JP2013132755A - 多層シート及びその利用 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】芳香族ビニル化合物由来の繰り返し単位を主成分とする2以上の重合体ブロックと、鎖状共役ジエン化合物由来の繰り返し単位を主成分とする1以上の重合体ブロックとからなり、全不飽和結合の90%以上を水素化したブロック共重合体水素化物からなる層に、芳香族ビニル化合物由来の繰り返し単位を主成分とする2以上の重合体ブロックと、鎖状共役ジエン化合物由来の繰り返し単位を主成分とする1以上の重合体ブロックとからなり、少なくとも鎖状共役ジエン化合物由来の不飽和結合の90%以上を水素化したブロック共重合体水素化物にジカルボン酸無水物基が導入されてなるブロック共重合体水素化物、及び分子内にエポキシ基とアルコキシシリル基を有するシラン化合物とからなる接着層を積層した多層シートを用いる。
【選択図】なし
Description
特許文献10は、炭素−炭素二重結合を水素化して得られるビニル脂環式炭化水素重合体が、電気・電子部品の封止材を含む各種の用途に活用できることを開示している。しかし、具体的に開示されている重合体は、芳香環のC−C二重結合がほぼ水素化された重合体ではあるものの、共役ジエンブロックを有しないブロックポリマーのみであり、また芳香族ビニルモノマーの割合も多い重合体のみである。
この多層シートは、接着層[IV]が、ジカルボン酸無水物基を有するブロック共重合体水素化物(IIm)100重量部に対して紫外線吸収剤を0.01〜1重量部含有することが好ましい。
本発明によれば、上記の多層シートを、接着層[IV]をガラス面に接するように配置して使用する太陽電池素子の封止方法が提供される。
本発明に係るブロック共重合体(i)は、少なくとも2つの重合体ブロック(A)と少なくとも1つの重合体ブロック(B)を含有する。
そして、全重合体ブロック(A)のブロック共重合体全体に占める重量分率をwAとし、全重合体ブロック(B)のブロック共重合体全体に占める重量分率をwBとした時に、wAとwBとの比(wA:wB)が20:80〜60:40である。
本発明に係るブロック共重合体水素化物(I)は、上記のブロック共重合体(i)の主鎖及び側鎖の炭素−炭素不飽和結合、並びに芳香環の炭素−炭素不飽和結合を水素化したものであり、その水素化率は通常90%以上、好ましくは97%以上、より好ましくは99%以上である。水素化率が高いほど、本発明の封止材の透明性、耐候性、耐熱性が良好である。ブロック共重合体水素化物(I)の水素化率は、1H−NMRによる測定において求めることができる。
特に、主鎖及び側鎖の炭素−炭素不飽和結合の水素化率は、好ましくは95%以上、より好ましくは99%以上である。主鎖及び側鎖の炭素−炭素不飽和結合の水素化率を高めることにより、耐光性、耐酸化性が高くなると言う効果が得られる。
また、芳香環の炭素−炭素不飽和結合の水素化率は、好ましくは90%以上、より好ましくは93%以上、特に好ましくは95%以上である。芳香環の炭素−炭素不飽和結合の水素化率を高めることにより、重合体ブロック(A)のガラス転移温度が高くなり、架橋せずとも太陽電池封止材としての十分な耐熱性が発現するという効果が得られる。
本発明の多層シートを構成するブロック共重合体水素化物(I)からなる層[I]は、ブロック共重合体水素化物(I)を通常90重量%以上、好ましくは95重量%以上、より好ましくは98重量%以上含有する。ブロック共重合体水素化物(I)からなる層[I]中のブロック共重合体水素化物(I)以外の残部には、本発明の多層シートの利用用途の一つとしての太陽電池素子封止材の性能を向上させるための配合剤を含有させることができる。配合成分としては、耐候性や耐熱性などを向上させるための光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、無機フィラーなどであり、単独でも、2種以上併用してもよい。
光安定剤としては、ヒンダードアミン系光安定剤が好ましく、構造中に3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル基、2,2,6,6−テトラメチルピペリジル基、又は、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル基などを有している化合物が特に好ましい。
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−N,N’−ビスヘキサメチレンラウリン酸アミド、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−N,N’−ビスヘキサメチレンリンデル酸アミド、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−N,N’−ビスヘキサメチレン吉草酸アミド、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−N,N’−ビスヘキサメチレン酢酸アミド、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−N,N’−ビスヘキサメチレン抹香酸アミド、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−N,N’−ビスヘキサメチレン酪酸アミド、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールとの重合物、ジブチルアミンと1,3,5−トリアジンとN,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンとの重縮合物、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ポリ〔(6−モルフォリノ−s−トリアジン−2,4−ジイル)〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕−ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕、ポリ〔{(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、ポリ〔{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}〕、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−1,6−ヘキサンジアミンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンとの重合体とN−ブチル−1−ブタンアミンとN−ブチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジンアミンとの反応生成物などが挙げられる。
本発明において、太陽電池素子封止材の耐光安定性を更に向上させるために、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤などの紫外線吸収剤を配合することができる。
本発明において、変性重合体に上記ヒンダードアミン系耐光安定剤の他に、更に酸化防止剤を配合することにより、更に熱安定性を向上することもできる。添加することができる酸化防止剤としては、リン系酸化防止剤、フェノ−ル系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤などが挙げられ、着色がより少ないリン系酸化防止剤が好ましい。
本発明に係るブロック共重合体(ii)は、少なくとも2つの重合体ブロック(a)と少なくとも1つの重合体ブロック(b)を含有する。そして、全重合体ブロック(a)のブロック共重合体全体に占める重量分率をwaとし、全重合体ブロック(b)のブロック共重合体全体に占める重量分率をwbとした時に、waとwbとの比(wa:wb)が20:80〜60:40である。
鎖状共役ジエン系化合物は、上述した重合体ブロックBを構成する鎖状共役ジエン系化合物と同じである。
その他のビニル系化合物は、上述した重合体ブロックA及びBに含まれていても良い、その他のビニル系化合物と同じである。
本発明に係るブロック共重合体(ii)のブロックの形態は、上述したブロック共重合体(i)と同じである。
ブロック共重合体(ii)の分子量は、ブロック共重合体(i)と同じである。
本発明に係るブロック共重合体水素化物(II)は、上述したブロック共重合体(ii)の少なくとも鎖状共役ジエン化合物由来の不飽和結合を水素化したものであり、その水素化率は通常90%以上、好ましくは97%以上、より好ましくは99%以上である。芳香環の炭素−炭素不飽和結合は、水素化されてなくてもよいが、好ましくは水素化したものであり、その水素化率は通常0〜100%、好ましくは97%以上、より好ましくは99%以上である。ブロック共重合体水素化物(II)の水素化率は、1H−NMRによる測定において求めることができる。水素化率が高いほど、本発明の多層シートの接着層の透明性、耐候性、耐熱性が良好である。特に、主鎖及び側鎖の炭素−炭素不飽和結合の水素化率を高めることにより、耐光性、耐酸化性が高くなると言う効果が得られる。また、芳香環の炭素−炭素不飽和結合の水素化率を高めることにより、重合体ブロック(a)のガラス転移温度が高くなり、架橋せずとも接着層[IV]が太陽電池封止材としての十分な耐熱性が発現するという効果が得られる。
本発明に係るブロック共重合体水素化物(II)の分子量は、上述したブロック共重合体水素化物(I)と同じである。
本発明に係るジカルボン酸無水物基を有するブロック共重合体水素化物(IIm)は、上記ブロック共重合体水素化物(II)にジカルボン酸無水物基が導入されたものである。ジカルボン酸無水物基は、上記ブロック共重合体水素化物(II)に直接結合していても、アルキレン基などの2価の有機基を介して結合していても良い。
分子内にエポキシ基とアルコキシシリル基を有するシラン化合物(III)は、前記のジカルボン酸無水物基を有するブロック共重合体水素化物(IIm)に混合することにより、ジカルボン酸無水物基を有するブロック共重合体水素化物(IIm)に対し、ガラスとの強固な接着性を付与することができる。
本発明の多層シートを構成するジカルボン酸無水物基を有するブロック共重合体水素化物(IIm)及び分子内にエポキシ基とアルコキシシリル基を有するシラン化合物(III)とからなる接着層[IV]は、ジカルボン酸無水物基を有するブロック共重合体水素化物(IIm)及び分子内にエポキシ基とアルコキシシリル基を有するシラン化合物(III)を、通常80重量%以上、好ましくは85重量%以上、より好ましくは90重量%以上含有する。ジカルボン酸無水物基を有するブロック共重合体水素化物(IIm)及び分子内にエポキシ基とアルコキシシリル基を有するシラン化合物(III)以外の残部には、ガラスとの接着力を向上させる成分として、エポキシ基含有反応性希釈剤、エポキシ樹脂、エポキシ硬化促進剤;ブロック共重合体水素化物(I)からなる層[I]に含有させることができる成分と同様の耐候性や耐熱性などを向上させるための成分として、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、無機フィラーなど;を含有させることができ、これらの成分は単独でも、2種以上併用してもよい。
本発明の多層シートは、ブロック共重合体水素化物(I)からなる層[I]の片面もしくは両面に、ジカルボン酸無水物基を有するブロック共重合体水素化物(IIm)及び分子内にエポキシ基とアルコキシシリル基を有するシラン化合物(III)とからなる接着層[IV]を積層したシートである。
本発明の多層シートは、通常、シート状に成形し、太陽電池モジュールを製造する工程に供される。シートの厚さは、特に制限されないが、通常は0.1〜1.0mmの範囲にあることが好ましい。太陽電池素子として結晶系シリコンウェハーを使用する場合はシリコンウェハーの厚さが0.15〜0.2mmであるため、太陽電池素子封止材のシート厚みは、好ましくは0.2〜0.6mmである。シート厚みが0.2mmよりも小さいと、太陽電池モジュール製造の際の加熱ラミネート工程においてガラス、太陽電池素子の破損が起き易くなり、1.0mmよりも大きいと、シートの光線透過率が低下したり、太陽電池素子封止材の使用量が多くなり経済性が低下するため好ましくない。
以下に各種物性の測定法を示す。
(1)重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)
ブロック共重合体及びブロック共重合体水素化物の分子量は、テトラヒドロフランを溶離液とするゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)による標準ポリスチレン換算値として38℃において測定した。測定装置としては、東ソー社製HLC8020GPCを用いた。
(2)水素化率
ブロック共重合体水素化物の主鎖、側鎖及び芳香環の水素化率は、1H−NMRスペクトルを測定して算出した。
(3)光線透過率
多層シートを厚さ3.2mmの白板ガラス及び厚さ0.8mmの白板ガラスの間に挟み、真空ラミネータ(製品名「PVL0202S」、日清紡メカトロニクス社製)を使用して、170℃の温度で、5分間真空脱気した後、10分間真空加圧成形して2枚のガラスに挟まれた試験片を作成し、更に150℃のオーブン中で1時間加熱硬化させて、評価用の試験片とした。この試験片の3.2mm厚白い他ガラス面を光源側にして、紫外可視分光光度計(製品名「V−570」、日本分光社製)を用い、ASTM D−1003に従って光線透過率を測定した。
(4)透湿度
多層シートを、真空ラミネータを使用して、170℃の温度で、5分間真空脱気した後、10分間真空加圧成形して厚さ400〜450μmの試験片を作成し、更に150℃のオーブン中で1時間加熱硬化させて、評価用の試験片とした。この試験片の透湿度をJIS Z 0208の方法に準じて、40℃、90%RHの環境条件で測定した。シート材料の特性を明確にするために、実測値から、シート厚み400μmの値に換算して比較した。
(5)引張り強度及び引張り伸び
多層シートを2枚積層して、真空ラミネータを使用して、170℃の温度で、5分間真空脱気した後、10分間真空加圧成形して厚さ800〜900μmのシートにし、更に150℃のオーブン中で1時間加熱硬化させて、評価用のシートとした。このシートをダンベルで打抜いて試験片を作成した。テンシロン万能試験機(製品名「RTC−1125A」、ORIENTIC社製)を用いて、JIS K 7127の方法で測定した。試験片はタイプ5、23℃の条件下、チャック間距離10cmで破断するまで引張り試験を行った。引張り強度は破断時の強度とし、破断時の伸びを引張り伸びとした。
(6)体積抵抗率
多層シートを3枚積層して、真空ラミネータを使用して、170℃の温度で、5分間真空脱気した後、10分間真空加圧成形して厚さ1.2〜1.4mmの試験片にして、更に150℃のオーブン中で1時間加熱硬化させて、評価用の試験片とした。この試験片の体積抵抗率をJIS K 6911に従って、23℃で測定した。
(7)ガラス基板との接着性評価(剥離強度)
多層シートを、シート端部に非接着部位を設けて厚さ2.8mm、幅100mm、長さ65mmのソーダライムガラス基板と重ね合わせ、真空ラミネータにて、170℃の温度で、5分間真空脱気した後、10分間真空加圧して封止し、剥離試験用試験片を作成し、更に150℃のオーブン中で1時間加熱硬化させて、評価用の試験片とした。この試験片のシート面を10mm幅に切り目を入れ、シートの非接着部位から、剥離速度50mm/分で、JIS K 6854−2に準じて180度剥離試験を行い、剥離強度を測定した。剥離強度は、真空ラミネート後の初期の値及び85℃、85%RHの高温高湿環境に200時間暴露した後の値を測定した。剥離強度が大きいほど、ガラスとの接着性が良い。
(8)耐光性
光線透過率の評価用に作成した、ガラスとガラスの間に多層シートを挟んだ試験片を使用して、3.2mm厚みのガラス面を光源側にし、裏面に白色PETフィルム(製品名「ルミラー(登録商標) E20」、厚さ125μm、東レ社製)を重ねて、サンシャインウェザーメーター(製品名「WEL−SUN−HC・B」、スガ試験機社製)を用いて、サンシャインカーボンアーク灯、ブラックパネル温度63℃、相対湿度50%の条件にて、300時間露光した後取り出し、試験片の光線透過率を測定した。
(9)封止銅板の耐腐食性
多層シート2枚の間に、酢酸水溶液にて表面をエッチングし、水洗することで酸化物を除去した厚さ0.3mmの銅板を挟み、真空ラミネータにて、170℃の温度で、5分間真空脱気した後、10分間真空加圧成形して、銅板を封止した耐腐食性評価用試験片を作成し、更に150℃のオーブン中で1時間加熱硬化させて、評価用の試験片とした。この封止試験片を、85℃、85%RHの環境に1週間暴露する耐光性試験を行った後の試験片の外観、臭気及び銅箔の変色を観察した。
(10)太陽電池モジュールの耐久性評価
透明基板(白板ガラス、200×200mm×厚さ3.2mm)の上に、多層シートを載せ、その上に厚さ200μmの銅線を半田処理したタブ線を表裏に接続した多結晶シリコン太陽電池セル(アドバンテック社製、155×155mm×厚さ200μm)を載せた。この太陽電池セルの上に更に多層シート、次に、裏面保護シートの代わりにポリエチレンテレフタレート製離形フィルムの順で載せ、積層体を得た。次いで上記積層体を真空ラミネータにて、170℃の温度で、5分間真空脱気した後、10分間真空加圧して封止し、更に150℃のオーブン中で1時間加熱硬化させて太陽電池モジュールを作製した。得られた太陽電池モジュールを、−40℃で30分、90℃で30分を1サイクルとして200サイクルのヒートサイクル処理を実施した後に、目視観察及びCモード超音波走査型顕微鏡(SONIX社製)にて太陽電池セル5個を観察し、クラックの発生の有無を確認した。いずれのセルにも変形及びクラックが観察されない場合を〇とした。
(ブロック共重合体水素化物(I1)の合成)
充分に窒素置換された、攪拌装置を備えた反応器に脱水シクロヘキサン550部、脱水スチレン25部、n−ジブチルエーテル0.475部を入れ、60℃で攪拌しながらn−ブチルリチウム(15%シクロヘキサン溶液)0.68部を加えて重合を開始した。攪拌しながら60℃で60分反応させた。ガスクロマトグラフィーにより測定したこの時点で重合転化率は99.5%であった。
次に、脱水イソプレン50部を加えそのまま30分攪拌を続けた。この時点で重合転化率は99%であった。
その後、更に、脱水スチレンを25部加え、60分攪拌した。この時点での重合転化率はほぼ100%であった。ここでイソプロピルアルコール0.5部を加えて反応を停止した。得られたブロック共重合体(i1)の重量平均分子量(Mw)は61,700、分子量分布(Mw/Mn)は1.05であった。
次いで、上記溶液を、金属ファイバー製フィルター(孔径0.4μm、ニチダイ社製)にて濾過して微小な固形分を除去した後、円筒型濃縮乾燥器(製品名「コントロ」、日立製作所社製)を用いて、温度260℃、圧力0.001MPa以下で、溶液から、溶媒であるシクロヘキサン及びその他の揮発成分を除去し、濃縮乾燥器に直結したダイから溶融状態でストランド状に押し出し、冷却後、ペレタイザーでカットしてブロック共重合体水素化物(I1)のペレット98部を得た。得られたブロック共重合体水素化物(I1)の重量平均分子量(Mw)は64,600、分子量分布(Mw/Mn)は1.11であった。水素化率はほぼ100%であった。
(ジカルボン酸無水物基を有するブロック共重合体水素化物(II1m)の合成)
重合段階でn−ブチルリチウム(15%シクロヘキサン溶液)0.55部とする以外は参考例1と同様にして、ブロック共重合体水素化物(II1)のペレット90部を得た。得られたブロック共重合体水素化物(II1)の重量平均分子量(Mw)は79,500、分子量分布(Mw/Mn)は1.15であった。水素化率はほぼ100%であった。
(ブロック共重合体水素化物(I2)の合成)
重合段階でモノマーとして、スチレン35部、イソプレン30部、及び、スチレン35部をこの順に反応系に添加して重合する以外は参考例1と同様にして、ブロック共重合体水素化物(I2)のペレット96部を得た。得られたブロック共重合体水素化物(I2)の重量平均分子量(Mw)は66,300、分子量分布(Mw/Mn)は1.10であった。水素化率はほぼ100%であった。
(ブロック共重合体水素化物(I3)の合成)
重合段階でモノマーとして、スチレン10部、イソプレン80部、及び、スチレン10部をこの順に反応系に添加して重合する以外は参考例1と同様にして、ブロック共重合体水素化物(I3)のペレット78部を得た。得られたブロック共重合体水素化物(I3)の重量平均分子量(Mw)は60,300、分子量分布(Mw/Mn)は1.10であった。水素化率はほぼ100%であった。
(ジカルボン酸無水物基を有するブロック共重合体水素化物(II2m)の合成)
重合段階でモノマーとして、スチレン15部、n−ブチルリチウム(15%シクロヘキサン溶液)0.55部、イソプレン70部、及び、スチレン15部をこの順に反応系に添加して重合する以外は参考例1と同様にして、ブロック共重合体水素化物(II2)のペレット93部を得た。得られたブロック共重合体水素化物(II2)の重量平均分子量(Mw)は78,000、分子量分布(Mw/Mn)は1.14であった。水素化率はほぼ100%であった。
(ブロック共重合体水素化物(I1)からなるシートの成形)
参考例1で得られたブロック共重合体水素化物(I1)のペレット100部、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤である2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール(Tinuvin(登録商標) 329、BASF社製)0.2部及びエチレンビスステアリン酸アマイド粉末(製品名「カオーワックス(登録商標) EB−P」、花王社製)0.01部を混合し、40mmφのスクリューを備えた樹脂溶融押出し機を有するTダイ式フィルム成形機(Tダイ幅600mm)を使用し、溶融樹脂温度200℃、Tダイ温度200℃、ロール温度50℃の成形条件にて、厚さ400μm、幅500mmのブロック共重合体水素化物(I1)のシートを押出成形した。得られた押出シートはロールに巻き取り回収した。
参考例2で得られたジカルボン酸無水物基を有するブロック共重合体水素化物(II1m)のペレット100部をトルエン600部に溶解させ、分子内にエポキシ基とアルコキシシリル基を有するシラン化合物(III1)として3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(製品名「KBM−403」、信越シリコーン社製)1.0部、エポキシ基含有反応性希釈剤として1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル(製品名「アデカレジン(登録商標) EP−4085S」、ADEKA社製)6.0部、エポキシ樹脂硬化剤(製品名「キュアゾール(登録商標) 2MA−OK」、四国化成工業社製)4.4部及び前記と同じ紫外線吸収剤2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.2部を添加し、十分に混合分散し、接着層[IV1]溶液を調整した。
前記のブロック共重合体水素化物(I1)の押出シートを250mm×250mmサイズに切り出して平滑な台の上に置き、表面に接着層[IV1]溶液を、バーコーターを用いて塗布し、常温で1時間乾燥させた。次に、接着層[IV1]を塗布した押出シート[I1]を反転させて平滑な台の上に置き、裏面にも接着層[IV1]溶液を、バーコーターを用いて塗布し、常温で1時間乾燥させた。得られた多層シートは、ブロック共重合体水素化物(I1)からなる層[I1]の両面に接着層[IV1]が塗布された、厚さが全体で約440μm、接着層[IV1]の厚さが約20μmの3層構造の多層シートである。
得られた多層シートを使用して、光線透過率、透湿度、引張り強度、引張り伸び、体積抵抗率、ガラス基板との初期接着性及び高温高湿環境に暴露後の接着性、耐光性、封止銅板の耐腐食性及び太陽電池モジュールの耐久性評価を実施した。結果を表1に記載した。
(接着層[IV2]溶液の調整)
1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル3.0部及びエポキシ樹脂硬化剤3.0部とする以外は実施例1(接着層[IV1]溶液の調整)と同様にして、接着層[IV2]溶液を調整した。
(多層シートの成形)
接着層[IV2]溶液を使用する以外は実施例1(多層シートの成形)と同様にして、ブロック共重合体水素化物(I1)からなる層[I1]の両面に接着層[IV2]が塗布された、厚さが全体で約440μm、接着層[IV2]の厚さが約20μmの3層構造の多層シートを得た。
(多層シートの評価)
得られた多層シートを使用して、光線透過率、透湿度、引張り強度、引張り伸び、体積抵抗率、ガラス基板との初期接着性及び高温高湿環境に暴露後の接着性、耐光性、封止銅板の耐腐食性及び太陽電池モジュールの耐久性評価を実施した。結果を表1に記載した。
(接着層[IV3]溶液の調整)
1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテルを使用せず、エポキシ樹脂硬化剤3.0部とする以外は実施例1(接着層[IV1]溶液の調整)と同様にして、接着層[IV3]溶液を調整した。
(多層シートの成形)
接着層[IV3]溶液を使用する以外は実施例1(多層シートの成形)と同様にして、ブロック共重合体水素化物(I1)からなる層[I1]の両面に接着層[IV3]が塗布された、厚さが全体で約440μm、接着層[IV3]の厚さが約20μmの3層構造の多層シートを得た。
(多層シートの評価)
得られた多層シートを使用して、光線透過率、透湿度、引張り強度、引張り伸び、体積抵抗率、ガラス基板との初期接着性及び高温高湿環境に暴露後の接着性、耐光性、封止銅板の耐腐食性及び太陽電池モジュールの耐久性評価を実施した。結果を表1に記載した。
(接着層[IV4]溶液の調整)
分子内にエポキシ基とアルコキシシリル基を有するシラン化合物(III2)として2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン1.0部を使用する以外は実施例2(接着層[IV2]溶液の調整)と同様にして、接着層[IV4]溶液を調整した。
(多層シートの成形)
接着層[IV4]溶液を使用する以外は実施例1(多層シートの成形)と同様にして、ブロック共重合体水素化物(I1)からなる層[I1]の両面に接着層[IV4]が塗布された、厚さが全体で約440μm、接着層[IV4]の厚さが約20μmの3層構造の多層シートを得た。
(多層シートの評価)
得られた多層シートを使用して、光線透過率、透湿度、引張り強度、引張り伸び、体積抵抗率、ガラス基板との初期接着性及び高温高湿環境に暴露後の接着性、耐光性、封止銅板の耐腐食性及び太陽電池モジュールの耐久性評価を実施した。結果を表1に記載した。
(接着層[IV5]溶液の調整)
参考例5で得られたジカルボン酸無水物基を有するブロック共重合体水素化物(II2m)のペレット100部を使用する以外は実施例2(接着層[IV2]溶液の調整)と同様にして、接着層[IV5]溶液を調整した。
(多層シートの成形)
接着層[IV5]溶液を使用する以外は実施例1(多層シートの成形)と同様にして、ブロック共重合体水素化物(I1)からなる層[I1]の両面に接着層[IV5]が塗布された、厚さが全体で約440μm、接着層[IV5]の厚さが約20μmの3層構造の多層シートを得た。
(多層シートの評価)
得られた多層シートを使用して、光線透過率、透湿度、引張り強度、引張り伸び、体積抵抗率、ガラス基板との初期接着性及び高温高湿環境に暴露後の接着性、耐光性、封止銅板の耐腐食性及び太陽電池モジュールの耐久性評価を実施した。結果を表1に記載した。
(接着層[IV6]溶液の調整)
参考例5で得られたジカルボン酸無水物基を有するブロック共重合体水素化物(II2m)のペレット100部を使用する以外は実施例4(接着層[IV4]溶液の調整)と同様にして、接着層[IV6]溶液を調整した。
(多層シートの成形)
接着層[IV6]溶液を使用する以外は実施例1(多層シートの成形)と同様にして、ブロック共重合体水素化物(I1)からなる層[I1]の両面に接着層[IV6]が塗布された、厚さが全体で約440μm、接着層[IV6]の厚さが約20μmの3層構造の多層シートを得た。
(多層シートの評価)
得られた多層シートを使用して、光線透過率、透湿度、引張り強度、引張り伸び、体積抵抗率、ガラス基板との初期接着性及び高温高湿環境に暴露後の接着性、耐光性、封止銅板の耐腐食性及び太陽電池モジュールの耐久性評価を実施した。結果を表1に記載した。
実施例1で得られたブロック共重合体水素化物(I1)の押出シートを接着層[IV]を積層せずにそのまま使用して、光線透過率、透湿度、引張り強度、引張り伸び、体積抵抗率、ガラス基板との初期接着性及び高温高湿環境に暴露後の接着性、耐光性、封止銅板の耐腐食性及び太陽電池モジュールの耐久性評価を実施した。結果を表1に記載した。
(接着層[V]溶液の調整)
分子内にエポキシ基とアルコキシシリル基を有するシラン化合物(III)を使用しない以外は実施例2(接着層[IV2]溶液の調整)と同様にして、接着層[V]溶液を調整した。
(多層シートの成形)
接着層[V]溶液を使用する以外は実施例1(多層シートの成形)と同様にして、ブロック共重合体水素化物(I1)からなる層[I1]の両面に接着層[V]が塗布された、厚さが全体で約440μm、接着層[V]の厚さが約20μmの3層構造の多層シートを得た。
(多層シートの評価)
得られた多層シートを使用して、光線透過率、透湿度、引張り強度、引張り伸び、体積抵抗率、ガラス基板との初期接着性及び高温高湿環境に暴露後の接着性、耐光性、封止銅板の耐腐食性及び太陽電池モジュールの耐久性評価を実施した。結果を表1に記載した。
(ブロック共重合体水素化物(I2)からなるシートの成形)
参考例3で得られたブロック共重合体水素化物(I2)のペレット100部を使用する以外は実施例1と同様にして、厚さ400μm、幅500mmのブロック共重合体水素化物(I2)のシートを押出成形した。得られた押出シートはロールに巻き取り回収した。
(多層シートの成形)
前記のブロック共重合体水素化物(I2)の押出シートを使用し、実施例2(接着層[IV2]溶液の調整)で作成した接着層[IV2]溶液を使用する以外は実施例1(多層シートの成形)と同様にして、ブロック共重合体水素化物(I2)からなる層[I2]の両面に接着層[IV2]が塗布された、厚さが全体で約440μm、接着層[IV2]の厚さが約20μmの3層構造の多層シートを得た。
(多層シートの評価)
得られた多層シートを使用して、光線透過率、透湿度、引張り強度、引張り伸び、体積抵抗率、ガラス基板との初期接着性及び高温高湿環境に暴露後の接着性、耐光性、封止銅板の耐腐食性及び太陽電池モジュールの耐久性評価を実施した。結果を表1に記載した。
(ブロック共重合体水素化物(I3)からなるシートの成形)
参考例4で得られたブロック共重合体水素化物(I3)のペレット100部を使用する以外は実施例1と同様にして、厚さ400μm、幅500mmのブロック共重合体水素化物(I3)のシートを押出成形した。得られた押出シートはロールに巻き取り回収した。
(多層シートの成形)
前記のブロック共重合体水素化物(I3)の押出シートを使用し、実施例2(接着層[IV2]溶液の調整)で作成した接着層[IV2]溶液を使用する以外は実施例1(多層シートの成形)と同様にして、ブロック共重合体水素化物(I3)からなる層[I3]の両面に接着層[IV2]が塗布された、厚さが全体で約440μm、接着層[IV2]の厚さが約20μmの3層構造の多層シートを得た。
(多層シートの評価)
得られた多層シートを使用して、光線透過率、透湿度、引張り強度、引張り伸び、体積抵抗率、ガラス基板との初期接着性及び高温高湿環境に暴露後の接着性、耐光性、封止銅板の耐腐食性及び太陽電池モジュールの耐久性評価を実施した。結果を表1に記載した。
エチレン・酢酸ビニル共重合体(製品名「エバフレックス(登録商標) EV250」、酢酸ビニル含有量:28重量%、三井デュポンポリケミカル社製)100部に対して、参考例2で使用したのと同じ有機過酸化物の2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.1部、架橋助剤としてトリアリルイソシアヌレート(製品名「M−60」、日本化成社製)0.5部、シランカップリング剤の3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.0部(製品名「KBM−503」、信越化学工業社製)及び実施例1で使用したのと同じ紫外線吸収剤である2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.2部を添加し、二軸混練機を用いて、樹脂温度100℃で混練し、ストランド状に押し出し、空冷した後、ペレタイザーによりカッティングし、樹脂組成物(EVA1)のペレット94部を得た。
得られた樹脂組成物(EVA1)のペレットを、実施例1で使用した押出成形機を使用し、溶融樹脂温度100℃、Tダイ温度100℃、ロール温度25℃の成形条件にて、厚さ40μm、幅500mmのシート[EVA1]を押出成形した。得られたシート[EVA1]はロールに巻き取り回収した。
得られたシート[EVA1]を、240mm×240mmサイズに切り出し、1枚及び3枚重ねて、真空ラミネータを使用して温度150℃で、5分間真空脱気した後20分間真空プレスし、更に150℃のオーブン中で1時間加熱硬化させて、厚さ350〜400μm及び厚さ1.0〜1.2mmの試験片[S−EVA1]を成形した。
シート[EVA1]を使用したガラス基板との接着性評価用試験片及び太陽電池モジュールの耐久性評価用試験片の作製は、真空ラミネータを使用して温度150℃で、5分間真空脱気した後20分間真空プレスし、更に150℃のオーブン中で1時間加熱硬化させて成形した。
得られた成形試験片を用いて、光線透過率、透湿度、引張り強度、引張り伸び、体積抵抗率、ガラス基板との初期接着性及び高温高湿環境に暴露後の接着性、封止銅板の耐腐食性及び耐候性の評価、太陽電池モジュールの耐久性評価を実施した。結果を表1に記載した。
ジカルボン酸無水物基を有するブロック共重合体水素化物(IIm)及び分子内にエポキシ基とアルコキシシリル基を有するシラン化合物(III)とからなる接着層[IV]を積層してない場合は高温高湿環境に暴露された後は、ガラスとの接着性が低下する(比較例1、比較例2)。
芳香族ビニル化合物由来の繰り返し単位を主成分とする重合体ブロックの含有量が多いと、多層シートの柔軟性が低く、太陽電池モジュールの耐久性が低い(比較例3)。
芳香族ビニル化合物由来の繰り返し単位を主成分とする重合体ブロックの含有量が少ないと、多層シート耐熱性が低く、太陽電池モジュールの耐久性が低い(比較例4)。
EVAからなる封止材を用いると、透湿度が高いこと、加水分解により酢酸が発生することにより、高温高湿環境で長期間保持され場合に内部配線に腐食を生じる懸念がある(比較例5)。
本発明の多層シートは、光線透過率、透湿度、機械的強度、柔軟性、電気絶縁性、高温高湿環境下でのガラスとの接着性、耐候性に優れ、該多層シートで封止した太陽電池モジュールは耐久性に優れる(実施例1〜6)。
2・・・太陽電池素子
3・・・封止材
4・・・配線
5・・・裏面保護シート
Claims (3)
- 芳香族ビニル化合物由来の繰り返し単位を主成分とする、少なくとも2つの重合体ブロック(A)と、
鎖状共役ジエン化合物由来の繰り返し単位を主成分とする、少なくとも1つの重合体ブロック(B)とからなり、
全重合体ブロック(A)のブロック共重合体全体に占める重量分率をwAとし、
全重合体ブロック(B)のブロック共重合体全体に占める重量分率をwBとした時に、
wAとwBとの比(wA:wB)が30:70〜60:40であるブロック共重合体(i)の、
全不飽和結合の90%以上を水素化した、
ブロック共重合体水素化物(I)からなる層[I]の片面もしくは両面に、
芳香族ビニル化合物由来の繰り返し単位を主成分とする、少なくとも2つの重合体ブロック(a)と、
鎖状共役ジエン化合物由来の繰り返し単位を主成分とする、少なくとも1つの重合体ブロック(b)とからなり、
全重合体ブロック(a)のブロック共重合体全体に占める重量分率をwaとし、
全重合体ブロック(b)のブロック共重合体全体に占める重量分率をwbとした時に、
waとwbとの比(wa:wb)が20:80〜60:40であるブロック共重合体(ii)の、
少なくとも鎖状共役ジエン化合物由来の不飽和結合の90%以上を水素化した、
ブロック共重合体水素化物(II)にジカルボン酸無水物基が導入されてなる、ジカルボン酸無水物基を有するブロック共重合体水素化物(IIm)及び
分子内にエポキシ基とアルコキシシリル基を有するシラン化合物(III)
とからなる接着層[IV]を積層した多層シート。 - 接着層[IV]が、ジカルボン酸無水物基を有するブロック共重合体水素化物(IIm)100重量部に対して紫外線吸収剤を0.01〜1重量部含有する、請求項1記載の多層シート。
- 請求項1〜2のいずれかに記載の多層シートを、接着層[IV]をガラス面に接するように配置して使用する太陽電池素子の封止方法。
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