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JP2013207946A - 回転電機 - Google Patents

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JP2013207946A JP2012075397A JP2012075397A JP2013207946A JP 2013207946 A JP2013207946 A JP 2013207946A JP 2012075397 A JP2012075397 A JP 2012075397A JP 2012075397 A JP2012075397 A JP 2012075397A JP 2013207946 A JP2013207946 A JP 2013207946A
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博光 岡本
Kenichi Nakayama
健一 中山
Tomohiro Adachi
知弘 安達
Mitsuaki Mirumachi
光明 美留町
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Hitachi Automotive Systems Ltd
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Abstract

【課題】固定子を焼嵌めや圧入で保持するハウジングを備えた回転電機の固定子鉄心において、組立時の固定子積層鉄心の変形や剥がれを抑制する回転電機を提供する。
【解決手段】複数のフランジ223を有する円筒状のハウジング205と、ハウジングに焼嵌めまたは圧入により固定される複数のティースを有する円筒状の固定子鉄心210を有する固定子200と、固定子内に回転自在に配設される回転子300とを備え、固定子鉄心は、全体が複数枚の電磁鋼板が積層されてなると共に、電磁鋼板が積層された第1固定子積層鉄心216A、216Bと、第1固定子積層鉄心より板厚の薄い電磁鋼板が積層された第2固定子積層鉄心217から構成され、第1固定子積層鉄心を、第2固定子積層鉄心を挟むように、固定子鉄心の軸方向両側に配設させて回転電機を構成する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、回転電機に関する。
モータなどの回転電機は、固定子と回転子とを備えている。固定子は多数のスロットが形成された固定子鉄心を有する。この固定子鉄心は、鉄損を抑えるために、0.05〜1.0mm程度の厚さの電磁鋼板が所定枚数積層され、電磁鋼板の外周部の所定位置が溶接されるなどして一体化されている(例えば、特許文献1)。回転子の回転子鉄心は、周方向に多数の磁石挿入孔を有した、0.05〜1.0mm程度の厚さの電磁鋼板が所定枚数積層され、電磁鋼板の周方向に複数設けられた溝により加締め固定されるなどして一体化されている。
このように作製された固定子鉄心にはコイルが巻回されている。回転電機はこのコイルに交流電力を供給することで回転磁界を発生させ、この回転磁界により回転子を回転させる。
特開2002−291184号公報
固定子と、固定子の内側に回転可能に設けられた回転子と、固定子を焼嵌めや圧入で保持するハウジングと、を備えた回転電機が知られている。この種の回転電機を自動車に搭載する場合、ハウジングの一端面に設けたフランジにより自動車の適所に固定することがある。この種の回転電機では、焼嵌めや圧入といった方法でハウジングを組立てる際に、ハウジングのフランジに対応する部分に圧縮応力が集中するため、積層された電磁鋼板が変形し、剥がれてしまうといった場合があった。
特に、自動車の走行に使用するトルクを発生するような回転電機は、ハウジングの最大締め付けトルクが大きくなるため、ハウジングと固定子鉄心の締め代を大きく設定する必要があり、このような変形や剥がれが生じやすい。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、固定子鉄心が、全体が複数枚の電磁鋼板が積層されてなると共に、電磁鋼板が積層された第1固定子積層鉄心と、前記第1固定子積層鉄心の電磁鋼板より板厚の薄い電磁鋼板が積層された第2固定子積層鉄心から構成され、前記第1固定子積層鉄心を、前記第2固定子積層鉄心を挟むように、前記固定子鉄心の軸方向両側に配設させたことを特徴とする。
本発明によれば、固定子鉄心において、焼嵌めまたは圧入による締め付け力がより大きく加わる領域が、より板厚の厚い電磁鋼板で積層された固定子鉄心により構成される構造であるので、焼嵌めまたは圧入の圧縮応力を起因とする固定子鉄心の変形及び積層鉄心の剥がれを抑制できる回転電機を提供することができる。
本発明の実施形態に係る回転電機の全体構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の固定子の外観構成を示す全体斜視図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の固定子鉄心を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る固定子鉄心を構成する電磁鋼板を示す斜視図である。 本発明の第1の実施形態に係る回転電機の固定子鉄心構造を示す断面模式図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の固定子鉄心に巻回される三相分の固定子コイルを示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る回転電機の回転子および固定子の断面を示す模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る回転電機の固定子鉄心構造を示す断面模式図である。 本発明の第3の実施形態に係る回転電機の固定子鉄心構造を示す断面模式図である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。
なお、以下の各実施形態を説明する回転電機として、電気自動車を駆動する回転電機を用いる。この回転電機を使用する電気自動車には、エンジンと回転電機の両方を備えるハイブリッドタイプの電気自動車(HEV)と、エンジンを用いず回転電機のみで走行する純粋な電気自動車(EV)とがあるが、以下に説明する回転電機は両方のタイプに利用できるので、ここではハイブリッドタイプの自動車用の回転電機を例示する。
[第1の実施形態]
―回転電機の全体構成―
図1は、本実施形態に係る回転電機100の全体構成を示す模式図である。図1では、回転電機100の一部分を断面とすることで、回転電機100の内部を示している。
回転電機100は、図1に示すように、ケース105の内部に配設されるものであり、ハウジング205と、ハウジング205に固定される固定子鉄心210を有する固定子200と、この固定子内に回転自在に配設される回転子300と、を備えている。ケース105は、エンジンのケースや変速機のケースによって構成される。
この回転電機100は、永久磁石内蔵型の三相同期モータである。回転電機100は、固定子鉄心210に巻回される固定子コイル215に三相交流電流が供給されることで、回転子300を回転させる電動機として作動する。また、回転電機100は、エンジンによって駆動されると、発電機として作動して三相交流の発電電力を出力する。つまり、回転電機100は、電気エネルギーに基づいて回転トルクを発生する電動機としての機能と、機械エネルギーに基づいて発電を行う発電機としての機能の両方を有しており、自動車の走行状態によって上記機能を選択的に利用することができる。
ハウジング205に固定された固定子200は、ハウジング205に設けられたフランジ223がボルト110によりケース105に締結されることで、ケース105内に固定保持されている。
回転子300は、ケース105の軸受け305A、305Bにより支承されるシャフト310に固定されており、固定子鉄心210の内側において回転可能に保持されている。
図2を参照してハウジング205および固定子200について説明する。図2は、本発明の実施形態に係る回転電機100のハウジング205と固定子200とを示す全体斜視図である。
―ハウジング―
ハウジング205は、厚さ2〜5mm程度の鋼板(高張力鋼板など)を絞り加工により円筒形状に形成されている。ハウジング205には、ケース105に取り付けられる複数のフランジ223が設けられている。複数のフランジ223は、円筒状のハウジング205の一端面周縁において、径方向外方に突設されている。
―固定子―
固定子200は、円筒状の固定子鉄心210と、この固定子鉄心210に装着される固定子コイル215と、を有している。
―固定子鉄心―
図3および図4を参照して、固定子鉄心210について説明する。図3は、固定子鉄心210を示す斜視図であり、図4は、固定子鉄心210を構成する電磁鋼板211を示す斜視図である。固定子鉄心210は、図3に示すように、固定子鉄心210の軸方向に平行な複数のスロット212が周方向に等間隔となるように形成されている。
スロット212の数は、例えば本実施の形態では72個であり、スロット212に上記した固定子コイル215が収容される。各スロット212の内周側は開口とされ、この開口の周方向の幅は、固定子コイル215が装着される各スロット212のコイル装着部とほぼ同等もしくは、コイル装着部よりも若干小さくなっている。
スロット212間にはティース213が形成されており、それぞれのティース213は環状のコアバック214と一体となっている。つまり、固定子鉄心210は、各ティース213とコアバック214とが一体成形された一体型コアとされている。
ティース213は、固定子コイル215によって発生した回転磁界を回転子300に導き、回転子300に回転トルクを発生させる働きをする。
固定子鉄心210は、電磁鋼板211(図4参照)を打ち抜き加工またはエッチング加工により成形し、成形された円環形状の電磁鋼板211を複数枚積層してなる。
固定子鉄心210は、上記した円筒状のハウジング205の内側に焼嵌めにより嵌合固定される。具体的な組み立て方としては、例えば、先ず固定子鉄心210を配置しておき、この固定子鉄心210に予め加熱して熱膨張により内径を広げておいたハウジング205を嵌め込む。次に、ハウジング205を冷却して内径を収縮させることで、その熱収縮により固定子鉄心210の外周部を締め付ける。
固定子鉄心210は、運転時における回転子300のトルクによる反作用によってハウジング205に対して空転しないように、ハウジング205の内径寸法を、固定子鉄心210の外径寸法よりも所定値だけ小さくしておき、焼嵌め嵌合により固定子鉄心210がハウジング205内に強固に固定されるようになっている。
ここで、常温における固定子鉄心210の外径と、ハウジング205の内径との差を締め代といい、この締め代を回転電機100の最大トルクを想定して設定することで、ハウジング205は所定の締め付け力により固定子鉄心210を保持することになる。
なお、固定子鉄心210は焼嵌めにより嵌合固定する場合に限定されることなく、圧入によりハウジング205に嵌合固定することとしてもよい。
図5を参照して固定子鉄心210の積層構造について説明する。図5は、本発明の実施形態に係る回転電機100の固定子鉄心210の積層構造を示す断面模式図である。
本実施形態における固定子鉄心210の積層構造は、図5に示すように、固定子鉄心210が、板厚の厚い電磁鋼板を積層してなる第1固定子積層鉄心216A、216Bと板厚の薄い電磁鋼板を積層してなる第2固定子積層鉄心217とで構成され、第2固定子積層鉄心217が固定子鉄心210の軸方向の中心側に位置するように配設されている。
上述したように、固定子鉄心210は、ハウジング205に焼嵌めまたは圧入により嵌合固定される。焼嵌めまたは圧入後の固定子鉄心210には、ハウジング205の締め付け力により圧縮応力が生じる。この圧縮応力は、特にハウジング205のフランジ223が当接する部分に集中する。その結果、固定子鉄心210を構成する電磁鋼板が変形して軸方向に波打ちした形状となると共に積層の剥がれが発生する。
電磁鋼板が軸方向に張り出すように変形し剥がれが生じると、スロット212に配設される絶縁紙(スロットライナ)225や固定子コイル215の絶縁被膜が損傷して、コイル導体同士やコイル導体と固定子鉄心210とが短絡して絶縁性が低下しまうおそれがある。また、固定子鉄心面が変形することによって、コイルエンド230における固定子鉄心210とコイル導体との沿面距離が短くなり、コイル導体と固定子鉄心210とが短絡してしまうおそれもある。絶縁性が低下する傾向は、回転電機100の小型化、高出力化による電気導体の占積率を向上させるほど、また、コイルエンド230の高密度化を高めるほど、さらに、ハウジング205の最大締め付けトルクが大きくなるにつれ顕著となる。
したがって、本実施形態では、電磁鋼板の変形および剥がれを抑制して十分な絶縁性を確保するために、両側コイルエンド230に隣接する側に、板厚の厚い電磁鋼板により構成される第1固定子積層鉄心216A、216Bがそれぞれ配設されている。
また、第1固定子積層鉄心216A、216Bおよび第2固定子積層鉄心217は、円筒状の固定子鉄心210の外周部の軸方向に平行に設けられている溶接部235(図3参照)をTIG溶接やレーザー溶接などを施すことで固定されている。溶接部235は、固定子鉄心210の外周部に予め設けられた半円状の溶接溝240(図3参照)に形成されており、溶接部235が固定子鉄心210の径方向外方に突出することはない。
―固定子コイル―
図2および図6を参照して、固定子コイル215について説明する。図6は、三相分の固定子コイル215を示す斜視図である。
固定子コイル215は分布巻の方式で巻かれ、スター結線の構成で接続されている。分布巻とは、複数のスロット212を跨いで離間した二つのスロット212に相巻線が収納されるように、相巻線が固定子鉄心210に巻かれる巻線方式である。本実施形態では、巻線方式として分布巻を採用しているので、形成される磁束分布は集中巻きに比べて正弦波に近く、リラクタンストルクを発生しやすい特徴を有している。そのため、この回転電機100は、弱め界磁制御やリラクタンストルクを活用する制御の制御性が向上し、低回転速度から高回転速度までの広い回転速度範囲に亘って利用が可能であり、電気自動車に適した優れたモータ特性を得ることができる。
固定子コイル215は三相のスター接続された相コイルを構成しており、断面が丸形状であっても、四角形状であってもよいが、スロット212の内部の断面をできるだけ有効に利用し、スロット内の空間が少なくなるような構造とすることが効率の向上につながる傾向にあるため、断面が四角形状の方が効率向上の点で望ましい。なお、固定子コイル215の断面の四角形状は、固定子鉄心210の周方向が短く、径方向が長い形状をしていてもよいし、逆に周方向が長く、径方向に短い形状をしていてもよい。
本実施形態では、固定子コイル215は、各スロット212内で固定子コイル215の長方形断面が固定子鉄心210の周方向について長く、固定子鉄心210の径方向について短い形状とされる平角線が使用されている。また、この平角線は、外周が絶縁被膜で覆われている。
固定子コイル215は、図6に示すように、U字形状の複数のセグメント導体245が互いに接続されることで形成されるセグメント型コイルとされる。セグメント導体245は、中央部245Aが一方のコイルエンド230に配置され、両端部245Bが他方のコイルエンド230において溶接されている。
固定子コイル215は、図2に示すように、全体で6系統(U相、V相、W相)のコイルが固定子鉄心210に密着して装着されている。そして、固定子コイル215を構成する6系統のコイルは、スロット212によって相互に適正な間隔をもって配列される。
固定子コイル215における一方のコイルエンド230には、UVW三相それぞれの固定子コイル215の入出力用のコイル導体である入出力用端子250(U)、250(V)、250(W)と、中性点結線用導体255と、が引き出されている。なお、回転電機100の組み立てにおける作業性向上のために、三相交流電力を受けるための入出力用端子250(U)、250(V)、250(W)は、コイルエンド230から固定子鉄心210の軸方向外方に突出するように配置されている。そして、固定子200は、この入出力用端子250(U)、250(V)、250(W)を介して図示しない電力変換装置に接続されることで、交流電力が供給されるようになっている。
図2および図6に示すように、固定子コイル215における固定子鉄心210から軸方向外方に飛び出した部分であるコイルエンド230には、渡り線が配置されており、全体として整然とした配置となっており、回転電機全体の小型化につながる効果がある。また、コイルエンド230が整然としていることは、絶縁特性に対する信頼性向上の観点からも望ましい。
固定子コイル215は、導体の外周が絶縁被膜で覆われた構造とされ、電気的な絶縁性が維持されているが、絶縁被膜に加えて絶縁紙225(図2参照)により絶縁耐圧を維持することで、より信頼性の向上を図ることができるため好適である。
絶縁紙225は、スロット212やコイルエンド230に配設されるものである。スロット212に配設される絶縁紙225は、スロット212に挿通されるセグメント導体245の相互間およびセグメント導体245とスロット212の内面との間に配設されて、セグメント導体間やセグメント導体245とスロット212の内面との間の絶縁耐圧を向上するものである。
コイルエンド230において配設される絶縁紙225は、コイルエンド230における相間絶縁、導体間絶縁のためにセグメント導体間に環状に配設して使用されるものである。このように、本実施形態に係る回転電機100は、スロット212の内側やコイルエンド230において絶縁紙225が配設されているため、絶縁被膜が傷ついたり劣化したりしても、必要な絶縁耐圧を保持できる。なお、絶縁紙225は、例えば耐熱ポリアミド紙の絶縁シートであり、厚さは0.1〜0.5mm程である。
また、固定子コイル215にはワニスが塗布されて、相間絶縁、導体間絶縁およびセグメント導体245と固定子鉄心210間の絶縁が施されるとともに、スロット212内に配列されている固定子コイル215は決められた位置で固定される。ワニス塗布の際、絶縁紙225はワニス保持部材となり、固定子200の絶縁耐圧をさらに向上させることができる。
―回転子―
次に回転子300について、図1および図7を参照して説明する。図7は、回転子300および固定子200の断面を示す模式図である。なお、煩雑さを避けるために、シャフト310やスロット212の内部に収容されている固定子コイル215、絶縁紙225は省略している。
回転子300は、回転子鉄心315と、この回転子鉄心315に形成された磁石挿入孔に保持されている永久磁石320と、を有している。
―回転子鉄心―
回転子鉄心315には、直方体形状の磁石挿入孔が外周部近傍において周方向に等間隔で形成されており、各磁石挿入孔には永久磁石320が埋め込まれ、接着剤などで固定されている。磁石挿入孔の円周方向の幅は、永久磁石320の円周方向の幅よりも大きく形成されており、永久磁石320の両側には磁気的空隙325が形成されている。この磁気的空隙325は接着剤を埋め込んでもよいし、樹脂で永久磁石320と一体に固めてもよい。
―永久磁石―
永久磁石320は、回転子300の界磁極を形成するものである。なお、本実施形態では、二つの永久磁石320で一つの磁極を形成する構成としているが、一つの磁極を複数個の永久磁石によって構成してもよい。各磁極を形成するための永久磁石を複数に増やすことで、永久磁石が発する各磁極の磁束密度が大きくなり、磁石トルクを増大することができる。
永久磁石320の磁化方向は径方向を向いており、界磁極毎に磁化方向の向きが反転している。すなわち、ある磁極を形成するための永久磁石320の固定子側の面がN極、シャフト側の面がS極に磁化されていたとすると、隣の磁極を形成する永久磁石320の固定子側の面はS極、シャフト側の面はN極となるように磁化されている。本実施形態では、12個の永久磁石320が、円周方向に等間隔で磁極毎に交互に磁化方向が変わるように磁化されて配置されることで、回転子300は12の磁極を形成している。
なお、永久磁石320は、磁化した後に回転子鉄心315の磁石挿入孔に埋め込んでもよいし、磁化する前に回転子鉄心315の磁石挿入孔に挿入し、その後に強力な磁界を与えて磁化するようにしてもよい。
しかしながら、磁化後の永久磁石320は磁力が強力であり、回転子300に永久磁石320を固定する前に磁石を着磁すると、永久磁石320の固定時に回転子鉄心315との間に強力な吸引力が生じ、この吸引力が作業の妨げとなる。また、強力な吸引力により、永久磁石320に鉄粉などのごみが付着するおそれがある。そのため、永久磁石320を回転子鉄心315の磁石挿入孔に挿入した後に磁化する方が、回転電機100の生産性を向上させる上で望ましい。ここで、永久磁石320には、ネオジウム系、サマリウム系の焼結磁石やフェライト磁石、ネオジウム系のボンド磁石などを用いることができるが、永久磁石320の残留磁束密度は、0.4〜1.3T程度が望ましく、ネオジウム系の磁石がより適している。
本実施形態では、磁極を形成する各永久磁石320間に補助磁極330が形成されている。この補助磁極330は、固定子コイル215が発生するq軸の磁束の磁気抵抗が小さくなるように作用する。そして、この補助磁極330により、q軸の磁束の磁気抵抗がd軸の磁束の磁気抵抗に比べて非常に小さくなるため、大きなリラクタンストルクが発生することになる。
三相交流電流が固定子コイル215に供給されることにより固定子200に回転磁界が発生すると、この回転磁界が回転子300の永久磁石320に作用して磁石トルクが発生する。つまり、回転子300には、この磁石トルクに加えて、上述のリラクタンストルクが発生するので、回転子300には上述の磁石トルクとリラクタンストルクとの両方のトルクが回転トルクとして作用し、大きな回転トルクを得ることができる。
[第2の実施形態]
図8を参照して、本発明による回転電機100の第2の実施形態について説明する。
図8は、本発明の第2の実施形態に係る回転電機100の固定子鉄心210の積層構造を示す断面模式図である。なお、図中第1の実施形態と同一もしくは相当部分には同一符号を付し説明を省略する。
本実施形態における固定子鉄心210の積層構造は、図8に示すように、固定子鉄心210が、板厚の厚い電磁鋼板を積層してなる第1固定子積層鉄心218と板厚の薄い電磁鋼板を積層してなる第2固定子積層鉄心219とで構成され、ハウジング205の焼嵌めまたは圧入による圧縮応力がより大きくなるフランジ223の位置に対応する側にのみ第1固定子積層鉄心218が配設されている。
このように、ハウジング205の焼嵌めまたは圧入により加えられる力が大きくなる領域にのみ板厚の厚い電磁鋼板で構成させることで、固定子鉄心の変形および剥がれを抑制して十分な絶縁性を確保していると共に、製作時の必要部品点数を減らすことが可能となる。
[第3の実施形態]
図9を参照して、本発明による回転電機100の第3の実施形態について説明する。
図9は、本発明の第3の実施形態に係る回転電機100の固定子鉄心210の積層構造を示す断面模式図である。なお、図中第1の実施形態と同一もしくは相当部分には同一符号を付し説明を省略する。
本実施形態における固定子鉄心210の積層構造は、図9に示すように、固定子鉄心210が、それぞれ板厚の異なる電磁鋼板を積層してなる第1固定子積層鉄心220、第2固定子積層鉄心221、第3固定子積層鉄心222で構成され、それぞれの固定子積層鉄心は、第1固定子積層鉄心220、第2固定子積層鉄心221、第3固定子積層鉄心222の順に板厚が薄い電磁鋼板にて積層されている。
本実施形態においては、ハウジング205の焼嵌めまたは圧入による圧縮応力がより大きくなるフランジ223位置に対応する側に第1固定子積層鉄心220を配設し、ハウジング205のフランジ223側から固定子鉄心210の軸方向に反する位置に対応する側に第2固定子積層鉄心221を配設し、第3固定子積層鉄心222は第1固定子積層鉄心220と第2固定子積層鉄心221に挟まれるように配設されている。
このように、ハウジング205の焼嵌めまたは圧入により加えられる力が大きくなる領域およびコイルエンド230に隣接する領域を板厚の厚い電磁鋼板で構成させることで、固定子鉄心の変形および剥がれを抑制して十分な絶縁性を確保している。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
100 回転電機
105 ケース
110 ボルト
200 固定子
205 ハウジング
210 固定子鉄心
211 電磁鋼板
212 スロット
213 ティース
214 コアバック
215 固定子コイル
216A・216B・218・220 第1固定子積層鉄心
217・219・221 第2固定子積層鉄心
222 第3固定子積層鉄心
223 フランジ
225 絶縁紙(スロットライナ)
230 コイルエンド
235 溶接部
240 溶接溝
245 セグメント導体
250(U)・250(V)・250(W) 入出力用端子
255 中性点結線用導体
300 回転子
305A・305B 軸受け
310 シャフト
315 回転子鉄心
320 永久磁石
325 磁気的空隙
330 補助磁極

Claims (3)

  1. 複数のフランジを有する円筒状のハウジングと、
    前記ハウジングに焼嵌めまたは圧入により固定される複数のティースを有する円筒状の固定子鉄心を有する固定子と、
    前記固定子内に回転自在に配設される回転子と、を備え、
    前記固定子鉄心は、全体が複数枚の電磁鋼板が積層されてなると共に、電磁鋼板が積層された第1固定子積層鉄心と、前記第1固定子積層鉄心の電磁鋼板より板厚の薄い電磁鋼板が積層された第2固定子積層鉄心から構成され、
    前記第1固定子積層鉄心を、前記第2固定子積層鉄心を挟むように、前記固定子鉄心の軸方向両側に配設させた回転電機。
  2. 複数のフランジを有する円筒状のハウジングと、
    前記ハウジングに焼嵌めまたは圧入により固定される複数のティースを有する円筒状の固定子鉄心を有する固定子と、
    前記固定子内に回転自在に配設される回転子と、を備え、
    前記固定子鉄心は、全体が複数枚の電磁鋼板が積層されてなると共に、電磁鋼板が積層された第1固定子積層鉄心と、前記第1固定子積層鉄心の電磁鋼板より板厚の薄い電磁鋼板が積層された第2固定子積層鉄心から構成され、
    前記第2固定子積層鉄心の電磁鋼板より板厚の厚い電磁鋼板で構成された前記第1固定子積層鉄心を、前記固定子鉄心の前記フランジの位置に対応する側に配設させた回転電機。
  3. 複数のフランジを有する円筒状のハウジングと、
    前記ハウジングに焼嵌めまたは圧入により固定される複数のティースを有する円筒状の固定子鉄心を有する固定子と、
    前記固定子内に回転自在に配設される回転子と、を備え、
    前記固定子鉄心は、全体が複数枚の電磁鋼板が積層されてなると共に、積層された固定子鉄心は、電磁鋼板が積層された第1固定子積層鉄心と、前記第1固定子鉄心の電磁鋼板より板厚の薄い電磁鋼板で構成された第2固定子積層鉄心、前記第2固定子鉄心の電磁鋼板より板厚の薄い電磁鋼板で構成された第3固定子積層鉄心から構成され、
    前記固定子鉄心の前記フランジ位置に対応する側に前記第1固定子積層鉄心を配設し、前記固定子鉄心の前記フランジ側とは軸方向反対の側に前記第2固定子積層鉄心を配設し、前記第3固定子積層鉄心は前記第1固定子積層鉄心と前記第2固定子積層鉄心とに挟まれるように配設された回転電機。
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