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JP2013171007A - 光パワーメータ - Google Patents

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JP2013171007A JP2012036861A JP2012036861A JP2013171007A JP 2013171007 A JP2013171007 A JP 2013171007A JP 2012036861 A JP2012036861 A JP 2012036861A JP 2012036861 A JP2012036861 A JP 2012036861A JP 2013171007 A JP2013171007 A JP 2013171007A
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Fumio Narisawa
二三男 成沢
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Abstract

【課題】複数の波長を有するレーザ(被測定光)を測定する場合においても個々のレーザのパワーを正確に測定することのできる光パワーメータを提供する。
【解決手段】被測定光を受光する光センサ手段14と、光センサ手段14からの受光信号により光パワーを演算する測定部21と、を備えた光パワーメータ100において、光センサ手段14の近傍に光入射部4を有するポリクロメータ8を備え、ポリクロメータ8で被測定光の波長と相対スペクトルを測定すると共に、測定された波長及び相対スペクトル値から光センサ手段14の分光感度特性を補正し、測定部21にて、被測定光内の波長ごとの光のパワーを演算する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光源としての、蛍光灯、電球、LED照明、LED素子、LD、LCD(液晶ディスプレー)などからの光のパワーを測定する光パワーメータに関し、特に、例えばレーザプロジェクタ等のような複数の波長を照射する機器においてホワイトバランスなどで各レーザのパワーを測定する場合のように、複数の波長を有するレーザの個々のパワーを測定することのできる光パワーメータに関するものである。
従来、たとえば、蛍光灯、電球、LED素子などの測定対象光源からの光(被測定光)のパワーを測定する光パワーメータとして種々の装置が提案されている。
例えば、被測定光源の波長が未知な場合、光スペクトラムアナライザや分光放射計などの高額な測定器を用いて光パワーを測定することが可能であるが、一般に、光パワーメータは、受光素子として、波長に対して異なる感度特性を有するシリコンフォトダイオードなどの量子型の半導体素子を用いた光センサを使用している。安価な構成として、シリコンフォトダイオードなどの光センサを使用したパワーメータは一般に光パワーを測定する際には、シリコンフォトダイオードの分光感度特性を補正するために、被測定光の波長を測定して、機器に波長を設定して測定する必要があった。
そこで、本願添付の図4(a)〜(c)に示すように、特許文献1には、被測定光源40からの被測定光の波長を測定しなくても、光センサA、Bが2個という構成でアパーチャー31に入射した光パワーを測定できる光パワーメータ100が開示されている。特許文献1に示された光パワーメータ100では、アパーチャー31に入射した被測定光源40の光を拡散透過板1で拡散させて、ガラスフィルタ32、34とシリコンフォトダイオード33、35で構成した2個の感度が異なる光センサA、Bで光のパワーを検出する。シリコンフォトダイオード33、35で光を電気に変換し、I−V変換回路(演算増幅器36、37と帰還抵抗)で電流を電圧に変換後、アナログスイッチ38で交互にAD変換してデジタル信号に変換し、CPU41に取り込む。2個の感度が異なる光センサA、Bは、波長に対する感度が直線的に変化し、その傾きは2個で異なる。この2個の光センサA、Bの絶対分光感度は、近似的にRa(λ)=aλ+b、Rb(λ)=cλ+dなる式であらわされる。この式とそれぞれのセンサの出力信号Sa、SbからP=Sa/{a(d・Sa/Sb−b)/(a−c・Sa/Sb)+b}により、光パワーPを演算することができる。
このように特許文献1の方法は、被測定光の波長を測定しなくても、光センサが2個という簡単な構成で、アパーチャーに入射した光パワーを測定できる。ただし、特許文献1の構成では、光センサの分光感度特性は波長に対して直線的に変化しなければならない。
なお、特許文献1の光パワーメータでは、単一の波長のレーザ光のパワー測定であれば上記の構成で問題がないが、複数の波長を有するレーザを測定する場合は、個々の波長のレーザのパワーを測定することができない。即ち、例えば、個々のレーザの波長のパワーを測定する必要のあるレーザプロジェクタのホワイトバランスなどでの調整のためには上記の構成では困難である。
特許文献2には、本願添付の図5に示すように、入力光を光分岐器で第1の分岐光と第2の分岐光に分岐し、第1の受光素子で第1の分岐光を検出し、第1の受光素子の波長感度特性と違う波長感度特性を持つ第2の受光素子で第2の分岐光を検出し、第1の受光素子の出力と第2の受光素子の出力を演算回路で演算して任意の波長の光パワーを測定する光パワーメータを記載している。
特許文献3には、本願添付の図6(a)〜(c)に示すように、光学フィルタfと受光素子PDとを備え、それぞれ感度波長領域が制限されたことになる分光感度特性S’(λ)を有した光センサSを複数個配列することにより光センサ手段を構成し、測定部は、それぞれ異なる光センサSの分光感度特性S’(λ)に対して重み付けを行い、各光センサSの分光感度特性S(λ)を、所定範囲の波長領域において平坦な特性とすることにより被測定光の光パワーを測定する光パワーメータを記載している。
特開昭63−127127号公報 特開平4−48228号公報 特開2010−112808号公報
しかしながら、上記特許文献2、3に記載の発明もまた、上記特許文献1に記載の発明と同様に、複数の波長を有するレーザを測定する場合は、個々のレーザのパワーを測定することができない、という問題を有している。
そこで、本発明者は、光センサ部に拡散透過光学部品を用い、拡散透過光を受光素子で光電流に変換すると共に同一センサ内にポリクロメータの光入射部を備え、光入射部が拡散透過板の光検出開口部の全体を視野する位置に配置し、同一機器内に収められたポリクロメータでレーザの波長と相対スペクトルを測定すると共に、その測定波長から受光素子の分光感度特性を補正して正確なパワーを測定する構成とし、各波長の絶対パワーを測定し得ることを見出した。
そこで、本発明の目的は、複数の波長を有するレーザを測定する場合においても、個々のレーザのパワーを正確に測定することのできる光パワーメータを提供することである。
上記目的は本発明に係る光パワーメータにて達成される。要約すれば、本発明は、被測定光を受光する光センサ手段と、前記光センサ手段からの受光信号により光パワーを演算する測定部と、を備えた光パワーメータにおいて、前記光センサ手段の近傍に光入射部を有するポリクロメータを備え、前記ポリクロメータで被測定光の波長と相対スペクトルを測定すると共に、測定された波長及び相対スペクトルの値から前記光センサ手段の分光感度特性を補正し、前記測定部にて、被測定光内の波長ごとの光のパワーを演算することを特徴とする光パワーメータである。
本発明の一実施態様によると前記光センサ手段は、拡散透過板と受光素子とを有し、前記拡散透過板を透過した前記被測定光の拡散透過光を前記受光素子にて光電流に変換することを特徴とする上記構成の光パワーメータである。
本発明の他の実施態様によると前記ポリクロメータの前記光入射部にも、前記被測定光の拡散透過光が入射することを特徴とする上記構成の光パワーメータである。
本発明の他の実施態様によると前記測定光の波長をλ1、λ2、・・・λn、前記光センサ手段の分光感度をS(λ1)、S(λ2)、・・・S(λn)、前記光センサ手段で測定された電流値をIf(A)、前記ポリクロメータで測定された相対スペクトルをR(λ1)、R(λ2)、・・・R(λn)、前記ポリクロメータで測定された相対スペクトルの合計をR(λ)、としたとき、前記被測定光の波長(λx)の光パワーP(λx)は、
P(λx)=Pf×[S(λx)×R(λx)/Σ{S(λi)×R(λi)}]
(i=1〜n)
ここで前記Pfは絶対パワーであり、
Pf=If×R(λ)/Σ{S(λi)×R(λi)}
(i=1〜n)
であることを特徴とする上記構成の光パワーメータである。
本発明によれば、複数の波長を有するレーザを測定する場合においても、個々のレーザのパワーを正確に測定することができる。
本発明に係る光パワーメータの概略構成図である。 本発明に係る光パワーメータの光センサ手段の分光感度特性を示すグラフである。 本発明に係る光パワーメータのポリクロメータでの検出スペクトルを示すグラフである。 従来の光パワーメータを示す図である。図4(a)は従来の光パワーメータの概略構成図であり、図4(b)は従来の光パワーメータの電気回路の一例を示すブロック図であり、図4(c)は従来の光パワーメータに用いる2個の分光器の分光感度特性図である。 従来の光パワーメータの構成を示す図である 従来の光パワーメータを示す図である。図6(a)は従来の光パワーメータの検出部の概略構成図であり、図6(b)は従来の光パワーメータの光センサ手段を構成する各光センサの相対分光感度特性を示す図であり、図6(c)は従来の光パワーメータの光センサ手段を構成する各光センサの合算後の相対分光感度特性を示す図である。
以下、本発明に係る光パワーメータ100を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
図1を参照して、本発明に係る光パワーメータ100の一実施例を説明する。図1は、本実施例における光パワーメータ100の概略構成図である。
本実施例によると、光パワーメータ100は、光センサ手段14を備えた光センサヘッド(検出部)20と、演算手段(CPU)9を備えた本体部(測定部)21とで構成されている。本実施例では光センサヘッド20は、測定対象光源からの光(被測定光)が入射する入射部開口13を有しており、光センサヘッド20の入射部開口13には、光センサ手段14を構成する拡散透過板1と、光センサヘッド20の拡散透過板1の後方には、
受光素子2が配置されている。また、光センサ手段14に隣接してポリクロメータ光入射部4である光ファイバ5の端面が設置されている。受光素子2の後方には、電流電圧変換アンプ3が設置されており、光センサヘッド20はケーブル12を介して本体部21と接続されている。ケーブル12内を通って、光ファイバ5と電流電圧変換アンプ3からの電圧信号を運ぶ電線6が本体部21へと延出している。本体部21には、信号処理回路7、ポリクロメータ8、CPU(演算手段)9、メモリ10、表示11が設けられている。
尚、本実施例では、限定されるものではないが、拡散透過板1としては、シグマ光機株式会社製「オパール型拡散板」(商品名)を使用し、ポリクロメータ100としては浜松ホトニクス株式会社製「ミニ分光器 C11697MA」(商品名)を使用した。
一般に、被測定光の光パワーが時間的に安定している場合などは、ポリクロメータで絶対値のパワーを測定することも可能である。
従来、ポリクロメータの光検出部はフォトダイオードアレイやCCDリニアイメージセンサが使用されており、一般に受光素子の内部に光電流を蓄積するため、被測定光のパワーによって露光時間を調整して使用する。一般にその露光時間は数ms〜数sまでの範囲で設定する。比較的被測定光のパワーが弱い場合は、露光時間を数sなどに設定するため、露光時間内で明るさが変調する光のちらつきは測定することができない。
現在、LED照明を対象とした測光では、被照射面の照度以外に演色性やちらつきを測定することが課題として挙げられている。一般にちらつきは100Hzや500Hzなどの照度のちらつきを測定することが考えられており、そのちらつきを測定するためには、上記の周波数以上のサンプリングが必要である。従って、このちらつきを測定する場合は、露光時間を設定するようなポリクロメータで無く、一定のサンプリング時間で(一例として10kHz等)で受光素子の受光電流を測定し、ちらつきの周波数や強度変化のレベルを測定することが必要である。本発明の光パワーメータは、これらの諸問題を解決し得る。
入射部開口13から入射した被測定光は光センサヘッド20の入射部開口13に設けられている拡散透過板1にて拡散され、入射部開口13から入射する光の角度が変化しても受光素子2とポリクロメータ光入射部4への拡散透過光である光束(放射束)部分は偏りが生じず、均一である。拡散透過板1に入射した放射束は拡散透過板1を透過し、受光素子2に照射する。ここで、入射する放射束を検出するにあたり、入射位置依存性を軽減するために、受光素子2の受光面のサイズは□10mmなど大きいものが望まれる。受光素子2で受光された放射束は光電流に変換され、後段の電流電圧変換アンプ3によって光電流である受光信号(電流信号)が電圧に変換される。変換された信号はケーブル12内の電線6を通り、本体部21の信号処理回路7に伝えられる。本体部21において、信号処理回路7に伝えられた放射束の信号により、光電流のレベルを検出する。
また、拡散透過板1にて拡散透過した光の一部はポリクロメータ8の光入射部4に入射する。ポリクロメータ8に接続した光ファイバ5の視野が入射部開口径13a全体を視野するよう、光ファイバの端面である光入射部4を受光素子2の近傍に位置させ、拡散透過板1のどの位置に被測定光が入射しても検出できるようにする。光入射部4に入射した放射束はケーブル12の中の光ファイバ5を通って本体部21のポリクロメータ8に伝えられる。
本体部21のポリクロメータ(分光部)8は光ファイバ型であり、ここで、被測定光の相対スペクトルを検出する。
ここで、図2に本実施例の光パワーメータ100の光センサ手段14(拡散透過板1と受光素子2)の分光感度特性を示す。この分光感度特性はあらかじめ製造段階で検査され、所定範囲の波長領域内の値として本体部21内のメモリ10に記憶されている。
光センサ手段14の分光感度特性は、以下のように検査され、記憶される。光センサ手段14に一定の光パワーの単色光(例:波長幅1nm)を入射する。その時の受光素子2で検出した電流値を測定する。単色光は波長λ1〜λn、一例として波長200nm〜1200nmの範囲で1nm毎に掃引される。各単色光の電流値を測定することで、各単色光(各波長)の受光感度S(A/W)を求め、本体部21のメモリ10に記憶する。
測定され、記憶された波長λ1から波長λnまでの受光感度は、図2に示すように、
S(λ1)、S(λ2)、S(λ3)・・・S(λx)・・・S(λy)・・・S(λn)
となる。
次に、上記の受光感度Sを持った光センサ手段14とポリクロメータ8を設置した本実施例における光パワーメータ100でのパワーの測定方法について述べる。
まず、被測定光が1波長の光で構成されていた場合について述べる。
光パワーメータ100に被測定光が入射すると、光センサ手段14で受光し、光電流値Ifzが測定される。また、同時にポリクロメータ8の光ファイバの光入射部4にも被測定光が入射し、ポリクロメータ8で被測定光のスペクトルが測定される。
このポリクロメータ8で測定されたスペクトルの波長によって、被測定光の波長がわかり、その時の波長λzの時の光センサ手段14の分光感度特性はS(λz)である。
よって、光センサ手段14で測定された電流値Ifzと分光感度特性S(λz)より、被測定光のパワーPfzは以下の通りとなる。
Pfz=Ifz/S(λz)・・・(1)
上記式(1)はメモリ10に記憶された分光感度特性S(λz)とポリクロメータ8で測定された波長λzと光センサ手段14で測定された光電流値IfzからCPU9にて演算され、表示部11に演算結果が表示される。また、CPU9にて演算された結果は表示部11に表示されるだけでなく、外部記録媒体、または記録紙などに出力されても良い。
次に被測定光が複数の波長の光で構成されている場合について述べる。
図3は本実施例の光パワーメータ100で被測定光を検出した相対スペクトルの一例である。ポリクロメータ8で検出したデータであり、一例として、2波長λxとλyでの相対スペクトルが検出された場合について述べる。
本実施例における光パワーメータ100に設置されている光センサ手段14の受光素子の分光感度特性は図2における通りであり、検出された相対スペクトルR(λx)、R(λy)によって、被測定光R(λ)の中にλxとλyの波長の2波長の光を含むことがわかる。ここで、被測定光の中の2波長の光は相対スペクトルによって、それぞれ以下の割合で存在していることがわかる。
λxの波長光に対する補正値=R(λx)/{R(λx)+R(λy)}・・・(2)
λyの波長光に対する補正値=R(λy)/{R(λx)+R(λy)}・・・(3)
ここで、それぞれの受光素子の感度はそれぞれの波長λx、λyの光を受光した時の感度なので、受光素子のそれぞれの被測定光内の2波長に対する感度は下記の通りとなる。
波長λxの光に対し、受光素子の絶対感度はS(λx)であるので、被測定光に対する感度S’(λx)は
S’(λx)=S(λx)×[R(λx)/{R(λx)+R(λy)}]・・・(4)
であり、
波長λyの光に対し、受光素子の絶対感度はS(λy)であるので、被測定光に対する感度S’(λy)は
S’(λy)=S(λy)×[R(λy)/{R(λx)+R(λy)}]・・・(5)
である。
ここで、光センサの入射光パワーP(W)と検出される光電流I(A)と応答感度S(A/W)の関係は
P=I/S・・・(6)
であるので、本実施例における被測定光の光センサ手段14で測定された電流値をIf、被測定光のパワーをPfとすると、以下の通りとなる。
Pf=If/{S’(λx)+S’(λy)}
=If/[S(λx)×R(λx)/{R(λx)+R(λy)}+S(λy)×R(λy)/{R(λx)+R(λy)}]・・・(7)
ここで、被測定光の全体のスペクトルの合計をR(λ)とし、今回の2波長のR(λx)、R(λy)の合計を上記式で置き換えると
Pf=If/[S(λx)×{R(λx)/R(λ)}+S(λy)×{R(λy)/R(λ)}]
=If×R(λ)/{S(λx)×R(λx)+S(λy)×R(λy)}・・・(8)
となり、光センサ手段14の測定値であるIfとポリクロメータ8で検出された被測定光内の波長(λx、λy)とその波長に対する相対スペクトル(R(λx)、R(λy))と、あらかじめ記憶されていた光センサ手段14の分光感度(S(λx)、S(λy))から被測定光の絶対パワーPfが求められる。
また、被測定光内のそれぞれの波長の光のパワーは絶対パワーPfに対してのそれぞれの波長の光の相対値である。よって、以下の式で求められる。
被測定光の中のλxの波長の光のパワーPxは
Px=Pf×[S(λx)×R(λx)/{S(λx)×R(λx)+S(λy)×R(λy)}]・・・(9)
Pyについても同様に求められる。即ち、
Py=Pf×[S(λy)×R(λy)/{S(λx)×R(λx)+S(λy)×R(λy)}]・・・(10)
以上の通り、上記では被測定光の中に2波長の光が入っていた場合について述べたが、実際には2波長だけではない場合もある。その時は、上記の2波長の光が被測定光の中に入っていた場合と同様に求めることができる。
例えば、被測定光の中に波長λ1、λ2、・・・・λnのn個の光が含まれているとすると、
測定された相対スペクトルR(λ1)、R(λ2)・・・・R(λn)、
予め記憶されていた光センサ手段14の分光感度特性S(λ1)、S(λ2)・・・S(λn)
及び光センサ手段14で測定された電流値If(A)
によって、被測定光の絶対パワーPfは以下の式(11)のようになる。上記の(8)式の場合と同じように、各相対スペクトルの合計をR(λ)とすると
Pf=If×R(λ)/{S(λ1)×R(λ1)+S(λ2)×R(λ2)+・・・+S(λn)×R(λn)}・・・(11)
ここで、i=1〜nとして、式を整理すると
Pf=If×R(λ)/Σ{S(λi)×R(λi)} (i=1〜n)・・・(12)
となる。
被測定光内のそれぞれの光のパワーについても前述の2波長の場合と同じように求められる。
例えばλxの波長のパワーP(λx)については
P(λx)=Pf×[S(λx)×R(λx)/Σ{S(λi)×R(λi)}](i=1〜n)・・・(13)
となる。
上記の演算はそれぞれの測定結果、あるいはメモリ10にあらかじめ記憶されていた光センサ手段14の分光感度特性の値からCPU9にて演算され、表示部11に表示、または外部記録媒体、または記録紙などに出力される。
以上の通り、本実施例における光パワーメータ100によると、被測定光が1波長の光で構成されていた場合だけでなく、いくつかの波長の複合光であったとしても、絶対パワーや、それぞれの構成している光の波長のパワーを個別に求めることができる。
1 拡散透過板
2 受光素子
4 光入射部
5 光ファイバ
8 ポリクロメータ
9 CPU(演算部)
13 光入射部
14 光センサ手段
20 センサヘッド部(検出部)
21 本体部(測定部)
100 光パワーメータ

Claims (4)

  1. 被測定光を受光する光センサ手段と、前記光センサ手段からの受光信号により光パワーを演算する測定部と、を備えた光パワーメータにおいて、
    前記光センサ手段の近傍に光入射部を有するポリクロメータを備え、
    前記ポリクロメータで被測定光の波長と相対スペクトルを測定すると共に、測定された波長及び相対スペクトルの値から前記光センサ手段の分光感度特性を補正し、
    前記測定部にて、被測定光内の波長ごとの光のパワーを演算することを特徴とする光パワーメータ。
  2. 前記光センサ手段は、拡散透過板と受光素子とを有し、
    前記拡散透過板を透過した前記被測定光の拡散透過光を前記受光素子にて光電流に変換することを特徴とする請求項1に記載の光パワーメータ。
  3. 前記ポリクロメータの前記光入射部にも、前記被測定光の拡散透過光が入射することを特徴とする請求項2に記載の光パワーメータ。
  4. 前記測定光の波長をλ1、λ2、・・・λn、
    前記光センサ手段の分光感度をS(λ1)、S(λ2)、・・・S(λn)、
    前記光センサ手段で測定された電流値をIf(A)、
    前記ポリクロメータで測定された相対スペクトルをR(λ1)、R(λ2)、・・・R(λn)、
    前記ポリクロメータで測定された相対スペクトルの合計をR(λ)、
    としたとき、
    前記被測定光の波長(λx)の光パワーP(λx)は、
    P(λx)=Pf×[S(λx)×R(λx)/Σ{S(λi)×R(λi)}]
    (i=1〜n)
    ここで前記Pfは絶対パワーであり、
    Pf=If×R(λ)/Σ{S(λi)×R(λi)} (i=1〜n)
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の光パワーメータ。


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