JP2012110913A - ウォームホイール及びその製造方法並びに電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型、安価で耐久性に優れたウォームホイールを提供すること。
【解決手段】鍛造成形品からなるウォームホイール31である。金属素材の荒鍛造によりはすば形状の歯面を形成した後、放射状に配列された複数の仕上げ鍛造用スライドコアを、これらスライドコアの側面が互いに密接するように縮径移動させて、歯部にウォームホイール歯面を仕上げる。各歯部32の歯先面34に対応して、鍛造時に隣接する仕上げ鍛造用スライドコアの歯先形成面の合わせ部分が位置されることにより、歯先面34に鍛造時のパーティングライン35の痕35aが形成される。
【選択図】図2
【解決手段】鍛造成形品からなるウォームホイール31である。金属素材の荒鍛造によりはすば形状の歯面を形成した後、放射状に配列された複数の仕上げ鍛造用スライドコアを、これらスライドコアの側面が互いに密接するように縮径移動させて、歯部にウォームホイール歯面を仕上げる。各歯部32の歯先面34に対応して、鍛造時に隣接する仕上げ鍛造用スライドコアの歯先形成面の合わせ部分が位置されることにより、歯先面34に鍛造時のパーティングライン35の痕35aが形成される。
【選択図】図2
Description
本発明は、ウォームホイール及びその製造方法並びに電動パワーステアリング装置に関するものである。
例えば電動パワーステアリング装置の減速機構に用いられ、少なくとも歯部が合成樹脂製であるウォームホイールの製造方法として、はすば歯車と同歯形の歯部を有する予備成形体を合成樹脂で型成形した後、予備成形体の歯部をホブ加工することにより、ウォームホイールの歯部を形成する製造方法が提案されている(例えば特許文献1を参照)。
また、ウォームホイールを、冷間鍛造工程により形成された芯金と、芯金の外周に固定される合成樹脂製のギヤ部とで構成することが提案されている(例えば特許文献2を参照)。
また、ウォームホイールを、冷間鍛造工程により形成された芯金と、芯金の外周に固定される合成樹脂製のギヤ部とで構成することが提案されている(例えば特許文献2を参照)。
近年の電動パワーステアリング装置の高出力化に伴い、減速機構が大型化しており、車両へのレイアウトが非常に厳しくなってきている。ウォームホイールとして樹脂を用いた場合、強度を満足するためにウォームホイールが大型になる傾向にある。また、高強度に耐え得る樹脂は高価であり、製造コストが高くなる。
仮にウォームホイールを金属素材を用いた鍛造で成形するとしても、歯の噛み合い面に鍛造時のパーティングラインの痕があると、噛み合い精度に影響を与え、耐久性が悪くなるという新たな問題が予想される。
仮にウォームホイールを金属素材を用いた鍛造で成形するとしても、歯の噛み合い面に鍛造時のパーティングラインの痕があると、噛み合い精度に影響を与え、耐久性が悪くなるという新たな問題が予想される。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、小型、安価で耐久性に優れたウォームホイール及びその製造方法並びに電動パワーステアリング装置を提供することである。
上記目的を達成するため、本発明は、鍛造成形品からなるウォームホイール(31)であって、各歯部(32)の歯先面(34)に対応して、鍛造時に隣接するスライドコア(39,39)の歯先形成面(39c,39c)の合わせ部分が位置されることにより、上記歯先面に鍛造時のパーティングライン(35)の痕(35a)が形成されているウォームホイールを提供する(請求項1)。
本発明によれば、高価で大型化する傾向にある樹脂成形品を用いないで金属素材による鍛造成形品を用いるので、小型且つ安価で高強度のウォームホイールを実現することができる。また、歯面の面粗さを向上することができ、摩耗の抑制を通じて耐久性を向上することができる。さらに、鍛造時のパーティングラインの痕が歯の噛み合い面(歯面)に存在しないので、噛み合い精度を高くすることができ、ひいては耐久性を高くすることができる。
また、本発明は、荒形状が形成された歯部を有する製造用中間体(44)を得るために金属素材(43)を荒鍛造する荒鍛造工程と、中心軸線(C1)の回りに放射状に配列された複数のスライドコア(39)を、これらスライドコアの側面(39a)が互いに密接するように上記製造用中間体の径方向に縮径移動させて、上記歯部にウォームホイール歯面を仕上げる仕上げ鍛造工程と、を含むウォームホイールの製造方法を提供する(請求項2)。
本発明によれば、鍛造による金属製のウォームホイールの成形が可能となる。すなわち、高価で大型化する傾向にある樹脂を用いないで金属素材を用いた鍛造であるので、小型且つ安価で高強度のウォームホイールを製造することができる。また、歯面の面粗さを向上することができ、摩耗の抑制を通じて耐久性を向上することができる。さらに、鍛造時のパーティングラインの痕が歯の噛み合い面(歯面)に存在しないので、噛み合い精度を高くすることができ、ひいては耐久性を高くすることができる。
また、上記荒形状は、はすば形状であれば(請求項3)、次の仕上げ工程において、ウォームホイール歯面を容易に形成することができる。
また、上記ウォームホイールを減速ギヤとして操舵補助用の電動モータ(18)の動力を減速する電動パワーステアリング装置(1)であれば(請求項4)、小型、安価で耐久性に優れる。
また、上記ウォームホイールを減速ギヤとして操舵補助用の電動モータ(18)の動力を減速する電動パワーステアリング装置(1)であれば(請求項4)、小型、安価で耐久性に優れる。
また、上記において、括弧内の数字等は、後述する実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は本発明の一実施の形態のウォームホイールを含む電動パワーステアリング装置の模式図である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、操舵部材としてのステアリングホイール2と、ステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を操舵する操舵機構4と、運転者の操舵を補助するための操舵補助機構5とを備えている。ステアリングホイール2と操舵機構4とは、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して機械的に連結されている。
図1は本発明の一実施の形態のウォームホイールを含む電動パワーステアリング装置の模式図である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、操舵部材としてのステアリングホイール2と、ステアリングホイール2の回転に連動して転舵輪3を操舵する操舵機構4と、運転者の操舵を補助するための操舵補助機構5とを備えている。ステアリングホイール2と操舵機構4とは、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して機械的に連結されている。
本実施の形態では、操舵補助機構5がステアリングシャフト6にアシスト力(操舵補助力)を与える例に則して説明する。しかしながら、本発明を、操舵補助機構5が後述するピニオン軸にアシスト力を与える構造に適用することも可能である。
ステアリングシャフト6は、ステアリングホイール2に連結された入力軸8と、中間軸7に連結された出力軸9とを含む。入力軸8と出力軸9とは、トーションバー10を介して同一軸線上で相対回転可能に連結されている。
ステアリングシャフト6は、ステアリングホイール2に連結された入力軸8と、中間軸7に連結された出力軸9とを含む。入力軸8と出力軸9とは、トーションバー10を介して同一軸線上で相対回転可能に連結されている。
ステアリングシャフト6の周囲に配置されたトルクセンサ11は、入力軸8および出力軸9の相対回転変位量に基づいて、ステアリングホイール2に入力された操舵トルクを検出する。トルクセンサ11のトルク検出結果は、操舵補助のためのモータ制御装置としてのECU(Electronic Control Unit :電子制御ユニット)12に入力される。また、車速センサ90からの車速検出結果がECU12に入力される。中間軸7は、ステアリングシャフト6と操舵機構4とを連結している。
操舵機構4は、ピニオン軸13と、転舵軸としてのラック軸14とを含むラックアンドピニオン機構からなる。ラック軸14の各端部には、タイロッド15およびナックルアーム(図示せず)を介して転舵輪3が連結されている。
ピニオン軸13は、中間軸7に連結されている。ピニオン軸13は、ステアリングホイール2の操舵に連動して回転するようになっている。ピニオン軸13の先端(図1では下端)には、ピニオン16が設けられている。
ピニオン軸13は、中間軸7に連結されている。ピニオン軸13は、ステアリングホイール2の操舵に連動して回転するようになっている。ピニオン軸13の先端(図1では下端)には、ピニオン16が設けられている。
ラック軸14は、自動車の左右方向に沿って直線状に延びている。ラック軸14の軸方向の途中部には、上記ピニオン16に噛み合うラック17が形成されている。このピニオン16およびラック17によって、ピニオン軸13の回転がラック軸14の軸方向移動に変換される。ラック軸14を軸方向に移動させることで、転舵輪3を転舵することができる。
ステアリングホイール2が操舵(回転)されると、この回転が、ステアリングシャフト6および中間軸7を介して、ピニオン軸13に伝達される。そして、ピニオン軸13の回転は、ピニオン16およびラック17によって、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。
操舵補助機構5は、操舵補助用の電動モータ18と、電動モータ18の出力トルクを操舵機構4に伝達するための伝達機構としての減速機構19とを含む。減速機構19は、駆動ギヤとしてのウォーム軸20と、このウォーム軸20と噛み合う従動ギヤとしてのウォームホイール31とを含む。減速機構19は、ギヤハウジング21内に収容されている。
操舵補助機構5は、操舵補助用の電動モータ18と、電動モータ18の出力トルクを操舵機構4に伝達するための伝達機構としての減速機構19とを含む。減速機構19は、駆動ギヤとしてのウォーム軸20と、このウォーム軸20と噛み合う従動ギヤとしてのウォームホイール31とを含む。減速機構19は、ギヤハウジング21内に収容されている。
ウォーム軸20は、図示しない継手を介して電動モータ18の回転軸(図示せず)に連結されている。ウォーム軸20は、電動モータ18によって回転駆動される。また、ウォームホイール31は、ステアリングシャフト6とは一体回転可能に連結されている。
電動モータ18がウォーム軸20を回転駆動すると、ウォーム軸20によってウォームホイール31が回転駆動され、ウォームホイール31およびステアリングシャフト6が一体回転する。そして、ステアリングシャフト6の回転は、中間軸7を介してピニオン軸13に伝達される。ピニオン軸13の回転は、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。すなわち、電動モータ18によってウォーム軸20を回転駆動することで、転舵輪3が転舵されるようになっている。
電動モータ18がウォーム軸20を回転駆動すると、ウォーム軸20によってウォームホイール31が回転駆動され、ウォームホイール31およびステアリングシャフト6が一体回転する。そして、ステアリングシャフト6の回転は、中間軸7を介してピニオン軸13に伝達される。ピニオン軸13の回転は、ラック軸14の軸方向移動に変換される。これにより、転舵輪3が転舵される。すなわち、電動モータ18によってウォーム軸20を回転駆動することで、転舵輪3が転舵されるようになっている。
電動モータ18は、三相ブラシレスモータからなり、モータ制御装置としてのECU12によって制御される。ECU12は、トルクセンサ11からのトルク検出結果、車速センサ90からの車速検出結果等に基づいて電動モータ18を制御する。具体的には、ECU12では、トルクと目標アシスト量との関係を車速毎に記憶したマップを用いて目標アシスト量を決定し、電動モータ18の発生するアシスト力を目標アシスト量に近づけるように制御する。
図2は、本発明の一実施形態に係るウォームホイール31の概略斜視図である。ウォームホイール31は、金属製であり、鍛造により形成されている。ウォームホイール31は中心孔31aを有している。ウォームホイール31は、その外周31bに、進み角A1を有する多数の歯部32を形成している。隣接する歯部32,32間に歯溝33が形成されている。各歯部32の歯先面34には、仕上げ鍛造用スライドコア39(図10参照)の歯先形成面39c,39cの合わせ部分が位置されることにより、図2に示すように、歯先面34に、仕上げ鍛造成形時のパーティングライン35の痕35aが形成されている。パーティングライン35の痕35aは、歯先面34の長手方向に沿って延びている。
図3に概略構成が示される荒鍛造用金型36と、図6に概略構成が示される仕上げ鍛造用金型37とを用いて製造される。荒鍛造用金型36では、図4に示すような環状の荒鍛造用固定ダイ38が用いられる。一方、仕上げ鍛造用金型37では、中心軸線C1を中心とする放射状に配列された仕上げ鍛造用スライドコア39が用いられる。
図4に示すように、荒鍛造用金型36の荒鍛造用固定ダイ38の内周には、放射状に並ぶ荒歯溝形成用突起61が形成されている。図3に示すように、可動型62によって荒鍛造用固定ダイ38内に金属素材43を押し込んで、金属素材43の外周に、荒歯溝形成用突起61を食い込ませる。これにより、図5に示すような、荒形状の歯溝44bが形成された、すなわち、荒形状としてのはすば形状が形成された歯部を有する製造用中間体44を得る。製造用中間体44は、図3に示すノックアウト63を押すことより、荒鍛造用金型36から取り出される。
図4に示すように、荒鍛造用金型36の荒鍛造用固定ダイ38の内周には、放射状に並ぶ荒歯溝形成用突起61が形成されている。図3に示すように、可動型62によって荒鍛造用固定ダイ38内に金属素材43を押し込んで、金属素材43の外周に、荒歯溝形成用突起61を食い込ませる。これにより、図5に示すような、荒形状の歯溝44bが形成された、すなわち、荒形状としてのはすば形状が形成された歯部を有する製造用中間体44を得る。製造用中間体44は、図3に示すノックアウト63を押すことより、荒鍛造用金型36から取り出される。
図6に示すように、仕上げ鍛造用金型37は、ベース40と、ベース40に固定され、上記中心軸線C1を有する案内軸41と、案内軸41を中心とする環状の案内筒42とを備えている。
案内軸41には、製造用中間体44の中心孔44aが嵌合され、案内軸41によって、製造用中間体44が上下方向(型締め方向)に案内されるようになっている。
案内軸41には、製造用中間体44の中心孔44aが嵌合され、案内軸41によって、製造用中間体44が上下方向(型締め方向)に案内されるようになっている。
案内筒42の内周面42aには、下方に向かうにしたがって縮径される円錐状テーパ面45が形成されている。円錐状テーパ面45の中心は案内軸41の中心軸線C1に一致している。その円錐状テーパ面45によって、スライド型である複数の仕上げ鍛造用スライドコア39が上下方向に案内されつつ縮径移動されるようになっている。
具体的には、円錐状テーパ面45に沿って上下に延びる案内溝46が放射状に形成されている。すなわち、各案内溝46は円錐状テーパ面45の母線に沿って延びている。各仕上げ鍛造用スライドコア39の外側の面には、図8に示すように、円錐状テーパ面45の対応する案内溝46(図6、図7参照)に嵌合する被案内突起49がそれぞれ設けられている。また、各仕上げ鍛造用スライドコア39の内側の面には、製造用中間体44に仕上げ形状としてのウォームホイール歯面形状を形成するための仕上げ歯溝形成用突起50(仕上げ形状歯形形成用突起に相当)がそれぞれ設けられている。
具体的には、円錐状テーパ面45に沿って上下に延びる案内溝46が放射状に形成されている。すなわち、各案内溝46は円錐状テーパ面45の母線に沿って延びている。各仕上げ鍛造用スライドコア39の外側の面には、図8に示すように、円錐状テーパ面45の対応する案内溝46(図6、図7参照)に嵌合する被案内突起49がそれぞれ設けられている。また、各仕上げ鍛造用スライドコア39の内側の面には、製造用中間体44に仕上げ形状としてのウォームホイール歯面形状を形成するための仕上げ歯溝形成用突起50(仕上げ形状歯形形成用突起に相当)がそれぞれ設けられている。
図9に示すように、仕上げ歯溝形成用突起50は、上下方向に対してウォームホイール31の進み角A1に相当する角度で傾斜している。仕上げ歯溝形成用突起50は、一対の歯面形成面50aと、一対の歯面形成面50a間に介在する歯底形成面50bとを有している。また、仕上げ鍛造用スライドコア39の内側の面は、仕上げ歯溝形成用突起50の一対の歯面形成面50aを挟んだ両側に、一対の歯先形成面39cを有している。
図10に示すように、縮径時に隣接する仕上げ鍛造用スライドコア39の対向する側面39aどうしが互いに突き合わされる。側面39a,39aの合わせ部分が位置されることにより、製造用中間体44の歯先面に、仕上げ鍛造時のパーティングライン35の痕35a(図2も参照)が形成される。
また、図6および図7を参照して、仕上げ鍛造用金型37には、製造用中間体44および複数の仕上げ鍛造用スライドコア39を一括して受ける受け板51と、受け板51を弾性支持する弾性部材52と、弾性部材52に抗して製造用中間体44および複数の仕上げ鍛造用スライドコア39を下方に押すための第1〜第3押圧部材53〜55とが、上型の一部として設けられている。
また、図6および図7を参照して、仕上げ鍛造用金型37には、製造用中間体44および複数の仕上げ鍛造用スライドコア39を一括して受ける受け板51と、受け板51を弾性支持する弾性部材52と、弾性部材52に抗して製造用中間体44および複数の仕上げ鍛造用スライドコア39を下方に押すための第1〜第3押圧部材53〜55とが、上型の一部として設けられている。
荒鍛造用金型36によって、荒形状としてのはすば形状が形成された歯部を有する製造用中間体44を、仕上げ鍛造用金型37にセットした後、図示しないプレスにより、第3押圧部材55を押して各押圧部材53〜55を一括して下降させ、図6に示すように、第1および第2押圧部材53,54を、それぞれ、製造用中間体44および仕上げ鍛造用スライドコア39に当接させる。
次いで、図7に示すように、各押圧部材53,55をさらに下降させるに伴って、製造用中間体44および仕上げ鍛造用スライドコア39がさらに一体的に下降し、これにより、放射状に配列された仕上げ鍛造用スライドコア39が製造用中間体44の径方向に縮径移動され、製造用中間体44に仕上げ形状の歯溝33を形成する。すなわち、製造用中間体44の歯部の歯面に、仕上げ形状としてのウォームホイール歯面形状を与える。
次いで、各押圧部材53〜55を上昇させて、型開きすると、図11に示すように、仕上げ形状としてのウォームホイール歯面形状が形成された歯部32を有するウォームホイール31が、仕上げ鍛造用金型37から取り出し可能となる。その後、ウォームホイール31の歯部32の表面に所定の熱処理を施し、必要な硬度を確保する。
本実施の形態のウォームホイール31およびその製造方法によれば、高価で大型化する傾向にある樹脂成形品を用いないで金属素材43による鍛造成形品を用いるので、小型且つ安価で高強度のウォームホイール31を実現することができる。また、歯面の面粗さを向上することができ、摩耗の抑制を通じて耐久性を向上することができる。さらに、パーティングライン35の痕35aが歯部32の噛み合い面(歯面)に存在しないので、噛み合い精度を高くすることができる。
本実施の形態のウォームホイール31およびその製造方法によれば、高価で大型化する傾向にある樹脂成形品を用いないで金属素材43による鍛造成形品を用いるので、小型且つ安価で高強度のウォームホイール31を実現することができる。また、歯面の面粗さを向上することができ、摩耗の抑制を通じて耐久性を向上することができる。さらに、パーティングライン35の痕35aが歯部32の噛み合い面(歯面)に存在しないので、噛み合い精度を高くすることができる。
特に、荒鍛造により形成される歯面の形状を、はすば形状としたので、次の仕上げ鍛造工程において、ウォームホイール31の歯面を容易に形成することができる。
なお、上記の実施の形態では、各仕上げ鍛造用スライドコア39が、それぞれ単一の歯溝を形成するものであったが、それぞれ複数の歯溝を形成するものであってもよい。
その他、本発明の特許請求の範囲内で種々の変更を施すことができる。
なお、上記の実施の形態では、各仕上げ鍛造用スライドコア39が、それぞれ単一の歯溝を形成するものであったが、それぞれ複数の歯溝を形成するものであってもよい。
その他、本発明の特許請求の範囲内で種々の変更を施すことができる。
1…電動パワーステアリング装置、4…操舵機構、5…操舵補助機構、6…ステアリングシャフト、18…電動モータ、19…減速機構、20…ウォーム軸、31…ウォームホイール、32…歯部、33…歯溝、34…歯先面、35…パーティングライン、35a…(パーテンィングラインの)痕、36…荒鍛造用金型、37…仕上げ鍛造用金型、38…荒鍛造用固定ダイ、39…仕上げ鍛造用スライドコア、39c…歯先形成面、40…ベース、41…案内軸、42…案内筒、43…金属素材、44…製造用中間体、45…円錐状テーパ面、46…案内溝、49…被案内突起、50…仕上げ歯溝形成用突起、51…受け部材、52…弾性部材、53…第1押圧部材、54…第2押圧部材、55…第3押圧部材、61…荒歯溝形成用突起、C1…中心軸線
Claims (4)
- 鍛造成形品からなるウォームホイールであって、各歯部の歯先面に対応して、鍛造時に隣接するスライドコアの歯先形成面の合わせ部分が位置されることにより、上記歯先面に鍛造時のパーティングラインの痕が形成されているウォームホイール。
- 荒形状が形成された歯部を有する製造用中間体を得るために金属素材を荒鍛造する荒鍛造工程と、
中心軸線の回りに放射状に配列された複数のスライドコアを、これらスライドコアの側面が互いに密接するように上記製造用中間体の径方向に縮径移動させて、上記歯部にウォームホイール歯面を仕上げる仕上げ鍛造工程と、を含むウォームホイールの製造方法。 - 請求項2において、上記荒形状は、はすば形状であるウォームホイールの製造方法。
- 請求項1に記載のウォームホイールを減速ギヤとして操舵補助用の電動モータの動力を減速する電動パワーステアリング装置。
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