JP2012023489A - 変調電源 - Google Patents
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Abstract
【課題】広帯域増幅部に供給するDC電圧幅を大電圧高速変調電源の出力電圧幅よりも低くすることができ、広帯域増幅部における電力損失を低減することができる変調電源を提供すること。
【解決手段】大電圧高速変調電源100は、多値DC電圧源111から供給された複数のDC電圧を入力AM信号に応じて離散的に切り換え出力するDC電圧切換部112と、DC電圧切換部112の出力電圧を基準電位とするフローティング構造のDC電圧源150と、DC電圧源150を電源電圧とし、入力信号を線形に増幅する広帯域増幅部120と、広帯域増幅部120を流れる瞬時電流を検出する電流検出部130と、広帯域増幅部120に流れる瞬時電流に応じて供給されるDC電圧をオン/オフ制御するスイッチング部141とを備える。スイッチング部141は、広帯域増幅部120の動作電流が一定範囲内に収まるようにオン/オフ制御する。
【選択図】図4
【解決手段】大電圧高速変調電源100は、多値DC電圧源111から供給された複数のDC電圧を入力AM信号に応じて離散的に切り換え出力するDC電圧切換部112と、DC電圧切換部112の出力電圧を基準電位とするフローティング構造のDC電圧源150と、DC電圧源150を電源電圧とし、入力信号を線形に増幅する広帯域増幅部120と、広帯域増幅部120を流れる瞬時電流を検出する電流検出部130と、広帯域増幅部120に流れる瞬時電流に応じて供給されるDC電圧をオン/オフ制御するスイッチング部141とを備える。スイッチング部141は、広帯域増幅部120の動作電流が一定範囲内に収まるようにオン/オフ制御する。
【選択図】図4
Description
本発明は、電源変調方式を用いた電力増幅器の変調電源に係り、詳細には、ET(Envelope Tracking)方式もしくはEE&R(Envelope Elimination and Restoration)方式を用いた送信電力増幅装置を構成する大電力RF増幅器に対して電源電圧を供給する、高効率な、かつ高速な電圧変化に追従可能な、かつ最大出力電圧が高い、大電力変調電源に関する。
高効率増幅技術としてET方式もしくはEE&R方式が注目を浴びており、これを実現するためには出力信号の包絡線変化に出力電圧を追従させることが可能な高速な変調電源が必要である。増幅装置の総合効率を向上するためには、変調電源にも高効率が要求される。
また、携帯電話等無線通信における通信速度の高速化に伴う変調信号の広帯域化により、包絡線変化も高速化しており、変調電源に要求される出力電圧の変化速度も高速化している。
図1は、変調電源を必要とする、ET方式を用いたRF増幅装置の構成を示す図である。
図1に示すように、ET方式RF増幅装置10は、RF信号入力端子11、RF増幅部12、AM信号生成部13、遅延部14、変調電源15、及びRF信号出力端子16を備える。
以上の構成において、ET方式RF増幅装置10は、RF信号入力端子11に入力された、振幅変調されたRF信号をRF増幅部12で線形増幅してRF信号出力端子16から出力する。このとき、ET方式RF増幅装置10の電力効率を向上させるために、RF増幅部12が常に飽和に近い状態で動作するように、RF信号の包絡線振幅に応じてRF増幅部12に供給される電源電圧を変化させる。
AM信号生成部13は、RF信号の包絡線振幅とRF増幅部12の特性に基づきRF増幅部12に供給する電源電圧を設定するAM信号を生成する。
遅延部14は、変調電源15を経由する信号の遅延時間とRF増幅部12を経由する信号の遅延時間とが一致するように設定される。
変調電源15は、AM信号に基づきRF信号の包絡線振幅に応じて変化する電源電圧をRF増幅部12に供給する。変調電源15は、RF信号の周波数帯域幅の増加に応じて、より高速に出力電圧を変化させることが要求されている。
従来、この種の高速変調電源として、例えば、特許文献1に記載されているような構成がある。
図2は、特許文献1に記載の高速変調電源の構成を示す回路図である。
図2に示すように、高速変調電源20は、AM信号入力端子21、線形増幅部22、広帯域増幅部23、電流検出部24、制御信号生成部25、高効率増幅部26、及びRF増幅部電源電圧出力端子28を備える。
以上の構成において、AM信号入力端子21に入力されたAM信号は、RF増幅部電源電圧出力端子28からのフィードバックループを備えた線形増幅部22において適当なレベルの信号に増幅される。
広帯域増幅部23は、AM信号の周波数帯域をカバー可能であり、線形増幅部22において適当なレベルの信号に増幅された信号をさらに増幅する。広帯域増幅部23により増幅された信号は、RF増幅部電源電圧出力端子28から出力されて、電源電圧としてRF増幅部(図示略)に供給される。
電流検出部24は、広帯域増幅部23を流れる瞬時動作電流を動作電流値信号に変換する。
制御信号生成部25は、動作電流値信号を元にスイッチング制御信号を生成する。
高効率増幅部26は、スイッチング制御信号により、広帯域増幅部の動作電流が閾値よりも大きい場合はHigh電圧を、閾値よりも小さい場合はLow電圧を出力するようにON/OFF制御され、内部のインダクタにより、ON/OFF制御により生成されたパルス信号から高周波成分を抑圧して低周波成分のみをRF増幅部電源電圧出力端子28から出力する。
高速変調電源20は、入力AM信号において電力的に大部分を占める低周波成分は効率の良い高効率増幅部26により増幅されて出力される。一方で、高速変調電源20における入出力間の線形性は、広帯域増幅部23により確保できるため、高速に出力電圧を変化させることが可能で比較的効率が良い変調電源を提供することができる。
本構成例では広帯域増幅部23は、AB級プッシュプル電圧フォロアで構成されており、高効率増幅部26はスイッチング制御されるDC/DC変換器により構成される。
このように、高速変調電源20は、線形増幅部22及び広帯域増幅部23に対して入出力間フィードバックを行うことで、出力電圧の精度向上を図っている。これは高速変調電源20の広帯域化に対応する。また、広帯域増幅部23の出力電流により高効率増幅部26を制御する。この場合、電源出力電流は主として高効率増幅部26から供給することで、高速変調電源20の高効率化を図ることができる。
しかしながら、このような高速変調電源にあっては、要求される最大出力電圧が高くなってきた場合、以下の課題が生じる。
ET方式を用いたRF増幅装置において、高速変調電源により電源電圧を供給されるRF増幅部は、効率を改善するために例えばガリウムナイトライド(gallium nitride:GaN(窒化ガリウム))のように高い電圧で動作可能な素子が使用されるようになっている。
このとき高速変調電源に要求される最大出力電圧も高くなり、これに応じて広帯域増幅部や高効率増幅部に供給される電源電圧も高くなる。広帯域増幅部に常に一定の電流が流れるように高効率増幅部が制御されており、出力電圧が小さいときは広帯域増幅部における電圧降下が大きくなり、広帯域増幅部における電力損失が増加する。
RF増幅装置に入力される変調信号のPAPR(Peak to Average Power Ratio)が大きいとき、高速変調電源において、平均出力電圧に対する最大出力電圧の比も大きくなり、高速変調電源の出力電圧が低くなる頻度も増加するため、高速変調電源の平均出力電力に対する広帯域増幅部における電力損失が増加し、高速変調電源の電力効率が低下してしまう。
上記課題をまとめると以下の通りである。
高速変調電源に要求される最大電圧の増大を背景として、広帯域増幅部及び高効率増幅部の電源電圧も増大する。このため、耐電圧の高い半導体素子を使用している。
(1)出力電圧が低いとき、広帯域増幅部における損失が大きい。
(2)広帯域増幅器の電源電圧が大きいので、半導体素子に要求される耐電圧が高くなり、素子の寄生成分により、広帯域増幅部の広帯域性が低下する。
(3)高効率増幅部を構成するスイッチング部がオン/オフする際、電圧変化幅が大きくなり、発生するノイズレベルが増大する。
(4)高効率増幅部の電源電圧が大きいので、半導体素子に要求される耐電圧が高くなり、素子の寄生成分により、高効率増幅部がカバーできる周波数帯域の上限が低下する。
本発明の目的は、広帯域増幅部に供給するDC電圧幅を大電圧高速変調電源の出力電圧幅よりも低くすることができ、広帯域増幅部における電力損失を低減することができる変調電源を提供することである。
本発明の変調電源は、電圧源となる線形な広帯域増幅部と、前記広帯域増幅部に流れる電流により制御される高効率増幅部とを並列動作させる、変調電源であって、値の異なる複数のDC電圧を出力する多値DC電圧源と、前記多値DC電圧源から供給された複数のDC電圧を入力エンベロープ信号に応じて離散的に切り換え出力するDC電圧切換部と、前記DC電圧切換部の出力電圧を出力する基準電位生成部と、前記基準電位生成部の出力電圧を基準電位とするフローティング構造の第1のDC電圧源と、前記第1のDC電圧源を電源電圧とし、入力信号を線形に増幅する広帯域増幅部と、前記広帯域増幅部を流れる瞬時電流を検出する電流検出部と、前記広帯域増幅部に流れる瞬時電流に応じて供給されるDC電圧をオン/オフ制御するスイッチング部と、を備える構成を採る。
本発明によれば、最大出力電圧に対して、広帯域増幅部を構成する最終段増幅部に供給されるDC電圧幅を小さくすることができる。これにより、広帯域増幅部における電力損失を低減し、大電圧高速変調電源の電力効率を改善することができる。
また、広帯域増幅部を構成する最終段増幅部において耐電圧が低い増幅素子を採用することができ、広帯域増幅部の広帯域性を改善し、大電圧高速変調電源における入出力間の線形性を改善することができる。その結果、最大出力電圧が大きく、出力電圧を高速に変化させることが可能な大電圧高速変調電源を高効率で実現することができる。
さらに、最大出力電圧に対して、高効率増幅部を構成するスイッチング部がオン/オフ制御する電圧幅を、大電圧高速変調電源の最大出力電圧と比較して小さくすることができ、スイッチング部のオン/オフ動作時に生じるリンギングレベルやスイッチングノイズの増大を抑えることができる。
また、スイッチング制御に使用するスイッチング素子として、大電圧高速変調電源の最大出力電圧と比較して低い耐電圧の素子を使用することができ、高効率増幅部が出力可能な周波数上限の低下を抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(原理説明)
図3は、本発明の基本原理を説明する図である。図3(a)は、従来例の広帯域増幅部及び高効率増幅部に供給される電源電圧と広帯域増幅部の出力電圧(RF増幅器電源電圧)と基準電位生成部出力電圧(LPFなし)とを示す波形、図3(b)は、基準電位生成部出力電圧(LPFなし)を基準電位とした、本発明の広帯域増幅部に供給される電源電圧と広帯域増幅部の出力電圧(RF増幅器電源電圧)とを示す波形である。
図3は、本発明の基本原理を説明する図である。図3(a)は、従来例の広帯域増幅部及び高効率増幅部に供給される電源電圧と広帯域増幅部の出力電圧(RF増幅器電源電圧)と基準電位生成部出力電圧(LPFなし)とを示す波形、図3(b)は、基準電位生成部出力電圧(LPFなし)を基準電位とした、本発明の広帯域増幅部に供給される電源電圧と広帯域増幅部の出力電圧(RF増幅器電源電圧)とを示す波形である。
従来の高速変調電源は、電圧源となる広帯域増幅部(AB級アンプ等)とこの広帯域増幅部に流れる電流により制御される高効率増幅部(DC−DC変換器等)を並列動作させ、出力電圧の精度は広帯域増幅部により確保しつつ、出力電力を主として高効率増幅部から取り出すことで変調電源としての高効率を得ている。このとき、広帯域増幅部の出力電圧が低いと、広帯域増幅部における電圧降下が大きい。また、図3(a)b.に示すように、高効率増幅部のオン/オフ制御における電圧変化幅が大きい。
本発明は、広帯域増幅部をフローティング構造とし、かつ基準電位生成部の出力電圧を基準電位とする(図3(b)a.参照)。そして、広帯域増幅部に流れる電流に応じて高効率増幅部をオン/オフ制御(電流大:オン,電流小:オフ)する。
図3(a)の従来例の電源電圧と図3(b)の本発明の電源電圧Vdc0とを比較して明らかなように、広帯域増幅部に供給される電源電圧を格段に低下させることができる。さらに、高効率増幅部をフローティング構造とし、かつDC電圧切換部の出力電圧を基準電位とし、広帯域増幅部に流れる電流に応じて高効率増幅部をオン/オフ制御した場合(図3(b)b.参照)、図3b.に比較して示すように、本発明は従来例と比較してスイッチング時の電圧変化幅を削減することができる。
本発明の従来方式に対する主要なメリットは以下の通りである。
(1)出力電圧が低いときの広帯域増幅部の損失低減を図ることができる。
(2)耐電圧の小さい増幅素子を使用することができ、素子の寄生容量増加による広帯域増幅部が対応可能な上限周波数の低下を抑えることができる。
(3)高効率増幅部におけるスイッチング動作時のリンギングレベルおよびスイッチングノイズを低減できる。
(4)耐電圧の小さいスイッチ素子を使用することができ、素子の寄生容量増加による高効率増幅部がカバーする上限周波数の低下を抑えることができる。
(実施の形態1)
図4は、本発明の実施の形態1に係る大電圧高速変調電源の構成を示す回路図である。本実施の形態は、ETもしくはEE&R方式の電源部に用いられる高効率及び広帯域変調電源に適用可能である。
図4は、本発明の実施の形態1に係る大電圧高速変調電源の構成を示す回路図である。本実施の形態は、ETもしくはEE&R方式の電源部に用いられる高効率及び広帯域変調電源に適用可能である。
図4に示すように、大電圧高速変調電源100は、AM信号入力端子101、基準電位生成部110、広帯域増幅部120、電流検出部130、高効率増幅部140、DC電圧源150、遅延調整部160、及びRF増幅部電源電圧出力端子102を備える。
大電圧高速変調電源100は、電圧源となる広帯域増幅部120と、広帯域増幅部120に流れる電流により制御される高効率増幅部140とが、装置出力に対して並列に接続され、並列動作させる基本構成を採る。
基準電位生成部110は、多値DC電圧源111、DC電圧切換部112、及びDC電圧切換制御部113を備える。
多値DC電圧源111は、値の異なる複数のDC電圧を出力する。
DC電圧切換部112は、多値DC電圧源111から入力される複数のDC電圧に対して装置入力AM信号に応じてDC電圧を離散的に切り換え出力する。DC電圧切換部112は、多値DC電圧源111からの複数のDC電圧を高速に切り換え出力する。ここで、DC電圧切換部112の出力電圧は、大電圧高速変調電源100が出力する電圧よりも常に低くなるように制御する。
DC電圧切換制御部113は、比較器及び基準電位Vref1〜Vref3を有し、AM信号入力端子101に入力されるAM信号と基準電位Vref1〜Vref3とを比較器で比較して、DC電圧切換部112の各スイッチを切り換える切換信号を生成する。
広帯域増幅部120は、前置増幅部121、及び最終段増幅部122を備える。広帯域増幅部120は、入力信号を線形に増幅する。
最終段増幅部122は、DC電圧源150を電源電圧とし、入力信号を線形に増幅する。
電流検出部130は、広帯域増幅部120を流れる瞬時動作電流を検出する。
高効率増幅部140は、スイッチング部141、LPF部142、及びDC電圧源143を備える。
スイッチング部141は、DC電圧源143を電源電圧とし、広帯域増幅部120に流れる瞬時動作電流に応じて供給されるDC電圧をオン/オフ制御する。スイッチング部141は、広帯域増幅部120の動作電流が一定範囲内に収まるようにオン/オフ制御する。スイッチング部141は、広帯域増幅部120の動作電流が閾値以上の場合スイッチオンし、閾値より小さい場合スイッチオフする。
LPF部142は、スイッチング部141によるオン/オフ制御で得られた信号から高周波成分を抑圧し、不要成分の少ない出力電圧をRF増幅部電源電圧出力端子102に出力する。
DC電圧源150は、基準電位生成部110の出力電圧を基準電位とするフローティング構造のDC電圧源である。DC電圧源150は、基準電位生成部110の出力電圧を基準電位とするDC電圧Vdc0を、広帯域増幅部120の最終段増幅部122に供給する。
遅延調整部160は、遅延部161を備える。遅延調整部160は、各経路の遅延時間を統一するための遅延を挿入する。図4では、遅延部161は、広帯域増幅部120の入力に配置しているが目的に対して適切な位置に配置される。
以下、上述のように構成された大電圧高速変調電源100の動作について説明する。
大電圧高速変調電源100に入力されたAM入力信号は、広帯域増幅部120においてRF増幅部に供給する電圧にまで増幅して出力される。
広帯域増幅部120に要求される電力利得が大きい場合、広帯域増幅部120は前置増幅部121及び最終段増幅部122により構成することが望ましく、前置増幅部121及び最終段増幅部122の各々の増幅手段においてフィードバックループを構成することで、大電圧高速変調電源100の入出力間の線形性を向上させる。そして、フィードバックループを分割することでフィードバックループの遅延時間を低減し、フィードバックループの遅延による広帯域増幅部120が対応可能な上限周波数の低下を抑えることができる。
また、大電圧高速変調電源100の電圧利得が大きい場合は、前置増幅部121に電源電圧を供給するDC電圧源(図示略)と最終段増幅部122に電源電圧を供給するDC電圧源150とを個別に配置する方が望ましい。
基準電位生成部110は、値の異なる複数のDC電圧を出力する多値DC電圧源111と、DC電圧切換部112とを備え、多値DC電圧源111の出力はDC電圧切換部112に接続される。多値DC電圧源111は、複数のDC電圧源を直列に接続する構成としてもよい。
DC電圧切換制御部113は、大電圧高速変調電源100に入力された入力AM信号に応じた特定のDC電圧をDC電圧切換部112から出力するように、DC電圧切換部112に対する切換制御を行う。DC電圧切換制御部113は、DC電圧切換部112の出力電圧が、大電圧高速変調電源100の出力電圧よりも常に低い電圧となるように、動作する。
DC電圧切換部112を構成するスイッチとしては、高速スイッチングの観点からFETが適している。DC電圧切換部112に対するDC電圧切換制御部113の制御として、DC電圧切換部112に入力された複数のDC電圧から排他選択的に特定のDC電圧を出力する構成としてもよい。但し、図4に示すように逆流防止用のダイオードを用いたDC電圧切換部112において各々のスイッチに対応した閾値電圧に対するHigh/Lowにより、各々のスイッチをオン/オフ制御する構成の方が、高速スイッチング及び瞬断防止の観点からより望ましい。
電流検出部130は、広帯域増幅部120の瞬時動作電流を検出し、スイッチ制御信号を生成する。図4では、電流検出部130は、DC電圧源150から最終段増幅部122に供給される瞬時電流を検出する構成としているが、最終段増幅部122の瞬時出力電流を検出する構成としてもよい。
高効率増幅部140は、大電圧高速変調電源100の出力に対して、広帯域増幅部120と並列に配置され、電流検出部130で生成されたスイッチ制御信号によりオン/オフ制御されるスイッチング部141と、LPF部142と、DC電圧源143とから構成される。DC電圧源143は、スイッチング部141がON状態に制御されたときのスイッチング部141の出力電圧を設定する。
広帯域増幅部120の瞬時動作電流が閾値よりも大きい状態では、スイッチング部141がON状態となり、スイッチング部141からVccが出力され、広帯域増幅部120の瞬時動作電流が閾値よりも小さい状態では、スイッチング部141がOFF状態となり、スイッチング部141からGND電位が出力される。
スイッチング部141を構成するスイッチ素子としては、高速スイッチングの観点からFETが適している。スイッチング部141を構成するダイオードの代わりに、DC電圧源143と直列に接続されたスイッチと排他的に動作する、スイッチを配置する構成としてもよい。但し、ダイオードの方が高速スイッチング及び瞬断防止の観点からより望ましい。
LPF部142は、スイッチング部141の出力に接続され、スイッチング部141のスイッチング動作により発生する高周波成分を抑圧した信号を、高効率増幅部140の出力として出力する。
DC電圧源150は、基準電位生成部110の出力電圧を基準電位とするフローティング構造のDC電圧源である。DC電圧源150は、広帯域増幅部120を構成する最終段増幅部122に対して電源電圧を供給する。DC電圧源150は、基準電位とする負電極を基準電位生成部110の出力に接続し、DC電圧源150のDC電圧は、多値DC電圧源111の各出力電圧ステップ幅よりも大きい電圧に設定する。
遅延調整部160は、最終段増幅部122において、前置増幅部121から出力された信号の遅延時間と、DC電圧源150を通過してきた電源信号の遅延時間との差を小さくするために配置される。遅延部161は、入出力間に適当な遅延時間を与える。
図4では、広帯域増幅部120の入力に遅延部161を配置しているが、前置増幅部121の遅延時間が、DC電圧源150を通過してきた電源信号の遅延時間よりも大きい場合は、遅延手段は基準電位生成部110の入力に配置する。また、前置増幅部121の遅延時間、及び基準電位生成部110の遅延時間のばらつきを吸収するために、広帯域増幅部120の入力及び基準電位生成部110の入力に対して、それぞれ遅延手段を配置する構成としてもよい。
図5は、大電圧高速変調電源100の動作説明図である。
図5(a)において、VOUT(t)は、大電圧高速変調電源100に入力されたAM信号が、広帯域増幅部120において線形増幅された、大電圧高速変調電源100の出力電圧波形である。
Vdc0−は、DC電圧源150の負電極に供給される、基準電位生成部110の出力電圧波形である。Vdc0−は、常にVOUT(t)よりも小さい値となるように、DC電圧切換制御部113により、多値DC電圧源111の出力電圧を離散的に切り換え出力した電圧波形である。Vdc0+は、DC電圧源150の正電極に出力される電圧波形であり、Vdc0−に対してVdc0が加算された電圧波形である。
DC電圧源150におけるVdc0は、常にVd0+がVOUT(t)よりも大きい電圧となるように設定されている。
図5(b)は、Vdc0−を基準電位として、Vdco+及びVOUT(t)を記載したグラフである。VOUT(t)は、常にVdc0+とVdc0−の範囲に収まっている。
このように、DC電圧切換制御部113が動作し、かつDC電圧源150におけるVdc0を設定することで、DC電圧源150を電源電圧とする最終段増幅部122を飽和させることなく動作させつつ、最終段増幅部122に供給するDC電圧を大電圧高速変調電源に要求される最大出力電圧よりも小さな値とすることが可能である。
以上詳細に説明したように、本実施の形態によれば、大電圧高速変調電源100は、多値DC電圧源111から供給された複数のDC電圧を入力AM信号に応じて離散的に切り換え出力するDC電圧切換部112と、DC電圧切換部112の出力電圧を出力する基準電位生成部110とを備える。また、大電圧高速変調電源100は、基準電位生成部110の出力電圧を基準電位とするフローティング構造のDC電圧源150と、DC電圧源150を電源電圧とし、入力信号を線形に増幅する広帯域増幅部120とを備える。また、大電圧高速変調電源100は、広帯域増幅部120を流れる瞬時動作電流を検出する電流検出部130と、DC電圧源143を電源電圧とし、広帯域増幅部120に流れる瞬時電流に応じて供給されるDC電圧をオン/オフ制御するスイッチング部141とを備える。スイッチング部141は、広帯域増幅部120の動作電流が一定範囲内に収まるようにオン/オフ制御する。
以上の構成により、広帯域増幅部120を構成する最終段増幅部122に電源電圧を供給するDC電圧源150のDC電圧幅を、大電圧高速変調電源100の出力電圧幅よりも小さくすることができる。この場合、大電圧高速変調電源100の最大電圧に対して、低い電圧のDC電圧源150で広帯域増幅器120が使用可能である。
これにより、大電圧高速変調電源100の出力電圧が低い場合に、最終段増幅部122における電圧降下を低減して、電力損失を低減することができ、大電圧高速変調電源100の電力効率を改善することができる。
また、広帯域増幅部120を構成する最終段増幅部122において耐電圧が低い増幅素子を採用することで、増幅素子の寄生容量を低減し、広帯域増幅部120の広帯域性を改善することができ、大電圧高速変調電源100における入出力間の線形性を改善することができる。
以上により最大出力電圧が大きく、出力電圧を高速に変化させることが可能な大電圧高速変調電源を高効率で実現することができる。
ここで、大電圧変調電源100の出力電圧の精度は、供給電圧幅が制限された広帯域増幅部120で確保する。
また、広帯域増幅部120の電流が一定範囲内に収まるようにスイッチング部141を制御することで、広帯域増幅部120における消費電力を制限し、大電圧高速変調電源100の高効率化を実現する。
(実施の形態2)
図6は、本発明の実施の形態2に係る大電圧高速変調電源の構成を示す回路図である。
本実施の形態の説明に当たり、図4と同一構成部分には同一番号を付して重複箇所の説明を省略する。
図6は、本発明の実施の形態2に係る大電圧高速変調電源の構成を示す回路図である。
本実施の形態の説明に当たり、図4と同一構成部分には同一番号を付して重複箇所の説明を省略する。
図6に示すように、大電圧高速変調電源200は、AM信号入力端子101、基準電位生成部110、広帯域増幅部120、電流検出部130、高効率増幅部240、DC電圧源150、遅延調整部160、及びRF増幅部電源電圧出力端子102を備える。
高効率増幅部240は、スイッチング部241、LPF部142、及びDC電圧源243を備える。
本発明の実施の形態2に係る大電圧高速変調電源200の基本的な構成及び動作は、実施の形態1と同様である。
高効率増幅部240を構成するスイッチング部241は、基準電位生成部110の出力電圧を基準電位とし、電流検出部130で生成されたスイッチ制御信号によりオン/オフ制御される。
DC電圧源243は、スイッチング部241がON状態に制御されたときのスイッチング部241の基準電位に対する出力電圧を設定する。
広帯域増幅部120の瞬時動作電流が閾値よりも大きい状態では、スイッチング部241がON状態となり、スイッチング部241から、基準電位生成部110の出力電圧である基準電位に対してVcc’が加算された電圧が出力される。一方、広帯域増幅部120の瞬時動作電流が閾値よりも小さい状態では、スイッチング部241がOFF状態となり、基準電位生成部110の出力電圧である基準電位が出力される。
基準電位生成部110の出力電圧に対してVcc’を加算した電圧が、常に大電圧高速変調電源200の出力電圧よりも大きくなるように、DC電圧源243のDC電圧Vcc’は設定される。
DC電圧Vcc’は、大電圧高速変調電源200の最大出力電圧よりも小さい電圧に設定できる。この設定にすると、スイッチング部241において、スイッチング制御によるオン/オフ動作に伴う電圧変化幅を小さくし、スイッチング動作により発生するリンギングレベルやスイッチングノイズを低減することが可能である。
また、使用するスイッチング素子として、耐電圧は低いが寄生容量の小さい素子を選択することができる。このため、高効率増幅部240が出力可能な上限周波数を改善し、大電圧高速変調電源200の出力電力に対する高効率増幅部240の出力電力を増やし、電力効率の低い広帯域増幅部120の出力電力を減らすことで、大電圧高速変調電源200の電力効率を改善することが可能となる。
このように、本実施の形態に係る大電圧高速変調電源200では、実施の形態1と同様に、出力電力の大部分を占める低周波成分は効率の良い高効率増幅部240により増幅されて出力され、大電圧高速変調電源200における入出力間の線形性は広帯域増幅部120により確保される。
さらに、従来方式よりもスイッチング動作時に発生するリンギングレベルやスイッチングノイズを低減することができ、従来方式よりも耐電圧の低いスイッチング素子を選択して、高効率増幅部240が出力できる上限周波数の低下を抑えることが可能である。これにより、比較的効率が良い大電圧高速変調電源を実現することができる。
(実施の形態3)
図7は、本発明の実施の形態3に係る大電圧高速変調電源の構成を示す回路図である。
本実施の形態の説明に当たり、図6と同一構成部分には同一番号を付して重複箇所の説明を省略する。
図7は、本発明の実施の形態3に係る大電圧高速変調電源の構成を示す回路図である。
本実施の形態の説明に当たり、図6と同一構成部分には同一番号を付して重複箇所の説明を省略する。
図7に示すように、大電圧高速変調電源300は、AM信号入力端子101、基準電位生成部310、広帯域増幅部120、電流検出部130、高効率増幅部240、DC電圧源150、遅延調整部160、及びRF増幅部電源電圧出力端子102を備える。
基準電位生成部310は、多値DC電圧源111、DC電圧切換部112、DC電圧切換制御部113、及びLPF部311を備える。
LPF部311は、DC電圧切換部112におけるDC電圧切り換え動作により発生する高調波成分、及びリンギングやスイッチングノイズに含まれる高周波成分を抑圧する。
本発明の実施の形態3に係る大電圧高速変調電源300の基本的な構成及び動作は、実施の形態2と同様である。
LPF部311は、最終段増幅部122の入力信号に対する電源電圧の急激な変化を低減するとともに、リンギングやスイッチングノイズの発生源であるDC電圧切換部112の直近に配置されノイズの高周波成分を抑圧するため、大電圧高速変調電源300の放射ノイズを低減することができる。
また、リンギングやスイッチングノイズの影響により、最終段増幅部122内部の電位、及びスイッチング部241内部の電位と、GND電位との電圧差が増大することを防ぐことができる。
このように、本実施の形態に係る大電圧高速変調電源300では、実施の形態1及び2と同様に、出力電力の大部分を占める低周波成分は効率の良い高効率増幅部240により増幅されて出力され、大電圧高速変調電源における入出力間の線形性は広帯域増幅部120により確保される。
また、大電圧高速変調電源300の出力電圧が低い場合に、最終段増幅部122における電圧降下を低減して、電力損失を低減することができ、大電圧高速変調電源300の電力効率を改善することができる。
また、広帯域増幅部120を構成する最終段増幅部122において耐電圧が低い増幅素子を採用することで、増幅素子の寄生容量を低減し、広帯域増幅部120の広帯域性を改善することができ、大電圧高速変調電源300における入出力間の線形性を改善することができる。
また、スイッチング動作時に発生するリンギングレベルやスイッチングノイズを低減することができ、耐電圧の低いスイッチング素子を選択して、スイッチング動作速度の低下を抑えることが可能である。
これにより、比較的効率が良い大電圧高速変調電源を実現することができる。
さらに、本実施の形態では、基準電位生成部310が、DC電圧切換部112のDC電圧切換制御により発生するリンギングやスイッチングノイズ及び高調波成分を抑圧するLPF部311を備えることで、大電圧高速変調電源300から放射される高周波ノイズを低減することができる。
(実施の形態4)
図8は、本発明の実施の形態4に係る大電圧高速変調電源の構成を示す回路図である。
本実施の形態の説明に当たり、図7と同一構成部分には同一番号を付して重複箇所の説明を省略する。
図8は、本発明の実施の形態4に係る大電圧高速変調電源の構成を示す回路図である。
本実施の形態の説明に当たり、図7と同一構成部分には同一番号を付して重複箇所の説明を省略する。
図8に示すように、大電圧高速変調電源400は、AM信号入力端子101、基準電位生成部310、広帯域増幅部120、電流検出部130、高効率増幅部240、DC電圧源410、遅延調整部160、及びRF増幅部電源電圧出力端子102を備える。
大電圧高速変調電源400は、図7の大電圧高速変調電源300のDC電圧源150に代えてDC電圧源410を用いる。
DC電圧源410は、基準電位生成部310の出力電圧を基準電位とするフローティング構造のDC電圧源であり、前記基準電位に対し正のDC電圧Vdcpと負のDC電圧Vdcnとを出力する。
本発明の実施の形態4に係る大電圧高速変調電源400の基本的な構成及び動作は、実施の形態3と同様である。
DC電圧源410は、広帯域増幅部120の最終段増幅部122に、前記基準電位に対し正のDC電圧Vdcpと負のDC電圧Vdcnとを供給する。広帯域増幅部120の最終段増幅部122は、基準電位生成部310の出力電圧である基準電位に対して、正負のDC電圧Vdcp,Vdcnが電源電圧となる。
最終段増幅部122は、正負のDC電圧Vdcp,Vdcnを電源電圧として受けることで、駆動能力が増大する。これにより、各部設定ばらつきや、温度変動や、経年変化等の影響により、最終段増幅部122において、前置増幅部121から出力された信号の遅延時間と、DC電圧源410を通過してきた電源信号の遅延時間との差が増大した場合でも、電源電圧により最終段増幅部122の出力電圧が飽和することを防ぐことができる。
このように、本実施の形態に係る大電圧高速変調電源400では、実施の形態1乃至3と同様に、出力電力の大部分を占める低周波成分は効率の良い高効率増幅部により増幅されて出力され、大電圧高速変調電源における入出力間の線形性は広帯域増幅部により確保される。
また、大電圧高速変調電源400の出力電圧が低い場合に、最終段増幅部122における電圧降下を低減して、電力損失を低減することができ、大電圧高速変調電源400の電力効率を改善することができる。
また、広帯域増幅部120を構成する最終段増幅部122において耐電圧が低い増幅素子を採用することで、増幅素子の寄生容量を低減し、広帯域増幅部120の広帯域性を改善することができ、大電圧高速変調電源400における入出力間の線形性を改善することができる。
また、スイッチング動作時に発生するリンギングレベルやスイッチングノイズを低減することができ、耐電圧の低いスイッチング素子を選択して、スイッチング動作速度の低下を抑えることが可能である。
これにより、比較的効率が良い大電圧高速変調電源を実現することができる。
また、基準電位生成部310が、DC電圧切換部112のDC電圧切換制御により発生するリンギングやスイッチングノイズ及び高調波成分を抑圧するLPF部311を備えることで、大電圧高速変調電源400から放射される高周波ノイズを低減することができる。
さらに、本実施の形態では、基準電位生成部310の出力電圧を基準電位とするフローティング構造のDC電圧源410が、前記基準電位に対して正のDC電圧と負のDC電圧とを広帯域増幅部120の最終段増幅部122に供給するので、何らかの要因で、最終段増幅部122において、前置増幅部121から出力された信号の遅延時間と、DC電圧源410を通過してきた電源信号の遅延時間との差が増大した場合でも最終段増幅部122が電源電圧により飽和することを防ぐことができる。
(実施の形態5)
図9は、本発明の実施の形態5に係る大電圧高速変調電源の構成を示す回路図である。
本実施の形態の説明に当たり、図7と同一構成部分には同一番号を付して重複箇所の説明を省略する。
図9は、本発明の実施の形態5に係る大電圧高速変調電源の構成を示す回路図である。
本実施の形態の説明に当たり、図7と同一構成部分には同一番号を付して重複箇所の説明を省略する。
図9に示すように、大電圧高速変調電源500は、AM信号入力端子101、基準電位生成部310、DC電圧源510、広帯域増幅部120、電流検出部130、高効率増幅部540、DC電圧源150、遅延調整部160、及びRF増幅部電源電圧出力端子102を備える。
高効率増幅部540は、スイッチング部541、及びLPF部142を備える。
本発明の実施の形態5に係る大電圧高速変調電源500の基本的な構成及び動作は、実施の形態3と同様である。
高効率増幅部540を構成するスイッチング部541は、基準電位生成部310の出力電圧を基準電位とし、電流検出部130で生成されたスイッチ制御信号によりオン/オフ制御される。DC電圧源510は、基準電位生成部310の出力電圧を基準電位とし、スイッチング部541に電源電圧を供給し、スイッチング部541がON状態に制御されたときのスイッチング部541の出力電圧を設定するとともに、最終段増幅部122の電源電圧を供給する。スイッチング部541に電源電圧を供給するDC電圧源と、最終段増幅部122に電源電圧を供給するDC電圧源とを共有することで、部品点数を削減することが可能となる。
このように、本実施の形態に係る大電圧高速変調電源500では、実施の形態1乃至4と同様に、出力電力の大部分を占める低周波成分は効率の良い高効率増幅部540により増幅されて出力され、大電圧高速変調電源における入出力間の線形性は広帯域増幅部120により確保される。
また、大電圧高速変調電源500の出力電圧が低い場合に、最終段増幅部122における電圧降下を低減して、電力損失を低減することができ、大電圧高速変調電源500の電力効率を改善することができる。
また、広帯域増幅部120を構成する最終段増幅部122において耐電圧が低い増幅素子を採用することで、増幅素子の寄生容量を低減し、広帯域増幅部120の広帯域性を改善することができ、大電圧高速変調電源500における入出力間の線形性を改善することができる。
また、スイッチング動作時に発生するリンギングレベルやスイッチングノイズを低減することができ、耐電圧の低いスイッチング素子を選択して、スイッチング動作速度の低下を抑えることが可能である。
これにより、比較的効率が良い大電圧高速変調電源を実現することができる。
また、基準電位生成部310が、DC電圧切換部112のDC電圧切換制御により発生するリンギングやスイッチングノイズ及び高調波成分を抑圧するLPF部311を備えることで、大電圧高速変調電源500から放射される高周波ノイズを低減することができる。
さらに、本実施の形態では、基準電位生成部310の出力電圧を基準電位とするフローティング構造のDC電圧源510が、最終段増幅部122に電源電圧を供給するとともに、スイッチング部541に電源電圧も供給する構成を採るため、部品点数を削減することができる。
以上の説明は本発明の好適な実施の形態の例証であり、本発明の範囲はこれに限定されることはない。
例えば、広帯域増幅部に電源電圧を供給するDC電圧源は、DC電圧切換部を備えた基準電位生成部の出力電圧を基準電位とするフローティング構造のDC電圧源であればよく、その種類・個数・接続方法はどのようなものでもよい。
また、上記各実施の形態では、大電圧高速変調電源という名称を用いたが、これは説明の便宜上であり、大電圧変調電源、高速変調電源、大電力RF増幅器等であってもよい。
さらに、上記変調電源を構成する各回路部、例えばスイッチの種類・段数、DC電圧切換制御部の種類などは前述した実施の形態に限られない。当然のことながら、本変調電源に、各種補償用の回路を付加してもよい。
本発明に係る変調電源は、広帯域増幅部と高効率増幅部とが並列に配置され、高効率増幅部は広帯域増幅部の瞬時動作電流によりスイッチング制御され、かつ広帯域増幅部を構成する最終段増幅部の電源電圧を最大出力電圧に対して低減可能な大電圧高速変調電源として有用である。また、本発明に係る変調電源は、出力電圧が低い状態における最終段増幅手段の電力損失を低減し、増幅素子の寄生容量増大による広帯域増幅部の広帯域性劣化に伴う出力電圧の速度低下を抑えられるため、最大出力電圧が大きく、かつ高速に出力電圧を変化させる、ET方式を用いた大電力無線送信装置の変調電源として有用である。
100,200,300,400,500 大電圧高速変調電源
101 AM信号入力端子
102 RF増幅部電源電圧出力端子
110,310 基準電位生成部
111 多値DC電圧源
112 DC電圧切換部
113 DC電圧切換制御部
120 広帯域増幅部
121 前置増幅部
122 最終段増幅部
130 電流検出部
140,240,540 高効率増幅部
141,241,541 スイッチング部
142,311 LPF部
143,150,243,410,510 DC電圧源
160 遅延調整部
161 遅延部
101 AM信号入力端子
102 RF増幅部電源電圧出力端子
110,310 基準電位生成部
111 多値DC電圧源
112 DC電圧切換部
113 DC電圧切換制御部
120 広帯域増幅部
121 前置増幅部
122 最終段増幅部
130 電流検出部
140,240,540 高効率増幅部
141,241,541 スイッチング部
142,311 LPF部
143,150,243,410,510 DC電圧源
160 遅延調整部
161 遅延部
Claims (8)
- 電圧源となる線形な広帯域増幅部と、前記広帯域増幅部に流れる電流により制御される高効率増幅部とを並列動作させる、変調電源であって、
値の異なる複数のDC電圧を出力する多値DC電圧源と、
前記多値DC電圧源から供給された複数のDC電圧を入力エンベロープ信号に応じて離散的に切り換え出力するDC電圧切換部と、
前記DC電圧切換部の出力電圧を出力する基準電位生成部と、
前記基準電位生成部の出力電圧を基準電位とするフローティング構造の第1のDC電圧源と、
前記第1のDC電圧源を電源電圧とし、入力信号を線形に増幅する広帯域増幅部と、
前記広帯域増幅部を流れる瞬時電流を検出する電流検出部と、
前記広帯域増幅部に流れる瞬時電流に応じて供給されるDC電圧をオン/オフ制御するスイッチング部と、
を備える変調電源。 - 前記第1のDC電圧源は、前記基準電位生成部の出力電圧を基準電位とするDC電圧を、前記広帯域増幅部の最終段増幅部に供給する、請求項1記載の変調電源。
- 前記基準DC電圧切換部の出力電圧は、装置出力電圧よりも低い、請求項1記載の変調電源。
- 前記スイッチング部は、前記広帯域増幅部の動作電流が一定範囲内に収まるようにオン/オフ制御する、請求項1記載の変調電源。
- 前記スイッチング部にDC電圧を供給するDC電圧源を、前記基準電位生成部の出力電圧を基準電位とするフローティング構造の第2のDC電圧源とした、請求項1記載の変調電源。
- 前記DC電圧切換部のDC電圧切換制御により発生するリンギング及びスイッチングノイズ及び高調波成分を抑圧するLPF部を出力に配置した基準電位生成部を備える請求項1記載の変調電源。
- 前記第1のDC電圧源は、前記基準電位に対して正のDC電圧と負のDC電圧とを前記広帯域増幅部の最終段増幅部に供給する、請求項1記載の変調電源。
- 前記最終段増幅部にDC電圧を供給するDC電圧源と、前記スイッチング部にDC電圧を供給するDC電圧源とを、前記基準電位生成部の出力電圧を基準電位とするフローティング構造のDC電圧源で共有した、請求項1記載の変調電源。
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