JP2013059859A - 切りくず誘導機能付き切削工具およびその切削加工方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 この切削工具1は、すくい面4に、切れ刃稜線5から延びて切りくず10を案内する誘導溝7を有する。この誘導溝7は、溝幅が切りくず10の幅よりも狭く、切りくず10のすくい面側の一部を入り込ませて切りくず10を案内する。すくい面4に、さらにカバー4を設けても良い。誘導溝7の代わりに、誘導突条を設けても良い。
【選択図】 図1
Description
切りくずを引っ張る手段として、例えば切りくずを挟み付けて送るローラを設けたとしても、切りくずの発生初期に、切りくずの先端をローラに導くには、切りくずの流出経路を規制しなければ、ローラで切りくずの先端を捕らえることができず、実用化できない。切りくずは、カールを生じ、また流出方向も切削条件等によって変わるため、その流出経路の規制が困難である。
この発明の他の目的は、切削条件や切削部位が種々変わっても、誘導溝による切りくずの確実な案内を可能とすることである。
この発明のさらに他の目的は、切れ刃稜線から遠くまで所望の箇所に切りくずの確実な案内を可能とすることである。
この発明のさらに他の目的は、張力を付与しながら切削が行えて、切削抵抗、動力、熱等を減少させて、切削効率の向上や、工具寿命の延長が図れ、かつ引張力付与手段への切りくずの案内を容易とすることである。
この発明のさらに他の目的は、切りくずの上向きカールを矯正可能とすることである。
上記誘導形状部は、溝であっても突条であっても良い。すなわち、誘導溝であっても誘導突条であっても良い。誘導溝の場合、切りくずのすくい面との接触面に生じさせた突形状の塑性変形部分を入り込ませて切りくずを案内する。誘導突条の場合、切りくずのすくい面との接触面に生じさせた溝状の塑性変形部分に嵌まり込んで切りくずを案内する。
上記誘導形状部は、切りくずのすくい面側に塑性変形部を生じさせ、互いに嵌まり合い状態として案内するものであるため、流出方向の矯正、およびカールの矯正が行われ、そのため、切りくずの幅が種々変わっても、円滑な案内が可能となる。
従来の孔やカバー等のような中に通す誘導路では、切りくずの流出方向を規制しないまま、切りくずの先端が誘導路内に進入しようとするため、誘導路の入口から外れて誘導されなかったり、また内壁面に角度を持って当たり、詰まりを生じ易いと考えられる。切削条件を変えると一般に流出方向が変化するため、目的の方向に導くことができず、上記の入口からの外れや角度を持った当たりが生じる。また、切りくずが誘導路内でカールして内壁面に当たることによっても、詰まりが生じる。
これに対して、上記誘導形状部によると、嵌まり合い状態で案内するため、単なる誘導ではなく、切りくずの流出方向の矯正とカールの矯正が行われ、そのため、詰まりのない円滑な案内が行える。なお、誘導形状部による切りくずの塑性変形は、切りくず生成のための塑性変形の一部として行われ、切りくずの流出を妨げるものではない。また、円滑な案内を行うにつき、切りくず幅と誘導形状部の幅(溝幅や突条幅)との適切な関係が限られるが、誘導形状部の幅に対して、円滑な案内が可能となる切りくずの許容幅が、中を通す誘導路に比べて広い。
このように流出方向が矯正され、かつ横向きカールが矯正されるため、切りくずを所望の方向に誘導することができる。このため、プレス鋼、耐熱合金、軟質アルミ等のような延性の高い材料のように、チップブレーカが機能しない材質の場合にも、連続的な切りくず処理が可能となる。切りくずの処理性が向上することで、上記延性材料に対する自動化が促進し、歩留りが向上し、さらに加工精度が向上する。また、切りくずに張力を与えて加工する方法が実現可能となる。
なお、上記誘導溝や誘導突条等の誘導形状部は、切れ刃稜線から形成しても良いが、切れ刃稜線には形成せず、切れ刃稜線の近傍から延びるように形成する方が、誘導形状部によってワークの仕上げ面を劣化させることが回避される点で好ましい。誘導溝の深さや、誘導突条の高さは、切れ刃稜線から遠ざかるに従って徐々に高くまたは深くなり、一定深さ,一定高さとなってさらに延びるようにすることが好ましい。
切れ刃稜線のどの箇所から切りくずが延びるかは、切削条件によってかわることがある。そのため、誘導溝等の誘導形状部が1条であると、切りくずが誘導形状部で案内できない場合があるが、誘導形状部が複数条並べて設けられていると、いずれかの誘導形状部が切りくずに対して適切な位置となって効果的に案内することになり、誘導形状部による切りくずの確実な案内が行える。
ワークの各方向の面を連続して加工する場合などは、切削工具とワーク表面との角度の関係等が種々変わり、誘導溝だけでは確実には誘導できないときがある。このような場合に、上記カバーが設けられていると、より確実に誘導することができる。誘導溝による矯正のうえで、カバーにより規制するため、カバーのみで案内するものと異なり、切りくず流出方向の変化や誘導路内での切りくずのカールによる詰まりが防止される。
誘導溝等の誘導形状部による案内は、すくい面に沿った案内であるため、切れ刃稜線から遠くになると案内できないが、上記誘導路形成部材を設けることで、切れ刃稜線から遠くまで所望の箇所に切りくずを確実に案内することができる。
引張力付与手段を設けて切りくずに張力を与えながら切削することにより、切削抵抗、動力、熱等を減少させ、被削性全般を向上させて、切削効率の向上や、工具寿命の延長を同時に実現することができる。この引張力付与手段を切削工具のシャンク部に設ければ、刃物台や工具ホルダに設ける場合に比べて、切れ刃稜線のより近くへ引張力付与手段を配置することが容易で、流出する切りくずを引張力付与手段へ案内し易く、特に、切りくずの先端を引張力付与手段で捕捉することが容易となる。
すくい面を上記凸曲面とした場合、切りくずがすくい面の凸曲面にならい、上向きカールが抑制される。通常の工具では、すくい面を凹曲面として上向きカールを積極的に生じさせるが、これとは逆に、凸曲面として上向きカールをなくすものである。凸曲面とするため、稜線を設けるものと異なり、旋削一般に適用できる。なお、上向きカールは、切りくずの所望位置への誘導の上で比較的影響が小さいため、特に必要な場合に凸曲面とすれば良い。
この切削方法によると、この発明の切削工具につき説明したと同様に、詰まりを生じることなく、横向きカールが矯正され、さらに切りくずを所望の方向に矯正して誘導することができる。
この発明の切削方法は、回転するワークに切削工具を当てて切削する旋削に限らず、フライス等による切削や、ドリル等の回転工具による切削にも適用することができる。
上記すくい面を覆って上記すくい面との間に切りくずが通過する誘導路を形成するカバーを設けた場合は、誘導溝等の誘導形状部による切りくずのより一層確実な案内が可能となる。
上記誘導溝等の誘導形状部よりも切れ刃稜線から遠くに位置して、内部が切りくずの通る誘導路となる誘導路形成部材を設けた場合は、切れ刃稜線からより遠くまで、所望の箇所に切りくずの確実な案内が可能となる。
シャンク部に、引張力付与手段を設けた場合は、張力を付与しながら切削が行えて、切削抵抗、動力、熱等を減少させて、切削効率の向上や、工具寿命の延長が図れ、かつ切りくず処理手段への切りくずの案内が容易となる。
上記すくい面を、切れ刃稜線に垂直な断面の形状が凸曲線となる凸曲面とした場合は、切りくずの上向きカールが矯正される。
ワークWは、主軸14により回転させられ、切削工具1は、直交2軸方向に移動可能な刃物台15に取付けられる。引張力付与手段11は、切削工具1に設けられ、または切削工具1の近傍に設けられる。
誘導溝7は、溝幅が切りくず10の幅よりも狭く、切りくず10のすくい面側の一部10aを入り込ませて切りくず10を案内する溝である。切りくず10の幅は、切込み量等によって変わるが、切削工具1は、切削荷重や加工精度から使用可能な条件が定まっており、したがって切りくず10の幅も、切削工具1を適正な使用条件で使用すると、その範囲が定まる。この適正な使用条件で生じる切りくず10の幅に対して、誘導溝7の溝幅を狭くする。この例では、誘導溝7は、平面形状円弧状を成す切れ刃稜線5の中央から延びている。
誘導溝7は、1条に限らず、例えば図3(B),図4(B)に示すように、複数条を平行に並べて設けても良い。例えば、2条または3条であっても、3条以上であっても良い。すくい面4のこれら複数条の誘導溝7の形成箇所は、波形の断面形状となる。すくい面4の全面を上記のような波形の断面形状としても良い。なお、図3(B),図4(B)においても、簡明のために、一つの角部の切れ刃稜線5から延びる誘導溝7のみを図示したが、図示部分と同様に、他の各角部の切れ刃稜線5からも複数条の誘導溝7が延びている。また、誘導溝7を複数条並べて設けた場合、1条の誘導溝7の幅を切りくず10の幅よりも狭くするが、複数条の誘導溝7が並んだ誘導溝群の幅は、切りくず10の幅よりも広くてもよい。
カバー8は、例えばチップ3と略同じ平面形状とされ、止め具(図示せず)でシャンク2に固定される。カバー8には、チップ3と略同じ平面形状とする場合、切削の妨げとなることを回避するため、チップ3の使用位置2bとなる角部(すなわちノーズ部分)付近を切り落とした逃がし部8bを有する形状とされる。
なお、カバー8は、平らに形成し、チップ3のすくい面4に、切りくず幅よりも幅広の幅広溝(図示せず)を形成してその溝底に誘導溝7を設けても良い。または、カバー8とチップ3の両方に上記のような幅広溝を形成し、両側の幅広溝が組み合わされることで、内部に切りくず10の通過可能な断面寸法の誘導路が形成されるようにしても良い。
また、カバー8は、チップ3を超えてシャンク2の表面上まで延びるものであっても良い。
なお、引張力付与手段11は、切削工具11に取付ける代わりに、刃物台15(図1)や、この刃物台15に取付けられて切削工具1を保持する工具ホルダなどに取付けても良い。
誘導路形成部材21は、引張力付与手段11の支持枠20に設けるなどして、引張力付与手段11の構成部品としても良い。また、誘導路形成部材21は、図示の例では誘導溝7の近傍から延びているが、ローラ17,18の近傍のみに設けて、ローラ17,18の入口ガイドとしても良い。すなわち、引張力付与手段11の切りくず入口を誘導路形成部材21で構成してもよい。なお、入口ガイドとして誘導路形成部材21を設けない場合、引張力付与手段11の切りくず入口は、一対のローラ17,18における、切りくず10の挟み込みが可能な幅部分である。
従来の孔やカバー等のような中に通す誘導路では、切りくずの流出方向を規制しないまま、切りくずの先端が路内に進入しようとするため、誘導路の入口から外れて誘導されなかったり、また内壁面に角度を持って当たり、詰まりを生じ易いと考えられる。切削条件を変えると一般に流出方向が変化するため、目的に方向に導くことができず、上記の入口からの外れや角度を持った当たりが生じる。また、切りくずが誘導路内でカールして内壁面に当たることによっても、詰まりが生じる。
これに対して、上記誘導溝7によると、嵌まり合い状態で案内するため、単なる誘導ではなく、切りくずの流出方向の矯正とカールの矯正が行われる。そのため、詰まりのない円滑な案内が行える。なお、誘導溝7による切りくず10の塑性変形部10aの形成は、切りくず生成のための塑性変形の一部として行われ、切りくずの流出を妨げるものではない。
なお、円滑な案内を行うにつき、切りくず10の幅と誘導溝7の溝幅との適切な関係が限られるが、溝幅に対して、円滑な案内が可能となる切りくず10の許容幅が、中を通す誘導路に比べて広い。適切な溝幅の例は、後に試験例を示す。
図13に示す元来の切りくず流出角( 図10(A)参照) は、コルウェル(Colwell )の経験則に基づいて算出した推定値である.本実験では案内溝7によって制御する切りくず流出角の目標値は全て45度( 図12参照) であることから、例えば切込み0.2 mm,送り0.08 mm/rev の条件では,元来の流出角19度からおよそ26度の角度変化を強要することになると推測される。
以上のように、工具のすくい面に凸の曲率を持たせることで、上向きカールを抑制し得ることが確認された。
引張力付与手段11は、切りくず10を挟む一対のローラ17,18で構成したが、そのため、切りくず10に連続的に送りを行いながら、張力を与えることができる。また、サーボモータ19を用いたため、速度制御やトルク制御が可能となり、適切な張力を与えることができる。
したがって、見かけの摩擦角が0度となるように引っ張り力を与えながら切削することで、引っ張り力も含めた加工動力が最小となり、摩擦発熱が減るので、切削工具の劣化、加工精度の低下も減ることになる。
図22において、この工作機械は、工作機械本体30と、加工機制御装置50とで構成される。なお、ここで言う工作機械本体30は、工作機械の機械部分、つまり制御系を除く部分を言う。
軸移動制御部56は、工作機械本体30のX軸サーボモータ37,Z軸サーボモータ39,および主軸モータ30等の軸移動の制御を行う手段である。軸移動制御部56は、サーボ制御手段(図示せず)を有しており、加工プログラム53から基本制御部55を介して送られる軸移動命令の指令値(例えば、移動量や移動速度)に応じて、上記各軸サーボモータ37,39,30の閉ループ制御を行う。閉ループ制御には、各軸サーボモータ37,39,30に設けられたパルスコーダやエンコーダ等の位置検出器(図示せず)の情報を用いる。
なお、ここで言う「同期回転制御」は、厳密な同期制御に限らず、切りくず10を引っ張る速度と切削速度とを概ね一致させる制御を意味し、切削同期回転制御手段59は、このような概ね一致させる制御を行うもので良い。サーボモータ19の上記速度検出器には、例えばタコジェネレータが用いられる。また、サーボモータ19は、インクリメンタル式のパルスコーダを持つものが一般的であるため、このようなパルスコーダやエンコーダ等の位置検出器から速度情報を得るものとしても良い。
上記の力センサ61は、切削工具1に加えられる切削力のみを検出するように配置された例であるが、このセンサは切削工具1とさらに引張力付与手段11の両方に加えられる力を検出するように、切削工具1と引張力付与手段11の両方を支える工具シャンクと刃物台等との間に配置することもできる。この場合、力センサが支える部分の質量が大きいために検出の応答性が悪くなるが、その代わりに切削工具1と引張力付与手段11の両方に加えられる力の合力を検出することができるため、この検出値がゼロになるようにサーボモータへのトルク指令値を増減することによって正確に見かけの摩擦角をゼロにすることができる。
この実施形態の場合、力センサ61が必要となるが、加工機制御装置の記憶情報から現在の切削速度が計算不可能な場合にも適用することができる。
2…シャンク
3…チップ
3A…チップ
4…すくい面
5…切れ刃稜線
6…切りくず誘導手段
7…誘導溝(誘導形状部)
7A…誘導突条(誘導形状部)
8…カバー
10…切りくず
11…引張力付与手段
12…切りくず処理手段
14…主軸
15…刃物台16…誘導路
17,18…ローラ
19…サーボモータ
21a…誘導路
21…誘導路形成部材
30…工作機械本体
50…加工機制御装置
51…演算制御部
52…加工情報記憶手段
53…加工プログラム
58…切削速度計算手段
59…切削同期回転制御手段
61…力センサ
62…作用力対応回転制御手段
W…ワーク
上記誘導形状部は、上記すくい面上に流出する切りくずの一部を、この切りくずの生成過程でこの誘導形状部に嵌まり合うように塑性変形させ、かつその塑性変形部分を引き続く案内過程でこの誘導形状部に嵌まり合わせるように形成されているのが良い。
上記誘導形状部は、溝であっても突条であっても良い。すなわち、誘導溝であっても誘導突条であっても良い。誘導溝の場合、切りくずのすくい面との接触面に生じさせた突形状の塑性変形部分を入り込ませて切りくずを案内する。誘導突条の場合、切りくずのすくい面との接触面に生じさせた溝状の塑性変形部分に嵌まり込んで切りくずを案内する。
すくい面を上記凸曲面とした場合、切りくずがすくい面の凸曲面にならい、上向きカールが抑制される。通常の工具では、すくい面を凹曲面として上向きカールを積極的に生じさせるが、これとは逆に、凸曲面として上向きカールをなくすものである。凸曲面とするため、稜線を設けるものと異なり、旋削一般に適用できる。なお、上向きカールは、切りくずの所望位置への誘導の上で比較的影響が小さいため、特に必要な場合に凸曲面とすれば良い。
この切削方法によると、この発明の切削工具につき説明したと同様に、詰まりを生じることなく、横向きカールが矯正され、さらに切りくずを所望の方向に矯正して誘導することができる。
この発明の切削方法は、回転するワークに切削工具を当てて切削する旋削に限らず、フライス等による切削や、ドリル等の回転工具による切削にも適用することができる。
Claims (10)
- すくい面に、このすくい面の縁の切れ刃稜線またはこの切れ刃稜線の近傍から切れ刃稜線に対して遠ざかる方向に線状に延びて切りくずを案内する誘導形状部を設け、この誘導形状部は、幅が切りくずの幅よりも狭くすくい面に対して凹または凸となる部分であって、すくい面上に流出する切りくずの一部を、この切りくずの生成過程で塑性変形させその塑性変形部分に嵌まり合って切りくずを案内するものとした切りくず誘導機能付き切削工具。
- 上記誘導形状部が誘導溝であって、この誘導溝は、切りくずのすくい面との接触面に生じさせた突形状の塑性変形部分を入り込ませて切りくずを案内するものとした請求項1記載の切りくず誘導機能付き切削工具。
- 前記誘導形状部が誘導突条であって、この誘導突条は、切りくずのすくい面との接触面に生じさせた溝状の塑性変形部分に嵌まり込んで切りくずを案内するものとした請求項1記載の切りくず誘導機能付き切削工具。
- 上記誘導形状部を、上記すくい面に複数条並べて設けた請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の切りくず誘導機能付き切削工具。
- 上記すくい面を覆って上記すくい面との間に切りくずが通過する誘導路を形成するカバーを設けた請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の切りくず誘導機能付き切削工具。
- 上記誘導形状部よりも切れ刃稜線から遠くに位置して、内部が切りくずの通る誘導路となる誘導路形成部材を設けた請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の切りくず誘導機能付き切削工具。
- シャンク部に、切れ刃稜線から延びて上記誘導形状部で案内される切りくずを、切れ刃稜線から遠ざかる方向に引っ張る引張力付与手段を設けた請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の切りくず誘導機能付き切削工具。
- 上記すくい面を、切れ刃稜線に垂直な断面の形状が凸曲線となる凸曲面とした請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の切りくず誘導機能付き切削工具。
- すくい面を、このすくい面の縁の切れ刃稜線に垂直な断面の形状が凸曲線となる凸曲面とした切りくずの上向きカール抑制機能付き切削工具。
- 切削工具として、すくい面の縁の切れ刃稜線またはこの切れ刃稜線の近傍から延びる溝または突条からなる誘導形状部をすくい面に有する工具を用い、切りくずの幅が上記誘導形状部の幅よりも広くなり、すくい面上に流出する切りくずのすくい面との接触面に、この切りくずの生成時に前記誘導形状部で塑性変形部分を生じさせ、この塑性変形部分が前記誘導形状部と嵌まり合って案内させるように切削することを特徴とする切削加工方法。
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JP (1) | JP2013059859A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2012-11-27 JP JP2012258784A patent/JP2013059859A/ja active Pending
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