JP2012093267A - 電流検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、外乱磁界の中でも微小電流を感度よく測定することができる電流検出装置を提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明は導体に流れる電流を検出する電流検出装置であって、ブリッジを構成するように接続した4つの磁気抵抗エレメント23a、23b、23c、23dの磁気検出方向を互いに平行に配置するとともに、前記各磁気抵抗エレメントの直上または直下をつづら折りに折り返す導体エレメント25a、25bを直列に接続して被測定電流を導通させることにより、各導体エレメントの周りに強い磁界を発生させるとともに、外乱磁界によるオフセット電圧を発生させないようにすることができ、これにより、外乱磁界の中でも微小電流による微小な磁界を正確に検出することができるという優れた効果を奏する。
【選択図】図2
【解決手段】本発明は導体に流れる電流を検出する電流検出装置であって、ブリッジを構成するように接続した4つの磁気抵抗エレメント23a、23b、23c、23dの磁気検出方向を互いに平行に配置するとともに、前記各磁気抵抗エレメントの直上または直下をつづら折りに折り返す導体エレメント25a、25bを直列に接続して被測定電流を導通させることにより、各導体エレメントの周りに強い磁界を発生させるとともに、外乱磁界によるオフセット電圧を発生させないようにすることができ、これにより、外乱磁界の中でも微小電流による微小な磁界を正確に検出することができるという優れた効果を奏する。
【選択図】図2
Description
本発明は、電子機器等に搭載され、電流の監視や制御のために使用される電流検出装置、特に回路基板等に流れる微小な電流を検出するための電流検出装置に関するものである。
近年、電子機器の小形化とともに、低消費電力化、低電流化が強く要望されるに伴い、より小形で高感度の電流検出装置が求められるようになっている。図3(a)は磁気抵抗素子を用いた従来の電流検出装置の斜視図である。図3(a)において、1は被測定電流を流す電流通過導体、2はこの電流通過導体1に電流を流すことにより発生した磁界を検出する磁気抵抗素子、3は磁気抵抗素子2にバイアス磁界を加えるために取り付けた磁石、4は磁気抵抗素子2を動作させるための定電流源、5は差動増幅器、6は出力端子である。図3(b)は前記磁気抵抗素子の平面図である。前記磁気抵抗素子2は、絶縁基板2a上にNiFeやNiCo薄膜等を蒸着した後、フォトリソ工程を経て折り返し状のパターンを形成することにより構成されている。すなわち、図3(b)のようにほぼ同じ抵抗値からなる4個のエレメント7a、7b、7c、7dを相互に接続してブリッジ回路を形成したもので、各エレメント7a、7b、7c、7dの接続点から基板周辺の4個の電極8a〜8dに対して取り出し用の配線も同時に形成する。これら4個の電極のうち第1と第2のエレメント7a、7bの接続点につながる電極8bおよび第3と第4のエレメント7c、7dの接続点につながる電極8cは磁気抵抗素子2の出力端子であり、また残りの2つの接続点につながる電極8a、8dは磁気抵抗素子2に駆動電流を供給する定電流源4に接続される。ここで、各エレメント7a、7b、7c、7dは、第1のエレメント7aとそれに接続される第2、第3のエレメント7b、7cに流れる電流の方向は互いにほぼ90°の角度を持つとともに、第1のエレメント7aとその対角の位置にある第4のエレメント7dの電流方向は同じ向きで、かつ全てのエレメントの電流方向がバイアス磁界に対しほぼ45°になるように形成している。ここで、バイアス磁界は磁気抵抗素子2の全てのエレメント7a〜7dにほぼ均等に加わるように設定されている。また、磁気抵抗素子2の各エレメントの磁気検出方向は前記絶縁基板2a内で各エレメントに流れる電流に垂直な方向となるため、この磁気検出方向に印加される磁界が増減するに伴い、各エレメント7a、7b、7c、7dの抵抗は変化することになる。電流通過導体1は磁気抵抗素子2の絶縁基板面に平行でかつ磁気抵抗素子2のほぼ中央線上を通り、前記バイアス磁界に沿って電流が流れるような方向に配設している。
電流通過導体1に被測定電流Iが流れていない場合、前記のように各エレメント7a〜7dにはこれらのエレメントに流れる電流方向とほぼ45°をなし、ほぼ均等なバイアス磁界が印加されているため、各エレメント7a、7b、7c、7dの抵抗の減少分はほぼ一定となるから、ブリッジ回路は平衡して差動増幅器5の出力端子6には出力電圧が現れない。次に、電流通過導体1に被測定電流Iがバイアス磁界と同一方向に流れた場合、各エレメント7a、7b、7c、7dには前記バイアス磁界に直交する方向に被測定電流Iによる誘起磁界が印加されるため、第1と第4のエレメント7a、7dの磁気検出方向に印加される磁界は減少するのに対して、第2と第3のエレメント7b、7cの磁気検出方向に印加される磁界は増加する。これにより、第1と第4のエレメント7a、7dの抵抗は増加し、第2と第3のエレメント7b、7cの抵抗は減少するために、ブリッジ回路の平衡が破れて差動増幅器5の出力端子6に現れる出力電圧から被測定電流Iの大きさが検出されるものである。この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
しかしながら、図3に示した従来の電流検出装置においては、磁気検出素子の感度が低く、特に回路基板等に近接させて配置しても信号線路に流れるmAオーダーまたはそれ以下の微小な電流を検出することはきわめて困難であった。また、このような微小な電流を検出する場合には、被測定電流による磁界に対して外乱磁界が非常に大きくなるため、単に感度が高いだけでなく、外乱磁界を正確に分離して被測定電流による微小磁界のみを検出できるものでなければならない。しかしながら、図3に示した従来の電流検出装置においては、地磁気等の外乱磁界が印加されるとオフセット電圧が発生し、微小な電流の測定が困難になるという問題点があった。すなわち、図3(b)において、たとえば電流通過導体1に被測定電流Iが流れていない状態で第1のエレメント7aに流れる駆動電流の向きに垂直な平行な方向を持つ外乱磁界が全てのエレメント7a、7b、7c、7dにほぼ均等に加わったような場合には、第1と第4のエレメント7a、7dの磁気検出方向にはバイアス磁界とこの外乱磁界が印加されるのに対して、第2と第3のエレメント7b、7cの磁気検出方向にはバイアス磁界のみが印加されることになる。これにより、第1と第4のエレメント7a、7dの抵抗値と第2と第3のエレメント7b、7cの抵抗値とに差異が生ずるために、ブリッジ回路の平衡が破れて被測定電流Iが流れていないにもかかわらず差動増幅器5の出力端子6には出力電圧(オフセット電圧)が現れることになる。そして、このオフセット電圧によりmAオーダーまたはそれ以下の微小な電流を検出することが実質的に不可能になってしまうという問題点があった。
本発明は上記従来の問題点を解決するもので、外乱磁界の中でも微小電流による微小な磁界を正確に検出することができる電流検出装置を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明は以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、絶縁基板上に形成され磁気抵抗効果を有する短冊状の磁性薄膜をつづら折りに複数回折り返した第1、第2、第3、第4の磁気抵抗エレメントをブリッジを構成するように接続した磁気抵抗素子と、前記絶縁基板上に配設され前記各磁気抵抗エレメントの磁気検出方向に平行なバイアス磁界成分を与えるように前記磁気抵抗素子に近接させて設けた磁界発生手段と、絶縁層を介して前記第1の磁気抵抗エレメントの直上または直下と、第2の磁気抵抗エレメントの直上または直下との間を交互につづら折りに折り返す第1の導体エレメントと、絶縁層を介して前記第3の磁気抵抗エレメントの直上または直下と、第4の磁気抵抗エレメントの直上または直下との間を交互につづら折りに折り返す第2の導体エレメントとを直列に接続してなり、被測定電流を通電する導体とを有し、前記第1の磁気抵抗エレメントと前記第4の磁気抵抗エレメントとの結合部と、前記第2の磁気抵抗エレメントと前記第3の磁気抵抗エレメントとの結合部間に前記各磁気抵抗エレメントを駆動する電源を接続し、前記第1の磁気抵抗エレメントと前記第2の磁気抵抗エレメントとの結合部と、前記第3の磁気抵抗エレメントと前記第4の磁気抵抗エレメントとの結合部との間の電位差を検出する検出手段を接続し、前記各磁気抵抗エレメントはその駆動電流の方向が互いに平行になるよう配置されるとともに、前記各磁気抵抗エレメントの磁気検出方向は前記絶縁基板内でその駆動電流の方向に垂直な方向になるように配置され、前記第1の磁気抵抗エレメントの直上または直下と前記第3の磁気抵抗エレメントとの直上または直下を流れる被測定電流の方向と、前記第2の磁気抵抗エレメントの直上または直下と前記第4の磁気抵抗エレメントの直上または直下を流れる被測定電流との方向とを互いに逆方向にするように構成したもので、この構成によれば、絶縁層を介して前記第1の磁気抵抗エレメントの直上または直下と、絶縁層を介して前記第2の磁気抵抗エレメントの直上または直下とをつづら折りに折り返す第1の導体エレメントと、絶縁層を介して前記第3の磁気抵抗エレメントの直上または直下と、絶縁層を介して前記第4の磁気抵抗エレメントの直上または直下とをつづら折りに折り返す第2の導体エレメントとが直列に接続されてなる導体に被測定電流を通電するために、導体に流れる電流が微小であっても各導体エレメントの電流密度は大きくなり、各導体エレメントの周りに強い磁界が発生するため各磁界抵抗エレメントの抵抗が大きく変化することにより被測定電流に比例する大きな出力電圧が得られることになる。また、前記第1、第2、第3、第4の磁気抵抗エレメントの磁気検出方向が互いに平行になるように配置されているため、地磁気等のほぼ一様な外乱磁界がこれらの磁気エレメントに加えられてもオフセット電圧が発生することがない。これにより、外乱磁界の中でも微小電流による微小な磁界を正確に検出することができるという作用効果を有するものである。
以上のように本発明は、絶縁基板上に形成され磁気抵抗効果を有する短冊状の磁性薄膜をつづら折りに複数回折り返した第1、第2、第3、第4の磁気抵抗エレメントをブリッジを構成するように接続した磁気抵抗素子と、前記絶縁基板上に配設され前記各磁気抵抗エレメントの磁気検出方向に平行なバイアス磁界成分を与えるように前記磁気抵抗素子に近接させて設けた磁界発生手段と、絶縁層を介して前記第1の磁気抵抗エレメントの直上または直下と、第2の磁気抵抗エレメントの直上または直下との間を交互につづら折りに折り返す第1の導体エレメントと、絶縁層を介して前記第3の磁気抵抗エレメントの直上または直下と、第4の磁気抵抗エレメントの直上または直下との間を交互につづら折りに折り返す第2の導体エレメントとを直列に接続してなり、被測定電流を通電する導体とを有し、前記第1の磁気抵抗エレメントと前記第4の磁気抵抗エレメントとの結合部と、前記第2の磁気抵抗エレメントと前記第3の磁気抵抗エレメントとの結合部間に前記各磁気抵抗エレメントを駆動する電源を接続し、前記第1の磁気抵抗エレメントと前記第2の磁気抵抗エレメントとの結合部と、前記第3の磁気抵抗エレメントと前記第4の磁気抵抗エレメントとの結合部との間の電位差を検出する検出手段を接続し、前記各磁気抵抗エレメントはその駆動電流の方向が互いに平行になるよう配置されるとともに、前記各磁気抵抗エレメントの磁気検出方向は前記絶縁基板内でその駆動電流の方向に垂直な方向になるように配置され、前記第1の磁気抵抗エレメントの直上または直下と前記第3の磁気抵抗エレメントとの直上または直下を流れる被測定電流の方向と、前記第2の磁気抵抗エレメントの直上または直下と前記第4の磁気抵抗エレメントの直上または直下を流れる被測定電流との方向とを互いに逆方向にするように構成したもので、導体に流れる電流が微小であっても被測定電流に比例する大きな出力電圧が得られるとともに、地磁気等のほぼ一様な外乱磁界がこれらの磁気エレメントに加えられてもオフセット電圧が発生することがないという優れた効果を奏するものである。
以下、実施の形態を用いて、本発明の請求項1に記載の発明について説明する。図1は本発明の実施の形態における電流検出装置21の構成を示す模式断面図、図2はこの電流検出装置21の模式平面図である。図1において、電流検出装置21はアルミナ、ガラス、シリコン等の絶縁基板22と、該絶縁基板22上に形成した磁気抵抗効果を有する短冊状の磁性薄膜からなる磁気抵抗素子23と、第1の絶縁薄膜24aを介して前記磁気抵抗エレメント23の直上に形成した被測定電流を通電する導体25と、第2の絶縁膜24bを介して前記導体25上に形成した磁界発生手段26とからなる。
図2において、実線で示す磁気抵抗素子23は前記絶縁基板22上に設けられた第1の端子30aと第2の端子30bとの間に形成された第1の磁気抵抗エレメント23aと、第2の端子30bと第3の端子30cとの間に形成された第2の磁気抵抗エレメント23bと、第3の端子30cと第4の端子30dとの間に形成された磁気抵抗エレメント23cと、第4の端子30dと第1の端子30aとの間に形成された磁気抵抗エレメント23dとからなるブリッジを形成し、これらの磁気抵抗エレメント23a、23b、23c、23dはNiFe、NiCo等の強磁性体からなる幅約40μm、厚み約500Å、長さ約1mmの磁性抵抗薄膜をつづら折りに複数回折り返して構成されている。前記第1の端子30aと、第3の端子30cとの間には前記各磁気抵抗エレメント23a、23b、23c、23dを駆動する電源31が接続され、前記第2の端子30bと、第4の端子30dとの間にはこれらの端子間の電位差を検出して出力端子32に出力する検出手段である差動増幅器33が接続されている。そして、前記各磁気抵抗エレメント23a、23b、23c、23dはその駆動電流の方向が互いに平行になるよう配置されるとともに、前記各磁気抵抗エレメント23a、23b、23c、23dの磁気検出方向は前記絶縁基板22内でその駆動電流の方向に垂直な方向になるように配置されている。
また、点線で示す導体25はCu、Ag等からなり、厚みが約1μmのSiO2薄膜等からなる絶縁層24aを介して前記第1の磁気抵抗エレメント23aの直上と、前記第2の磁気抵抗エレメント23bの直上との間を交互につづら折りに折り返す第1の導体エレメント25aと、前記第4の磁気抵抗エレメント23dの直上と、前記第3の磁気抵抗エレメント23cの直上を交互につづら折りに折り返す第2の導体エレメント25bとからなる。そして、前記第1の導体エレメント25aの一端40aと前記第2の導体エレメント25bの一端41aはビア、引き出し線(図示せず)により接続され、これら2つの導体エレメント25a、25bが直列に接続される。さらに、前記第1の導体エレメント25aの他端40bと、前記第2の導体エレメント25bの他端41bとはビア、引き出し線(図示せず)により各々第5、第6の端子42、43に接続される。そして、前記第5、第6の端子42、43間に被測定電流を通電した時、前記第1の磁気抵抗エレメント23aと前記第3の磁気抵抗エレメント23cとの直上を流れる被測定電流の方向と、前記第2の磁気抵抗エレメント23bと前記第4の磁気抵抗エレメント23dとの直上を流れる被測定電流との方向とが互いに逆方向になるようにしている。
また、一点鎖線で示す磁界発生手段26はCoPt等からなる薄膜磁石やプラスチックマグネットであり、厚みが約1μmのSiO2薄膜等からなる絶縁層24bを介して前記各磁気抵抗エレメント23a、23b、23c、23dにバイアス磁界HBを与えている。
図2において、XYZ座標系を図のようにとって本発明の実施の形態における電流検出装置の動作を説明する。回路基板内における所望の電流測定箇所に本発明の実施の形態における電流検出装置21の第5、第6の端子42、43を半田付け等の手段で接続する。
前記第5の端子42から導体25を介して第6の端子43に流れる被測定電流が零の時、前記磁界発生手段26からのバイアス磁界HBのみが磁気抵抗エレメント23a、23b、23c、23dに対して一定の角度(45度)をなすように印加されるため、このバイアス磁界HBの磁気抵抗エレメント23a、23b、23c、23dの磁気検出方向(Y軸方向)成分により磁気抵抗エレメント23a、23b、23c、23dの抵抗値は一様に低下するため実質的に同一の抵抗値となるため、ブリッジは平衡し、第2の端子30bと第4の端子30dは同電位となり、差動増幅器33の出力端子32には出力信号は現れないことになる。
前記第5の端子42から導体25を介して第6の端子43に被測定電流が流れると、この被測定電流は前記第1の導体エレメント25aを通り第1の磁気抵抗エレメント23aの直上と第2の磁気抵抗エレメント23bの直上とを交互につづら折りに折り返して流れた後、前記第2の導体エレメント25bを通り第4の磁気抵抗エレメント23dの直上と第3の磁気抵抗エレメント23cの直上とを交互につづら折りに折り返して流れる。被測定電流が微小であっても導体エレメント25a、25bの幅寸法は磁気抵抗素子エレメントの幅寸法(約40μm)と同程度としているため、電流密度が大きくなり、各導体エレメントの周りに強い誘起磁界が発生し各磁気抵抗エレメントの抵抗が大きく変化する。また、前記第1の磁気抵抗エレメント23aの直上を流れる電流と前記第3の磁気抵抗エレメント23cの直上を流れる電流の方向(−X方向)は前記第2の磁気抵抗エレメント23bの直上を流れる電流と前記第4の磁気抵抗エレメント23dの直上を流れる電流の方向(+X方向)は逆方向となる。これにより、磁気抵抗エレメント23a、23cの抵抗値が低下するとともに、磁気抵抗エレメント23b、23dの抵抗値が増大する。このため、ブリッジの平衡が破れ、第2の端子30bと第4の端子30dとの間に電位差が発生する。この電位差は差動増幅器33で増幅されて出力端子32に出力信号が現れることになる。
次に、本発明の実施の形態における電流検出装置21に地磁気のようなほぼ一様な外乱磁界Hdが加わった場合には、すべての磁気抵抗エレメント23a、23b、23c、23dの磁気検出方向は互いに平行になるようにY軸方向に配置されているため、この外乱磁界HdのY軸方向成分により磁気抵抗エレメント23a、23b、23c、23dの抵抗値は一様に低下し、差動増幅器33の出力端子32にはこの外乱磁界Hdによる出力信号(オフセット電圧)は現れないことになり、これにより、外乱磁界が存在しても微小電流による微小な磁界を正確に検出することができるものである。
なお、導体25は絶縁層を介して磁気抵抗素子の直下に配置しても同様の効果が得られるものである。
このように、本発明の実施の形態における電流検出装置においては、ブリッジを構成するように接続した第1、第2、第3、第4の磁気抵抗エレメントの磁気検出方向を互いに平行に配置するとともに、前記第1の磁気抵抗エレメントと第2の磁気抵抗エレメントの近傍とを交互につづら折りに折り返す第1の導体エレメントと、前記第4の磁気抵抗エレメントと第3の磁気抵抗エレメントの近傍とを交互につづら折りに折り返す第2の導体エレメントを直列に接続して、これらの導体エレメントに被測定電流を導通させることにより、各導体エレメントに流れる電流密度を増大して、各導体エレメントの周りに強い磁界を発生させるとともに、外乱磁界によるオフセット電圧を発生させないようにすることができ、これにより、外乱磁界の中でも微小電流による微小な磁界を正確に検出することができるものである。
本発明の電流検出装置は、外乱磁界の中でも微小電流を感度よく測定することができるという効果を有するものであり、特に、回路基板等に流れる微小な電流を検出する電流検出装置として有用なものである。
21 電流検出装置
22 絶縁基板
23a、23b、23c、23d 磁気抵抗エレメント
25 導体
26 磁界発生手段
31 電源
33 検出手段
22 絶縁基板
23a、23b、23c、23d 磁気抵抗エレメント
25 導体
26 磁界発生手段
31 電源
33 検出手段
Claims (1)
- 絶縁基板上に形成され磁気抵抗効果を有する短冊状の磁性薄膜をつづら折りに複数回折り返した第1、第2、第3、第4の磁気抵抗エレメントをブリッジを構成するように接続した磁気抵抗素子と、
前記絶縁基板上に配設され前記各磁気抵抗エレメントの磁気検出方向に平行なバイアス磁界成分を与えるように前記磁気抵抗素子に近接させて設けた磁界発生手段と、
絶縁層を介して前記第1の磁気抵抗エレメントの直上または直下と、第2の磁気抵抗エレメントの直上または直下との間を交互につづら折りに折り返す第1の導体エレメントと、絶縁層を介して前記第3の磁気抵抗エレメントの直上または直下と、第4の磁気抵抗エレメントの直上または直下との間を交互につづら折りに折り返す第2の導体エレメントとを直列に接続してなり、被測定電流を通電する導体とを有し、
前記第1の磁気抵抗エレメントと前記第4の磁気抵抗エレメントとの結合部と、前記第2の磁気抵抗エレメントと前記第3の磁気抵抗エレメントとの結合部間に前記各磁気抵抗エレメントを駆動する電源を接続し、
前記第1の磁気抵抗エレメントと前記第2の磁気抵抗エレメントとの結合部と、前記第3の磁気抵抗エレメントと前記第4の磁気抵抗エレメントとの結合部との間の電位差を検出する検出手段を接続し、
前記各磁気抵抗エレメントはその駆動電流の方向が互いに平行になるよう配置されるとともに、前記各磁気抵抗エレメントの磁気検出方向は前記絶縁基板内でその駆動電流の方向に垂直な方向になるように配置され、
前記第1の磁気抵抗エレメントの直上または直下と前記第3の磁気抵抗エレメントとの直上または直下を流れる被測定電流の方向と、前記第2の磁気抵抗エレメントの直上または直下と前記第4の磁気抵抗エレメントの直上または直下を流れる被測定電流との方向とを互いに逆方向にするように構成した電流検出装置。
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JP2010241643A JP2012093267A (ja) | 2010-10-28 | 2010-10-28 | 電流検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=46386750
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2012093267A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017062266A (ja) * | 2013-07-16 | 2017-03-30 | 横河電機株式会社 | 電流センサ |
-
2010
- 2010-10-28 JP JP2010241643A patent/JP2012093267A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017062266A (ja) * | 2013-07-16 | 2017-03-30 | 横河電機株式会社 | 電流センサ |
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