JP2012144017A - 液体収容容器、及び、液体噴射システム - Google Patents
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Abstract
【課題】液体噴射装置の外側に配置される液体収容容器において、空気連通路に液体が流入する可能性を低減させる技術を提供する。
【解決手段】液体収容容器は、液体を収容するための液体収容室と、空気を収容するための空気収容室と、液体収容室と空気収容室とを連通させる液体連通路と、空気収容室と外部とを連通させる空気室開口を有する空気連通路と、液体収容室に液体を注入する液体注入口とを備える。空気室開口は、液体供給姿勢において、第1の部分と、第2の部分から鉛直方向についてそれぞれ所定の間隔をあけて配置され、かつ、液体注入姿勢において、第3の部分と第4の部分から鉛直方向についてそれぞれ所定の間隔をあけて配置されている。
【選択図】図16
【解決手段】液体収容容器は、液体を収容するための液体収容室と、空気を収容するための空気収容室と、液体収容室と空気収容室とを連通させる液体連通路と、空気収容室と外部とを連通させる空気室開口を有する空気連通路と、液体収容室に液体を注入する液体注入口とを備える。空気室開口は、液体供給姿勢において、第1の部分と、第2の部分から鉛直方向についてそれぞれ所定の間隔をあけて配置され、かつ、液体注入姿勢において、第3の部分と第4の部分から鉛直方向についてそれぞれ所定の間隔をあけて配置されている。
【選択図】図16
Description
本発明は、液体収容容器、及び、液体収容容器を備えた液体噴射システムに関する。
液体噴射装置の一例であるプリンターは、記録ヘッドからインクを記録対象物(例えば、印刷用紙)に吐出し印刷を行う。記録ヘッドへのインク供給技術として、プリンターの外側に配置されたインクタンクからチューブを介して記録ヘッドにインクを供給する技術が知られている(例えば、特許文献1)。この種のインクタンクは、インクを内部に注入するための液体注入口と、インクの消費に従ってインクタンク内部に空気を導入するための空気連通路とを有する。空気連通路の一端は、インクタンク内部に位置する。
ここで、この種のインクタンクは、プリンターへのインク供給際のインク供給姿勢とは異なる様々な姿勢をとる場合がある。例えば、インクタンクにインクを注入する際には、インク供給姿勢と異なる姿勢をとる。また、インクタンクの運搬時には様々な姿勢をとる。このように、インクタンクの姿勢が様々に変化すると、姿勢によっては空気連通路にインクが流れ込みインクタンクに種々の不具合が生じる場合があった。例えば、空気連通路にインクが流れ込むことで、インクが空気連通路を介して外部へ漏れ出す場合があった。
上記のような問題は、インクタンクに限らず、液体噴射装置に液体を流通させる液体収容容器であって、空気連通路を備える液体収容容器に共通する問題であった。
従って、本発明は、液体噴射装置の外側に配置される液体収容容器において、空気連通路に液体が流入する可能性を低減させる技術を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することができる。
[適用例1]液体噴射装置の外側に配置され、流通管を介して前記液体噴射装置に液体を流通させるための液体収容容器であって、
前記液体を収容するための液体収容室と、
空気を収容するための空気収容室と、
前記液体収容室と前記空気収容室とを連通させる液体連通路であって、一端である一端側開口が前記空気収容室内に位置する液体連通路と、
前記空気収容室と前記外部とを連通させる空気連通路であって、一端である空気室開口が前記空気収容室内に位置する空気連通路と、
前記液体収容室に前記液体を注入する液体注入口であって、液体注入口を塞ぐ栓部材が取り付けられる液体注入口と、を備え、
前記空気室開口は、
前記液体を前記液体噴射装置に供給する際の液体供給姿勢において、前記空気収容室の最も低い部分となる第1の部分と、最も高い部分となる第2の部分から鉛直方向についてそれぞれ所定の間隔をあけて配置され、かつ、
前記液体を前記液体収容室に注入する際の液体注入姿勢において、前記空気収容室の最も低い部分となる第3の部分と、最も高い部分となる第4の部分から鉛直方向についてそれぞれ所定の間隔をあけて配置されている、液体収容容器。
前記液体を収容するための液体収容室と、
空気を収容するための空気収容室と、
前記液体収容室と前記空気収容室とを連通させる液体連通路であって、一端である一端側開口が前記空気収容室内に位置する液体連通路と、
前記空気収容室と前記外部とを連通させる空気連通路であって、一端である空気室開口が前記空気収容室内に位置する空気連通路と、
前記液体収容室に前記液体を注入する液体注入口であって、液体注入口を塞ぐ栓部材が取り付けられる液体注入口と、を備え、
前記空気室開口は、
前記液体を前記液体噴射装置に供給する際の液体供給姿勢において、前記空気収容室の最も低い部分となる第1の部分と、最も高い部分となる第2の部分から鉛直方向についてそれぞれ所定の間隔をあけて配置され、かつ、
前記液体を前記液体収容室に注入する際の液体注入姿勢において、前記空気収容室の最も低い部分となる第3の部分と、最も高い部分となる第4の部分から鉛直方向についてそれぞれ所定の間隔をあけて配置されている、液体収容容器。
適用例1に記載の液体収容容器によれば、液体供給姿勢と液体注入姿勢の2つの姿勢、及び、2つの姿勢をそれぞれを逆さまにした姿勢において、液体収容室から空気収容室に液体が流入した場合でも、空気室開口から空気連通路内に液体が流入する可能性を低減できる。
[適用例2]適用例1に記載の液体収容容器であって、
前記空気室開口は、前記空気収容室を区画する壁面部の内面であって、前記第1〜第4の部分を含む内面からそれぞれ所定の間隔をあけて配置されている、液体収容容器。
適用例2に記載の液体収容容器によれば、様々な姿勢において、液体収容室から空気収容室に液体が流入した場合でも、空気室開口から空気連通路内に液体が流入する可能性を低減できる。
前記空気室開口は、前記空気収容室を区画する壁面部の内面であって、前記第1〜第4の部分を含む内面からそれぞれ所定の間隔をあけて配置されている、液体収容容器。
適用例2に記載の液体収容容器によれば、様々な姿勢において、液体収容室から空気収容室に液体が流入した場合でも、空気室開口から空気連通路内に液体が流入する可能性を低減できる。
[適用例3]適用例2に記載の液体収容容器であって、さらに、
前記空気収容室を区画する前記壁面部から前記空気収容室内に突出する突出部であって、内側に前記空気連通路の一部分が形成された突出部を備え、
前記空気室開口は、前記突出部の一端側端面に形成されている、液体収容容器。
適用例3に記載の液体収容容器によれば、突出部を設け、一端側端面に空気室開口を形成することで、空気収容室を区画する壁面部の内面からそれぞれ所定の間隔をあけて配置された空気室開口を容易に形成できる。
前記空気収容室を区画する前記壁面部から前記空気収容室内に突出する突出部であって、内側に前記空気連通路の一部分が形成された突出部を備え、
前記空気室開口は、前記突出部の一端側端面に形成されている、液体収容容器。
適用例3に記載の液体収容容器によれば、突出部を設け、一端側端面に空気室開口を形成することで、空気収容室を区画する壁面部の内面からそれぞれ所定の間隔をあけて配置された空気室開口を容易に形成できる。
[適用例4]適用例1乃至適用例3のいずれか一つに記載の液体収容容器であって、
前記空気収容室は、
前記液体連通路から前記空気室開口に至る経路の途中に、前記液体連通路から前記空気室開口へ向かう前記液体の流れを抑制するための抑制部を有する、液体収容容器。
適用例4に記載の液体収容容器によれば、液体連通路から空気収容室に液体が流入した場合でも、流入した液体が空気室開口に到達する可能性を低減できる。これにより、空気室開口から空気連通路内に液体が流入する可能性をより低減できる。
前記空気収容室は、
前記液体連通路から前記空気室開口に至る経路の途中に、前記液体連通路から前記空気室開口へ向かう前記液体の流れを抑制するための抑制部を有する、液体収容容器。
適用例4に記載の液体収容容器によれば、液体連通路から空気収容室に液体が流入した場合でも、流入した液体が空気室開口に到達する可能性を低減できる。これにより、空気室開口から空気連通路内に液体が流入する可能性をより低減できる。
[適用例5]適用例4に記載の液体収容容器であって、
前記抑制部は、前記液体供給姿勢において鉛直方向と交差する第1の抑制壁であって、前記液体供給姿勢における鉛直方向について前記一端側開口と前記空気室開口との間に位置する第1の抑制壁を含む、液体収容容器。
適用例5に記載の液体収容容器によれば、第1の抑制壁によって、液体供給姿勢及び液体供給姿勢を逆さまにした姿勢において、液体収容室から空気収容室に液体が流入した場合でも、流入した液体が空気室開口に到達する可能性を低減できる。
前記抑制部は、前記液体供給姿勢において鉛直方向と交差する第1の抑制壁であって、前記液体供給姿勢における鉛直方向について前記一端側開口と前記空気室開口との間に位置する第1の抑制壁を含む、液体収容容器。
適用例5に記載の液体収容容器によれば、第1の抑制壁によって、液体供給姿勢及び液体供給姿勢を逆さまにした姿勢において、液体収容室から空気収容室に液体が流入した場合でも、流入した液体が空気室開口に到達する可能性を低減できる。
[適用例6]適用例4又は適用例5に記載の液体収容容器であって、
前記抑制部は、前記液体注入姿勢において鉛直方向と交差する第2の抑制壁であって、前記液体注入姿勢における鉛直方向について前記一端側開口と前記空気室開口との間に位置する第2の抑制壁を含む、液体収容容器。
適用例6に記載の液体収容容器によれば、第2の抑制壁によって、液体注入姿勢及び液体注入姿勢を逆さまにした姿勢において、液体収容室から空気収容室に液体が流入した場合でも、流入した液体が空気室開口に到達する可能性を低減できる。
前記抑制部は、前記液体注入姿勢において鉛直方向と交差する第2の抑制壁であって、前記液体注入姿勢における鉛直方向について前記一端側開口と前記空気室開口との間に位置する第2の抑制壁を含む、液体収容容器。
適用例6に記載の液体収容容器によれば、第2の抑制壁によって、液体注入姿勢及び液体注入姿勢を逆さまにした姿勢において、液体収容室から空気収容室に液体が流入した場合でも、流入した液体が空気室開口に到達する可能性を低減できる。
[適用例7]適用例4に記載の液体収容容器であって、
前記抑制部は、前記空気収容室を、前記空気室開口が位置する開口側収容室と、前記経路において前記開口側収容室と前記液体連通路との間に位置する連通路側収容室とに区画する隔壁であり、
前記隔壁は、前記開口側収容室と連通路側収容室とを連通させる隔壁開口が形成されている、液体収容容器。
適用例7に記載の液体収容容器によれば、隔壁によって、開口側収容室と連通路側収容室とが区画されている。よって、液体連通路を介して液体収容室から空気収容室に液体が流入した場合でも、流入した液体が空気室開口に到達する可能性をより低減できる。
前記抑制部は、前記空気収容室を、前記空気室開口が位置する開口側収容室と、前記経路において前記開口側収容室と前記液体連通路との間に位置する連通路側収容室とに区画する隔壁であり、
前記隔壁は、前記開口側収容室と連通路側収容室とを連通させる隔壁開口が形成されている、液体収容容器。
適用例7に記載の液体収容容器によれば、隔壁によって、開口側収容室と連通路側収容室とが区画されている。よって、液体連通路を介して液体収容室から空気収容室に液体が流入した場合でも、流入した液体が空気室開口に到達する可能性をより低減できる。
[適用例8]液体噴射システムであって、
適用例1乃至適用例7のいずれか一つに記載の液体収容容器と、
対象物に前記液体を噴射するためのヘッドを有する液体噴射装置と、
前記液体噴射装置と前記液体収容容器とを接続し、前記液体収容室の前記液体を前記液体噴射装置に流通させる流通管と、を備える、液体噴射システム。
適用例8に記載の液体噴射システムによれば、空気室開口に液体が流入する可能性を低減した液体収容容器を用いて液体噴射装置に液体を供給できる。
適用例1乃至適用例7のいずれか一つに記載の液体収容容器と、
対象物に前記液体を噴射するためのヘッドを有する液体噴射装置と、
前記液体噴射装置と前記液体収容容器とを接続し、前記液体収容室の前記液体を前記液体噴射装置に流通させる流通管と、を備える、液体噴射システム。
適用例8に記載の液体噴射システムによれば、空気室開口に液体が流入する可能性を低減した液体収容容器を用いて液体噴射装置に液体を供給できる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、上述した液体収容容器、液体噴射装置と液体収容容器を備えた液体噴射システムのほか、上述した液体収容容器の製造方法、上述した液体噴射システムを用いた液体噴射方法等の態様で実現することができる。
次に、本発明の実施の形態を以下の順序で説明する。
A.実施例:
B.変形例:
A.実施例:
B.変形例:
A.実施例:
A−1.液体噴射システムの全体構成:
図1は、実施例の液体噴射システム1を説明するための図である。図1(A)は液体噴射システム1の第1の外観斜視図である。図1(B)は、液体噴射システム1の第2の外観斜視図である。図1(B)は、図1(A)に示す容器ユニット50のうち、カバー部材51を取り除いた図である。また、図1(B)には、ホース固定機構19の詳細を説明するための部分拡大図を図示している。図1(B)の部分拡大図は、ホース23の図示は省略している。なお、図1には方向を特定するために互いに直交するXYZ軸が図示されている。なお、これ以降の図についても必要に応じて互いに直交するXYZ軸が図示されている。
A−1.液体噴射システムの全体構成:
図1は、実施例の液体噴射システム1を説明するための図である。図1(A)は液体噴射システム1の第1の外観斜視図である。図1(B)は、液体噴射システム1の第2の外観斜視図である。図1(B)は、図1(A)に示す容器ユニット50のうち、カバー部材51を取り除いた図である。また、図1(B)には、ホース固定機構19の詳細を説明するための部分拡大図を図示している。図1(B)の部分拡大図は、ホース23の図示は省略している。なお、図1には方向を特定するために互いに直交するXYZ軸が図示されている。なお、これ以降の図についても必要に応じて互いに直交するXYZ軸が図示されている。
図1(A)に示すように、液体噴射システム1は、液体噴射装置としてのインクジェットプリンター12(単に「プリンター12」ともいう。)と、容器ユニット50とを備える。プリンター12は、用紙給紙部13と、用紙排出部14と、キャリッジ(サブタンク装着部)16と、4つのサブタンク20と、を備える。4つのサブタンク20は色の異なるインクを収容している。具体的には、4つのサブタンク20は、ブラックインクを収容するサブタンク20Bkと、シアンインクを収容するサブタンク20Cnと、マゼンダインクを収容するサブタンク20Maと、イエローインクを収容するサブタンク20Ywである。4つのサブタンク20は、キャリッジ16に搭載されている。
用紙給紙部13にセットされた印刷用紙は、プリンター12内部に搬送され、印刷後の印刷用紙が用紙排出部14から排出される。
キャリッジ16は、主走査方向(紙巾方向、X軸方向)に移動可能である。この移動は、ステッピングモーター(図示せず)の駆動によりタイミングベルト(図示さず)を介して行われる。キャリッジ16の下面には、記録ヘッド(図示せず)が備え付けられている。この記録ヘッドの複数のノズルからインクが印刷用紙上に噴射され印刷が行われる。なお、タイミングベルトやキャリッジ16等のプリンター12を構成する各種部品は、ケース10内部に収容されていることで保護されている。
図1(A)及び図1(B)に示すように、容器ユニット50は、カバー部材51と液体収容容器としてのインクタンク30と、バルブユニット(図示せず)と、を備える。図1(A)に示すように、カバー部材51は、上面カバー部材54と、第1の側面カバー部材56と、第2の側面カバー部材58と、底面カバー部材57と、連結カバー部材(図示せず)とを備える。インクタンク30、各カバー部材54,56,57,58、連結カバー部材は、ポリプロピレン(PP)やポリスチレン(PS)等の合成樹脂により成形することができる。また、連結カバー部材や各カバー部材54,56,57,58は、所定の色(例えば、黒色)に着色され不透明である。一方、インクタンク30は、半透明であり外部からインクの状態(水位)を確認できる。インクタンク30は、カバー部材51によって周囲の一部分を囲まれて保護されている。また、インクタンク30に底面カバー部材57が取り付けられることで、容器ユニット50はより安定して所定の設置面(例えば、机や棚等の水平面)に設置される。
4つのインクタンク30は、4つのサブタンク20が収容する色に対応したインクを収容している。すなわち、4つのインクタンク30は、ブラックインク、シアンインク、マゼンダインク、イエローインクをそれぞれ収容する。各インクタンク30は、所定の部分からインクの状態を外部から確認することができる。なお、インクタンク30は、サブタンク20よりも多くの量のインクを収容できる。
液体噴射システム1は、さらに、流通管としての4本のホース(チューブ)23を備える。ホース23は、各色のインクを収容したインクタンク30と、対応した色のインクを収容するためのサブタンク20を接続する。ホース23は合成ゴム等の可撓性を有する部材で形成されている。記録ヘッドからインクが噴射されサブタンク20のインクが消費されると、ホース23を介してインクタンク30のインクがサブタンク20に供給される。これにより、液体噴射システム1は、長時間に亘って中断動作なしに連続して印刷を続けることができる。ここで、サブタンク20を設けずに、ホース23を介して直接にインクタンク30から記録ヘッドにインクを供給しても良い。なお、詳細は後述するが、バルブユニットの一部であるハンドル71を回転させることで、ホース23内部の流路を開閉できる。
また、図1(B)に示すように、プリンター12は、ホース23の一部分を固定するためのホース固定機構19を備える。ホース固定機構19は、主走査方向(紙巾方向、X軸方向)に延びるレール18と、レール18に取り付けられた押さえ板15とを備える。レール18は、ホース23の一部分を載置する。押さえ板15は、レール18に載置されたホース23をレール18と共に挟持する。
図1(B)の2つの部分拡大図の右の図に示すように、レール18は第1のレール固定部182と、第2のレール固定部184とを備える。第1のレール固定部182は、ホース23が載置される載置面上から突出した円筒形状であり、ねじ穴183が形成されている。第2のレール固定部184は、レール18の載置面上から突出し、先端には押さえ板15と嵌り合う嵌合部186を有する。押さえ板15は、レール18の幅方向(短辺方向、Y軸方向)に延びる平板状である、押さえ板15は、一端側に形成されたねじ穴152と、他端側に形成された第2のレール固定部184と嵌合するための貫通孔154とを有する。押さえ板15がレール18上に取り付けられる際には、貫通孔154に嵌合部186が挿通され、ねじ穴152,183にねじ(図示せず)が固定される。また、レール18上に配置されたホース23の一部分は、押さえ板15とレール18によって挟持されプリンター12内に固定される。なお、押さえ板15において他端側の貫通孔154に代えて一端側と同様にねじ穴を形成し、レール18にもねじ穴を形成し、これらのねじ穴にねじを固定することで、押さえ板15とレール18によってホース23の一部を挟持するようにしても良い。
図2は、インクタンク30からサブタンク20へのインク供給の原理について説明するための図である。図2には、インクタンク30をY軸正方向側から見た場合のインクタンク30が示されている。また、図2は、ホース23及びプリンター12の内部の様子を模式的に示している。
液体噴射システム1は、所定の水平面(設置面)sf上に設置されている。インクタンク30の液体導出部306と、サブタンク20の液体受入部202は、ホース23によって接続されている。サブタンク20は、ポリスチレンやポリエチレン等の合成樹脂により成形されている。サブタンク20は、インク貯留室204と、インク流動路208と、フィルター206とを備える。インク流動路208には、キャリッジ16のインク供給針16aが挿入されている。フィルター206は、インクに異物等の不純物が混入していた場合に、その不純物を捕捉することで記録ヘッド17への不純物の流入を防止する。インク貯留室204のインクは、記録ヘッド17からの吸引によって、インク流動路208、インク供給針16aを流れて、記録ヘッド17に供給される。記録ヘッド17に供給されたインクは、ノズルを介して外部(印刷用紙)へ向かって噴射される。
インクタンク30は、インクを収容するための液体収容室340と、空気を収容するための空気収容室330と、液体収容室340と空気収容室330とを連通させる液体連通路(「第2の流路」ともいう。)350とを備える。プリンター12にインクを供給する際のインクタンク30の液体供給姿勢において、液体連通路350は、メニスカスが形成される程度の流路断面を有する。これにより、液体供給姿勢において、液体連通路350にインクが保持される。
液体収容室340は、栓部材302が取り付けられる液体注入口304を有する。プリンター12にインクを供給する際には、液体注入口304は栓部材302によって密封される。また、液体収容室340は、液体供給時において負圧となっている。一方、空気収容室330は空気室開口318を介して大気(外部)と連通することで大気圧に維持されている。空気室開口318は、外部に向かって開口している大気導入口317と連通している。ここで、液体供給姿勢において、液体連通路350は、記録ヘッド17よりも低い位置になるように配置される。これにより、水頭差d1が発生する。なお、液体供給姿勢において、液体連通路350にメニスカスが形成された状態での水頭差d1を「定常時水頭差d1」とも呼ぶ。
インク貯留室204のインクが記録ヘッド17によって吸引されることで、インク貯留室204は所定の負圧以上となる。インク貯留室204が所定の負圧以上になると、液体収容室340のインクがホース23を介してインク貯留室204に供給される。すなわち、インク貯留室204には、記録ヘッド17に流出した量のインクが液体収容室340から自動的に補充されることになる。言い換えれば、インクタンク30内の空気収容室330(すなわち、大気)と接するインク液面(大気接触液面)LAと、記録ヘッド(詳細にはノズル)との鉛直方向の高さの差によって発生する水頭差d1よりも、プリンター12側からの吸引力(負圧)がある程度大きくなることでインクが液体収容室340からインク貯留室204へ供給される。
液体収容室340のインクが消費されると、空気収容室330の空気G(「気泡G」ともいう。)が液体連通路350を介して液体収容室340に導入される。これにより液体収容室340の液面は低下する。液面が低下し液体収容室340内のインク量が所定量以下になった場合には、利用者等によって液体注入口304からインクがインクタンク30内部に注入される。
図3は、液体噴射システム1を説明するための第2の図である。図3(A)は、インクタンク30が液体供給姿勢である時の液体噴射システム1を示す図である。図3(B)は、インクタンク30が、インクが注入される際の姿勢である液体注入姿勢である時の液体噴射システム1を示す図である。
図3(A)に示すように、液体供給姿勢において、インクタンク30は、一部の壁部(第1の壁部)370c1が外部から視認可能な状態で設置される。液体供給姿勢において、第1の壁部370c1は、設置面に対して立設状態となる壁部である。本実施例では、第1の壁部370c1は、設置面に対して略垂直な壁部である。
液体噴射システム1は、インクタンク30のインク量を測定するための測定器具としての定規53を備える。定規53には所定間隔毎に目盛が付されている。図3(B)に示すように、プリンター12の側面には、容器ユニット50を取り付けるための固定部120を有する。定規53は、固定部120に収納される。詳細には、定規53は、固定部120の一側面(本実施例では、上面)に設けられた開口121に挿通され収納される。
ここで、図3(A)に示すように、インクタンク30のインクの水位を測定する場合、利用者は定規53を開口121から取りだし、第1の壁部370c1側に定規53を位置させてインクタンク30内のインク水位を測定する。インク水位が所定の閾値になった場合は、利用者はインクタンク30内部にインクを補充する。具体的には、図3(B)に示すように、液体供給姿勢から液体注入口304が鉛直上方(Z軸正方向)に向かって開口する液体注入姿勢にインクタンク30の姿勢を変化させる。そして、上面カバー部材54を開ける。そして、利用者は栓部材302を液体注入口304から取り外し、液体注入口304からインクをインクタンク30内部に注入する。
ここで、上面カバー部材54を開けることにより第1の壁部370c1とは異なる第2の壁部370c2が外部から視認可能となる。第2の壁部370c2は、インクタンク30の液体注入姿勢において、設置面に対して立設状態となる壁部である。本実施例では、第2の壁部370c2は、液体注入姿勢において設置面に対して略垂直な壁部である。
第2の壁部370c2には、インクが充分にインクタンク30内部に収容されたことを示すための上限部LBが設けられている。上限部LBは、容器ユニット50の液体注入姿勢において水平となる上限線LMと、上限線LMの位置を示すための三角形の矢印LYとを有する。上限線LMは、インクタンク30内部のインクが第2の閾値になったことを識別するために設けられている。
利用者は、インク液面が上限線LM近傍に達するまでインクをインクタンク30内部に注入(補充)する。インクの補充が行われた後に、利用者は、図3(A)に示す液体供給姿勢にインクタンク30の姿勢を変化させる。また、定規53は、開口121に挿通され収納される。このように、液体噴射システム1は、定規53や上限部LBを備えることで、利用者は各姿勢においてインクタンク30内部のインクの量を容易に確認することができる。
A−2.容器ユニット50の全体構成:
図4は、容器ユニット50の全体構成を説明するための図である。図4(A)は、容器ユニット50の第1の外観斜視図である。図4(B)は、容器ユニット50の第2の外観斜視図である。図4(A)及び図4(B)に示すように、容器ユニット50は略直方体形状であり、容器ユニット50の液体供給姿勢において、底面カバー部材57の外面は、設置面と接する底面570Wを構成する。4つのインクタンク30は、切欠き325aと突起部324とを備える位置決めユニット328を備える。1つのインクタンク30の切欠き325aに、隣り合う他のインクタンク30の突起部324が収まるように配置されることで、4つのインクタンク30が精度良く配置(積層)される。容器ユニット50は、さらに、複数のインクタンク30を連結するための連結カバー部材55を備える。連結カバー部材55によって、複数のインクタンク30が連結され一体となる。ここで、連結カバー部材55を取り外すことで、一体となった複数のインクタンク30は容易に分解できる。これにより、プリンター12に用いられるインク色の数や仕様に応じて、容器ユニット50はインクタンク30の配置数を容易に変更できる。なお、連結カバー部材55の詳細は後述する。
図4は、容器ユニット50の全体構成を説明するための図である。図4(A)は、容器ユニット50の第1の外観斜視図である。図4(B)は、容器ユニット50の第2の外観斜視図である。図4(A)及び図4(B)に示すように、容器ユニット50は略直方体形状であり、容器ユニット50の液体供給姿勢において、底面カバー部材57の外面は、設置面と接する底面570Wを構成する。4つのインクタンク30は、切欠き325aと突起部324とを備える位置決めユニット328を備える。1つのインクタンク30の切欠き325aに、隣り合う他のインクタンク30の突起部324が収まるように配置されることで、4つのインクタンク30が精度良く配置(積層)される。容器ユニット50は、さらに、複数のインクタンク30を連結するための連結カバー部材55を備える。連結カバー部材55によって、複数のインクタンク30が連結され一体となる。ここで、連結カバー部材55を取り外すことで、一体となった複数のインクタンク30は容易に分解できる。これにより、プリンター12に用いられるインク色の数や仕様に応じて、容器ユニット50はインクタンク30の配置数を容易に変更できる。なお、連結カバー部材55の詳細は後述する。
次に、図5及び図6を用いて、容器ユニット50の構成をさらに説明する。図5は、容器ユニット50の分解斜視図である。図6は、容器ユニット50から底面カバー部材57を取り外した状態の斜視図である。
図5に示すように、インクタンク30は柱体状である。複数のインクタンク30は一列に配置(積層)される。複数のインクタンク30は、1のインクタンク30のうち流体を透過しないフィルム34によって塞がれた開口壁部370が、隣り合うインクタンク30によって覆われるように配置される。また、容器ユニット50は、ホース23内部の流路を開閉するためのバルブユニット70を備える。バルブユニット70は、複数のねじ420によって、容器ユニット50の構成部材として組み立てられる。なお、バルブユニット70の詳細構成は後述する。
図6に示すように、底面カバー部材57は、複数のねじ400が挿通する複数の開口571を有する。複数のねじ400は対応する開口571に挿通される。また、複数のねじ400は、インクタンク30及び側面カバー部材56,58に設けられた複数のねじ穴399,562,582にそれぞれ取り付けられる。これにより、底面カバー部材57は容器ユニット50の構成部材として組み立てられる。すなわち、開口571は、底面カバー部材57を容器ユニット50の構成部材として組み立てる際に利用される。また、底面カバー部材57は、複数(4つ)のインクタンク30の液体供給姿勢における底面側を覆うように組み立てられる。なお、本実施例では、6本のねじ400を用いて底面カバー部材57がインクタンク30と側面カバー部材56,58に取り付けられている。ここで、開口571に代えて、底面カバー部材57に切欠きを形成し、切欠きにねじ400を挿通させても良い。
A−3.底面カバー部材の詳細構成:
図7は、底面カバー部材57の詳細構成を説明するための図である。図7(A)は、底面カバー部材57の斜視図である。図7(B)は、底面カバー部材57の周縁部575を説明するための部分断面図である。図7(C)は、底面カバー部材57の対向面570Yの詳細構成について説明するための模式図である。
図7は、底面カバー部材57の詳細構成を説明するための図である。図7(A)は、底面カバー部材57の斜視図である。図7(B)は、底面カバー部材57の周縁部575を説明するための部分断面図である。図7(C)は、底面カバー部材57の対向面570Yの詳細構成について説明するための模式図である。
図7(A)に示すように、底面カバー部材57は、平板状の底面カバー本体578と、底面カバー本体578に対して立設した底面カバー壁部572,573と、を備える。底面カバー壁部572,573は、底面カバー本体578の周縁からインクタンク30が配置される側(Z軸正方向側、底面カバー本体578の上方側)に突出している。底面カバー本体578には、複数のインクタンク30が取り付けられる。底面カバー本体578のうち、インクタンク30と対向する対向面570Yは、液体保持部としての凹部(溝)579Zを有する。凹部579Zは、対向面570Y全域に形成されている。ここで、凹部579Zは、互いに交差する第1の凹部579Wと、第2の凹部579Vを含む。第1と第2の凹部579W,579Vは、それぞれ複数形成されている。
また、底面カバー部材57は、底面570Wと対向面570Yに亘って形成された複数(6個)の開口571であって、底面カバー部材57をインクタンクに取る付けるために利用される複数の開口571を有する。具体的には、複数の開口571はそれぞれ底面カバー本体578を貫通する。複数の開口571は、底面カバー本体578の周縁近傍に弓状に配置される。
また、底面カバー部材57は、対向面570Y側に配置され開口571を取り囲む周縁部575を有する。図7(B)に示すように、周縁部575は、対向面570Y側(詳細には、凹部579Z底面)から突出した略円柱形状の部材である。周縁部575は、対向面570Yよりも突出している。周縁部575の内部には、開口571が形成されている。
図7(C)に示すように、容器ユニット50の液体注入姿勢では、X軸方向が鉛直方向となり、X軸負方向が鉛直下方向となる。すなわち、液体注入姿勢において、底面カバー部材57は容器ユニット50の設置面に対して立設状態となる。本実施例では、液体注入姿勢において、底面カバー部材57の底面カバー本体578は設置面に対して略垂直な状態となる。第1の凹部579Wは、液体注入姿勢において、水平方向(Y軸方向、第1の方向)に延びる溝状である。また、複数の第1の凹部579Wは、底面カバー本体578の長手方向(Y軸方向、長さ方向)全域に亘ってそれぞれ延びる。また、複数の第1の凹部579Wは、短手方向(X軸方向、幅方向)に一定間隔毎に形成されると共に、短手方向全域に亘って形成されている。ここで、液体注入姿勢において、複数の開口571のうちで最も鉛直下方に位置する開口571Uよりも鉛直上方には、複数の第1の凹部579Wの1つ以上が配置されている。なお、第1の凹部579Wの大きさは特に限定されないが、毛細管力によりインクを保持できる程度の大きさに設定しても良い。
第2の凹部579Vは、液体注入姿勢において、鉛直方向(X軸方向、第2の方向)に延びる溝状である。第2の凹部579Vは、対向面570Yのうち、1つのインクタンク30と隣り合う他のインクタンク30とが重なり合う境界部分近傍に形成されている。また、複数の第2の凹部579Vは、底面カバー本体578の短手方向(X軸方向、幅方向)全域に亘ってそれぞれ延びる。すなわち、液体注入姿勢における鉛直方向(X軸方向)について、第1の凹部579Wの形成範囲において各第2の凹部579Vは、途切れることなく直線状に配置されている。第1の凹部579Wと第2の凹部579Vは互いに直交し、全体で格子状になるように配置されている。なお、第2の凹部579Vの大きさは特に限定されないが、毛細管力によりインクを保持できる程度の大きさに設定しても良い。
底面カバー部材57の対向面570Yには、様々な理由によりインクが存在(流入)する可能性がある。例えば、利用者等がインクタンク30にインクを注入する際に、液体注入口304以外の箇所にインクを誤って滴下する場合がある。この場合、インクタンク30表面にインクが付着した状態で、容器ユニット50を液体注入姿勢から液体供給姿勢に姿勢を変化させると、付着したインクが重力により底面カバー部材57に流入する場合がある。また、例えば、液体供給時にインクタンク30に不具合が生じ、インクタンク30の外側にインクが漏れ出す可能性もある。この場合において、漏れ出したインクがインクタンク30表面を伝って底面カバー部材57に流入する場合がある。
しかしながら、上記のように、本実施例の底面カバー部材57は、対向面570Yに凹部579Zを備える(図7(A),(C))。これにより、底面カバー部材57にインクが存在する場合でも、インクを凹部579Zによって保持できる。よって、容器ユニット50の外側にインクが流出する可能性を低減できる。以上より、容器ユニット50の設置面(例えば、机)がインクで汚れる可能性を低減できる。
また、凹部579Zは、液体注入姿勢において、水平方向に延びる第1の凹部579Wを有する(図7(A),(C))。これにより、液体注入姿勢において、底面カバー部材57の対向面570Yにインクが存在しても、鉛直下方向にインクが移動することを抑制できる。これにより、液体注入姿勢において、インクが容器ユニット50の外側に流出する可能性を低減できる。
また、凹部579Zは、液体注入姿勢において、鉛直方向に延びる第2の凹部579Vであって第1の凹部579Wと直交する第2の凹部579Vを有する(図7(A),(C))。これにより、底面カバー部材57にインクが存在しても、インクが凹部579Zの特定の部分に滞留することを防止できる。すなわち、凹部579Zの特定の部分に存在するインクを複数の第1と第2の凹部579W,579Vにスムーズに拡散できる。これにより、凹部579Zに保持されたインクの表面積を増大させ、インクの蒸発を促進できる。よって、インクが容器ユニット50の外側に流出する可能性をより低減できる。
また、底面カバー部材57は、対向面570Y側に設けられ、開口571の周りを取り囲む周縁部575であって、対向面570Yよりも突出した周縁部575を有する(図7(A),(B))。これにより、対向面570Yにインクが存在した場合でも、周縁部575が障壁となってインクが開口571に流入する可能性を低減できる。これにより、インクが底面カバー部材57の外側に流出する可能性をより一層低減できる。
また、底面カバー部材57は、底面カバー本体578の周縁からインクタンク30が配置される側に延びる底面カバー壁部572,573を有する(図7(A),(C))。これにより、例えば、凹部579Zによって保持できない程度の大量のインクが対向面570Yに存在した場合でも、底面カバー壁部572,573が障壁となることで、底面カバー部材57の外側にインクが流出する可能性を低減できる。すなわち、底面カバー壁部572,573によって、底面カバー部材57の外側へ向かうインクを堰き止めることができる。
A−4.容器ユニットの他の構成部材の詳細構成:
次に、容器ユニット50の他の構成部材について説明する。図8は、第1と第2の側面カバー部材56,58について説明するための図である。図8(A)は、第1の側面カバー部材56の外観斜視図である。図8(B)は、第2の側面カバー部材58の外観斜視図である。
次に、容器ユニット50の他の構成部材について説明する。図8は、第1と第2の側面カバー部材56,58について説明するための図である。図8(A)は、第1の側面カバー部材56の外観斜視図である。図8(B)は、第2の側面カバー部材58の外観斜視図である。
図8(A)に示すように、第1の側面カバー部材56は、容器ユニット50をプリンター12の固定部120(図3(B))に引っ掛けるための取付部561を有する。また、第1の側面カバー部材56は、ハンドル71(図6)が通るための貫通口563と、底面カバー部材57をねじ400(図5)によって固定するためのねじ穴562を有する。また、底面カバー部材57のうちインクタンク30と対向する内面には、インクタンク30の突起部324(図4(B))が嵌め合わされる嵌合部564が形成されている。
図8(B)に示すように、第2の側面カバー部材58は、容器ユニット50をプリンター12の固定部120(図3(B))に引っ掛けるための取付部581を有する。また、第2の側面カバー部材58は、底面カバー部材57をねじ400(図5)によって固定するためのねじ穴582を有する。また、第2の側面カバー部材58のうちインクタンク30と対向する内面には、インクタンク30の切欠き325a(図4(B))と嵌め合う突起部584が形成されている。
図9は、連結カバー部材55と上面カバー部材54を説明するための図である。図9(A)は、連結カバー部材55の外観斜視図である。図9(B)は、上面カバー部材54の外観斜視図である。
連結カバー部材55は、隣り合うインクタンク30同士が位置決めユニット328によって互いに積層された際に、容易に積層されたインクタンク30同士がバラバラになることを防止する。連結カバー部材55は、容器ユニット50が備える複数のインクタンク30に亘って配置される。図9(A)に示すように、連結カバー部材550は一端側に、インクタンク30に固定するための固定部552を有する。固定部552の先端側の爪部554は、複数のインクタンク30の端に配置されたインクタンク30に引っ掛かる。また、連結カバー部材55は、インクタンク30と、カバー部材54,56,58(詳細には、上面カバー部材54,第1の側面カバー部材56,第2の側面カバー部材58)とによって挟持される。
図9(B)に示すように、上面カバー部材54の両側部分は、連結カバー部材55を受け入れるための凹部542を有する。
次に、図10〜図12を用いてバルブユニット70の説明を行う。図10はバルブユニット70の分解斜視図である。図11は、第1と第2の部材77,78を説明するための図である。図11(A)は、第1の部材77の外観斜視図である。図11(B)は、第2の部材78の外観斜視図である。図12は、バルブユニット70のインクタンク30への取付態様を説明するための図である。図12(A)は、インクタンク30にバルブユニット70が取り付けられた外観斜視図である。図12(B)は、図12(A)のうち第2の部材78を取り除いた図である。なお、図10は、理解の容易のために、4本のホース23のうちの1本がバルブユニット70に配置された様子を示している。さらに、図10には、開閉部76の内部の構成を抜き出して丸に囲った領域に図示している。また、図12は、ホース23の図示は省略している。
図10に示すように、バルブユニット70は、ハンドル71と、開閉部76と、第1と第2の部材77,78と、を備える。開閉部76は、ケース本体762と、一端側がハンドル71に連結されたカム764と、スライダ768と、を備える。カム764は、一端側部分がケース本体762の外側に突出し、残りの部分がケース本体762内に収容されている。スライダ768は、ケース本体762の内部に収容されている。スライダ768は、カム764の回転動作に連動して変位し、ホース23のうちケース本体762の内部を通る部分を押し潰す。すなわち、スライダ768を変位させることで、ホース23の流路が開閉される。
ホース23は、ケース本体762の開口761を通り、プリンター12に接続される。また、第1と第2の部材77,78は、開口761を通ったホース23の一部分を挟持して固定する。第1と第2の部材77,78には、第1と第2の部材77,78を所定の部材に取り付けるために利用される複数の開口772,782がそれぞれ設けられている。複数の開口772,782にはそれぞれねじ420が通され、容器ユニット50の構成部品として第1と第2の部材77,78が組み立てられる。なお、複数の開口772,782のそれぞれを区別して用いる場合は、図中の括弧書きに付した番号で呼ぶものとする。また、同様に、複数のねじ420を区別して用いる場合は、図中の括弧書きに付した番号で呼ぶものとする。
図11(B)に示すように、第2の部材78のうち第1の部材77に対向する側には、複数の突起部786が形成されている。なお、複数の突起部786をそれぞれ区別して用いる場合は、図中の括弧書きに付した番号で呼ぶものとする。
図10に示すように、第1と第2の部材77,78はホース23を間に挟んだ状態で組み立てられる。具体的には、開口782aと開口772aとを重ね合わせて、開口782a、772aにねじ420aを挿入する。また、開口782cと開口772cとを重ね合わせ、開口782c,772cにねじ420cを挿入する。また、図11(B)に示す突起786b1,786b2を第1の部材77の開口772b1,772b2のそれぞれに挿入する。これにより、第1と第2の部材77,78が一体となる。
さらに、図12(A)に示すように、一体となった第1と第2の部材77,78は、複数(2つ)のインクタンク30に装着される。具体的には、隣り合う2つのインクタンク30に第1と第2の部材77,78が装着されたままの状態で、2つのインクタンク30が容易に分解できるように第1と第2の部材77,78は2つのインクタンク30に取り付けられる。以下に、第1と第2の部材77,78のインクタンク30への装着態様の詳細を説明する。なお、説明の便宜のために、第1と第2の部材77,78が装着される2つのインクタンク30のうち、一方のインクタンク30を「インクタンク30Y」とも呼び、他方のインクタンク30を「インクタンク30Z」とも呼ぶ。
インクタンク30は、外表面に第1と第2の部材77,78を装着するための部材装着部369を有する。部材装着部369は、インクタンク30表面に形成された略直方体形状の突起である。部材装着部369には、第1〜第3の装着穴366、367,368が形成されている。第1と第2の装着穴366,367は、第2の部材78と対向する第1の側に開口している。第3の装着穴368は、第2の部材78と対向する第1の側と、インクタンク30の配列方向(Y軸方向)であって、バルブユニット70が取り付けられる他方のインクタンク30が配置された第2の側(Y軸正方向側)とが開口している。本実施例では、第3の装着穴368はU字形状である。
図12(A)及び図12(B)に示すように、第2の部材78の開口782bと、インクタンク30Yの第2の装着穴367にねじ420bが通され、第2の部材78がインクタンク30Yにねじ止めされる。また、第2の部材78の突起部786b4(図11(B))がインクタンク30Yの第2の装着穴367に挿入される。また、第2の部材78の突起部786b3(図11(B))は、インクタンク30Zの第3の装着穴368に挿入される。上記のように、バルブユニット70は、第2の部材78を2つのインクタンク30Y,30Zのうち一方のインクタンク30Yのみにねじ止めにより固定されている。よって、バルブユニット70をインクタンク30Yに固定するねじ420bを取り外すことなく、2つのインクタンク30Y,30Zを容易に分解することができる。
A−5.インクタンクの概略構成:
インクタンク30の詳細構成を説明する前に、理解の容易のために、外部に向かって開口する大気導入口317からインクを外部へ導出する液体導出部306に至る経路(流路)について図13を参照して概念的に説明する。図13は、大気導入口317から液体導出部306に至る経路を概念的に示す図である。なお、大気導入口317から液体導出部306に至る経路を「形成流路」ともいう。
インクタンク30の詳細構成を説明する前に、理解の容易のために、外部に向かって開口する大気導入口317からインクを外部へ導出する液体導出部306に至る経路(流路)について図13を参照して概念的に説明する。図13は、大気導入口317から液体導出部306に至る経路を概念的に示す図である。なお、大気導入口317から液体導出部306に至る経路を「形成流路」ともいう。
大気導入口317から液体導出部306に至る経路は、大気開放流路300と、液体収容室340とに大きく分けられる。大気開放流路300は、上流から順に第1の流路310(「大気連通路310」ともいう。)と、空気収容室330と、第2の流路350(「液体連通路350」ともいう。)とから構成される。
第1の流路310は、一端である空気室開口318が空気収容室330内で開口し、他端である大気導入口317が外部へ向かって開口する。これにより、第1の流路310は、空気収容室330と外部とを連通させる。第1の流路310は、連通流路320と、気液分離室312と、連通流路314と、を有する。連通流路320は、一端が大気導入口317と連通し、他端が気液分離室312と連通している。連通流路320の一部は細長い流路であり、液体収容室340に貯留されたインクの水分が拡散により大気開放流路300から蒸発することを抑制する。気液分離室312の上流から下流に向かう間にはフィルム(シート)316が配置されている。このフィルム316は、気体を透過すると共に液体を透過しない性質を有する。このフィルム316を大気開放流路300の途中に配置することにより、液体収容室340から逆流してきたインクがフィルム316より上流側に流入することを抑制している。なお、このフィルム316はインクで一旦濡れると、気液分離膜としての本来の機能が損なわれ、空気を透過しなくなる場合がある。
連通流路314は、気液分離室312と空気収容室330とを連通させる。ここで、連通流路314の一端は空気室開口318を形成する。
空気収容室330は、空気を収容している。空気収容室330は、後述する第2の流路350よりも流路断面積が大きく、所定の容積を有する。これにより、液体収容室340から逆流してきたインクを一時的に貯留し、空気収容室330よりも上流側にインクが流入することを抑制できる。
また、空気収容室330は、第2の流路350から空気室開口318に至る経路(流路)の途中に、抑制部としての隔壁334を有する。隔壁334によって、空気収容室330は、空気室開口318が位置する開口側収容室331と、一端側開口351が位置する連通路側収容室332とに区画される。ここで、連通路側収容室332は、開口側収容室331と第2の流路350の間に位置する。
第2の流路350は、一端である一端側開口351が空気収容室330内に位置し、他端である他端側開口352が液体収容室340内に位置する。これにより、第2の流路350は、空気収容室330と液体収容室340とを連通させる。また、第2の流路350は、メニスカス(液面架橋)を形成可能な程度に流路断面積が小さい流路となっている。
液体収容室340はインクを収容し、液体導出部306の液体出口部349からホース23を介してサブタンク20(図1)にインクを流通させる。また、液体収容室340には液体注入口304が設けられている。
A−6.インクタンクの詳細構成:
次に、図14〜図17を用いて、インクタンク30の詳細構成について説明する。図14は、インクタンク30の第1の外観斜視図である。図15は、第1の流路310を説明するための図である。図16は、インクタンク30の第2の外観斜視図である。図17は、図16のインクタンク30をY軸正方向側から見た図である。また、図14は、インクタンク30が備えるフィルム316,322を、タンク本体32から分離した図を示している。また、図14,図16、図17は、液体注入口304に取り付けられる栓部材302の図示は省略している。また、図15には、大気導入口317から空気室開口318までの空気の流れを矢印の向きで示している。
次に、図14〜図17を用いて、インクタンク30の詳細構成について説明する。図14は、インクタンク30の第1の外観斜視図である。図15は、第1の流路310を説明するための図である。図16は、インクタンク30の第2の外観斜視図である。図17は、図16のインクタンク30をY軸正方向側から見た図である。また、図14は、インクタンク30が備えるフィルム316,322を、タンク本体32から分離した図を示している。また、図14,図16、図17は、液体注入口304に取り付けられる栓部材302の図示は省略している。また、図15には、大気導入口317から空気室開口318までの空気の流れを矢印の向きで示している。
図14,図16,図17に示すように、インクタンク30は、略柱体形状(詳細には、略直角柱形状)である。図14に示すように、インクタンク30は、タンク本体32と、フィルム34,316,322とを備える。タンク本体32は、ポリプロピレン等の合成樹脂により成形されている。また、タンク本体32は半透明である。これにより利用者は外部から内部のインクの状態(インクの水位)を確認できる。
図16に示すように、タンク本体32の形状は、一側面が開口した凹状形状である。タンク本体32の凹部には様々な形状のリブ(壁部)380が形成されている。ここで、開口している一側面(開口を形成するタンク本体32の外枠を含む一側面)を開口壁部370(開口側面370)と呼ぶ。また、図14に示すように、開口壁部370と対向する壁部を対向壁部370bとも呼ぶ。また、開口壁部と対向壁部370bの各辺を接続する側面部を側面壁部370cとも呼ぶ。なお、同一平面上に配置されていない異なる側面壁部370cを区別して用いる場合は、異なる符号が使用される。
図16に示すように、フィルム34は熱溶着等によって開口壁部370の開口を覆うようにタンク本体32に貼り付けられる。具体的には、フィルム34は、所定のリブ380の端面、および、タンク本体32の外枠の端面に隙間が生じないように緻密に貼り付けられている。これにより複数の小部屋が形成されている。具体的には、主に、空気収容室330と液体収容室340と第2の流路350とが形成される。すなわち、タンク本体32とフィルム34によって空気収容室330、液体収容室340、第2の流路350が形成されている。
主な小部屋330,340,350を説明する前に、図15を用いて、第1の流路310の詳細構成について説明する。図15に示すように、側面壁部370c4(「対向側面壁部370c4」ともいう。)に第1の流路310が形成されている。側面壁部370c4は、液体供給姿勢において、プリンターに対向する壁部である。連通流路320の上流側部分は、側面壁部370c4の背面側(タンク本体32の内部)に形成されている。
気液分離室312の形状は凹状形状であり、凹状の底面には開口が形成されている。底面の開口を介して、気液分離室312と連通流路314とが連通する。連通流路314の末端は空気室開口318である。
気液分離室312の底面を囲む内壁の全周には土手313が形成されている。フィルム316(図14)は、土手313に粘着されている。また、フィルム322は、第1の流路310のうち側面壁部370c4の外表面に形成された流路を覆うように側面壁部370c4に粘着されている。これにより、連通流路320を形成すると共に、インクタンク30内部のインクが外部へ漏れ出すことを防止している。なお、連通流路320の一部分は、大気導入口317から気液分離室312までの距離を長くするために、気液分離室312の外周に沿って形成されている。これにより、タンク本体32内部のインク中の水分が大気導入口317から外部へ蒸発することを抑制できる。なお、水分蒸発抑制の観点から、連通流路の距離を長くするために連通流路320を蛇行状の流路としても良い。
第1の流路310を流れる空気は、その途中で土手313に粘着されたフィルム316を通過することになる。これにより、タンク本体32内部に収容されるインクが外部へ漏れ出すことをより抑制できる。
次に、小部屋330,340、350について説明する。図16に示すように、液体収容室340は、液体供給姿勢において縦長の空間を形成している。また、液体供給姿勢において、液体収容室340の最下端近傍には液体出口部349が配置されている。これにより、容器ユニット50からプリンター12にインクを供給する際に、空気がプリンター12側に流通する可能性を低減できる。
図16に示すように、空気収容室330は、抑制部としての隔壁334によって連通路側収容室332と、開口側収容室331とに区画されている。隔壁334は、対向壁部370bから開口壁部370に亘って延びる。隔壁334は、第1の抑制壁334Vと、第2の抑制壁334Yとを備える。第1の抑制壁334Vは、液体供給姿勢(Z軸方向が鉛直方向となる姿勢)において、鉛直方向と交差する。本実施例では、第1の抑制壁334Vは、液体供給姿勢において水平となる。また、第1の抑制壁334Vは、液体供給姿勢における鉛直方向(Z軸方向)について、一端側開口351と空気室開口318との間に位置する。第2の抑制壁334Yは、第1の抑制壁334Vに接続されている。第2の抑制壁334Yは、液体注入姿勢(Y軸方向が鉛直方向となる姿勢)において、鉛直方向と交差する。本実施例では、第2の抑制壁334Yは、液体注入姿勢において水平となる。また、第2の抑制壁334Yは、液体注入姿勢における鉛直方向(X軸方向)について、一端側開口351と空気室開口318との間に位置する。第2の抑制壁334Yには、開口側収容室331と連通路側収容室332とを連通させる隔壁開口335が形成されている。本実施例の隔壁開口335は、第2の抑制壁334Yのうち、フィルム34と接する部分を切欠くことで形成されている。こうすることで、隔壁開口335が容易に形成できる。
空気収容室330は、略直角柱形状である。空気収容室330を区画形成する壁部の内面のうち、液体供給姿勢において最も低い部分となる面(第1の部分)は第1空気室底面330Vfである。また、液体供給姿勢において最も高い部分となる面(第2の部分)は第1空気室上面330Vaである。また、空気収容室330を区画形成する壁部の内面のうち、液体注入姿勢において最も低い部分となる面(第3の部分)は第2空気室底面330Vcである。また、液体注入姿勢において最も高い部分となる面(第4の部分)は第2空気室上面330Veである。また、4つのインクタンク30が配列された容器ユニット50の一端側(ここでは、第1の側面カバー部材56、図5)が、容器ユニット50の部材の中で最も低くなる姿勢(積層姿勢)において、最も低い部分となる面(第5の部分)は第3空気室底面330Vbである。本実施例では、第3空気室底面330Vbはフィルム34面に相当する。また、積層姿勢において、最も高い部分となる面(第6の部分)は第3空気室上面330Vdである。本実施例では、第3空気室上面330Vdは対向壁部370bの内面に相当する。
空気収容室330の開口側収容室331には、側面壁部370c4から開口側収容室331内に突出する突出部330Zを有する。突出部330Zの一端側端面である先端面330Zaは、空気収容室330を区画形成する壁部に接することなく、空気収容室330内に位置する。突出部330Zの内部には、第1の流路310(図13)の一部分が形成されている。また、突出部330Zの先端面330Zaは開口することで、空気室開口318が形成されている。
Z軸負方向が鉛直下方向となる液体供給姿勢において、空気室開口318は、鉛直方向について、第1空気室底面330Vfと第1空気室上面330Vaとからそれぞれ所定の間隔をあけて配置されている。すなわち、空気室開口318は、第1空気室底面330Vfと第1空気室上面330Vaから離れて配置されている。これにより、インクタンク30が取り得る複数の姿勢のうち、取り得る可能性の高い液体供給姿勢、及び、液体供給姿勢とは逆さまの姿勢において、液体収容室340から空気収容室330にインクが流入した場合でも、空気室開口318から第1の流路310内にインクが流入する可能性を低減できる。
また、X軸負方向が鉛直下方向となる液体注入姿勢において、空気室開口318は、鉛直方向について、第2空気室底面330Vcと第2空気室上面330Veとからそれぞれ所定の間隔をあけて配置されている。すなわち、空気室開口318は、第2空気室底面330Vcと第2空気室上面330Veから離れて配置されている。これにより、インクタンク30が取り得る複数の姿勢のうち、取り得る可能性の高い液体注入姿勢及び液体注入姿勢とは逆さまの姿勢において、液体収容室340から空気収容室330にインクが流入した場合でも、空気室開口318から第1の流路310内にインクが流入する可能性を低減できる。
また、空気室開口318は、第1,第2,第3空気室底面330Vf、330Vc,330Vb、及び、第1,第2,第3空気室上面330Va,330Ve,330Vdを含む空気収容室330を形成する全ての内壁面からそれぞれ所定の間隔をあけて配置されている。すなわち、空気室開口318は、空気収容室330を区画する内壁面から離れて配置されている。これにより、液体収容室340から空気収容室330にインクが流入した場合において、容器ユニット50が様々な姿勢をとったとしても、空気室開口318から第1の流路310内にインクが流入する可能性を低減できる。
また、本実施例のインクタンク30は、側面壁部370c4から空気収容室330内に突出する突出部330Zを設け、突出部330Z内に第1の流路310(図13)の空気室開口318を含む一部分を形成している。これにより、空気収容室330を形成する全ての壁部の内面(例えば、第3空気室底面330Vb)から離れた位置に空気室開口318を容易に配置できる。
また、インクタンク30は、第2の流路(液体連通路)350から空気室開口318に至る経路の途中に隔壁334を有する。これにより、液体収容室340から空気収容室330にインクが流入した場合でも、流入したインクが空気室開口318へ向かう流れを抑制できる。これにより、インクが空気室開口318に到達する可能性を低減し、空気室開口318から第1の流路310内にインクが流入する可能性をより一層低減できる。
上記のように、本実施例の容器ユニット50は、液体注入姿勢において底面570Wを構成する底面カバー部材57を備える(図6)。これにより、容器ユニット60を設置面に安定して設置させてインクをプリンター12に供給できる。また、底面カバー部材57は、対向面570Yに液体保持部としての凹部579Zを備える(図7(A),(C))。これにより、底面カバー部材57にインクが存在する場合でも、インクを凹部579Zによって保持できる。よって、容器ユニット50の外側にインクが流出する可能性を低減できる。すなわち、器ユニット50の設置面がインクで汚れる可能性を低減できる。
また、本実施例のインクタンク30は、第1の流路310の一端である空気室開口318が、空気収容室330を形成する壁部から離れて形成されている(図16)。これにより、液体収容室340から空気収容室330にインクが流入した場合でも、空気室開口318から第1の流路310内にインクが流入する可能性を低減できる。これにより、第1の流路310の途中に配置された気液分離膜としてのフィルム316がインクで濡れる可能性を低減できる。よって、フィルム316の本来の機能を損なうことを防止し、第1の流路310を介してインクタンク30内部に空気を導入できる。
B.変形例:
なお、上記実施例における構成要素の中の、特許請求の範囲の独立項に記載した要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、本発明の上記実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
なお、上記実施例における構成要素の中の、特許請求の範囲の独立項に記載した要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、本発明の上記実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
B−1.第1及び第2変形例:
図18は、第1及び第2変形例の底面カバー部材57a,57bを説明するための図である。図18(A)は、第1変形例の底面カバー部材57bの対向面570Yaに形成された液体保持部としての凹部579Waを模式的に示した図である。図18(B)は、第2変形例の底面カバー部材57bの対向面570Ybに形成された液体保持部としての凹部579Wbを模式的に示した図である。上記実施例と第1,第2変形例の違いは、凹部579Wa,579Wbの構成である。その他の容器ユニット50a、50bの構成、及び、液体噴射システムの構成は上記実施例と同様の構成であるため、同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。
図18は、第1及び第2変形例の底面カバー部材57a,57bを説明するための図である。図18(A)は、第1変形例の底面カバー部材57bの対向面570Yaに形成された液体保持部としての凹部579Waを模式的に示した図である。図18(B)は、第2変形例の底面カバー部材57bの対向面570Ybに形成された液体保持部としての凹部579Wbを模式的に示した図である。上記実施例と第1,第2変形例の違いは、凹部579Wa,579Wbの構成である。その他の容器ユニット50a、50bの構成、及び、液体噴射システムの構成は上記実施例と同様の構成であるため、同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。
図18(A)に示すように、第1変形例の底面カバー部材57aは、対向面570Yaに液体保持部としての凹部579Zaを有する。凹部579Zaは、互いに交差する第1の凹部579Wと、第2の凹部579Vaとを含む。第1と第2の凹部579W,579Vaは、それぞれ複数形成されている。
複数の第1の凹部579Wは、上記実施例と同様に、容器ユニット50aの液体注入姿勢において、底面カバー本体578の長手方向全域に亘って、水平方向(Y軸方向、第1の方向)にそれぞれ延びる。また、複数の第2の凹部579Vaは、液体注入姿勢において、鉛直方向(X軸方向、第2の方向)にそれぞれ延びる。また、第2の凹部579Vaは、千鳥状(ジグザグ)に配置されている。すなわち、液体注入姿勢おける鉛直方向(X軸方向)について、第1の凹部579Wの形成範囲における複数の第2の凹部579Vaは、直線状ではなく、細切れ状に配置されている。ここで、第1と第2の凹部579W,579Vaの大きさは特に限定されないが、毛細管力によりインクを保持できる程度の大きさに設定しても良い。
上記のように、第1変形例の容器ユニット50aは、底面カバー部材57aの対向面570Yaに凹部579Zを備える。よって、インクが凹部579Zによって保持される。これにより、上記実施例と同様に、容器ユニット50aの外側にインクが流出する可能性を低減できる。さらに、容器ユニット50aは、第2の凹部579が千鳥状に配置されている。これにより、凹部579Zaの特定の部分に存在するインクを複数の第1と第2の凹部579W,579Vaによりスムーズに分散できる。これにより、凹部579Zaに保持されたインクの表面積をより増大させ、インクの蒸発をより促進できる。よって、インクが容器ユニット50の外側に流出する可能性をより一層低減できる。
図18(B)に示すように、第2変形例の底面カバー部材57bは、対向面570Ybに液体保持部としての凹部579Wb(「第3の凹部579Wb」ともいう。)を有する。凹部579Wbは溝状であり、隣接する複数の開口571を結ぶ仮想線MLと交わらず、仮想線MLに沿った方向に延びる。詳細には、各凹部579Wbは、複数の開口571と交わることなく配置されている。ここで、凹部579Wbの大きさは特に限定されないが、毛細管力によりインクを保持できる程度の大きさに設定しても良い。
上記のように、第2変形例の容器ユニット50bは、底面カバー部材57bの対向面570Ybに凹部579Zbを備える。よって、インクが凹部579Zbによって保持される。これにより、上記実施例と同様に、容器ユニット50bの外側にインクが流出する可能性を低減できる。さらに、容器ユニット50bは、凹部579Zbが仮想線MLに沿った方向に延びている。これにより、凹部579Zb内をインクが移動した場合でも、移動したインクが開口571に到達することを防止できる。よって、インクが開口571から外側に流出する可能性を低減できる。
B−2.第3変形例:
図19は、第3変形例を説明するための図である。図19は、第3変形例のインクタンク30cの空気収容室330cを示す図である。上記実施例との違いは、抑制部としての隔壁334cの構成である。その他の容器ユニット50を含む液体噴射システム1の構成は、上記実施例と同様の構成であるため、同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。
図19は、第3変形例を説明するための図である。図19は、第3変形例のインクタンク30cの空気収容室330cを示す図である。上記実施例との違いは、抑制部としての隔壁334cの構成である。その他の容器ユニット50を含む液体噴射システム1の構成は、上記実施例と同様の構成であるため、同様の構成については同一符号を付すと共に説明を省略する。
上記実施例と同様に隔壁334cは、空気収容室330cを、空気室開口318が位置する開口側収容室331cと、一端側開口351が位置する連通路側収容室332cとに区画する。隔壁334cは、円弧状である。また、隔壁334cには、フィルム34と接する部分を切欠くことで、開口側収容室331と連通路側収容室332とを連通させる隔壁開口335cが形成されている。
このように、隔壁334cを円弧状に形成しても、上記実施例と同様に、インクが液体収容室340から空気収容室330に流入する場合において、空気室開口318へのインクの流れを抑制できる。
なお、上記実施例や上記第3変形例は、抑制部として空気収容室330,330cを区画する隔壁334,334c(図17,図19)を用いたが、これに限定されるものではない。すなわち、第2の流路350(液体連通路350)から空気室開口318に至る経路(単に、「経路」ともいう。)の途中に、第2の流路350から空気室開口318へ向かうインクの流れを抑制するための構成が備えられていれば良い。すなわち、抑制部は、経路の一部分の流路抵抗が残りの他の部分の流路抵抗よりも高くなるような構成を採用できる。
例えば、空気収容室330のうち、第2の流路350から空気室開口318に至る経路の途中部分に、逆止弁を設けても良い。この逆止弁は、空気室開口318から第2の流路350に向かう流体の流れは許容するが、第2の流路350から空気室開口318に向かう流体の流れは遮断するように構成される。また、経路の途中部分を細長い蛇行流路にしても良い。
また、例えば、第2の流路350から空気室開口318に至る経路の途中に、容器ユニット50の液体供給姿勢において、鉛直方向と交差する壁(例えば、上記実施例では、第1の抑制壁334V、図17)のみを設けても良い。またさらに、鉛直方向と交差する壁は、必ずしも水平な壁でなくても良い。例えば、容器ユニット50の液体供給姿勢において、第1の抑制壁334Vが水平方向に対して所定角度(例えば、0度以上45度以下)傾いていても良い。このようにしても、インクタンクが、鉛直方向と交差する壁を有することで、第2の流路350から空気室開口318へ向かうインクの流れを抑制できる。特に、液体供給姿勢及び液体供給姿勢を逆さまにした姿勢において、液体収容室340から空気収容室330にインクが流入した場合でも、流入したインクが空気室開口318に到達する可能性を低減できる。
また、例えば、第2の流路350から空気室開口318に至る経路の途中に、容器ユニット50の液体注入姿勢において、鉛直方向と交差する壁(例えば、上記実施例では、第2の抑制壁334Y、図17)のみを設けても良い。またさらに、鉛直方向と交差する壁は、必ずしも水平な壁でなくても良い。例えば、容器ユニット50の液体注入姿勢において、第2の抑制壁334Yが水平方向に対して所定角度(例えば、0度以上45度以下)傾いていても良い。このようにしても、インクタンクが、鉛直方向と交差する壁を有することで、第2の流路350から空気室開口318へ向かうインクの流れを抑制できる。特に、液体注入姿勢及び液体注入姿勢を逆さまにした姿勢において、液体収容室340から空気収容室330にインクが流入した場合でも、流入したインクが空気室開口318に到達する可能性を低減できる。
B−3.第4変形例:
上記実施例,変形例では、底面カバー部材57,57aに設けられた第1の凹部579Wは、液体注入姿勢において水平方向に延びていたが(図7(A),(B),図18(A)))、これに限定されるものではない。第1の凹部579Wは、水平方向成分を有する第1の方向に延びていれば良い。例えば、液体注入姿勢において、第1の凹部579Wは、水平方向に対して所定角度範囲(例えば、0度より大きく45度以下の範囲)で傾斜していても良い。このようにしても、容器ユニット50,50aの液体注入姿勢において、第1の凹部579Wに存在するインクが、重力によって鉛直下方向に移動することを抑制できる。
上記実施例,変形例では、底面カバー部材57,57aに設けられた第1の凹部579Wは、液体注入姿勢において水平方向に延びていたが(図7(A),(B),図18(A)))、これに限定されるものではない。第1の凹部579Wは、水平方向成分を有する第1の方向に延びていれば良い。例えば、液体注入姿勢において、第1の凹部579Wは、水平方向に対して所定角度範囲(例えば、0度より大きく45度以下の範囲)で傾斜していても良い。このようにしても、容器ユニット50,50aの液体注入姿勢において、第1の凹部579Wに存在するインクが、重力によって鉛直下方向に移動することを抑制できる。
B−4.第5変形例:
上記実施例,変形例では、底面カバー部材57,57aに設けられた第2の凹部579V,579Vaは、液体注入姿勢において鉛直方向に延びていたが(図7(A),(B),図18(A)))、これに限定されるものではない。第1の凹部579Wと交差する限りにおいて、第2の凹部579V,579Vaは、液体注入姿勢において鉛直方向成分を有する第2の方向に延びていれば良い。例えば、液体注入姿勢において、第2の凹部579V,579Vaは、鉛直方向に対して所定角度範囲(例えば、0度より大きく45度以下の範囲)で傾斜していても良い。このようにしても、容器ユニット50,50aの液体注入姿勢において、第2の凹部579V,579Vaによって、複数の第1の凹部579Wのうちの1つにインクが滞留することを抑制できる。すなわち、インクが第2の凹部579V、Vaを介して他の第1の凹部579Wに拡散される。よって、底面カバー部材57、57aに存在するインクの蒸発を促進できる。
上記実施例,変形例では、底面カバー部材57,57aに設けられた第2の凹部579V,579Vaは、液体注入姿勢において鉛直方向に延びていたが(図7(A),(B),図18(A)))、これに限定されるものではない。第1の凹部579Wと交差する限りにおいて、第2の凹部579V,579Vaは、液体注入姿勢において鉛直方向成分を有する第2の方向に延びていれば良い。例えば、液体注入姿勢において、第2の凹部579V,579Vaは、鉛直方向に対して所定角度範囲(例えば、0度より大きく45度以下の範囲)で傾斜していても良い。このようにしても、容器ユニット50,50aの液体注入姿勢において、第2の凹部579V,579Vaによって、複数の第1の凹部579Wのうちの1つにインクが滞留することを抑制できる。すなわち、インクが第2の凹部579V、Vaを介して他の第1の凹部579Wに拡散される。よって、底面カバー部材57、57aに存在するインクの蒸発を促進できる。
B−5.第6変形例:
上記実施例,変形例では、底面カバー部材57,57a,57bは対向面570Y,570Ya,570Ybに液体保持部としての凹部579Z,579Za,579Zbを有していたが、液体を保持可能な他の構成を採用しても良い。例えば、対向面570Y,57a,57bに凹部579Z,579Za,579Zbを形成する構成に代えて、対向面570Y,57a,57b上に、毛細管力によってインクを内部に保持できる性質(吸水性)を有する多孔質部材(例えば、スポンジ)を配置しても良い。このようにしても、上記実施例と同様に、容器ユニット50,50a,50bの外側にインクが流出する可能性を低減できる。また、凹部579Z,579Za,579Zbと多孔質部材とを組み合わせて用いても良い。
上記実施例,変形例では、底面カバー部材57,57a,57bは対向面570Y,570Ya,570Ybに液体保持部としての凹部579Z,579Za,579Zbを有していたが、液体を保持可能な他の構成を採用しても良い。例えば、対向面570Y,57a,57bに凹部579Z,579Za,579Zbを形成する構成に代えて、対向面570Y,57a,57b上に、毛細管力によってインクを内部に保持できる性質(吸水性)を有する多孔質部材(例えば、スポンジ)を配置しても良い。このようにしても、上記実施例と同様に、容器ユニット50,50a,50bの外側にインクが流出する可能性を低減できる。また、凹部579Z,579Za,579Zbと多孔質部材とを組み合わせて用いても良い。
B−6.第7変形例:
上記実施例,変形例では、対向面570Y,570Ya,570Ybに設けられた凹部579Z,579Za,579Zbは、溝状であったがこれに限定されるものではない。例えば、凹部は半球状や直方体状等の窪みであっても良い。具体的には、所定の形状の複数の凹部を対向面570Y,570Ya,570Yb全域に設けても良い。なお、凹部の大きさは特に限定されないが、毛細管力によりインクを保持可能な程度の大きさであっても良い。このように凹部を半球状や直方体状等の窪みとしても、上記実施例と同様に、凹部によってインクが容器ユニット50,50a,50bの外側に流出する可能性を低減できる。
上記実施例,変形例では、対向面570Y,570Ya,570Ybに設けられた凹部579Z,579Za,579Zbは、溝状であったがこれに限定されるものではない。例えば、凹部は半球状や直方体状等の窪みであっても良い。具体的には、所定の形状の複数の凹部を対向面570Y,570Ya,570Yb全域に設けても良い。なお、凹部の大きさは特に限定されないが、毛細管力によりインクを保持可能な程度の大きさであっても良い。このように凹部を半球状や直方体状等の窪みとしても、上記実施例と同様に、凹部によってインクが容器ユニット50,50a,50bの外側に流出する可能性を低減できる。
B−7.第8変形例:
上記実施例では、空気室開口318は空気収容室330を区画する内面からそれぞれ所定の間隔をあけて配置されていたが、これに限定されるものではない。少なくとも、空気室開口318は、液体供給姿勢において最も低い部分となる第1の部分と、最も高い部分となる第2の部分と、液体注入姿勢において最も低い部分となる第3の部分と、最も高い部分となる第4の部分とからそれぞれ所定の間隔をあけて配置されていれば良い。こうすれば、インクタンク30が取り得る姿勢の中で、取り得る可能性の比較的高い姿勢(液体供給姿勢とその逆の姿勢、及び、液体注入姿勢とその逆の姿勢)において、空気室開口318にインクが流入する可能性を低減できる。
上記実施例では、空気室開口318は空気収容室330を区画する内面からそれぞれ所定の間隔をあけて配置されていたが、これに限定されるものではない。少なくとも、空気室開口318は、液体供給姿勢において最も低い部分となる第1の部分と、最も高い部分となる第2の部分と、液体注入姿勢において最も低い部分となる第3の部分と、最も高い部分となる第4の部分とからそれぞれ所定の間隔をあけて配置されていれば良い。こうすれば、インクタンク30が取り得る姿勢の中で、取り得る可能性の比較的高い姿勢(液体供給姿勢とその逆の姿勢、及び、液体注入姿勢とその逆の姿勢)において、空気室開口318にインクが流入する可能性を低減できる。
B−8.第9変形例:
上記実施例では、液体収容容器としてプリンター12に用いられるインクタンク30を例に説明を行ったが、これに限定されるものではなく、例えば液晶ディスプレー等の色材噴射ヘッドを備えた装置、有機ELディスプレー、面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッドを備えた装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドを備えた装置、精密ピペットとしての試料噴射ヘッドを備えた装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等の液体噴射装置に液体を供給可能な液体収容容器であって、液体注入口を備える液体収容容器に本発明は適用できる。上記の各種の液体噴射装置に液体収容容器を使用する際には、各種の液体噴射装置が噴射する液体の種類に応じた液体(色材,導電ペースト,生体有機物等)を、液体収容容器内部に収容すれば良い。また、各種液体噴射装置と各種液体噴射装置に用いる液体収容容器を備える液体噴射システムとしても本発明は適用可能である。
上記実施例では、液体収容容器としてプリンター12に用いられるインクタンク30を例に説明を行ったが、これに限定されるものではなく、例えば液晶ディスプレー等の色材噴射ヘッドを備えた装置、有機ELディスプレー、面発光ディスプレー(FED)等の電極形成に用いられる電極材(導電ペースト)噴射ヘッドを備えた装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッドを備えた装置、精密ピペットとしての試料噴射ヘッドを備えた装置、捺染装置やマイクロディスペンサ等の液体噴射装置に液体を供給可能な液体収容容器であって、液体注入口を備える液体収容容器に本発明は適用できる。上記の各種の液体噴射装置に液体収容容器を使用する際には、各種の液体噴射装置が噴射する液体の種類に応じた液体(色材,導電ペースト,生体有機物等)を、液体収容容器内部に収容すれば良い。また、各種液体噴射装置と各種液体噴射装置に用いる液体収容容器を備える液体噴射システムとしても本発明は適用可能である。
1…液体噴射システム
10…ケース
12…インクジェットプリンター(プリンター)
13…用紙給紙部
14…用紙排出部
15…押さえ板
16…キャリッジ
16a…インク供給針
17…記録ヘッド
18…レール
19…ホース固定機構
20…サブタンク
23…ホース
30,30c,30Y,30Z…インクタンク
32…タンク本体
34…フィルム
50,50a,50b…容器ユニット
51…カバー部材
53…定規
54…上面カバー部材
55…連結カバー部材
56…第1の側面カバー部材
57,57a,57b…底面カバー部材
58…第2の側面カバー部材
60…容器ユニット
70…バルブユニット
71…ハンドル
76…開閉部
77…第1の部材
78…第2の部材
120…固定部
121…開口
152…穴
154…貫通孔
182…第1のレール固定部
183…穴
184…第2のレール固定部
186…嵌合部
202…液体受入部
204…インク貯留室
206…フィルター
208…インク流動路
300…大気開放流路
302…栓部材
304…液体注入口
306…液体導出部
310…大気連通路(第1の流路)
312…気液分離室
313…土手
314…連通流路
316…フィルム
317…大気導入口
318…空気室開口
320…連通流路
322…フィルム
324…突起部
325a…切欠き
328…位置決めユニット
330…空気収容室
330Z…突出部
330c…空気収容室
330Va…第1空気室上面
330Vb…第3空気室底面
330Vc…第2空気室底面
330Vd…第3空気室上面
330Za…先端面
330Ve…第2空気室上面
330Vf…第1空気室底面
331,331c…開口側収容室
332,332c…連通路側収容室
334,334c…隔壁
334V…第1の抑制壁
334Y…第2の抑制壁
335,335c…隔壁開口
340…液体収容室
349…液体出口部
350…液体連通路(第2の流路)
351…一端側開口
352…他端側開口
366…第1の装着穴
367…第2の装着穴
368…第3の装着穴
369…部材装着部
370…開口側面(開口壁部)
370b…対向壁部(側面壁部)
370c1…第1の壁部
370c2…第2の壁部
370c4…側面壁部(対向側面壁部)
380…リブ
399…穴
542…凹部
550…連結カバー部材
552…固定部
554…爪部
561…取付部
562…穴
563…貫通口
564…嵌合部
570,570Ya,Yb…対向面
570W…底面
570Y…対向面
571,571U…開口
572,573…底面カバー壁部
575…周縁部
578…底面カバー本体
579W,579Wa…第1の凹部
579Z,579Za,579Zb…凹部
579V,Va…第2の凹部
579Wb…第3の凹部
581…取付部
582…穴
584…突起部
761…開口
762…ケース本体
764…カム
768…スライダ
772,772a,772c…開口
782a…開口
782b…開口
782c…開口
786…突起部
G…気泡
d1…水頭差
LB…上限部
ML…仮想線
LM…上限線
LY…矢印
Yb…対向面
sf…水平面
10…ケース
12…インクジェットプリンター(プリンター)
13…用紙給紙部
14…用紙排出部
15…押さえ板
16…キャリッジ
16a…インク供給針
17…記録ヘッド
18…レール
19…ホース固定機構
20…サブタンク
23…ホース
30,30c,30Y,30Z…インクタンク
32…タンク本体
34…フィルム
50,50a,50b…容器ユニット
51…カバー部材
53…定規
54…上面カバー部材
55…連結カバー部材
56…第1の側面カバー部材
57,57a,57b…底面カバー部材
58…第2の側面カバー部材
60…容器ユニット
70…バルブユニット
71…ハンドル
76…開閉部
77…第1の部材
78…第2の部材
120…固定部
121…開口
152…穴
154…貫通孔
182…第1のレール固定部
183…穴
184…第2のレール固定部
186…嵌合部
202…液体受入部
204…インク貯留室
206…フィルター
208…インク流動路
300…大気開放流路
302…栓部材
304…液体注入口
306…液体導出部
310…大気連通路(第1の流路)
312…気液分離室
313…土手
314…連通流路
316…フィルム
317…大気導入口
318…空気室開口
320…連通流路
322…フィルム
324…突起部
325a…切欠き
328…位置決めユニット
330…空気収容室
330Z…突出部
330c…空気収容室
330Va…第1空気室上面
330Vb…第3空気室底面
330Vc…第2空気室底面
330Vd…第3空気室上面
330Za…先端面
330Ve…第2空気室上面
330Vf…第1空気室底面
331,331c…開口側収容室
332,332c…連通路側収容室
334,334c…隔壁
334V…第1の抑制壁
334Y…第2の抑制壁
335,335c…隔壁開口
340…液体収容室
349…液体出口部
350…液体連通路(第2の流路)
351…一端側開口
352…他端側開口
366…第1の装着穴
367…第2の装着穴
368…第3の装着穴
369…部材装着部
370…開口側面(開口壁部)
370b…対向壁部(側面壁部)
370c1…第1の壁部
370c2…第2の壁部
370c4…側面壁部(対向側面壁部)
380…リブ
399…穴
542…凹部
550…連結カバー部材
552…固定部
554…爪部
561…取付部
562…穴
563…貫通口
564…嵌合部
570,570Ya,Yb…対向面
570W…底面
570Y…対向面
571,571U…開口
572,573…底面カバー壁部
575…周縁部
578…底面カバー本体
579W,579Wa…第1の凹部
579Z,579Za,579Zb…凹部
579V,Va…第2の凹部
579Wb…第3の凹部
581…取付部
582…穴
584…突起部
761…開口
762…ケース本体
764…カム
768…スライダ
772,772a,772c…開口
782a…開口
782b…開口
782c…開口
786…突起部
G…気泡
d1…水頭差
LB…上限部
ML…仮想線
LM…上限線
LY…矢印
Yb…対向面
sf…水平面
Claims (8)
- 液体噴射装置の外側に配置され、流通管を介して前記液体噴射装置に液体を流通させるための液体収容容器であって、
前記液体を収容するための液体収容室と、
空気を収容するための空気収容室と、
前記液体収容室と前記空気収容室とを連通させる液体連通路であって、一端である一端側開口が前記空気収容室内に位置する液体連通路と、
前記空気収容室と前記外部とを連通させる空気連通路であって、一端である空気室開口が前記空気収容室内に位置する空気連通路と、
前記液体収容室に前記液体を注入する液体注入口であって、液体注入口を塞ぐ栓部材が取り付けられる液体注入口と、を備え、
前記空気室開口は、
前記液体を前記液体噴射装置に供給する際の液体供給姿勢において、前記空気収容室の最も低い部分となる第1の部分と、最も高い部分となる第2の部分から鉛直方向についてそれぞれ所定の間隔をあけて配置され、かつ、
前記液体を前記液体収容室に注入する際の液体注入姿勢において、前記空気収容室の最も低い部分となる第3の部分と、最も高い部分となる第4の部分から鉛直方向についてそれぞれ所定の間隔をあけて配置されている、液体収容容器。 - 請求項1に記載の液体収容容器であって、
前記空気室開口は、前記空気収容室を区画する壁面部の内面であって、前記第1〜第4の部分を含む内面からそれぞれ所定の間隔をあけて配置されている、液体収容容器。 - 請求項2に記載の液体収容容器であって、さらに、
前記空気収容室を区画する前記壁面部から前記空気収容室内に突出する突出部であって、内側に前記空気連通路の一部分が形成された突出部を備え、
前記空気室開口は、前記突出部の一端側端面に形成されている、液体収容容器。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の液体収容容器であって、
前記空気収容室は、
前記液体連通路から前記空気室開口に至る経路の途中に、前記液体連通路から前記空気室開口へ向かう前記液体の流れを抑制するための抑制部を有する、液体収容容器。 - 請求項4に記載の液体収容容器であって、
前記抑制部は、前記液体供給姿勢において鉛直方向と交差する第1の抑制壁であって、前記液体供給姿勢における鉛直方向について前記一端側開口と前記空気室開口との間に位置する第1の抑制壁を含む、液体収容容器。 - 請求項4又は請求項5に記載の液体収容容器であって、
前記抑制部は、前記液体注入姿勢において鉛直方向と交差する第2の抑制壁であって、前記液体注入姿勢における鉛直方向について前記一端側開口と前記空気室開口との間に位置する第2の抑制壁を含む、液体収容容器。 - 請求項4に記載の液体収容容器であって、
前記抑制部は、前記空気収容室を、前記空気室開口が位置する開口側収容室と、前記経路において前記開口側収容室と前記液体連通路との間に位置する連通路側収容室とに区画する隔壁であり、
前記隔壁は、前記開口側収容室と連通路側収容室とを連通させる隔壁開口が形成されている、液体収容容器。 - 液体噴射システムであって、
請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の液体収容容器と、
対象物に前記液体を噴射するためのヘッドを有する液体噴射装置と、
前記液体噴射装置と前記液体収容容器とを接続し、前記液体収容室の前記液体を前記液体噴射装置に流通させる流通管と、を備える、液体噴射システム。
Priority Applications (1)
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JP2011005861A JP2012144017A (ja) | 2011-01-14 | 2011-01-14 | 液体収容容器、及び、液体噴射システム |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011005861A JP2012144017A (ja) | 2011-01-14 | 2011-01-14 | 液体収容容器、及び、液体噴射システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=46788094
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
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---|---|
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Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2011
- 2011-01-14 JP JP2011005861A patent/JP2012144017A/ja active Pending
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