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JP2012153119A - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 Download PDF

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JP2012153119A JP2011016783A JP2011016783A JP2012153119A JP 2012153119 A JP2012153119 A JP 2012153119A JP 2011016783 A JP2011016783 A JP 2011016783A JP 2011016783 A JP2011016783 A JP 2011016783A JP 2012153119 A JP2012153119 A JP 2012153119A
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康徳 藤元
Yoshinori Nakajima
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Abstract

【課題】記録画像の所望の到達濃度および濃度表現を実現可能なインクジェット記録装置。
【解決手段】所定領域に対する記録ヘッドの複数回の走査を行い、該複数回の走査で記録ヘッドからインクを吐出して所定領域の記録を完成するインクジェット記録装置であって、所定領域に記録すべき画像を構成する画素ごとの2値データに対してマスクを用いてマスク処理を行い、複数回の走査それぞれで用いる吐出データを生成する生成手段、を具え、マスクは、画素ごとの記録を示す2値データを記録を完成する複数回の走査のうちの複数回の走査に割り当てて画素のそれぞれの走査の吐出データとするインクジェット記録装置。
【選択図】図3

Description

本発明は、種々の2値化手法による記録用画像データを使用しても所定の濃度表現が可能な、記録媒体にインク滴を付与して画像を記録するインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録装置では、粒状感を低減して画質を向上させる一手法として、記録ヘッドから吐出されるインク滴を小液滴化したものが知らされている。そして、このような小さなインク滴で形成されるドットを記録媒体上に好ましい密度に配列させることによって、所望の記録濃度が得られるようにしている。この場合、吐出量が小さくなればなるほど、所望の記録濃度を得るために形成すべきドットの密度が高くなる。しかし、ドットの密度、つまり解像度を高くして高濃度の記録を行う場合、記録ヘッドの駆動周波数との関係から、記録速度が低くなるという問題がある。
この問題を解決するために、特許文献1には、ある階調以上ではインク滴を2回付与する画素を含むように記録することが記載されている。具体的には、図9に示すように、レベル0から4の5値に量子化されたデータのそれぞれに対して、2×2画素のドット配置パターンを対応させる。そして、例えば、レベル3では、インク滴を1回付与する3つの画素のうち1つの画素にはさらにインク滴を付与して、インク滴を2回付与する。レベル4でも同様にインク滴を2回付与する画素を設ける。これにより、比較的低解像度の記録においても高濃度の記録を実現している。
特開2005−104086
しかしながら、特許文献1では、例えば、図9に示すような2×2画素のドット配置パターンを記録する場合は、左上および右下の画素にはインク滴を1回付与し、左下および右上の画素ではインク滴を2回付与するようなマスクパターンを用いる。この場合、図9に示すドット配置パターンを用いるときは問題ないが、例えば、他の形式の2値データに対して上記のマスクを用いると、マスクと2値データとが干渉して、記録画像にモアレを生じて画質が劣化するおそれがある。
例えば、独自の2値化手法(例えば、網点技術)を使いたいというRIP(Raster Image Processor)ベンダーなどによる要求があり、インクジェット記録装置へ2値の記録用画像データを直接入力する入力モードが使われることがある。この場合に、上述のように画素の位置によって記録するドットの数を異ならせるようなマスクをそのまま用いると、上述の干渉の問題を生じるおそれがある。一方、この問題を回避すべく、マスクへの影響を考慮した記録データを作成するとすると、RIPベンダーなどによる独自の2値化の設計自由度が大きく損なわれることになる。
従って、本発明の目的は、2値化手法やデータ作成者の違いによる記録画像の濃度表現への影響を受けずに2値の記録用画像データを直接入力して用いることのできるインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明のインクジェット記録装置は、所定領域に対する記録ヘッドの複数回の走査を行い、該複数回の走査で記録ヘッドからインクを吐出して所定領域の記録を完成するインクジェット記録装置であって、所定領域に記録すべき画像を構成する画素ごとの2値データに対してマスクを用いてマスク処理を行い、複数回の走査それぞれで用いる吐出データを生成する生成手段、を具え、マスクは、画素ごとの記録を示す2値データを記録を完成する複数回の走査のうちの複数回の走査に割り当てて当該画素のそれぞれの走査の吐出データとすることを特徴とする。
上記課題を解決するための本発明のインクジェット記録装置は、所定領域に対する記録ヘッドの複数回の走査を行い、該複数回の走査で記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置であって、2値以上の階調値の多値データによって特定されるドット配置パターンに従って得られる、所定領域に記録すべき画像を構成する画素ごとの2値データに対してマスクを用いてマスク処理を行い、複数回の走査それぞれで用いる、第1記録モード用の吐出データを生成する第1生成手段と、所定領域に記録すべき画像を構成する画素ごとの2値データに対してマスクを用いてマスク処理を行い、複数回の走査それぞれで用いる、第2記録モード用の吐出データを生成する第2生成手段と、所定領域に記録すべき画像を構成する画素ごとの2値データの形式に応じて、第1生成手段又は第2生成手段による吐出データ生成を切り替える制御手段と、を具え、第2生成手段で用いるマスクは、画素ごとの記録を示す2値データを記録を完成する複数回の走査のうちの複数回の走査に割り当てて当該画素のそれぞれの走査の吐出データとすることを特徴とする。
上記課題を解決するための本発明のインクジェット記録方法は、所定領域に対する記録ヘッドの複数回の走査を行い、該複数回の走査で記録ヘッドからインクを吐出して所定領域の記録を完成するインクジェット記録装置によるインクジェット記録方法であって、所定領域に記録すべき画像を構成する画素ごとの2値データに対してマスクを用いてマスク処理を行い、複数回の走査それぞれで用いる吐出データを生成する生成工程を含み、マスクは、画素ごとの記録を示す2値データを記録を完成する複数回の走査のうちの複数回の走査に割り当てて当該画素のそれぞれの走査の吐出データとすることを特徴とする。
上記課題を解決するための本発明のインクジェット記録方法は、所定領域に対する記録ヘッドの複数回の走査を行い、該複数回の走査で記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置によるインクジェット記録方法であって、2値以上の階調値の多値データによって特定されるドット配置パターンに従って得られる、所定領域に記録すべき画像を構成する画素ごとの2値データに対してマスクを用いてマスク処理を行い、複数回の走査それぞれで用いる、第1記録モード用の吐出データを生成する第1生成工程と、所定領域に記録すべき画像を構成する画素ごとの2値データに対してマスクを用いてマスク処理を行い、複数回の走査それぞれで用いる、第2記録モード用の吐出データを生成する第2生成工程と、所定領域に記録すべき画像を構成する画素ごとの2値データの形式に応じて、第1生成工程又は第2生成工程による吐出データ生成を切り替える制御工程と、を含み、第2生成工程で用いるマスクは、画素ごとの記録を示す2値データを記録を完成する複数回の走査のうちの複数回の走査に割り当てて当該画素のそれぞれの走査の吐出データとすることを特徴とする。
本発明によれば、例えば異なるRIPベンダーの製品などの異なる2値化手法により作成された種々の2値の記録用画像データがインクジェット記録装置に入力されても、記録画像における所望の到達濃度および濃度表現を実現できる。
本実施形態のインクジェット記録装置の概略構成を示す斜視図である。 本実施形態のインクジェット記録装置の記録制御回路の概略構成を示す電気ブロック図である。 本発明の第1の実施形態のデータ処理フローを説明した図である。 本実施形態における画像データ変換処理の流れを説明するためのブロック図である。 (a)および(b)は、本発明の第1の実施形態のデータ処理フローを説明した図である。 (a)および(b)は、本発明の第1の実施形態に適用するマスクパターンを示した図である。 本発明の第1および第2の実施形態における3パスのマスクパターンにおいて、それぞれのノズル群が記録するパターンの左上に位置する4×4エリア(画素)の領域を示した図である。 (a)〜(z)は、本発明の第1の実施形態で画像を記録する様子を説明した図である。 従来法におけるドット配置およびインク滴の数を示した図である。
(第1の実施形態)
以下に、本発明の第1の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本実施形態で適用可能なカラーインクジェット記録装置の1つの構成例を示す概要斜視図である。インクタンク205〜208は、4色のインク(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック:C、M、Y、K)をそれぞれ収容しており、これら4色のインクを記録ヘッド201〜204に対して供給可能に構成されている。記録ヘッド201〜204は、4色のインクに対応して設けられ、インクタンク205〜208から供給されるインクを吐出できるように構成されている。記録画像の粒状感を低減するために、記録ヘッドに配列する各記録素子から吐出されるインク滴は固定量の小液滴に設定されている。
搬送ローラ103は、補助ローラ104とともに記録媒体(記録用紙)107を挟持しながら回転して、記録媒体107を搬送するとともに、記録媒体107を保持する役割も担っている。キャリッジ106は、インクタンク205〜208及び記録ヘッド201〜204を搭載可能であって、これら記録ヘッド及びインクタンクを搭載しながらX方向沿って往復移動可能に構成されている。このキャリッジ106の往復移動中に記録ヘッドからインクが吐出され、これにより記録媒体に画像が記録される。記録ヘッド201〜204の回復動作時等の非記録動作時には、このキャリッジ106は図中の点線で示したホームポジション位置hに待機するように制御される。
図1に示すホームポジションhに待機している記録ヘッド201〜204は、記録開始命令が入力されると、キャリッジ106と共に図中X方向に移動しつつ、インクを吐出して記録媒体107上に画像を記録する。この記録ヘッドの1回の移動(走査)によって、記録ヘッド201の吐出口の配列範囲に対応した幅を有する領域に対して記録が行われる。キャリッジ106の主走査方向(X方向)への1回の走査に伴う記録が終了すると、キャリッジ106はホームポジションhに戻り、再び図中のX方向へ走査しながら記録ヘッド201〜204で記録を行う。前回の記録走査が終了してから続く記録走査が始まる前には、搬送ローラ103が回転して、主走査方向と交差する副走査方向(Y方向)へと記録媒体が搬送される。このように記録ヘッドの記録走査と記録媒体の搬送とを繰り返すことにより記録媒体107の所定領域に対する画像の記録が完成する。記録ヘッド201〜204からインクを吐出する記録動作は、後述の制御手段による制御に基づいて行われる。
なお、上記の例では、記録ヘッドが往路方向に走査する時にのみ記録動作を行う、いわゆる片方向記録を行う場合について説明した。しかし、記録ヘッドが往路方向への走査時と復路方向への走査時の両方において記録を行う、いわゆる双方向記録を行うものにも本発明は適用可能である。また、上記の例では、インクタンク205〜208と記録ヘッド201〜204とを分離可能にキャリッジ106に搭載する構成を示した。しかし、インクタンク205〜208と記録ヘッド201〜204とが一体となったカートリッジをキャリッジに搭載する形態を採用してもよい。さらに、1つの記録ヘッドから複数色のインクを吐出可能な複数色一体型の記録ヘッドをキャリッジに搭載する形態を採用してもよい。
図2は、図1に示したカラーインクジェット記録装置の記録制御系回路の概略構成を示すブロック図である。インクジェット記録装置600は、インターフェイス400を介して、ホストコンピュータ(以下、ホスト装置と称す)1200等のデータ供給装置に接続されている。データ供給装置から送信される各種データや記録に関連する制御信号等は、インクジェット記録装置600の記録制御部500に入力される。記録制御部500は、インターフェイス400を介して入力された制御信号に従って後述のモータドライバ403、404やヘッドドライバ405を制御する。また、記録制御部500は、入力される画像データの処理や後述のヘッド種別信号発生回路406より入力される信号の処理を行う。401は、記録媒体107の搬送のために搬送ローラ103を回転させるための搬送モータである。402は、記録ヘッド201〜204を搭載するキャリッジ106を往復移動させるためのキャリッジモータである。403、404は、搬送モータ401、キャリッジモータ402をそれぞれ駆動するためのモータドライバである。405は記録ヘッド201〜204を駆動するヘッドドライバであり、記録ヘッドの数に対応して複数設けられている。また、406はヘッド種別信号発生回路であり、キャリッジ106に搭載されている記録ヘッド201〜204の種類や数を示す信号を記録制御部500に供給する。
本実施形態では、インクジェット記録装置へ入力される記録用画像データが、ホスト装置により作成されたデータであるか、他社RIP等により作成された外部データであるかによって、入力モードをホスト装置入力モードおよび外部入力モードのいずれかに分ける。これら2つの入力モードのそれぞれに応じた記録モードにより記録を行うインクジェット記録装置を開示する。ユーザは、使用する入力モードを、ホスト装置またはインクジェット記録装置において選択・設定できるようになっている。入力モードは、入力されるデータがホスト装置により作成されたか外部で作成されたかを分類するものである。外部データをそのまま変換することなくホスト装置を介してインクジェット記録装置に入力して用いる場合には、外部入力モードを使用する。図3は、入力モードに応じてホスト装置および/またはインクジェット記録装置で行われるデータ処理の流れを概略的に示す。詳細については、以下に場合分けして説明する。
(I.ホスト装置入力モードの場合)
ホスト装置入力モードは、インクジェット記録装置に接続されたホスト装置のプリンタドライバを通して作成された多値の記録用画像データをインクジェット記録装置に入力する場合に用いる。この多値の記録用画像データは、ドット配置パターンを特定するための2値以上の階調値のインデックスとなる多値データである。
図4は、本実施形態における画像データ変換処理の流れを説明するためのブロック図である。本実施形態で適用するインクジェット記録装置は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの基本4色によって記録を行うものであり、そのためにこれら4色のインクを吐出する記録ヘッドが用意されている。図4に示すように、ここに示す各処理は、インクジェット記録装置とホスト装置としてのパーソナルコンピュータ(PC)とによって構成されるものとする。
ホスト装置のオペレーティングシステムで動作するプログラムとしてアプリケーションJ0001やプリンタドライバがある。アプリケーションJ0001はインクジェット記録装置600で記録する解像度600ppi(ピクセル/インチ)の画像データを作成する処理を実行する。記録時にはアプリケーションJ0001で作成された解像度600ppiの画像データがプリンタドライバに渡される。
本実施形態におけるプリンタドライバはその処理として、前段処理J0002、後段処理J0003、γ補正J0004、ハーフトーン処理J0005、および記録用画像データ作成処理J0006を有する。ここで、各処理を簡単に説明すると、前段処理J0002では、色域(Gamut)のマッピングを行い、次いで、sRGB規格の画像データR、G、Bによって再現される色域をインクジェット記録装置によって再現される色域内に写像するためのデータ変換を行う。具体的には、R、G、Bのそれぞれが8bitで表現されたデータを、3次元のルックアップテーブル(LUT)を補間演算と併用して用いることにより、異なる内容のR、G、Bの8bitのデータに変換する。
後段処理J0003では、上記色域のマッピングがなされたデータR、G、Bに基づき、このデータが表す色を再現するインクの組み合わせに対応した色分解データC、M、Y、Kを求める処理を行う。ここでは後段処理J0003を、前段処理J0002と同様に3次元LUTと補間演算とを併用して行うものとする。
γ補正J0004では、後段処理J0003によって求められた色分解データについて、各色のデータごとにその階調値変換を行う。具体的には、インクジェット記録装置の各色インクの階調特性に応じた1次元LUTを用いることにより、上記色分解データがインクジェット記録装置の階調特性に線形的に対応づけられるような変換を行う。
以下の処理は、インクジェット記録装置の記録色ごとに同じ処理を行う。本実施形態では、C、M、Y、Kという4つの記録色を持つインクジェット記録装置であるから、4回もしくは並行して4つ、同じ処理を行う。
ハーフトーン処理J0005では、解像度600ppiの8ビットの色分解データについて4ビットのデータに変換する量子化を行う。本実施形態では、誤差拡散法を用いて、解像度600ppiの256階調の8ビットデータを解像度600ppiの9階調の4ビットデータに変換する。この4ビットデータは、インクジェット記録装置でのドット配置パターン化処理においてドットの配置パターンを示すための多階調のインデックスとなるデータである。
ホスト装置のプリンタドライバで行う最後の処理として、記録用画像データ作成処理J0006によって、上記4ビットのインデックスデータを内容とする解像度600ppiの4ビットデータに対して記録制御情報を加えた記録用画像データを作成する。ホスト装置は、作成された多値の記録用画像データを、インターフェイスを介してインクジェット記録装置に出力する。
次いで、インクジェット記録装置は、入力されてきた上記多値の記録用画像データに対してドット配置パターン化処理J0007およびマスクデータ変換処理J0008を関連付けて行うことによって(第1生成手段により)、吐出データ生成を行う。
以下に、ホスト装置入力モードに応じた記録モード(第1記録モード)で適用するドット配置パターン化処理J0007について説明する。上述したハーフトーン処理J0005では、解像度600ppiの256値の多値濃度情報(8ビットデータ)を9値の階調値情報(4ビットデータ)までにレベル数を下げている。一方、本実施形態において、インクジェット記録装置が記録できる情報は、解像度1200ppiでインクを記録するか否かの2値情報である。そこで、本実施形態において、ドット配置パターン化処理J0007は、解像度600ppiの0〜8の多値レベルを、ドット形成の有無を決定する解像度1200ppiの2値レベルまで低減する役割を果たす。具体的には、このドット配置パターン化処理J0007では、ハーフトーン処理部からの出力値である解像度600ppiのレベル0〜8の4ビットデータで表現される画素ごとに、その画素の階調値(レベル0〜8)に対応したドット配置パターンを割当てる。これにより、解像度600ppiの1画素に対応する解像度1200ppiの2×2エリアの領域にドットの形成のオン・オフを定義して、各エリアに「1」または「0」の1ビットの吐出データ生成を行う。
図5(a)に、ドット配置パターン化処理(図4、J0007)およびマスクデータ変換処理(図4、J0008)で行われる処理を示す。記録用画像データ作成処理(図4、J0006)によって作成された解像度600ppiの4ビット9階調の階調値をレベル0〜レベル8とする。ドット配置パターン化処理(図4、J0007)では、その画素の階調値(レベル0〜8)に対応した解像度1200ppiのドット配置パターンを割り当てる。この処理が終了した段階のデータを見ると、例えば、レベル3およびレベル4ではドット形成がONのエリアの個数は2つと等しく、これらは同一の記録濃度を表現する階調に相当する。このように、この処理が終了した段階では、ドットが形成され得るエリアの個数は0から4までであり、全階調数は5となる。
ドット配置パターン化処理(図4、J0007)により得られたデータに対して、次いで、マスクデータ変換処理(図4、J0008) (いわゆるマスク処理)を行う。ここで、本実施形態では、3パスのマルチパス記録を行うものとする。なお、マルチパスのパス回数は、記録ヘッドを複数回走査する結果、各エリアに対して目的とする数のインク滴を付与できるものであればよく、これに限定されない。
図6(a)は、ホスト装置入力モードに応じた記録モードで適用する(すなわち、第1記録モード用の)マスクパターンを示したものである。本実施形態で適用する記録ヘッドH1001は768個のノズルを有しており、ここでは3パスのマルチパス記録を行うので、768個のノズルは、256個ずつの3つのノズル群に分割される。マスクパターンの大きさは、縦方向がノズル数と同等の768エリア、横方向は386エリアに分割されるように設定されている。本実施形態おいては、3つのノズル群からのインクの吐出を互いに重ね合わせて記録するものであり、解像度600ppiの1画素に対して0個から8個、すなわち最高8個のインク滴の付与が行われる構成を採用している。
以下に、解像度600ppiの1画素に対して最高8個のインク滴の付与を行うための目的および構成を詳細に説明する。ハーフトーン処理(図4、J0005)により得られたデータに対して、図5(a)に示すドット配置パターン化処理を行うと、解像度600ppiの1画素で表現される領域に対して最高4個のインク滴が付与される構成となっている。ここで、本実施形態のインクジェット記録装置では、高画質記録モードの画質を向上させるために、吐出量の少ないインク滴を吐出するように記録ヘッドを構成している。具体的には、解像度600ppiの1画素に対してインク滴が8個まで付与されるように画像設計されている。すなわち、解像度600ppiの1画素に対してインク滴が4個まで付与される設定のまま記録を行ってしまうと、解像度600ppiの1画素に対して吐出するインク量が不足となり、結果的に不十分な記録濃度しか得られない画像となってしまう。ホスト装置入力モードに応じた記録モードにおいては、このインク量の不足を、マスクデータ変換処理(図4、J0008)にて補う。
図7のP0007〜P0009は、図6(a)のマスクパターンにおける各ノズル群に対応する領域の、左上に位置する解像度1200ppiの4×4エリアの領域P0007〜P0009を拡大して示したものである。これら3つの領域は、記録媒体上で重ね合わせられて記録され、P0010はP0007〜P0009のパターンを重ねた結果を示している。P0007〜P0009において、白丸で示した部分は、その記録走査でインク滴を付与してドットを形成することにより記録を行うエリアを示している。また、P0010において、白丸で示した部分はインク滴が1回(1個)付与されるエリアである。同様に、右上から左下への斜線付の白丸で示した部分はインク滴が2回(2個)付与されるエリア、左上から右下への斜線付の白丸で示した部分はインク滴が3回(3個)付与されるエリア、を示している。P0010に見られるように、インク滴の付与回数(個数)は解像度1200ppiの2×2エリアを最小単位として規則性を保ったまま繰り返されており、解像度600ppiの1画素に対して最高8個のインク滴が付与されることになる。
再度図5(a)を参照すると、上述のように、ドット配置パターン化処理(図4、J0007)が終了した段階では、解像度600ppiの1画素に対して最高4個のインク滴により最高4つのドットが形成される5階調のデータが生成される。本実施形態のホスト装置入力モードに応じた記録モードでは、このドット配置パターン化処理(図4、J0007)に加えて、マスクデータ変換処理(図4、J0008)を行う。この両方が関連付けられて一定の規則に従って処理を行うことで、ハーフトーン処理(図4、J0005)で生成された解像度600ppiの1画素に対して最高8個のインク滴が付与されることとなり、これにより9階調を表現することができる。本実施形態では、上記構成により、1画素に対するインク量の不足を回避可能とするものであり、記録速度を低減させることなく所望の到達記録濃度を実現できる。また、9階調を表現できるため、記録画像において細やかな濃度表現が可能となる。
以上の内容を、インクジェット記録装置における記録ヘッド走査に関連づけて、図8(a)〜(m)を用いて説明する。
図8(a)はホスト装置のプリンタドライバで作成され、次いでインクジェット記録装置に入力された記録用画像データに対して、ドット配置パターン化処理(図4、J0007)が行われて得られた、解像度1200ppiの2値レベルの画像データを示す。図8(b)〜(d)は、図6(a)に示すマスクパターンである。図8(e)〜(g)のそれぞれに示すように、記録ヘッドをノズル列方向において3つの領域に分割するとする。このとき、図8(b)は記録ヘッドの図中上側の1/3の領域で利用するマスクパターン、図8(c)は記録ヘッド中央部の1/3の領域で利用するマスクパターン、図8(d)は記録ヘッドの図中下側の1/3の領域で利用するマスクパターンである。図8(a)と図8(b)〜(d)との論理積を取って、図8(h)〜(j)に示す吐出データが得られる。図8(h)と図8(i)とが重なると、図8(l)の状態になり、さらに図8(j)が重なると図8(m)となる。記録ヘッドの主走査方向(図1、X方向)への複数の記録走査の合間に記録媒体が搬送方向(図1、Y方向)へ搬送される。このとき、記録ヘッドは記録媒体に対して、図8(e)→(f)→(g)の方向に相対的に移動することとなる。
図8(h)〜(m)において、黒点を施した領域はインク滴が1回(1個)付与されるエリア、斜線を施した領域はインク滴が2回(2個)付与されるエリア、黒で塗りつぶした領域はインク滴が3回(3個)付与されるエリアを示す。図8(a)は、図5(a)においてレベル0〜8で示される2×2エリアのドット配置パターンを順に並べたものである。図8(m)でも、このパターンに対応して、2×2エリアで示される領域を単位として、インク滴の付与により形成されるドットが増えていくことが分かる。この2×2エリアの1つの領域が、解像度600ppiの1つの画素を構成し、該画素を複数配列して画像が構成される。
本実施形態においては、図6(a)で示したマスクデータを含む、記録モードに応じた複数のマスクデータがインクジェット記録装置本体内のメモリに格納してある。マスクデータ変換処理においては、当該マスクデータと上述したドット配置パターン化処理の出力信号との間でAND処理をかけることにより、各記録走査でインクを吐出させる記録画素が決定される。このように決定された各色の1bitデータは、出力信号として記録ヘッドH1001の駆動回路(図4、J0009)に入力される。
記録ヘッド駆動回路(図4、J0009)に入力された各色の1bitデータは、記録ヘッド(図4、J0010)の駆動パルスに変換され、それぞれの記録ヘッドより記録解像度1200ppiに合わせた所定のタイミングでインクが吐出される。
なお、インクジェット記録装置における上述のドット配置パターン化処理やマスクデータ変換処理は、それら専用のハードウエア回路を用い、インクジェット記録装置の制御部を構成するCPUの制御の下に実行されているものとする。
(II.外部入力モードの場合)
外部入力モードは、2値のドット配置パターンとして表される記録用画像データをインクジェット記録装置に入力する場合に用いる。この記録用画像データは、例えば外部のRIPによって、ハーフトーン処理され、解像度1200ppiの1ビットのビットマップイメージに変換されたデータであることができる。なお、この入力する2値データは、RIPによってあらかじめインデックスパターンを用いて2値データとされたものを含み得ることはもちろんである。本実施形態において、外部入力モードの2値のドット配置パターンとして表される記録用画像データは、ビットマップイメージ形式のデータを解像度1200ppiの大きさに切り取った複数のデータの集積である。
外部入力モードの2値のドット配置パターンとして表される記録用画像データは、インクジェット記録装置に入力されると、マスクデータ変換処理(図4、J0008)部によって受け取られる。ここで、上述のドット配置パターン化処理(図4、J0007)部はインクジェット記録装置内に存在するが、外部入力モードの2値のドット配置パターンとして表される記録用画像データは、これをスルーして、ドット配置パターン化処理を受けない。このように、外部入力モードにおいては、ホスト装置による変換を受けずに入力されてきた2値の記録用画像データに対して、ドット配置パターン化処理を行わずにマスクデータ変換処理を行うことによって(第2生成手段により)、吐出データ生成を行う。
外部入力モードに応じた記録モード(第2記録モード)においてインクジェット記録装置が受け取るのは、解像度1200ppiの1ビットのインクを記録するか否かの2値情報である。上述したように、記録ヘッドは、吐出量の少ないインク滴を吐出するように構成されており、本実施形態において、十分な記録濃度を得るためには、解像度600ppiの1画素に対して最高8個に相当するインク滴の付与を必要とする。
図6(b)は、外部入力モードに応じた記録モードで適用する(すなわち、第2記録モード用の)マスクパターンを示したものである。本実施形態で適用する記録ヘッドH1001は768個のノズルを有している。ここでは3パスのマルチパス記録を行うので、768個のノズルは、256個ずつの3つのノズル群に分割される。マスクパターンの大きさは、縦方向がノズル数と同等の768エリア、横方向は386エリアとなっている。本実施形態おいては、3つのノズル群からのインクの吐出を互いに重ね合わせて記録するものであり、解像度1200ppiの1画素に対して最高2個(解像度600ppdの1画素に対して最高8個に相当)のインク滴の付与が行われる構成を採用している。
図7のP1007〜P1009は、図6(b)のマスクパターンにおける各ノズル群に対応する領域の、左上に位置する解像度1200ppiの4×4画素の領域P1007〜P1009を拡大して示したものである。これら3つの領域は、記録媒体上で重ね合わせられて記録され、P1010はP1007〜P1009のパターンを重ねた結果を示している。P1007〜P1009において、白丸で示した部分は、その記録走査でインク滴を付与してドットを形成することにより記録を行う画素を示している。また、P1010において、右上から左下への斜線が付された白丸で示した部分は、インク滴が2回(2個)付与される画素を示している。P1007〜P1010に見られるように、インク滴の付与回数(個数)は2×2画素を最小単位として規則性を保ったまま繰り返されている。これにより、解像度1200ppiの1画素に対して最高2個(2回)のインク滴の付与(すなわち解像度600ppiの1画素に対して最高8個のインク滴の付与に相当)までインク滴が付与されることになる。
図5(b)を参照すると、外部入力モードにおいて入力されるデータは、解像度1200ppiの1画素に対してインクを吐出してドットを形成するか否かを示す2値のデータである。例えば、図中の2×2エリアの領域は、上記入力する2値のデータの一部を切り取った2×2画素の領域を示している。上から2つ目の領域でドットは左下の画素に付与されているが、これは、2×2画素に対してドットを1個付与する場合の1つの例を示す。ドットを1個付与するパターンはこれに限られず、この例は、左上、右上、右下のいずれかにドットを1個付与する場合を包含する。同様に、例えば、図中上から3つ目の2×2画素の領域においては、ドットは左下および右上に1個ずつ付与されているが、ドットを2個付与するパターンはこれに限られない。左下と左上、左上と右下、右上と右下にドットを1個ずつ付与する組み合わせもこの例に包含される。同様に、図中上から4つ目に示される例も、2×2画素の領域にドットを3個付与するパターンを代表する例である。
本実施形態では、外部入力モードにおいてインクジェット記録装置に入力されるデータに対して、ドット配置パターン化処理(図4、J0007)を行うことなく、マスクデータ変換処理(図4、J0008)を行う。マスクデータ変換処理(図4、J0008)は、入力された記録用画像データと関連付けられて、一定の規則に従って処理を行う。これにより、解像度1200ppiの1画素に対して2回(2個)または0回(0個)のインク滴の付与により2個または0個のドットが形成される吐出データが得られる。これは、解像度600ppiの1画素に対して5階調の記録濃度を表現できる吐出データに相当する。
このように、外部入力モードに応じた記録モード(第2記録モード)においては、マスクデータ変換処理の前後においてデータが表現し得る600ppiでの階調数は同一の5つであり変化はないが、各階調を表現するために用いられるインク量が異なっている。すなわち、マスクデータ変換処理後の吐出データにおいては、インク滴を付与すべき全階調において、インク滴をマスクデータ変換処理前の2倍付与するように設定される。これにより、マスクデータ変換処理後は、階調値が最高の5の場合に、解像度600ppiの1画素に対して8個に相当するインク滴が付与されることになる。これは、前述のホスト装置入力モードに応じた記録モード(第1記録モード)における吐出データの最高階調値9の場合と同様の解像度600ppiの1画素あたりのインク滴の付与個数である。これにより、第1及び第2の両方の入力モードに応じた記録モードにおいて同様の所望の到達記録濃度を実現できることがわかる。
また、外部入力モードに応じた記録モードにおける吐出データにおいては、ドット形成がONの解像度1200ppi の1画素に付与されるインク滴の付与個数(回数)は、2個(2回)に設定され、1個または2個(1回または2回)といったばらつきがない。従って、従来の発明の、マスクと2値データとが干渉して、記録画像にモアレを生じて画質が劣化する現象を防止することができ、記録画像における濃度表現への影響を低減することができる。
上記構成により、本実施形態では、所望の到達記録濃度および所望の記録濃度表現を実現することができる。
以上の内容を、インクジェット記録装置における記録ヘッド走査に関連づけて、図8(n)〜(z)を用いて説明する。
図8(n)は外部RIP(Raster Image Processor)から出力された2値のデータである。図8(o)〜(q)は、図6(b)で示すマスクパターンである。図8(r)〜(t)のそれぞれに示すように、記録ヘッドをノズル列方向において3つの領域に分割するとする。このとき、図8(o)は記録ヘッドの図中上側の1/3の領域で利用するマスクパターン、図8(p)は記録ヘッド中央部の1/3の領域で利用するマスクパターン、図8(q)は記録ヘッドの図中下側の1/3の領域で利用するマスクパターンである。図8(n)と図8(o)〜(q)との論理積を取って、図8(u)〜(w)に示される吐出データが得られる。図8(u)と図8(v)とが重なると、図8(y)の状態になり、さらに図8(w)が重なると図8(z)となる。
記録ヘッド走査の主走査方向(図1、X方向)への複数の記録走査の合間に記録媒体が搬送方向(図1、Y方向)へ搬送される。このとき、記録ヘッドは記録媒体に対して、図8(r)→(s)→(t)の方向に相対的に移動することとなる。
図8(u)〜(z)において、黒点を施した領域はインク滴が1回(1個)付与される画素、斜線を施した領域はインク滴が2回(2個)付与される画素を示す。図8(n)は、図5(b)に示される2×2画素のドット配置パターンを順に並べたものである。図8(z)でも、このパターンに対応して、2×2画素で示される領域を単位として、インク滴の付与により形成されるドットが増えていくことが分かる。
以上、本実施形態における2つの入力モードに応じた記録モードによる記録方法を説明してきた。すなわち、インクジェット記録装置に対する入力データがホスト装置により作成された2以上の多値の記録用画像データである場合には、解像度1200ppiの1エリアにつき0個から3個までインク滴を付与する吐出データを作成する記録モードを用いる。また、インクジェット記録装置に対する入力データが外部からの2値の記録用画像データである場合には、解像度1200ppiの1画素につき2個または0個のインク滴を付与する吐出データを作成する記録モードを用いる。このように入力データの種類に応じて記録モードを使い分けることにより、インクジェット記録装置において、独自の2値化の設計自由度を確保しつつ、所望の到達記録濃度を保証することができる。
以上の実施形態においては、解像度600ppiの1画素に対して最高8個に相当するインク滴の付与が行われる構成を採用している。本発明において、画素の解像度およびインク滴を付与する個数は、所望の記録濃度等に依存するものであり、これに限定されない。
なお、入力モードの切り替えは、入力データの形式(2値データか多値データか)によって自動判別させることも可能である。また、ホスト装置(プリンタドライバ)からインクジェット記録装置へ入力されたことを示すコマンドを画像データに追加させることにより自動判別するようにしてもよい。
(第2の実施形態)
本実施形態では、上記第1の実施形態の多値の画像記録用入力データに応じた記録方法における、記録パターンの変化の規則性を変更する。具体的には、図5(a)に示したドット配置パターン化処理(図4、J0007)とマスクデータ変換処理(図4、J0008)とで行われる処理の関係性は維持したまま、記録位置に依存して、記録パターンの最小単位の2×2エリアを回転させつつ利用する。
図7のP0107〜P0109は、第1の実施例(図6(a)参照)と同様の3パス用のマスクパターンにおける各ノズル群に対応する領域の、左上に位置する4×4エリアの領域を拡大して示したものである(不図示)。これら3つの領域は、記録媒体上で重ね合わせられて記録され、P0110はP0107〜P0109のパターンを重ねた結果を示している。P0107〜P0109において、白丸で示した部分は、その記録走査でインク滴を付与してドットを形成することにより記録を行うエリアを示している。また、P0110において、白丸で示した部分は、インク滴が1回(1個)付与されるエリアである。同様に、右上から左下への斜線が付された白丸で示した部分は、インク滴が2回(2個)付与されるエリア、左上から右下への斜線付の白丸で示した部分はインク滴が3回(3個)付与されるエリア、を示している。
P0107〜P0109に見られるように、各記録パターンは、解像度600ppiの1画素を構成する記録解像度1200ppiの2×2エリアを最小単位とし、これが規則的に回転されて繰り返されて作成されている。これにより、解像度600ppiの1画素に対して最高8個のインク滴が付与されることとなる。
このように、入力データの2値化手法による記録濃度表現に対する記録パターンの規則性の影響を緩和し画質を改善する本発明の1つの実施形態として、本実施形態のように最小単位の2×2エリアを回転させるパターンを利用してもよい。本実施形態では、記録パターンにおける繰り返し単位として、最小単位2×2エリアの倍数である4×4エリアを選択したが、これに限定されない。

Claims (5)

  1. 所定領域に対する記録ヘッドの複数回の走査を行い、該複数回の走査で記録ヘッドからインクを吐出して前記所定領域の記録を完成するインクジェット記録装置であって、
    所定領域に記録すべき画像を構成する画素ごとの2値データに対してマスクを用いてマスク処理を行い、前記複数回の走査それぞれで用いる吐出データを生成する生成手段、
    を具え、
    前記マスクは、画素ごとの記録を示す2値データを前記記録を完成する複数回の走査のうちの複数回の走査に割り当てて当該画素のそれぞれの走査の吐出データとすることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 所定領域に対する記録ヘッドの複数回の走査を行い、該複数回の走査で記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置であって、
    2値以上の階調値の多値データによって特定されるドット配置パターンに従って得られる、所定領域に記録すべき画像を構成する画素ごとの2値データに対してマスクを用いてマスク処理を行い、前記複数回の走査それぞれで用いる、第1記録モード用の吐出データを生成する第1生成手段と、
    所定領域に記録すべき画像を構成する画素ごとの2値データに対してマスクを用いてマスク処理を行い、前記複数回の走査それぞれで用いる、第2記録モード用の吐出データを生成する第2生成手段と、
    所定領域に記録すべき画像を構成する画素ごとの2値データの形式に応じて、前記第1生成手段又は前記第2生成手段による吐出データ生成を切り替える制御手段と、
    を具え、
    前記第2生成手段で用いるマスクは、画素ごとの記録を示す2値データを前記記録を完成する複数回の走査のうちの複数回の走査に割り当てて当該画素のそれぞれの走査の吐出データとすることを特徴とするインクジェット記録装置。
  3. 前記第1記録モード用の吐出データと前記第2記録モード用の吐出データとで、最高階調を表現する記録濃度における1画素あたりのインク滴の付与個数が同様であることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 所定領域に対する記録ヘッドの複数回の走査を行い、該複数回の走査で記録ヘッドからインクを吐出して前記所定領域の記録を完成するインクジェット記録装置によるインクジェット記録方法であって、
    所定領域に記録すべき画像を構成する画素ごとの2値データに対してマスクを用いてマスク処理を行い、前記複数回の走査それぞれで用いる吐出データを生成する生成工程を含み、
    前記マスクは、画素ごとの記録を示す2値データを前記記録を完成する複数回の走査のうちの複数回の走査に割り当てて当該画素のそれぞれの走査の吐出データとすることを特徴とするインクジェット記録方法。
  5. 所定領域に対する記録ヘッドの複数回の走査を行い、該複数回の走査で記録ヘッドからインクを吐出して記録を行うインクジェット記録装置によるインクジェット記録方法であって、
    2値以上の階調値の多値データによって特定されるドット配置パターンに従って得られる、所定領域に記録すべき画像を構成する画素ごとの2値データに対してマスクを用いてマスク処理を行い、前記複数回の走査それぞれで用いる、第1記録モード用の吐出データを生成する第1生成工程と、
    所定領域に記録すべき画像を構成する画素ごとの2値データに対してマスクを用いてマスク処理を行い、前記複数回の走査それぞれで用いる、第2記録モード用の吐出データを生成する第2生成工程と、
    所定領域に記録すべき画像を構成する画素ごとの2値データの形式に応じて、前記第1生成工程又は前記第2生成工程による吐出データ生成を切り替える制御工程と、
    を含み、
    前記第2生成工程で用いるマスクは、画素ごとの記録を示す2値データを前記記録を完成する複数回の走査のうちの複数回の走査に割り当てて当該画素のそれぞれの走査の吐出データとすることを特徴とするインクジェット記録方法。
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