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JP2012245273A - 遊技機 - Google Patents

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JP2012245273A
JP2012245273A JP2011121072A JP2011121072A JP2012245273A JP 2012245273 A JP2012245273 A JP 2012245273A JP 2011121072 A JP2011121072 A JP 2011121072A JP 2011121072 A JP2011121072 A JP 2011121072A JP 2012245273 A JP2012245273 A JP 2012245273A
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light
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Eisuke Aoki
英介 青木
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Sammy Corp
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Abstract

【課題】高輝度の光源を採用しても遊技者に不快感を与え難く、多彩な照明演出を実行することができる遊技機を提供すること。
【解決手段】立設配置された取付部材と、取付部材の前側に配置される前側遊技部品と、取付部材の後ろ側に配置される裏側遊技部品と、を有し、所定の空隙が前後方向に生じるように前側遊技部品と裏側遊技部品とが前記取付部材に取り付けられた遊技機であって、裏側遊技部品には、空隙内に臨み前側遊技部品に向けて発光可能な照明部が形成され、前側遊技部品には、電気部品用の回路基板が照明部に対向する位置に配設され、回路基板の前記照明部に対向する面には、白色レジストインク又は白色シルク印刷により反射面が形成され、照明部からの直接的な光、及び、反射面により反射された間接的な光により空隙を照明し、空隙には、空隙が照明されていることを取付部材の前側から視認可能な透光部が形成されている。
【選択図】図15

Description

遊技機に関する。
パチンコ機においては、弾球された遊技球が遊技領域(遊技盤面上又はその近傍に形成された領域であって、遊技球の流下による遊技や演出を実現するための領域。)を流下して、その流下の過程で遊技球が遊技領域内の遊技釘や風車に衝突しつつ転回して流下方向が変化する。その結果、遊技領域上に配置された各種入賞口に遊技球が入賞すれば所定の賞球の払出しがされ、一方いずれの入賞口にも入賞せずアウト口に遊技球が流入すれば賞球の払出しはされない。遊技者は、弾球における自らの技量を発揮して、又は遊技球の流下における偶然性を利用しつつ遊技球の入賞及び賞球の払出しを期待し、遊技を楽しむのである。
このように遊技を行うため、パチンコ機の遊技領域には、遊技部品として遊技球の落下方向を変化させるための遊技釘等の流路変更部材、遊技球が流入可能な各種入賞口、遊技球の通過を検出する通過ゲート、装飾図柄の変動表示を行う図柄変動表示装置等が設けられている。また、遊技の進行に応じて発光部材による種々の照明演出を行う照明演出装置や、可動体なども設けられており、これら流路変更部材、通過ゲート、図柄変動表示装置、照明装置、可動体やこれらを組合せた遊技部品を総称して役物ユニットと呼ぶこともある。
一般的にパチンコ機の遊技領域内に配置される図柄変動表示装置としては、液晶表示装置等の画像表示装置や機械式のリール装置等が用いられている。この図柄変動表示装置は、例えば、複数列の図柄配列を遊技者に提示可能に構成されており、遊技者に「当たり」や「外れ」の遊技結果の報知や遊技演出を提供して興趣増大に貢献している。図柄としては、例えば数字、文字、記号、キャラクター等で構成され、変動表示が可能になっている。そして、例えば、変動後に停止したときの図柄配列が所定の図柄配列(例えば「7・7・7」等)になれば、大当たりとなって遊技者に利益を付与する。
このようなパチンコ機の中で、例えば、図柄変動装置として複数列に配置したリールを用いたパチンコ機においては、リールの周面に複数の図柄が形成され、その周面の一部が遊技者に提示されるようになって遊技者から図柄が視認可能とされている。そして、提示された図柄が所定の当たりを構成する図柄配列になった場合には遊技者に利益を付与し、外れを構成する図柄配列になった場合には遊技者に利益を付与しない(又は、不利益を付与する)ようになっている。
なお、リールの周面に形成された図柄(装飾図柄)の視認性を良好とするため、又は美感を向上させるために、装飾図柄を照明ユニット等によって照明する場合もある。
また、これらの遊技機には遊技の進行状況に応じて種々の視覚的演出を行う照明演出装置が用いられている。このような照明演出装置としては、一般的に、LED等の光源を遊技者側に向けて配置した回路基板の前方にレンズカット加工を施した透光性の成型部品を配置する構成が採用されており(例えば特許文献1参照)、これらの応用として例えば、遊技球が通過する球通路等を効果的に光らせて遊技意欲を高めるような技術思想も考案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−119329号公報 特許第4203626号公報
しかしながら、特許文献1,2に開示されているような従来の照明演出装置は、LED等の光源が遊技者側(前方)に向けて光を発するように構成されているため、光源から発光される光が遊技者の眼に直接入ることになり、高輝度の発光による演出が遊技者に不快感を与えかねないという課題がある。
本発明は、上記の事情に鑑みて為されたもので、高輝度の光源を採用しても遊技者に不快感を与え難く、多彩な照明演出を実行することができる遊技機を提供することを例示的課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明の第1側面としての役物ユニットは、遊技球が流下する遊技領域を備えた遊技盤に配置され、遊技球が転動可能な透光性の球通路を有するステージと、球通路の下方に配置され、上方に向けて発光することにより球通路の球転動面である底部を照明する発光部材と、ステージの後方に配置された壁板と、を備え、球通路に、発光部材から発せられる光を屈曲させて壁板側へ導くための導光部が形成され、導光部は、球通路の底部に形成されて壁板へ向けて下り傾斜となる傾斜面であり、傾斜面により遊技球を壁板側に案内し、傾斜面と壁板とで球通路を流下する遊技球の底部と側部の2点を支持し得るように構成される。このように構成することにより、高輝度の光源を採用しても遊技者に不快感を与え難く、多彩な照明演出を実行することができる。
ステージは、主にステージの上方に設けられたワープ口等に流入した遊技球が、ワープ口から通じる特別な流路を経て導かれる球通路を有しており、ステージ上の球通路に導かれた遊技球は左右及び前後に転動しながら、ステージ上に配設された球入口に入球したり、ステージ下方の遊技領域に落下したりするものである。ステージの球通路の下方には、球通路の底面に向けて上方に発光することにより底面を照明する発光部材が設けられる。なお、ワープ口以外の流路を経て遊技球がステージ上に到達することもできる。ちなみに、ステージ上に配設された球入口へ入球した球は、遊技領域に連通した特別球出口を介して下方の入賞口に案内落下させる構成が一般的だが、入賞球として取り扱う場合、アウト球として取り扱う場合などもある。
球通路の底部には球通路は後方の壁板へ向けて下り傾斜となる傾斜面が形成されており、この傾斜面により下方の発光部材から発せられる光が屈曲されて壁板へと導かれて壁板が照明される。また、底部の傾斜面と壁板とにより、ステージ上の遊技球は底部と側部の2点で支持され、重力的に安定した状態で左右方向の往復転動運動を行う。
また、役物ユニットは、壁板の端面近傍に端面に向けて発光する第2の発光部材を備え、壁板は透光性を有するとともに、背面に壁板の内部に導かれる第2の発光部材の光を拡散するシボ加工が施されるように構成してもよい。このように構成することにより、少数の点光源(例えば、LED等)で壁板を良好に面発光させることができる。また、球通路の底部からの照明と組み合わせることにより多彩な照明態様でステージを照明演出することができる。
また、役物ユニットは、壁板の前面に、導光部からの光を反射し、壁板からの光を透過する半透光面が形成されるように構成してもよい。半透光面は、例えば、表面にホログラム加工が施されたシール等を用いて形成することができる。球通路の下方の発光部材から発せられる照明光の反射光と、第2の発光部材による壁板からの透過光と、の組合せにより、多彩な照明態様でステージを照明演出することができる。
本発明の第2側面としての可動役物ユニットは、発光部材から発せられた光を受光する受光面と、受光面から内部に導かれた光を拡散する凹凸が形成された拡散面と、拡散面により拡散された光を面発光状態で前方へ発光する第1の発光面と、を有する透明な第1のレンズと、第1の発光面の前方に配置され、第1の発光面からの光により発光する第2の発光面を有する透明な第2のレンズと、を備え、受光面及び発光部材は、第2のレンズの前方から視認されない位置に配置され、第1及び第2のレンズは、第1のレンズの後方に配置された演出装置に対して第1の位置と演出装置の少なくとも一部を遮蔽する第2の位置との間を変位可能に配設されると共に、第1及び第2のレンズが第2の位置に変位したときに前方から第1及び第2のレンズを介して受光面及び発光部材に遮蔽されることなく演出装置を認識可能に構成される。
第1のレンズの受光面及び発光部材が第2のレンズの前方から視認されない位置に配置され、透明な第1及び第2のレンズは、第1のレンズの後方に配置された演出装置を第1及び第2のレンズの前方から認識可能に構成されるので、可動物である透明な第1及び第2のレンズの変位動作により後方に配置された演出装置による視覚的演出を妨げることがない。また、発光部材から発せられた光は第1のレンズの拡散面に導かれて面発光状態とされ、更に第2のレンズを介して遊技者に視認されるので、発光部材からの光が直接遊技者の眼に入ることがない。したがって、高輝度の光源を採用しても遊技者に不快感を与え難く、多彩な照明演出を実行することができる。
また、可動役物ユニットは、第1のレンズに、受光面から第1のレンズの内部に導かれた光を反射させて拡散面へ導くための傾斜面を有して構成することができる。このように構成することにより、簡単な構造で部品点数を増加させることなく受光面から第1のレンズ内に導かれた光を反射させて拡散面へと導くことができる。
また、可動役物ユニットは、第1及び第2のレンズが、複数の図柄を変動表示可能なリールと図柄を、その図柄の後方から照明するバックライトとを有する演出装置のバックライトの照明光を遮光しない領域で変位するように構成することができる。
本発明の第3側面としての照明演出ユニットは、前方に向けて発光する第1の発光部材と、第1の発光部材の側方に配置され第1の発光部材の発光方向に略直交する側方に向けて発光する第2の発光部材と、第1の発光部材から発せられる光が直接視認されないように第1の発光部材の前方に配置される遮光部材と、を備え、遮光部材の背面に第1の発光部材から発せられる光を反射する反射部が形成されている。
第1の発光部材から発せられる光が、前方に配置された遮光部材の背面に形成された反射部で反射され、その反射光により、遮光部材によって遮光部材の前方から入射する光が遮られて陰になる領域を間接的に照明することができる。このように構成することにより、高輝度の光源を採用しても遊技者に不快感を与え難く、多彩な照明演出を実行することができる。
また、照明演出ユニットは、第2の発光部材から発せられる光を反射して反射光を前方に導く反射部材を更に備えていてもよい。この反射部材が複数の異なる反射角度に形成された反射面を備えるように構成することができる。更に、反射部材が第2の発光部材に対して変位可能に配置されるように構成することができる。このように構成することにより、反射部材の変位に伴って多彩な照明演出を実行することができる。
本発明の第4側面としての遊技機は、立設配置された取付部材と、取付部材の前側に配置される前側遊技部品と、取付部材の後ろ側に配置される裏側遊技部品と、を有し、所定の空隙が前後方向に生じるように前側遊技部品と裏側遊技部品とが取付部材に取り付けられた遊技機であって、裏側遊技部品には、空隙内に臨み前側遊技部品に向けて発光可能な照明部が形成され、前側遊技部品には、電気部品用の回路基板が照明部に対向する位置に配設され、回路基板の照明部に対向する面には、白色レジストインク又は白色シルク印刷により反射面が形成され、照明部からの直接的な光、及び、反射面により反射された間接的な光により空隙を照明し、空隙には、空隙が照明されていることを取付部材の前側から視認可能な透光部が形成されている。
上記照明部は、前方に向けて配設された光源と光源から発せられる光を拡散する拡散レンズとを備えて構成することができる。
また、照明部は、透光部に向けて配設された側方光源を備え、側方光源から照射された光を受ける受光面が形成された装飾部材が前側遊技部品、裏側遊技部品の少なくともいずれかに設けられるように構成してもよい。また、装飾部材の受光面は金属又はめっきにより表面が反射加工されていてもよい。
本発明によれば、高輝度の光源を採用しても遊技者に不快感を与え難く、多彩な照明演出を実行することができる遊技機を提供することができる。
本発明の実施の形態に係るパチンコ機の正面図である。 本発明の実施の形態に係るパチンコ機の背面図である。 遊技者に図柄が提示された状態を示す図である。 図1に示すパチンコ機の遊技盤ユニットを示す正面図である。 図4に示す遊技盤ユニットの分解斜視図である。 図4に示す遊技盤ユニットのセンター役物を示す斜視図である。 図6に示すセンター役物のステージの底部を一部除去した状態を示す斜視図である。 図6に示すセンター役物のステージの分解斜視図である。 図6に示すステージの部分を拡大した断面図である。 図4に示す可動役物ユニットと照明演出ユニットを示す分解斜視図である。 図10に示す可動役物ユニットの断面図である。 図11に示す可動役物ユニットの動作を説明するための断面図である。 図11に示す可動役物ユニットと照明演出ユニットを示す斜視図及び正面図である。 図5に示す前側演出役物の背面図である。 図4に示すセンター役物の上部の部分拡大断面図である。 本実施の形態に係るパチンコ機の機能ブロック図である。 本実施の形態に係る可動役物ユニットとリールバックライトの動作を説明するための模式図である。 本実施の形態に係る可動役物ユニットとリールバックライトの演出態様の一例を説明するための模式図である。 本実施の形態に係るリールバックライトの演出態様の一例を説明するための模式図である。 本実施の形態に係る可動役物ユニットとリールバックライトのサブ制御装置による制御を説明するためのタイミングチャートである。
実施するための形態
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る遊技機としてのパチンコ機2の正面図であり、図2は、図1に示すパチンコ機2の背面図である。なお、本明細書においては、一般的な方向の定義として、パチンコ機2を正面(遊技者側)から見た場合における方向で上下左右方向を定義する。また、遊技者からパチンコ機2に向かう方向を後方、パチンコ機2から遊技者に向かう方向を前方と定義する。また、ある部材の前方の面を前面又は正面とし、後方の面を背面又は裏面とする。部材やユニット等の詳細部分については、個別に別方向の名称を用いる場合もある。
このパチンコ機2は、遊技機の設置枠台となる外枠4、パチンコ機の基本性能である発射機能や払出機能等を備えた遊技機枠3、パチンコ遊技の主要部を構成する遊技盤ユニット5、遊技盤ユニット5を遊技者側から触手不能にするとともに遊技領域を透視可能とするガラス10、球皿14等を有している。なお、上述の発射機能を満たすために遊技機枠には発射ユニットが設けられており、発射ユニットは、1個ずつ遊技球23を遊技盤ユニット5(遊技盤6)に構成される遊技領域16に向けて発射可能に構成されている。
パチンコ機2は、球皿14に発射用の球を投入し、遊技者が後述する発射装置ハンドル15を操作することによって、遊技領域16に向けて球が発射ユニットによって発射され、球の流下による遊技が実現される。なお、パチンコ機においても、いわゆるデジパチタイプ(1種タイプ)やハネモノタイプ(2種タイプ)のパチンコ機等の種々のパチンコ機が概念できるが、本実施の形態においては、デジパチ遊技(1種遊技、図柄変動遊技ともいう。)を実現するいわゆる1種タイプのパチンコ機について例示説明する。なお、遊技の詳細については後述する。
パチンコ機2の遊技機枠3は、後述する遊技盤ユニット5を保持するためのものであり、このパチンコ機2の周囲側面及び前方を囲むように構成されている。遊技機枠3の内部側には、遊技盤ユニット5の他にも後述する各種制御基板や遊技球用の経路、及び遊技球の発射装置等各種機構部品が配置され、遊技機枠3によって周囲側面及び前方からのパチンコ機2内部側への不正アクセスが防止されるようになっている。
パチンコ機2の周囲を囲む外枠4、その内側に前方開閉可能にヒンジ22を介して揺動支持されて遊技盤ユニット5を保持する前枠9、前枠9の前方に前方開閉可能に揺動支持されガラス10及びその周囲を装飾する装飾部材32を保持するガラス枠12、を有して遊技機枠3が構成される。
ガラス10は、遊技機枠3内部側に保持された遊技盤6を前方から遊技者が視認することができるようにするための透明部材である。ガラス10は、遊技盤6に対して一定距離以上離間して配置された透明板である。ガラス10は、2枚の透明平板ガラスで形成されてガラス枠12の裏面側に保持され、遊技盤6との間に遊技球23が流下する流下空間を形成する機能、遊技者がガラス10を通して遊技盤6を視認できるように視認性を確保する機能、遊技者が遊技盤6に不正にアクセス(接触)できないように不正アクセスを防止する機能、を発揮する。
球皿14は、遊技者の持ち球を貯留するために前枠9の前面に配置された皿部材であって、本実施の形態においては上球皿14aと下球皿14bとを有している。上球皿14aは、球抜き部材14cを有して遊技盤6の下方、すなわちガラス枠12の下方部分に配置され、下球皿14bは、その上球皿14aの更に下方に配置されている。球皿14には、前枠9に装着された賞球払出装置から払い出された遊技球23が導かれるように構成されている。
発射ユニット(図示せず)は、球送り装置(図示せず)によって球皿14の一部としての上球皿14aから発射位置に払い出された遊技球23を遊技領域16の上部に向けて発射(弾球)するためのものである。発射ユニットは、前枠9の下部に取り付けられており、発射位置の遊技球23を弾球する発射杆、その発射杆を駆動する発射モータ、発射杆を付勢して弾球力を発生させる発射バネを有している。
遊技盤ユニット5は、遊技盤面(遊技盤の表面)6a側の略中央に遊技役物としてのセンター役物7が配置された遊技盤6を有しており、その遊技盤面6aには多数の遊技釘27も配置されている。センター役物7の中央部近傍には、演出表示装置(図柄変動表示装置)としてのリールユニットセット11が配置されている。リールユニットセット11は3つのリールユニット18〜20を有している。センター役物7の中央部には、開口部7dが形成されており、その開口部7dからリールユニット18〜20の一部が露出して遊技者に提示されるようになっている。このリールユニットセット11は、演出図柄変動(演出図柄回転)により遊技者に当たりや外れ等の演出表示を行い、興趣向上に寄与するものである。
センター役物7の開口部7dの上部には内部にLEDを搭載したランプ飾りを呈する前側演出役物710が配設されている。前側演出役物710の後方には恐竜の前足の爪を模した一対の可動役物ユニット720が配置されている。また、センター役物7の開口部7dの下部には遊技球23が左右方向及び前後方向に転動可能なステージ800が設けられている。
遊技盤6は、その表面側に遊技球23の流下による遊技を実現するための遊技領域16を構成するための盤状部材であり、遊技盤6を前方から遊技者にとって視認可能となるように遊技機枠3の一部としての前枠9に保持されている。
遊技盤6の表面には略円形状に周囲を囲むようにレール飾り26が取り付けられており、レール飾り26の外レール部材26aが遊技盤に対して立設するように配置されている。そして、レール飾り26の外レール部材26aによって画定され、外レール部材26aに面した略円形状の領域が遊技領域16となっている。レール飾り26の外側には、スピーカ8が取り付けられており、遊技状態等に応じた効果音が出力されるようになっている。
遊技釘27は、遊技領域16を流下する遊技球23と衝突してその流下方向を変更させる流路変更部材であり、多数が遊技領域16内に配置されている。また、遊技領域16には、普通入賞口28、始動入賞口29及び大入賞口31等の入球部材及びアウト口30が配置されている。各入球部材には、入球した遊技球を検出する入賞口センサが設けられている。更に、遊技領域16には、ゲート33、風車34等が配置されており、流下する遊技球23が各入球部材に流入したり、ゲート33を通過したり、風車34を回転させたりすることによって、遊技球23による流下遊技を楽しむことができるようになっている。
遊技盤6の裏面側には、パチンコ機2における種々の動作制御、表示制御を実行する遊技制御手段500が備えられている。遊技制御手段500は、パチンコ機2全体の動作制御を行うメイン制御基板100、メイン制御基板100からの制御要求信号や情報に基づいてリールユニットセット11及びその他の演出装置の演出動作制御を行うサブ制御基板200を有している。メイン制御基板100はメイン制御基板ケース35内に収納され、サブ制御基板200はサブ制御基板ケース36内に収納されて、遊技盤6の裏面側に配置されている。なお、遊技制御手段としては、上記のメイン制御基板100、サブ制御基板200の他にも賞球払出装置60による賞球払出動作を制御する払出制御基板300、パチンコ機2の動作のための電源供給を制御する電源基板400等を有している。
また、パチンコ機2の背面には、複数のパチンコ機2が隣接して配置された遊技機島に設けられた遊技球循環装置(図示せず)から供給された遊技球23を一時的に貯留するための遊技球貯留タンク40と、遊技球貯留タンク40からの遊技球23が流入し、この遊技球23を1球ずつ通過させる賞球払出装置60と、が設けられている。
賞球払出装置60から払い出された遊技球23は、賞球通路を通過して球皿14に導かれる。この賞球通路には、球皿に複数の遊技球が滞留した満杯状態を検出する満杯検出センサ(不図示)が設けられている。満杯検出センサが満杯状態を検出すると、賞球払出装置60による遊技球23の払出制御を制限する処理が実行されるように構成されている。
賞球払出装置60は、払出制御基板300によって駆動制御されるように構成されており、各種入賞口への遊技球23の入球や、CRユニットCを介した遊技球23の貸出し要求に応じて、ガラス枠12に装着された球皿14に向けて遊技球23を払い出すように構成されている。
具体的には、各入球部材に遊技球23が入球すると、入球部材に装着された入賞口センサによって遊技球23の通過が検知される。この検知信号がメイン制御基板100に送信され、これを受けてメイン制御基板100から払出制御基板300側に所定の払出コマンドが送信される。その結果、賞球払出装置60によって所定個数の遊技球(賞球)23が払い出される。また、CRユニットCを介して遊技者から遊技球の貸出し要求がなされると、この要求信号が払出制御基板300に送信される。その結果、賞球払出装置60によって所定個数の遊技球(貸し球)23が払い出される。
次いで、図1〜2に加え、図4から図15の図面を参照して遊技盤ユニット6に設けられるセンター役物7及びその周辺について詳細に説明する。なお、図1〜図3に示したものと同一の部材、部位には同一の符号を付し詳細な説明を省略することがある。
図4は、本実施の形態に係る遊技盤ユニット5を示す正面図であり、図5は、遊技盤ユニット5の分解斜視図である。
前述したように、遊技盤ユニット5の遊技領域には役物ユニットの一例であるセンター役物7が配置される。このセンター役物7は、立設配置された取付部材としての遊技盤6の前方から遊技盤6に取り付けられる前側遊技部品としての前側演出役物710と、遊技盤の後側(背面側)から取り付けられる裏側遊技部品としての裏側演出役物719とから構成される。
裏側演出役物719は、裏セット枠718に取付けられ恐竜の爪を模した一対の可動役物ユニット720と、これら可動役物ユニット720の間であって前側演出役物710と裏側演出役物719との間に形成される空隙750に配置された、前側演出役物710に向けて発光可能な照明部としての照明演出ユニット730とを有している。そして、照明演出装置730の近傍には、照明演出装置730が配置された空隙750が照明されていることを遊技盤6の前側から視認できる透光部760が形成されている。裏セット枠718の中央に形成された開口718aに対応するようにリールユニットセット11には、前方から透明な前カバー717が取付けられる。なお、裏側遊技部品の更に後ろには、前述した図柄変動表示装置としてのリールユニットセット11が、開口部7dを介して前カバー717の後方にリールユニットセット11の一部が視認可能なように取り付けられる。なお、図5では便宜上、前カバーを裏側演出役物719の前側に記載している。
前側演出役物710は、大別すると、前述の開口部7dの上方からの遊技球の流入を阻止する庇部710b、庇部710b下方に形成された上部電飾部710c、開口部7dの左右側からの遊技球の流入を防止する左右側壁部710d,710e、開口部7dの下方に形成されたステージ800、ステージ800の右下方に形成された下部電飾部710fとからなる。下部電飾部710fには2組の7セグメント表示器716が配設されている。
庇部710bは頂部710gから左右方向に緩傾斜して庇部710bに落下した遊技球を左右に振り分け可能に構成されている。上部電飾部710cは、庇部710bと開口部7dと間に位置し、適宜凹凸を設けた装飾部710hと、右側壁部710eにかけて意匠表示がなされた意匠表示部710iとを有する。また、センター役物7の開口部7dの上部にはLEDを搭載したLED基板を内部に備えるとともに装飾部710h並びに意匠表示部710iには適宜透光可能な透光部が形成されている。そして、LEDの発光が、意匠表示部710i等により適宜拡散されて電飾効果が得られるように形成されている。
左右の側壁部710d,710eと開口部7dとの間にも、上部の装飾部710hと同様に内部にLEDを搭載したLED基板を備えるとともに表面に適宜凹凸を設けた装飾部710hが配設されている。これらの装飾部710h及び意匠表示部710iは、遊技の進行状況に応じてそれぞれ連動して照明制御がなされ高い電飾効果を奏する。
下部電飾部710fは、センター役物7の左側壁部710dに設けられたワープ入口801から流入した遊技球23がワープ出口802から放出され左右方向及び前後方向に転動可能な球通路を備えたステージ800と、ステージ800の後面を形成するとともに開口部7dの下縁を形成する後壁部715とが設けられている。ここで、後壁部715は、透明板811を主体とした壁板810と、壁板810の上部に位置し、開口縁近傍に形成された保留表示部715aとからなる。なお、遊技球23はワープ入口801を通過しなくてもステージ800の下方の遊技領域16から跳ね上がってステージに到達することもできる。また、透明板811には後述するホログラムシール812が貼り付けられ、その前面に保護用の前カバー813が設けられることで壁板810が構成される。なお、下部電飾部の右下方には2組の7セグメント表示器716が配設された右下装飾部710jが形成されその上面に大入賞口31へ打球を案内する案内面が形成されている。
ステージ800の底部は、遊技盤ユニット5の中央部に向けて下り傾斜し、かつ、後方の壁板810を構成する前カバー813に向けて下り傾斜した傾斜面821と、前方に向けて下り傾斜した前傾部822とを備えている。更に、ステージ800の中央の頂部には入球孔831が設けられており、この入球孔831に入球した遊技球23は壁板810の後方に設けられた球通路を通って前面の排出孔832から遊技領域16へと流下する。排出孔832の下方には始動入賞口29が配設されているので、ステージ800上の入球孔831から排出孔832を経て遊技領域16に戻った遊技球23は、高い確率で始動入賞口29に入球することとなる。
図6は、図4に示したセンター役物7を左上方から見た斜視図(右下装飾部710jの記載を省略)である。球通路を構成するステージ800の底部の傾斜面821における中央の頂部には後方に向けて下り傾斜する後傾部823が設けられている。ステージ800上において、頂部を越えて左右に転動する遊技球23がバランス良く頂部の後傾部823に達すると、入球孔831へと導かれ排出孔832から遊技領域16へ排出される。
図7はステージ800の傾斜面821の下方に配置され上方に向けて発光することにより球通路の底部を照明する前側LED(発光部材)841と、壁板810を構成する透明板811の下端の垂直面部811b(図9参照)に向けて発光する後側LED(第2の発光部材)842の配置を示す斜視図(説明図)であり、図8はステージ800の分解斜視図、図9はステージ800の断面図である。球通路の底部(傾斜面821、前傾部822)を照明する発光部材としての前側LED841と、透明板811の垂直面部811bに向けて発光する第2の発光部材としての後側LED842とがLED基板840に搭載されて、ステージ800の傾斜面821の下方に配置されている。
傾斜面821は壁板810に向けて下り傾斜となるように構成されているので、ステージ800上の遊技球23は、底部の傾斜面821と壁板810とにより遊技球23の底部と側部の2点で支持され、重力的に安定した状態で左右方向の往復転動運動を行うことができる。また、傾斜面821の下部の前側LED841から発せられた光は傾斜面821で屈曲されて壁板810の前カバー813へ導かれて前カバー813の前面を照明する。
ここで、傾斜面821の前後方向の幅は遊技球23の直径である11mmに対して僅かに広い12mmに設定されている。また、前側LED841は、傾斜面821の略中心に配置されている。このため、傾斜面821により遊技球23が壁板810に接触した状態で転動した場合、前側LED841の光軸は遊技球23の中心より僅かに前面に位置することになる。そしてこの効果により、遊技球23の底面により反射された光は遊技者側に多く照射されることになりステージ800上を流下する遊技球23を印象付けることができるのである。なお、前述したとおり、ステージ800上に形成された入球孔831に遊技球23が入球すると高い確率で始動入賞口29に案内されるため、ステージ800上に遊技球23があることを無意識のうちに認識しやすくなることで保留数に応じて打球を中止するなど遊技者の遊技戦略にプラスの影響を与えることも期待できる。
次に、壁板810の構成及び作用について更に詳細に説明する。壁板810は透光性の透明板811と、その前面に配置され表面812a(反射部)にホログラム加工が施されたホログラムシール812と、このホログラムシール812を保護するための透明な前カバー813と、を備えて構成されている。透明板811の背面811aには第2の発光部材である後側LED842が、その光軸中心が壁板810の垂直面部811bに対向するように配置されており、後側LED842から発せられた光は、透明板811(壁板810)の導光効果によって壁面に入光するとともに、透明板811の背面811aに形成されたシボ加工により、内部に進入した光を拡散するようになっている。なお、本実施の形態においてホログラムシール812は、透明版811からの光を透過し前側LED841からの光を反射する半透光面を形成している。
上記のように構成することにより、少数の後側LED842で壁板810を良好に面発光させることができる。また、前側LED841による球通路の底部からの照明と組み合わせることにより多彩な照明態様でステージ800を照明演出することができる。すなわち、球通路の下方の前側LED841から発せられる照明光の反射光と後側LED842による壁板810からの透過光との相乗効果により多彩な照明態様でステージ800を照明演出することができる。
次に、裏側演出役物719について説明する。裏側演出役物719の上部には、恐竜の前足の爪を模した一対の可動役物ユニット720が配置されている。この可動役物ユニット720は、遊技の進行状況に応じてリールユニットセット11を掴むように上下に変位可能に構成されている。可動役物ユニット720の爪部は透明なプラスチック材料で形成されており、遊技の進行状況に応じて爪部が下方に変位した場合であってもこの爪部を透過して後方のリールユニット18〜20の周面に描かれた図柄を認識可能に構成されている。
図10は本実施の形態に係る可動役物ユニット720と照明演出ユニット730の分解斜視図である。図11は可動役物ユニット720における爪部分の断面図であり、図12は可動役物ユニット720の動作変移を示す断面図であり、図13は本実施の形態に係る可動役物ユニット720と照明演出ユニット730の斜視図及び正面図である。図14は本実施の形態に係る前側演出役物710の背面図であり、図15は照明演出ユニット730を含むセンター役物7の上部の断面図である。図10に示されるように、本実施の形態に係る照明演出ユニット730は一対の可動役物ユニット720の間の領域に位置するように配設されている。
図10に示されるように本実施の形態に係る可動役物ユニット720は、モータ729を備えた駆動機構728に固定されるLED基板725と、LED基板725の前方に配置される第1のレンズ721と、第1のレンズ721の前方に配置される第3のレンズ723と、第3のレンズ723の前方に配置される第2のレンズ722と、第2のレンズ722の前方に配置される前面カバー724と、を備えて構成されている。なお、詳細図示は省略するが、爪(第1及び第2のレンズ721,722)の動作を円滑に行うために、モータからの駆動力はラックとピニオンの歯合による駆動機構が採用されている。
LED基板725には、第1のレンズ721の受光面721aに向けて発光する発光部材としてのLED726と第3のレンズ723に向けて発光する発光部材としてのLED727が搭載されている。LED基板725にはサブ制御基板200において生成されるLED駆動制御信号に応じたLED駆動電流が入力され、このLED駆動電流に応じた駆動態様でLED726,727の発光制御が行われる。
第3のレンズ723は、前面に突出する2つのレンズ部723aを備えている。第2のレンズ722は、透明なプラスチックを成型加工して形成されており、前面側に恐竜の爪を模した第2の発光面722bを備えている。また、第2のレンズ722には第3のレンズ723の2つのレンズ部723aが貫通する2つの透孔722cが形成されている。
第2のレンズ722の上部には前方から重ね合わせるようにして前面カバー724が配置される。前面カバー724の前面724aを含む表面には金属めっきが施され外部からの光が反射するように美麗な外観に仕上げられている。また、前面カバー724には第3のレンズ723の2つのレンズ部723aを前方に突出させるための2つの透孔724bが形成されている。
図11(b)に示されるように、第1のレンズ721はLED726に対向する受光面721aと、受光面721aから第1のレンズ721の内部に進入した光を反射させる傾斜面721bと、傾斜面721bにおいて反射した光を拡散させるための凹凸が形成された拡散面721cと、拡散面731cで拡散された拡散光を面発光状態で前方に面発光する平滑な第1の発光面721dと、を備えている。LED726から発せられた光は受光面721aから第1のレンズ721内に進入し、傾斜面721bにおいて反射して拡散面721cへと導かれる。そして、拡散面721cに形成された凹凸により拡散されて第1の発光面721dから面発光状態で放射される。なお、拡散面721cを背面側に設けたことで、第1のレンズ721自体の厚みによる面一な発光がなされるとともに、後述するリールユニット18〜20のバックライト900a〜900c(図12参照)からの光を効率的に受光・合成することが期待できる。
第2のレンズ722は第1のレンズ721の第1の発光面721dから発せられた光を受光面722aにおいて受光し、第2の発光面722bから前方に放射する。したがって遊技者は、第2のレンズ722の第2の発光面722bから放射される演出光を視認することになる。
図11及び図12に示されるように、本実施の形態に係る可動役物ユニット720によれば、可動役物ユニット720の下部(図11(b)においては左側)の背面側(図11(b)においては下側)にリールユニットセット11等の他の演出装置が配置されていても、透明な第1及び第2のレンズ721,722を透過して前方から後方の演出装置等を認識することができる。本実施の形態のように可動役物ユニット720の後方にリールユニットセット11を配置した場合には、前方に配置される可動役物ユニット720の照明演出と後方に配置されるリールユニット18〜20のバックライト900a〜900cによる照明演出との組合せによって多彩な照明態様で照明演出を実行することができる。また、第2のレンズ722を透明度の高いものとすれば、レンズ越しにリールに描かれた図柄を視認することができるため、爪の上下動により図柄の視認性を妨げることを極力防止することができる。
図12は、可動役物ユニット720の動作を説明するための部分断面図であり、図12(a)は可動役物ユニット720が最も上部に位置している状態(第1の位置にある状態)を示し、図12(b)は可動役物ユニット720a(便宜上、この状態の可動役物ユニットに対して720aの符号を付す)が最下部まで下降した状態(第2の位置ある状態)を示している。可動役物ユニット720は、通常時は図12(a)に示す最上部に位置し、前側演出役物710の上部電飾部710cの後側に配置される。そして、所定の遊技条件が満たされたときに図12(b)に示す最下部に下降するように制御される。図12(b)の状態においては、前方から見ている遊技者に対して恐竜の両前足の爪が後部に配設されているリールユニットセット11を掴んだように視認させることができる。すなわち、この状態のときでも、前方から受光面721a及び発光部材としてのLED726に遮蔽されることなく、レンズ効果によりややぼやけるもののリールユニットセット11やその図柄の概略程度が認識可能に構成されている。
図12においては、左側のリールユニット18と左リールバックライト900aのみを図示している。左リールバックライト900aは、パチンコ機2の前面から視認可能となる、リールテープ940の外周面に描かれた上中下3個の図柄を後方から照明するためのものであり、これら3個の図柄に対応するように上区画910a、中区画920a及び下区画930aに区分けされた3つの区画室を備えている。1つの区画910a等は、前方に開口した箱状に形成されており、底部に上下左右に2個ずつ個別に点灯制御可能な計4個のバックライトLED911a,911b,911c,911d等を搭載したLED基板912a等を備えている。各図柄に対応するバックライトLED911a等が各区画910a等内の底部に収容されているので、隣接する図柄を照明する光が干渉し合うことを防止して、図柄ごとの照明演出が実行されるように構成されている。なお、左リールバックライト900a等におけるバックライトLED911a〜911d等の配置や可動役物ユニット720の照明演出との複合演出については、後に別の図面を参照して詳述する。
図12(b)の状態においては、可動役物ユニット720aの光源であるLED726の発光による照明光と後方のリールユニット18に備えられた左リールバックライト900aの照明光とが相俟って、可動役物ユニット720aが効果的に照明演出される。なお、図12(b)に示す最下部に可動役物ユニット720aが下降した場合でも、可動役物ユニット720aのLED726及びLED基板725は上部電飾部710cの後方に位置して、前方の遊技者から視認されない位置に配置されている。
次に、図13〜図15を参照して本実施の形態に係る照明演出ユニット730の構成について説明する。図13に示されるように、LED基板731に搭載された第1の発光部材である3個のLED732は、前方に向けて発光するようにLED基板731に搭載されている。第2の発光部材である左側LED733aはLED基板731の左端近傍に搭載され、第1の発光部材であるLED732の発光方向に略直行する側方(左側方)に向けて発光するように配置されている。一方、第2の発光部材である右側LED733bはLED基板731の右端近傍に搭載され、第1の発光部材であるLED732の発光方向に略直行する側方(右側方)に向けて発光するように配置されている。
図13に示されるように、左側LED733aは照明演出ユニット730の左側に位置する可動役物ユニット720の右側面を照明し、右側LED733bは照明演出ユニット730の右側に位置する可動役物ユニット720の左側面を照明する。可動役物ユニット720の前面カバー724の表面には金属めっきが施されており、これが第2の発光部材である左側LED733a及び右側LED733bから発せられる光を受ける受光面となり、かつ、前方に向けて当該光を反射する反射部となる。また、可動役物ユニット720は図12に示したように上下に変位動作するので、上記反射光も変化し、効果的な照明演出が実行される。
図14は前側演出役物710の背面図、図15は、センター役物7の上部の部分拡大断面図である。前側演出役物710の裏面には多数の回路基板712が配設されている。これらの回路基板712の前面には、前述した前側演出役物710の装飾部710hや意匠表示部710iを照明するための多数のLEDが搭載されている。図4に示したように、照明演出ユニット730は、図14中の2点鎖線で示す、意匠表示部710iの後方の位置に配置される。なお、照明演出装置730の左右近傍には、照明演出装置730が配置された空隙750が照明されていることを取付部材である遊技盤5の前側から視認可能な透孔部760が形成されている。
すなわち、図13及び図15に示すように照明演出ユニット730は、一対の可動役物ユニット720の間であり、前側演出役物710と、裏側演出役物719との間に形成された空隙750内に位置するように裏セット枠718に取り付けられている。照明演出ユニット730は、第1の発光部材であるLED732と第2の発光部材であり側方光源である左側LED733a及び右側LED733bを搭載したLED基板731と、LED基板731の前方に配置されるケース735と、ケース735の前方に配置される拡散シート734と、拡散シート734の前面に配置されるレンズ736と、を備えて構成されている。
照明演出ユニット730のLED732から発せられた光は拡散シート734により拡散されてケース735の前面で面発光状態となり、レンズ736の前面から放射される。この放射光は前側演出役物710の背面711に配置された回路基板712に形成された白色レジスト712aにより反射されて、照明演出ユニット730近傍の透光部760を間接的に照明する。なお、白色レジスト712aは、本実施の形態における反射面を形成している。この反射面は、例えば、シルクスクリーン印刷等の手段で形成してもよい。
図15に示されるように、装飾部710h及び意匠表示部710iを備えた前側演出役物710の上部電飾部710cの後方の空隙750内に照明演出ユニット730が配置されている。本実施の形態において前側演出役物710は後方の照明演出ユニット730を前方の光から遮蔽するようになっている。LED基板731には前方に向けて発光する3個(図13参照)のLED732(第1の発光部材)が搭載されている。また、照明演出ユニット730の前面に対向する前側演出役物710の背面711に配置された回路基板712には、照明演出ユニット730の前面のレンズ736から放射される光を反射するために白色レジスト712a(反射面)が印刷されている。
ここで、本実施の形態においては前側演出役物710により空隙750部分を遮蔽するようになっており、背面側の空隙750部分が前側演出役物710の影となって暗い状態となってしまう。また、本実施の形態ではリールユニットセット11を採用しており、リールユニット18〜20の上下部分が湾曲することになる。このため、上部電飾部710cの後面には一定の隙間が生じてしまい、リールユニット18〜20そのものに対して暗い印象を与える恐れがあるが、上述のように照明演出ユニット730を配置することによりこのような印象を払拭できるのである。
本実施の形態においては、照明演出ユニット730の第1の発光部材である3個のLED732から発せられる光が、前方に配置された遮光部材となる前側演出役物710の背面711に配置された回路基板712に形成された白色レジスト(反射面)712aで反射され、その反射光により、前側演出役物710によって前側演出役物710の前方から入射する光が遮られて陰になる領域を間接的に照明することができる。このように構成することにより、高輝度のLED732を採用しても遊技者に不快感を与え難く、多彩な照明演出を実行することができる。なお、LED732、左側LED733a、右側LED733bの配置個数は任意に設定できる。また、第2の発光部材である左側LED733a及び右側LED733b左右いずれか一方に配置するようにしてもよい。また、上下方向に配置するように構成することもできる。なお、回路基板712の反射面には回路部品を搭載しないことが望ましく、これにより反射面を平面的に構成することができ面一な反射が期待できる。
(遊技制御機能)
次に、本実施の形態に係るパチンコ機の遊技制御機能について説明する。
図16は本実施の形態に係るパチンコ機の概略機能ブロック図である。
図16に示すように、このパチンコ機は、遊技のうち出球に関する機能を主に制御する主制御装置(メイン制御基板100)、主に図柄変動表示装置(リールユニットセット11)やセンター飾りユニット7の制御を行うサブ制御装置(サブ制御基板200)、主に賞球払出装置60と発射装置301の制御を行う枠制御装置(払出制御基板300)、各種装置用の電源を生成・供給する電源生成装置(電源基板400)を有しており、遊技盤6に設けられた始動入賞口センサ101・一般入賞口センサ102・大入賞口センサ103・ゲートセンサ104からの信号がメイン制御基板100に入力されるように、また、メイン制御基板100からの信号が大入賞口ソレノイド105・普通電動役物ソレノイド106・外部情報端子盤107などへ出力されるように接続されるようになっている。
また、遊技機枠3に設けられた賞球払出装置60・発射装置(発射ユニット)301・CRユニットCが枠制御装置300と接続されている。更に、リールユニットセット11・スピーカ8・センター飾りユニット7やその他の電飾装置740とサブ制御装置200とが接続されている。なお、主制御装置100とサブ制御装置200とは主制御装置100からの1方向のみの信号送信が可能なように接続され、主制御装置100と枠制御装置300とは両方向での通信が可能なよう接続されている。更に、電源生成装置400からの電源が主制御装置100、枠制御装置300に供給可能に接続され、サブ制御装置200、発射装置301等には、主制御装置100、枠制御装置300を中継して電源が供給されるように構成されている。なお、電源生成装置400、枠制御装置300、賞球払出装置60、発射装置301、CRユニットCに関する詳細説明は割愛する。
主制御装置100には、大別して、始動入賞口センサ101・一般入賞口センサ102・大入賞口センサ103・ゲートセンサ104からの入力信号を監視し打球が各入賞口に入賞したか否か、打球がゲートを通過したか否かを判定するための入賞判定手段110、入賞判定手段110により始動入賞口センサ101に打球が入賞したと判定したことに基づいて特別図柄の変動に関する制御を行う特別図柄変動制御手段120、特別図柄が所定の態様で停止したことに基づいて遊技者に有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段130、入賞判定手段110によりゲートセンサ104を打球が通過したと判定したことに基づいて普通図柄の変動に関する制御を行う普通図柄変動制御手段140、普通図柄が所定の態様で停止したことに基づいて普通電動役物(電動チューリップ)を作動させ遊技者に僅かに有利な状態を創出する普通電動役物作動制御手段150、主制御装置100の制御内容をサブ制御装置200にコマンドとして送信するコマンド送信手段160、賞球個数情報や発射許可情報等の制御内容を枠制御装置300にコマンドとして送信し、枠制御装置300からの制御情報を受信する賞球コマンド送受信手段170、遊技情報(大当たり情報や始動入賞口の入賞情報)を外部情報端子盤107に出力する遊技情報出力手段180、を有している。なお、賞球コマンド送受信手段170、遊技情報出力手段180については従来技術と同様な構成のため、詳細な説明を割愛する。
特別図柄変動制御手段120には、特別図柄の停止態様決定に係る制御を行う特別図柄決定手段121、決定された特別図柄に応じて特別図柄の変動時間(変動態様)の決定に係る制御を行う特別図柄変動時間(態様)決定手段122、特別図柄の変動開始から変動終了までの時間管理を行う特別図柄変動時間監視手段123、を有している。
ここで、まず特別図柄決定手段121について詳述する。特別図柄決定手段121には、特別図柄を大当たり態様の図柄とするか否かを決定するための当選乱数を発生させる当選乱数発生手段121a、特別図柄の変動開始時の遊技状態を確認する遊技状態判定手段121b、始動入賞口29に打球が入賞したことに基づいて当選乱数を取得する当選乱数取得手段121c、遊技状態に応じて特別図柄を大当たり態様に決定する当選乱数の値(当選値)が格納された当たり判定テーブル121d、特別図柄を大当たり態様の図柄とすることが決定されたときに複数の大当たり図柄のうちのいずれの大当たり図柄とするかを決定する当たり図柄決定手段121eとを有する。
当選乱数発生手段121aは、主制御装置100の中枢であるCPUに内蔵された乱数生成回路により構成されており、CPUの基準クロック或いは外部からのクロックに同期して0〜65535までの値が略ランダム(例えば500→60504→32527→2→・・・・)に変化するように構成されている。なお、ソフトウエアの割込処理や処理待ちを利用してインクリメントするソフトウエアカウンタやロジックカウンタ等を組み合わせたハードウエアカウンタ等を利用しても良い。
遊技状態判定手段121bは、図柄変動開始時の遊技状態として特別図柄が大当たり態様となる確率を通常の確率(例えば、1/399)で抽選する通常遊技状態であるか、特別図柄が大当たり態様となる確率を高い確率(例えば、1/40)で抽選する確率変動遊技状態であるか、を判定する。ここで、本実施の形態では、確率変動遊技状態には特別図柄が特定の大当たり態様で停止して発生した特別遊技の終了に基づいて移行し、再度特別図柄が大当たり態様となるまで継続するように構成されている。なお、確率変動遊技状態は、所定回数、特別図柄の変動が行われたことに基づいて終了させても良く、また、確率変動遊技状態を継続させるか否かを特別図柄変動遊技毎に適宜抽選(例えば、転落(通常復帰)抽選用乱数や当選乱数に基づく抽選)により決定させても良い。ちなみに、転落(通常復帰)抽選用乱数に基づく転落(通常復帰)抽選は、当該図柄変動に係る当たり判定テーブル121dの選択前に行い、この結果に基づいて当該図柄変動に係る判定テーブルを選択するように構成することが望ましく、これにより、初回の図柄変動から確実に転落抽選を行うことができる。更に、確率変動遊技状態は、特別図柄の大当たり態様により移行させず、別の抽選等による判定結果により移行しても良いし、所定回数、特別遊技が連続して実行されるように設定しても良く、これらを適宜組み合わせても良い。
当選乱数取得手段121cは、第一に、始動入賞口センサ101からの入力信号をフィルタ回路を介して、CPUに内蔵された乱数生成回路(不図示)に直接的に入力されるようにし、始動入賞口センサ101が遊技球を検出したときのタイミングで当選乱数発生手段121aにより発生する0〜65535までの値(当選乱数値)の1つをラッチし、専用のレジスタに格納させることで、始動入賞口29への打球の入賞タイミングで当選乱数値を仮に取得する。
第二に、ソフトウエアの入賞判定手段110が始動入賞口29に入賞したと判定し、且つ、特別図柄乱数の取得を行うことが可能な状態であると特別図柄変動制御手段120が判断したときに仮に取得した当選乱数値を取り込む。ここで、本実施の形態では、特別図柄の変動中等で始動入賞口29に打球が入賞したときに直ちに図柄変動を行えない場合には、所定個数(4個)を上限に図柄変動を保留する図柄変動保留手段を備えており、図柄変動保留手段により所定の上限の図柄変動保留が既に行われている場合には特別図柄乱数の取得を行うことが不可能な状態と判断され、所定の上限個数に達していない場合には、特別図柄乱数の取得を行うことが可能な状態と判断される。
なお、始動入賞口センサ101からの入力信号を乱数生成回路に直接的に入力せず、入賞判定手段110の判定結果に基づいて当選乱数発生手段121aにより発生する値(当選乱数値)を取得してもよい。これは、前述のソフトウエアカウンタやハードウエアカウンタを採用した場合にも適用可能である。
当たり判定テーブル121dは、遊技状態に応じた当選値がROMに記憶されているもので、通常遊技状態では、当選値として「1〜163」が設定され、確率変動遊技状態では「1〜1630」が設定されている。これにより通常遊技状態時は「163/65536」、即ち「1/399」の確率で特別図柄が大当たり態様となり、確率変動遊技状態時は「1630/65536」、即ち「1/40」の確率で特別図柄が大当たり態様となる。なお、確率変動遊技状態の当選値は本実施の形態のように通常遊技状態の当選値を全て含むように構成することが望ましく、これにより通常遊技状態で取得した乱数値が当選値であった場合には、確率変動遊技状態に移行しても必ず大当たりとなり、当選値を事前に把握した演出等の実行を正確に実現させることができる。また、当選値は本実施の形態のように範囲で設定して判定プログラムの容易化を図っても良いし、個別に設定して単純な+1や−1方式のカウンタを採用した場合に生じる狙い撃ちの防止を図っても良い。
当たり図柄決定手段121eは、当選乱数発生手段121aと非同期で更新される当たり図柄決定乱数に基づいて特別図柄が大当たり態様となることが決定されたときに、どの当たり図柄を停止させるかを決定するものであり、入賞判定手段110により始動入賞口29に入賞したと判定されたことに基づいて、当たり図柄決定乱数により発生した値(当たり図柄乱数値)を取得し、特別図柄が大当たり態様となることが決定された場合に、この取得した当たり図柄乱数値とROMに記憶された当たり図柄決定テーブルとにより停止表示する当たり図柄を決定する。なお、当たり図柄決定乱数はソフトウエアの割込み処理毎に+1インクリメントするソフトウエアカウンタを採用しており、乱数範囲は1〜3000に設定されている。又、当たり図柄決定テーブルは当たり図柄として数字の「0」、「1」・・・「9」が「1〜300」「301〜600」・・・「2701〜3000」のように夫々均等に振り分けられている。もちろん、表示確率を均等に割り振らず偏るように設定しても良い。
以上のように、特別図柄決定手段121は、当選乱数を取得し、取得した当選乱数と当たり判定テーブル121dとの比較により特別図柄として大当たり態様となる図柄を停止させるかはずれ態様となる図柄を停止させるかを決定し、大当たり態様となる場合には、どの大当たり態様の図柄とするかを当たり図柄決定手段121eにより決定する。なお、本実施の形態では、はずれ態様となる図柄を停止させることの決定した場合にははずれ図柄として「−」を停止図柄として決定している。もちろん、はずれ図柄を複数有し、抽選により決定しても良い。
次に、特別図柄変動時間(態様)決定手段122について詳述する。
特別図柄変動時間(態様)決定手段122には、図柄の変動開始から停止までの変動時間を決定するための変動パターン決定用乱数を発生させる変動パターン決定乱数発生手段122a、始動入賞口29に打球が入賞したことに基づいて変動パターン決定用乱数を取得する変動パターン決定乱数取得手段122b、遊技状態や保留個数に応じて決定される変動パターン(変動時間)と取得した変動パターン乱数値とが対応づけられた変動パターン決定テーブル122cとを有する。
変動パターン決定乱数発生手段122aは、ソフトウエアの割込処理を利用して+1インクリメントするソフトウエアカウンタにより構成されており、0〜49999の範囲の値が抽出可能に構成されている。なお、変動パターン決定乱数発生手段122aは、当選乱数発生手段121aや当たり図柄決定乱数と同期しないように値の変化タイミングを異ならせることが望ましく、2の乱数発生手段をソフトウエアカウンタにより構成する場合には範囲を互いに素とすることで、共通タイミングで変化することがあっても両乱数値が同期的に取得されることが殆どないようにすることも望ましい。
変動パターン決定乱数取得手段122bは、入賞判定手段110により始動入賞口29に入賞したと判定されたことに基づいて、変動パターン決定乱数発生手段122aにより発生した値(変動パターン乱数値)を取得する。
変動パターン決定テーブル122cは、遊技状態及び特別図柄の態様(大当たり態様となるか否か)に応じて変動パターンと変動パターン乱数値との対応がROMに記憶されているものである。具体的には表1に示すように、遊技状態として図柄変動保留手段により保留されている数、確率変動遊技状態か通常遊技状態か、特別図柄が大当たり態様となるかはずれ態様となるか、に対応して記憶されている。なお、共通の範囲を有する部分(例えば通常遊技状態時のはずれ態様で保留が0の場合と1の場合)は共通のテーブルを利用するように構成しても良い。更に、表2に示すように保留数に関わらず共通の割合で選択される演出パターンについては共通テーブルとし、異なる割合で選択される部分についてのみ状態に応じて設定しても良い。このようにすることで変動パターンテーブルの構築によるデータ容量の増加を抑止可能となる。なお、表1・2に示すように、変動パターン番号には当該変動の時間が対応されており、例えば変動パターン1では変動時間が12秒、変動パターン2では変動時間が15秒・・・変動パターンnでは変動時間が120秒というように設定されている。また、後述するコマンド送信に際しての便宜を図るため、特別図柄が大当たり態様の場合とはずれ態様の場合とで同一の変動時間でありながら異なる変動パターン番号が設けられ、変動パターン番号から大当たり態様となるか否かが判別可能に構成されている。
Figure 2012245273
Figure 2012245273
以上のように、特別図柄変動時間(態様)決定手段122は、変動パターン決定乱数を取得し、取得した変動パターン乱数と変動パターンテーブルとの比較により特別図柄の変動時間(変動態様)を決定する。なお、本実施の形態では、変動パターン決定乱数の取得は始動入賞口29への入賞タイミングに基づいて行われ、変動パターンの決定そのもの(変動パターンテーブルとの比較処理)は当該特別図柄の変動開始直前に行われるようになっている。これは、始動入賞口29への入賞時点での遊技状態と変動開始時点での遊技状態とが同一と限らない点に留意して設定されている。また、変動パターン決定乱数の取得タイミングを始動入賞口29への入賞タイミングとしたことにより、連続的に変動した際の取得タイミングの画一化を防止している。
特別図柄変動時間監視手段123は、ソフトウエアによるタイマ機能を利用して特別図柄変動時間(態様)決定手段122により決定された変動パターンに応じた特別図柄の変動時間を監視するものである。特別図柄変動時間監視手段123は、特別図柄の変動開始時に当該変動パターンの変動時間をタイマにセットする。そして、このタイマがゼロになった時点で変動パターンに応じた特別図柄の変動時間が終了したと判定する。
なお、特別図柄変動制御手段120は、特別図柄変動時間監視手段123により特別図柄の変動終了タイミングとなったと判定されたときに特別図柄の変動を終了させ、特別図柄決定手段121で決定された特別図柄を特別図柄表示装置に表示させる。また、特別図柄の変動中にはその旨が視認可能なように停止確定時に停止表示している時間(1000ms)よりも短い微少時間(500ms程度)ではずれ表示態様である「−」と「7」の表示を繰り返す表示を行う。なお、この変動中表示に際して、大当たり態様となる場合には変動パターンの変動終了時間の約500ms前に「−」が、はずれ態様となる場合には「7」が表示されるように途中の切替時間を調整する表示パターン調整手段を備えても良い。
次に特別遊技実行手段130について説明する。特別遊技実行手段130は、前述した特別図柄変動制御手段120により特別図柄が大当たり態様となったことに基づいて特別遊技を実行するものである。本実施の形態では、特別遊技として、大入賞口ソレノイド105を駆動制御して大入賞口31を所定時間又は、所定数入賞するまで開放する単位遊技を複数回実行させている。ここで、所定数の入賞は大入賞口センサ103からの信号に基づいて入賞判定手段110により判定され、特別遊技実行手段130により計数管理される。なお、本実施の形態では、特別図柄の大当たり態様に応じて単位遊技の実行回数が設定されており、「1.3.5.7.9」の奇数の場合には15回、「0.2.4.6.8」の偶数の場合には8回に設定される。この実行回数については図柄に関わらず一定に設定しても良いし、特別図柄の大当たり態様と異なる別の条件(たとえば単位遊技実行回数を抽選する抽選手段)により実行回数を設定しても良い。
次に、普通図柄変動制御手段140について説明する。普通図柄変動制御手段140には、普通図柄の停止態様を決定する普通図柄決定手段141、決定された普通図柄の停止態様に応じて普通図柄の変動時間の決定に係る制御を行う普通図柄変動時間監視手段142を有している。
普通図柄決定手段141には、普通図柄を大当たり態様の図柄とするか否かを決定するための普通図柄当選乱数を発生させる普通図柄当選乱数発生手段141b、普通図柄の変動開始時の遊技状態を確認する遊技状態判定手段141a、ゲートセンサ104に打球が通過したことに基づいて普通図柄当選乱数を取得する普通図柄当選乱数取得手段141cとを有する。
なお、普通図柄決定手段140については特別図柄決定手段121で説明した内容と略同等の技術思想であり、特別図柄の決定に変わり普通図柄の決定を行う構成であるので詳細は割愛する。なお、本実施の形態では、普通図柄が当たり態様となることが決定された場合に表示される図柄は「7」、はずれ態様となることが決定された場合に表示される図柄は「−」とされているため、普通図柄の当たり図柄の種類を決定するプロセスに係る手段は搭載されていない。いうまでもないが、これらの機能を割愛せずに特別図柄のプロセスと同様に構成することも可能である。
普通図柄変動時間決定手段は、遊技状態に応じて第一の変動時間により普通図柄の変動を行うか、第一の変動時間より短い第二の変動時間により普通図柄の変動を行うかを決定するものである。普通図柄変動時間決定手段による普通図柄の変動時間決定プロセスは特別図柄変動制御手段120よりも単純な構成となっている。具体的には、普通図柄変動決定手段140で参酌される遊技状態は、通常遊技状態又は特別遊技状態か、確率変動遊技状態かの2通りにより普通図柄の変動時間が決定されるようになっており、普通図柄が当たり態様かはずれ態様かによって変動時間を変化させていない。なお、特別図柄変動時間(態様)決定手段122と同様に乱数抽選により変動時間を細かく選択するように構成しても良い。
普通図柄変動時間監視手段142は、ソフトウエアによるタイマ機能を利用して普通図柄変動時間(態様)決定手段122により決定された普通図柄の変動時間を監視するものである。普通図柄変動時間監視手段142は、普通図柄の変動開始時に当該変動の変動時間をタイマにセットする。そして、このタイマがゼロになった時点で変動パターンに応じた普通図柄の変動時間が終了したと判定する。
なお、普通図柄変動制御手段140は、普通図柄変動時間監視手段142により普通図柄の変動終了タイミングとなったと判定されたときに普通図柄の変動を終了させ、普通図柄決定手段141で決定された普通図柄を普通図柄表示装置に表示させる。また、普通図柄も特別図柄と同様、変動中にはその旨が視認可能なように微少時間(500ms程度)ではずれ表示態様である「−」と「7」の表示を繰り返す表示を行う。なお、この変動中表示に際して、当たり態様となる場合には変動終了時間の約500ms前に「−」が、はずれ態様となる場合には「7」が表示されるように途中の切替時間を調整する普通図柄表示パターン調整手段を備えても良い。
次に普通電動役物作動制御手段150について説明する。普通電動役物作動制御手段150は、前述した普通図柄変動制御手段140により普通図柄が当たり態様となったことに基づいて普通電動役物(電動チューリップ29)の開放動作を実行するものである。本実施の形態では、普通電動役物ソレノイド106を駆動制御して普通電動役物(電動チューリップ29)を所定時間又は、所定数入賞するまで開放させている。ここで、所定数の入賞は始動入賞口センサ101からの信号に基づいて入賞判定手段110により判定され、普通電動役物作動制御手段150により計数管理される。
なお、本実施の形態では、遊技状態により開放時間を変化させるようになっており、普通図柄の変動停止時の遊技状態が、確率変動遊技状態の場合には開放時間を5秒、通常遊技状態の場合には開放時間を0.5秒にセットする。また、所謂開放延長遊技状態を採用し、特別遊技の終了後に確率変動遊技状態に移行しない場合に特別図柄が所定回数変動するまで開放延長遊技を付与されるように設定された場合に、当該開放延長遊技中も確率変動遊技状態と同様の開放時間である5秒をセットするようにしても良い。
以上のように入賞判定手段110、特別図柄変動制御手段120、特別遊技実行手段130、普通図柄変動制御手段140、普通電動役物作動制御手段150により、遊技領域の打球の入賞等に応じた遊技の進行を制御するのであるが、これらの制御に関する演出を行うために、主制御装置100での制御に関する情報をコマンド送信手段160を介してサブ制御装置200に送信するように構成されている。なお、コマンド送信手段160には、変動パターンコマンド送信手段161、遊技状態コマンド送信手段162を備えている。
変動パターンコマンド送信手段161は、特別図柄の変動開始時の遊技状態、特別図柄の停止態様(大当たり態様か否か、大当たり態様であれば特別遊技終了後に確率変動遊技状態に移行する特別大当たり態様か通常遊技状態に移行する通常大当たり態様か)、特別図柄の変動パターン情報をコマンド体系化した情報を生成し、サブ制御装置200に送信するものである。
具体的には、8ビットのデータ信号線と1ビットのストローブ信号線によるパラレル通信を採用し、2バイトコマンドにより、これらの情報を送信している。なお、コマンド形態は1バイト目がコマンド概要を示すモード情報、2バイト目がコマンド詳細を示すイベント情報、という構成になっており、モード情報の種類により変動パターンコマンド送信手段により送信する変動パターンに関する情報であるか、遊技状態コマンド送信手段162により送信する遊技状態コマンドなのかが分かるように設定されている。
遊技状態コマンド送信手段162は、遊技状態として図柄変動保留手段に保留された保留数に関する情報、大当たり中なのか否かの情報、特別遊技の進行情報等を変動パターンコマンド送信手段161と同様にコマンド体系化して生成し、サブ制御装置に送信するものである。
次に、主制御装置100から送信されるコマンドに応じて図柄変動表示装置や電飾ユニット等を制御するサブ制御装置200について説明する。サブ制御装置200は主制御装置100から送信されたコマンドを受信するコマンド受信手段210、コマンド受信手段210により受信したコマンド内容を解析し、どのような制御を実行するかを判断するコマンド解析手段220、コマンド解析手段220により受信したコマンドが特別図柄の変動コマンドであれば、この変動コマンドから特別図柄の変動時間、停止図柄(特別大当たり態様か通常大当たり態様か、はずれ態様か)を判定し、この内容に基づいてリールユニットに表示させる装飾図柄の変動態様ならびに停止態様を決定する装飾図柄変動停止内容決定手段221、装飾図柄変動停止内容決定手段221により決定された変動・停止がなされるようにリールユニットのモータを駆動するリール制御手段230、装飾図柄変動停止内容決定手段221により決定されたリールの変動に合わせてセンター飾りユニット7に設けられた可動役物ユニット(前述の爪ユニット)720を駆動制御する可動役物制御手段240、センター飾りユニット7や他の電飾部材のLED(発光源)の発光制御を行うランプ制御手段260、スピーカを通じて遊技進行に応じた音声を発生する音声制御手段250を有する。なお、音声制御手段250についての詳細な説明は割愛する。
コマンド受信手段210は、コマンド信号線のうち、ストローブ信号がサブ制御CPUの割り込み端子に入力されるようになっており、ストローブ信号が入力されたときにこの信号に応じて行われる割り込み処理によりコマンド信号線の内容を読み込むように構成される。
なお、ストローブ信号をサブ制御CPUのNMI(最優先割込)端子に入力すれば確実にコマンド情報を受信することができる。また、短い割り込み周期で入力ポートの確認をすることができれば、ストローブ信号をサブ制御CPUの入力ポートに入力し、この入力ポートの内容に基づいてコマンド信号線の内容を確認してもよい。
コマンド解析手段220は、予めサブ制御装置200のROMに記憶されたコマンドコードとそのコードの内容を示すコマンド対応テーブルとを比較することでコマンド受信手段210により入力されたコマンドがどのような内容のものかを解析するものである。なお、受信したコマンドがコマンド対応テーブルと対応しないものであった場合には、コマンドエラーとして処理する。コマンドエラーとしての処理方法として本実施の形態では、先に受信していたコマンド内容から受信したコマンドコードを修正して処理するコマンド修復処理が可能であればコマンド修復処理を行って修復後のコマンドを受信したものを見做して処理を行っている。ここで、修復処理にあたり、特別図柄が大当たり態様になりやすいことを示す装飾図柄や電飾の演出より特別図柄がはずれ態様となりやすいことを示す演出が実行されるように配慮し、遊技者に過度の期待感を与えにくい修復がなされるようになっている。
装飾図柄変動停止内容決定手段221は、コマンド解析手段220により解析された特別図柄の変動時間、特別図柄の停止態様に沿い、サブ制御装置自身の抽選などによる独自のアレンジを加えて、装飾図柄の変動態様と停止態様とを決定する。装飾図柄の決定方法は以下のとおりである。
特別図柄の停止態様がはずれを示す停止態様である場合には、装飾図柄の停止態様もはずれを示す停止態様となるように設定される。また、特別図柄が通常大当たり態様である場合には装飾図柄の停止態様も通常当たりを示す停止態様となるように設定される。一方、特別図柄が特別大当たり態様である場合には、装飾図柄の停止態様を特別大当たりを示す態様か通常当たりを示す停止態様となるように設定し、矛盾していた場合に特別遊技の途中、或いは特別遊技終了後の確率変動遊技状態中に特別図柄が特別大当たり態様で停止されていたこと即ち、特別遊技終了後の遊技が確率変動遊技状態であることを報知するようになっている。
なお、特別図柄のはずれ図柄の数、通常大当たり図柄の数、特別大当たり図柄の数と装飾図柄の対応する図柄の数は一致しないため、意味する内容が一致するように適宜対応させている。
次に装飾図柄の変動態様の決定について説明する。装飾図柄の変動態様は、送信された変動パターンコマンドが示す変動時間と、サブ制御装置で行われる抽選と当該変動前に行われている演出内容と先の変動で行われることが予想される演出に応じて決定される。本実施の形態では変動パターンコマンド(変動時間)の種類が100通り存在(うち、最終図柄の停止結果が当たりとなる場合とはずれとなる場合との重複が80通りあるので、実質的には50通り)している。また、サブ制御装置200での抽選は、変動制御前の適宜タイミングで取得したサブ制御内の乱数生成装置により発生する乱数値(以下、演出詳細決定乱数値)に基づいて行わる。そして、取得した演出詳細決定乱数値と変動パターンコマンドとが対応付けられた表3に一部を例示する演出詳細テーブルにより変動の詳細と、センター飾りユニット7に設けられた可動役物ユニット(爪ユニット)720の可動内容、バックライトの点灯・点滅・発色制御の内容とが一括して決定される。たとえば、通常のはずれ変動である変動パターン1が選択され、演出詳細決定乱数値が35000であった場合には、リール始動時の演出としてAが実行され、バックライト演出等は実行されない。
一方、演出詳細決定乱数値が65200であった場合には、リール始動時の演出としてBが実行され、バックライト演出、リール始動時爪演出が実行され、爪・バックライト同期演出、スペシャル変動開始音の出力は実行されない。また、大当たり変動である変動パターン100が選択され、演出詳細決定乱数値が35000であった場合には、リール始動時演出B、リール始動時バックライト演出、リール始動時爪演出、爪バックライト同期演出並びにスペシャル変動開始音の出力が実行される。
一方、演出詳細決定乱数値が55200であった場合には、リール始動時の演出としてAが実行され、バックライト演出、リール始動時爪演出が実行され、爪・バックライト同期演出、スペシャル変動開始音の出力は実行されない。
表3はあくまでも一部の例示ではあるが、このように、特別図柄が当たりとなる場合には多くの演出を出力しやすく設定し特別図柄が当たりとならない場合で図柄変動時間が短いもの(通常のはずれ変動)は演出の出力頻度が少なく設定され、特別遊技の期待度と演出の豪華さを対応付けている。なお、これら演出のうち、爪演出、バックライト同期演出の動作については後述する。
本実施の形態では、テーブルの構成として複数の演出をパッケージ化して一連的に決定したもの(1の乱数により全体の演出が決定されるもの)を例示したが、このような方法に限らず、部分的にパッケージ化してもよい。また、表3には明示していないが、リール全体の変動態様(たとえば変動途中に一時停止を行うか否か等)を同一の変動時間内の前提で演出詳細決定乱数により変化させてもよい。
Figure 2012245273
次に、リール制御手段230について説明する。リール制御手段230は、リール部材46に設けられた基準位置センサとリール駆動用のステッピングモータのステップ数とによりリール部材46の位置を識別しながら、前述の装飾図柄変動停止内容決定手段221により決定されたリール変動に従ってリール(ステッピングモータ)の加速、減速を行い、変動パターン毎に予定されている停止時間と同時期或いはわずかに早く装飾図柄変動停止内容決定手段221により決定された装飾図柄の停止態様となる位置にリールを停止させるモータ制御を行う。
また、電源投入時には、サブ制御装置200が独自にリール制御手段230は基準位置を正しく判断できるか判定するためにイニシャライズを行う回転制御を行う。これは、リール部材46を回転させてはじめて基準位置を検出できてからリール部材46の1周に要するステップ数だけモータを駆動したときに改めて初期位置を検出できるかを判断することで行われる。なお、本実施の形態では正常でなかった場合には数回のリトライ動作を行った上でエラーと判断し、その旨を報知し、リールユニット18〜20が正常に動作できない状態で遊技に供されることを防止している。
ちなみに、この基準位置検出は通常変動におけるリール駆動時にも常におこなわれており異常が発生した場合には異常報知を行うようになっている。
次に可動役物制御手段240について説明する。可動役物制御手段240は、前述の装飾図柄変動停止内容決定手段221により決定された可動役物ユニット720の駆動タイミング(爪演出実行タイミング、爪バックライト同期演出タイミング)及び特別遊技中の演出等でセンター飾りユニット7に設けられた可動役物ユニット720の駆動モータ(ステッピングモータ)729をモータ729に内蔵された基準位置センサと可動役物駆動用のステッピングモータ729のステップ数とにより可動役物ユニット720の位置を識別しながら駆動制御する。
次にランプ制御手段260について説明する。ランプ制御手段260は遊技盤ユニット5並びに遊技枠3に配設された各種電飾の点灯制御を行うものであり、リールユニット18〜20のバックライトLED911a〜911d,921a〜921d,931a〜931dの発光制御を行うバックライト制御手段270を有している。なお、ランプ制御手段260は、このバックライト制御手段270を含み他の装置についての制御もあわせて行っているが、以下ではバックライト制御手段270によるバックライト900の点灯制御、可動役物ユニット720に内蔵されたLED726,727、並びに照明演出ユニット730の点灯制御について詳しく説明する。
図17は一対の可動役物ユニット720とバックライト900の配置関係及び動作を説明するための模式図である。図17(a)に示されるように、バックライト900は左リールユニット18に組み込まれた左リールバックライト900aと、中リールユニット19に組み込まれた中リールバックライト900bと、右リールユニット20に組み込まれた右リールバックライト900cと、を備えている。図17では図示を省略しているが、例えば左リールバックライト900aは図12に示すように上区画910a、中区画920a、下区画930aの3つの箱状の区画に区分され、上区画910aの底部には4個のバックライトLED911a,911b,911c,911dを搭載したLED基板912aが配設されている。中区画920aには4個のバックライトLED921a,921b,921c,921dを搭載したLED基板922aが配設され、同様に下区画930aにも4個のバックライトLED931a,931b,931c,931dを搭載したLED基板932aが配設されている。
同様に、中リールバックライト900bは、上区画910bに4個のバックライトLED911a,911b,911c,911dを搭載したLED基板912bが配設され、中区画920bには4個のバックライトLED921a,921b,921c,921dを搭載したLED基板922bが配設され、下区画930aには4個のバックライトLED931a,931b,931c,931dを搭載したLED基板932bが配設されている。右リールバックライト900cは、上区画910cに4個のバックライトLED911a,911b,911c,911dを搭載したLED基板912cが配設され、中区画920cには4個のバックライトLED921a,921b,921c,921dを搭載したLED基板922cが配設され、下区画930cには4個のバックライトLED931a,931b,931c,931dを搭載したLED基板932cが配設されている。
左リールバックライト900aと右リールバックライト900cの前方上部には一対の可動役物ユニット(爪ユニット)720が配設されている。この可動役物ユニット720は、所定の遊技条件が満たされると図17(a)に破線で示す位置に降下するように動作する。便宜上、最下位置に降下した状態の可動役物ユニットには720aの符号を付している。図17(a)に示すようにバックライト900は、リール部材46の背面側に位置したバックライトLED911a〜911d,921a〜921d,931a〜931dにより構成されており、以下のような点灯制御を行っている。
(1)図柄変動中と遊技待機中とにおける白色発光制御時の輝度変更制御
(2)リール変動開始後の発光色制御による信頼度演出(リール始動時バックライト演出)
(3)可動役物と動作・発光と同期的に行われる発光演出制御
(4)特別遊技中の右打ち報知用の点灯制御
(5)特別リーチ中の発光演出制御
なお、(5)の発光演出制御は(2),(3)の制御をリーチ途中のリール変動に合わせて実行させるものであり、詳細説明を割愛する。
図柄変動中と遊技待機中の間での白色発光制御時の輝度変更制御として、図柄変動中のバックライトLED911a等の駆動電流を平均25mA(赤色素子に7mA、緑色素子に10mA、青色素子に8mA)としているのであるが、遊技待機中にはデモ演出時を除き、バックライトLED911a等の駆動電流を平均で12mA程度にし、バックライトLED911a等を間欠駆動させることで駆動電流を減少させる制御を行っている。なお、駆動電流を減少させる方法として供給電圧を2系統持たせる方法、複数のバックライトLED911a等の半数を消灯させる方法、或いはこれらの組み合わせによって行うことも可能である。
ちなみに、遊技待機中か否かの判定は主制御装置100からのデモ演出要求コマンドに基づいて行う方法、サブ制御装置200に設けたタイマにより図柄変動は終了してから所定時間新たな図柄変動コマンド等のコマンドを受信しなかったときに遊技待機と判定する方法が考えられる。また、本実施の形態のようにデューティー変更による輝度調整を行う場合には、急に輝度を変更するのではなく、徐々にデューティー比を遊技待機のものに変化させてもよい。
リール変動開始後の発光色制御による信頼度演出(リール始動時バックライト演出)は、リール変動開始後の適宜タイミングで所定時間バックライトLED911a等の発光色を変化させて当該遊技において大当たり態様となる可能性を示唆するものであり、前述したリール始動時バックライト演出などを行う。このリール始動時バックライト演出では、当該変動が装飾図柄上でリーチ演出を行わずに外れ態様となる場合には演出として、通常と同じ白色発光或いは微少確率にて青色発光を選択し実行する。また、当該変動において装飾図柄上でリーチ演出を行う場合には白色発光、青色発光、黄色発光をほぼ均等に選択し実行する。更に、当該変動で装飾図柄が当たり態様となる場合や、極めて信頼度が高い演出を実行する場合には緑発光、赤発光を中心に微少確率にて白・青・黄色発光を選択し実行するのである。つまり、バックライト900の発色が白→青→黄→緑→赤の順に当該変動における大当たりの期待値が高いことを示している。なお、前述のテーブルには記載していないが、本実施の形態ではリーチ発生時には、再度バックライト演出を実行することがあり、2回目のバックライト演出にて信頼度を示す色を昇格させる(本例では同一色かより高い色への移行のみがなされる)ような演出がなされている。これにより、変動開始時の演出の色が期待度の低いものであったとしても当該変動の当たり期待を損なうことを抑止している。
可動役物ユニット720の動作・発光と同期的に行われる発光演出制御は、前述したとおりリールユニット18,20の上部に配設された可動役物ユニット720の駆動動作、可動役物ユニット720に内蔵されたLED726,727(照明手段)とバックライト900の発光色変化とを同期的に実行することで、可動役物ユニット720の動作を強調させる制御を行っており、爪・バックライト同期演出が選択された場合などに実行される。具体的な作動制御は、図12(a)に示すように可動役物である爪が基準位置から、図12(b)に示すようにリールユニットに覆いかぶさる位置に変移するのであるが、爪が図12(b)の位置に達したときに、爪の動作速度に合わせ或いはその加速態様にあわせてバックライトを上方から下方に流れるように変化させるのである。
図17(b)〜(m)は、可動役物ユニット720の動作と連携したバックライト900の演出の一態様を説明するための図である。なお、図17(b)〜(m)は、すべて左リールバックライト900aと左側の可動役物ユニット720を模式的に示した図である。可動役物ユニット720が図17(b)に示す基準位置(最上位置)から図17(c)に示す中間位置を経て図17(d)に示す最下位置に達すると上区画910aの上部に配置された2つのバックライトLED911a,911bを点灯させる。次いで、図17(e)に示すように上区画910a上部のバックライトLED911a,911bの点灯を保持しつつ下部のバックライトLED911c,911dを点灯させる。続いて、図17(f),(g)に示すように中区画920a上部のバックライトLED921a,921b、下部のバックライトLED921c,921dを点灯させ、続いて、図17(h),(i)に示すように下区画930a上部のバックライトLED931a,931b、下部のバックライトLED931c,931dを点灯させる。
図17(i)に示すようにバックライト900aの全てのバックライトLED911a〜911d,921a〜921d,931a〜931dを点灯させた後、図17(j),(k)に示すように上区画910aの4つのバックライトLED911a〜911dを消灯させ、続いて、図17(l)に示すように中区画920aの4つのバックライトLED921a〜921dを消灯させ、続いて、図17(m)に示すように下区画930aの4つのバックライトLED931a〜931dを消灯させるように制御する。
このように可動役物ユニット720の動作に連動するようにバックライトLED911a等を点灯制御することにより、可動役物ユニット720の動作速度或いはその加速態様にあわせてバックライトを上方から下方に流れるように変化させることができ、効果的な演出を実行することができる。
また、このときの発光色は爪(第1、第2のレンズ721,722)に内蔵されているLED726の発色とあわせた色にしている。なお、この基準となる発光色はバックライト900の発光色(白)と爪がリールユニット18,20に覆いかぶさったときの爪に内蔵されたLED726の発光色とが合成されて爪のレンズ表面(第2の発光面722b)に視認される色に合わせて選択することが望ましい。
更に、図18に示すように、同期演出としては爪(可動役物ユニット720a)が図17(d)の位置に停止したときに、上部のバックライトLED911a〜911dを点滅させることで爪ユニットの発光がリールユニット18,20に漏れて光っているような印象を与えることに着目し、大当たり中の演出に採用している。
特別遊技中の右打ち報知用の点灯制御とは、本実施の形態のパチンコ機2が特別遊技中に右打ちを要求する点に着目し、遊技者が打球を右に集めるように示唆するバックライト900の点灯制御を行うものである。すなわち、左リールバックライト900a上区画910aのバックライトLED911a〜911d、中区画920aのバックライトLED921a〜921d、下区画930aのバックライトLED931a〜931d、中リールバックライト900b上区画910bのバックライトLED911a〜911d、中区画920bのバックライトLED921a〜921d、下区画930bのバックライトLED931a〜931d、及び右リールバックライト900c上区画910cのバックライトLED911a〜911d、中区画920cのバックライトLED921a〜921d、下区画930cのバックライトLED931a〜931dの点灯を左から右に流れるように順次変化するように点灯制御を行う。より詳述すると、全バックライト900を消灯させたのち、左リールバックライト900aを赤色点灯させ、その500ms後に中リールバックライト900bを赤色点灯させ、更に500ms後に右リールバックライト900cを点灯させる。そしてすべてが赤色点灯となってから500ms後に消灯させウエイトとして3000ms後に同じ動作を所定回数繰り返すのである。このように発光させることで、バックライト900を活用して右打ちを示唆する演出を実行させることができる。
以上のように、本実施の形態では、リールユニット18〜20のバックライト900と可動役物ユニット720の動作及び可動役物ユニット720のLED726とを複合的に動作制御させることで多様な演出を実現できるように構成している。
次に、図柄変動に関する遊技について簡単に説明する。図柄変動遊技においては、始動入賞口29に遊技球23が入球すると、3つのリール部材46がモータによって回転駆動され、その後に3つのリール部材46が停止して、複数の図柄Zのうちのいずれかが、選択的に遊技者に対して提示される。図3は、遊技者に図柄Zが提示された状態を示す図である。本実施の形態においては、各リールに、各々3個ずつの図柄Zが提示され、提示領域Rにおいて合計9個の図柄提示が行われる。
図柄Zの停止制御は、遊技制御手段500による所定の抽選結果に基づいて行われる。すなわち、所定の抽選結果が当たりである場合には、図柄提示の5本のラインL1〜L5のうちの少なくともいずれか1本のラインに例えば、「7・7・7」等の所定の組合せの図柄Zが提示される。その場合、パチンコ機2は特別遊技状態となり、遊技者に利益が付与される。一方、所定の抽選結果が外れである場合には、5本のラインL1〜L5のいずれにも所定の図柄Zの組合せが提示されない。そして、その場合は、遊技者にも利益の付与がされないようになっている。
次に、可動役物ユニット720の動作を伴う大当たり態様で停止するリール変動の一例を図20のタイミングチャートを用いて簡潔に説明する。ここでは、主制御装置100により特別図柄が当選する旨が決定し、当たり態様時の変動パターン決定テーブル122cから演出パターンが決定され、サブ制御装置200に決定された演出パターンを示すコマンドが送信された後のサブ制御装置200の処理について、主制御装置100により決定された演出パターンが42秒の特別図柄変動であったと仮定して説明する。
サブ制御装置200が変動パターンコマンドを受信すると、この変動パターンコマンドとサブ制御装置200の抽選結果により、この変動にて行われる演出動作(制御)として以下の点が決定される。
・42秒の装飾図柄の変動演出(リール制御)の実行。
・装飾図柄の最終停止態様として、左・中・右の各リール(部材)の中段に「7」図柄が停止する(中央ラインに7が並ぶ)大当たり図柄を停止させるリール制御。
・図柄変動開始時にリール始動時演出として全リールを上に1図柄分変動してから下に移動開始させる演出(リール制御)の実行。
・10秒後に左右リールの中段図柄として一旦「3」図柄で停止した後、可動役物ユニット720の落下とバックライト900の同期演出後にリールを再始動させて15秒後に「7」図柄を左右中段に停止させる演出(リール制御)の実行。
・18秒後に中リールの「7」図柄を下段に停止させる演出(リール制御)の実行。
中図柄(中リール)を可動役物ユニット720の1500msの上下動にあわせて1図柄ずつ10図柄コマ送り変動させる演出(リール制御)の実行。(変動開始から33秒後に中リール上段に「7」を停止)
・中図柄(中リール)を音楽に合わせて「7」図柄を上段と中段に5秒間往復動させ上段と中段との間に一旦停止させ、3秒後に中段に「7」を停止させる演出(リール制御)の実行。
・可動役物ユニット720の500msの上下動の動きに合わせて全リールを12図柄のコマ送りを行う演出(リール制御)の実行(変動開始から42秒後に中央リール部材46に「7」が停止)。
・バックライト900をグラデーションをかけた7色表示とする大当たり演出の実行。
そして、この決定された内容にしたがい、サブ制御装置200のタイマを利用して決定された変動・動作に応じたリール制御、バックライト制御、可動役物制御がおこなわれるのである。
これにより、遊技者はリール変動時のバックライト900の色で期待感を得、リーチとなる直前のリール変動と可動役物ユニット720の演出により大当たりとなる可能性が高いことを更に認識し、図柄が揃うか否かの決定的な時間を可動役物ユニット720とリール部材46との動作連携により、より高めてリールユニットセット11を注視することになるのである。そして、これにより遊技者の射幸心を適正にあおり、遊技興趣を高めることができる。
以上、実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、その要旨の範囲内で様々な変形や変更が可能である。例えば、本発明の第2側面及び第3側面に係る電飾をスロットマシンに適用し、スロットマシンの電飾部に採用することも可能である。
C:CRユニット,L1〜L5:ライン,R:提示領域,Z:図柄,2:パチンコ機(遊技機),3:遊技機枠,4:外枠(遊技機枠の一部),5:遊技盤ユニット,6:遊技盤,6a:遊技盤面,7:センター役物(センター飾りユニット),7d:開口部,8:スピーカ,9:前枠(遊技機枠の一部),10:ガラス,11:リールユニットセット,12:ガラス枠,14:球皿,14a:上球皿,14b:下球皿,14c:球抜き部材,15:発射装置ハンドル,16:遊技領域,18〜20:リールユニット,22:ヒンジ,23:遊技球,26:レール飾り,26a:外レール部材,27:遊技釘,28:普通入賞口,29:始動入賞口(電動チューリップ),30:アウト口,31:大入賞口,32:装飾部材,33:ゲート,34:風車,35:メイン制御基板ケース,36:サブ制御基板ケース,40:遊技球貯留タンク,46:リール部材,60:賞球払出装置,100:メイン制御基板(主制御装置),101:始動入賞口センサ,102:一般入賞口センサ,103:大入賞口センサ,104:ゲートセンサ,105:大入賞口ソレノイド,106:普通電動役物ソレノイド,107:外部情報端子盤,110:入賞判定手段,120:特別図柄変動制御手段,121:特別図柄決定手段,121a:当選乱数発生手段,121b:遊技状態判定手段,121c:当選乱数取得手段,121d:当たり判定テーブル,121e:当たり図柄決定手段,122:特別図柄変動時間(態様)決定手段,122a:変動パターン決定乱数発生手段,122b:変動パターン決定乱数取得手段,122c:変動パターン決定テーブル,123:特別図柄変動時間監視手段,130:特別遊技実行手段,140:普通図柄変動制御手段,141:普通図柄決定手段,141a:遊技状態判定手段,141b:当選乱数発生手段,141c:当選乱数取得手段,141d:当たり判定テーブル,142:普通図柄変動時間監視手段,150:普通図柄電動役物作動制御手段,160:コマンド送信手段,161:変動パターンコマンド送信手段,162:遊技状態コマンド送信手段,170:賞球コマンド送受信手段,180:遊技情報出力手段,200:サブ制御基板(サブ制御装置),210:コマンド受信手段,220:コマンド解析手段,221:装飾図柄変動停止内容決定手段,230:リール制御手段,240:可動役物制御手段,250:音声制御手段,260:ランプ制御手段,270:バックライト制御手段,300:払出制御基板(枠制御装置),301:発射装置,310:払出制御手段,320:発射制御手段,400:電源基板(電源生成装置),500:遊技制御手段,710:前側演出役物(遮光部材),710a:開口,710b:庇部,710c:上部電飾部,710d,710e:側壁部,710f:下部電飾部,710g:頂部,710h:装飾部,710i:意匠表示部,710j:右下装飾部,711:背面,712:回路基板(反射部),712a:白色レジスト(反射部),715:後壁部,715a:保留表示部,716:7セグメント表示器,717:前カバー,718:裏セット枠,718a:開口,719:裏側演出役物,720,720a:可動役物ユニット,721:第1のレンズ,721a:受光面,721b:傾斜面,721c:拡散面,721d:第1の発光面,722:第2のレンズ,722a:受光面,722b:第2の発光面,722c:透孔,723:第3のレンズ,723a:レンズ部,724:前面カバー,724a:前面,724b:透孔,725:LED基板,726:LED(発光部材),727:LED,728:駆動機構,729:モータ,730:照明演出ユニット,731:LED基板,731c:拡散面,732:LED(第1の発光部材),733a:左側LED(第2の発光部材、側方光源),733b:右側LED(第2の発光部材、側方光源),734:拡散シート,735:ケース,736:レンズ,740:その他の電飾装置,750:空隙,760:透光部,800:ステージ(役物ユニット),801:ワープ入口,802:ワープ出口,810:壁板,811:透明板,811a:背面,811b:垂直面部,812:ホログラムシール,812a:表面(反射部),813:前カバー,821:傾斜面(底部),822:前傾部(底部),823:後傾部(頂部),831:入球孔,832:排出孔,840:LED基板,841:前側LED(発光部材),842:後側LED(第2の発光部材),900:バックライト,900a:左リールバックライト,900b:中リールバックライト,900c:右リールバックライト,910a〜910c:上区画,920a〜920c:中区画,930a〜930c:下区画,911a〜911d,921a〜921d,931a〜931d:バックライトLED,912a〜912c,922a〜922c,932a〜932c:LED基板,940:リールテープ

Claims (4)

  1. 立設配置された取付部材と、前記取付部材の前側に配置される前側遊技部品と、前記取付部材の後ろ側に配置される裏側遊技部品と、を有し、所定の空隙が前後方向に生じるように前記前側遊技部品と前記裏側遊技部品とが前記取付部材に取り付けられた遊技機であって、
    前記裏側遊技部品には、前記空隙内に臨み前記前側遊技部品に向けて発光可能な照明部が形成され、
    前記前側遊技部品には、電気部品用の回路基板が前記照明部に対向する位置に配設され、
    前記回路基板の前記照明部に対向する面には、白色レジストインク又は白色シルク印刷により反射面が形成され、
    前記照明部からの直接的な光、及び、前記反射面により反射された間接的な光により前記空隙を照明し、
    前記空隙には、前記空隙が照明されていることを前記取付部材の前側から視認可能な透光部が形成されている、遊技機。
  2. 前記照明部は、前方に向けて配設された光源と前記光源を拡散する拡散レンズとを備えている、請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記照明部は、前記透光部に向けて配設された側方光源を備え、
    前記側方光源から照射された光を受ける受光面が形成された装飾部材が前記前側遊技部品、前記裏側遊技部品の少なくともいずれかに設けられている、請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記装飾部材の受光面は金属又はめっきにより表面が反射加工されている、請求項3に記載の遊技機。
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