JP2012107096A - 熱伝導性硬化性樹脂組成物及び硬化性樹脂成形体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複素環骨格または脂環骨格を有し、かつSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する化合物((A)成分)と、1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有するケイ素化合物((B)成分)と、酸化亜鉛((C)成分)とを含む熱伝導性硬化性樹脂組成物、及び該硬化性樹脂組成物を硬化させてなる熱伝導性硬化性樹脂成形体。
【選択図】なし
Description
1)複素環骨格または脂環骨格を有し、かつSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する化合物((A)成分)と、1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有するケイ素化合物((B)成分)と、一次粒子の数平均粒子径が0.10μm以上の酸化亜鉛粒子((C)成分)とを含む熱伝導性硬化性樹脂組成物。
2)前記(B)成分が、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機系化合物(B−1)と、1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有するケイ素化合物(B−2)を、ヒドロシリル化反応して得ることができる化合物である、1)記載の熱伝導性硬化性樹脂組成物。
3)前記(A)成分が、下記一般式(1)
4)前記有機系化合物(B−1)が、複素環骨格または脂環骨格を有し、かつSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する化合物であることを特徴とする2)に記載の熱伝導性硬化性樹脂組成物。
5)前記有機系化合物(B−1)が、下記一般式(2)
6)前記硬化性樹脂組成物をヒドロシリル化反応して得られることを特徴とする、1)〜5)のいずれか一項に記載の熱伝導性硬化性樹脂成形体。
7)熱伝導率が0.8W/mK以上、かつ波長450nmでの初期反射率が85%以上であることを特徴とする、6)に記載の高熱伝導性硬化性樹脂成形体。
[(A)成分]
本発明の(A)成分は、複素環骨格または脂環骨格を有し、かつSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する化合物であれば特に限定されない。
本発明の(B)成分は、1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有するケイ素化合物であれば特に限定されないが、(A)成分との相容性の観点から、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機系化合物(B−1)と、1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有するケイ素化合物(B−2)を、ヒドロシリル化反応して得ることができる化合物であることが望ましい。
本発明の化合物(B−1)は、複素環骨格または脂環骨格を有し、かつSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する化合物であれば特に限定されない。
本発明の化合物(B−2)としては、1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有するケイ素化合物であれば特に制限がなく、例えば国際公開WO96/15194に記載される化合物で、1分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有するもの等が使用できる。
本発明の(C)成分である一次粒子の数平均粒子径が0.10μm以上の酸化亜鉛粒子は、樹脂組成物の白色性、熱伝導性、光反射性、高強度、高弾性率、高粘度、などの特性を同時に付与することができる。(C)成分は酸化亜鉛を成分として含有する物質であれば、一次粒子の数平均粒子径以外は特に限定されないが、(A)(B)成分との混合性の観点から、粉末状物質であることが好ましい。また不純物として(A)(B)成分のヒドロシリル化による硬化反応を阻害するような物質は、できるかぎり含んでいないような物質が好ましい。
充填材容積率(容量%)=(充填材重量比率/充填材比重)÷[(樹脂分重量比率/樹脂分比重)+(充填材重量比率/充填材比重)]×100
ここで、樹脂分とは、熱伝導性充填材を除いた全成分を指す。
酸化亜鉛は、それ自体熱伝導率が高いものを用いるのが好ましい。より好ましくは単体での熱伝導率が30W/mK以上の酸化亜鉛を用いるのが好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物では、(C)酸化亜鉛粒子以外の熱伝導性充填材を用いることが出来る。なかでも、熱伝導率、入手性、絶縁性や電磁波シールド性や電磁波吸収性などの電気特性を付与可能、充填性、毒性、等種々の観点から、グラファイト、ダイヤモンド、等の炭素化合物;酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ベリリウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物;窒化ホウ素、窒化アルミニウム、窒化ケイ素等の金属窒化物;炭化ホウ素、炭化アルミニウム、炭化ケイ素等の金属炭化物;水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の金属炭酸塩;結晶性シリカ:アクリロニトリル系ポリマー焼成物、フラン樹脂焼成物、クレゾール樹脂焼成物、ポリ塩化ビニル焼成物、砂糖の焼成物、木炭の焼成物等の有機性ポリマー焼成物;Znフェライトとの複合フェライト;Fe−Al−Si系三元合金;金属粉末、等が好ましく挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物には、酸化亜鉛、その他熱伝導性充填材、以外にもフィラーを併用することができる。その他フィラーを添加すると、材料の高強度化や難燃性向上などに効果が得られる場合がある。その他フィラーとしては、特に限定されないが、木粉、パルプ、木綿チップ、アスベスト、ガラス繊維、炭素繊維、マイカ、クルミ殻粉、もみ殻粉、ケイソウ土、白土、シリカ(ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、溶融シリカ、ドロマイト、無水ケイ酸、含水ケイ酸、非晶質球形シリカ等)、硫酸バリウム、カーボンブラックのような補強性充填材;ケイソウ土、焼成クレー、クレー、タルク、酸化チタン、ベントナイト、有機ベントナイト、酸化第二鉄、アルミニウム微粉末、亜鉛末、フリント粉末、炭酸亜鉛およびシラスバルーン、ガラスミクロバルーン、フェノール樹脂や塩化ビニリデン樹脂の有機ミクロバルーン、PVC粉末、PMMA粉末など樹脂粉末などの充填材;石綿、ガラス繊維およびガラスフィラメント、炭素繊維、ケブラー繊維、ポリエチレンファイバー等の繊維状充填材;各種蛍光体、等が挙げられる。これら充填材のうちでは沈降性シリカ、ヒュームドシリカ、溶融シリカ、結晶性シリカ、超微粉無定型シリカ、疎水性超微粉シリカ、タルク、硫酸バリウム、蛍光体、ドロマイト、カーボンブラック、酸化チタンなどが好ましい。なおこれら充填材の中には、わずかに熱伝導性充填材としての機能を有しているものもあり、また炭素繊維、各種金属粉、各種金属酸化物、各種有機繊維のように、組成、合成方法、結晶化度、結晶構造によっては優れた熱伝導性充填材として使用可能となるものもある。
次に、(A)成分と(B)成分をヒドロシリル化反応させるためのヒドロシリル化触媒について説明する。
上記触媒には助触媒を併用することができる。
本発明の硬化性組成物は、シランカップリング剤を添加して基材などとの接着性を向上させることも可能である。またシランカップリング剤を添加することで、(A)(B)成分と(C)成分との界面の密着性が向上するという効果が得られる。使用できるシランカップリング剤としては、分子中に有機基と反応性のある官能基と加水分解性のケイ素基を各々少なくとも1個有する化合物であれば特に限定されない。
有機基と反応性のある官能基としては、取扱い性の点からエポキシ基、メタクリル基、アクリル基、イソシアネート基、イソシアヌレート基、ビニル基、カルバメート基から選ばれる少なくとも1個の官能基が好ましく、硬化性及び接着性の点から、エポキシ基、メタクリル基、アクリル基が特に好ましい。加水分解性のケイ素基としては取扱い性の点からアルコキシシリル基が好ましく、反応性の点からメトキシシリル基、エトキシシリル基が特に好ましい。
シランカップリング剤の添加量としては、[(A)成分+(B)成分+(C)成分]100重量部に対しての好ましい添加量の下限は0.1重量部、より好ましくは0.5重量部であり、好ましい添加量の上限は50重量部、より好ましくは25重量部である。添加量が少ないと接着性改良効果が表れにくく、添加量が多いと硬化物の物性に悪影響を及ぼす場合がある。
本発明で得られる硬化性組成物には老化防止剤を添加してもよい。老化防止剤としては、ヒンダートフェノール系等一般に用いられている老化防止剤の他、クエン酸やリン酸、硫黄系老化防止剤等が挙げられる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、上記各成分を混合等することにより得られる。なお混合等する際には、硬化したときに気泡の原因となる揮発分を、硬化前に真空脱揮等により取り除いておくことが好ましい。
本発明の組成物は、各成分および添加剤等の配合物をそのまま用いてもよいし、加熱等により部分的に反応(Bステージ化)させてから使用してもよい。Bステージ化することにより粘度調整が可能であり、トランスファー成形などの際に成形性を調整することもできる。
本発明の組成物としては上記したように各種組み合わせのものが使用できるが、トランスファー成形などによる成形性が良好であるという点においては、組成物としては150℃以下の温度で流動性を有するものが好ましい。
組成物の硬化性については、任意に設定できるが、成形サイクルが短くできるという点においては120℃におけるゲル化時間が120秒以内であることが好ましく、60秒以内であることがより好ましい。また、150℃におけるゲル化時間が60秒以内であることが好ましく、30秒以内であることがより好ましい。また、100℃におけるゲル化時間が180秒以内であることが好ましく、120秒以内であることがより好ましい。
この場合のゲル化時間は、以下のようにして調べられる。設定温度に調整したホットプレート上に厚み50μmのアルミ箔を置き、その上に組成物100mgを置いてゲル化するまでの時間を測定してゲル化時間とする。
本発明の組成物は、あらかじめ混合し組成物中のSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合とSiH基の一部または全部およびを反応させることによって硬化させて用いることができる。組成物を反応させて硬化させる場合において、(A)(B)(C)(その他)各成分の必要量を一度に混合して反応させてもよいが、一部を混合して反応させた後残量を混合してさらに反応させる方法や、混合した後反応条件の制御や置換基の反応性の差の利用により組成物中の官能基の一部のみを反応(Bステージ化)させてから成形等の処理を行いさらに硬化させる方法をとることもできる。これらの方法によれば成形時の粘度調整が容易となる。
耐熱性が良好であるという観点からは、組成物を硬化させて得られる硬化物のTgが100℃以上となるものが好ましく、150℃以上となるものがより好ましい。この場合、Tgは以下のようにして調べられる。3mmx5mmx30mmの角柱状試験片を用いて引張りモード、測定周波数10Hz、歪0.1%、静/動力比1.5、昇温側度5℃/分の条件にて測定した動的粘弾性測定(アイティー計測制御社製DVA−200使用)のtanδのピーク温度をTgとする。
硬化物の色としては、各種のものが用いられるが、発光ダイオードの光取り出し効率が高くなりやすいという点においては白色が好ましく、発光ダイオードをディスプレイ装置に用いた場合にコントラストが高くなりやすいという点においては黒色が好ましい。
本発明の成形方法としては各種の方法が用いられる。例えば、射出成形、トランスファー成形、RIM成形、キャスティング成形、プレス成形等、熱硬化性樹脂に一般に用いられる各種成形方法が用いられる。これらの内、成形サイクルが短く成形性が良好であるという点においてはトランスファー成形が好ましい。成形条件も任意に設定可能であり、例えば成形温度についても任意であるが、硬化が速く成形サイクルが短く成形性が良好になりやすいという点においては100℃以上、より好ましくは120℃以上、さらに好ましくは150℃以上の温度が好ましい。上記のような各種方法によって成形した後、必要に応じて後硬化(アフターキュア)することも任意である。後硬化した方が耐熱性が高くなり易い。
硬化性樹脂成形体の色としては、各種のものが用いられるが、本発明の硬化性樹脂組成物から得られるパッケージの反射率が高い色であることが、光取り出し効率に優れるため好ましく、白色であることがさらに好ましい。
硬化性樹脂成形体は、熱を効率的に伝えために高熱伝導性であることが好ましい。熱伝導率は具体的には0.8W/mK以上10000W/mK以下、好ましくは0.9W/mK以上9000W/mK以下、さらに好ましくは1.0W/mK以上8000W/mK以下、最も好ましくは1.2W/mK以上5000W/mK以下であるとよい。このような高熱伝導性材料を用いることにより、発熱部の温度が均一化し、発熱中心の温度が下がる。
本発明の複合材料は、光学部品、電子部品、半導体基板、などとして好適に使用することができる。
配合剤として以下のものを用いた。
酸化亜鉛(堺化学工業製 酸化亜鉛一種、比重5.6、一次粒子の数平均粒子径0.6μm)
酸化亜鉛(堺化学工業製 LPZINC−5、比重5.6、一次粒子の数平均粒子径5μm)
酸化チタン(石原産業製タイペークPC−3、ルチル型、比重4.2、表面有機処理、平均粒径0.21μm)
丸み状アルミナ(昭和電工製AS−40、比重3.9、平均粒径12μm)
球状アルミナ(電気化学工業製ASFP−20、比重3.9、平均粒径0.2μm)
六方晶窒化ホウ素(水島合金鉄製HP−40、比重2.3、平均粒径7μm)
球状シリカ(龍森製MSR−3500、比重2.2、平均粒径37μm)
球状シリカ(アドマテックス製アドマファインSO−C2、比重2.2、平均粒径0.5μm)
2Lオートクレーブにトルエン696g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン463gを入れ、気相部を窒素で置換した後、ジャケット温105℃で加熱、攪拌した。トリアリルイソシアヌレート80g、トルエン80g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.050gの混合液を40分かけて滴下した。滴下終了から3時間後に1H−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認し、冷却により反応を終了した。1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの未反応率は57%だった。未反応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとトルエンを合計1,000ppm以下まで減圧留去し、無色透明の液体を得た。
2Lオートクレーブにトルエン720g、1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン240gを入れ、気相部を窒素で置換した後、ジャケット温50℃で加熱、攪拌した。アリルグリシジルエーテル171g、トルエン171g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.049gの混合液を90分かけて滴下した。滴下終了後にジャケット温を60℃に上げて40分反応、1H−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認した。トリアリルイソシアヌレート17g、トルエン17gの混合液を滴下した後、ジャケット温を105℃に上げて、トリアリルイソシアヌレート66g、トルエン66g及び白金ビニルシロキサン錯体のキシレン溶液(白金として3wt%含有)0.033gの混合液を30分かけて滴下した。滴下終了から4時間後に1H−NMRでアリル基の反応率が95%以上であることを確認し、冷却により反応を終了した。1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンの未反応率は0.8%だった。未反応の1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンとトルエンとアリルグリシジルエーテルの副生物(アリルグリシジルエーテルのビニル基の内転移物(シス体およびトランス体))が合計5,000ppm以下となるまで減圧留去し、無色透明の液体を得た。1H−NMRの測定によりこのものは1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンのSiH基の一部がアリルグリシジルエーテル及びトリアリルイソシアヌレートと反応したものであり平均的に以下の構造(一般式(4)、反応物B−2と称す)を有するものであることがわかった。
トリアリルイソシアヌレート 24.0g、白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体のキシレン溶液(白金3重量%含有)0.06gを混合し、攪拌、真空脱泡したものをA液とした。また、合成例1で調製した反応物B−1 36.0g、1−エチニルシクロヘキサノール 0.06g、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン 1.5gを混合し、攪拌、脱泡したものをB液とした。
(A)成分及び(B)成分の配合比率を表1に示す割合にして組成物1及び組成物2を作成した。組成物1〜2及びその他配合剤の配合比率を表2に示す割合に変更した以外は実施例1と同様にして、評価を行った。
ゲレスト社製ビニル末端ポリジメチルシロキサン DMS−V31 40.0g、ゲレスト社製メチルハイドロシロキサン ジメチルシロキサン コポリマー HMS−30 21g、白金−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体のキシレン溶液(白金3重量%含有)0.0001g、1−エチニルシクロヘキサノール 0.0005g、及び酸化亜鉛であるLPZINC−5(堺化学工業製)582gを混合させたものを、3本ペイントロールにて発熱を抑えロールを冷却ながら混合し、硬化性樹脂組成物を得た。得られた組成物は半固体状であったため、プレス容器に充填しプレスする方法により、タブレット状に加工して成形に用いた。
配合比率を表2に示す割合に変更した以外は実施例1と同様にして、評価を行った。
以下の評価を実施し表2に結果を示した。
実施例及び比較例の熱硬化性樹脂組成物タブレットを、トランスファー成形法にて、成形温度150℃5分間で成形した。得られた半導体パッケージは熱風オーブンにて150℃1時間、180℃30分の後硬化(アフターキュア)を行った。成形時の金型内への樹脂流れ性を評価し、非常に良好:◎、ほぼ問題なく成形可能:○、まれに樹脂未充填などの成形不良が発生する:△、樹脂充填不良が発生する:×、の基準により評価した。
実施例及び比較例の熱硬化性樹脂組成物タブレットを、PETフィルムを離型フィルムとし、内寸法が30mmφであり厚み5mmのステンレス鋼(SUS304)製の円盤型枠を用いて、150℃/5分の条件でプレス成形した。作成した円盤状のプレス成形体をオーブン中で150℃/1時間、180℃/0.5時間の条件で後硬化させた。得られた成形体について、京都電子工業製ホットディスク法熱伝導率測定装置にて4φのセンサーを用い、熱伝導率を算出した。
実施例及び比較例の熱硬化性樹脂組成物タブレットを、PETフィルムを離型フィルムとし、内寸法が80mmx50mmであり厚み0.5mmのステンレス鋼(SUS304)製の長方形型枠を用いて、150℃/5分の条件でプレス成形した。作成した長方形板状のプレス成形体をオーブン中で150℃/1時間、180℃/0.5時間の条件で後硬化させた。得られた成形体について積分球を設置した分光光度計(日本分光(株)製、紫外可視分光光度計V−560)を用いて450nmの全反射を測定し、「450nm反射率(初期)」の値とした。反射率は、ラブスフェア製スペクトラロン板を標準板として測定した。また、この成形体を180℃の熱風循環オーブンで4時間加熱処理した後、上記と同様にして450nmの全反射を測定し、「450nm反射率(熱処理後)」の値とした。
Claims (7)
- 複素環骨格または脂環骨格を有し、かつSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する化合物((A)成分)と、1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有するケイ素化合物((B)成分)と、一次粒子の数平均粒子径が0.10μm以上の酸化亜鉛粒子((C)成分)とを含む熱伝導性硬化性樹脂組成物。
- 前記(B)成分が、SiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する有機系化合物(B−1)と、1分子中に少なくとも2個のSiH基を含有するケイ素化合物(B−2)を、ヒドロシリル化反応して得ることができる化合物である、請求項1記載の熱伝導性硬化性樹脂組成物。
- 前記有機系化合物(B−1)が、複素環骨格または脂環骨格を有し、かつSiH基と反応性を有する炭素−炭素二重結合を1分子中に少なくとも2個含有する化合物であることを特徴とする請求項2に記載の熱伝導性硬化性樹脂組成物。
- 前記硬化性樹脂組成物をヒドロシリル化反応して得られることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の熱伝導性硬化性樹脂成形体。
- 熱伝導率が0.8W/mK以上、かつ波長450nmでの初期反射率が85%以上であることを特徴とする、請求項6に記載の高熱伝導性硬化性樹脂成形体。
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