維は、ポリエステル樹脂(A)およびポリエステル樹脂(B)とから構成される。
まず、ポリエステル樹脂(A)について説明する。
本発明に使用するポリエステル樹脂(A)は、ジカルボン酸またはそのエステル形成誘導体(ジカルボン酸成分)と、ジオールまたはそのエステル形成誘導体(ジオール成分)から合成される。このようなポリエステル樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレートなどが挙げられる。力学的特性、紡糸性の観点から、ポリエチレンテレフタレートまたはポリブチレンテレフタレートが好ましい。
ポリエステル樹脂(A)は、前述のジカルボン酸成分と、ジオール成分とを主たる出発原料として、常法に従いエステル化または、エステル交換反応を行なった後、更に高温・減圧下で重縮合反応を行なうことによって製造される。
本発明のポリエステル樹脂(A)は、良好な染色性を得るために、樹脂中に一次粒径10〜50nmのシリカ微粒子を0.1〜2.0質量%含有する。好ましくは、1.0質量%以下であり、より好ましくは、0.75質量%以下である。また0.3質量%以上であることがより好ましい。
ポリエステル樹脂(A)中にシリカ微粒子を含有させる方法は、特に限定されないが、出発原料のジオール成分中にシリカゾルを均一分散し、シリカ微粒子をあらかじめ希釈・分散し、その後エステル化またはエステル交換反応を実施する方法が、巨大な凝集体が形成せず、沈殿が起こりにくいという点で好ましい。シリカゾルの分散媒は重合で使用するジオール成分が好ましい。
また本発明のポリエステル樹脂(A)に含有するシリカ微粒子の平均二次粒径は、100nm未満が好ましく、より好ましくは50nm未満である。この範囲であると、染色性の良好なポリエステル繊維が得られやすい。
また本発明のポリエステル樹脂(A)に含有する100nm未満のシリカ微粒子の二次粒子密度は、良好な染色性を得る点から、50個/μm3以上であり、より好ましくは100個/μm3以上である。
そしてポリエステル樹脂(A)に含有する50nm未満のシリカ微粒子の二次粒子密度は、良好な染色性を得る点から、50個/μm3以上であり、より好ましくは100個/μm3以上である。
そしてポリエステル樹脂(A)に含有する50nm未満のシリカ微粒子の二次粒子密度は、良好な染色性を得る点から、50個/μm3以上であり、より好ましくは100個/μm3以上である。
このような本発明のポリエステル樹脂(A)を製造するには、上述のように出発原料のジオール成分に、シリカ微粒子を均一に分散させて製造する方法が好ましい。さらに具体的に好適な例を以下に説明する。
シリカ微粒子を10質量%未満の濃度で希釈・分散させたジオール成分を出発原料とすることにより、樹脂中のシリカ微粒子の凝集を抑制した樹脂を作製できる。すなわち、出発原料のジオール成分中のシリカ微粒子の濃度が10質量%以上の場合、樹脂作製の過程で、シリカ微粒子の分散媒であるジオール成分が留出あるいは、反応に使われることで、分散されたシリカ微粒子が濃縮し凝集体を形成し易くなる。このため、出発原料のジオール成分中のシリカ微粒子濃度は、10質量%未満が好ましく、5質量%未満がより好ましい。
シリカ微粒子を10質量%未満の濃度で希釈・分散させたジオール成分を出発原料とすることにより、樹脂中のシリカ微粒子の凝集を抑制した樹脂を作製できる。すなわち、出発原料のジオール成分中のシリカ微粒子の濃度が10質量%以上の場合、樹脂作製の過程で、シリカ微粒子の分散媒であるジオール成分が留出あるいは、反応に使われることで、分散されたシリカ微粒子が濃縮し凝集体を形成し易くなる。このため、出発原料のジオール成分中のシリカ微粒子濃度は、10質量%未満が好ましく、5質量%未満がより好ましい。
出発原料のジオール成分中に分散させるシリカ微粒子の一次粒径は、10〜50nmであることが好ましい。一次粒径が50nmを超える場合、100nm以上の二次粒子が数多く形成されやすくなる。一次粒径は50nm以下が好ましく20nm以下がより好ましい。
また、シリカ微粒子は同一の含有率であっても一次粒径が小さい方が樹脂中に存在する粒子の個数が多くなる。二次粒子を樹脂中に分散させ、樹脂中の100nm未満のシリカ二次粒子密度50個/μm3以上とすると、後述の減量加工などによって繊維表面上に形成される100nm以下の微細な凹凸の数が非常に多くなり、その結果、十分なカチオン染色性が発揮される。なお二次粒子密度は、100個/μm3以上であることがより好ましくなる。
ポリエステル樹脂(A)中のシリカ微粒子の含有率は、2.0質量%を超えると粒径100nm以上の二次粒子の形成が増え、樹脂中の100nm未満のシリカ二次粒子密度が10個/μm3以下になり、繊維が十分なカチオン染色性を発揮するために必要な100nm以下の微細凹凸形成の要因である二次粒子の個数が少なくなると同時に、紡糸時に糸切れを起こす傾向にある。このため、シリカ微粒子の含有率は2.0質量%以下が好ましく、1.0質量%以下がより好ましく、0.75質量%以下がさらに好ましい。また、シリカ微粒子の含有率が0.1質量%未満では、アルカリ水溶液などでの減量加工によって繊維表面上に微細な凹凸を形成できず十分なカチオン染色性を発揮できないため、シリカ微粒子は0.1質量%以上含有することが好ましい。
また、これらポリエステル樹脂(A)には、本発明の目的を損なわない範囲であれば、他の成分が共重合されていてもよい。具体的には、酸成分に、イソフタル酸、金属スルホイソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸およびそれらの誘導体、が挙げられる。また、ジオール成分には、ジエチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコールなどが挙げられる。共重比率としては全酸成分あるいは全ジオール成分中に10mol%以下が好ましく、5mol%以下がより好ましい。
次に本発明のポリエステル樹脂(B)について説明する。
本発明に使用するポリエステル樹脂(B)は、ジカルボン酸成分と、ジオール成分によるポリエステル組成に、スルホイソフタル酸およびその誘導体が共重合成分として共重合されている。ポリエステル組成としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレートなどが挙げられる。力学的特性、紡糸性の観点から、ポリエチレンテレフタレート および、ポリブチレンテレフタレートが好ましい。
本発明に使用するポリエステル樹脂(B)は、ジカルボン酸成分と、ジオール成分によるポリエステル組成に、スルホイソフタル酸およびその誘導体が共重合成分として共重合されている。ポリエステル組成としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレートなどが挙げられる。力学的特性、紡糸性の観点から、ポリエチレンテレフタレート および、ポリブチレンテレフタレートが好ましい。
ポリエステル樹脂(B)中に共重合されるスルホイソフタル酸およびその誘導体成分は、特に限定されていない。例えば、ジメチル−4−スルホイソフタル酸ナトリウム塩、ジメチル−4−スルホイソフタル酸カリウム塩、ジメチル−5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩、ジメチル−5−スルホイソフタル酸カリウム塩、ジメチル−5−スルホイソフタル酸バリウム塩などが挙げられる。
ポリエステル樹脂(B)のスルホイソフタル酸およびその誘導体の共重合量は、全酸成分中に0.5〜5.0mol%共重合されていることが必要である。共重合量が0.5mol%未満であると、十分なカチオン染色性が得られず、5.0mol%を超える場合、紡糸性の悪化、および繊維の力学的物性の低下が見られる。より好ましい共重合量は、1.0〜3.0mol%である。
なお、本発明の目的を損なわない範囲であれば、ポリエステル樹脂(A)およびポリエステル樹脂(B)中には少量の他の重合体や酸化防止剤、熱安定剤、つや消し剤、顔料、紫外線吸収剤、蓄熱剤、蛍光増白剤またはその他の添加剤などが含有されていてもよい。具体的には、二酸化チタン、トリメチルリン酸、トリエチルリン酸、酢酸ナトリウム、エチレンビスステロアミド、ビスフェノールA、水酸化テトラエチルアンモニウム、酢酸コバルト、ヒンダートフェノール系酸化防止剤などが挙げられる。
次に本発明のカチオン易染ポリエステル繊維についてさらに詳しく説明する。
本発明のカチオン易染ポリエステル繊維は、上記のポリエステル樹脂(A)およびポリエステル樹脂(B)を常法で乾燥後、紡糸装置を使用して、通常の溶融紡糸にて得ることができる。
本発明のカチオン易染ポリエステル繊維は、上記のポリエステル樹脂(A)およびポリエステル樹脂(B)を常法で乾燥後、紡糸装置を使用して、通常の溶融紡糸にて得ることができる。
紡糸方法は特に限定されるものではなく、汎用の紡糸装置を使用して、汎用の紡糸条件にて実施できる。例えば、低速で未延伸糸を巻き取った後、延撚工程にて延伸するいわゆるコンベンション法、直接紡糸延伸法(スピンドロー法)などが採用される。
上記紡糸方法によって得られる繊維は、少なくとも繊維表層にシリカ微粒子が分散している。ここで言う、繊維表層とは繊維横断面において、繊維表面および繊維表面から内側に向かって10%程度の厚みの層を示し、例えば、図1に示した繊維横断面において、減量率10.0質量%以下の減量加工によって繊維表面の樹脂成分が溶出し、微細な凹凸が形成される場合の表面からの厚みdの層である。例えば、84dtex/24fの単独糸の場合、少なくとも繊維表面から1.5μmの厚みの層の間にシリカ微粒子が分散することとなり、10.0質量%以下の減量処理にて繊維表面に微細な凹凸が形成される。
具体的な繊維構造としては、ポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)とをブレンドした単独糸構造や、ポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)とをブレンドした樹脂を鞘部、ポリエステル樹脂(B)を芯部とした芯鞘型の構造や、C字型、花弁型、海島型などの複合糸構造が挙げられる。なお、ポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)とをブレンドした樹脂組成物が、繊維表面に露出していることが好ましい。
ポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)の樹脂ブレンドする方法は、特に限定されるものではなく、例えば、溶融紡糸時に混合して投入する方法や、混練機により混練樹脂を作製する方法等が挙げられる。また、樹脂のブレンド比率は、シリカ微粒子およびスルホイソフタル酸成分が、カチオン染色性を向上させる範囲の含有率であるならば、特に限定されない。具体的には、繊維中に含有するシリカ微粒子含有率が0.05質量%以上、繊維中の全酸成分中にスルホイソフタル酸成分が0.05mol%以上であることが好ましく、繊維中に含有するシリカ微粒子含有率が0.2質量%以上かつ、繊維中の全酸成分中にスルホイソフタル酸成分が1.0mol%以上がより好ましい。
また、ポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)の樹脂ブレンド比率は、80質量%:20質量%〜20質量%:80質量%が好ましく60質量%:40質量%〜40質量%:60質量%がより好ましい。
また、ポリエステル樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)の樹脂ブレンド比率は、80質量%:20質量%〜20質量%:80質量%が好ましく60質量%:40質量%〜40質量%:60質量%がより好ましい。
上記の方法で、得られた繊維は、繊維の表面から外層10%以内の厚みd中(図1参照)において、二次粒径100nm未満のシリカ微粒子の二次粒子密度が50個/μm3以上であることが好ましい。より好ましくは100個/μm3以上である。このように、二次粒子密度が大きいと、この繊維を後工程で、アルカリ水溶液等で減量加工する際、10質量%以内の低減量率の場合に、十分、カチオン染色性の良好なものが得られ、減量後の強度等の物性を良好に保持し易い。
さらには、二次粒径50nm未満のシリカ微粒子の二次粒子密度が50個/μm3以上であることが好ましい。より好ましくは100個/μm3以上である。このように、二次粒子密度が大きいと、この繊維を後工程で、アルカリ水溶液等で減量加工する際、10質量%以内の低減量率の場合に、十分、カチオン染色性のさらに良好なものが得られ、減量後の強度等の物性も良好に保持し易い。
さらには、二次粒径50nm未満のシリカ微粒子の二次粒子密度が50個/μm3以上であることが好ましい。より好ましくは100個/μm3以上である。このように、二次粒子密度が大きいと、この繊維を後工程で、アルカリ水溶液等で減量加工する際、10質量%以内の低減量率の場合に、十分、カチオン染色性のさらに良好なものが得られ、減量後の強度等の物性も良好に保持し易い。
なお、上記の方法で、得られた繊維は、衣料用途あるいは産業資材用途に用いられる場合は、破断強度が、2〜5cN/dtex程度、破断伸度が、20〜60%程度であることが好ましい。なお、破断強度および伸度は、島津製作所製のAGS−1kNGオートグラフ引張試験機を使用し、試料糸長20cm、定速引張速度20cm/分の条件により測定できる。
上記の構造の繊維を、減量率10質量%以下のアルカリ水溶液での減量加工により繊維表面を溶出し、二次粒径100nm未満のシリカ微粒子を脱離させることで、繊維表面に微細な凹凸を形成できる。減量率を10質量%以下とすることで、繊維表面に幅 および深さ100nm以下の微細な凹凸を非常に数多く形成することができる。この繊維表面の微細な凹凸の幅 および深さは50nm未満が好ましく、より好ましくは30nm未満である。なお、減量率が10質量%を超えると、形成された凹凸同士が重なり合い繊維表面の凹凸が大きくなり、十分なカチオン染色性を発揮できず、繊維の物性が劣化すると同時に、カチオン染色による色目にムラが発生する傾向がある。また、減量率が1質量%未満では、繊維表面に形成される凹凸数が少なく、十分なカチオン染色性が発揮されにくい傾向があるため、減量率は1質量%以上が好ましい。
アルカリ水溶液での減量加工の方法は特に限定されるものではなく、使用するアルカリは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、グアニジンまたはその誘導体水溶液などが挙げられるが、取り扱いやコストの面から、水酸化ナトリウムを使用するのが好ましい。減量加工の処理液の濃度は目標とする減量率に応じて適宜設定可能である。処理温度は70〜120℃が好ましく、90〜100℃がより好ましい。
なお、上記で得られたカチオン易染ポリエステル繊維は、繊維表面に幅および深さが100nm未満の微細な凹凸を備えたものである。この微細な凹凸は、繊維表面の幅 および深さが50nm未満の凹凸がある方がより好ましく、30nm未満の凹凸がある方がより好ましい。
このような繊維表面の微細な凹凸は減量後の繊維の周面表面に対して、2個/μm2以上で存在することが好ましく、より好ましくは、10個/μm2以上である。
このような繊維表面の微細な凹凸は減量後の繊維の周面表面に対して、2個/μm2以上で存在することが好ましく、より好ましくは、10個/μm2以上である。
また上記で得られたカチオン易染ポリエステル繊維は、破断強度が2.5cN/dtex以上であることが好ましく、破断伸度は30%以上であることが好ましい。
次に本発明の繊維製品について説明する。
本発明の繊維製品は、本発明のカチオン易染ポリエステル繊維を使用したものであり、具体的には、フィラメント、カットファイバー、加工糸、糸束、織編物等が挙げられ、衣料用途、産業資材用途等種々の用途へ使用できる。
本発明の繊維製品は、本発明のカチオン易染ポリエステル繊維を使用したものであり、具体的には、フィラメント、カットファイバー、加工糸、糸束、織編物等が挙げられ、衣料用途、産業資材用途等種々の用途へ使用できる。
以下、実施例をあげて本発明を説明する。評価方法等は次に示す方法で行った。
<シリカ微粒子一次粒径測定>
粒度分布測定装置UPA150(日機装株式会社製)により、シリカゾル中に分散しているシリカ微粒子の一次粒径を、体積平均径より測定し、一次粒径とした。
粒度分布測定装置UPA150(日機装株式会社製)により、シリカゾル中に分散しているシリカ微粒子の一次粒径を、体積平均径より測定し、一次粒径とした。
<樹脂(A)中シリカ微粒子二次粒径測定>
樹脂を糸状とし、エポキシ樹脂にて包埋後、ミクロトームにて切削速度1.0mm/s、厚さ100nmにて切削した。透過型電子顕微鏡にて、樹脂中に存在するシリカ微粒子の二次粒径の測定を実施し、平均二次粒径を求めた。また5μm×5μmの範囲において、100nmを超える二次粒子の存在数が0個のものを○判定、1〜3個のものを△判定、4個以上のものを×判定とした。
樹脂を糸状とし、エポキシ樹脂にて包埋後、ミクロトームにて切削速度1.0mm/s、厚さ100nmにて切削した。透過型電子顕微鏡にて、樹脂中に存在するシリカ微粒子の二次粒径の測定を実施し、平均二次粒径を求めた。また5μm×5μmの範囲において、100nmを超える二次粒子の存在数が0個のものを○判定、1〜3個のものを△判定、4個以上のものを×判定とした。
<樹脂(A)中シリカ微粒子二次粒子密度測定>
樹脂を糸状とし、エポキシ樹脂にて包埋後、ミクロトームにて切削速度1.0mm/s、厚さ100nmにて切削した。透過型電子顕微鏡にて観察される、樹脂中に存在する100nm以下のシリカ微粒子の二次粒子の個数から、100nm以下の二次粒子密度を求め50個/μm3以上のものを良判定(○)とし、50個/μm3未満のものを不良判定(×)とした。
樹脂を糸状とし、エポキシ樹脂にて包埋後、ミクロトームにて切削速度1.0mm/s、厚さ100nmにて切削した。透過型電子顕微鏡にて観察される、樹脂中に存在する100nm以下のシリカ微粒子の二次粒子の個数から、100nm以下の二次粒子密度を求め50個/μm3以上のものを良判定(○)とし、50個/μm3未満のものを不良判定(×)とした。
<アルカリ減量率>
4質量%水酸化ナトリウム水溶液を使用して、筒編にした繊維試料を処理温度98℃にて減量加工を実施し、減量前後の試料の重量の割合から、減量率を測定した。
4質量%水酸化ナトリウム水溶液を使用して、筒編にした繊維試料を処理温度98℃にて減量加工を実施し、減量前後の試料の重量の割合から、減量率を測定した。
<繊維表面凹凸形成状態の測定および評価>
紡糸によって得られた延伸糸を2本合糸し、筒編み機で筒編みし、アルカリ水溶液での減量加工を実施した後、得られた試料を走査型電子顕微鏡による表面観察と走査型プローブ顕微鏡による表面走査を実施し、凹凸の幅および深さを測定した。100nm以下の凹凸のみを形成しているものを○判定、100nmを超える凹凸が含まれているものを△判定、さらに1000nmを超えるものが含まれているものを×判定とした。
紡糸によって得られた延伸糸を2本合糸し、筒編み機で筒編みし、アルカリ水溶液での減量加工を実施した後、得られた試料を走査型電子顕微鏡による表面観察と走査型プローブ顕微鏡による表面走査を実施し、凹凸の幅および深さを測定した。100nm以下の凹凸のみを形成しているものを○判定、100nmを超える凹凸が含まれているものを△判定、さらに1000nmを超えるものが含まれているものを×判定とした。
<カチオン染色 吸尽率による染着性評価>
紡糸によって得られた延伸糸を2本合糸し、筒編み機で筒編みし、アルカリ水溶液での減量加工を実施した後、染料Kayacryl Blue4.0owf%、硫酸ナトリウム3g/L、酢酸1ml/Lの染浴中、浴比1:30にて染色温度95℃、30minの染色条件でMINI−COLOUR(株式会社テクサム技研製)にてカチオン染色を実施し、下記の(1)式にて波長580nmでの染料吸尽率を求めた。染料吸尽率は、25%以上のものを良判定(○)とし、25未満のものを不良判定(×)判定とした。
染料吸尽率ΔX=(X1−X2)÷X1×100・・・(1)
吸尽率ΔX:染料吸尽率(%)
X1:染色前の染液のAbs580(吸光度 波長:580nm)
X2:染色後の染液のAbs580(吸光度 波長:580nm)
紡糸によって得られた延伸糸を2本合糸し、筒編み機で筒編みし、アルカリ水溶液での減量加工を実施した後、染料Kayacryl Blue4.0owf%、硫酸ナトリウム3g/L、酢酸1ml/Lの染浴中、浴比1:30にて染色温度95℃、30minの染色条件でMINI−COLOUR(株式会社テクサム技研製)にてカチオン染色を実施し、下記の(1)式にて波長580nmでの染料吸尽率を求めた。染料吸尽率は、25%以上のものを良判定(○)とし、25未満のものを不良判定(×)判定とした。
染料吸尽率ΔX=(X1−X2)÷X1×100・・・(1)
吸尽率ΔX:染料吸尽率(%)
X1:染色前の染液のAbs580(吸光度 波長:580nm)
X2:染色後の染液のAbs580(吸光度 波長:580nm)
<カチオン染色>
吸着率測定を実施する場合と同じ減量率の試料を使用して、染料Kayacryl Blue2.0owf%、硫酸ナトリウム3g/L、酢酸1ml/Lの染浴中、浴比1:50にて染色温度80℃、20minの染色条件でMINI−COLOUR(株式会社テクサム技研製)にてカチオン染色を実施した。
吸着率測定を実施する場合と同じ減量率の試料を使用して、染料Kayacryl Blue2.0owf%、硫酸ナトリウム3g/L、酢酸1ml/Lの染浴中、浴比1:50にて染色温度80℃、20minの染色条件でMINI−COLOUR(株式会社テクサム技研製)にてカチオン染色を実施した。
<筒編の色目評価>
カチオン染色後の筒編試料を繊維表面の反射率による色差の指標として、分光光度計UV−3101PC(島津製作所製)によりK/S値を求めた。K/S値は、試料の440nmでの反射率より下記の(2)式より求めた。
K/S=(1−R)2÷2R・・・(2)
R:染色後の試料の反射率(波長:440nm)
なお、K/S値が高いほど、繊維表面での染料濃度が高く、色目がよいことを示す。
カチオン染色後の筒編試料を繊維表面の反射率による色差の指標として、分光光度計UV−3101PC(島津製作所製)によりK/S値を求めた。K/S値は、試料の440nmでの反射率より下記の(2)式より求めた。
K/S=(1−R)2÷2R・・・(2)
R:染色後の試料の反射率(波長:440nm)
なお、K/S値が高いほど、繊維表面での染料濃度が高く、色目がよいことを示す。
(実施例1)
一次粒径が10nmであるシリカ微粒子を、シリカ微粒子濃度4質量%に希釈・分散したエチレングリコールをジオール成分、テレフタル酸を酸成分として、重合することで得られる、シリカ微粒子含有率が0.72質量%のポリエステル樹脂(A)と、テレフタル酸を酸成分、エチレングリコールをジオール成分とし、ジメチル−5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩を全酸成分中に2.5mol%となるように共重合させたカチオン易染ポリエステル樹脂(B)とを、50質量%:50質量%の樹脂比率でブレンドし、紡糸温度292℃、引き取り速度800m/分で溶融紡糸して得た未延伸糸を、85℃に加熱されたヒートローラーおよび130℃に加熱されたヒートプレートに接触させながら、3.9倍に延伸し、84dtex/24fの延伸糸(破断強度:3.24cN/dtex、破断伸度:35.5%)を得た。ポリエステル樹脂(A)は透過型電子顕微鏡観察による平均二次粒径は50nmであり、樹脂中に100nmを超える二次粒子および凝集体が存在していないことを確認した。なお粒径100nm以下の二次粒子密度は、100個/μm3であった。また粒径50nm以下の二次粒子密度は、100個/μm3であった。
得られた延伸糸を2本合糸し、筒編み機で筒編みを作製した。アルカリ水溶液にて4.7質量%の減量加工を実施した後、表面の凹凸状態観察および、カチオン染料の吸尽率、カチオン染色カラー値の測定を実施した。結果は表1の通りであった。アルカリ減量後の繊維表面に形成された凹凸は100nm以下であり、カチオン染料の吸着率、染色後の色目が未減量のものより向上していた(未減量品の吸尽率:11.86、未減量品のK/S値:0.17)。なお、染色後の繊維の破断強度は、2.98cN/dtex、破断伸度は34.9%であった。
一次粒径が10nmであるシリカ微粒子を、シリカ微粒子濃度4質量%に希釈・分散したエチレングリコールをジオール成分、テレフタル酸を酸成分として、重合することで得られる、シリカ微粒子含有率が0.72質量%のポリエステル樹脂(A)と、テレフタル酸を酸成分、エチレングリコールをジオール成分とし、ジメチル−5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩を全酸成分中に2.5mol%となるように共重合させたカチオン易染ポリエステル樹脂(B)とを、50質量%:50質量%の樹脂比率でブレンドし、紡糸温度292℃、引き取り速度800m/分で溶融紡糸して得た未延伸糸を、85℃に加熱されたヒートローラーおよび130℃に加熱されたヒートプレートに接触させながら、3.9倍に延伸し、84dtex/24fの延伸糸(破断強度:3.24cN/dtex、破断伸度:35.5%)を得た。ポリエステル樹脂(A)は透過型電子顕微鏡観察による平均二次粒径は50nmであり、樹脂中に100nmを超える二次粒子および凝集体が存在していないことを確認した。なお粒径100nm以下の二次粒子密度は、100個/μm3であった。また粒径50nm以下の二次粒子密度は、100個/μm3であった。
得られた延伸糸を2本合糸し、筒編み機で筒編みを作製した。アルカリ水溶液にて4.7質量%の減量加工を実施した後、表面の凹凸状態観察および、カチオン染料の吸尽率、カチオン染色カラー値の測定を実施した。結果は表1の通りであった。アルカリ減量後の繊維表面に形成された凹凸は100nm以下であり、カチオン染料の吸着率、染色後の色目が未減量のものより向上していた(未減量品の吸尽率:11.86、未減量品のK/S値:0.17)。なお、染色後の繊維の破断強度は、2.98cN/dtex、破断伸度は34.9%であった。
(実施例2)
一次粒径が10nmであるシリカ微粒子を、シリカ微粒子濃度4質量%に希釈・分散したエチレングリコールをジオール成分、テレフタル酸を酸成分として、重合することで得られる、シリカ微粒子含有率が0.72質量%のポリエステル樹脂(A)と、テレフタル酸を酸成分、エチレングリコールをジオール成分とし、ジメチル−5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩を全酸成分中に2.5mol%となるように共重合させたカチオン易染ポリエステル樹脂(B)とを、50質量%:50質量%の樹脂比率でブレンドし、紡糸温度292℃、引き取り速度800m/分で溶融紡糸して得た未延伸糸を、85℃に加熱されたヒートローラーおよび130℃に加熱されたヒートプレートに接触させながら、3.9倍に延伸し、84dtex/24fの延伸糸(破断強度:3.24cN/dtex、破断伸度:35.5%)を得た。ポリエステル樹脂(A)は透過型電子顕微鏡観察による平均二次粒径は50nmであり、樹脂中に100nmを超える二次粒子および凝集体が存在していないことを確認した。なお粒径100nm以下の二次粒子密度は、100個/μm3であった。また粒径50nm以下の二次粒子密度は、100個/μm3であった。
得られた延伸糸を2本合糸し、筒編み機で筒編みを作製した。アルカリ水溶液にて8.0質量%の減量加工を実施した後、表面の凹凸状態観察および、カチオン染料の吸尽率、カチオン染色カラー値の測定を実施した。結果は表1の通りであり、表面に形成された凹凸は100nm以下であり、減量を行なうことで、カチオン染料の吸着率、染色後の色目が未減量のものより向上していた(未減量品の吸尽率:11.86、未減量品のK/S値:0.17)。なお、染色後の繊維の破断強度は、2.85cN/dtex、破断伸度は28.3%であった。
一次粒径が10nmであるシリカ微粒子を、シリカ微粒子濃度4質量%に希釈・分散したエチレングリコールをジオール成分、テレフタル酸を酸成分として、重合することで得られる、シリカ微粒子含有率が0.72質量%のポリエステル樹脂(A)と、テレフタル酸を酸成分、エチレングリコールをジオール成分とし、ジメチル−5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩を全酸成分中に2.5mol%となるように共重合させたカチオン易染ポリエステル樹脂(B)とを、50質量%:50質量%の樹脂比率でブレンドし、紡糸温度292℃、引き取り速度800m/分で溶融紡糸して得た未延伸糸を、85℃に加熱されたヒートローラーおよび130℃に加熱されたヒートプレートに接触させながら、3.9倍に延伸し、84dtex/24fの延伸糸(破断強度:3.24cN/dtex、破断伸度:35.5%)を得た。ポリエステル樹脂(A)は透過型電子顕微鏡観察による平均二次粒径は50nmであり、樹脂中に100nmを超える二次粒子および凝集体が存在していないことを確認した。なお粒径100nm以下の二次粒子密度は、100個/μm3であった。また粒径50nm以下の二次粒子密度は、100個/μm3であった。
得られた延伸糸を2本合糸し、筒編み機で筒編みを作製した。アルカリ水溶液にて8.0質量%の減量加工を実施した後、表面の凹凸状態観察および、カチオン染料の吸尽率、カチオン染色カラー値の測定を実施した。結果は表1の通りであり、表面に形成された凹凸は100nm以下であり、減量を行なうことで、カチオン染料の吸着率、染色後の色目が未減量のものより向上していた(未減量品の吸尽率:11.86、未減量品のK/S値:0.17)。なお、染色後の繊維の破断強度は、2.85cN/dtex、破断伸度は28.3%であった。
(実施例3)
一次粒径が10nmであるシリカ微粒子を、シリカ微粒子濃度4質量%に希釈・分散したエチレングリコールをジオール成分、テレフタル酸を酸成分として、重合することで得られる、シリカ微粒子含有率が0.72質量%のポリエステル樹脂(A)と、テレフタル酸を酸成分、エチレングリコールをジオール成分とし、ジメチル−5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩を全酸成分中に2.5mol%となるように共重合させたカチオン易染ポリエステル樹脂(B)とを、50質量%:50質量%の樹脂比率でブレンドし、紡糸温度292℃、引き取り速度800m/分で溶融紡糸して得た未延伸糸を、85℃に加熱されたヒートローラーおよび130℃に加熱されたヒートプレートに接触させながら、3.9倍に延伸し、84dtex/24fの延伸糸(破断強度:3.24cN/dtex、破断伸度:35.5%)を得た。ポリエステル樹脂(A)は透過型電子顕微鏡観察による平均二次粒径は50nmであり、樹脂中に100nmを超える二次粒子および凝集体が存在していないことを確認した。粒径100nm以下の二次粒子密度は、100個/μm3であった。また粒径50nm以下の二次粒子密度は、100個/μm3であった。
得られた延伸糸を2本合糸し、筒編み機で筒編みを作製した。アルカリ水溶液にて10.9質量%の減量加工を実施した後、表面の凹凸状態観察および、カチオン染料の吸尽率、カチオン染色カラー値の測定を実施した。
結果は表1の通りであり、10.9質量%の減量では、繊維表面に形成された凹凸が100nmを超えたものもあり、K/S値が実施例1よりも低下していた。また染色後の繊維の破断強度は、2.80cN/dtex、破断伸度は25.9%であった。
一次粒径が10nmであるシリカ微粒子を、シリカ微粒子濃度4質量%に希釈・分散したエチレングリコールをジオール成分、テレフタル酸を酸成分として、重合することで得られる、シリカ微粒子含有率が0.72質量%のポリエステル樹脂(A)と、テレフタル酸を酸成分、エチレングリコールをジオール成分とし、ジメチル−5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩を全酸成分中に2.5mol%となるように共重合させたカチオン易染ポリエステル樹脂(B)とを、50質量%:50質量%の樹脂比率でブレンドし、紡糸温度292℃、引き取り速度800m/分で溶融紡糸して得た未延伸糸を、85℃に加熱されたヒートローラーおよび130℃に加熱されたヒートプレートに接触させながら、3.9倍に延伸し、84dtex/24fの延伸糸(破断強度:3.24cN/dtex、破断伸度:35.5%)を得た。ポリエステル樹脂(A)は透過型電子顕微鏡観察による平均二次粒径は50nmであり、樹脂中に100nmを超える二次粒子および凝集体が存在していないことを確認した。粒径100nm以下の二次粒子密度は、100個/μm3であった。また粒径50nm以下の二次粒子密度は、100個/μm3であった。
得られた延伸糸を2本合糸し、筒編み機で筒編みを作製した。アルカリ水溶液にて10.9質量%の減量加工を実施した後、表面の凹凸状態観察および、カチオン染料の吸尽率、カチオン染色カラー値の測定を実施した。
結果は表1の通りであり、10.9質量%の減量では、繊維表面に形成された凹凸が100nmを超えたものもあり、K/S値が実施例1よりも低下していた。また染色後の繊維の破断強度は、2.80cN/dtex、破断伸度は25.9%であった。
(実施例4)
一次粒径が10nmであるシリカ微粒子を、シリカ微粒子濃度4質量%に希釈・分散したエチレングリコールをジオール成分、テレフタル酸を酸成分として、重合することで得られる、シリカ微粒子含有率が1.5質量%のポリエステル樹脂(A)と、テレフタル酸を酸成分、エチレングリコールをジオール成分とし、ジメチル−5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩を全酸成分中に2.5mol%となるように共重合させたカチオン易染ポリエステル樹脂(B)とを、50質量%:50質量%の樹脂比率でブレンドし、紡糸温度292℃、引き取り速度800m/分で溶融紡糸して得た未延伸糸を、85℃に加熱されたヒートローラーおよび130℃に加熱されたヒートプレートに接触させながら、3.9倍に延伸し、84dtex/24fの延伸糸(破断強度:2.75cN/dtex、破断伸度:42.1%)を得た。ポリエステル樹脂(A)は透過型電子顕微鏡観察による平均二次粒径は80nmであり、樹脂中に500nmの凝集体が5μm×5μmの範囲において1つ存在していた。粒径100nm以下の二次粒子密度は、100個/μm3であった。また粒径50nm以下の二次粒子密度は、50個/μm3であった。
得られた延伸糸を2本合糸し、筒編み機で筒編みを作製した。アルカリ水溶液にて4.5質量%の減量加工を実施した後、表面の凹凸状態観察および、カチオン染料の吸尽率、カチオン染色カラー値の測定を実施した。結果は表1の通りであり、減量を行なうことで、カチオン染料の吸着率、染色後の色目が未減量のものより向上していた(未減量品の吸尽率:16.10、未減量品のK/S値:0.25)。なお、なお、アルカリ減量後の繊維表面には、100nm以下の凹凸が多数形成されていた。また染色後の繊維の破断強度は、2.64cN/dtex、破断伸度は30.4%であった。
一次粒径が10nmであるシリカ微粒子を、シリカ微粒子濃度4質量%に希釈・分散したエチレングリコールをジオール成分、テレフタル酸を酸成分として、重合することで得られる、シリカ微粒子含有率が1.5質量%のポリエステル樹脂(A)と、テレフタル酸を酸成分、エチレングリコールをジオール成分とし、ジメチル−5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩を全酸成分中に2.5mol%となるように共重合させたカチオン易染ポリエステル樹脂(B)とを、50質量%:50質量%の樹脂比率でブレンドし、紡糸温度292℃、引き取り速度800m/分で溶融紡糸して得た未延伸糸を、85℃に加熱されたヒートローラーおよび130℃に加熱されたヒートプレートに接触させながら、3.9倍に延伸し、84dtex/24fの延伸糸(破断強度:2.75cN/dtex、破断伸度:42.1%)を得た。ポリエステル樹脂(A)は透過型電子顕微鏡観察による平均二次粒径は80nmであり、樹脂中に500nmの凝集体が5μm×5μmの範囲において1つ存在していた。粒径100nm以下の二次粒子密度は、100個/μm3であった。また粒径50nm以下の二次粒子密度は、50個/μm3であった。
得られた延伸糸を2本合糸し、筒編み機で筒編みを作製した。アルカリ水溶液にて4.5質量%の減量加工を実施した後、表面の凹凸状態観察および、カチオン染料の吸尽率、カチオン染色カラー値の測定を実施した。結果は表1の通りであり、減量を行なうことで、カチオン染料の吸着率、染色後の色目が未減量のものより向上していた(未減量品の吸尽率:16.10、未減量品のK/S値:0.25)。なお、なお、アルカリ減量後の繊維表面には、100nm以下の凹凸が多数形成されていた。また染色後の繊維の破断強度は、2.64cN/dtex、破断伸度は30.4%であった。
(比較例1)
テレフタル酸を酸成分、エチレングリコールをジオール成分とし、シリカ微粒子を含有しない、ポリエステル樹脂(A)と、テレフタル酸を酸成分とし、エチレングリコールをジオール成分とし、ジメチル−5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩を全酸成分中に2.5mol%となるように共重合させたカチオン易染ポリエステル樹脂(B)とを、50質量%:50質量%の樹脂比率でブレンドし、紡糸温度292℃、引き取り速度800m/分で溶融紡糸して得た未延伸糸を、85℃に加熱されたヒートローラーおよび130℃に加熱されたヒートプレートに接触させながら、3.9倍に延伸し、84dtex/24fの延伸糸(破断強度:2.90cN/dtex、破断伸度:41.6%)を得た。
得られた延伸糸を2本合糸し、筒編み機で筒編みを作製した。アルカリ水溶液にて4.8質量%の減量加工を実施した後、表面の凹凸状態観察および、カチオン染料の吸尽率、カチオン染色カラー値の測定を実施した。結果は表1の通りであり、吸尽率が低くなっていた。なお、アルカリ減量後の繊維表面には、100nm以下の微細な凹凸は発見できなかった。また染色後の繊維の破断強度は2.80cN/dtex、破断伸度は35.4%である。
テレフタル酸を酸成分、エチレングリコールをジオール成分とし、シリカ微粒子を含有しない、ポリエステル樹脂(A)と、テレフタル酸を酸成分とし、エチレングリコールをジオール成分とし、ジメチル−5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩を全酸成分中に2.5mol%となるように共重合させたカチオン易染ポリエステル樹脂(B)とを、50質量%:50質量%の樹脂比率でブレンドし、紡糸温度292℃、引き取り速度800m/分で溶融紡糸して得た未延伸糸を、85℃に加熱されたヒートローラーおよび130℃に加熱されたヒートプレートに接触させながら、3.9倍に延伸し、84dtex/24fの延伸糸(破断強度:2.90cN/dtex、破断伸度:41.6%)を得た。
得られた延伸糸を2本合糸し、筒編み機で筒編みを作製した。アルカリ水溶液にて4.8質量%の減量加工を実施した後、表面の凹凸状態観察および、カチオン染料の吸尽率、カチオン染色カラー値の測定を実施した。結果は表1の通りであり、吸尽率が低くなっていた。なお、アルカリ減量後の繊維表面には、100nm以下の微細な凹凸は発見できなかった。また染色後の繊維の破断強度は2.80cN/dtex、破断伸度は35.4%である。
(比較例2)
一次粒径が80nmであるシリカ微粒子を、シリカ微粒子濃度4質量%に希釈・分散したエチレングリコールをジオール成分、テレフタル酸を酸成分として、重合することで得られる、シリカ微粒子含有率が1.0質量%のポリエステル樹脂(A)と、テレフタル酸を酸成分、エチレングリコールをジオール成分とし、ジメチル−5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩を全酸成分中に2.5mol%となるように共重合させたカチオン易染ポリエステル樹脂(B)とを、50質量%:50質量%の樹脂比率でブレンドし、紡糸温度292℃、引き取り速度800m/分で溶融紡糸して得た未延伸糸を、85℃に加熱されたヒートローラーおよび130℃に加熱されたヒートプレートに接触させながら、3.9倍に延伸し、84dtex/24f(破断強度:3.00cN/dtex、破断伸度:38.8%)の延伸糸を得た。
ポリエステル樹脂(A)は透過型電子顕微鏡観察による平均二次粒径が400nmであり、樹脂中に1000nmを超える二次粒子および凝集体が存在していることを確認した。粒径100nm以下の二次粒子密度は、1個/μm3であった。また粒径50nm以下の二次粒子密度は、0個/μm3であった。
得られた延伸糸を2本合糸し、筒編み機で筒編みを作製した。アルカリ水溶液にて4.7質量%の減量加工を実施した後、表面の凹凸状態観察および、カチオン染料の吸尽率、カチオン染色カラー値の測定を実施した。結果は表1の通りであり、アルカリ減量後の繊維表面に形成された凹凸は1000nmを超えており、100nm未満のものは発見できなかった。そして、K/S値も低く、染色後の繊維の破断強度は、2.80cN/dtex、破断伸度は33.3%であった。
一次粒径が80nmであるシリカ微粒子を、シリカ微粒子濃度4質量%に希釈・分散したエチレングリコールをジオール成分、テレフタル酸を酸成分として、重合することで得られる、シリカ微粒子含有率が1.0質量%のポリエステル樹脂(A)と、テレフタル酸を酸成分、エチレングリコールをジオール成分とし、ジメチル−5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩を全酸成分中に2.5mol%となるように共重合させたカチオン易染ポリエステル樹脂(B)とを、50質量%:50質量%の樹脂比率でブレンドし、紡糸温度292℃、引き取り速度800m/分で溶融紡糸して得た未延伸糸を、85℃に加熱されたヒートローラーおよび130℃に加熱されたヒートプレートに接触させながら、3.9倍に延伸し、84dtex/24f(破断強度:3.00cN/dtex、破断伸度:38.8%)の延伸糸を得た。
ポリエステル樹脂(A)は透過型電子顕微鏡観察による平均二次粒径が400nmであり、樹脂中に1000nmを超える二次粒子および凝集体が存在していることを確認した。粒径100nm以下の二次粒子密度は、1個/μm3であった。また粒径50nm以下の二次粒子密度は、0個/μm3であった。
得られた延伸糸を2本合糸し、筒編み機で筒編みを作製した。アルカリ水溶液にて4.7質量%の減量加工を実施した後、表面の凹凸状態観察および、カチオン染料の吸尽率、カチオン染色カラー値の測定を実施した。結果は表1の通りであり、アルカリ減量後の繊維表面に形成された凹凸は1000nmを超えており、100nm未満のものは発見できなかった。そして、K/S値も低く、染色後の繊維の破断強度は、2.80cN/dtex、破断伸度は33.3%であった。
(比較例3)
一次粒径が20nmであるシリカ微粒子を、シリカ微粒子濃度4質量%に希釈・分散したエチレングリコールをジオール成分、テレフタル酸を酸成分として、重合することで得られる、シリカ微粒子含有率が5.0質量%のポリエステル樹脂(A)と、テレフタル酸を酸成分、エチレングリコールをジオール成分とし、ジメチル−5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩を全酸成分中に2.5mol%となるように共重合させたカチオン易染ポリエステル樹脂(B)とを、50質量%:50質量%の樹脂比率でブレンドし、紡糸温度292℃、引き取り速度800m/分にて溶融紡糸を実施したところ、樹脂(A)中に含有されたシリカ凝集体の影響で、濾過圧の上昇および、糸切れが起こり、延伸糸を得ることができなかった。ポリエステル樹脂(A)は透過型電子顕微鏡観察による平均二次粒径が1000nmであり、樹脂中に5000nmを超える二次粒子および凝集体が存在していることを確認した。粒径100nm以下の二次粒子密度は、0個/μm3であった。
一次粒径が20nmであるシリカ微粒子を、シリカ微粒子濃度4質量%に希釈・分散したエチレングリコールをジオール成分、テレフタル酸を酸成分として、重合することで得られる、シリカ微粒子含有率が5.0質量%のポリエステル樹脂(A)と、テレフタル酸を酸成分、エチレングリコールをジオール成分とし、ジメチル−5−スルホイソフタル酸ナトリウム塩を全酸成分中に2.5mol%となるように共重合させたカチオン易染ポリエステル樹脂(B)とを、50質量%:50質量%の樹脂比率でブレンドし、紡糸温度292℃、引き取り速度800m/分にて溶融紡糸を実施したところ、樹脂(A)中に含有されたシリカ凝集体の影響で、濾過圧の上昇および、糸切れが起こり、延伸糸を得ることができなかった。ポリエステル樹脂(A)は透過型電子顕微鏡観察による平均二次粒径が1000nmであり、樹脂中に5000nmを超える二次粒子および凝集体が存在していることを確認した。粒径100nm以下の二次粒子密度は、0個/μm3であった。
本発明によれば、シリカ微粒子の含有率やアルカリ減量率が低い状態で十分なカチオン染色性を備えることができるため、化学物質廃棄量の低減およびコストダウンも可能なカチオン易染ポリエステル繊維となる。
Claims (4)
- 樹脂中に一次粒径10〜50nmのシリカ微粒子を0.1〜2.0質量%含有し、二次粒径が100nm未満のシリカ微粒子の二次粒子密度が50個/μm3以上であるポリエステル樹脂(A)と、全酸成分の0.1〜5.0mol%をスルホイソフタル酸またはその誘導体で共重合せしめたポリエステル樹脂(B)とから構成され、少なくとも繊維表層にシリカ微粒子が分散しているカチオン易染ポリエステル繊維。
- 請求項1記載の繊維を減量加工せしめて、繊維表面に幅及び深さ100nm以下の微細な凹凸を形成させたカチオン易染ポリエステル繊維。
- 請求項1記載の繊維を減量率1〜10質量%の減量加工によって、繊維表面に幅及び深さ100nm以下の微細な凹凸を形成させるカチオン易染ポリエステル繊維の製造方法。
- 請求項1〜3いずれか1項に記載のカチオン易染ポリエステル繊維を使用した繊維製品。
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