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JP2011171260A - 空気二次電池システム - Google Patents

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Kensuke Yoshida
賢介 吉田
Fumio Takei
文雄 武井
Tomochika Kurita
知周 栗田
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Abstract

【課題】従来の大型の空気二次電池システムは、放電時、充電時のいずれの場合においても、空気取込口を固定化し、配管内の空気の流れの方向を一定化しているような形で構成されるシステムで、充放電を切替えた瞬間の電池の応答性が低かった。
【解決手段】空気二次電池システムにおける空気二次電池発電部に、流れ込む空気の流れのルートを充放電切替時に逆転させる。放電から充電、あるいは充電から放電への切替直後においても、切替後の充電あるいは放電の立ち上がりに必要な酸素濃度の異なる空気、即ち、前者では低酸素濃度の空気、後者では高酸素濃度の空気、を即座に発電部に供給し得る構成とし、頻繁な充放電モードの切替に対する良好なシステム応答性の確保が可能とする。
【選択図】図1

Description

本発明は空気二次電池システムに関する。
将来の化石エネルギー枯渇への対策や、化石エネルギーの消費に伴い排出される温室効果ガスの低減を図るため、再生エネルギーを利用した発電技術(太陽電池、風力発電など)の導入や電気自動車の市場投入など、新エネルギーの導入が始まっている。
これらの新エネルギー導入をより一層促進するためには、再生エネルギーの弱点である発電出力変動を吸収することや、電気自動車の航続距離をガソリン車並に延ばすことが可能な革新的な性能を備える蓄電技術の開発が最重要課題となっている。
この革新的蓄電技術の一つとして有望視されているのが空気二次電池である。空気二次電池の特徴は、電池内部に負極活物質のみを保持し、正極活物質には電池外に存在する空気中の酸素を使用することである。このため、正極活物質を電池内に保持しない分だけ内部に負極活物質を搭載することが可能となり、構造的に電池のエネルギー密度を高めることが可能である。
さらに、負極活物質としてLi、Znなどの金属を使用したとき、負極材料自身のエネルギー密度の高さから革新的な性能を持つ電池が実現可能と考えられている。例えば、金属Li、金属Znを負極活物質とした空気二次電池の最大エネルギー密度はそれぞれ、12000Wh/kg、1350Wh/kg(負極活物質のみのエネルギー密度で算定)であり、リチウムイオン電池の限界と考えられている、250Wh/kgを遙かに凌駕する電池が実現できるポテンシャルを持つことが知られている。
この空気二次電池は、正極活物質として大気中の酸素を使用する点で、燃料電池と類似している。図3に水素燃料電池の発電反応を説明するための模式図を示す。水素燃料電池101は、図示するように、水素102が水素取込口103から取り込まれ、水素排出口104から希薄化した水素102が排出される。その間、負極である燃料極105を透過するなかで、水素は水素イオン(H)と電子(e)に分解する。この水素イオン(H)と電子(e)は、触媒106を通過し、固体電解質107、触媒106を過ぎて、正極である空気極108側の空気取込口110から取り入れた空気中の正極活物質の酸素(O)109と反応して水(HO)となり、空気排出口111から、希薄化された酸素(O)とともに、水蒸気(HO)112が排出される。この一連の反応により、電池外部の図中Eで示した結線の中を、空気極108から燃料極105に向かって電流が流れる(放電される)こととなる。
一方、図4に空気二次電池の充放電反応を説明するための模式図を示す。空気二次電池113は、図示するように、負極である金属及び電解液極114中の金属、例えばリチウム(Li)などの負極活物質を発電部に保持し、放電においては、リチウム(Li)はリチウムイオン(Li)と電子(e)に分解し、リチウムイオン(Li)と電子(e)は固体電解質115、及び触媒116を透過し、正極である空気極117の空気取込口119から取り込まれた正極活物質である酸素(O)118と反応して過酸化リチウム(Li)となり、消費された酸素(O)118量の少ない空気が空気排出口120から排出される。この一連の反応により、電池外部の図中Eで示した結線の中を、空気極117から金属陰極に向かって電流が流れる(放電される)こととなる。二次電池として充電時においては、図示してあるように、逆の反応がそれぞれ行われて充電される。
この空気二次電池は、リチウムイオン電池などの二次電池の代替として有力なものであるが、一般に二次電池として求められる特性として、次の2点が挙げられよう。
(1)優れたエネルギー密度
(2)十分な電力入出力特性
空気二次電池に関し、前者の優れたエネルギー密度の点は、先に述べたような、この電池の構造的及び材料物理的な面から実現可能と考えられる。一方、後者の十分な電力入出力特性の獲得のためには、従来から、車載用燃料電池システムなどで提案されているような燃料電池の個別セル(FC)を多層にスタック化(積層構造化)した構成物(FCスタック、燃料電池スタック)を用い、このFCスタック中に、コンプレッサなどの加圧補助動力機器(補機)によって、空気(すなわち酸素)を強制的に導入することで、高出力充放電時の酸素の供給や放出を促進し、十分な電力入出力特性を得る提案がなされており、この点においても実現可能といえよう。
図5は、空気二次電池の、放電時、充電時それぞれの酸素供給の状況を説明するための模式図である。
図5(1)は、空気二次電池113が放電作用状態のときの電池モデルである。酸素(O)とリチウムイオン(Li)と電子(e)が反応する状態であって、外部から導入した空気中の酸素(O)118は空気取込口119から入って、空気極117に沿って酸素(O)118が移動する間に、発電によって酸素(O)が消費され、図中の矢印LDで示す方向のように、空気中の含有酸素は低下していき、空気排出口120では、酸素118の含有量はかなり低濃度になっている。
他方、図5(2)は、空気二次電池113が充電作用状態のときの内部モデルである。過酸化リチウム(Li)が分解して、酸素(O)とリチウムイオン(Li)と電子(e)が生成される反応下、外部から導入した空気中の酸素(O)118は空気取込口119から入って、空気極117に沿って酸素(O)118が移動する間に、充電によって酸素(O)が生成され、図中の矢印HDで示す方向のように、空気中の含有酸素は増加していき、空気排出口120では、酸素118の含有量はかなり高濃度になっている。この様に、いずれの場合でも、電池内部の空気極側にある配管内では、酸素の濃度勾配が生じている。
電池の安定稼動のため、こうした濃度勾配を解消する手段として、空気極側の配管内に、例えば小型ファンなどの空気移動デバイスを内蔵する方法が提案されている。この方法は、パーソナル機器向けの小型空気電池システムを主たる目的とし、それに用いる小型の空気流通制御システム構築のために、空気電池配管内部に、小型ファンなどの空気移動デバイスを配置し、このデバイス中の空気の流れを正逆反転させることで、酸素の濃度勾配を均質化させるというものである。
特開2009−170225号公報 特表2002−582860号公報
しかし、提案されている、空気移動デバイス内蔵の方法は、空気電池の小型化を目指し、デバイスを配管内に設置しているため、大流量の空気を必要とする大型の空気二次電池システムには適していないと考えられる。また、空気中の酸素濃度の勾配を解消するためには、かなりの時間が必要になると思われるが、それに対する対応手段は明らかにされていなはい。
一方、先に述べた、一般に電池として求められる特性における、(2)十分な電力入出力特性、に関し、「頻繁な充放電モードの切替に対する良好なシステム応答性」が、実用上重要なポイントとなる。
図5に示したような、放電時、充電時のいずれの場合においても、空気取込口および空気排出口を固定化し、空気極側配管内の空気の流れの方向を一定化しているような形で構成される大型システムでは、充放電を切替えた瞬間の電池の応答性が低いものであった。例えば、放電から充電に運転を切替えたときには、電池内部では、酸素挙動が消費から放出へと切替わるが、常時一定濃度の空気が供給されているため、その濃度に対応した酸素放出しか行われない。この応答性を改善するためには、充電時の切替直後に、酸素濃度の異なる空気を即座に供給する必要がある。
そこで、本発明の課題は、大容量の空気二次電池システムにおいても、頻繁な充放電モードの変更に対する良好なシステム応答性を有する、特に、充放電の切替直後においても、切替後の立ち上がりに必要な、酸素濃度の異なる空気を即座に供給し得る空気二次電池システムを提供することにある。
本発明の空気二次電池システムは、
酸素を正極活物質とし、内蔵する燃料を負極活物質とする空気二次電池を備え、
前記空気二次電池の、それぞれ空気の取込または排出を行う、第1の出入口と第2の出入口と、
前記第1の出入口に接続する第1の通路と、
前記第2の出入口に接続する第2の通路と、
外部空気を取り込む取込通路と、
排出空気を外部に放出する排出通路と、
前記第1の通路に前記取込通路または前記排出通路を接続し、前記第2の通路に前記取込通路または前記排出通路を接続する通路切替手段と、
充電動作時には、前記第1の通路と前記排出通路とを、また前記第2の通路と前記取込通路とを接続し、放電動作時には、前記第1の通路と前記取込通路とを、また前記第2の通路と前記排出通路とを接続するように前記通路切替手段を制御する切替制御部と
を有することを特徴とする。
本発明の空気二次電池システムによって、放電から充電、あるいは充電から放電への切替直後においても、切替後の充電あるいは放電の立ち上がりに必要な、酸素濃度の異なる空気を即座に発電部に供給し得る構成とし、頻繁な充放電モードの切替に対する良好なシステム応答性の確保が可能となる。
本発明の空気二次電池システムの構成を説明する図 本発明におけるバルブ切替時の接続系統を説明する図 従来の水素燃料電池の発電反応を説明する図 従来の空気二次電池の充放電反応を説明する図 従来の空気二次電池の充放電反応における酸素供給状況を説明する図
以下に、本発明の実施の形態を、添付図を参照しつつ説明する。
(実施例)
図1に、本発明の空気二次電池システムの実施例におけるシステム構成図を示す。図において、空気二次電池システム1は、例えば空気二次電池のセルをスタック構造などに構成した、空気二次電池発電部2を有し、これは、空気など気体の第1の出入口4と、これと異なる第2の出入口5を持つ。第1の出入口4は、例えば、ステンレス製管路などからなる、気体の通路用の第1の通路6の一端と接続し、また第2の出入口5は同じく第2の通路7の一端と接続する。
また、本空気二次電池システム1は、例えば、気体通路切替のための回転式のバルブ3を有し、このバルブ3は、図示するように、外部通路と接続するために、A、B、C、Dの接続口を備える。バルブ3には、例えば、バルブ機構内部に、A、B、C、Dの各接続口間を繋ぐ路を適宜変更可能とする、回転式の接続口間変更機能を有するようにする。
第1の配管接続状態(後述のように放電時の配管接続)において、バルブ3内での口間路を接続口Aと接続口B間で接続状態とし、同時に、接続口Cと接続口D間で接続状態(図中、バルブ3に2つのH矢印で示す)とする。そして、第1の通路6の他方の端部をバルブ3の接続口Bと接続し、第2の通路7の他方の端部をバルブ3の接続口Dと接続する。また、バルブ3の接続口Aを取込通路8の一端と接続し、取込通路8の他方の端部は、外部の空気を取り込むための取込部9に接続する。そして、バルブ3の接続口Cは排出通路10の一端と接続し、排出通路10の他方の端部は、空気を排出するための排出部11と接続する。こうして、取込部9から入る空気は、取込部9−取込通路8−バルブ3接続口A−同接続口B−第1の通路6−空気二次電池発電部2の第1の出入口4−空気二次電池内での反応<この場合、酸素の消費反応を伴う放電反応とする。即ち、図中放電時の空気の流れH>−空気二次電池発電部2の第2の出入口5−第2の通路−バルブ3接続口D−同接続口C−排出通路10−排出部11、の径路を通過する。この場合、連続放電がなされることによって、第2の出入口5近傍から第2の通路7内、更に、排出通路10において、酸素濃度が減少した空気が流れる状態となる。
第2の配管接続状態(後述のように充電時の配管接続)においては、前記第1の配管接続状態と異なり、バルブ3内での口間路を接続口Aと接続口D間で接続状態とし、同時に、接続口Bと接続口C間で接続状態(図中、バルブ3に2つのJ矢印で示す)に変える。他の接続関係は同じものとしておくことで、取込部9から入る空気は、取込部9−取込通路8−バルブ3接続口A−同接続口D−第2の通路7−空気二次電池発電部2の第2の出入口5−空気二次電池内での反応<この場合、酸素の増大反応を伴う充電反応とする。即ち、図中放電時の空気の流れJ>−空気二次電池発電部2の第1の出入口4−第1の通路−バルブ3接続口B−同接続口C−排出通路10−排出部11、の径路を通過する。この場合、連続充電がなされることによって、第1の出入口4近傍から第1の通路6内、更に、排出通路10において、酸素濃度が増大した空気が流れる状態となる。
また、この空気二次電池システム1においては、取り込む空気を加圧する、空気加圧手段、即ち、例えば、コンプレッサ12を取込通路8中に設置するのが望ましい。更に、空気中の塵埃を除去するエアフィルタ13、また適切な湿度を有する空気とするための、除加湿器14を取込通路8中に設置してもよい。
また、空気二次電池発電部2の発電部電力出力端15に、電流検出素子、例えば電流検出抵抗16を設ける。この抵抗素子に流れる極性によって、充電または放電の状態を検出し、この結果をバルブ制御部17に伝え、前述の、バルブ3の機構内部のA、B、C、Dの各接続口間を繋ぐ路を適宜変更可能とする、±90度回転をする回転式の接続口間変更機能に伝達する。
図2に示すように、電流検出抵抗14が、「+」、即ち、放電であると電流検出抵抗14が感知するときは、バルブ制御部17は、バルブ3に信号を送り、放電状態のバルブ内通路の接続は、接続口A−接続口B、接続口C−接続口D、の様に自動制御し、「−」、即ち、充電であると電流検出抵抗14が感知するときは、バルブ制御部17は、バルブ3に信号を送り、充電状態のバルブ内通路の接続は、接続口B−接続口C、接続口A−接続口D、の様に自動制御する。
こうした空気二次電池システムにおける、動作の様子を説明する。前述の、放電状態である第1の配管接続状態においては、空気が、取込通路8から、バルブ3の接続口A−接続口B経由、第1の通路6を通過して、空気二次電池発電部2の第1の出入口4から入り、図5(1)で述べたように、導入された空気は、電池の放電動作によって酸素が消費され、酸素濃度の薄い空気となって、第2の出入口から排出され、低酸素濃度の空気は、第2の通路7を通り、バルブ3の接続口D−接続口C経由、排出通路10に行く。その結果、放電動作の継続によって、第2の通路7(およびバルブ3以降の排出通路10)の配管内の空気は、低酸素濃度のものに満たされることとなる。そこで、以下の二種類のモード切替を実施したときの状況を述べる。
(イ)放電→充電へのモード切替時
例えば、発電部出力端15に接続する図示しない電力源を作動させて、電流の流れを逆転させて、放電状態から充電モードに切替をする。これに伴って、電流検出抵抗16がこれを感知し、バルブ制御部17に信号を送り、バルブ3内の回転機構を回転させて、上記の第2の配管接続状態になる。このモード切替により、切替の初期段階においては、取込通路8から到達する空気(通常の酸素濃度)は、バルブ3の接続口A−接続口Dを経由して、第2の通路7内の空気(低酸素濃度)を押し出して、第2の出入口5から空気二次電池発電部2に進入することとなる。
その結果、図5(2)で述べたような酸素が放出される充電反応が行われるなか、通常酸素濃度の空気導入の場合に比べ、主に第2の通路7内の空気である低い酸素濃度の空気が、空気二次電池内に入ると、電池内の低酸素濃度となっている酸素濃度勾配によって酸素排出能力が向上し、充電反応が促進され、充電反応への立ち上がりをスムーズに行うことが可能となる。このモード切替をこのような二次電池への空気の流路逆転手法を用いずに、同じ空気の流れのなかで行うと、通常酸素濃度の空気が供給され続けた状態で、酸素濃度勾配の利点が無く、充電反応に切替えた初期段階において、充電立ち上がりがスムーズに行かない。
以降、定常的な通常酸素濃度の空気導入によって安定な充電が行われる。この充電状態が行われるなかで、つまり第2の配管接続状態において図5(2)の反応が進むことから、空気二次電池発電部2の空気の出口である第1の出入口4から第1の通路6に流れ込む空気は高酸素濃度のものとなっており、この空気は、バルブ3の接続口B−接続口Cを経由して排出通路10に流れ込み、排出部11に達して排出される。
(ロ)充電→放電へのモード切替時
この場合、充電モードである第2の配管接続状態から、放電モードである第1の配管接続状態へと切替えるべく、例えば、発電部電力出力端15に図示しない電力消費負荷を接続する。電量検出抵抗16での電流方向の逆転を感知し、この結果をバルブ制御部17に信号を送り、バルブ3内の回転機構を回転させて、上記の第1の配管接続状態にする。このモード切替により、切替の初期段階においては、取込通路8から到達する空気(通常の酸素濃度)は、バルブ3の接続口A−接続口B経由して、第1の通路6内の空気(高酸素濃度)を押し出して、第1の出入口4から空気二次電池発電部2に進入することとなる。
今度は(イ)の場合とは逆に、図5(1)で述べたような酸素が吸収される放電反応が行われるなか、通常酸素濃度の空気導入の場合に比べ、主に第1の通路6内の空気である高い酸素濃度の空気が、空気二次電池内に入ると、電池内の高酸素濃度といった酸素濃度勾配によって酸素吸収能力が向上し、放電反応が促進され、放電反応への立ち上がりをスムーズに行うことが可能となる。このモード切替をこのような二次電池への空気の流路逆転手法を用いずに、同じ空気の流れのなかで行うと、通常酸素濃度の空気が供給され続けた状態で、酸素濃度勾配の利点が無く、放電反応に切替えた初期段階において、放電立ち上がりがスムーズに行かないのは、放電→充電のモード切替の場合の充電立ち上がりと同じである。
以降、定常的な通常酸素濃度の空気導入によって安定な放電が行われることとなる。この放電状態が行われるなかで、空気二次電池発電部2の空気の出口である第2の出入口5から第2の通路7に流れ込む空気は低酸素濃度のものとなっており、この空気は、バルブ3の接続口D−接続口Cを経由して排出通路10に流れ込み、排出部11に達して排出される。
この様に、モード切替時において、空気二次電池発電部に流れ込む空気の流れを逆転させるシステムとすることで、発電部中の酸素吸入・排出能力を改善することが可能となる。その結果、この空気二次電池システムは、二次電池システムの必須条件の一つである「頻繁な充放電モードの切替に対する良好なシステム応答性」を大きく改善することが可能となった。
なお、発電部中の酸素吸入・排出能力の改善に寄与する空気体積は、実質、図1における第1の通路6、および第2の通路7における配管の容量部分に相当しよう。従って、モード切替時の反応立ち上がりをスムーズにするために必要な、低酸素濃度あるいは高酸素濃度空気の体積を確実に確保するために、第1の通路6および第2の通路7における配管引き回しを工夫して配管長を確保することや、あるいは、それら通路に所定容量の空気を蓄えることができる、空気溜め、ないし、空気室といった手段を設けるのも有効である。
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述してが、本発明は係る実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、取込通路8と排出通路10を、第1の通路6と第2の通路とを同時に接続及び切替をする通路切替手段として、実施例で述べたような、回転式の切替方法を用いるバルブ3の例を示したが、勿論、これに拘らない。取込通路8と排出通路10を、第1の通路6と第2の通路を個別に接続し、また切替でもよいことは言うまでもない。
以上の実施例を含む実施の形態に関し、以下の付記を開示する。
(付記1)
酸素を正極活物質とし、内蔵する燃料を負極活物質とする空気二次電池を備え、
前記空気二次電池の、それぞれ空気の取込または排出を行う、第1の出入口と第2の出入口と、
前記第1の出入口に接続する第1の通路と、
前記第2の出入口に接続する第2の通路と、
外部空気を取り込む取込通路と、
排出空気を外部に放出する排出通路と、
前記第1の通路に前記取込通路または前記排出通路を接続し、前記第2の通路に前記取込通路または前記排出通路を接続する通路切替手段と、
充電動作時には、前記第1の通路と前記排出通路とを、また前記第2の通路と前記取込通路とを接続し、放電動作時には、前記第1の通路と前記取込通路とを、また前記第2の通路と前記排出通路とを接続するように前記通路切替手段を制御する切替制御部と
を有することを特徴とする空気二次電池システム。
(付記2)
前記切替制御部は、
前記空気二次電池の電力出力端に接続する電流検出素子と、
前記電流検出素子による検出結果をもとに前記通路切替手段への制御信号送出手段と
を有することを特徴とする付記1記載の空気二次電池システム。
(付記3)
前記取込通路には空気加圧手段を備え、前記外部空気を加圧することを特徴とする付記1または2記載の空気二次電池システム。
(付記4)
前記第1の通路および前記第2の通路には、空気溜め手段を有することを特徴とする付記1ないし3のいずれかに記載の空気二次電池システム。
(付記5)
前記空気二次電池は、複数の空気二次電池セルの積層構造を有していることを特徴とする付記1ないし4のいずれかに記載の空気二次電池システム。
(付記6)
前記負極活物質は、Li(リチウム)またはZn(亜鉛)を含む材料からなることを特徴とする付記1ないし5のいずれかに記載の空気二次電池システム。
(付記7)
前記取込通路には、さらに空気ろ過手段または/および空気除加湿手段を有することを特徴とする付記3ないし6のいずれかに記載の空気二次電池システム。
1 空気二次電池システム
2 空気二次電池発電部
3 バルブ
4 第1の出入口
5 第2の出入口
6 第1の通路
7 第2の通路
8 取込通路
9 取入部
10 排出通路
11 排出部
12 コンプレッサ
13 エアフィルタ
14 除加湿器
15 発電部電力出力端
16 電流検出抵抗
17 バルブ制御部
101 水素燃料電池
102 水素
103 水素取込口
104 水素排出口
105 燃料極
106、116 触媒
107、115 固体電解質
108、117 空気極
109、118 酸素
110、119 空気取込口
111、120 空気排出口
112 水蒸気
113 空気二次電池
114 金属及び電解液極

Claims (5)

  1. 酸素を正極活物質とし、内蔵する燃料を負極活物質とする空気二次電池を備え、
    前記空気二次電池の、それぞれ空気の取込または排出を行う、第1の出入口と第2の出入口と、
    前記第1の出入口に接続する第1の通路と、
    前記第2の出入口に接続する第2の通路と、
    外部空気を取り込む取込通路と、
    排出空気を外部に放出する排出通路と、
    前記第1の通路に前記取込通路または前記排出通路を接続し、前記第2の通路に前記取込通路または前記排出通路を接続する通路切替手段と、
    充電動作時には、前記第1の通路と前記排出通路とを、また前記第2の通路と前記取込通路とを接続し、放電動作時には、前記第1の通路と前記取込通路とを、また前記第2の通路と前記排出通路とを接続するように前記通路切替手段を制御する切替制御部と
    を有することを特徴とする空気二次電池システム。
  2. 前記切替制御部は、
    前記空気二次電池の電力出力端に接続する電流検出素子と、
    前記電流検出素子による検出結果をもとに前記通路切替手段への制御信号送出手段と
    を有することを特徴とする請求項1記載の空気二次電池システム。
  3. 前記取込通路には空気加圧手段を備え、前記外部空気を加圧することを特徴とする請求項1または2記載の空気二次電池システム。
  4. 前記第1の通路および前記第2の通路には、空気溜め手段を有することを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の空気二次電池システム。
  5. 前記空気二次電池は、複数の空気二次電池セルの積層構造を有していることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の空気二次電池システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9276301B2 (en) 2012-12-07 2016-03-01 Samsung Electronics Co., Ltd. Polymeric compound, oxygen permeable membrane, and electrochemical device
US9343786B2 (en) 2012-12-10 2016-05-17 Samsung Electronics Co., Ltd. Electrochemical device
US9419285B2 (en) 2012-12-07 2016-08-16 Samsung Electronics Co., Ltd. All-solid battery
US10050291B2 (en) 2015-10-08 2018-08-14 Samsung Electronics Co., Ltd. Metal air battery system and method of operating the same

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