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JP2011188286A - 無線通信システム及びノード - Google Patents

無線通信システム及びノード Download PDF

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JP2011188286A JP2010051953A JP2010051953A JP2011188286A JP 2011188286 A JP2011188286 A JP 2011188286A JP 2010051953 A JP2010051953 A JP 2010051953A JP 2010051953 A JP2010051953 A JP 2010051953A JP 2011188286 A JP2011188286 A JP 2011188286A
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Jun Nakajima
純 中嶋
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

【課題】 ジャミング環境下でもノード間の無線通信を行う。
【解決手段】本発明は、第1のネットワークに属する第1のノードと、第2のネットワークに属し、第1のノードの周辺に配置された1又は複数の第2のノードとを備える無線通信システムに関する。そして、それぞれの第2のノードは、第1のノードを宛先とするパケットを収集する手段と、収集した収集パケットの一部又は全部のデータを、第2のネットワークを経由して、第1のノードに転送する手段とを有することを特徴とする。また、第1のノードは、当該ノードを宛先するパケットを、第2のネットワークを経由して受信する手段を有するとこを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は無線通信システム及びノードに関し、例えば、ジャミングのような通信環境が悪い状況においてもロバストに通信できるようにするための通信システムに適用し得る。
従来、無線通信システムにおいて、ジャミング環境ではジャミング電波により、ビットエラー率の上昇や、コリジョン回避アルゴリズム(Carrier Sense Multipule Access/Collision Avoidance:CSMA/CA)による送信の抑制によって、受信におけるスループットが低下する場合がある。
このようなジャミング電波に対して、従来は、スマートグリッドのような地理的に情報リソースが分散するような通信ネットワークシステムも検討されているが、場合によっては有線による通信が困難なケースも考えられる。
その場合には、無線通信方式が利用される可能性が高いが、上述のように故意に電波環境を悪化させる脅威があるために、アクセシビリテイ(可用性)が重視される箇所には困難でも有線系のネットワークを導入せざるを得ない。
ジャミング環境が考慮された無線通信システムとしては、従来、非特許文献1、2や、特許文献1、2の記載技術がある。
非特許文献1には、大規模な無線メッシュネットワークにおいてジャミングが発生したエリアを回避するように経路を再構築することについて記載されている。
非特許文献2には、アンテナを複数もって中央回路で合成し、最も信号対雑音比のよい信号を選択するダイバーシチ技術について記載されている。
特許文献1に記載されている、スペクトル拡散通信システムで用いられる受信装置は、ビット誤り率測定部を備え、ビット誤り率が高くなった場合に通信チャネルを変更する
特許文献2には、制御基地局と有線で繋がった複数のリモート基地局があり、あるリモート基地局で所定以上の無線信号を検知手段が検知した場合に、当該リモート基地局を分離することについて記載されている。
特開2002−101006号公報 特開2004−23142号公報
Anthony Wood、John A.Stankovic著、"Denial of Service in Sensor Networks"、IEEE Computer,35(10):54−62,October2002 横山光雄著、「移動通信技術の基礎」、日刊工業新聞社、1994年12月出版
しかしながら、非特許文献1、2の記載技術では、ジャミング電波の被害域にあるノードに、まさにアクセスしたい場合は問題を解決できないという問題がある。
また、特許文献1の記載技術では、利用可能な周波数帯域すべてにジャミング波を出されている場合は無効となってしまうという恐れがある。
さらに、特許文献2の記載技術では、リモート局を有線でつなぐため、地理的に十分離すのが望ましいにもかかわらず、立地等の制約条件により敷設に支障を伴うおそれがある。
そのため、ジャミング環境下でもノード間の無線通信が可能な無線通信システム及びノードが望まれている。
第1の本発明は、第1のネットワークに属して無線通信を行う第1のノードを備える無線通信システムにおいて、(1)第2のネットワークに属し、上記第1のノードの周辺に配置された、1又は複数の無線通信を行う第2のノードをさらに備え、(2)それぞれの上記第2のノードは、(2−1)上記第1のネットワークで、上記第1のノードを宛先とするパケットを収集する収集手段と、(2−2)上記収集手段が収集した収集パケットの一部又は全部のデータを、上記第2のネットワークを経由して、上記第1のノードに向けて転送する転送手段とを有し、(3)上記第1のノードは、上記第1のネットワークで、当該ノードを宛先とするパケットを、上記第2のネットワークを経由して受信する受信手段を有することを特徴とする。
第2の本発明は、第1のネットワークに属する、無線通信を行うノードにおいて、(1)当該ノードの周辺には、第2のネットワークに属する1又は複数の第2のノードが配置されており、(2)上記第1のネットワークで、当該ノードを宛先とするパケットを、上記第2のネットワークを経由して受信する受信手段を有することを特徴とする。
第3の本発明は、第1のネットワークに属する第1のノードの周辺に配置された第2のネットワークに属する、無線通信を行うノードであって、(1)上記第1のネットワークで、上記第1のノードを宛先とするパケットを収集する収集手段と、(2)上記収集手段が収集した収集パケットの一部又は全部のデータを、上記第2のネットワークを経由して、上記第1のノードに向けて転送する転送手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、ジャミング環境下でもノード間の無線通信を行うことができる。
第1の実施形態に係る無線通信システムの構成について示した説明図である。 第1の実施形態に係るDANノードの機能的構成について示したブロック図である。 第1の実施形態に係るシンクノードの機能的構成について示したブロック図である。 第1の実施形態に係る無線通信システムの動作について示した説明図である。 第2の実施形態に係るDANノードの機能的構成について示したブロック図である。 第2の実施形態に係る無線通信システムの動作について示した説明図である。 第3の実施形態に係るDANノードの機能的構成について示したブロック図である。 第3の実施形態に係る受信強度参照テーブルの内容例について示した説明図である。 第3の実施形態に係るシンクノードの機能的構成について示したブロック図である。 第3の実施形態に係る収集情報テーブルの内容例について示した説明図である。 第3の実施形態に係るシンクノード内部を流れるフレームデータの形式について示した説明図である。 第3の実施形態に係る無線通信システムの動作について示した説明図である。 第3の実施形態に係るシンクノードの動作について示したフローチャートである。
(A)第1の実施形態
以下、本発明による無線通信システム及びノードの第1の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。なお、以下においては、本発明に係る第1のノードをシンクノードに適用し、本発明に係る第2のノードをDANノードに適用した例について説明している。
(A−1)第1の実施形態の構成
図1は、この実施形態の無線通信システム1の全体構成を示すブロック図である。
無線通信システム1は、シンクノード10(Sink node)を有している。
そして、無線通信システム1では、シンクノード10の周辺にノードが配置されたセンサネットワーク(以下、「DAN(Distributed Antena Network)」という)が構築されている。図1では、このDANに属するノードをDANノード20(図1では、12のDANノード20−1〜20−12)と図示している。そして、各DANノード20はシンクノード10の分散アンテナとして動作する。なお、無線通信システム1に配置されるDANノード20の数は限定されないものである。
そして、シンクノード10は、DANよりも広い範囲に分散した無線マルチホップネットワーク(以下、「WAN(Wide Area Network)」という)に属するノードであり、無線通信システム1の周辺には、WANノード30が配置されている。なお、配置されるWANノード30の数は限定されないものであるが、図1では、WANノード30−1〜30−8が配置されている。
また、各DANノード20は、DANとWANの両方の送受信部をもつ。ここで各DANノード20はジャミングに備えてノード間の距離を一定以内に保ちつつも十分広い範囲に分散して配置されているものとする。
具体的には、例えば、DANでは通信方式としてZigBeeを用い、WANでは通信方式として既存の無線LANと同様の方式(例えば、IEEE 802.11シリーズ等)を用いるようにしても良い。その場合、例えば、WANにおいてノード間の距離が概ね100m程度である場合には、DANのノード間の距離を5m〜10m程度とするようにしても良い。
DAN及びWANに用いられる通信方式、プロトコル等は限定されないものである(同一の通信方式やプロトコルを用いるようにしても良い)が、少なくともDANとWANとを異なるネットワーク体系とし、各ノードがDANを流れるパケットとWANを流れるパケットを区別することができるようにする必要がある。例えば、WANとDANとで通信チャネルやネットワークID等の通信方式・通信用パラメ一夕等を変えるようにしても良い。
そして、無線通信システム1では、DANノード20間では主にDANを用いて通信し、DANノード20とシンクノード10との間も主にDANを用いて通信するものとする。
シンクノード10とWANノード30とは直接通信可能としても良いし、必ずDANノード20を介すように構成しても良いが、ここでは、シンクノード10は、WANノード30からのパケット受信は、主にDANノード20を介して行うものとする。
次に、DANノード20の内部構成について説明する。
図2は、DANノード20の機能的構成について示したブロック図である。
DANノード20は、例えば、無線通信を行うインタフェースと、通信処理やデータ処理を行うプロセッサとを有する無線通信装置に、図2に示す機能的構成を実現するための無線通信プログラムをインストールすることにより構築しても良い。
それぞれのDANノード20は、DANネットワーク管理部21、DAN送受信部22、WAN送受信部23を有している。
WAN送受信部23は、WANを用いて通信するためのインタフェースであり、例えば、OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルのうち物理層からデータリンク層までを実装する。ただし、主に受信機能のみを利用し、送信機能については、ACK以外は送信しないようにしても良い。
WAN送受信部23では特にデータリンク層に実装されるアドレスはシンクノード10のWAN用MACアドレスと同じ値がセットされるものとすることが望ましい。これにより、WANノード30には、無線通信システム1は、あたかも一つのノードとして認識させることができる。
DAN送受信部22は、DANを用いて通信するためのインタフェースであり、例えば、OSI参照モデルのうち物理層からデータリンク層までを実装する。
DANネットワーク管理部21は、例えば、OSI参照モデルのうち物理層からデータリンク層までを実装する。DANネットワーク管理部21はOSI参照モデルのうちネットワーク層に相当する。DANネットワーク管理部21では主にルーティング処理が行われる。
次に、シンクノード10の内部構成について説明する。
図3は、シンクノード10の機能的構成について示したブロック図である。
シンクノード10は、例えば、無線通信を行うインタフェースと、通信処理やデータ処理を行うプロセッサとを有する無線通信装置に、図3に示す機能的構成を実現するための無線通信プログラムをインストールすることにより構築しても良い。
シンクノード10は、DANネットワーク管理部11、DAN送受信部12、WAN送信部13、WANネットワーク管理部14を有している。
DANネットワーク管理部11及びDAN送受信部12は、それぞれ、DANノード20のもの(DANネットワーク管理部21、DAN送受信部22)とほぼ同様のものであるため、詳しい説明を省略する。
WAN送信部13は、シンクノード10がWAN内にパケットを送信する場合に、直接送信するために利用される。
WANネットワーク管理部14はOSI参照モデルのうちネットワーク層に相当し、WAN内のルーティング情報を管理する。
(A−2)第1の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第1の実施形態の無線通信システム1の動作を説明する。
図4は、無線通信システム1の動作例について示した説明図である。
まず、ここで想定しているWANは無線ネットワークであるため、WANに属するノードは任意のタイミング(例えば、OLSR(Optimized Link State Routing)の定期的なHELLOメッセージや、DSR(Dynamic Route Request)のルートリクエストなど)で隣接ノードとパケットを交換し合い、互いの隣接関係を把握することができる。
ここで、ある時刻からジャミングノードJが、ある出力レベルで無意味なパケットをブロードキャストするなどして、ジャミング電波の発信をし始めたものとする。また、ジャミングノードJはジャミング電波の発信に先立ってキャリアセンスを行わないものとする。図4において、領域A1は、ジャミングノードJのジャミング電波により、各ノードが通信に影響を受ける範囲であり、領域A1より内側の領域A2は、より強くジャミング電波の影響を受けるものとする。ただし、ジャミングノードJからのジャミング電波の電力は、その距離の2乗に反比例して減衰するため、領域A1内に存在するノードであっても、通信先のノードとの距離や、ジャミングノードJからの距離や位置関係によっては、通信相手から送信された信号の受信強度が、ジャミング電波の受信レベルに対して十分強くなり、通信可能な場合がある。
ここでは、ジャミングノードJが無い状態では、WANノード30−1は、WANノード30−5を経由して、シンクノード10にアクセスするルートが最も効率が良いが、WANノード30−1とWANノード30−5との間はジャミング電波の影響により、通信できないものとする。
一方、WANノード30−4は、ジャミングの影響を受ける領域A1の外にある。そして、WANノード30−4からDANノード20−7へ発信される信号は、ジャミング電波の受信レベルよりも十分強くなり、WANノード30−4とDANノード20−7とは通信可能であるものとする。また、同様に、DANノード20−7とDANノード20−8との間の通信、及び、DANノード20−8とシンクノード10との間の通信も可能であるものとする。
すなわち、WANノード30−1は、ジャミング環境下で、WANノード30−5を介してシンクノード10にアクセスすることはできないが、ルーティング処理等によりこの迂回経路を発見し、WANノード30−4を経由すればシンクノード10にアクセスできることになる。
よって、図4に示すように、まず、WANノード30−1はキャリアセンスを行うが、ジャミングノードJの電波はWANノード30−1には届かないため、WANノード30−1はシンクノード10にパケットを送るためシンクノード10に最も近いWANノード30−5にパケットを送る。しかし、WANノード30−5では、上述の通りジャミング電波の影響で、WANノード30−1からの信号を受信できないものとする(S101)。
そして、WANノード30−1は、WANノード30−5からのAckが帰ってこないことによって、送信失敗と判断する。そこで、WANノード30−1はルーティングプロトコルに従って次点でシンクノード10に近いWANノード30−2にパケットを送信する(S102)。このとき、WANノード30−2は、ジャミング電波の影響を受ける領域A1の外にあるため、WANノード30−1からのパケットの受信に成功する。
そして、WANノード30−2は同様にしてWANノード30−3に転送し(S103)、WANノード30−3は同様にWANノード30−4に転送する(S104)。
この迂回動作は、例えばDSR(Dynamic Source Routing)方式等を利用することにより実現できる。また、例えば、参考文献1(特開2009−200768号公報)に記載の通信経路設定方法を利用することによってロバスト性をさらに向上できる。参考文献1の記載技術を適用すれば、通常経路管理情報のやりとりは1ホップネイバのノードで行うところを、2ホップネイバのノードも対象にすることにより従来の方式では発見できなかった迂回経路を利用できるようになる。
そして、WANノード30−3からパケットを受信したWANノード30−4はキャリアセンスの後、シンクノード10へのパケット送信を試みる。この場合、DANノード20−7はジャミング電波も受信しているため、WANノード30−4からの信号と衝突する。しかし、DANノード20−7におけるWANノード30−4の信号の受信レベルがジャミング電波の受信レベルよりも十分強く、WANノード30−4からのパケットの受信に成功したものとする(S105)。
次に、DANノード20−7はWAN送受信部23により当該パケットを受信した後、シンクノード10に受信パケットを転送するために、受信パケットをDANノード20−8に転送する(S106)。
DANノード20−7はジャミングノードJよりもDANノード20−8に近い距離にあるため、DANノード20−8における、DANノード20−7からの信号の受信レベルが、ジャミング電波の受信レベルよりも十分強くなり、DANノード20−8は、DANノード20−7からのパケットをDAN送受信部22より受信できたものとする。
そして、DANノード20−8は、同様に受信したパケットを、シンクノード10に転送する(S107)。DANノード20−8とシンクノード10との間もジャミングノードJとシンクノード10の距離よりも十分短かく、通信は成功したものとする。
(A−3)第1の実施形態の効果
第1の実施形態によれば、以下のような効果を奏することができる。
無線通信システム1では、WANに属するシンクノード10の周辺に、1又は複数のDANノード20を配置し、他のWANノード30から送信されたシンクノード10宛のパケットを、DANノード20に収集させ、シンクノード10はDAN経由でそのパケットを受信している。これにより、無線通信システム1では、上述のようにジャミング環境下であっても、他のWANノード30から送信されたパケットが、いずれかのDANノード20で受信できれば良いので、シンクノード10におけるパケットの受信成功率を上げることができる。
また、無線通信システム1では、DANノード20として無線通信ノードを用いることにより、通信用のケーブル敷設が不要なため、容易に低コストで構築することができる。
さらに、無線通信システム1は、上述のように、ジャミング電波の発生に対する影響を少なくすることができるため、電波環境の悪化に対してよりロバストな無線通信を実現することができる。
(B)第2の実施形態
以下、本発明による無線通信システム及びノードの第2の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。なお、以下においては、本発明に係る第1のノードをシンクノードに適用し、本発明に係る第2のノードをDANノードに適用した例について説明している。
(B−1)第2の実施形態の構成
第1の実施形態ではメッセージ認証を行っていなかったために偽造されたパケットであっても転送してしまうが、第2の実施形態ではWANおよびDANにメッセージ認証機能を適用している。
第2の実施形態の無線通信システム1Aは、上述の図1に示す第1の実施形態の無線通信システム1において、DANを構成するDANノード20(20−1〜20−12)が、DANノード20A(20A−1〜20A−12)に置き換わっただけであるため、その他の構成についての詳しい説明は省略する。
図5は、DANノード20Aの機能的構成について示したブロック図である。
DANノード20Aは、DANネットワーク管理部21、DAN送受信部22、WAN送受信部23、鍵情報保持部24、転送判定部25を有している。
DANネットワーク管理部21、DAN送受信部22、WAN送受信部23については、第1の実施形態のものとほぼ同様であるため、詳しい説明は省略する。
転送判定部25は、WAN送受信部23とDAN送受信部22の間に配置され、WAN送受信部23から受信したパケットを、鍵情報保持部24に保持された鍵情報を用いて認証し、認証に成功したパケットのみDAN送受信部22からDANに流す。
鍵情報保持部24は、上述のパケットの認証に利用する鍵情報を保持し、その鍵情報は転送判定部25から参照される。
パケットに埋め込む認証情報の内容や、転送判定部25における認証方法については、限定されないものであるが、例えば、CCM(Counter mode with CBC-MAC)などの既存の認証方式を適用することができる。また、鍵情報保持部24の鍵情報の設定方法については、例えば製造時に予め記憶させておくようにしても良い。
(B−2)第2の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第2の実施形態の無線通信システム1Aの動作を説明する。
図6は、無線通信システム1Aの動作例について示した説明図である。
以下、第2の実施形態の無線通信システム1Aの動作について、上述の図4に示す第1の実施形態の動作との差異について説明する。
第2の実施形態のステップS201〜S207は、上述の図4に示す第1の実施形態のステップS101〜S107動作とほぼ同様であるが、ステップS206の処理(図4のステップS106に相当)で、DANノード20A−11においてWANノード30から受信したパケットの認証処理が加わる点で異なっている。
第1の実施形態のステップS106では、WANノード30−4からシンクノード10に向けて送信したパケットを、DANノード20−7が受信した際、そのままDAN内のDANノード20−8に転送していた。
一方、第2の実施形態のステップS206では、DANノード20A−7がDANノード20A−8に、WANノード30−4から受信したパケットを転送する場合には、そのパケットを、転送判定部25が鍵情報保持部24に記憶されている鍵情報を利用して認証処理を行う。そして、DANノード20A−7は、この認証に成功した場合には、そのパケットをDANノード20A−8に転送するが、失敗した場合は転送せず、そのまま棄却や廃棄等行う。
なお、DANノード20Aは、WANノード30から直接受信したパケットだけでなく、DAN内のパケット(他のDANノード20Aから受信したパケット)を転送する際にも、同様に認証処理を行うようにしても良い。
(B−3)第2の実施形態の効果
第2の実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加えて、以下のような効果を奏することができる。
WANから送信されたパケット認証を、DANノード20にさせることにより、無意味なパケットを大量に送りつけて、そのメッセージ認証計算処理によってシンクノード10の計算リソースを占有しようとする攻撃に対しても、DANの一部のノードが被害を受けるだけで、シンクノード10への直接的な被害を免れることができる。
(C)第3の実施形態
以下、本発明による無線通信システム及びノードの第3の実施形態を、図面を参照しながら詳述する。なお、以下においては、本発明に係る第1のノードをシンクノードに適用し、本発明に係る第2のノードをDANノードに適用した例について説明している。
(C−1)第3の実施形態の構成
第3の実施形態の無線通信システム1Bは、第2の実施形態の無線通信システム1Aにおいて、DANを構成するDANノード20A(20A−1〜20A−12)が、DANノード20B(20B−1〜20B−12)に置き換わり、シンクノード10Aがシンクノード10Bに置き換わっただけであるため、その他の構成についての詳しい説明は省略する。
第1、第2の実施形態の無線通信システム1(1A)では、シンクノード10(10A)が、WANノード30へパケット送信する際には直接送信する構成について説明したが、第3の実施形態では、シンクノード10Bは、いずれかのWANノード30へパケット送信を行う際には、DANを介して行う。
以下、第3の実施形態について、第2の実施形態との差異について説明する。
図7は、第3の実施形態のDANノード20Bの機能的構成について示したブロック図である。
DANノード20Bは、DANネットワーク管理部21、DAN送受信部22、WAN送受信部23、鍵情報保持部24、転送判定部25、受信強度測定部26、受信強度記憶部27を有している。シンクノード10Bの受信強度測定部26、受信強度記憶部27以外の構成については、第2の実施形態とほぼ同様のものであるので詳しい説明を省略する。
受信強度測定部26は、当該DANノード20BのWAN送受信部23が、WANノード30から受信した電波信号の強度を測定するものであり、受信強度記憶部27はその測定結果を記憶する。
図8は、受信強度記憶部27に記憶する内容の例について示した説明図である。
図8に示すように、受信強度記憶部27では、受信強度測定部26が測定した電波信号の強度(受信強度)と、その電波の送信元のWANのノードのアドレス情報とを対応付けてペアとして受信強度参照テーブルに記憶する。
受信強度参照テーブルにおいて、「アドレス情報」は、WANノード30のアドレスを示しており、図8では、説明を簡易にするため、A、B、…、という表記をしている。
受信強度参照テーブルにおいて、「受信強度」は、アドレス情報に対応するWANノード30から受信した信号の強度を表しており、図8の例では、単位として[dB]を用いている。
また、DANノード20Bは、受信強度参照テーブルの内容を、シンクノード10Bに定期又は不定期の所定のタイミングで送信する。DANノード20Bは、シンクノード10Bからの要求に応じて、受信強度参照テーブルの内容を送信するようにしても良い。
DANノード20Bでは、WAN送受信部23は、ACK以外にシンクノード10BからWANに向けて送信するパケットも送信する。また転送判定部25は、DAN送受信部22からWAN送受信部23に与えるパケットについても認証する。
図9は、第3の実施形態のシンクノード10Bの機能的構成について示したブロック図である。
シンクノード10Bは、DANネットワーク管理部11、DAN送受信部12、WANネットワーク管理部14、送信アンテナノード選択部15、受信強度記憶部16を有している。DANノード20Bにおいて、送信アンテナノード選択部15、受信強度記憶部16以外の構成については、第2の実施形態とほぼ同様であるので、詳しい説明は省略する。
受信強度記憶部16は、DANを構成する各DANノード20Bから収集した受信強度参照テーブルの内容をまとめて管理するテーブル(以下、「収集情報参照テーブル」という)を記憶している。
図10は、受信強度記憶部16に記憶される収集情報テーブルの内容例について示した説明図である。
図10に示すように、収集情報テーブルは、WAN内のWANノード30の1ホップネイバノードについて、どのDANノード20Bが最も強く信号を受けているかを記憶しており、この受信強度が強いほど通信状態はよいと判断される。
「アドレス情報」の項目は、上述の図8と同様のものである。
「受信強度」の項目は、DANノード20Bごとの、受信強度の情報が入力されている。図10において、「d1、d2、…」は、DANノード20Bの識別情報(例えば、アドレス情報等)を示すものである。なお、ここでは、DANノード20B−1〜20B−12の識別情報は、それぞれd1〜d12であるものとする。
送信アンテナノード選択部15は、DANネットワーク管理部11から指定されるWAN内の1ホップ目の送信先WANノード30のアドレスを取得し、受信強度記憶部16から収集情報テーブルを参照して、最も電波強度の強いDANノード20Bを特定する。そして特定した該DANノード20Bをあて先とするようDANネットワーク管理部11に指定する。
図11は、シンクノード10B内部を流れるパケットの形式例について示した説明図である。
図11(a)は、WANネットワーク管理部14からDANネットワーク管理部11に与えられるフレームデータの形式について示した説明図である。そして、図11(b)は、DANネットワーク管理部11から、DAN送受信部12に与えられるフレームデータの形式について示したについて示した説明図である。
シンクノード10Bでは、任意のWANノード30に対するパケット送信が決定されると、WANネットワーク管理部14から、DANネットワーク管理部11に、ペイロードP1にWAN用のヘッダHWを付加したフレームデータ(図11(a)参照)が与えられる。
そして、DANネットワーク管理部11は、WANネットワーク管理部14からフレームデータ(図11(a)参照)が与えられると、それをDANネットワーク層のペイロードP2とする。そして、DANネットワーク管理部11は、DANネットワーク用のヘッダHDを生成して、ペイロードP2に付加したフレームデータ(図11(b)参照)を生成して、DAN送受信部12に与える。その場合のヘッダHDで指定するDANノード20Bは、送信アンテナノード選択部15により選択されたものとなる。
また、シンクノード10Bは、最初に送信アンテナノード選択部15が指定したDANノード20Bへ、パケット送信を行っても、何らかの障害によって到達できなかった場合は、2番目に受信強度が高いDANノード20Bに向けたパケットを再度生成して、送信しなおすなど、送信が成功するまで、受信強度の順番に応じたDANノード20Bの選択を繰り返すようにしても良い。なお、パケットの再送信の回数には上限を設けるようにしても良い。
(C−2)第3の実施形態の動作
次に、以上のような構成を有する第3の実施形態の無線通信システム1Bの動作を説明する。
図12は、第3の実施形態の無線通信システム1Bの動作について示した説明図である。
まず、シンクノード10Bは、WANノード30−1に向けて、あるパケットをジャミング環境下で送信しようとしているものとする。
図12では、上述の図4と同様に、ある時刻からジャミングノードJが、ある出力レベルで無意味なパケットをブロードキャストし始め、領域A1内(領域A2も含む)では、ジャミングノードJの電波により、各ノードが通信に影響を受けているものとする。
また、各DANノード20Bは、受信強度測定部26により、各WANノード30から受信した信号の強度を測定し、受信強度記憶部27の受信強度参照テーブルの内容を更新している。そして、各DANノード20Bは、受信強度参照テーブルの内容を、所定のタイミングでシンクノード10Bに送信している。そして、シンクノード10Bは、DANノード20Bから通知された情報に基づいて、収集情報テーブルの内容を更新しているものとする。
次に、シンクノード10Bにおいて、WANノード30−1に向けてパケット送信を行うと決定された後、パケットを送出するまでの処理について説明する。
図13は、シンクノード10Bの動作について説明したフローチャートである。
まず、シンクノード10Bでは、WANネットワーク管理部14で、所定のルーティング処理により、WANノード30−1へパケット送信をするためには、最初の転送先として、WANノード30−5(アドレスがAであるものとする)へパケット送信する必要があると判定されたものとする(S401)。そして、WANネットワーク管理部14は、Aというアドレス情報を、送信アンテナノード選択部15に入力すると共に、送信するフレームデータ(上述の図11(a)参照)を、DANネットワーク管理部11に与える。
一方、送信アンテナノード選択部15は、受信強度記憶部16に記憶された収集情報テーブルを参照してWANノード30−2(アドレス:A)の受信強度が最も高いDANノード20Bは、DANノード20B−1であるということを特定したものとする(S402)。
そして、DANネットワーク管理部は、WANネットワーク管理部14から受け取ったフレームデータを、DANのネットワーク層のペイロードとし、DANノード20B−1をDAN内のあて先としたDANのネットワークヘッダを作成して付加したフレームデータ(上述の図11(b)参照)を作成する(S403)。
そして、DANネットワーク管理部11は、所定のルーティング処理により、DAN内の第1の転送先としてDANノード20B−2を特定し(S404)、上述のステップS403で作成したフレームデータをDAN送受信部12に与える。
そして、DAN送受信部12は与えられたフレームデータにデータリンク層ヘッダを追加して送信パケットを生成し、DANノード20B−2に送出する(S405、S301)。
そして、DANノード20B−2は、DANノード20B−1からパケットを受取ると、予め共有している鍵を鍵情報保持部24から取得して認証し、成功した後、DAN送受信部22からDANノード20B−1に宛てて送信する(S302)。
DANノード20B−1は、DANノード20B−2からパケットを受信すると、同様に認証処理を行い、認証が成功したものとする。そして、DANノード20B−1は、DANのネットワークペイロードのデータから、当該パケットのWANにおける最初の転送先が、アドレスAのノード(WANノード30−5)であることを読み取って、WAN送受信部23から、WANノード30−5にパケットを送信する(S303)。
そして、WANノード30−5は、DANノード20B−2から受信したパケットを、WANノード30−1に転送する(S304)。なお、図12においては、ジャミング電波の影響があっても、DANノード20B−2とWANノード30−1との間の信号の受信強度は、ジャミング電波の受信レベルよりも十分強くなり、通信は可能であるものとする。
(C−3)第3の実施形態の効果
第3の実施形態によれば、第2の実施形態の効果に加えて、以下のような効果を奏することができる。
無線通信システム1Bでは、シンクノード10Bは、DANを経由して、WANノード30へパケット送信している。したがって、無線通信システム1Bでは、周辺でジャミング電波が発生した場合でも、DANを経由してパケット送信することにより、WANノード30へのパケット送信の成功率を向上させることができる。
また、シンクノード10Bでは、DANノード20Bから受信強度参照テーブルの情報を収集した収集情報テーブルに基づいて、WANノード30にパケット送信する際に経由するDANノード20Bを決定することにより、さらにパケット送信の成功率を向上させることができる。
(D)他の実施形態
本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、以下に例示するような変形実施形態も挙げることができる。
(D−1)上記の各実施形態では、WANに属するノードのうち、シンクノード以外は、DAN(1又は複数のDANノード)を備えていないものとして説明したが、他のWANノードも同様にDANを備える構成とするようにしても良い。
(D−2)第3の実施形態では、DANノード20Bにパケット転送の認証を行う構成(鍵情報保持部24、転送判定部25)を備えているが、省略するようにしても良い。
(D−3)第3の実施形態では、シンクノード10Bは、WAN送信部を備えない構成として説明したが、第1、第2の実施形態と同様に、WAN送信部を備えるようにしてもよい。
その場合、シンクノード10Bは、最初の転送先のWANノード30へ、直接パケット送信可能であれば、DANを介さずにパケット送信するようにしても良い。これにより、シンクノード10Bは、例えば、ジャミング電波等により、最初の転送先のWANノード30へ直接パケット送信できない場合にのみ、DANを経由してパケット送信を行うことになるので、通常時のデータ送信に係る処理量やトラヒック量を低減させることができる。
(D−4)上記の各実施形態においては、無線通信システムにおけるノード間の通信を妨害するものとして、悪意のある者により配置されたジャミングノードを例として挙げたが、単にノイズ電波を発生するノイズ源に置き換えても良いことは当然である。
1…無線通信システム、10…シンクノード、11…DANネットワーク管理部、12…DAN送受信部、13…WAN送信部、14…WANネットワーク管理部、20、20−1〜20−12…DANノード、21…DANネットワーク管理部、22…DAN送受信部、23…WAN送受信部、30、30−1〜30−7…WANノード、J…ジャミングノード。

Claims (7)

  1. 第1のネットワークに属して無線通信を行う第1のノードを備える無線通信システムにおいて、
    第2のネットワークに属し、上記第1のノードの周辺に配置された、1又は複数の無線通信を行う第2のノードをさらに備え、
    それぞれの上記第2のノードは、
    上記第1のネットワークで、上記第1のノードを宛先とするパケットを収集する収集手段と、
    上記収集手段が収集した収集パケットの一部又は全部のデータを、上記第2のネットワークを経由して、上記第1のノードに向けて転送する転送手段とを有し、
    上記第1のノードは、
    上記第1のネットワークで、当該ノードを宛先とするパケットを、上記第2のネットワークを経由して受信する受信手段を有する
    ことを特徴とする無線通信システム。
  2. 上記第2のノードは、
    収集パケットの内容に基づいて、そのパケットの認証処理を行う認証手段をさらに有し
    上記転送手段は、上記認証手段において認証が成功した収集パケットのみ上記第1のノードに向けて転送する
    ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 上記第2のノードは、
    上記第1のノードに属する上記第1のノード以外のノードから送信された信号を受信すると、その信号の受信強度を測定する受信強度測定手段と、
    上記受信強度測定手段が測定した内容を含む受信強度情報を、上記第1のノードに与える受信強度情報送信手段とをさらに備え、
    上記第1のノードは、
    それぞれの上記第2のノードから受信強度情報を収集する受信強度情報収集手段と、
    上記第1のネットワークに属する送信先のノードへパケット送信する際に、上記第2のネットワーク内で経由する第1の経由ノードを、上記受信強度情報収集手段が収集した収集情報に基づいて選択する選択手段と、
    上記送信先のノードを宛先とするパケットを、上記選択手段が選択した上記第1の経由ノードを経由して送信する送信手段とをさらに有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の無線通信システム。
  4. 上記第1のノードは、
    上記送信先のノードを宛先とするパケット送信を行う際に、必要に応じて、上記第1のネットワーク内で、最初に経由する第2の経由ノードを決定する経由ノード決定手段をさらに有し、
    上記選択手段は、上記収集情報に基づいて、上記送信先のノード若しくは上記第2の経由ノードに係る受信強度が、最も強い上記第2のノードを、上記第1の経由ノードに選択する
    ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信システム。
  5. 上記選択手段は、上記第1の経由ノードへのパケット送信を上記送信手段が失敗した場合には、上記収集情報に基づいて、他の上記第2のノードを、上記第1の経由ノードとして選択しなおすことを特徴とする請求項4に記載の無線通信システム。
  6. 第1のネットワークに属する、無線通信を行うノードにおいて、
    当該ノードの周辺には、第2のネットワークに属する1又は複数の第2のノードが配置されており、
    上記第1のネットワークで、当該ノードを宛先とするパケットを、上記第2のネットワークを経由して受信する受信手段を有する
    ことを特徴とするノード。
  7. 第1のネットワークに属する第1のノードの周辺に配置された第2のネットワークに属する、無線通信を行うノードであって、
    上記第1のネットワークで、上記第1のノードを宛先とするパケットを収集する収集手段と、
    上記収集手段が収集した収集パケットの一部又は全部のデータを、上記第2のネットワークを経由して、上記第1のノードに向けて転送する転送手段とを有する
    ことを特徴とするノード。
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