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JP2011258587A - 回路遮断器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 回路遮断器の種々の監視データを監視プログラムにより監視している場合、監視プログラムが正常か否かをチェックするチェック用データでチェックすることで、プログラムチェックを簡単な構成で、且つ、低コスト・短時間で実行する。
【解決手段】 電路7に接続された回路遮断器8と、この回路遮断器8と通信することによってこの回路遮断器8の遮断特性の設定値データまたは警報設定値データ、並びに前記電路で計測した電圧、電流などの計測データなどの監視データを監視プログラムを用いて監視する中央監視装置21とを備えた回路遮断器の監視システムを構成し、回路遮断器8の不揮発メモリ16に監視プログラムが正常であるか否かをチェックするチェック用データを記憶し、記憶したチェック用データを実行し監視プログラムをチェックする。
【選択図】図1

Description

本発明は、回路遮断器の監視システムとその回路遮断器に関するもので、特に監視プログラムのチェックを可能にする回路遮断器に関する。
図2は例えば特開2000−208007号公報に示された従来の回路遮断器の監視システムのブロック図である。
図において、1は回路遮断器、2は表示モジュール、3は回路遮断器1と表示モジュールを接続する内部通信バス、4は中央監視装置、5は回路遮断器1と中央監視装置4間の通信に用いる第1の外部通信バス、6は表示モジュール2と中央監視装置4間の通信に用いる第2の外部通信バスである。
以上のように形成された従来の回路遮断器の監視システムの動作について説明する。
(1)中央監視装置4は予め内部に具備している監視プログラムに基づいて第1の外部通信バス5を介して回路遮断器1に対して、回路遮断器1のメモリ(図示しない)に記憶された遮断特性の設定値(遮断ピックアップ値)、警報設定値(所定の値に達した時に警報を出力)、遮断情報(遮断回数、遮断電流など)及び電路の電流、電圧、力率、電力、電力量などの計測データの出力命令を発令する。
(2)回路遮断器1は中央監視装置4から要求されたデータを内部通信バス3を介して表示モジュール2に送信する。
(3)表示モジュール2はデータの表示を行うと共に、データを中央監視装置4に送信する。
なお、表示モジュール2がデータを表示する必要がない場合は、回路遮断器1はデータを直接、第1の外部通信バス5を介して中央監視装置4に送信する。
特開2000−208007号公報
従来の回路遮断器の監視システムは以上のように、中央監視装置4は、中央監視装置4が具備した回路遮断器から入手する遮断特性の設定値、警報設定値、遮断情報及び測データが設置してある電路の計測値、警報情報、または遮断情報等のデータを収集するための監視プログラムを用いて収集するようにしているため、監視プログラムを新規作成した場合、または定期的に、監視プログラムが正常であるかをチェックする場合、実際に電路に負荷電流を通電、または電圧を印加しないと、監視プログラムが正常に動作するかどうかのチェックができないという問題があった。
この対応として、実際の負荷電流に相当する電流及び実際の電路に印加される電圧に相当する電圧の信号をテスタ装置を用いて、模擬的に回路遮断器1の演算回路部にチェック用データを入力して監視プログラムをチェックする方法があるが、この場合、以下の問題を有している。
(1)テスタ装置は、構成が複雑でコストが高いと共に、ノイズ等の影響を受け易く、テスタ装置から回路遮断器1の演算回路部に入力される値と、実際に電路に流れる負荷電流及び実際に電路に印加される電圧が異なり、精度の高いチェックができない。
(2)複数の回路遮断器1が接続されているシステムの場合、夫々の回路遮断器をチェックするには時間がかかる。という問題があった。
本発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、回路遮断器と、この回路遮断器を監視する中央監視装置で形成される回路遮断器の監視システムにおいて、精度の高いプログラムチェックを簡単な構成で、且つ、低コストで形成させるとともに、短時間で実施させることを目的としている。
この発明に係る回路遮断器は、電路の電流を開閉する接点、電路の電流を検出する電流検出手段、電路の電圧を検出する電圧検出手段、電流検出手段及び電圧検出手段でそれぞれ検出した電流及び電圧をディジタル信号に変換するA/D変換回路、このA/D変換回路の出力信号を得て演算を行い、接点の開閉を引外し装置に指令するマイコン、このマイコンがA/D変換回路から入力された信号を処理するためのデータ及び電路に流れる電流及び印加される電圧に相当するチェック用データを記憶する記憶手段、チェック用データを出力できるようにする運転状態選択スイッチ、マイコンからの出力を中央監視装置へ通信するための外部バスインタフェース、を備え、
マイコンは、運転状態選択スイッチが閉状態のとき、外部バスインタフェースを介して中央監視装置からの出力指令を受信すると、記憶手段のチェック用データに基づいて算出した計測データを送信するものである。
以上のように本発明によれば、チェック用データおよびこのチェック用データを用いて演算処理した計測データの少なくともいずれか一方を用いて監視プログラムが正常であるか否かをチェックするようにしたので、監視プログラムを簡単にチェックすることができる回路遮断器が得られる。
本発明の実施の形態1における回路遮断器の構成を示すブロック図である。 従来の通信機能付き回路遮断器の構成を示すブロック図である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1における回路遮断器の監視システムを示すブロック図である。
図において、7は電路、8は電路7に接続された回路遮断器である。
回路遮断器8は、電路7の電流を開閉する開閉接点9、電流検出手段10、電流変換手段11、電圧検出手段12、電流変換手段11及び電圧検出手段12で検出したアナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換回路13、A/D変換回路13から出力された信号の演算等を行うマイコン14、マイコン14から出力された信号により開閉接点9を動作させる引外し装置15、マイコン14がA/D変換回路13から入力された信号を処理するためのデータなどを記憶させると共に、これらのデータ処理する監視プログラムが正常であるか否かをチェックするチェック用データを記憶させる記憶手段である不揮発性メモリ16、マイコン14からの出力を後述の中央監視装置21へ通信するための外部バスインタフェース17、マイコン14からの出力を後述の表示モジュール22へ通信するための内部バスインタフェース18、回路遮断器8の状態を通常動作状態(例えば、通常動作状態は開路)か、チェック状態かを選択する運転状態選択スイッチ19、閉状態で不揮発性メモリ16に記憶されたチェック用データを変更できるようにするチェック用データ変更スイッチ20より形成されている。
なお、運転状態選択スイッチ19とチェック用データ変更スイッチ20の動作の関係は次の通りである。
スイッチ19 スイッチ20
運転状態のとき 開 開
チェックのとき 閉 開
チェック用データ変更のとき 開 閉
また、不揮発性メモリ16には、電路7に流れる過電流に対応して所定の動作時限で引外し装置15を動作させるための遮断特性の設定値データ、回路遮断器8の遮断履歴などの遮断情報及びマイコン14から引外し信号が出力されて引外し装置15が正常に作動するか、警報の信号が出力されるか、電路7に流れる電流及び電路7に印加された電圧を正確に計測しているかなどをチェックするために、実際の負荷電流に相当する電流及び実際の電路に印加される電圧に相当する電圧のチェック用データが記憶されている。
また、電流検出手段10は、R、S、T各相の電流を検出する変流器10a、10b、10cより形成され、電流変換手段11は電流変換回路11a、11b、11cにより形成され、電圧検出手段12は、変圧器12a及び12bにより形成されている。
21は回路遮断器8で計測したデータなどを監視する中央監視装置、22は回路遮断器8で計測したデータなどを表示する表示モジュール、23は回路遮断器8と表示モジュール22間の通信に用いる内部通信バス、24は回路遮断器8と中央監視装置21間の通信に用いる第1の外部通信バス、25は中央監視装置21と表示モジュール22間の通信に用いる第2の外部通信バスである。
次に、以上のように形成された実施の形態1における回路遮断器の監視システムの動作について説明する。
最初に、通常の回路遮断器の動作について説明する。
(1)運転状態選択スイッチ19を開にする。(チェック用データ変更スイッチ20は開状態)
(2)手動操作により、開閉接点9を投入すると、電路7に電流が通電される。
(3)変流器10a,10b,10cにより電路7に流れる電流が検出され、検出電流が電流変換回路11a,11b,11cに出力される。
(4)電流変換回路11a,11b,11cに入力された電流信号は、電圧信号に変換されA/D変換回路13に出力される。
(5)変圧器12a,12bにより電路7に印加された電圧が検出され、検出電圧に比例した電圧がA/D変換回路13に出力される。
(6)A/D変換回路13に入力された電流及び電圧信号は、アナログからディジタルへ変換され、マイコン14に入力される。
(7)マイコン14はA/D変換回路13から入力された電流及び電圧のディジタル信号を処理し、演算結果が、不揮発性メモリ16に記憶された回路遮断器8の遮断特性の設定値と比較し、設定値を超えた場合は、マイコン14から引外し回路15に引外し信号が出力され、引外し回路15が動作して開閉接点9を開路する。
(8)また、マイコン14は、演算結果が、不揮発性メモリ16に記憶された回路遮断器8の警報設定値を超えた場合は、マイコン14は警報信号を出力する。
(9)また、マイコン14はA/D変換回路から出力される電圧信号の演算を行い、演算された電流、電圧信号に基づいて、電力、電力量、力率などを算出し、その結果を内部バスインタフェース18を介して表示モジュール22へ送信すると共に、外部バスインタフェース17を介して中央監視装置21へ送信する。
(10)表示モジュール22はマイコン14から受信した各計測値、警報情報、または遮断原因等のデータを液晶パネル(図示しない)等に表示する。
次に、中央監視装置21で監視プログラムを新規作成した場合、作成した監視プログラムが正常に動作するか否かをチェックする動作について説明する。
(11)運転状態選択スイッチ19を閉にする。(このときチェック用データ変更スイッチ20は開状態)
または、中央監視装置21から第1の外部通信バス24、外部バスインターフェイス17を介してマイコン14にチェック指令を発令すると、運転状態選択スイッチ19が閉にされる。
(12)中央監視装置21は監視プログラムに基づいて第1の外部通信バス24、外部バスインターフェイス17を介してマイコン14にチェック用データ及び計測データの出力命令を発令する。
(13)この場合、マイコン14はA/D変換回路から出力される電流、電圧信号の演算を行わないで、予めマイコン14のソフトウエアもしくは不揮発生メモリ16に記憶させたチェック用データを用いて、模擬的に動作する。
(14)不揮発性メモリ16から、回路遮断器8の遮断特性の設定値である、長時限引外し電流、短長時限引外し電流、瞬時長時限引外し電流、警報電流に相当するチェック用データが順次、マイコン14に出力される。
(15)マイコン14はチェック用データに対応して、引外し装置15を動作させる時間を算出する。
(16)また、不揮発性メモリ16から、所定の電流(基準電流として、例えば、100A)及び電圧(基準の電圧として、例えば、100V)信号に相当するチェック用データが出力されると、マイコン14は入力された信号に基づいて電力、電力量、力率などの計測データを算出する。
(17)上記の結果を内部バスインタフェース18を介して表示モジュール22へ送信し、液晶パネル(図示しない)等に表示する。
(18)表示モジュール22はマイコン14から受信した回路遮断器8の遮断特性、電力、電力量、力率などの計測データを第2の外部通信バス25を介して中央監視装置21へ送信する。
(19)中央監視装置21は送信されたチェック用データ及び計測データを用いて監視プログラムを実行し、監視プログラムが正常に実行されたかどうか、所定の値か(例えば、基準電流100Aを100Aとして計測しているか)否かをチェックする。
なお、中央監視装置21へのデータ送信は、表示モジュール22を介さず、第1の外部通信バス24を介して直接行ってもよい。
また、上記説明では、不揮発性メモリ16に記憶させたチェック用データ、回路遮断器8の遮断特性の設定値、計測データなどの複数の信号をマイコン14から中央監視装置21へ出力するようにしたが、いずれか1つの信号を実施させてもよい。
次に、不揮発性メモリ16に記憶させたチェック用データを変更する場合について述べる。
(21)チェック用データ変更スイッチ20を閉とする。(この時、運転状態選択スイッチ19は開としておく)
なお、チェック用データ変更スイッチ20の操作は、手動操作で行うこともでき、また、中央監視装置21から外部通信バス24を介してマイコン14に信号を送出してリレーなどを用いて開閉することもできるようにしている。
(22)マイコン14はチェック用データ変更スイッチ20の開閉状態を定期もしくは不定期的にチェックし、閉状態である場合は、運転状態選択スイッチ19を開にして上記(12)〜(18)のチェック動作を中止し、中央監視装置21から第1の外部通信バス24、外部バスインターフェイス17を介して新規チェック用データを入力し不揮発メモリ16に格納する。
なお、不揮発性メモリ16に格納されていたもとのチェック用データは新しく入力されたチェック用データに置換えられて、不揮発生メモリ16に格納される。
(23)以下、運転状態選択スイッチ19を閉にし、チェック用データ変更スイッチ20を開にして、上述した(12)〜(18)の動作と同様にして、中央監視装置21に送信されたデータにより監視プログラムが正常に動作するか否かをチェックする。
以上のようにこの実施の形態1によれば、監視プログラムのチェックをチェック用データを用いて行うことで、簡単に低コストでチェックできる。また、中央監視装置からのチェック指令なよるチェックができ、そのチェック結果を送信することで中央監視装置でのチェック結果の確認ができる。
複数の回路遮断器で形成されるシステムにおいては、従来のテスタ装置を用いる場合に比較して短時間でチェックを行うことができる。
また、前記電路に通電される電流または電圧に相当する信号を含むチェック用データを記憶させ、このチェック用データにより前記遮断特性などの設定値データをチェックしてチェック結果を前記表示モジュールで表示させるようにしたので、プログラムをチェックする精度が高く、簡単な構成で低コストでチェックを実施できる。
7 電路、8 回路遮断器、14 マイコン(CPU)、
16 不揮発性メモリ、17 外部バスインターフェイス、
21 中央監視装置、22 表示モジュール。

Claims (2)

  1. 電路の電流を開閉する接点、前記電路の電流を検出する電流検出手段、前記電路の電圧を検出する電圧検出手段、前記電流検出手段及び前記電圧検出手段でそれぞれ検出した電流及び電圧をディジタル信号に変換するA/D変換回路、このA/D変換回路の出力信号を得て演算を行い、前記接点の開閉を引外し装置に指令するマイコン、このマイコンが前記A/D変換回路から入力された信号を処理するためのデータ及び前記電路に流れる電流及び印加される電圧に相当するチェック用データを記憶する記憶手段、前記チェック用データを出力できるようにする運転状態選択スイッチ、前記マイコンからの出力を中央監視装置へ通信するための外部バスインタフェース、を備え、
    前記マイコンは、前記運転状態選択スイッチが閉状態のとき、前記外部バスインタフェースを介して前記中央監視装置からの出力指令を受信すると、前記記憶手段の前記チェック用データに基づいて算出した計測データを送信することを特徴とする回路遮断器。
  2. 前記チェック用データを変更できるようにするチェック用データ変更スイッチを備えたことを特徴とする請求項1に記載の回路遮断器。
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