JP2013000500A - Golf club head - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、内側にリブが設けられた中空のゴルフクラブヘッドに関する。 The present invention relates to a hollow golf club head provided with ribs on the inside.
従来より、中空のゴルフクラブヘッドの内側にリブを設けることが行われている。特許文献1には、ゴルフクラブヘッドの内側にリブを設けることで剛性を調整しつつ、所望の固有振動モードを備えさせることと、ゴルフクラブヘッドの肉薄化を達成しつつ剛性を向上させて、打球音を高くすることとが記載されている。また、特許文献2には、中空のゴルフクラブヘッドの内側に、衝撃による応力集中を緩和できるような形状のリブを設けることが記載されている。
Conventionally, a rib has been provided inside a hollow golf club head. In
ゴルフクラブヘッドの内側にリブが設けられると、その部分の断面二次モーメントが高まり剛性が補強される一方、ゴルフクラブヘッドの重心が、そのリブの重さによってそのリブが設けられた方に近くなる。そこで、ゴルフクラブヘッドの重心を調整するため別の箇所を重くすると、ゴルフクラブヘッドの重量を、プレイヤーが無理なくスイングするために許容される重量に納めることが難しくなる場合がある。このため、ゴルフクラブヘッドの重心を設計する際の自由度を高めるためには、設計上必要とされる断面二次モーメントをより軽量なリブで確保することが望まれている。また、ゴルフクラブヘッドは、ゴルフボールを打ったときに、プレイヤーが好むとされる打球音が生じるものであることが望まれている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的の1つは、リブを軽量化しつつ、特定の周波数の音の大きさが調整された打球音を発生させることである。
When a rib is provided on the inner side of the golf club head, the moment of inertia of the cross section increases and the rigidity is reinforced, while the center of gravity of the golf club head is closer to the side where the rib is provided by the weight of the rib. Become. Therefore, if another portion is made heavy in order to adjust the center of gravity of the golf club head, it may be difficult to keep the weight of the golf club head within an allowable weight for the player to swing without difficulty. For this reason, in order to increase the degree of freedom in designing the center of gravity of the golf club head, it is desired to secure the secondary moment of section required for the design with a lighter rib. In addition, it is desired that the golf club head generate a hitting sound that a player likes when a golf ball is hit.
The present invention has been made in view of such circumstances, and one of its purposes is to generate a hitting sound in which the volume of sound of a specific frequency is adjusted while reducing the weight of the rib.
上記課題を解決するため、本発明は、フェース部、クラウン部及びソール部により内部に空間が形成され、打球時にゴルフボールが衝突して振動するヘッド本体と、前記ヘッド本体の内面に設けられたリブとを備え、前記リブは、前記空間に開口する穴を有し、前記穴は、特定の周波数で音を共鳴させることを特徴とするゴルフクラブヘッドを提供する。 In order to solve the above-mentioned problems, the present invention is provided with a head body in which a space is formed by a face portion, a crown portion, and a sole portion, and a golf ball collides and vibrates at the time of hitting, and an inner surface of the head body. The golf club head includes a rib, and the rib has a hole opened in the space, and the hole resonates sound at a specific frequency.
好ましい態様において、前記リブは、打球時にゴルフボールが衝突する前記フェース部に設けられていてもよい。
他の好ましい態様において、前記穴は、前記フェース部において打球時にゴルフボールが衝突する打球面に沿った方向に延在し、かつ、前記方向の一端で前記空間に開口し、前記フェース部の端部側は、前記リブが設けられている側に折り曲げられ、かつ、前記穴を前記一端から前記方向に延長させた領域と交わらないように切り欠いた形状となっていてもよい。
他の好ましい態様において、前記穴は、前記ヘッド本体の固有振動数に対応した周波数で共鳴してもよい。
他の好ましい態様において、前記穴の内部には、振動する空気の抵抗となる抵抗材が設けられていてもよい。
In a preferred aspect, the rib may be provided on the face portion on which a golf ball collides upon hitting.
In another preferred aspect, the hole extends in a direction along a ball striking surface on which the golf ball collides at the time of hitting the face portion, and opens into the space at one end of the direction, and the end of the face portion The part side may be bent to the side where the rib is provided, and may have a shape that is notched so as not to intersect with the region where the hole extends from the one end in the direction.
In another preferred embodiment, the hole may resonate at a frequency corresponding to the natural frequency of the head body.
In another preferred embodiment, a resistance material that provides resistance of the vibrating air may be provided inside the hole.
本発明によれば、本体の内部に開口する穴を有しないリブが設けられている場合に比べて、リブを軽量化しつつ、特定の周波数の音の大きさが調整された打球音を発生させることができる。 According to the present invention, it is possible to generate a hitting sound in which the volume of sound of a specific frequency is adjusted while reducing the weight of the rib as compared with the case where a rib having no opening is provided inside the main body. be able to.
[実施形態]
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、実施形態に係るゴルフクラブ1の外観を示す図である。ゴルフクラブ1は、ヘッド10とシャフト20とグリップ30とを有する。シャフト20の一端には、ヘッド10が取り付けられ、他端には、グリップ30が取り付けられている。ヘッド10は、打球時にゴルフボールが衝突する部分であるフェース部110を備えている。グリップ30を握った(グリップした)プレイヤーによってゴルフクラブ1が振られ(スイングされ)、フェース部110がゴルフボールと衝突すると、ヘッド10を中心とするゴルフクラブ1の運動エネルギーがフェース部110を介してゴルフボールに伝わり、それによってゴルフボールが飛んでいく。続いて、ヘッド10の構造について、図2、3、4を参照しながら説明する。
[Embodiment]
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
FIG. 1 is a diagram illustrating an appearance of a
図2は、ヘッド10をフェース部110側から見た図である。図2では、ヘッド10を、プレイヤーがゴルフクラブ1をグリップして構えた(アドレスした)ときの向きとなるように示している。ヘッド10は、上述したフェース部110と、クラウン部120と、ソール部130とを備えている。フェース部110は、アドレス時に地面側となる方にソール部130が接合されており、空側となる方にクラウン部120が接合されている。クラウン部120には、シャフト20を差し込んで固定するためのホーゼル201が設けられている。
FIG. 2 is a view of the
図3、4は、図2においてフェース部110の水平方向の中央を通る切断線III−IIIにおけるフェース部110、クラウン部120及びソール部130の断面を示す図である。図3では、フェース部110、クラウン部120及びソール部130が互いに接合された状態を示している。これらの各部は、互いに対向する端部の面が溶接により接合されて、ヘッド10のヘッド本体100を形成している。ヘッド本体100は、内部が中空の空間となっており、以下では、この空間を内部空間101という。つまり、ヘッド本体100は、フェース部110、クラウン部120及びソール部130を有し、これらフェース部110、クラウン部120及びソール部130によって内部に内部空間101が形成されている。内部空間101は、本発明に係る「空間」の一例に相当する。図4では、フェース部110、クラウン部120及びソール部130が互いに接合される前の状態を示している。これらの各部は、いずれもチタンを材料に用いて、鍛造法により板状に形成されている。これらの各部では、互いに接合されて図3に示す状態になると、内部空間101側の面である内面110R、120R、130Rに対して加工することができなくなるため、図4に示す接合前の状態で各内面に加工を施す。具体的な加工の例については、後述する。
3 and 4 are cross-sectional views of the
ヘッド10は、上述のとおり、打球時にゴルフボールが衝突する部分である。このとき、ヘッド10には、ゴルフボールに作用する運動エネルギーの反作用に当たる力がゴルフボールから加えられる。このため、この力が加わっても破損することがないような強度及び耐久力を備えていることが求められる。これは、特に、打球時にゴルフボールが衝突する部分であるヘッド本体100のフェース部110において求められる。フェース部110は、打球時にゴルフボールが衝突する面である打球面110Sの裏側、すなわち、内部空間101側(内側)の面である内面110Rに、上記強度及び耐久力を備えさせることを目的の1つとして、リブ200が設けられている。次に、フェース部110及びリブ200の構造について、図5から図8までを参照しながら説明する。
As described above, the
図5は、図4のフェース部110の断面を拡大して示す図である。リブ200は、内部に穴210を有する。穴210は、打球面110Sに沿った方向Hに延在し、方向Hの両端にある開口部211、212において、内部空間101に開口している。穴210は、直径がr、高さがhの円柱状の形状をしている。つまり、穴210は、開口部211から開口部212まで、方向Hに長さhだけ延在している。穴210の内部には、円柱状の共鳴空間300が形成されている。共鳴空間300は、内部空間101の一部であり、開口部211、212を境にして外部と繋がっている。ここでいう外部とは、内部空間101のうち、共鳴空間300を除いた空間のことである。共鳴空間300は、穴210内に存在する空気によって満たされている。この空気は、穴210によって円柱状の気柱を形成しており、打球時に穴210に生じる振動によって共鳴する。詳細には、ゴルフボールがフェース部110に衝突すると、ゴルフボールから受ける力によってフェース部110が振動し、この振動が伝達してリブ200が振動する。このとき、穴210は、リブ200と共に振動し、共鳴空間300を満たしている気柱を振動させる。穴210により振動させられた気柱は、音速をcとした場合に、式(1)に示す周波数f1を一次モードの共振周波数として共鳴する。
FIG. 5 is an enlarged view showing a cross section of the
図6は、穴210wを有するリブ200wが設けられたフェース部110wの打球面110Sの中心部C1にゴルフボールを衝突させたときに測定された、特定の周波数の音圧が高い領域を示す図である。穴210wは、共鳴空間300wを形成している。図6(a)では、共鳴空間300wにおいて、周波数が3680Hzの音圧が高い箇所を格子状に塗りつぶした領域D1で示しており、図6(b)では、共鳴空間300wにおいて、周波数が7670Hzの音圧が高い箇所を格子状に塗りつぶした領域D2で示している。これらの図に示すように、ゴルフボールがフェース部110wに衝突することにより、穴210w内の共鳴空間300wを満たす空気が3680Hz付近を一次モードの周波数として共鳴している状態と、その倍の7670Hz付近を二次モードの周波数として共鳴している状態が測定された。このように、倍音の成分が発生することで、プレイヤーが感じる打球音に深みが与えられる。
FIG. 6 is a diagram showing a region where the sound pressure of a specific frequency is high, measured when the golf ball collides with the center portion C1 of the hitting
図5に戻る。リブ200は、フェース部110に設けられているため、例えばクラウン部120又はソール部130に設けられる場合に比べて、中心部C1と穴210とが近い位置となる。このため、これらの場合に比べて、ゴルフボールから加えられる力が穴210内の空気を振動させる力に効率よく使われる。また、図6に示すように、一次モードの周波数の音だけではなく、その倍音である二次モードの周波数の音も生じているため、音に深みを与えることができる。
Returning to FIG. Since the
フェース部110は、上記のとおり鍛造法によって形成される。その際、フェース部110は、穴210を有していないリブ200が設けられた形状で形成される。このリブ200は、棒状の形状をしており、長さ方向をアドレス時の鉛直方向に向けてフェース部110に設けられている。この長さ方向は、方向Hと同じ方向である。穴210は、フェース部110及びリブ200が形成された後に、リブ200を切削加工することによって形成される。また、フェース部110は、図5に示すように、端部側が、リブ200が設けられている側に折り曲げられた形状となっている。図5では、フェース部110のうち、この折り曲げられた端部側の部分を縁部111として示している。この縁部111は、リブ200への切削加工がしやすいような形状となっている。
The
図7は、クラウン部120側から見た縁部111を示す図である。縁部111は、穴210を開口部211から図5に示す方向Hに延長させた領域Jと交わらないように切り欠いた形状となっている。開口部211は、本発明に係る「一端」の一例に相当する。図7では、この切り欠いた形状となっている部分を切り欠き部112で示している。図7に示すように、リブ200をクラウン部120側から見ると、縁部111に邪魔されることなく、切り欠き部112を通して穴210を見ることができる。
図8は、内部空間101側から見たフェース部110を示す図である。図8に示すように、切り欠き部112は、穴210を開口部211から方向Hに延長させた領域が延在する位置に設けられている。以上の構成により、リブ200を切削加工する際、切削用のドリルを、切り欠き部112を通すことで縁部111に邪魔されることなく、方向Hに沿ってリブ200に当てることができる。このため、リブ200に対して、切削加工を容易に行うことができる。
FIG. 7 is a view showing the
FIG. 8 is a diagram showing the
リブ200は、円柱状の穴210を有していることによって、方向Hの寸法が同じで穴210を有していないリブ(以下、穴なしリブという。)であって、同じ質量である穴なしリブよりも、断面二次モーメントが大きくなっている。言い換えると、リブ200は、断面二次モーメントが同じ穴なしリブと比べれば、質量が小さくなる。また、ゴルフクラブのヘッドは、打球時に固有振動数で振動する。この固有振動数をf2、ヘッドの質量をm、ヘッドの剛性を表す剛性項をKとすると、f2は次の式(2)で表される。
Since the
また、設けるリブの質量を同じにした場合は、穴を有するリブを設けたヘッドは、このリブと方向Hの寸法が同じ穴なしリブを設けたヘッドに比べて、式(2)に表されるように、固有振動数が大きくなる。
図9は、穴の有無による打球音の音高の変化について説明するための図である。図9(a)では、穴を有していないリブ200xが設けられているフェース部110xが示され、図9(b)では、穴210yを有しているリブ200yが設けられているフェース部110yが示されている。フェース部110xと110yとは、質量が互いに同じになるように形成されている。リブ200xは、フェース部110xの内部空間101側にある内面110Rxからの高さが5mmである。このフェース部110xの打球面110Sxの中心部Cxにゴルフボールを衝突させたときに生じる音を、フェース部110xから50mm離れた位置に設置したマイクロフォンで測定したところ、最も低い周波数のピークが6800Hz付近で測定された。
Further, when the mass of the rib to be provided is the same, the head provided with the rib having the hole is expressed by the formula (2) as compared with the head provided with the rib without hole having the same dimension in the direction H as the rib. As shown, the natural frequency increases.
FIG. 9 is a diagram for explaining a change in pitch of a hitting sound depending on the presence or absence of a hole. FIG. 9A shows a
これに対し、フェース部110yの内部空間101側にある内面110Ryからの高さが8mmであり、直径6mmの穴210yを有しているリブ200yを設けたフェース部110yを用いて、フェース部110yの打球面110Syの中心部Cyにゴルフボールを衝突させて同様の測定を行った。その結果、一次モードの周波数が7000Hz程度となった。つまり、リブ200yが設けられたフェース部110yでは、リブ200xが設けられたフェース部110xに比べて、打球音の音高を200Hz高くすることができた。
In contrast, the
以上のとおり、リブ200は、断面二次モーメントが同じとなるように形成された穴なしリブに比べると、軽量化させることができ、質量が同じとなるように形成された穴なしリブに比べると、断面二次モーメントを大きくすることができる。また、ヘッド10では、リブ200が設けられていることで、穴なしリブが設けられているヘッドに比べて、ヘッドの重量の軽量化又は重量配分の設計の自由度を向上させることができる。また、ヘッド10では、穴なしリブを設けたヘッドが発生する打球音に比べて特定の周波数の音が調整された打球音を発生させることができる。
As described above, the
[変形例]
上述した実施形態は、本発明の実施の一例に過ぎず、次のように種々の応用・変形が可能であり、また、必要に応じて組み合わせることも可能である。
[Modification]
The above-described embodiment is merely an example of implementation of the present invention, and various applications and modifications are possible as follows, and can be combined as necessary.
(変形例1)
リブ200は、上述した実施形態では、2つの開口部211、212で内部空間101に開口する穴210を有していたが、リブが有する穴は、1つの開口部で内部空間101に開口するものであってもよいし、3つ以上の開口部で内部空間101に開口するものであってもよい。要するに、リブが有する穴は、内部空間101に一部が開口するものであればよい。
図10は、本変形例に係るフェース部の断面を示す図である。図10(a)では、1つの開口部211aで内部空間101に開口する穴210aを有しているリブ200aが示されている。穴210aは、円柱状の穴であり、円柱の方向Hの長さ、すなわち開口部211aからの深さがhaである。この場合、リブ200aが設けられたフェース部110aが打球により振動すると、穴210a内に存在する空気が式(3)で示される周波数f1aを一次モードの共振周波数として共鳴する。
(Modification 1)
In the embodiment described above, the
FIG. 10 is a view showing a cross section of the face portion according to this modification. FIG. 10A shows a
図10(b)では、3つの開口部211b、212b、213bで内部空間101に開口する穴210bを有しているリブ200bが示されている。この場合、リブ200bが設けられたフェース部110bが打球により振動すると、穴210bに存在する空気が開口部213bを腹又は節として振動して共鳴音が発生する。穴210bにおいて、開口部213bに代えてこれよりも開口部211b側又は開口部212b側に3つ目の開口部を設けると、共鳴音の音高を変化させることができる。
FIG. 10B shows a
(変形例2)
上述した実施形態では、ヘッド本体100のフェース部110にリブ200を設けたが、穴を有するリブを設ける場所は、フェース部に限らず、ヘッド本体100の内側であれば、クラウン部又はソール部であってもよい。また、設けるリブの個数も、1つに限らず、複数であってもよい。要するに、リブは、特定の周波数で音を共鳴させる穴を有するものであればよい。
図11は、本変形例に係るクラウン部120cを示す図である。クラウン部120cの内部空間101側の内面210Rcには、穴210cを有しているリブ200cが2つ設けられている。これらのリブ200cには、フェース部110が打球により振動すると、フェース部110及びクラウン部120cが接合された部分とクラウン部120cとを経由してこの振動が伝わる。そして、リブ200cが振動し、穴210c内にある空気が振動されて共鳴する。要するに、打球時にゴルフボールがフェース部110に衝突すると、ヘッド本体100の全体が振動するので、リブ200は、ヘッド本体100の内面のどこに設けてもよい。
本変形例に係るリブ200cの場合、穴210cにおいて発生した音は、クラウン部120cを介してプレイヤーの頭部がある方向に発せられる。これにより、リブ200cにおいては、フェース部110又はソール部130に設けられるリブに比べて、共鳴音の大きさが同じであれば、より大きい共鳴音をプレイヤーに伝達することができる。
(Modification 2)
In the embodiment described above, the
FIG. 11 is a diagram showing a
In the case of the
(変形例3)
上述した実施形態では、穴210で発生した空気の振動は、共鳴音の発生に用いられるものとして説明したが、内部空間101で発生した空気の振動を打ち消す場合もある。この場合、フェース部110に設けられたリブ200は、ヘッド10において発生する音を小さくすることができる。また、穴210で発生した共鳴音によって、内部空間101の空気の振動によって発生した音をマスキングすることで、ヘッド10から発生する音を目立たなくしてもよい。
(Modification 3)
In the above-described embodiment, the vibration of the air generated in the
(変形例4)
上述した実施形態では、鍛造法によって形成したフェース部110のリブ200を切削して穴210を形成したが、これに限らず、フェース部110を鋳造法で形成してもよいし、リブのないフェース部を形成し、これに穴を有するリブを溶接してもよい。
図12は、本変形例に係るフェース部110dを示す図である。フェース部110dの内部空間101側にある内面110Rdには、穴210dを有し、この穴210dによって穴210dを有するリブ200dが溶接されて設けられている。また、フェース部110dの縁部111dは、フェース部110における切り取り部112のように一部を切り取った形状となっていない。フェース部110dにおいては、リブ200dを切削して穴210dを形成してから内面110Rdに溶接すればよいため、リブの切削加工においてドリルを通すための空間を考慮することなく縁部111dを設計することができる。また、この場合、リブ200dは、フェース部110の材料であるチタンよりも、振動が減衰しにくいチタン合金を材料として形成されていてもよい。これにより、リブ200dの材料にチタンを用いるよりも、共鳴音の残響効果を向上させることができる。
(Modification 4)
In the embodiment described above, the
FIG. 12 is a diagram showing a
(変形例5)
上述した実施形態では、穴210は、リブ200をドリルで切削して形成されるため、開口部211(又は212)から内部までが直線的につながっている形状のものであったが、これに限らず、例えば、円柱状の穴であって、円柱の高さ方向の途中で分岐した空間が内部空間101に開口する形状の穴であってもよい。
図13は、本変形例に係るリブ200eを示す図である。図13では、内部空間101側から見たリブ200eを示している。リブ200eは、1つの開口部211eを有する円柱状の穴210eを有している。穴210eは、円柱の高さ方向の両端が内部空間101に開口しておらず、円柱状の曲面の途中で分岐して形成された空間が内部空間101に開口する開口部211eにつながっている。
(Modification 5)
In the embodiment described above, since the
FIG. 13 is a view showing a
(変形例6)
上述した実施形態では、フェース部110には、棒状のリブ200がアドレス時の鉛直方向に向けて設けられていたが、リブ200が水平方向に向けて設けられていてもよいし、リブ200とは異なる形状のリブが設けられていてもよい。また、上述した実施形態では、リブ200は1つの穴210によって1つの穴210を有していたが、1つのリブが有する穴の個数及び形状はこれに限らない。
図14は、本変形例に係るリブを示す図である。図14では、内部空間101側から見たリブを示しており、いずれも、「X」の形状をしたリブを示している。図14(a)では、「X」の形状の4つの棒状の部分に、片側が開口した4つの穴210fをそれぞれ有するリブ200fを示している。図14(b)では、図14(a)の各穴210fを連結させて「X」の形状とした穴210gを有するリブ200gを示している。要するに、ヘッド本体100の内側に設けられるリブは、フェース部(クラウン部、ソール部でもよい)の耐久力を向上させ、又はスイートスポットを広くする等の、それぞれの目的に応じた形状で設けられればよい。また、この穴は、得たい共振周波数で共鳴するものであれば、どのような形状で何個形成されていてもよい。これにより、打球時にヘッドから生じる音である打球音を、得たい音高(周波数)の共鳴音を付加した音とし、一次モードの音とその倍音を付加することで音の深みを出させ、又は低減させたい音高(周波数)の音を目立たなくさせることができる。
(Modification 6)
In the above-described embodiment, the
FIG. 14 is a view showing a rib according to this modification. In FIG. 14, the ribs viewed from the
(変形例7)
上述した実施形態では、穴210内には、空気が存在するだけであったが、ここにグラスウールなどの振動する空気の抵抗となる抵抗材を設けてもよい。
図15は、本変形例に係るリブ200を示す図である。穴210には、グラスウール220が設けられている。この場合、穴210内の空気が共振周波数で振動する際に生じる音圧がグラスウール220の抵抗によって変化し、発生する共鳴音の大きさが変化する。なお、抵抗材は、グラスウールには限らない。また、抵抗材は、図15に示すグラスウール220のように、穴210の全体に設けなくともよく、開口部側などの一部だけに設けてもよいし、反対に、穴210に隙間無く全体を満たすように設けてもよい。リブ200においては、穴210に設ける抵抗材の材質、位置又は量を変化させることで、共鳴音の大きさを様々に変化させることができる。なお、リブが内部に有する穴に抵抗材を設ける代わりに、リブ自体を、内部に多孔質の穴を有する形状となるように形成してもよい。この場合であっても、リブが有する穴は、内部空間101に開口し、特定の周波数で音を共鳴させるものであればよい。
(Modification 7)
In the above-described embodiment, only air is present in the
FIG. 15 is a view showing a
(変形例8)
リブ200は、ヘッド本体100の固有振動数に対応する周波数で穴210内の空気を振動させ、この空気を共鳴させるものであってもよい。また、穴210が共鳴する音の周波数は、固有振動数の整数倍であってもよい。例えば、穴210は、上記式(1)の周波数f1をヘッド本体100の固有振動数とした場合に算出されるhを高さとし、両端が内部空間101に開口するものである。この場合、リブ200も方向Hの長さがhとなるように形成する。又は、穴210は、上記式(3)の周波数f1aをフェース部110の固有振動数とした場合に算出されるhを高さとし、片側が内部空間101に開口するものである。ヘッド本体100は、打球時に、その固有振動数においてはそれ以外の振動数に比べてより強く振動する。このため、本変形例に係る構成によれば、ヘッド本体100の固有振動数と共振周波数とが異なる場合に比べて、打球によりゴルフボールからヘッド本体100に伝えられる力をより効率よく共鳴音のエネルギーに転換することができる。なお、穴210が共鳴する音の周波数は、厳密にヘッド本体100の固有振動数と同じでなくともよい。要するに、穴210が共鳴する音の周波数は、固有振動数で振動するヘッド本体100の運動エネルギーを、効率よく共鳴音のエネルギーに転換できる程度に、その固有振動数に対応した周波数であればよい。
(Modification 8)
The
(変形例9)
上述した実施形態では、リブ200が設けられていたのは、ゴルフクラブヘッドの中でも、いわゆるドライバーとして用いられるヘッド10であったが、これに限らず、中空のヘッド本体を備える物であれば、フェアウェイウッド(フェアウェイメタル)又はアイアンであってもよい。また、リブ200のように共鳴空間を形成する穴を有するリブは、ゴルフクラブヘッドに限らず、例えば、金属バットなど中空の本体を備えてボールなどを衝突させて用いるものであれば、他の道具に設けられてもよい。この場合であっても、このリブが設けられた道具は、その道具とボールなどが衝突した場合に、特定の周波数の音の大きさが調整された音を発生させることができる。
(Modification 9)
In the above-described embodiment, the
1…ゴルフクラブ、10…ヘッド、20…シャフト、30…グリップ、100…ヘッド本体、101…内部空間、110…フェース部、110S…打球面、110R…内面、111…縁部、112…切り取り部、120…クラウン部、130…ソール部、200…リブ、210…穴、211、212、213…開口部、220…グラスウール、300…共鳴空間
DESCRIPTION OF
Claims (5)
前記ヘッド本体の内面に設けられたリブとを備え、
前記リブは、前記空間に開口する穴を有し、
前記穴は、特定の周波数で音を共鳴させる
ことを特徴とするゴルフクラブヘッド。 A head body in which a space is formed by a face portion, a crown portion and a sole portion, and a golf ball collides and vibrates at the time of hitting,
A rib provided on the inner surface of the head body,
The rib has a hole opening in the space,
The golf club head characterized in that the hole resonates sound at a specific frequency.
ことを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。 The golf club head according to claim 1, wherein the rib is provided on the face portion that the golf ball collides with when the ball is hit.
前記フェース部の端部側は、前記リブが設けられている側に折り曲げられ、かつ、前記穴を前記一端から前記方向に延長させた領域と交わらないように切り欠いた形状となっている
ことを特徴とする請求項2に記載のゴルフクラブヘッド。 The hole extends in a direction along a ball striking surface on which the golf ball collides at the time of hitting in the face portion, and opens into the space at one end in the direction;
The end of the face portion is bent to the side where the rib is provided, and has a shape that is notched so as not to intersect with the region where the hole extends from the one end in the direction. The golf club head according to claim 2.
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。 The golf club head according to any one of claims 1 to 3, wherein the hole resonates at a frequency corresponding to a natural frequency of the head body.
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のゴルフクラブヘッド。 The golf club head according to any one of claims 1 to 4, wherein a resistance material that serves as a resistance of vibrating air is provided inside the hole.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011137281A JP2013000500A (en) | 2011-06-21 | 2011-06-21 | Golf club head |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2011137281A JP2013000500A (en) | 2011-06-21 | 2011-06-21 | Golf club head |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=47669689
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2011137281A Withdrawn JP2013000500A (en) | 2011-06-21 | 2011-06-21 | Golf club head |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2013000500A (en) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016052392A (en) * | 2014-09-03 | 2016-04-14 | ダンロップスポーツ株式会社 | Golf club head |
KR101879649B1 (en) * | 2017-01-16 | 2018-07-18 | 주식회사 서연전자 | Multifunction switch assembly for an automobile |
US10270582B2 (en) | 2014-07-31 | 2019-04-23 | Snaptrack, Inc. | Duplexer having improved reflectivity |
-
2011
- 2011-06-21 JP JP2011137281A patent/JP2013000500A/en not_active Withdrawn
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US10270582B2 (en) | 2014-07-31 | 2019-04-23 | Snaptrack, Inc. | Duplexer having improved reflectivity |
JP2016052392A (en) * | 2014-09-03 | 2016-04-14 | ダンロップスポーツ株式会社 | Golf club head |
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