JP2011102533A - 電動ショベル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 走行部Aと旋回部Bと作業部Cからなる電動ショベルであって、前記旋回部Bに備えられたエンジン1と、このエンジン1と機械的に接続された状態で前記旋回部Bに備えられ、このエンジン1の動力を電気エネルギーへ変換する発電機5,6,7と、この発電機5,6,7と電気的に接続された状態で前記旋回部Bに備えられ、この発電機5,6,7で発生させた電気エネルギーを蓄えるバッテリと、前記旋回部Bに備えられ、前記発電機5,6,7とともに発電装置2を構成する変換装置(インバータ)と、前記旋回部Bに備えられ、処理プログラムが記憶されるとともに、操作入力装置からの操作指令、及び、各種センサからのデータに基づき前記処理プログラムによって演算を行う制御装置10とを有する。
【選択図】 図1
Description
まず、図4について説明する。従来のパワーショベルの全体は、旋回部49と走行部48と作業部50よりなる。作業部50は、ブーム、アーム、バケットを駆動する油圧シリンダー44を有する。旋回部49はエンジン40からなる動力源を含みポンプ41、コントロールバルブ42、油圧旋回モータ43およびセンタージョイント45からなる主要油圧回路を有する。走行部48は油圧走行モータ46を有する。
エンジン40で油圧回路のポンプ41を駆動し、このポンプ41で発生した油圧で、コントロールバルブ42を介して、作業部駆動用シリンダー44、旋回モータ43および走行モータ46を駆動していた。
油圧系を図5に示す。この系を示す油圧回路は、エンジン40にカップリングした油圧ポンプ41から直接コントロールバルブ42に連結し、コントロールバルブ42から油圧シリンダー44に給排出する回路、油圧旋回モータ43に給排出する回路、油圧走行モータ46に給排出する回路が接続された回路になっていた。この回路では、圧力源である油圧ポンプ41に対し、負荷を構成する各種油圧モータ43,46及び油圧シリンダー44等のアクチュエータの複数対象同時制御を行っていた。また、油圧系は駆動力を発生する必要性から高圧回路部分を有していた。なお、47は作動油タンクである。
〔1〕走行部と旋回部と作業部からなる電動ショベルであって、前記旋回部に備えられたエンジンと、このエンジンと機械的に接続された状態で前記旋回部に備えられ、このエンジンの動力を電気エネルギーへ変換する発電機と、この発電機と電気的に接続された状態で前記旋回部に備えられ、この発電機で発生させた電気エネルギーを蓄えるバッテリと、前記旋回部に備えられ、前記発電機とともに発電装置を構成する変換装置(インバータ)と、前記旋回部に備えられ、処理プログラムが記憶されるとともに、操作入力装置からの操作指令、及び、各種センサからのデータに基づき前記処理プログラムによって演算を行う制御装置とを有することを特徴とする。
〔3〕上記〔1〕又は〔2〕に記載の電動ショベルにおいて、前記バッテリには電圧・電流検出センサが備えられ、前記電圧・電流検出センサの検出データが所定の範囲より低いときには、前記発電装置で発生した発電電力を前記バッテリへ充電することを特徴とする。
〔5〕上記〔2〕〜〔4〕のいずれか一項に記載の電動ショベルにおいて、前記制御装置は、前記電力コントローラよりも高い位置に配置されることを特徴とする。
(1)油圧の代わりに電動発電機を用いたので、作動油を不要にでき、環境に対する負荷を軽減できる。
(2)従来の油圧駆動では困難であったエネルギーの回生が電動発電機の使用により実現することで省エネルギー化が達成できる
(3)流体の特性により制約があった制御を、電動発電機およびそれらの制御手段により、エネルギー損失の少ない制御に置き換えることができる。
(5)大きな騒音源であった管路の流体通過音を抑制できることで、騒音を低減することができる。
(6)エンジンの能力を回生エネルギー分小型化可能となり、省エネルギー化を図ることができる。
図1は本発明の実施例を示す電動ショベルの模式図、図2はその電動ショベルにおける電力供給系ブロック図である。
これらの図において、Aは走行部、Bは旋回部、Cは作業部である。また、1はエンジンであり、その回転数を発電電力との関係で制御できるようになっている。2は発電装置であり、基本的には、発電機単体か又はそれと変換装置とからなる。特に、バッテリ3の充電および各電動発電機等の急変負荷および長時間稼働に対応するために、低圧大電流を発生する発電機単体か、又は、高電圧発電機と電流変換器とからなる装置として構成することが好ましい。バッテリ3は、発電装置2から各電動発電機等への給電が不足したとき、又は発電装置2のバックアップのために設けられている。
走行用電動発電機5は、電動機として動作させるときは、ショベルに負荷がかかった状態でも走行可能となるように、トルクが比較的大きく、始動特性が良好な電動発電機となっていて、そのための制御回路も備えている。従来の油圧モータでは、自動変速機構付でも2速走行であったが、電動発電機では無段変速にできるため、操作性能および走行性能が良好になる。発電機として動作させるときは、ロータコイルの回転に対して遅れ位相となるようにステータコイルに回転磁界を発生させるように通電制御する。このとき、回生電力を発生するとともに制動動作を行なう。
作業用電動発電機7は、具体的には、回生機能付き電動発電シリンダーにより構成し、上記したような回生発電機能を有するものであればよく、油圧系でのピストン・シリンダーのように伸縮動作ができる機構の駆動源である。前記伸縮動作機構としては、たとえば、ボールネジとボールナットからなり、ボールネジには一方の係支部をベアリング支持すると共に歯車機構を介して電動機として連結し、ボールナットには他方の係支部を固定することで基本的に構成できる。その他、電動機として回転運動を直線運動である伸縮動作に変換する変換機構であれば基本的にどのようなものであっても適用できる。
この図において、制御装置10は、CPU、メモリ、入出力ポートをバスで接続した構成になっている。入力ポートには、エンジンの回転数を検出する回転数検出センサ13、発電装置2およびバッテリ3の出力電圧、電流を検出する電圧・電流検出センサ14、伸縮動作機構の伸縮状態での長さ、角度等を検出する伸縮検出センサ15、ショベルに掛かる土砂等の荷重を検出する荷重検出センサ16、台車に対する旋回装置の旋回角度等を検出する旋回角度検出センサ17、走行スピード検出センサ18等からなる各種のセンサと、操作レバーおよびキーボード等の操作入力装置11が接続されている。
電力コントローラ4には、その制御対象として、前述したように、発電装置2、作業用電動発電機7、旋回用電動発電機6、走行用電動発電機5、バッテリ3が接続されている。制御装置10のメモリには、必要な処理プログラムがマイクロプログラムとして記憶されている。
(動作態様)
(旋回系)
制御装置10は、操作入力装置11からの操作指令に基づき、各種センサからのデータを入力し、特に、荷重検出センサ16のデータを基に、土砂等の負荷が軽いときは旋回速度を速くし、重いときは遅くするように演算する。これは、旋回時の慣性力を制御可能な一定範囲内に抑えるように制御しているためである。
(作業系)
制御装置10は、操作入力装置11からの操作入力に基づいて、作業用電動発電機7を電動機として機能させ、荷重検出センサ16のデータを取り込み、作業系で処理可能な荷重か否かを判断し、処理可能と判断されたときは、前記荷重データを基に作業用電動発電機7への供給電流を演算し、その演算データを電力コントローラ4に出力して作業用発電電動機7を駆動する。初期トルクを大きくしたいときは、駆動電流を大きく制御する。
(走行系)
制御装置10は、操作入力装置11からの操作入力に基づいて、走行用電動発電機5を電動機として機能させ、走行スピード検出センサ18のデータを取り込み、操作入力と検出データとの偏差に基づいて走行用電動発電機5への供給電流を演算し、その演算結果を電力コントローラ4に出力して走行用電動発電機5を制御する。供給電流を連続的に増減することによって、走行スピードを無段階に連続的に変えることができる。発電機として機能させるときは、上記と同じく回生制動と回生発電を行なわせる。
(発電装置・バッテリ)
制御装置10は、バッテリ3の電圧・電流検出センサ14の検出データを取り込み、電圧または電流が所定範囲よりも低下しているときは、エンジン制御装置19へ指令を出して発電装置2を駆動し、発生した発電電力を電力コントローラ4を介してバッテリ3に充電する。この系もフィードバック系を構成する。
(他の実施の態様)
図1及び図2における発電装置とエンジンからなる電源装置を、商用電源(交流電源)と変換器の組み合わせ又は燃料電池、付随的に太陽電池とすることができる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
B 旋回部
C 作業部
1 エンジン
2 発電装置
3 バッテリ
4 電力コントローラ
5 走行用電動発電機
6 旋回用電動発電機
7 作業用電動発電機
10 制御装置
11 操作入力装置
12 モニター装置
13 回転数検出センサ
14 電圧・電流検出センサ
15 伸縮検出センサ
16 荷重検出センサ
17 旋回角度検出センサ
18 走行スピード検出センサ
19 エンジン制御装置
Claims (5)
- 走行部と旋回部と作業部からなる電動ショベルであって、
前記旋回部に備えられたエンジンと、
該エンジンと機械的に接続された状態で前記旋回部に備えられ、該エンジンの動力を電気エネルギーへ変換する発電機と、
該発電機と電気的に接続された状態で前記旋回部に備えられ、該発電機で発生させた電気エネルギーを蓄えるバッテリと、
前記旋回部に備えられ、前記発電機とともに発電装置を構成する変換装置と、
前記旋回部に備えられ、処理プログラムが記憶されるとともに、操作入力装置からの操作指令、及び、各種センサからのデータに基づき前記処理プログラムによって演算を行う制御装置とを有することを特徴とする電動ショベル。 - 前記制御装置とは別個に前記旋回部に備えられ、前記発電装置で発生させた発電電力をバッテリへ充電する電力コントローラとを備えることを特徴とする請求項1記載の電動ショベル。
- 前記バッテリには電圧・電流検出センサが備えられ、
前記電圧・電流検出センサの検出データが所定の範囲より低いときには、前記発電装置で発生した発電電力を前記バッテリへ充電することを特徴とする請求項1又は2に記載の電動ショベル。 - 前記制御装置に接続されたモニター装置を更に備え、
該モニター装置は、前記各種センサの出力データを表示することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電動ショベル。 - 前記制御装置は、前記電力コントローラよりも高い位置に配置されることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の電動ショベル。
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