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JP2013112361A - プラスチックボトル - Google Patents

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Abstract

【課題】流動性のある内容物を充填する薄肉のプラスチックボトルにおいて、満注内容量の変化を抑えつつラベル貼付時の見栄えを向上させる。
【解決手段】本体胴部4にボトル外方から見て直線状に延びるように形成されて本体胴部4を周回する樋状のリブ11と、リブ11に沿って並ぶように本体胴部4に形成される複数のディンプル12とを備え、各ディンプル12が、リブ11の幅方向でリブ11の溝幅よりも広く形成されてリブ11の幅方向両側に張り出し、かつリブ11の深さ方向でリブ11の溝深さよりも深く形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体等の流動性のある内容物を充填する薄肉のプラスチックボトルに関し、特に薄肉軽量でありながら剛性を確保し、かつ見栄えも向上させたプラスチックボトルに関する。
従来から、ペットボトルと称される延伸ポリエチレンテレフタレート製ボトルや、ポリエチレン製又はポリプロピレン製の薄肉のプラスチックボトル(以下、単に「ボトル」という)が、シャンプーや洗剤等の流動性のある内容物を充填する容器として盛んに用いられている。これらのボトルは、成形後の空ボトルの保管や輸送、また内容物の充填時や充填後の製品の輸送、保管及び店頭陳列、さらに消費者における使用の過程等でさまざまな外力を受けて、復元不能に変形することがある。
上記ボトルは、特に本体胴部の外周壁を薄肉化するほど、プラスチックの使用量が減少して種々の効果を得られるが、強度剛性の面で課題が残る。そこで、ボトルの本体胴部の外周壁を部分的に屈曲等させて本体胴部を周回する溝状(樋状)のリブを形成し、このリブの剛性によりボトルの変形を抑制することが行われる。例えば特許文献1では、ボトルの本体胴部を周回する波形リブを外周壁に形成することで、外周壁に水平リブを形成する場合と比べて本体胴部の膨らみを抑え、もって満注内容量(ボトルを変形させず内容物を一杯に満たしたときの内容量)の変化を抑える効果を高めている。
特開平9−240647号公報
しかしながら、上記特許文献1の構成では、本体胴部の外周壁に水平リブを設ける場合と比べて満注内容量の変化を抑える効果が高いものの、本体胴部の外周面にラベルを貼付する場合にラベルが大きく波打つような外観となってしまうため、見栄えの点で改良の余地があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、流動性のある内容物を充填する薄肉のプラスチックボトルにおいて、満注内容量の変化を抑えつつラベル貼付時の見栄えを向上させることを目的とする。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、流動性のある内容物を充填する薄肉のプラスチックボトルにおいて、一方向に沿って延びる筒状の本体胴部と、前記本体胴部の外周壁にボトル外方から見て直線状に延びるように形成されて前記本体胴部を周回する樋状のリブと、前記リブに沿って並ぶように前記本体胴部の外周壁に形成される複数の凹部とを備え、前記各凹部が、前記リブの幅方向で前記リブの溝幅よりも広く形成されて前記リブの幅方向両側に張り出し、かつ前記リブの深さ方向で前記リブの溝深さよりも深く形成されることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、
前記リブが前記本体胴部の延び方向で複数並んで形成され、前記複数のリブのそれぞれに前記複数の凹部が形成されることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記各凹部における前記リブの幅方向での幅及び前記リブの深さ方向での深さが、それぞれ前記リブの溝幅及び溝深さの1.2〜1.8倍の範囲内に設定されることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記各凹部が正面視円形かつ半球状の凹形状とされることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記各凹部の正面視中心が対応する前記リブの中心線上に位置することを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、直線状のリブにその全幅より幅広でかつ深い凹部を複数設けることで、各凹部がリブの幅方向での膨張(展開)や収縮を抑制する補強となり、前記膨張や収縮に対するリブの剛性を高めることができる。このため、ボトルに流動性のある内容物を充填する際のボトル内方からの力や、ボトルを把持する際のボトル外方からの力に対する本体胴部の剛性が高まり、本体胴部の膨らみによる満注内容量の変化や本体胴部の座屈変形等を抑えることができる。
また、各凹部の幅及び深さを適宜制限し、ボトル外方から見たリブの態様を直線状に維持することで、本体胴部の外周面にラベルを貼付した際にもこのラベルが大きく波打つような外観になり難く、本体胴部に波形リブを形成した場合と比べてボトルの満注内容量の変化を抑えた上で、ラベル貼付時のボトルの見栄えを向上させて商品性を向上させることができる。
請求項2に記載した発明によれば、本体胴部の延び方向(軸方向)及び周方向の全体に渡って剛性を確保することができる。
請求項3に記載した発明によれば、各凹部の幅及び深さをリブの溝幅及び溝深さに対して所定の倍率内に抑えることで、ボトル外方から見たリブの態様を直線状に維持し、ラベル貼付時のボトルの見栄えを向上させることができる。
請求項4に記載した発明によれば、対応するリブの幅方向の膨張や収縮を効果的に抑制することができる。
請求項5に記載した発明によれば、対応するリブの幅方向一側へ偏った凹部の張り出しを制限することができる。
本発明の実施形態におけるプラスチックボトルの正面図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 図1のC部拡大図である。 図4のD−D断面図である。 図4のE−E断面図である。 上記プラスチックボトルの本体胴部の外周壁を平面状に展開した状態の要部の平面図である。 上記プラスチックボトルの変形例を示す図1に相当する正面図である。 上記プラスチックボトルの他の変形例を示す図1に相当する正面図である。 上記プラスチックボトルのリブ及びディンプルの変形例を示す図4に相当する拡大図である。 図10のF−F断面図である。 図10のG−G断面図である。 上記プラスチックボトルのリブ及びディンプルの他の変形例を示す図4に相当する拡大図である。 図13のH−H断面図である。 図14のI−I断面図である。 上記リブ及びディンプルの相対配置の変形例を示す図7の一部に相当する平面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示す本実施形態のプラスチックボトル(以下、単にボトルという)1は、図に示す正立状態で上から順に注口部2、肩部3、本体胴部4及び底部5がブロー成形等により一体形成されてなる。ボトル1は、満注内容量(ボトル1を変形させず内容物を一杯に満たしたときの内容量)が430ml程の薄肉プラスチックボトルとされ、例えばシャンプーやリンス、衣料用洗剤等の詰め替え用容器に用いられる。
注口部2は、ボトル1の内容物を注ぎ出すための円筒状の管体であり、その外周面にはキャップ取り付け用のネジ2aが形成される。
肩部3は、注口部2の基部から外周方かつ下方に向けて、ボトル外方に凸の湾曲状をなして漸次拡大するように延出する。肩部3の下端は、本体胴部4の上部最大外形部4aの上端に接続される。なお、図中符号3aは肩部3の下端及び上部最大外形部4aの上端に沿う稜線を示す。
図2を併せて参照し、本体胴部4は、左右に長い楕円形の断面形状を有して上下に延びる。本体胴部4は、前記楕円形の断面形状を略一定に有して上下に延びるラベル貼付部4bと、ラベル貼付部4bの上方に上小段差部4dを介して断面形状を僅かに拡大させて連なる上部最大外形部4aと、ラベル貼付部4bの下方に下小段差部4eを介して僅かに断面形状を拡大させて連なる下部最大外形部4cとを有する。ラベル貼付部4bの外周壁6は、シュリンクラベル等の商品ラベルを貼り付け可能とするべく上下に直線的に延びる外周面7を形成する(図5参照)。なお、図中符号COは本体胴部4の延び方向(上下方向)に沿うボトル中心軸線を示す。
図3を併せて参照し、底部5は、本体胴部4の下部最大外形部4cの下端に連なる上部から下方に向かうにつれて、前側に左右一対、後側に左右一対の隅部5aを張り出させることで、左右に長くかつ円みを帯びた長方形の断面形状に徐変する。底部5及び本体胴部4は略同一の左右幅X0とされるが、底部5の下部の前後幅Y1は本体胴部4の前後幅Y0よりも僅かに大きい。底部5の下端は、その外周側から内周側に向けて円弧状に折り返して接地縁5bを形成した後、接地縁5bの内周側に上方に凸の湾曲状の底面5cを形成する。
ボトル1の材質は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)等のプラスチックであり、弾性率(ヤング率)は500MPa〜3500MPaの範囲内とされる。
ボトル1は、樹脂量/満注内容量(g/ml)で示される比率が0.030〜0.015程の超薄肉のプラスチックボトルであり、本体胴部4の外周壁6の肉厚は、0.1〜0.2mm(ボトル全体の平均肉厚は0.1〜0.3mm)の範囲内とされる。
なお、ボトル1の接地縁5bから注口部2の上端までの高さH0は約190mm、左右幅(上部最大外形部4a、下部最大外形部4c及び底部5の左右幅X0)は約68mm、前後幅(底部5の前後幅Y1)は約56mm、ボトル1の注口部2上端からラベル貼付部4b上端までの上下幅H1は約50mm、ラベル貼付部4bの上下幅H2は約80mm、ラベル貼付部4b下端から接地縁5bまでの上下幅H3は約60mmとされる。
図1,5を参照し、ラベル貼付部4bの外周壁6には、接地縁5bが接する平面(水平面)と平行にラベル貼付部4bを周回する環状のリブ11が、上下に複数段(例えば5段)等間隔に並んで形成される。
リブ11は、ラベル貼付部4bの外周壁6を部分的にボトル内方へ屈曲かつ湾曲させることで、ラベル貼付部4bの周方向(以下、ボトル周方向という)と直交する断面でボトル内方へ凸の半円形の断面形状を有する溝状(樋状)に形成される。なお、図中符号C1はリブ11で切り欠かれた外周面7上におけるリブ11の幅方向中心線を示す。
リブ11の溝幅(上下幅)H4は約3mm、溝深さY4は約1.2mmとされる。隣接するリブ11の溝幅中心線C1間の距離H6(隣接するリブ11間のピッチ、図7参照)は約15mmとされる。なお、ラベル貼付部4bの上端と最上段のリブ11の溝幅中心線C1との間の距離、及びラベル貼付部4bの下端と最下段のリブ11の溝幅中心線C1との間の距離は、それぞれ約9.5mmとされる。
そして、ラベル貼付部4bの外周壁6には、各リブ11に沿って並ぶ複数のディンプル(凹部)12が、各リブ11上にそれぞれ形成される。
図4〜7を参照し、ディンプル12は、例えば図4,7に示す正面視(本体胴部4の外周面7の法線方向視)で半径約2.5mmの円形をなし、かつ外周面7からボトル内方への最深部までの深さが約1.5mmの半球状の凹形状とされる。
すなわち、ディンプル12は、対応するリブ11に対して、その幅方向でリブ11の溝幅H4(約3mm)よりも広い幅H5(直径相当の約5mm、溝幅H4の約1.6倍)を有し、かつ対応するリブ11の深さ方向でリブ11の溝深さY4(約1.2mm)よりも深い深さY5(約1.5mm、溝深さY4の約1.3倍)を有するように形成される。
ディンプル12の正面視において、その中心位置(正面視中心)C2は、対応するリブ11の溝幅中心線C1上にある。したがってディンプル12は、正面視で対応するリブ11の上下(幅方向両側)に均等に張り出す。
ディンプル12は、対応するリブ11の内周面を部分的に切り欠くようにこれを横断することで、リブ11の幅方向の膨張(展開)や収縮を抑制する。換言すれば、ディンプル12は、対応するリブ11と交差、横断することでこれを補強する短リブとして機能する。
これにより、ボトル1の内圧等の影響やボトル1に対する把持力等の影響によって各リブ11をその幅方向で広げたり縮めたりする力が生じたとしても、各リブ11が多数のディンプル12により前述の如く補強されることで、各リブ11ひいてはラベル貼付部4bの膨張や収縮が抑えられる。
ディンプル12は、ラベル貼付部4bの外周面7に商品ラベルを貼付した際の見栄えの都合上、ボトル外方から見てリブ11が直線状の態様に維持されるように、諸寸法が適宜制限される。具体的には、ディンプル12におけるリブ11の幅方向での幅H5は、リブ11の溝幅H4の1.2〜1.8倍の範囲内となるように設定される。同様に、ディンプル12におけるリブ11の深さ方向での深さY5は、リブ11の溝深さY4の1.2〜1.8倍の範囲内となるように設定される。
また、上下に隣接するリブ11のディンプル12同士が接近し過ぎないように、上下に隣接するリブ11間のピッチH6は8mm〜20mm(より好ましくは10mm〜15mm)となるように設定される。
各リブ11には、それぞれの長手方向(ボトル周方向)に沿って16個のディンプル12が配置される。このとき、ボトル周方向で隣接するディンプル12の正面視中心C2間のピッチS1は、本実施形態では約11mmとされる。上下に隣接するリブ11のディンプル12は、ボトル周方向でピッチS1の半分ずつずれて配置される。換言すれば、ディンプル12は、上下方向に対してジグザグに配置されている。
ここで、本実施形態のボトル1と、ボトル1からリブ11及びディンプル12を無くしたベース形状ボトルと、ボトル1からディンプル12のみを無くした水平リブボトルと、ボトル1からリブ11及びディンプル12を無くした上でラベル貼付部4bにこれを周回する波形リブを形成した波形リブボトルとについて、「剛性」、「復元力」、「ラベルシワ」及び「満注量変化」の評価を行った結果を表1に示す。なお、表1の「実施例」はボトル1を、「ベース」は前記ベース形状ボトルを、「水平リブ」は前記水平リブボトルを、「波形リブ」は前記波形リブボトルをそれぞれ示す。また、表1各欄の「○」は合格を、「X」は不合格をそれぞれ示す。
Figure 2013112361
前記「剛性」は、指定量の内容液を各ボトルに充填した状態で、それぞれ注口部からバキュームを行って減圧を進め、各ボトルが見栄えを損なう状態(えくぼ状の変形の発生等)になったときの減容量の大小で判定する。
また、前記「剛性」は、各ボトルをその本体胴部が水平になるように寝かせて検査台に載置し、本体胴部の上部中央をロードセル付きアタッチメントで上方から押圧し、本体胴部が所定量変位したときの押し込み力(反力)の大小でも判定する。
前記「復元力」は、各ボトルをその本体胴部が水平になるように寝かせて検査台に載置し、本体胴部の上部中央をロードセル付きアタッチメントで上方から押圧し、本体胴部に座屈変形を生じさせた後、アタッチメントを押圧前の位置に戻したときの前記変形の復元状況で判定する。
前記「ラベルシワ」は、本体胴部にシュリンクラベルを装着して加熱し、本体胴部にシュリンクラベルを密接させた後、シュリンクラベルに発生したシワ等を含む見栄えの良否で判定する。
前記「満注量変化」は、水槽中に水没させて水を満たした各ボトルの重量と、床面に載置して通常の充填方法で水を満たした各ボトルの重量とをそれぞれ測定し、これらの測定値から、内容物の重量等の影響が無い前者状態で水を満たした各ボトルの満注内容量と、内容物の重量等の影響がある後者状態で水を満たした各ボトルの満注内容量とをそれぞれ見出し、各ボトルの前者状態の満注内容量と後者状態の満注内容量との差の大小で判定する。
表1に示す評価結果から、本実施形態のボトル1は、「剛性」、「復元力」、「ラベルシワ」及び「満注量変化」の何れの項目においても、各比較例より優れていることがわかった。
次に、本実施形態のボトル1におけるリブ11毎のディンプル12の数を24個、20個、16個、12個とした各場合において、本体胴部4の変位量に対する反力の変化やラベル貼付時の見栄えの良否に基づく評価を行った。
その結果、リブ11毎のディンプル12の数が16個以上であれば、本体胴部4の変位量に対する反力がほぼ同等に確保されるのに対し、リブ11毎のディンプル12の数が12個の場合には、本体胴部4の変位量に対する反力が低下することがわかった。
一方、ボトル周方向で隣り合うディンプル12同士が接触し融合してしまうと、実質的に幅の広いリブとなってラベルシワを目立たせ易くなることから、リブ11毎のディンプル12の数は24個以下が適当である。ボトル1においては、リブ11毎のディンプル12の数は16個程度とするのが望ましい。このとき、リブ11毎にボトル周方向で隣接するディンプル12の正面視中心C2間のピッチS1は約11mmとなる。
以上説明したように、上記実施形態におけるボトル1は、流動性のある内容物を充填する薄肉のプラスチックボトルにおいて、一方向に沿って延びる筒状の本体胴部4と、前記本体胴部4の外周壁6にボトル外方から見て直線状に延びるように形成されて前記本体胴部4を周回する樋状のリブ11と、前記リブ11に沿って並ぶように前記本体胴部4の外周壁6に形成される複数のディンプル12とを備え、前記各ディンプル12が、前記リブ11の幅方向で前記リブ11の溝幅H4よりも広く形成されて前記リブ11の幅方向両側に張り出し、かつ前記リブ11の深さ方向で前記リブ11の溝深さY4よりも深く形成されるものである。
この構成によれば、直線状のリブ11にその全幅より幅広でかつ深いディンプル12(窪み)を複数設けることで、各ディンプル12がリブ11の幅方向での膨張(展開)や収縮を抑制する補強となり、前記膨張や収縮に対するリブ11の剛性を高めることができる。このため、ボトル1に流動性のある内容物を充填する際のボトル内方からの力や、ボトル1を把持する際のボトル外方からの力に対する本体胴部4の剛性が高まり、本体胴部4の膨らみによる満注内容量の変化や本体胴部4の座屈変形等を抑えることができる。
また、各ディンプル12の幅及び深さを適宜制限し、ボトル外方から見たリブ11の態様を直線状に維持することで、本体胴部4の外周面7にラベルを貼付した際にもこのラベルが大きく波打つような外観になり難く、本体胴部4に波形リブ11を形成した場合と比べてボトル1の満注内容量の変化を抑えた上で、ラベル貼付時のボトル1の見栄えを向上させて商品性を向上させることができる。
また、上記ボトル1は、前記リブ11が前記本体胴部4の延び方向で複数並んで形成され、前記複数のリブ11のそれぞれに前記複数のディンプル12が形成されることで、本体胴部4の延び方向(軸方向)及び周方向の全体に渡って剛性を確保することができる。
また、上記ボトル1は、前記各ディンプル12における前記リブ11の幅方向での幅H5及び前記リブ11の深さ方向での深さY5が、それぞれ前記リブ11の溝幅H4及び溝深さY4の1.2〜1.8倍の範囲内に設定されることで、ボトル外方から見たリブ11の態様を直線状に維持し、ラベル貼付時のボトル1の見栄えを向上させることができる。
また、上記ボトル1は、前記各ディンプル12が正面視円形かつ半球状の凹形状とされることで、対応するリブ11の幅方向の膨張や収縮を効果的に抑制することができると共に、前記各ディンプル12の正面視中心C2が対応する前記リブ11の溝幅中心線C1上に位置することで、対応するリブ11の幅方向一側へ偏ったディンプル12の張り出しを制限することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば図8に示すボトル1’のように、ディンプル12が上下方向に沿って整列して配置された構成でもよい。
ここで、図1に示す如くディンプル12が上下方向に対してジグザグに配置されたボトル1と、図8に示す如くディンプル12が上下方向に沿って整列して配置されたボトル1’とで、前記「剛性」及び「復元力」の評価を行ったところ、これらに大きな差がないことがわかった。
また、図9に示すボトル1”のように、リブ11が接地縁5b(水平面)に対して傾斜してラベル貼付部4bを周回するものであってもよい。図9では特に、リブ11が螺旋状に連なった構成を示す。傾斜リブと水平リブとを適宜組み合わせてもよい。
また、ラベル貼付部4bに形成するリブ及び凹部の形態も様々であり、例えば図10〜12に示すリブ11’のように、ボトル周方向と直交する断面でボトル内方へ凸の台形状の断面形状をなすものや、図13〜15に示すリブ11”のように、ボトル周方向と直交する断面でボトル内方へ凸の三角形状の断面形状をなすものであってもよい。
また、図10〜12に示す凹部12’のように、ボトル内方へ凹む角錐台(又は円錐台)状をなすものや、図13〜15に示す凹部12”のように、ボトル内方へ凹む角錐(又は円錐)状をなすものであってもよい。
その他、凹部12の正面視形状は、三角形や四角形を含む種々の多角形であってもよく、かつ幾何学形状の他に花形や動物形等の自由形状であってもよい。
また、リブ11の溝幅や上下ピッチ等は、それぞれ均等でも適宜変化してもよく、同様に、凹部12の大きさや周方向ピッチ等は、それぞれ均等でも適宜変化してもよい。
さらに、図16に示すように、凹部12の正面視で、その正面視中心C2が対応するリブ11の溝幅中心線C1に対してずれて配置されてもよい。ただし、凹部12が対応するリブ11の幅方向両側に張り出す範囲のずれとする。
また、リブ11は、必ずしもボトル周方向で連続しなくてもよい(途切れてもよい)。リブ11の数や形成位置は、デザインや使用目的、容器容量等に応じて適宜設定される。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、当該発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1,1’,1” プラスチックボトル
4 本体胴部
6 外周壁
11,11’,11” リブ
H4 溝幅
Y4 溝深さ
C1 溝幅中心線(中心線)
12 ディンプル(凹部)
12’、12” 凹部
H5 幅
Y5 深さ
C2 正面視中心

Claims (5)

  1. 流動性のある内容物を充填する薄肉のプラスチックボトルにおいて、
    一方向に沿って延びる筒状の本体胴部と、
    前記本体胴部の外周壁にボトル外方から見て直線状に延びるように形成されて前記本体胴部を周回する樋状のリブと、
    前記リブに沿って並ぶように前記本体胴部の外周壁に形成される複数の凹部とを備え、
    前記各凹部が、前記リブの幅方向で前記リブの溝幅よりも広く形成されて前記リブの幅方向両側に張り出し、かつ前記リブの深さ方向で前記リブの溝深さよりも深く形成されることを特徴とするプラスチックボトル。
  2. 前記リブが前記本体胴部の延び方向で複数並んで形成され、前記複数のリブのそれぞれに前記複数の凹部が形成されることを特徴とする請求項1に記載のプラスチックボトル。
  3. 前記各凹部における前記リブの幅方向での幅及び前記リブの深さ方向での深さが、それぞれ前記リブの溝幅及び溝深さの1.2〜1.8倍の範囲内に設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラスチックボトル。
  4. 前記各凹部が正面視円形かつ半球状の凹形状とされることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のプラスチックボトル。
  5. 前記各凹部の正面視中心が対応する前記リブの中心線上に位置することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のプラスチックボトル。
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