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JP2011168144A - 車体前部構造 - Google Patents

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JP2011168144A JP2010033006A JP2010033006A JP2011168144A JP 2011168144 A JP2011168144 A JP 2011168144A JP 2010033006 A JP2010033006 A JP 2010033006A JP 2010033006 A JP2010033006 A JP 2010033006A JP 2011168144 A JP2011168144 A JP 2011168144A
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Abstract

【課題】外観を向上させることができる車体前部構造を提供する。
【解決手段】フロントグリル1と、フロントグリル1の車両後方側Rrに位置し、エンジンルームを車両前方側Frから遮蔽する遮蔽体2とを備えている車体前部構造であって、遮蔽体2の遮蔽部30に車両後方側Rrほど下方に位置する傾斜部34が形成されている。さらに、フロントグリル1の開口14を上下複数の開口部分14Hに区分けする横桟12がフロントグリル1に設けられ、遮蔽部30は、傾斜部34が複数の開口部分14Hの裏側にそれぞれ位置する階段状に形成され、上下に隣り合う傾斜部34同士の間の段差面部35が横桟22の車両後方側Rrに位置している。
【選択図】図2

Description

本発明は、
フロントグリルと、
前記フロントグリルの車両後方側に位置し、エンジンルームを車両前方側から遮蔽する遮蔽体とを備えている車体前部構造に関する。
前記遮蔽体の一例としてフロントグリルの車両後方側に位置するロアネットがあり、ロアネットにエンジンルームに対する遮蔽部が設けられている。
従来、上記の車体前部構造では、図4に示すようにロアネット2の遮蔽部としての縦壁部30の曲率半径が非常に大きく設定されていた。符号1はフロントグリル、3はフロントバンパ、15はフロントグリルガーニッシュ、12はフロントグリル1の開口14を上下複数の開口部分14Hに区分けする横桟、8はフロントフード、Frは車両前方側、Rrは車両後方側である。類似する技術に特許文献1の技術がある。
特許第3446516号公報
上記従来の構造によれば、前記縦壁部の曲率半径が非常に大きく設定されていたために、車両前方側からフロントグリルを通して見えるロアネットの縦壁部に奥行き感が出ず、車体前部の外観が低下していた。
本発明の目的は、外観を向上させることができる車体前部構造を提供する点にある。
本発明の特徴は、
フロントグリルと、
前記フロントグリルの車両後方側に位置し、エンジンルームを車両前方側から遮蔽する遮蔽体とを備えている車体前部構造であって、
前記遮蔽体の遮蔽部に車両後方側ほど下方に位置する傾斜部が形成されている点にある。(請求項1)
この構成によれば、前記遮蔽体の遮蔽部に車両後方側ほど下方に位置する傾斜部が形成されているから、車両前方側からフロントグリル内に入り込んだ光を遮蔽体の遮蔽部の傾斜部で前下方に向けて反射させることができる。その結果、車両前方側からフロントグリルを見た場合、フロントグリルの奥側の遮蔽体の遮蔽部に奥行き感が出て車体前部の外観を向上させることができる。(請求項1)
本発明において、
前記フロントグリルの開口を上下複数の開口部分に区分けする1又は2以上の横桟が前記フロントグリルに設けられ、
前記遮蔽部は、前記傾斜部が前記複数の開口部分の裏側にそれぞれ位置する階段状に形成され、
上下に隣り合う前記傾斜部同士の間の段差面部が前記横桟の車両後方側に位置していると、次の作用を奏することができる。(請求項2)
前記遮蔽部は階段状に形成されているから遮蔽部の剛性を向上させることができ、遮蔽部の形状安定性を向上させることができて、エンジンルームへの空気流入量を安定させることができる。
また、前記傾斜部が前記複数の開口部分の裏側にそれぞれ位置するから、車両前方側からフロントグリルの前記複数の開口部分に入り込んだ光を遮蔽部の各傾斜部で前下方に向けて反射させることができる。
その結果、車両前方側からフロントグリルを見た場合にフロントグリルの奥側の遮蔽部に奥行き感が出て車体前部の外観を向上させることができる。
そして、上下に隣り合う傾斜部同士の間の段差面部は横桟の車両後方側に位置しているから、フロントグリル内に入り込んだ光が段差面部で車両前方側に反射されることを防止することができ、前記奥行き感が段差面部によって低下することを抑制することができる。(請求項2)
本発明において、
ホーンからの音を車両前方側に通すホーン孔が前記遮蔽部に形成されていると、次の作用を奏することができる。(請求項3)
上記の構成により、ホーンからの音を遮蔽部のホーン孔を通して車両前方側に通すことができる。
前記ホーン孔が前記遮蔽部に形成されている場合、上記のようにホーンからの音を遮蔽部のホーン孔から車両前方側に通すことができるものの、遮蔽体の曲率半径が大きく設定されている構造では、前記ホーン孔が遮蔽部に形成されたことで遮蔽部の剛性が不足してホーン孔の周辺のべかつきが生じやすい。
これに対して、本発明の上記構成によれば、遮蔽体の遮蔽部が階段状に形成されているから遮蔽部の剛性を向上させることができ、ホーンからの音を遮蔽部のホーン孔から車両前方側に通すことができる構造でありながら、ホーン孔の周辺のべかつきを防止することができる。(請求項3)
本発明において、
前記段差面部は車両前方側ほど下方に位置するように傾斜していると、次の作用を奏することができる。(請求項4)
前記段差面部が車両前方側ほど下方に位置するように傾斜しているから、傾斜部と段差面部が成す角度が小さくなることを回避できて、前記角度が小さくなることに起因する縦壁の剛性の低下を防止することができる。(請求項4)
本発明において、
前記遮蔽体は、フロントバンパの空気取り入れ用の開口を装飾する装飾部を下半部に備えたロアネットであり、
前記遮蔽部は前記ロアネットの上半部に設けられていると、次の作用を奏することができる。(請求項5)
ロアネットの上半部に前記遮蔽部が設けられている構造において、請求項1〜4のいずれか一つの構成による上記作用と同様の作用を奏することができる。(請求項5)
本発明によれば、外観を向上させることができる車体前部構造を提供することができた。
車体前部構造を示す斜視図 図1のA−A断面図 車体前部構造の分解斜視図 従来の車体前部構造の縦断面図(図1のA−A断面図に対応する断面図)
以下、本発明を実施するため の形態を図面に基づいて説明する。図1〜図3に、フロントバンパ3と、フロントバンパ3の車幅方向中央部から立ち上がるフロントグリル1と、フロントグリル1の車両後方側Rrに位置するロアネット2(遮蔽体に相当)とを備えた自動車の車体前部構造を示してある。前記フロントバンパ3とフロントグリル1とロアネット2はそれぞれ樹脂で成形されている。
[フロントバンパ3の構造]
フロントバンパ3は車幅方向に長く形成されて車幅方向の両端部が車両後方側に緩やかに折曲している。そして、フロントバンパ3の前面部に車幅方向に長い開口3Hが形成されている。
[フロントグリル1の構造]
フロントグリル1はロアネット2の車両前方側Frに位置する装飾用外装部品であり、スクリューでロアネット2に取り付けられている。図3に示すように、このフロントグリル1は、横長の長方形環状の第1枠部11に、車幅方向に沿う複数の第1横桟12と上下方向に沿う複数の第1縦桟13を架け渡して格子状に形成されている。第1横桟12はフロントグリル1の開口14を上下複数の開口部分14Hに区分けしている。前記開口部分14Hは横長の長方形状に形成されている。
図2に示すように、第1横桟12と第1縦桟13はいずれも板材で形成され、第1横桟12は車両後方側Rrが開放した断面J字状に形成されて前下がりに傾斜している。また、車幅方向に沿う第1枠部11の上端部11Jに、車幅方向に沿うフロントグリルガーニッシュ15が車両前方側Frから固定され、フロントグリル1の中央部にエンブレムE(図1参照)が車両前方側Frから固定されている。
[ロアネット2の構造]
ロアネット2はフロントバンパ3の裏側(車両後方側Rr)にクリップやビスを用いて取り付けられ、エンジンルームを車両前方側Frから遮蔽する機能と、フロントバンパ3を補強する機能と、フロントバンパ3の空気取り入れ用の開口3Hを装飾する機能と、フォグランプやフロントグリル1を支持する機能とを有している。
ロアネット2の下半部はフロントバンパ3の車両後方側Rrに位置している。この下半部は、フロントバンパ3の空気取り入れ用の開口3Hを装飾する装飾部20に構成されている。ロアネット2の上半部の上側縦壁部30(遮蔽部に相当)は、フロントバンパ3の車幅方向の中央部の上方に突出してフロントグリル1の車両後方側Rrに位置し、エンジンルームを車両前方側Frから遮蔽している。
[ロアネット2の装飾部20の構造]
前記装飾部20は、横長の長方形環状の第2枠部21と、第2枠部21の両側部の間に架け渡された複数の第2横桟22と、第2枠部21の上下両端部の間に架け渡された複数の第2縦桟23と、右側の第2横桟部分22Rと右側の第2縦桟部分23Rから成る右側格子部24Rを車両後方側Rrから閉じる右側縦壁部25とを備えている。右側縦壁部25は右側の第2横桟部分22Rの後端部と右側の第2縦桟部分23Rの後端部に連なっている(図2参照)。
ロアネット2の左側部分の車両後方側Rrには、エンジン冷却用のラジエータや空調装置用のコンデンサが位置していることから、左側の第2横桟部分22Lと左側の第2縦桟部分23Lから成る左側格子部24Lは車両前後方向に貫通して、前記ラジエータや空調装置用のコンデンサに送風可能に構成されている。また、第2枠部21の上端部21Jは幅広に形成され、この上端部21Jに複数の長方形状の重量軽減用の孔21Hが形成されている。
前記装飾部20はフロントバンパ3の開口3Hよりも車幅方向で短く設定されている。そして、フロントバンパ3の開口3Hの車幅方向の両端部にフォグランプベゼル7が挿入固定されている。フォグランプベゼル7は樹脂で成形され、フロントバンパ3のフォグランプ用開口の周縁とフォグランプ(図示せず)の周縁との間を塞ぐとともに、フォグランプの周りを装飾している。
[ロアネット2の上側縦壁部30の構造]
図2に示すように、ロアネット2の上側縦壁部30は、上端部側ほど車両後方側Rrに位置するように後ろ上がり傾斜姿勢に前記第2枠部21の上端部21Jから立ち上がり、エンジンルームを車両前方側Frから覆い隠して車体前部の外観を向上させている。上側縦壁部30の鉛直線に対する傾斜角(後ろ上がり傾斜姿勢の傾斜角)は小さく設定されている。そして、この上側縦壁部30にフロントグリル1がスクリューで固定されている。上側縦壁部30の左側の部分にも複数の空気流通孔31が形成され、上側縦壁部30の左側の部分の下部には大きな長方形状の空気流通孔31Hが形成されている。
上側縦壁部30の右側の部分には、ホーンからの音を車両前方側Frに通す長方形状の複数のホーン孔32が形成されている。上側縦壁部30の上端部は車両後方側Rrに折り返されて、車幅方向に沿うフードロックメンバに対する固定部33に構成されている。前記固定部33はフードロックメンバの上面に重ね合わされて、スクリューやクリップで取り付け固定される。
そして、上側縦壁部30に車両後方側Rrほど下方に位置する傾斜部34が形成されている。詳述すると、前記上側縦壁部30は、傾斜部34がフロントグリル1の前記複数の開口部分14Hの裏側にそれぞれ位置する階段状に形成され、上下に隣り合う傾斜部34同士の間の段差面部35が第1横桟12の車両後方側Rrに位置している。複数の傾斜部34の傾斜角(鉛直線に対する傾斜角)は同一(ほぼ同一であってもよい)に設定されている。
段差面部35は複数設けられており、車両前方側Frほど下方に位置するように傾斜している。また、段差面部35の下端部と傾斜部34の上端部との間に傾斜角が小さい後ろ上がりの傾斜壁36が介在している。本実施形態では、前記段差面部35の水平面に対する傾斜角を小さく設定してあるが、この傾斜角を大きく設定してもよい。
上記の構成によれば、前記上側縦壁部30は階段状に形成されているから、上側縦壁部30に複数のホーン孔32が形成されていても上側縦壁部30の剛性を向上させることができる。
また、ホーンからの音を上側縦壁部30のホーン孔32を通して車両前方側Frに通すことができる。例えば、前記ホーン孔32が上側縦壁部30に形成されている構造において、上側縦壁部30の曲率半径が大きく設定されていると、上側縦壁部30の剛性が不足してホーン孔32の周辺のべかつきが生じやすい。
これに対して、本発明の上記構成によれば、上側縦壁部30が階段状に形成されているから、前述のように上側縦壁部30の剛性を向上させることができ、ホーンからの音を上側縦壁部30のホーン孔32から車両前方側Frに通すことができる構造でありながら、ホーン孔32の周辺のべかつきを防止することができる。さらに、上記のように上側縦壁部30の剛性を向上させることができるので、上側縦壁部30の形状安定性を向上させることができ、エンジンルームへの空気流入量を安定させることができ、フロントフード8とロアネット2との見切りを安定させることができる。
また、前記傾斜部34が前記複数の開口部分14Hの裏側にそれぞれ位置するから、車両前方側Frからフロントグリル1の前記複数の開口部分14Hに入り込んだ光をロアネット2の各傾斜部34で前下方に向けて反射させることができる。
図2に入射光H1と上側縦壁部30で反射された反射光H2を示してある。このように車両前方側Frからの入射光H1は傾斜部34によって前下方に反射されて反射光H2が前下方に向かう。その結果、車両前方側Frからフロントグリル1を見た場合にフロントグリル1の奥側のロアネット2の上側縦壁部30に奥行き感が出て車体前部の外観を向上させることができる。
上下に隣り合う前記傾斜部34同士の間の段差面部35は第1横桟12の車両後方側Rrに位置しているから、フロントグリル1内に入り込んだ光が段差面部35で車両前方側Frに反射されることを防止することができ、前記奥行き感が段差面部35によって低下することを回避することができる。
[別実施形態]
上記の実施形態では前記遮蔽体をフロントバンパ3と別体のロアネットで構成したが、この構造に換えて、フロントバンパ3の上端部をフロントグリル1の裏側に延出して前記遮蔽体を形成してあってもよい。
1 フロントグリル
2 遮蔽体(ロアネット)
3 フロントバンパ
3H 開口(フロントバンパの開口)
12 横桟(第1横桟)
14 開口(フロントグリルの開口)
14H 開口部分
20 装飾部
30 遮蔽部(上側縦壁部)
32 ホーン孔
34 傾斜部
35 段差面部
Fr 車両前方側
Rr 車両後方側

Claims (5)

  1. フロントグリルと、
    前記フロントグリルの車両後方側に位置し、エンジンルームを車両前方側から遮蔽する遮蔽体とを備えている車体前部構造であって、
    前記遮蔽体の遮蔽部に車両後方側ほど下方に位置する傾斜部が形成されている車体前部構造。
  2. 前記フロントグリルの開口を上下複数の開口部分に区分けする1又は2以上の横桟が前記フロントグリルに設けられ、
    前記遮蔽部は、前記傾斜部が前記複数の開口部分の裏側にそれぞれ位置する階段状に形成され、
    上下に隣り合う前記傾斜部同士の間の段差面部が前記横桟の車両後方側に位置している請求項1記載の車体前部構造。
  3. ホーンからの音を車両前方側に通すホーン孔が前記遮蔽体に形成されている請求項2記載の車体前部構造。
  4. 前記段差面部は車両前方側ほど下方に位置するように傾斜している請求項2又は3記載の車体前部構造。
  5. 前記遮蔽体は、フロントバンパの空気取り入れ用の開口を装飾する装飾部を下半部に備えたロアネットであり、
    前記遮蔽部は前記ロアネットの上半部に設けられている請求項1〜4のいずれか一つ記載の車体前部構造。
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