JP2012166672A - Die cast aluminum alloy-made crash can - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、車体前後方向に延びるサイドフレームと車幅方向に延びるバンパレインとの間に設けられたクラッシュカンに関するものであり、特に、アルミ合金のダイカスト鋳造によって形成されるクラッシュカンに関する。 The present invention relates to a crash can provided between a side frame extending in the longitudinal direction of the vehicle body and a bumper rain extending in the vehicle width direction, and more particularly to a crash can formed by die casting of an aluminum alloy.
自動車等の車両においては、車両衝突時などに車体に衝撃荷重が入力される際に、乗員の安全性を確保するためや車体への損傷を抑制するために衝撃荷重を吸収するための衝撃吸収部材が備えられている。このような衝撃吸収部材として、車体前後方向に延びるサイドフレームの端部と車両の前後部に配設されて車幅方向に延びるバンパレインとの間に設けられたクラッシュカン(クラッシュボックス)が知られている。 In vehicles such as automobiles, when impact loads are input to the vehicle body at the time of a vehicle collision, etc., shock absorption is performed to absorb the impact load in order to ensure the safety of passengers and to suppress damage to the vehicle body. A member is provided. As such an impact absorbing member, a crash can (crash box) provided between an end portion of a side frame extending in the longitudinal direction of the vehicle body and a bumper rain disposed in the longitudinal direction of the vehicle and extending in the vehicle width direction is known. ing.
クラッシュカンは一般に、プレス加工により断面ハット状に形成された2枚の鋼板のフランジ部を互いに重ね合わせて溶接することにより閉断面状に形成されたものが用いられ、バンパレインのサイドフレーム側に取り付けられて正面衝突やオフセット衝突などの車両衝突時に、バンパレインを通じてクラッシュカンに衝撃荷重が入力されると車体前後方向に折り畳まれるように潰れることでエネルギを吸収する。 Crash cans are generally formed by closing the flanges of two steel plates that are formed into a cross-sectional hat shape by press working and welded to each other, and are attached to the side frame side of the bumper rain. In the event of a vehicle collision such as a frontal collision or an offset collision, if an impact load is input to the crash can through the bumper rain, the energy is absorbed by being crushed so as to be folded in the longitudinal direction of the vehicle body.
このようなクラッシュカンとして、例えば特許文献1には、車体前後方向に延びるサイドフレームと車幅方向に延びるバンパレインとの間に取り付けられ、2枚の鋼板をプレス加工して接合した断面略十字状の閉断面部を有するクラッシュカンが開示されている。
As such a crash can, for example, in
また、鋼板をプレス加工して形成したものではないが、例えば特許文献2には、略中空矩形断面を有し、壁面部の外側に矩形断面の凸部が設けられたアルミ合金の押出成形による衝撃吸収部材が開示され、例えば特許文献3には、中空部の肉厚が軸方向に沿って連続的に又は部分的に変化させたアルミ合金鋳物製の衝撃吸収部材が開示されている。
Further, although not formed by pressing a steel plate, for example,
ところで、自動車等の車両においては、燃費性能の向上を図るためにクラッシュカンについても軽量化が求められている。このため、クラッシュカンについては、前記特許文献1に記載されるように鉄鋼材料を用いることに代えて、前記特許文献2及び前記特許文献3に記載されるようにアルミ合金を用いることが望まれる。
By the way, in vehicles, such as a motor vehicle, in order to improve a fuel consumption performance, weight reduction is requested | required also about the crash can. For this reason, it is desirable to use an aluminum alloy for the crush can as described in
また、バンパレインのサイドフレーム側に取り付けられるクラッシュカンにおいては、車両衝突時などに車体に衝撃荷重が入力される際に、乗員の安全性の更なる向上や車体への損傷の更なる軽減を図るため、エネルギ吸収性能を更に向上させることが望まれる。 In addition, the crash can attached to the side frame side of the bumper rain further improves the safety of passengers and further reduces damage to the vehicle body when an impact load is input to the vehicle body during a vehicle collision or the like. Therefore, it is desired to further improve the energy absorption performance.
そこで、この発明は、バンパレインに閉断面部が設けられた車両において、アルミ合金を用いることによって軽量化を図りつつエネルギ吸収性能を向上させることができるアルミ合金製のクラッシュカンを提供することを目的とする。 Accordingly, an object of the present invention is to provide an aluminum alloy crash can capable of improving energy absorption performance while reducing the weight by using an aluminum alloy in a vehicle having a closed cross section provided in a bumper rain. And
このため、本願の請求項1に係る発明は、車体前後方向に延びるサイドフレームの端部と車幅方向に延びるバンパレインの閉断面部との間に設けられ、該バンパレインに入力された荷重を吸収するためのクラッシュカンであって、前記クラッシュカンは、アルミ合金のダイカスト鋳造によって形成され、該クラッシュカンのバンパレイン側が前記バンパレインの閉断面部のサイドフレーム側に形成された開口部を通じて前記閉断面部内に挿入されて前記バンパレインに取り付けられている、ことを特徴とする。
Therefore, the invention according to
また、本願の請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記クラッシュカンは、車体前後方向に延びるとともに所定厚さを有する壁面部を備え、前記バンパレインの閉断面部内に挿入された前記クラッシュカンの壁面部に他の壁面部よりも厚さの薄い薄肉部が設けられている、ことを特徴とする。
The invention according to
更に、本願の請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に係る発明において、前記クラッシュカンは、前記サイドフレーム側から前記バンパレイン側に向かうにつれて先細り形状に形成されている、ことを特徴とする。
Furthermore, the invention according to
また更に、本願の請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3の何れか1項に係る発明において、前記クラッシュカンは、該クラッシュカンの車体前後方向内方側にフランジ部を備え、該フランジ部が前記バンパレインの閉断面部における前記開口部の周縁部と連結されることにより前記バンパレインに取り付けられている、ことを特徴とする。
Furthermore, the invention according to
また更に、本願の請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4の何れか1項に係る発明において、前記クラッシュカンは、車体前後方向に延びる壁面部を備え、該壁面部は、車体前後方向に延びる稜線を備え、車体前後方向と略直交する方向において非円形断面を有する閉断面状に形成されている、ことを特徴とする。
Still further, in the invention according to
また更に、本願の請求項6に係る発明は、請求項5に係る発明において、前記クラッシュカンの壁面部は、車体前後方向と略直交する方向において略十字形断面を有している、ことを特徴とする。
Still further, the invention according to
本願の請求項1に係るクラッシュカンによれば、アルミ合金のダイカスト鋳造によって形成することにより軽量化を図りつつ、クラッシュカンのバンパレイン側がバンパレインの閉断面部のサイドフレーム側に形成された開口部を通じて閉断面部内に挿入されてバンパレインに取り付けられることにより、バンパレインの閉断面部のサイドフレーム側に取り付けられる場合に比してバンパレインとサイドフレームとの離間距離を大きくすることなくクラッシュカンの長さを長くすることができるので、クラッシュカンのエネルギ吸収量を増加させてエネルギ吸収性能を向上させることができる。特に、バンパレインに入力される荷重が大きい場合にエネルギを効果的に吸収することができる。
According to the crash can according to
また、本願の請求項2に係る発明によれば、クラッシュカンは、車体前後方向に延びるとともに所定厚さを有する壁面部を備え、バンパレインの閉断面部内に挿入されたクラッシュカンの壁面部に他の壁面部よりも厚さの薄い薄肉部が設けられていることにより、車両衝突時などにバンパレインを通じてクラッシュカンに荷重が入力される際に、薄肉部を起点としてクラッシュカンを座屈変形させることができるので、クラッシュカンに作用する初期荷重が大きくなることを抑制してクラッシュカンに連結されるサイドフレームなどの他の部材が損傷することを抑制することができ、前記効果をより有効に奏することができる。
According to the invention of
更に、本願の請求項3に係る発明によれば、クラッシュカンは、サイドフレーム側からバンパレイン側に向かうにつれて先細り形状に形成されていることにより、車両衝突時などにバンパレインを通じてクラッシュカンに荷重が入力される際に、クラッシュカンの座屈変形をバンパレイン側から行わせることができ、前記効果を有効に得ることができる。また、クラッシュカンをダイカスト鋳造によって形成する場合に、成形時の型抜きを容易に行うことができる。
Furthermore, according to the invention according to
また更に、本願の請求項4に係る発明によれば、クラッシュカンは、該クラッシュカンの車体前後方向内方側にフランジ部を備え、フランジ部がバンパレインの閉断面部における開口部の周縁部と連結されることによりバンパレインに取り付けられていることにより、前記効果を具体的に実現することができる。
Still further, according to the invention according to
また更に、本願の請求項5に係る発明によれば、クラッシュカンは、車体前後方向に延びる壁面部を備え、該壁面部は、車体前後方向に延びる稜線を備え、車体前後方向と略直交する方向において非円形断面を有する閉断面状に形成されていることにより、車体前後方向に延びる稜線によって車体前後方向に荷重を伝達することができ、バンパレインへの荷重入力方向とクラッシュカンの軸方向とがずれたオフセット衝突時などにおいても、前記効果を有効に得ることができる。
Still further, according to the invention of
また更に、本願の請求項6に係る発明によれば、クラッシュカンの壁面部は、車体前後方向と略直交する方向において略十字形断面を有していることにより、前記効果をより具体的に実現することができる。
Furthermore, according to the invention of
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、「上」、「下」、「右」、「左」及びそれらの用語を含む別の用語など特定の方向を意味する用語を使用するが、それらの使用は図面を参照した発明の理解を容易にするためであって、それらの用語の意味によって本発明の技術的範囲が限定されるものではない。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. In the following description, terms that mean a specific direction such as “up”, “down”, “right”, “left” and other terms including those terms are used. In order to facilitate understanding of the referenced invention, the technical scope of the present invention is not limited by the meaning of these terms.
本願発明者等は、アルミ合金を用いることによって軽量化を図りつつエネルギ吸収性能を向上させることができるアルミ合金製のクラッシュカンの開発にあたり、先ず、アルミ合金のダイカスト鋳造によって形成されたクラッシュカンについて荷重変位を計測する試験を行った。 The inventors of the present application, in developing an aluminum alloy crash can that can improve energy absorption performance while reducing the weight by using an aluminum alloy, first, about a crash can formed by die casting of an aluminum alloy A test to measure load displacement was performed.
図9は、荷重変位を計測するために用いたクラッシュカンを示す図であり、図9(a)は、クラッシュカンの斜視図、図9(b)は、図9(a)におけるY9b−Y9b線に沿った断面図を示している。図9に示すように、略矩形状に形成された面部101と、面部101から略直交する方向に延びるとともに矩形閉断面状に形成された壁面部102と、壁面部102から面部101と平行に外方側に延びるフランジ部103とを備え、面部101に2つの開口部101aが形成されるとともに4つのボルト挿通穴101bが形成され、フランジ部103に4つのボルト挿通穴103aが形成された略一定厚さを有するクラッシュカン100をアルミ合金のダイカスト鋳造によって形成し、このクラッシュカン100について荷重変位を計測した。
9A and 9B are diagrams showing the crush can used for measuring the load displacement. FIG. 9A is a perspective view of the crush can, and FIG. 9B is Y9b-Y9b in FIG. 9A. A cross-sectional view along the line is shown. As shown in FIG. 9, the
具体的には、クラッシュカン100のフランジ部103を下方から支持した状態で、クラッシュカン100の面部101に上方から図示しない圧子を一定速度で下降させ、前記圧子を介して、車両衝突時に外部から入力される衝撃荷重を模擬した荷重をクラッシュカン100に付加し、クラッシュカン100の荷重変位曲線を調べた。
Specifically, in a state where the
図10は、図9に示すクラッシュカンの荷重変位曲線を示すグラフである。図10に示すように、クラッシュカン100については、前記圧子の下降ストロークである変位が小さいときには最大荷重まで変位に伴って荷重が大きくなり、最大荷重を超えると変位が大きくなるにつれて荷重が変動しながら小さくなり、所定変位まで荷重が作用するという荷重変位曲線が得られた。 FIG. 10 is a graph showing a load displacement curve of the crash can shown in FIG. As shown in FIG. 10, with respect to the crash can 100, when the displacement, which is the descending stroke of the indenter, is small, the load increases with the displacement up to the maximum load, and when the displacement exceeds the maximum load, the load fluctuates as the displacement increases. However, the load displacement curve was obtained in which the load was reduced to a predetermined displacement.
また、本願発明者等は、アルミ合金を用いることによって軽量化を図りつつエネルギ吸収性能を向上させることができるアルミ合金製のクラッシュカンの開発にあたり、鉄鋼材料とアルミ合金材料を用いて略十字状断面を有するクラッシュカンの荷重変位特性について、CAEによるシミュレーション解析を行った。 Further, the inventors of the present application have developed a crash can made of aluminum alloy that can improve energy absorption performance while reducing the weight by using an aluminum alloy. A CAE simulation analysis was performed on the load-displacement characteristics of a crash can having a cross section.
図11は、シミュレーション解析に用いたクラッシュカンを示す図であり、図11(a)は、クラッシュカンの斜視図、図11(b)は、図11(a)におけるY11b−Y11b線に沿った断面図を示している。図11に示すように、シミュレーション解析に用いたクラッシュカン110は、閉断面状に形成される閉断面部111と、該閉断面部111の長手方向である軸方向両端に設けられる平板状の板状部115とを備え、閉断面部111は、十字状断面を有する壁面部112を備え、板状部115には4つのボルト挿通穴115aが形成されている。
11A and 11B are diagrams showing the crash can used for the simulation analysis. FIG. 11A is a perspective view of the crash can, and FIG. 11B is along the line Y11b-Y11b in FIG. A cross-sectional view is shown. As shown in FIG. 11, the crush can 110 used for the simulation analysis includes a
壁面部112はまた、閉断面部111の軸方向に延び、図11(b)に示すように、上下左右にそれぞれ位置する上壁面部112a、下壁面部112b、左壁面部112c及び右壁面部112dと、上壁面部112aの左右方向両端から下側に延びる上左縦壁面部112e及び上右縦壁面部112fと、下壁面部112bの左右方向両端からそれぞれ上側に延びる下左縦壁面部112g及び下右縦壁面部112hと、左壁面部112cの上下方向両端からそれぞれ右側に延びる左上横壁面部112i及び左下横壁面部112jと、右壁面部112dの上下方向両端からそれぞれ左側に延びる右上横壁面部112k及び右下横壁面部112lを備え、上下左右にそれぞれ突出する突出部112m、112n、112p、112qを備えて断面十字状に形成されている。
The
図11に示すクラッシュカン110ではまた、閉断面部111と板状部115は一定厚さを有するように形成されている。そして、このクラッシュカン110について、板状部115の一方を外方側から支持した状態で、板状部115の他方から車両衝突時に外部から入力される衝撃荷重を模擬した荷重をクラッシュカン110に付加した場合について、荷重変位をシミュレーション解析した。
In the crash can 110 shown in FIG. 11, the
また、この解析では、クラッシュカン110を鉄鋼材料で成形した場合とアルミ合金で成形した場合について解析し、以下の表1に示すサンプルAからEまでの5つのサンプルについてそれぞれ行った。なお、表1では、クラッシュカンの材料、板厚、重量を示し、ダイカスト用アルミ合金材料としては伸びが小さい材料、すなわちMn:0.43%、Si:9.97%、Mo:0.12%、Zr:0.13%、Mg:0.04%、Fe:0.1%、Ti:0.09%、残部がAl及び不可避的不純物である化学成分組成を有する材料と伸びが大きい材料、すなわちMn:1.56%、Si:0.22%、Cu:0.05%、Mg:0.16%、Fe:0.65%、Ti:0.15%、残部がAl及び不可避的不純物である化学成分組成を有する材料との2種類について行った。 Further, in this analysis, the case where the crush can 110 was formed from a steel material and the case formed from an aluminum alloy was analyzed, and each of five samples A to E shown in Table 1 below was performed. Table 1 shows the material, thickness, and weight of the crash can. The aluminum alloy material for die casting has a low elongation, that is, Mn: 0.43%, Si: 9.97%, Mo: 0.12 %, Zr: 0.13%, Mg: 0.04%, Fe: 0.1%, Ti: 0.09%, the material having the chemical composition with the balance being Al and inevitable impurities and the material having a large elongation That is, Mn: 1.56%, Si: 0.22%, Cu: 0.05%, Mg: 0.16%, Fe: 0.65%, Ti: 0.15%, the balance being Al and inevitable The test was performed for two types of materials having chemical composition as impurities.
図12は、図11に示すクラッシュカンの荷重変位のシミュレーション結果を示すグラフである。図12に示すように、サンプルAとサンプルB及びサンプルCとの荷重変位曲線から、鉄鋼材料に代えてアルミ合金材料を用いることで、板厚を増加させても重量を低下させて略等しい荷重変位曲線を得ることができることが分かった。 FIG. 12 is a graph showing a simulation result of the load displacement of the crash can shown in FIG. As shown in FIG. 12, from the load displacement curves of Sample A, Sample B, and Sample C, by using an aluminum alloy material instead of a steel material, the weight is reduced even if the plate thickness is increased, and the load is substantially equal. It was found that a displacement curve can be obtained.
また、サンプルBとサンプルCの荷重変位曲線から、アルミ合金材料を用いる場合、伸びが大きい材料と伸びが小さい材料では、板厚が等しい場合には変位が小さいときの初期荷重は略等しくなるが、伸びが大きい材料では変位が大きくなっても荷重が略一定であるのに対し、伸びが小さい材料では変位が大きくなると荷重が低下することが分かった。 Also, from the load displacement curves of Sample B and Sample C, when using an aluminum alloy material, the initial load when the displacement is small is substantially equal when the plate thickness is the same for the material with a large elongation and the material with a small elongation. It was found that the load is substantially constant even when the displacement is increased in the material having a large elongation, whereas the load is decreased when the displacement is increased in the material having a small elongation.
サンプルBとサンプルCに対してそれぞれ板厚を増加させたサンプルDとサンプルEについても同様に、サンプルDとサンプルEの荷重変位曲線から、伸びが大きい材料と伸びが小さい材料では、板厚が等しい場合には初期荷重は略等しくなるが、伸びが大きい材料では変位が大きくなっても荷重が略一定であるのに対し、伸びが小さい材料では変位が大きくなると荷重が低下することが分かった。また、サンプルBとサンプルDの荷重変位曲線及びサンプルCとサンプルEの荷重変位曲線から、板厚を増加させることで荷重が増加することが分かった。 Similarly, with respect to Sample D and Sample E in which the plate thickness is increased with respect to Sample B and Sample C, the thickness of the material having a large elongation and a material having a small elongation is determined from the load displacement curves of Sample D and Sample E. In the case of equality, the initial load is almost equal, but the material with large elongation is almost constant even when the displacement is large, while the material with small elongation is found to decrease the load when the displacement is large. . Further, it was found from the load displacement curves of Sample B and Sample D and the load displacement curves of Sample C and Sample E that the load increases as the plate thickness is increased.
このシミュレーション解析結果から、閉断面部111を有するクラッシュカン110について鉄鋼材料に代えてアルミ合金を用い、ダイカスト鋳造によって形成することで、クラッシュカン110の軽量化を図りつつ、鉄鋼材料を用いる場合と同等以上のエネルギ吸収性能を得ることができると考えられる。
From this simulation analysis result, the crush can 110 having the
図13は、クラッシュカンの荷重変位曲線を説明するための説明図である。クラッシュカン100の荷重変位曲線の実験結果やクラッシュカン110の荷重変位曲線のシミュレーション結果から、図13に示すように、閉断面状に形成された閉断面部を有するクラッシュカン100、110については、P1で示す位置において初期荷重が大きくなり、その後にP2で示す位置において変位の増加とともに小さい荷重で変動し、P3で示す所定変位まで荷重が作用するという荷重変位曲線が得られる。
FIG. 13 is an explanatory diagram for explaining a load displacement curve of a crash can. From the experimental result of the load displacement curve of the crash can 100 and the simulation result of the load displacement curve of the crash can 110, as shown in FIG. 13, the
クラッシュカン100、110のエネルギ吸収量は、クラッシュカン100、110が潰れることにより吸収できるエネルギであり、荷重と変位との積(斜線ハッチングを施した領域)で表されるものであるので、荷重が発生する変位を長くすることで、すなわちP3で示す位置を図13において右側に移動させることで、クラッシュカン100、110のエネルギ吸収量を増加させてエネルギ吸収性能を向上させることができると考えられる。
The energy absorption amount of the
以下、本発明の実施形態に係るクラッシュカンについて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るクラッシュカンを示す側面図、図2は、前記クラッシュカンがバンパレインに取り付けられた状態を示す斜視図、図3は、図2におけるY3a−Y3a線及びY3b−Y3b線に沿った断面図であり、図3(a)は、図2におけるY3a−Y3a線に沿った断面図、図3(b)は、図2におけるY3b−Y3b線に沿った断面図である。
Hereinafter, a crash can according to an embodiment of the present invention will be described.
FIG. 1 is a side view showing a crash can according to the first embodiment of the present invention, FIG. 2 is a perspective view showing a state where the crash can is attached to a bumper rain, and FIG. 3 is a Y3a-Y3a line in FIG. And FIG. 3A is a sectional view taken along line Y3a-Y3a in FIG. 2, and FIG. 3B is taken along line Y3b-Y3b in FIG. It is sectional drawing.
図1では、車体の右前部に設けられたクラッシュカン10について示しているが、この図1に示すように、本発明の第1実施形態に係るクラッシュカン10は、車体前方側において車幅方向に延びるバンパ(不図示)内に設けられ閉断面状に形成された閉断面部を有するバンパレイン1と、バンパレイン1の車幅方向端部における車体後方側に配設され、車体前後方向に延びるサイドフレーム5との間に設けられている。
Although FIG. 1 shows the crash can 10 provided at the right front portion of the vehicle body, as shown in FIG. 1, the crash can 10 according to the first embodiment of the present invention has a vehicle width direction on the vehicle body front side. A
なお、以下の説明では、車体の右前部に設けられたクラッシュカン10について説明しているが、車体の左前部に設けられるクラッシュカン、車体の右後部に設けられるクラッシュカン及び車体の左後部に設けられるクラッシュカンについても同様に構成されて同様に形成されている。 In the following description, the crash can 10 provided at the right front portion of the vehicle body is described. However, the crash can provided at the left front portion of the vehicle body, the crash can provided at the right rear portion of the vehicle body, and the left rear portion of the vehicle body. The crush can provided is similarly configured and similarly formed.
図2に示すように、バンパレイン1は、車体外方側に位置して略平板状に形成されるバンパレインアウタ2と、車体内方側に位置して断面ハット状に形成されるバンパレインインナ3、具体的には後面部3aと、後面部3aの両端から該後面部3aと略直交する方向に延びる両側の側面部3bと、両側の側面部3bから後面部3aと平行に延びるフランジ部3cとを備えて断面ハット状に形成されたバンパレインインナ3によって構成されている。
As shown in FIG. 2, the
バンパレイン1は、バンパレインインナ3のフランジ部3cをバンパレインアウタ2と接合させることにより後面部3aが車体前後方向内方側に突出して閉断面状に形成され、バンパレインアウタ2とバンパレインインナ3の後面部3a及び側面部3bとによって形成される閉断面部4を有している。なお、バンパレインインナ2とバンパレインアウタ3とは、例えば鋼板をプレス加工して成形することができる。
The
一方、サイドフレーム5は、車体前後方向に延びるとともに、車幅方向外方側に位置して断面ハット状に形成されるサイドフレームアウタ6と、車幅方向内方側に位置して断面ハット状に形成されるサイドフレームインナ7とによって閉断面状に形成されている。また、サイドフレーム5の車体前方側に、車体前後方向と直交する方向に延びる取付プレート8が取り付けられている。なお、サイドフレームアウタ6とサイドフレームインナ7とは、例えば鋼板をプレス加工して成形することができる。
On the other hand, the
バンパレイン1とサイドフレーム5との間に、具体的にはバンパレイン1の閉断面部4とサイドフレーム1の端部との間に設けられるクラッシュカン10は、バンパレイン1に入力された荷重を吸収するためものであり、車体前後方向に延びるとともに十字状断面を有して閉断面状に形成される壁面部12と、該壁面部12の車体前後方向における一方の端部に設けられる底面部15と、該壁面部12の車体前後方向における他方の端部に設けられる取付部17とを備えている。
A crash can 10 provided between the
クラッシュカン10の壁面部12は、図3(b)に示すように、上下左右にそれぞれ位置する上壁面部12a、下壁面部12b、左壁面部12c及び右壁面部12dと、上壁面部12aの左右方向両端から下側に延びる上左縦壁面部12e及び上右縦壁面部12fと、下壁面部12bの左右方向両端からそれぞれ上側に延びる下左縦壁面部12g及び下右縦壁面部12hと、左壁面部12cの上下方向両端からそれぞれ右側に延びる左上横壁面部12i及び左下横壁面部12jと、右壁面部12dの上下方向両端からそれぞれ左側に延びる右上横壁面部12k及び右下横壁面部12lを備えている。
As shown in FIG. 3B, the
これにより、壁面部12は、上下左右にそれぞれ突出する突出部12m、12n、12p、12qを備えるとともに車体前後方向に延びる12本の稜線を備え、車体前後方向と略直交する方向において非円形断面、具体的には略十字形断面を有して閉断面状に形成されている。
Thereby, the
壁面部12はまた、図3(a)に示すように、バンパレイン1に取り付けられた際にサイドフレーム5側からバンパレイン1側に向けて先細り状に形成されるとともに、略一定の所定厚さを有するように形成されているが、壁面部12に他の壁面部12よりも厚さの薄い薄肉部12rが設けられ、薄肉部12rは、壁面部12の車体前後方向と略直交する方向に略全周に亘って設けられている。薄肉部12rはまた、後述するようにクラッシュカン10をアルミ合金のダイカスト鋳造によって形成する際に成形型の型抜きを行うことができるように形成されている。
As shown in FIG. 3A, the
クラッシュカン10の底面部15は、壁面部12の車体前後方向における一方の端部において車体前後方向と略直交する方向に延び、壁面部12内の空間を塞ぐように十字状に形成されている。底面部15はまた、その中央に円形状の開口部15aが形成されるともに、その外方側にクラッシュカン10をバンパレイン1に取り付けるための4つのボルト挿通穴15bが形成されている。
The
一方、クラッシュカン10の取付部17は、壁面部12の車体前後方向における他方の端部において車体前後方向と略直交する方向に外方側に延び、略矩形状に形成されている。取付部17はまた、その中央に壁面部12の形状に対応して十字形の開口部17aが形成されるとともに、その外方側にクラッシュカン10をサイドフレーム5に取り付けるための4つのボルト挿通穴17bが形成されている。
On the other hand, the mounting
このようにして構成されるクラッシュカン10は、後述するようにアルミ合金のダイカスト鋳造によって形成され、バンパレイン1とサイドフレーム5との間に配設されてバンパレイン1とサイドフレーム5にそれぞれ取り付けられるが、本実施形態では、クラッシュカン10が取り付けられるバンパレイン1の閉断面状に形成された閉断面部4のサイドフレーム5側に、すなわちバンパレインインナ3の後面部3aに、クラッシュカン10のバンパレイン1側を挿入するための十字形の開口部4aが形成されている。
The crash can 10 thus configured is formed by die casting of an aluminum alloy as will be described later, and is disposed between the
図3(a)に示すように、クラッシュカン10のバンパレイン1側がバンパレイン1の閉断面部4のサイドフレーム5側に形成された開口部4aを通じて閉断面部4内に挿入され、クラッシュカン10の底面部15とバンパレインアウタ2とがボルトB1及びナットN1を用いて相互に締結させられ、クラッシュカン10がバンパレイン1に取り付けられている。なお、バンパレインアウタ2には、ボルトB1を挿通させるためのボルト挿通穴が形成されている。
As shown in FIG. 3A, the
クラッシュカン10の壁面部12に設けられた薄肉部12rは、このようにクラッシュカン10のバンパレイン1側がバンパレイン1の閉断面部4内に挿入された状態において、バンパレイン1の閉断面部4内に挿入された壁面部12に設けられるように形成されている。
The
一方、クラッシュカン10のサイドフレーム5側は、図1に示すように、クラッシュカン10の取付部17とサイドフレーム5の取付プレート8とがボルトB2及びナットN2を用いて締結させられ、クラッシュカン10がサイドフレーム5に取り付けられている。なお、サイドフレーム5の取付プレート8には、ボルトB2を挿通させるためのボルト挿通穴が形成されている。
On the other hand, on the
ここで、本実施形態に係るクラッシュカンの製造について説明する。
図4は、前記クラッシュカンを成形するための成形型を示す断面図である。図4に示すように、本実施形態に係るクラッシュカン10をアルミ合金のダイカスト鋳造によって形成する際には、クラッシュカン10の形状に応じて形成されたキャビティSを有する成形型20を備えた高真空ダイカスト鋳造装置を用いて形成され、成形型20は、固定型21と該固定型21に対して開閉可能に構成される可動型25とを備えている。
Here, the manufacture of the crash can according to the present embodiment will be described.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing a mold for molding the crush can. As shown in FIG. 4, when the crush can 10 according to the present embodiment is formed by die casting of an aluminum alloy, a high die having a
成形型20の固定型21は、クラッシュカン10の外面形状に応じて凹状に窪んで形成されたキャビティ面21aを備え、キャビティ面21aには、クラッシュカン10の壁面部12に設けられる薄肉部12rに対応して該キャビティ面21aの内方側に突出する凸部21bが形成されている。この凸部21bは、ダイカスト鋳造後にクラッシュカン10が可動型25とともに型開き方向に移動することができるように形成されている。また、固定型21には、4本の固定ピン22が挿入され、クラッシュカン10の底面部15に形成されるボルト挿通穴15bに対応するキャビティ面21aの一部が固定ピン22の先端部22aによって形成されている。
The fixed die 21 of the molding die 20 includes a
一方、成形型20の可動型25は、クラッシュカン10の内面形状に応じて形成されたキャビティ面25aを備え、キャビティ面25aは、クラッシュカン10の壁面部12に対応して断面十字状に且つ先細り状に形成されている。可動型25にはまた、図示しない4本の固定ピンが挿入され、クラッシュカン10の取付部17に形成されるボルト挿通穴17bに対応するキャビティ面25aの一部が前記固定ピンの先端部によって形成されている。
On the other hand, the
本実施形態では、このようにして形成される成形型20を備えた高真空ダイカスト鋳造装置を用いて、離型剤をキャビティ面21a、25aに塗布した後に固定型21と可動型25とを型閉めすることにより成形型20内にクラッシュカン10の形状に応じたキャビティSを形成し、該キャビティSに図示しない注入手段によってアルミ合金を注入し、所定時間経過後に成形型20を型開きしてクラッシュカン10を形成した。
In the present embodiment, the fixed
具体的には、型閉め力500トンの高真空ダイカスト鋳造装置を使用し、鋳造条件として、プランジャ速度を1.5m/s、キャビティS内の真空度を98kPa、成形型20の温度を150〜160℃に設定してダイカスト鋳造を行った。また、アルミ合金材料として、Mn:1.56%、Si:0.22%、Cu:0.05%、Mg:0.16%、Fe:0.65%、Ti:0.15%、残部がAl及び不可避的不純物である化学成分組成を有するものを用いて行った。
Specifically, a high vacuum die casting apparatus with a mold closing force of 500 tons is used. As casting conditions, the plunger speed is 1.5 m / s, the degree of vacuum in the cavity S is 98 kPa, and the temperature of the
前記アルミ合金材料を用いて前記条件について製造したものについて、機械的特性を評価すると、0.2%耐力が約80MPa、引張強さが約160MPa、伸びが約25%である機械的特性が得られた。なお、前記機械的特性を有するアルミ合金材料は、クラッシュカン10に衝撃荷重が作用する場合においても割れを抑制することができ、好適に潰れてエネルギを吸収することができる。 When mechanical properties of the aluminum alloy material manufactured under the above conditions were evaluated, mechanical properties of 0.2% yield strength of about 80 MPa, tensile strength of about 160 MPa, and elongation of about 25% were obtained. It was. The aluminum alloy material having the mechanical characteristics can suppress cracking even when an impact load is applied to the crash can 10 and can be suitably crushed to absorb energy.
また、本実施形態では、前記条件でアルミ合金のダイカスト鋳造によって形成したクラッシュカン10について、荷重変位を計測する試験を行った。前述したクラッシュカン100の試験と同様に、クラッシュカン10の取付部17を下方から支持した状態で、クラッシュカン10の底面部15に上方から図示しない圧子を一定速度で下降させ、前記圧子を介して、車両衝突時に外部から入力される衝撃荷重を模擬した荷重をクラッシュカン10に付加し、クラッシュカン10の荷重変位曲線を調べた。
Moreover, in this embodiment, the test which measures load displacement was done about the crash can 10 formed by the die-casting of the aluminum alloy on the said conditions. Similar to the test of the crash can 100 described above, in a state where the mounting
図5は、前記クラッシュカンの荷重変位曲線を示すグラフである。図5に示すように、アルミ合金のダイカスト鋳造によって形成されたクラッシュカン10については、変位が小さいときに荷重が大きくなることを抑制し、所定変位まで荷重が変動しながら略一定に作用するという荷重変位曲線が得られた。 FIG. 5 is a graph showing a load displacement curve of the crash can. As shown in FIG. 5, the crash can 10 formed by die casting of an aluminum alloy suppresses an increase in load when the displacement is small, and acts substantially constant while changing the load up to a predetermined displacement. A load displacement curve was obtained.
図6は、バンパレインのサイドフレーム側に取り付けられたクラッシュカンを示す断面図であり、図6では、バンパレイン1とサイドフレーム5とが図3と同様の所定位置に配置され、バンパレインアウタ2とサイドフレーム5との離間距離Lが一定である場合に、バンパレイン1のサイドフレーム5側、具体的にはバンパレインインナ3のサイドフレーム5側に取り付けられたクラッシュカン30を示している。
6 is a cross-sectional view showing the crash can attached to the side frame side of the bumper rain. In FIG. 6, the
このクラッシュカン30は、クラッシュカン10に対して壁面部12の車体前後方向における長さが短く形成されたものであり、本実施形態では、このクラッシュカン30についても荷重変位を計測する試験を行った。図5には、破線によって、バンパレイン1のサイドフレーム5側に取り付けられるクラッシュカン30の荷重変位曲線の最大変位を示している。
The crash can 30 is formed by shortening the length of the
図5に示すように、クラッシュカン10のバンパレイン1側がバンパレイン1の閉断面部4内に挿入されてバンパレイン1に取り付けられる場合には、バンパレイン1の閉断面部4のサイドフレーム5側に取り付けられる場合に比してバンパレイン1とサイドフレーム5との離間距離を大きくすることなく、クラッシュカン10の車体前後方向における長さを長くすることができるので、クラッシュカンのエネルギ吸収量を増加させてエネルギ吸収性能を向上させることができる。これは、クラッシュカン10と連結されるサイドフレーム5に入力される荷重を低減する効果となる。
As shown in FIG. 5, when the
なお、本実施形態に係るクラッシュカン10では、該クラッシュカン10の壁面部12に設けられる薄肉部12rは、クラッシュカン10の壁面部12の外側が窪んで形成されているが、クラッシュカン10の壁面部12の内側が外側に窪んで形成することも可能である。
In the crash can 10 according to the present embodiment, the
このように、本実施形態に係るクラッシュカン10は、アルミ合金のダイカスト鋳造によって形成することにより軽量化を図りつつ、クラッシュカン10のバンパレイン1側がバンパレイン1の閉断面部4のサイドフレーム5側に形成された開口部4aを通じて閉断面部4内に挿入されてバンパレイン1に取り付けられることにより、バンパレイン1の閉断面部4のサイドフレーム5側に取り付けられる場合に比してバンパレイン1とサイドフレーム5との離間距離を大きくすることなくクラッシュカン10の長さを長くすることができるので、クラッシュカン10のエネルギ吸収量を増加させてエネルギ吸収性能を向上させることができる。特に、バンパレイン1に入力される荷重が大きい場合にエネルギを効果的に吸収することができる。
As described above, the crash can 10 according to the present embodiment is formed by die casting of an aluminum alloy to reduce the weight, while the
また、クラッシュカン10は、車体前後方向に延びるとともに所定厚さを有する壁面部12を備え、バンパレイン1の閉断面部4内に挿入されたクラッシュカン10の壁面部12に他の壁面部12よりも厚さの薄い薄肉部12rが設けられていることにより、車両衝突時などにバンパレイン1を通じてクラッシュカン10に荷重が入力される際に、薄肉部12rを起点としてクラッシュカン10を座屈変形させることができるので、クラッシュカン10に作用する初期荷重が大きくなることを抑制してクラッシュカン10に連結されるサイドフレーム5などの他の部材が損傷することを抑制することができる。
Further, the crash can 10 includes a
更に、クラッシュカン10は、サイドフレーム5側からバンパレイン1側に向かうにつれて先細り形状に形成されていることにより、車両衝突時などにバンパレイン1を通じてクラッシュカン10に荷重が入力される際に、クラッシュカン10の座屈変形をバンパレイン1側から行わせることができる。また、クラッシュカン10をダイカスト鋳造によって形成する場合に、成形時の型抜きを容易に行うことができる。
Furthermore, since the crash can 10 is formed in a tapered shape from the
また、本実施形態では、クラッシュカン10の壁面部12は、車体前後方向に延びる稜線を備え、車体前後方向と略直交する方向において略十字形断面を有して閉断面状に形成されているが、車体前後方向に延びる稜線を備え、多角形断面などのその他の非円形断面を有して閉断面状に形成することも可能である。これにより、車体前後方向に延びる稜線によって車体前後方向に荷重を伝達することができ、バンパレイン1への荷重入力方向とクラッシュカン10の軸方向とがずれたオフセット衝突時などにおいても、前記効果を有効に得ることができる。
In the present embodiment, the
図7は、本発明の第2実施形態に係るクラッシュカンを示す断面図である。本発明の第2実施形態に係るクラッシュカン40は、本発明の第1実施形態に係るクラッシュカン10と、車体を牽引するための牽引フックを取り付けることができるようになっていること以外は同様であるので、同様の構成については同一符号を付して説明を省略する。なお、図7では、図3に対応する断面について示している。 FIG. 7 is a cross-sectional view showing a crush can according to the second embodiment of the present invention. The crash can 40 according to the second embodiment of the present invention is the same as the crash can 10 according to the first embodiment of the present invention except that a tow hook for towing the vehicle body can be attached. Therefore, the same reference numerals are assigned to the same components, and the description thereof is omitted. FIG. 7 shows a cross section corresponding to FIG.
図7に示すように、クラッシュカン40においても、クラッシュカン10と同様に、アルミ合金のダイカスト鋳造によって形成され、該クラッシュカン40のバンパレイン1側がバンパレイン1の閉断面部4のサイドフレーム5側に形成された開口部4aを通じて閉断面部4内に挿入されてバンパレイン1に取り付けられているが、クラッシュカン40では、クラッシュカン40の底面部15に牽引フック取付用ネジ部41aを有するインサート部品41が鋳ぐるまれて形成されている。
As shown in FIG. 7, the crash can 40 is also formed by die casting of an aluminum alloy in the same manner as the crash can 10, and the
クラッシュカン40の底面部15は、その中央にクラッシュカン15の内方側に突出する厚肉部15cが設けられ、該厚肉部15cには、牽引フック45を取り付けるための牽引フック取付用ネジ部41aを有するインサート部品41が鋳ぐるまれている。このインサート部品41は、成形型内の所定位置に配置された状態でダイカスト鋳造することによって一体的に形成されている。なお、クラッシュカン10の牽引フック取付用ネジ部41aに対応してバンパレインアウタ2にもボルト挿通穴が形成されている。
The
このようにして形成される第2実施形態に係るクラッシュカン40においても、アルミ合金のダイカスト鋳造によって形成することにより軽量化を図りつつ、クラッシュカン10のバンパレイン1側がバンパレイン1の閉断面部4内に挿入されてバンパレイン1に取り付けられることにより、バンパレイン1の閉断面部4のサイドフレーム5側に取り付けられる場合に比してクラッシュカン40のエネルギ吸収量を増加させてエネルギ吸収性能を向上させることができる。
Also in the crash can 40 according to the second embodiment formed as described above, the
また、クラッシュカン40の底面部15に牽引フック45を取り付けるための牽引フック取付用ネジ部41aを備えたクラッシュカン40をアルミ合金のダイカスト鋳造によって一体的に形成することで、バンパレイン1に牽引フック45を取り付けるための部材を別途製造して取り付ける必要がなく、製造工程及び製造コストの低減を図ることができる。
Further, the crash can 40 having the tow hook attaching
なお、第2実施形態に係るクラッシュカン40では、牽引フック取付用ネジ部41aを有するインサート部品41をダイカスト鋳造によって一体的に形成しているが、インサート部品を用いることなく、クラッシュカン40の底面部15に厚肉部15cを形成した後に、該厚肉部15cに牽引フック取付用ネジ部を機械加工によって形成するようにしてもよい。
In the crash can 40 according to the second embodiment, the
図8は、本発明の第3実施形態に係るクラッシュカンを示す断面図である。本発明の第3実施形態に係るクラッシュカン50は、本発明の第1実施形態に係るクラッシュカン10において、底面部15がバンパレイン1と取り付けられることに代えて、クラッシュカン50の車体前後方向内方側に設けられたフランジ部を用いてバンパレイン1と取り付けるようにしたものであり、クラッシュカン10と同様の構成については同一符号を付して説明を省略する。なお、図8では、図3に対応する断面について示している。
FIG. 8 is a sectional view showing a crash can according to the third embodiment of the present invention. The crash can 50 according to the third embodiment of the present invention is the same as the crash can 10 according to the first embodiment of the present invention. A flange portion provided on the side is used to attach to the
図8に示すように、クラッシュカン50においても、クラッシュカン10と同様に、アルミ合金のダイカスト鋳造によって形成され、該クラッシュカン50のバンパレイン1側がバンパレイン1の閉断面部4のサイドフレーム5側に形成された開口部4aを通じて閉断面部4内に挿入されているが、クラッシュカン50では、壁面部12にフランジ部12sが形成され、該フランジ部12sがバンパレイン1の閉断面部4における開口部4aの周縁部4bと連結されることによりバンパレイン1に取り付けられている。
As shown in FIG. 8, the crash can 50 is also formed by die casting of an aluminum alloy in the same manner as the crash can 10, and the
クラッシュカン50では、クラッシュカン50の車体前後方向内方側において壁面部12に底面部15と略平行にクラッシュカン50の外方側に延びるフランジ部12sが形成され、フランジ部12sは、壁面部12の略全周に亘って形成されている。また、フランジ部12sには、クラッシュカン50をバンパレイン1の閉断面部4のサイドフレーム5側に形成された開口部4aの周縁部4bに連結するためのボルト挿通穴12tが形成されている。なお、バンパレイン1の閉断面部4のサイドフレーム5側に形成された開口部4aの周縁部4bにも、フランジ部12sのボルト挿通穴12tに対応してボルト挿通穴が形成されている。
In the crash can 50, a
これにより、クラッシュカン50では、図8に示すように、クラッシュカン50のバンパレイン1側がバンパレイン1の閉断面部4のサイドフレーム5側に形成された開口部4aを通じて閉断面部4内に挿入された状態で、フランジ部12sとバンパレイン1の開口部4aの周縁部4bとがボルトB3及びナットN3を用いて相互に締結させられることにより、クラッシュカン50がバンパレイン1に取り付けられている。
As a result, in the crash can 50, as shown in FIG. 8, the
このようにして形成される第3実施形態に係るクラッシュカン50においても、アルミ合金のダイカスト鋳造によって形成することにより軽量化を図りつつ、クラッシュカン50のバンパレイン1側がバンパレイン1の閉断面部4内に挿入されてバンパレイン1に取り付けられることにより、バンパレイン1の閉断面部4のサイドフレーム5側に取り付けられる場合に比してクラッシュカン50のエネルギ吸収量を増加させてエネルギ吸収性能を向上させることができる。なお、図示しないが、このクラッシュカン50は、前後方向、及び左右方向に分割可能な割型を用いることで成形可能である。
Also in the crash can 50 according to the third embodiment formed in this way, the
なお、本発明は、例示された実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計上の変更が可能であることは言うまでもない。 It should be noted that the present invention is not limited to the illustrated embodiment, and it goes without saying that various improvements and design changes can be made without departing from the scope of the present invention.
以上のように、本発明によれば、車体前後方向に延びるサイドフレームの端部と車幅方向に延びるバンパレインの閉断面部との間にクラッシュカンが設けられた車両において、軽量化を図りつつエネルギ吸収性能を向上させることができることが可能となるから、この種の車両の製造産業分野において好適に利用される可能性がある。 As described above, according to the present invention, in a vehicle in which a crash can is provided between the end portion of the side frame extending in the longitudinal direction of the vehicle body and the closed cross-sectional portion of the bumper rain extending in the vehicle width direction, the weight can be reduced. Since the energy absorption performance can be improved, it may be suitably used in the field of manufacturing this type of vehicle.
1 バンパレイン
4 閉断面部
4a 開口部
4b 周縁部
5 サイドフレーム
10、30、40、50、100、110 クラッシュカン
12 壁面部
12r 薄肉部
12s フランジ部
DESCRIPTION OF
Claims (6)
前記クラッシュカンは、アルミ合金のダイカスト鋳造によって形成され、該クラッシュカンのバンパレイン側が前記バンパレインの閉断面部のサイドフレーム側に形成された開口部を通じて前記閉断面部内に挿入されて前記バンパレインに取り付けられている、
ことを特徴とするダイカストアルミ合金製クラッシュカン。 A crash can for absorbing a load input to the bumper rain, provided between the end of the side frame extending in the longitudinal direction of the vehicle body and the closed cross section of the bumper rain extending in the vehicle width direction,
The crash can is formed by die casting of an aluminum alloy. ing,
Crush can made of die-cast aluminum alloy.
ことを特徴とする請求項1に記載のダイカストアルミ合金製クラッシュカン。 The crash can includes a wall portion extending in the longitudinal direction of the vehicle body and having a predetermined thickness, and the wall portion of the crash can inserted into the closed cross-sectional portion of the bumper rain is thinner than the other wall portions. Is provided,
The die-cast aluminum alloy crash can according to claim 1.
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のダイカストアルミ合金製クラッシュカン。 The crash can is formed in a tapered shape from the side frame side toward the bumper rain side,
The die-cast aluminum alloy crush can according to claim 1 or 2, characterized by the above.
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載のダイカストアルミ合金製クラッシュカン。 The crash can includes a flange portion on the vehicle body front-rear direction inner side of the crash can, and the flange portion is attached to the bumper rain by being connected to a peripheral portion of the opening in the closed cross-sectional portion of the bumper rain. Yes,
The die-cast aluminum alloy crush can according to any one of claims 1 to 3.
ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載のダイカストアルミ合金製クラッシュカン。 The crash can includes a wall surface portion that extends in the vehicle body front-rear direction, the wall surface portion includes a ridge line that extends in the vehicle body front-rear direction, and is formed in a closed cross-sectional shape having a non-circular cross section in a direction substantially orthogonal to the vehicle body front-rear direction. Yes,
The die-cast aluminum alloy crush can according to any one of claims 1 to 4.
ことを特徴とする請求項5に記載のダイカストアルミ合金製クラッシュカン。 The wall surface portion of the crash can has a substantially cross-shaped cross section in a direction substantially orthogonal to the vehicle body longitudinal direction.
The die-cast aluminum alloy crash can according to claim 5.
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JP2014125172A (en) * | 2012-12-27 | 2014-07-07 | Toyota Motor Corp | Vehicular front structure |
CN114851999A (en) * | 2022-05-31 | 2022-08-05 | 南通理工学院 | New energy automobile energy-absorbing bumper |
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